以下、本開示の組込(ビルトイン)式の誘導加熱調理器の実施の形態を、図面を参照して説明する。本開示は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本開示は、以下の各実施の形態に示す構成のうち、組合せ可能な構成のあらゆる組合せを含むものである。また、図面に示す組込(ビルトイン)式の誘導加熱調理器は、本開示の組込(ビルトイン)式の誘導加熱調理器が適用される機器の一例を示すものであり、図面に示された組込(ビルトイン)式の誘導加熱調理器によって本開示の適用機器が限定されるものではない。また、以下の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば「上」、「下」、「右」、「左」、「前」、「後」など)を適宜用いるが、これらは説明のためのものであって、本開示を限定するものではない。以下に説明する実施の形態では、組込(ビルトイン)式の誘導加熱調理器を正面視した状態において、「上」、「下」、「右」、「左」、「前」、「後」などを使用する。また、各図において、同一の符号を付したものは、同一のまたはこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器の一例を示す外観斜視図である。図2は、実施の形態1に係る組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器が組み込まれる厨房家具(システムキッチン)の一例を示す外観斜視図である。図3は、実施の形態1に係る組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器が厨房家具(システムキッチン)に組み込まれた状態を示す外観斜視図である。図4は、実施の形態1に係る組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器が厨房家具(システムキッチン)に組み込まれた状態で厨房家具(システムキッチン)を前後方向に切断した簡略断面図である。図5は、実施の形態1に係る組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器の他の一例を示す外観斜視図である。図6は、実施の形態1に係る組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器の他の一例の組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器が厨房家具(システムキッチン)に組み込まれた状態を示す外観斜視図である。図7は、実施の形態1に係る組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器を上方から見た状態を示す外観平面図である。図8は、実施の形態1に係る組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器の一例を示す分解斜視図である。図9は、実施の形態1に係る組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器の天板と、操作表示基板のカバーを外した状態を上方側から見た図である。図10は、図8に示す状態から、操作表示基板と、操作スイッチ基板を外した状態を上方側から見た図である。図11は、図9に示す状態から、上絶縁シートと上防磁板(第1の防磁板)を外した状態を上方側から見た図である。図12は、図11に示す状態から、駆動制御基板のカバーを外した状態を上方側から見た図である。図13は、実施の形態1に係る組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器の駆動制御基板単体の状態の図である。図14は、図12に示す状態から、駆動制御基板を外した状態を上方側から見た図である。図15は、図14に示す状態から、絶縁シートを外した状態を上方側から見た図である。図16は、実施の形態1に係る組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器を、図7に示す切断線A-Aで切断した断面図である。
実施の形態1に係る組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器1は、図1に示すように箱体形状の本体101と、平板状の天板102とを備えている。本体101は、図8に示すように上面が開口した本体ケース101Aに、後述する電源基板111、第1インバーター基板(駆動制御基板)112、第2インバーター基板113、フィルター基板114、操作表示基板ユニット101B、左誘導加熱コイルユニット101C、右誘導加熱コイルユニット101D、中央誘導加熱コイルユニット101E、冷却ファン121などが収容されており、本体ケース101Aの上面開口を覆うように平板状の天板102が設けられている。
本体ケース101Aは、例えばアルミ鍍金鋼板のような平板状の板金を折り曲げて構成されている。また、天板102は、耐熱性ガラスあるいはセラミックなどの非金属材料で構成されたトッププレート102Aと、トッププレート102Aの外周を囲むように金属で構成された枠体102Bで構成されている。
