JP7296793B2 - 車両用灯具およびその制御方法 - Google Patents

車両用灯具およびその制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7296793B2
JP7296793B2 JP2019114173A JP2019114173A JP7296793B2 JP 7296793 B2 JP7296793 B2 JP 7296793B2 JP 2019114173 A JP2019114173 A JP 2019114173A JP 2019114173 A JP2019114173 A JP 2019114173A JP 7296793 B2 JP7296793 B2 JP 7296793B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lamp
rotation speed
light distribution
motor
scanning means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019114173A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021000866A (ja
Inventor
直樹 滝井
直久 多々良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koito Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Koito Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koito Manufacturing Co Ltd filed Critical Koito Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2019114173A priority Critical patent/JP7296793B2/ja
Priority to DE112020002939.5T priority patent/DE112020002939T5/de
Priority to US17/620,853 priority patent/US20220349547A1/en
Priority to PCT/JP2020/023826 priority patent/WO2020256027A1/ja
Priority to CN202080045094.8A priority patent/CN113994140A/zh
Publication of JP2021000866A publication Critical patent/JP2021000866A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7296793B2 publication Critical patent/JP7296793B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
  • Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)

Description

本発明は光走査方式の照明を行う車両用灯具とその制御方法に関するものである。
自動車等の車両の安全走行性を高めるために、自動車の前方領域に存在する先行車、対向車、歩行者等の対象物を検出し、検出した対象物を眩惑しないように配光制御する技術が提案されている。例えば、自動車のADB(Adaptive Driving Beam)配光制御は、ロービーム配光のカットオフラインよりも上側の領域を照明する際に、当該領域に存在する対象物に対して選択的に照明を行わないようにする配光制御である。このADB配光制御を実現するために光走査方式のランプが採用されている。
光走査方式の照明を行う車両用灯具として、光源から出射された光の照射方向を変化させながら光照射を行う走査ミラーを利用したヘッドランプが提案されている。例えば、特許文献1には、走査ミラーとして光源の光を反射する回転ミラー(回転リフレクタ)を備え、この回転ミラーをモーターで回転駆動することにより、当該回転ミラーにおける反射角を変化させ、光照射方向を変化させて光走査を行っている。
国際公開第2016/104319号
特許文献1の技術において、ADB配光制御での所望の領域の照明を実現する際には、光源での発光と、回転ミラーの回転タイミングを合せる必要がある。ADB配光制御のタイミングに合せて回転ミラーの回転を開始すると、モーターの始動から回転速度が安定するまでの立ち上がり時間の間において、モーター回転速度の変動に伴う照明のちらつきが発生し、配光特性が低下して運転者に違和感や不快感を生じさせる。
