JP7306574B2 - リフティングマグネットによる鋼板の吊り上げ方法及びリフティングマグネットならびにリフティングマグネットを使用した鋼板の製造方法 - Google Patents

リフティングマグネットによる鋼板の吊り上げ方法及びリフティングマグネットならびにリフティングマグネットを使用した鋼板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば製鉄所や鋼材加工工場などにおいて、リフティングマグネットにより鋼板を吊り下げ搬送する際の鋼板の吊り上げ方法と、その実施に好適なリフティングマグネットと、リフティングマグネットを使用した鋼板の製造方法とに関するものである。
製鉄所の厚板工場は、大きく分けて、塊状の鋼材を所望の厚みまで圧延する圧延設備(圧延工程)と、出荷サイズへの切り出し、端部のバリ取り、表面疵の手入れ、内部疵の検査などを行う精整設備(精整工程)と、出荷待ちの鋼板(厚板)を保管する製品倉庫とを備えている。
精整工程での仕掛り品の鋼板や製品倉庫での出荷待ちの鋼板は、置き場所の制約上、数枚~十数枚積み重ねた状態で保管されている。鋼板の配置替えや出荷の際には、そこからクレーンに取り付けた電磁石式のリフティングマグネットを使用して、対象の鋼板(1~数枚)を吊り上げて移動させる作業を行う。
一般的な電磁石式リフティングマグネットの内部構造を図16(縦断面図)に示す。リフティングマグネットは、内部に直径百~数百mmのコイル100を有している。このコイル100の内側に内極101(内極鉄心)が、コイル100の外側に外極102(外極鉄心)がそれぞれ配置されている。内極101の上端と外極102の上端とに接してヨーク103が固定されている。このリフティングマグネットでは、コイル100に通電した状態で内極101と外極102とが鋼板に接触することにより、磁場回路が形成されて鋼板が吸着する。製鉄所で使用するリフティングマグネットは、十分な吊り上げ力を確保するために、1つの大きなコイル100で磁束を発生させている。通常、内極101を通過する磁束密度が1T(=10000G)以上となるように設計されている。
リフティングマグネットへの鋼板の吸着枚数を制御するためには、鋼板の板厚と、吊り上げたい鋼板枚数とに応じて磁束の到達する浸透深さ(磁束浸透深さ)を制御する必要がある。しかしながら、従来使用されているリフティングマグネットは磁束浸透深さを高精度に制御することが難しい。そのため、所定枚数の鋼板を吊り上げる場合、最初からその枚数のみを吸着させることは操作上難しい。このため、一旦多めの枚数の鋼板を吸着させてから、余分に吸着した分をリフティングマグネットの電流調整やオンオフ作業によって落とす手順で吸着枚数の調整を行っている。しかし、このような方法では、クレーンを操作するオペレータの技量によっては何度もやり直しが発生し、大幅な作業効率の低下につながる。また、このような吸着枚数の調整作業がクレーン自動化の大きな障害にもなっている。
このような問題を解消するために、鋼板の吊り上げ枚数を自動制御できるようにした技術として、リフティングマグネットのコイルに印加する電流を制御して吊り上げ力を制御する方法(特許文献1)が提案されている。
特開平2-295889号公報
特許文献1の方法は、コイルの電流を制御することで出力磁束量を制御し、磁束の浸透深さを変化させるものである。しかしながら、製鉄所の厚板工場で一般に用いられているリフティングマグネットは、板厚100mm以上の大きな板厚の鋼板を吊り上げる必要があることから、大きな磁極から大量の磁束を鋼板に印加できる設計になっていて、最大の磁束浸透深さが大きい。そのため、わずかな電流変化で磁束浸透深さが大きく変化し、薄い鋼板の吊り枚数制御をする場合の制御性が悪いという問題がある。これに対して、吊り制御性を高めるためにコイル自体を小さくし、電流最大時の磁束浸透深さを小さくする方法が考えられる。しかしながら、製鉄所においては板厚の大きな鋼板も吊り上げる必要があり、板厚の大きな鋼板を吊り上げるのに必要な吸着力が得られなかったり、鋼板のたわみなどによるギャップが原因で鋼板が落下したりするなどのリスクがある。
したがって、本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、リフティングマグネットで鋼板を吊り上げる際に、鋼板の板厚や吊り上げ枚数に応じて磁束浸透深さを高精度に制御し、鋼板の板厚に関わりなく所望枚数の鋼板を確実かつ安定して吊り上げることができる方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、そのような吊り上げ方法の実施に好適なリフティングマグネットを提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]リフティングマグネットを用いて、積み重ねられた複数枚の鋼板の中から少なくとも1枚の吊り上げ対象の鋼板のみを吊り上げる方法であって、それぞれ独立してON-OFF制御及び電圧制御が可能な複数の電磁石コイルと、該電磁石コイルへの電圧の印加により励磁される磁極とを備えたリフティングマグネットを用い、吊り上げ対象の鋼板の板厚の総和に基づいて、鋼板の吊り上げに使用する電磁石コイルを決定し、前記電磁石コイルを使用した際に磁極から流出する磁束が吊り上げ対象の鋼板のみを通過する場合における磁極内の通過磁束量Φを算出し、前記通過磁束量Φに基づき、鋼板の吊り上げに使用する前記電磁石コイルへの印加電圧を決定し、前記印加電圧を前記電磁石コイルに印加し、積み重ねられた複数枚の鋼板の中から吊り上げ対象の鋼板のみを吊り上げるリフティングマグネットによる鋼板の吊り上げ方法である。
[2]上記[1]の鋼板の吊り上げ方法において、前記リフティングマグネットは、さらに、磁極内の通過磁束量を測定する磁束センサーを備え、前記電磁コイルに前記印加電圧を印加する際に、算出された磁極内の通過磁束量Φと磁束センサーにより測定される磁極内の通過磁束量Φとの差分が閾値以下となるように、前記電磁石コイルの前記印加電圧を調整するリフティングマグネットによる鋼板の吊り上げ方法である。