さらに、天板102のトッププレート102Aには、鍋などの被加熱調理容器を加熱口に載置する際に目印となる加熱口表示が印刷などの手段を用いて表示されている。実施の形態1に係る組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器は加熱口を3つ備えている例で説明しているので、図1、図7に示すように左加熱口表示102C、右加熱口表示102D、中央加熱口表示102Eの3つの加熱口表示がされている。
図3および図4に示すように、組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器1は厨房家具(システムキッチン)2に組み込まれて使用される。組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器1は、図2に示すように厨房家具(システムキッチン)2上面のカウンタートップ2Aに形成された組込開口2Bに、本体101を落とし込むようにして挿入し、カウンタートップ2A上に天板102で支持される。
カウンタートップ2Aに形成された組込開口2Bは、幅方向の寸法W、奥行方向の寸法D、4つのコーナー寸法Rで開口している。厨房家具(システムキッチン)2については、住宅産業及び建材・住宅設備等関連産業に係わる部材の共通化・標準化及び共通化・標準化を目的とした長期使用住宅部材標準化推進協議会(略称:長住協)により、IHクッキングヒーター(本開示の誘導加熱調理器)(ビルトイン)に関する長期使用対応部材基準書にカウンタートップ2Aの組込開口2Bの寸法が規定されており、その規定によれば幅方向の寸法は560~564mm、奥行方向の寸法は460~464mm、4つのコーナー寸法はR25以下となっている。幅方向の寸法W、奥行方向の寸法D、4つのコーナー寸法Rは、それぞれ前述の規定の寸法の範囲内に収まる寸法であればよい。
また、長期使用対応部材基準書にはカウンタートップ2Aの厚さ方向の寸法についても規定されており、図4に示すカウンタートップ2Aの前端部(長期使用対応部材基準書によれば前下がり部と呼ばれている)2Aaの厚さ方向の寸法Tは、規定によれば40mm以下である寸法であればよい。
図4に示すように、本体101の厚さは、カウンタートップ2Aの前端部2Aaの厚さ方向の寸法Tの範囲に収まる厚さになっている。つまり、本体101の厚さは、40mm以下に収まるように設定されている。本体101の厚さ方向の寸法を40mm以下に収まるように設定することで背面板2Gと底面板2Hと側面板で形成された内部空間2Dを有効に活用できるようになる。
例えば、図2に示すように、前面開口2Cの両端には収納庫2Eが設けられている。本体101の厚さ方向の寸法を40mm以下に収まるように設定することで、図3に示すように、図4に示す内部空間2Dに収納庫2Eよりも大きい収納庫2Fを設けることで、収納スペースを拡充することが可能となり、使用者の利便性を向上させることができる。
なお、組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器1の下方、内部空間2Dは収納スペースとして有効に活用されるだけではなく、組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器1の本体101を上部ユニットとして、図5に示すようにその下に図示しない加熱調理庫を内包する本体下部ユニット103を連結して、加熱調理庫を有する組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器1Aとして内部空間2Dに本体下部ユニット103を収容することもできる。本体101の厚さ方向の寸法を40mm以下に収まるようにすることで、本体下部ユニット103の収容空間を大きくすることができる。
本体下部ユニット103は、前述のように図示しない加熱調理庫を内包している。前面の加熱調理庫扉3を開き、被調理物を加熱調理庫内に収容して加熱調理を行うことができる。本体下部ユニット103を連結し、加熱調理庫を有する組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器1Aとして厨房家具(システムキッチン)2に組み込むと、図3に示す収納庫2Fの位置、つまり前面開口2C(図2参照)に、図6に示すように加熱調理庫扉3が収まるようになる。
図8に示すように、本体ケース101Aの内部には電源基板111、第1インバーター基板(駆動制御基板)112、第2インバーター基板113、フィルター基板114、操作表示基板ユニット101B、左誘導加熱コイルユニット101C、右誘導加熱コイルユニット101D、中央誘導加熱コイルユニット101Eが収容されており、それらを冷却するための冷却ファン121も収容されている。
冷却ファン121が稼働して発生する冷却風は、第1インバーター基板(駆動制御基板)112、左誘導加熱コイルユニット101Cなどを冷却した後、本体101後方に設けられた排気路101F、排気路101Gを通過し、天板102の後方、枠体102Bに設けられた排気口102N、排気口102Pから本体101外へ排出される。
