JP7303675B2 - 導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法 - Google Patents

導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法 Download PDF

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本発明は、はんだ粒子を含む導電材料に関する。また、本発明は、上記導電材料を用いた接続構造体及び接続構造体の製造方法に関する。
はんだを比較的多く含むはんだペーストが知られている。
また、はんだペーストと比べて、バインダー樹脂を比較的多く含む異方性導電材料が広く知られている。異方性導電材料としては、異方性導電ペースト及び異方性導電フィルム等が挙げられる。上記異方性導電材料では、バインダー樹脂中に導電性粒子が分散されている。上記異方性導電材料では、例えば、上記バインダー樹脂によって2つの部材を接着させることができる。上記導電性粒子としては、はんだ粒子及びはんだ以外の金属を含む粒子等が挙げられる。
上記異方性導電材料は、各種の接続構造体を得るために使用されている。上記異方性導電材料による接続としては、例えば、フレキシブルプリント基板とガラス基板との接続(FOG(Film on Glass))、半導体チップとフレキシブルプリント基板との接続(COF(Chip on Film))、半導体チップとガラス基板との接続(COG(Chip on Glass))、並びにフレキシブルプリント基板とガラスエポキシ基板との接続(FOB(Film on Board))等が挙げられる。
上記異方性導電材料により、例えば、フレキシブルプリント基板の電極とガラスエポキシ基板の電極とを電気的に接続する際には、ガラスエポキシ基板上に、導電性粒子を含む異方性導電材料を配置する。次に、フレキシブルプリント基板を積層して、加熱及び加圧する。これにより、異方性導電材料を硬化させて、導電性粒子を介して電極間を電気的に接続して、接続構造体を得る。
下記の特許文献1には、合成樹脂、活性剤、有機溶剤及びチクソ剤を含有するはんだ付け用フラックスが開示されている。上記はんだ付け用フラックスでは、上記合成樹脂は、ガラス転移点が100℃以上を示すメタクリル酸エステルを有する。上記はんだ付け用フラックスでは、上記合成樹脂は、アルキル部分が炭素数3~6の直鎖で構成されるアクリル酸エステルとのトリブロック共重合体を含有する。また、下記の特許文献1には、上記はんだ付け用フラックスとはんだ合金粉末とを含有するはんだペースト組成物が開示されている。
WO2016/163070A1
はんだ粒子を含む異方性導電材料を用いて導電接続を行う際には、上方の複数の電極と下方の複数の電極とが電気的に接続されて、導電接続が行われる。はんだは、上下の電極間に配置されることが望ましく、隣接する横方向の電極間には配置されないことが望ましい。隣接する横方向の電極間は、電気的に接続されないことが望ましい。
一般に、はんだ粒子を含む導電材料は、スクリーン印刷等によって、基板上の特定の位置に配置された後、リフロー等により加熱されて用いられる。導電材料がはんだ粒子の融点以上に加熱されることで、はんだ粒子が溶融し、電極間にはんだが凝集することで、上下の電極間が電気的に接続される。また、はんだが凝集したはんだ部の周囲に熱硬化性成分が硬化した硬化物が配置され、基板間が強固に接着される。
しかしながら、上記はんだ部が形成された基板がリフロー工程等により加熱され、はんだが再溶融した場合に、はんだの熱膨張により熱硬化性成分の硬化物に亀裂等が発生し、溶融したはんだが流れ出し、ショート不良が発生することがある。
本発明の目的は、ショート不良の発生を効果的に防止することができる導電材料を提供することである。また、本発明の目的は、上記導電材料を用いた接続構造体及び接続構造体の製造方法を提供することである。
本発明の広い局面によれば、熱硬化性成分と、複数のはんだ粒子とを含み、前記熱硬化性成分を260℃及び5分間の条件で硬化させた硬化物の25℃~100℃での平均線膨張率が、50ppm/℃以上150ppm/℃以下であり、前記はんだ粒子の25℃~100℃での平均線膨張率が、15ppm/℃以上30ppm/℃以下である、導電材料が提供される。
本発明に係る導電材料のある特定の局面では、前記熱硬化性成分が、熱硬化剤を含む。
本発明に係る導電材料のある特定の局面では、前記はんだ粒子の平均粒子径が、0.1μm以上45μm以下である。
本発明に係る導電材料のある特定の局面では、導電材料100重量%中、前記はんだ粒子の含有量が、40重量%以上80重量%以下である。
本発明に係る導電材料のある特定の局面では、前記導電材料が、導電ペーストである。
本発明の広い局面によれば、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、前記第1の接続対象部材と、前記第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備え、前記接続部の材料が、上述した導電材料であり、前記第1の電極と前記第2の電極とが、前記接続部中のはんだ部により電気的に接続されている、接続構造体が提供される。
本発明の広い局面によれば、上述した導電材料を用いて、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材の表面上に、前記導電材料を配置する工程と、前記導電材料の前記第1の接続対象部材側とは反対の表面上に、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材を、前記第1の電極と前記第2の電極とが対向するように配置する工程と、前記はんだ粒子の融点以上に前記導電材料を加熱することで、前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材とを接続している接続部を、前記導電材料により形成し、かつ、前記第1の電極と前記第2の電極とを、前記接続部中のはんだ部により電気的に接続する工程とを備える、接続構造体の製造方法が提供される。
本発明に係る導電材料は、熱硬化性成分と、複数のはんだ粒子とを含む。本発明に係る導電材料では、上記熱硬化性成分を260℃及び5分間の条件で硬化させた硬化物の25℃~100℃での平均線膨張率が、50ppm/℃以上150ppm/℃以下である。本発明に係る導電材料では、上記はんだ粒子の25℃~100℃での平均線膨張率が、15ppm/℃以上30ppm/℃以下である。本発明に係る導電材料では、上記の構成が備えられているので、ショート不良の発生を効果的に防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る導電材料を用いて得られる接続構造体を模式的に示す断面図である。 図2(a)~(c)は、本発明の一実施形態に係る導電材料を用いて、接続構造体を製造する方法の一例の各工程を説明するための断面図である。 図3は、接続構造体の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
(導電材料)
本発明に係る導電材料は、熱硬化性成分と、複数のはんだ粒子とを含む。本発明に係る導電材料では、上記熱硬化性成分を260℃及び5分間の条件で硬化させた硬化物の25℃~100℃での平均線膨張率が、50ppm/℃以上150ppm/℃以下である。本発明に係る導電材料では、上記はんだ粒子の25℃~100℃での平均線膨張率が、15ppm/℃以上30ppm/℃以下である。
本発明に係る導電材料では、上記の構成が備えられているので、ショート不良の発生を効果的に防止することができる。
一般に、はんだ粒子を含む導電材料は、スクリーン印刷等によって、基板上の特定の位置に配置された後、リフロー等により加熱されて用いられる。導電材料がはんだ粒子の融点以上に加熱されることで、はんだ粒子が溶融し、電極間にはんだが凝集することで、上下の電極間が電気的に接続される。また、はんだが凝集したはんだ部の周囲に熱硬化性成分が硬化した硬化物が配置され、基板間を強固に接着している。
しかしながら、上記はんだ部が形成された基板がリフロー工程等により加熱され、はんだが再溶融した場合に、はんだの熱膨張により熱硬化性成分の硬化物に亀裂等が発生し、溶融したはんだが流れ出し、ショート不良が発生することがある。
本発明者らは、導電材料中の熱硬化性成分とはんだ粒子との関係に着目し、熱硬化性成分とはんだ粒子とが特定の関係を満足することで、ショート不良の発生を効果的に防止することができることを見出した。
また、本発明では、電極間の導電接続時に、複数のはんだ粒子が、上下の対向した電極間に集まりやすく、複数のはんだ粒子を電極(ライン)上に配置することができる。また、複数のはんだ粒子の一部が、接続されてはならない横方向の電極間に配置され難く、接続されてはならない横方向の電極間に配置されるはんだ粒子の量をかなり少なくすることができる。結果として、本発明では、接続されるべき上下の電極間の導通信頼性を効果的に高めることができ、さらに、接続されてはならない隣接する電極間の絶縁信頼性を効果的に高めることができる。
本発明では、上記のような効果を得るために、熱硬化性成分とはんだ粒子とが特定の関係を満足する導電材料を用いることは大きく寄与する。
さらに、本発明では、電極間の位置ずれを防ぐことができる。本発明では、導電材料を上面に配置した第1の接続対象部材に、第2の接続対象部材を重ね合わせる際に、第1の接続対象部材の電極と第2の接続対象部材の電極とのアライメントがずれた状態でも、そのずれを補正して電極同士を接続させることができる(セルフアライメント効果)。
電極上にはんだをより一層効率的に配置する観点からは、上記導電材料は、25℃で液状であることが好ましく、導電ペーストであることが好ましい。上記導電材料は、25℃で導電ペーストであることが好ましい。