[3]上記[1]又は[2]の鋼板の吊り上げ方法において、磁極内の通過磁束量Φは、吊り上げ対象の各鋼板の板厚及び飽和磁束密度と、前記電磁石コイルへの前記印加電圧の印加により励磁される磁極の寸法とに基づき算出されるリフティングマグネットによる鋼板の吊り上げ方法である。
[4]上記[1]ないし[3]のいずれかの鋼板の吊り上げ方法において、前記リフティングマグネットによる鋼板の吊り上げを開始した後、鋼板を吊り上げた状態の前記リフティングマグネットを移動させる前に、下記(I)又は/及び(II)を行うリフティングマグネットによる鋼板の吊り上げ方法である。
(I)鋼板の吊り上げに使用している前記電磁石コイルへの前記印加電圧を増加させる。
(II)鋼板の吊り上げに使用している前記電磁石コイルに加えて、他の1つ以上の電磁石コイルに電圧を印加する。
[5]上記[1]ないし[4]のいずれかの鋼板の吊り上げ方法において、前記リフティングマグネットは、同心状又は/及び上下方向で層状に配置される複数の電磁石コイルを備えるリフティングマグネットによる鋼板の吊り上げ方法である。
[6]それぞれ独立してON-OFF制御及び電圧制御が可能な複数の電磁石コイルと、該電磁石コイルへの電圧の印加により励磁される磁極と、積み重ねられた複数枚の鋼板の中から少なくとも1枚の吊り上げ対象の鋼板のみを吊り上げる際に、吊り上げ対象の鋼板の板厚の総和に基づいて、鋼板の吊り上げに使用する電磁石コイルを決定し、前記電磁石コイルを使用した際に磁極から流出する磁束が吊り上げ対象の鋼板のみを通過する場合における磁極内の通過磁束量Φを算出し、該通過磁束量Φに基づき、鋼板の吊り上げに使用する前記電磁石コイルへの印加電圧を決定し、前記印加電圧を前記電磁石コイルに印加するように構成された制御装置と、を備えるリフティングマグネットである。
[7]上記[6]のリフティングマグネットにおいて、さらに、磁極内の通過磁束量を測定する磁束センサーを備え、前記制御装置は、前記電磁石コイルに前記印加電圧を印加する際に、算出された磁極内の通過磁束量Φと磁束センサーにより測定される磁極内の通過磁束量Φとの差分が閾値以下となるように、前記電磁石コイルの前記印加電圧を調整するように構成されたリフティングマグネットである。
[8]上記[6]又は[7]のリフティングマグネットにおいて、前記制御装置は、磁極内の通過磁束量Φを、吊り上げ対象の各鋼板の板厚及び飽和磁束密度と、使用される前記電磁石コイルへの前記印加電圧の印加により励磁される磁極の寸法とに基づき算出するように構成されたリフティングマグネットである。
[9]上記[6]ないし[8]のいずれかのリフティングマグネットにおいて、同心状又は/及び上下方向で層状に配置される複数の電磁石コイルを備えるリフティングマグネットである。
[10]上記[6]ないし[9]のいずれかのリフティングマグネットを用いる鋼板の製造方法である。
本発明によれば、リフティングマグネットで鋼板を吊り上げる際に、それぞれ独立してON-OFF制御及び電圧制御が可能な複数の電磁石コイルを備えたリフティングマグネットを用いる。当該リフティングマグネットの電磁石コイルの一部または全部を、吊り上げ対象の鋼板の板厚の総和に応じて選択的に使用する。また、選択された電磁石コイルに対して、磁極内の通過磁束量が吊り上げ対象の鋼板の吊り上げに最適な値となるように電圧を印加する。そのため、鋼板の板厚や吊り上げ枚数に応じて磁束浸透深さを数mmオーダーの小さい値から100mm以上の大きな値まで高精度に制御でき、鋼板の板厚に関わりなく所望枚数の鋼板を確実かつ安定して吊り上げることができる。このため、特に薄い鋼板を吊り上げて搬送する場合において、従来のリフティングマグネットでは難しかった吊り枚数制御を容易に行うことができる。また、このことにより鋼板の搬送作業をより効率化できる利点がある。
また、本発明の好ましい形態では、使用するリフティングマグネットが、さらに、磁極内の通過磁束量を測定する磁束センサーを備えている。この磁束センサーの測定値に基づき電磁石コイルの印加電圧の調整(好ましくはフィードバック制御)を行うことにより、磁束浸透深さをより高精度に制御することができる。
本発明において使用するリフティングマグネットであって、複数の電磁石コイルが同心状に配置されたリフティングマグネットの一実施形態を模式的に示す縦断面図である。 図1のリフティングマグネットの水平断面図である。 本発明の原理を説明するための説明図である。 本発明のプロセスを示すフローチャートである。 本発明で電磁石コイルの一部を励磁した際に、積み重ねられた鋼板内での磁束の流れを示す説明図である。 図1及び図2のリフティングマグネットを用いた本発明の一実施形態において、内層側の電磁石コイルを励磁した際に、磁極から流出する磁束が吊り上げ対象の鋼板のみを通過する状態を示す図面(リフティングマグネットの縦断面図)である。 図6の状態から鋼板を吊り上げた後、内層側の電磁石コイルへの印加電圧を増加させることにより磁束量(磁束浸透深さ)が増大した状態を示す図面(リフティングマグネットの縦断面図)である。 図6の状態から鋼板を吊り上げた後、使用している内層側の電磁石コイルに加え、外層側の電磁石コイルも励磁することにより磁束量(磁束浸透深さ)が増大した状態を示す図面(リフティングマグネットの縦断面図)である。 本発明による鋼板吊り上げ制御フローチャートの一例である。 図1及び図2のリフティングマグネットにおいて、鋼板の吊り上げ作業を自動制御するための制御装置の一実施形態を示す説明図(装置構成図)である。 図10に示すような制御機構により実行される鋼板の吊り上げ制御の手順の一例を示すフローチャートである。 本発明において使用するリフティングマグネットであって、複数の電磁石コイルが上下方向で層状に配置されたリフティングマグネットの一実施形態を模式的に示す縦断面図である。 本発明において使用するリフティングマグネットであって、複数の電磁石コイルが同心状及び上下方向で層状に配置されたリフティングマグネットの一実施形態を模式的に示す縦断面図である。 実施例における本発明例の構成図である。 実施例における本発明例の鋼板吊り上げ制御フローチャートである。 従来の一般的なリフティングマグネットを模式的に示す縦断面図である。
