JP7300280B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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本発明は、スクロール圧縮機に関するものである。
特許文献1では、スクロール圧縮機において、吸入圧力及び吐出圧力に連動して開度が調整される調整弁を用いることにより、背圧室の圧力が所定の中間圧力となるように自律的に調整することを提案している。
特開2017-115762号公報
インジェクションにより、圧縮室に対して冷媒の過給を行ない、吐出流量を増加させ、冷凍サイクルの効率化を図る技術がある。特許文献1に記載された調整弁は、インジェクションに対応したものではないため、インジェクションにおけるオン/オフの切り替えに応じて背圧を調整することができない。すなわち、インジェクションのオン時に合わせて背圧を設定するとオフ時に背圧が過剰になってしまい、逆にインジェクションのオフ時に合わせて背圧を設定するとオン時に背圧が不足してしまう。
本発明の課題は、背圧の過不足を抑制することである。
本発明の一態様に係るスクロール圧縮機は、
固定端板の一端面に固定渦巻きが形成された固定スクロールと、
固定端板の一端側に配置され、可動端板の他端面に固定渦巻きに噛み合う可動渦巻きが形成された可動スクロールと、
固定端板、固定渦巻き、可動端板、及び可動渦巻きによって囲まれた空間であり、導入された熱媒体を圧縮する圧縮室と、
可動端板の一端側に形成され、固定スクロールに対して可動スクロールを押圧する背圧室と、
圧縮され外部へ排出された熱媒体の一部がインジェクションによって供給されたときに、供給された熱媒体を圧縮室に導入するインジェクション流路と、
インジェクション流路の圧力を受け、インジェクションが実行されているときには、インジェクションの圧力によって背圧室の圧力を調整し、インジェクションが停止されているときには圧縮室の圧力によって背圧室の圧力を調整する調整弁と、を備える。
本発明によれば、インジェクションのオン時にはインジェクションの圧力によって背圧室の圧力が調整され、インジェクションのオフ時には圧縮室の圧力によって背圧室の圧力が調整される。したがって、背圧の過不足を抑制することができる。
圧縮機を示す断面図である。 調整弁を示す断面図である。 ブロック図である。 圧縮室の圧力を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図面は模式的なものであって、現実のものとは異なる場合がある。また、以下の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであり、構成を下記のものに特定するものでない。すなわち、本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
《一実施形態》
《構成》
図1は、圧縮機を示す断面図である。
圧縮機11は、例えばカーエアコンの冷媒回路で用いられる電動型のスクロール圧縮機であり、冷媒(熱媒体)を吸入し、圧縮してから排出する。
以下の説明では、便宜的に、圧縮機11における軸方向の一方側を前側とし、軸方向の他方側を後側とする。
圧縮機11は、軸方向に沿って前側から順に並んだ、フロントハウジング12と、センタハウジング13と、リアハウジング14と、によって気密性を保つように一体化されている。フロントハウジング12には、冷媒を吸入する吸入口(図示省略)が形成されており、リアハウジング14には、圧縮された冷媒を排出する排出口(図示省略)が形成されている。
フロントハウジング12は、図示しない吸入口に連通した吸入室21を備え、この吸入室21に電動モータ22が収容されている。電動モータ22の回転軸23は、前側がフロントハウジング12によって回転自在に支持され、後側がセンタハウジング13によって回転自在に支持されている。
センタハウジング13には、固定スクロール24と、可動スクロール25と、が収容されている。
固定スクロール24は、フロントハウジング12の後側を閉塞するように固定されており、円板状に形成された固定端板26と、この固定端板26の前面に形成された固定渦巻き27と、を備える。
可動スクロール25は、固定端板26の前側に配置されており、円板状に形成された可動端板28と、この可動端板28の後面に形成され、固定渦巻き27と噛み合う可動渦巻き29と、を備える。
