JP7406317B2 - 容器 - Google Patents

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Description

本発明は、合成樹脂製の容器に関する。
容器本体を変形させて内容物を取り出す(絞り出す)合成樹脂製の容器が知られている。このような容器は、各種調味料など粘度が高い食品、化粧品、薬品などに用いられ、内容物の充填しやすさ、内用品の保存性のよさ、取り出しやすさ、廃棄のしやすさなどの多くの技術要素を満足させる工夫がなされてきている。
例えば特許文献1及び2には、比較的粘度が高い内容物に使用する合成樹脂製の容器として、扁平形状を有する容器が開示されている。この扁平容器は高温内容物を充填した場合の異常な変形が防止されることが開示されている。また、この扁平容器は潰しやすく、内部に残留する内容物の量を低減できることが開示されている。
高温内容物の充填時の異常な変形の防止や内部残留量の減少などを実現するための容器の態様は、様々な設計思想に基づいて種々あり得る。
特開2019-081559号公報 特開2019-081560号公報
本発明は、粘稠内容物を絞り出す容器において、良好な絞り出しを実現する容器を提供する。
本発明の一態様によれば、容器は、可撓性の胴部と、前記胴部の主軸の一端に設けられた口部と、前記胴部の主軸の他端に設けられた封止部とを備え、内容物が前記口部から充填されるように構成された合成樹脂製の容器であって、前記胴部は、前記主軸に対して垂直な横断面形状が厚さよりも幅が広い扁平形状を有しており、前記胴部は、前記幅を前記厚さで除した値が前記封止部の側から前記口部の側に向けて低下している形状を有している。
本発明によれば、粘稠な内容物を絞り出しやすいプラスチック容器が提供できる。
図1は、一実施形態に係るキャップ付き容器の構成例の概略を示す斜視図である。 図2Aは、一実施形態に係る容器の構成例の概略を示す正面図である。 図2Bは、一実施形態に係る容器の構成例の概略を示す口部から封止部に向けた平面図である。 図2Cは、一実施形態に係る容器の構成例の概略を示す右側面図である。 図2Dは、一実施形態に係る容器の構成例の概略を示す封止部から口部に向けた平面図である。 図2Eは、一実施形態に係る容器の構成例の概略を示す背面図である。 図3Aは、一実施形態に係る容器の構成例の概略を示す図2Aに示すA-A線における端面図である。 図3Bは、一実施形態に係る容器の構成例の概略を示す図2Aに示すB-B線における端面図である。 図3Cは、一実施形態に係る容器の構成例の概略を示す図2Aに示すC-C線における端面図である。 図3Dは、一実施形態に係る容器の構成例の概略を示す図2Aに示すD-D線における端面図である。 図3Eは、一実施形態に係る容器の構成例の概略を示す図2Aに示すE-E線における端面図である。 図4は、一実施形態に係る容器の図2Aに示すC-C線における横断面の概形について説明するための図である。 図5は、別実施形態に係る容器の構成例の概略を示す口部から封止部に向けた平面図である。 図6は、一実施形態に係る容器の壁部の層構造の一例を示す拡大断面図である。 図7Aは、一実施形態の容器の内容物を押し出した後の状態を説明するための図であり、図2Aに示すC-C線に対応する端面図である。 図7Bは、一実施形態の容器の内容物を押し出した後の状態を説明するための図であり、図2Aに示すE-E線に対応する端面図である。 図8Aは、比較例に係る容器の形状の概略を説明するための横端面図である。 図8Bは、比較例に係る容器の形状の概略を説明するための縦端面図である。 図9Aは、比較例に係る容器の内容物を押し出した後の形状の概略を説明するための横端面図である。 図9Bは、比較例に係る容器の内容物を押し出した後の形状の概略を説明するための縦端面図である。 図10Aは、一実施形態に係る容器の寸法例を説明するための正面図である。 図10Bは、一実施形態に係る容器の寸法例を説明するための平面図である。 図10Cは、一実施形態に係る容器の寸法例を説明するための右側面図である。 図11は、一変形例に係る容器の口部の構成例の概略を示す図である。
一実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、合成樹脂製の容器に関する。本実施形態の容器は、これに限らないが、例えばスプレッド、半固体状の調味料などの容器として用いられ得る。また、本実施形態の容器は、化粧品や薬品など他の用途に用いられてもよい。
本実施形態の容器は、比較的粘度が高い粘稠な内容物を収容したときに、粘稠な内容物を容器内にほとんど残すことなく絞り出すことができるように構成されている。用途を限定するものではないが、タルタルソースのような、半固体状の物質に、例えば粒状又はフレーク状といった固体状の物質が分散している内容物の場合には、特に優れた効果を発揮する容器である。一般に、粘度が高い粘稠な内容物の場合、容器からの内容物を取り出す行程で手間がかかる。絞り出し容器を用いた場合においても、容器の剛性が高い場合は、絞り出し時に高い絞り出し押圧が必要になり、押圧を解放したときには、容器が弾性回復しやすく、つまり、サックバックしやすく、内容物を容器内部に逆流させる傾向もある。本実施形態に係る絞り出し容器は、容器内に残る内容物の残量を少なくする効果が得られている。
また、本実施形態の容器は、絞り出し時に容器から適度な反力が得られ、使用感がよい絞り出しやすい容器となっている。
