JP7299713B2 - プログラム、情報処理装置、及び情報処理方法 - Google Patents

プログラム、情報処理装置、及び情報処理方法 Download PDF

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Description

本開示は、プログラム、情報処理装置、及び情報処理方法に関する。
近年、インターネットや通信回線を利用した個人間の商品取引が行われている。例えば、売り手ユーザは所定の取引プラットフォームに物品を登録して出品を行い、買い手ユーザもまた、所定の取引プラットフォームに出品されている物品に対して購入申請を行う。
このような個人間での電子商取引においては、商品を出品してから売り手ユーザが実際に金銭を受け取るまでにある程度の期間を必要とし、出品から即時に、あるいは迅速に金銭を受け取ることはできない。これを解消するため、例えば、特許文献1には、販売者から融資の申し込みがあった場合に、オークションへの参加実績などに基づいて、当該販売者が融資先として適切か否かを調査する信用調査を経て、所定の融資を行なう技術が開示されている。
特開2001-202469公報
しかしながら、特許文献1のように取引実績などに基づいて人の信用度を判定して融資を行う場合には、取引サービスを利用したばかりの人や、取引実績が乏しく信用度の蓄積がない人に対しては、融資がされにくくなるという問題点がある
そこで、本開示は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、信用度の蓄積がない場合であっても、与信枠の設定やそれに基づく融資を受けることができ仕組みを実現可能な情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置を提供することを目的とする。
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、情報処理装置が、第1ユーザが利用する他の情報処理装置から、電子商取引プラットフォームに対する商品の出品要求を受信するステップと、前記出品要求の受信後、前記商品の出品処理を実行するステップと、前記第1ユーザが決定した前記出品された商品の価格に基づいて、前記商品に付与する与信枠を決定するステップと、を実行する情報処理方法。
図1は、実施形態の一態様に係る取引システムの構成を示す。 図2は、本開示に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す。 図3は、実施形態に係る取引システムの構成を模式的に示す。 図4は、実施形態に係る情報処理装置の機能的な構成を示すブロック図の一例を示す。 図5は、実施形態に係るユーザ管理DBの一例を示す。 図6は、実施形態に係る取引管理DBの一例を示す。 図7は、実施形態に係る融資管理DBの一例を示す。 図8は、実施形態に係る端末120の機能構成の一例を示す図である。 図9は、実施形態に係る取引システム1が行う電子商取引の処理手順のシーケンスの一例を示す。 図10は、実施例に係る出品推奨処理のシーケンスの一例を示す。
<法令遵守>
本明細書に記載の開示は、実施される場合、本開示を実施する各国の法令を遵守のうえで実施される。また、本明細書に記載の開示は、各国の法令を遵守するために必要な、当業者が成し得る全ての変更、置換、変形、改変、および修正をもって実施される。
本開示に係るプログラム、情報処理装置、及び情報処理方法を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
<システム構成>
図1は、本開示の一実施形態に係る情報処理方法を有効に実施するための取引システム1の構成を示す。図1に開示されるように、取引システム1では、ネットワーク130を介してサーバ110A、サーバ110Bと、端末120A、端末120B、端末120Cとが接続される。
本開示において、サーバ110Aと、サーバ110Bとをそれぞれ区別する必要がない場合は、サーバ110Aとサーバ110Bとは、それぞれサーバ110と表現されてもよい。
本開示において、端末120Aと、端末120Bと、端末120Cとをそれぞれ区別する必要がない場合は、端末120Aと端末120Bと端末120Cとは、それぞれ端末120と表現されてもよい。
本開示において、サーバ110と、端末120とをそれぞれ区別する必要がない場合は、サーバ110と端末120とは、それぞれ情報処理装置200と表現されてもよい。なお、ネットワーク130に接続される情報処理装置200の数は限定されない。
サーバ110は、ネットワーク130を介してユーザが利用する端末120に、所定のサービスを提供する。所定のサービスは、限定でなく例として、決済サービス、金融サービス、電子商取引サービス、インスタントメッセンジャーを代表とするSNS(Social Networking Service)、楽曲・動画・書籍などのコンテンツ提供サービス等を含む。ユーザが端末120を介して所定のサービスを利用することで、サーバ110は1以上の端末120に所定のサービスを提供することができる。
本開示において、決済サービスとは1以上のユーザが金銭または金銭相当物の授受ができるサービスを意味する。限定でなく例として、一次元コード(バーコードなど)、二次元コード(QRコード(登録商標)など)(以下で、一次元コードおよび二次元コードをまとめて「二次元コード等」と総称する。)、近距離無線通信(NFC (Near Field Communication)、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)、Wi-Fi(登録商標)、超音波通信、赤外線通信など)を利用して決済を行うサービスを含む。また、代金の支払いを行うユーザ(支払者)の端末120が二次元コード等を読み取ることで決済を行うことを「ユーザ読取型コード決済」または「MPM(Merchant Presented Mode)」と表現し、支払いを行うユーザの端末120が二次元コード等を表示し、表示された二次元コード等を、代金を請求する店舗側等のユーザ(販売者、請求者)の端末120が読み取ることで決済を行うことを「店舗読取型コード決済」または「CPM(Consumer Presented Mode)」と表現する。なお、MPMおよびCPMは、動的であってもよいし、静的であってもよい。
必要に応じて、ユーザXが利用する端末を端末120Xと表現し、ユーザXまたは端末120Xに対応づけられた、所定のサービスにおけるユーザ情報をユーザ情報Xと表現する。なお、ユーザ情報とは、所定のサービスにおいてユーザが利用するアカウントに対応付けられたユーザの情報である。ユーザ情報は、限定でなく例として、ユーザにより入力される、または、所定のサービスにより付与される、ユーザの名前、ユーザのアイコン画像、ユーザの年齢、ユーザの性別、ユーザの住所、ユーザの趣味趣向、ユーザの識別子などのユーザに対応づけられた情報、ユーザに対応付けられた電子バリュー(電子マネー)の残高情報、ユーザに対応付けられたクレジットカード情報(クレジットカード番号など)を含み、これらのいずれか一つまたは、組み合わせであってもよい。
