JP7294682B2 - エネルギーハーベスティングの装置及びセンサならびにそれらの製造及び使用の方法 - Google Patents

エネルギーハーベスティングの装置及びセンサならびにそれらの製造及び使用の方法 Download PDF

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Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2018年5月30日に出願された米国仮特許出願第62/677,826号及び2018年10月4日に出願された米国仮特許出願第62/741,234号の両方の優先権及び利益を主張し、これらの両方は、引用により本明細書に完全に記載されているかの如く本明細書の一部をなすものとする。
[連邦政府が支援する研究に関する記載]
優先出願及び本出願はいずれも、政府の資金を使用しておらず、政府が支援した研究の恩恵を受けたものでもない。
開示される技術は、概して、エネルギーハーベスティング(エネルギー採取)の装置及びセンサ、ならびにそれらの製造及び使用の方法に関する。
振動エネルギーの採取は、外部の振動源(例えば、車両、機械、建物及び人間の動き)からの振動エネルギーの取得の実践である。この取得されたエネルギーは、その後、様々な用途に使用できる。振動エネルギー採取の特定の手法において、プレートがその一端で固定され、励起されると両端間で上下に振動する。両端間で撓みかつ振動することによりプレートの表面に発生した歪み・応力を、エネルギーを発生させるために用いることができる。機械的に静かな環境であっても、原子スケールの振動はどこにでもある。これは、材料が絶対零度を超える温度に保たれていることによるものであり、熱振動と呼ばれる。このような点及び他の考慮事項に関して以下の様々な実施形態を示す。
本明細書において具現化され広く説明されるように、開示される装置及び方法の目的に従って、開示される主題は、エネルギーハーベスティングの装置及びセンサ、ならびにそれらの製造及び使用の方法に関する。
一実施形態では、振動エネルギーを採取するためのシステムは、1つ又は複数の支持体に接続され、遮られず、周囲エネルギーに応じて自由に振動する第1の表面を有する自立膜を含む。膜の振動は、第1の表面に沿った周期的な波紋(リップル)の形成を定め、各波紋の形成は、膜の複数のウィンドウ領域の各ウィンドウ領域におけるピークとトラフとの間で交互になる。走査型トンネル顕微鏡(STM)は、システムに接続されており、先端部及び電圧源を有する。STMの先端部は膜の近くに配置され、STMの先端部と膜のウィンドウ領域との間の電荷のそれぞれの容量性領域を定める。STMの先端部と膜のウィンドウ領域のそれぞれのウィンドウ領域との間の距離は、それぞれのピーク及びトラフによって異なる。STMの先端部と膜の各ウィンドウ領域との間の容量性領域は、先端部とそれぞれのウィンドウ領域との間の距離に応じて、周期的に電荷を蓄積及び放出する。波紋のピーク期間においてSTMの先端部と各ウィンドウ領域との間の距離が増加すると、固定された蓄積コンデンサが膜と接続し、容量性領域から放出された電荷を受け取る。電圧源は、STMの先端部とそれぞれのウィンドウ領域との間の距離が波紋のトラフ期間にて減少しているときに、容量性領域に電荷を送る。
別の実施形態では、本開示は、1つ又は複数の支持体に接続され、遮られず、周囲エネルギーに応じて自由に振動する第1の表面を有する自立膜を用いて、振動エネルギーを電流出力に変換するためのシステムを提供する。膜の振動は、第1の表面に沿った周期的な波紋形成を定め、各波紋形成は、膜の複数のウィンドウ領域のそれぞれのウィンドウ領域におけるピークとトラフとの間で交互になる。先端部を備えた走査型トンネル顕微鏡(STM)が膜の近くに配置され、STMは、先端部と膜のウィンドウ領域との間の電荷のそれぞれの容量性領域を定めるために、先端部と膜との間の設定値電流を設定する電圧源を含む。顕微鏡の先端と膜の各ウィンドウ領域との間の距離は、それぞれのピーク及びトラフによって異なり、容量性領域は、先端とウィンドウ領域との間の距離に応じて、また容量性領域を介した追加の電荷のトンネル効果に従って、周期的に電荷を蓄積及び放出する。それぞれのウィンドウ領域において波紋のピーク期間にて顕微鏡の先端とそれぞれのウィンドウ領域との間の距離が増加すると、固定された蓄積コンデンサが膜と接続し、容量性領域から放出された電荷及び追加のトンネル電荷を受け取る。
更に別の実施形態では、振動エネルギーを電流出力に変換するためのシステムは、基板内の電流採取回路を有する。電流採取回路は、それぞれの整合配向ダイオードによって電圧源及び固定された蓄積コンデンサに接続された共通の金属接点を含む。自立膜は、電流採取回路における少なくとも共通の金属接点上に延びており、その結果、共通の金属接点は、スタンドオフ型の支持体によって膜から分離され、膜の第1の表面に面して、共通の金属接点と膜の第1の表面との間の容量性領域を定める。膜の第1の表面は遮られず、周囲エネルギーに応じて自由に振動し、膜の振動は第1の表面に沿った周期的な波紋形成を定め、各波紋形成は共通の接点に対してピークとトラフの間で交互になる。共通の接点と膜との間の容量性領域は、共通の接点と膜との間の電荷を蓄積し、共通の接点は、それぞれのダイオードの1つにわたる蓄積された電荷の電流出力を切り替えて、膜における周期的な波紋形成に応じて電圧源又は固定された蓄積コンデンサのいずれかに方向づける。
本開示の別の非限定的な実施形態では、エネルギーハーベスティング回路を組み立てる方法は、自立膜の第1の表面に対して初期の分離された距離を有する第1のコンデンサプレートを定めることによって、エネルギーハーベスティング回路に容量性領域を形成し、自立膜の第1の表面は第2のコンデンサプレートを定め、次いで、容量性領域に電荷蓄積を誘導するように構成された電圧源に、第1のコンデンサプレートを接続することを含む。次に、膜は第1のコンデンサプレートに対して配置され、膜は遮られず、周囲エネルギーに応じて自由に振動し、膜の振動は第1の表面に沿った周期的な波紋形成を定め、各波紋形成は、初期の分離された距離が変わるように、第1のコンデンサプレートに対してピークとトラフの間で交互になる。本方法は、それぞれのダイオードにわたる容量性領域を放電して、蓄積された電荷を電圧源又は負荷のいずれかに方向づけることを含み、容量性領域を放電することは、電荷を電圧源に向けることと、ピーク時に電荷を負荷に向けることとを含む。
別の実施形態は、一定の電荷キャリアを自立膜の絶縁層に含ませることによって、また自立膜の第1の表面に対して初期の分離された距離を有する第1のコンデンサプレートを定めることにより、エネルギーハーベスティング回路に容量性領域を形成することで、エネルギーハーベスティング回路を組み立てる方法を開示する。自立膜の第1の表面は、一定の電荷キャリアを有する第2のコンデンサプレートを定める。本方法は更に、第1のコンデンサプレートに対して膜を配置することを可能にし、その結果、膜は遮られず、周囲エネルギーに応じて自由に振動し、かつ容量性領域の静電容量が変化し、膜の振動は第1の表面に沿った周期的な波紋形成を定め、各波紋形成は、初期分離距離が変わるように、第1のコンデンサプレートに対してピークとトラフの間で交互になる。振動の期間中、蓄積された電荷は第1のコンデンサプレートから容量性領域に向けられる。蓄積された電荷は、抵抗性負荷及び固定された蓄積コンデンサのうちの少なくとも1つにわたる容量性領域から放電され得る。
開示される装置及び方法の更なる利点は、以下の説明に部分的に示され、またその説明から部分的に明らかであろう。開示された装置の利点は、添付の特許請求の範囲において特に言及された要素及び組み合わせによって実現され達成されるであろう。前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明の両方は、例示的かつ説明的なものにすぎず、特許請求の範囲に記載されているように開示された装置及び方法を限定するものではない。
本発明の1つ又は複数の実施形態の詳細は、添付の図面及び以下の説明に記載されている。本発明の他の特徴、目的、及び利点は、説明及び図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになろう。
本明細書に組み込まれてその一部を構成する添付の図面は、本開示の幾つかの態様を例示し、説明と共に本開示の原理を説明するのに役立つ。
図1Aは、本明細書に開示されるように波紋形成を受ける膜の斜視図である。図1Bは、本開示に記載されるようにエネルギーハーベスティング及びエネルギー検知システムの概略図である。 図2Aは、本開示による振動波紋形成と相互作用する圧縮力を受ける膜の上面図である。図2Bは、本開示による振動波紋形成を示す膜の一部の縁部に沿った点で、反対方向である横方向の圧縮力と上向きの振動力とを受ける膜の側面図である。図2Cは、本開示による振動波紋形成を示す膜の縁部に沿った点で、反対方向の横方向の圧縮力と反対方向の振動力とを受ける膜の側面図である。図2Dは、本明細書に記載されているように圧縮力及び振動力によって波紋形成に変位されたピンと張った膜の側面図である。 図3Aは、本明細書に記載されているように1つの固定プレート及び1つの変位可能なプレートを有する可変コンデンサ回路の概略図である。図3Bは、図3Aの回路に接続された蓄積コンデンサから放電されたナノアンペア単位の電流のプロットである。 図4Aは、本明細書に記載されているように1つの固定コンデンサプレートと、電圧源に起因して充電する1つの変位可能なコンデンサプレートにわたる可変静電容量の概略図である。図4Bは、本明細書に記載されているように1つの固定コンデンサプレートと、固定蓄積コンデンサ負荷に放電し、電圧源を充電する1つの変位可能なコンデンサプレートにわたる可変静電容量の概略図である。図4Cは、本明細書に記載されているように抵抗性電流計負荷にわたって放電する蓄積コンデンサの概略図である。 図5は、本明細書に開示されるように、図4A及び図4Bの回路を示されている時間で動作させた後、蓄積コンデンサ内にナノクーロン単位で蓄積された電荷のプロットと、顕微鏡のトンネル電流設定値である。図6は、本明細書に開示されるように、図4A及び図4Bの回路を示されている時間で動作させた後、蓄積コンデンサ内にピコジュール単位で蓄積されたエネルギーのプロットと、顕微鏡のトンネル電流設定値電流である。 図7は、本明細書に開示されるように、顕微鏡の多数の設定値電流で50秒のエネルギーハーベスティングの時間の後に蓄積コンデンサ内にナノクーロン単位で蓄積された電荷のプロットである。図8は、本明細書に開示されるように、顕微鏡の多数の設定値電流で100秒の採取時間後に蓄積コンデンサ内にナノクーロン単位で蓄積された電荷のプロットである。 図9は、本明細書に開示されるように、顕微鏡の多数の設定値電流で200秒の採取時間後に蓄積コンデンサ内にナノクーロン単位で蓄積された電荷のプロットである。図10は、本明細書に開示されるように、顕微鏡の多数の設定値電流で500秒の採取時間後に蓄積コンデンサ内にナノクーロン単位で蓄積された電荷のプロットである。 本明細書に開示されるように、本質的に可変抵抗を組み込んだ可変コンデンサにわたる放電電流及びトンネル電流の供給源を示す概略図である。 図12Aは、本明細書に記載されるように、電流計を利用して、可変静電容量性領域にわたる放出電流及びトンネル電流のいずれか又は両方を測定するセンサ回路の概略図である。図12Bは、本明細書に開示されるように、自立グラフェンを使用する場合の、電流計にわたる可変コンデンサからの経時的な放電電流のプロットである。図12Cは、本明細書に開示されるように、剛性グラフェンを使用する場合の、電流計にわたる可変コンデンサからの経時的なトンネル電流のプロットである。 図12Dは、本明細書に開示されるように、走査型トンネル顕微鏡の設定値トンネル電流の関数としての、自立グラフェン及び剛性グラフェンの両方の放電電流の標準偏差値のプロットである。図12Eは、本明細書に記載されるように、可変静電容量性領域にわたる電流を測定するために電流計を利用する本質的な寄生容量を有するセンサ回路の概略図である。図12Fは、本明細書に開示されるように、自立グラフェン及び剛性グラフェンの両方について、電流計にわたって可変コンデンサから経時的に採取電流のプロットである。 図12Gは、本明細書に開示されるように、走査型トンネル顕微鏡の設定値電流の関数としての、自立グラフェン膜及び炭化シリコン上のグラフェンの剛性試料の放電電流の標準偏差値のプロットである。図12Hは、本明細書に記載されるように、電流計を利用して、可変静電容量性領域にわたる放出電流及びトンネル電流のいずれか又は両方を測定するセンサ回路の概略図である。図12Iは、本明細書に開示されるように、3つの異なるバイアス電圧について、電流計にわたる可変コンデンサからの経時的なトンネル電流がない場合の採取電流のプロットである。 本明細書に開示されるように、走査型トンネル顕微鏡の設定値バイアス電圧の関数としてのトンネル電流がない場合の採取電流のプロットである。 図13は、様々な採取時間中に、本明細書に開示されるように、蓄積コンデンサ内にナノクーロン単位で蓄積された最大電荷のプロットである。図14は、様々な採取時間中に、本明細書のように固定コンデンサに蓄積されたピコジュール単位での最大エネルギーのプロットである。 図15は、異なるトンネル設定値電流にわたって様々な採取時間中に、本明細書に開示されるように、固定蓄積コンデンサ内にナノクーロン単位で蓄積された最大電荷のプロットである。図16は、異なる設定値電流にわたって様々な採取時間中に、本明細書に開示されるように、固定蓄積コンデンサ内に蓄積されたエネルギーのプロットである。 図17Aは、本明細書の開示によるエネルギーハーベスティング回路内の可変コンデンサのアレイの概略図である。図17Bは、本明細書の開示によるエネルギーハーベスティング回路内の可変コンデンサの層状アレイの断面図である。 図18Aは、自立グラフェンに自然に発生する波紋の図である。図18Bは、10,000秒以上取得された生のSTM高さ-時間データシリーズは、大規模な変動を分離するためにローパスウィーナフィルタアルゴリズムから取得された傾向線で示されている。図18Cは、図18Bに示されているデータに関連して測定されたトンネル電流。 図18Dは、膜の高さの変動のみを示すバックグラウンドを差し引いた高さ-時間データ。ゼロの高さで示されているデータは、剛性グラフェン試料から取得された制御データである。図18Eは、図18Dに示すバックグラウンドを差し引いたデータから計算された高さ自己相関関数。図18Fは、図18Dに示すSTMデータから計算されたパワースペクトル密度。 図19Aは、分子動力学凸面波紋形状、図19Bは、シミュレーション出力高さ-時間系列。 図19Cは、高さ自己相関関数、及び図19Dは、高さ-時系列のパワースペクトル密度。 図20Aは、3つの異なる時間でのスピン-膜モデル及び構成のシミュレーション出力高さ-時間データ、図20Bは、高さ自己相関関数ACF。 図20Cは、パワースペクトル密度。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 電子ビームパターニングを使用して本開示に従ってエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 フォトリソグラフィを使用して本開示によるエネルギーハーベスティング回路を形成するためのステップの反復図である。 本開示による基板内に形成されたエネルギー変換器の上面斜視図である。 図23の変換器の断面の側面図である。 図24の変換器の左側部分の上面図である。 図23の変換器の断面の側面図である。 図23のエネルギー変換器の上面斜視図であり、本開示による先端及びウェル領域の拡大図を示す詳細な挿入図を伴う。
