JP7300689B1 - 転圧装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加振機3を軽量化して、上下の対地衝撃振動と転圧移動方向46の速度とを向上した転圧装置1を提供すること。【解決手段】加振機3の各永久磁石片18a、18bは、転圧板5の上方で取付部材50に転圧移動方向46にずれて固定され、下向きに臨む各磁極は互いに逆極性に設定される。上向きの磁極44、45を有するU字状電磁石15と、転圧板5上の台座8とに、リンク部材72、73の両端部72a、73a:72b、73bをピン結合して平行4辺形リンク機構を形成する。電磁石15は、電池2によって一方極性と他方極性とを繰り返して励磁される。電磁石15は、その各磁極44、45が永久磁石片18a、18bの下向きの各磁極と磁気吸引、磁気反発して往復変位し、転圧移動方向46の成分を有する力を発生する。【選択図】 図1(1)

Description

本発明は、たとえばアスファルト舗装工事などにおいて用いられる、転圧板に振動を与えながら転圧移動してアスファルト表層などを締固める、プレートコンパクタなどとも呼ばれる転圧装置に関する。
従来の転圧装置の一例が特許文献1に記載される。特許文献1の転圧装置は、内燃機関と、内燃機関の回転動力がベルトなどの伝動機構を介して伝達されて回転駆動される偏心重りを有する加振機と、加振機の振動によって対地衝撃を発生しつつ転圧移動してアスファルト舗装面のアスファルト合材を締め固めるトレイ状の転圧板などとを備える。
特開2011-190587号公報
従来技術では、加振機の駆動源として内燃機関を備えるので、内燃機関の回転動力を伝達する伝動機構による動力の損失が大きく、また、内燃機関および加振機などの構成が大形、大重量であるので、この観点からも動力の損失が大きいとともに、工事現場への運搬作業が困難であり、対地衝撃振動によって転圧するために大きな駆動出力が必要になる、などの課題がある。また、内燃機関から発生されるCOガスおよび騒音を低減して、環境をよくすることが望まれる。
前述の従来技術の問題点を解決するために、内燃機関に代えて、加振機の偏心重りを回転駆動する電動モータとそれを付勢する電池とを備える構成が考えられるであろう。この提案される転圧装置では、加振機と電動モータと電池との3者の各重量が大きく、発生される上下方向の対地衝撃振動が不充分であり、また、転圧移動する速度が低い、という新たな問題点に遭遇する。
本発明の目的は、内燃機関を備えず、加振機を軽量化して、対地衝撃振動と転圧移動速度とを向上した転圧装置を提供することである。
参照符について、実施の各形態における、対応する各構成要素には、同一の数字または100などを加えた数字を付す。また、類似の対応する構成要素には、数字に個別的に添え字a、bを付し、総括的に数字だけで示す。図1(1)と図1(2)とを、総括的に図1ということがある。用語「磁気吸引」は、N極とS極とが磁気吸引力によって接触、当接する磁気吸着の状態と、間隔をあけて磁気吸引力が作用している状態とを含む。
本発明は、
(a) 転圧板5と、
(b) 加振機3(図1~図7、図10)、103(図8、図9)であって、
(b1) 電磁石から成る第1磁石15、115と、
(b2) 第1磁石15、115の一方極性の励磁によって磁気吸引し、他方極性の励磁によって磁気反発する第2磁石18、118とを備え、
(b3) 第1磁石15、115および第2磁石18、118のいずれか一方が転圧板5に固定され、さらに、
(b4) 第1磁石15、115と第2磁石18、118とにピン結合されて4節リンク機構を形成するリンク部材72、73:172、173であって、
第1磁石15、115の一方極性の励磁によって、第1磁石15、115および第2磁石18、118のいずれか他方が磁気吸引力によって予め定める一方向に変位して磁気吸引し(たとえば、図1(2))、
第1磁石15、115の他方極性の励磁によって、第1磁石15、115および第2磁石18、118のいずれか他方が磁気反発力によって前記一方向の逆の他方向に変位して離間し(たとえば、図1(1))、
第1磁石15、115および第2磁石18、118のいずれか他方の前記磁気吸引と前記離間との往復変位によって、転圧板5の予め定める転圧移動方向46の成分を有する力を発生させるリンク部材72、73:172、173を備える加振機3、103と、
(c) 電池2と、
(d) 第1磁石15、115を、電池2の電力によって一方極性と他方極性とを繰り返して励磁する制御回路34とを含むことを特徴とする転圧装置である。
本発明によれば、加振機3、103の第1磁石15、115は、電池2の電力が制御回路34の働きによって一方極性と他方極性とを繰り返して励磁される。第1磁石15、115および第2磁石18、118のいずれか一方は転圧板5に固定され、いずれか他方はリンク部材72、73:172、173によって変位可能である。第1磁石15、115および第2磁石18、118のいずれか他方は、磁気吸引力と磁気反発力とによって磁気吸引、離間を繰り返して、予め定める一方向(たとえば、図1(2)の第1磁石15が左上方向)に、およびその逆の他方向(たとえば、図1(1)の第1磁石15が右下方向)に、往復変位し、この往復変位運動によって、転圧板5の予め定める転圧移動方向46の成分を有する力が発生される。
加振機3、103は、第1磁石15、115と第2磁石18、118とリンク部材72、73:172、173とを備えて構成されるので、従来技術における内燃機関と、ベルトなどの伝動機構と、回転駆動される偏心重りなどとを不要にできる。これによって、構成を簡素化して軽量化できる。したがって、発生される、アスファルト表層などの転圧面に対して上下方向の対地衝撃振動を充分に発揮できるとともに、転圧移動する速度を高くできる。
