JP7301713B2 - 流体封入式防振装置 - Google Patents

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本発明は、自動車用のエンジンマウントなどに用いられる流体封入式防振装置に関するものである。
従来から、自動車のエンジンマウントなどに用いられる流体封入式防振装置において、防振効果を発揮する種々の構造が提案されており、1つとして可動膜の弾性変形による液圧伝達作用を利用する可動膜構造が知られている。例えば、特開2016-211590号公報(特許文献1)に示された液封防振装置は、主液室と副液室を相互に連通する貫通孔が、弾性仕切部材によって覆われた構造を有しており、主液室の液圧が弾性仕切部材の弾性変形によって副液室に伝達されて、主液室の高動ばね化が防止されることで、目的とする防振性能が発揮される。
ところで、流体封入式防振装置は、受圧室の内圧が大幅に低下する際に、キャビテーションによる異音が問題となる場合がある。そこで、特開2018-155332号公報(特許文献2)では、異音を低減する1つの方法として、受圧室の内圧が大幅に低下する場合に、受圧室と平衡室を連通させて、受圧室の負圧を低減乃至は解消するリリーフ機構が提案されている。特許文献2のリリーフ機構は、ゴムなどで形成された弁体が圧縮コイルスプリングによって仕切部材に押し付けられることで、仕切部材に設けられたリーク通路を受圧室側から塞ぐ構造とされている。そして、受圧室の内圧が低下すると、弁体が作用する負圧によって圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して受圧室側へ移動して、リーク通路が解放されることから、リーク通路を通じた流体流動によって受圧室の負圧が速やかに低減される。
特開2016-211590号公報 特開2018-155332号公報
しかし、特許文献1に示されているような可動膜構造と、特許文献2に示されているようなリリーフ機構との両方を仕切部材に設けると、それら可動膜構造とリリーフ機構の配設スペースを確保するために、仕切部材ひいては流体封入式防振装置が大きくなり易い。また、昨今の車両におけるコンパクト化への要求によって流体封入式防振装置の外形寸法が厳しく制限される中で、それら可動膜構造とリリーフ機構の両方を設けようとすると、例えば可動膜の面積やリーク通路の通路断面積が十分に確保されず、目的とする性能を得ることが難しかった。
本発明の解決課題は、可動膜構造による防振性能とキャビテーション異音の防止とを、コンパクトな構造で何れも実現することができる、新規な構造の流体封入式防振装置を提供することにある。
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
第一の態様は、仕切部材の両側にそれぞれ非圧縮性流体が封入された受圧室と平衡室が形成されており、それら受圧室と平衡室を相互に連通する連通流路が形成されている流体封入式防振装置において、前記仕切部材の内部に収容領域が設けられて、前記連通流路が該収容領域を含んで構成されていると共に、該収容領域における該受圧室と該平衡室の連通方向で弾性変形可能とされた可動膜が該収容領域に配されており、該収容領域の該受圧室側の壁部と該可動膜との間に圧縮コイルスプリングが配されて、該可動膜が該圧縮コイルスプリングによって該収容領域の該平衡室側の壁部に押し当てられていると共に、該可動膜の外周部分に拘束部材が埋設状態で配されており、該拘束部材が、該圧縮コイルスプリングの軸方向端面に重ね合わされる受け部と、該圧縮コイルスプリングの内周と外周の少なくとも一方に差し入れられる位置決め部とを、備えているものである。
本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置によれば、可動膜の微小変形によって連通流路における実質的な流体流動が許容されることから、流体の流動作用に基づく低動ばね化によって、振動絶縁による防振効果が発揮される。
キャビテーションの発生が問題になるほどの圧力低下が受圧室において生じると、可動膜は、圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して受圧室側へ移動し、収容領域の平衡室側の壁部から離れる。これにより、可動膜で覆われていた連通流路の平衡室側の開口が開放されて、連通流路を通じた流体流動がより大きな流量で許容される。その結果、平衡室から受圧室への連通流路を通じた流体流動が生じて、受圧室の圧力低下が速やかに緩和され、キャビテーションによる異音が低減乃至は回避される。
このように、振動入力時に弾性変形によって防振効果を発揮する可動膜が、連通流路の開口面積を制御して受圧室の圧力低下を抑制するリリーフ弁としても機能するようになっている。それ故、可動膜構造とリリーフ弁構造を各別に設ける必要がなく、仕切部材ひいては流体封入式防振装置のコンパクト化が図られる。