固定端板26の前面と可動端板28の後面とが対向し、固定渦巻き27と可動渦巻き29とが噛み合っている。固定渦巻き27の先端は、図示しないチップシールを介して可動端板28の後面に摺動可能に接触し、可動渦巻き29の先端は、図示しないチップシールを介して固定端板26の前面に摺動可能に接触している。固定端板26の前面、固定渦巻き27、可動端板28の後面、及び可動渦巻き29で囲まれた区画によって、冷媒を圧縮するための圧縮室31が形成されている。軸方向から見ると、圧縮室31は、三日月状の密閉空間となる。
可動スクロール25の前側には、背圧室32が形成されている。背圧室32には、後述する中間圧力のオイルが供給されることにより、固定スクロール24に対して可動スクロール25を押圧し、圧縮室31の密閉性を高めている。
可動端板28の前面には、ボス33が形成され、回転軸23の後端には、偏心させたクランク端部34が形成され、クランク端部34がボス33に回転自在の状態で嵌め込まれている。回転軸23の回転運動は、クランク端部34によって旋回運動として可動スクロール25に伝達される。可動スクロール25は、例えばピン&ホールを介して自転が阻止され、且つ固定スクロール24に対する公転が許容されている。
固定端板26の中央には、前後方向に貫通した吐出孔35が形成され、吐出孔35は、固定端板26の後側に形成された吐出室36に連通している。固定端板26の後面には、吐出孔35の後端側を開閉可能な吐出弁37が設けられている。
固定スクロール24に対して可動スクロール25が公転すると、圧縮室31は、前後方向から見て、スクロール中心に向かって変位してゆき、且つ容積が縮小してゆく。圧縮室31は、スクロール外側にあるときに、図示しない吸入口と連通して冷媒を吸入し、スクロール中心にあるときに吐出孔35と連通して圧縮した冷媒を吐出する。吐出弁37は、吐出圧を受けるときに、吐出室36に冷媒を吐出させる。吐出された冷媒は、図示しない吐出口から外部へ排出される。
吐出室36の底部には、冷媒から分離されたオイルが貯留される。リアハウジング14には、調整弁41を取り付ける取付穴42が形成されている。取付穴42は、リアハウジング14に形成されたオイル戻し流路43を介して吐出室36の底部に連通している。取付穴42は、リアハウジング14に形成されたオイル戻し流路44に連通している。オイル戻し流路44は、センタハウジング13に形成されたオイル戻し流路45を介して背圧室32に連通している。したがって、吐出室36の底部に貯留されたオイルは、吐出室36の圧力Pdを受けて、オイル戻し流路43、調整弁41、オイル戻し流路44、及びオイル戻し流路45を順に経て、背圧室32に供給される。これにより、可動スクロール25に背圧を与え、軸受を含む各摺動部の潤滑が行なわれる。高圧のオイルは、調整弁41によって中間圧力に減圧される。
また、回転軸23の内方には、軸方向に沿って延び、前端側が吸入室21に連通し、後端側がオリフィス46を介して背圧室32に連通するオイル戻し流路47が形成されている。したがって、背圧室32に供給されたオイルは、背圧室32の圧力Pmを受けて、オリフィス46、及びオイル戻し流路47を順に経て、回転軸23の前端側へ供給される。これにより、軸受を含む各摺動部の潤滑が行なわれる。なお、中間圧力のオイルは、オリフィス46によって低圧に減圧される。
固定端板26には、軸方向に貫通して圧縮室31に連通する連通路51が形成されている。圧縮機11には、一端が連通路51に連通し、他端側がリアハウジング14を貫通して外部に突き出たインジェクションパイプ52が設けられている。インジェクションパイプ52には、圧縮機11から吐出された冷媒の一部がインジェクションによって導入されることで、冷媒が過給される。固定端板26には、一端が連通路51の途中に連通し、他端が固定端板26の後端面に連通する連通路53が形成されている。連通路53は、リアハウジング14に形成された連通路54を介して取付穴42に連通している。連通路51及びインジェクションパイプ52が「インジェクション流路」に対応する。
次に、調整弁41について説明する。
図2は、調整弁を示す断面図である。
ここでは、便宜的に、調整弁41における軸方向の一方側を上側とし、軸方向の他方側を下側とする。
調整弁41は、上側ボディ61と下側ボディ62とを接続して構成されている。上側ボディ61は、略円筒状に形成されており、下端側の内周面に雌ねじ部が形成されている。下側ボディ62は、略円筒状に形成されており、上端側の外周面に雄ねじ部が形成されている。これら雌ねじ部と雄ねじ部とが嵌め合わされている。上側ボディ61と下側ボディ62との上下方向の間には、ホルダ63が設けられている。