ネットワーク130は、2以上の情報処理装置200を接続する役割を担う。ネットワーク130は、端末120がサーバ110に接続した後、データを送受信することができるように接続経路を提供する通信網を意味する。
ネットワーク130のうちの1つまたは複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよい。ネットワーク130は、限定でなく例として、アドホック・ネットワーク(Ad Hoc Network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(Virtual Private Network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(Local Area Network:LAN)、ワイヤレスLAN(Wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(Wide Area Network:WAN)、ワイヤレスWAN(Wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(Metropolitan Area Network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDNs(Integrated Service Digital Networks)、無線LANs、LTE(Long Term Evolution)、CDMA(Code Division Multiple Access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信など、または、これらの2つ以上の組合せを含むことができる。ネットワーク130は、1つまたは複数のネットワーク130を含むことができる。
情報処理装置200は、本開示に記載される機能および方法を実現できる情報処理装置であればどのような情報処理装置であってもよい。
情報処理装置200は、限定ではなく例として、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、サーバ装置、メディアコンピュータプラットホーム(限定でなく例として、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダなど)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA(Personal Digital Assistant)、電子メールクライアントなど)、ウェアラブル端末(限定でなく例として、メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。
<ハードウェア構成>
図2を用いて、取引システム1に含まれる情報処理装置200のハードウェア構成について説明する。
情報処理装置200は、プロセッサ201と、メモリ202と、ストレージ203と、入出力インタフェース(入出力I/F)204と、通信インタフェース(通信I/F)205とを含む。情報処理装置200のハードウェアの各構成要素は、限定でなく例として、バスBを介して相互に接続される。
情報処理装置200は、プロセッサ201と、メモリ202と、ストレージ203と、入出力I/F204と、通信I/F205との協働により、本開示に記載される機能、および/または、方法を実現する。
プロセッサ201は、ストレージ203に記憶されるプログラムに含まれるコードまたは命令によって実現する機能および方法を実行する。プロセッサ201は、限定でなく例として、中央処理装置(CPU)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含み、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各実施形態に開示される各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1または複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。
メモリ202は、ストレージ203からロードしたプログラムを一時的に記憶し、プロセッサ201に対して作業領域を提供する。メモリ202には、プロセッサ201がプログラムを実行している間に生成される各種データも一時的に格納される。メモリ202は、限定でなく例として、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などを含む。
ストレージ203は、プログラムを記憶する。ストレージ203は、限定でなく例として、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリなどを含む。
通信I/F205は、ネットワーク130を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F205は、ネットワーク130を介して、他の情報処理装置との通信を実行する機能を有する。通信I/F205は、各種データをプロセッサ201からの指示に従って、他の情報処理装置に送信する。また、通信I/F205は、他の情報処理装置から送信された各種データを受信し、プロセッサ201に伝達する。
入出力I/F204は、情報処理装置200に対する各種操作を入力する入力装置、および、情報処理装置200で処理された処理結果を出力する出力装置を含む。入出力I/F204は、入力装置と出力装置が一体化していてもよいし、入力装置と出力装置とに分離していてもよい。
入力装置は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報をプロセッサ201に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、または、その組み合わせにより実現される。入力装置は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含む。
出力装置は、プロセッサ201で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれか、または、その組み合わせにより実現される。当該処理結果を映像または動画像として出力する場合、出力装置は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、当該表示データを表示することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。出力装置は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、モニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイ、OELD(Organic Electroluminescence Display)など)、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中など(真空であってもよい)に画像やテキスト情報等を表示可能な装置、スピーカ(音声出力)、プリンターなどを含む。なお、これらの出力装置は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。