本発明は、リフティングマグネットを用いて、積み重ねられた複数枚の鋼板の中から少なくとも1枚の吊り上げ対象の鋼板(但し、複数枚の鋼板の場合を含む。以下同様)のみを吊り上げる方法である。本発明は特別な構成を有する新規なリフティングマグネットを用いることを基本とする。すなわち、本発明のリフティングマグネットは、それぞれ独立してON-OFF制御及び電圧制御が可能な複数の電磁石コイル2と、これらの電磁石コイル2への電圧の印加により励磁される磁極3(すなわち、電圧の印加により発生する磁束が通る磁極)とを備えている。後述するように、このようなリフティングマグネット1によれば、大きな磁束浸透深さ(保持力)が必要とされる場合には、その必要な磁束浸透深さは複数の電磁石コイル2を同時に使用することで確保できる。また、コイル巻き数が相対的に少ない個別の電磁石コイル2の一部を選択的に使用することにより、磁束浸透深さを高精度に制御することができる。
本発明で用いるリフティングマグネット1は、複数の電磁石コイル2を備えるものであればよく、電磁石コイル2の配置形態などに特別な制限はない。ただし、後述するような、同心状又は/及び上下方向で層状に配置された複数の電磁石コイル2を備えるものが特に好ましい。
以下、本発明において、複数の電磁石コイルが同心状に配置されたリフティングマグネットを用いる場合の本発明の実施形態について説明する。
図1及び図2は、本発明で使用する複数の電磁石コイル2が同心状に配置されたリフティングマグネット1の一実施形態を模式的に示すものであり、図1は縦断面図、図2は水平断面図である。一般に、リフティングマグネットはクレーン(図示せず)により吊り下げ保持され、昇降・移動を行う。
本実施形態のリフティングマグネット1は、同心状に配置される2つの電磁石コイル2、すなわち内層側の第1電磁石コイル2aと外層側の第2電磁石コイル2bを備えている(以下、説明の便宜上、「電磁石コイル」を単に「コイル」という)。
第1コイル2a及び第2コイル2bは、従来のリフティングマグネットが備えるコイルと同様、例えばエナメル銅線を多数回巻きして絶縁処理したリング状の励磁用コイルである。2つのコイル2a,2bは外極(外極鉄心)を挟んで同心状(ネスト構造状)に配置されるため、2つのコイル2a,2bは異なるリング径を有する。
なお、本発明において、複数のコイル2が同心状に配置されるとは、複数のコイル2がネスト構造状に配置されることを意味し、厳密な意味で「同心」である必要はない。
内層側の第1コイル2aの内側には、内極3x(内極鉄心)が配置されている。また、第1コイル2aの外側つまり、第1コイル2aと第2コイル2bの間には、第1外極3a(リング状の外極鉄心)が配置されている。第2コイル2bの外側には、第2外極3b(リング状の外極鉄心)が配置されている。さらに、内極3xと第1及び第2外極3a,3bの各上端に接してヨーク6が配置され、内極3xと第1及び第2外極3a,3bの各上端にヨーク6が固定されている。
なお、図示していないが、コイル2と磁極3・ヨーク6との間には、通常、コイル2を固定するために非磁性材料(例えば樹脂など)が充填される。また、内極3x、第1外極3a、第2外極3b及びヨーク6は、一般に軟鋼などの軟磁性材料で構成される。そのため、これらの一部又は全部を一体的な構造(一体の部材として構成する)としてもよい。
本発明で使用する複数の電磁石コイル2が同心状に配置されたリフティングマグネット1は、同心状に配置される3つ以上のコイルを備えてもよい。この場合にも、最内層側のコイルの内側に内極3xが配置されるとともに、各コイルの外側に外極3a、3b・・・が順次配置される。このように同心状に配置される3つ以上のコイルを備えることにより、例えば、鋼板の吊り枚数を1枚吊り、2ないし3枚吊り、4ないし5枚吊り、6ないし7枚吊り・・というように細分化したい場合に、それぞれにおいて電圧制御レンジを広くとることができる利点がある。
本発明で使用するリフティングマグネット1は、同心状に配置される複数のコイルを備えている。例えば、図1及び図2の実施形態の場合には、リフティングマグネット1は第1コイル2aと第2コイル2bとを備えている。そのため、大きな磁束浸透深さ(保持力)が必要とされる場合には、これら複数のコイルを同時に使用(励磁)することによってその必要な磁束浸透深さを確保できる。また、コイル巻き数が相対的に少ない個別のコイルの一部を単独で使用(励磁)することにより、磁束浸透深さを高精度に制御することができる。例えば、図1及び図2の実施形態の場合には、第1コイル2aや第2コイル2bを単独で使用(励磁)することにより、磁束浸透深さを高精度に制御することができる。以下、その原理について説明する。
図16に示すようなリフティングマグネットで鋼板を吊り上げる場合を考える。その場合、内極の直径をRI(mm)、吊り上げ対象の鋼板の板厚をt(mm)、鋼板の飽和磁束密度をBs(T)とすると、鋼板内を通過できる磁束量はπ×RI×t×Bsと表される。このことから、積み重ねられた同じ材質であってかつ同じ板厚のn枚の鋼板をリフティングマグネットで吸着して吊り上げる際には、以下のことが考えられる。すなわち、コイルに電圧を印加した場合の磁束量をMとすると、Mが下記式(i)を満たせば、理論上は、上からn枚目の鋼板の下面まで、すなわち、Σk=1~n(tk)の距離まで磁束が浸透し、十分な吊り上げ力が得られると考えられる。
M=π×RI×Σk=1~n(tk)×Bs …(i)