上記導電材料の25℃での粘度(η25)は、好ましくは0.1Pa・s以上、より好ましくは30Pa・s以上、さらに好ましくは50Pa・s以上であり、好ましくは400Pa・s以下、より好ましくは300Pa・s以下である。上記粘度(η25)は、配合成分の種類及び配合量により適宜調整することができる。上記粘度(η25)が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極上にはんだをより一層効率的に配置することができ、導電材料の保存安定性をより一層効果的に高めることができる。
上記粘度(η25)は、例えば、E型粘度計(東機産業社製「TV-22」)等を用いて、25℃及び5rpmの条件で測定することができる。
はんだ粒子の融点での上記導電材料の粘度(ηmp)は、好ましくは50Pa・s以下、より好ましくは10Pa・s以下、さらに好ましくは1Pa・s以下であり、好ましくは0.1Pa・s以上、より好ましくは0.2Pa・s以上である。上記粘度(ηmp)が、上記上限以下であれば、電極上にはんだをより一層効率的に配置することができる。上記粘度が、上記下限以上であれば、接続部でのボイドを抑制し、接続部以外への導電材料のはみだしを抑制することができる。
上記粘度(ηmp)は、STRESSTECH(REOLOGICA社製)等を用いて、歪制御1rad、周波数1Hz、昇温速度20℃/分、測定温度範囲25℃~200℃(但し、はんだ粒子の液相線温度(融点)が200℃を超える場合には温度上限をはんだ粒子の液相線温度(融点)とする)の条件で測定可能である。測定結果から、はんだ粒子の融点(℃)での粘度が評価される。
上記導電材料は、導電ペースト及び導電フィルム等として使用され得る。上記導電ペーストは異方性導電ペーストであることが好ましく、上記導電フィルムは異方性導電フィルムであることが好ましい。電極上にはんだをより一層効率的に配置する観点からは、上記導電材料は、導電ペーストであることが好ましい。上記導電材料は、電極の電気的な接続に好適に用いられる。上記導電材料は、回路接続材料であることが好ましい。
以下、上記導電材料に含まれる各成分を説明する。
(はんだ粒子)
上記導電材料は、はんだ粒子を含む。上記はんだ粒子は、中心部分及び外表面のいずれもがはんだにより形成されている。上記はんだ粒子は、中心部分及び外表面のいずれもがはんだである粒子である。上記はんだ粒子の代わりに、はんだ以外の材料から形成された基材粒子と該基材粒子の表面上に配置されたはんだ部とを備える導電性粒子を用いた場合には、電極上に導電性粒子が集まり難くなる。また、上記導電性粒子では、導電性粒子同士のはんだ接合性が低いために、電極上に移動した導電性粒子が電極外に移動しやすくなる傾向があり、電極間の位置ずれの抑制効果も低くなる傾向がある。
上記はんだは、融点が450℃以下である金属(低融点金属)であることが好ましい。上記はんだ粒子は、融点が450℃以下である金属粒子(低融点金属粒子)であることが好ましい。上記低融点金属粒子は、低融点金属を含む粒子である。該低融点金属とは、融点が450℃以下の金属を示す。低融点金属の融点は好ましくは300℃以下、より好ましくは220℃以下、さらに好ましくは190℃以下である。上記はんだは、融点が150℃未満の低融点はんだであることが好ましい。
上記はんだ粒子の融点は、示差走査熱量測定(DSC)により求めることができる。示差走査熱量測定(DSC)装置としては、SII社製「EXSTAR DSC7020」等が挙げられる。
また、上記はんだ粒子は錫を含むことが好ましい。上記はんだ粒子に含まれる金属100重量%中、錫の含有量は、好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。上記はんだ粒子における錫の含有量が、上記下限以上であると、はんだ部と電極との接続信頼性がより一層高くなる。
なお、錫の含有量は、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析装置(堀場製作所社製「ICP-AES」)、又は蛍光X線分析装置(島津製作所社製「EDX-800HS」)等を用いて測定することができる。
上記はんだ粒子を用いることで、はんだが溶融して電極に接合し、はんだ部が電極間を導通させる。例えば、はんだ部と電極とが点接触ではなく面接触しやすいため、接続抵抗が低くなる。また、上記はんだ粒子の使用により、はんだ部と電極との接合強度が高くなる結果、はんだ部と電極との剥離がより一層生じ難くなり、導通信頼性及び接続信頼性がより一層高くなる。
上記はんだ粒子を構成する低融点金属は特に限定されない。該低融点金属は、錫、又は錫を含む合金であることが好ましい。該合金は、錫-銀合金、錫-銅合金、錫-銀-銅合金、錫-ビスマス合金、錫-亜鉛合金、及び錫-インジウム合金等が挙げられる。電極に対する濡れ性に優れることから、上記低融点金属は、錫、錫-銀合金、錫-銀-銅合金、錫-ビスマス合金、又は錫-インジウム合金であることが好ましい。上記低融点金属は、錫-ビスマス合金、又は錫-インジウム合金であることがより好ましい。
上記はんだ粒子は、JIS Z3001:溶接用語に基づき、液相線が450℃以下である溶加材であることが好ましい。上記はんだ粒子の組成としては、例えば亜鉛、金、銀、鉛、銅、錫、ビスマス、及びインジウム等を含む金属組成が挙げられる。低融点で鉛フリーである錫-インジウム系(117℃共晶)、又は錫-ビスマス系(139℃共晶)が好ましい。すなわち、上記はんだ粒子は、鉛を含まないことが好ましく、錫とインジウムとを含むか、又は錫とビスマスとを含むことが好ましい。
はんだ部と電極との接合強度をより一層高めるために、上記はんだ粒子は、ニッケル、銅、アンチモン、アルミニウム、亜鉛、鉄、金、チタン、リン、ゲルマニウム、テルル、コバルト、ビスマス、マンガン、クロム、モリブデン、及びパラジウム等の金属を含んでいてもよい。また、はんだ部と電極との接合強度をさらに一層高める観点からは、上記はんだ粒子は、ニッケル、銅、アンチモン、アルミニウム又は亜鉛を含むことが好ましい。はんだ部と電極との接合強度をより一層高める観点からは、接合強度を高めるためのこれらの金属の含有量は、はんだ粒子に含まれる金属100重量%中、好ましくは0.0001重量%以上、好ましくは1重量%以下である。
上記はんだ粒子の平均粒子径は、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは2μm以上であり、好ましくは45μm以下、より好ましくは30μm以下である。上記はんだ粒子の平均粒子径が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極上にはんだをより一層効率的に配置することができる。電極上にはんだをより一層効率的に配置する観点からは、上記はんだ粒子の平均粒子径は、0.1μm以上45μm以下であることが特に好ましい。
上記はんだ粒子の平均粒子径は、体積平均粒子径である。上記はんだ粒子の平均粒子径は、例えば、任意のはんだ粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、各はんだ粒子の粒子径の平均値を算出することや、レーザー回折式粒度分布測定を行うことにより求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察では、1個当たりのはんだ粒子の粒子径は、円相当径での粒子径として求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察において、任意の50個のはんだ粒子の円相当径での平均粒子径は、球相当径での平均粒子径とほぼ等しくなる。レーザー回折式粒度分布測定では、1個当たりのはんだ粒子の粒子径は、球相当径での粒子径として求められる。上記はんだ粒子の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定により算出することが好ましい。
上記はんだ粒子の粒子径の変動係数(CV値)は、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上であり、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下である。上記はんだ粒子の粒子径の変動係数が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極上にはんだをより一層効率的に配置することができる。但し、上記はんだ粒子の粒子径のCV値は、5%未満であってもよい。
上記変動係数(CV値)は、以下のようにして測定できる。
CV値(%)=(ρ/Dn)×100
ρ:はんだ粒子の粒子径の標準偏差
Dn:はんだ粒子の粒子径の平均値
上記はんだ粒子の形状は特に限定されない。上記はんだ粒子の形状は、球状であってもよく、球状以外の形状であってもよく、扁平状等の形状であってもよい。
本発明に係る導電材料では、上記はんだ粒子の25℃~100℃での平均線膨張率は、15ppm/℃以上30ppm/℃以下である。上記はんだ粒子の25℃~100℃での平均線膨張率は、好ましくは20ppm/℃以上であり、好ましくは25ppm/℃以下である。上記はんだ粒子の25℃~100℃での平均線膨張率が、上記下限以上及び上記上限以下であると、ショート不良の発生をより一層効果的に防止することができる。
また、上記はんだ粒子の25℃~150℃の平均線膨張率は、好ましくは20ppm/℃以上であり、好ましくは25ppm/℃以下である。上記はんだ粒子の25℃~150℃の平均線膨張率は、15ppm/℃以上30ppm/℃以下を満足することが好ましい。上記はんだ粒子の25℃~150℃での平均線膨張率が、上記の好ましい態様を満足すると、ショート不良の発生をより一層効果的に防止することができる。
上記はんだ粒子の25℃~100℃での平均線膨張率及び上記はんだ粒子の25℃~150℃の平均線膨張率は、以下のようにして算出することができる。