第1磁石15、115の一方極性および他方極性の励磁によって、第1磁石15、115および第2磁石18、118のいずれか他方が、磁気吸引力によって予め定める一方向に変位して磁気吸引し(たとえば、図1(2))、および磁気反発力によって前記一方向とは逆の他方向に変位して離間し(たとえば、図1(1))、この前記磁気吸引と前記離間との往復変位によって、転圧板5の予め定める転圧移動方向46の成分を有する力を発生させる。すなわち、第1磁石15、115と第2磁石18、118との相互の磁気吸引と離間とによる変位方向は、転圧板5の予め定める転圧移動方向46の成分を有する。したがって、転圧板5は、上下に振動しながら予め定める、たとえば、前進方向と呼ぶことができる転圧移動方向46に移動することができる。一方極性および他方極性の励磁は、コイルに供給される直流励磁電流の向きが交互に繰り返して反転して達成される。
第2磁石18、118は、強磁性体から成り、ネオジムなど、また、鉄、コバルト、ニッケルとその合金、その他の材料などから成ってもよく、第1磁石15、115のコアに巻回されたコイルが一方極性および他方極性に励磁されたとき、コアの磁極に臨んで磁気吸引、磁気反発する極性を有する磁極に設定される。第2磁石18、118は、永久磁石から成り、または電磁石から成ってもよい。
本発明は、たとえば、図1~図7のように、
加振機3は、電池2よりも軽量であり、
加振機3と電池2とは、転圧板5の転圧移動方向46に沿ってずれて配置され、
第1磁石15は、リンク部材72、73を介して転圧板5に取り付けられ、
第2磁石18は、転圧板5に固定され、
リンク部材72、73は、
第1磁石15の一方極性の励磁によって、第1磁石15を、第2磁石18との磁気吸引力によって転圧移動方向46のいずれか一方寄り(たとえば、図1(2)のとおり、左上方寄り、下流寄り、すなわち前方寄り)に支持して磁気吸引させ、
第1磁石15の他方極性の励磁によって、第1磁石15を、第2磁石18との磁気反発力によって転圧移動方向46のいずれか他方寄り(たとえば、図1(1)のとおり、右下方寄り、上流寄り、すなわち後方寄り)に支持して離間させることを特徴とする。
また、本発明は、たとえば、図8、図9のように、
加振機103は、電池2よりも軽量であり、
加振機103と電池2とは、転圧板5の転圧移動方向46に沿ってずれて配置され、
第1磁石115は、転圧板5に固定され、
第2磁石118は、リンク部材172、173を介して転圧板5に取り付けられ、
リンク部材172、173は、
第1磁石115の一方極性の励磁によって、第2磁石118を、第1磁石115との磁気吸引力によって転圧移動方向46のいずれか一方寄り(たとえば、図8の仮想線で示す118a1、118b1のとおり、左上方寄り、下流寄り、すなわち前方寄り)に支持して磁気吸引させ、
第1磁石115の他方極性の励磁によって、第2磁石118を、第1磁石115との磁気反発力によって転圧移動方向46のいずれか他方寄り(たとえば、図8の実線で示す118a、118bのとおり、右下方寄り、上流寄り、すなわち後方寄り)とおり、)に支持して離間させることを特徴とする。
本発明によれば、加振機3、103の構成を簡素化して軽量化できるので、電池2よりも軽量にすることができる。電池2は、後述の収納ケース6に収納されてもよい。加振機3、103は、転圧板5に固定される第2磁石18または第1磁石115に対応してリンク部材72、73:172、173によって、転圧板5の転圧移動方向46に沿ってずれて、軽い加振機3(図1~図7、図3)、103(図8、図9)を下流寄り(すなわち、前方寄り)に配置し、重い電池2を上流寄り(すなわち、後方寄り)に配置して、転圧板5の転圧移動方向46に沿う前後の重量分布を形成できる。これによって、転圧動作中、転圧板5を軽い加振機3、103が配置される前部分で、アスファルト表層などの転圧面から可及的に高く跳ね上げて、その跳ね上がっている状態にある転圧板5の前部分に、転圧移動方向46の下流に向かう力を作用することができる。これによって、上下方向の対地衝撃振動を充分に発揮できるとともに、前進して転圧移動する速度を高くできる。
転圧板5における重い電池2が配置される端部12(図7)付近の後部分は、加振機3、103が配置される端部11(図7)付近の前部分に比べて跳ね上がる高さが零またはごく小さい。これによって、後部分が前部分によって引き摺られるような格好で(図7(2)および図7(3))、転圧板5、したがって、転圧装置1が転圧移動方向46の下流に向かって前進する。
本発明の考え方によれば、転圧板5には、加振機3、103の直上方に、防振部材を介して電池2,制御回路34を配置して、ランマーを実現できる。ランマーは、主に上下の振動、衝撃力によって、土の空隙を減少させ高密度な状態に締固める。
本発明は、図10のように、
傾動機構65を備え、この傾動機構65は、加振機3、103を転圧板5に対して転圧移動方向46に垂直な横軸線63まわりに傾動調整可能にすることを特徴とする。
本発明によれば、転圧装置201の傾動機構65によって、加振機3、103を横軸線63まわりに転圧板5に対して角度θ(図10)だけ傾動調整可能である。したがって、第1磁石15、115と第2磁石18、118との磁気吸引力と磁気反発力とによって発生される力の方向を変化して調整できる。そのため、転圧移動方向46の成分を有する力の大きさを調整できるようになる。したがって、アスファルト表層などの転圧面に対する上下方向の対地衝撃振動の程度と、前進して転圧移動する速度とを、第1磁石15、115に供給される周期的な一方極性と他方極性と励磁などのための電池2の消費電力を抑えつつ、転圧動作に最適に設定できる。
本発明は、
(e) 電磁石から成る第1磁石15、115と、
(f) 第1磁石15、115の一方極性の励磁によって磁気吸引し、他方極性の励磁によって磁気反発する第2磁石18、118とを備え、
(g) 第1磁石15、115および第2磁石18、118のいずれか一方が被加振体(転圧板5)に固定され、さらに、