内極の断面積をS(mm)、内極の平均磁束密度をB(T)とすると、磁束量Mは断面積Sと平均磁束密度Bとを乗算して表される(S×B)から、上記式(i)は下記式(ii)で表される。
S×B=π×RI×Σk=1~n(tk)×Bs …(ii)
さらに、平均磁束密度Bはコイルの巻き数Nとコイル内の電流Iの積に比例するため、上記式(ii)は下記式(iii)(α:比例定数)で表される。
N×I×α×S=π×RI×Σk=1~n(tk)×Bs …(iii)
ここで、コイルの巻き数Nを小さくしておけば、電流Iの誤差に対する左辺の値の変化量が小さくなる。そのため、高い精度で式(iii)を成立させるための制御、すなわち、磁束浸透深さの制御を行うことができ、薄い鋼板の吊り枚数制御を行えることになる。
図3は、本発明の原理を説明するための説明図(発明構成図)であり、図4は本発明のプロセスを示すフローチャートである。
本発明において、図3に示すようなm個のコイル2(コイル2~2)を備えるリフティングマグネット1を用い、積み重ねられた複数枚の鋼板の中から吊り上げ対象のn枚の鋼板のみを吊り上げる場合を例として説明する。まず、吊り上げ対象のn枚の鋼板(コイル2に近い側からn枚の鋼板)の板厚の総和t、すなわち下記式(1)に示す板厚の総和t(mm)に基づき、複数のコイル2のうち鋼板の吊り上げに使用するコイル2を決定(選定)する。この場合、複数のコイル2の全部を鋼板の吊り上げに使用すること、すなわち鋼板の吊り上げに使用するコイルとして選定することもある。
Figure 0007306574000001
例えば、図1及び図2のリフティングマグネット1を使用する実施形態において、鋼板の吊り上げに使用するコイル2を、吊り上げ対象の鋼板の板厚の総和tに応じて決定(選定)する。具体的には、吊り上げ対象の鋼板の板厚の総和tについて閾値を設け、板厚の総和tが閾値以下の場合には、第1コイル2aのみを使用する。一方、板厚の総和tが閾値を超える場合には、第1コイル2aと第2コイル2bを使用する。
次いで、その選定されたコイル2を使用(励磁)した際に、磁極3から流出する磁束が吊り上げ対象のn枚の鋼板のみを通過する場合における磁極3内の通過磁束量Φを算出する。ここで、磁極3内の通過磁束量Φは、吊り上げ対象の各鋼板の板厚と、吊り上げ対象の各鋼板の飽和磁束密度と、使用(励磁)されるコイルのうち最外層に位置するコイル2に内接する磁極3の寸法(外径)とに基づき算出される。すなわち、上記のように選定されたコイル2のうち最外層に位置するコイル2(1≦i≦m)に内接する磁極3の外径をR(mm)、吊り上げ対象の各鋼板の板厚をt(mm)、同じく各鋼板の飽和磁束密度をBs(T)とした場合、通過磁束量Φ(T・mm)は下記式(2)により算出される。下記式(2)のRは、例えば、図3においてコイル2~2のうちコイル2及びコイル2(図示せず)が使用される場合には、それらのうち最外層に位置するコイル2に内接する磁極3の外径R(mm)である。
Figure 0007306574000002
この通過磁束量Φの理論的な根拠を、積み重ねられた鋼板内での磁束の流れを示す図5に基づいて説明する。図5に示す例では、使用(励磁)されるコイル2のうち、最外層に位置するコイル2に磁極3が内接する。当該磁極3で囲まれる領域の直下では、鋼板上面から磁束が流入し、鋼板側面から磁束が流出する。この磁束の流出量の上限Φは、コイルに近い側からk番目の鋼板では、側面積πRと飽和磁束密度BsとからΦ=πRBsとなる。これより、吊り上げ対象であるn枚の鋼板に磁束を通過させるためには、上記式(2)に示す通過磁束量Φを磁極3から鋼板に流出させればよいことが判る。
次いで、算出された通過磁束量Φに基づき、鋼板の吊り上げに使用するコイル2への印加電圧を決定し、その電圧を当該コイル2に印加する。ここで、印加電圧と通過磁束量Φとの関係は予め決められているので、それに基づいて電圧を印加する。これにより、磁極3から流出する磁束が吊り上げ対象であるn枚の鋼板のみを通過する状態となり、積み重ねられた複数枚の鋼板の中から吊り上げ対象のn枚の鋼板のみを吊り上げることが可能となる。図6は、その状態の一例を示しており、積み重ねられた鋼板x1~x4に対して、磁極3(内極3x)から流出する磁束fが吊り上げ対象である2枚の鋼板x1,x2のみを通過する状態となっている。したがって、この状態でクレーンによりリフティングマグネット1を上昇させ、吊り上げ対象の鋼板x1,x2の吊り上げを行う。
また、本発明では、リフティングマグネット1による鋼板の吊り上げを開始した後、鋼板を吊り上げた状態のリフティングマグネット1を移動させる前に、吊り上げた鋼板の落下を防止するために、下記(iv)又は/及び(v)を行うことが好ましい。
(iv)鋼板の吊り上げに使用しているコイル2への印加電圧を増加させる。
(v)鋼板の吊り上げに使用しているコイル2に加えて、他の1つ以上のコイル2に電圧を印加する。
なお、上記の(iv)に記載されている事項が、本願発明における(I)に記載されている事項に相当し、(v)に記載されている事項が、本願発明における(II)に記載されている事項に相当している。
図7は、上記(iv)の例を示しており、使用している第1コイル2aへの印加電圧を増加させることにより、磁束量(磁束浸透深さ)が図6の状態から増大し、鋼板x1,x2をより確実に吊り上げ保持(吸着)することができる。また、図8は、上記(v)の例を示しており、使用している第1コイル2aに加え、第2コイル2bにも電圧を印加して励磁することにより、磁束量(磁束浸透深さ)が図6の状態から増大し、鋼板x1,x2をより確実に吊り上げ保持(吸着)することができる。
また、本発明の好ましい実施形態では、リフティングマグネット1に磁極3内の通過磁束量Φを測定する磁束センサー4が設けられていてよい。そして、コイル2に電圧を印加する際に、この磁束センサー4で測定された磁極3内の通過磁束量Φ(実測値)と上記算出された通過磁束量Φ(目標値)との差分が閾値以下になるよう印加電圧を調整(制御)する。この印加電圧の調整(制御)は、好ましくはフィードバック制御で行う。
