JP7296249B2 - 熱可塑性ポリウレタン樹脂 - Google Patents
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Description
A/B>0.60 (1)
A/C>0.60 (2)
A/D>0.60 (3)
E/A<2.00 (4)
(上記式(1)~(4)において、A~Dは、紫外可視分光光度計により測定される吸光度を示し、Aは、波長265nmにおける吸光度を示し、Bは、波長290nmにおける吸光度を示し、Cは、波長300nmにおける吸光度を示し、Dは、波長315nmにおける吸光度を示し、Eは、波長380nmにおける吸光度を示す。)
本発明[2]は、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンは、70モル%以上99モル%以下の割合でトランス体を含有する、上記[1]に記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂を含んでいる。
A/B>0.60 (1)
A/C>0.60 (2)
A/D>0.60 (3)
E/A<2.00 (4)
(上記式(1)~(4)において、A~Dは、紫外可視分光光度計により測定される吸光度を示し、Aは、波長265nmにおける吸光度を示し、Bは、波長290nmにおける吸光度を示し、Cは、波長300nmにおける吸光度を示し、Dは、波長315nmにおける吸光度を示し、Eは、波長380nmにおける吸光度を示す。)
紫外線吸収剤が、上記式(1)~(4)を満たす吸光度を有すれば、熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いて得られる成形品(後述)において、黄変を抑制し、耐候性を向上させることができる。
1.2>A/B>0.65 (1-2)
1.02>A/B>0.70 (1-3)
0.9>A/B>0.75 (1-4)
また、A/Cは、好ましくは、下記式(2-2)を満足し、より好ましくは、下記式(2-3)を満足し、さらに好ましくは、下記式(2-4)を満足する。
1.7>A/C>0.65 (2-2)
1.2>A/C>0.70 (2-3)
0.9>A/C>0.73 (2-4)
また、A/Dは、好ましくは、下記式(3-2)を満足し、より好ましくは、下記式(3-3)を満足し、さらに好ましくは、下記式(3-4)を満足する。
2.5>A/D>0.65 (3-2)
1.5>A/D>0.70 (3-3)
1.0>A/D>0.80 (3-4)
また、E/Aは、好ましくは、下記式(4-2)を満足し、より好ましくは、下記式(4-3)を満足し、さらに好ましくは、下記式(4-4)を満足する。
0.01<E/A<1.50 (4-2)
0.01<E/A<1.00 (4-3)
0.01<E/A<0.1 (4-4)
また、より一層、黄変を抑制し、また、より一層、耐候性を向上させる観点から、好ましくは、紫外線吸収剤は、250nm~300nmの波長領域において、0.1以上1.8以下の吸光度を有する。上記波長領域において、上記した適度な吸光度を有することにより、光に対する安定性を向上させることができる。
そして、このような成形品は、工業的に広範に使用可能であり、具体的には、例えば、透明性硬質プラスチック、コーティング材料、粘着剤、接着剤、防水材、ポッティング剤、インク、バインダー、フィルム、シート、バンド(例えば、時計バンドなどのバンド、例えば、自動車用伝動ベルト、各種産業用搬送ベルト(コンベアベルト)などのベルト)、チューブ(例えば、医療用チューブ、カテーテルなどの部品の他、エアーチューブ、油圧チューブ、電線チューブなどのチューブ、例えば、消防ホースなどのホース)、ブレード、スピーカー、センサー類、高輝度用LED封止剤、有機EL部材、太陽光発電部材、ロボット部材、アンドロイド部材、ウェアラブル部材、衣料用品、衛生用品、化粧用品、食品包装部材、スポーツ用品、レジャー用品、医療用品、介護用品、住宅用部材、音響部材、照明部材、シャンデリア、外灯、シール材、封止材、コルク、パッキン、防振・制震・免震部材、防音部材、日用品、雑貨、クッション、寝具、応力吸収材、応力緩和材、自動車の内外装部品、鉄道部材、航空機部材、光学部材、OA機器用部材、雑貨表面保護部材、半導体封止材、自己修復材料、健康器具、メガネレンズ、玩具、パッキン、ケーブルシース、ワイヤーハーネス、電気通信ケーブル、自動車配線、コンピューター配線、カールコードなど工業用品、シート、フィルムなどの介護用品、スポーツ用品、レジャー用品、各種雑貨、防振・免振材料、衝撃吸収材、光学材料、導光フィルムなどのフィルム、自動車部品、表面保護シート、化粧シート、転写シート、半導体保護テープなどのテープ部材、アウトソール、ゴルフボール部材、テニスラケット用ストリング、農業用フィルム、壁紙、防曇付与剤、糸、繊維、不織布、マットレスやソファーなどの家具用品、ブラジャーや肩パッドなどの衣料用品、紙おむつ、ナプキン、メディカルテープの緩衝材などの医療用品、化粧品、洗顔パフや枕などのサニタリー用品、靴底(アウトソール)、ミッドソールなどの靴用品、矯正眼鏡、保護眼鏡、サングラス、ゴーグルなどのアイウェア、さらには、車両用のパッドやクッションなどの体圧分散用品、ドアトリム、インスツルメントパネル、ギアノブなどの手で触れる部材、電気冷蔵庫や建築物の断熱材、ショックアブソーバーなどの衝撃吸収材、充填材、車両のハンドル、自動車内装部材、自動車外装部材などの車両用品に好適に用いられる。
