JP7301518B2 - 窒化アルミニウム粒子 - Google Patents

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本発明は、新規な窒化アルミニウム粒子を提供するものである。詳しくは、基材粒子の表面に一端が前記基材粒子と一体化した窒化アルミニウム線状体が存在する新規な構造を有する窒化アルミニウム粒子を提供するものである。
放熱シートや放熱グリースとして各種電子機器に広く利用される放熱材料として、シリコーンゴムやシリコーングリースに、熱伝導性フィラーを充填した組成物が使用されている。上記熱伝導性フィラーとして、電気絶縁性に優れており且つ高熱伝導性を有していることから、窒化アルミニウムが注目されている。
放熱材料の熱伝導率を向上させるには、高熱伝導性を有したフィラーを高充填することが重要であると考えられていた。そのため、放熱材料のフィラーとしての窒化アルミニウム粉末を構成する粒子としては、球状であり、数10~数100μm程度の幅広い粒径分布とすることにより細密な充填構造を採ることが好ましいとされている(特許文献1参照)。
一方、絶縁放熱用フィラーとして、細長い針状の形状をした窒化アルミニウムである窒化アルミニウムウィスカーが知られている(特許文献2参照)。この窒化アルミニウムウィスカーは、優れた電気絶縁性と高い熱伝導性を有しているが、樹脂中において窒化アルミニウムウィスカーがランダムな方向を向くように充填させる必要があり、充填方法、成形方法によりその性能にバラツキが発生することが懸念される。
WO2011/093488号公報 特開昭62-283900号公報
従って、本発明の目的は、樹脂に充填した際、従来のフィラー形状では達成できない優れた熱伝導性の付与を可能とした窒化アルミニウム粒子を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の製造方法によって基材粒子の表面に一端が前記基材粒子と一体化した窒化アルミニウム線状体が存在する新規な構造を有する窒化アルミニウム粒子を得ることに成功し、上記構造を有する粒子は、樹脂中において線状体部分が基材粒子に固定された状態で存在するため、線状体部分が配向することなく基材粒子間の熱伝導性を担保することができ、充填した樹脂に優れた熱伝導性を付与し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、化アルミニウム基材粒子の表面に、一端が前記基材粒子と一体化した窒化アルミニウム線状体が存在し、走査型電子顕微鏡写真より測定される、前記窒化アルミニウム基材粒子の粒子径は20~80μmであり、窒化アルミニウム線状体の直径(D)が1μm以上であることを特徴とする窒化アルミニウム粒子が提供される。


上記窒化アルミニウム粒子において、窒化アルミニウム線状体は、前記直径(D)に対する長さ(L)の比(L/D)が2~20であることが好ましい。
本発明の窒化アルミニウム粒子は、基材粒子の表面に、一端が前記基材粒子と一体化して固定された、比較的太い径を有する窒化アルミニウム線状体が存在するため、樹脂との混合において、上記窒化アルミニウム線状体が基材粒子から折れて遊離し難く、樹脂中において上記線状体部分が基材粒子に固定された状態で配向せずに存在することが可能となり、これにより、線状部分が粒子間の熱伝導性パスとして効果的に作用し、充填した樹脂に優れた熱伝導性を付与することができる。
本発明の窒化アルミニウム粒子の代表的な態様を示す走査型電子顕微鏡(SEM)写真
本発明の窒化アルミニウム粒子は、任意の形状でよい基材粒子の表面に、一端が前記基材粒子と一体化して固定された、比較的太い径を有する窒化アルミニウム線状体が存在することを特徴とする。
前記基材粒子の形状は、球状が一般的であるが、不定形であってもよい。また、その粒子径は、10~120μm、特に20~80μmの範囲にあることがフィラーとして好ましい。
本発明において、窒化アルミニウム線状体は、上記基材粒子に一端が一体化して固定された状態で存在する。上記窒化アルミニウム線状体の太さは、前記したように樹脂に混合の際に折れ難い太さを有していることが特徴であり、直径(D)が1μm以上、特に、2~5μmであることが好ましい。
また、前記窒化アルミニウム線状体の形状は、棒状であってもよいし、不規則に湾曲した線状であってもよい。
更に、前記窒化アルミニウム線状体の長さ(L)は、直径(D)に対する比(L/D)が2~20、特に5~15が一般的であり、且つ、かかる範囲のものが窒化アルミニウム線状体の前記フィラーとしての機能上好ましい。前記窒化アルミニウム基材粒子に存在する全ての窒化アルミニウム線状体を均一な長さとすることは困難であり、上記長さを有する窒化アルミニウム線状体は、SEM写真により確認できる視野範囲において、基材粒子表面に少なくとも1本存在すればよく、好ましくは、3本以上存在することが好ましい。