上記はんだ粒子を260℃のホットプレート上で加熱し、3cm×0.5cmの大きさの測定サンプルを作製する。熱機械分析装置(日立ハイテクサイエンス社製「TMA/SS7100」)を用いて、昇温速度20℃/分及び降温速度10℃/分の条件で、測定サンプルの25℃から150℃までのサイクルを2回行い、平均線膨張率(ppm/℃)を算出する。
上記導電材料100重量%中、上記はんだ粒子の含有量は、好ましくは40重量%以上、より好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは60重量%以上、特に好ましくは70重量%以上であり、好ましくは80重量%以下、より好ましくは75重量%以下である。上記はんだ粒子の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極上にはんだをより一層効率的に配置することができ、電極間にはんだを多く配置することが容易であり、導通信頼性をより一層効果的に高めることができる。導通信頼性をより一層高める観点からは、上記はんだ粒子の含有量は多い方が好ましい。
(熱硬化性成分)
本発明に係る導電材料は、熱硬化性成分を含む。上記熱硬化性成分は、熱硬化性化合物を含んでいてもよい。ショート不良の発生をより一層効果的に防止する観点からは、上記熱硬化性成分は、熱硬化剤を含むことが好ましい。上記導電材料は、熱硬化性成分として、熱硬化性化合物と熱硬化剤とを含んでいてもよい。導電材料をより一層良好に硬化させるために、上記導電材料は、熱硬化性成分として、熱硬化性化合物と熱硬化剤とを含むことが好ましい。導電材料をより一層良好に硬化させるために、上記導電材料は、熱硬化性成分として硬化促進剤を含むことが好ましい。
本発明に係る導電材料では、上記熱硬化性成分を260℃及び5分間の条件で硬化させた硬化物の25℃~100℃での平均線膨張率は、50ppm/℃以上150ppm/℃以下である。上記熱硬化性成分を260℃及び5分間の条件で硬化させた硬化物の25℃~100℃での平均線膨張率は、好ましくは60ppm/℃以上、より好ましくは80ppm/℃以上であり、好ましくは120ppm/℃以下、より好ましくは100ppm/℃以下である。上記熱硬化性成分を260℃及び5分間の条件で硬化させた硬化物の25℃~100℃での平均線膨張率、上記下限以上及び上記上限以下であると、ショート不良の発生をより一層効果的に防止することができる。
また、上記熱硬化性成分を260℃及び5分間の条件で硬化させた硬化物の25℃~150℃の平均線膨張率は、好ましくは60ppm/℃以上、より好ましくは80ppm/℃以上であり、好ましくは120ppm/℃以下、より好ましくは100ppm/℃以下である。上記熱硬化性成分を260℃及び5分間の条件で硬化させた硬化物の25℃~150℃の平均線膨張率は、50ppm/℃以上150ppm/℃以下を満足することが好ましい。上記熱硬化性成分を260℃及び5分間の条件で硬化させた硬化物の25℃~150℃の平均線膨張率が、上記の好ましい態様を満足すると、ショート不良の発生をより一層効果的に防止することができる。
上記熱硬化性成分を260℃及び5分間の条件で硬化させた硬化物の25℃~100℃での平均線膨張率及び上記熱硬化性成分を260℃及び5分間の条件で硬化させた硬化物の25℃~150℃の平均線膨張率は、以下のようにして算出することができる。
上記熱硬化性成分を260℃のホットプレート上で5分間加熱し、硬化物を得る。得られた硬化物を3cm×0.5cmの大きさに加工する。熱機械分析装置(日立ハイテクサイエンス社製「TMA/SS7100」)を用いて、昇温速度20℃/分及び降温速度10℃/分の条件で、加工した硬化物の25℃から150℃までのサイクルを2回行い、平均線膨張率(ppm/℃)を算出する。
(熱硬化性成分:熱硬化性化合物)
本発明に係る導電材料は、熱硬化性化合物を含んでいてもよい。上記熱硬化性化合物は、加熱により硬化可能な化合物である。上記熱硬化性化合物は特に限定されない。上記熱硬化性化合物としては、オキセタン化合物、エポキシ化合物、エピスルフィド化合物、(メタ)アクリル化合物、フェノール化合物、アミノ化合物、不飽和ポリエステル化合物、ポリウレタン化合物、シリコーン化合物及びポリイミド化合物等が挙げられる。導電材料の硬化性及び粘度をより一層良好にし、導通信頼性をより一層高める観点から、上記熱硬化性化合物としては、エポキシ化合物又はエピスルフィド化合物が好ましく、エポキシ化合物がより好ましい。上記導電材料は、エポキシ化合物を含むことが好ましい。上記熱硬化性化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記エポキシ化合物は、少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物である。上記エポキシ化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、ビフェノール型エポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物、フルオレン型エポキシ化合物、フェノールアラルキル型エポキシ化合物、ナフトールアラルキル型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、アントラセン型エポキシ化合物、アダマンタン骨格を有するエポキシ化合物、トリシクロデカン骨格を有するエポキシ化合物、ナフチレンエーテル型エポキシ化合物、及びトリアジン核を骨格に有するエポキシ化合物等が挙げられる。上記エポキシ化合物は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記エポキシ化合物は、常温(23℃)で液状又は固体であり、上記エポキシ化合物が常温で固体である場合には、上記エポキシ化合物の溶融温度は、上記はんだの融点以下であることが好ましい。上記の好ましいエポキシ化合物を用いることで、接続対象部材を貼り合わせた段階では、粘度が高く、搬送等の衝撃により、加速度が付与された際に、第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材との位置ずれを抑制することができる。さらに、硬化時の熱により、導電材料の粘度を大きく低下させることができ、はんだの凝集を効率よく進行させることができる。
絶縁信頼性をより一層効果的に高める観点、及び導通信頼性をより一層効果的に高める観点からは、上記熱硬化性化合物は、エポキシ化合物を含むことが好ましい。
電極上にはんだをより一層効率的に配置する観点からは、上記熱硬化性化合物は、ポリエーテル骨格を有する熱硬化性化合物を含むことが好ましい。
上記ポリエーテル骨格を有する熱硬化性化合物としては、炭素数3~12のアルキル鎖の両末端にグリシジルエーテル基を有する化合物、並びに炭素数2~4のポリエーテル骨格を有し、該ポリエーテル骨格2個~10個が連続して結合した構造単位を有するポリエーテル型エポキシ化合物等が挙げられる。
硬化物の耐熱性をより一層効果的に高める観点からは、上記熱硬化性化合物は、イソシアヌル骨格を有する熱硬化性化合物を含むことが好ましい。
上記イソシアヌル骨格を有する熱硬化性化合物としてはトリイソシアヌレート型エポキシ化合物等が挙げられ、日産化学工業社製TEPICシリーズ(TEPIC-G、TEPIC-S、TEPIC-SS、TEPIC-HP、TEPIC-L、TEPIC-PAS、TEPIC-VL、TEPIC-UC)等が挙げられる。
上記導電材料100重量%中、上記熱硬化性化合物の含有量は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上であり、好ましくは85重量%以下、より好ましくは75重量%以下、さらに好ましくは65重量%以下、特に好ましくは55重量%以下である。上記熱硬化性化合物の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極上にはんだをより一層効率的に配置することができ、電極間の絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができ、電極間の導通信頼性をより一層効果的に高めることができる。耐衝撃性をより一層効果的に高める観点からは、上記熱硬化性化合物の含有量は多い方が好ましい。
上記導電材料100重量%中、上記エポキシ化合物の含有量は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上であり、好ましくは85重量%以下、より好ましくは75重量%以下、さらに好ましくは65重量%以下、特に好ましくは55重量%以下である。上記エポキシ化合物の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極上にはんだをより一層効率的に配置することができ、電極間の絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができ、電極間の導通信頼性をより一層効果的に高めることができる。耐衝撃性をより一層高める観点からは、上記エポキシ化合物の含有量は多い方が好ましい。
(熱硬化性成分:熱硬化剤)
上記導電材料は、熱硬化剤を含むことが好ましい。上記導電材料は、上記熱硬化性化合物とともに熱硬化剤を含んでいてもよい。上記熱硬化剤は、上記熱硬化性化合物を熱硬化させる。上記熱硬化剤は特に限定されない。上記熱硬化剤としては、イミダゾール硬化剤、フェノール硬化剤、チオール硬化剤、アミン硬化剤、酸無水物硬化剤、熱カチオン硬化剤及び熱ラジカル発生剤等がある。また、上記熱硬化剤として、ベンゾオキサジン硬化剤を用いてもよい。上記熱硬化剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