本明細書に記載される装置及び方法は、開示される主題の特定の局面の以下の詳細な説明及びそれに含まれる実施例を参照することによってより容易に理解され得る。
本装置及び方法が開示及び説明される前に、以下に説明される態様は、以下の説明に記載されるか又は図面に示される構成要素の構成及び配置の詳細に限定されないことを理解されたい。開示された技術は他の実施形態が可能でありかつ様々な方法で実施又は実行することが可能である。
以下の説明では、本明細書の一部を形成し、例示として特定の実施形態又は実施例を示す添付の図面を参照する。
本明細書で使用される用語は特定の態様を説明することのみを目的としており、限定することを意図していないことも理解されるべきである。例示的な実施形態を説明する際に、明確さのために専門用語が使用される。各用語は、当業者によって理解されるようなその最も広い意味を企図し、また同様の目的を達成するために同様の方法で作用する全ての技術的等価物を含むことが意図される。方法の1つ又は複数のステップの言及は、追加の方法ステップの存在又は明示的に特定されるこれらのステップ間に介在する方法ステップを排除するものではないことも理解されるべきである。方法のステップは、開示された技術の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載されたものとは異なる順序で実行されてもよい。同様に、装置又はシステム内の1つ又は複数の構成要素の言及は、明示的に特定されるそれらの構成要素間の追加の構成要素又は介在構成要素の存在を排除するものではないことも理解されたい。
また、本明細書を通して、様々な刊行物が参照されている。開示された事項が関連する技術水準をより完全に説明するために、これらの刊行物の開示内容全体が参照により本出願に組み込まれる。開示された参考文献はまた、その参考文献が依拠している文中で論じられている、その中に含まれる材料について、参照により個別かつ具体的に本明細書に組み込まれる。
本明細書は、識別されたハードウェア上の一定の正電荷及び負電荷の採取と共に、反対の極性の多数の電荷について言及している。本明細書のいかなる規定も、反対の極性も配置され得る状況において、正又は負の極性のいずれか1つの配置に開示を制限するものではない。
本明細書は更に、外部エネルギー力による脈動効果を受ける自立膜のピーク及びトラフについて言及し、膜の特定の構造がピーク又はトラフであるかは、視点と、別の構造に対する膜の位置に依存する。したがって、この詳細な明細書では、構造又はハードウェアの特定の方向を必要とするものではなく、「ピーク」、「トラフ」、及び「波紋」という用語は、特定の方向に限定されず、説明のみを目的としている。
[定義]
本明細書及び添付の特許請求の範囲では、以下の意味を有するように定義される幾つかの用語に言及する。
本明細書の説明及び特許請求の範囲を通して、「備える、含む(comprise)」と、「備えている、含んでいる(comprising)」及び「備える、含む(comprises)」などのこの用語の他の形態は、限定するものではないが、例えば、他の追加物、構成要素、整数又はステップなどの排除を意図するものではない。
説明及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「構成要素」への言及は2つ以上のそのような構成要素の混合物を含み、「薬剤」への言及は2つ以上のそのような薬剤の混合物を含むなどである。
本明細書を通して、識別子「第1」及び「第2」は、開示された主題の様々な構成要素、特徴、又はステップを区別する際に読者を助けるためにもっぱら使用されることが理解される。識別子「第1」及び「第2」は、これらの用語によって修正された構成要素又はステップに対して、いかなる特定の順序、量、好み、又は重要性を暗示することを意図するものではない。
本明細書で使用される「又はその組み合わせ」という用語は、その用語に先行する列挙された項目の全ての置換及び組み合わせを指す。例えば、「A、B、C、又はそれらの組み合わせ」は、以下のうちの少なくとも1つを含むことを意図している。A、B、C、AB、AC、BC、又はABC、また特定の状況で順序が重要な場合は、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、又はCAB。この例を続けると、BB、AAA、AB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABBなどの1つ又は複数の項目又は用語の繰り返しを含む組み合わせが明示的に含まれる。文脈から他に明らかでない限り、典型的には任意の組み合わせにおける項目の数又は用語に制限がないことを当業者は理解するであろう。
[エネルギーハーベスティング装置及びセンサ]
以下に、エネルギーハーベスティングの装置100及びセンサ195を説明する。エネルギーハーベスティングの装置及びセンサは、基板258上に配置された膜265を含むことができる。図1Aに示すように、膜265は、2次元(2D)材料と、ピーク286及びトラフ289を有する1つ又は複数の波紋(リップル)とを有する。図1Aに更に示すように、基板は、本明細書で説明するように、各セル内の覆っている膜265のウィンドウ領域269の輪郭をなすように、基板の範囲にわたってグリッドセルを定めるグリッド258とすることができる。
例示的な実施形態では、電源105、118、200を有し、周囲の振動エネルギーを採取するエネルギーハーベスティング装置100が開示される。本装置は、比較的低い周波数で座屈する原子2次元膜265を有する。これらの2次元材料の変則的な振動運動エネルギーは、エネルギーハーベスティング装置100の能動部品として使用される場合、既存の技術に比べて優れたエネルギー発生を提供することができる。例えば、現在のシリコン微小電気機械(MEM)の振動エネルギーハーベスティング技術では、能動部品はエッチングシリコンプラットフォームであり得る。このプラットフォームは硬すぎるため、自発的に振動したり機械的に座屈したりすることはない。「機械的座屈」は、本開示においては、非線形現象として理解される。シリコンMEM構造の従来の手法は線形応答装置である。対照的に、本明細書に記載されているエネルギーハーベスティング装置100の膜265は、自発的に振動し、機械的に座屈することができる。
2次元材料は、例えば、グラフェン、MoS、MoSe、WS、WSe、ReS、ReSe、窒化ホウ素(BN)又はそれらの組み合わせを含むことができる。特定の例では、2次元材料はグラフェンを含むことができる。グラフェンは、単層材料、2層材料、3層材料、及び多層材料を含み得る。本明細書の例示的な実施形態は、自立膜の1つの非限定的な材料がグラフェンであることを示しているが、本明細書で論じられる材料のいずれも、自立膜の実行可能な選択肢であり得る。これらの層は、任意又は特定の結晶学的配向で互いに積み重ねることができ、これにより、振動特性を高めることができる。
2次元材料の個性は、様々な要因に基づいて選択することができる。例えば、曲げ剛性は、異なる2次元材料の間で異なり、したがって、異なる振動周波数が利用可能であろう。また、様々な2次元材料の電気伝導率はかなり変化し、静電手法を使用してエネルギーを採取する効率を制御することができる。したがって、2次元材料の個性は、これらのパラメータのうちの1つ又は複数を制御するように選択することができる。
幾つかの例では、膜265は、速度確率分布において実質的に大きな速度成分を有する自立グラフェンを含むことができる。幾つかの例では、膜265は室温で永久的な非線形運動を示すことができる。
膜265は、例えば、0.3ナノメートル(nm)以上(例えば、0.4nm以上、0.5nm以上、0.6nm以上、0.7nm以上、0.8nm以上、0.9nm以上、1.0nm以上、1.1nm以上、1.2nm以上、1.3nm以上、1.4nm以上、1.5nm以上、1.6nm以上、1.7nm以上、1.8nm以上、1.9nm以上、2.0nm以上、2.1nm以上、2.2nm以上、2.3nm以上、2.4nm以上、又は2.5nm以上)の平均厚さを有することができる。幾つかの例では、膜265は、3.0nm以下(例えば、2.9nm以下、2.8nm以下、2.7nm以下、2.6nm以下、2.5nm以下、2.4nm以下、2.3nm以下、2.2nm以下、2.1nm以下、2.0nm以下、1.9nm以下、1.8nm以下、1.7nm以下、1.6nm以下、1.5nm以下、1.4nm以下、1.3nm以下、1.2nm以下、1.1nm以下、1.0nm以下、0.9nm以下、0.8nm以下、0.7nm以下、0.6nm以下、又は0.5nm以下)の平均厚さを有することができる。膜265の平均厚さは、上記の任意の最小値から上記の任意の最大値までの範囲であり得る。例えば、膜265は、0.3nm~3.0nm(例えば、0.3nm~2.5nm、0.3nm~2.0nm、0.3nm~1.5nm、0.3nm~1.0nm、又は0.3nm~0.6nm)の平均厚さを有することができる。
膜265は、例えば、0.1ミクロン(μm)以上(例えば、0.5μm以上、1μm以上、1.5μm以上、2μm以上、2.5μm以上、3μm以上、3.5μm以上、4μm以上、4.5μm以上、5μm以上、6μm以上、7μm以上、8μm以上、9μm以上、10μm以上、15μm以上、20μm以上、25μm以上、30μm以上、35μm以上、40μm以上、45μm以上、50μm以上、60μm以上、70μm以上、又は80μm以上)の平均横方向寸法を有することができる。
幾つかの例では、膜265は、100μm以下(例えば、90μm以下、80μm以下、70μm以下、60μm以下、50μm以下、45μm以下、40μm以下、35μm以下、30μm以下、25μm以下、20μm以下、15μm以下、10μm以下、9μm以下、8μm以下、7μm以下6μm以下、5μm以下、4.5μm以下、4μm以下、3.5μm以下、3μm以下、2.5μm以下、2μm以下、1.5μm以下、又は1μm以下)の平均横方向寸法を有することができる。膜265の平均横方向寸法は、上記の任意の最小値から上記の任意の最大値までの範囲であり得る。例えば、膜265は、0.1~100ミクロン(例えば、0.1μm~50μm、50μm~100μm、0.1μm~20μm、20μm~40μm、40μm~60μm、60μm~80μm、80μm~100μm、0.5μm~95μm、又は10μm~90μm)の平均横方向寸法を有することができる。
幾つかの例では、膜265は、0.0ニュートン/メートル(N/m)以上(例えば、0.01N/m以上、0.02N/m以上、0.03N/m以上、0.04N/m以上、0.05N/m以上、0.06N/m以上、0.07N/m以上、0.08N/m以上、0.09N/m以上、0.10N/m以上、0.11N/m以上、0.12N/m以上、0.13N/m以上、0.14N/m以上、0.15N/m以上、0.20N/m以上、0.25N/m以上、0.30N/m以上、0.35N/m以上、0.40N/m以上、0.45N/m以上、0.50N/m以上、0.60N/m以上、0.70N/m以上、0.80N/m m以上、0.90N/m以上、1.0N/m以上、1.5N/m以上、2.0N/m以上、2.5N/m以上、3.0N/m以上、3.5N/m 4.0N/m以上、4.5N/m以上、5.0N/m以上、6.0N/m以上、又は7.0N/m以上)の単位長さ当たりの張力を有することができる。幾つかの例では、膜265は、10.0N/m以下(例えば、9.0N/m以下、8.0N/m以下、7.0N/m以下、6.0N/m以下、5.0N/m以下、4.5N/m以下、4.0N/m以下、3.5N/m以下、3.0N/m以下、2.5N/m以下、2.0N/m以下1.5N/m以下、1.0N/m以下、0.90N/m以下、0.80N/m以下、0.70N/m以下、0.60N/m以下、0.50N/m以下、0.45N/m以下、0.40N/m以下、0.35N/m以下、0.30N/m以下、0.25N/m以下、0.20N/m以下、0.15N/m以下、0.14N/m以下、0.13N/m以下、0.12N/m以下、0.11N/m以下、0.10N/m以下、0.09N/m以下、0.08N/m以下、0.07N/m以下、0.06N/m以下、又は0.05N/m以下)の単位長さ当たりの張力を有することができる。膜265の単位長さ当たりの張力は、上記の任意の最小値から上記の任意の最大値までの範囲であり得る。例えば、膜265は、0.0~10.0N/m(例えば、0.0N/m~8.0N/m、0.0N/m~5.0N/m、0.0N/m~3.0N/m、0.0N/m~1.0N/m、0.0~0.5N/m、0.0~0.3N/m、又は0.03N/m~0.12N/m)の単位長さ当たりの張力を有することができる。張力は原子間力顕微鏡を用いて測定することができる。
1つ又は複数の波紋は、例えば、1nm以上(例えば、2nm以上、3nm以上、4nm以上、5nm以上、6nm以上、7nm以上、8nm以上、9nm以上、10nm以上、15nm以上、20nm以上、25nm以上、30nm以上、35nm以上、40nm以上、45nm以上、50nm以上、55nm以上、60nm以上、65nm以上、70nm以上、75nm以上、又は80nm以上)の平均長さを有することができる。幾つかの例では、1つ又は複数の波紋は、100nm以下(例えば、95nm以下、90nm以下、85nm以下、80nm以下、75nm以下、70nm以下、65nm以下、60nm以下、55nm以下、50nm以下、45nm以下、40nm以下、35nm以下、30nm以下、25nm以下、20nm又はそれ以下。以下、15nm以下、10nm以下、9nm以下、8nm以下、7nm以下、6nm以下、又は5nm以下)の平均長さを有することができる。1つ又は複数の波紋の平均長さは、上記の任意の最小値から上記の任意の最大値までの範囲であり得る。例えば、1つ又は複数の波紋は、1~100nm(例えば、1nm~90nm、1nm~80nm、1nm~70nm、1nm~60nm、5nm~50nm、10nm~40nm、又は20nm~30nm)の平均長さを有することができる。波紋の長さは、例えば、電子顕微鏡を用いて測定することができる。
