JP7305660B2 - ニッケル基超合金、単結晶ブレード及びターボ機械 - Google Patents

ニッケル基超合金、単結晶ブレード及びターボ機械 Download PDF

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Description

本開示は、例えば航空宇宙産業において、ガスタービン、特にガスタービンのノズル若しくは整流器としても知られている静翼又は動翼用のニッケル基超合金に関する。
ニッケル基超合金は、航空機及びヘリコプターエンジン用の単結晶ガスタービン固定翼又は動翼の製造に使用されることが知られている。
これらの材料の主な利点は、高温での高いクリープ強度と、酸化及び腐食に対する耐性とを兼ね備えていることである。
長年にわたって、単結晶ブレード用ニッケル基超合金は、これらの超合金が使用される非常に過酷な環境に対する耐性を維持しつつ、特に高温でのクリープ特性を向上させることを目的として、その化学組成が大きく変化してきた。
さらに、耐酸化性及び耐食性を含む、これらの合金が使用される過酷な環境に対する耐性が増加するように、これら合金に適合する金属コーティングが開発されてきた。くわえて、金属表面の温度を下げるために、遮熱機能を満たす低熱伝導率のセラミックコーティングを加えることができる。
典型的には、完全な保護システムは少なくとも2つの層で構成される。
第1の層は、副層又はボンドコートとも呼ばれ、基材としても知られる、保護対象のニッケル基超合金部品、例えばブレードに直接堆積させる。堆積工程の後に、ボンドコートの超合金への拡散工程が続く。堆積及び拡散は、単一の工程で行うこともできる。
このボンドコートを作るために一般的に使用される材料としては、MCrAlY型のアルミナ形成金属合金(M=Ni(ニッケル)若しくはCo(コバルト)、若しくはNiとCoの混合物、Cr=クロム、Al=アルミニウム及びY=イットリウム)又はニッケルアルミナイド(NiAl)型合金が挙げられ、白金(NiAlPt)を含有するものもある。
一般に遮熱コーティング(TBC)と呼ばれる第2の層は、例えばイットリア安定化ジルコニア(YSZ)又はイットリア部分安定化ジルコニア(YPSZ)とも呼ばれるイットリア化ジルコニアを含み、かつ多孔質構造を有するセラミックコーティングである。この層は、電子ビーム物理蒸着(EB-PVD)、大気プラズマ溶射(APS)、懸濁プラズマ溶射(SPS)又は低熱伝導率を有する多孔質セラミックコーティングを生成するための他の方法などのさまざまな方法によって堆積させることができる。
これらの材料を高温、例えば650℃~1150℃で使用することにより、基材のニッケル基超合金とボンドコートの金属合金との間に微視的相互拡散現象が生じる。これらの相互拡散現象は、ボンドコートの酸化に関連し、コーティングが製造されるとすぐに、次いでタービンのブレードの使用中に、特にボンドコートの化学組成、微細構造及び結果的に機械的特性を変化させる。これらの相互拡散現象はまた、コーティング下の基材の超合金の化学組成、微細構造及び結果的に機械的性質も変化させる。したがって、難揮発性元素、特にレニウムを多く含有する超合金では、二次反応層(SRZ)が数十マイクロメーター、それどころか数百マイクロメーターもの深さにわたってコーティング下の超合金に形成されうる。このSRZの機械的特性は、超合金基材の機械的特性より顕著に低い。SRZの形成は超合金の機械的強度の著しい低下をもたらすので望ましくない。
ボンドコートのこれらの変化は、このボンドコートの表面上に使用中に形成する熱成長酸化物(TGO)としても知られるアルミナ層の成長及び相異なる層の間の熱膨張係数の差異に関連する応力場とあわせて、副層とセラミックコーティングの間の界面層において凝集力低下(de-cohesions)を生み出し、セラミックコーティングの部分的又は全体的な剥離(flaking)につながる可能性がある。次いで、金属部分(超合金基材と金属ボンドコート)は、燃焼ガスに曝露されて直接曝露され、これは、ブレード、ひいてはガスタービンに対する損傷のリスクを増大させる。
さらに、これらの合金の複雑な化学的性質は、これらの合金から形成された部品の高温メンテナンスの間に、望ましくない相粒子の出現による最適微細構造の不安定化につながる可能性がある。この不安定化はこれら合金の機械的特性に悪い結果をもたらす。複雑な結晶構造と脆性のこれらの望ましくない相は、位相稠密(topologically close-packed)(TCP)相と呼ばれる。