(h) 第1磁石15、115と第2磁石18、118とにピン結合されて4節リンク機構を形成するリンク部材72、73:172、173であって、
第1磁石15、115の一方極性の励磁によって、第1磁石15、115および第2磁石18、118のいずれか他方が磁気吸引力によって予め定める一方向に変位して磁気吸引し、
第1磁石15、115の他方極性の励磁によって、第1磁石15、115および第2磁石18、118のいずれか他方が磁気反発力によって前記一方向の逆の他方向に変位して離間し、
第1磁石15、115および第2磁石18、118のいずれか他方の前記磁気吸引と前記離間との往復変位によって、被加振体(転圧板5)の予め定める移動方向46の成分を有する力を発生させるリンク部材72、73:172、173を備えることを特徴とする加振機3、103である。
本発明によれば、加振機3、103は、第1磁石15、115と第2磁石18、118とリンク部材72、73:172、173を備えて構成されるので、加振機の構成を簡素化して軽量化できる。したがって、アスファルト表層などの転圧だけでなく、振動しながら移動する動力源として広範囲の技術的分野に実施できる。リンク部材72、73:172、173は、剛性であり、弾発性を有さないので、繰り返し荷重による疲労、折損などの故障が生じることはなく、加振機3、103を長寿命にできる。
本発明の実施の一形態を示す転圧装置1における電磁石15が永久磁石片18と磁気反発状態にあるときの側方から見た断面図である。 図1(1)の転圧装置1における電磁石15が永久磁石片18と磁気吸引状態にあるときの加振機3を側方から見た断面図である。 図1(1)の矢視IIから見た断面図である。 図1(1)の右方から見た背面図である。 転圧装置1の平面図である。 電磁石15に関連する電気回路図である。 図1~図5の実施の一形態の動作を説明するための波形図である。 図1~図6の実施の一形態の転圧装置1が転圧移動方向46に転圧移動して下流に前進する動作を側方から模式的に示す図である。 本発明の実施の他の形態を示す転圧装置101の側方から見た断面図である。 図8の矢視IXから見た断面図である。 本発明の実施の他の形態を示す傾動機構65を備える転圧装置201の断面図である。 図1~図7の実施の形態における電池2の電池本体60に設けられる端子33と、電気接続部4の接続片32とが接続された状態を示す断面図である。 図12の電気接続部4の平面図である。 本発明の実施の他の形態における電池2の電池本体60に設けられる端子33と、電気接続部64の接続片52とが接続された状態を示す断面図である。 図14の電気接続部64の平面図である。
図1(1)は本発明の実施の一形態を示す転圧装置1における電磁石15が永久磁石片18と磁気反発状態にあるときの側方から見た断面図であり、図1(2)は図1(1)の転圧装置1における電磁石15が永久磁石片18と磁気吸引状態にあるときの加振機3を側方から見た断面図である。図2は、図1(1)の矢視IIから見た断面図である。本発明の転圧装置1は、転圧面としてアスファルト表層の転圧の他に、たとえば石畳などの敷石の転圧、砂地の上に並べた石などの表層の転圧に使用される。転圧装置1は、基本的に、電力源としての電池2と、電池2の電力により駆動される加振機3と、加振機3の振動によってアスファルト表層などの転圧面を締め固める転圧板5とを備える。転圧板5は、転圧移動方向46の下流(すなわち、前方、図1(1)の左方)の一端部11と、上流(すなわち、後方、図1(1)の右方)の他端部12とを有し、平板部の周囲が立ち上がったトレイ状に形成される。電池2は、たとえば鉛蓄電池やリチウムイオン電池などの2次電池でもよい。
加振機3は、第1磁石である電磁石15と、第2磁石である複数(たとえば、2)の永久磁石片18a、18b(総括的に18で示す。)と、4節リンク機構を形成するリンク部材72、73とを備える。永久磁石片18a、18bは、転圧移動方向46にずれて配置されて取付部材50に固定され、図1の上下方向にN、Sの各極に磁化された磁極を有する。取付部材50は、支持部材47、48によって台座8に固定される。台座8は転圧板5上に固定され、こうして、永久磁石片18a、18bは転圧板5上に固定される。
電磁石15の一対の各磁極44、45にそれぞれ臨む各永久磁石片18a、18bの下向きの各磁極は相互に異なり、たとえば、N、Sの各極にそれぞれ磁化されている。したがって、各永久磁石片18a、18bの下向きの各磁極は、一方極性と他方極性とを繰り返して励磁される電磁石15の各磁極44、45に、それぞれ同時に磁気吸引し、またはそれぞれ同時に磁気反発する。
電磁石15は、コア41とコイル42とを有する。コア41は、図1(1)の左右の横に延びる巻胴部43と、その両端部から上方に延びる磁極44、45とを有し、全体の形状が、図1(1)に示されるとおり、U字状に形成され、強磁性材料製である。コイル42は、巻胴部43の外周に巻回される。コア41の下部には、基台49が固定される。基台49、取付け部材50は、鉄などの強磁性材料でもよく、または合成樹脂などの非磁性材料でもよい。台座8上には停止部材82が固定される。停止部材82は、弾性、耐摩耗性を有し、基台49との摩擦係数が大きい材料から成り、たとえば、ポリウレタンなどであってもよい。基台49の下部が停止部材82の上部に、図1(1)のとおり、接触している状態で、電磁石15の転圧移動方向46の上流(後方、図1(1)の右方)へのそれ以上の移動が停止され、リンク部材72、73の角変位が制限される。コア41の磁極44、45は、コイル42、したがって、電磁石15が一方極性に励磁されるとき、S、Nの各極となり、他方極性に励磁されるとき、N、Sの各極となる。