幾つかの例では、1つ又は複数の波紋は、0.1nm以上(例えば、0.11nm以上、0.12nm以上、0.13nm以上、0.14nm以上、0.15nm以上、0.20nm以上、0.25nm以上、0.30nm以上、0.30nm以上、0.35nm以上、0.40nm以上、0.45nm以上、0.50nm以上、0.60nm以上、0.70nm以上、0.80nm以上、0.90nm以上、1.0nm以上、1.1nm以上、1.2nm以上、1.3nm以上、1.4nm以上、又は1.5nm以上)の平均高さを有することができる。幾つかの例では、1つ又は複数の波紋は、2.0nm以下(例えば、1.9nm以下、1.8nm以下、1.7nm以下、1.6nm以下、1.5nm以下、1.4nm以下、1.3nm以下、1.2nm以下、1.1nm以下、1.0nm以下、0.90nm以下、0.80nm以下、0.70nm以下、0.60nm以下、0.50nm以下、0.45nm以下、0.40nm以下、0.35nm以下、0.30nm以下、0.25nm以下、又は0.20nm以下)の平均高さを有することができる。1つ又は複数の波紋の平均高さは、上記の任意の最小値から上記の任意の最大値までの範囲であり得る。例えば、1つ又は複数の波紋は、0.1~2.0nm(例えば、0.1nm~1.5nm、0.1nm~1.0nm、0.1nm~0.70nm、0.20nm~0.60nm、0.30nm~0.50nm、又は0.35nm~0.45nm)の平均高さを有することができる。波紋の高さは、例えば電子顕微鏡を用いて測定することができる。
膜265は、例えば、一端又は両端を膜基板258に固定することができる。幾つかの例では、膜265はその中央部分を通して振動するように構成されている。
膜基板258は、例えば、銅、シリコン、炭化シリコン、サファイア、又はそれらの組み合わせを含むことができる。幾つかの例では、膜基板258は、1つ又は複数の開口部263を含むグリッドを含むことができる。特定の説明では、開口部263は、膜265のウィンドウ領域264を形成するグリッド側壁間の領域である。
以下の説明は、膜265がグラフェンを含み、基板258が銅グリッドを含む特定の例に関するものであるが、同じ概念が本明細書に記載の膜265及び/又は膜基板258のいずれにも適用され得る特定の例を開示する。
特定の実施形態では、膜265は、その能動部品としてグラファイトからの単一原子平面の炭素を含むことができる。グラフェンのシートは、上記の膜基板258として機能する銅グリッドの上に配置されることがあり、膜のそれぞれのセクション内に1つ又は複数の開口部263を画定する。グラフェンで覆われた各開口263は、間に自立グラフェンを有する開口枠形状を形成することができる。グラフェンが銅グリッド上に配置されると、グラフェンの端部と銅グリッドセル側壁264との間に強いファンデルワールス相互作用(約0.1J/m)がある(図1A)。過剰なグラフェンの量に応じて、接触の長さは力が釣り合うまで自然に増減する。この現象は自己テンショニングとして知られている。最終的な張力は、約0.1N/mであり得、自立グラフェンの最終的な形状は、波紋によって構成され得る(図1A、図2A~図2C)。これらの波紋は自然に形成することができ、波紋は、長さ20~24nm、高さ0.3~0.5nmの典型的なサイズ分布を有することができる。波紋を形成するには、グラフェンは最終自己張力まで自由に自己圧縮する必要がある。
波紋形状に関連する圧縮歪みは、長さの変化を元の長さで割ったものである。圧縮歪みは、例えば、0.01%以上(例えば、0.02%以上、0.03%以上、0.04%以上、0.05%以上、0.06%以上、0.07%以上、0.08%以上、0.09%以上、0.1%以上、0.2%以上、0.3%以上、0.4%以上、0.5%以上、0.6%以上、0.7%以上、又は0.8%以上)であり得る。幾つかの例では、圧縮歪みは、1%以下(例えば、0.9%以下、0.8%以下、0.7%以下、0.6%以下、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下、0.1%以下、0.09%以下、0.08%以下、0.07%以下、0.06%以下、0.05%以下、又は0.04%以下)であり得る。圧縮歪みは、例えば、上記の任意の最小値から上記の任意の最大値までの範囲であり得る。例えば、圧縮歪みは、0.01~1%(例えば、0.01%~0.1%、0.1%~1%、0.01%~0.05%、0.05%~0.1%、0.1%~0.5%、0.5%~1%、又は0.05%~0.5%)の範囲であり得る。
グラフェンが引き伸ばされるにつれて、基板265及びグラフェンアセンブリに引張荷重を加え、波紋の形状を変えることが可能である。波紋の形状を変えると、圧縮歪みが変わり、グラフェンが自発的に湾曲を反転する速度が変わる。あるいは、外部荷重を調整することによって、膜265の振動周波数を変えることができる。
室温(例えば300K)に保持されると、銅グリッドのバー支持体から連続的に流れる熱エネルギーのために、自立グラフェンは自発的に振動することができる。図1Aに示すように、原子レベルでは、グラフェン膜265が室温に保持される場合、各炭素原子は、kT又は約25meVに等しい運動エネルギー(0.5mv、ここで、mは炭素原子の質量であり、vはその速度である)を有する。グラフェンの原子数は4×1015atoms/cmであるため、これは豊富なエネルギー源である。電力計算では、各波紋が10pWの電力、すなわち25,000W/mを発生させることができると予測しており、これは、風力や太陽エネルギーの生産と同様のカテゴリに分類される。速度はゼロではないため、膜265内の原子は一定の運動をしている。原子267は網状に一緒に接続されているため、膜265全体が波紋を形成し、時にはこれらの波紋がそれらの湾曲をピーク286とトラフ289との間で反転させる。各波紋には数千の原子があり、湾曲が反転すると、全ての原子が、位相が揃ってコヒーレントに移動し、このエネルギーを採取することができる。この自然な運動は、エネルギーハーベスティング装置100の能動部品として使用することができるか、あるいはこの自然な運動は、従来の振動エネルギーハーベスティング装置100の能動部品を駆動するために使用することができる。
幾つかの例では、膜265は1つの波紋を有することができる。幾つかの例では、膜265は、相互作用する波紋の網を形成することができる複数の波紋271を含むことができる。幾つかの例では、10ミクロン×10ミクロンの寸法の膜265は、100,000個を超える波紋を有することができる。1つの波紋271の動きが近くの他の波紋の動きに影響を与えることができ、したがってエネルギーハーベスティング能力を強化するフィードバックメカニズムが提供される。
エネルギーハーベスティング装置100は、膜265及び/又は基板258に電気的、磁気的、及び/又は機械的に結合された負荷構成要素175を更に含み、非限定的な例では、構成要素175は膜265からエネルギーを採取又は測定するように構成される。
幾つかの例では、膜基板258は熱伝導性であり、膜265は膜基板258と熱接触しており、膜基板258の熱エネルギーは、膜265が振動エネルギーを有するように膜265の振動に変換することができ、また負荷構成要素175、199、275は、膜265の振動エネルギーを電気的、磁気的及び/又は機械的エネルギーに変換し、それによって膜265からエネルギーを採取するように構成される。
幾つかの例では、熱エネルギーは周囲熱エネルギー及び周囲運動エネルギーを含み得る。
幾つかの例では、膜265は振動エネルギーを有することができ、また構成要素275は、膜265の振動エネルギーを電気的、磁気的、及び/又は機械的エネルギーに変換し、それによって膜265からエネルギーを採取するように構成される。幾つかの例では、振動エネルギーは周囲振動エネルギーを含む。
振動エネルギーは、例えば、0.1ミリヘルツ以上(例えば、0.5mHz以上、1mHz以上、5mHz以上、10mHz以上、50mHz以上、100mHz以上、500mHz以上、1Hz以上、5Hz以上、10Hz以上、50Hz以上、100Hz以上、500Hz以上、1キロヘルツ(kHz)以上、10kHz以上、50kHz以上、100kHz以上、500kHz以上、1メガヘルツ(MHz)以上、5MHz以上、10MHz以上、50MHz以上、100MHz以上、500MHz以上、又は1ギガヘルツ(GHz)以上)の周波数を有する振動を含み得る。幾つかの例では、振動エネルギーは、10ギガヘルツ(GHz)以下(例えば、5GHz以下、1GHz以下、500MHz以下、100MHz以下、50MHz以下、10MHz以下、5MHz以下、1MHz以下、500kHz以下、100kHz以下、50kHz以下、10kHz以下、5kHz以下、1kHz以下、500Hz以下、100Hz以下、50Hz以下、10Hz以下、5Hz以下、1Hz以下、500mHz以下、100mHz以下、50mHz以下、10mHz以下、又は5mHz以下)の周波数を有する振動を含み得る。振動エネルギーの振動の周波数は、上記の任意の最小値から上記の任意の最大値までの範囲であり得る。例えば、振動エネルギーは、0.1mHz~10GHz(例えば、0.1mHz~1kHz、1kHz~10GHz、0.1mHz~1Hz、1Hz~1kHz、1kHz~1MHz、1MHz~10GHz、又は5mHz~1GHz)の周波数を有する振動を含み得る。
幾つかの例では、膜265は、周囲エネルギーをより低い周波数で利用することができ、ノイズの制約とは無関係であり得るため、連続的に振動することができる。次に、この周囲エネルギーは、負荷構成要素175、275によって利用され、電気を含む他の形態のエネルギーに変換され得る。
従来の振動エネルギーハーベスティング装置100は、振動エネルギー(例えば、移動中の車内の振動)を採取するために肉眼で見える外部駆動力を必要としたが、幾つかの例では、本明細書に記載のエネルギーハーベスティング装置100は周囲条件によって駆動され得る。例えば、本明細書に記載のエネルギーハーベスティング装置100は、雑音の多い環境だけでなく静かな環境でもエネルギーを採取することができる。
幾つかの例では、エネルギーハーベスティング装置100は、1つ又は複数の波紋のそれぞれが1ピコワット(pW)以上(例えば、5pW以上、10pW以上、15pW以上、20pW以上、25pW以上、30pW以上、35pW以上、40pW以上、45pW以上、50pW以上、55pW以上、60pW以上、65pW以上、70pW以上、75pW以上、80pW以上、85pW以上、又は90pW以上)の電力を発生させることができるように構成することができる。幾つかの例では、エネルギーハーベスティング装置100は、1つ又は複数の波紋のそれぞれが100pW以下(例えば、95pW以下、9095pW以下、8595pW以下、8095pW以下、7595pW以下、7095pW以下、6595pW以下、6095pW以下、5595pW以下、5095pW以下、4595pW以下、4095pW以下、3595pW以下、3095pW以下、2595pW以下、2095pW以下、1595pW以下、又は1095pW以下)の電力を発生させることができるように構成することができる。1つ又は複数の波紋のそれぞれによって発生する電力は、上記の任意の最小値から上記の任意の最大値までの範囲であり得る。例えば、エネルギーハーベスティング装置100は、1つ又は複数の波紋のそれぞれが1~100pW(例えば、1pW~50pW、50pW~100pW、1pW~30pW、20pW~40pW、40pW~60pW、60pW~80pW、80pW~100pW、10pW~90pW、又は20pW~80pW)の電力を発生させることができるように構成することができる。
幾つかの例では、エネルギーハーベスティング装置100は、平方メートル当たり1ワット(W/m)以上(例えば、2W/m以上、3W/m以上、4W/m以上、5W/m以上、10W/m以上、50W/m以上、100W/m以上、500W/m以上、1,000W/m以上、5,000W/m以上、10,000W/m以上、又は50,000W/m以上)の電力密度を有することができる。幾つかの例では、エネルギーハーベスティング装置100は、100,000W/m以下(例えば、90,000W/m以下、80,000W/m以下、70,000W/m以下、60,000W/m、50,000W/m以下、10,000W/m以下、5,000W/m以下、1,000W/m以下、500W/m以下、100W/m以下、50W/m以下、10W/m以下、又は5W/m以下)の電力密度を有することができる。エネルギーハーベスティング装置100の電力密度は、上記の任意の最小値から上記の任意の最大値までの範囲であり得る。例えば、エネルギーハーベスティング装置100は、1W/m~100,000/m(例えば、1W/m~1,000W/m、1,000W/m~100,000W/m、1W/m~100W/m、100W/m~1,000W/m、1,000W/m~10,000W/m、10,000W/m~100,000W/m、10W/m~50,000W/m、又は100W/m~10,000W/m)の電力密度を有することができる。
図3を参照すると、幾つかの例では、膜265は電荷を有することができ、負荷構成要素175(図4に明示的に示す)は、膜265に電気的に接続されるコンデンサである。膜265を含む回路は、帯電した膜265の振動エネルギーを交流に変換し、それによって膜265からエネルギーを採取する。例えば、帯電した膜265の動きは、近くの負荷構成要素に電流を誘導する。
幾つかの例では、膜265は振動エネルギーを有し、回路は膜265の振動エネルギーによって生成された信号を検出するように構成される。
振動エネルギーは、例えば、周囲振動エネルギーを含み得る。
振動エネルギーは、例えば、0.1ミリヘルツ以上(例えば、0.5mHz以上、1mHz以上、5mHz以上、10mHz以上、50mHz以上、100mHz以上、500mHz以上、1Hz以上、5Hz以上、10Hz以上、50Hz以上、100Hz以上、500Hz以上、1キロヘルツ(kHz)以上、10kHz以上、50kHz以上、100kHz以上、500kHz以上、1メガヘルツ(MHz)以上、5MHz以上、10MHz以上、50MHz以上、100MHz以上、500MHz以上、又は1ギガヘルツ(GHz)以上)の周波数を有する振動を含み得る。幾つかの例では、振動エネルギーは、10ギガヘルツ(GHz)以下(例えば、5GHz以下、1GHz以下、500MHz以下、100MHz以下、50MHz以下、10MHz以下、5MHz以下、1MHz以下、500kHz以下、100kHz以下、50kHz以下、10kHz以下、5kHz以下、1kHz以下、500Hz以下、100Hz以下、50Hz以下、10Hz以下、5Hz以下、1Hz以下、500mHz以下、100mHz以下、50mHz以下、10mHz以下、又は5mHz以下)の周波数を有する振動を含み得る。振動エネルギーの振動の周波数は、上記の任意の最小値から上記の任意の最大値までの範囲であり得る。例えば、振動エネルギーは、0.1mHz~10GHz(例えば、0.1mHz~1kHz、1kHz~10GHz、0.1mHz~1Hz、1Hz~1kHz、1kHz~1MHz、1MHz~10GHz、又は5mHz~1GHz)の周波数を有する振動を含み得る。
例えば、装置100の特定の実施態様では、回路を膜265と動作可能に接続することができ、膜265は比較的低い周波数振動を利用するように動作可能な所定の感度を有することになる。したがって、回路は、膜265の座屈周波数を検出するように構成することができ、膜265の周波数の所定の変化が、例えば追加質量の存在に基づいて回路によって検出される場合、質量の検出に関する出力は、装置の膜265の感度により決定され、伝達される。