本開示の各実施形態のプログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。 記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。プログラムは、限定でなく例として、ソフトウェアプログラムやコンピュータプログラムを含む。
記憶媒体は適切な場合、1つまたは複数の半導体ベースの、または他の集積回路(IC)(限定でなく例として、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向けIC(ASIC)など)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、またはこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、または揮発性と不揮発性の組合せでよい。
また、本開示のプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、情報処理装置200に提供されてもよい。
また、本開示の各実施形態は、プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
なお、本開示のプログラムは、限定でなく例として、JavaScript(登録商標)、Pythonなどのスクリプト言語、C言語、Go言語、Swift、Kotlin、Java(登録商標)などを用いて実装される。
情報処理装置200における処理の少なくとも一部は、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。
情報処理装置200における処理の少なくとも一部を、他の情報処理装置により行う構成としてもよい。この場合、プロセッサ201により実現される各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、他の情報処理装置で行う構成としてもよい。
<その他>
明示的な言及のない限り、本開示の実施形態における判定の構成は必須でなく、判定条件を満たした場合に所定の処理が動作されたり、判定条件を満たさない場合に所定の処理がされたりしてもよい。
本開示では、明記されていない限り、または文脈によって示されない限り、「AおよびBの少なくとも一方」は、「A、B、またはその両方」を意味する。さらに、明記されない限り、または文脈によって示されない限り、「a」、「an」、または「the」は「1つまたは複数」を意味するものとする。したがって、本明細書では、別段に明記されない限り、または文脈によって示されない限り、「an A」または「the A」は「1つまたは複数のA」を意味する。
本開示は、本開示の実施形態および実施例に対して、当業者が成し得る全ての変更、置換、変形、改変、または修正を包含する。また、添付の特許請求の範囲は、本開示の実施形態および実施例に対して、当業者が成し得る全ての変更、置換、変形、改変、または修正を包含する。さらに、本開示は、当業者が成し得る、本開示における実施形態または実施例の1以上の特徴と、本開示における他の実施形態または実施例の1以上の特徴との任意の組合せを包含する。
加えて、特定の機能を実施するように適合される、配置される、能力を有する、構成される、使用可能である、動作可能である、または動作できる装置またはシステムあるいは装置またはシステムの構成要素に対する添付の特許請求の範囲での参照は、その装置、システム、または構成要素がそのように適合される、配置される、能力を有する、構成される、使用可能にされる、動作可能にされる、または動作できる限り、その装置、システム、構成要素またはその特定の機能がアクティベートされ、オンにされ、またはロック解除されているか否かに関わらず、その装置、システム、構成要素を包含する。
本開示は、明示されない限り、いずれの実施形態または実施例を実施するに際して、事前に、または、実施の直前にユーザからの同意を取得してもよい。また、取得する同意は、包括的なものでもよく、都度取得するものでもよい。
以下、本開示の一例に係る実施形態について、図面を参照して説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図ではない。すなわち、本開示の一例は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付しており、図面は模式的なものであって、必ずしも実際の寸法や比率などとは一致しない。さらに、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
<実施形態>
実施形態は、ユーザ間の取引システム1において、売り手ユーザが出品した商品の価格に基づいて与信枠を決定し、その商品に対して与信枠を付与することにより、売り手ユーザに対して出品した商品の与信枠に基づく融資を可能とする実施形態である。
図3は、本開示の実施形態に係る取引システムの構成を説明するための図である。当該構成においては、複数の情報処理装置200、例えば、売り手ユーザの端末120A、買い手ユーザの端末120B、電子商取引プラットフォームを運営、管理する者により利用されるサーバ110Aによって、取引システム1が構築される。なお、サーバ110Aは、必要に応じて、融資を実現するために金融機関のサーバ110Bと連携していてもよい。
図3に示す例では、A.商品を電子商取引プラットフォームに出品、B.出品された商品に基づく与信枠の付与、C.融資の実行、D.商品の購入、E.実行した融資に対する債権の回収、の流れで電子商取引と融資を関連付けたサービスが行われる。以下、サービスの流れについて説明する。
(A.商品を電子商取引プラットフォームに出品)
売り手ユーザは、端末120Aを用いて、販売したい商品の情報と価格を、電子商取引プラットフォームに登録する。これにより、商品が電子商取引プラットフォームで出品される。この電子商取引プラットフォームでは、出品情報が公開され、任意のユーザに閲覧可能になる。
(B.出品された商品に基づく与信枠の付与)
サーバ110は、商品が出品されると、売り手ユーザが決定した商品の価格に基づいて、その商品に付与する与信枠を決定する。ここで、与信枠は、出品した商品ごとに付与され、売り手ユーザは自身が出品している商品ごとに付与された与信枠の合計(以下、「総与信枠」ともいう。)の限度において融資を受けることができる。
