JP7295393B2 - 積層剥離容器 - Google Patents

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本発明は、積層剥離容器に関する。
特許文献1には、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って内袋が収縮する容器本体を備える積層剥離容器が開示されている。
特開2015-101396号公報
特許文献1の容器は、外殻を圧縮することによって、内容物を吐出するように構成されているが、このような容器では、内容物がマヨネーズのような粘稠性の高いものである場合には、内袋の底に内容物が残留しやすく、残留した内容物は外殻を強く圧縮しても吐出することができないという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、内容物の残留量を低減することが可能な積層剥離容器を提供するものである。
本発明によれば、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮するように構成された容器本体を有する積層剥離容器であって、前記容器本体は、収容部と、口部を備え、前記口部は、吐出部材を装着可能な係合部を備え、且つ前記収容部の上端から延びるように設けられ、前記収容部は、少なくとも1つの外周位置において、下部肉厚比が0.30~0.95であり、前記下部肉厚比は、前記外周位置での、下部平均肉厚/全体平均肉厚によって定義され、前記収容部の全高をHとすると、前記全体平均肉厚は、前記外周位置での前記収容部の底面から0.06H~0.96Hの範囲内の複数の高さ位置での肉厚の平均によって算出され、前記下部平均肉厚は、前記外周位置での前記収容部の底面から0.06H~0.30Hの範囲内の複数の高さ位置での肉厚の平均によって算出される、積層剥離容器が提供される。
本発明者は鋭意検討を行ったところ、上記規定のように、収容部の下部での肉厚を薄くすることによって、内容物の残留量が低減されることを見出し、本発明の完成に到った。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記収容部の底部には細長い形状の喰切部が設けられており、前記収容部は、前記喰切部が延びる方向に平行な2つの外周位置と、前記喰切部が延びる方向に垂直な2つの外周位置のうちの少なくとも3箇所において、前記下部肉厚比が0.30~0.95である、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記下部肉厚比が0.40~0.85である、積層剥離容器である。
好ましくは、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮するように構成された容器本体を有する積層剥離容器であって、前記容器本体は、収容部と、口部を備え、前記口部は、吐出部材を装着可能な係合部を備え、且つ前記収容部の上端から延びるように設けられ、前記収容部は、少なくとも1つの外周位置において、下部肉厚指数比が0.30~0.99であり、前記下部肉厚指数比は、前記外周位置での、下部平均肉厚指数/全体平均肉厚指数によって定義され、前記全体平均肉厚指数は、前記外周位置での前記収容部の底面から0.06H~0.96Hの範囲内の複数の高さ位置での肉厚と外径比の積の平均によって算出され、前記下部平均肉厚指数は、前記外周位置での前記収容部の底面から0.06H~0.30Hの範囲内の複数の高さ位置での肉厚と外径比の積の平均によって算出され、前記外径比は、各高さ位置での前記外周位置についての前記収容部の外径を、前記口部の外径で除することによって算出される、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記収容部の底部には細長い喰切部が設けられており、前記収容部は、前記喰切部が延びる方向に平行な2つの外周位置と、前記喰切部が延びる方向に垂直な2つの外周位置のうちの少なくとも3箇所において、前記下部肉厚指数比が0.30~0.99である、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記下部肉厚指数比は、0.40~0.95である、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記外殻には、外気導入孔が設けられ、前記外気導入孔は、前記収容部の底面から0.01H~0.48Hの範囲に設けられる、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記収容部は、前記収容部の底面から0.06H~0.96Hの範囲内の複数の高さ位置での扁平度を平均して算出される全体平均扁平度が1.10~2.50である、積層剥離容器である。