導電材料を低温でより一層速やかに硬化可能とする観点からは、上記熱硬化剤は、イミダゾール硬化剤、チオール硬化剤、又はアミン硬化剤であることが好ましい。また、上記熱硬化性化合物と上記熱硬化剤とを混合したときの保存安定性を高める観点からは、上記熱硬化剤は、潜在性の硬化剤であることが好ましい。潜在性の硬化剤は、潜在性イミダゾール硬化剤、潜在性チオール硬化剤又は潜在性アミン硬化剤であることが好ましい。なお、上記熱硬化剤は、ポリウレタン樹脂又はポリエステル樹脂等の高分子物質で被覆されていてもよい。
上記イミダゾール硬化剤は特に限定されない。上記イミダゾール硬化剤としては、2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテート、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン及び2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加物、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-ベンジル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-パラトルイル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-メタトルイル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-メタトルイル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-パラトルイル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール等における1H-イミダゾールの5位の水素をヒドロキシメチル基で、かつ、2位の水素をフェニル基またはトルイル基で置換したイミダゾール化合物等が挙げられる。
上記チオール硬化剤は特に限定されない。上記チオール硬化剤としては、トリメチロールプロパントリス-3-メルカプトプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス-3-メルカプトプロピオネート及びジペンタエリスリトールヘキサ-3-メルカプトプロピオネート等が挙げられる。
上記アミン硬化剤は特に限定されない。上記アミン硬化剤としては、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、3,9-ビス(3-アミノプロピル)-2,4,8,10-テトラスピロ[5.5]ウンデカン、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン、メタフェニレンジアミン及びジアミノジフェニルスルホン等が挙げられる。
上記酸無水物硬化剤は特に限定されず、エポキシ化合物等の熱硬化性化合物の硬化剤として用いられる酸無水物であれば広く用いることができる。上記酸無水物硬化剤としては、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルブテニルテトラヒドロ無水フタル酸、フタル酸誘導体の無水物、無水マレイン酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、無水グルタル酸、無水コハク酸、グリセリンビス無水トリメリット酸モノアセテート、及びエチレングリコールビス無水トリメリット酸等の2官能の酸無水物硬化剤、無水トリメリット酸等の3官能の酸無水物硬化剤、並びに、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、及びポリアゼライン酸無水物等の4官能以上の酸無水物硬化剤等が挙げられる。
上記熱カチオン開始剤は特に限定されない。上記熱カチオン開始剤としては、ヨードニウム系カチオン硬化剤、オキソニウム系カチオン硬化剤及びスルホニウム系カチオン硬化剤等が挙げられる。上記ヨードニウム系カチオン硬化剤としては、ビス(4-tert-ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスファート等が挙げられる。上記オキソニウム系カチオン硬化剤としては、トリメチルオキソニウムテトラフルオロボラート等が挙げられる。上記スルホニウム系カチオン硬化剤としては、トリ-p-トリルスルホニウムヘキサフルオロホスファート等が挙げられる。
上記熱ラジカル発生剤は特に限定されない。上記熱ラジカル発生剤としては、アゾ化合物及び有機過酸化物等が挙げられる。上記アゾ化合物としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等が挙げられる。上記有機過酸化物としては、ジ-tert-ブチルペルオキシド及びメチルエチルケトンペルオキシド等が挙げられる。
上記熱硬化剤の反応開始温度は、好ましくは50℃以上、より好ましくは70℃以上、さらに好ましくは80℃以上であり、好ましくは250℃以下、より好ましくは200℃以下、さらに好ましくは150℃以下、特に好ましくは140℃以下である。上記熱硬化剤の反応開始温度が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極上にはんだをより一層効率的に配置することができ、さらに、導電材料の保存安定性をより一層効果的に高めることができる。電極上にはんだをより一層効率的に配置する観点からは、上記熱硬化剤の反応開始温度は、80℃以上140℃以下であることが特に好ましい。
電極上にはんだをより一層効率的に配置する観点からは、上記熱硬化剤の反応開始温度は、上記はんだ粒子の融点よりも、高いことが好ましく、5℃以上高いことがより好ましく、10℃以上高いことがさらに好ましい。
上記熱硬化剤の反応開始温度は、DSCでの発熱ピークの立ち上がり開始の温度を意味する。DSC装置としては、SII社製「EXSTAR DSC7020」等が挙げられる。
上記熱硬化剤の含有量は特に限定されない。上記熱硬化性化合物100重量部に対して、上記熱硬化剤の含有量は、好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは1重量部以上であり、好ましくは200重量部以下、より好ましくは100重量部以下、さらに好ましくは75重量部以下である。上記熱硬化剤の含有量が、上記下限以上であると、導電材料を十分に硬化させることが容易である。上記熱硬化剤の含有量が、上記上限以下であると、硬化後に硬化に関与しなかった余剰の熱硬化剤が残存し難くなり、かつ硬化物の耐熱性がより一層高くなる。
(熱硬化性成分:硬化促進剤)
上記導電材料は硬化促進剤を含んでいてもよい。上記硬化促進剤は特に限定されない。上記硬化促進剤は、上記熱硬化性化合物と上記熱硬化剤との反応において硬化触媒として作用することが好ましい。上記硬化促進剤は、上記熱硬化性化合物との反応において硬化触媒として作用することが好ましい。上記硬化促進剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化促進剤としては、ホスホニウム塩、三級アミン、三級アミン塩、四級オニウム塩、三級ホスフィン、クラウンエーテル錯体、及びホスホニウムイリド等が挙げられる。具体的には、上記硬化促進剤としては、イミダゾール化合物、イミダゾール化合物のイソシアヌル酸塩、ジシアンジアミド、ジシアンジアミドの誘導体、メラミン化合物、メラミン化合物の誘導体、ジアミノマレオニトリル、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエタノールアミン、ジアミノジフェニルメタン、有機酸ジヒドラジド等のアミン化合物、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン-7、3,9-ビス(3-アミノプロピル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、三フッ化ホウ素、並びに、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリブチルホスフィン及びメチルジフェニルホスフィン等の有機リン化合物等が挙げられる。
上記ホスホニウム塩は特に限定されない。上記ホスホニウム塩としては、テトラノルマルブチルホスホニウムブロマイド、テトラノルマルブチルホスホニウムO,O-ジエチルジチオリン酸、メチルトリブチルホスホニウムジメチルリン酸塩、テトラノルマルブチルホスホニウムベンゾトリアゾール、テトラノルマルブチルホスホニウムテトラフルオロボレート、及びテトラノルマルブチルホスホニウムテトラフェニルボレート等が挙げられる。
上記熱硬化性化合物が良好に硬化するように、上記硬化促進剤の含有量は適宜選択される。上記熱硬化性化合物100重量部に対する上記硬化促進剤の含有量は、好ましくは0.5重量部以上、より好ましくは0.8重量部以上であり、好ましくは10重量部以下、より好ましくは8重量部以下である。上記硬化促進剤の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、上記熱硬化性化合物を良好に硬化させることができる。
(フラックス)
上記導電材料は、フラックスを含んでいてもよい。フラックスを用いることで、電極上にはんだをより一層効率的に配置することができる。上記フラックスは特に限定されない。上記フラックスとして、はんだ接合等に一般的に用いられているフラックスを用いることができる。
上記フラックスとしては、塩化亜鉛、塩化亜鉛と無機ハロゲン化物との混合物、塩化亜鉛と無機酸との混合物、溶融塩、リン酸、リン酸の誘導体、有機ハロゲン化物、ヒドラジン、アミン化合物、脂肪酸アミド、有機酸及び松脂等が挙げられる。上記フラックスは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記溶融塩としては、塩化アンモニウム等が挙げられる。上記有機酸としては、乳酸、クエン酸、ステアリン酸、グルタミン酸及びグルタル酸等が挙げられる。上記松脂としては、活性化松脂及び非活性化松脂等が挙げられる。上記フラックスは、カルボキシル基を2個以上有する有機酸、又は松脂であることが好ましい。上記フラックスは、カルボキシル基を2個以上有する有機酸であってもよく、松脂であってもよい。カルボキシル基を2個以上有する有機酸、松脂の使用により、電極間の導通信頼性をより一層効果的に高めることができる。