図7、図8に示すように排気口102N、排気口102Pを覆う排気口カバー104が設けられている。排気口カバー104には、通風可能な開口が形成され、排出される空気が抵抗少なく通過することができる。排気口カバー104が設けられることで、排気口カバー104の下方に位置する排気口102N、排気口102Pから本体101内部への異物の侵入が抑制される。
図7に示すように天板102のトッププレート102Aには、被加熱物を載置する位置を示す3つの加熱口表示、詳しくは左加熱口表示102C、右加熱口表示102D、中央加熱口表示102Eが印刷などの方法により表示されている。左加熱口表示102C、右加熱口表示102D、中央加熱口表示102Eの下方、本体ケース101A内にはそれぞれの加熱口表示に対応する加熱源が配置されている。なお、本開示の組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器1では、加熱口を3つ備えた例で説明しているが加熱口は2つでもよく、仕様により選択できるものである。
左加熱口表示102Cの下方には左誘導加熱コイルユニット101C、右加熱口表示102Dの下方には右誘導加熱コイルユニット101D、中央加熱口表示102Eの下方には中央誘導加熱コイルユニット101Eが配置されている。なお、本開示の組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器1では、3つの加熱口の全てを誘導加熱方式の加熱源として説明しているが3つとも誘導加熱方式の加熱源である必要はなく、3つの加熱源の内、例えば中央の加熱源1つが輻射加熱方式の加熱源であってもよく、仕様により選択できるものである。
左誘導加熱コイルユニット101Cは、左誘導加熱コイル101Ca、左防磁リング(本開示の防磁手段)101Cbを備える。右誘導加熱コイルユニット101Dは、右誘導加熱コイル101Da、右防磁リング101Dbを備える。中央誘導加熱コイルユニット101Eは、中央誘導加熱コイル101Ea、中央防磁リング101Ebを備える。
左誘導加熱コイル101Ca、右誘導加熱コイル101Da、中央誘導加熱コイル101Eaは、それぞれ例えば0.1mm~0.3mm程度の細い銅線やアルミ線を30本程度束にして、この束を複数本撚りながら環状に巻回して構成されており、被加熱物を誘導加熱により加熱するものである。なお、図示のコイルの巻回形状は一例であり、この形状に限定されるものではない。
左誘導加熱コイルユニット101Cと右誘導加熱コイルユニット101Dは、天板102の前面側において、左右方向に並設されている。また、中央誘導加熱コイルユニット101Eは、左誘導加熱コイルユニット101Cおよび右誘導加熱コイルユニット101Dの奥側であって、天板102の左右方向のほぼ中央位置に設けられている。
左誘導加熱コイルユニット101Cの左誘導加熱コイル101Caおよび右誘導加熱コイルユニット101Dの右誘導加熱コイル101Daの出力は、例えば3.2kWであり、中央誘導加熱コイルユニット101Eの中央誘導加熱コイル101Eaの出力は、例えば1.5kWで、中央誘導加熱コイル101Eaの出力は左誘導加熱コイル101Caおよび右誘導加熱コイル101Daの出力よりも低く設定されている。なお、この出力は一例であり、3つの加熱コイル全てが異なっていても、全てが同じであってもよく、仕様に合せて出力の組合せは適宜選択可能である。
天板102、詳しくはトッププレート102Aの左加熱口表示102Cおよび右加熱口表示102Dのさらに前面側には、図7に示すように操作部、詳しくは左操作部102G、中央操作部102H、右操作部102Jが設けられている。左操作部102Gは左誘導加熱コイルユニット101Cに対する操作入力を行う操作部、中央操作部102Hは中央誘導加熱コイルユニット101Eに対する操作入力を行う操作部、右操作部102Jは右誘導加熱コイルユニット101Dに対する操作入力を行う操作部であり、加熱口に対応した操作部を有している。さらに操作部の右端には主電源スイッチ102Fを備えており、組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器1全体の電源の切、入を行う。なお、本開示の組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器1では、操作部について静電容量の変化で入力を検出するタッチスイッチ式の操作部を想定しており、説明、図はタッチスイッチ式の操作部に関するものになっている。但し、タッチスイッチ式の操作部に限定されるものではなく、機械式のスイッチによる操作部であってもよい。
また、加熱口と操作部の間に左表示部102K、中央表示部(主表示部)102L、右表示部102Mを備える。中央表示部(主表示部)102Lは3つの加熱源に関する統合表示部であり、3つの加熱源に対する左操作部102G、中央操作部102H、右操作部102Jそれぞれの加熱調理の入力結果、火力設定、メニュー設定などを表示、さらには各加熱源の加熱調理の進捗状況などを表示する。