本発明の一実施形態の積層剥離容器1であって、容器本体3からキャップ4を外した状態の正面図である。 容器本体3の底面図である。 図1中のA-A端面図である。 図1中のB-B断面図である。 本発明の一実施形態の積層剥離容器1において内袋14が収縮した後の状態を示す部分断面図である。 収容部7の肉厚が禁圧である積層剥離容器1において内袋14が収縮した後の状態を示す部分断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴について独立して発明が成立する。
図1に示すように、本発明の一実施形態の積層剥離容器1は、容器本体3と、キャップ4と、弁部材5を備える。容器本体3には、マヨネーズやケチャップなどの粘稠性の内容物が収容される。
容器本体3は、収容部7と、口部9を備える。口部9は、キャップ(吐出部材の一例)4を装着可能な係合部9dを備える。係合部9dは、ネジ式キャップの場合は雄ねじ部であり、打栓式キャップの場合は周方向に突出する環状突起である。口部9は、収容部7の上端7bから延びるように設けられている。キャップ4は、逆止弁を有しており、内容物の吐出は可能であるが、外気が容器本体3内に流入しないようになっている。口部9は、略円筒形である。収容部7は、口部9よりも外接円径が大きい。内容物の全部又は大部分が収容部7内に収容され、内容物は口部9及びキャップ4を通じて外部に吐出される。なお、本実施形態の積層剥離容器1はスクイズ式であるので、口部9にキャップを装着しているが、本発明は、ポンプ式の積層剥離容器に適用してもよく、その場合、口部9には、逆止弁を有するポンプ(吐出部材の一例)が装着される。
収容部7は、円筒形状であってもよく、少なくとも一部が扁平形状であってもよく、全体が扁平形状であってもよい。ここで、扁平度を式1によって定義する。図3に示すように、最小外径D1及び最大外径D2は、それぞれ、扁平度を測定する高さ位置での、収容部7の対向する外面間の距離が最小及び最大となる部位での外面間距離である。
(式1)扁平度=口部9の中心軸Cに垂直な断面での最大外径D2/最小外径D1
図1に示すように、収容部7の全高をHとすると、収容部7の底面7aから0.06H~0.96Hの範囲内の複数の高さ位置での扁平度を平均して算出される全体平均扁平度は、例えば1.10~2.50であり、好ましくは1.20~2.00であり、具体的には例えば、1.10、1.20、1.30、1.40、1.50、1.60、1.70、1.80、1.90、2.00、2.10、2.20、2.30、2.40、2.50であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。複数の高さ位置とは、例えば、0.06H~0.96Hの範囲を15区間に等分割したときの両端の2点と、その間の14点での高さ位置である。全体平均扁平度が大きい場合ほど、内袋14(図3を参照)の対向する内面同士が密着しやすくなり、内容物の残留量が多くなりやすい。従って、本発明の技術は、全体平均扁平度が大きい容器において特に技術的意義が大きい。また、収容部7の底面7aから0.06H~0.30Hの範囲内の複数の高さ位置での扁平度を平均して算出される下部平均扁平度は、例えば1.10~2.50であり、好ましくは1.20~2.00であり、具体的には例えば、1.10、1.20、1.30、1.40、1.50、1.60、1.70、1.80、1.90、2.00、2.10、2.20、2.30、2.40、2.50であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
扁平度は、収容部7の全体に渡って均一であってもよく、例えば、口部9に近づくにつれて徐々に小さくなるようにしてもよい。
図3及び図4に示すように、容器本体3は、収容部7及び口部9において、外殻12と内袋14を備える。内容物の減少に伴って内袋14が外殻12から離れて収縮する。内容物の充填前に内袋14を外殻12から剥離する予備剥離を行ってから内袋14内に内容物を充填してもよく、内袋14から内容物を吐出する際に内袋14を外殻12から剥離させてもよい。
外殻12は、復元性が高くなるように、内袋14よりも肉厚に形成される。外殻12は、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体及びその混合物などのポリオレフィンで構成される。外殻12は、複数層構成であってもよい。内袋14は、複数の層から構成することが好ましい。例えば、外層と接触する層にエチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂からなるEVOH層を用い、内容物に接触する層に、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体及びその混合物などのポリオレフィンからなる内面層を用いることができる。そして、上記EVOH層と内面層との間には、接着層を用いることが好ましい。