また、ADB配光制御を行っていないときに回転ミラーの回転を停止すると、停止している間にモーターの軸受、例えばボールベアリングや滑りベアリングの潤滑油の粘性が変化され、潤滑性が低下されて軸受の寿命が短くなるおそれがある。特に、ロービーム配光でランプが点灯されているときに回転ミラーを停止すると、点灯に伴うヘッドランプの温度上昇により潤滑油に好ましくない影響を与えることになる。
本出願人が提案している先行技術(特願2018-151020)においては、解決課題は相違するがADB配光制御の停止時にも回転ミラーを継続して回転している。このように回転ミラーを継続して回転すれば潤滑油の潤滑性の低下を抑制することが考えられる。しかし、この先行技術は、回転ミラーを常に所定回転速度、すなわちADB配光制御を行うときの回転速度で回転しているので、ヘッドランプの点灯時間が長くなると、回転ミラーの総回転数が増大してモーターの軸受における摩耗が進行され、モーターと回転ミラーを含めた回転走査手段の寿命が短くなることが考えられる。
本発明の目的は回転走査手段の長寿命化を図った車両用灯具とその制御方法を提供する。
本発明は、第1の配光での照明を行う第1ランプと、第1配光と異なる第2配光での照明を行う第2ランプを備え、第2ランプは光源から出射された光を走査する回転走査手段を備え、さらに回転走査手段の回転速度を制御するランプ制御手段を備える車両用灯具であって、ランプ制御手段は、第1ランプが点灯されている時に、第2ランプの点灯時における回転走査手段の回転速度を所定の第1回転速度に設定し、第2ランプの消灯時における回転走査手段の回転速度を第1回転速度よりも低速度の回転速度に制御する構成である。
本発明の車両用灯具は、回転走査手段は、モーターと、当該モーターにより回転駆動され、その回転位置変化に応じて光源から出射された光を異なる角度方向に向けて反射する回転ミラーを備える構成であることが好ましい。また、モーターは、潤滑剤で潤滑される軸受を備える構成であることが好ましい。
本発明におけるランプ制御手段による回転走査手段の制御は、第2ランプの消灯時の回転走査手段の回転速度を、第1回転速度よりも低速度の第2回転速度に制御する。また、第2ランプが消灯したときに、当該消灯から所定時間の間、回転走査手段の回転速度を第1回転速度よりも低速度で第2回転速度よりも高速度の第3回転速度に制御してもよい。さらに、第2ランプが消灯したときに、当該消灯から所定時間の間、回転走査手段の回転速度を、第1回転速度から第2回転速度にまで変化制御してもよい。
本発明の車両用灯具の制御方法は、第1配光での照明を行う第1ランプと、第1の配光と異なる第2配光での照明を行う第2ランプを備え、ランプ制御手段により第2ランプの光源の点灯状態を制御し、かつ当該光源から出射された光を走査する回転走査手段を制御する車両用灯具の制御方法であって、前記ランプ制御手段は、第1ランプが点灯されている時に、第2ランプの点灯時には前記回転走査手段の回転速度を第1回転速度に制御し、第2ランプの消灯時には前記回転走査手段の回転速度を前記第1回転速度よりも低速度の第2回転速度に制御する。
本発明によれば、ランプを消灯した時の回転走査手段の回転速度を、点灯している時の回転速度よりも低速度に制御するので、回転走査手段における軸受の潤滑性が改善され、一方で回転走査手段の総回転数が低減され、回転走査手段の寿命を長くすることができる。
本発明を適用した自動車のヘッドランプの概略水平断面図。 回転走査手段の一部を破断した概略斜視図。 モーターの断面図。 点灯制御装置のブロック構成図。 ロービーム配光とハイビーム配光の配光特性図。 ADB配光を説明する配光特性図。 先行技術の課題1を説明するためのモーター回転制御のタイミング図。 先行技術の課題2を説明するためのモーター回転制御のタイミング図。 本発明の実施形態1の点灯制御のタイミング図。 本発明の実施形態2の点灯制御のタイミング図。 実施形態2の点灯制御の変形例のタイミング図。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明を適用した自動車のヘッドランプHLの概略水平断面図である。このヘッドランプHLはランプボディ11と、透光性の前面カバー12で構成されたランプハウジング1を備え、このランプハウジング1に内装されたロービームランプユニット2とハイビームランプユニット3を備えている。以降の説明において、前後方向は自動車及びランプの前後方向に基づく方向である。