また、本実施形態の容器は、高温内容物を充填し、高温であるうちに密封する、高温充填に適応する設計がなされている。そのため、本実施形態に係る容器では、充填後の冷却に伴って発生する容器内部の減圧を適切に吸収し、異常な変形を防止する効果も得られる。
[容器の構造]
図1は、本実施形態に係るキャップ付き容器1の外観を示す斜視図である。キャップ付き容器1は、容器2とキャップ3とを備える。容器2は、中空の細長い扁平形状を有している。容器2は、可撓性を有し、容器2の形状は、イカの外套膜のような略円錐形状をしている。細長い容器2の長手方向の主軸前側端(口部)に、キャップ3が設けられている。キャップ3は、容器2との反対側面が平面39で形成されていることが好ましい。キャップ3が平面39を有していることで、キャップ付き容器1は、この平面39を下にして、すなわち、容器2の口部側を下にして立てた状態で静置され得る。
容器2の形状について、図2A乃至図2E及び図3A乃至図3Eを参照してさらに説明する。図2Aは、容器2の正面図を示す。図2Bは、容器2の平面図を示す。図2Cは、容器2の右側面図を示す。図2Dは、容器2の下面図を示す。図2Eは、容器2の背面図を示す。図3A乃至図3Eは、それぞれ図2Aに示すA-A線乃至E-E線における端面形状の概略を示す。すなわち、図3A乃至図3Dは、容器2の主軸と垂直な面における容器2の端面形状を示し、図3Eは、容器2の主軸を通る垂直な面における容器2の端面形状を示す。なお、図3A乃至図3Eにおいて、容器2の厚さは、見やすさのため実際よりも厚く示されている。
容器2は、胴部10と口部60とを有する。容器2は、胴部10に収容された内容物が、口部60から吐出されるように構成されている。内容物は、胴部10の口部60と反対側(後側)から口部60の方向(前側)に押し出される。
胴部10は、合成樹脂によって中空状に成形されている。図2Aに示すように、正面から見た胴部10の形状は、前後方向に細長い形状を有している。すなわち、前後方向に伸びる主軸を想定したとき、胴部10の主軸の前側端に口部60が設けられ、前側端に対向する主軸後側端に封止部(ピンチ部)31が形成されている。正面から見た胴部10は、前側11(口部60側)と後側13(封止部(ピンチ部)31側)に対して中央領域12が幅広い形状を有している。このため、正面から見た胴部10の両側は、外に凸の曲線形状を有している。本実施形態では、正面から見たときに胴部10の両側は、容器2の外方に凸の湾曲形状を有している。すなわち、胴部10は、後側13の端で略円弧形状に封止されており、後側13から中央領域12に向けて徐々に幅が広くなり、中央領域12の幅広部で最も幅が広くなり、そこから前側11に向けて徐々に幅が狭くなる形状を有している。
口部60は、略円筒形状をしており、円形の開口61を有している。口部60の側面には、キャップ3が取り付けられるようにネジ62が形成されている。
胴部10の図2Aに見える正面側の外面を第1の面21と称し、胴部10の図2Eに見える背面側の外面を第2の面22と称することにする。図2Aに記載の容器主軸と垂直な方向の長さを容器2の幅とし、図2Cに記載の第1の面21と第2の面22が形成する離間距離の最大値を容器2の厚さとしたときに、図3B乃至図3Dからわかるように、胴部10は、厚さより幅の広い扁平形状となっている。
図2C及び図3Eから分かるように、胴部10は、後側13から中央領域12に向けて徐々に厚くなり、中央領域12の膨隆部で最も厚くなり、そこから前側11に向けて徐々に薄くなっている。本実施形態の容器2では、図3Eに示す断面において、第1の面21及び第2の面22は、容器2の外方に凸の湾曲形状を有している。
図3B乃至図3Dに示すように、胴部10の主軸と垂直な断面形状の概略は次のようになっている。第1の面21及び第2の面22の各々において、中央部41は、概して容器2の外方に凸の形状を有している。中央部41の両外側の脇部42は、容器2の内方に凸の形状を有しており、第1の面21の脇部42と第2の面の脇部42は、側部43で接続している。中央部41、脇部42、側部43は、主軸に沿って胴部10に帯状に延在している。
胴部10の断面形状の概形について図4を参照してさらに説明する。図4は、図3Cに示した部分の胴部10の輪郭の概形を実線で示している。この図に示すように、胴部10の断面形状は、中央部41の断面形状を規定する破線で示す第1の仮想円71と、第1の仮想円71の左右両側に設けられ、第1の仮想円71よりも直径が小さく、側部43の断面形状を規定する破線で示す2つの第2の仮想円72とを設定して決定する。第1の仮想円71の上下の輪郭線の一部によって中央部41の概形が決定され、第2の仮想円72の左右外側の輪郭線の一部によって側部43の概形が決定され、内側に凸に湾曲しながら第1の仮想円71と第2の仮想円72との外側を通って中央部41と側部43とを結ぶ曲線73によって脇部42の概形が決定されている。胴部10の軸方向の位置に応じて、第1の仮想円71及び第2の仮想円72の直径とそれら仮想円の中心間距離が異なっていることで、胴部10の軸方向の位置に応じて、横断面形状が異なっている。このような断面形状を有することで、後述するような効果が得られる。