電磁石15は、リンク部材72、73を介して、台座8、したがって転圧板5に取り付けられる。リンク部材72、73は、細長い板状または棒状の同じ寸法、形状に構成され、転圧移動方向46の前後(図1(1)の左右)に、かつ、転圧移動方向46の正面から見て対称(図2の左右)に、合計4本が配置される。リンク部材72、73の図1(1)における斜め上下の長手方向の各端部72a、72b:73a、73bは、電磁石15のコア41における磁極44、45にそれぞれ取付けられたブラケット84、85と、台座8とに、それぞれ角変位可能にピン結合されて取り付けられる。これらの上下の各端部72a、72b:73a、73bは、転圧板5が水平に置かれたとき、転圧板5と平行な転圧移動方向46を含む仮想鉛直面内で平行4辺形の頂点にそれぞれ位置し、4節リンク機構を形成する。
リンク部材72、73は、下端部72b:73bに対して上端部72a:73aが、転圧移動方向46の前後(図1(1)、図1(2)の左右)に変位できる。図1(1)のように、リンク部材72、73は、電磁石15が前記他方極性に励磁されるとき、電磁石15を、永久磁石片18a、18bとの磁気反発力によって、転圧移動方向46の上流(後方、図1(1)の右方)寄りに支持して離間させ、電磁石15および基台49は停止部材82によって転圧移動方向46の上流へのそれ以上の移動が停止される。この図1(1)の状態で、リンク部材72、73の傾斜角度は、転圧板5および永久磁石片18に垂直な方向に対して15°~20°、または15°~25°であってもよい。たとえば、永久磁石片18a、18bの下向きの各磁極がN、Sにそれぞれ設定されている構成において、電磁石15が他方極性に励磁されて磁極44、45がN、Sにそれぞれ形成されるとき、磁気反発力が生じる。
図1(2)のように、リンク部材72、73は、電磁石15が前記一方極性に励磁されるとき、電磁石15を、永久磁石片18a、18bとの磁気吸引力によって、転圧移動方向46の下流(前方、図1(2)の左方)寄りに支持して磁気吸引させる。この状態で、リンク部材72、73は直立し、電磁石15の上向きの磁極44、45と永久磁石片18a、18bの下向きの磁極とは、たとえば、1mmのわずかな間隔をあけて対向する。電磁石15の上向きの磁極44、45と永久磁石片18a、18bの下向きの磁極とは、磁気吸引時に当接しないので、騒音の発生が防がれる。このとき、電磁石15に固定される基台49は停止部材82から上方に離間している。たとえば、前述のとおり永久磁石片18a、18bの下向きの各磁極がN、Sにそれぞれ設定されている構成において、電磁石15が一方極性に励磁されて磁極44、45がS、Nにそれぞれ形成されるとき、磁気吸引力が生じる。
リンク部材72、73が図1(2)の直立状態を越えてからさらに過度に揺動しないように、したがって、電磁石15が転圧移動方向46のさらに下流(図1(2)の左方)に移動することを制限するために、リンク部材72、73に関連して、ストッパなどの停止部材75が台座8、したがって転圧板5に設けられてもよい。
図3は図1の右方から見た背面図であり、図4は転圧装置1の平面図である。
転圧板5における転圧移動方向46の上流(すなわち、後方、図1の右方)の他端部12には、作業者が把持可能な把持部13aと、その両腕部13bとを有する逆U字状のハンドル13が設けられる。ハンドル13の両腕部13bは、ゴムなどから成る防振部材29を介して、転圧板5に設けられる。操作スイッチ14は、把持部13aに配設されている。作業者は、ハンドル13の把持部13aを把持して運転操作しながら操作スイッチ14を操作できる。操作スイッチ14が配設される場所は、ハンドル13の把持部13aに限定されるものではなく、たとえば、後述する収納ケース6の蓋部22の外面に設けられてもよい。操作スイッチ14は、制御回路34に接続される。
図5は、電磁石15に関連する電気回路図である。電磁石15のコイル17は、可撓線などの電線26を介して制御回路34のスイッチング回路27に接続され、スイッチング回路27は、電気接続部4を介して電池2に接続される。制御回路34において、スイッチング回路27は、マイクロコンピュータなどによって実現される処理回路28によって制御される。スイッチング回路27は、電池2から電力を、一方極性と他方極性との極性反転を繰り返して切換えて電磁石15に与える。制御回路34の処理回路28は、操作スイッチ14の操作に従って電磁石15の極性の繰り返し動作を制御する。
図6は、図1~図5の実施の一形態の動作を説明するための波形図である。図6(1)は、スイッチング回路27の極性反転動作を示す。時刻t1~t2、t3~t4の一方極性の励磁期間W1と、時刻t2~t3、t4~t5の他方極性の励磁期間W2とが周期的に繰り返される。たとえば、周波数は60Hzであり、W1=W2であってもよく、電池2の直流出力電圧50~72V、典型的には48Vであり、電磁石15の消費電力1~2kWなどであってもよい。
図6(2)は、電磁石15の一方と他方の極性によって変位する電磁石15の上下方向の位置の時間変化を示す。電磁石15が時刻t1~t2、t3~t4の一方極性の励磁期間W1において励磁されることによって、電磁石15は、図1、図2の下限位置Lから、他方極性の励磁状態で傾斜していたリンク部材72、73が電磁石15の磁気吸引力で角変位して傾斜することによって、図1の左上方に変位して、電磁石15の磁極44、45が永久磁石片18a、18bの下向きの磁極と磁気吸引して、時刻t1a、t3aで上限位置Hに到達する。電磁石15が時刻t2~t3、t4~t5の他方極性の励磁期間W2において励磁されることによって、永久磁石片18は、上限位置Hから図1の右下方に変位して、時刻t2a、t4aで下限位置Lに到達して戻る。
図6(3)は、電磁石15の一方と他方の極性によって変位する電磁石15の上下方向の速度の時間変化を示す。電磁石15が一方極性の励磁期間W1において励磁されることによって、電磁石15は、図1、図2の下限位置Lから磁気吸引の上限位置Hに速度v1で上昇変位する。電磁石15が他方極性の励磁期間W2において励磁されることによって、電磁石15は、図1、図2の上限位置Hから磁気反発の下限位置Lに速度v2で下降変位する。速度について、たとえば、|v1|>|v2|である。