また、本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置によれば、可動膜の外周部分に拘束部材が設けられていることにより、可動膜の外周部分において形状安定性の向上が図られる。それ故、圧縮コイルスプリングによって付勢された可動膜が、外周部分において収容領域の平衡室側の壁部へ安定して押し当てられて、連通流路の平衡室側の開口が可動膜によって有効に覆われる。拘束部材が受け部を備えていることにより、圧縮コイルスプリングから可動膜へ及ぼされる力が効率よく伝達される。拘束部材が位置決め部を備えていることにより、圧縮コイルスプリングが可動膜に対して軸直角方向で位置決めされて、圧縮コイルスプリングによる付勢力が可動膜に対して適切に及ぼされる。更に、圧縮コイルスプリングが可動膜に対して軸直角方向で位置決めされることにより、可動膜が液圧の作用で受圧室側へ移動する際には、可動膜から圧縮コイルスプリングへ及ぼされる力によって圧縮コイルスプリングが軸方向に安定して圧縮変形される。
第二の態様は、仕切部材の両側にそれぞれ非圧縮性流体が封入された受圧室と平衡室が形成されており、それら受圧室と平衡室を相互に連通する連通流路が形成されている流体封入式防振装置において、前記仕切部材の内部に収容領域が設けられて、前記連通流路が該収容領域を含んで構成されていると共に、該収容領域における該受圧室と該平衡室の連通方向で弾性変形可能とされた可動膜が該収容領域に配されており、該収容領域の該受圧室側の壁部と該可動膜との間に圧縮コイルスプリングが配されて、該可動膜が該圧縮コイルスプリングによって該収容領域の該平衡室側の壁部に押し当てられていると共に、該可動膜には前記収容領域の前記受圧室側の壁部に向かって突出する突出部が設けられており、該圧縮コイルスプリングの端部が該突出部によって該可動膜に対して位置決めされているものである。
第三の態様は、第一又は第二の態様に記載された流体封入式防振装置において、前記可動膜において厚さ方向の弾性変形を許容される変形許容部が設けられており、該変形許容部の厚さ寸法に対して、該変形許容部の厚さ方向と直交する方向の外寸が6倍以上とされているものである。
本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置によれば、可動膜の変形許容部における厚さ寸法が厚さ直交方向の外寸よりも十分に小さくされて、変形許容部が薄肉とされていることから、変形許容部の厚さ方向の変形による液圧の伝達作用が有効に発揮される。また、変形許容部によって覆われる連通流路の平衡室側の開口を大きな面積で設けることができて、可動膜が収容領域の平衡室側の壁部から離れた状態において、連通流路を通じた流体の流動量を大きく得ることで、キャビテーションの発生がより効果的に防止される。
第四の態様は、第一~第三の何れか1つの態様に記載された流体封入式防振装置において、前記可動膜の変形量を制限する変形制限部が、該可動膜に対して前記平衡室側に離れて設けられているものである。
本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置によれば、受圧室の内圧が平衡室の内圧に対して高くなる場合に、可動膜の平衡室側への過大な変形が変形制限部によって防止されて、可動膜の耐久性の向上が図られる。また、変形制限部が可動膜から離れて配されることにより、可動膜の弾性変形による防振効果は有効に発揮される。
第五の態様は、第一~第四の何れか1つの態様に記載された流体封入式防振装置において、前記収容領域の周壁内面において、周方向で部分的に突出して軸方向に延びる位置決め突起を備えているものである。
本発明によれば、可動膜構造による防振性能とキャビテーション異音の防止とを、コンパクトな構造で何れも実現することができる。
本発明の第一の実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面図 図1に示すエンジンマウントを構成する仕切部材の斜視図 図2に示す仕切部材の縦断面図 図1に示すエンジンマウントを構成する可動膜の斜視図 図4に示す可動膜の縦断面図 図1に示すエンジンマウントにおいて受圧室に負圧が作用した状態を示す縦断面図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置の第一の実施形態として、自動車用のエンジンマウント10が示されている。エンジンマウント10は、第一の取付部材12と第二の取付部材14が、本体ゴム弾性体16によって弾性連結された構造を有している。以下の説明において、上下方向とは、原則として、マウント中心軸が延びる方向である図1中の上下方向を言う。
第一の取付部材12は、金属などで形成された部材とされている。第一の取付部材12は、全体として略円柱形状とされていると共に、上端部には外周へ向けて突出するフランジ状部18が設けられている。第一の取付部材12は、中心軸上を軸方向に直線的に延びて、上面に開口するねじ穴20を備えている。