前記ランプハウジング1には、対象物検出装置4とランプ制御装置5が内装されている。前記対象物検出装置4は自動車の前方領域を撮像する撮像素子41と、この撮像素子41で撮像された画像を解析して対象物を検出する画像解析部42で構成されている。自動車の前方領域に対象物が存在すると、この対象物は撮像素子41により撮像され、画像解析部42において検出され、自動車に対する対象物の位置や方向を含む位置情報等が検出される。前記ランプ制御装置5は検出された対象物の位置情報に基づいて前記第2白色LED31の発光を制御する。この対象物検出装置4はランプハウジング1の外部に設けられてもよく、例えば自動車の車室内のフロントウインドに臨む位置、あるいはフロントバンパーやルーフに設けられてもよい。
前記ロービームランプユニット2は本発明における第1ランプであり、プロジェクタ型ランプユニットとして構成され、白色光を発光する光源としての第1白色LED(発光ダイオード)21と、この第1白色LED21から出射された白色光を集光状態に反射するリフレクタ22と、このリフレクタ22で集光された白色光を前方領域に投影する投影レンズ23を備えている。
前記ハイビームランプユニット3は本発明における第2ランプであり、光走査方式のADB配光制御のランプユニットとして構成されている。このハイビームランプユニット3は、白色光を出射する第2白色LED31と、この第2白色LED31から出射された白色光を反射するとともに、その反射方向を水平方向に偏向させる回転走査手段32と、反射された白色光を自動車の前方領域に向けて投影する投影レンズ33を備えている。
図2は前記回転走査手段32の一部を破断した斜視図であり、当該回転走査手段32はブラシレスモーター(以下、モーターと称する)6と、このモーター6により回転駆動される回転ミラー7を備えている。回転ミラー7はモーター6により回転駆動されたときの回転位置の変化に伴って、第2白色LED31に対向する反射面の水平方向の角度が連続的に変化するように構成されている。
回転ミラー7はボス73に2枚の半円形をしたブレード71,72が支持されており、全体としてほぼ円板状に形成されている。各ブレード71,72は表面、すなわち自動車の斜め前方に向けられている面が光反射面として構成されている。2枚のブレード71,72は前記ボス73と共に樹脂成形により一体形成されており、両ブレード71,72の表面にアルミニウム膜を蒸着、メッキ等した光反射膜が形成されている。2枚のブレード71,72の円周方向の間にはそれぞれ径方向に伸びる隙間が設けられており、この隙間は光反射を行わない無反射領域74として構成されている。また、2枚のブレード71,72はボス73を中心とした点対称の形状であり、光反射面としての表面の傾斜角度が円周方向に沿って連続的に変化する構成とされている。
図3は前記モーター6と回転ミラー7の断面図である。前記モーター6は円形浅皿状をしたベース62に組み立てられている。前記ベース62は、中心位置に開口された穴62aに臨んでステータ筒63が固定されており、このステータ筒63の内部に筒軸方向に離間配置された一対のボールボールベアリング64によって前記回転61軸が軸転可能に支持されている。この回転軸61の一端部は前記ベース62の表面側にまで延長され、前記回転ミラー7が取り付けられている。
前記ステータ筒63の外周面には、コア(鉄芯)に導線を巻回した複数(ここでは4個)のコイル65が円周方向に等しい間隔で配設されている。これらのコイル65は前記ステータ筒63と共にモーター6のステータを構成する。
前記回転軸61の他端には前記ステータ筒63及びコイル65を覆う外周位置に配設された短円筒容器状をしたローターヨーク66が取り付けられている。このローターヨーク66は強磁性体で構成されており、円形をした底壁の中心において前記回転軸61の他端に一体に取り付けられている。前記ローターヨーク66の円周壁の内面には円筒状をしたマグネット67が取り付けられている。図2に示したように、このマグネット67は円周方向にほぼ4等分した領域にS極とN極の各磁極が交互に配列されるように着磁されており、このマグネット67は前記ローターヨーク66と共にモーター6のローターを構成する。
前記ベース62の裏面側には回路基板8が取り付けられており、この回路基板8には、前記ランプ制御装置5を構成する回路部品が搭載されている。ここで、前記ランプ制御装置5は、モーター制御部51と点灯制御部52を備えており、前者は前記モーター6の回転を制御し、後者は前記ロービームランプユニット2と前記ハイビームランプユニット3の点灯状態を制御する。また、前記回路部品の一つとして、モーター6の回転状態を検出するホール素子81が搭載されている。さらに、外部の電源等に電気接続するためのコネクタ82が搭載されている。
前記ホール素子81は通常では円周方向に3つのホール素子が配設されており、各ホール素子81においてホール効果を利用して前記マグネット67のS極とN極の変化を検出することにより、ローターヨーク67、すなわち回転軸61の回転速度、回転方向を検出する。そして、この検出に基づいて前記コイル65に対する給電を制御してモーター6の回転を制御する。このホール素子81によるモーター制御の技術は公知であるので、ここではその詳細な説明は省略する。