図6(4)は、電磁石15の一方極性の励磁による磁気吸引力と、他方極性の磁気反発力とによって往復変位する電磁石15が、転圧板5に与える力の転圧移動方向46の成分の大きさの時間変化を示す。先ず、一方極性の励磁期間W1において、電磁石15は、大きな磁気吸引力P1によって、転圧移動方向46の下流(図1の左方)に向かって変位する。これによって、転圧板5に転圧移動方向46の力P1(図6(4))が作用する。このとき、永久磁石片18はまた、高い速度v1(図6(3))で上昇するので、転圧板5に、上方向の力が作用する。
次の他方極性の励磁間W2において、電磁石15は、磁気反発力P2によって、転圧移動方向46の上流(図1の右方)に向かって変位する。この電磁石15の変位の反動によって、転圧板5に転圧移動方向46の力P2(図6(4))が作用する。このとき、電磁石15はまた、速度v2(図6(3))で下降するので、転圧板5に、上方向の力が作用する。たとえば、P1>P2である。
図7は、図1~図6の実施の一形態の転圧装置1が転圧移動方向46に転圧移動して下流に前進する動作を側方から模式的に示す図である。図7(1)は、前述の図6(1)における一方極性の励磁期間W1の時刻t1で転圧板5がアスファルト表層などの転圧面上に水平な姿勢にある状態を示す。図7(2)は、図6(1)における励磁期間W1の時刻t1から電磁石15が転圧移動方向46の下流(図1の左上方)に変位して磁気吸引する時刻t1a付近以降の状態を示す。転圧板5は、その下流の一端部11が上昇し、転圧移動方向46の下流に移動する。次の図7(3)は、図6(1)における他方極性の励期間W2の時刻t2以降、電磁石15が転圧移動方向46の上流(図1の右下方)に変位する時刻t2aに至る状態を示す。転圧板5は、その下流の一端部11がさらに上昇し、上流の他端部12は転圧面上にあり、または転圧面よりごくわずかに間隔をあけて上昇し、この他端部12が転圧面上で引き摺られるような態様で転圧移動方向46の下流にさらに移動する。図7(4)は、図6(1)における励磁期間W2の時刻t2a付近の状態を示す。転圧板5は、下降しつつ、図7(1)の状態に戻る。
図8は本発明の実施の他の形態を示す転圧装置101の側方から見た断面図であり、図9は図8の矢視IXから見た断面図である。図8、図9の実施の形態は、前述の実施の形態に類似し、対応する各構成要素には、同一の数字または100を加えた数字を付して、説明の冗長を避ける。要約して述べると、前述の図1~図7の実施の形態における加振機3では、転圧板5にその上方で取付部材50に固定された第2磁石である永久磁石片18の下方で、第1磁石である電磁石15の一方極性の励磁による磁気吸引力と他方極性の励磁による磁気反発力とによって、電磁石15がリンク部材72、73によって、図1(2)の左上方と図1(1)の右下方とに斜めに往復変位する構成を有するのに対して、図8、図9の実施の形態における加振機103では、転圧板5にその上方で取付部材50に固定された第1磁石である電磁石115の下方で、電磁石115の一方極性の励磁による磁気吸引力と他方極性の励磁による磁気反発力ととによって、支持台70に固定された第2磁石である永久磁石片118a、118b(総括的に118で示す。)がリンク部材172、173によって、図8の左上方と右下方とに斜めに往復変位する構成を有する。
加振機103は、第1磁石である電磁石115と、第2磁石である複数(たとえば、2)の永久磁石片118a、118bと、4節リンク機構を形成するリンク部材172、173とを備える。電磁石115の一対の各磁極44、45にそれぞれ臨む各永久磁石片118a、118bの上向きの各磁極は相互に異なり、たとえば、NとSとにそれぞれ磁化されている。各永久磁石片118a、118bは、転圧移動方向46にずれて配置されて支持台70上に固定される。したがって、各永久磁石片118a、118bの上向きの各磁極は、一方極性と他方極性とを繰り返して励磁される電磁石115の各磁極44、45に、それぞれ同時に磁気吸引し、またはそれぞれ同時に磁気反発する。
転圧板5には、その上方で支持部材47、48によって取付部材50に固定され、この取付部材50に基台49を介して電磁石115が固定される。基台49、取付け部材50、支持台70は、鉄などの強磁性材料でもよく、または合成樹脂などの非磁性材料でもよい。
転圧板5に固定される台座8上には、停止部材82が固定される。支持台70の下部が停止部材82の上部に、図8のとおり、接触している状態で、電磁石15の転圧移動方向46の上流(後方、図8の右方)へのそれ以上の移動が停止され、リンク部材172、173の角変位が制限される。磁極44、45は、電磁石15が一方極性に励磁されるとき、S、Nの各極となり、他方極性に励磁されるとき、N、Sの各極となる。
永久磁石片118a、118bが固定される支持台70は、リンク部材172、173を介して、取付部材50に取り付けられる。リンク部材172、173の斜め上下の長手方向の各端部72a、72b:73a、73bは取付部材50と支持台70とに、それぞれ角変位可能にピン結合されて取り付けられ、平行4辺形の頂点にそれぞれ位置し、リンク部材172、173は4節リンク機構を形成する。
リンク部材172、173は、上端部172a:173aに対して下端部172b:173bが、転圧移動方向46の前後(図9の左右)に変位できるとともに、リンク部材172、173の上端部172a:173aは、転圧動作中およびその休止中を含む常時、下端部172b:173bよりも転圧移動方向46の上流(すなわち、後方、図8の右方)にあり、リンク部材172、173は図8の右上方に傾斜している。すなわち、リンク部材172、173は、磁気吸引状態と磁気反発状態とのいずれにおいても、上端部172a、173aが下端部172b、173bよりも転圧移動方向46の上流にある。これによって、磁気吸引状態から磁気反発状態へ、およびその逆に、磁気反発状態から磁気吸引状態への往復角変位が確実に可能である。