このため、図1及び図2の実施形態のリフティングマグネットは、磁極3内の磁束通過量Φを測定するための磁束センサー4(4a,4b)を備えている。この磁束センサー4で測定される磁極3内の磁束通過量Φから、磁束が通過することで吸着状態にある鋼板厚さ(鋼板枚数)が分かる。そのため、この磁束センサー4で測定された磁極3内の通過磁束量Φ(実測値)と上記算出された通過磁束量Φ(目標値)との差分が閾値以下になるように印加電圧を調整(制御)する。こうすることにより、鋼板の吊り上げ(吊り上げ対象の鋼板のみの吊り上げ)をより高精度に行うことが可能となる。
ここで、閾値のレベルは特に制限はないが、通常、通過磁束量Φ(目標値)の10%以下の値とすることが好ましい。
磁束センサー4としては、例えば、サーチコイル、ホール素子などを用いることができ、本実施形態の磁束センサー4はサーチコイルで構成されている。
磁束センサー4の取付け位置は、磁極内の磁束通過量を測定できる位置であれば特に制限はない。図1及び図2の実施形態では、内極3xと第1外極3aを通る磁束通過量を測定するために、内極3xの外周下端に磁束センサー4aが取り付けられ、第1外極3aの外周下端に磁束センサー4bが取り付けられている。なお、磁束センサー4は磁極(内極、外極)の異なる位置に複数設けてもよい。
図1及び図2の実施形態のように、リフティングマグネット1が同心状に配置される複数のコイル2を備える場合には、複数のコイル2の一部又は全部が選択的に使用される。そのため、磁束センサー4は、最外層の外極以外の磁極3(内極3xを含む)にそれぞれ設けることが好ましい。
また、磁束センサー4がホール素子で構成される場合には、通常、磁束センサー4は磁極の下端に埋め込まれるようにして取り付けられる。
図9は、本発明により鋼板を吊り上げる場合の制御フローの一例を示している。
まず、積み重ねられた複数枚の鋼板の中から吊り上げる鋼板の枚数n(吊り枚数n)と、それら鋼板の板厚t,t,t,・・・tとから吊り上げ対象の鋼板の板厚の総和tを求める。この板厚の総和tに応じて、鋼板の吊り上げに使用するコイル2を決める。このため、板厚の総和tの範囲に応じて使用するコイル2を予め決めておく。例えば、コイル数がm個の場合に、互いに異なる複数の閾値1ないし閾値m-1(例えば、閾値1:10mm、閾値2:20mm・・・閾値m-1:50mm)を段階的に設定しておく。そして、板厚の総和tが閾値1よりも小さい(板厚の総和t<閾値1)場合には、第1コイル2のみを使用する。板厚の総和tが閾値1以上であって閾値2よりも小さい(閾値1≦板厚の総和t<閾値2)場合には、第1コイル2及び第2コイル2を使用する。これらと同様に、板厚の総和tが閾値m-1よりも大きい(閾値m-1<板厚の総和t)場合には、第1コイル2~第mコイル2を使用する。このようにして鋼板の吊り上げに使用するコイル2を決定する。したがって、図1及び図2に示すようなコイル数が2個の場合には、1つの閾値(例えば、10mm)のみを設定する。そして、板厚の総和tが閾値よりも小さい(板厚の総和t<閾値)場合には、第1コイル1aのみを使用する。また、板厚の総和tが閾値以上(板厚の総和t≧閾値)の場合には、第1コイル1a及び第2コイル1bを使用する。このようにして鋼板の吊り上げに使用するコイル2を決定する。
なお、図9では、板厚の総和tに応じてコイル2~2(1≦i≦m)を励磁するように表してあるが、これは一例であり、例えば、コイル2のみを励磁するようにしてもよい。
次いで、そのコイル2を使用した際に磁極3から流出する磁束が吊り上げ対象のn枚の鋼板のみを通過する場合における磁極3内の通過磁束量Φ(目標値)を上記式(2)により算出する。所定の通過磁束量Φを得るための印加電圧値は予め判っているので、算出された通過磁束量Φに基づきコイル2への印加電圧を決定し、その電圧をコイル2に印加する。
このコイル2への電圧印加(励磁)により磁束が発生するので、磁束センサー4によって磁極3内の通過磁束量Φが測定される。この磁束センサー4で測定された通過磁束量Φ(実測値)と上記算出された通過磁束量Φ(目標値)との差分が閾値と比較される。上記の差分が閾値以下(差分≦閾値)であれば、磁束が吊り上げ対象のn枚の鋼板のみを通過していると判断される。そのため、クレーンに保持されたリフティングマグネット1を上昇させることにより鋼板の吊り上げを開始する。一方、差分が閾値よりも大きい(差分>閾値)場合であれば、差分が閾値以下(差分≦閾値)となるまで印加電圧を調整する。そして、差分が閾値以下(差分≦閾値)となったら、鋼板の吊り上げを開始する。このようなコイル2の印加電圧の調整(制御)は、後述するような制御装置5によるフィードバック制御によりなされることが好ましい。
クレーンに保持されたリフティングマグネット1を上昇させ、リフティングマグネット1により吊り上げ対象の鋼板を吊り上げる。その状態で、好ましくはさらに、磁束センサー4による通過磁束量測定、ロードセルによる重量測定などによって吊り上げ枚数を再チェックする。これに加えて、鋼板の落下防止のために印加電圧を増加させ、若しくは、他のコイル2を追加的に励磁する。これにより鋼板を通過する磁束量(磁束浸透深さ)を増加させる。その後、クレーンを横行させることで、吊り上げた鋼板を搬送する。
図10は、図1及び図2に示すような2つのコイル2a,2bを備えたリフティングマグネット1において、鋼板の吊り上げ作業を自動制御するための制御装置5の一実施形態を示す説明図(装置構成図)である。この制御装置5は、積み重ねられた複数枚の鋼板の中から吊り上げ対象の鋼板のみを吊り上げる際に、吊り上げ対象の鋼板の板厚の総和tに基づいて、鋼板の吊り上げに使用するコイル2を決定(選定)する。そして、制御装置5は、このコイル2を使用した際に磁極3から流出する磁束が吊り上げ対象の鋼板のみを通過する場合における磁極3内の通過磁束量Φを算出する。制御装置5は、この通過磁束量Φに基づき、鋼板の吊り上げに使用するコイル2への印加電圧を決定し、その電圧を当該コイル2に印加するように構成される。