容器本体3は、ダイレクトブロー成形によって形成可能であり、この場合、容器本体3は、押出ヘッドから押し出された溶融状態の筒状の積層パリソンを一対の分割金型を用いてブロー成形することによって形成することができる。積層パリソンは、外殻12及び内袋14と同様の層構成を有する。一例では、積層パリソンは、外面側から順に、外殻12となるポリオレフィン層と、内袋14となるEVOH層、接着層、及び内面層を備える。図2及び図4に示すように、収容部7の底部には、積層パリソンを一対の分割金型で押し潰して形成した喰切部7dが存在している。喰切部7dにおいてパリソンの対向する面同士が溶着されることよって容器本体3の底が閉じられている。喰切部7dは、細長い形状である。
図3に示すように、容器本体3の外殻12には、外気導入孔15が設けられている。外気導入孔15は、外殻12と内袋14の間の中間空間21に外気を導入するための孔である。外気導入孔15には、外殻12と内袋14の間の中間空間21への空気の出入りを調整するための弁部材5を装着することができる。
弁部材5は、好ましくは、外気導入孔15に装着される筒部5aと、筒部5a内を移動可能な移動体5bを備える。移動体5bは例えば球状である。移動体5bが筒部5aに対して相対移動することによって、弁部材5が開閉される。
積層剥離容器1は、いわゆるスクイズ式容器であり、口部9を下側に向けて傾斜させた状態で外殻12を圧縮することによって内容物を吐出することができる。外殻12を圧縮に伴って弁部材5が閉塞され、その結果、外殻12と内袋14の間の空間の圧力が高まり、その圧力によって内袋14が圧縮されて内容物が吐出される。内容物の吐出後に外気導入孔15を通じて外殻12と内袋14の間の中間空間21に外気が導入されて外殻12が元の形状に復元する。
内容物の減少に伴って内袋14が収縮するが、内容物の吐出時には、通常、収容部7の高さ方向の中央付近を押圧して外殻12を圧縮するので、収容部7の高さ方向の中央付近において内袋14が変形しやすい。このため、図6に示すような収容部7の全体に渡って肉厚がほぼ均一な容器や、収容部7の下部での肉厚が全体の平均肉厚よりも大きい容器では、内容物の残りが少なくなると、収容部7の高さ方向の中央付近において内袋14の対向する内面同士が密着してしまい、密着した部位の下側に内容物が残留しやすい。密着した部位の下側した内容物は、外殻12を強く圧縮しても吐出されにくい。内容物の粘稠性が高い場合に、内容物が特に残留しやすい。
これに対して、本実施形態の積層剥離容器1では、図4に示すように、収容部7の下部での肉厚を薄くしている。収容部7の肉厚は、収容部7での外殻12の肉厚と内袋14の肉厚の合計であり、外殻12の肉厚と内袋14の肉厚の比は、収容部7の肉厚に関わらず一定であるので、収容部7の肉厚が薄いと内袋14の肉厚も薄くなる。このため、収容部7の下部での肉厚を薄くすると、内袋14の下部での肉厚が薄くなる。その結果、内袋14の下部において内袋14の剛性が低下し、内袋14が変形しやすくなる。
このような積層剥離容器1では、内袋14の下部が変形しやすいので、内袋14は下部から優先して収縮し、図5のようになりやすい。内袋14がこのように変形すると、内容物が残留しにくいので、内容物の残留量が低減される。
収容部7は、少なくとも1つの外周位置において、下部肉厚比が、好ましくは0.30~0.95であり、さらに好ましくは0.40~0.85である。外周位置とは、収容部7を底面7a側から見たときの収容部7の外周上の位置であり、例えば、図2に示す底面図での、喰切部7dが延びる方向に平行な2つの外周位置PL-1,PL-2と、喰切部7dが延びる方向に垂直な2つの外周位置PL90-1,PL90-2である。
下部肉厚比は、各外周位置での下部平均肉厚/全体平均肉厚によって定義される。全体平均肉厚は、各外周位置での収容部7の底面7aから0.06H~0.96Hの範囲内の複数の高さ位置での肉厚の平均によって算出される。下部平均肉厚は、各外周位置での収容部7の底面7aから0.06H~0.30Hの範囲内の複数の高さ位置での肉厚の平均によって算出される。複数の高さ位置とは、例えば、0.06H~0.96Hの範囲を15区間に等分割したときの両端の2点と、その間の14点での高さ位置である。肉厚測定は、各外周位置と中心軸Cを通る平面上の各高さ位置において行う。
このように定義される下部肉厚比が上記範囲内である場合には、内袋14の下部が収縮しやすくなり、内容物の残留量が低減される。下部肉厚比は、具体的には例えば、0.30、0.35、0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.65、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、0.95であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
少なくとも1つの外周位置において下部肉厚比が上記範囲内であれば、内容物残留の低減効果が奏されるが、外周位置PL-1,PL-2,PL90-1,PL90-2のうちの少なくとも3箇所において、下部肉厚比が上記範囲内であることが好ましい。この場合、内容物残留の低減効果がより効果的に発揮される。
収容部7は、少なくとも1つの外周位置において、下部肉厚指数比が、好ましくは0.30~0.99であり、さらに好ましくは0.30~0.99である。
