図1Aは、1または複数の開示されている実施形態が実装される例示的な通信システム100の図である。通信システム100は、音声、データ、映像、メッセージング、ブロードキャストなど、コンテンツを複数の無線ユーザに提供する多元接続システムである。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共用によってそのようなコンテンツにアクセスすることを可能にする。たとえば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA)など、1または複数のチャネルアクセス方法を使用する。
図1Aに示されているように、通信システム100は、無線送信/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、および他のネットワーク112を含むが、開示されている実施形態は任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を企図していることを理解されたい。WTRU102a、102b、102c、102dのそれぞれは、無線環境で動作および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスである。たとえば、WTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信および/または受信するように構成され、ユーザ機器(UE)、移動局、固定型もしくは移動型加入者ユニット、ページャ、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、家電などを含む。
また、通信システム100は、基地局114aおよび基地局114bを含む。基地局114a、114bのそれぞれは、WTRU102a、102b、102c、102dの少なくとも1つと無線でインターフェースし、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112など、1または複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするように構成された任意のタイプのデバイスである。たとえば、基地局114a、114bは、ベーストランシーバ基地局(BTS)、ノードB、高度化ノードB、ホームノードB、ホーム高度化ノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、無線ルータなどである。基地局114a、114bは、それぞれが単一の要素として示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含むことを理解されたい。
基地局114aは、RAN104の一部であり、RAN104もまた、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなど、他の基地局および/またはネットワーク要素(図示せず)を含む。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示せず)と呼ばれる特定の地理的領域内で無線信号を送信および/または受信するように構成される。さらに、セルは、セルセクタに分割される。たとえば、基地局114aに関連付けられたセルは、3つのセクタに分割される。したがって、一実施形態では、基地局114aは、3つ、すなわちセルのセクタごとに1つ、トランシーバを含む。他の実施形態では、基地局114aは、マルチ入力マルチ出力(MIMO)技術を使用し、したがって、セルの各セクタについて複数のトランシーバを使用する。
基地局114a、114bは、任意の好適な無線通信リンク(たとえば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外(IR)、紫外(UV)、可視光など)であるエアインターフェース116の上でWTRU102a、102b、102c、102dの1または複数と通信する。エアインターフェース116は、任意の好適な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立される。
より具体的には、上記で指摘したように、通信システム100は、多元接続システムであり、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAなど、1または複数のチャネルアクセス方式を使用する。たとえば、RAN104内の基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、広帯域CDMA(WCDMA)を使用してエアインターフェース116を確立するユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上波無線アクセス(UTRA)など無線技術を実装する。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または発展型HSPA(HSPA+)など、通信プロトコルを含む。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含む。
他の実施形態では、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、ロングタームエボリューション(LTE)および/または拡張LTE(LTE-A)を使用してエアインターフェース116を確立する拡張UMTS地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)など無線技術を実装する。
他の実施形態では、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.16(すなわち、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000EV-DO、暫定標準2000(IS-2000)、暫定標準95(IS-95)、暫定標準856(IS-856)、グローバル移動体通信システム(GSM)、GSMエボリューション用の拡張データ転送速度(EDGE)、GSM EDGE(GERAN)など、無線技術を実装する。
図1Aにおける基地局114bは、たとえば、無線ルータ、ホームノードB、ホーム高度化ノードB、またはアクセスポイントであり、事業所、自宅、乗物、キャンパスなど、局所的な領域での無線コネクティビティを円滑にするための任意の好適なRATを使用する。一実施形態では、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立するために、IEEE802.11など無線技術を実装する。他の実施形態では、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立するために、IEEE802.15など無線技術を実装する。他の実施形態では、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、ピコセルまたはフェムトセルを確立するために、セルラベースのRAT(たとえば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-Aなど)を使用する。図1Aに示されているように、基地局114bは、インターネット110に対する直接接続を有する。したがって、基地局114bは、コアネットワーク106を介してインターネット110にアクセスすることが必要でない。
RAN104は、コアネットワーク106と通信し、コアネットワーク106は、音声、データ、アプリケーション、および/またはボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)サービスを、WTRU102a、102b、102c、102dの1または複数に提供するように構成された任意のタイプのネットワークである。たとえば、コアネットワーク106は、呼制御、支払い請求サービス、移動体位置をベースとするサービス、プリペイド呼、インターネットコネクティビティ、映像配信などを提供することができ、かつ/またはユーザ認証などハイレベルセキュリティ機能を実施する。図1Aには示されていないが、RAN104および/またはコアネットワーク106は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを使用する他のRANと直接または間接的に通信することを理解されたい。たとえば、E-UTRA無線技術を使用しているRAN104に接続されることに加えて、コアネットワーク106はまた、GSM無線技術を使用する別のRAN(図示せず)と通信する。
また、コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102c、102dがPSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとして働く。PSTN108は、基本電話サービス(POTS)を提供する回線交換電話網を含む。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートにおける伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、インターネットプロトコル(IP)など、一般的な通信プロトコルを使用する相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスのグローバルシステムを含む。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される有線もしくは無線通信ネットワークを含む。たとえば、ネットワーク112は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを使用する1または複数のRANに接続された別のコアネットワークを含む。
通信システム100におけるWTRU102a、102b、102c、102dの一部または全部がマルチモード機能を含む。すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンクの上で異なる無線ネットワークと通信するために複数のトランシーバを含む。たとえば、図1Aに示されているWTRU102cは、セルラベースの無線技術を使用する基地局114a、およびIEEE802無線技術を使用する基地局114bと通信するように構成される。
図1Bは、例示的なWTRU102のシステム図である。図1Bに示されているように、WTRU102は、プロセッサ118、トランシーバ120、送信/受信エレメント122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、非取外し式メモリ130、取外し式メモリ132、電源134、全世界測位システム(GPS)チップセット136、および他の周辺機器138を含む。WTRU102は、一実施形態と一貫したまま前述の要素の任意のサブコンビネーションを含むことを理解されたい。
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1または複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(IC)、状態機械などである。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入力/出力処理、および/またはWTRU102が無線環境で動作することを可能にする任意の他の機能を実施する。プロセッサ118は、トランシーバ120に結合され、トランシーバ120は、送信/受信エレメント122に結合される。図1Bは、プロセッサ118とトランシーバ120を別々の構成要素として示しているが、プロセッサ118とトランシーバ120は、電子パッケージまたはチップ内で共に集積されてもよいことが理解される。
送信/受信エレメント122は、エアインターフェース116の上で基地局(たとえば、基地局114a)に信号を送信する、または基地局から信号を受信するように構成される。たとえば、一実施形態では、送信/受信エレメント122は、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナである。他の実施形態では、送信/受信エレメント122は、たとえばIR信号、UV信号、または可視光信号を送信および/または受信するように構成されたエミッタ/ディテクタである。他の実施形態では、送信/受信エレメント122は、RF信号と光信号を共に送信および受信するように構成される。送信/受信エレメント122は、任意の組合せの無線信号を送信および/または受信するように構成されることが理解される。
さらに、送信/受信エレメント122は、図1Bに単一のエレメントとして示されているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信エレメント122を含む。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を使用する。したがって、一実施形態では、WTRU102は、エアインターフェース116上で無線信号を送信および受信するために2つ以上の送信/受信エレメント122(たとえば、複数のアンテナ)を含む。
トランシーバ120は、送信/受信エレメント122によって送信しようとする信号を変調するように、また送信/受信エレメント122によって受信される信号を復調するように構成される。上記で指摘したように、WTRU102は、マルチモード機能を有する。したがって、トランシーバ120は、たとえばUTRAおよびIEEE802.11など複数のRATを介してWTRU102が通信することを可能にするために複数のトランシーバを含む。