更にまた、前記窒化アルミニウム線状体は、基材粒子の表面に対して、ほぼ垂直の方向を向いているものが多く、本発明の目的からもかかる方向を向いているものが好ましい。
上記特徴を有する本発明の窒化アルミニウム粒子は、後述する製造方法によって得ることができるが、一部窒化アルミニウム線状体が存在しない窒化アルミニウム粒子も含む窒化アルミニウム粉末として得られることが多い。また、得られた上記窒化アルミニウム粉末に、更に他の充填材、具体的には、窒化アルミニウム粉末、アルミナ粉末、窒化硼素粉末、ダイヤモンド粉末などの充填材を混合して使用してもよい。その場合、本発明の窒化アルミニウム粒子が、全体の10容量%以上、好ましくは20容量%以上、特に、30容量%以上の割合で存在することにより、樹脂用フィラーとして、窒化アルミニウム線状体による得られる樹脂成形体の熱伝導性の向上効果を顕著に発揮でき、好ましい。また、本発明の窒化アルミニウム粒子の含有割合の上限は特に制限されないが、後述の製造方法において、選別等の手段を加えることなく得られる最大の割合は約70容量%程度である。
尚、前記窒化アルミニウム粉末或いは他の充填材を添加した粉末における本発明の窒化アルミニウム粒子の割合は、対象とする粉末の任意の箇所よりサンプリングした試料のSEM写真の視野範囲における面積割合(%)を容量%として示した値である。
本発明の窒化アルミニウム粒子を含む前記樹脂用フィラーとしての用途において、上記粉の樹脂への混合は、混合に過度に強いシェアがかからないように行うことが、粒子表面に存在する窒化アルミニウム線状体の減少を防止することができ好ましい。好適には、樹脂として、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の液状の樹脂を使用して混合後、上記樹脂を硬化させる方法が推奨される。勿論、メルトフローレートの高い熱可塑性樹脂に配合して混練し、成形することも可能である。
上記樹脂組成物において、樹脂用フィラーの配合量は、特に制限されるものではないが、樹脂100質量部に対して、67~633質量部が一般的である。
(窒化アルミニウム粒子の製造方法)
本発明の窒化アルミニウム粒子を構成する基材粒子、線状体は、窒化アルミニウムよりなるものであり、以下の方法によって製造することができる。
即ち、アルミナ粉末、カーボン粉末、遷移金属成分、及び硫黄成分を含む原料混合物を、上記遷移金属成分が、上記アルミナ粉末100重量部に対して、元素換算で0.05~5重量部、上記硫黄成分が、上記遷移金属成分に対して、10~1000mol%の割合となるように調整し、窒素雰囲気にて加熱して基材アルミナを還元窒化することにより製造することができる。
以下、上記方法を詳細に説明する。
(出発原料)
<アルミナ粉末>
本発明の窒化アルミニウム粒子の製造方法において、原料の一成分であるアルミナは、α-アルミナ、γ-アルミナ等の公知のものが何等制限なく使用できるが、通常α-アルミナが好適に使用される。その純度は99.0重量%以上、好ましくは99.5重量%以上が好ましい。また、平均粒子径としては、10~120μmのものが好適である。基材となるアルミナは、顆粒状のものも制限なく使用できる。
<カーボン粉末>
本発明の窒化アルミニウム線状体が存在することを特徴とする窒化アルミニウム粒子の製造方法において、還元剤として作用するカーボン粉末は、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック等の公知のものが何等制限なく使用できる。その平均粒子径は、100nm以下、好適には50nm以下のものを用いるのが好適である。また、そのBET比表面積は、窒素吸着法で20~200m/g、好ましくは40m/g以上が好適である。さらに、DBP吸油量が、50~150cm/100g、好ましくは70~130cm/100gのものが好適である。
また、本発明の窒化アルミニウム粉末の製造方法において、本発明の効果を損なわない範囲で、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の合成樹脂縮合物や、ピッチ、タール等の炭化水素化合物や、セルロース、ショ糖、でんぷん、ポリ塩化ビニリデン、ポリフェニレン等の有機化合物などをカーボン源として利用してもよい。
<遷移金属成分>
本発明の窒化アルミニウム線状体が存在することを特徴とする窒化アルミニウム粒子の製造方法において、遷移金属成分は、窒化アルミニウムウィスカーの成長活性点をつくる機能を有する成分であれば、特に制限なく使用できる。例えば、鉄、クロム、ニッケル、モリブデン等の遷移金属単体や、これら遷移金属を含む化合物等が特に制限なく使用できるが、中でも入手の容易性などの観点から塩化鉄を使用することが好適である。