図示している実施形態では、第1の面21の中央部41には、胴部10の前後方向に伸びる第1のリブ33が中央線に対して対称に2本設けられている。第1のリブ33は、容器2の内方に凸の形状をしている。また、第2の面22の中央部41には、胴部10の前後方向に伸びる第2のリブ34が中央線に対して対象に2本設けられている。第2のリブ34は、容器2の外方に凸の形状をしている。第1のリブ33と第2のリブ34とは、第1の面21と第2の面22との間が通る面に対して、対称位置に配置されている。第1のリブ33及び第2のリブ34は、第1の面21及び第2の面22の中央部41を補強する役割を果たす。
他の実施形態では、図5に示すように、第1のリブ33及び第2のリブ34の両方が、容器2の外方に凸の形状をしている。さらに別の実施形態では、第1のリブ33及び第2のリブ34の両方が、容器2の内方に凸の形状をしている。いずれのリブ形状とも、第1の面21及び第2の面22の中央部41を補強する役割を果たす。
容器2は、例えばダイレクトブロー成形法で作製される。すなわち、容器2は、加熱可塑化した合成樹脂を細長い中空円筒状パリソンとして押し出し、この細長い中空円筒状パリソンを金型で挟み、口部60側からパリソン内部に空気を吹き込むことで金型形状の容器に成形する。ここで、胴部10後側端の封止部(ピンチ部)31は、パリソンが金型で挟まれることによって形成された部分である。図3Eに示すように、封止部(ピンチ部)31は、第1の面21を形成する第1の合成樹脂層23と第2の面22を形成する第2の合成樹脂層24が、お互いにその内面層で貼り合わされることで、封止されている。この封止部(ピンチ部)31は、ダイレクトブロー成形の場合、合成樹脂が加熱軟化された状態で貼り合わされるため、比較的厚みのある場合においても十分なシール強度を得ることができる。この、封止部(ピンチ部)31から、第1の合成樹脂層23と第2の合成樹脂層24が前側に向けて徐々に離反していき、内部空間19が形成されている。
ダイレクトブロー成形法の製造は、例えば、容器は、0.1 kg/cm2程度の低圧エアーでパリソン内部を加圧しながら金型を閉じて封止部(ピンチ部)31を封止後、5 kg/cm2程度のブローエアーを吹き込み、パリソンを膨張させることで金型形状の容器を製造している。
この場合、ブロー成形前の中空円筒状パリソンが同心円の場合、パリソンの膨張過程で、はじめにパリソンが中央部41に相当する短径方向の金型表面に接触し冷却される。これに対し、側部43(第1の面21と第2の面22の接続部)や第1の面21の脇部42と第2の面22の脇部42は、より延伸されてから相当する金型表面に接触して冷却される。このため、中央部41は相対的に厚肉となり、脇部42と側部43は相対的に薄肉になる。
なお、図4に示したように、本実施形態の容器2では、側部43は第2の仮想円72に沿った形状となっている。仮に側部の断面形状を尖った鋭角形状とした金型を用いてブロー成形すると、合成樹脂が細い角部分まで延伸されずに当該金型に応じた形状を得ることが難しくなるおそれがあるが、本実施形態の容器2のように、側部43の断面形状を円形にすることで、ブロー成形において金型通りの、すなわち設計通りの側部43の形状が正確に得られる。
中央部41は、脇部42に比べて合成樹脂層が厚肉であり、さらにリブが設けられているため、脇部42に比べて剛性が高くなっている。また、側部43の合成樹脂層は比較的薄肉ではあるが、曲率半径が小さい曲面形状であり、これが柱構造を形成するため、側部43は、脇部42に比べて剛性が高くなっている。
胴部10の主軸に沿って帯状に延在する中央部41、脇部42及び側部43は、胴部10の後端において、封止部(ピンチ部)31に滑らかにつながっている。すなわち、第1の面21及び第2の面22の中央部41は、封止部(ピンチ部)31まで滑らかに伸び、封止部(ピンチ部)31で貼り合わされている。また、側部43は、封止部(ピンチ部)31の両側の縁につながっている。すなわち、封止部(ピンチ部)31と第1の面21及び第2の面22とに囲まれた空間は、側部43と第1の面21及び第2の面22とに囲まれた空間へと滑らかにつながっている。より具体的には、数mmの幅を有する封止部(ピンチ部)31の内縁は、その前側で、側部43の内面に向けて傾斜している。この傾斜部分の内縁と側部43の内面との接続部分は鈍角になっており、封止部(ピンチ部)31内縁は、側部43の内面へと滑らかにつながっている。封止部(ピンチ部)31内縁から側部43内面へと滑らかにつながっていることで、この部分にピンホールが開くなどの不良が防止され、成形性が高いものとなる。
胴部10は、封止部(ピンチ部)31において平らにつぶされており、したがって後側13は胴部10の幅Wを厚さDで除した扁平度を表す値W/Dが、大きな値となっている。一方、前側11では、円形である口部60に向けて、この扁平度を表す値W/Dは小さくなっている。これに応じて、扁平度を表す値W/Dは、後側13から前側11に向けて徐々に小さくなっている。
例えば、後側13においては、扁平度を表す値W/Dは例えば1.42乃至1.60程度であり、最も幅が広い幅広部を含む中央領域12では、値W/Dは例えば1.29乃至1.35程度であり、口部60に近い前側11では、値W/Dは例えば1.19乃至1.28程度となっている。
図2A及び図3Aなどに示すように、第1の面21の中央部41の口部60と隣接する部分には、窪み36が設けられている。窪み36は、キャッピング時に利用される部位である。すなわち、容器2に高温の内容物を充填後、口部60にキャッピングを行う行程では、容器2に回転によるねじり応力が生じる。高温内容物の充填により弾性率が低下した容器の場合、回転によるねじり応力により容器自体が捩れたり、潰れたりするなどの大変形を生じる場合がある。この対策として、容器2の口部60の近傍に窪み36を形成し、キャッピング時には窪み36に引っ掛かりつつこの部分を保持する治具を用いて容器2の回転止めを行う方法がある。つまり、厚肉の口部60近傍に有効な容器まわり防止部を形成することにより、高温内容物を充填後の容器2を安定してキャッピングすることができるようになる。特に、上述のように高温充填を行う場合は、容器2が軟らかくなるため、窪み36は容器2の回転防止として有効な手段として用いられる。