第二の取付部材14は、第一の取付部材12と同様に金属などで形成された部材であって、薄肉大径の略円筒形状を有している。第二の取付部材14は、軸方向の中間部分に段差が設けられており、段差よりも上側が下側よりも大径とされた段付き円筒形状とされている。
第一の取付部材12と第二の取付部材14は、略同一中心軸上で軸方向にずれた位置に配されて、本体ゴム弾性体16によって相互に弾性連結されている。本体ゴム弾性体16は、全体として略円錐台形状を有しており、小径側の端部に第一の取付部材12が固着されていると共に、大径側の端部の外周面に第二の取付部材14の上部が固着されている。本体ゴム弾性体16は、例えば、第一の取付部材12と第二の取付部材14を備える一体加硫成形品として形成される。
本体ゴム弾性体16は、大径側の軸方向端面に開口する凹所22を備えている。凹所22は、上底壁部が上下逆向きのすり鉢形状とされており、上方に向かって次第に小径となっている。また、本体ゴム弾性体16は、凹所22の外周側から下向きに延びるシールゴム層24を備えている。シールゴム層24は、本体ゴム弾性体16に一体形成されており、第二の取付部材14の下部の内周面に固着されている。なお、シールゴム層24は、本体ゴム弾性体16における凹所22の開口部分の周壁よりも薄肉とされている。これにより、凹所22の開口がシールゴム層24の内周面よりも内周側に位置しており、シールゴム層24の基端において本体ゴム弾性体16に段差が形成されている。
第二の取付部材14の下部には、可撓性膜26が取り付けられている。可撓性膜26は、薄肉のゴム膜であって、外周端部に金属等で形成された環状の固定部材28が固着されている。そして、例えば固定部材28が第二の取付部材14の内周へ挿入された状態で、第二の取付部材14に縮径加工が施されることにより、固定部材28が第二の取付部材14に取り付けられる。第二の取付部材14と固定部材28の間には、シールゴム層24が介在しており、固定部材28の外周面がシールゴム層24を介して第二の取付部材14の内周面に押し付けられることで、第二の取付部材14と固定部材28の間が流体密に封止されている。
可撓性膜26が第二の取付部材14に取り付けられることによって、本体ゴム弾性体16と可撓性膜26の間には、外部から流体密に隔てられた流体室30が画成される。流体室30には、水、エチレングリコール、シリコーン油などの非圧縮性流体が封入されている。流体室30に封入される流体は、例示のものに限定されないが、例えば0.1Pa・s以下の低粘性流体であることが望ましい。
流体室30には、仕切部材32が配されている。仕切部材32は、図2,3に示すように、全体として略円板形状とされており、仕切部材本体34と蓋部材36を有している。
仕切部材本体34は、金属や合成樹脂などで形成された硬質の部材であって、全体として略有底円筒形状とされている。仕切部材本体34の径方向の中央部分には、上面に開口する収容凹所38が形成されている。収容凹所38は、略円形断面で軸方向に延びていると共に、開口部分が段差状に大径とされている。収容凹所38の底壁部には、軸方向に貫通する円形の下透孔40が形成されている。収容凹所38の周壁内面には、内周側へ向かって突出する位置決め突起42が周方向の複数箇所に部分的に設けられている。位置決め突起42は、収容凹所38の下端から軸方向の途中まで軸方向に延びている。
仕切部材本体34の外周端部には、外周面に開口しながら周方向へ螺旋状に延びる周溝44が形成されている。本実施形態の周溝44は、2周に満たない長さで周方向に延びているが、周溝44の周方向長さは、1周に満たなくても良いし、2周以上であっても良い。
仕切部材本体34は、周溝44の一方の端部において上端部の外周部分が切り欠かれており、この切欠きによって後述する第一のオリフィス通路78の一方の端部を構成する第一の連通口46が形成されている。また、仕切部材本体34は、周溝44の他方の端部において下端部の外周部分が切り欠かれており、この切欠きによって後述する第一のオリフィス通路78の他方の端部を構成する第二の連通口48が形成されている。
蓋部材36は、略円環板形状とされており、径方向の中央部分を軸方向に貫通する円形の上透孔50が形成されている。蓋部材36は、下面に突出する環状の嵌合突部52を備えている。嵌合突部52の内周面は、上透孔50の内周面よりも大径とされており、上透孔50の開口周縁部と嵌合突部52とによって、後述する圧縮コイルスプリング70の上端部が位置決めされる。
蓋部材36が仕切部材本体34の収容凹所38の開口部分に取り付けられることにより、仕切部材32が構成されている。本実施形態では、嵌合突部52を含む蓋部材36の外周面が収容凹所38の開口部分に嵌め合わされて固定されている。仕切部材32の内部には、仕切部材本体34における収容凹所38の底壁部と蓋部材36との間に収容領域54が形成されており、上透孔50と下透孔40が収容領域54に連通されている。
