JP7297444B2 - グリコシル化モノ(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸及びグリコシル化ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸 - Google Patents
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Description
1. グリコシル化モノ(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(MHET)又はグリコシル化ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(BHET)を含む化合物。
2. MHET又はBHET及び糖がグリコシド結合を介して互いに化学結合している、実施形態1に記載の化合物。
3. 糖と化学結合した、モノ(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(MHET)又はビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸を含む化合物。
4. MHET又はBHET及び糖がグリコシド結合を介して互いに化学結合している、実施形態3に記載の化合物。
5. 糖が単糖又は二糖である、実施形態2~4の少なくとも1つに記載の化合物。
6. 単糖又は二糖が、六炭糖及び五炭糖からなる群から選択される、実施形態5に記載の化合物。
7. 単糖又は二糖が、α-グルコース、β-グルコース、α-フルクトース、β-フルクトース、α-ガラクトース及びβ-ガラクトース、α-マンノース及びβ-マンノース、キシロース、N-アセチルグルコサミン、グルコサミン、並びにグルクロン酸から選択される、実施形態5に記載の化合物。
8. 化合物がMHET又はBHETの酵素的グリコシル化により得られる、実施形態1~7の少なくとも1つに記載の化合物。
9. 化合物がMHET又はBHETの酵素的グリコシル化により形成される、実施形態1~8の少なくとも1つに記載の化合物。
10. 酵素的グリコシル化が、グルコシダーゼ、ガラクトシダーゼ、又はフルクトシダーゼにより触媒される、実施形態8又は9に記載の化合物。
11. 酵素的グリコシル化がグルコシダーゼにより触媒される、実施形態10に記載の化合物。
12. グルコシダーゼがα-グルコシダーゼ又はβ-グルコシダーゼである、実施形態11に記載の化合物。
13. MHET又はBHETがポリエチレンテレフタレート(PET)から細菌分解又は酵素分解により得られる、実施形態8~12の少なくとも1つに記載の化合物。
14. MHET又はBHETがポリエチレンテレフタレート(PET)から細菌分解又は酵素分解により形成される、実施形態8~13の少なくとも1つに記載の化合物。
15. PETの酵素分解がヒドロラーゼにより触媒される、実施形態13又は14に記載の化合物。
16. ヒドロラーゼのPETエースがイデオネラ・サカイエンシス(Idionella sakaiensis)由来である、実施形態15に記載の化合物。
17. ヒドロラーゼが、配列番号1に示されたアミノ酸配列を含む、実施形態15又は16に記載の化合物。
18. MHET又はBHETの酵素的グリコシル化のための酵素及びPETの酵素分解のための酵素が一緒に用いられる、実施形態13~17の少なくとも1つに記載の化合物。
19. 酵素的グリコシル化のための酵素及びPETの酵素分解のための酵素を含有する微生物が用いられる、実施形態18に記載の化合物。
20. グリコシド結合を介して糖と化学結合したMHET又はBHETからなる、実施形態1~19の少なくとも1つに記載の化合物。
21. 化合物が以下の構造(a)又は(b)の1つを有する、実施形態1~20の少なくとも1つに記載の化合物:
22. 化合物が、少なくとも1つのメタクリル残基を更に含む、実施形態1~19の少なくとも1つに記載の化合物。
23. 化合物が以下の構造を有する、実施形態22に記載の化合物:
24. 化合物が以下の構造を有する、実施形態23に記載の化合物:
28. 化合物が以下の構造を有する、実施形態27に記載の化合物:
29. R2が、飽和又は不飽和脂肪族C5~C20炭化水素側鎖、好ましくは飽和又は不飽和脂肪族C5~C15炭化水素側鎖、より好ましくは飽和又は不飽和脂肪族C8~C12炭化水素側鎖、より好ましくは飽和又は不飽和脂肪族C10炭化水素側鎖、及びより特に好ましくは飽和脂肪族C10炭化水素側鎖である、実施形態28に記載の化合物。
30. 以下の構造(a)~(j)を有する化合物から選択される、実施形態28に記載の化合物:
31. グリコシド結合を介してMHET又はBHETと化学結合した糖がメタクリル化されている、実施形態2~24、26~29、又は30(b)~(j)に記載の化合物。
32. 実施形態1~31の少なくとも1つに記載の化合物のポリマー。
33. ポリマーがバイオハイブリッドポリマーである、実施形態32に記載のポリマー。
34. モノ(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(MHET)又はビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(BHET)の酵素的グリコシル化の工程を含む、グリコシル化モノ(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(MHET)又はグリコシル化ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(BHET)を含む化合物を調製するための方法。
35. 酵素的グリコシル化の工程において、MHET又はBHET及び糖がグリコシド結合を介して一緒に化学結合する、実施形態34に記載の方法。
36. 糖が単糖又は二糖である、実施形態35に記載の方法。
37. 単糖又は二糖が、六炭糖及び五炭糖を含有する群から選択される、実施形態36に記載の方法。
38. 単糖又は二糖が、α-グルコース、β-グルコース、α-フルクトース、β-フルクトース、α-ガラクトース及びβ-ガラクトース、α-マンノース及びβ-マンノース、キシロース、N-アセチルグルコサミン、グルコサミン、並びにグルクロン酸から選択される、実施形態37に記載の方法。
39. 酵素的グリコシル化が、グルコシダーゼ、ガラクトシダーゼ、又はフルクトシダーゼにより触媒される、実施形態34~38の少なくとも1つに記載の方法。
40. 酵素的グリコシル化がグルコシダーゼにより触媒される、実施形態39に記載の方法。
41. グルコシダーゼがα-グルコシダーゼ又はβ-グルコシダーゼである、実施形態40に記載の方法。
42. MHET又はBHETがポリエチレンテレフタレート(PET)から細菌分解又は酵素分解により得られる、実施形態34~41の少なくとも1つに記載の方法。
43. 好ましくは、酵素的グリコシル化の工程の前に、ポリエチレンテレフタレート(PET)のMHET又はBHETへの細菌分解又は酵素分解の工程を含む、実施形態34~42の少なくとも1つに記載の方法。
44. PETの酵素分解がヒドロラーゼにより触媒される、実施形態42又は43に記載の方法。
45. ヒドロラーゼのPETエースがイデオネラ・サカイエンシス由来である、実施形態44に記載の方法。
46. ヒドロラーゼが、配列番号1に示されたアミノ酸配列を含む、実施形態44又は45に記載の方法。
47. MHET又はBHETの酵素的グリコシル化のための酵素及びPETの酵素分解のための酵素が一緒に用いられる、実施形態42~46の少なくとも1つに記載の方法。
48. 酵素的グリコシル化のための酵素及びPETの酵素分解のための酵素を含有する微生物が用いられる、実施形態47に記載の方法。
49. 更なる工程において、メタクリル残基が、グリコシル化MHET又はグリコシル化BHETと化学結合し、メタクリル残基が、好ましくは、グリコシル化MHET又はグリコシル化BHETと酵素的エステル化により化学結合し、酵素的エステル化が好ましくはリパーゼにより触媒される、実施形態34~48の1つに記載の方法。
50. メタクリル残基が、メタクリル酸ビニルメチルの添加によりグリコシル化MHET又はグリコシル化BHETと化学結合する、実施形態49に記載の方法。
51. 更なる工程において、親油性側鎖、好ましくは飽和又は不飽和脂肪族炭化水素側鎖が、グリコシル化MHET又はグリコシル化BHETと化学結合する、実施形態34~48の少なくとも1つに記載の方法。
52. 親油性側鎖が、飽和又は不飽和C5~C20炭化水素側鎖、好ましくは飽和又は不飽和C5~C15炭化水素側鎖、より好ましくは飽和又は不飽和C8~C12炭化水素側鎖、より好ましくは飽和又は不飽和C10炭化水素側鎖、及び特に好ましくは飽和C10炭化水素側鎖である、実施形態51に記載の方法。
53. 親油性側鎖が飽和C10炭化水素側鎖である、実施形態52に記載の方法。
54. 親油性側鎖がデカノールの添加により結合する、実施形態51~53の1つに記載の方法。
55. 酵素的グリコシル化の工程の後に重合の工程が続く、実施形態34~54の少なくとも1つに記載の方法。
56. 実施形態34~55の1つに記載の方法により得られるポリマー。
57. ポリマーがバイオハイブリッドポリマーである、実施形態56に記載のポリマー。
58. MHET及び/又はBHETの酵素的グリコシル化のための少なくとも1つの酵素、並びにPETの酵素分解のための少なくとも1つの酵素を含有する微生物。