さらに、ブレードなどの部品が一方向凝固によって製造される場合、それらの部品に鋳造欠陥が生じることがある。これらの欠陥は通常「フレッケル」型の結晶粒欠陥であり、その存在は使用中の部品の早期故障を引き起こす可能性がある。これらの欠陥の存在は、超合金の化学組成に関連し、概して部品の不採用につながり、製造コストを増大させる。
本開示は、寿命及び機械的強度の点で性能が向上し、既存の合金に比べて部品製造コストの低減(スクラップ率の低下)を可能にする、単結晶部品の製造用のニッケル基超合金組成物を提案することを目的とする。これらの超合金は、高温での耐クリープ性が既存の合金よりも高く、超合金の体積中で良好な微細構造安定性(TCP形成に対する低い感度)、遮熱コーティングボンドコート下の良好な微細構造安定性(SRZ形成に対する低い感度)、良好な耐酸化性及び耐腐食性を示し、一方で「フレッケル」型の寄生粒(parasitic grains)の形成を回避する。
この目的のために、本開示は、質量百分率で、レニウムを4.0~5.5%、ルテニウムを1.0~3.0%、コバルトを2.0~14.0%、モリブデンを0.30~1.00%、クロムを3.0~5.0%、タングステンを2.5~4.0%、アルミニウムを4.5~6.5%、チタンを0.50~1.50%、タンタルを8.0~9.0%、ハフニウムを0.15~0.30%、好ましくはハフニウムを0.16~0.30%、好ましくはハフニウムを0.17~0.30%、好ましくはハフニウムを0.18~0.30%、好ましくはシリコンを0.08~0.12%、さらにより好ましくはシリコンを0.10%、さらにより好ましくはハフニウムを0.20~0.30%、シリコンを0.05~0.15%含み、残部がニッケル及び不可避不純物であるニッケル基超合金に関する。
この超合金は、固定翼や動翼などの単結晶ガスタービン部品の製造向けのものである。
このニッケル(Ni)基超合金の組成のおかげで、特に1200℃までの温度において、既存の超合金と比べて耐クリープ性が向上している。
したがって、この合金は高温耐クリープ性が向上している。この合金はまた、耐食性と耐酸化性も向上している。
これらの超合金は、密度が9.00g/cm(グラム毎立方センチメートル)以下である。
単結晶ニッケル基超合金部品は、インベストメント鋳造における熱勾配下での定方向凝固のプロセスによって得られる。本発明のニッケル基単結晶超合金は、面心立方構造を有するオーステナイトマトリックスと、ガンマ(γ)相として知られるニッケル基固溶体とを含む。このマトリックスはNiAl型のL1秩序立方構造のガンマプライム(γ’)硬化相析出物を含有する。したがって、このセット(マトリックスと析出物)はγ/γ’超合金と呼ばれる。
さらに、ニッケル基超合金のこの組成によって、超合金の凝固中に形成されるγ’相析出物及びγ/γ’共晶相を溶液中に戻す熱処理が実行できるようになる。したがって、制御されたサイズ、好ましくは300~500ナノメートル(nm)のγ’析出物を含有し、少量のγ/γ’共晶相を含有するニッケル基単結晶超合金を得ることができる。
さらに、熱処理によって、ニッケル基単結晶超合金中に存在するγ’相析出物の体積分率を制御することも可能である。γ’相析出物の体積百分率は、50%以上、好ましくは60%以上、さらにより好ましくは70%であることができる。
主な添加元素は、コバルト(Co)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、レニウム(Re)、ルテニウム(Ru)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)及びタンタル(Ta)である。
微量添加元素は、ハフニウム(Hf)及びシリコン(Si)であり、最大含有量は1%質量未満である。
不可避不純物としては、硫黄(S)、炭素(C)、ホウ素(B)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(Ce)が挙げられる。不可避不純物は、組成物中に意図的に添加されたものではなく、他の元素とともに取り込まれたものと定義される。
タングステン、クロム、コバルト、レニウム、ルテニウム又はモリブデンの添加は、主に、固溶硬化によって面心立方(fcc)結晶構造を有するオーステナイトマトリックスγを強化するために用いられる。