[作製方法]
本明細書に記載のエネルギーハーベスティング装置及びセンサの製造方法もまた本明細書に開示される。例えば、本明細書に記載されているエネルギーハーベスティング装置及び/又はセンサを製造する方法は、2次元材料のシートを圧縮して膜を形成することと、基板上に膜を配置することと、構成要素を膜及び/又は基板に電気的、磁気的、及び/又は機械的に結合することとを含み得る。
2次元材料のシートを圧縮することは、例えば、図2A~図2Cに概略的に示すように、シートにわたって横方向の圧縮力271を加えることを含むことができる。横方向の圧縮力は、例えば、1ナノニュートン(nN)以上(例えば、5nN以上、10nN以上、15nN以上、20nN以上、25nN以上、30nN以上、35nN以上、40nN以上、45nN以上、50nN以上、55nN以上、60nN以上、65nN以上、70nN以上、75nN以上、80nN以上、85nN以上、又は90nN以上)の大きさを有することができる。幾つかの例では、横方向の圧縮力は、100nN以下(例えば、95nN以下、90nN以下、85nN以下、80nN以下、75nN以下、70nN以下、65nN以下、60nN以下、55nN以下、50nN以下、45nN以下、40nN以下、35nN以下、30nN以下、25nN以下、20nN以下、15nN以下、又は10nN以下)であり得る。横方向の圧縮力は、上記の任意の最小値から上記の任意の最大値までの範囲であり得る。例えば、横方向の圧縮力は、1~100nN(例えば、1nN~50nN、50nN~500nN、1nN~20nN、20nN~40nN、40nN~60nN、60nN~80nN、80nN~100nN、5nN~95nN、10nN~90nN、又は20nN~80nN)であり得る。
幾つかの例では、例えば図2Cに概略的に示されるように、2次元材料のシートは元の長さを有し、2次元材料の圧縮されたシートは圧縮された長さを有する。圧縮された長さは、元の長さより0.01%~1%短い。
幾つかの例では、膜265の座屈範囲は、0.2nm以上(例えば、0.3nm以上、0.4nm以上、0.5nm以上、0.6nm以上、0.7nm以上、0.8nm以上、0.9nm以上、1.0nm以上、1.5nm以上、2.0nm以上、2.5nm以上、又は3.0nm以上)であり得る。幾つかの例では、膜の座屈範囲は、4.0nm以下(例えば、3.5nm以下、3.0nm以下、2.5nm以下、2.0nm以下、1.5nm以下、1.0nm以下、0.9nm以下、0.8nm以下、0.7nm以下、0.6nm以下、又は0.5nm以下)であり得る。座屈範囲は、上記の任意の最小値から上記の任意の最大値までの範囲であり得る。例えば、座屈範囲は、0.2~4.0nm(例えば、0.2nm~2.0nm、2.0nm~4.0nm、0.2nm~1.0nm、1.0nm~2.0nm、2.0nm~3.0nm、3.0nm~4.0nm、又は0.5nm~3.5nm)であり得る。座屈範囲は一般に、1つ又は複数の波紋の平均高さの2倍に等しい。機械的座屈は波紋の湾曲の反転である。
本明細書に開示され、図2の例によって示されるように、2次元シートを圧縮することによって膜を座屈前の状態に形成することは、座屈のプロセスを遅くすることができ、その結果、膜265は周囲条件に関連する振動など低周波振動と相互作用して利用することができる。膜265が歪みのない方法を用いて膜基板258上に配置される場合、膜は自己圧縮して座屈前の状態になり得る。例えば、銅上のグラフェンを用いると、塩化鉄溶液を用いて銅をエッチング除去することができる。グラフェンは、銅が除去されても溶液の表面上に浮遊したままであり得る。次に、グラフェンを溶液から取り出し、グリッドを含む膜基板258上に配置することができる。グリッドを圧縮又は拡大すると、波紋のサイズを変更し、自発的な湾曲反転の固有振動数を変更することができる。
図3Aに示される一実施形態では、膜265は、第1の表面125A及び第2の表面125Bを有する自立膜265である。第1の表面膜265は、膜265に形成され上記のようにピーク286及びトラフ289を形成する波紋261により、変位している。
図3Aは、定電圧静電方法を使用する振動エネルギーハーベスティングの背景にある特定の基本的なメカニズムの1つの非限定的な実施形態を示す。図3Aは、導体によって下部のバッテリ105に取り付けられた、上部の可変コンデンサ120を示す[2]。可変コンデンサ120は、第1のコンデンサプレート135A及び第2のコンデンサプレート135Bを含む。第2のコンデンサプレート135Bは、第2のコンデンサプレート135B上に作用する力Fthによる変位を受ける。上記のように、第2のコンデンサプレート135Bは、電荷を採取し、熱的又は動力学的のいずれかの周囲力によって変位されるのに十分に柔軟である材料で形成されている。バッテリ105は、最初にコンデンサ120に電荷を配置し、バッテリからエネルギーを引き出す。2つのプレート135A、135Bはそれぞれ反対の電荷を持っているため、クーロン力によって互いに引き付けられる。それにもかかわらず、可変コンデンサ120の支持構造は、それらを離して保持している。次に、第2のコンデンサプレート135B(例えば、図3Aの右側)が外力によって右に移動される。この力は、2つのプレート135A、135Bが互いに向かって有している静電引力に打ち勝たなければならないことに注意されたい。この力は電気機械システム上で仕事をしている。コンデンサ120のプレート135A、135Bが更に離れていると、コンデンサは、第1及び第2のコンデンサプレート135A、135Bが現在有しているよりも少ない電荷を蓄積することができる。この電荷は、式C=Q / Vに従い、Cは、プレート135A、135B間の分離が増大するにつれて値が減少した容量性領域141の静電容量である(すなわち、プレート135A、135B間の距離(d)が増加すると、静電容量が減少し、その逆も同様である)。Vは一定であるバッテリ105の電圧であり、Qはプレート上及び容量性領域141内の総電荷である。その結果、距離(d)が増加するにつれて、電流(正から負の方向の標準表記に従って示される)は、第1のプレート135A(例えば、示される左のプレート)から、バッテリ105の内部に戻り(バッテリを充電する)、バッテリ105の他方側から、可変コンデンサ120の第2の変位可能なプレート135B上に移動する。図3Aの図示された力Fthによる変位は、可変コンデンサ120の全体的な電荷を減少させる。外力は、電荷を移動させるのに必要な仕事又はエネルギーに係わっている。この図は、外力を使用して電荷を可変コンデンサ120から移動させることができる基本的な物理的メカニズムを示している。
一実施形態では、上記の開示によれば、第2のコンデンサプレート135B(例えば、図3の可変コンデンサ120の右側にある変位可能なプレート)は自立グラフェンであり、自立グラフェンを動かす外力は、自立グラフェン内の原子の熱誘発運動及び/又は動力学的運動に由来する。図3Bは、図3Aによる可変コンデンサの実施形態の電流応答の例を示している。図3Bは、図3Aの例示的な回路から蓄積された電荷として採取したエネルギーを有する負荷構成要素175、275にわたる電流プロットの例である。エネルギーを採取した後、テスト回路を使用して、負荷構成要素175、275として機能するコンデンサ(C=0.9マイクロファラッド)を、33メガオーム抵抗にわたって負荷構成要素175、275によって駆動される測定回路に接続することにより、採取された電荷を測定する。図の測定値から、Imax=30 nAであり、総蓄積電荷はQmax=ImaxRC=900nCである。また、総採取エネルギーはUmax=Q2/2C=450nJである。平均電源電力はP=Umax/T=Q2/2CTであり、Tはエネルギーの採取に費やされた時間である。図3Bの例では、可変コンデンサ120は1V電源で充電された。
本開示のいかなるものも、実施形態を、電荷変位用の任意の1つの構成に限定するものではない。例えば、別の実施形態では、膜265は、膜に沿って移動することができない荷電粒子が含浸された絶縁材料である。この場合、膜振動により、電圧源を必要とせずに電流が流れる。以下に説明するように、本実施形態は、近接電極からの電流トンネルによって、又は膜上の固定電荷によって誘発される可変静電容量によって支配され得る(すなわち、内部分極の実施形態)。また、以下の他の実施形態のように、誘発電流は、固定蓄積コンデンサを充電するか、又は抵抗性負荷に電力を供給することができる。
図4は、別のエネルギーハーベスティング電子回路を示す。回路は3回再現され(図4A、図4B、図4C)、その3つの異なる機能を示す[3,4]。この回路は、1つの電圧源(例えば、バッテリ105)、1つの可変コンデンサ120(第1のコンデンサプレート135A及び第2のコンデンサプレート135Bを含む)、2つのダイオード150A、150B、スイッチ153、第1の負荷構成要素として接続された1つの固定蓄積コンデンサ175、ならびに1つの抵抗器199と、グランド118に接続された電流計195とを含む別のスイッチド負荷回路を有する。第1のコンデンサプレート135Aは固定位置にあることがあり、第2のコンデンサプレート135Bは、上記の膜265のように変位可能であり得る。コンデンサプレート135Bに膜を利用する実施形態では、膜の第1の表面125Aが第1のコンデンサプレート135Aに面している。膜の第2の表面125Bは、第1の表面125Aの反対側にある。
図4Aの上の回路図は、可変コンデンサ120への初期電荷の流れを示している。電流は、バッテリ105から可変コンデンサ120に、ダイオード150Aを通ってバッテリ105に戻り、回路の左側に示されている時計回りの方向にのみ流れる。コンデンサを充電するのに必要なエネルギーUは、U=0.5CmaxVであり、Cmaxは、可変コンデンサ120の最大静電容量であり、Vは、電源105の電圧である。このエネルギーは、電源105から来る。初期電荷(図4Aでは時計回り)を示すこの回路は、可変コンデンサ120のプレート135A、135Bの間の第1の距離(d)で初期電荷を生成する。図4Aの時計回りの電流で示されている回路の左側も、容量性領域141が達成できる最大静電容量Cmax を生成する。コンデンサプレート135A、135Bがコンデンサプレート135Bの変位の所与のサイクルにおいて互いにより近くに配置されるにつれて、プレート間のより大きな静電容量が達成される。
図4Bに示される中央の回路では、外力が可変コンデンサ120の一方のプレート135Bを他方側から遠ざける(すなわち、第1のコンデンサプレート135Aから遠ざける)ことにより、全体の静電容量がCmin.に減少する。より小さなコンデンサはより少ない電荷を保持するので、過剰な電荷は、可変コンデンサ120からバッテリ105を通って(バッテリ105を再充電しながら)間違った方向に流れなければならない。この過剰な電荷は、反対側のバッテリ105を出て、次に回路の中央にある固定蓄積コンデンサ175に流れ、スイッチ153を通り、第2のダイオード150Bを通り、可変コンデンサ120に戻って回路を完成させなければならない。この電荷の流れは、電荷を固定蓄積コンデンサ175に蓄積する。サイクルが繰り返されるたびに、追加の電荷が固定蓄積コンデンサ175に配置される。
固定蓄積コンデンサ175が十分に充電されると、スイッチ151は右に反転されることができ、固定蓄積コンデンサ175を使用して、右側の回路に電力を供給することができる。この場合、電流は抵抗器199を通って流れ、次に電流計195を通り、可変コンデンサ回路によって採取された電荷の量を測定する。示される表にある次の式を使用して、図4A~図4Cの回路に存在する電流及び電荷の変化が説明され得る。
Figure 0007294682000001
Figure 0007294682000002
Figure 0007294682000003
図5~図10は、図1Bに示すように、第1のコンデンサプレート135Aが走査型トンネル顕微鏡(STM)の先端部138Aである場合に、図4A~図4Cに示す回路レイアウトを使用した結果のデータを示す。本開示のいかなるものも、STM先端で構築されている可変コンデンサプレートに限定されず、本開示は、任意の機能的形状及び/又は他の接続された装置の一部で形成された任意の金属接点構造のプレート135A、135Bを有する可変コンデンサ120を包含する。しかしながら、1つの非限定的な例では、走査型トンネル顕微鏡(STM)は、導電性材料で作製され、本明細書で論じるように電荷キャリアを受信面に送信及び/又は受信するように構成された金属先端138Aを備える。図1Bの例に示されるように、STMは、先端138Aを近接距離で、場合によってはわずかに数オングストロームで、試料(この例では膜265)上に配置する。実際、距離が非常に近いため、STMの1つの用途は、ラスタープロセスで試料上で先端をスキャンすることによってマッピングされ得るトポグラフィの、原子レベルの変化を追跡することである。STMの標準的な使用法では、スキャンがx-y平面で試料にわたって行われるときに、試料からの先端の距離をz軸で調整され得る。STMの先端138Aと試料との間に電圧が印加され、先端は、特定の非限定的な実施形態において、図1Bの先端138Aのピラミッド形状に示されるように、導電性金属の原子幅の先端に向かって先細になる画定された形状を有する。走査型トンネル顕微鏡(STM)の標準的な使用に加えて、本開示の文脈におけるSTMの使用は、限定されるものではないが、上記のように膜265に対して固定された空間に配置された静止STMを含む。先端138Aと試料(この場合は膜265)との間の電子トンネルは、電源105を制御するフィードバックループで維持することができる電流を生成する。走査型トンネル顕微鏡(STM)の使用の1つの非限定的な実施形態では、STMはまた、試料、すなわち膜265の近くに先端を配置し、STMに適用される多数の設定値電流での電荷蓄積の変化を測定するように設定され得る。次に、可変コンデンサの電荷蓄積の変化を使用して、試料内の量子状態のエネルギーレベルを判定する(つまり、試料内の原子レベルの事象のエネルギーレベル及び電荷の可用性を測定する)。図5~図10は、STM先端138Aが第1のコンデンサプレート135Aとして機能する場合、STMの設定値電流の様々な設定値を使用して、上記のように振動膜の電力採取能力をテストできることを示す。これらの例の可変コンデンサ120は、STM先端138Aから作製される第1のコンデンサプレート135Aと、膜265又はその一部、この例ではグラフェンで作製される第2のコンデンサプレート135Bとを含む。より具体的に、また本開示を任意の一実施形態に限定することなく、第2のコンデンサプレート135Bは、電荷が採取される膜265の第1の表面125Aを含む。そして、更に別の非限定的な実施形態では、走査型トンネル顕微鏡(STM)の先端138Aは、膜の表面を走査し、可変コンデンサの電荷と、膜265のウィンドウ領域264でのその電荷によるエネルギーとに関するデータを収集し、全体的な膜表面を構成するウィンドウ領域264は、事前に決定された個別の原子寸法を有し得る。特定の実施形態では、STM先端138Aが膜265に対して静止していることを考えると、ほとんどの近接するウィンドウ領域は、先端138Aからより遠い膜の部分のウィンドウ領域よりも大きい寸法を有すると分析され得る。他の実施形態では、先端から離れたウィンドウ領域264は、全体的な採取動作へのより少ない電荷に寄与するものとして統計的に分析され得る。検討中のウィンドウ領域の寸法及び各ウィンドウ領域からの電荷採取は、膜265に対する戦略的な先端配置によって事前に計画することができる。STM及び膜265セットアップの1つの非限定的な目標は、先端と膜との間に形成された可変コンデンサ120上の電荷蓄積を制御し、電力のためにその電荷蓄積を採取及び/又は利用する負荷構成要素を提供することである。