なお、ここでは容器2に対してキャップ3がネジ62を使って取り付けられる例を示した。しかしながら、容器を密封する方法はこれに限定されるものではく、押し込み式のキャップの場合には、容器2に対してキャップ3が打栓される構成であってもよい。
容器2を構成する合成樹脂は、少なくとも、内外層を構成するオレフィン樹脂と、ガスバリア性樹脂層、接着性樹脂層、及び、リグラインド樹脂層を含有する多層からなる。前記リグラインド樹脂層は、少なくともオレフィン樹脂を含有していることが好ましい。前記内外層を構成するポリオレフィン樹脂は、成形時のドローダウン等を防止するために、メルトフローレート(190℃,2.16 kg荷重)が0.1~2.0 g/10分の範囲にあり、密度が0.900 g/cm3以上0.990 g/cm3未満のオレフィン樹脂であることが好ましく、特に、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンであれば好適に用いることができる。
また、本発明の多層容器において、内外層を構成するポリエチレン樹脂は、製品コストの観点から石油由来のポリエチレン樹脂であることが望ましいが、環境適性等の観点から植物由来ポリエチレン樹脂、或いは植物由来ポリエチレン樹脂と石油由来ポリエチレン樹脂のブレンド物を用いても勿論よい。この植物由来ポリエチレンを用いる場合、放射性炭素年代測定C14の測定で求まるバイオマス度を基準にその含有量を調整することができる。
更に、本発明の多層容器においては、前記オレフィン樹脂内外層間に中間層として、ガスバリア性樹脂層が形成され、これにより、酸素透過による内容物の酸化劣化を有効に抑制することができる。このようなガスバリア性樹脂としては、エチレン-ビニルアルコール共重合体(エチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物)や芳香族ポリアミド等を例示することができ、特に高い酸素遮断性を有しているという観点から、エチレン-ビニルアルコール共重合体を好適に使用できる。エチレン-ビニルアルコール共重合体としては、一般に、エチレン含有量が20~60モル%、特に25~50モル%のエチレン-酢酸ビニル共重合体を、ケン化度が96モル%以上、特に99モル%以上となるようにケン化して得られる共重合体ケン化物が好適である。ガスバリア性樹脂層は、これに限定されないが、容器全体の1~10質量%の構成比率を有することが好ましい。また、一般に容器胴壁(最薄肉部)における厚みで1~20 μmの範囲にあることが好ましく、ガスバリア性樹脂層が複数形成される場合は、合計厚みが上記範囲であればよい。
容器2を形成する合成樹脂の構成の一例を図6に示す。この図に示すように、容器2は、多層構造を有している。例えば、容器2は、内側から順に、低密度ポリエチレン(LDPE)で形成された第1の層81と、接着材を含む第2の層82と、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)で形成された第3の層83と、接着材を含む第4の層84と、LDPEで形成された第5の層85とを備える。このように、LDPEとEVOHとが接着材で貼り合わされた構成を有する。
容器2の肉厚は、例えば、容器2の強度、ガスバリア性、材料の使用量、内容物を押し出そうとして容器2を押したときに生じる反発力の大きさ等も考慮した肉厚となっている。厚さは、例えば、0.3~0.7 mmである。
[高温充填時の減圧吸収]
一例として、本実施形態の容器2では、高温内容物の充填が行われる。すなわち、容器2には、口部60の開口61から加熱された内容物が充填され、その後に、開口61が密封される。このとき、内容物は例えば75~80℃程度に加熱されている。密封後、内容物が充填された容器2は冷却され、このとき内容物の温度低下に伴い内容物やヘッドスペースガスの体積が収縮し、容器2内部が減圧になる。その結果、容器2が減圧吸収変形することになる。
容器2では、中央部41が外方に凸の形状を有し第1のリブ33及び第2のリブ34により補強されている一方、脇部42は内方に凸の形状を有し薄肉であり内側に変形しやすい。側部43も薄肉ではあるが、側部43は、第1の面21の脇部42と第2の面22の脇部42面の接合部であり、図4に示す第2の仮想円72のように外に凸の曲率半径の小さい曲面形状を有しており、強度を有す柱構造を形成している。このため、側部43が倒れるような減圧変形が抑制されている。更に、容器2内部の減圧に伴って脇部42が内側に変形するほど、側部43の柱構造は、その強度を増加することになり、更に脇部42が選択的に変形しやすくなる傾向になる。
以上のことから、高温充填後の冷却において、脇部42のみが選択的に減圧吸収変形しやすくなり、その結果として、商品価値をなくすような容器の大変形が回避されている。つまり、本実施形態の容器2は、ブロー成形で延ばされて薄くなっている箇所を内側に湾曲させた脇部42部が、減圧時に変形しやすい箇所として特定されることで、高温充填時の冷却で生じる減圧変形を有効、かつ、きれいに吸収している。