収容領域54には、可動膜56が配されている。可動膜56は、図4,5に示すように、浅底の略有底円筒形状とされており、外周端部が上側へ突出する突出部58とされている。可動膜56の下面は、内周部分が浅底の凹状面59とされていると共に、外周端部において下方へ向けて突出する環状のリップ60が設けられている。
可動膜56の外周部分には、図5に示すように、拘束部材62が埋設状態で設けられている。拘束部材62は、金属や合成樹脂で形成された硬質の部材とされている。拘束部材62は、略円環板形状の受け部64と、受け部64の外周端部から上側へ突出する略円筒形状の位置決め部66とを、備えている。本実施形態の拘束部材62は、プレス金具で構成されており、受け部64と位置決め部66が金属素板のプレス加工によって一体形成されている。そして、可動膜56の外周部分は、拘束部材62によって弾性変形量を制限されて、形状安定性の向上が図られている。可動膜56における拘束部材62を外れた内周部分は、厚さ方向の変形を比較的自由に許容される薄肉膜状の変形許容部68とされている。
可動膜56における変形許容部68の外寸Rは、変形許容部68の厚さ寸法Tに対して6倍以上とされている。このように、可動膜56の変形許容部68は十分に薄肉とされており、変形許容部68の厚さ方向の弾性変形が十分に許容されている。なお、本実施形態において、可動膜56における変形許容部68の外寸は、拘束部材62における受け部64の内径寸法と略同じとされている。
可動膜56は、図3に示すように、仕切部材32の収容領域54に配されている。可動膜56は、収容領域54と略同一中心軸上に配されている。可動膜56の軸方向寸法は、収容領域54の軸方向の内法よりも小さくされている。可動膜56は、収容領域54の上壁部である蓋部材36に対して、下方に離れて配されている。可動膜56の突出部58の上面と蓋部材36の嵌合突部52の下面との対向面間には、所定のスペースが設けられている。可動膜56の外径寸法は、収容領域54の軸直角方向の内法よりも小さくされており、可動膜56の外周面と収容領域54の外周面との間には、隙間69が設けられている。本実施形態の隙間69は全周に亘って設けられているが、周方向で部分的に隙間69が設けられていても良い。収容領域54の周壁内面における位置決め突起42の形成部分では、隙間69が小さくなっており、可動膜56の軸直角方向に移動可能な距離が制限されている。
収容領域54に収容された可動膜56の上側には、圧縮コイルスプリング70が配されている。圧縮コイルスプリング70は、収容領域54の上壁部を構成する蓋部材36と可動膜56との対向面間に圧縮された状態で配されている。これにより、可動膜56には、圧縮コイルスプリング70の弾性に基づいた下向きの付勢力が及ぼされており、可動膜56が下透孔40の周壁を構成する収容領域54の下壁部に押し当てられている。可動膜56と圧縮コイルスプリング70が同一中心軸上に配されて、可動膜56が圧縮コイルスプリング70の弾性によって下向きに付勢されていることから、可動膜56が全周に亘って収容領域54の下壁部に安定して押し当てられる。また、圧縮コイルスプリング70の伸縮変形を伴う可動膜56の軸方向の移動がスムーズに且つ安定して生じる。圧縮コイルスプリング70の下面は、可動膜56における拘束部材62の受け部64が固着された部分に重ね合わされており、圧縮コイルスプリング70の弾性による下向きの力が、可動膜56へ効率的に伝達される。
可動膜56は、下方に突出するリップ60が収容領域54の下壁部に押し当てられており、リップ60において収容領域54の下壁部に強く当接している。可動膜56の外周部分は、下透孔40よりも外周側において、収容領域54の下壁部に全周に亘って押し当てられており、下透孔40の上側(収容領域54側)が可動膜56の変形許容部68によって覆蓋されている。
下透孔40の周囲において、収容領域54の下壁部は、拘束部材62を外れた可動膜56の変形許容部68に対して、下側に離れた位置で対向して配されている。これにより、可動膜56の下側への弾性変形量が、可動膜56と下透孔40の周囲との当接によって制限される。このように、可動膜56の下側への弾性変形量を制限する変形制限部72が、収容領域54の下壁部における下透孔40の周囲に設けられている。変形許容部68の下面が凹状面59によって凹んだ形状とされていることにより、拘束部材62を備えた可動膜56の外周部分が収容領域54の下壁部に押し当てられると共に、可動膜56の変形許容部68が収容領域54の下壁部で構成された変形制限部72から上方に離れている。尤も、例えば、収容領域54の下壁部の内周部分に上向きに開口する凹所を設けるなどして、可動膜56の外周部分と収容領域54の下壁部を当接させつつ、収容領域54の下壁部を可動膜56の内周部分(変形許容部68)に対して下方に離れて位置させることもできる。この場合には、可動膜56の下面が凹状とされていなくても、変形制限部72を可動膜56の下面に対して下方に離隔位置させることができる。