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(たとえば、液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイユニット、または有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合され、それらからユーザ入力データを受け取る。また、プロセッサ118は、ユーザデータをスピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128に出力する。さらに、プロセッサ118は、非取外し式メモリ130および/または取外し式メモリ132など、任意のタイプの好適なメモリからの情報にアクセスし、それらにデータを記憶させる。非取外し式メモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク、または任意の他のタイプのメモリ記憶装置を含む。取外し式メモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなどを含む。他の実施形態では、プロセッサ118は、サーバ上または家庭用コンピュータ(図示せず)上など、物理的にWTRU102上に位置しないメモリからの情報にアクセスし、それらにデータを記憶させる。
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取り、WTRU102内の他の構成要素に電力を分配し、かつ/またはその電力を制御するように構成される。電源134は、WTRU102に給電するための任意の好適なデバイスである。たとえば、電源134は、1または複数の乾電池(たとえば、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li-ion)など)、太陽電池、燃料電池などを含む。
また、プロセッサ118は、WTRU102の現在位置に関する位置情報(たとえば、経度および緯度)を提供するように構成されるGPSチップセット136に結合される。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはその代わりに、WTRU102は、エアインターフェース116上で基地局(たとえば、基地局114a、114b)から位置情報を受信し、かつ/または近くの2つ以上の基地局から受信される信号のタイミングに基づいてその位置を決定する。WTRU102は、一実施形態と一貫したまま、任意の好適な位置決定方法により位置情報を獲得することが理解される。
さらに、プロセッサ118は他の周辺機器138に結合され、それらの周辺機器138は、追加の特徴、機能、および/または有線もしくは無線コネクティビティを提供する1または複数のソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールを含む。たとえば、周辺機器138は、加速度計、電子コンパス(e-compass)、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真またはビデオ用)、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンドフリー用ヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変換(FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザなどを含む。
図1Cは、一実施形態によるRAN104およびコアネットワーク106のシステム図である。上記で指摘したように、RAN104は、E-UTRA無線技術を使用し、エアインターフェース116の上でWTRU102a、102b、102cと通信する。また、RAN104は、コアネットワーク106と通信する。
RAN104は、高度化ノードB140a、140b、140cを含むが、RAN104は、一実施形態と一貫したまま任意の数の高度化ノードBを含むことを理解されたい。高度化ノードB140a、140b、140cは、それぞれが、エアインターフェース116の上でWTRU102a、102b、102cと通信するために1つまたは複数のトランシーバを含む。一実施形態では、高度化ノードB140a、140b、140cは、MIMO技術を実装する。したがって、高度化ノードB140aは、たとえば複数のアンテナを使用し、WTRU102aに無線信号を送信し、WTRU102aから無線信号を受信する。
高度化ノードB140a、140b、140cのそれぞれは、特定のセル(図示せず)に関連付けられ、無線リソース管理判断、ハンドオーバ判断、アップリンクおよび/またはダウンリンクにおけるユーザのスケジューリングなどを処理するように構成される。図1Cに示されているように、高度化ノードB140a、140b、140cは、X2インターフェース上で互いに通信する。
図1Cに示されているコアネットワーク106は、無線通信移動管理装置(MME)、サービングゲートウェイ144、およびパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ146を含む。前述の要素のそれぞれはコアネットワーク106の一部として示されているが、これらの要素のいずれか1つがコアネットワークオペレータ以外の企業体によって所有および/または運営されてもよいことを理解されたい。
MME142は、S1インターフェースを介してRAN104内の高度化ノードB140a、140b、140cのそれぞれに接続され、制御ノードとして働く。たとえば、MME142は、WTRU102a、102b、102cのユーザを認証すること、ベアラの活動化/非活動化、WTRU102a、102b、102cの最初のアタッチ中に特定のサービングゲートウェイを選択することなどの責任を担う。また、MME142は、RAN104と、GSMまたはWCDMAなど他の無線技術を使用する他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供する。
サービングゲートウェイ144は、S1インターフェースを介してRAN104内の高度化ノードB140a、140b、140cのそれぞれに接続される。サービングゲートウェイ144は、一般に、ユーザデータパケットをWTRU102a、102b、102cに/WTRU102a、102b、102cからルーティングおよび転送する。また、サービングゲートウェイ144は、高度化ノードB間ハンドオーバ中にユーザプレーンをアンカリングすること、WTRU102a、102b、102cにダウンリンクデータが使用可能であるときページングをトリガすること、およびWTRU102a、102b、102cのコンテキストを管理および記憶することなど、他の機能を実施する。
また、サービングゲートウェイ144はPDNゲートウェイ146に接続され、PDNゲートウェイ146は、WTRU102a、102b、102cにインターネット110などパケット交換ネットワークに対するアクセスを提供し、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にする。
コアネットワーク106は、他のネットワークとの通信を容易にする。たとえば、コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102cにPSTN108など回線交換ネットワークに対するアクセスを提供し、WTRU102a、102b、102cと従来の陸線通信デバイスとの間の通信を容易にする。たとえば、コアネットワーク106は、コアネットワーク106とPSTN108の間のインターフェースとして働くIPゲートウェイ(たとえば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含み、またはIPゲートウェイと通信する。さらに、コアネットワーク106は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される他の有線もしくは無線ネットワークを含むネットワーク112に対するアクセスを、WTRU102a、102b、102cに提供する。
他のネットワーク112は、IEEE802.11ベースの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)160に接続される。WLAN160は、アクセスルータ165を含む。アクセスルータは、ゲートウェイ機能を含む。アクセスルータ165は、複数のアクセスポイント(AP)170a、170bと通信する。アクセスルータ165とAP170a、170bとの間の通信は、有線イーサネット(IEEE802.3標準)を介しても、任意のタイプの無線通信プロトコルを介してもよい。AP170aは、WTRU102dとエアインターフェース上で無線通信する。
以下、「ショートフレーム」および「ヌルデータパケット」(NDP)という用語は、交換可能に使用されることになる。ショートフレーム(ショートACK、ショートブロックACK、ショートクリアトゥセンド(CTS)、ショートプローブ要求など)は、データフィールドを担持しない物理レイヤコンバージェンスプロトコル(PLCP)プロトコルデータユニット(PPDU)である。以下、「STA」(たとえば、WTRU)という用語は、非APステーションまたはAPステーションを含む。本明細書に開示されている実施形態は、非AP STAまたはAPステーション(AP)によって実装される。以下、開示されている実施形態は、任意の802.11システム、および任意の無線通信システムに適用される。
無線送信は、たとえ送信を保護するためにチャネル符号化およびインターリービングなど保護機構が使用されても、誤りのあるものになる可能性がある。したがって、正しいパケット受信の確認応答のための機構がWLANシステムに導入されている。それ自体にアドレス指定されたデータフレームの受信に成功したSTA/APは、肯定応答を送る。フレームを送信するSTA/APは、所定の量の時間内にACKを受信しない場合、データフレームが正しく受信されなかったとみなし、それを再送信する。必ずしもすべてのデータフレームをこのように確認することができるとは限らない。802.11標準は、データフレームの受信側から確認応答を明示的に期待しないことを発信側が示すとき「ACKなし(no ACK)」をもサポートする。
ブロックACKは、802.11eアメンドメントで導入された。ブロックACKは、複数のフレームの受信側が単一のブロックACKを送信し、データフレームのブロックを確認することを可能にすることによって、システム効率を改善する。ブロックACKは、即時ブロックACKであっても、遅延ブロックACKであってもよい。
図2は、従来のACKフレーム200を示す。従来のACKフレーム200は、ショートトレーニングフィールド(STF)202およびロングトレーニングフィールド(LTF)204を含むPLCPプリアンブルと、信号(SIG)フィールド206と、ACK本体フレーム208とを有する。ACK本体フレーム208は、2バイトのフレーム制御フィールド210と、2バイトの持続時間フィールド212と、6バイトの受信機アドレス(RA)フィールド214と、4バイトのフレームチェックシーケンス(FCS)216とを有する。フレーム制御フィールド210によって担持される情報は、これがACKフレームであることを示す。RAフィールド214は、データ交換セッションの発信側を示す。
発信側からのデータフレーム(または任意の他のフレーム)を確認するために、ショートACKフレームが使用される。図3は、データフレームおよびショートACKフレームの例示的なメッセージ交換シーケンスを示す。また、図3は、一実施形態によるショートACKフレームの例示的なPPDUフレーム構造を示す。発信側は、データフレーム310を受信側に送信し、受信側は、データフレーム310を復号し、ショートACKフレーム320を発信側に送信し、データフレームの復号の成功または不成功を示す。データフレーム310では、発信側は、期待されるACK送信がショートACKになることを示す。発信側は、データフレーム310内でACKシーケンスIDを明示的または暗黙に識別する。次いで、受信側は、ショートACKフレーム320のACKシーケンスフィールド324内に、対応するACKシーケンスを含める。
ショートACKフレーム320は、STF322と、ACKシーケンスフィールド324とを含む。STF322は、自動利得制御(AGC)、および粗い時間周波数オフセット推定のために使用される。ショートACKフレーム320は、STF322によって他のフレームから区別される。
データフレーム310によって示されるACKシーケンスIDに対応するACKシーケンスが、対応するデータフレーム310を示す。ACKシーケンスは、周波数領域で、または時間領域で変調される。たとえば、定振幅ゼロ自己相関(CAZAC)プロパティを有する事前定義のシーケンスのセットがACKシーケンスとして使用される。たとえば、一般チャープライク(GCL)シーケンスが使用される。Zadoff-Chu(ZC)シーケンスは、GCLシーケンスの特別な場合である。各シーケンスは、シーケンスIDを有する。発信側は、送信されるデータフレーム310内でこのシーケンスIDを暗黙または明示的に割り当てる。受信側は、ショートACKフレーム320内に、対応するシーケンスを含める。ショートACKフレーム320は、直交シーケンスが選ばれるので、同時の複数ユーザアクセスのために使用される。
発信側は、周波数領域または時間領域での割り当てられたACKシーケンスと相関させることによって、受信されたショートACKフレームを復調する。発信側がショートACKを正しく復調した後で、発信側は、これが以前に送信されたデータパケットに対する確認応答であることを知る。誤検出も可能性がある。しかし、誤検出の確率は、ACKシーケンスの数を増大することによって低減される。