上記カルボキシル基を2個以上有する有機酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、及びセバシン酸等が挙げられる。
上記アミン化合物としては、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ベンズヒドリルアミン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、フェニルイミダゾール、カルボキシベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、及びカルボキシベンゾトリアゾール等が挙げられる。
上記松脂はアビエチン酸を主成分とするロジン類である。上記ロジン類としては、アビエチン酸、及びアクリル変性ロジン等が挙げられる。フラックスはロジン類であることが好ましく、アビエチン酸であることがより好ましい。この好ましいフラックスの使用により、電極間の導通信頼性をより一層効果的に高めることができる。
上記フラックスの活性温度(融点)は、好ましくは50℃以上、より好ましくは70℃以上、さらに好ましくは80℃以上であり、好ましくは200℃以下、より好ましくは190℃以下、より一層好ましくは160℃以下、さらに好ましくは150℃以下、さらに一層好ましくは140℃以下である。上記フラックスの活性温度が、上記下限以上及び上記上限以下であると、フラックス効果がより一層効果的に発揮され、はんだが電極上により一層効率的に配置される。上記フラックスの活性温度(融点)は80℃以上190℃以下であることが好ましい。上記フラックスの活性温度(融点)は80℃以上140℃以下であることが特に好ましい。
上記フラックスの融点は、示差走査熱量測定(DSC)により求めることができる。示差走査熱量測定(DSC)装置としては、SII社製「EXSTAR DSC7020」等が挙げられる。
フラックスの活性温度(融点)が80℃以上190℃以下である上記フラックスとしては、コハク酸(融点186℃)、グルタル酸(融点96℃)、アジピン酸(融点152℃)、ピメリン酸(融点104℃)、及びスベリン酸(融点142℃)等のジカルボン酸、安息香酸(融点122℃)、並びにリンゴ酸(融点130℃)等が挙げられる。
また、上記フラックスの沸点は200℃以下であることが好ましい。
上記フラックスは、導電材料中に分散されていてもよく、はんだ粒子の表面上に付着していてもよい。
電極上にはんだをより一層効率的に配置する観点、及び導電材料の保存安定性をより一層効果的に高める観点からは、上記フラックスは、酸化合物と塩基化合物との塩であることが好ましい。上記酸化合物は、金属の表面を洗浄する効果を有することが好ましく、上記塩基化合物は、上記酸化合物を中和する作用を有することが好ましい。上記フラックスは、上記酸化合物と上記塩基化合物との中和反応物(塩)であることが好ましい。
上記酸化合物は、カルボキシル基を有する有機化合物であることが好ましい。上記酸化合物としては、脂肪族系カルボン酸であるマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、クエン酸、リンゴ酸、環状脂肪族カルボン酸であるシクロヘキシルカルボン酸、1,4-シクロヘキシルジカルボン酸、芳香族カルボン酸であるイソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、及びエチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。電極上にはんだをより一層効率的に配置する観点、及び導電材料の保存安定性をより一層効果的に高める観点からは、上記酸化合物は、グルタル酸、シクロヘキシルカルボン酸、又はアジピン酸であることが好ましい。
上記塩基化合物は、アミノ基を有する有機化合物であることが好ましい。上記塩基化合物としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ベンズヒドリルアミン、2-メチルベンジルアミン、3-メチルベンジルアミン、4-tert-ブチルベンジルアミン、N-メチルベンジルアミン、N-エチルベンジルアミン、N-フェニルベンジルアミン、N-tert-ブチルベンジルアミン、N-イソプロピルベンジルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、イミダゾール化合物、及びトリアゾール化合物が挙げられる。電極上にはんだをより一層効率的に配置する観点、及び導電材料の保存安定性をより一層効果的に高める観点からは、上記塩基化合物は、ベンジルアミンであることが好ましい。
上記導電材料100重量%中、上記フラックスの含有量は、好ましくは0.5重量%以上であり、好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。上記フラックスの含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、はんだ及び電極の表面に酸化被膜がより一層形成され難くなり、さらに、はんだ及び電極の表面に形成された酸化被膜をより一層効果的に除去できる。上記フラックスの含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極上にはんだをより一層効率的に配置することができ、さらに、導電材料の保存安定性をより一層効果的に高めることができる。
(フィラー)
上記導電材料は、フィラーを含んでいてもよい。上記フィラーは、有機フィラーであってもよく、無機フィラーであってもよい。フィラーの添加により、基板の全電極上に対して、はんだをより一層均一に凝集させることができる。
上記導電材料は、上記フィラーを含まないか、又は上記フィラーを5重量%以下で含むことが好ましい。上記熱硬化性化合物を用いている場合には、フィラーの含有量が少ないほど、電極上にはんだ粒子が移動しやすくなる。
上記導電材料100重量%中、上記フィラーの含有量は、好ましくは0重量%(未含有)以上であり、好ましくは5重量%以下、より好ましくは2重量%以下、さらに好ましくは1重量%以下である。上記フィラーの含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、はんだが電極上により一層均一に配置される。
(他の成分)
上記導電材料は、必要に応じて、例えば、充填剤、増量剤、軟化剤、可塑剤、増粘剤、チキソ剤、レベリング剤、重合触媒、硬化触媒、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤及び難燃剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
(接続構造体及び接続構造体の製造方法)
本発明に係る接続構造体は、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、上記第1の接続対象部材と、上記第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備える。本発明に係る接続構造体では、上記接続部の材料が、上述した導電材料である。本発明に係る接続構造体では、上記第1の電極と上記第2の電極とが、上記接続部中のはんだ部により電気的に接続されている。
本発明に係る接続構造体の製造方法は、上述した導電材料を用いて、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材の表面上に、上記導電材料を配置する工程を備える。本発明に係る接続構造体の製造方法は、上記導電材料の上記第1の接続対象部材側とは反対の表面上に、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材を、上記第1の電極と上記第2の電極とが対向するように配置する工程を備える。本発明に係る接続構造体の製造方法は、上記はんだ粒子の融点以上に上記導電材料を加熱することで、上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材とを接続している接続部を、上記導電材料により形成し、かつ、上記第1の電極と上記第2の電極とを、上記接続部中のはんだ部により電気的に接続する工程を備える。
本発明に係る接続構造体及び接続構造体の製造方法では、特定の導電材料を用いているので、はんだが第1の電極と第2の電極との間に集まりやすく、はんだを電極(ライン)上に効率的に配置することができる。また、はんだの一部が、電極が形成されていない領域(スペース)に配置され難く、電極が形成されていない領域に配置されるはんだの量をかなり少なくすることができる。従って、第1の電極と第2の電極との間の導通信頼性を高めることができる。しかも、接続されてはならない横方向に隣接する電極間の電気的な接続を防ぐことができ、絶縁信頼性を高めることができる。
また、はんだを電極上に効率的に配置し、かつ電極が形成されていない領域に配置されるはんだの量をかなり少なくするためには、上記導電材料は、導電フィルムではなく、導電ペーストを用いることが好ましい。