圧縮コイルスプリング70の上端部は、蓋部材36の嵌合突部52の内周に差し入れられており、蓋部材36に対して位置決めされている。圧縮コイルスプリング70の下端部は、拘束部材62の位置決め部66に固着された可動膜56の突出部58の内周に差し入れられており、可動膜56に対して位置決めされている。
このような可動膜56と圧縮コイルスプリング70を収容した仕切部材32は、図1に示すように、流体室30に配されている。即ち、仕切部材32は、流体室30において軸直角方向で広がっており、仕切部材32の外周面がシールゴム層24を介して第二の取付部材14の内周面に押し付けられる。なお、仕切部材32は、例えば、シールゴム層24で覆われた第二の取付部材14の内周に挿入された状態で、第二の取付部材14に縮径加工が施されることによって、第二の取付部材14に取り付けられる。
第二の取付部材14と仕切部材32の間にシールゴム層24が介在することによって、仕切部材32が第二の取付部材14に流体密に組み付けられており、流体室30が仕切部材32を挟んだ上下両側に二分されている。即ち、仕切部材32の上側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16によって構成されて、振動入力時に内圧変動が惹起される受圧室74が設けられる。仕切部材32の下側には、壁部の一部が可撓性膜26によって構成されて、容積変化が許容される平衡室76が設けられる。受圧室74と平衡室76は、何れも流体室30の一部であることから、それぞれ非圧縮性流体が封入されている。
仕切部材32の外周面がシールゴム層24で覆われた第二の取付部材14によって流体密に覆われることにより、仕切部材32に設けられた周溝44の外周側の開口部が流体密に閉塞されている。また、周溝44の両端部は、第一の連通口46によって受圧室74に連通されていると共に、第二の連通口48によって平衡室76に連通されている。これにより、受圧室74と平衡室76を相互に連通する第一のオリフィス通路78が、周溝44と第一,第二の連通口46,48とを利用して設けられている。第一のオリフィス通路78は、通路断面積の通路長さに対する比などによって、流動流体の共振周波数であるチューニング周波数が調節されている。第一のオリフィス通路78の具体的なチューニング周波数は、特に限定されるものではないが、例えば、エンジンシェイクに相当する数Hz程度の低周波に設定される。
仕切部材32の上透孔50が受圧室74に開口していると共に、下透孔40が平衡室76に開口しており、収容領域54が上下の透孔50,40を通じて受圧室74と平衡室76に連通されている。これにより、上下の透孔50,40と収容領域54によって、受圧室74と平衡室76を相互に連通する連通流路としての第二のオリフィス通路80が形成されている。第二のオリフィス通路80は、第一のオリフィス通路78と同様に、通路断面積の通路長さに対する比などによって、チューニング周波数が設定されている。第二のオリフィス通路80の具体的なチューニング周波数は、第一のオリフィス通路78と同様に特に限定されないが、例えば、アイドリング振動に相当する十数Hz程度、或いは走行こもり音に相当する数十Hz程度の中乃至高周波に設定される。なお、第二のオリフィス通路80のチューニング周波数は、第一のオリフィス通路78よりも高周波に設定されている。それ故、第一のオリフィス通路78が反共振によって実質的に遮断された状態において、第二のオリフィス通路80を通じた流体流動が生じ得る。
第二のオリフィス通路80の流路上には、流路長さ方向である軸方向に対して交差方向に広がる可動膜56が配されている。可動膜56は、収容領域54の受圧室74と平衡室76への連通方向である第二のオリフィス通路80の流路長さ方向において、厚さ方向の弾性変形が許容されている。従って、第二のオリフィス通路80は可動膜56によって遮断されているが、第二のオリフィス通路80の防振対象振動の入力時には、可動膜56の変形による液圧の伝達作用によって、第二のオリフィス通路80が実質的な連通状態となる。
このような構造とされたエンジンマウント10は、例えば、第一の取付部材12がインナブラケットを介してパワーユニットに取り付けられると共に、第二の取付部材14がアウタブラケットを介して車両ボデーに取り付けられる。これにより、パワーユニットが車両ボデーに対してエンジンマウント10を介して防振支持される。そして、エンジンマウント10の車両への装着状態において、軸方向の振動が第一の取付部材12と第二の取付部材14の間へ入力される。
入力振動が第一のオリフィス通路78のチューニング周波数に相当する低周波大振幅振動の場合には、受圧室74と平衡室76の間において、第一のオリフィス通路78を通じた流体流動が共振状態で積極的に生じる。その結果、流体の流動作用に基づいた防振効果が発揮されて、振動の減衰作用を有効に得ることができる。