意図されないSTAは、発信側から送信されたデータパケット310を復調したとき、それらのネットワーク割当てベクトル(NAV)を設定する。データパケット310によって担持される持続時間フィールドは、次に来るACKがショートACKになることを考慮して設定される。意図されないSTAがデータパケット310を復調することができず、しかしショートACK STFフィールドを検出した場合、意図されないSTAは、これがショートACKフレームであると識別し、それに応じて媒体にアクセスするのを延期する。
拡張フレーム間スペース(EIFS)は、フレームが検出されたが正しく受信されなかった場合、延期するために使用される。現行の802.11では、EIFS=αSIFSTime+ACKTxTime+DIFSである。システムがショートACKをすべてのACK送信に使用する場合、またはショートACKが使用されていることをSTAが知っている場合、STAは、延期するために、再定義されたEIFS、または新たに定義されたEIFS_SACKを使用する。たとえば、EIFS_SACK=αSIFSTime+SACKTxTime+DIFSであり、この式でSACKTxTimeは、S-ACKフレームを最も低いデータ転送速度で送信するために必要とされる時間である。
発信側は、データパケット内でショートACKフレームのためのACKシーケンスIDを割り当てる。ACKシーケンスIDは、暗黙に示されてもよい。たとえば、ACKシーケンスIDは、以下のパラメータ、すなわちスクランブラシード(6ビット)、FCS(4バイト)、SIGフィールド内のCRC(4ビット)、SIGフィールド内の長さフィールド(9ないし21ビット)、および/または基本サービスセット識別(BSSID)(6バイト)のうちの1つ、または任意の(完全または部分的な)組合せの関数として決定される。
あるいは、ACKシーケンスIDは、明示的に示されてもよい。たとえば、ACKシーケンスIDは、データフレーム内のサービスフィールドを使用することによって示される。図4は、例示的なPPDUデータフレームフォーマットを示す。PPDU400は、プリアンブル410と、SIGフィールド420と、データフィールド430とを含む。データフィールド430は、サービスフィールド432と、MPDU434と、テールおよびパディングビット436とを含む。サービスフィールド432は、16ビットフィールドである。サービスフィールド432の最初の7ビットは、スクランブラ初期化ビットであり、デスクランブラを同期するために使用され、通常、ゼロに設定される。サービスフィールド432の残りの9ビットは、現在予約されている。サービスフィールド432の予約された9ビットが、ACKシーケンスIDを明示的に割り当てるために使用されてもよい。
発信側は、そのデータパケット内で、そのデータパケットに応答してショートACKフレームが期待されることを示す。このインジケーションは、SIGフィールド420(たとえば、ショートACKフレームが期待される、または受入れ可能であることを示すためにSIGフィールド420内の1ビットを使用する)またはサービスフィールド432(たとえば、ショートACKフレームが期待される、または受入れ可能であることを示すためにサービスフィールド432内の1ビット(たとえば、ビット7)を使用する)を使用することによって提供される。
他の実施形態では、受信側は、ショートACKフレームでデータフレームに応答し、ショートACKインジケーションがそのショートACKフレーム内に明示的または暗黙に含まれる。(所期の、および意図されない)APおよびSTAは、ショートACKインジケーションに基づいてフレームをショートACKフレームとして識別する。ショートACKフレームの単純な構造により、受信するSTAは、ACKシーケンスの相関検出を開始する前にそれがショートACKフレームであると決定する。
ショートACKインジケーションは、STFフィールド内に含まれてもよい。STFは、シーケンスのいくつかの繰返しを含む。たとえば、大抵の802.11システムは、STFシーケンスの10個の繰返しを含み、一方、1MHzのための802.11ahのSTFは20個の繰返しを有する。一実施形態では、STFシーケンスの1または複数の繰返しの符号が反転され、そのフレームがショートACKフレームであることを示す。図5は、通常のPPDU510、およびショートACKインジケーションを有する例示的なショートACKフレーム520を示す。図5では、最後の2つのSTFシーケンス522の符号が反転され、そのフレームがショートACKフレームであることを示す。これは、自己相関挙動を変更することになり、その結果、受信機は、これがショートACKフレームであることを検出する。
他の実施形態では、STFシーケンスの増やされた数の繰返しを使用し、ショートACKフレームを示す。図6は、通常のPPDU610、および拡張されたSTF622を有する例示的なショートACKフレーム620を示す。受信機は、通常のSTFまたは自己相関プラットフォームより長いものを検出した後で、そのフレームがショートACKフレームであると決定する。
ACKフレームは、送信前に物理レイヤ内で変調および符号化される。変調および符号化方式(MCS)は、以前に受信されたデータフレームのレート(MCS)以下であるBSSBasicRateSetパラメータ内で最も高いレートである。このようにして、BSSにおけるSTAは、ACKフレームを検出する能力を有する。
ACKからのオーバーヘッドを低減するために、より高いMCSがより有望である。なぜなら、送信するために必要とするOFDMシンボルの数がより少ないからである。いくつかの802.11標準では、ACKインジケーションフィールドがSIGフィールド内で定義され、送信側によって送信される。ACKインジケーションは、次に来るACKフレームについての情報を示すために使用される。たとえば、802.11ahでは、ACKインジケーションは、以下の定義を有する(00:ACK;01:BA;10:ACKなし;11:ACK、BA、またはCTSでないフレーム)。ACKインジケーションがあれば、意図されないSTAは、次に来るフレームがACKフレームであるかどうか解明する。したがって、STAがACKフレーム本体を理解しなければならない必要はない。一実施形態では、BSSBasicRateSetにおいてACKフレームのためにMCSを選ぶ要件は、ACKインジケーションがSIGフィールド内で使用されるとき緩和される。発信側からSIGフィールド内で送信されるACKインジケーションがない場合、意図されないSTAは、ACKフレームを復号し、これがACKフレームであることを解明しなければならない。したがって、ACKフレームは、すべてのSTAが理解することができる基本的なMCSを使用するべきである。BSSBasicRateSet内で定義されるMCSであるべきである。発信側からのSIGフィールド内にACKインジケーションがある場合、意図されないSTAは、SIGフィールドを検出し、ACKフレームが来ることに気付き、ある持続時間の間、延期する。このようにして、他のSTAは、ACKフレームを全く復号する必要がなく、その結果、ACKフレームは、BSSBasicRateSet内で定義されたもの以外の任意のMCSを使用してもよい。
他の実施形態では、発信側は、ACKフレームのためにMCSおよび/または帯域幅を割り当て、受信側は、予め割り当てられたMCSおよび/または帯域幅でACKフレームを送信する。
802.11ahでは、受信機は1MHzと2MHz両方の受信をサポートするべきであり、一方、送信機では1MHzがサポートされることが必要とされる。したがって、APは、STAに2MHzパケットを送信し、データパケット内で、次に来るACKが1MHzで送信されることになることを明示的または暗黙に示すことが可能である。あるいは、STAは、1MHzパケットをAPに送信し、2MHzチャネル上で動作中のAPは、1MHzか2MHzのACKで応答することを選ぶ。ACKを2MHzで送信することにより、ACKオーバーヘッドが低減される。上記の例では、STAは、ACK送信のためにAPによって使用される帯域幅を示す。
別の例では、STAが2つの受信無線周波数(RF)チェーンを有するが、1つの送信RFチェーンしか有していない。現行の標準の場合、STAが1つのデータストリームパケットをAPに送信した後、APは1つのデータストリームでACKを送信する。しかし、チャネル状態が非常に良好である場合、APが2つのデータストリームでACKを送信することを可能にすることは、より効率的である。一実施形態では、STAは、前の2つのデータストリームをAPから受信したときチャネル状態を検査し、APが2つのデータストリームでACKを送信するのに適しているかどうか決定する。
発信側がデータパケットを受信側に送信するとき、発信側が、受信側から発信側へのチャネルの何らかの知識を有しおよび非対称の送受信能力について認識している場合、発信側は、ACKフレームのために特定のMCSおよび/または帯域幅を決定し、それをデータフレーム内で示す。そうでない場合、発信側は、前のデータパケットで使用されたMCS以下のMCSを選び、発信側および受信側の能力に従って帯域幅を選ぶ。
次に来るACKフレームのための選択されたMCSおよび帯域幅は、データパケットのMACヘッダ内で示される。図7は、従来のMACフレームフォーマットを示す。現行の802.11標準では、ACKポリシサブフィールドがMACヘッダのQoS制御フィールド710内で定義される。ACKポリシサブフィールドは、長さが2ビットであり、MPDUを配信したとき従われる確認応答ポリシを識別する。一実施形態では、ACKポリシサブフィールドは、MCSおよび帯域幅インジケーションのために拡張される。MCSおよび帯域幅情報のために必要とされるビットの数は、標準に応じて変わる。たとえば、802.11ahの場合、表1に示されているように、帯域幅を示すために2ビットが使用される。
あるいは、ACKフレームのためのMCSおよび帯域幅は、SIGフィールド内で明示的に示されてもよい。たとえば、ACKフレームのためのMCSおよび帯域幅を表すために、いくつかのビットがSIGフィールド内で追加される。
あるいは、ACKフレームのためのMCSおよび帯域幅は、MACヘッダ内の持続時間フィールド720を設定することによって暗黙に示されてもよい。MACヘッダ内の持続時間フィールド720は、保留中のパケットに、1つのACKまたはブロックACKを加え、ショートフレーム間スペース(SIFS)間隔を加えたものを送信するために必要とされる時間値に設定される。ACKまたはブロックACKの持続時間値は、予め割り当てられたMCSおよび帯域幅で計算される。
ACKフレームが予め割り当てられたMCSおよび帯域幅で送信されるとき、それに応じて、NAV設定が修正される。発信側によって送信されるMACフレームの持続時間フィールド720は、媒体がビジーであると発信側が予想する持続時間を示す時間値を保持する。従来、発信側は、MCSを次に来るACKフレームに割り当てない。したがって、発信側は、システムによってサポートされる最も低いMCSに基づいて、次に来るACK送信の持続時間を推定する。本明細書に開示されている実施形態による予め割り当てられたMCSを用いて、発信側は、割り当てられたMCSで次に来るACK送信を推定し、持続時間フィールド720内により正確な時間値を与える。このようにして、意図されないSTAは、NAVをより正確に設定する。
受信側は、データパケットを正しく復調した後で、それに応じてACKパケットを準備する。明示的なインジケーションが使用されるとき、受信側は、予め割り当てられたMCSおよび帯域幅でACKフレームを送信する。暗黙のインジケーションが使用されるとき、受信側は、指定された持続時間内でACK送信を完了するMCSおよび帯域幅でACKフレームを送信する。受信側によって使用されるMCSおよび帯域幅は、発信側によって選ばれたものと同一であることが必要とされない。しかし、ACK PPDU持続時間は、発信側によってMACフレームフォーマットに設定された持続時間値内に収まる必要がある。
複数のユーザ(たとえば、STA)のためのACKまたはBAは、単一のACKまたはBA送信を介して送信される。複数のユーザのためのACK(またはBA)は、空間領域で集約され、マルチユーザマルチ入力マルチ出力(MU-MIMO)を使用して送信されても、時間領域で集約され、集約マルチユーザACKを使用して送信されてもよい。
一実施形態では、MU-MIMO PPDUフォーマットを使用し、遅延型マルチユーザACKまたはブロックACKを送信する。図8は、MU-MIMOブロックACKのためのPPDUフレーム構造の一例を示す。PPDUは、オムニ部分810と、MU部分820とを含む。オムニ部分810は、すべてのユーザに対して送信され、MU部分820は、MU-MIMO送信の各空間ストリームを介して送信される。オムニ部分810は、STFと、LTSと、SIGフィールド(SIGA)とを含む。MU部分820は、STFと、LTSと、ACK本体フレーム822とを含む。図8に示されているACK本体フレーム822は、BAフレーム830である。あるいは、ACK本体フレーム822は、通常のACKフレームであってもよい。マルチユーザブロックACKは、遅延型マルチユーザブロックACKに適用される。
図9は、遅延型MU-MIMOブロックACKのための例示的なメッセージ交換シーケンスを示す。STA1が、チャネルを取得し、いくつかのメッセージ交換910でAPとネゴシエーションし、遅延型ブロックACKポリシを用いてAPとブロックACKセッションをセットアップする。発信側(この例ではSTA1)がデータを送信し、その後にブロックACK要求(BAR)914が続く。BARフレーム914は、受信側(この例ではAP)にACKフレーム916を請求する。図10は、BARフレームフォーマットを示す。BARフレーム914は、BAR制御フィールド1002を含む。BAR制御フィールド1002内のBAR ACKポリシフィールドが「1」に設定されている場合、受信側は、BARフレーム914を受信したとき直ちにACKを返す。BAR制御フィールド1002内のBAR ACKポリシフィールドが「0」に設定されている場合、受信側は、BARフレーム914を受信したときACKを送らない。図9に示されている例では、APは、BARフレーム914に応答してACK916を送る。各BAセッション中、意図されないSTA(発信側以外のSTAすべて(この例では、STA2ないしSTA4)、および受信側(この例ではAP))は、BAセッションの間じゅうそれらのNAVを設定する。APは、STA1のためにBAを保持し、遅延された送信を待つ。