本発明に係る接続構造体の製造方法では、上記第2の接続対象部材を配置する工程及び上記接続部を形成する工程において、加圧を行わず、上記導電材料には、上記第2の接続対象部材の重量が加わることが好ましい。本発明に係る接続構造体の製造方法では、上記第2の接続対象部材を配置する工程及び上記接続部を形成する工程において、上記導電材料には、上記第2の接続対象部材の重量の力を超える加圧圧力は加わらないことが好ましい。これらの場合には、複数のはんだ部において、はんだ量の均一性をより一層高めることができる。さらに、はんだ部の厚みをより一層効果的に厚くすることができ、はんだが電極間に多く集まりやすくなり、はんだを電極(ライン)上により一層効率的に配置することができる。また、はんだの一部が、電極が形成されていない領域(スペース)に配置され難く、電極が形成されていない領域に配置されるはんだの量をより一層少なくすることができる。従って、電極間の導通信頼性をより一層高めることができる。しかも、接続されてはならない横方向に隣接する電極間の電気的な接続をより一層防ぐことができ、絶縁信頼性をより一層高めることができる。
また、導電フィルムではなく、導電ペーストを用いれば、導電ペーストの塗布量によって、接続部及びはんだ部の厚みを調整することが容易になる。一方で、導電フィルムでは、接続部の厚みを変更したり、調整したりするためには、異なる厚みの導電フィルムを用意したり、所定の厚みの導電フィルムを用意したりしなければならないという問題がある。また、導電フィルムでは、導電ペーストと比べて、はんだの溶融温度で、導電フィルムの溶融粘度を十分に下げることができず、はんだの凝集が阻害されやすい傾向がある。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る導電材料を用いて得られる接続構造体を模式的に示す断面図である。
図1に示す接続構造体1は、第1の接続対象部材2と、第2の接続対象部材3と、第1の接続対象部材2と第2の接続対象部材3とを接続している接続部4とを備える。接続部4は、上述した導電材料により形成されている。本実施形態では、上記導電材料は、熱硬化性成分と、複数のはんだ粒子とを含む。上記熱硬化性成分は、熱硬化性化合物と熱硬化剤とを含む。本実施形態では、導電材料として、導電ペーストが用いられている。
接続部4は、複数のはんだ粒子が集まり互いに接合したはんだ部4Aと、熱硬化性成分が熱硬化された硬化物部4Bとを有する。
第1の接続対象部材2は表面(上面)に、複数の第1の電極2aを有する。第2の接続対象部材3は表面(下面)に、複数の第2の電極3aを有する。第1の電極2aと第2の電極3aとが、はんだ部4Aにより電気的に接続されている。従って、第1の接続対象部材2と第2の接続対象部材3とが、はんだ部4Aにより電気的に接続されている。なお、接続部4において、第1の電極2aと第2の電極3aとの間に集まったはんだ部4Aとは異なる領域(硬化物部4B部分)では、はんだは存在しない。はんだ部4Aとは異なる領域(硬化物部4B部分)では、はんだ部4Aと離れたはんだは存在しない。なお、少量であれば、第1の電極2aと第2の電極3aとの間に集まったはんだ部4Aとは異なる領域(硬化物部4B部分)に、はんだが存在していてもよい。
図1に示すように、接続構造体1では、第1の電極2aと第2の電極3aとの間に、複数のはんだ粒子が集まり、複数のはんだ粒子が溶融した後、はんだ粒子の溶融物が電極の表面を濡れ拡がった後に固化して、はんだ部4Aが形成されている。このため、はんだ部4Aと第1の電極2a、並びにはんだ部4Aと第2の電極3aとの接続面積が大きくなる。すなわち、はんだ粒子を用いることにより、導電部の外表面部分がニッケル、金又は銅等の金属である導電性粒子を用いた場合と比較して、はんだ部4Aと第1の電極2a、並びにはんだ部4Aと第2の電極3aとの接触面積が大きくなる。このため、接続構造体1における導通信頼性及び接続信頼性が高くなる。なお、導電材料に含まれるフラックスは、一般に、加熱により次第に失活する。
なお、図1に示す接続構造体1では、はんだ部4Aの全てが、第1,第2の電極2a,3a間の対向している領域に位置している。図3に示す変形例の接続構造体1Xは、接続部4Xのみが、図1に示す接続構造体1と異なる。接続部4Xは、はんだ部4XAと硬化物部4XBとを有する。接続構造体1Xのように、はんだ部4XAの多くが、第1,第2の電極2a,3aの対向している領域に位置しており、はんだ部4XAの一部が第1,第2の電極2a,3aの対向している領域から側方にはみ出していてもよい。第1,第2の電極2a,3aの対向している領域から側方にはみ出しているはんだ部4XAは、はんだ部4XAの一部であり、はんだ部4XAから離れたはんだではない。なお、本実施形態では、はんだ部から離れたはんだの量を少なくすることができるが、はんだ部から離れたはんだが硬化物部中に存在していてもよい。
はんだ粒子の使用量を少なくすれば、接続構造体1を得ることが容易になる。はんだ粒子の使用量を多くすれば、接続構造体1Xを得ることが容易になる。
上記第1の電極と上記第2の電極との間におけるはんだ部の厚みは、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上であり、好ましくは100μm以下、より好ましくは80μm以下である。上記第1の電極及び上記第2の電極において、電極の表面上のはんだ濡れ面積(電極の露出した面積100%中のはんだが接している面積)は、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上であり、好ましくは100%以下である。上記接続部中の上記はんだ部が、上記の好ましい態様を満足することで、導通信頼性及び絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
接続構造体1,1Xでは、第1の電極2aと接続部4,4Xと第2の電極3aとの積層方向に第1の電極2aと第2の電極3aとの対向し合う部分をみたときに、第1の電極2aと第2の電極3aとの対向し合う部分の面積100%中の50%以上に、接続部4,4X中のはんだ部4A,4XAが配置されていることが好ましい。接続部4,4X中のはんだ部4A,4XAが、上記の好ましい態様を満足することで、導通信頼性をより一層高めることができる。
上記第1の電極と上記接続部と上記第2の電極との積層方向に上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分をみたときに、上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分の面積100%中の50%以上に、上記接続部中のはんだ部が配置されていることが好ましい。上記第1の電極と上記接続部と上記第2の電極との積層方向に上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分をみたときに、上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分の面積100%中の60%以上に、上記接続部中のはんだ部が配置されていることがより好ましい。上記第1の電極と上記接続部と上記第2の電極との積層方向に上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分をみたときに、上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分の面積100%中の70%以上に、上記接続部中のはんだ部が配置されていることがさらに好ましい。上記第1の電極と上記接続部と上記第2の電極との積層方向に上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分をみたときに、上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分の面積100%中の80%以上に、上記接続部中のはんだ部が配置されていることが特に好ましい。上記第1の電極と上記接続部と上記第2の電極との積層方向に上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分をみたときに、上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分の面積100%中の90%以上に、上記接続部中のはんだ部が配置されていることが最も好ましい。上記接続部中のはんだ部が、上記の好ましい態様を満足することで、導通信頼性をより一層高めることができる。
上記第1の電極と上記接続部と上記第2の電極との積層方向と直交する方向に上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分をみたときに、上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分に、上記接続部中のはんだ部の60%以上が配置されていることが好ましい。上記第1の電極と上記接続部と上記第2の電極との積層方向と直交する方向に上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分をみたときに、上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分に、上記接続部中のはんだ部の70%以上が配置されていることがより好ましい。上記第1の電極と上記接続部と上記第2の電極との積層方向と直交する方向に上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分をみたときに、上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分に、上記接続部中のはんだ部の90%以上が配置されていることがさらに好ましい。上記第1の電極と上記接続部と上記第2の電極との積層方向と直交する方向に上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分をみたときに、上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分に、上記接続部中のはんだ部の95%以上が配置されていることが特に好ましい。上記第1の電極と上記接続部と上記第2の電極との積層方向と直交する方向に上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分をみたときに、上記第1の電極と上記第2の電極との対向し合う部分に、上記接続部中のはんだ部の99%以上が配置されていることが最も好ましい。上記接続部中のはんだ部が、上記の好ましい態様を満足することで、導通信頼性をより一層高めることができる。