左表示部102Kは左誘導加熱コイルユニット101Cを使用したタイマー調理を行うときに設定したタイマー時間を表示するもので、設定したタイマー調理の開始からの残りの調理時間、残時間を表示する。同様に、右表示部102Mは右誘導加熱コイルユニット101Dを使用したタイマー調理を行うときに設定したタイマー時間を表示するもので、設定したタイマー調理の開始からの残りの調理時間、残時間を表示する。
図9に示すように、天板102を外すと、トッププレート102A下の左操作部102G、中央操作部102H、右操作部102Jに対応する位置に操作スイッチ基板131Aおよび操作スイッチ基板131Bが配置されている。操作スイッチ基板131Aと操作スイッチ基板131Bは、静電容量の変化を検出する複数の電極132を有する。
天板102のトッププレート102A上の何れかの操作部の図示しない操作キーにタッチすると、トッププレート102A下の操作スイッチ基板131A、あるいは操作スイッチ基板131Bの操作キーに対応する電極132により静電容量の変化が検出され、当該操作キーが入力されたことが、後述する操作表示基板115に実装された操作表示制御マイコン115Dに信号として入力され、中央表示装置(主表示装置)115Bに操作内容が表示される。
図9に示すように、本体ケース101Aの前側寄りに操作表示基板115が収容されている。本来であれば操作表示基板115は、図8に示すように操作表示基板カバー116と組み合わされ操作表示基板ユニット101Bとして本体ケース101Aに収容されるが、図9では説明の便宜上、操作表示基板カバー116を取り外した状態で図示していることを説明しておく。
操作表示基板115と操作スイッチ基板131Aおよび操作スイッチ基板131Bは、例えばフラットケーブルのような操作スイッチ基板接続線155(図17参照)で接続されている。操作表示基板115には、トッププレート102Aの左表示部102K、中央表示部(主表示部)102L、右表示部102Mにそれぞれ対応する左表示装置115A、中央表示装置(主表示装置)115B、右表示装置115Cが実装されている。左表示装置115A、中央表示装置(主表示装置)115B、右表示装置115CはLCD(Liquid Crystal Device)であり、中央表示装置(主表示装置)115Bは表示する情報量が多いため、フルドットのLCDとなっている。
左表示装置115A、中央表示装置(主表示装置)115B、右表示装置115Cに表示された設定情報などは、トッププレート102Aの透明部である左表示部102K、中央表示部(主表示部)102L、右表示部102Mにおいて、トッププレート102Aを透過して使用者に目視される。
本体ケース101Aには各種基板が収容されており、具体的には、前述の操作表示基板115の他、電源基板111、第1インバーター基板(駆動制御基板)112(図12、図13参照)、第2インバーター基板113、フィルター基板114が収容されている。
フィルター基板114は、外部電源から入力された商用交流電圧200Vのノイズを除去するための図示しないフィルター回路を備えている。電源基板111は、操作表示基板115などに供給される24V以下の定電圧を生成する図示しない定電圧回路を備えている。なお、本開示の組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器1では、フィルター基板113と電源基板114を個別に構成した例で説明しているが、それらは一体で構成されていてもよい。
第2インバーター基板113は、中央誘導加熱コイルユニット101Eの中央誘導加熱コイル101Eaを高周波駆動するための回路が搭載された駆動制御基板である。なお、本開示の組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器1では、加熱口が3つの形態で説明しているが、加熱口は2つであってもよく、加熱口が2口の場合、中央誘導加熱コイル101Eaがなくなるため、中央誘導加熱コイル101Eaを高周波駆動する第2インバーター基板113は不要となる。
第1インバーター基板(駆動制御基板)112(図12、図13参照)は左右方向に並設されている左誘導加熱コイルユニット101Cの左誘導加熱コイル101Caおよび右誘導加熱コイルユニット101Dの右誘導加熱コイル101Daを高周波駆動するための回路、一般的にインバーター回路と呼ばれる回路が搭載された駆動制御基板である。
第1インバーター基板(駆動制御基板)112は、図10に示すように操作表示基板115を取り外しても露出せず覆われている状態であり、まず、上防磁板141(第1の防磁板として扱う場合がある)の上に絶縁シート142が載った状態が現れる。つまり、上防磁板141は第1インバーター基板(駆動制御基板)112の上に配置されている防磁板である。上防磁板141は非磁性の金属、アルミ板などで形成されている。絶縁シート142は絶縁性のある難燃性の塩化ビニルシートなどで形成されている。絶縁シート142は、本体の厚さ方向の寸法を40mm以下にしたことで、高さ方向の寸法が制限され、上防磁板141と左誘導加熱コイルユニット101C、右誘導加熱コイルユニット101Dなど電気部品との距離が近くなり、絶縁距離をかせぐためのものである。