図5は、秒単位の採取時間の関数として、自立グラフェン膜265の運動エネルギーから可変コンデンサ120にナノクーロン単位で蓄積された電荷を示す。各トレースは、ナノアンペア単位の異なるSTM設定値電流で取得され、次の式に従う。
Figure 0007294682000004
図6は、秒単位の採取時間の関数として、自立グラフェン膜265の運動エネルギーから可変コンデンサ120にピコジュール単位で蓄積されたエネルギーを示す。各トレースは、ナノアンペア単位の異なるSTM設定値電流で取得され、式に従う。
Figure 0007294682000005
図7は、ナノアンプ単位のSTM設定値電流及び50秒の採取時間の関数として、自立グラフェン膜265の運動エネルギーから可変コンデンサ120にナノクーロン単位で蓄積された電荷を示す。傾き及び切片は、数式の項と同じである。
図8は、ナノアンプ単位のSTM設定値電流及び100秒の採取時間の関数として、自立グラフェン膜265の運動エネルギーから可変コンデンサ120にナノクーロン単位で蓄積された電荷を示す。傾き及び切片は、数式の項と同じである。
図9は、ナノアンプ単位のSTM設定値電流及び200秒の採取時間の関数として、自立グラフェン膜265の運動エネルギーから可変コンデンサ120にナノクーロン単位で蓄積された電荷を示す。傾き及び切片は、数式の項と同じである。
図10は、ナノアンプ単位のSTM設定値電流及び500秒の採取時間の関数として、自立グラフェン膜265の運動エネルギーから可変コンデンサ120にナノクーロン単位で蓄積された電荷を示す。傾き及び切片は、数式の項と同じである。
図7~図10は、以下に従って生成される。
Figure 0007294682000006
全体として、本開示の図4~図10は、固定蓄積コンデンサ175内の電荷蓄積のためのエネルギーハーベスティング構成の非限定的な例である。他の実施形態では、図4の回路がSTMと組み合わせて使用される場合、回路はまた、動的な原子スケールの事象に関与するエネルギーを測定するように構成される。エネルギー分解能は、少なくとも1つのフェムトジュールであり得る。図3Bに関して上記で説明したテスト回路は、負荷構成要素が本開示の可変コンデンサ120に取り付けられ、原子スケールの電荷移動を測定して、周囲の物理現象を受ける試料の動力学的及び熱力学的応答を変化させる事象をモデル化する方法の一例を示す。
図11は、本開示の可変コンデンサ120をモデル化する新しい方法により、複数の用途でより広く使用するために、図4~図10の非限定的な回路の例に示される概念を拡張したものである。図4の図では、図4の回路装置100全体の可変コンデンサ120セクションは、実際には、STMチャンバ内にある。可変コンデンサ120の一方の側は、STM先端138Aであり、可変コンデンサの他方の側は、自立グラフェン膜265である。STM先端138Aは、電源105の正の側に接続され、これは、先端を、電源105を制御するフィードバックループによって維持される定電流にさらす。自立グラフェン膜265が振動して波紋271を生成すると、グラフェン膜265と近くの金属電極(STM先端138A)との間の距離(図3A、参照「d」)は、それぞれの波紋がピーク286とトラフ289との間で位置を切り替えるときに自然に変化する。膜265と金属電極138Aとの間の最も近い距離では、静電容量は約1フェムトファラッドで最大となる。可変コンデンサ120のプレート135A、135Bの間の最大距離では、静電容量は約0.1フェムトファラッドで最小になる。この静電容量の変化は、負荷構成要素175、195、199が回路構成(すなわち、ダイオードの例)で可変コンデンサに接続され、可変コンデンサが負荷構成要素全体でサイクルで放電できるようにする場合の電力採取の1つの原因である。
前述のように、図4の回路は走査型トンネル顕微鏡(STM)に接続されている。自立グラフェンは、グラフェンを常に動かし[5]、また加熱すると機械的な座屈が発生し[6]、各波紋が自発的に湾曲を反転させる性質があるため、試料とする[7]。更に、ナノ構造グラフェンの熱運動を採取して、1nmx17nmのリボンに10ピコワットの連続電力を供給することができると独自に予測されている[8]。
テスト例として、図11及び図12に、本開示は、カスタム変更されたOmicron(登録商標)低温、超高真空システムでSTMを使用した結果を示す[9]。特に、自立グラフェン膜265試料への電気接続225は、システムから隔離されており、STMチャンバ219の真空の外部でエネルギーハーベスティング電子回路100に接続され得る。これは、ハードウェアの例を示す上記の図3Bにも示されている。上で論じたように、可変コンデンサ120の最小及び最大静電容量は、STM先端138Aと、可変コンデンサ120のプレート135A、135Bを形成するグラフェン膜265とを備えたSTMセットアップに対して計算することができる。STMの設定値電流は、可変コンデンサ120を第1の静電容量レベル(C)まで充電するために、STM先端138Aへのフィードバック制御電圧電源105を介して生成されることに留意されたい。以下に示すように、グラフェン膜265と先端138Aとの間の距離の変化(図3A、距離「d」)は、対応する変化を可変コンデンサ120の静電容量に引き起こす。先端と膜が最も近い場合、両者の間の静電容量はCmaxであり、先端と膜が最も離れている場合、可変コンデンサ120はその最小静電容量を示す。「C」は、STMに対して選択された設定値電流、ならびに膜265に対して固定位置に配置するためのSTM先端138Aの運動範囲に依存するため、基本静電容量Cは、特定の用途で使用するために実験的に決定することができる。以下の情報は、可変コンデンサ120に特定の特性をもたらす図11の構成要素の関係を説明する。
膜265とSTMの先端138Aが膜トラフ期間289中のように十分に接近しているとき、可変コンデンサ120の静電容量増加相の間に、グラフェン膜265は、Qmaxまでの電荷Qを積む。この事象は、電荷がダイオード150Aにわたって強制された図4Aに関して前述し、図11に矢印によって、ダイオード150Aにわたる時計回りの電流としても示されている。図4Aの静電容量減少相は、膜265におけるピーク286形成中に発生し、可変コンデンサプレート135A、135Bを分離し、グラフェン膜265は、電荷QmaxをQminまで失い、STMに戻る。図4Aの例では、ダイオード150A、STMの設定値電流、及び設定値電流を維持するフィードバック制御電圧源105を用いて、回路で利用可能な電荷の量は一定値Qmaxに安定し、図4Aの回路の電荷は、回路の唯一の電源として電圧源の電気的動力学だけに依存するのではなく、膜の波紋効果によって輸送される。結局のところ、図4Aの回路では、電圧源は、膜にわたってピーク286とトラフ289の同じサイクルで一貫して補充及び再充電される。膜は図4Aの回路で仕事をしている。
図11は、図4Aの回路で仕事をしている電気現象をより詳細に説明している。図11の回路では、可変コンデンサ120は、膜265への波紋効果を伴って、高静電容量と低静電容量との間を循環する。膜とSTM先端が近接しているトラフ期間中、可変コンデンサはQmaxまで電荷を蓄積するように構成される。可変コンデンサ120が膜波紋のピーク期間中に静電容量が減少すると、正から負の方向の電流がSTM先端138Aからバッテリ105に押し戻され、図4Aに更に示されるように、ダイオード150Aは電流が一方向にのみ流れることを可能にする。
図11は、STMと共にエネルギーハーベスティング回路を使用すると、新しいエネルギーハーベスティングメカニズムが発見されたことを示す。自立グラフェン膜265が移動し、ピーク286及びトラフ289を形成するとき、第1の電荷採取メカニズムは、すでに上で論じたように、時間と共に変化する先端と試料の接合部138A、265の静電容量に由来する。第2の電荷採取メカニズムは、グラフェン膜120などであるがこれに限定されない、先端138Aと試料との間の電子量子力学的トンネルに由来する。トンネル電流の大きさは、先端と試料の間隔が変動すると変動する。この第2のメカニズムは、トンネル理論に由来する。[10]しかしながら、可変静電容量と同様に、熱力が試料265を先端138Aから引き離すとき、熱力が電荷を移動させる仕事を行う。これは、運動のエネルギー収集相である。膜の既存の熱エネルギー及び振動によって誘発されるピーク及びトラフを利用することは、本開示に記載の回路にエネルギーを追加し、それによって、バッテリに蓄積された、又は別の外部電圧源によって提供された電力のみに依存することなく電荷を移動させる手段を提供する。
電子トンネルの可能性が高くなるように可変コンデンサのプレート間の距離を十分に近づけると、エネルギーハーベスティング信号が強化される。言い換えれば、試料265にわたるx-y軸に対する先端のz軸における既知の運動範囲内の先端138Aの初期配置は、所与の条件下で電荷トンネルを確実にするように調整され得る。
回路構成要素にわたる計画された経路を通って電流を漏洩する可変コンデンサ120は、図11の等価回路としてモデル化されることがあり、可変抵抗器133及び可変コンデンサ120は、示されるように互いに並列に接続されている。図11の例では、コンデンサ及び抵抗の両方が可変であり、それぞれにわたる電圧は同じである。
この開示は、膜265への波紋効果の仕事によって電荷を採取するために利用可能な総電流Iが、可変コンデンサ120(Ic)及び可変抵抗器133(トンネル-I)の両方に由来することを示している。基本的に、これは可変コンデンサと可変抵抗器が並列に接続されているモデルによるものである。様々な制限において、可変コンデンサの静電気又はトンネル電流がエネルギーハーベスティングを支配する。非常に近い距離では、トンネルが支配的になる。これは、典型的な、しかし限定的ではないSTMセットアップの場合である。膜の既存の熱エネルギー及び振動によって誘発されるピーク286及びトラフ289を利用することにより、システム内の唯一の電源としてバッテリ105を消費することなく、固定蓄積コンデンサに電荷を移動させる手段が提供される。
図12Aは、図11の実施形態を示しているが、負荷装置として電流計195があり、これはまた、可変コンデンサの第2のプレート135B(例えば、試料又は膜265)に電流を戻す第2のダイオード250Bと直列に接続されている。図12Aの実施形態では、可変コンデンサ120は、真空STMチャンバ219内で、STM先端138Aを第1のコンデンサプレート135Aとして使用し、グラフェン膜265を第2のコンデンサプレート135Bとして使用することによって再び形成される。膜への電気接続225は、ダイオード250A、250Bを接続する際にアクセスするために、チャンバ219の外部にあってもよい。電流計195は、電流をリアルタイムで測定することができ、これを使用して、可変コンデンサ120上の電荷蓄積、可変コンデンサ上の電荷蓄積コンデンサ、及び可変コンデンサ120上に存在するエネルギーを示すことができる。これらの測定は、上記で論じた膜265であり得る試料に対する考察下で、原子レベルの事象中に行うことがある。図12Aは本開示の最初の図を表し、電流計195などの負荷装置が、負荷充電回路(図4A、4B)と放電回路(図4C)を分離するスイッチなしで、可変コンデンサ120及びチャージアップダイオード250Aと直接並列に接続されることに留意されたい。図12Aの正の電流方向は、試料すなわち膜265のトラフ期間中、すなわち可変コンデンサを充電している間は図4Aの正の電流方向と一致し、次に可変コンデンサを放電する膜のピーク期間中は図4Bと一致する。
可変コンデンサ120(電荷を採取するための第1のメカニズム)の充電及び放電は、図11(電荷を採取するための第2のメカニズム)に関して論じた可変抵抗器効果と共に、図12Aでは電流計195である負荷構成要素に電荷を供給するために連携して機能する。したがって、図12Aの回路構成は、最大静電容量期間中(すなわち、膜のトラフが膜を先端に近づける)にバッテリ200にわたる第1の方向の電流経路を提供し、次に最小静電容量期間(すなわち、膜のピークが膜を先端から遠ざける)中に電流計195にわたる第2の電流経路を提供する。このようにして、上記の波紋効果をもたらす膜の振動は、可変コンデンサ120が電荷を可変コンデンサ120のプレート135A、135Bに出し入れして電流方向を切り替えることを可能にする。その結果、エネルギーハーベスティングの第1のメカニズムとして動作する可変コンデンサが交流電源を提供する。
可変コンデンサ120からの電荷のエネルギーハーベスティングの第1のメカニズムである電流応答を、100秒の収集時間における電流計195にわたる電流について図12Bに示す。図12Bに示される電流は、自立グラフェン膜265の試料に対する期間中に可変コンデンサ120にわたって蓄積及び放出された電流を示している。図12Cは、可変コンデンサ120にわたる電荷トンネルによって提供されるシステム内の追加電流によるエネルギーハーベスティングに利用可能な第2のメカニズムを示し、上記のように、この第2のメカニズムは、STM(又は本明細書で論じられる任意の他の金属電極)の先端と膜265との間のトンネル電流としてモデル化され得る。可変コンデンサ120にわたる電荷トンネルは、1つの非限定的な例のSTMが顕微鏡の先端の定常状態動作で追跡するように設計されている設定値電流に比例するが、同一ではない。図12C及び12Dは、自立グラフェン膜265が試料及び第2のコンデンサプレート135Bとして機能する場合の違いを示す。言い換えれば、本開示の実施形態は、検討中の様々な用途及び条件について、一例が、STM先端138Aを第1のコンデンサプレート135Aとして使用し、熱力及び運動エネルギーによって誘発された振動を本質的に受ける膜を第2のコンデンサプレート135Bとして使用できることを示す。周囲の構造(層状構成のスタンドオフポスト210、膜基板258など)によって誘発される熱エネルギー及び振動を含むがこれらに限定されない、システムにかかる周囲力は、電荷をシステムの内外に移動させるのに必要なエネルギーを提供することができる。全体的な採取された電荷蓄積は、図11の可変抵抗器133でモデル化されるように、可変コンデンサ120からの電荷と、可変コンデンサプレート135A、135Bにわたってトンネルするキャリアによって採取できる追加の電荷とを含む。いくつかの実施形態では、トンネル電荷は、採取に利用可能な全体の平均電荷を支配し、トンネル電荷は、図12Dに示されるように、概して、STM電圧源の設定値電流に比例する。