上下2つの中央部41の領域と左右2つの側部43の領域とのそれぞれに挟まれた4つの脇部42の肉厚は、製造工程でわずかではあるが変動する可能性があり、4つの脇部42の肉厚は完全には一致していない可能性がある。しかしながら、リブを有する中央部41と、柱構造を形成し、減圧変形に伴い強度が強化する傾向の側部43に対し、4つの脇部42は相対的、且つ、選択的に変形しやすいため、結果として胴部10において、4つの脇部42のみが減圧吸収変形し、容器2の形状変形は安定している。
このように、本実施形態の容器2は、部位による合成樹脂層の厚さの違いと、形状による剛性(硬さ)の違いを組み合わせ、安定的な減圧吸収変形と安定した粘性内容物の吐出性を実現している。
[絞り出し時の容器の変形]
内容物の吐出性について説明する。消費者は、容器2の第1の面21と第2の面22とを押して開口61から内容物を吐出させる。このとき、本実施形態の容器2は、横断面が扁平形状である特徴に加え、第1のリブ33及び第2のリブ34によって、第1の面21及び第2の面22の中央部41は適度な剛性(硬さ)を有する一方、脇部42が薄肉になることで、脇部42が選択的に変形し易い。このため、容器2の内容物を絞り出す押圧時に、脇部42が選択的に変形し、これにより押し潰すときに適度な反発力が生じる。
比較的ブロー比が小さく肉厚で剛性の高い(硬い)後側13はリブもなく形成されているのに対して、比較的ブロー比が大きく、相対的に肉薄の剛性の低い(軟らかい)中央領域12に、リブが設けられていることで、容器2の前後方向の全体に渡って、均一な反力が得られ、均一な押し出し感が得られている。
以上のことから、容器2は、使用感がよく、絞り出しやすい容器となっている。
図2Aに示す容器形状に着目すると、後端部は半円形状になっており、後側13から中央領域12に向けて徐々に幅広になっている。このため、消費者は、後端から前方向に放射状に内容物を押し出すことができる。このような後側端の形状は、容器内に内容物を残さないことにも寄与している。特に、内容物が半固体状の物質に固体状の物質が分散している場合などは、固体内容物の形状に依存し引っ掛かりが生じやすいが、本実施形態のような滑らかな曲線形状では、固体の内容物の引っ掛かり部が少なく、固体内容物が残留しにくいという効果が得られる。
さらに容器2の後側13から中央領域12について着目すると、第1の面21と第2の面22とが形成する幅は、幅が最も広くなる胴部10の幅広部に至るまで、後側の端部から前側に向けて単調に広がっている。このような幅が単調に広がる形状は、後側13から中央領域12に向けての滑らかな絞り出しという効果を発揮する上で有効である。さらに、細くなっている口部60に向けて前側11で幅を単調に狭めることで、口部60までの曲面を滑らかにし、内容物を滑らかに絞り出せるという効果が得られている。
後端の封止部(ピンチ部)31周辺は、ブロー成形時にあまり引き延ばされない領域であり、合成樹脂層が比較的厚く硬い部位である。パーティング面に対して垂直な断面形状を考えると、図3Eに示すように、本実施形態の容器2は、封止部(ピンチ部)31周辺が、潰しやすい薄い扁平な構造を有しており、内容物を絞り出しやすい態様になっている。
そして、容器2は、上述のように扁平な後側13から円形の断面形状を有する口部60が配置された前側11に向けて、胴部10の幅Wを厚さDで除した扁平度を表す値W/Dが徐々に低下する形状を有している。このような形状を有することで、ブロー比が大きくて変形しやすい中央領域12から前側11にかけての比較的潰しやすい領域では、扁平の度合いを低くして、容器2の容量を確保している。さらに前側11で断面形状を丸形に近づけることで、口部60までの曲面を滑らかにし、内容物を滑らかに絞り出せるという効果を得ている。
また、胴部10の前側11の口部60近傍は、口部60の円筒形状に由来して、比較的硬く、潰しにくい。しかしながら、この部分に設けられた窪み36の谷折り形状を起点として第1の面21が折れ曲がりやすいので、窪み36が無い場合と比較して、押し潰しやすくなっている。なお、キャッピング時に関しては、窪み36に治具が挿入され、また、加わる力がねじり応力であって第1の面21と第2の面22を挟んで押し潰す力ではないので、窪み36があることによってこの部分が変形しやすくなるということはない。
内容物を吐出した後の容器の断面形状を図7A及び図7Bに示す。図7Aは、図3Cに示した断面の内容物の吐出後の状態を示し、図7Bは、図3Eに示した断面の内容物の吐出後の状態を示す。これらの図に示すように、容器2の第1の面21が第2の面22の形状と一致するように、第1の面21を形成する第1の合成樹脂層23がひっくり返り、内部に空間を作ることなく畳まれる。したがって、消費者が内容物を押し出した後には、容器2内部に内容物がほとんど残留しないことになる。
ここで、側部43の柱構造は、中心軸方向には湾曲しにくく、形状が安定しており、前後方向に細長く配置された側部43の柱構造を軸として、軟らかい脇部42を構成する面が例えば第1の面21側から第2の面22側へと回転し、容器2の内容積を減らし、最終的には第1の面21が第2の面22側完全に押し潰される。
図3Cに示すように、内容物が充填されているときから、横断面における側部43の形状は、概してその内角が鋭角となる形状を有しており、薄肉であることから、図7Aに示すように、内容物を吐出した後において側部43は、内部に空間を作ることなく潰される。