アルミニウム、チタン又はタンタル(Ta)の添加は、硬化相γ’-Ni(Al,Ti,Ta)の析出を促進する。
レニウムは超合金内の化学種の拡散を遅くし、高温での使用中のγ’相析出物の合体を制限する。この現象は機械的強度の低下につながる。したがって、レニウムは、ニッケル基超合金の高温での耐クリープ性を向上させる。しかし、レニウム濃度が高すぎると、超合金の機械的性特性に悪影響を及ぼすTCP金属間相、例えばσ相、P相又はμ相の析出をもたらす可能性がある。過剰なレニウム濃度はまた、ボンドコートの下の超合金中に、超合金の機械的特性に悪影響を及ぼす二次反応層の形成をもたらす可能性もある。ルテニウムの添加は、γ’相中のレニウムの一部と置換し、TCPの形成を制限することができる。
シリコンとハフニウムの同時添加は、高温で超合金の表面に形成するアルミナ(Al)層の付着を増加させることによって、ニッケル基超合金の耐高温酸化性を向上させる。このアルミナ層は、ニッケル基超合金の表面に不動態化層を形成し、ニッケル基超合金の外部から内部への酸素の拡散に対するバリアを形成する。しかし、ハフニウムはシリコンをさらに加えることなく添加でき、逆に、シリコンはハフニウムをさらに加えることなく添加でき、それでもやはり超合金の耐高温酸化性を向上させることができる。
くわえて、クロム又はアルミニウムの添加が、超合金の耐酸化性や耐高温腐食性を向上させる。特に、クロムはニッケル基超合金の耐高温腐食性を上げるのに必須である。しかしながら、クロム含有量が高すぎると、ニッケル基超合金のγ’相のソルバス温度、すなわちγ’相がγマトリックス中に完全に溶解する温度が低下する傾向があり、これは望ましくない。したがって、ニッケル基超合金のγ’相の高いソルバス温度、例えば1250℃以上を維持するために、また、レニウム、モリブデン又はタングステンなどの合金元素で高度に飽和されたγマトリックス中の位相的にコンパクトな(topologically compact)相の形成を避けるために、クロム濃度は3.5~5.5質量%である。
ニッケルに近い元素であり、ニッケルの一部を置換するコバルトを添加すると、ニッケルとの固溶体がγマトリックス中に形成される。コバルトはγマトリックスを強化し、保護コーティング下の超合金中のTCP析出とSRZ形成に対する感度を低下させる。しかしながら、コバルト含有量が高すぎると、ニッケル基超合金のγ’相のソルバス温度が下がる傾向があり、これは望ましくない。
ルテニウムの添加は、γマトリックスを強化し、TCP形成に対する超合金の感度を低下させる。特に、ルテニウムの添加は、γ’相中のレニウムの一部を置換し、TCPの形成を制限することができる。また、ルテニウムの添加は、セラミックコーティングの接着性に対して有利な効果がある。
モリブデン、タングステン、レニウム又はタンタルのような難揮発性元素の添加は、超合金への化学元素の拡散に依存するニッケル基超合金のクリープを制御する機構を遅くするのに役立つ。
ニッケル基超合金中の非常に低い硫黄含有量は、耐酸化性及び耐高温腐食性並びに遮熱バリアチッピングに対する耐性を増加させる。2質量ppm(質量百万分率)未満、又は理想的には0.5質量ppm未満の低い硫黄含有量は、これらの特性を最適化することを可能にする。そのような質量硫黄含有量は、低硫黄母溶融体(mother melt)を製造することによって、又は鋳造後に実施される脱硫プロセスによって得ることができる。特に、超合金製造プロセスを適応させることによって、低い硫黄含有量を維持することが可能である。
ニッケル基超合金は、質量百分率で大部分がニッケル分である超合金と定義される。したがって、ニッケルは合金中で最も高い質量百分率をもつ元素であることが理解される。
本発明の超合金は、質量百分率で、レニウムを4.5~5.5%、ルテニウムを1.0~3.0%、コバルトを3.0~5.0%、モリブデンを0.30~0.80%、クロムを3.0~4.5%、タングステンを2.5~4.0%、アルミニウムを4.5~6.5%、チタンを0.50~1.50%、タンタルを8.0~9.0%、ハフニウムを0.15~0.30%、好ましくはハフニウムを0.17~0.30%、さらに好ましくはハフニウムを0.20~0.30%、シリコンを0.05~0.15%含むことができ、残部はニッケル及び不可避不純物である。