エネルギーハーベスティングの範囲は、適切なSTM設定値、STM先端位置、対向するコンデンサプレートに対するSTM先端の運動範囲、及び膜265を選択することによって調整することができる。図2に示されるように、膜は、膜260用の特定のグリッド基板258、グリッド用の開口部又はセルサイズ、及び膜にかかる任意の圧縮力を選択することによって、所望の波紋形成(例えば、ピークとトラフとの間の距離)のために選択及び/又は設計され得る。これらの要因は、膜内のピーク及びトラフ形成に伴いトンネル電流値が変動するシステムにわたって採取電流を提供するシステムをセットアップするために使用できる。図12Cは、図12Bと同じ100秒の採取期間におけるコンデンサにわたるトンネル電流の一例を示す。図12Dに示すように、STMからの設定値電流は、STMが維持しようとする安定した値であり、設定値電流の標準偏差はゼロに近い値である。同じゼロ偏差が、任意の採取動作の上記の第2の構成要素であるトンネル電流メカニズムについて示されている。図12Bに示されるような可変コンデンサ120から放出される電荷電流は、図12Cに示されるトンネル電流値を中心としていることも注目に値する。図12Cのこのトンネル電流値の場合も、STMの設定値電流に直接関係する。最後に、図12Dに示されるプロットは、STMの設定値電流が増加するにつれて、可変コンデンサ120から放出された電荷から採取するために利用可能な電流値の標準偏差がはるかに大きいことを示している。これらの特性は、本明細書に記載の回路を備えたハーベスティングシステム又はエネルギー検知システムを設計するためのデータ点として利用可能である。テスト結果は、図12Aの回路では、先端138Aが試料(つまり、膜265)に2nm以上近い場合、トンネル電子電流(図11で可変抵抗器133としてモデル化)が支配的であることを示す。先端が試料から2nm以上離れている場合、可変静電容量の項目が支配的である。
図12A~図12Dに示される構成要素の配置は、図4Aの充電回路を内部分極構成要素又は外部分極構成要素のいずれかで分極する際のオプションを更に示している。図12Aでは、電圧源200は、電荷を回路に挿入するだけでなく、ダイオード250Aにわたる電流の方向の役割を果たす外部分極装置として接続されている。250Bにわたる電流の方向、ならびに可変コンデンサ120に挿入されたキャリアが利用できる全体的なエネルギーの役割を果たす外部分極装置として接続されている。他の実施形態では、本開示による製品は、電圧源200が回路から取り外され、残りの構成要素が第1のコンデンサプレート138Aとして機能する金属電極に接続された後に動作可能になるように構成され得る。このシナリオでは、電圧源は、回路に電荷を供給し、電荷は電圧源が取り外された後も回路内に残り、使用中に直接電圧源が接続されていない場合に、試料で使用するために回路を電荷で事前分極する。
図12E、図12F、及び図12Gは、トンネル電流が本明細書で説明するように回路を支配する場合に、仕事をする物理現象の詳細を示す。これらのプロットは、システムがトンネルによって支配されている場合に、ダイオード250Bを流れる電流を示す。重要な発見は、試料が自立グラフェンの場合、電流がかなり変動することである。試料が剛性の場合、これらの変動はなくなる。
変動の尺度は、標準偏差(st.dev.)によって与えられる。下のプロットは、自立グラフェン対剛性グラフェンの標準偏差がどのくらい大きく、また上記の理論で示されているように、これが設定値電流に対して直線的に変化するかを示す。外挿により、この線はトンネル電流がゼロになるが、変動は依然として持続し、約10pAの値をもたらす。この10pAの電流を電源として使用できる。トンネル電流は、次の式に従って回路を支配する。
Figure 0007294682000007
図12H、図12I、図12Jは、可変コンデンサが回路内の主要なエネルギー源である場合に仕事をする物理現象の詳細を示す。これらのプロットは、システムが可変コンデンサ120によって支配されているときに、ダイオード250Bを流れる電流を示している。先端138Aから試料265に電子は流れていないが、静電誘導力によって電流が流れている。重要な発見は、自立グラフェン膜265が絶えず動いており、それを充電する電圧源を有するという理由だけで、電流がダイオード250Bを通って流れるということである。下のプロットは、電流対電圧を示す。そしてそれは上記の理論と一致する。この電流は全て電源として使用できる。可変コンデンサは、次の式に従って回路を支配する。
Figure 0007294682000008
図13~図16は、図4、図11、及び図12Aのシステムから採取されたデータを示し、エネルギー及び蓄積電荷は、可変コンデンサの放電及び可変コンデンサにわたるトンネル電流の、上記の2つのメカニズムから発生することを認識する。図13は、自立グラフェンから蓄積コンデンサに蓄積されたピコジュール単位の対応するエネルギーを、秒単位のエネルギーハーベスティング時間の関数として示す。図14は、自立グラフェンから蓄積コンデンサに蓄積されたナノクーロン単位の電荷を、秒単位のエネルギーハーベスティング時間の関数として測定する。様々なSTM電流設定値0.1、0.2、0.4、及び1.0ナノアンペアが示されている。図15は、自立グラフェンから蓄積コンデンサに蓄積されたナノクーロン単位の測定された電荷を、秒単位のエネルギーハーベスティング時間の関数として示す。この場合も、様々なSTM設定値0.1、0.2、0.4、及び1.0ナノアンペアが示されている。図16は、自立グラフェンから蓄積コンデンサに蓄積されたピコジュール単位の測定されたエネルギーを、秒単位のエネルギーハーベスティング時間の関数として示す。様々なトンネル電流設定値0.1、0.2、0.4、及び1.0ナノアンペア。
図17A及び図17Bは、潜在的に数百万のエネルギーハーベスティング要素(225)を備えたシリコンベースの集積回路400の概略図である。この設計は、1つの電源200及び1つの蓄積コンデンサ275のみを有する。第1の経路(ダッシュ「------」で示されている)は、電流がグラフェン膜に電荷を追加しているときであり、第2の経路(ドット「・・・・」で示されている)は、電流が固定蓄積コンデンサ275に電荷を追加しているときである。シリコンは、ダイオードの各対の間に金属接点225を有するダイオード対250のアレイを有する。金属接点225は、システムの上記のエネルギーハーベスティング要素として機能する。金属接点225の上には自立グラフェン265があり、それは一定の運動をしており、上記のようにピーク286及びトラフ289を形成している。それぞれの小さな電極225は、グラフェン膜が振動するときに電荷を蓄積コンデンサ275に輸送するために使用される。これは、それぞれがコンデンサに電荷を与える数百万のグラフェン波紋を用いてナノスケールでエネルギーを採取するための1つの方法である。
説明の目的で、この開示を任意の1つの構成に限定することなく、図17A及び図17Bの実施形態は、接点225A~225I(又はnが任意の接点の数のである最大225n)が、前述の実施形態に従って充電及び放電される可変コンデンサ120の往来方向点として機能するという点で注目に値する。必須構成要素を覆うグラフェン膜265は、第1のコンデンサプレート335として使用することができ、金属接点225は、可変コンデンサ120を形成するための第2のコンデンサプレート235として使用され得る。膜は、示されているように回路全体を覆うか、又は少なくとも金属接点225を覆って可変コンデンサを形成することができる。この可変コンデンサ120は、周囲の熱及び振動運動エネルギーによって発生し、膜265、したがって、コンデンサプレートの1つを変位させ、次いで戻す(電荷をサイクルで放出及び蓄積する)脈動に関して、上記の実施形態と同じように動作する。サイクルは、金属接点225上の電荷に対応する変化を引き起こし、その結果、金属プレート225と膜265との間の容量性領域の距離がプレート間で増加するとき、金属接点225上の集められた電荷が採取のために蓄積コンデンサに向かって移動される。可変コンデンサ120のプレート235、335間の容量性領域が最小であるとき(すなわち、プレートは波紋トラフ中に互いに最も接近している)、容量性電荷は、金属接点235上に収集された電荷と共にCmaxにある。集積回路400について示された例では、グラフェン膜265のウィンドウ領域におけるピーク波紋時間中に、金属接点上に集められた正電荷キャリアは、上向きの矢印の方向に電流が流れるように蓄積コンデンサに向けられる(すなわち、固定蓄積コンデンサ275を充電する)。グラフェン膜265のウィンドウ領域におけるトラフ波紋時間中に、正電荷キャリアは、下向きの矢印の方向に電流が流れるように、グラフェン膜265に向けられた負キャリアと共に金属接点上に更に収集される(すなわち、電圧源200を充電する)。
図17Bは、図17Aに示される集積回路の断面の側面図を示す。層状集積回路400は、上記の電圧源又はバッテリ200と、固定蓄積コンデンサ275と、シリコンウエハ205などであるがこれに限定されない基板に形成された採取回路とを含む。自立膜265は、構造上に形成され、この非限定的な例では、膜はグラフェン製である。ダイオード250は、シリコンウエハ基板205に形成されている。スタンドオフ支持体210は、適切な分離を確実にし、熱的及び動力学的周囲エネルギーの供給源である。自立グラフェン膜265は、同じ上記の第1の表面125A及び第2の表面125Bを有し、第1の表面はコンデンサプレート335として機能する。シリコンウエハは、上記のように別のコンデンサプレート235である金属接点225を含む。本開示を制限しない特定の実施形態では、自立グラフェン膜265は、本明細書に開示される可変コンデンサを形成する際に金属接点と対にするためのウィンドウ領域を画定するグリッド258に組み込まれ得る。
多数のコンピュータ化された構成要素が本開示の全ての実施形態に組み込まれることがあり、特にSTMは、プロセッサと、メモリと、図1Bにコンピュータ180として説明及び示されるような走査機能を実行するためのコンピュータ化された命令とを含む。他のコンピュータをSTMと組み合わせて使用することができ、本開示は、本文書に記載された実施形態の目標を達成するために必要な全てのプロセッサ、ハードウェア、メモリ装置、プログラム可能なインタフェースなどを組み込む。
アインシュタインのブラウン運動の動力学論は、地球の熱エネルギーの広大で再生可能な資源を定量化することを可能にした[E1]。このエネルギーは、全ての液体及び気体の原子及び分子のランダムで揺れる動きに見られる。これらの原子スケールのノイズの多い振動は、走査型トンネル顕微鏡(STM)[E2、E3]を使用して観察されている。それらは、確率共振を介して結合されたときに、機械的振動子に規則的な運動を誘発するために使用されてきた[E2]。更に、単一のブラウン粒子によるカルノーサイクルも達成され、確率的熱力学の枠組みに従うことが示されている[E4、E5]。しかし、この運動からエネルギーを採取することは実現が難しかった[E6、E7]。熱エネルギーを採取するために、熱電効果が歴史的に使用されてきた。ここで、採取されるエネルギーの量は、導電性材料の両端間の温度差に比例する。この考え方の革新的な拡張は、最近Cottrillらによって行われた。[E8]。グラフェン、発泡金属、オクタデカンを使用して、大面積の高熱伝導性材料を相変化材料と組み合わせた。これにより、熱の伝達が遅くなり、1日周期に結びつけられた永続的な温度勾配が生成された。
Feynmanは、1964年の一連の講義で、ブラウン運動から有用な仕事を得る可能性を否定した。ほぼ30年後、MagnascoはFeynmanが正しい一方で、彼の機械が、時間の相関関係が無視できる理想的な熱浴に浸されていることを確認した。その後、Magnascoは、熱浴が長時間の相関関係を有する場合、仕事をすることを示した[E7]。それ以来、長時間の相関関係を有するシステムの熱力学が活発な研究分野になった。例えば、このようなシステムは、熱力学の第二法則に反することなく過剰な熱を生成することが理論的に示されている[E9]。本文書では、最初の3つの図は、2D波紋膜が長時間の相関を伴う運動をしており、これが多体効果によるものであることを示す。最後の図は、この新しいタイプの熱運動が有用な仕事をするのに十分な大きさであることを示す。
新しい研究によると、自立型の2次元(2D)材料は、組織化された振動エネルギー源へのアクセスにおいて非常に有望である。これらの結晶膜は、強く結合した相互接続された格子構造を有し、数千の原子のコヒーレント運動を自然に生成する[E10]。例えば、伸ばされていない自立グラフェン(そのような2D材料の1つ)は波状形態を示し、隣接する領域は凹状と凸状の湾曲の間で交互になる[E11]。ナノメートルサイズの波紋は、グラフェンが曲がるときのグラフェンの強力な炭素結合のわずかな伸び[E12]と電子-フォノン結合[E13]のと間の結合の結果である。更に、これらの原子膜は、海面の動きと視覚的に類似した、多数の同等の低エネルギー波状形態構成間で絶えずシフトする[E14]。重要な動的プロセスは、波紋の局所的な湾曲が凹面から凸面に自発的に反転するときに発生し、その後の格子歪みは、波紋の新しい方向を近くの他の波紋に伝え、確率的フィードバックネットワークを形成する[E15、16]。これらの複雑で動的な特性を理解することは、自立グラフェンやその他の2D材料から熱エネルギーを採取するために重要である。
この研究では、研究者は波状の自立グラフェン膜がコヒーレントな運動を示すことを確認し、その集合的な運動エネルギーの採取を実証する(材料及び方法については補足資料を参照)[E17]。複数の凹面と凸面の波紋を特徴とする自立グラフェンの簡略化された結晶モデルを図18Aに示す。圧電チューブスキャナの端に取り付けられたバイアスされたSTM先端は、膜に下から接近する(STMは図示されず)。グラフェンの中心から取られたSTMで測定された高さの典型的な時系列を図18Bに示す。0.01nmの典型的な原子波形と比較した場合、及び図18Bの高さゼロの位置に示されている剛性グラフェンの測定値と比較した場合の、観測された動きの大きさに注意されたい。このデータセットの待ち時間確率分布が計算された。これは単純な指数関数(r2>0.995)に従い、ポアソン過程として識別される。図18Cに示すように、同時に測定されたトンネル電流は、膜の高さが大幅に変化したときでさえ、ゼロをはるかに上回り、増幅器の飽和をはるかに下回っていた。したがって、その動きの追跡の成功が実証された。先端と試料の距離の変化に対するトンネル電流の変動の寄与は、膜の高さの変動の寄与と比較して無視できることが分かった。加えて、測定された高さとトンネル電流との間の相互相関係数の絶対値は、0.01未満であると判定された。