次いで、STA2が、チャネルを取得し、APとメッセージ920を交換しBAセッションをセットアップし、データフレーム922およびBARフレーム924をAPに送信し、APからACKフレーム926を受信する。次いで、STA3が、チャネルを取得し、APとメッセージ930を交換しBAセッションをセットアップし、データフレーム932およびBARフレーム934をAPに送信し、APからACKフレーム936を受信する。次いで、STA4が、チャネルを取得し、APとメッセージ940を交換しBAセッションをセットアップし、データフレーム942およびBARフレーム944をAPに送信し、APからACKフレーム946を受信する。
APは、いくつかのブロックACK(この例では、BA1ないしBA4)をグループ化し、MU-MIMO送信(すなわち、遅延型MU-MIMO BA)を使用してそれらを送信する。APは、MU-MIMOブロックACK送信のために、いくつかのグループ化基準(たとえば、同様のアクセスカテゴリ(AC)、または良好な空間チャネル相関を有する)に従って複数のブロックACKをグループ化する。
APは、異なるMU-MIMO重みでBAを変調し、それらを同時に送信する。MU-MIMO BAフレーム内では、BA制御フィールド内のBA ACKポリシフィールドが、BAフレームに応答してACKが要求されるかどうかを示す。BA ACKポリシフィールドは、すべてのユーザに対して「0」または「1」に設定される。BA ACKポリシフィールドが「1」に設定されている場合、BAフレーム950は、発信側(この例では、STA1ないしSTA4)にACK応答を請求しないことになる。BA ACKポリシフィールドが「0」に設定されている場合、BAフレーム950は、図9に示されているように、発信側(この例では、STA1ないしSTA4)にACK応答960を請求する。
MU-MIMO BA950に応答してのSTAからのACK応答960は、MU-MIMOを使用して同時にSTAによって送信される。あるいは、STAは、たとえばグループID内で定義されたユーザ位置アレイに従って、ACKを順次送信する。グループIDは、SIGフィールド内に含まれる。
遅延型MU-MIMO ACKシーケンス内に含まれるAP/STAすべてが、遅延型ブロックACKおよびMU-MIMOのサポートを宣言する。
他の実施形態では、複数のユーザのためにACKまたはBAをMU-MIMOで送信するのではなく、ACKまたはBAは、時間領域で集約され、順次送信される(すなわち、集約マルチユーザACK(A-MU-ACK))。受信機(STAまたはAP)は、データパケットを受信し、受信されたデータパケットに応答して確認応答パケットを生成し、それらの確認応答パケットを集約し、集約された確認応答パケットを単一の送信で送信する。
図11は、A-MU-ACKフレームのための例示的なPPDU構造を示す。図11では、ACKは、MPDUレベルで集約される。集約されたACKは、ブロックACKまたは通常のACKである。A-MU-ACKのためのPPDU1100は、プリアンブル1110と、SIGフィールド1120と、データフィールド1130とを含む。データフィールド1130内には、A-MU-ACKフレーム1132が含まれる。A-MU-ACKフレーム1132は、ACKデリミタ1144によって分離された1または複数のユーザ(この例では、ACK1、ACK2、ACK3)のためのACK(またはBA)MPDU1142を含む。ACK/BA MPDU1142は、MACレベルで集約され、A-MU-ACKフレーム1132は、集約MPDUパケットとして物理レイヤに渡され、その結果、A-MU-ACKフレーム1132は、物理レイヤによってパケット全体として符号化および変調される。最も低いMCSがA-MU-ACKのために使用される。
各ACK/BA MPDU1142の冒頭にACKデリミタ1144が挿入される。ACKデリミタ1144は、長さが32ビットまたは8ビットである。32ビットのACKデリミタは、長さフィールドと、CRCと、8ビットの署名フィールドとを含む。長さフィールドは、次に来るACK/BA MPDUの長さを示すために使用される。署名フィールドは、デリミタを求めてスキャンするときACKデリミタを検出するために使用される。8ビットのACKデリミタは、デリミタを求めてスキャンするときACKデリミタを検出するために使用される8ビットの署名フィールドを含む。
集約マルチユーザACKパケットは、複数のユーザ(たとえば、STA)にブロードキャストまたはマルチキャストされる。経路損失、チャネル状態、受信機感度などにより、異なるユーザは異なる無線リンク品質を有するので、すべてのユーザのために同じ集約マルチユーザACKパケットにおいて同じMCSを使用することは、簡単であるが効率的でない。さらに、比較的低いMCSが選ばれる場合、必ずしもすべてのユーザが正しく集約マルチユーザACKフレームを復号するとは限らない。
マルチユーザACKフレームに集約されたACKまたはBA MPDUは、図12および図13に示されているように、別個のMCSで符号化されてもよい。図12および図13に示されている例では、集約マルチユーザACKフレーム内に含まれる3つのACK/BA MPDUが、3つのMCS(同じであってもなくてもよい)で別々に符号化される。各MPDUについての長さおよびMCSは、SIGフィールド内で示される。図12では、集約マルチユーザACKフレームは、3つのACK MPDU1210aないし1210cに共通のSIGフィールド1220を含む。図13では、別個のSIGフィールド1320aないし1320cが各ACK/BA MPDU1310aないし1310c用に含まれる。
マルチユーザ集約は、コンステレーションマッピング後、逆離散フーリエ変換(IDFT)前に実施される。このようにして、最後のフレーム以外の符号化されたACKフレームのすべてについて、1つのパディングおよびテールビットフィールドが追加される。整数のOFDMシンボルに切り上げるためにより多くのパディングビットを挿入する必要はない。最後の符号化されたACKフレームについては、必要な場合、テールビットとパディングビット両方が挿入される。SIGフィールド内の長さフィールドは、各ACK本体フレームの長さをこの方式に伴うバイトで明示的に示す。
あるいは、マルチユーザ集約は、IDFTの後で実施されてもよい(すなわち、集約は、OFDMシンボルの単位にある)。各符号化されたACKフレームは、整数のOFDMシンボルを占有する。したがって、テールビットおよびOFDMシンボルパディングビットは、各符号化されたACKフレームについて追加される。SIGフィールド内の長さフィールドは、各ACK本体フレームの長さをバイトまたはOFDMシンボルの単位で示す。
図12は、共通のSIGフィールド1220を有する集約マルチユーザACKの一例を示す。図13は、別々のSIGフィールド1320を有する集約マルチユーザACKの一例を示す。図12および図13のどちらにおいても、各ACK/BA MPDUは、別個のMCSで符号化される。
図12および図13に示されている例では、すべてのユーザがチャネル推定のために共通のプリアンブル1230、1330を使用する。したがって、MIMO方式の使用は、制限される。たとえば、空間時間ブロック符号化(STBC)が使用される場合、STBCは、パケットにおいてすべてのユーザについて使用され、異なるMIMO方式がユーザの一部について使用されない。
他の実施形態では、様々なMIMO方式が、たとえば、図14に示されているPPDU構造を使用して、集約マルチユーザACKフレームの送信時に使用される。図14は、ユーザのために様々なMEMO方式を実装するために各ユーザについて別個のLTFを有する集約マルチユーザACKの一例を示す。図14では、専用LTF1402(この例では、LTF1、LTF2、LTF3)が、AGC調整およびチャネル推定のために各ユーザについて含まれる。各ユーザについての専用LTFの長さは、送信されるデータストリームの数、およびAGCが必要とされるかどうかによって決まる。別々のLTFがある場合、異なるMIMO方式が異なるユーザについて使用される(この例では、ユーザ1およびユーザ3についてビームフォーミング、ユーザ2についてSTBC)。
他の実施形態では、階層変調を使用し、(1または複数の)同じOFDMシンボルの異なるコンステレーション(constellation)内の異なるユーザについてACKを同時に送信する。階層変調は、(たとえば、異なるユーザについての)複数のデータストリームを、ベースレイヤシンボルとエンハンスメントレイヤシンボルが送信前に同期的に誇張される単一のシンボルストリームに多重化することができる。
確認応答は、データパケット内でピギーバック(piggyback)される(すなわち、ピギーバックACK)。ピギーバックACKがある場合、データフレームが、以前に受信されたMACプロトコルデータユニット(MPDU)の確認応答、および/またはそのフレームが向けて送られるSTAに対するポーリングでオーバーロードされる。ピギーバックACKは、確認応答のフィードバックに必要とされるオーバーヘッドを低減するために使用される。
ACK、およびACKがピギーバックされるデータは、単一のユーザに向けて送られる(すなわち、シングルユーザピギーバックACK)。図15は、シングルユーザピギーバックACKの一例の図を示す。発信側がデータパケット1510を受信側に送信する。データが時間に敏感なものでない場合、ピギーバックACKが使用される。発信側は、ピギーバックACKが可能であることを(たとえば、データパケット内で)示す。受信側が発信側に向けて送られるデータペイロード1530を有する場合、受信側は、ACK1520をデータパケット1530と共にピギーバックする。ピギーバックACKは、即時のものであっても、遅延されてもよい。受信側が発信側に対するデータペイロードを有していない場合、受信側は、ACKを遅延してもよい(すなわち、データと共にACKを後でピギーバックする)。
シングルユーザピギーバックACKは、MSDUレベルで実施されてもよい。図16は、MSDUレベルで集約されたシングルユーザピギーバックACKの一例を示す。ACK(またはBA)MSDU1610およびデータMSDU1620が集約され、修正されたMACヘッダ1630が、集約されたACKおよびデータMSDUに追加される。MACヘッダ1630は、フレームのサブタイプがピギーバックされたACKまたはBAを有するデータフレームであることを示す。フレームがピギーバックされたACKまたはBAを有するデータフレームであることを、MACヘッダ内のフレーム制御フィールド内のサブタイプフィールドが示した後で、MACヘッダ内のシーケンス制御フィールドが、データMSDUおよびACKのシーケンス番号をカバーするように拡張される。BAが使用される場合、BA制御フィールドがMACヘッダ内に含まれる。
シングルユーザピギーバックACKは、MPDUレベルで実施されてもよい。図17は、MPDUレベルでのピギーバックACKの一例を示す。ACK MPDU1710とデータMPDU1720が集約され、物理レイヤに渡される。共通のPLCPヘッダおよびプリアンブルが、集約パケットに追加され、PPDU1700を形成する。この方式では、ACK MPDU1710およびデータMPDU1720が、同じMCSで符号化および変調される。ACKおよびデータは別々のMACヘッダを有する別々のMPDUに含まれ、これらのMPDUはMPDUデリミタによって分離される。
シングルユーザピギーバックACKは、PPDUレベルで実施されてもよい。図18は、PPDUレベルでのピギーバックACKの一例を示す。ACKおよびデータは、別々のMPDU内に含まれ、これらのMPDUは、別々に変調および符号化される。別個のMCSがこれらのMPDUに使用される。図18に示されているように、ACKおよびデータのためのMCSが定義される共通のSIGフィールドが使用される。あるいは、別々のSIGフィールドが含まれてもよい。
シングルユーザピギーバックパケットは、複数のデータパケットおよび/または複数のACK/BAパケットを含む。
ACKおよびデータは、異なるユーザに向けて送られる(すなわち、マルチユーザピギーバックACK)。ピギーバックACKは、即時のものであっても、遅延されてもよい。図19は、マルチユーザピギーバックACKの一例を示す。発信側がデータパケット1910を受信側に送信する。データが時間に敏感なものでない場合、発信側は、ピギーバックACKを可能にする。この場合には、発信側は、ピギーバックACKが可能であることを(たとえば、データパケット内で)示す。受信側は、ACK1920を第3のSTAに向けて送られるデータパケット1930と共にピギーバックすることを選んでもよい。
マルチユーザピギーバックACKは、MPDUレベルで実施されてもよい。この場合には、ACKおよびデータMPDUが集約され、物理レイヤに渡される。各MPDUパケットのMACヘッダは、それ自体の受信機アドレス(RA)情報を有する。共通のPLCPヘッダおよびプリアンブルが、集約パケットに追加され、PPDUを形成する。この方式では、ACKおよびデータMPDUが、同じMCSで符号化および変調される。シングルユーザピギーバックACKと同様に、MPDU領域内のマルチユーザピギーバックは、図17に示されているフレームフォーマットを使用する。
マルチユーザピギーバックACKは、PPDU領域で実施されてもよい。この場合、ACKおよびデータは、別々のMPDU内あり、別々に変調および符号化される。ACKおよびデータのためのMCSが定義される共通のSIGが使用される。あるいは、別々のSIGが使用されてもよい。