与信枠の決定は所定のタイミングで行うことができる。例えば、サーバ110は、商品を出品したときや、出品された商品に対する買い手候補ユーザからのアクションを受けたときに与信枠を決定することができる。買い手候補ユーザからのアクションは、出品された商品に対するアクションであればどのようなものであってよい。限定でなく例として、出品された商品に対するお気に入り登録や、コメントの追加であってもよい。また、サーバ110は、所定の条件を満たす場合に、与信枠を決定してもよい。例えば、所定の条件とは、例えば、商品の金額が所定値以上であること、出品中の商品数が所定値以上であること、又はお気に入りに登録された商品の個数が所定値以上であることなどを含む。
(C.融資の実行)
売り手ユーザは、端末120Aを用いて、融資申請をサーバ110に対して行うことができる。融資申請に応じて、サーバ110は融資処理を実行する。融資の方法は、特に制限されず、例えば、サーバ110が電子商取引プラットフォームで利用可能な価値(通貨)を発行することにより行ってもよいし、金融機関などの他の事業者によって運営される外部システムを介して所定の資金を融資してもよい。
(D.商品の購入)
買い手ユーザは、電子商取引プラットフォームに出品された商品の出品情報を閲覧し、購入する商品を決定する。売買取引については、公知の電子商取引プラットフォームの取引処理が実行されればよい。これにより、取引が成立し、商品の配送処理、代金の支払い処理が実行される。
(E.実行した融資に対する債権の回収)
融資を受けた売り手ユーザは、所定の期限までに債務を返済する。債務の返済方法は、特に制限されず、融資申請の際に取り決めた方法により行うことができる。例えば、商品の売買取引が成立した際に、その代金の一部を債務の返済に充当してもよいし、商品の売買の成立とは関係なく、融資を受けた売り手ユーザが所定の期限までに返済をするようにしてもよい。
<実施形態の効果>
実施形態によれば、売り手であるユーザは、出品する商品の価格に基づいて、与信枠を得ることが可能となる。これにより、例えば、売り手であるユーザは、自分の取引実績などの信用情報に基づくことなく、融資を受けることが可能となる。また、商品に対して与信枠を付与することにより、その商品の売り上げから直接的又は間接的に融資に対する債権を回収することも可能となる。これにより、融資を行う者にとっては、債権回収のリスクを低減することができる。
<実施形態の機能構成>
図4及び図8を用いてサーバ110および端末120の機能構成を説明する。図4及び図7に開示の各機能部は、情報処理装置200が備えるプロセッサ201と、メモリ202と、ストレージ203と、入出力I/F204と、通信I/F205との協働により実現される。
(1)サーバ110の機能構成
図4は、実施形態に係るサーバ110の機能的な構成を示すブロック図の一例を示す。サーバ110は、電子商取引プラットフォームにおける融資サービスに関するサーバとして機能する。当該サーバ110は、例えば、入出力部411と、送受信部412と、表示制御部413と、出品管理部414と、与信枠付与部415と、融資管理部416と、記憶部420とを有する。なお、各機能部の機能または処理は、実現可能な範囲において、機械学習またはAI(Artificial Intelligence)により実現されてもよい。
入出力部411は、例えば、入出力I/F204を介してプロセッサ201により実現されうる。また、送受信部412は、例えば、通信I/F205を介してプロセッサ201により実現されうる。表示制御部413と、出品管理部414と、与信枠付与部415と、融資管理部416とは、プロセッサ201が、記憶部420に格納されているプログラムを読み出して実行することで実現されうる。記憶部420は、メモリ202および/またはストレージ203を用いて実現されうる。
記憶部420は、実施形態に係るサーバ110が実行するプログラムと、電子商取引の会員であるユーザを管理するユーザ管理DBと、電子商取引プラットフォームにおいて実行される取引を管理する取引管理DBと、電子商取引プラットフォームにおいて実行される融資を管理する融資管理DBを格納する。図5~図7は、各管理DBの一例を示す図である。
図5は、実施形態に係るユーザ管理DBの一例を示す。ユーザ管理DBには、電子商取引プラットフォームを運営、管理する者により作成された各会員ユーザの関する情報が管理される。「ユーザID」には、サーバ110がユーザを一意に識別するためのユーザ識別情報が含められる。「ユーザ情報」には、ユーザのパーソナルな情報である「氏名」、「住所」、「電話番号」などが含められる。また、「ユーザ情報」には、総与信枠に関する情報が含められてもよい。
図6は、実施形態に係る取引管理DBの一例を示す。「商品ID」には、サーバ110が商品を一意に識別するための識別情報が含められる。「販売者ID」には、売り手ユーザのユーザIDが含められる。「商品情報」には、商品名や商品の説明、その他商品に関する情報が含められる。「金額」には、売り手ユーザが決定した商品の販売価格が含められる。「与信枠」には、サーバ110の与信枠付与部415が決定した商品ごとの与信枠が含められる。「出品時刻」には、商品が出品された時刻が含められる。「ステータス」には、電子商取引における取引の状態が含められる。ステータスは、現在取引中であることを示す「取引中」、買い手であるユーザとの交渉中であることを示す「交渉中」、販売済を示す「済」などを含む。「購入者ID」には、その商品を購入したユーザのユーザIDが含められる。
図7は、実施形態に係る融資管理DBの一例を示す。「融資ID」には、サーバ110が融資を一意に識別するための識別情報が含められる。「販売者ID」には、融資申請をした売り手ユーザのユーザIDが含められる。「融資額」には、融資申請に対して融資した額が含められる。「商品ID」には、融資申請をする際に利用した与信枠が付与された商品の商品IDが含められる「融資時刻」には、融資を行った時刻が含められる。「返済条件」には、返済日や返済方法などが含められる。「ステータス」には、電子商取引における融資の状態が含められる。ステータスは、返済済みであることを示す「済」、返済前であることを示す「未」などを含む。
また、記憶部420は、ユーザIDに対応付けて、ユーザが保有する電子バリューやポイントなどのアカウント情報を記憶してもよい。
図4に戻り、入出力部411は、入出力I/F204を介して各種データの入力を受け付ける処理、及び、入出力I/F204を介して各種のデータを出力する処理を行う機能を有する。
送受信部412は、通信I/F205を介して各端末120から各種データを受信する受信部、及び、通信I/F205を用いて各種データを各端末120に送信する送信部としての機能を有する。
受信される各種データは、例えば、売り手ユーザからの商品の出品要求、売り手ユーザからの融資申請、買い手候補ユーザからのアクション、買い手ユーザからの決済処理依頼などの各リクエスト情報を含む。
また、送信される各種データは、例えば、売り手ユーザに対する出品情報の確認通知、売り手ユーザに対する融資完了通知、商品の取引成立後の決済完了通知、売り手ユーザに対する返済完了通知を含む。