<硫黄成分>
本発明の窒化アルミニウム線状体が存在することを特徴とする窒化アルミニウム粒子の製造方法において、硫黄成分は、前記遷移金属成分の機能を低下させること無く、前記遷移金属成分に作用するものであれば、その形態は特に限定されない。上記硫黄成分としては、例えば、硫黄単体や、硫化アルミニウム、硫化窒素、チオ尿酸等の硫黄化合物を挙げることができる。また、上記硫黄成分は、単独で或いは複数のものを混合して使用してもよい。また、硫黄成分は、元々前記カーボン粉末に含まれる場合があり、かかる硫黄成分も、本発明の硫黄成分の一部として使用される。
(原料混合工程)
本発明の窒化アルミニウムウィスカーの製造方法において、カーボン粉末の使用量は、前記基材となるアルミナ粉末を完全に還元窒化させることができる量であれば特に制限されないが、好適には前記アルミナ粉末100重量部に対して、好ましくは36~250重量部、より好ましくは50~200重量部の範囲とするのが好適である。
本発明の窒化アルミニウム線状体が存在することを特徴とする窒化アルミニウム粒子の製造方法において、前記遷移金属成分の使用量は、前記アルミナ粉末100重量部に対して、元素換算で、0.05~5重量部、好ましくは0.1~3重量部であることが好ましい。
本発明の窒化アルミニウム線状体が存在することを特徴とする窒化アルミニウム粒子の製造方法において、前記硫黄成分の使用量は、前記遷移金属成分に対して、元素換算で10~1000mol%、好ましくは50~900mol%であることが好ましい。前記硫黄成分の使用量は、前記カーボン粉末に含まれる硫黄の量、及び原料混合物中に添加する硫黄粉末及び/又は硫黄化合物の量を勘案し、それらの量を適宜調整することにより硫黄成分の上記範囲を満足させることができる。前記カーボン粉末に含まれる硫黄の量を勘案して上記範囲を満足させる場合、上記範囲内になるようにカーボン粉末の使用量を調整してもよいし、硫黄含有量の多いカーボン粉末と硫黄含有量の少ないカーボン粉末とを使用し、上記範囲内になるようにこれらの混合割合を調整してもよい。
本発明において、前記出発原料を混合し前記原料混合物を得る方法としては、前記出発原料を均一に混合することが可能な方法であれば特に限定されない。例えば、振動ミル、ビーズミル、ボールミル、ヘンシェルミキサー、ドラムミキサー等の一般的な混合機を使用する方法が挙げられる。なお、前記出発原料を上記混合機に投入し混合する際、乾式により混合してもよいし、前記出発原料に溶媒を添加して湿式により混合してもよい。
(還元窒化工程)
本発明の窒化アルミニウム線状体が存在することを特徴とする窒化アルミニウム粒子の製造方法において、還元窒化工程は、前記原料混合物を必要に応じて乾燥した後、窒素ガス雰囲気下で加熱することにより実施される。この場合、窒化温度、処理時間は、一般に窒化アルミニウムが得られる条件とすることができ、例えば、1500~2000℃の温度範囲で3~20時間である。
本発明の還元窒化工程は、反応雰囲気制御の可能な公知の装置を使用して行うことができる。例えば、高周波誘導加熱やヒーター加熱により加熱処理を行う雰囲気制御型高温炉が挙げられ、バッチ炉の他、プッシャー式トンネル炉、竪型炉等の連続窒化反応炉も使用可能である。
本発明において、基材粒子の表面に窒化アルミニウム線状体が生成する機構は明らかではないが、本発明者らは以下のように推定している。
即ち、加熱により硫黄成分が前記遷移金属成分に作用し、金属硫化物や、該金属硫化物が還元雰囲気により還元された遷移金属単体などを生成し、これらはその高い融点により前記遷移金属化合物と比べて昇華揮散し難く、更には、これらがアルミナに固溶してできる窒化アルミニウムウィスカーの成長活性点も消失し難いものとなり、かかる成長活性点が長期に作用することにより、一端が前記基材粒子と一体化した窒化アルミニウム線状体が有利に成長する。
(酸化工程)
本発明の窒化アルミニウム線状体が存在することを特徴とする窒化アルミニウム粒子の製造方法において、還元窒化反応後の窒化アルミニウム粒子は余剰のカーボン粉末を含んでいるため、必要に応じて、酸化処理により余剰カーボン粉末を除去するのが好ましい。酸化処理を行う際の酸化性ガスとしては、空気、酸素、二酸化炭素など、炭素を除去できるガスならば制限なく採用できる。また、処理温度は一般的に500℃~900℃が好ましい。
以下、本発明を更に詳細に説明するため実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