上側ボディ61には、ポート64~66が形成されている。ポート64は、上側ボディ61の上端に形成されており、オイル戻し流路43を介して吐出室36に連通する。ポート64には、異物の侵入を防ぐために、例えば金属メッシュからなるフィルタ部材67が設けられている。ポート65は、上側ボディ61の側部に形成されており、オイル戻し流路44、45を介して背圧室32に連通する。ポート66は、上側ボディ61の側部におけるポート65よりも下側に形成されており、連通路54、53を介して連通路51に連通する。各ポートは、Oリング等のシール部材によって気密性が保たれている。
上側ボディ61の内部には、上から下に向かって、圧力室H1と、圧力室H2と、圧力室H3と、圧力室H4と、が順に形成されている。各圧力室は、Oリング等のシール部材によって気密性が保たれている。
上側ボディ61の内側には、ポート64よりも下側で、且つポート65よりも上側となる位置に、略円柱状の弁座部材68が固定されている。弁座部材68には、径方向の中心位置に、軸方向に貫通した弁孔69が形成されている。上側ボディ61の内側には、弁座部材68よりも下側となる位置に、上下方向に延び、上下方向に進退可能な弁体71が設けられている。弁体71は、弁孔69よりも太く、その上端部は、先端に向かうほど細くなる円錐状に形成されている。弁体71が上昇し、上端部が弁座部材68に当接するときに弁孔69が閉塞される。一方、弁体71が下降し、上端部が弁座部材68から離れるときに弁孔69が開放される。したがって、弁体71の進退位置によって弁孔69の開度が調整される。
上側ボディ61の内側には、ポート65よりも下側で、ポート66よりも上側となる位置に、径方向の内側に向かって突出した隔壁72が形成されている。隔壁72は、弁体71が摺動可能な状態で弁体71の外周面に接しており、弁体71の上端側と下端側とを区画している。弁座部材68及び隔壁72によって圧力室H1が形成され、圧力室H1はポート65を介して背圧室32に連通する。
弁体71の外周面には、ポート66よりも下側となる位置に、径方向の外側に向かって突出する大径部73が形成されている。隔壁72及び大径部73によって圧力室H2が形成され、圧力室H2はポート66を介して圧縮室31に連通する。隔壁72の下面と大径部73の上面との間には、コイルスプリング74が設けられている。コイルスプリング74は、弁体71を下降させる方向に付勢している。
弁体71の内方には、軸方向に沿って延びる内部通路75が形成されており、上端側及び下端側には、夫々、径方向の外側と内側とを連通させる連通孔76が形成されている。弁体71の下端には、連結部材77が嵌め合わされている。
ホルダ63は、ハウジング81と、ダイアフラム82と、作動ピン83と、を備える。ハウジング81は、上端側が閉塞された略円筒状であり、下側ボディ62の内側に配置されている。ハウジング81の上端には、径方向の外側に突出したフランジ84が形成されており、このフランジ84を上側ボディ61内の段差と下側ボディ62の上端とで挟み込むことで、ハウジング81を固定している。ダイアフラム82は、円板状の弾性薄膜であり、その外周縁部が上側ボディ61内の段差とフランジ84とに挟み込まれることで固定されている。弁体71が弁座部材68に当接しているときに、連結部材77の下端はダイアフラム82の上面に接触している。
大径部73及びダイアフラム82によって圧力室H3が形成され、圧力室H3は、下端側の連通孔76、内部通路75、上端側の連通孔76、及びポート65を介して、背圧室32に連通する。
ハウジング81の上端面には、凹部85が形成され、凹部85の底面を作動ピン83が進退可能な状態で貫通している。作動ピン83が貫通する穴には隙間があり、凹部85とハウジング81の内側とは連通している。ダイアフラム82及び凹部85によって圧力室H4が形成され、圧力室H4は大気開放されている。
作動ピン83における凹部85の底面よりも上側には、径方向の外側に突出したフランジ状のストッパ86が形成されている。ストッパ86が凹部85の底面に当接すると、作動ピン83がそれ以上下降することがない。ストッパ86が凹部85の底面に当接したときに、作動ピン83の上端はハウジング81の上端面よりも下側となる。
作動ピン83の下端には、ばね受け87が嵌め合わされている。ハウジング81の内周面には、略円筒状のアジャスト部材88が設けられている。ハウジング81の内周面には雌ねじ部が形成され、アジャスト部材88の外周面には雄ねじ部が形成されており、これら雌ねじ部と雄ねじ部とが嵌め合わされている。ばね受け87とアジャスト部材88との間には、コイルスプリング89が設けられている。コイルスプリング89は、作動ピン83を上昇させる方向に付勢しているため、作動ピン83の上端がダイアフラム82を介して連結部材77の下端に当接している。アジャスト部材88のねじ込み位置によって、作動ピン83に対する押圧力が調整される。