本発明の超合金は、質量百分率で、レニウムを4.0~5.5%、ルテニウムを1.0~3.0%、コバルトを3.0~13.0%、モリブデンを0.40~1.00%、クロムを3.0~4.5%、タングステンを2.5~4.0%、アルミニウムを4.5~6.5%、チタンを0.50~1.50%、タンタルを8.0~9.0%、ハフニウムを0.15~0.30%、好ましくはハフニウムを0.17~0.30%、さらにより好ましくはハフニウムを0.20~0.30%、シリコンを0.05~0.15%含むことができ、残部はニッケル及び不可避不純物である。
本発明の超合金は、質量百分率で、レニウムを4.0~5.0%、ルテニウムを1.0~3.0%、コバルトを11.0~13.0%、モリブデンを0.40~1.00%、クロムを3.0~4.5%、タングステンを2.5~4.0%、アルミニウムを4.5~6.5%、チタンを0.50~1.50%、タンタルを8.0~9.0%、ハフニウムを0.15~0.30%、好ましくはハフニウムを0.17~0.30%、さらにより好ましくはハフニウムを0.20~0.30%、シリコンを0.05~0.15%含むことができ、残部はニッケル及び不可避不純物である。
本発明の超合金は、質量百分率で、レニウムを5.0%、ルテニウムを2.0%、コバルトを4.0%、モリブデンを0.50%、クロムを4.0%、タングステンを3.0%、アルミニウムを5.4%、チタンを1.0%、タンタルを8.5%、ハフニウムを0.25%、シリコンを0.10%含むことができ、残部はニッケル及び不可避不純物である。
本発明の超合金は、質量百分率で、レニウムを5.0%、ルテニウムを2.0%、コバルトを4.0%、モリブデンを0.50%、クロムを4.0%、タングステンを3.5%、アルミニウムを5.4%、チタンを0.90%、タンタルを8.5%、ハフニウムを0.25%、シリコンを0.10%含むことができ、残部はニッケル及び不可避不純物である。
本発明の超合金は、質量百分率で、レニウムを4.4%、ルテニウムを2.0%、コバルトを4.0%、モリブデンを0.70%、クロムを4.0%、タングステンを3.0%、アルミニウムを5.4%、チタンを1.00%、タンタルを8.5%、ハフニウムを0.25%、シリコンを0.10%含むことができ、残部はニッケル及び不可避不純物である。
本発明の超合金は、質量百分率で、レニウムを4.4%、ルテニウムを2.0%、コバルトを12.0%、モリブデンを0.70%、クロムを4.0%、タングステンを3.0%、アルミニウムを5.4%、チタンを1.0%、タンタルを8.5%、ハフニウムを0.25%、シリコンを0.10%含むことができ、残部はニッケル及び不可避不純物である。
本発明の超合金は、質量百分率で、レニウムを5.0%、ルテニウムを2.0%、コバルトを4.0%、モリブデンを0.50%、クロムを3.5%、タングステンを3.5%、アルミニウムを5.4%、チタンを0.90%、タンタルを8.5%、ハフニウムを0.25%、シリコンを0.10%含むことができ、残部はニッケル及び不可避不純物である。
本発明の超合金は、質量百分率で、レニウムを4.4%、ルテニウムを2.0%、コバルトを12.0%、モリブデンを0.70%、クロムを3.5%、タングステンを3.5%、アルミニウムを5.4%、チタンを0.90%、タンタルを8.5%、ハフニウムを0.25%、シリコンを0.10%含むことができ、残部はニッケル及び不可避不純物である。
本開示はまた、上記の超合金を含むターボ機械用の単結晶ブレードに関する。
したがって、このブレードは、高温での耐クリープ性が向上している。
ブレードは、超合金上に堆積させた金属ボンドコート及び金属ボンドコート上に堆積させたセラミック遮熱バリアを備える保護コーティングを備えうる。
ニッケル基超合金の組成により、超合金と副層の間の相互拡散現象から生じる超合金中の二次反応層の形成が回避又は制限される。
金属ボンドコートは、MCrAlY型合金ニッケルアルミナイド型合金であることもできる。
セラミック遮熱バリアは、イットリア化ジルコニアをベースとする材料又は熱伝導率の低い他の何れかのセラミック(ジルコニアをベースとする)コーティングであることができる。
羽根は、<001>結晶方向に配向した構造を有しうる。
一般に、この配向はブレードに最適な機械的特性を与える。
本開示はまた、上記のブレードを備えるターボ機械に関する。
本発明の他の特徴及び利点は、添付の単一の図を参照して、非限定的な例として与えられる本発明の実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。そこにおいて、