59. 微生物が組換え微生物であり、MHET及び/若しくはBHETの酵素的グリコシル化のための酵素並びに/又はPETの酵素分解のための酵素が組換え酵素である、実施形態58に記載の微生物。
60. 酵素的グリコシル化のための酵素が、グルコシダーゼ、ガラクトシダーゼ、又はフルクトシダーゼである、実施形態58又は59に記載の微生物。
61. 酵素的グリコシル化のための酵素がグルコシダーゼである、実施形態60に記載の微生物。
62. グルコシダーゼがα-グルコシダーゼ又はβ-グルコシダーゼである、実施形態61に記載の微生物。
63. PETの酵素分解のための酵素がヒドロラーゼである、実施形態58~62の少なくとも1つに記載の微生物。
64. ヒドロラーゼのPETエースがイデオネラ・サカイエンシス由来である、実施形態63に記載の微生物。
65. ヒドロラーゼが配列番号1に示されたアミノ酸配列を含む、実施形態63又は64に記載の微生物。
66. モノ(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(MHET)又はビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸の酵素的グリコシル化により生成される化合物であって、MHET又はビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸が、PETから細菌又は酵素による分解により生成される、化合物。
67. 糖と化学結合した、モノ(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(MHET)又はビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸により特徴づけられる化合物。
68. MHET又はビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸及び糖が、グリコシド結合を介して互いに化学結合している、実施形態66及び67に記載の化合物。
69. モノ(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(MHET)又はビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸のグリコシル化後に重合され得る化合物。
70. 糖が単糖又は二糖である、実施形態66又は67に記載の化合物。
71. 前記単糖又は二糖が、六炭糖及び五炭糖からなる群(α-グルコース、β-グルコース、α-フルクトース、β-フルクトース、α-ガラクトース及びβ-ガラクトース、α-マンノース及びβ-マンノース、キシロース、N-アセチルグルコサミン、グルコサミン、グルクロン酸)から選択される、実施形態70に記載の化合物。
他に指示がない限り、この発明に用いられる用語は、当業者にとってのそれらの通常の意味で理解されるべきである。
α-グルコシダーゼ(スクロースイソメラーゼ):微生物(プロタミノバクター・ルブルム(Protaminobacter rubrum) Z 12 (CBD 574.77))の懸濁液中。それは、好ましくは、モノグルコシル化に用いられ得る。酵素反応についての最適なpH値はpH=6である。
ストレプトコッカス・オラリス(Streptococcus oralis)由来のα-グルコシダーゼ、GTFRは、まず、グルコースを受容体へ転移させる。実施例(6)に実証されているように、より長い反応時間後、別のグルコース単位がグルコシル化受容体のグルコースへ転移される。酵素反応についての最適なpH値はpH=6である。GTFRは、Fujiwaraら(Fujiwaraら、Infect Immun.、2000; 68(5):2475~83頁、2000)においてのようにS. オラリスから精製することができる。
アーモンド由来のβ-グルコシダーゼEC.3.2.1.21、CAS 9001-22-3 (BioChemika 49290、WA10531)。酵素反応についての最適なpH値はpH=5.2である。
アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)由来のβ-ガラクトシダーゼ、CAS 9031-11-2 (Sigma G5160-25KU)。酵素反応についての最適なpH値はpH=5.2である。
酵母由来のβ-フルクトシダーゼ(Boehringer Mannheim GmbH、注文番号104914)。酵素反応についての最適なpH値はpH=5.2である。
リパーゼNovozymes 435は、酵素的エステル化又はエステル交換反応に用いることができる。酵素反応についての最適なpH値はpH=7.5である。