なお、図10では、説明の便宜上、左誘導加熱コイルユニット101Cの左防磁リング(防磁手段)101Cbのみを簡易的に図示している。以降の図11、図12、図14、図15も同様な図示となっている。
次に、絶縁シート142と上防磁板141を取り外すと、図11に示すように第1インバーター基板(駆動制御基板)基板カバー143が現れる。第1インバーター基板(駆動制御基板)基板カバー143は難燃性の樹脂材料を成形したものである。第1インバーター基板(駆動制御基板)基板カバー143には、第1インバーター基板(駆動制御基板)112(図12、図13参照)を冷却する風路ダクトとしての役割があり、2つある冷却ファン121の風の送出口121Aが、それぞれ第1インバーター基板(駆動制御基板)基板カバー143の風の取入口143A、143Bと接続されて第1インバーター基板(駆動制御基板)112(図12、図13参照)に送風される。なお、冷却ファン121は2つに限定されるものではない。
次に、第1インバーター基板(駆動制御基板)基板カバー143を取り外すと、図12に示すように第1インバーター基板(駆動制御基板)が現れる。第1インバーター基板(駆動制御基板)には、前述のように左誘導加熱コイルユニット101Cの左誘導加熱コイル101Caおよび右誘導加熱コイルユニット101Dの右誘導加熱コイル101Daを高周波駆動するための回路が実装されている。
図13に示すように、左誘導加熱コイルユニット101Cの左誘導加熱コイル101Caを高周波駆動するための回路を構成する主たる部品は、ハーフブリッジ回路のローアーム側スイッチング素子112E、ハーフブリッジ回路のハイアーム側スイッチング素子112F、清流回路をダイオードブリッジで構成した整流回路素子112G、スイッチング素子112Eが取付けられるスイッチング素子112Eを冷却するための放熱部材112Tb、スイッチング素子112Fと整流回路素子112Gが取付けられる、スイッチング素子112Fと整流回路素子112Gを冷却するための放熱部材112Ta、放熱部材112Taに取付けられる、スイッチング素子112Fの温度を間接的に検知する温度検知素子112Ja、左誘導加熱コイル101Caに流れる電流を検知するカレントトランスである電流検知部112L、電流電圧変換回路、温度電圧変換回路、温度検知素子112Jaの検知信号を、接続線112Jbを介して第1インバーター基板(駆動制御基板)に入力するための接続端子112Jcなどである。電流電流電圧変換回路は、電流検知部112Lで検知した交流電流を直流電流に変換した後、後述する制御手段であるマイコン112Aに入力できる大きさの直流電圧に変換する回路である。温度電圧変換回路は温度検知素子112Jaで検知した温度により変化した電流をマイコン112Aに入力できる電圧に変換する回路である。
同様に右誘導加熱コイルユニット101Dの右誘導加熱コイル101Daを高周波駆動するための回路を構成する主たる部品は、ハーフブリッジ回路のローアーム側スイッチング素子112B、ハーフブリッジ回路のハイアーム側スイッチング素子112C、清流回路をダイオードブリッジで構成した整流回路素子112D、スイッチング素子112Bが取付けられるスイッチング素子112Bを冷却するための放熱部材112Sb、スイッチング素子112Cと整流回路素子112Dが取付けられる、スイッチング素子112Cと整流回路素子112Dを冷却するための放熱部材112Sa、放熱部材112Saに取付けられる、スイッチング素子112Cの温度を間接的に検知する温度検知素子112Ha、右誘導加熱コイル101Daに流れる電流を検知するカレントトランスである電流検知部112K、電流電圧変換回路、温度電圧変換回路、温度検知素子112Haの検知信号を、接続線112Hbを介して第1インバーター基板(駆動制御基板)に入力するための接続端子112Hcなどである。電流電流電圧変換回路は、電流検知部112Kで検知した交流電流を直流電流に変換した後、後述する制御手段であるマイコン112Aに入力できる大きさの直流電圧に変換する回路である。温度電圧変換回路は温度検知素子112Haで検知した温度により変化した電流をマイコン112Aに入力できる電圧に変換する回路である。
なお、前述のそれぞれの電流電圧変換回路と温度電圧変換回路は、図13において電流電圧変換回路周辺112N、温度電圧変換回路周辺112Q、電流電圧変換回路周辺112M、温度電圧変換回路周辺112Pでそれぞれ示している。
また、第1インバーター基板(駆動制御基板)には、左誘導加熱コイルユニット101Cの左誘導加熱コイル101Caを高周波駆動するための回路、右誘導加熱コイルユニット101Dの左誘導加熱コイル101Daを高周波駆動するための回路を制御する制御手段であるマイコン112Aが実装されている。
次に、第1インバーター基板(駆動制御基板)を取り外すと、図14に示すように第1インバーター基板(駆動制御基板)の一部下面をカバーする下防磁板144(第2の防磁板として扱う場合がある)の上に絶縁シート145が載った状態が現れる。つまり、下防磁板144は第1インバーター基板(駆動制御基板)112の下に配置されている防磁板である。下防磁板144は非磁性の金属、銅、アルミなどの導電率が高い材質で形成されている。中でもアルミは加工もしやすく入手性も良く、高い熱伝導率を備えているため放熱性も優れているので、発熱も抑制することができる。なお、アルミは板ではなくテープ状でもよい。