マルチユーザピギーバックACKパケットは、複数のデータパケットおよび/または複数のACKまたはBAパケットを含む。
以下、遅延型マルチユーザACK(DMA)のための実施形態のセットアップについて述べる。DMAは、複数のユーザからのパケットを同時に確認することによってデータパケットについてのオーバーヘッドを効果的に低減することができる効率的なACK機構である。
STAは、関連付けまたは任意の他の時間中、APに対して、そのSTAが遅延型マルチユーザACKを受信することが可能であることを示す。遅延型マルチユーザACKを容易にするために、3つの新しいアクションフレーム、すなわち遅延型マルチユーザACK追加要求アクションフレーム(ADDDMA Request)、遅延型マルチユーザACK追加応答アクションフレーム(ADDDMA Response)、および遅延型マルチユーザACK削除フレーム(DELDMA)が定義される。
ADDMAフレームは、特定のトラフィッククラス(TC)またはトラフィックストリーム(TS)のために遅延型マルチユーザACKをセットアップするために、または修正するために使用される。「ADDMA応答」フレームは、「ADDMA要求」フレームに応答して送られる。DELDMAフレームは、遅延型マルチユーザACKの参加を終了するために発信側または受信側によって送られる。
これらの3つの新しいアクションフレームは、たとえば、従来のブロックACKアクションフレームを使用して実装される。「ADDMA要求」フレーム、「ADDMA応答」フレーム、およびDELDMAフレームのための例示的なブロックACKアクションフィールド値が、表2に示されている。
ADDMA要求フレームのフォーマットとしてADDBA要求フレームが使用される。図20は、従来のADDBA要求フレームアクションフィールドフォーマットを示す。ブロックACKアクションフィールド2002が「3」に設定され、これがADDMA要求フレームであることを示す。ブロックACKパラメータセット2004内のブロックACKポリシビットは、「0」に設定されている場合、特定のトラフィッククラス(TC)またはトラフィックストリーム(TS)のためではない、STAのための正規の遅延型マルチユーザACKとして、また「1」に設定されている場合、ブロックACKパラメータセット2004内のトラフィック識別子(TID)フィールドによって指定される特定のTCまたはTSのためのSTAのための遅延型マルチユーザACKとして解釈される。ブロックACKタイムアウト値フィールド2006内、または他のフィールド内のいくつかのビットを使用し、遅延型マルチユーザACKオプション、すなわちスケジュールされた遅延型マルチユーザACK、請求によらない遅延型マルチユーザACK、または請求による遅延型マルチユーザACKを示す。
ADDMA応答フレームのフォーマットとしてADDBA応答フレームが使用される。図21は、従来のADDBA応答フレームアクションフィールドフォーマットを示す。ブロックACKアクションフィールド2102が「4」に設定され、これがADDMA応答フレームであることを示す。ブロックACKパラメータセット2104内のブロックACKポリシビットは、「0」に設定されている場合、特定のTCまたはTSのためではない、STAのための正規の遅延型マルチユーザACKとして、また「1」に設定されている場合、ブロックACKパラメータセット2104内のTIDフィールドによって指定される特定のTCまたはTSのためのSTAのための遅延型マルチユーザACKとして解釈される。ブロックACKタイムアウト値フィールド2106内、または他のフィールド内のいくつかのビットを使用し、遅延型マルチユーザACKオプション、すなわちスケジュールされた遅延型マルチユーザACK、請求によらない遅延型マルチユーザACK、または請求による遅延型マルチユーザACKを示す。
DELDMAフレームのフォーマットとしてDELBAフレームが使用される。図22は、従来のDELBAフレームを示す。ブロックACKアクションフィールド2202が「5」に設定され、これがDELDMAフレームであることを示す。DELBAパラメータセットフィールド2204(ビット0ないし10)の予約されたビットの1つは、「0」に設定されている場合、特定のTCまたはTSのためではない、STAのための遅延型マルチユーザACKを削除することとして、また「1」に設定されている場合、DELBAパラメータセット2204内のTIDフィールドによって指定される特定のTCまたはTSのためのSTAのための遅延型マルチユーザACKを削除することとして解釈される。
STAは、ADDMA要求フレームを、受信するSTA/APに送ることによって、受信するSTAまたはAPに対して、遅延型マルチユーザACK機構が可能であり、それを使用するのをいとわないことを示す。STAは、ADDMA要求フレームを送ることによって、受信するSTA/APに対して、それ自体から生じたTSまたはTC1つだけについて遅延型マルチユーザACKを開始していることを示し、ブロックACKポリシビットを「1」に、またTIDフィールドをTSまたはTCのTIDに設定する。
受信するSTA/APは、ADDMA応答フレームを送ることによって応答する。受信するSTA/APは、そのSTA、またはそれが遅延型マルチユーザACKをセットアップした他のSTAからパケットを受信した後で、受信されたパケットを記録する。受信するSTA/APは、後から、スケジュールされた遅延型マルチユーザACKもしくは請求によらない遅延型マルチユーザACKの場合には事前設定の時間に、または請求による遅延型マルチユーザACKの場合には、それ以外のSTAのうちの1つの要求時に、遅延型マルチユーザACKフレームを送る。
送信するSTAまたはAP、および受信するSTAまたはAPは、DELDMAフレームを送信することによって遅延型マルチユーザACK構成を削除してもよく、DELDMAフレームは、遅延型マルチユーザACKにおける他方の当事者によって即時に確認される。
STAがそのパケットを送信した後で、そのパケットは、受信するSTA/APによって即時に確認されない。なぜなら、受信するSTA/APは、それ以外のSTAからのパケットを蓄積し、次いで遅延型マルチユーザACKフレームを使用してそれらを同時に確認するからである。
STAは、バッテリ駆動であるので、STAにそれらのパケットを送信させ、ドーズ状態に移行させ、受信側(たとえば、AP)から遅延型マルチユーザACKフレームを受信するように所定の時間にウェークアップさせることが望ましい。スケジュールされた遅延型マルチユーザACKの場合、受信側とすでにDMA構成をセットアップした発信側(たとえば、STA)は、それら自体の送信直後にドーズ状態に移行し、受信側から遅延型マルチユーザACKフレームを受信するために、それら自体の送信に続く遅延型マルチユーザACK送信間隔でウェークアップする。受信側は、遅延型マルチユーザACK送信間隔をビーコン、またはショートビーコンもしくは他のタイプの管理、制御、もしくはアクションフレーム内で示す。
発信側が、遅延型マルチユーザACKフレームを評価することによってそのパケットが受信側によって成功裏に受信されていないことを発見した場合、発信側は、肯定応答されていないパケットを直ちに再送信するか、又は後の時点で再送信してもよい。
請求によらない遅延型マルチユーザACKの場合、受信側(たとえば、AP)は、受信側とすでにDMA構成をセットアップした発信側(たとえば、STA)から十分な数のパケットを受信したと判断し、受信されたパケットすべてについて確認するために遅延型マルチユーザACKフレームを送信する。
請求による遅延型マルチユーザACKの場合、受信側とすでにDMA構成をセットアップした発信側(たとえば、送信するSTA)は、いくつかの所定の間隔またはランダムな間隔で受信側にDMA要求フレームを送信する。次いで、受信側は、遅延型マルチユーザACKフレームを請求する1または複数のDMA要求フレームを受信した後で受信されたパケットすべてを確認するために、遅延型マルチユーザACKフレームを送信する。
DMA要求フレームは、たとえばブロックACKアクションフレームまたは任意の他の管理もしくは制御フレームを使用することによって実装される。ブロックACKアクションフレームとして実装される場合、これがDMA要求フレームであることを示すために、ブロックACKアクションフィールド値が「6」に設定される。DMA要求フレームは、DMA要求がグループ全体のためのものであるか、それとも個々のSTAのためのものであるかを示すためのDMA要求オプションフィールド、および/またはDMA要求が正規のACKだけのためのものであるか、それともブロックACKのためのものであるかを示すためのDMA要求オプションフィールドを含む。
STAは、自律的に、またはAPによってグループに予め構成されてもよい。たとえば、APは、グループID管理フレーム、または任意の他の管理もしくは制御フレームを使用してSTAグループメンバーシップを告知する。STAのグループのための遅延型マルチユーザACKフレームのMACヘッダ内の受信機アドレスは、STAとAPによって相互に合意されるブロードキャストまたはマルチキャストMACアドレスである。
STAの予め構成されたグループのための遅延型マルチユーザACKフレームは、ブロックACKアクションフレーム、または任意の管理もしくは制御フレームを使用して実装される。ブロックACKアクションフレームとして実装される場合、これがSTAの予め構成されたグループのための遅延型マルチユーザACKフレームであることを示すために、ブロックACKアクションフィールド値が「7」に設定される。
STAの予め構成されたグループのための遅延型マルチユーザACKフレームは、DMAが予め構成されたグループのためのものであることを示すための、およびACKが通常のACKであるか又はブロックACKであるかを示すための、ACKオプションフィールドを含む。また、STAの予め構成されたグループのための遅延型マルチユーザACKフレームは、予め構成されたグループの各メンバのためのブロックACKがマルチTID(Multi TID)であるかどうか、予め構成されたグループの各メンバのためのブロックACKがマルチTIDであるかどうか、および確認されるSTA当たりのTIDの数K(Number of TIDs per STA)、ならびに/または予め構成されたグループのメンバ当たりのTID当たりの確認されているフレームの数N(Number of ACKed frames per TID)、を示すためのブロックACKオプションフィールドを含む。
STAの予め構成されたグループのための遅延型マルチユーザACKフレームは、ACKフィールドの数を示すフィールドを含む。STAの予め構成されたグループのための遅延型マルチユーザACKフレームは、ACKフィールドを含む。図23は、STAの予め構成されたグループのための遅延型マルチユーザACKフレーム内のACKフィールドの一例を示す。これらのACKフィールドは、予め構成されたグループ内のSTAの順序と同じ順序で配置される。各ACKフィールドは、K(TID+TID ACK)フィールドを含む。数Kは、ブロックACKオプションフィールド内のSTA当たりのTIDの数によって指定される。TID ACKフィールドは、開始シーケンス番号と、関連付けられたTIDのためのフレームのためのACKをそれぞれが示すN個のビットのビットマップとを含む。
STAのアドホックグループのための遅延型マルチユーザACKフレームは、ブロックACKフレーム、または任意の管理もしくは制御フレームを使用して実装される。STAのアドホックグループのための遅延型マルチユーザACKフレームは、これがDMAフレームであることを示すフィールドである識別を含む。ブロックACKアクションフィールド値は、ブロックACKアクションフレームとして実装される場合、7に設定される。
STAのアドホックグループのための遅延型マルチユーザACKフレームは、DAフィールドを含む。DMA内のMACヘッダ内の宛先アドレスは、STAとAPによって相互に合意されるマルチキャストまたはブロードキャストアドレスである。STAのアドホックグループのための遅延型マルチユーザACKフレームは、ACKオプションフィールドを含む。ACKオプションフィールドは、DMAがアドホックグループのものであることを示し、またACKが通常のACKであるか、それともブロックACKであるかを示す。
STAのアドホックグループのための遅延型マルチユーザACKフレームは、アドホックグループの各メンバのためのブロックACKがマルチTID(Multi TID)であるかどうかと、アドホックグループの各メンバのためのブロックACKがマルチTIDであるかどうか、および確認されるSTA当たりのTIDの数K(Number of TIDs per STA)と、アドホックグループのメンバ当たりのTID当たりの確認されているフレームの数N(Number of ACKed frames per TID)を示すためのブロックACKオプションを含む。
STAのアドホックグループのための遅延型マルチユーザACKフレームは、現在のDMAフレーム内に含まれるACKフィールドの数を示すフィールド(Number of ACK fields)を含む。STAのアドホックグループのための遅延型マルチユーザACKフレームは、ACKフィールドを含む。図24は、STAのアドホックグループのための遅延型マルチユーザACKフレーム内のACKフィールドの一例を示す。各ACKフィールドは、アドホックグループの各メンバのためのものである。各ACKフィールドは、アドホックグループのメンバのIDを含むIDフィールドで始まる。このIDは、MACアドレス、関連付けID(AID)、またはSTAとAPが合意した他の形態のIDである。各ACKフィールドは、K(TID+TID ACK)フィールドを含む。数Kは、ブロックACKオプションフィールド内のSTA当たりのTIDの数によって指定される。TID ACKフィールドは、開始シーケンス番号と、関連付けられたTIDのためのフレームのためのACKをそれぞれが示すN個のビットのビットマップとを含む。