リンク部材172、173は、電磁石115の一方極性の励磁によって、永久磁石片118a、118bを、電磁石115との磁気吸引力によって転圧移動方向46のいずれか一方寄り(たとえば、下流寄り、すなわち前方寄り、図8の左方寄り)に支持して磁気吸引させる。電磁石115の他方極性の励磁によって、永久磁石片118a、118bを、電磁石115との磁気反発力によって転圧移動方向46の他一方寄り(たとえば、上流寄り、すなわち後方寄り、図8の右方寄り)に支持して離間させる。
たとえば、永久磁石片118a、118bの上向きの各磁極がN、Sにそれぞれ設定されている構成において、電磁石115が一方極性に励磁されて磁極44、45がS、Nにそれぞれ形成されるとき、リンク部材172、173によって永久磁石片118a、118bが図8の位置から左上方に仮想線118a1、118b1のとおり変位し、電磁石115の磁極44、45と永久磁石片118a、118bの上向きの各磁極N、Sとが磁気吸引して磁気吸引状態になる。これとは逆に、電磁石115が他方極性に励磁されて磁極44、45がN、Sにそれぞれ形成されるとき、磁気反発して、図8のとおり、リンク部材172、173によって永久磁石片118a、118bが図8の右下方に遠ざかって変位し、停止部材82によって変位が制限され、永久磁石片18a、18bは、磁極44、45の図8における右下方に間隔をあけて変位し、離間する。リンク部材172、173は、この磁気吸引と前記離間とによって、転圧板5の予め定める転圧移動方向46の成分を有する力を発生させる。
電磁石115は、図5の制御回路34によって、一方極性、他極性の励磁の繰り返し動作が制御される。これによって、前述の図6、図7に類似する動作が達成され、転圧板5は、上下に振動して対地衝撃を発生しつつ転圧移動方向46に移動することができる。前述のとおり、図1~図7の加振機3では、転圧板5に固定された永久磁石片18の下方で、電磁石15がリンク部材72、73によって往復変位する構成を有するのに対して、図8、図9の加振機103では、転圧板5に固定された電磁石115の下方で、永久磁石片118がリンク部材172、173によって往復変位する構成を有する。したがって、図8、図9の実施の形態の動作は、前述の図6、図7における電磁石15の変位を永久磁石片118の変位に読み換えて理解できる。電磁石115は、図5の制御回路34だけでなく、その他の構成によって、一方極性、他極性の励磁の繰り返し動作が制御されてもよい。
本発明の実施の他の形態では、図1~図7の加振機3、および図8、図9の加振機103などは、上下を逆にして構成されてもよい。
本発明の実施のさらに他の形態では、電磁石15、115は、前述の構成だけでなく、その他の構成であってもよく、たとえば、コアがほぼ「山」の字状に形成されて永久磁石片18、118に臨んで転圧移動方向46に順次的に3つの磁極を有し、その中央にコイルが配置される構成とし、電磁石15、115の各磁極に個別的に対応して永久磁石片18、118が配置されてもよい。
本発明の実施の他の形態では、永久磁石片18、118は、磁極の極性が一定のままである電磁石によって実現されてもよい。
図10は、本発明の実施の他の形態を示す転圧装置201の側面図である。転圧装置201は、傾動機構65を備える。傾動機構65は、加振機203を転圧板5に対して転圧移動方向46に垂直な横軸線63まわりに傾動調整可能にする。加振機3の台座8における転圧移動方向46の下流の端部8aは、転圧板5に設けられるブラケット69に、横軸線63を有するピン軸によって角変位可能に取り付けられる。台座8における転圧移動方向46の上流の端部8bは、転圧板5に立設される調整部材9の上下に間隔をあけて形成される複数の調整孔10のうちの1つに取外し自在に挿通する調整ピン7によって係止される。こうして、傾動機構65は、加振機3の台座8を、横軸線63まわりの角度θ(図10)を調整可能に傾動できる。加振機3だけでなく、その他の加振機103なども傾動調整可能である。
傾動機構65によれば、電磁石15、115と永久磁石片18、118との磁気吸引と、ばね部材72、73:172、173による前記離間で解放されるばね復元力とによって発生される力の方向を変化して調整できる。そのため、転圧移動方向46の成分を有する力の大きさを調整できるようになる。したがって、アスファルト表層などの転圧面に対する上下方向の対地衝撃振動の程度と、前進して転圧移動する速度とを、電磁石15、115に供給される周期的な一方極性と他方極性との交互の励磁などのための電池2の消費電力を抑えつつ、転圧動作に最適に設定できる。
本発明の実施の他の形態では、転圧移動方向46にずれて複数の磁極44、45を有する電磁石15、115に代えて、上向きまたは下向きの単一の磁極を有し、複数の永久磁石片18a、18b:118a、118bに代えて、下向きまたは上向きの単一の磁極を有する構成としてもよい。
図11は図1~図7の実施の形態における電池2の電池本体60に設けられる端子33と、蓋部22に設けられる電気接続部4の接続片32とが接続された状態を示す断面図であり、図12は図11の電気接続部4の平面図である。転圧装置1は、図1に示されるとおり、電池2と制御回路34とを収納可能な収納ケース6を含む。収納ケース6は、上部が開口し、電池2を収納可能な本体部21と、制御回路34を収納可能な蓋部22とを備える。本体部21は、防振部材19を介して、転圧板5に取付けられる。蓋部22は、その前側部が、たとえば蝶番25を介して本体部21に開閉可能に連結されており、後側部がたとえばパッチン錠などの錠67を用いて本体部21に係止される。