本発明の全ての化合物は単離することができる。したがって、本発明による全ての方法は、好ましくは、それぞれの化合物の単離を含む。
反応混合物を、溶媒から蒸留し、又は凍結乾燥する。グリコシル化MHET又はグリコシル化BHETを、カラムクロマトグラフィにより分離する。クロマトグラフィ材はシリカゲル60 (Macherey Nagel社、0.044~0.063mm)である。分離されるべき反応混合物の1グラムに対して、100gシリカゲルが用いられる。分離容器はガラスカラムである。好ましくは、1:20の直径対長さを有するカラムが用いられる。シリカゲルに、酢酸エチル:イソプロパノール:水(体積比6:3:1)の溶媒混合物中で吸い取らせ、非極性物質について、酢酸エチル:メタノール(体積比12:1)の混合物を用い、カラムを充填する。その後、反応混合物を、できる限り少量の溶媒中に溶解し(好ましくは、1ml中1g)、カラムに置く。溶媒での溶出により分離が起こる。溶出液を容器(10ml)中に収集し、どの容器に生成物が含有されているかをHPLCによって決定する。生成物と容器を合わせ、溶媒を蒸発させる。固体が得られる。
本発明において、MHET又はビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸が、酵素及びグリコース基質を用いて、グリコシル化される。二糖(例えば、スクロース、ラクトース、マルトース)、オリゴ糖(マルトオリゴ糖)、又は多糖(デキストラン、フルクトオリゴ糖、キチン、マンナン、セルロース)が糖基質として用いられる。グリコシル化MHET又はグリコシル化ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸の調製は、MHET又はビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸から行うことができる。MHET又はビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸は、ヒドロラーゼ、例えば、I.サカイエンシス由来のPETエース、例えば、配列番号1: MNFPRASRLMQAAVLGGLMAVSAAATAQTNPYARGPNPTAASLEASAGPFTVRSFTVSRPSGYGAGTVYYPTNAGGTVGAIAIVPGYTARQSSIKWWGPRLASHGFVVITIDTNSTLDQPSSRSSQQMAALRQVASLNGTSSSPIYGKVDTARMGVMGWSMGGGGSLISAANNPSLKAAAPQAPWDSSTNFSSVTVPTLIFACENDSIAPVNSSALPIYDSMSRNAKQFLEINGGSHSCANSGNSNQALIGKKGVAWMKRFMDNDTRYSTFACENPNSTRVSDFRTANCS (配列番号1)に示されたアミノ酸配列を有するPETエースを用いて、PETから製造することができる。両方の酵素を一緒に用いることができる。両方の酵素を含有する微生物もまた、製造のために用いることができる(図2参照)。
同様に、グリコシル化MHET及びグリコシル化ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸は、メタクリレートと組み合わせることができる。この目的のために、メタクリレートは、MHET又はビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸の1つ又は複数のアルコール官能基で酵素的にエステル化される。tert-ブチルアルコールが溶媒として用いられる場合、BHET-α-Glcを、50℃でアクリル酸ビニルメチル及びリパーゼNovozymes 435と反応させる時、二重エステル化生成物MA2-BHET-α-Glc及び単一グリコシル化MA-BHET-α-Glc(図6)が形成される。
合成されたグリコシル化BHETメタクリレート及びグリコシル化MHETメタクリレートは、ラジカル開始剤、例えば、ペルオキソ二硫酸カリウムを用いて重合することができる(図8、図9、図10)。
グリコシル化MHET及びグリコシル化ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸はまた、脂肪族アルコールと連結することができる。この目的のために、例えば、デカノールが、BHET-α-Glcで酵素的にエステル化される(図11)。溶媒tert-ブタノールを用いる場合、BHET-α-Glcを、50℃でデカノール及びリパーゼNovozymes 435と反応させた時、好ましくは、α-Glc-MHET-デカノールが生成される(図11)。デカノールの代わりに、チオール、アミン、及び他のアルコールもまた、グリコシル化BHETとコンジュゲートすることができる。これは、ビオチンを含有し、又は細胞培養スキャフォールドを構築するための生物学的直交クリック反応に用いることができる、異なるリンカーの導入を可能にする(図12)。