図4は前記ランプ制御装置5のブロック構成図である。前記点灯制御部52は、ランプスイッチLSWのオン信号に基づいてロービームランプユニット2の第1白色LED21を発光制御するロービーム制御部521と、同じくハイビームランプユニット3の第2白色LED31を発光制御するハイビーム制御部522を備えている。このハイビーム制御部522はADBスイッチASWがオンされてADB配光制御に切り替えられたときに、前記ホール素子81で検出した検出信号に基づいて第2白色LED31の発光制御を行うことができる。
前記モーター制御部51は、前記モーター6の回転速度を制御する回転速度制御部511を備えている。この回転速度制御部511は、前記点灯制御部52での点灯制御状態、すなわち第1白色LED21と第2白色LED31の発光状態に基づいてモーター6の回転速度を変化制御する。ここでは、ADB配光制御を行う際に回転ミラー7を所定の回転速度で回転させるために、モーター6を予め設定した所定の第1回転速度に制御することが可能である。また、これよりも低速の回転速度に変化制御することも可能とされている。さらに、ここでは後述する本発明の実施形態を実行するためのタイマー512を備えている。
以上のヘッドランプHLは、ランプスイッチLSWがオンされ、ランプ制御装置5のロービーム制御部521によりロービームランプユニット2が点灯されると、図5(a)の配光特性図に示すようにロービーム配光領域PLの照明(Lo配光照明)が行われる。すなわち、自動車の前方領域の水平線Hにほぼ沿って延びるカットオフラインCOLを有し、このカットオフラインCOLよりも下側のロービーム配光領域(左上がり破線領域)PLの照明を行う。カットオフラインCOLは、鉛直線Vの右側(対向車線側)と左側(自車線側)とで高さが相違する。
ランプ制御装置5のハイビーム制御部522によりハイビームランプユニット3が点灯されると、図5(b)の配光特性図に示すように、このロービーム配光領域PLに加えてハイビーム配光領域PHの照明(Hi配光照明)が行われる。すなわち、第2白色LED31が発光されると、当該LED31から出射された光は回転ミラー7のブレード71,72の表面に投射され、ここで反射される。反射された光束は投影レンズ31に入射され、ヘッドランプHLの前方、すなわち自動車の前方に向けて投影され、自動車の前方領域に照射される。
これと同時に回転ミラー7はモーター6により回転され、第2白色LED31からの光が回転ミラー7のブレード71,72の表面に入射される円周方向の位置は円周方向に変化する。ブレード71,72の表面の傾斜角度は円周方向に変化しているので、回転ミラー7の回転に伴って入射する光束の入射角が変化され、反射される光の反射角も変化される。回転ミラー7の連続した回転により第2白色LED31からの白色光(白色ビーム)Lが水平方向に繰り返し走査される。この走査により、図に示すように、前記ロービーム配光領域PLのカットオフラインCOLよりも上側の領域(右上がり破線領域)のHi配光照明を行う。
このHi配光照明においては、対象物検出装置4において撮像素子41により自動車の前方領域を撮像し、画像解析部42で撮像した画像から対象物を検出する。図6に示す例では、歩行者M1,M2と対向車CARが検出されている。これらの対象物が検出されたときには、ランプ制御装置5は対象物検出装置4からの対象物の位置(方向)と、ホール素子81で検出した回転ミラー7の回転位置とに基づいて第2白色LED31の発光のタイミングやその光度(消光を含む)を制御する。
これにより、図6に示すように、Hi配光照明においては、対象物M1,M2,CARが存在する領域では第2白色LED31の光ビームLの照射が行われることがなく、ハイビームランプユニット3による照明が制限される。それ以外の領域では、第2白色LED31の光ビームLによる所要光度での照明が実行される。したがって、対象物としての対向車CARや歩行者M1,M2を眩惑することなく、自動車の前方領域の視認性を高めたADB配光制御が実現される。以降では、ADB配光制御を行うことが可能なHi配光照明を、Hi配光照明(ADB配光制御)と称する。
このようなADB配光制御を行うヘッドランプにおいて、ハイビームランプユニット3が点灯したときに、これと同期して回転ミラー7を回転制御する先行技術では課題1が生じる。すなわち、図7はロービームランプユニット2とハイビームランプユニット3の点灯制御と、回転ミラー7(モーター6)の回転速度の相関を示すタイミング図である。以降においては回転ミラー7の回転をモーター6の回転として説明する。横軸は時刻(t)の変化を表し、t1~t2,t3~においてロービームランプユニット2が点灯され、t4~t5においてハイビームランプユニット3も点灯される。この点灯制御において、単にハイビームランプユニット3の第2白色LED31の発光と同時にモーター6の回転を開始すると、モーター6が所定の第1回転速度v1に達するまでの立ち上がり時間Δt3の間は回転速度が安定せず、Hi配光照明(ADB配光制御)の配光特性が低下する。