上記の構成により、ポート64には吐出室36の圧力Pdが供給され、弁体71の先端部が圧力Pdの受圧面となるため、圧力Pdは開弁方向に作用する。圧力室H2には、連通路51の圧力Pfが供給され、弁体71における大径部73の上面が圧力Pfの受圧面となるため、圧力Pfは開弁方向に作用する。連通路51の圧力Pfは、インジェクションのオン時はインジェクションの圧力Piとなり、インジェクションのオフ時は圧縮室31の圧力Pcとなる。圧力室H3には、背圧室32の圧力Pmが供給され、弁体71における大径部73の下面が圧力Pmの受圧面となるため、圧力Pmは閉弁方向に作用する。圧力室H4には、基準となる大気圧力Poが供給され、ダイアフラム82は、圧力室H3と圧力室H4との差圧ΔP(=Pm-Po)に応じて変形する。すなわち、差圧ΔPが大きいほど、開弁方向に作用する。したがって、供給される各圧力を考慮し、各受圧面積、及び各スプリングのばね定数を調整することで、所望の特性が得られる。
図3は、ブロック図である。
一実施形態は、背圧室32の入口側に設けた調整弁41により、背圧室32に供給される圧力Pmを自律的に調整するものである。
図中の(a)は、インジェクションのオン時を示し、図中の(b)は、インジェクションのオフ時を示している。ここでは、冷媒の流れを点線矢印で示し、オイルの流れを実線矢印で示す。なお、冷媒回路を循環するオイルについては説明を省略する。吸入室21に導入された冷媒は、圧縮室31で圧縮され、吐出室36に吐出され、オイルと分離させてから外部へ排出される。インジェクションがオンとなる場合、外部へ排出された冷媒の一部は、インジェクションによって圧縮室31に導入されることで、圧縮室31に対して冷媒の過給が行なわれる。
一方、吐出室36で分離されたオイルは、調整弁41により高圧のPdから中間圧力のPmまで減圧され、背圧室32へ供給される。背圧室32に供給されたオイルは、オリフィス46により中間圧力のPmから低圧のPsまで減圧され、吸入室21へ供給される。インジェクションがオンのときには、インジェクションの圧力Piが連通路51に供給され、連通路51の圧力Pf(=Pi)が調整弁41に取り込まれる。一方、インジェクションがオフのときには、圧縮室31の圧力Pcが連通路51に供給され、連通路51の圧力Pf(=Pc)が調整弁41に取り込まれる。調整弁41は、圧力Pfが高いほど、弁孔69の開度が大きくなるため、背圧室32へ供給されるPmが高くなる。逆に、圧力Pfが低いほど、弁孔69の開度が小さくなるため、背圧室32へ供給されるPmが低くなる。
《作用》
次に、一実施形態の主要な作用効果について説明する。
インジェクションにおけるオン/オフの切り替えに応じて背圧を調整しないと、背圧に過不足が生じてしまう。すなわち、インジェクションのオン時に合わせて背圧を設定するとオフ時に背圧が過剰になってしまい、逆にインジェクションのオフ時に合わせて背圧を設定するとオン時に背圧が不足してしまう。
そこで、インジェクションの流路となる連通路51の圧力Pfによって背圧室32の圧力Pmを調整する調整弁41を設けている。
インジェクションが実行されているオン時には、インジェクションの圧力Piが連通路51に供給され、インジェクションが停止されているオフ時には、圧縮室31の圧力Pcが連通路51に供給される。これにより、インジェクションのオン時には、インジェクションの圧力Piが調整弁41の開度を大きくし、背圧室32へ供給される圧力Pmを上昇させる。一方、インジェクションのオフ時には、圧縮室31の圧力Pcが調整弁41の開度を小さくし、背圧室32へ供給される圧力Pmを減少させる。したがって、インジェクションのオン/オフが切り替わっても、背圧の過不足を抑制することができる。
図4は、圧縮室の圧力を示す図である。
ここでは、クランク角度の増加に伴って圧縮されてゆく圧力を示しており、インジェクションのオン時の特性を太い実線で示し、インジェクションのオフ時の特性を太い点線で示している。また、圧縮室31にインジェクションパイプ52が連通しているクランク角度範囲を連通角度としている。図中の(a)は、連通角度にあるときに連通路51に導入される圧力Pfを示す。図中の(b)は、連通角度にあるときに連通路51に導入される圧力Pcを示す。この図から明らかなように、インジェクションがオフとなるときの圧力Pfよりも、インジェクションがオンとなるときの圧力Pfが高くなる。したがって、連通路51の圧力Pfを調整弁41に取り込むことで、インジェクションのオン/オフに順応して背圧の過不足を抑制することができる。