下部肉厚指数比は、各外周位置での、下部平均肉厚指数/全体平均肉厚指数によって定義される。全体平均肉厚指数は、各外周位置での収容部7の底面7aから0.06H~0.96Hの範囲内の複数の高さ位置での肉厚と外径比の積の平均によって算出される。下部平均肉厚指数は、各外周位置での収容部7の底面7aから0.06H~0.30Hの範囲内の複数の高さ位置での肉厚と外径比の積の平均によって算出される。
外径比は、各高さ位置での各外周位置についての収容部7の外径を、口部9の外径で除することによって算出される。各外周位置についての収容部7の外径は、対象となる外周位置Aと、中心軸Cを挟んで外周位置Aに対向する外周位置Bの間の距離を意味する。このような外径を所定の高さ位置ごとに測定する。例えば、外周位置AがPL-1又はPL-2である場合、高さ位置0.12Hでの収容部7の外径は図3に示すD2となる。外周位置AがPL90-1又はPL90-2である場合、高さ位置0.12Hでの収容部7の外径は図3に示すD1となる。
口部9の外径は、口部9の最狭部(外径が最も小さい部位)9aで測定する。このようにして求まる外径比は、容器本体3の製造の際にパリソンがどの程度引き伸ばされているのかの尺度となる。外径比が大きいほど、パリソンが引き伸ばされている度合いが大きく、収容部7の肉厚が薄くなる。このため、パリソンの押出方向に渡ってパリソンの肉厚が一定であれば、肉厚と外径比の積は収容部7の全体に渡ってほぼ一定となる。このような容器では、内袋14が図6に示すように収縮して内容物の残留量が多くなりやすい。
一方、下部肉厚指数比が上記範囲内である場合には、内袋14の下部が収縮しやすくなり、内容物の残留量が低減される。下部肉厚指数比は、具体的には例えば、0.30、0.35、0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.65、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、0.95、0.99であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
少なくとも1つの外周位置において下部肉厚指数比が上記範囲内であれば、内容物残留の低減効果が奏されるが、外周位置PL-1,PL-2,PL90-1,PL90-2のうちの少なくとも3箇所において、下部肉厚指数比が上記範囲内であることが好ましい。この場合、内容物残留の低減効果がより効果的に発揮される。
収容部7は、下部肉厚比と下部肉厚指数比の少なくとも一方が上記範囲内であればよく、両方が上記範囲内であることが好ましい。
外気導入孔15は、収容部7の底面7aから0.01H~0.50Hの範囲に設けられることが好ましい。内袋14は、外気導入孔15に近い位置から優先的に収縮しやすいので、このような位置に外気導入孔15を設けることによって、内袋14のうち底面7aに近い部位が優先的に収縮しやすくなり、内容物の残留が抑制される。外気導入孔15を設ける位置は、具体的には例えば、0.01H、0.06H、0.12H、0.18H、0.24H、0.30H、0.36H、0.42H、0.48Hであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
1.容器本体3の作製
押出ヘッドから押し出された溶融状態の筒状の積層パリソンを一対の分割金型を用いてブロー成形することによって、上記実施形態で説明した形状(内袋14の内容量360mL)を有する容器本体3を作製した。積層パリソンは、外面側から順にポリプロピレン層、EVOH層、接着層、及びポリエチレン層を備えるものを用いた。積層パリソンの肉厚比は、外層(ポリプロピレン層):内層(EVOH層、接着層、及びポリエチレン層の合計)=1:0.25であった。
積層パリソンの肉厚分布を変更することによって、実施例1~3及び比較例1の容器本体3を作製した。これらの容器本体3は、同一の分割金型を用いて作製したので、その外形は同一である。
比較例1では、収容部7の下部平均肉厚が全体平均肉厚よりも大きくなるようにした。
実施例1では、収容部7の下部平均肉厚が全体平均肉厚よりも小さくなるようにした。また、PL-1とPL-2の肉厚が、PL90-1とPL90-2の肉厚よりも小さくなるようにした。
実施例2では、周方向の肉厚の変動が実施例1よりも小さくなるようにした。
実施例3では、PL90-2の肉厚がPL90-1の肉厚よりも大きくなるようにした。
2.容器本体3の外径の測定
実施例1の容器本体3について、喰切部7dが延びる方向に平行な外周位置PLと、喰切部7dが延びる方向に垂直な外周位置PL90について、口部9の最狭部9aと、収容部7の16点の高さ位置において、外径を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0007295393000001
3.収容部7の肉厚の測定
実施例1~3及び比較例1の容器本体3の外周位置PL-1,PL-2,PL90-1,PL90-2について、16点の高さ位置において、肉厚を測定した。その結果を表2~表5に示す。