図1はターボ機械の概略縦断面図である。 図2は、さまざまな超合金の非フレッケルパラメーター(NFP)を表すグラフである。 図3は、さまざまな温度及び異なる超合金のγ’相体積率を表すグラフである。
ニッケル基超合金は、熱勾配中での定方向凝固プロセスによる単結晶ブレードの製造向けである。この単結晶構造は、凝固初期に単結晶種又は結晶粒セレクタ(grain selector)を使用することによって得ることができる。例えば、この構造は、一般に超合金に最適な機械的性質を与える配向である<001>結晶方向に配向される。
凝固した単結晶ニッケル基超合金はデンドライト状構造を有し、ニッケル基固溶体である面心立方構造のγマトリックス中に分散したγ’Ni(Al,Ti,Ta)析出物から構成される。これらのγ’相析出物は、凝固プロセスから生じる化学的偏析に起因して、単結晶の体積中に不均一に分布している。くわえて、γ/γ’共晶相が樹間部に存在し、先行して亀裂が発生する場所である。これらのγ/γ’共晶相は凝固終了時に形成される。さらに、γ/γ’共晶相は、γ’硬化相の微細析出物(1マイクロメートルより小さいサイズ)を損なって形成される。これらのγ’相析出物はニッケル基超合金の硬化の主な原因である。また、残留するγ/γ’共晶相が存在することによって、ニッケル基超合金の耐高温クリープ性を最適化することができない。
超合金の機械的特性、特に耐クリープ性は、γ’析出物の析出が秩序化された場合、すなわちγ’相析出物が300~500nmの範囲のサイズで規則的に配列された場合及びγ/γ’共晶相の全体が溶液に戻された場合、最適であったことが実際に示されている。
したがって、未加工の凝固ニッケル基超合金は、相異なる相の所望の分布を得るために熱処理される。第1の熱処理は、微細構造の均一化処理であり、γ’相析出物を溶解して、γ/γ’共晶相を除去すること又はその体積率を大幅に低減することを目的とする。この処理は、γ’相のソルバス温度よりも高く、超合金の溶融開始温度よりも低い温度(T固相線(Tsolidus))で行われる。その後、この第1の熱処理の終了時に焼入れが行われ、γ’析出物の微細で均一な分散体が得られる。次いで、焼戻し熱処理が、γ’相のソルバス温度未満の温度で、2段階で行われる。第1の段階では、γ’析出物を所望のサイズまで成長させ、次いで第2の段階では、この相の体積分率を室温で約70%まで成長させる。
図1は、主軸線(main axis)Aを通る垂直面におけるバイパスターボファンエンジン10の垂直断面を示す。ターボファンエンジン10は、空気の流れに従って上流から下流に向かって、ファン12、低圧圧縮機14、高圧圧縮機16、燃焼器18、高圧タービン20及び低圧タービン22を備える。
高圧タービン20は、ロータとともに回転する複数の動翼20A及び固定子に取り付けられた整流装置20B(静翼)を備える。タービン20の固定子は、タービン20の動翼20Aに対向して配置された複数の固定子リング24を備える。
したがって、これらの特性によって、これらの超合金はターボジェットエンジンの高温部品用の単結晶部品の製造に向けの興味深い候補となる。
したがって、上記の超合金を含むターボ機械用の動翼20A又は整流装置20Bを製造することができる。
代替的に、ターボ機械用の動翼20A又は整流器20Bは、金属ボンドコートを含む保護コーティングで被覆された上記の超合金を含む。
ターボ機械は、特にターボファンエンジン10などのターボジェットエンジンであることができる。ターボ機械はまた、単流ターボジェットエンジン、ターボプロップエンジン又はターボシャフトエンジンであってもよい。
実施例
本開示では、6種のニッケル基単結晶超合金(例1~例6)を検討し、6種の市販単結晶超合金CMSX-4(例7)、CMSX-4PlusC(例8)、ReneN6(例9)CMSX-10(例10)MC-NG(例11)、及びTMS-138(例12)と比較した。各単結晶超合金の化学組成を表1に示す。例9の組成物はさらに炭素(C)を0.05質量%、ホウ素(B)を0.004質量%含み、例10の組成物はさらにニオブ(Nb)を0.10質量%含む。これらの超合金はすべてニッケル基超合金であり、すなわち、示された組成の100%に対する残部はニッケル及び不可避不純物から成る。
Figure 0007305660000001
密度