この作業の目的の1つは、剛性グラフェンと比較した場合に、自立グラフェンで大規模な変動が発生することを示すことである。これらの変動を全体的なドリフトから分離するために、研究者はローパスウィーナーフィルタを元のデータに提供し、図18Bに示すfit線を作成した。ドリフトを差し引いた結果では、全体の高さの変動は約5nmのままだった。比較のために、剛性試料(つまり、SiC上で成長した単層グラフェン)から取得した典型的なSTMトレースも示す。以前の研究では、研究者は生のSTM高さ-時間データセットの約10%で二時間高さ自己相関を観察した[E14]。ここで研究者は、時間の相関関係が大規模な高さの変化の中に隠されていることが多く、バックグラウンドの減算が明らかになる必要があることを示す。図18Dに示す高さ-時系列()から、研究者は図18Eに示す高さ自己相関関数ACF(材料及び方法については補足資料を参照)を計算する。大きな高さの変化及び振動するACFは、膜内の原子の有意なコヒーレントな集団運動の証拠である。実際、単一結合の炭素原子が、隣接する原子も一緒に移動することなく、そのように遠く移動することは物理的に不可能である。()のパワースペクトル密度PSDを図18Fに示す。これは、5~10mHz付近に支配的なピークがあり、GHz範囲の自立グラフェンの基本振動モードをはるかに下回っている[E18]。グラフェンの大きなコヒーレント運動を支配するこの驚くほど低い周波数の原因については、次のセクションで説明する。
弾性理論は、典型的な波紋に対して約10GHzの曲げ周波数をもたらし、10nmx10nm又は、実験結果よりも12桁高い値を測定する(座屈した自立グラフェンの弾性理論の補足資料を参照)[E17]。この違いは、凹面と凸面の波紋方向の間のエネルギー障壁を超えるために必要な長い脱出時間のために発生する[E18]。波紋の組織化された動きを確認するために、研究者は、真空中で事前に座屈した正方形のグラフェン膜(15×15nm2)で分子動力学(MD)シミュレーションを実行した。試料には、境界が固定され、STM先端がない10,000個の炭素原子が含まれていた(分子動力学シミュレーションの補足資料を参照)[E17]。凸面形状の膜のスナップショットを図19Aに示す。高温(3,000K)での3×106時間ステップ(fsあたり1)の中心原子の動きは、図19Bの固定境界の上下で高さが変動していることを示す。高温は、温度加速動力学を使用してシミュレーションを高速化するために使用された[19]。ここで、1nsは約1msに相当する。
MDシミュレーションのタイムスケールはSTM実験のタイムスケールと同じではないが、研究者は、タイムスケールに関係なく、波紋湾曲事象が全て同様の反転動力学を含んでいることを発見する。ランダムな動きにより、固定境界の上から下に多数の湾曲が反転する。図19Bに示す高さ-時系列()を使用して、図19Cに示す自己相関関数ACFを計算した。実験で観察されたものと同様の減衰振動を示す。()のパワースペクトル密度PSDを図19Dに示す。いくつかの支配的な低周波数ピークが見られる。
したがって、グラフェン膜の複雑な内部動力学は、当然、STMデータと同様の二時間高さ自己相関を伴う低コヒーレント運動をもたらす。
MDシミュレーションは、波紋動力学が、長い脱出時間を伴う二重井戸ポテンシャルの運動に一致することを示す。膜全体が凸面から凹面にコヒーレントに移動する。シミュレーションでは、境界原子が固定され、試料がプレストレスされているのに対し、波紋の実際の境界は別の波紋であり、これは格子歪みによって内部動力学に影響を与えることに注意されたい。それにもかかわらず、ストレスのない自立グラフェンは自発的に波紋を形成することが示されている[E12]。更に、電子-フォノン結合は、座屈や波紋を引き起こす応力を生成する[E20]。実験結果を更に確認し、これらの遷移の複雑な動力学について更に洞察を得るために、研究者はグラフェンを点質量の弾性膜としてモデル化した。これらは六角形の格子上の波紋を表しており、それぞれがランダムな上向き又は下向きの力を受ける。後者は、反強磁性的に相互作用する2状態スピンを介した波紋間の結合から生じる。点サイズの質量はニュートンの第2法則を満たすが、2状態スピンは、Glauberのモンテカルロのような最新版に従って、熱浴とエネルギーを交換し、反転する[E15、E16]。ここで、スピンは、非平面構成、つまり電子-フォノン結合ならびに化学結合の多様性の影響、を促進する内部相互作用をモデル化する[E12、E13、E20]。反強磁性2Dスピン膜モデルの補足資料を参照されたい[E17]。
したがって、STMデータは、MDシミュレーション及び反強磁性スピン弾性膜モデルと共に、波状の自立グラフェン膜がコヒーレントな集団運動を示すことを確認する。このセクションでは、研究者はこの動きが電流を生成するために利用される可能性があることを示す。振動源、つまり電磁、圧電、磁気制限、及び静電から電気エネルギーを採取するための4つの既知の方法がある。研究者は、STM先端と試料の接合部を電子回路に組み込むことにより、可変容量効果を通じて静電気を利用する。知る限り、このタイプの回路はこれまでSTMに接続されたことがない。これを実現するために、システムは最初にSTM試料をチャンバの残りの部分及びグランドから電気的に分離するようにカスタマイズされた[E21]。真空電気フィードスルーにより、チャンバの外部から試料にアクセスできた。この珍しい回路[E22、E23]は、風力又は人的資源によって駆動されたときに電力を生成するための超高効率、可変容量の機械として最初に開発された。回路は、ダイオードを使用して、可変コンデンサに電荷を追加するときに行われる仕事を、可変コンデンサから電荷を取り除くときに行われる仕事から分離する[E22、E24]。STM先端と試料の接合部は、回路の可変コンデンサである。
電気回路の説明を明確にするために、研究者は先端と試料との間の電子のトンネルを無視する(トンネル中の振動エネルギーハーベスティングに関する補足資料を参照)[E17]。また、研究者は議論を1つの振動サイクルに限定し、このサイクルでは、試料は最初に静止したSTM先端から離れ、次に元の位置に戻る。先端と試料の距離()が増加すると、接合部の静電容量は減少する。一定のバイアス電圧の場合、先端と試料の接合部に蓄積される総静電荷は、静電容量の減少と共に減少する必要がある。したがって、先端と試料の距離が長くなると、過剰な正電荷が先端から流れ出し、回路を通って電源に逆流し、それを記録する電流計を通り、ダイオード2を通り、試料に移動する。電源が充電式バッテリの場合、電源はこのサイクル中に再充電される[24]。サイクルのこの部分で行われる仕事の量は、バッテリではなく、試料を先端から分離する力によって駆動され、静電引力に勝ることを理解することが重要である(例えば、風、人、又はこの場合、熱)。ダイオード2(D2C)を流れる電流は、コンデンサ(図示せず)を充電するために使用されているため、採取電流を蓄積できることに留意されたい。
サイクルの残りの半分の間、先端と試料の距離が減少し、静電容量が増加すると、先端と試料の接合部に蓄積される総電荷が増加する。電荷は、今度は電流計ではなく、ダイオード1を通って流れる。サイクルのこの半分で電源によって消費されたエネルギーは、サイクルの別の半分中に再供給された(上記で説明)。この回路の場合、電源はシステムとの正味のエネルギー交換には何の役割も果たさない[E23]。
STMフィードバック回路は、STM先端を試料から遠ざけることにより、システムにエネルギーを供給することが可能であり、その結果、D2Cが発生する。研究者は、フィードバック制御なしでデータを収集することにより、これを回避した。そうするために、研究者は、電子が真空バリアを通ってトンネルするには距離が大きすぎるまで、粗動ステージを用いて、STM先端を試料から徐々に後退させた。この位置で、STMフィードバックがSTM先端を動かさないようにするために、研究者は設定値電流(SPC)を最大(5又は50 nA)に上げた。次に、研究者はバイアス電圧を上げ、ダイオード2を流れるスパイク状の時間依存電流を系統的に観察した。3つの異なるバイアス電圧の結果が示され、電流がバイアス電圧と共に増加することを示す。多数のデータセットの平均電流が示されている場合、依存関係はより明確になる。これらの結果は、バイアス電圧の増加が先端と試料のコンデンサ接合部に電荷を追加し、それによって静電的に誘発される電流が増加するという予想と一致する。研究者は、試料の様々な場所で、多数の様々な試料を使用して、多数のSTM先端を使用してこの実験を繰り返した。更に、研究者は、剛性グラフェン試料を使用すると、ゼロ誘発電流又は全ての電圧の設定値電流のいずれかが得られることを発見した。剛性グラフェンのデータセットはまた、電子電界放出がないことを確認し、これは、実験で使用された比較的低い温度と低い電圧を考えると合理的である。
エネルギーハーベスティングのデモンストレーションには、いくつかの注目すべき側面がある。蓄積された電荷に変換されている座屈の集合的な運動エネルギーは、局所的な温度に等しくなる。熱電効果などの他の全ての熱エネルギーハーベスティング方法は、温度差からそれらのエネルギーを引き出す。更に、この方法では、STMフィードバック回路を測定から除外し、これにより、STM先端位置が継続的に調整され、所望の先端と試料の距離が維持され、試料の動きが効果的に最小限に抑えられる。STMフィードバックがSTM先端を動かすことができないため、動く自立グラフェンの役割が分離され、定量化される。したがって、この構成では、STM先端は、近くの固定金属電極としてのみ機能した。これは、集積回路がSTM先端ダイオード回路に取って代わり、スケーラビリティの可能性を開く可能性があることを示唆する。最後に、セットアップは、自立グラフェンの動的特性が、外部から印加された電界の影響下でも持続することを証明する。そして、更に重要なことに、グラフェンの組織化された熱運動及び静電結合は、エネルギーハーベスティングを実現可能にするのに十分な大きさである[E25]。より具体的には、グラフェン波紋がSTM先端から離れるときに、先端と試料間の静電引力を克服するために行われる作業は、この運動の背後にある熱力に由来する。ダイオード回路はこのエネルギーのみを採取する。
この設定では、帯電したグラフェン膜は帯電したマイクロホン膜に似ている。上記の回路を使用して、研究者は移動する電荷の集合的な運動エネルギーをDC電流源に変換する。グラフェンの場合、運動エネルギーは音圧ではなく熱エネルギーである。熱波紋の総機械的出力は、1pW/nm2[E18]、又は約400 pW/波紋[E26]と推定されている。この値は、研究者が50nm x 50nmの有効領域を想定した場合、10Vで30pAの誘発電流が得られたことと一致する。最終的に、エネルギー伝達は、自立グラフェン内の電荷とSTM先端内の電荷(つまり、電気減衰係数)との間の結合によって駆動される[E27、E28]。この現象は回生制動に似ている。減衰は、局所温度を下げるのと同じように、自立グラフェンから運動エネルギーを取り除く。しかしながら、波紋は、低温でも非常に広い温度範囲でその低エネルギーモードが利用できるため、動き続ける。例えば、電子移動度の測定では、10ケルビンという低い温度でも、曲げフォノンが支配的な散乱メカニズムであることが示されている[E29]。当然、個々の波紋温度はそれほど低くはならない。グラフェンは、銅の少なくとも10倍の並外れた熱伝導率を有する[E30]。試料は、その機械的支持体を介して外部の周囲環境に熱的に接続されているため、熱が流れる。この構成は熱平衡状態ではなく、代わりに、それは定常状態のオープンシステムである。
セットアップによって採取される電力は低いが、その電力密度はかなり大きく、風力(約1W/m2)及び太陽光(約10W/m2)の電力密度を上回っている。更に、この新しい熱源は継続的に採取することができる。静電発電機の更なる利点は、そのサイズである(ウエハ設計の補足資料を参照)。電磁発電機と比較して、あまり一般的に使用されていない静電発電機は、少なくとも100分の1小さい。これは、モノのインターネットに必要な装置などの小型装置に電力を供給する上で大きな利点を提供する[31]。例えば、最新の回路設計を備えたワイヤレスセンサノードは、非常に低いデューティサイクルで動作し、スタンバイモードで35pWの電力、アクティブモードで226nWの電力しか消費しない[32]。
要約すると、自立グラフェン膜の原子スケールの変動の相関動力学を、点モード走査型トンネル顕微鏡を用いて調べた。MDシミュレーション及び反強磁性スピン弾性膜モデルを使用して、研究者は波紋が自然に湾曲を反転させ、その時点で数千の原子がコヒーレントに移動することを示した。測定により、膜の面外運動が非常に大きいことが明らかになった。その動き、すなわち組織化されたブラウン運動は、熱エネルギーと波紋間の相互作用に起因し、自然に確率的フィードバックネットワークを形成する。研究者は、この大きな運動エネルギーを蓄積用の電流に変換することに成功した。振動エネルギーハーベスティングは、周囲温度から得られる再生可能エネルギーの新しく刺激的な供給源である。
[材料及び方法]
この研究では、単層グラフェン(10%未満が多層グラフェンである試料)をNi上で商業的に成長させた。次に、正方形の孔(それぞれ幅7.5μm)及び棒状支持体(それぞれ幅5μm)の格子を特徴とする2,000メッシュの超微細銅グリッドに直接転写した。走査型電子顕微鏡画像により、グリッドの90%の被覆率が確認された。高さ-時間測定には、室温で操作されるオミクロン超高真空(UHV)、低温STM(ベース圧力10-10 mbar)を使用した。グラフェンフィルムはスタンドオフで試料プレートに向かって取り付けられ、STM先端がグリッドの孔を通して接近することができた。これは、バイアス電圧の静電引力の影響下にある間、グラフェンの安定した支持を提供した。膜の中心を見つけるために、研究者は銅グリッドの端部を見つけるまでSTM先端を横方向に動かし、次に先端を中心に動かす。STMチャンバ全体は、アクティブなノイズキャンセリング防振システムに支えられている。それは、非常に低い機械的及び電気的ノイズを達成するために、絶縁された建物のグランドを備えた大規模なバッテリバンクを使用して電力を供給される。
定電流(フィードバック)トンネル条件を用いて、自家製の走査型トンネル顕微鏡の先端を用いて本研究のデータを取得し、トポグラフィ走査をポイントモードに設定した(x又はy走査なし)。研究者らはSTMをスキャンモードで操作したが、自立グラフェンの動きが非常に速いため、結果として得られる画像はぼやけすぎて有用ではない。このため、グループはポイントモードでデータを取得した最初のグループであった。これらのデータセットは、単一の位置の高さの変動を経時的に示す。次に、研究者はデータセットを1次元のランダムウォーク事象として分析し、膜の動きに非常にノイズが多いことを発見した。グラフェンとSTM先端との間に50ボルトを印加しても、グラフェンは動き続ける。研究者は、実際のトンネル電流と先端の高さの両方について、104秒の期間にわたって800Hzの速度で16ビットデータを連続的に記録することを可能にするようにシステムを適合させ、チャネル当たり8×106データ点が得られた。研究者は、STM先端試料のドリフトを独自に監視し、1 nm/hr未満の速度を使用して、非確率的であることを発見した。研究者は、全て室温で、トンネル電流(0.01~10nA)とバイアス電圧(0.01~10V)の数桁にわたる固定された画像化条件を用いて、複数の膜からデータを採取した。グラフェン表面を原子分解能で画像化すると、研究者はミクロンのスケールで欠陥のない単層グラフェンのみを観察した。