アルミナ粉末(平均粒子径:21μm)100重量部、カーボン粉末A(BET比表面積:106m/g、平均粒子径:23nm、DBP吸収量:75cm/100g、含有硫黄量:5550ppm)150重量部、及び塩化鉄(II)(無水)5.3重量部(鉄元素換算で2.3重量部)からなる出発原料を、これらが均一になるまで振動式攪拌機により乾式で混合し原料混合物を得た。このとき、上記原料混合物中に含まれる硫黄成分量は、上記塩化鉄(II)(無水)に対して62mol%であった。
得られた原料混合物を、反応炉を用い、窒素ガス雰囲気において1650℃10時間の条件で還元窒化処理した。次いで大気雰囲気において700℃で加熱処理して未反応のカーボン粉末を燃焼除去して、窒化アルミニウム粒子を得た。
尚、得られた窒化アルミニウム粒子は、基材粒子、線状体共に窒化アルミニウムであることを確認した。また、得られた窒化アルミニウム粒子のSEM写真を図1に示す。
写真より確認できるように、得られた窒化アルミニウム粒子は、基材粒子の直径が21μm、視野範囲において、L/Dが5以上を有する線状体を7本有し、各線状体は、Dがそれぞれ約1.4μmであり、Lが6.0μm、6.5μm、8.5μm、9.0μm、9.0μm、15.5μm、18.0μmであった。
また、得られた窒化アルミニウム粒子を含む窒化アルミニウム粉末より、異なる5箇所でサンプリングし、視野内に粒子が約50個見えるように倍率を変えたSEM写真を撮影した。上記SEM写真の視野範囲において、本発明の窒化アルミニウム粒子の存在割合を確認した結果、5サンプルの平均で60容量%であった。また、全粒子の個数平均粒子径(線状体部分を含まず)は、21μmであり、また、本発明の窒化アルミニウム粒子の基材粒子径は、18~40μmの範囲内であった。また、上記窒化アルミニウム粒子は、同視野において、2~21本/1粒子の線状体が確認され、上記線状体について、Dは1.2~9μmであり、L/Dは、1.6~7.2の範囲であった。
上記窒化アルミニウム粒子を含む窒化アルミニウム粉末をエポキシ樹脂100質量部に対して408質量部となるように配合し、硬化して得られた成形体の熱伝導率は、6.0W/m・Kであった。
実施例2
実施例1の原料混合物において、アルミナ粉末の代わりに平均粒子径50μmのアルミナ粉末を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、窒化アルミニウム粒子を得た。
尚、得られた窒化アルミニウム粒子は、基材粒子、線状体共に窒化アルミニウムであることを確認した。
また、得られた窒化アルミニウム粒子を含む窒化アルミニウム粉末より、実施例1と同様にして本発明の窒化アルミニウム粒子の存在割合を確認した結果、5サンプルの平均で50%であった。また、全粒子の個数平均粒子径(線状体部分を含まず)は、52μmであり、また、本発明の窒化アルミニウム粒子の基材粒子径は、45~60μmの範囲内であった。また、上記窒化アルミニウム粒子は、同視野において、2~18本/1粒子の線状体が確認され、上記線状体について、Dは1.1~8.4μmであり、L/Dは、1.3~7.5の範囲であった。
上記窒化アルミニウム粒子を含む窒化アルミニウム粉末を実施例1と同様にしてエポキシ樹脂に配合し、硬化して得られた成形体の熱伝導率は、7.1W/m・Kであった。
比較例1
実施例1の原料混合物において、カーボン粉末A150重量部の代わりにカーボン粉末B(BET比表面積:143m/g、平均粒子径:19nm、DBP吸収量:116cm/100g、含有硫黄量:233ppm)150重量部を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、窒化アルミニウム粒子を得た。
カーボン粉末の種類を変更したことにより、上記原料混合物中に含まれる硫黄成分量は、上記塩化鉄(II)(無水)に対して2.6mol%となった。
得られた窒化アルミニウム粒子は、平均粒子径19μmであり、その表面は滑らかであり、粒子表面への線状体の生成は確認できなかった。
上記窒化アルミニウム粉末を実施例1と同様にしてエポキシ樹脂に配合し、硬化して得られた成形体の熱伝導率は、3.9W/m・Kであった。

Claims (4)

  1. 化アルミニウム基材粒子の表面に、一端が前記基材粒子と一体化した窒化アルミニウム線状体が存在し、走査型電子顕微鏡写真より測定される、前記窒化アルミニウム基材粒子の粒子径は20~80μmであり、窒化アルミニウム線状体の直径(D)が1μm以上であることを特徴とする窒化アルミニウム粒子。
  2. 前記窒化アルミニウム線状体は、前記直径(D)に対する長さ(L)の比(L/D)が2~20である請求項1記載の窒化アルミニウム粒子。
  3. 請求項2に記載の窒化アルミニウム粒子を10容量%以上の割合で含む樹脂用フィラー。
  4. 請求項3に記載の樹脂用フィラーを含む樹脂組成物。
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