ショートACKフレームは、ACKフレームの短縮バージョンであり、MACレイヤフィールドを有していない。ショートBAフレームは、BAフレームの短縮バージョンであり、MACレイヤフィールドを有していない。図25は、従来のショートACKフレームフォーマットを示す。従来のショートACKフレームは、STFフィールド2502と、LTFフィールド2504と、SIGフィールド2506とを含む。ショートACKフレームのSIGフィールド2506は、そのフレームがショートACKフレームであるというインジケーションと、ショートACKの所期の受信機を示すためのACK ID、それ以上のデータフィールド、およびNAV設定のための持続時間フィールドなど他のインジケーションおよびシグナリングとを有する。ショートBAフレームは、ショートACKフレームと同じ構造を有する。ショートBAフレームは、STFフィールドと、LTFフィールドと、SIGフィールドとを含む。ショートBAフレームのSIGフィールドは、そのフレームがショートBAフレームであるインジケーションと、BAの所期の受信機を示すためのブロックACK ID、開始シーケンス制御およびブロックビットマップなどのショートBAフレームに必要とされる他のインジケーションおよびシグナリングとを有する。
802.11ah標準は、早期ACKインジケーションのための機構を提供する。SIGフィールドは、確認されるべきフレームに対する応答として期待される確認応答のタイプを示すためのACKインジケーションビット(2ビット)を含む。これらのACKインジケーションビットは、ACKのために「00」、BAのために「01」、ACKなしのために「10」に設定され、「11」は、現在予約されている。
STAが電力を節約するためにPHYプリアンブル後のパケットを復号することを飛ばした場合、またはパケットの残りの部分を正しく復号することが可能でない場合、STAは、MACヘッダから「持続時間」値を取得し、媒体アクセスのためにそのNAVを更新することが可能でない。そのような場合、STAは、媒体がアイドルであることを検出した後で、EIFSまたはEIFS-DIFS+AIFS[AC]の持続時間だけ、媒体アクセスを延期する。DIFSは、DCFフレーム間空間であり、AIFSは、調停フレーム間空間(所与のアクセスカテゴリについてQoS機能によって使用される)である。EIFSは、EIFS=SIFS+DIFS+ACK Timeとして定義され、この式でACK Time(ACK時間)は、物理レイヤによってサポートされる最も低い速度でACKフレームを送信するために必要とされる時間である。
一実施形態では、正規のACKまたはBAの代わりに、ショートACKまたはショートBA(従来のフォーマット、または上記で開示されている一実施形態による、図2に示されているフォーマット)が受信側(APまたはSTA)によってフレームに応答して送られることを、発信側(STAまたはAP)が要求する、または示す。ショートACKまたはショートBAがそれぞれ正規のACKまたは正規のBAの代わりに使用されるとき、MACプロトコルが拡張され、効率を高める。図26は、ショートACK応答の一例を示す。発信側は、データフレーム2602を、データフレーム2602内のショートACKインジケーションと共に受信側に送り、受信側は、応答してショートACK2604を送る。ショートACKインジケーションは、ショートBAインジケーションに拡張される。発信側は、ブロックACK要求(BAR)または即時BARでの集約MPDU(AMPDU)をショートBAインジケーションと共に送り、受信側は、応答してショートBAを送る。
発信側は、SIGフィールド内のACKインジケーションビットの「10」値を使用することによって、ショートACKインジケーションまたはショートBAインジケーション(以下、まとめて「ショートACKインジケーション」)を伝える。「10」のACKインジケーション値は、ACKなし応答を伝えるためにも使用される。これらの2つのインジケーションは、以下のようにACKインジケーションの「10」値において組み合わされる。ショートEIFSが、これらの2つの場合について、EIFSの代わりに指定される。これらの2つの場合について、そのNAVを更新するためにMACヘッダからの持続時間値を有していない意図されないSTAは、媒体がアイドルであることを検出した後で、ショートEIFSの持続時間だけ、媒体アクセスを延期する。ショートEIFSは、ショートEIFS=SIFS+DIFS+Short ACK Timeとして定義され、この式でShort ACK Timeは、ショートACKフレームを送信するために必要とされる時間である。ショートACK時間は、そのフィールドの時間の長さを加算したものとして定義される(たとえば、1MHzまたは2MHz、および場合によってはより高い帯域幅モードについてSTF、LTF、およびSIGフィールドの時間の長さを足し合わせたもの)。あるいは、ショートACK時間は、PHYによってサポートされる最も低い速度でショートACKフレーム内容を送信するために必要とされる時間として計算される。また、ショートEIFSは、ショートEIFS=SIFS+DIFS+Short BA Timeとして定義され、この式でShort BA Timeは、ショートBAフレームを送信するために必要とされる時間である。
あるいは、フレームの発信側は、ショートACKインジケーションをそのフレームの物理レイヤ部分の任意の部分内(たとえば、1または複数のビットを使用してプリアンブル、またはSIGフィールド内のサブフィールド内)で伝えてもよい。
あるいは、発信側は、ショートACKインジケーションをフレームのMAC部分内(たとえば、MACヘッダ内)で伝えてもよい。たとえば、ショートACKインジケーションは、MACヘッダの制御フィールド内で示されるか、またはMACヘッダ内の既存のフィールドまたはビットのいずれかを再使用することによって示される。
応答してショートACKまたはショートBAが送られることを必要とするというインジケーションと共にそこに向けて送られたフレームを受信するデバイス(STAまたはAP)は、それぞれショートACKフレームまたはショートBAフレームで応答する。ショートACKフレームまたはショートBAフレームは、ショートACKまたはショートBAインジケーションと共にフレームを受信するSIFSの後で送られる。
STAおよびAPは、ショートACKまたはショートBAを使用してパケットを確認するそれらの能力および優先権(preference)を示し、たとえば、関連付けプロセス中に、関連付け要求フレームおよび関連付け応答フレーム内の既存の又は新しいIE、フィールド、サブフィールドを使用して示す。
あるいは、ショートACKまたはショートBAは、可能とされている確認応答である(すなわち、ショートACKまたはショートBAが通常のACKフレームまたは通常のBAフレームの代わりに使用される)。
通常のACKまたは通常のBAが使用されるとき、フレーム内の持続時間フィールド内の値は、一般に、システムによってサポートされる最も低いMCSを使用して送信機によって推定される。これは、持続時間を過剰に推定しすぎる傾向があり、したがって、媒体使用の非効率に通じる。なぜなら、この持続時間フィールドが、システム内の意図されないSTAによって媒体アクセスのためにNAVを設定するために使用されるからである。ショートACKまたはショートBAを使用するべきとき、送信機(STAまたはAP)は、ショートACKフレームまたはショートBAフレームを送信するために必要とされる時間を使用することによって、MACヘッダの持続時間フィールド内の持続時間値をより正確に設定する。これは、より正確な持続時間値をもたらすことになり、したがって、媒体使用の効率化に通じる。なぜなら、この持続時間フィールドが、システム内の意図されないSTAの受信機によって媒体アクセスのためにそれらのNAVを設定するために使用されるからである。
ショートACKまたはショートBA機構は、集約された送信に適用される。AMPDUは、集約されたMAC PDUである。正規のACKフレームまたは正規のBAフレームがAMPDU内で送信される。ショートACKまたはショートBAは、AMPDUの一部としてSTAまたはAPによって送信されなくてもよい。ショートACKまたはショートBAは、パケット間にRIFS間隔を置いて複数のパケットが連続して送信される縮小フレーム間空間(RIFS)バーストにおいて、いくつかの物理レイヤパケットが集約され媒体使用効率を高める集約PPDUの一部としてSTAまたはAPによって送信されてもよい。RIFSは、SIFSより小さい。
ショートCTSフレームは、MACレイヤフィールドを有していないCTSフレームの短縮バージョンである。ショートCTSフレームは、STFフィールドと、LTSフィールドと、SIGフィールドとを含む。ショートCTSフレームのSIGフィールドは、そのフレームがショートCTSフレームであるというインジケーションと、CTSフレームの所期の受信機を示すためのCTS ID、帯域幅、およびNAV設定のための持続時間など他のインジケーションおよびシグナリングとを含む。
送る要求(request-to-send/RTS)フレームの送信機(STAまたはAP)(すなわち、起動側)は、RTSフレームの所期の受信機(APまたはSTA)(すなわち、応答側)によってRTSフレームに応答してショートCTSフレームが送られるべきであることを要求し、または示す。
一実施形態では、そのようなショートCTSインジケーションは、SIGフィールド内のACKインジケーションビットの「10」値を再使用することによってRTSフレーム内で伝えられる。「10」のACKインジケーションビットは、ACKなし応答を伝えるためにも使用される。これらの2つのインジケーションまたは場合は、以下のようにACKインジケーションビットの「10」値において組み合わされる。ショートEIFSが、これらの2つの場合について、EIFSの代わりに指定される。これらの2つの場合について、そのNAVを更新するためにMACヘッダからの「持続時間」値を有していない意図されないSTAは、媒体がアイドルであることを検出した後で、ショートEIFSの持続時間だけ、媒体アクセスを延期する。ショートEIFSは、ショートEIFS=SIFS+DIFS+Short CTS Timeとして定義される。Short CTS Time(ショートCTS時間)は、そのフィールドの時間の長さを加算したものとして定義される(すなわち、1MHzまたは2MHz、およびより高い帯域幅モードについてSTF、LTF、およびSIGフィールドの時間の長さを足し合わせたもの)。あるいは、ショートCTS時間は、物理レイヤによってサポートされる最も低い速度でショートCTSフレーム内容を送信するために必要とされる時間として計算される。ショートACK時間は、ショートCTS時間と同じであってもよく、ショートACK時間は、ショートCTS時間の代わりに使用されてもよい。なぜなら、ショートACKフレームとショートCTSフレームは、たとえ担持する内容の一部が異なるにしても、同じフォーマットと長さを有するからである。
あるいは、フレームのRTSフレームの送信機(すなわち、起動側)は、そのフレームの物理レイヤ部分の任意の部分(たとえば、1または複数のビットを使用してプリアンブル、またはSIGフィールド内のサブフィールド内)で伝えてもよい。
あるいは、RTSフレームの送信機(すなわち、起動側)は、ショートCTSインジケーションをフレームのMAC部分内(たとえば、MACヘッダ内)で伝えてもよい。たとえば、ショートCTSインジケーションは、MACヘッダの制御フィールド内で、またはMACヘッダ内の既存のフィールドまたはビットのいずれかを再使用することによって示される。
応答してショートCTSが送られることを必要とするというインジケーションと共にそこに向けて送られたRTSフレームを受信するデバイス(STAまたはAP)は、ショートCTSフレームで応答する。ショートCTSフレームは、ショートCTSインジケーションと共にRTSフレームを受信するSIFSの後で送られる。
STAおよびAPは、ショートCTSフレームを使用してRTSフレームに応答するそれらの能力および/または優先権を示し、たとえば、関連付けプロセス中に、関連付け要求フレームおよび関連付け応答フレーム内の任意の既存の、または新しいIE、フィールド、サブフィールドを使用して示す。
あるいは、ショートCTSは、RTSフレームに対して可能とされた応答である(すなわち、ショートCTSは、正規のCTSフレームの代わりに使用される)。
RTSフレームがデバイス(APまたはSTA)によって送られるとき、そのデバイスは、その近隣(neighborhood)内のデバイスのためにNAVを設定する。しかし、応答CTSは、近隣のデバイスによって受信されない。たとえば、RTSフレームの所期の受信機(STA/AP)は、CTSフレームに応答できないか、またはCTSフレームの受信に失敗がある。802.11標準によれば、RTSフレームの受信に基づいてその最後のNAVを更新させるSTAは、RTSフレームの受信の終わりから始まるCTSタイムアウト間隔中に受信が検出されない場合、CTSタイムアウト間隔後にそのNAVをリセットする。CTSタイムアウト間隔は、(2×SIFS)+(CTS Time)+Receiver Start Delay+(2×Slot Time)として計算され、この式で、SIFSおよびSlot Time(スロット時間)は、システムパラメータである。CTS Time(CTS時間)は、CTSフレームの長さと、RTSフレームが受信されたデータ転送速度とを使用して計算される。