次に、図2では、本発明の一実施形態に係る導電材料を用いて、接続構造体1を製造する方法の一例を説明する。
先ず、第1の電極2aを表面(上面)に有する第1の接続対象部材2を用意する。次に、図2(a)に示すように、第1の接続対象部材2の表面上に、熱硬化性成分11Bと、複数のはんだ粒子11Aとを含む導電材料11を配置する(第1の工程)。熱硬化性成分11Bは、熱硬化性化合物と熱硬化剤とを含む。
第1の接続対象部材2の第1の電極2aが設けられた表面上に、導電材料11を配置する。導電材料11の配置の後に、はんだ粒子11Aは、第1の電極2a(ライン)上と、第1の電極2aが形成されていない領域(スペース)上との双方に配置されている。なお、上記導電材料は、上記第1の電極の表面上にのみ配置されてもよい。
導電材料11の配置方法としては、特に限定されないが、ディスペンサーによる塗布、スクリーン印刷、及びインクジェット装置による吐出等が挙げられる。導電材料11の配置方法は、スクリーン印刷であることが好ましい。
また、第2の電極3aを表面(下面)に有する第2の接続対象部材3を用意する。次に、図2(b)に示すように、第1の接続対象部材2の表面上の導電材料11において、導電材料11の第1の接続対象部材2側とは反対側の表面上に、第2の接続対象部材3を配置する(第2の工程)。導電材料11の表面上に、第2の電極3a側から、第2の接続対象部材3を配置する。このとき、第1の電極2aと第2の電極3aとを対向させる。
次に、はんだ粒子11Aの融点以上に導電材料11を加熱する(第3の工程)。好ましくは、熱硬化性成分11B(熱硬化性化合物)の硬化温度以上に導電材料11を加熱する。この加熱時には、電極が形成されていない領域に存在していたはんだ粒子11Aは、第1の電極2aと第2の電極3aとの間に集まる(自己凝集効果)。導電フィルムではなく、導電ペーストを用いた場合には、はんだ粒子11Aが、第1の電極2aと第2の電極3aとの間により一層効果的に集まる。また、はんだ粒子11Aは溶融し、互いに接合する。また、熱硬化性成分11Bは熱硬化する。この結果、図2(c)に示すように、第1の接続対象部材2と第2の接続対象部材3とを接続している接続部4が、導電材料11により形成される。導電材料11により接続部4が形成され、複数のはんだ粒子11Aが接合することによってはんだ部4Aが形成され、熱硬化性成分11Bが熱硬化することによって硬化物部4Bが形成される。はんだ粒子11Aが十分に移動すれば、第1の電極2aと第2の電極3aとの間に位置していないはんだ粒子11Aの移動が開始してから、第1の電極2aと第2の電極3aとの間にはんだ粒子11Aの移動が完了するまでに、温度を一定に保持しなくてもよい。
本実施形態では、上記第2の工程及び上記第3の工程において、加圧を行わない方が好ましい。この場合には、導電材料11には、第2の接続対象部材3の重量が加わる。このため、接続部4の形成時に、はんだ粒子11Aが、第1の電極2aと第2の電極3aとの間により一層効果的に集まる。なお、上記第2の工程及び上記第3の工程の内の少なくとも一方において、加圧を行えば、はんだ粒子11Aが第1の電極2aと第2の電極3aとの間に集まろうとする作用が阻害される傾向が高くなる。
また、本実施形態では、加圧を行っていないため、第1の電極2aと第2の電極3aとのアライメントが僅かにずれた状態で、第1の接続対象部材2と第2の接続対象部材3とが重ね合わされた場合でも、その僅かなずれを補正して、第1の電極2aと第2の電極3aとを接続させることができる(セルフアライメント効果)。これは、第1の電極2aと第2の電極3aとの間に自己凝集している溶融したはんだが、第1の電極2aと第2の電極3aとの間のはんだと導電材料のその他の成分とが接する面積が最小となる方がエネルギー的に安定になるため、その最小の面積となる接続構造であるアライメントのあった接続構造にする力が働くためである。この際、導電材料が硬化していないこと、及び、その温度、時間にて、導電材料のはんだ粒子以外の成分の粘度が十分低いことが望ましい。
このようにして、図1に示す接続構造体1が得られる。なお、上記第2の工程と上記第3の工程とは連続して行われてもよい。また、上記第2の工程を行った後に、得られる第1の接続対象部材2と導電材料11と第2の接続対象部材3との積層体を、加熱部に移動させて、上記第3の工程を行ってもよい。上記加熱を行うために、加熱部材上に上記積層体を配置してもよく、加熱された空間内に上記積層体を配置してもよい。
本実施形態では、特定の導電材料11を用いているので、得られた接続構造体1を再度リフロー工程等により加熱しても、ショート不良の発生を効果的に防止することができる。
上記第3の工程における上記加熱温度は、好ましくは220℃以上、より好ましくは240℃以上であり、好ましくは300℃以下、より好ましくは260℃以下である。上記第3の工程における上記加熱温度が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極上にはんだをより一層効率的に配置することができ、接続されるべき上下の電極間の導通信頼性をより一層効果的に高めることができる。
上記第3の工程における加熱方法としては、はんだの融点以上及び熱硬化性成分の硬化温度以上に、接続構造体全体を、リフロー炉を用いて又はオーブンを用いて加熱する方法や、接続構造体の接続部のみを局所的に加熱する方法が挙げられる。
局所的に加熱する方法に用いる器具としては、ホットプレート、熱風を付与するヒートガン、はんだゴテ、及び赤外線ヒーター等が挙げられる。
また、ホットプレートにて局所的に加熱する際、接続部直下は、熱伝導性の高い金属にて、その他の加熱することが好ましくない個所は、フッ素樹脂等の熱伝導性の低い材質にて、ホットプレート上面を形成することが好ましい。
上記第1,第2の接続対象部材は、特に限定されない。上記第1,第2の接続対象部材としては、具体的には、半導体チップ、半導体パッケージ、LEDチップ、LEDパッケージ、コンデンサ及びダイオード等の電子部品、並びに樹脂フィルム、プリント基板、フレキシブルプリント基板、フレキシブルフラットケーブル、リジッドフレキシブル基板、ガラスエポキシ基板及びガラス基板等の回路基板等の電子部品等が挙げられる。上記第1,第2の接続対象部材は、電子部品であることが好ましい。
上記第1の接続対象部材及び上記第2の接続対象部材の内の少なくとも一方が、樹脂フィルム、フレキシブルプリント基板、フレキシブルフラットケーブル又はリジッドフレキシブル基板であることが好ましい。上記第1の接続対象部材及び上記第2の接続対象部材の内の少なくとも一方が、樹脂フィルム、フレキシブルプリント基板、フレキシブルフラットケーブル又はリジッドフレキシブル基板であることが好ましい。樹脂フィルム、フレキシブルプリント基板、フレキシブルフラットケーブル及びリジッドフレキシブル基板は、柔軟性が高く、比較的軽量であるという性質を有する。このような接続対象部材の接続に導電フィルムを用いた場合には、はんだが電極上に集まりにくい傾向がある。これに対して、導電ペーストを用いることで、樹脂フィルム、フレキシブルプリント基板、フレキシブルフラットケーブル又はリジッドフレキシブル基板を用いたとしても、はんだを電極上に効率的に集めることで、電極間の導通信頼性を十分に高めることができる。樹脂フィルム、フレキシブルプリント基板、フレキシブルフラットケーブル又はリジッドフレキシブル基板を用いる場合に、半導体チップ等の他の接続対象部材を用いた場合と比べて、加圧を行わないことによる電極間の導通信頼性の向上効果がより一層効果的に得られる。
上記接続対象部材に設けられている電極としては、金電極、ニッケル電極、錫電極、アルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極、銀電極、SUS電極、及びタングステン電極等の金属電極が挙げられる。上記接続対象部材がフレキシブルプリント基板である場合には、上記電極は金電極、ニッケル電極、錫電極、銀電極又は銅電極であることが好ましい。上記接続対象部材がガラス基板である場合には、上記電極はアルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極、銀電極又はタングステン電極であることが好ましい。なお、上記電極がアルミニウム電極である場合には、アルミニウムのみで形成された電極であってもよく、金属酸化物層の表面にアルミニウム層が積層された電極であってもよい。上記金属酸化物層の材料としては、3価の金属元素がドープされた酸化インジウム及び3価の金属元素がドープされた酸化亜鉛等が挙げられる。上記3価の金属元素としては、Sn、Al及びGa等が挙げられる。
本発明に係る接続構造体では、上記第1の電極及び上記第2の電極は、エリアアレイ又はペリフェラルにて配置されていることが好ましい。上記第1の電極及び上記第2の電極が、エリアアレイ又はペリフェラルにて配置されている場合において、はんだを電極上により一層効果的に凝集させることができる。上記エリアアレイとは、接続対象部材の電極が配置されている面にて、格子状に電極が配置されている構造のことである。上記ペリフェラルとは、接続対象部材の外周部に電極が配置されている構造のことである。電極が櫛型に並んでいる構造の場合は、櫛に垂直な方向に沿ってはんだが凝集すればよいのに対して、上記エリアアレイ又はペリフェラル構造では電極が配置されている面において、全面にて均一にはんだが凝集する必要がある。そのため、従来の方法では、はんだ量が不均一になりやすいのに対して、本発明の方法では、全面にて均一にはんだを凝集させることができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
熱硬化性成分(熱硬化性化合物):