また、リフティングマグネット1が磁極3内の通過磁束量を測定する磁束センサー4を備えていてもよい。リフティングマグネット1が磁束センサー4を備えている場合には、制御装置5は、さらに、コイル2に電圧を印加する際に、算出された磁極3内の通過磁束量Φ(目標値)と磁束センサー4により測定される磁極3内の通過磁束量Φ(実測値)との差分が閾値以下となるように、コイル2の印加電圧を調整(制御)する。制御装置5は、好ましくはフードバック制御によって印加電圧を調整するように構成される。
このため、図10の制御装置5は、設定部50、コイル決定部51、印加電圧算出部52、印加電圧制御部53などを備えている。設定部50には、吊り上げ対象の各鋼板の板厚、同じく飽和磁束密度、鋼板の吊り枚数、各磁極寸法(外径)などが入力されて設定される。コイル決定部51は、設定部50に設定された吊り上げ対象の鋼板の板厚と鋼板の吊り枚数から吊り上げ対象の鋼板の板厚の総和tを求める。コイル決定部51は、この板厚の総和tに基づいて、鋼板の吊り上げに使用するコイル2を決定する。印加電圧算出部52は、設定部50に設定された吊り上げ対象の各鋼板の板厚、同じく飽和磁束密度、磁極寸法(外径)に基づき磁極3内の通過磁束量Φ(目標値)を算出する。印加電圧算出部52は、この通過磁束量Φに基づき、鋼板の吊り上げに使用するコイル2への印加電圧を算出し、印加電圧制御部53に出力する。また、印加電圧算出部52は、算出された通過磁束量Φ(目標値)と磁束センサー4で測定された磁極3内の通過磁束量Φ(実測値)との差分を求め、その差分が閾値以下となるようにフィードバック制御を行うことで印加電圧を調整する。印加電圧制御部53は、第1コイル2aと第2コイル2bを、それぞれ独立してON-OFF制御及び電圧制御することが可能である。印加電圧制御部53は、印加電圧算出部52において算出・調整された電圧をコイル2(第1コイル2a又は/及び第2コイル2b)に印加する。
以上のような鋼板の吊り上げを自動制御する制御装置5を備えることにより、吊り上げ制御を特に高精度に行うことができるとともに、鋼板の吊り上げ・搬送作業をより効率化することができる。
図11は、図10に示すような制御機構により実行される鋼板の吊り上げ制御(吊り枚数制御)の手順の一例を示すフローチャートである。これによれば、吊り上げ対象(搬送対象)の鋼板の板厚および吊り枚数が指定されると(S0)、吊り上げ対象の鋼板の板厚の総和tに基づき使用するコイル2が決定される(S1)。この図11に示す例では、第1コイル2aを使用することが決定される。吊り上げ対象の鋼板の上方位置にリフティングマグネット1をクレーン移動させ(S2)、鋼板上面に接地させる(S3)。吊り上げ対象の各鋼板の板厚、飽和磁束密度、磁極寸法に基づいて磁極3内の通過磁束量Φ(目標値)が求められ、この通過磁束量Φに応じて第1コイル2aに対する印加電圧が指定される(S4)。次いで、第1コイル2aのみに電圧が印加され、かつ、電圧制御がなされる(S5)。これにより印加電圧に応じた枚数の鋼板がリフティングマグネット1に吸着される。磁束センサー4で磁極3内の通過磁束量Φが測定され(S6)、この通過磁束量Φ(実測値)と通過磁束量Φ(目標値)との差分が閾値以下であるか否かにより吸着している鋼板枚数が判定される(S7)。上記の差分が閾値を超える場合、すなわち鋼板枚数が不合格の場合(鋼板枚数が指定された鋼板枚数と一致しない場合)には、上述したS5に戻って、第1コイル2aに対する印加電圧を増減する電圧制御(フィードバック制御)がなされる。一方、前記差分が閾値以下の場合、すなわち鋼板枚数が合格の場合(鋼板枚数が指定された鋼板枚数と一致する場合)には、鋼板の吊り上げ(巻き上げ)がなされる(S8)。
このように鋼板を吊り上げた状態、すなわち、鋼板を吊り上げたままで、移動させる前の状態で吊り枚数を再確認するため、再度磁束センサー4で通過磁束量Φ(実測値)が測定される(S9)。この通過磁束量Φ(実測値)と通過磁束量Φ(目標値)との差分が閾値以下であるか否かにより吸着している鋼板枚数が判定される(S10)。差分が閾値を超える場合、すなわち鋼板枚数が不合格の場合(鋼板枚数が指定された鋼板枚数と一致しない場合)には、上述したS3に戻って、鋼板を元の位置に吊り下ろして接地させる。一方、S10で差分が閾値以下の場合、すなわち鋼板枚数が合格の場合(鋼板枚数が指定された鋼板枚数と一致する場合)には、さらに、リフティングマグネット1の吊り下げ手段に付設された重量測定手段などによる吊り重量測定が行われる(S11)。この吊り重量測定に基づいて吸着している鋼板枚数が判定され(S12)、鋼板枚数が不合格の場合(鋼板枚数が指定された鋼板枚数と一致しない場合)には、上述したS3に戻って、鋼板を元の位置に吊り下ろして接地させる。一方、S12で鋼板枚数が合格の場合(鋼板枚数が指定された鋼板枚数と一致する場合)には、吊り上げた鋼板の落下防止のために、第1コイル2aに対する印加電圧を増加する。若しくは、第1コイル2aに加えて第2コイル2bにも電圧を印加する(S13)。その後、クレーン移動(吊り上げた鋼板の搬送)を開始する(S14)。
以上述べた実施形態は、同心状に配置された複数のコイル2を備えるリフティングマグネット1を使用したものである。これに替えて、本発明の実施形態では、例えば、(vi)上下方向で層状に配置された複数のコイル2を備えるリフティングマグネット1、または、(vii)同心状及び上下方向で層状に配置された複数のコイル2を備えるリフティングマグネット1、を使用してもよい。