Figure 0007295393000002
Figure 0007295393000003
Figure 0007295393000004
Figure 0007295393000005
4.内容物の残留量測定試験
実施例1~3及び比較例1の容器本体3に図1で示す位置に外気導入孔15を形成し、その後、内袋14を外殻12から剥離する予備剥離を行った。次に、外気導入孔15に弁部材5を装着した。
次に、内袋14内にマヨネーズを規定量充填した後に、逆止弁を有するキャップ4を口部9に装着した。
次に、キャップ4を下に向けた状態で、収容部7の高さ方向の中央付近を片手で圧縮して内容物を吐出させた。内容物が吐出されなくなるまで、収容部7の圧縮と、圧縮解除による外殻12の形状復元を繰り返した。この繰り返しは、内容物が吐出されなくなるまで行った。内容物の吐出が完了した後に、内容物の残留量を測定した。その結果を表6に示す。なお、全ての実施例・比較例において、主な残液箇所は、内袋14の底部であった。表6に示すように、全ての実施例では、比較例よりも内容物の残留量が少なかった。
Figure 0007295393000006
1 :積層剥離容器
3 :容器本体
4 :キャップ
5 :弁部材
5a:筒部
5b:移動体
7 :収容部
7a:底面
7b:上端
7d:喰切部
9 :口部
9a:最狭部
9d:係合部
12:外殻
14:内袋
15:外気導入孔
21:中間空間
C :中心軸

Claims (7)

  1. 外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮するように構成された容器本体を有する積層剥離容器であって、
    前記容器本体は、収容部と、口部を備え、
    前記口部は、吐出部材を装着可能な係合部を備え、且つ前記収容部の上端から延びるように設けられ、
    前記収容部は、少なくとも1つの外周位置において、下部肉厚比が0.30~0.85であり、
    前記下部肉厚比は、前記外周位置での、下部平均肉厚/全体平均肉厚によって定義され、
    前記収容部の全高をHとすると、
    前記全体平均肉厚は、前記外周位置での前記収容部の底面から0.06H~0.96Hの範囲内の複数の高さ位置での肉厚の平均によって算出され、
    前記下部平均肉厚は、前記外周位置での前記収容部の底面から0.06H~0.30Hの範囲内の複数の高さ位置での肉厚の平均によって算出され
    前記収容部は、少なくとも1つの外周位置において、下部肉厚指数比が0.30~0.96であり、
    前記下部肉厚指数比は、前記外周位置での、下部平均肉厚指数/全体平均肉厚指数によって定義され、
    前記全体平均肉厚指数は、前記外周位置での前記収容部の底面から0.06H~0.96Hの範囲内の複数の高さ位置での肉厚と外径比の積の平均によって算出され、
    前記下部平均肉厚指数は、前記外周位置での前記収容部の底面から0.06H~0.30Hの範囲内の複数の高さ位置での肉厚と外径比の積の平均によって算出され、
    前記外径比は、各高さ位置での前記外周位置についての前記収容部の外径を、前記口部の外径で除することによって算出される、積層剥離容器。
  2. 請求項1に記載の積層剥離容器であって、
    前記収容部の底部には細長い形状の喰切部が設けられており、
    前記収容部は、前記喰切部が延びる方向に平行な2つの外周位置と、前記喰切部が延びる方向に垂直な2つの外周位置のうちの少なくとも3箇所において、前記下部肉厚比が0.30~0.85である、積層剥離容器。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の積層剥離容器であって、
    前記下部肉厚比が0.40~0.85である、積層剥離容器。
  4. 請求項1~請求項3の何れか1つに記載の積層剥離容器であって、
    前記収容部の底部には細長い喰切部が設けられており、
    前記収容部は、前記喰切部が延びる方向に平行な2つの外周位置と、前記喰切部が延びる方向に垂直な2つの外周位置のうちの少なくとも3箇所において、前記下部肉厚指数比が0.30~0.9である、積層剥離容器。
  5. 請求項1~請求項4の何れか1つに記載の積層剥離容器であって、
    前記下部肉厚指数比は、0.40~0.95である、積層剥離容器。
  6. 請求項1~請求項5の何れか1つに記載の積層剥離容器であって、
    前記外殻には、外気導入孔が設けられ、
    前記外気導入孔は、前記収容部の底面から0.01H~0.48Hの範囲に設けられる、積層剥離容器。
  7. 請求項1~請求項6の何れか1つに記載の積層剥離容器であって、
    前記収容部は、前記収容部の底面から0.06H~0.96Hの範囲内の複数の高さ位置での扁平度を平均して算出される全体平均扁平度が1.10~2.50である、積層剥離容器。
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