この課題1を解消するために本出願人が前記した先行技術を提案しているが、この先行技術では次のような課題2が生じることが考えられる。この先行技術は、図8に示すように、ロービームランプユニット2が点灯されているときに、ハイビームランプユニット3の点灯・消灯にかかわらずモーター6を第1回転速度v1で回転制御する。すなわち、ハイビームランプユニット3が点灯されるt4~t5においてモーター6を回転することは勿論であるが、ロービームランプユニット2だけが点灯されるt1~t2,t3~t4,t5~においてもモーター6を回転するように制御する。
この先行技術によれば、ハイビームランプユニット3が点灯されてHi配光照明(ADB配光制御)が開始されるときには既にモーター6は所定の第1回転速度v1に達しており、モーター6の立ち上がり時間Δt3におけるモーター6の回転速度の変化に伴う照明のちらつきが防止される。なお、Hi配光照明(ADB配光制御)に設定する際には、必ず事前にランプスイッチLSWをオンしてロービームランプユニット2を点灯するので、ハイビームランプユニット3が点灯する時点ではモーター6は第1回転速度v1にまで達していることになる。
また、この先行技術によれば、ハイビームランプユニット3が消灯されているLo配光照明のときにもモーター6が回転されているので、モーター6が停止されているときにモーター6の軸受(ボールベアリング)64の潤滑油の粘性が高くなるようなことが防止され、潤滑性の低下による軸受64の寿命が短くなることが抑制される。しかし、前記したように、Hi配光照明(ADB配光制御)の停止時においても回転ミラー7が第1回転速度v1で回転されているため、モーター6の総回転数が増大し、軸受64における摩耗が問題になりモーター6の寿命が短くなるという課題2が生じる。
本発明において、ランプ制御装置5は、点灯制御部52によりロービームランプユニット2が点灯されると、これと同時にモーター制御部51によりモーター6が回転されることは先行技術と同じである。また、ロービームランプユニット2の点灯に加えてハイビームランプユニット3が点灯されたときに、モーター6が第1回転速度v1で回転され、Hi配光照明(ADB配光制御)が行われることも同じである。
その一方で、ロービームランプユニット2が点灯されていてもハイビームランプユニット3が発光されていないとき、すなわちロービームランプユニット2のみが点灯されているLo配光照明のときには、ランプ制御装置5は、モーター6が第1回転速度v1よりも低速度で回転されるように制御する。このモーター6の回転制御の実施の形態を次に説明する。
(実施形態1)
図9は実施形態1における、ロービームランプユニット2とハイビームランプユニット3の点灯状態と、モーター6の回転速度の相関を示すタイミング図である。横軸のt1~t5は時刻である。t0~t1、t2~t3の間はヘッドランプHLが消灯される。すなわち、ロービームランプユニット2とハイビームランプユニット3の双方が消灯される。t1~t2,t3~t4の間はロービームランプユニット2のみが点灯されるLo配光照明であり、t4~t5の間はハイビームランプユニット3も点灯されてHi配光照明及びADB配光制御が実行される。
Lo配光照明のt1~t2,t3~t4の間では、ハイビームランプユニット3は消灯状態であるが、モーター6は回転される。このモーター6の回転速度は、Hi配光照明(ADB配光制御)を実行するときの第1回転速度v1よりも低速の第2回転速度v2に制御されている(v1>v2)。ここでは第2回転速度v2は第1回転速度v1の50%の回転速度に設定されている。
Lo配光照明に加えてハイビームランプユニット3が点灯されるt4~t5のHi照明及びADB配光制御では、モーター6の回転速度は第2回転速度v2から第1回転速度v1に増速される。これにより、ハイビームランプユニット3において回転ミラー7による光走査が行われ、ハイビーム領域PHの照明(ADB配光制御)が行われる。このとき、モーター6は第1回転速度v1の50%の第2回転速度v2から第1回転速度v1まで増速されるので、モーター6が停止状態から回転を始める場合に比較して第1回転速度v1に達するまでの立ち上がり時間Δt1は極めて短くなり、回転速度の変動に伴う照明のちらつきの影響は殆ど生じることがなく、運転者に対する違和感や不快感等による配光特性の低下が防止される。
また、Lo配光照明のときにもモーター6が継続して回転制御されているので、軸受64における潤滑油の潤滑性の低下が抑制される。したがって、ロービームランプユニット2の点灯によりヘッドランプHLの温度が上昇し、モーター6の温度が上昇している場合においても、潤滑油の潤滑性の低下が抑制される効果が得られる。