低周波大振幅振動の入力に対して、第二のオリフィス通路80の流路上に配された可動膜56の変形は追従しきれず、可動膜56の変形による液圧の伝達作用は有効に発揮されない。それ故、第二のオリフィス通路80が遮断状態とされて、第二のオリフィス通路80を通じた実質的な流体流動が阻止される。その結果、受圧室74の内圧変動が効率的に生じて、第一のオリフィス通路78を通じた流体流動による防振効果が有利に発揮される。なお、第一のオリフィス通路78の防振対象の振動入力時には、可動膜56は、圧縮コイルスプリング70によって収容領域54の下壁部に押し当てられた状態に保持されることが望ましい。
入力振動が第二のオリフィス通路80のチューニング周波数に相当する中乃至高周波の小振幅振動である場合には、入力振動の周波数よりも低周波にチューニングされた第一のオリフィス通路78は、反共振による実質的な遮断状態とされる。
第二のオリフィス通路80の流路上に配された可動膜56が共振状態で変形することから、可動膜56による液圧の伝達作用が有効に発揮されて、第二のオリフィス通路80を通じた実質的な流体流動が、受圧室74と平衡室76の間で積極的に生じる。その結果、第一のオリフィス通路78の実質的な遮断による受圧室74の密閉化が、第二のオリフィス通路80を通じた実質的な流体流動によって回避されて、エンジンマウント10の低動ばね化による防振効果(振動絶縁作用)が発揮される。
大荷重の入力によって受圧室74の内圧が平衡室76の内圧に比して大幅に低下すると、可動膜56の上面に作用する液圧と、可動膜56の下面に作用する液圧との差によって、可動膜56に対して上向きの力が作用する。そして、可動膜56は、図6に示すように、圧縮コイルスプリング70を圧縮変形させながら、圧縮コイルスプリング70の弾性力に抗して上方へ移動する。可動膜56が収容領域54の下壁部から離れて上側へ移動することにより、下透孔40の可動膜56による覆蓋が解除されて、下透孔40が開放される。これにより、第二のオリフィス通路80を通じた流体流動が、可動膜56によって制限されることなく許容されて、第二のオリフィス通路80を通じた平衡室76から受圧室74への流体の流入によって受圧室74の圧力低下が可及的速やかに解消される。その結果、受圧室74の急激な圧力低下によるキャビテーションの発生が防止されて、キャビテーションに起因する異音を回避することができる。
このように、エンジンマウント10は、第一のオリフィス通路78の防振効果と第二のオリフィス通路80の防振効果とをそれぞれ有効に発揮させる可動膜56を利用して、受圧室74の急激な圧力低下を防止するリリーフ機構が構成されている。それ故、通常の振動入力に対する優れた防振性能と、キャビテーションに起因する異音の防止とを、コンパクトな構造によって何れも実現することができる。しかも、コンパクトな構造であっても、可動膜56の受圧面積を大きく確保できることから、第二のオリフィス通路80のチューニングを大きな自由度で調節することができる。更に、下透孔40の開放時における第二のオリフィス通路80の流量を大きく設定することもできて、キャビテーション異音を効果的に防止することができる。
収容領域54の周壁内面に突出する位置決め突起42は、可動膜56が上端位置まで移動した状態において、可動膜56の外周面と軸直角方向で対向する位置まで軸方向に延びている。これにより、可動膜56は、圧縮コイルスプリング70の伸縮変形を伴って軸方向に移動する際に、位置決め突起42によって位置決めされながら安定して移動する。なお、可動膜56の上端位置は、例えば、圧縮コイルスプリング70の最小長さ寸法(最大圧縮変形時の長さ寸法)や可動膜56の突出部58と蓋部材36の嵌合突部52との当接などによって設定される。
大荷重の入力によって受圧室74の内圧が平衡室76の内圧に比して大幅に上昇すると、可動膜56の上面に作用する受圧室74の液圧と、可動膜56の下面に作用する平衡室76の液圧との差によって、可動膜56が平衡室76である下側へ弾性変形しようとする。その際に、可動膜56が仕切部材32の変形制限部72に当接することにより、可動膜56の変形量が制限されて、可動膜56の過大な変形による損傷などが回避される。仕切部材32の変形制限部72は、振動が入力されない初期状態において、可動膜56の下面から離れていることから、小振幅振動の入力時には可動膜56の変形を阻害しない。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、可動膜56の突出部58及び拘束部材62は、圧縮コイルスプリング70の内周へ差し入れられていても良い。また、可動膜56は、圧縮コイルスプリング70の内周へ差し入れられる部分と外周へ差し入れられる部分との両方を備えていても良い。可動膜56の突出部58及び拘束部材62は、必須ではなく、適宜に省略され得る。