図12は、上下方向で層状に配置された複数のコイル2を備えるリフティングマグネット(上記(vi)のリフティングマグネット)を示している。この例では、内極3x(内極鉄心)と外極3a(リング状の外極鉄心)との間に、上下2層のリング状の第1及び第2コイル2a,2bが配置されている。また、内極3xと外極3aの各上端に接してヨーク6が配置され、ヨーク6は内極3xの上端と外極3aの上端とにそれぞれ固定されている。その他の構成については、図1及び図2の実施形態について説明したとおりである。なお、コイル2は上下方向で3層以上設けてもよい。
図13は、同心状及び上下方向で層状に配置された複数のコイル2を備えるリフティングマグネット(上記(vii)のリフティングマグネット)を示している。この例では、同心状に配置される2組のコイル2を備え、内層側のコイル2が上下2層のリング状の第1及び第2コイル2a,2bで構成され、外層側のコイルがリング状の第3コイル2cで構成されている。そして、内層側の第1及び第2コイル2a,2bの内側には、内極3x(内極鉄心)が配置されている。また、第1及び第2コイル2a,2bの外側、つまり、第1及び第2コイル2a,2bと第3コイル2cとの間には、第1外極3a(リング状の外極鉄心)が、配置されている。第3コイル2cの外側には、第2外極3b(リング状の外極鉄心)が配置されている。さらに、内極3xと第1及び第2外極3a,3bの各上端とに接してヨーク6が配置されている。ヨーク6は内極3xと第1及び第2外極3a,3bの各上端とに固定されている。その他の構成については、図1及び図2の実施形態について説明したとおりである。なお、コイル2は同心状に3組以上設けてもよく、上下方向で3層以上設けてもよい。
本発明において、図12や図13に示すようなリフティングマグネット1を用いる場合も、図1及び図2に示すようなリフティングマグネット1を用いる場合と同様、大きな磁束浸透深さ(保持力)が必要とされるときには、その必要な磁束浸透深さは複数のコイル2を同時に使用(励磁)することで確保できる。また、コイル巻き数が相対的に少ない個別のコイル2の一部を単独で使用(励磁)することにより、磁束浸透深さを高精度に制御することができる。そして、このようなリフティングマグネット1を用いる場合も、さきに図3~図11に基づいて説明した内容に準じて、吊り上げ対象の鋼板の板厚の総和tに基づいて、鋼板の吊り上げに使用するコイル2を決定する。そして、このコイル2を使用した際に磁極3から流出する磁束が吊り上げ対象の鋼板のみを通過する場合における磁極3内の通過磁束量Φを算出する。この通過磁束量Φに基づき、鋼板の吊り上げに使用するコイル2への印加電圧を決定する。そして、その電圧を当該コイル2に印加し、積み重ねられた複数枚の鋼板の中から吊り上げ対象の鋼板のみを吊り上げる。また、好ましくは、コイル2に電圧を印加する際に、算出された磁極3内の通過磁束量Φ(目標値)と磁束センサー4により測定される磁極3内の通過磁束量Φ(実測値)との差分が閾値以下となるように、コイル2の印加電圧を調整(好ましくはフィードバック制御)する。
(発明例)
本発明での鋼板吊り上げ枚数の制御性を評価するため、以下の試験を行った。図14に示すような同心状の第1及び第2コイル2a,2bと、外径100mmの内極3xと、外径180mm,厚さ20mmの第1外極3aと、外径350mm,厚さ20mmの第2外極3bとを備える高さ160mmのリフティングマグネット(図1及び図2の実施形態と同様の磁束センサー4(4a,4b)を備える)を使用した。そして、図15で示す制御フローで吊り枚数制御を実施した。吊り上げ対象の鋼板は全てSS400(飽和磁束密度1.5T)、板厚4.5mmであり、鋼板吊り枚数は1~6枚とした。
この発明例では、吊り上げ対象の鋼板の板厚の総和が20mm未満の場合には、第1コイル2aのみを使用(励磁)し、板厚の総和が20mm以上の場合には、第1コイル2a及び第2コイル2bを使用(励磁)した。算出された磁極内の通過磁束量Φ(目標値)の10%を閾値とした。算出された磁極3内の通過磁束量Φ(目標値)と磁束センサーで測定された通過磁束量Φ(実測値)との差分が閾値以下となるようにフィードバック制御を行い、コイル2に対する印加電圧を調整した。
この発明例の結果を表1に示す。これによれば、鋼板吊り枚数が1ないし4枚の場合には、第1コイル2aが励磁された。鋼板吊り枚数が5または6枚の場合には、第1及び第2コイル2a,2bが励磁された。このように、内極3x及び第1外極3aの外径寸法に応じて算出された磁極内の通過磁束量Φ(目標値)に対して、磁束センサー4で測定された磁極3内の通過磁束量Φ(実測値)をもとに印加電圧を制御する。これにより、鋼板吊り枚数1ないし6枚のいずれの条件でも吊り枚数制御を行うことが可能であった。
Figure 0007306574000003
(比較例)
図16に示すような製鉄所で一般的に使用されている、直径150mmの内極101と、外径350mm,厚さ20mmの外極102とを備える高さ150mmのリフティングマグネット(単層構造)を用いて同様の試験を実施した。
この比較例では、コイル100を励磁した際に磁極(内極101)から流出する磁束が吊り上げ対象の鋼板のみを通過する場合における磁極内の通過磁束量Φ(目標値)を算出し、これに基づきコイル100に電圧を印加した。その際、コイル100の外周下端に取り付けられた磁束センサーにより、磁極内の通過磁束量Φ(実測値)を測定した。
この比較例の結果を表2に示す。この比較例で使用するリフティングマグネットは磁極の寸法が、発明例の内極3xよりも大きい。そのため、吊り枚数1枚の条件では、10V以下の印加電圧でも、磁束センサーにより測定される磁極内の通過磁束量Φ(実測値)が通過磁束量Φ(目標値)を大幅に上回り、吊り枚数制御を行うことができなかった。
Figure 0007306574000004
1 リフティングマグネット
2 電磁石コイル
2a 第1電磁石コイル
2b 第2電磁石コイル
3 磁極
3x 内極
3a 第1外極
3b 第2外極
4,4a,4b, 磁束センサー
5 制御装置
6 ヨーク
50 設定部
51 コイル決定部