さらに、Hi配光照明(ADB配光制御)が終了し、Lo配光照明になってもモーター6を継続して回転しているので、モーター6の軸受64における摩耗の影響は懸念されるが、モーター6の回転速度は第1回転速度v1の50%の第2回転速度v2であるので、回転時間に対するモーター6の総回転数の増大が抑制され、モーター6の寿命を長くすることが可能になる。
なお、t2~t3のようにヘッドランプHLが消灯されているときにはモーター6の回転も停止されるが、ヘッドランプHLの消灯時にはモーター6の温度上昇は殆どないので、モーター6の回転が停止されてもモーター6の軸受64における潤滑油の潤滑性の低下は抑制される。
(実施形態2)
図10は実施形態2における、ランプ制御装置5によるロービームランプユニット2とハイビームランプユニット3の点灯と、モーター6の回転制御のタイミング図である。実施形態2において、Hi配光照明(ADB配光制御)ではモーター6が第1回転速度v1で回転されていること、及びLo配光照明ではモーター6が第1回転速度v1よりも低速度の第2回転速度v2で回転されることは実施形態1と同じである。
一方、実施形態2では、t5においてHi配光制御(ADB配光制御)からLo配光照明に移行したとき、すなわち点灯していたロービームランプユニット2とハイビームランプユニット3のうち、ハイビームランプユニット3のみが消灯されたときには、その後の所定の移行時間txの間は、図10に実線で示すように、モーター6の回転速度は第2回転速度v2よりも高速度の第3回転速度v3に制御される(v1>v3>v2)。ここでは第3回転速度v3は第1回転速度v1の70%とされている。また、移行時間txは、図4に示したモーター制御部51のタイマー512に予め設定されている。
実施形態2は、ロービームランプユニット2のみが点灯されているときにもモーター6が継続して回転制御されているので、潤滑油の潤滑性の低下が抑制されることは実施形態1と同じである。また、ハイビームランプユニット3の消灯時においてもモーター6を継続して第1回転速度v1よりも低速度の第2回転速度v2、叉は第3回転速度v3で回転することにより、回転時間に対するモーター6の総回転数の増大が抑制され、モーター6の寿命を長くすることが可能になる。
実施形態2では、図10に二点鎖線で示すように、t5においてHi配光照明(ADB配光制御)からLo配光照明に切り替えられたときには、移行時間txの間にモーター6が第1回転速度v1から第2回転速度v2に向けて連続的に回転速度が低下されるようにしてもよい。
あるいは、図示は省略するが、移行時間txにおいてモーター6の回転速度を第1回転速度v1から第2回転速度v2に向けて連続的に低下させるのではなく、回転速度を第1回転速度v1から第2回転速度v2に向けて段階的に低下させるようにしてもよい。
また、実施形態2では、図11に示すように、t5においてHi配光照明(ADB配光制御)からLo配光照明に切り替えられたときには、その移行時間txの間ではモーター6は第3回転速度v3で回転される。したがって、この移行時間txの間のt6において再びHi配光照明(ADB配光制御)に切り替えられたときには、モーター6は第1回転速度の70%の第3回転速度v3から第1回転速度v1まで増速されることになる。これにより、実施形態1のように第2回転速度v2で回転されていた場合に比較して第1回転速度v1に達するまでの立ち上がり時間Δt2が短くなり、回転速度の変動に伴う照明のちらつきの防止効果が高められる。
実施形態2において、所定の移行時間txを経過すると第2回転速度v2に減速され、実施形態1と同様となる。このように移行時間txを経過してもLo配光照明からHi配光照明(ADB配光制御)に切り替える状況にない場合にはモーター6における立ち上がり時間を考慮するよりも軸受64の寿命を優先させることができる。
実施形態1,2では第2回転速度v2を第1回転速度v1の50%とし、実施形態2では第3回転速度v3を第1回転速度v1の70%としているが、これらの数値は適宜に設定できる。軸受の寿命を優先する場合には第2回転速度v2をこれよりも低速に設定し、モーターの立ち上がりの特性を優先するばあいにはこれよりも高速に設定する。
実施形態2において、ランプ制御装置5はLo配光照明とHi配光制御(ADB配光制御)の切り替え状態を監視し、予め設定した時間内における切り替えの頻度が高い場合には第3回転速度v3での制御を行い、切り替えの頻度が低い場合には第2回転速度v2での制御を行うようにしてもよい。あるいは、頻度の程度に応じて第2回転速度v2と第3回転速度v3の少なくとも一方を適宜に変化制御してもよい。
実施形態1,2では、車両用ランプとしてロービームランプユニットとハイビームランプユニットを備えてADB配光制御を行うヘッドランプに適用しているが、回転ミラーのようなモーター等を駆動源とする回転走査手段を備えるランプであれば本発明を適用することができる。