熱硬化性化合物1:フェノールノボラック型エポキシ化合物、DOW社製「DEN431」
熱硬化性化合物2:フェノールノボラック型エポキシ化合物、DOW社製「DEN438」
熱硬化性化合物3:ビスフェノールF型エポキシ樹脂、DOW社製「DER354」
熱硬化性成分(硬化促進剤):
硬化促進剤1:三フッ化ホウ素、アルドリッチ社製「三フッ化ホウ素エチルアミン錯体」
熱硬化性成分(熱硬化剤):
熱硬化剤1:ベンゾオキサジン、東京化成工業社製「Pd型ベンゾオキサジン」
(フラックス)
フラックス1:「グルタル酸ベンジルアミン塩」、融点108℃、
フラックス1の作製方法:
ガラスビンに、反応溶媒である水24gと、グルタル酸(和光純薬工業社製)13.212gとを入れ、室温で均一になるまで溶解させた。その後、ベンジルアミン(和光純薬工業社製)10.715gを入れて、約5分間撹拌し、混合液を得た。得られた混合液を5~10℃の冷蔵庫に入れて、一晩放置した。析出した結晶をろ過により分取し、水で洗浄し、真空乾燥し、フラックス1を得た。
はんだ粒子:
はんだ粒子1:SnAgCuはんだ粒子、融点219℃、三井金属鉱業社製「Sn96.5Ag3Cu0.5」を選別したはんだ粒子、平均粒子径2μm
はんだ粒子2:SnAgCuはんだ粒子、融点219℃、三井金属鉱業社製「Sn96.5Ag3Cu0.5」を選別したはんだ粒子、平均粒子径3μm
はんだ粒子3:SnAgCuはんだ粒子、融点219℃、三井金属鉱業社製「Sn96.5Ag3Cu0.5」を選別したはんだ粒子、平均粒子径10μm
はんだ粒子4:SnAgCuはんだ粒子、融点219℃、三井金属鉱業社製「Sn96.5Ag3Cu0.5」を選別したはんだ粒子、平均粒子径30μm
(はんだ粒子の平均粒子径)
はんだ粒子の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所社製「LA-920」)を用いて測定した。
(はんだ粒子の融点)
はんだ粒子の融点は、示差走査熱量測定(DSC)を用いて算出した。示差走査熱量測定(DSC)装置としては、SII社製「EXSTAR DSC7020」を用いた。
(実施例1~10及び比較例1)
(1)導電材料(異方性導電ペースト)の作製
下記の表1に示す成分を下記の表1に示す配合量で配合して、導電材料(異方性導電ペースト)を得た。
(2)接続構造体の作製
第1の接続対象部材として、L/S=50μm/50μmの銅電極(電極長さ:3mm、電極厚み:12μm)を表面に有するガラスエポキシ基板(材質:FR-4、厚み:0.6mm)を用意した。
第2の接続対象部材として、L/S=50μm/50μmの銅電極(電極長さ:3mm、電極厚み:12μm)を表面に有するフレキシブルプリント基板(材質:ポリイミド、厚み:0.1mm)を用意した。
上記ガラスエポキシ基板の上面に、スクリーン印刷により、作製直後の導電材料(異方性導電ペースト)を厚さ100μmとなるように印刷し、導電材料(異方性導電ペースト)層を形成した。次に、導電材料(異方性導電ペースト)層の上面にフレキシブルプリント基板を電極同士が対向するように積層した。導電材料(異方性導電ペースト)層には、上記フレキシブルプリント基板の重量は加わる。その状態から、導電材料(異方性導電ペースト)層の温度が、昇温開始から5秒後にはんだ粒子の融点となるように加熱した。さらに、昇温開始から15秒後に、導電材料(異方性導電ペースト)層の温度が200℃となるように加熱し、導電材料(異方性導電ペースト)層を硬化させ、接続構造体を得た。加熱時には、加圧を行わなかった。
(評価)
(1)平均線膨張率(はんだ粒子)
導電材料の作製に用いたはんだ粒子を用意した。用意したはんだ粒子を260℃のホットプレート上で加熱し、3cm×0.5cmの大きさの測定サンプルを作製した。熱機械分析装置(日立ハイテクサイエンス社製「TMA/SS7100」)を用いて、昇温速度20℃/分及び降温速度10℃/分の条件で、測定サンプルの25℃から150℃までのサイクルを2回行い、25℃~150℃での平均線膨張率(ppm/℃)を算出した。
(2)平均線膨張率(熱硬化性成分の硬化物)
導電材料の作製に用いた熱硬化性成分を用意した。用意した熱硬化性成分を260℃のホットプレート上で5分間加熱し、硬化物を得た。得られた硬化物を3cm×0.5cmの大きさに加工した。熱機械分析装置(日立ハイテクサイエンス社製「TMA/SS7100」)を用いて、昇温速度20℃/分及び降温速度10℃/分の条件で、加工した硬化物の25℃から150℃までのサイクルを2回行い、25℃~100℃及び25℃~150℃での平均線膨張率(ppm/℃)を算出した。
(3)はんだ流れ(加熱1回目)
メタルマスクを用いてテスト用基板に、得られた導電材料を塗布後、LEDチップ(チップサイズ2020)をマウントし、測定サンプルを得た。その後、測定サンプルを260℃のホットプレートにて30秒間加熱し、テスターにて導通を確認した。さらに、X線検査装置(Hitachi社製「MF100C」)にて、測定サンプルのはんだ接合を確認し、はんだ流れによるショートが発生しているか否かを確認した。はんだ流れ(加熱1回目)を以下の基準で判定した。
[はんだ流れ(加熱1回目)の判定基準]
○:ショート不良が発生しておらず、点灯不良が発生していない
×:ショート不良が発生しており、点灯不良が発生している
(4)はんだ流れ(加熱2回目)
上記の(3)の評価後の測定サンプルを用意した。用意した測定サンプルを260℃のホットプレートにて30秒間加熱し、テスターにて導通を確認した。さらに、X線検査装置(Hitachi社製「MF100C」)にて、測定サンプルのはんだ接合を確認し、はんだ流れによるショートが発生しているか否かを確認した。はんだ流れ(加熱2回目)を以下の基準で判定した。
[はんだ流れ(加熱2回目)の判定基準]
○:ショート不良が発生しておらず、点灯不良が発生していない
×:ショート不良が発生しており、点灯不良が発生している
(5)導通信頼性(上下の電極間)
得られた接続構造体(合計20個)において、上下の電極間の1接続箇所当たりの接続抵抗をそれぞれ、4端子法により測定した。接続抵抗の平均値を算出した。なお、電圧=電流×抵抗の関係から、一定の電流を流した時の電圧を測定することにより接続抵抗を求めることができる。導通信頼性を下記の基準で判定した。
[導通信頼性の判定基準]
○○:接続抵抗の平均値が50mΩ以下
○:接続抵抗の平均値が50mΩを超え100mΩ以下
×:接続抵抗の平均値が100mΩを超える、又は接続不良が生じている
(6)絶縁信頼性(横方向に隣接する電極間)
上記(5)導通信頼性の評価で得られた20個の接続構造体において、隣接する電極間のリークの有無を、テスターで抵抗値を測定することにより評価した。絶縁信頼性を下記の基準で評価した。
[絶縁信頼性の判定基準]
○○:抵抗値が10Ω以上の接続構造体の個数が、18個以上
○:抵抗値が10Ω以上の接続構造体の個数が、10個以上18個未満
×:抵抗値が10Ω以上の接続構造体の個数が、10個未満
結果を下記の表1に示す。
Figure 0007303675000001
フレキシブルプリント基板、樹脂フィルム、フレキシブルフラットケーブル及びリジッドフレキシブル基板を用いた場合でも、同様の傾向が見られた。
1,1X…接続構造体
2…第1の接続対象部材
2a…第1の電極
3…第2の接続対象部材
3a…第2の電極
4,4X…接続部
4A,4XA…はんだ部
4B,4XB…硬化物部
11…導電材料
11A…はんだ粒子
11B…熱硬化性成分

Claims (6)

  1. 熱硬化性成分と、複数のはんだ粒子とを含み、
    前記はんだ粒子の平均粒子径が、2μm以上45μm以下であり、
    前記熱硬化性成分を260℃及び5分間の条件で硬化させた硬化物の25℃~100℃での平均線膨張率が、50ppm/℃以上150ppm/℃以下であり、
    前記はんだ粒子の25℃~100℃での平均線膨張率が、15ppm/℃以上30ppm/℃以下である、導電材料。
  2. 前記熱硬化性成分が、熱硬化剤を含む、請求項1に記載の導電材料。
  3. 導電材料100重量%中、前記はんだ粒子の含有量が、40重量%以上80重量%以下である、請求項1又は2に記載の導電材料。
  4. 導電ペーストである、請求項1~のいずれか1項に記載の導電材料。
  5. 第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、
    第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、
    前記第1の接続対象部材と、前記第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備え、
    前記接続部の材料が、請求項1~のいずれか1項に記載の導電材料であり、
    前記第1の電極と前記第2の電極とが、前記接続部中のはんだ部により電気的に接続されている、接続構造体。
  6. 請求項1~のいずれか1項に記載の導電材料を用いて、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材の表面上に、前記導電材料を配置する工程と、
    前記導電材料の前記第1の接続対象部材側とは反対の表面上に、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材を、前記第1の電極と前記第2の電極とが対向するように配置する工程と、
    前記はんだ粒子の融点以上に前記導電材料を加熱することで、前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材とを接続している接続部を、前記導電材料により形成し、かつ、前記第1の電極と前記第2の電極とを、前記接続部中のはんだ部により電気的に接続する工程とを備える、接続構造体の製造方法。
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