一実施形態では、RTSフレームを送信するデバイス(STAまたはAP)は、その応答フレームがショートCTSフレームであることを示し、またはショートCTSフレームがRTSフレームに対して可能とされた応答である場合、ショートCTSタイムアウト間隔がCTSタイムアウト間隔の代わりに使用される。たとえば、ショートCTSタイムアウト間隔は、(2×SIFS)+(short CTS Time)+Receiver Start Delay+(2×Slot Time)として得られ、この式で、SIFSおよびSlot Timeは、システムパラメータである。ショートCTS時間は、そのフィールドの時間の長さを加算したものとして定義される(たとえば、STF、LTF、およびSIGフィールドの時間の長さを足し合わせたもの)。あるいは、ショートCTS時間は、物理レイヤによってサポートされる最も低い速度でショートCTSフレーム内容を送信するために必要とされる時間として計算される。
一実施形態では、RTSフレームを送信するデバイス(STAまたはAP)は、その応答フレームがショートCTSフレームであるべきであることを示し、またはショートCTSフレームがRTSフレームに対して可能とされた応答である場合、上述のショートCTS時間が、RTSフレームの持続時間/IDフィールド内に設定するための時間を推定する際に使用される。
802.11ah標準は、それ以上のデータフィールドおよび応答フレームフィールドの使用によって可能にされるスピードフレーム交換プロトコルを導入した。それ以上のデータフィールドは、送るべきそれ以上のデータがあるか否かを示す1ビットフィールドである。それ以上のデータフィールドは、応答するSTAが応答フレームフィールドを適切に設定することを可能にする。応答フレームフィールド(またはACKインジケーションビット)は、次に来るフレームのタイプを示す2ビットフィールドである。応答フレームフィールドは、ACKのために「00」、BAのために「01」、ACKなしのために「10」、ACKでもCTSでもBAでもないフレームのために「11」(すなわち、応答フレームがデータフレームであることを示す)に設定される。
図27および図28は、それぞれダウンリンクおよびアップリンクのためのスピードフレーム交換の例示的な手順を示す。図27では、STAが、データを取り出すためにPS-Pollフレーム2702をAPに送る。APは、「それ以上のデータ」フィールドが「1」、応答フレームフィールドが「11」に設定された状態でACK2704で応答する。次いでAPは、それ以上のデータフィールドが「0」、応答フレームが「00」に設定された状態でデータフレーム2706を送る。STAは、データフレーム2706を受信し、それ以上のデータフィールドが「0」、応答フレームフィールドが「10」に設定された状態でACKフレーム2708を送る。
図28では、STAがデータフレーム2802をAPに、それ以上のデータフィールドが「1」、応答フレームフィールドが「00」に設定された状態で送る。次いでAPは、それ以上のデータフィールドが「0」、応答フレームフィールドが「11」に設定された状態でACKフレーム2804を送る。次いでSTAは、それ以上のデータフィールドが「0」、応答フレームフィールドが「00」に設定された状態で別のデータフレーム2806を送る。次いでAPは、それ以上のデータフィールドが「0」、応答フレームフィールドが「10」に設定された状態でACKフレーム2808を送る。
一実施形態では、ショートACKフレームおよびショートBAフレームがスピードフレーム交換で使用される。ショートACKフレームは、PS-Pollフレームまたはデータフレームに応答して使用される。ショートBAフレームは、AMPDUに応答して使用される。ショートACKフレームおよびショートBAフレームのSIGフィールドは、応答フレームフィールド(またはACKインジケーションフィールド)および/またはそれ以上のデータフィールドを含む。応答フレームフィールド(またはACKインジケーションフィールド)は、スピードフレーム交換を行うために、ショートACKフレームまたはショートBAフレームのそれ以上のデータフィールドと共に使用される。
図29は、ダウンリンクデータのためのショートACKフレーム(またはショートBAフレーム)を使用するスピードフレーム交換の一例を示す。STAが、APからデータを取り出すためにPS-Pollフレーム2902を送る。APは、それ以上のデータフィールドが「1」、応答フレームフィールドが「11」に設定された状態でショートACKフレーム2904で応答する。APは、それ以上のデータフィールドが「0」、応答フレームフィールドが、非集約データフレームについてショートACK、または集約データフレームについてショートBAに設定された状態でデータフレーム2906を送る。次いでSTAは、それ以上のデータフィールドが「0」、応答フレームフィールドが「10」に設定された状態で、受信されたデータタイプに応じてショートACK(またはショートBA)2908で応答する。
図30は、アップリンクデータのためのショートACK(またはショートBA)フレームを使用するスピードフレーム交換の一例を示す。STAが、データフレーム3002(またはAMPDU)をAPに、それ以上のデータフィールドが「1」、応答フレームフィールドが、データタイプに応じてショートACKまたはショートBAに設定された状態で送る。次いでAPは、それ以上のデータフィールドが「0」、応答フレームフィールドが「11」に設定された状態でショートACKフレーム3004(またはショートBA)を送る。次いでSTAは、それ以上のデータフィールドが「0」、応答フレームフィールドがショートACKまたはショートBAに設定された状態で別のデータフレーム3006(またはAMPDU)を送る。次いでAPは、それ以上のデータフィールドが「0」、応答フレームフィールドが「10」に設定された状態でショートACKフレーム3008(またはショートBA)を送る。
例として、応答フレームフィールド(またはACKインジケーションフィールド)値は、「00」に設定しショートACKを示し、「01」に設定しショートBAを示し、あるいは「10」に設定しショートACKおよびショートBAを示す。
他の実施形態では、ショートPS-Pollフレームがスピードフレーム交換で使用される。ショートPS-PollフレームのSIGフィールドは、応答フレームフィールド(またはACKインジケーションフィールド)またはそれ以上のデータフィールドの一方または両方を含む。STAからのショートPS-Pollは、応答がショートACKフレームであること、また送信するべきそれ以上のデータがあることを示す。
図31は、ショートPS-PollフレームおよびショートACK(またはショートBA)フレームを使用するスピードフレーム交換の一例を示す。STAが、APからデータを取り出すために、それ以上のデータフィールドが「1」、応答フレームフィールドがショートACKに設定された状態でショートPS-Pollフレーム3102を送る。APは、それ以上のデータフィールドが「0」、応答フレームフィールドが「11」に設定された状態でショートACKフレーム3104で応答する。STAは、「それ以上のデータ」フィールドが「0」、応答フレームフィールドが、非集約データフレームについてショートACK、または集約データフレームについてショートBAに設定された状態でデータフレーム3106(またはAMPDU)を送る。次いでAPは、それ以上のデータフィールドが「0」、応答フレームフィールドが「10」に設定された状態で、受信されたデータタイプに応じてショートACK3108(またはショートBA)で応答する。
それ以上のデータフィールドは、STAがアップリンクデータを有するか否かに基づいて設定される。ショートPS-Pollフレームが、スケジュールされていないウェークアップイベントでSTAによって送られる場合には、APがデータではなく確認応答を送る可能性が最も高くなるので、応答フレームフィールドは、ショートACKを示すように設定される。
正規のMACフレームでは、MACヘッダ内の持続時間フィールドは、そのフレームの意図されない受信機のためにNAVを設定するために使用される。しかし、ショートフレーム(たとえば、ショートACK、ショートBA、ショートCTS)は、持続時間フィールドを有していないか、および持続時間情報を担持していない。
STAがスリープ状態からウェークアップし、フレームシーケンスを受信しそのNAVを設定するために媒体を監視する場合、STAは、持続時間フィールドを有する正規のフレーム(ショートフレームでない)が検出されるまで、持続時間情報を有するショートフレームが検出されるまで、または期間の経過がシステムパラメータとして指定されているProbeDelayに等しくなるまで、引き続きクリアチャネル評価(CCA)を実施する。ショートフレームが受信された場合、およびそれがSIGフィールド内に持続時間フィールドまたは情報を含む場合、STAはそれを使用し、そのNAVを設定する。ショートフレームが受信された場合、かつそれが持続時間フィールドまたは情報を含まない場合、STAは、NAV設定のためにそのフレームを無視する。
意図されないSTAがショートフレームを受信し、そのショートフレームが持続時間フィールドまたは情報を含まない場合、その意図されないSTAは、そのNAVを更新せず、その既存のNAV設定を保持する。既存のNAV設定は、フレーム交換シーケンス(たとえば、ショートビームフォーミングレポート(BR)ポール(Poll)の場合のサウンディングシーケンス、ショートBAの場合のデータおよびACKフレームシーケンス)のより以前のフレーム内の持続時間設定によってトリガされたものである。
ショートフレームが持続時間フィールドまたは情報を有する場合、意図されないSTAは、新しいNAV値が現在/既存のNAV値より大きい場合、その持続時間フィールドまたは情報に基づいてそのNAVを更新する。
意図されないSTAがショートPS-Pollフレームを受信した場合、その意図されないSTAは、新しいNAV値が現在のNAV値より大きい場合、応答フレーム(たとえば、データ、ACK、ショートACK)を送信するために必要とされる持続時間に1つのSIFS間隔を加えたものを使用してそのNAV設定を更新する。あるいは、意図されないSTAは、応答フレームがショートPS-Pollフレーム内で示されていない場合、デフォルトの応答フレームまたはシステム内で指定された応答フレーム持続時間を使用してそのNAV設定を更新する。あるいは、意図されないSTAは、新しいNAV値が現在のNAV値より大きい場合、ショートPS-Pollフレーム内で示された応答フレーム(たとえば、データ、ACK、ショートACK)を送信するために必要とされる持続時間に1つのSIFS間隔を加えたものを使用してそのNAVを更新する。意図されないSTAは、持続時間計算において、ショートPS-Pollフレーム内で示された応答フレームおよび関連のSIFS間隔に対して任意の必要とされるオーバーヘッドまたは追加の応答フレーム(たとえば、ACKフレーム)を含める。
一実施形態では、ショートフレーム(たとえば、ショートBA、ショートBR-Poll、およびショートプローブ要求(Probe Request))は、NAV設定のためにSIGフィールド内に持続時間フィールドまたは情報を含む。SIGフィールドのサイズは、たとえば、より高いMCSを使用することによって増大される。
STAが開始またはトリガフレーム(たとえば、PS-Pollフレームまたはデータフレーム)を使用してAPとの通信を開始するとき、そのSTAは、そのフレームの持続時間フィールドを設定することによってその送信機会(TXOP)持続時間を確立し、それにより意図されない受信機/STAのNAVを設定する。APによって送信されるダウンリンクデータがあり、STAがTXOP保持側またはTXOP起動側であるスピードフレーム交換では、STAは、最初にTXOP全体(複数のフレームのシーケンス全体)について持続時間を推定し、それを使用し、NAVを設定するために送信するフレーム内の持続時間フィールドを設定する。たとえば、推定は、送信するための任意のデータ、受信されるべき期待されるデータ、使用されるべき期待されるMCS、およびフレーム間空間(たとえば、SIFS)のうちの1または複数に基づく。STAは、余分な未使用のTXOP持続時間があればそれをCF-Endフレームで切り詰める。
あるいは、STAは、その開始またはトリガフレーム、任意の必要とされる(1または複数の)応答フレーム、および(1または複数の)フレーム間空間(たとえば、SIFS)についての持続時間を推定し、その推定に基づいてその開始/トリガフレーム内で持続時間フィールドを設定する。次いで、STAは、それ以上のデータがあることをAPが示す(「それ以上のデータ」フィールド=1)たびにTXOP持続時間を延長する。STAは、所与のQoS送信のための指定されたTXOP持続時間限界(たとえば、EDCA規則によって指定される)を越えてTXOP持続時間を延長しない。
STAは、送信または受信するためのデータがないとき、CF-Endフレームを使用してスピードフレーム交換のための媒体予約またはTXOP持続時間を切り詰める。
APは、STAから受信するフレーム内の持続時間値に基づいて、送信するフレーム内の持続時間値を設定する。
意図されないSTAがPS-Pollフレームを受信した場合、その意図されないSTAは、新しいNAV値が現在のNAV値より大きい場合、応答フレーム(たとえば、データ、ACK、ショートACK)を送信するために必要とされる持続時間に1つのSIFS間隔を加えたものを使用してそのNAV設定を更新する。あるいは、意図されないSTAは、応答フレームがPS-Pollフレーム内で示されていない場合、デフォルトの応答フレームまたはシステム内で指定された応答フレーム持続時間を使用してそのNAV設定を設定する。あるいは、意図されないSTAは、新しいNAV値が現在のNAV値より大きい場合、PS-Pollフレーム内で示された応答フレーム(たとえば、データ、ACK、ショートACK)を送信するために必要とされる持続時間に1つのSIFS間隔を加えたものを使用してそのNAV設定を設定する。意図されないSTAは、持続時間計算において、PS-Pollフレーム内で示された応答フレームおよび関連のSIFS間隔に対して任意の必要とされるオーバーヘッドまたは追加の応答フレーム(たとえば、ACKフレーム)を含める。