回転ミラーを回転駆動するモーターは、実施形態に記載のブラシレスモーターに限られるものではなく、潤滑剤により軸受を潤滑している構成のモーターであれば本発明が適用できる。また軸受は実施形態に記載のボールベアリングに限られるものではなく、滑り軸受であってもよい。
1 ランプハウジング
2 ロービームランプユニット(第1ランプ)
3 ハイビームランプユニット(第2ランプ)
4 対象物検出装置
5 ランプ制御装置(ランプ制御手段)
6 モーター(回転走査手段)
7 回転ミラー(回転走査手段)
8 回路基板
21 第1白色LED
31 第2白色LED(光源)
32 回転走査手段
51 モーター制御部
52 点灯制御部
81 ホール素子
511 回転制御部
512 タイマー
521 ロービーム制御部
522 ハイビーム制御部

Claims (8)

  1. 第1の配光での照明を行う第1ランプと、前記第1配光と異なる第2配光での照明を行う第2ランプを備え、前記第2ランプは光源から出射された光を走査する回転走査手段を備え、さらに前記回転走査手段の回転速度を制御するランプ制御手段を備える車両用灯具であって、前記ランプ制御手段は、前記第1ランプが点灯されている時に、前記第2ランプの点灯時における前記回転走査手段の回転速度を所定の第1回転速度に設定し、前記第2ランプの消灯時における前記回転走査手段の回転速度を前記第1回転速度よりも低速度の回転速度に制御する構成である車両用灯具。
  2. 前記第1ランプはロービーム配光での照明を行うランプであり、前記第2ランプはADB配光での照明を行うランプであり、前記ランプ制御手段は、車両の周囲に存在する対象物を検出する手段の検出出力に基づいて前記第2ランプの点灯と前記回転走査手段の制御を行う請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 前記回転走査手段は、モーターと、当該モーターにより回転駆動され、その回転位置変化に応じて前記光源から出射された光を異なる角度方向に向けて反射する回転ミラーを備える請求項1または2に記載の車両用灯具。
  4. 前記モーターは、潤滑剤で潤滑される軸受を備える請求項3に記載の車両用灯具。
  5. 前記ランプ制御手段は、前記第2ランプの消灯時の前記回転走査手段の回転速度を、前記第1回転速度よりも低速度の第2回転速度に制御する請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用灯具。
  6. 前記ランプ制御手段は、前記第2ランプが消灯したときに、当該消灯から所定時間の間、前記回転走査手段の回転速度を前記第1回転速度よりも低速度で前記第2回転速度よりも高速度の第3回転速度に制御する請求項5に記載の車両用灯具。
  7. 前記ランプ制御手段は、前記第2ランプが消灯したときに、当該消灯から所定時間の間、前記回転走査手段の回転速度を、前記第1回転速度から前記第2回転速度にまで変化制御する請求項5に記載の車両用灯具。
  8. 第1配光での照明を行う第1ランプと、第1の配光と異なる第2配光での照明を行う第2ランプを備え、ランプ制御手段により第2ランプの光源の点灯状態を制御し、かつ当該光源から出射された光を走査する回転走査手段を制御する車両用灯具の制御方法であって、前記ランプ制御手段は、第1ランプが点灯されている時に、第2ランプの点灯時には前記回転走査手段の回転速度を第1回転速度に制御し、第2ランプの消灯時には前記回転走査手段の回転速度を前記第1回転速度よりも低速度の第2回転速度に制御する車両用灯具の制御方法。
JP2019114173A 2019-06-20 2019-06-20 車両用灯具およびその制御方法 Active JP7296793B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019114173A JP7296793B2 (ja) 2019-06-20 2019-06-20 車両用灯具およびその制御方法
DE112020002939.5T DE112020002939T5 (de) 2019-06-20 2020-06-17 Fahrzeugleuchte und Verfahren zur Steuerung von Fahrzeugleuchten
US17/620,853 US20220349547A1 (en) 2019-06-20 2020-06-17 Vehicular lamp and vehicular lamp control method
PCT/JP2020/023826 WO2020256027A1 (ja) 2019-06-20 2020-06-17 車両用灯具および車両用灯具の制御方法