MHETは、図14において例として示されている。
MS (ESI、ネガティブ): C10H9O5 (M-H)-について計算209.045; gem. 209.045
MHET(0.05mol/l)及びスクロース(0.4mol/l)を、0.05Mリン酸バッファー(0.05mol/l、pH=6)中に溶解し、微生物(プロタミノバクター・ルブルムZ 12 (CBS 574.77))の懸濁液を加える。代替の実施形態において、α-グルコシダーゼ溶液(リン酸バッファー中100U)を加える。
MS (ESI、ネガティブ):C16H19O10 (M-H)-について計算371.0978; according to. 371.09727
MHET(0.05mol/l)及びセロビオース(0.4mol/l)を、酢酸ナトリウムバッファー(0.05mol/l、pH=5.2)又はリン酸バッファー(0.05mol/l、pH=7)中に溶解し、β-グルコシダーゼ溶液(酢酸ナトリウムバッファー又はリン酸バッファー中100U)を加える。セロビオースは、β-1,4-グルコシドにより一緒に連結された2個のグルコース分子からなる二糖である。酵素β-グルコシダーゼは、セロビオースのグルコースへの分解を可能にする。グルコースは、その反応中、MHETと化学結合する。
MS (ESI、ネガティブ):C16H19O10 (M-H)-について計算371.0978; according to. 371.09727
更なる試験結果は、図16、図17、及び以下の表に示されている。
MS(ESI、ポジティブ): C22H30NaO15 (M-H)-について計算557.1482; according to. 557.1477.
Di-1,3-β-グルコシル化MHETは、図18において例として示されている、更なる試験結果は以下の表に示されている。
MHET(0.05mol/l)及びラクトース(0.4mol/l)を、酢酸ナトリウムバッファー(0.05mol/l、pH=5.2)又はリン酸バッファー(0.05mol/l、pH=7)中に溶解し、β-ガラクトシダーゼ溶液(酢酸ナトリウムバッファー又はリン酸バッファー中100U)を加える。ラクトースは、β-1,4-グリコシド結合により連結されている、D-ガラクトースとD-グルコースからなる。β-ガラクトシダーゼは、この結合の加水分解を酵素的に触媒し、ガラクトースを生成し、そのガラクトースは、その反応中にMHETと化学結合する。
MS (ESI、ネガティブ): C16H19O10 (M-H)-について計算371.0978; according to. 371.0975
更なる試験結果は、図20、図21、及び以下の表に示されている。
MHET(0.05mol/l)及びスクロース (0.4mol/l)を、酢酸ナトリウムバッファー(0.05mol/l、pH=5.2)中に溶解し、フルクトシダーゼ溶液(酢酸ナトリウムバッファー中100U)を加えた。フルクトシダーゼ溶液は、スクロースのα-D-グルコースとβ-D-フルクトースへの切断を酵素的に触媒する。β-D-フルクトースは、その反応中、MHETと化学結合する。この目的のために、反応混合物をまた、水浴中、37℃の温度で振盪する。最適な生成物形成後、反応を停止させる。
ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート(0.05mol/l)及びスクロース(0.4mol/l)を、0.05Mリン酸バッファー(0.05mol/l、pH=7)中に溶解し、又は0.05Mリン酸バッファー(0.05mol/l、pH=6)中に溶解し、微生物(プロタミノバクター・ルブルムZ 12 (CBD 574.77))の懸濁液を加える。代替の実施形態において、α-グルコシダーゼ溶液(リン酸バッファー中100U)を加える。
α-グルコシル化ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレートは図22において例として示されている。0.05Mリン酸バッファー(0.05mol/l、pH=6)及び微生物(プロタミノバクター・ルブルムZ 12 (CBD 574.77))の懸濁液を用いた実施形態の試験結果は、図23、図24、及び以下の表に示されている。
Di-α-1,6-グルコシル化ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレートは、図25において例として示されている。更なる試験結果は、図26、図27、及び以下の表に示されている。
ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート(0.05mol/l)及びセロビオース(0.4mol/l)を、酢酸ナトリウムバッファー(0.05mol/l、pH=5.2)中に溶解し、β-グルコシダーゼ溶液(酢酸ナトリウムバッファー中100U)を加える。セロビオースは、β-1,4-グルコシドにより一緒に連結された2個のグルコース分子からなる二糖である。酵素β-グルコシダーゼは、セロビオースのグルコースへの分解を可能にする。グルコースは、その反応中、ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレートと化学結合する。
ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート(0.05mol/l)及びラクトース(0.4mol/l)を、酢酸ナトリウムバッファー(0.05mol/l、pH=5.2)又はリン酸バッファー(0.05mol/l、pH=7)中に溶解し、β-ガラクトシダーゼ溶液(酢酸ナトリウムバッファー又はリン酸バッファー中100U)を加える。ラクトースは、β-1,4-グリコシド結合により連結されている、D-ガラクトースとD-グルコースからなる。β-ガラクトシダーゼは、この結合の加水分解を酵素的に触媒し、ガラクトースを生成し、そのガラクトースは、その反応中にビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレートと化学結合する。
MS(ESI、ポジティブ): C24H34NaO16 (M-H)-について計算601.1745; according to. 601.1739
Di-β-グルコシル化ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレートは、図34において例として示されている。
MS(ESI、ポジティブ): C24H34O16Na (M-H)+について計算601.1745; according to. 601.1739
更なる試験結果は、図35、図36、及び以下の表に示されている。
BHET(0.05mol/l)及びスクロース (0.4mol/l)を、酢酸ナトリウムバッファー(0.05mol/l、pH=5.2)中に溶解し、フルクトシダーゼ溶液(酢酸ナトリウムバッファー中100U)を加えた。フルクトシダーゼ溶液は、スクロースのα-D-グルコースとβ-D-フルクトースへの切断を酵素的に触媒する。β-D-フルクトースは、その反応中、BHETと化学結合する。この目的のために、反応混合物をまた、水浴中、37℃の温度で振盪する。最適な生成物形成後、反応を停止させる。
α-グルコシル化MHET(20mg)を、250℃で50秒間、加熱する。ガス発生がある。水に一部、懸濁及び溶解して、白褐色の固体が残る。薄層クロマトグラフィ(MeOH/CH2Cl2)により、高重合体物質がその基質から形成され、及びUV活性でもあることが示されている。
40mg α-グルコシル化BHET及び72μl アクリル酸ビニルメチルを、2ml tert-ブタノール中に溶解する。その後、25mg Novozymes 435(アクリル樹脂上に固定化されている)を加える。その懸濁液を、50℃で18時間、振盪する。その後、その懸濁液を遠心分離し、上清をデカントし、回転エバポレータで圧縮する。その残留物を、シリカゲル60 (Macherey Nagel社、0.044~0.063mm)においてクロマトグラフ分析する(流体系: 1体積のメタノールに対して11体積の酢酸エチル)。白色の固体が得られた。
グリコシル化MA-BHET-α-Glcは、図37において例として示されている。更なる試験結果は、図38、図39、及び以下の表に示されている。
重水素化(CD3)2SOにおけるNMR
40mg α-グルコシル化BHET及び72μl アクリル酸ビニルメチルを、2ml tert-ブタノール中に溶解する。その後、25mg Novozymes 435(アクリル樹脂上に固定化されている)を加える。その懸濁液を、50℃で30時間、振盪する。その後、その懸濁液を遠心分離し、上清をデカントし、回転エバポレータで圧縮する。その残留物を、シリカゲルにおいてクロマトグラフ分析する(流体系: 1体積のメタノールに対して11体積の酢酸エチル)。白色の固体が得られた。
グリコシル化MA2-BHET-α-Glcは、図40において例として示されている。更なる試験結果は、図41、図42、及び以下の表に示されている。
CD3ODにおけるNMR
40mg α-グルコシル化BHET及び120μl 1-デカノールを、2ml tert-ブタノール中に加える。その後、25mg Novozymes 435(アクリル樹脂上に固定化されている)を加える。その懸濁液を、50℃で24時間、振盪する。その後、その懸濁液を遠心分離し、上清をデカントし、回転エバポレータで圧縮する。その残留物を、シリカゲルにおいてクロマトグラフ分析する(流体系: 1体積のメタノールに対して11体積の酢酸エチル)。白色の固体が得られた。グリコシル化α-Glc-MHET-デカノールは、図43において例として示されている。更なる試験結果は、図44、図45、及び以下の表に示されている。