1.成分の詳細
各実施例および各比較例で用いた各成分を以下に記載する。
PTMEG:ポリテトラメチレンエーテルグリコール、数平均分子量1000、保土谷化学製
1,3-PD:1,3-プロパンジオール、デュポン社製
1,4-BD:1,4-ブタンジオール、三菱ケミカル社製
Uvinul 3039:2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリル酸2-エチルヘキシル、BASFジャパン社製
HOSTAVIN VSU:エタンジアミド N-(2-エトキシフェニル)-N′-(2-エチルフェニル)、クラリアントケミカルズ社製
アデカスタブLA-46:2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-[2-(2-エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]フェノール,ADEKA社製
チヌビン234:ベンゾトリアゾール化合物、BASFジャパン社製
チヌビン571:ベンゾトリアゾール化合物、BASFジャパン社製
HOSTAVIN B-CAP:マロン酸エステル系化合物、クラリアントケミカルズ社製
HOSTAVIN PR-25:マロン酸エステル系化合物、クラリアントケミカルズ社製
アデカスタブ1413:ベンゾフェノン系化合物、ADEKA社製
BONASORB UA3911、インドール系化合物、オリエント化学工業社製
BONASORB UA3912、インドール系化合物、オリエント化学工業社製
2.1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(1,4-H6XDI)の製造
製造例1 1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(1)(以下、1,4-BIC(1)とする。)の製造
特開2014-55229号公報の製造例6の記載に準拠して、純度99.5%以上のトランス体/シス体比98/2の1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを92%の収率で得た。
撹拌機、温度計、還流管、および、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、製造例1の1,4-BIC(1)を789質量部、後述の製造例3の1,4-BIC(3)を211質量部装入し、窒素雰囲気下、室温にて1時間撹拌した。得られた1,4-BIC(2)のガスクロマトグラフィー測定による純度は99.9%、13C-NMR測定によるトランス/シス比は86/14であった。
13C-NMR測定によるトランス体/シス体比が41/59の1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(東京化成工業社製)を原料として、特開2014-55229号公報の製造例1の記載に準拠して、388質量部の1,4-BIC(3)を得た。
3.熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造および成形
実施例1
撹拌機、温度計、還流管および窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、PTG1000(保土谷化学製、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、数平均分子量1000)28.98質量部を配合し、次いで、当量比(NCO/OH)が9.50になるように、トランス/シス比が86/14である製造例2の1,4-BIC(2) 52.72質量部を配合した。そして、イソシアネート基含量が24.98質量%になるまで反応させ、イソシアネート基末端プレポリマー(以下、プレポリマーと略する場合がある。)を得た。
実施例1のUvinul 3039をHOSTAVIN VSU(クラリアントケミカルズ社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂のシートを得た。
実施例1のUvinul 3039をアデカスタブLA-46(ADEKA社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂のシートを得た。
実施例1のUvinul 3039をチヌビン234(BASFジャパン社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂のシートを得た。
実施例1のUvinul 3039をチヌビン571(BASFジャパン社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂のシートを得た。
実施例1のUvinul 3039をHOSTAVIN B-CAP(クラリアントケミカルズ社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂のシートを得た。
実施例1のUvinul 3039をHOSTAVIN PR-25(クラリアントケミカルズ社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂のシートを得た。
実施例1のUvinul 3039をアデカスタブ1413(ADEKA社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂のシートを得た。
実施例1のUvinul 3039をBONASORB UA3911(オリエント化学工業社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂のシートを得た。
実施例1のUvinul 3039をBONASORB UA3912(オリエント化学工業社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂のシートを得た。
実施例1のプレポリマーに対し、鎖伸長剤を1,3-PD(1,3-プロパンジオール)から1,4-BD(1,4-ブタンジオール(三菱ケミカル社製))に変更し、紫外線吸収剤を実施例1のUvinul 3039をチヌビン234(BASFジャパン社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂のシートを得た。
実施例1のプレポリマーに対し、鎖伸長剤を1,3-PD(1,3-プロパンジオール)から1,4-BD(1,4-ブタンジオール(三菱ケミカル社製))に変更した以外は、実施例1と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂のシートを得た。
4.評価
各実施例および各比較例で得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂のシートおよび紫外線吸収剤について、以下の通り評価した。
1)吸光度(Abs)
各実施例および各比較例で用いた紫外線吸収剤をテトラヒドロフラン(安定剤不含)に溶解させ、0.01mmol/L溶液を調整した。得られた溶液をセル長1cmの石英セルに入れ、紫外可視分光光度計(日本分光社製 V-650)にて200~700nmの吸光度を測定した。その結果を図1に示す。
2)黄変度(Y.I.)および透過率
各実施例および各比較例の熱可塑性ポリウレタン樹脂のシートについて、測定機器として、日本電色社製 スペクトロフォトメーター COH7700を使用し、黄変度(Y.I.)および透過率を測定した。
3)耐候性
各実施例および各比較例の熱可塑性ポリウレタン樹脂のシートについて、測定機器として、スガ試験機社製 ウエザーメーター FDPを使用し、昼条件(28W/m2、 60℃、相対湿度10%、4時間)、夜条件(0W/m2、50℃、相対湿度100%、4時間)を交互に繰り返して、試験を実施した。
Claims (3)
- ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを含むポリイソシアネート成分と、
数平均分子量が400以上1300以下の高分子量ポリオール、および、数平均分子量が400未満の低分子量ポリオールを含むポリオール成分との反応生成物、および、紫外線吸収剤を含み、
前記低分子量ポリオールは、炭素数が奇数である低分子量ポリオールを含み、
前記紫外線吸収剤は、下記式(1)~(4)を満たすことを特徴とする、熱可塑性ポリウレタン樹脂。
A/B>0.60 (1)
A/C>0.60 (2)
A/D>0.60 (3)
E/A<2.00 (4)
(上記式(1)~(4)において、A~Dは、紫外可視分光光度計により測定される吸光度を示し、Aは、波長265nmにおける吸光度を示し、Bは、波長290nmにおける吸光度を示し、Cは、波長300nmにおける吸光度を示し、Dは、波長315nmにおける吸光度を示し、Eは、波長380nmにおける吸光度を示す。) - ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンは、70モル%以上99モル%以下の割合でトランス体を含有することを特徴とする、請求項1に記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂。
- 前記炭素数が奇数である低分子量ポリオールは、1,3-プロパンジオールであることを特徴とする、請求項1または2に記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂。
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Microphase-separated structure and mechanical properties of cycloaliphatic diisocyanate-based thiourethane elastomers,Polymer Journal,2018年11月12日,Vol.51,No.2,p.265-273 |
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