図11を参照して、電池2の端子33は、電池本体60の上面37に、該上面37から上方に突出するように配設される。電気接続部4は、接続部31と電極板40とを含む。接続部31は、接続片32と接続ピン36とを含む。接続部31は、蓋部22が閉じられた状態で、端子33に電気的に接続される。図11などには、一対の端子33のうち、一方が示され、他方についても同じ構成を有する。蓋部22に設けられる制御回路34は、接続部31に電極板40を介して接続される。接続部31は、蓋部22が閉じられた状態で、端子33に図13の平面視で放射線状に配設される複数(たとえば、6枚)の接続片32を含む。端子33は、たとえば直径Dが20mmで、高さが30mmの円柱であってもよいが、接続片32の接触部35と面接触するために角柱状(たとえば、6角柱状)などでもよい。
接続片32は、りん青銅などから成る細長い平板を用いて弾性変形可能に屈曲して作製される。各接続片32は、断面が端子33の内方に凸となるC字状の弯曲部38と、弯曲部38の上部に連なる接触部35と、接触部35に連なり電池本体60の上面37の上方で上面37に平行な横方向に延びる平板部39とを含む。平板部39は、制御回路34の電極板40に接続され、上下に重ねて接続ピン36で固定される。蓋部22が閉じられた状態で、弯曲部38に連なる接触部35は端子33に弾性変形可能な状態で当接し、弯曲部38の下に凸の当接端30は電池本体60の上面37に弾性変形可能な状態で当接し、電池2に伝達された振動が制御回路34に伝達されることを抑制する。
接続部31における端子33のまわりに対向する当接端30間の水平方向の隙間W1(図11)は、端子33の直径Dよりも大きいので、作業者は、蓋部22を閉じる操作を行なうだけで、端子33を接続部31の下部から接続部31内に挿入することができる。これによって、制御回路34と電池2とを容易な操作で電気的に接続することができる。また、作業者は、蓋部22を開ける操作を行なうだけで、端子33が接続部31の下部から接続部31内に挿入している状態を解除することができる。これによって、制御回路34と電池2との電気的な接続を容易な操作で解除することができる。
図13は本発明の実施の他の形態における電池2の電池本体60に設けられる端子33と、電気接続部64の接続片52とが接続された状態を示す断面図であり、図14は図13の電気接続部64の平面図である。図13、図14に示される電気接続部64は、図11、図12に示される電気接続部4に類似するので、部分的に異なる構成を主に述べる。
電池2の電池本体60の上面37から突出する端子33は、蓋部22に設けられる接続部61に、蓋部22が閉じられた状態で電気的に接続される。接続部61は、放射線状に配設される複数(たとえば、6枚)の接続片52と、コイルばね57と、接続ピン56とを含む。
接続片52は、りん青銅などから成る細長い平板を用いて弾性変形可能に屈曲して作製される。各接続片52は、弯曲部54と、弯曲部54の端子33寄りに連なる接触部59と、弯曲部54の上部に連なり電池本体60の上面37の上方で上面37に平行な横方向に延びる平板部55とを含む。平板部55は、制御回路34の電極板40に接続され、上下に重ねて接続ピン56で固定される。蓋部22が閉じられた状態で、弯曲部54の接触部59は端子33に弾性変形可能な状態で当接し、弯曲部54の当接端53は電池本体60の上面37に弾性変形可能な状態で当接し、電池2に伝達された振動が制御回路34に伝達されることを抑制する。接触部59は、弯曲部54における端子33の外方(すなわち、端子33から遠ざかる方向)に凸に弯曲して膨らんだ部分から下方に凸の当接端53を経て連なり、端子33に弾発的に接触するように内方(すなわち、端子33寄り)に凸に弯曲して膨らんで形成される。
コイルばね57は、接続片52と共通な中心軸線を有する。コイルばね57は、下部から上部に向かって縮径された円錐台状である。コイルばね57の上端部は、接続片52の平板部55に、たとえば溶接されて取り付けられる。コイルばね57の下端部には、弯曲部54の内端部である接触部59が挿入されており、その接触部59に、たとえば、溶接などによって取り付けられる。
接続部61のコイルばね57は、先ず、蓋部22の全開位置から全閉位置の手前までは、すなわち、接続片52の当接端53が電池本体60の上面37に当った直後までは、比較的小さいばね力を発揮し、次に、その全閉位置の手前から全閉位置までは、圧縮されて比較的大きいばね力を発揮する。このコイルばね57の働きによって、たとえ、作業者が蓋部22を不用意に勢いよく閉じた場合でも、蓋部22に作用する衝撃力の一部をコイルばね57によって吸収できる。これによって、衝撃力を軽減して、制御回路34、電極板40などが破損することを抑制できる。また、電池2に作用する衝撃力を軽減して、電池2が破損することを抑制できる。
図11~図14の実施の各形態では、端子33は電池本体60の上方に突出して延び、電気接続部4、64の接続部31、61は接続片32、52を有する。接続片32、52は、蓋部22が本体部21の上部の開口を閉じた状態で端子33の外周面に周方向の複数の接触個所で弾発的に接触し、蓋部22が本体部21の上部の開口を開いた状態で端子33の上下の軸線方向に端子33と離間される。
転圧装置1において、電池2と制御回路34とを収納可能な収納ケース6と、加振機3の台座8とのいずれか一方が転圧板5に固定され、いずれか他方が転圧移動方向46に位置調整可能に設けられてもよい。この位置調整可能とする構成では、前記いずれか他方に転圧移動方向46に細長い長孔を形成し、この長孔に、ボルトの軸部を挿通してナットで締め付けて転圧板5に固定するなどしてもよい。これによってもまた、転圧板5の転圧移動方向46に沿う前後の重量分布を調整して、転圧板5による上下方向の対地衝撃振動を充分に発揮できるとともに、前進して転圧移動する速度を高くできる。転圧板5上で、電池2と加振機3との転圧移動方向46に沿う間隔を調整可能に設けられてもよい。