CDCl3において測定されたNMR
40mg α-グルコシル化BHETを、2ml 50mM HEPESバッファー、pH7.5に加える。その後、25mg Novozymes 435(アクリル樹脂上に固定化されている)を加える。その懸濁液を、50℃で24時間、振盪する。その溶液の7.5のpH値を、1N NaOH溶液を加えることにより一定に保つ。その後、その懸濁液を遠心分離し、上清をデカントし、回転エバポレータで圧縮する。その残留物を、シリカゲルにおいてクロマトグラフ分析する(流体系: 3体積のイソプロパノールと1体積の水に対して6体積の酢酸エチル)。白色の固体が得られた。
α-グルコシル化MHETは、図46において例として示されている。更なる試験結果は、図47、図48、及び以下の表に示されている。
1ml 水及び50mg MA-BHET-α-Glc及び1mg K2O8S2を2ml DMSOに加える。この溶液を、窒素で2時間、すすぐ。その後、その反応を終了し、50℃で12時間、振盪する。溶媒を、凍結乾燥により除去し、その後、残留物の一部を、重水素化メタノール中に50℃で一晩、溶解し、1H-NMR 400MHzを測定した。試験結果は図49に示されている。
Claims (14)
- 以下の構造:
i)グリコシル化モノ(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(MHET)又はグリコシル化ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(BHET);あるいは
ii)糖と化学結合した、モノ(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(MHET)又はビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸であって、MHET又はBHET及び糖がグリコシド結合を介して互いに化学結合している、モノ(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(MHET)又はビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸
を含む化合物。 - MHET又はBHET及び糖がグリコシド結合を介して互いに化学結合している、請求項1のi)に記載の化合物。
- 糖が単糖又は二糖である、請求項1のii)又は請求項2に記載の化合物。
- 少なくとも1つのメタクリル残基の部位を更に含む、請求項1から3の少なくともいずれか一項に記載の化合物。
- 親油性側鎖の部位を更に含む、請求項1から3の少なくともいずれか一項に記載の化合物。
- グリコシド結合を介してMHET又はBHETと化学結合した糖がメタクリル化されている、請求項2から6のいずれか一項に記載の化合物。
- 請求項1から5及び7の少なくともいずれか一項に記載の化合物のポリマー。
- モノ(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(MHET)又はビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(BHET)の酵素的グリコシル化の工程を含む、グリコシル化モノ(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(MHET)又はグリコシル化ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタル酸(BHET)の構造を含む化合物を調製するための方法。
- 酵素的グリコシル化が、グルコシダーゼ、ガラクトシダーゼ、又はフルクトシダーゼにより触媒される、請求項9に記載の方法。
- MHET又はBHETがポリエチレンテレフタレート(PET)から細菌分解又は酵素分解により得られる、請求項9又は10に記載の方法。
- 更なる工程において、メタクリル残基が、グリコシル化MHET又はグリコシル化BHETと化学結合する、あるいは
更なる工程において、親油性側鎖が、グリコシル化MHET又はグリコシル化BHETと化学結合する、請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。 - 酵素的グリコシル化の後に重合工程が続く、請求項9から12の少なくともいずれか一項に記載の方法。
- 請求項13に記載の方法により得られるポリマー。
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