各超合金の室温密度は、Hullの式(Hull formula)(F.C. Hull、Metal Progress、1969年11月、139~140頁)のバージョンを用いて推定した。この経験式はHullによって提案された。この経験式は複合則に基づいており、235種の超合金とステンレス鋼の実験データ(化学組成と測定密度)の線形回帰分析から導き出された補正項目を包含する。このHull式は、特にレニウムやルテニウムなどの元素を考慮するように改変されてきた。改変Hull式は次の通りである。
(1)D=27.68×[D+0.14037-0.00137 %Cr-0.00139 %Ni-0.00142 %Co-0.00140 %Fe-0.00186 %Mo-0.00125 %W-0.00134 %V-0.00119 %Nb-0.00113 %Ta+0.0004 %Ti+0.00388 %C+0.0000187 (%Mo)-0.0000506 (%Co)x(%Ti)-0.00096 %Re-0.001131 %Ru]
ここで、D=100/[(%Cr/DCr)+(%Ni/DNi)+....+(%X/D)]
Cr、DNi、...、Dは、lb/in(ポンド毎立法インチ)(約27680kg/m)で表されたの元素Cr、Ni、...、Xの密度であり、Dは、g/cmで表された超合金の密度である。
%Cr、%Ni、...%Xは、質量百分率で表された、超合金元素Cr、Ni、...、Xの含有量である。
本発明の合金及び参照合金について計算された密度は、9.00g/cm未満である(表2を参照)。
推定密度と測定密度(表2を参照)の比較を用いて改変Hullモデル(式(1))を検証した。推定密度と測定密度は一致している。
表2に例1~例14の超合金のさまざまなパラメータを示す。
Figure 0007305660000002
非フレッケルパラメーター(No-freckles parameter)(NFP)
(2)NFP=[%Ta+1.5 %Hf+0.5 %Mo-0.5 %Ti)]/[%W+1.2 %Re)]
ここで、%Cr、%Ni、...%Xは、質量百分率で表された、超合金元素Cr、Ni、...、Xの含有量である。
NFPを用いて、工作物の定方向凝固中のフレッケルの形成に対する感度を定量化した(文献米国特許第5,888,451号明細書)。フレッケルの形成を防ぐには、NFPは0.7以上でなければならない。
表2及び図2に見られるように、例1~例6の超合金はすべて、NFPが0.7以上であるが、例7~実施例12の市販超合金はNFPが0.7未満である。
ガンマプライム耐性(Gamma prime resistance)(GPR)
γ’相の固有機械的強度は、チタン、タンタル及びタングステンの一部などのNiAl化合物中のアルミニウムを置換する元素の含有量とともに増加する。したがって、γ’相化合物はNi(Al,Ti,Ta,W)と表記することができる。パラメータGPRは、γ’相の硬化のレベルを推定するために使用される。
(3)GPR=[CTi+CTa+C/2)]/CAl
ここで、CTi、CTa、C及びCAlは、それぞれ、原子百分率で表された、超合金中の元素Ti、Ta、W及びAlの濃度である。
より高いGPRパラメータは超合金のより良好な機械的強度に寄与する。表2から、例1~例6の超合金について計算されたGPRパラメータは、例7~例12の市販超合金について計算されたGPRパラメータよりも高いことがわかる。
Figure 0007305660000003
Figure 0007305660000004
ここで、Xは超合金中の元素iの原子百分率で表された割合であり、(Md)は元素iのパラメータMdの値である。
表3に超合金のさまざまな元素のMd値を示す。
Figure 0007305660000005
Figure 0007305660000006
γ’相のソルバス温度
CALPHAD法に基づくThermoCalcソフトウェア(Ni25データベース)を用いて、平衡におけるγ’相のソルバス温度を計算した。
表4からわかるように、例1~例6の超合金のγ’ソルバス温度は、実施例7~例12の市販超合金のγ’ソルバス温度よりも高い。
γ’相の体積分率
CALPHAD法に基づくThermoCalcソフトウェア(Ni25データベース)を用いて、950℃、1050℃及び1200℃での例1~例12の超合金の平衡におけるγ’相の体積分率(体積百分率)を計算した。