変形制限部72は、例えば、下透孔40の開口を複数に分割するように下透孔40の内周を軸直角方向に延びる桟状などであっても良い。これによれば、変形制限部72がより中央に近い位置で可動膜56に当接することから、特に変形量が大きくなり易い可動膜56の中央部分の弾性変形が規制されて、耐久性の向上がより有利に図られる。変形制限部72は、例えば可動膜56の耐久性が十分に確保される場合などには、必ずしも設けられなくても良い。
前記実施形態では、入力のない初期状態において、第二のオリフィス通路80が可動膜56によって流体密に閉塞されているが、収容領域54と平衡室76を常時連通状態とする短絡通路を設けても良い。具体的には、例えば、可動膜56の下面と収容領域54の下壁部の上面との間に径方向に延びる短絡通路を設けて、短絡通路によって収容領域54と平衡室76を常時連通状態とすることができる。これによれば、例えば、可動膜56の共振周波数とは異なる周波数域で短絡通路を通じた流体流動による防振効果を得ることもできて、防振特性のブロード化などが実現される。
前記実施形態では、特定周波数の振動入力に対して防振効果を発揮する第二のオリフィス通路80が、収容領域54を含む連通流路の全体によって構成されていたが、連通流路の全体がオリフィス通路を構成する必要はない。例えば、収容領域がオリフィス通路の延長上に直列的に設けられて、それら収容領域とオリフィス通路によって連通流路を構成することもできる。この場合には、連通流路の一部が流体の流動作用に基づく防振効果を発揮するオリフィス通路とされると共に、連通流路の他の一部である収容領域は、流体の流動作用に基づく防振効果を発揮しなくても良い。また、連通流路は、必ずしも収容領域の全体を含む必要はなく、例えば収容領域の一部を含んでいても良い。
また、本発明は、もともと以下(i)~(iv)に記載の各発明を何れも含むものであり、その構成および作用効果に関して、付記しておく。
本発明は、
(i) 仕切部材の両側にそれぞれ非圧縮性流体が封入された受圧室と平衡室が形成されており、それら受圧室と平衡室を相互に連通する連通流路が形成されている流体封入式防振装置において、前記仕切部材の内部に収容領域が設けられて、前記連通流路が該収容領域を含んで構成されていると共に、該収容領域における該受圧室と該平衡室の連通方向で弾性変形可能とされた可動膜が該収容領域に配されており、該収容領域の該受圧室側の壁部と該可動膜との間に圧縮コイルスプリングが配されて、該可動膜が該圧縮コイルスプリングによって該収容領域の該平衡室側の壁部に押し当てられている流体封入式防振装置、
(ii) 前記可動膜の外周部分に拘束部材が埋設状態で配されており、該拘束部材が、前記圧縮コイルスプリングの軸方向端面に重ね合わされる受け部と、該圧縮コイルスプリングの内周と外周の少なくとも一方に差し入れられる位置決め部とを、備えている請求項1に記載の流体封入式防振装置、
(iii) 前記可動膜において厚さ方向の弾性変形を許容される変形許容部が設けられており、該変形許容部の厚さ寸法に対して、該変形許容部の厚さと直交する方向の外寸が6倍以上とされている請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置、
(iv) 前記可動膜の変形量を制限する変形制限部が、該可動膜に対して前記平衡室側に離れて設けられている請求項1~3の何れか一項に記載の流体封入式防振装置、
に関する発明を含む。
上記(i)に記載の発明では、可動膜の微小変形によって連通流路における実質的な流体流動が許容されることから、流体の流動作用に基づく低動ばね化によって、振動絶縁による防振効果が発揮される。キャビテーションの発生が問題になるほどの圧力低下が受圧室において生じると、可動膜は、圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して受圧室側へ移動し、収容領域の平衡室側の壁部から離れる。これにより、可動膜で覆われていた連通流路の平衡室側の開口が開放されて、連通流路を通じた流体流動がより大きな流量で許容される。その結果、平衡室から受圧室への連通流路を通じた流体流動が生じて、受圧室の圧力低下が速やかに緩和され、キャビテーションによる異音が低減乃至は回避される。このように、振動入力時に弾性変形によって防振効果を発揮する可動膜が、連通流路の開口面積を制御して受圧室の圧力低下を抑制するリリーフ弁としても機能するようになっている。それ故、可動膜構造とリリーフ弁構造を各別に設ける必要がなく、仕切部材ひいては流体封入式防振装置のコンパクト化が図られる。