図2Aに示す正面形状において中央領域12が幅広となる湾曲形状を有しており、図2Cに示す側面形状においても中央領域12が厚い湾曲形状を有しており、これらの湾曲した形状のため、図7A及び図7Bに示すように、押し潰した容器2の形状は舟形形状になる。この形状は安定した形状であり、隙間がほとんどできず、容器2内部に内容物がほとんど残留しないことになる。
第1のリブ33と第2のリブ34は、第1の面21と第2の面22の補強構造となっているため、これらのリブによっても折り畳まれた形状が安定化するという効果が得られる。
なお、本実施形態では、第1のリブ33は、内方に凸の形状を有しており、第2のリブ34は外方に凸の形状を有している。したがって、これら第1のリブ33と第2のリブ34は、折り畳まれたときに重なり合い、その部分に内容物がほとんど残留しないことになる。
容器2が内容物で満たされた状態から、徐々に内容物を吐出し、最終的に容器2が空になるまでの経過について考える。消費者は、初めは容器2の任意の位置を押圧して内容物を押し出すかもしれない。しかし、内容物の量がある程度減ってきたら、内容物を容器2内に残さないように後側13から前側11へと容器2を潰していくことが想定される。
図3Eに示すように、内容物が充填されているとき、後側13の封止部(ピンチ部)31の近傍の内容物収納空間は第1の面21と第2の面22が近接した狭い間隔で形成された空間であり、図7Bに示すように、内容物を吐出した後、後側13は内部に余分な空間を作ることなく潰され、その後、後端から前方に向かって徐々に潰されていく。
合成樹脂層が比較的硬い後側13は元々扁平な形状を有しており、潰された形状を維持しやすい。合成樹脂層が比較的軟らかい中央領域12でも、リブによって強度が向上し、潰された形状を維持しやすくなっている。すなわち、後側13から順に胴部10が潰されていくときに、潰されたところの形状は維持されやすいことになる。これらのことから、繰り返し使用時には、容器2を改めて潰し直すといった手間も不要になり、容器横断面方向の押し潰し性のみならず容器軸方向の押し潰し性も向上している。
このとき、第1のリブ33及び第2のリブ34が前後方向に直線状に設けられていることで、内容物を後ろから前へ誘導する機能も発揮する。特に、内容物が半固体状の物質に固体状の物質が分散している内容物の場合、当該固体を後ろから前へと誘導する機能もある。
第1のリブ33及び第2のリブ34が存在することで胴部10は適度な硬さを有しており、第1のリブ33及び第2のリブ34の存在は、内容物を押し出した(容器2を押し潰した)後の胴部10の形状を保持する効果も有する。すなわち、容器2の後側13が潰され、後側13の内容物が前側11へ押し出されたとき、この押し潰し形状は内容物が移動する前側11方向に向けて伝搬しやすく、絞り出し効果が促進される傾向がある。
押し潰した容器2の形状は舟形形状に変形するため、後側13の後端部から前側11の口部60に向けて内容物を押し出す過程で、内容物移動のための一定の動線方向が確保され、内容物は当該動線に沿って移動し、かつ、その移動距離も短く済むことになるため、適度な押圧力で安定した絞り出量を確保できるメリットがある。
比較例を図示しながらさらに説明する。図8Aは、比較例に係る内容物が充填された容器100の図3Cに相当する端面図を示し、図8Bは、比較例に係る内容物が充填された容器100の図3Eに相当する端面図を示す。図9Aは、比較例に係る内容物が吐出された容器100の図7Aに相当する端面図を示し、図9Bは、比較例に係る内容物が吐出された容器100の図7Bに相当する端面図を示す。
図3Cに示すように、本実施形態に係る容器2は、脇部42が内方に凸になっており、脇部42及び側部43の肉厚が相対的に薄いことから、図7Aに示すように、側部43がヒンジ部の起点となり潰されやすい。これに対して、図8Aに示すように、比較例に係る容器100の側部143は丸く肉厚のため、図9Aに示すように、比較例に係る容器100の側部143は潰れにくく、潰した時に、内部に空間が残り、残留物を残すこととなっている。
図3Eに示すように本実施形態の容器2では封止部(ピンチ部)31で合成樹脂層が貼り合わされた板状シール部を形成し、合成樹脂層はそのまま口部60の方向に伸びている。その結果、図7Bに示すように、本実施形態に係る容器2では後側13部が潰され易いのに対し、図8Bに示す比較例に係る容器100は底部113を有し、パリソンの貼り合わせで形成される封止部(ピンチ部)131が、底部に壁面を対向させる形で底部中央部に形成されるため、図9Bに示す、比較例に係る容器100の底部113は潰れにくく、潰しても、底部コーナーに内部空間を残し、残留物を残しやすい形状に潰される。このように、本実施形態の容器2は、第1の面21及び第2の面22の何れの位置においても、容器2の主軸に対して外側を向いていることが特徴となっている。
なお、上述の説明では、内容物を吐出したときに、第1の面21側が第2の面22側にへこむ状態を図示して説明したが、このような潰しパターンに限定されてはいない。つまり、第2の面22側が、第1の面21側にへこんでもよい。
本実施形態の容器2では、高温内容物の充填が行われる。一般に高温充填が行われる容器では、高温耐性などを考慮して比較的厚肉の合成樹脂層が用いられる。このため、容器は、比較的硬くなり、内容物を残さないように絞り出すことが困難になる傾向がある。これに対して本実施形態の容器2は、その形状を工夫することで、比較的硬い合成樹脂層からなる容器であっても、内容物を残すことなく絞り出すことができるように構成されている。