52 印加電圧算出部
53 印加電圧制御部

Claims (10)

  1. リフティングマグネットを用いて、積み重ねられた複数枚の鋼板の中から少なくとも1枚の吊り上げ対象の鋼板のみを吊り上げる方法であって、
    前記リフティングマグネットは、それぞれ独立してON-OFF制御及び電圧制御が可能な複数の電磁石コイルと、該電磁石コイルへの電圧の印加により励磁される磁極と、前記鋼板の吊り上げを制御する制御装置と、磁極内の通過磁束量Φaを測定する磁束センサーと、吊り上げた鋼板の重量を測定する重量測定手段とを備え、
    吊り上げ対象の鋼板の板厚の総和に基づいて、鋼板の吊り上げに使用する電磁石コイルを決定し、
    前記電磁石コイルを使用した際に磁極から流出する磁束が吊り上げ対象の鋼板のみを通過する場合における磁極内の通過磁束量Φrを算出し、
    前記通過磁束量Φrに基づき、鋼板の吊り上げに使用する前記電磁石コイルへの印加電圧を決定し、
    前記印加電圧を前記電磁石コイルに印加し、積み重ねられた複数枚の鋼板の中から吊り上げ対象の鋼板のみを吊り上げ、
    前記電磁石コイルに前記印加電圧を印加して前記リフティングマグネットによる鋼板の吊り上げを開始した後であって鋼板を吊り上げた状態の前記リフティングマグネットを移動させる前に、前記制御装置は、当該制御装置によって算出された磁極内の通過磁束量Φrと前記磁束センサーにより測定される磁極内の通過磁束量Φaとの差分が閾値以下であるか否かを判定することにより、吊り上げた鋼板の枚数が予め決められた吊り上げ対象の鋼板の枚数と一致するか否かを確認し、前記差分が閾値以下であることにより吊り上げた鋼板の枚数が予め決められた吊り上げ対象の鋼板の枚数と一致する場合には、さらに、前記重量測定手段によって測定した鋼板の重量に基づいて吊り上げた鋼板の枚数が予め決められた吊り上げ対象の鋼板の枚数と一致するか否かを確認するリフティングマグネットによる鋼板の吊り上げ方法。
  2. 記電磁石コイルに前記印加電圧を印加する際に、算出された磁極内の通過磁束量Φrと磁束センサーにより測定される磁極内の通過磁束量Φaとの差分が閾値以下となるように、前記電磁石コイルの前記印加電圧を調整する請求項1に記載のリフティングマグネットによる鋼板の吊り上げ方法。
  3. 磁極内の通過磁束量Φrは、吊り上げ対象の各鋼板の板厚及び飽和磁束密度と、前記電磁石コイルへの前記印加電圧の印加により励磁される磁極の寸法とに基づき算出される請求項1または2に記載のリフティングマグネットによる鋼板の吊り上げ方法。
  4. 前記リフティングマグネットによる鋼板の吊り上げを開始した後、鋼板を吊り上げた状態の前記リフティングマグネットを移動させる前に、下記(I)又は/及び(II)を行う請求項1ないしのいずれか一項に記載のリフティングマグネットによる鋼板の吊り上げ方法。
    (I)鋼板の吊り上げに使用している前記電磁石コイルへの前記印加電圧を増加させる。
    (II)鋼板の吊り上げに使用している前記電磁石コイルに加えて、他の1つ以上の電磁石コイルに電圧を印加する。
  5. 前記リフティングマグネットは、同心状又は/及び上下方向で層状に配置される複数の電磁石コイルを備える請求項1ないしのいずれか一項に記載のリフティングマグネットによる鋼板の吊り上げ方法。
  6. それぞれ独立してON-OFF制御及び電圧制御が可能な複数の電磁石コイルと、
    該電磁石コイルへの電圧の印加により励磁される磁極と、
    積み重ねられた複数枚の鋼板の中から少なくとも1枚の吊り上げ対象の鋼板のみを吊り上げる際に、吊り上げ対象の鋼板の板厚の総和に基づいて、鋼板の吊り上げに使用する電磁石コイルを決定し、前記電磁石コイルを使用した際に磁極から流出する磁束が吊り上げ対象の鋼板のみを通過する場合における磁極内の通過磁束量Φrを算出し、該通過磁束量Φrに基づき、鋼板の吊り上げに使用する前記電磁石コイルへの印加電圧を決定し、前記印加電圧を前記電磁石コイルに印加するように構成された制御装置と、
    磁極内の通過磁束量Φaを測定する磁束センサーと、
    吊り上げた鋼板の重量を測定する重量測定手段と、を備え、
    前記制御装置は、前記電磁石コイルに前記印加電圧を印加して鋼板の吊り上げを開始した後であって吊り上げた状態の鋼板を移動させる前に、当該制御装置によって算出された磁極内の通過磁束量Φrと前記磁束センサーにより測定される磁極内の通過磁束量Φaとの差分が閾値以下であるか否かを判定することにより、吊り上げた鋼板の枚数が予め決められた吊り上げ対象の鋼板の枚数と一致するか確認し、前記差分が閾値以下であることにより吊り上げた鋼板の枚数が予め決められた吊り上げ対象の鋼板の枚数と一致する場合には、さらに、前記重量測定手段によって測定した鋼板の重量に基づいて吊り上げた鋼板の枚数が予め決められた吊り上げ対象の鋼板の枚数と一致するか否かを確認するリフティングマグネット。
  7. 前記制御装置は、前記電磁石コイルに前記印加電圧を印加する際に、算出された磁極内の通過磁束量Φrと磁束センサーにより測定される磁極内の通過磁束量Φaとの差分が閾値以下となるように、前記電磁石コイルの前記印加電圧を調整するように構成された請求項記載のリフティングマグネット。
  8. 前記制御装置は、磁極内の通過磁束量Φrを、吊り上げ対象の各鋼板の板厚及び飽和磁束密度と、使用される前記電磁石コイルへの前記印加電圧の印加により励磁される磁極の寸法とに基づき算出するように構成された請求項6または7に記載のリフティングマグネット。
  9. 同心状又は/及び上下方向で層状に配置される複数の電磁石コイルを備える請求項ないしのいずれか一項に記載のリフティングマグネット。
  10. 請求項ないしのいずれか一項に記載のリフティングマグネットを用いる鋼板の製造方法。
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