表示制御部413は、電子商取引プラットフォームに関する画面の画面情報を、送受信部412を介して端末120に送信するよう制御する。例えば、表示制御部413は、売り手ユーザに対する商品の登録画面、売り手ユーザに対する与信枠の確認画面、売り手ユーザに対する融資の申請画面、売り手ユーザに対する返済状況の確認画面、及び売り手ユーザ及び買い手ユーザに対する電子商取引に関する各種画面などの画面情報を、送受信部412を介して端末120に送信するよう制御する。
出品管理部414は、商品の出品要求に基づき、商品IDを設定して、売り手ユーザが送信した商品情報及び販売価格を、取引管理DBに格納する。商品情報は、例えば、販売者が撮影した商品の商品画像や、売り手ユーザが入力又は選択した商品名などの商品を特定するための情報である。
出品管理部414は、取引管理DBに格納された商品情報及び販売価格を用いて商品を出品し、電子商取引に係る処理を実行する。例えば、出品管理部414は、出品情報を公開して商品の売買取引を実行し、売買取引が成立するまで、売り手ユーザと買い手ユーザとの間を仲介する処理を実行する。また、出品管理部414は、売り手ユーザと買い手ユーザの双方の合意が得られると、取引成立とみなし、決済処理を実行する。
与信枠付与部415は、売り手ユーザが決定した商品の価格に基づいて、その商品に付与する与信枠を決定し、決定した与信枠を取引管理DBに格納する。与信枠は、例えば、商品の価格に与信率を乗じて決めることができる。ここで、与信率とは、商品の価格のうち融資できる金額の割合である。例えば、1万円の商品に対して、与信率が10%である場合には、1000円分の与信枠が付与される。
与信枠付与部415が与信枠を決定するタイミングは特に制限されず、与信枠付与部415は、商品の状況が変化した時に与信枠を決定することができる。例えば、商品を出品したとき、出品された商品に対する買い手候補ユーザからのアクションを受けたとき、商品相場が変動したとき、商品の希少性が変化したときが挙げられる。与信枠付与部415は、これらのタイミングで商品が売れる期待値に応じて与信率を調整し、与信枠を決定することができる。与信枠付与部415は、各タイミングで与信枠を決定した場合には、取引管理DBに格納された与信枠を更新することができる。
例えば、与信枠付与部415は、商品が出品された時には、商品の属するカテゴリの商品相場価格、及び/又は、出品された商品の希少性などから特定される電子商取引プラットフォームにおける所定の商品の売れやすさ(販売容易性)に基づいて、与信枠を決定することができる。例えば、売り手ユーザが決定した商品の価格が商品相場価格よりも低い場合には、商品が売れる可能性が高いことから、与信枠付与部415は、与信率を高めに設定することができる。また、商品の希少性が高い場合には、商品の価格が商品相場価格よりも高い場合であっても、商品が売れる可能性が高いことから、与信枠付与部415は、与信率を高めに設定することができる。
また、出品後に、商品の属するカテゴリの商品相場価格や出品された商品の希少性が変化した時にも、与信枠付与部415は、改めて与信枠を決定することができる。なお、商品相場価格や商品の希少性、電子商取引プラットフォームにおける所定の商品の売れやすさについて、サーバ110は、取引管理DBの現在または過去の取引データに基づいて決定することができる。
また、与信枠付与部415は、出品された商品に対して他の買い手候補ユーザからアクションがなされた場合に、そのアクションに基づいて与信枠を決定してもよい。アクションとしては、例えば、商品ページの閲覧、商品のお気に入り登録、又は商品に対するコメントの付与が挙げられる。商品ページの閲覧数やお気に入りの登録数、あるいはコメント数が多いほど、商品が売れる可能性が高いことから、与信枠付与部415は、与信率を高めに設定することができる。また、与信枠は商品ページの閲覧数と、商品のお気に入り登録数、又は商品に対するコメントの付与数の割合によって決定されてもよい。より具体的には、商品ページの閲覧数に対して商品のお気に入り登録数、又は商品に対するコメントの付与数の割合が大きければ、割合が低い場合と比べて与信枠を高く設定してもよい。商品ページの閲覧数に対して商品のお気に入り登録数、又は商品に対するコメントの付与数の割合が大きければ購入意欲の高いユーザ割合が多くいると推定できるためである。
与信枠付与部415は、コメントの内容に基づいて与信枠を決定してもよい。例えば、商品に対して「すぐに・・・」や、「ありがとうございます」など商品が売れる直前に頻出するキーワードが含まれる場合には、商品が売れる可能性が高いことから、与信枠付与部415は、与信率を高めに設定することができる。
また、与信枠は出品されている商品に対して付与されるため、出品された商品が購入された場合や出品がキャンセルされた場合には、与信枠付与部415は、その商品に付与された与信枠を取り消すことができる。これにより、出品されていない商品に与信枠が付与された状態となり、その与信枠に基づいて融資が行われることを回避することができる。
融資管理部416は、売り手ユーザが第1端末120Aを用いて送信した融資申請などに基づき、売り手ユーザに対して総与信枠の限度内で融資に係る処理を実行する。例えば、融資管理部416は、融資申請毎に融資IDを設定し、融資額や使用する与信枠に対応する商品ID、返済条件などの融資に関する情報を、融資管理DBに格納する。これにより、売り手ユーザは、複数の商品に対する与信枠の合計である総与信枠内で、まとめて融資を受けることが可能になる。
融資管理部416は、金融機関などの他の事業者によって運営される外部システムを介して、所定の口座から売り手ユーザが有する口座に所定の資金を融資してもよいし、電子商取引プラットフォームで利用可能な通貨又はポイントを発行することにより、売り手ユーザに対して融資してもよい。
特に、電子商取引プラットフォームで利用可能な通貨又はポイントにより融資を実行することにより、融資した資金を電子商取引プラットフォーム内で使用させることが可能となる。そのため、融資により電子商取引プラットフォーム内における電子商取引をより一層活性化することができる。
また、融資管理部416は、融資を行う際に、売り手ユーザに対して返済条件を課すことができる。例えば、融資を行った日から所定期間経過後の日を返済日として指定したり、与信枠を付与した商品の売り上げから融資額の一部または全部を返済することを指定したりすることができる。
以上の処理により、売り手ユーザは、出品した商品に付与された信用枠に基づいて融資を受けることができる。また、電子商取引プラットフォームを管理する者にとっては、融資を目的とするユーザからの出品数を増やすことが可能になる。さらに、出品された商品に付与された信用枠に基づいて融資を行うため、商品の売り上げから直接的又は間接的に債権回収が可能となる。そのため、電子商取引プラットフォームを管理する者が負う債権回収リスクを低減することができる。
また、与信枠付与部415は、例えば、売り手ユーザにより出品された複数の商品について、商品の合計価格を算出し、所定の与信率を乗じて与信枠を決定してもよい。なお、この場合にも、与信枠を決定するタイミングや与信枠の決定方法については、上記と同様とすることができる。