絶縁シート145は絶縁性のある難燃性の塩化ビニルシートなどで形成されている。絶縁シート145は、第1インバーター基板(駆動制御基板)112に実装される電気部品の接続端子の脚部が基板下に突出するので、下防磁板144と絶縁距離をかせぐためのものである。絶縁シート145は図14に示すように、下防磁板144よりも大きく、下防磁板144を全て覆うように取付けられている。
下防磁板144および絶縁シート145の下側には、第1インバーター基板(駆動制御基板)を収容し、図示しないネジで固定する第1インバーター基板(駆動制御基板)ケース146が本体ケース101Aに取付けられている。第1インバーター基板(駆動制御基板)ケース146は難燃性の樹脂材料を成形したものである。
図14に示すように第1インバーター基板(駆動制御基板)ケース146には複数の凸形状146Aが形成されている。下防磁板144の、その凸形状146Aに対応する位置に、抜き穴144eが設けられている。また、絶縁シート145の、その凸形状146Aに対応する位置に、抜き穴145Aが設けられている。
第1インバーター基板(駆動制御基板)ケース146の凸形状146Aに、下防磁板144の抜き穴144eおよび絶縁シート145の抜き穴145Aを合せ、凸形状146Aを抜き穴144eおよび抜き穴145Aに貫通させることで、第1インバーター基板(駆動制御基板)ケース146に下防磁板144および絶縁シート145が取付けられる。
図15に示すように絶縁シート145を取り外すと下防磁板144が露出する。下防磁板144には、抜き穴144a、144b及び、切欠144c、144dが設けられている。抜き穴144bは、図16に図示するカレントトランスで構成される電流検知部112Lの第1インバーター基板(駆動制御基板)112に挿入され、第1インバーター基板(駆動制御基板)112の配線パターンと半田付けされる脚部112La(図16参照)が、第1インバーター基板(駆動制御基板)112から3mmから最大で3.5mm突出する可能性があり、第1インバーター基板(駆動制御基板)112下から下防磁板144までの高さ方向の距離は3.5mm突出しても隙間の有る寸法で設定されているが、万が一に備えて脚部112Laが突出する位置を下防磁板144が避けるために設けられている。
同様に抜き穴144aは、カレントトランスで構成される電流検知部112Kの第1インバーター基板(駆動制御基板)112に挿入され、第1インバーター基板(駆動制御基板)112の配線パターンと半田付けされる図示しない脚部が、第1インバーター基板(駆動制御基板)112から3mmから最大で3.5mm突出する可能性があり、第1インバーター基板(駆動制御基板)112下から下防磁板144までの高さ方向の距離は3.5mm突出しても隙間の有る寸法t、例えば4mm以上で設定されているが、万が一に備えて脚部が突出する位置を下防磁板144が避けるために設けられている。
また、切欠144dは、図16に図示する温度検知素子112Jaの接続線112Jbを第1インバーター基板(駆動制御基板)112に接続する接続端子112Jcの第1インバーター基板(駆動制御基板)112に挿入され、第1インバーター基板(駆動制御基板)112の配線パターンと半田付けされる脚部112Jd(図16参照)が、第1インバーター基板(駆動制御基板)112から3mmから最大で3.5mm突出する可能性があり、第1インバーター基板(駆動制御基板)112下から下防磁板144までの高さ方向の距離は3.5mm突出しても隙間の有る寸法t、例えば4mm以上で設定されているが、万が一に備えて脚部112Jdが突出する位置を下防磁板144が避けるために設けられている。
同様に切欠144cは、温度検知素子112Haの接続線112Hbを第1インバーター基板(駆動制御基板)112に接続する接続端子112Hcの第1インバーター基板(駆動制御基板)112に挿入され、第1インバーター基板(駆動制御基板)112の配線パターンと半田付けされる図示しない脚部が、第1インバーター基板(駆動制御基板)112から3mmから最大で3.5mm突出する可能性があり、第1インバーター基板(駆動制御基板)112下から下防磁板144までの高さ方向の距離は3.5mm突出しても隙間の有る寸法t、例えば4mm以上で設定されているが、万が一に備えて脚部が突出する位置を下防磁板144が避けるために設けられている。
さらに図16で本開示の組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器1の構成を説明する。
図16は図7に示す切断線A-Aで切断した前側方向から見た断面図であり、上防磁板141には下方に延設された縦方向防磁板147が設けられている。縦方向防磁板147は、高さ方向で第1インバーター基板(駆動制御基板)112の下面を超えて下防磁板144を超えるまで延伸されている。左誘導加熱コイルユニット101Cは受け部材101Ceでトッププレート102Aの下面に接触している。