CN202080045094.8A CN113994140A (zh) 2019-06-20 2020-06-17 车辆用灯具及车辆用灯具的控制方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019114173A JP7296793B2 (ja) 2019-06-20 2019-06-20 車両用灯具およびその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021000866A JP2021000866A (ja) 2021-01-07
JP7296793B2 true JP7296793B2 (ja) 2023-06-23

Family

ID=73993723

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019114173A Active JP7296793B2 (ja) 2019-06-20 2019-06-20 車両用灯具およびその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7296793B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016104319A1 (ja) 2014-12-25 2016-06-30 株式会社小糸製作所 点灯回路および車両用灯具
JP2017059546A (ja) 2010-04-13 2017-03-23 株式会社小糸製作所 車両用前照灯

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017059546A (ja) 2010-04-13 2017-03-23 株式会社小糸製作所 車両用前照灯
WO2016104319A1 (ja) 2014-12-25 2016-06-30 株式会社小糸製作所 点灯回路および車両用灯具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021000866A (ja) 2021-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5698065B2 (ja) 障害物検出装置
US10634303B2 (en) Optical unit
CN210118703U (zh) 车辆用灯
US10670216B2 (en) Vehicle lamp including rotary reflector
EP2292464A1 (en) Vehicle headlight system
JP5424742B2 (ja) 車両用前照灯装置
JP6445441B2 (ja) 光学ユニット
JP2011020559A (ja) 車両用前照灯装置
JP7174566B2 (ja) 車両用ランプおよびその点灯制御方法
JP2013147138A (ja) 車両用ランプの配光制御装置
JP6680537B2 (ja) 光学ユニットおよび車両用灯具
CN107965732B (zh) 光学单元
JP2010064533A (ja) 車両用前照灯、車両用前照灯の制御方法
EP2100771B1 (en) Vehicle headlight apparatus and method for controlling same
CN210153720U (zh) 车辆用灯具及车辆系统
JP7296793B2 (ja) 車両用灯具およびその制御方法
JP2006179246A (ja) 車両用前照灯ユニット
US20220349547A1 (en) Vehicular lamp and vehicular lamp control method
JP7382159B2 (ja) 車両用灯具
JP4341538B2 (ja) ヘッドランプ
WO2021049462A1 (ja) 車両用灯具システムおよび車両用灯具
WO2023048004A1 (ja) 車両用前照灯
JP2001351411A (ja) 自動車用フォグランプ
JP2024517869A (ja) 車両照明のためのledレトロフィット
CN115817329A (zh) 适路性照明头灯

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220512

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230523

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230613

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7296793

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150