[容器の寸法]
次に、容器2の寸法の一例を、図10A乃至図10Cを参照して説明する。ここに示す寸法は、一例であり、本実施形態はこの寸法に限定されない。
容器2の長手軸方向の全長L1は、例えば、178 mmであり、150 mm乃至200 mmであってもよい。
口部60の長手軸方向の長さL2は、例えば、17 mmであり、12 mm乃至20 mmであってもよい。
胴部10の長手軸方向の長さL3は、例えば、161 mmであり、110 mm乃至180 mmであってもよい。
胴部10の最も幅広な部分の幅L4は、例えば、56 mmであり、40 mm乃至65 mmであってもよい。
胴部10の最も厚い部分の厚さL5は、例えば、42 mmであり、30 mm乃至50 mmであってもよい。
したがって、厚さL5に対して幅L4は、例えば、1.3倍であり、1.2倍乃至1.4倍であってもよい。
中央部41の幅L9の最大値は、例えば、34 mmであり、24 mm乃至38 mmであってもよい。
脇部42の幅の最大値L10は、例えば、8 mmであり、6 mm乃至12 mmであってもよい。
胴部10の中央部41の外方に凸の曲率半径R1は、場所によって異なるが最も幅広な部分で例えば 21mmであり、例えば、14 mm乃至24 mmであってもよい。
胴部10の脇部42の内方に凸の曲率半径R2は、場所によって異なるが最も幅広な部分で例えば23 mmであり、例えば、18 mm乃至25 mmであってもよい。
胴部10の側部43の外方に凸の曲率半径R3は、場所によって異なるが最も幅広な部分で例えば5 mmであり、例えば、3 mm乃至6 mmであってもよい。
容器2の口部60側の端部から第1のリブ33及び第2のリブ34の前側の端部までの距離L6は、例えば、38 mmであり、35 mm乃至40 mmであってもよい。
第1のリブ33及び第2のリブ34の長手軸方向の長さL7は、例えば、127 mmであり、例えば、87 mm乃至142 mmであってもよい。
第1のリブ33の内方に凸の曲率半径R4は、例えば、3 mmであり、2 mm乃至4 mmであってもよい。
第2のリブ34の外方に凸の曲率半径R5は、例えば、3 mmであり、2 mm乃至4 mmであってもよい。
封止部(ピンチ部)31の幅L8は、例えば、3 mmであり、2 mm乃至5 mmであってもよい。
封止部(ピンチ部)31において、容器2の主軸と第1の面21とが成す角度θ1は、例えば、26°であり、15°乃至30°であってもよい。
容器2の容積は、例えば、150 mlであり、50 ml乃至200 mlであってもよい。
[変形例]
上述の実施形態の変形例について説明する。ここでは、相違点についてのみ説明し、同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
一変形例に係る容器2の口部60の正面形状の概略を図11に示す。この図に示すように、本実施形態に係る口部60のネジ66は、第1の面21又は第2の面22の中央部41の延長線上である中央部分69において途切れており、この部分にはネジ66が形成されていない。この変形例によれば、ネジ66が形成されていない中央部分69において内容物吐出時の推圧で、口部60は潰し変形しやすい。その結果、消費者は、口部60全体を押し潰しやすくなり、押し出し後に口部60に残る内容物の量を減らすことができる。
第1の面21側と第2の面22側との両方にネジ66が途切れる部分が形成されてもよい。キャップ3の取り付け性の安定を考慮すると、ネジ66が途切れる部分は、1か所であることが好ましい。この場合、第1の面21側と第2の面22側との一方の中央線上でネジ66が途切れてもよい。
他の変形例では、胴部10の口部60近傍に設けられる窪み36は、キャッピングの際の容器2の回転止めに用いられないのであれば、設けられなくてもよい。また、窪み36は、第1の面21と第2の面22との両方に設けられてもよい。
他の変形例では、胴部10の後端の封止部(ピンチ部)31に貫通孔が設けられていてもよい。また、胴部10の後端に、フック形状の外装物が付加されてもよい。これら孔又はフックは、例えば販売時に商品を棒に掛けて展示する際に利用され得る。本実施形態の容器2の後端は、自立できる形状になっていないので、孔又はフックが形成されることに適する。
上述の実施形態では、封止部(ピンチ部)31が円弧形状になっている例を示したがこれに限らない。封止部(ピンチ部)31は、直線状であってもよい。図3Eに示した断面形状が、後端から徐々に広がる形状であれば、後端の押し出しやすさが実現され得る。ただし上述の通り、封止部(ピンチ部)31が円弧形状に設けられていることで、内容物は放射状に押し出され得るので、消費者にとって内容物の押し出しやすさがさらに向上する。
上述の実施形態では、容器2がダイレクトブロー成形で形成される場合の例を示したが、容器の成形方法はこれに限られない。押し出しチューブ成形などの種々の方法でも成形することができる。したがって、例えば容器2の後側端は、金型によって挟まれた封止部(ピンチ部)31の成形に限定されていない。