左誘導加熱コイルユニット101Cの左誘導加熱コイル101Caから放射される輻射ノイズは、下方に配置されている第1インバーター基板(駆動制御基板)112のマイコン(制御手段)112Aに対し直線的に伝搬する場合もあるが、回り込みによる伝搬も発生することもあり、輻射ノイズの発生源との距離を確保するために、高さ方向で第1インバーター基板(駆動制御基板)112の下面を超えて下防磁板144を超えるまで延伸させることが理想的である。
なお、本開示の組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器1では、縦方向防磁板147が上防磁板141と一体で形成されている構成を一例として説明したが、縦方向防磁板147が第1インバーター基板(駆動制御基板)112の縦方向に配置されていればよいので、縦方向防磁板147と上防磁板141は別々に構成されていても、縦方向防磁板147が下防磁板144と一体であってもよく、適宜選定可能である。また、上防磁板141、縦方向防磁板147、下防磁板144は電気的に独立しているが、本体ケース101Aに電気的に繋がる構成にすると防磁効果を向上させることができる。
前述のように、本体101の厚さ方向の寸法は40mm以下に収まるようにしているので、左誘導加熱コイルユニット101C、および図16では図示しない右誘導加熱コイルユニット101Dと第1インバーター基板(駆動制御基板)112の厚さ方向の距離は近くなっている。
左誘導加熱コイルユニット101Cのような誘導加熱方式の加熱源では、左誘導加熱コイル101Caに第1インバーター基板(駆動制御基板)112で生成した高周波電流を流すと、左誘導加熱コイル101Caの周りには磁力線が発生する。右誘導加熱コイルユニット101D、中央誘導加熱コイルユニット101Eも同様である。
トッププレート102Aを介して左加熱口表示102Cの上に被加熱物、詳しくは金属で導電性の調理容器を載置すると、導電性の調理容器の表面には磁束の変化を妨げる方向に“うず電流”が流れ、金属で導電性の調理容器には電気抵抗があるため、ジュール熱が発生して金属が加熱、つまり誘導加熱されるということであるが、左誘導加熱コイル101Caが磁力線を発生させている状態のとき、左誘導加熱コイル101Caからは基板上の電気素子や表示手段の安定した動作を阻害する輻射ノイズあるいは漏洩磁界も発生している。右誘導加熱コイルユニット101D、中央誘導加熱コイルユニット101Eも同様である。
そこで、左誘導加熱コイルユニット101Cの全外周には、左防磁リング(防磁手段)101Cbが設けられている。左防磁リング(防磁手段)101Cbは、左誘導加熱コイル101Caの円周方向への輻射ノイズあるいは漏洩磁界を低減するためのものである。右誘導加熱コイルユニット101D、中央誘導加熱コイルユニット101Eも同様の構成となっている。
前述のように円周方向への輻射ノイズあるいは漏洩磁界は左防磁リング(防磁手段)101Cbで抑制されるが、左誘導加熱コイル101Caの下方への輻射ノイズあるいは漏洩磁界については、それを抑制するために図16に示すようにフェライト101Cdが複数個、円周上に配置されている。
しかし、前述のように、本体101の厚さ方向の寸法は40mm以下に収まるようにしていて、左誘導加熱コイルユニット101Cと第1インバーター基板(駆動制御基板)112の厚さ方向の距離は近くなっていることから、従来では効果を奏したフェライト101Cdだけでは抑制しきれず、第1インバーター基板(駆動制御基板)112に実装されたスイッチング素子112B、112C、112E、112Fの誤点弧やカレントトランスである電流検知部112L、112Kなどの誤検知といった誤動作をする恐れがある影響を受ける可能性が高くなる。
また、輻射ノイズあるいは漏洩磁界がスイッチング素子112B、112C、112E、112Fに影響を与えることによりスイッチング素子112B、112C、112E、112Fが誤点弧し、意図しない動作モードとなりスイッチング素子112B、112C、112E、112Fの損失が増え、最終的に熱破壊に至る可能性がある。
さらに、スイッチング素子112B、112C、112E、112Fの出力制御やカレントトランスである電流検知部112L、112Kから検知した電流に関する信号が入力されるマイコン(制御手段)112Aも同様に輻射ノイズあるいは漏洩磁界により影響を受ける可能性が高くなる。
マイコン(制御手段)112Aが輻射ノイズあるいは漏洩磁界の影響を受けると、誤動作などにより鍋やフライパン等の被加熱物への火力コントロールが不安定になり被加熱物の有無や加熱状態などを正常に検知できず、検知するための制御が正常に動作できなくなる可能性があるため、所望の動作、出力がが得られなくなる可能性がある。
そこで、本開示の組込(ビルトイン)式誘導加熱調理器1では、本体101の厚さ方向の寸法を40mm以下に収まるようにしたもので、図10(マイコン(制御手段)112Aを仮想的に表示)に示すように、天板102側(上側)から投影して見て、マイコン(制御手段)112Aが左誘導加熱コイルユニット101Cの外周に設けられた左防磁リング(防磁手段)101Cbの内周に収まるように配置されている場合に、第1インバーター基板(駆動制御基板)112の上側に、マイコン(制御手段)112Aの面積よりも大きく、マイコン(制御手段)112Aを全てその範囲に収めることができる大きさの上防磁板141を配置したので、輻射ノイズあるいは漏洩磁界の第1インバーター基板(駆動制御基板)112の上側からのマイコン(制御手段)112Aへの影響を抑制することができ、所望の動作、出力を安定して得ることができる。