表4及び図3に見られるように、例1~例6の超合金は、例7~例12の市販超合金のγ’相体積分率よりも高い又は同等のγ’相体積分率を有する。
したがって、例1~例6の超合金の高いγ’ソルバス温度と高いγ’相体積分率の組み合わせは、高温及び超高温、例えば1200℃での良好な耐クリープ性にとって好都合である。したがって、この強度は、例7~例12の市販超合金のクリープ強度よりも高いはずである。
Figure 0007305660000007
TCPタイプσの体積分率
CALPHAD法に基づくThermoCalcソフトウェア(Ni25データベース)を用いて、950℃~1050℃で実施例1~実施例14の超合金中の平衡相σの体積分率(体積百分率)を計算した(表5を参照)。
Figure 0007305660000008
γマトリックスに溶解したクロムの質量濃度
CALPHAD法に基づくThermoCalcソフトウェア(Ni25データベース)を用いて、950℃、1050℃及び1200℃で例1~例12の超合金の平衡におけるγ相中のクロム含有量を(質量百分率で)計算した。
表5に見られるように、γ相中のクロム濃度は、例7~例12の市販超合金のγ相中のクロム濃度と比べて、例1~例6の超合金のほうが高く、これは、より良好な腐食耐性及び高温酸化耐性に寄与する。
Figure 0007305660000009
超高温クリープ特性
クリープ試験を、例2、例7、例9、及び例10の超合金について実施した。クリープ試験は、2009年8月のNF EN ISO204規格(ガイドU125_J)に従って、1200℃、80MPaで行った。
超合金を1200℃で負荷(80MPa)をかけたクリープ試験結果を表6に示す。結果は試験片破損時の時間(時)を表す。
Figure 0007305660000010
例2の超合金は、例7及び例9の合金よりも良好なクリープ挙動を示した。例10の超合金も良好なクリープ特性を有する。
1150℃での繰返し酸化特性
超合金は、INS-TTH-001及びINS-TTH-002:繰返し酸化試験法(質量損失試験と遮熱)に記載のように熱サイクルされる。
試験対象の超合金(直径が20mm、高さが1mmのピン)の試験片を熱サイクルに供した。各サイクルは、15分(min)(分(minutes))未満で1150℃まで上昇させ、1150℃で60分間停止し、試験片を15分間タービン冷却することを含む。
20mg/cm(ミリグラム毎平方センチメートル)に等しい試験片の質量の損失が観察されるまで熱サイクルを繰り返す。
試験した超合金の寿命を表7に示す。
Figure 0007305660000011
例2の超合金は、寿命が、例7、例8及び例9の超合金よりもはるかに長いことがわかる。なお、例10の超合金の酸化特性は、例2の超合金の酸化特性よりもはるかに劣っていることに留意されたい。
微細構造安定性
1050℃で300時間の時効後、例2の超合金では走査型電子顕微鏡画像解析でTCP相は観察されない。
鋳造欠陥の発生に対する感度
ブリッジマン(Bidgman)炉でのロストワックス法と一方向凝固による形成後、鋳造プロセスに起因する欠陥、特に「フレッケル」型の欠陥は、実施例2、実施例5、実施例6及び実施例10の超合金で観察されなかった。「フレッケル」型欠陥は、HNO/HSOをベースとする溶液中に試験片を浸漬した後に観察される。
特定の実施形態の特定の例を参照して本開示を説明してきたが、特許請求の範囲によって定められる本発明の一般的範囲を超えることなく、さまざまな修正及び変更をこれらの例に対して行うことができることは明らかである。さらに、参照される異なる実施形態の個々の特徴は、追加の実施形態において組み合わせることができる。したがって、明細書及び図面は、限定的な意味ではなく、例示的な意味で考慮されるべきである。

Claims (14)

  1. 質量百分率で、レニウムを4.0~5.5%、ルテニウムを1.0~3.0%、コバルトを2.0~14.0%、モリブデンを0.30~1.00%、クロムを3.0~5.0%、タングステンを2.5~4.0%、アルミニウムを4.5~6.5%、チタンを0.50~1.50%、タンタルを8.0~9.0%、ハフニウムを0.15~0.30%、シリコンを0.05~0.15%含み、残部がニッケル及び不可避不純物であり、300~500nmの範囲のサイズを有するγ’Ni (Al,Ti,Ta)析出物が50~70体積%の量でγマトリックス中に分散している単結晶構造を有する、ニッケル基超合金。