また、調整弁41は、吐出室36から背圧室32への経路上に設けられ、連通路51の圧力Pfが高いほど、開度を大きくすることで背圧室32の圧力Pmを高くするように設定されている。このように、連通路51の圧力Pfに応じて背圧室32の圧力Pmを調整することで、背圧の過不足を確実に抑制することができる。
また、連通路51の圧力Pfは、固定端板26に形成された連通路53、及びリアハウジング14に形成された連通路54を介して調整弁41に供給される。このように、簡易な構造で、連通路51の圧力Pfを容易に調整弁41に取り込むことができ、圧縮機11全体に大きな設計変更が求められることもない。
《変形例1》
本実施形態では、調整弁41の一例として図2のバルブ構造について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、吐出室36の圧力Pdを背圧室32の圧力Pmまで減圧し、且つ連通路51の圧力Pfに応じて背圧室32の圧力Pmを調整可能なものであれば、任意のバルブ構造を採用することができる。例えば、特開2017-115762号公報に開示された図4のバルブ構造を採用してもよく、この場合は吸入室21の圧力Psを取り込む代わりに、連通路51の圧力Pfを取り込む構成とすればよい。このバルブ構造を採用した場合でも、本実施形態と同様の作用効果が得られる。
以上、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく実施形態の改変は、当業者にとって自明のことである。
11…圧縮機、12…フロントハウジング、13…センタハウジング、14…リアハウジング、21…吸入室、22…電動モータ、23…回転軸、24…固定スクロール、25…可動スクロール、26…固定端板、27…固定渦巻き、28…可動端板、29…可動渦巻き、31…圧縮室、32…背圧室、33…ボス、34…クランク端部、35…吐出孔、36…吐出室、37…吐出弁、41…調整弁、42…取付穴、43…オイル戻し流路、44…オイル戻し流路、45…オイル戻し流路、46…オリフィス、47…オイル戻し流路、51…連通路、52…インジェクションパイプ、53…連通路、54…連通路、61…上側ボディ、62…下側ボディ、63…ホルダ、64…ポート、65…ポート、66…ポート、67…フィルタ部材、68…弁座部材、69…弁孔、71…弁体、72…隔壁、73…大径部、74…コイルスプリング、75…内部通路、76…連通孔、77…連結部材、81…ハウジング、82…ダイアフラム、83…作動ピン、84…フランジ、85…凹部、86…ストッパ、87…ばね受け、88…アジャスト部材、89…コイルスプリング、H1…圧力室、H2…圧力室、H3…圧力室、H4…圧力室、Pc…圧縮室の圧力、Pd…吐出室の圧力、Pi…インジェクションの圧力、Pm…背圧室の圧力、Po…大気圧力、Ps…吸入室の圧力

Claims (2)

  1. 固定端板の一端面に固定渦巻きが形成された固定スクロールと、
    前記固定端板の一端側に配置され、可動端板の他端面に前記固定渦巻きに噛み合う可動渦巻きが形成された可動スクロールと、
    前記固定端板、前記固定渦巻き、前記可動端板、及び前記可動渦巻きによって囲まれた空間であり、導入された熱媒体を圧縮する圧縮室と、
    前記可動端板の一端側に形成され、前記固定スクロールに対して前記可動スクロールを押圧する背圧室と、
    圧縮され外部へ排出された前記熱媒体の一部がインジェクションによって供給されたときに、供給された前記熱媒体を前記圧縮室に導入するインジェクション流路と、
    前記インジェクション流路の圧力を受け、前記インジェクションが実行されているときには、前記インジェクションの圧力によって前記背圧室の圧力を調整し、前記インジェクションが停止されているときには前記圧縮室の圧力によって前記背圧室の圧力を調整する調整弁と、
    前記固定端板に形成され、前記インジェクション流路と前記調整弁とを連通する連通路と、を備えることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記固定端板の他端側に形成され、前記圧縮室から前記熱媒体が吐出される吐出室を備え、
    前記調整弁は、前記吐出室から前記背圧室への経路上に設けられ、前記インジェクション流路の圧力が高いほど、開度を大きくすることで前記背圧室の圧力を高くすることを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
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