また、図15(マイコン(制御手段)112Aを仮想的に表示)に示すように、天板102側(上側)から投影して見て、マイコン(制御手段)112Aが左誘導加熱コイルユニット101Cの外周に設けられた左防磁リング(防磁手段)101Cbの内周に収まるように配置されている場合に、第1インバーター基板(駆動制御基板)112の下側に、マイコン(制御手段)112Aの面積よりも大きく、マイコン(制御手段)112Aを全てその範囲に収めることができる大きさの下防磁板144を配置したので、輻射ノイズあるいは漏洩磁界の第1インバーター基板(駆動制御基板)112の下側からの回り込みによるマイコン(制御手段)112Aへの影響を抑制することができ、所望の動作、出力を安定して得ることができる。
さらに、図10(マイコン(制御手段)112Aを仮想的に表示)に示すように、天板102側(上側)から投影して見て、マイコン(制御手段)112Aが左誘導加熱コイルユニット101Cの外周に設けられた左防磁リング(防磁手段)101Cbの内周に収まるように配置されている場合に、図16に示すように左側から投影して見たとき、第1インバーター基板(駆動制御基板)112の側方に、マイコン(制御手段)112Aの面積よりも大きく、マイコン(制御手段)112Aを全てその範囲に収めることができる大きさの縦防磁板147を配置したので、輻射ノイズあるいは漏洩磁界の第1インバーター基板(駆動制御基板)112の側方からの回り込みによるマイコン(制御手段)112Aへの影響を抑制することができ、所望の動作、出力を安定して得ることができる。
また、図13(左防磁リング(防磁手段)101Cbを仮想的に表示)に示すように、天板102側(上側)から投影して見て、カレントトランスである電流検知部112L、112K、電流電圧変換回路周辺112M、112N、温度電圧変換回路周辺112P、112Qも左誘導加熱コイルユニット101Cの外周に設けられた左防磁リング(防磁手段)101Cbの内周に収まるように配置されている。
なお、ここで説明する温度電圧変換回路は温度検知素子112Ha、112Jaが検知した温度情報をマイコン(制御手段)112Aに入力するために電圧に変換するための構成であり、温度検知素子112Haと図示しない分圧抵抗など、温度検知素子112Jaと図示しない分圧抵抗などで構成される。温度検知素子112Haと図示しない分圧抵抗などで構成された温度電圧変換回路は、図13に示す温度電圧変換回路周辺112Pに配置、温度検知素子112Jaと図示しない分圧抵抗などで構成された温度電圧変換回路は、図13に示す温度電圧変換回路周辺112Qに配置されている。
そして、上防磁板141はそれらの上を覆っているように配置されているので、輻射ノイズあるいは漏洩磁界の第1インバーター基板(駆動制御基板)112の上側からの電流検知部112L、112K、電流電圧変換回路周辺112M、112N、温度電圧変換回路周辺112P、112Qへの影響を抑制することができ、所望の動作、出力を安定して得ることができる。なお、温度検知素子112Ha、112Jaそれぞれの第1インバーター基板(駆動制御基板)112への接続端子112Hc、112Jcも、マイコン(制御手段)112Aへの誤入力を抑制するため、同様に前述の範囲に配置されることが望ましい。
さらに、第1インバーター基板(駆動制御基板)112の下側に、電流検知部112L、112K、電流電圧変換回路周辺112M、112N、112P 温度電圧変換回路周辺112P、112Qを全てその範囲に収めることができる大きさの下防磁板144を配置したので、輻射ノイズあるいは漏洩磁界の第1インバーター基板(駆動制御基板)112の下側からの回り込みによる電流検知部112L、112K、電流電圧変換回路周辺112M、112N、温度電圧変換回路周辺112P、112Qへの影響を抑制することができ、所望の動作、出力を安定して得ることができる。なお、温度検知素子112Ha、112Jaそれぞれの第1インバーター基板(駆動制御基板)112への接続端子112Hc、112Jcも、マイコン(制御手段)112Aへの誤入力を抑制するため、同様に前述の範囲に配置されることが望ましい。
それから、第1インバーター基板(駆動制御基板)112の側方に、電流検知部112L、112K、電流電圧変換回路周辺112M、112N、温度電圧変換回路周辺112P、112Qを全てその範囲に収めることができる大きさの縦防磁板147を配置したので、輻射ノイズあるいは漏洩磁界の第1インバーター基板(駆動制御基板)112の側方からの回り込みによるマイコン(制御手段)112Aへの影響を抑制することができ、所望の動作、出力を安定して得ることができる。なお、温度検知素子112Ha、112Jaそれぞれの第1インバーター基板(駆動制御基板)112への接続端子112Hc、112Jcも、マイコン(制御手段)112Aへの誤入力を抑制するため、同様に前述の範囲に配置されることが望ましい。