容器2の後側13の形状に関わらず、胴部10が図3B乃至図3Dに示すような断面形状を有していれば、その部分について、脇部42による減圧吸収効果や、内容物の押出時の残留物が減少するという効果が得られる。また、第1のリブ33及び第2のリブ34が設けられていることが好ましいが、第1のリブ33及び第2のリブ34は、なくてもよい。胴部10の断面形状が、厚さよりも幅が広くなっており、幅方向の中央部41が外方に凸となっており脇部42が内方に凸の形状となっていることで、脇部42による減圧吸収の効果や、内容物の押出時の残留物の減少という効果が得られる。また、側部43の形状や厚さに関わらず、幅方向の中央部41が外方に凸となっており脇部42が内方に凸の形状となっていることで、減圧吸収の効果が得られる。本実施形態の容器2は、図3Eに示す断面において、第1の面21及び第2の面22は、容器2の外方に凸の湾曲形状を有しているが、湾曲形状はこの形態に限定されない。
また、胴部10の断面形状に関わらず、容器2の後側13の形状が上述のようであれば、後側13について、内容物の押出時の残留物の減少という効果が得られる。
上述の各変形例は、互いに組み合わせて適用され得る。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
1 キャップ付き容器
2 容器
3 キャップ
10 胴部
11 前側
12 中央領域
13 後側
19 内部空間
21 第1の面
22 第2の面
23 第1の合成樹脂層
24 第2の合成樹脂層
31 封止部(ピンチ部)
33 第1のリブ
34 第2のリブ
36 窪み
39 平面
41 中央部
42 脇部
43 側部
60 口部
61 開口
62 ネジ
71 中央部の概形を規定する第1の仮想円
72 側部の概形を規定する第2の仮想円
73 脇部の概形を規定する曲線

Claims (12)

  1. 可撓性の胴部と、
    前記胴部の主軸の一端に設けられた口部と、
    前記胴部の主軸の他端に設けられた封止部と
    を備え、
    内容物が前記口部から充填されるように構成された合成樹脂製の容器であって、
    前記胴部は、前記主軸に対して垂直な横断面形状が厚さよりも幅が広い扁平形状を有しており、
    前記幅は、前記封止部から前記胴部の最も幅が広い幅広部まで単調に広がり、前記幅広部から前記口部に向けて単調に狭まっており、
    前記厚さは、前記封止部から前記胴部の最も厚い膨隆部まで単調に厚くなり、前記膨隆部から前記口部に向けて単調に薄くなっており、
    前記胴部は、前記幅を前記厚さで除した扁平度を表す値が前記封止部の側から前記口部の側に向けて単調に低下している形状を有しており、
    前記幅が最も広い幅広部を含む中央領域は、前記扁平度を表す値が1.29乃至1.35である部分を含み、
    前記中央領域と前記口部との間の前側は、前記扁平度を表す値が1.19乃至1.28である部分を含み、
    前記中央領域と前記封止部との間の後側は、前記扁平度を表す値が1.42乃至1.60である部分を含む、
    容器。
  2. 記封止部において、前記主軸を挟んで設けられ前記胴部の外面を形成する第1の面及び第2の面を形成する2枚の合成樹脂層の最内層同士が貼り合わされており、
    前記封止部において、前記主軸と前記厚さを形成する第1の面との成す角度が、15°乃至30°である、
    請求項1に記載の容器。
  3. 前記封止部において、前記主軸を挟んで設けられ前記胴部の外面を形成する第1の面及び第2の面を形成する2枚の合成樹脂層の最内層同士が貼り合わされており、
    前記第1の面及び前記第2の面の何れの位置においても、前記第1の面及び前記第2の面は、前記主軸に対して外側を向いている、
    請求項1に記載の容器。
  4. 前記第1の面及び前記第2の面の何れの位置においても、前記第1の面及び前記第2の面は、前記主軸に対して外側を向いている、
    請求項2に記載の容器。
  5. 前記幅の方向の中央部には、前記主軸に沿って、前記中央部の両脇の脇部よりも剛性が高い領域が設けられている、請求項1~4のうち何れか1項に記載の容器。
  6. 前記胴部は、前記横断面形状が、
    第1の仮想円と、前記第1の仮想円の左右両側に設けられて前記第1の仮想円よりも直径が小さい2つの第2の仮想円とを想定したときに、
    前記第1の仮想円の上下の輪郭線の一部を通る中央部と、
    前記第2の仮想円の左右外側の輪郭線の一部を通る側部と、
    前記第1の仮想円及び前記第2の仮想円の外側を通って前記中央部と前記側部とをつなぎ、内側に凸の湾曲を有する脇部と
    を形成する形状となっている部分を含む、
    請求項1~5のうち何れか1項に記載の容器。
  7. 前記幅の方向の中央部には、前記主軸に沿って、リブが設けられている、請求項1~6のうち何れか1項に記載の容器。
  8. 前記胴部の前記幅の方向の中央部の前記口部と隣接する部分には、窪みが設けられている、請求項1~7のうち何れか1項に記載の容器。
  9. 前記封止部の前記口部の側の端における前記第1の面と前記第2の面とがなす角は、鋭角である、請求項3に記載の容器。
  10. 前記封止部の平面形状は、前記口部と反対側に凸の湾曲形状である、請求項1~9のうち何れか1項に記載の容器。
  11. 前記リブは、前記主軸を挟んで対向した2つの面に、対向して設けられており、
    前記対向して設けられたリブのうち、一方は容器内方に凸の形状を有しており、他方は容器外方に凸の形状を有している、
    請求項7に記載の容器。
  12. 前記脇部の外側の前記幅の方向の端の側部の剛性は、前記脇部の剛性よりも高い、請求項5に記載の容器。
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