本発明は、次の実施の形態(1)、(2)が可能である。
(1) 転圧装置は、
(f) 電池2は、その電池本体60と、その電池本体60の上方に臨んで電力を出力する端子33とを有し、
(g) 収納ケース6であって、
転圧板5に設けられ、上部が開口し、電池2を端子33が上方に臨んだ姿勢で収納する本体部21と、
本体部21の上部の開口を開閉可能であり、制御回路34が収納される蓋部22とを備える収納ケース6と、
(h) 電気接続部4、64であって、
蓋部22に、端子33に対応して下方に臨んで配置され、蓋部22が本体部21の上部の開口を閉じた状態で端子33に接触して制御回路34に電力を供給し、蓋部22が本体部21の上部の開口を開いた状態で端子33と離間される電気接続部4、64とを含むことを特徴とする。
(2) また、転圧装置は、
端子33は、電池本体60の上方に突出して延び、
電気接続部4、64は、蓋部22が本体部21の上部の開口を閉じた状態で端子33の外周面に周方向の複数の接触個所で弾発的に接触し、蓋部22が本体部21の上部の開口を開いた状態で端子33の上下の軸線方向に端子33と離間される接続片32、52とを含むことを特徴とする。
以上、本開示の実施形態について詳細に説明したが、本開示は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。前述の実施の各形態をそれぞれ構成する全部または一部を、適宜、矛盾しない範囲で組み合わせ可能であることは、言うまでもない。
1、101、201 転圧装置
2 電池
3、103 加振機
4、64 電気接続部
5 転圧板、被加振体
6 収納ケース
8、48 台座
13 ハンドル
14 操作スイッチ
15、115 電磁石(第1磁石)
18、118 永久磁石片(第2磁石)
21 本体部
22 蓋部
25 蝶番
31、61 接続部
32、52 接続片
33 端子
34 制御回路、電力消費回路
38、54 弯曲部
39、59 接触部
39、55 平板部
46 転圧移動方向
49 基台
60 電池本体
63 横軸線
65 傾動機構
72、73、172、173 リンク部材

Claims (5)

  1. (a) 転圧板と、
    (b) 加振機であって、
    (b1) 電磁石から成る第1磁石と、
    (b2) 第1磁石の一方極性の励磁によって磁気吸引し、他方極性の励磁によって磁気反発する第2磁石とを備え、
    (b3) 第1磁石および第2磁石のいずれか一方が転圧板に固定され、さらに、
    (b4) 第1磁石と第2磁石とにピン結合されて4節リンク機構を形成するリンク部材であって、
    第1磁石の一方極性の励磁によって、第1磁石および第2磁石のいずれか他方が磁気吸引力によって予め定める一方向に変位して磁気吸引し、
    第1磁石の他方極性の励磁によって、第1磁石および第2磁石のいずれか他方が磁気反発力によって前記一方向の逆の他方向に変位して離間し、
    第1磁石および第2磁石のいずれか他方の前記磁気吸引と前記離間との往復変位によって、転圧板の予め定める転圧移動方向の成分を有する力を発生させるリンク部材を備える加振機と、
    (c) 電池と、
    (d) 第1磁石を、電池の電力によって一方極性と他方極性とを繰り返して励磁する制御回路とを含むことを特徴とする転圧装置。
  2. 加振機は、電池よりも軽量であり、
    加振機と電池とは、転圧板の転圧移動方向に沿ってずれて配置され、
    第2磁石は、転圧板に固定され、
    第1磁石は、リンク部材を介して転圧板に取り付けられ、
    リンク部材は、
    第1磁石の一方極性の励磁によって、第1磁石を、第2磁石との磁気吸引力によって転圧移動方向のいずれか一方寄りに支持して磁気吸引させ、
    第1磁石の他方極性の励磁によって、第1磁石を、第2磁石との磁気反発力によって転圧移動方向のさらにいずれか一方寄りに支持して離間させることを特徴とする請求項1に記載の転圧装置。
  3. 加振機は、電池よりも軽量であり、
    加振機と電池とは、転圧板の転圧移動方向に沿ってずれて配置され、
    第1磁石は、転圧板に固定され、
    第2磁石は、リンク部材を介して転圧板に取り付けられ、
    リンク部材は、
    第1磁石の一方極性の励磁によって、第2磁石を、第1磁石との磁気吸引力によって転圧移動方向のいずれか一方寄りに支持して磁気吸着させ、
    第1磁石の他方極性の励磁によって、第2磁石を、第1磁石との磁気反発力によって転圧移動方向のさらにいずれか一方寄りに支持して離間させることを特徴とする請求項1に記載の転圧装置。
  4. 傾動機構を備え、この傾動機構は、加振機を転圧板に対して転圧移動方向に垂直な横軸線まわりに傾動調整可能にすることを特徴とする請求項1~3のうちの1つに記載の転圧装置。
  5. (e) 電磁石から成る第1磁石と、
    (f) 第1磁石の一方極性の励磁によって磁気吸引し、他方極性の励磁によって磁気反発する第2磁石とを備え、
    (g) 第1磁石および第2磁石のいずれか一方が被加振体に固定され、さらに、
    (h) 第1磁石と第2磁石とにピン結合されて4節リンク機構を形成するリンク部材であって、
    第1磁石の一方極性の励磁によって、第1磁石および第2磁石のいずれか他方が磁気吸引力によって予め定める一方向に変位して磁気吸引し、
    第1磁石の他方極性の励磁によって、第1磁石および第2磁石のいずれか他方が磁気反発力によって前記一方向の逆の他方向に変位して離間し、
    第1磁石および第2磁石のいずれか他方の前記磁気吸引と前記離間との往復変位によって、被加振体の予め定める移動方向の成分を有する力を発生させるリンク部材を備えることを特徴とする加振機。
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