上記(ii)に記載の発明では、可動膜の外周部分に拘束部材が設けられていることにより、可動膜の外周部分において形状安定性の向上が図られる。それ故、圧縮コイルスプリングによって付勢された可動膜が、外周部分において収容領域の平衡室側の壁部へ安定して押し当てられて、連通流路の平衡室側の開口が可動膜によって有効に覆われる。拘束部材が受け部を備えていることにより、圧縮コイルスプリングから可動膜へ及ぼされる力が効率よく伝達される。拘束部材が位置決め部を備えていることにより、圧縮コイルスプリングが可動膜に対して軸直角方向で位置決めされて、圧縮コイルスプリングによる付勢力が可動膜に対して適切に及ぼされる。更に、圧縮コイルスプリングが可動膜に対して軸直角方向で位置決めされることにより、可動膜が液圧の作用で受圧室側へ移動する際には、可動膜から圧縮コイルスプリングへ及ぼされる力によって圧縮コイルスプリングが軸方向に安定して圧縮変形される。
上記(iii)に記載の発明では、可動膜の変形許容部における厚さ寸法が厚さ直交方向の外寸よりも十分に小さくされて、変形許容部が薄肉とされていることから、変形許容部の厚さ方向の変形による液圧の伝達作用が有効に発揮される。また、変形許容部によって覆われる連通流路の平衡室側の開口を大きな面積で設けることができて、可動膜が収容領域の平衡室側の壁部から離れた状態において、連通流路を通じた流体の流動量を大きく得ることで、キャビテーションの発生がより効果的に防止される。
上記(iv)に記載の発明では、受圧室の内圧が平衡室の内圧に対して高くなる場合に、可動膜の平衡室側への過大な変形が変形制限部によって防止されて、可動膜の耐久性の向上が図られる。また、変形制限部が可動膜から離れて配されることにより、可動膜の弾性変形による防振効果は有効に発揮される。
10 エンジンマウント(流体封入式防振装置)
12 第一の取付部材
14 第二の取付部材
16 本体ゴム弾性体
18 フランジ状部
20 ねじ穴
22 凹所
24 シールゴム層
26 可撓性膜
28 固定部材
30 流体室
32 仕切部材
34 仕切部材本体
36 蓋部材
38 収容凹所
40 下透孔
42 位置決め突起
44 周溝
46 第一の連通口
48 第二の連通口
50 上透孔
52 嵌合突部
54 収容領域
56 可動膜
58 突出部
59 凹状面
60 リップ
62 拘束部材
64 受け部
66 位置決め部
68 変形許容部
69 隙間
70 圧縮コイルスプリング
72 変形制限部
74 受圧室
76 平衡室
78 第一のオリフィス通路
80 第二のオリフィス通路(連通流路)

Claims (5)

  1. 仕切部材の両側にそれぞれ非圧縮性流体が封入された受圧室と平衡室が形成されており、それら受圧室と平衡室を相互に連通する連通流路が形成されている流体封入式防振装置において、
    前記仕切部材の内部に収容領域が設けられて、前記連通流路が該収容領域を含んで構成されていると共に、該収容領域における該受圧室と該平衡室の連通方向で弾性変形可能とされた可動膜が該収容領域に配されており、該収容領域の該受圧室側の壁部と該可動膜との間に圧縮コイルスプリングが配されて、該可動膜が該圧縮コイルスプリングによって該収容領域の該平衡室側の壁部に押し当てられていると共に、
    該可動膜の外周部分に拘束部材が埋設状態で配されており、
    該拘束部材が、該圧縮コイルスプリングの軸方向端面に重ね合わされる受け部と、該圧縮コイルスプリングの内周と外周の少なくとも一方に差し入れられる位置決め部とを、備えている流体封入式防振装置。
  2. 仕切部材の両側にそれぞれ非圧縮性流体が封入された受圧室と平衡室が形成されており、それら受圧室と平衡室を相互に連通する連通流路が形成されている流体封入式防振装置において、
    前記仕切部材の内部に収容領域が設けられて、前記連通流路が該収容領域を含んで構成されていると共に、該収容領域における該受圧室と該平衡室の連通方向で弾性変形可能とされた可動膜が該収容領域に配されており、該収容領域の該受圧室側の壁部と該可動膜との間に圧縮コイルスプリングが配されて、該可動膜が該圧縮コイルスプリングによって該収容領域の該平衡室側の壁部に押し当てられていると共に、
    該可動膜には前記収容領域の前記受圧室側の壁部に向かって突出する突出部が設けられており、該圧縮コイルスプリングの端部が該突出部によって該可動膜に対して位置決めされている流体封入式防振装置。
  3. 前記可動膜において厚さ方向の弾性変形を許容される変形許容部が設けられており、該変形許容部の厚さ寸法に対して、該変形許容部の厚さと直交する方向の外寸が6倍以上とされている請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置。
  4. 前記可動膜の変形量を制限する変形制限部が、該可動膜に対して前記平衡室側に離れて設けられている請求項1~3の何れか一項に記載の流体封入式防振装置。
  5. 前記収容領域の周壁内面において、周方向で部分的に突出して軸方向に延びる位置決め突起を備えている請求項1~4の何れか一項に記載の流体封入式防振装置。
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