これにより、売り手ユーザにより出品された個々の商品の価格が低く、一つの商品単独では十分な与信枠を付与できない場合であっても、複数の商品をまとめて考慮することで与信枠を付与することができる。
融資管理部416は、売り手ユーザに対して融資をした場合にはその融資の担保として、売り手ユーザが出品した商品の一部又は全部について、出品キャンセル及び/又は出品した商品の価格の減額を、制限する処理をすることができる。さらに、売り手ユーザが融資額の全部または一部を返済した場合には、融資管理部416は、出品キャンセル及び/又は出品した商品の価格の減額についての制限を解除することができる。このような制限を付すまたは解除する際には、融資管理部416は、当該制限に関する情報を取引管理DBに記憶させることができる。
これにより、融資を受けた売り手ユーザが商品をキャンセルすることなどにより借り逃げすることを抑制することができ、電子商取引プラットフォームを管理する者は、債権回収リスクを低減することができる。
融資管理部416は、売り手ユーザに対して融資をする場合にはその融資の担保として、売り手ユーザが出品した商品の一部又は全部を、電子商取引プラットフォームが管理する施設に保管することを要求し、商品が保管されたことを、検知する処理をすることができる。さらに、売り手ユーザが融資額の全部または一部を返済した場合には、融資管理部416は、施設に保管された商品を売り手ユーザのもとに返送する返送要求を受け付ける処理をすることができる。このように商品を保管又は返送する際には、融資管理部416は、当該保管又は返送に関する情報を取引管理DBに記憶させることができる。
このように、融資をする場合に、売り手ユーザの管理下にある商品を電子商取引プラットフォームの管理下に置くことにより、売り手ユーザが買い手ユーザに商品を発送しないことなどにより、取引が不成立となるリスクを低減することができる。そのため、電子商取引プラットフォームを管理する者にとっては、債権回収リスクを低減することができる。
融資管理部416は、融資を行った売り手ユーザが出品した商品が購入された場合に、当該商品の売り上げの一部または全部を、融資に対する返済として回収する処理を実行することができる。
これにより、売り手ユーザが売り上げを上げたときに債権回収をすることができるため、電子商取引プラットフォームを管理する者は、債権回収リスクを低減することができる。また、売り手ユーザにとっては、債務返済手続きを省略することが可能となり、返済の手間を削減することができる。
(2)端末の機能構成
図8は、実施形態に係る端末120の機能構成の一例を示す図である。図8に開示の機能部は、情報処理装置200が備えるプロセッサ201と、メモリ202と、ストレージ203と、入出力I/F204と、通信I/F205との協働により実現される。
図8に示すように、端末120は、例えば、入出力部811と、送受信部812と、表示制御部813と、売買処理部814と、融資申請部815と、記憶部820とを有する。なお、各機能部の機能または処理は、実現可能な範囲において、機械学習またはAI(Artificial Intelligence)により実現されてもよい。
入出力部811は、例えば、入出力I/F204を介してプロセッサ201により実現されうる。また、送受信部812は、例えば、通信I/F205を介してプロセッサ201により実現されうる。表示制御部813と、売買処理部814と、融資申請部815とは、プロセッサ201が、記憶部820に格納されているプログラムを読み出して実行することで実現されうる。記憶部820は、メモリ202および/またはストレージ203を用いて実現されうる。
記憶部820は、実施形態に係る端末120が実行するプログラムを記憶しており、例えば、売り手ユーザや買い手ユーザが利用する電子商取引に関する処理や、売り手ユーザが利用する融資を補助する処理を実行するためのプログラムなどを記憶する。また、この電子商取引に関する処理を実行するプログラムと、融資を補助する処理を実行するプログラムとは別のプログラムであってもよい。
入出力部811は、入出力I/F204を介して各種データの入力を受け付ける処理、及び、入出力I/F204を介して各種データを出力する処理を行う機能を有する。例えば、入出力部811は、タッチパネル等に対するユーザ操作を受け付ける。
送受信部812は、通信I/F205を介してサーバ110から各種データを受信する受信部、及び、通信I/F205を用いて各種データをサーバ110に送信する送信部としての機能を有する。
売り手ユーザ側から送信される各種データは、例えば、出品する商品の商品情報や商品価格を含む出品要求、及び、融資申請が挙げられる。また、買い手ユーザ側から送信される各種データは、例えば、出品された商品に対する各種アクションや、決済処理依頼が挙げられる。
売り手ユーザ側が受信する各種データは、例えば、サーバ110からの、商品の売買が成立した後の決済完了通知、融資完了通知、及び電子商取引に関する画面情報が挙げられる。また、買い手ユーザ側が受信する各種データは、電子商取引に関する画面情報が挙げられる。
表示制御部813は、受信された画面情報に基づいて、表示装置(例えばタッチパネル)に出品補助画面や電子商取引画面を表示制御する。
売買処理部814は、電子商取引に関する処理を実行する機能を有する。例えば、売買処理部814は、売り手ユーザ側として、商品情報を登録する機能や、買い手ユーザと商品について交渉する機能を有する。また、売買処理部814は、買い手ユーザ側として、商品を閲覧したり、商品を選択したり、決済を指示したりする機能を有する。
融資申請部815は、売り手ユーザ側が出品した商品に付与された与信枠に基づいて、サーバ110に対して融資の申請をする機能を有する。例えば、融資申請部815は、売り手ユーザの操作に応答して、サーバ110のユーザ管理DBにアクセスして、総与信枠の情報を閲覧する。また、融資申請部815は、ユーザの操作に応答して、出品リストの表示リクエストをサーバ110に送信し、商品と商品に付与された与信枠とが対応付けられて表示される出品リストをサーバ110から取得して、画面に表示制御するようにしてもよい。
次に、融資申請部815は、ユーザの操作に応答して、総与信枠の範囲において、融資の申請をサーバ110に送信する。この際、融資申請部815は、申請する融資額とともに、融資に利用する与信枠が付与された商品に関する情報を、サーバ110に送信してもよい。これにより、例えば、商品Aと商品Bを出品している場合に、売り手ユーザは上述した出品キャンセル等の制限を受ける商品を選択することが可能となる。そのため、売り手ユーザの商品管理の利便性がより向上する。
ここで、送受信部812は、サーバ110の融資管理部416により融資が実行された後、融資に利用する与信枠が付与された商品について、出品キャンセル及び/又は出品した商品の価格の減額が制限される旨の通知や、その商品を電子商取引プラットフォームが管理する施設に保管することを要求する旨の通知を受領してもよい。
<実施形態の動作処理>