ステーションは、別のステーションから情報を得ることを必要とするとき、プローブ要求フレームを送る。正規のプローブ要求フレームの代わりに、ショートプローブ要求フレームが使用される。ショートプローブ要求フレームは、STFフィールドと、LTFフィールドと、SIGフィールドとを含む。ショートプローブ要求フレームのSIGフィールドは、他のインジケーションの中でもとりわけ、そのフレームがショートプローブ要求フレームであるというインジケーションと、アクセスネットワークオプション、部分的なSSID、およびプローブ応答またはショートビーコンがショートプローブ要求フレームに対する応答として期待されるかどうかのインジケーションなどの必要とされるシグナリングとを含む。
STAが、そのSTAの記憶している変更シーケンスとは異なる変更シーケンスを有するショートビーコンを受信したとき、そのSTAは、そのシステム情報を更新する必要がある。システム情報更新は、変更シーケンスを担持するプローブ要求フレームを使用し、STAによって更新されることを必要とするシステム情報要素と変更シーケンスとを含む最適化されたプローブ応答フレームを送るようにAPをトリガして行われる。
サイズがより小さいため、NDPプローブ要求フレームを使用することは、特にシステム情報を更新したいと望む多数のSTAがあるとき、より媒体時間を占有することになる正規のプローブ要求フレームを使用するより効率的である。また、STAでの電力消費もNDPプローブ要求フレームを使用することによって削減される。これは、完全なビーコンが頻繁に送信されない、またはショートビーコンがBSSで使用されるとき特に有用である。
一実施形態では、NDPプローブ要求フレームは、STA内に記憶された変更シーケンスを含む。これは、たとえば、SIGフィールド内で使用可能な限られたビット内に収容することができる小さいサイズの変更シーケンス(たとえば、8ビットシーケンスではなく4ビットシーケンス)を使用することによって行われる。
NDPプローブ要求フレームは、どのシステム情報要素がSTAによって必要とされるかを示す(たとえば、システム情報要素のサブセットを表すビットマップ)。NDPプローブ要求フレームは、最後に受信されたショートビーコン内の変更シーケンスがSTA内に記憶された変更シーケンスとは異なることを示す。
NDPプローブ要求フレームは、事前定義のシステム情報要素のどのセットがSTAによって必要とされるかを示す。事前定義のシステム情報要素のこれらのセットはインデックス付けされ、システム情報のセットを表すインデックスが、NDPプローブ要求フレーム内でシグナリングされる。たとえば、システム情報要素の事前定義のセットは、タイムスタンプ、ビーコン間隔、および能力など必須情報を含むシステム情報要素またはフィールドのセット、EDCAパラメータ、無音(Quiet)要素、BSS負荷、チャネルスイッチアナウンスメント、HT動作要素、VHT動作要素など他の情報を含むシステム情報要素またはフィールドのセット、または、必須情報と他の情報の任意の組合せを含むシステム情報要素またはフィールドのセットである。たとえば、上記のシグナリングは、NDPプローブ要求フレームのSIGフィールド内の予約されたビットの1または複数のビットを使用することによって実装される。
STA内に記憶された変更シーケンスを含むNDPプローブ要求フレームをSTAが送ったとき、APは、STAによって更新されることを必要とするシステム情報要素と変更シーケンスとを含む最適化されたプローブ応答フレームを送る。APは、以前の変更シーケンスと、対応する変更されたシステム情報要素のIDとを記憶することによってこれを行うことが可能である。APは、STAからの受信された変更シーケンスをその記憶している以前の変更シーケンスと比較することによって、送るための更新された情報を見出す。
STAが、どのシステム情報要素が必要とされるかを示すNDPプローブ要求フレームを送るとき、APは、STAによって更新されることを必要とするシステム情報要素と変更シーケンスとを含む最適化されたプローブ応答フレームを送る。
STAが、事前定義のシステム情報要素のどのセットが必要とされるかを示すNDPプローブ要求フレームを送るとき、APは、事前定義のシステム情報要素の示されたセットと変更シーケンスとを含む最適化されたプローブ応答フレームを送る。
STAが、最後に受信されたショートビーコン内の変更シーケンスがSTA内に記憶された変更シーケンスとは異なることを示すNDPプローブ要求フレームを送るとき、APは、STAによって更新されることを必要とするシステム情報要素の事前定義のセットまたは基本セットと変更シーケンスとを含む最適化されたプローブ応答フレームを送る。
上記の任意の実施形態において、プローブ要求フレームに対する応答は、NDPプローブ要求フレーム内で要求されたまたは示された情報を含む、ショートプローブ応答フレームである。
NDP PS-Pollフレームは、アクティブポーリングに使用される。NDP PS-Pollフレームは、STFフィールドと、LTFフィールドと、SIGフィールドとを含む。ショートPS-PollフレームのSIGフィールドは、そのフレームがショートPS-Pollフレームであるというインジケーションと、送信するSTAのAIDまたは部分的なAID、STAが関連付けられるBSSのBSSIDまたは部分的なBSSID、およびSTAがAPからデータを受信するために好ましいMCSなどショートPS-Pollフレームに必要とされる他のインジケーション又はシグナリングとを有する。
NDP PS-Pollフレームは、BSS変更シーケンスおよび/または現在のタイムスタンプを要求するためのシグナリングを含む。このシグナリングは、NDP PS-PollフレームのSIGフィールド内に含まれる。SIGフィールドの1または複数のビットが、APからの変更シーケンス要求および/または現在のタイムスタンプ要求を示すために使用される。SIGフィールドの1または複数のビットは、以下のフィールド、すなわち好ましいMCS、変更シーケンス要求および/または現在のタイムスタンプ要求のうちの1または複数が含まれるかどうかを示すために使用される。
STAが、BSS変更シーケンスを求める要求を含むNDP PS-Pollフレームを送るとき、APは、BSS変更シーケンスを直ちに応答フレーム内で送るか、またはSTAに対する応答フレーム内でビーコンを検査すべきであることを示す。STAが、現在のタイムスタンプを求める要求を含むNDP PS-Pollフレームを送るとき、APは、現在のタイムスタンプを直ちに応答フレーム内で送るか、またはSTAに対する応答フレーム内でビーコンを検査すべきであることを示す。
ACKまたはデータなどPS-Pollフレームに応答して送信されるAPからのフレームのいずれかが、APからの要求された情報を担持する。あるいは、APからの新しい応答フレームがPS-Pollフレームのために定義され、APからの要求された情報を担持してもよい。このフレームは、管理、制御、またはデータなど任意のタイプのものである。
本明細書では、実施形態がIEEE802.11プロトコルに関連して記載されているが、これらの実施形態は、任意の無線通信システムに適用可能であることを理解されたい。様々な実施形態においてSIFSがフレーム間空間として使用されているが、RIFSまたは他の合意された時間間隔など、他のフレーム間隔すべてが使用されてもよい。
実施形態
1.無線通信においてデータパケットに応答して確認応答を送信するステーションで使用するための方法。
2.データパケットを複数のステーションから受信するステップを含むことを特徴とする実施形態1に記載の方法。
3.前記データパケットのための確認応答を生成するステップを含むことを特徴とする実施形態2に記載の方法。
4.送信機会を得るステップを含むことを特徴とする実施形態3に記載の方法。
5.前記データパケットのための前記確認応答を前記複数のステーションに単一の送信で送信するステップを含むことを特徴とする実施形態4に記載の方法。
6.前記確認応答はMU-MIMOを使用して送信されることを特徴とする実施形態5に記載の方法。
7.前記確認応答は、前記データパケットを受信してから所定の時間後に送信されることを特徴とする実施形態5ないし6のいずれか1つに記載の方法。
8.前記確認応答は、合意されたスケジュールもしくは前記ステーションの1つによる請求に基づいて、または所定の数のデータパケットが受信されたという条件で送信されることを特徴とする実施形態5ないし7のいずれか1つに記載の方法。
9.前記データパケットのための確認応答を生成するステップは、前記データパケットのための確認応答パケットを生成するステップと、前記確認応答パケットを集約するステップとを含むことを特徴とする実施形態4に記載の方法。
10.前記確認応答を送信するステップは、前記集約された確認応答パケットを前記単一の送信で送信するステップを含むことを特徴とする実施形態9に記載の方法。
11.前記確認応答パケットは、MACサービスデータユニット内、MACプロトコルデータユニット内、またはPPDU内で集約されることを特徴とする実施形態10に記載の方法。
12.無線通信において確認応答を送信するステーションで使用するための方法。
13.シーケンスIDを示すフレームを受信するステップを含むことを特徴とする実施形態12に記載の方法。
14.前記受信されたフレームに応答してショートACKフレームを送信するステップを含み、前記ショートACKフレームは、前記シーケンスIDに対応するACKシーケンスを含むことを特徴とする実施形態13に記載の方法。
15.前記ショートACKフレームは、STFおよびACKシーケンスを含むことを特徴とする実施形態14に記載の方法。
16.前記ショートACKフレームは、ショートACKインジケーションと共に送信されることを特徴とする実施形態14ないし15のいずれか一項に記載の方法。
17.前記ショートACKフレームは、前記フレーム内に含まれるインジケーションに応答して送信されることを特徴とする実施形態14ないし16のいずれか一項に記載の方法。
18.無線通信においてデータパケットに応答して確認応答を送信するためのWTRU。
19.データパケットを複数のステーションから受信するように構成されたプロセッサを備えたことを特徴とする実施形態18に記載のWTRU。
20.前記プロセッサは、前記データパケットのための確認応答を生成するように構成されたことを特徴とする実施形態19に記載のWTRU。
21.前記プロセッサは、前記データパケットのための前記確認応答を前記ステーションに単一の送信で送信するように構成されたことを特徴とする実施形態19に記載のWTRU。
22.前記プロセッサは、MU-MIMOを使用して前記確認応答を送信するように構成されることを特徴とする実施形態21に記載のWTRU。
23.前記プロセッサは、前記データパケットを受信してから所定の時間後に前記確認応答を送信するように構成されることを特徴とする実施形態21ないし22のいずれか一項に記載のWTRU。
24.前記プロセッサは、合意されたスケジュールもしくは前記複数のステーションの1つによる請求に基づいて、または所定の数のデータパケットが受信されたという条件で、前記確認応答を送信するように構成されたことを特徴とする実施形態21ないし23のいずれか一項に記載のWTRU。
25.前記プロセッサは、前記データパケットのための確認応答パケットを生成し、前記確認応答パケットを集約するように構成され、前記集約された確認応答パケットは、前記単一の送信で送信されることを特徴とする実施形態21に記載のWTRU。
26.前記プロセッサは、前記確認応答パケットを、MACサービスデータユニット内、MACプロトコルデータユニット内、またはPPDU内、で集約するように構成されることを特徴とする実施形態25に記載のWTRU。
27.無線通信において確認応答を送信するためのWTRU。
28.フレームを受信するように構成されたプロセッサを備えたことを特徴とする実施形態27に記載のWTRU。
29.前記プロセッサは、前記受信されたフレームに応答してショートACKフレームを送信するように構成されたことを特徴とする実施形態28に記載のWTRU。
30.前記受信されたフレームはシーケンスIDを示し、前記ショートACKフレームは前記シーケンスIDに対応するACKシーケンスを含むことを特徴とする実施形態29に記載のWTRU。
31.前記ショートACKフレームは、STFおよびACKシーケンスを含むことを特徴とする実施形態29ないし30のいずれか1つに記載のWTRU。
32.前記ショートACKフレームは、ショートACKインジケーションと共に送信されることを特徴とする実施形態29ないし31のいずれか1つに記載のWTRU。
33.前記ショートACKフレームは、前記フレーム内に含まれるインジケーションに応答して送信されることを特徴とする実施形態29ないし32のいずれか1つに記載のWTRU。
上記では特徴および要素が特定の組合せで述べられているが、当業者なら、各特徴または要素を、単独で、または他の特徴および要素との任意の組合せで使用することができることを理解するであろう。さらに、本明細書に記載の方法は、コンピュータまたはプロセッサによって実行するためのコンピュータ可読媒体内に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体の例は、(有線接続または無線接続の上で送信される)電子信号、およびコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体の例は、それだけには限らないが、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスクや取外し式ディスクなど磁気媒体、光磁気媒体、ならびにCD-ROMディスクおよびデジタル多目的ディスク(DVD)など光媒体を含む。ソフトウェアに関連付けられたプロセッサを使用し、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータ内で使用するための無線周波数トランシーバを実装してもよい。