  2. 質量百分率で、レニウムを4.5~5.5%、ルテニウムを1.0~3.0%、コバルトを3.0~5.0%、モリブデンを0.30~0.80%、クロムを3.0~4.5%、タングステンを2.5~4.0%、アルミニウムを4.5~6.5%、チタンを0.50~1.50%、タンタルを8.0~9.0%、ハフニウムを0.15~0.30%、シリコンを0.05~0.15%含み、残部がニッケル及び不可避不純物である、請求項1に記載の超合金。
  3. 質量百分率で、レニウムを4.0~5.5%、ルテニウムを1.0~3.0%、コバルトを3.0~13.0%、モリブデンを0.40~1.00%、クロムを3.0~4.5%、タングステンを2.5~4.0%、アルミニウムを4.5~6.5%、チタンを0.50~1.50%、タンタルを8.0~9.0%、ハフニウムを0.15~0.30%、シリコンを0.05~0.15%含み、残部がニッケル及び不可避不純物である、請求項1に記載の超合金。
  4. 質量百分率で、レニウムを4.0~5.0%、ルテニウムを1.0~3.0%、コバルトを11.0~13.0%、モリブデンを0.40~1.00%、クロムを3.0~4.5%、タングステンを2.5~4.0%、アルミニウムを4.5~6.5%、チタンを0.50~1.50%、タンタルを8.0~9.0%、ハフニウムを0.15~0.30%、シリコンを0.05~0.15%含み、残部がニッケル及び不可避不純物である、請求項1に記載の超合金。
  5. 質量百分率で、レニウムを5.0%、ルテニウムを2.0%、コバルトを4.0%、モリブデンを0.50%、クロムを4.0%、タングステンを3.0%、アルミニウムを5.4%、チタンを1.00%、タンタルを8.5%、ハフニウムを0.25%、シリコンを0.10%含み、残部がニッケル及び不可避不純物である、請求項1に記載の超合金。
  6. 質量百分率で、レニウムを4.4%、ルテニウムを2.0%、コバルトを4.0%、モリブデンを0.70%、クロムを4.0%、タングステンを3.0%、アルミニウムを5.4%、チタンを1.00%、タンタルを8.5%、ハフニウムを0.25%、シリコンを0.10%含み、残部がニッケル及び不可避不純物である、請求項1に記載の超合金。
  7. 質量百分率で、レニウムを4.4%、ルテニウムを2.0%、コバルトを12.0%、モリブデンを0.70%、クロムを4.0%、タングステンを3.0%、アルミニウムを5.4%、チタンを1.00%、タンタルを8.5%、ハフニウムを0.25%、シリコンを0.10%含み、残部がニッケル及び不可避不純物である、請求項1に記載の超合金。
  8. 質量百分率で、レニウムを5.0%、ルテニウムを2.0%、コバルトを4.0%、モリブデンを0.50%、クロムを3.5%、タングステンを3.5%、アルミニウムを5.4%、チタンを0.90%、タンタルを8.5%、ハフニウムを0.25%、シリコンを0.10%含み、残部がニッケル及び不可避不純物である、請求項1に記載の超合金。
  9. 質量百分率で、レニウムを5.0%、ルテニウムを2.0%、コバルトを4.0%、モリブデンを0.50%、クロムを4.0%、タングステンを3.5%、アルミニウムを5.4%、チタンを0.90%、タンタルを8.5%、ハフニウムを0.25%、シリコンを0.10%含み、残部がニッケル及び不可避不純物である、請求項1に記載の超合金。
  10. 質量百分率で、レニウムを4.4%、ルテニウムを2.0%、コバルトを12.0%、モリブデンを0.70%、クロムを3.5%、タングステンを3.5%、アルミニウムを5.4%、チタンを0.90%、タンタルを8.5%、ハフニウムを0.25%、シリコンを0.10%含み、残部がニッケル及び不可避不純物である、請求項1に記載の超合金。
  11. 請求項1~10の何れか一項に記載の超合金を含む、ターボ機械用単結晶ブレード(20A、20B)。
  12. 前記超合金に堆積させた金属ボンドコート及び前記金属ボンドコートに堆積させたセラミック遮熱バリアを備える保護コーティングを備える、請求項11に記載のブレード(20A、20B)。
  13. 前記超合金が<001>結晶方向に配向した構造を有する、請求項11又は12に記載のブレード(20A、20B)。
  14. 請求項11~13の何れか一項に記載のブレード(20A、20B)を備えるターボ機械。
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