図9を参照し、実施形態に係る取引システム1の処理について説明する。図9は、実施形態に係る取引システム1の処理のシーケンスの一例を示す。図9に示すシーケンスの例では、端末120Aは、売り手ユーザが商品情報を登録したり融資申請をしたりする端末であり、端末120Bは、買い手ユーザが利用する端末である。
ステップS901で、端末120Aの送受信部812は、売り手ユーザの操作に応じて、商品情報及び商品の価格とともに、商品の出品要求をサーバ110に送信する。商品情報は、例えば商品の画像情報や商品の名称等を含む。
ステップS902で、サーバ110の出品管理部414は、出品要求を受けた商品の出品処理を実行する。例えば、サーバ110の送受信部412が出品要求と商品情報と商品の価格とを受信し、出品管理部414は、出品要求に応じて出品IDを設定して商品に関する情報を取引管理DBに格納する。また、サーバ110の出品管理部414は、電子商取引プラットフォームにおいて、商品情報及び価格を公開し、任意のユーザに閲覧可能とする。
ステップS903で、サーバ110の与信枠付与部415は、出品された商品に対して付与する与信枠を決定し、取引管理DBに記憶する。例えば、商品の属するカテゴリの商品相場価格、及び/又は、出品された商品の希少性に基づいて、与信枠を決定することが挙げられる。より具体的には、出品された商品の価格と商品相場価格との差や、商品の希少性に基づいて、出品された商品が売れる期待値を与信率として算出し、商品の価格に与信率を乗じた額を与信枠とすることができる。また、与信率を用いずに、商品の価格から与信枠を直接定めてもよい。なお、与信枠の決定には、与信枠を付与しないという決定がされてもよい。出品された商品の価格と商品相場価格との差に基づいて与信枠を決定する場合、商品の価格が商品相場価格よりも低い場合に、商品の価格が商品相場価格よりも高い場合よりも与信率を高く設定してもよい。
ステップS904で、サーバ110の出品管理部414は、送受信部412を介して、出品された商品に対して買い手候補となるユーザからアクションを受け付ける。アクションとしては、商品ページの閲覧、商品のお気に入り登録、又は商品に対するコメントの付与が挙げられる。出品管理部414は、商品ページの閲覧回数、商品のお気に入り登録数、コメント数、及び/又は、コメント内容などのアクションに関する情報を取引管理DBに記憶させる。
ステップS905で、サーバ110の与信枠付与部415は、取引管理DBが記憶するアクションに基づいて、与信枠を決定し、取引管理DBに記憶する。この際、先に取引管理DBに記憶した与信枠をステップS905で決定した与信枠に更新することができる。
ステップS906で、端末120Aの融資申請部815は、売り手ユーザの操作に応じて、融資額や融資に利用する与信枠を有する商品IDとともに、融資申請をサーバ110に送信する。この際、端末120Aの融資申請部815とサーバ110の融資管理部416の間で、融資の返済方法及び返済条件について合意形成を行うことができる。
ステップS907で、サーバ110の融資管理部416は、融資申請に応じて、融資に関する処理を実行する。例えば、サーバ110の送受信部412が融資申請と融資額などの融資に関する情報とを受信し、融資管理部416は、融資申請に応じて融資IDを設定して融資に関する情報を融資管理DBに格納する。そして、融資管理部416は、融資を実行する。例えば、融資管理部416は、金融機関などの他の事業者によって運営される外部システムを介して、所定の口座から売り手ユーザの有する口座に所定の資金を融資したり、電子商取引プラットフォームで利用可能な通貨又はポイントを発行することにより融資を実行したりすることができる。
ステップS908で、サーバ110の融資管理部416は、融資管理DBに記憶した商品IDに対応する商品について、出品キャンセル及び/又は出品した商品の価格の減額を、制限する処理を行うことができる。
ステップS909で、サーバ110の融資管理部416は、融資を完了した旨の通知を売り手ユーザに送信するように送受信部412に指示をする。
ステップS910で、サーバ110の出品管理部414は、売り手ユーザと買い手ユーザとを仲介して、商品の売買取引処理を実行する。出品管理部414は、公知の電子商取引プラットフォームが提供する機能を実行することで、商品の売買取引を成立させることができる。
ステップS911で、買い手ユーザの端末120Bの売買処理部814は、商品の代金を支払うための決済処理を依頼するリクエストをサーバ110に送信する。
ステップS912で、サーバ110の出品管理部414は、決済処理を実行する。例えば、電子バリューでの支払いであれば、買い手ユーザのアカウントの残高から、代金分の電子バリューの値を減算し、この電子バリューの値を売り手ユーザのアカウントの残高に加算する。
ステップS913で、サーバ110の融資管理部416は、当該商品の売り上げの一部または全部を、融資に対する返済として回収する処理を実行する。例えば、電子バリューでの支払いであれば、売り手ユーザのアカウントの残高から、商品に付与された与信枠の額の分だけ電子バリューの値を減算し、債権を回収することができる。
ステップS913で、サーバ110の融資管理部416は、決済及び返済が完了すると、決済及び返済完了通知を、送受信部412を介して端末120Aに送信するよう制御する。なお、決済完了通知は、端末120Bに通知されてもよい。
<<実施例>>
実施形態の実施例は、融資を行った売り手ユーザに対して、融資の返済に関する情報
とともに、返済に適した商品の出品を勧める通知を送信する実施例である。
<<実施例の効果>>
実施例によれば、融資を行った売り手ユーザに対して商品の出品を促すことにより、返済を補助するとともに、電子商取引プラットフォームを管理する者は、債権回収リスクを低減することができる。
<<実施例の機能構成>>
以下の説明において、実施形態と同様の機能構成については同一の符号を付すと共に、説明を省略する。また、実施形態と同様の作用および効果についても、説明を省略する。以下、実施形態との相違点を中心に説明する。
この実施例では、サーバ110の融資管理部416は、融資を行った売り手ユーザに対して、融資に対する返済に関する情報とともに、商品の出品を勧める通知を送信する処理を実行する。ここで、商品の出品を勧める通知には、融資の返済の観点から、出品を勧める商品の価格帯についての情報や、売り手ユーザが保有している可能性のある商品カテゴリの相場情報、そのほか、売買が成立しやすい商品の情報などを含めることができる。なお、売り手ユーザが保有している可能性のある商品カテゴリは、売り手ユーザの過去の商品購入履歴などから推定することができる。
そのほか、この実施例におけるサーバ110及び端末120の機能構成は、実施形態と同様とすることができる。
<<実施例の動作処理>>
図10を参照し、実施例に係る取引システム1の処理について説明する。図10は、実施例に係る取引システム1の出品推奨処理のシーケンスの一例を示す。
実施例では、融資処理を行うステップS909までは、実施形態と同様とすることができる。ステップS1001は、融資処理を行った後のステップである。ステップS1001で、サーバ110の融資管理部416は、融資管理DBを参照し、融資を行った売り手ユーザの融資及び返済の状況の確認をする。この際、融資管理部416は、残りの返済額を特定する。
ステップS1002で、サーバ110の融資管理部416は、売り手ユーザに出品を勧める商品に関する情報を特定する。例えば、融資管理部416は、取引管理DBを参照し、売り手ユーザの過去の商品取引履歴から、売り手ユーザが保有している可能性のある商品カテゴリを特定し、その商品カテゴリの相場情報や取引数を特定する。これにより、売り手ユーザが取り扱いやすい商品カテゴリに関して、出品時の価格設定に有用な相場情報や、出品した商品の購入されやすさを評価する一つの指標としての取引数を得ることができる。
また、融資管理部416は、売り手ユーザが保有している可能性のある商品の他に、取引管理DBを参照して、取引数が多い商品カテゴリ及びその相場情報、出品から購入までの期間が短い商品カテゴリ及びその相場情報などを特定してもよい。このような商品に関する情報は、出品した場合に売れやすい商品の情報となる。
ステップS1003で、サーバ110の融資管理部416は、売り手ユーザに出品を勧める商品に関する情報をとりまとめて、端末120Aに送信するように送受信部412に指示する。
以上の処理によって、売り手ユーザに自身が取り扱いやすい商品及び売れやすい商品に関する情報を知らせることにより、出品を促進することができる。売り手ユーザが出品をして売り上げを上げるほど、電子商取引プラットフォームを管理する者は、債権回収の機会が増え、債権回収リスクを低減することができる。
なお、上述したとおり、本発明は、上記の実施形態及び実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において様々な変形が可能である。すなわち、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。
1…取引システム、110、110A、110B…サーバ、120、120A、120B、120C、120X…端末、130…ネットワーク、200…情報処理装置、201…プロセッサ、202…メモリ、203…ストレージ、204…入出力インタフェース(入出力I/F)、205…通信インタフェース(通信I/F)、411…入出力部、412…送受信部、413…表示制御部、414…出品管理部、415…与信枠付与部、416…融資管理部、420…記憶部、811…入出力部、812…送受信部、813…表示制御部、814…売買処理部、815…融資申請部、820…記憶部

Claims (13)

  1. 情報処理装置が、
    第1ユーザが利用する他の情報処理装置から、電子商取引プラットフォームに対する商品の出品要求を受信するステップと、
    前記出品要求の受信後、前記商品の出品処理を実行するステップと、
    前記第1ユーザが決定した前記出品された商品の価格に基づいて、前記商品の出品によって加算される与信枠を決定するステップと、
    前記第1ユーザの総与信枠に前記与信枠を追加するステップと、
    を実行する情報処理方法。
  2. 前記与信枠を決定するステップは、
    前記出品処理が実行された場合に、前記商品の価格と、前記商品の属するカテゴリの商品相場価格または出品された前記商品の希少性のうち少なくとも1つとに基づいて前記与信枠を決定するステップを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
  3. 前記与信枠を決定するステップは、
    出品された前記商品に対して他の第2ユーザからアクションがなされた場合に、前記商品の価格と、前記アクションの数とに基づいて、前記与信枠を決定するステップを含む、
    請求項1又は2に記載の情報処理方法。
  4. 前記アクションが、前記商品のページの閲覧、前記商品のお気に入り登録、又は前記商品に対するコメントの付与であることを含む、請求項3に記載の情報処理方法。
  5. 前記与信枠を決定するステップは、
    出品された前記商品が購入された場合又は出品がキャンセルされた場合に、当該商品に付与された前記与信枠を取り消すステップをさらに実行させる、請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理方法。
  6. 前記第1ユーザの総与信枠の限度内で、前記第1ユーザから、融資申請を受信するステップと、
    前記融資申請に応じて、前記第1ユーザに対して融資を行うステップと、をさらに実行させる、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理方法。
  7. 前記融資を行うステップは、
    前記融資を前記電子商取引プラットフォームにおいて使用可能な価値により行うステップを含む、請求項6に記載の情報処理方法。
  8. 前記融資を行うステップは、
    融資の担保として、前記第1ユーザが出品した前記商品の一部又は全部について、出品キャンセル及び/又は出品した前記商品の価格の減額を、制限するステップを含む、請求項6から7のいずれか一項に記載の情報処理方法。
  9. 前記融資した額の全部または一部を返済した場合に、前記出品キャンセル及び/又は前記出品した商品の価格の減額に関する制限を、解除するステップをさらに含む、請求項8に記載の情報処理方法。
  10. 融資を行った前記第1ユーザが出品した前記商品が購入された場合に、当該商品の売り上げの一部または全部を、前記融資に対する返済として回収するステップをさらに実行させる、請求項6からのいずれか一項に記載の情報処理方法。
  11. 融資を行った前記第1ユーザに対して、前記融資に対する返済に関する情報とともに、商品の出品を勧める通知を送信するステップをさらに実行させる、
    をさらに実行させる、請求項6から10のいずれか一項に記載の情報処理方法。
  12. 第1ユーザが利用する他の情報処理装置から、電子商取引プラットフォームに対する商品の出品要求を受信する受信部と、
    前記出品要求の受信後、前記商品の出品処理を実行する出品管理部と、
    前記第1ユーザが決定した前記出品された商品の価格に基づいて、前記商品の出品によって加算される与信枠を決定する与信枠付与部と、
    前記第1ユーザの総与信枠に前記与信枠を追加する前記与信枠付与部と、
    を有する情報処理装置。
  13. 情報処理装置に、
    第1ユーザが利用する他の情報処理装置から、電子商取引プラットフォームに対する商品の出品要求を受信するステップと、
    前記出品要求の受信後、前記商品の出品処理を実行するステップと、
    前記第1ユーザが決定した前記出品された商品の価格に基づいて、前記商品の出品によって加算される与信枠を決定するステップと、
    前記第1ユーザの総与信枠に前記与信枠を追加するステップと、
    を実行させるプログラム。
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