高さACFを計算するために、研究者は図1Dに示すz(t)から始めて、1からNまでのインデックスが付けられた高さ値の配列として計算し、tは0からインデックスを付ける。CF(0)はデータセットの前半の分散であるため、この式はしばしば自己共分散関数と呼ばれる。パワースペクトル密度を計算するために、研究者はウィーナー・ヒンチンの定理を利用し、ACF(t)のフーリエ変換を計算する。
[座屈した自立グラフェンの弾性理論]
低周波振動をモデル化するために、研究者は最初に弾性理論を使用し、これは、最低の曲げ周波数を生成し、D、ph、kは、それぞれ曲げ剛性、面質量密度、及び許容波動ベクトルである。グラフェンの10nm x 10nmの波紋の場合、fo=10GHzであり、これは観測された周波数よりも12桁高くなる。このモデルに欠けている物理学は、膜の既知の波状の形態である。これを組み込むために、研究者は最初にグラフェンを圧縮することを想像し、それによって本質的に非圧縮性の強い炭素結合のために波紋が形成されることを可能にする。説明のために、面内圧縮後のグラフェン波紋の狭い断面を図5Aに示す。圧縮されたグラフェンは、炭素結合が非常に柔軟であるため、上又は下に湾曲する。典型的な20nm幅の波紋の幾何学的形状から、圧縮歪みと高さの関係を図5Bに示す。波紋は、図5Cに示すように、凹面と凸面の2つの同等の低エネルギー構成を有し、自然に二重井戸ポテンシャルエネルギープロファイルを形成する。エネルギー障壁はαε2で与えられ、はエネルギー定数であり、0.1%の歪みに対してαε2=1.2 eVと計算され、ε=(Lo-L)/Loは圧縮ひずみである[E18]。波紋は、Kramerの速度でバリアを通過することにより、湾曲を反転させる。典型的な波紋の形状から、研究者はαε2=0.7Vであることが分かり、これにより、曲げ周波数が1012分の1に減少する。一般に、波紋形成は、弾性理論から予想される曲げ周波数を指数関数的に減少させる。湾曲反転遷移速度と波紋の高さの関係を図5Dに示す。波紋の高さが1オングストロームのみ変化するとき、遷移率は150以上に及ぶことに留意されたい。
[分子動力学シミュレーション]
波紋の組織化された動きを確認するために、研究者は、境界原子が固定され、STM先端がない104個の炭素原子を含む事前に座屈した正方形のグラフェン膜(15×15nm2)で分子動力学(MD)シミュレーションを実行した。真空中でのシミュレーションは、AIREBOポテンシャルを用いてLAMMPSで行われた。Nose-Hooverサーモスタットを使用して一定の温度を維持し、運動方程式を1fsの時間ステップを使用して積分した。システムは、初期構成から始めて、最初に3.0nsの間平衡化された。分析では、15.0nsの製造運転からその後の軌跡が使用された。高温は、温度加速動力学を使用してシミュレーションを高速化した[19]。
[反強磁性2Dスピン膜モデル]
このモデルは、波紋の組織化された動きの更なる確認を提供した。研究者は、harmonic springを介して相互作用する六角形格子の節点に配置された点質量を検討する。各サイトで、質量は2状態のイジングスピンに線形に結合される。スピンは反強磁性的に結合する。Hamiltonianは次のとおりであり、図6に示す六角形の格子のiiiiサイトに配置された質量mのスピン、高さ、運動量の値をそれぞれ表す。システムの動力学は、(uij、pij)の運動のハミルトンの方程式と、σijの温度での確率的動力学で構成され、詳細については、[E15、E16]を参照されたい。
本文で述べたように、スピン動力学は電子-フォノン結合の効果と炭素の化学結合の多様性を模倣する[E12、E13、E20]。質量の位置の運動方程式は、iiiiサイトで質量に作用する外力ffσσiiiを含むVerletのアルゴリズムを使用して統合される(Hamiltonianを参照)。各時間ステップで、1つの格子サイトがランダムに選択され、そのスピンは、モンテカルロシミュレーションのGlauberのバージョンに従って、確率速度[E16]で反転する。σはスピンフリップの特徴的な時間スケールを設定するパラメータであり、Tはエネルギー単位で測定された浴温である[E16]。数値シミュレーションでは、時間ステップは1/(σN)であり、Nは格子ノードの数である。本文の図3に示されている結果は、STM実験と同様に、システムの中心位置での点質量の高さを使用して生成された。
[トンネル中の振動エネルギーハーベスティング]
本文に示した結果とは対照的に、ここでは研究者は、図3Aに示す電子回路のSTM先端とサンプルとの間の電子のトンネルを検討する。電荷が真空バリアを通過する可能性があるため、先端と試料の接合部は漏れやすいコンデンサを形成する。したがって、ダイオード2を流れる電流には2つの原因が考えられる。1つは(本文で説明されているように)先端と試料の接合部の可変静電容量によるもので、もう1つはトンネル電流の変動によるものである。これらの2つの項を追加すると、次の式が得られる。
e0は自由空間の誘電率、Aは先端とサンプルの容量性接合部の有効面積、fは波紋振動の周波数、Δd(t)は先端とサンプル間の距離の変化、doはトンネル電流の設定値の距離、VtmはSTM先端に印加されるバイアス電圧、Itmはトンネル設定値電流(SPC)、kはトンネル波数である。先端とサンプルの距離が2nm以下の場合、トンネル項が支配的であり、距離が長い場合は、可変静電容量の項が支配的である。
STMがトンネルしている場合、この設定を使用して、原子スケールの動的アクティビティのエネルギーを定量化できる。その際、ダイオード2を流れる電流はSPCに依存することに注意することが重要である。これは、上記の式と図3Bのデータに示されている。D2Cの一部は、フィードバック回路が一定のトンネル電流を維持するための仕事を行った結果である。トンネル電流の変動により、フィードバック回路が先端を動かして、先端を維持しようとする。これらの変動は、回路の応答時間が寄生容量による制限要因となる高周波で発生する。その結果、ダイオード2に電流が流れなくなると、長い時定数で放電する。D2Cがかなり減少する時間を有する前に、変化するトンネル電流はすでにダイオード2に再び到達する。図3Bに示す結果は、印加バイアス電圧とフィードバック利得設定に依存しない。研究者はまた、Geダイオードとショットキダイオードを使用して回路をテストし、これらは、より高い周波数でより優れた性能を発揮する。ただし、逆漏れ電流が発生するため、採取される電荷全体が減少する。
自立グラフェンを剛性グラフェンと比較すると、図3Cに示すように、D2Cの平均値は同じであるが、標準偏差は大きく異なる。SPCが100pAの場合、D2Cは自立グラフェンでは約10pA変動するが、剛性グラフェンでは約0.1pAしか変動しない。SPCが増加すると、サンプルの加熱により、両方の標準偏差が増加する。それにもかかわらず、変動のサイズは、自立型サンプルの場合、約100倍大きいままである。平均して、フィードバックは自立グラフェンの動きの追跡には成功するが、瞬時には失敗する。自立グラフェン電流の変動をゼロトンネル電流に外挿し、変動が依然として約20pAに寄与すると予測し得る。
[ウエハ設計]
応用にSTMを使用することは実用的ではない。したがって、ウエハベースの設計が本明細書に提示されている。図17Aの上面図では、小さな正方形235のシーケンスは、STM先端の代わりの金属接点を表している。ダイオード250は、電荷の流れを調整するために両側に形成されている。グラフェン265は、スタンドオフを使用してこの構造の上に重ね合わされ、側面図でより明確に確認できる。この設計では、2つのコンデンサ(200、275)を使用する。第1のコンデンサ(265、335)はグラフェンを充電し、第2のコンデンサ(275)が採取された電荷を蓄積している間に、電荷の往復のオン/オフを可能にする。図に記載されているウエハ設計は、本開示を限定するものではない例を示している。例えば、基板は、シリコンだけでなく、二酸化シリコン、炭化シリコン、ガリウムヒ素、可撓性基板、可撓性プリント回路、有機基板、有機エレクトロニクス、又は基板内にダイオードを形成することができる任意の基板を含み得る。
図21A~図21Rは、以下のような電子ビーム製造ステップを用いて本開示に従ってデバイスを形成するための、本開示を限定しない手順例を示している。
図21A 厚さ500ミクロンの4インチ<100>シリコンウエハで製造プロセスを開始する。
図21B ウエハを酸化して、指定されたSiO2層の厚さ(例えば、300nm)を生成する。
図21C ウエハの裏側にレジストをスピンコートし、ソフトベークする、EL-6MMAを5,000rpmで回転させ、4分間ベークする、前面の汚染を防ぐために、背面のベーク中にウエハ/ピースを側面で支持する。
図21D ウエハの前面にレジストをスピンコートし、ベーク/硬化する、アニソールで1:1に希釈したCSAR62、5000rpmで回転、4分間ベークする。
図21E ポジティブマスク1をウエハの前面に合わせ、電子ビームでレジストコーティングを露光し、50keVで300uC/cm
図21F ウエハの両面にポジレジストを現像し、検査してレジストをベークし、20秒酢酸n-アミル、15秒MIBK:IPA 1:3、IPAリンス、続いてO2プラズマデスカム(75 Wで30秒、Nano O2プラズマエッチャーの他の設定を確認する必要がある)、レジストの厚さ、100nm(CSAR62)、パターン幅:4μm、
図21G BOEによるSiO2層のパターン化された等方性ウェットエッチング、BOE 5:1、3分30秒、エッチング後検査、レジスト/酸化物の厚さ:>4,000A、BOEに配置するときはウエハを湿らせておく。
図21H 残りのレジストをアッシュ除去する(HC注:これにより数nmの酸化物が再成長し、次のステップでのエッチングが阻害される可能性があると考える。リムーバPGとアセトンでレジストを除去した後、IPAリンスを行う、仕様書O2プラズマ洗浄/フォトレジストの除去、256W、0.3Torr、O2フロー:220sccm、15分、洗浄後検査、酸化物の厚さ:>3,000A、Dektak3030側面計
図21I 指定された深さまで段階的にシリコンを異方性ウェットエッチングする。エッチングの深さは、所望のグラフェン/先端隙間を生成するための重要な設計/製造パラメータのようなものであり、仕様:(これらは全て、電子ビーム用に50mLの水で機能するように再スケーリングする必要がある)、界面活性剤/水の混合物を、550mgのTritonX-100を5.5リットルの水に混合する、KOH/石鹸水混合物、2,000グラムのKOHペレットを5.5リットルの水に混合する、溶液のマントルを50℃に加熱する、ウエハを約15(TBD)分(約2,000A/分)エッチングする、ダンプリンス、SRD、エッチング後検査の深さは14,000Aより大きい、深さを達成するために必要に応じて繰り返す。
図21J ウエハのプロファイルを作成して機能を検査する、シリコンエッチングの厚さを測定する:Dektak303側面計、トレンチ固有:>6,000A(酸化物及びシリコンのエッチング深さ)、先端固有:> 0
図21K ウエハを熱酸化してSiO2の絶縁層を形成する、SiO2層の厚さは、所望のグラフェン/先端隙間を生成するための重要なパラメータである可能性がある。仕様:N2雰囲気中800℃のオーブンに30分間ウエハを挿入する、1,100℃で332(TBD)分のO2雰囲気、1,100℃で5分間のN2雰囲気900度で45分間のN2雰囲気、酸化物の厚さを測定する、Gaertnerエリプソメータ、1,000~1,600(TBD)A、3,000Aは5時間31分23秒かかる、1,320Aのシリコンを消費するため、成長は1,680Aの増加になる、初期酸化物で4,482A、1,972.4Aのシリコンを消費するため、2,510.2Aが上に成長する、差は830Aである。
図21L 金属蒸着前にウエハのプロファイルを作成する、仕様:Dektak303側面計、トレンチに固有:>4,400A(酸化物及びシリコンのエッチング深さ)、先端に固有:>1,400A(エッチングされていない酸化シリコン先端への酸化物)。
図21M ウエハの表面にポジ型電子ビームレジストをスピンコートする、仕様:CSAR62はアニソールで1:1に希釈され、必要な厚さを得るために複数回回転及びベークされる可能性がある。
図21N ポジマスク2パターンを、ウエハの前面及びポジマスク1によって生成された位置合わせ基準マークに位置合わせし、レジストを露光する、仕様:300μC/cm2、50keV。
図21O ポジ型フォトレジストを現像し、未現像の材料を取り除く、仕様:20秒n-アミルアセトン、15秒MIBK:IPA 1:1、IPAリンス。
図21P クロム/金の蒸着。金属の厚さは、所望のグラフェン/先端ギャップを生成する上で重要なパラメータであり得る、チャンバを2時間ポンプダウンする(Churchillラボ):1x10-6torr 50A Cr、500A Au。
図21Q 電子ビームレジストを除去する、50:50リムーバPG:アセトンに2時間浸す、アセトンを含む超音波浴、IPAリンス。
図21R 製造されたウエハの最終検査、仕様:w/酸化シリコンピラミッド先端のプロファイルを測定する。Dektak3030側面計、トレンチ上の金属に固有:>3,900A(酸化物及びシリコンのエッチング深さ)、先端の金属に固有:>900A(エッチングされていない酸化シリコン先端への酸化物)。
図21A~図21Rは、以下のようなフォトリソグラフィ製造ステップを用いて本開示に従ってデバイスを形成するための、本開示を限定しない手順例を示している。
図22A 厚さ500ミクロンの4インチ<100>シリコンウエハで製造プロセスを開始する。
図22B ウエハを酸化して、指定されたSiO2層の厚さ(例えば、300nm)を生成する。
図22C ウエハの裏側にレジストをスピンコートし、ソフトベークする、AZ-MiR 703、1.08ミクロン厚さ、5,000 rpm、ソフトベーク、EMSホットプレート、90℃、60秒。
図22D ウエハの前面にレジストをスピンコートし、ベーク/硬化する、AZ-MiR 703、1.08ミクロン、5,000rpm、マニュアル2からプロセスの詳細、ベーク、Blue Mオーブン、90℃、10分。
図22E ポジティブマスク1をウエハの前面に合わせ、フォトレジストコーティングを露光する、仕様:露光時間:65.0秒(130 mJ/cm2 @ 2 mW/cm2)、i-line exp、露光後、110℃で10分間ベークする。
図22F ウエハの両面にポジレジストを現像し、検査し、レジストをベークする、AZ300MIF 3:1、60秒、エッチング前検査を実行する、レジストの厚さ>2,000オングストローム、トレンチパターン幅、2ミクロン、現像後ベーク、120℃で20分間。
図22G BOEによるSiO2層のパターン化された等方性ウェットエッチング、BOE 5:1、3分30秒、エッチング後検査、レジスト/酸化物の厚さ:>5,000A、BOEに配置するときはウエハを湿らせておく。
図22H 残りのフォトレジストをアッシュ除去する、仕様:O2プラズマ洗浄/フォトレジストの除去、256W、0.3Torr、O2フロー:220sccm、15分、洗浄後検査、酸化物の厚さ:>3,000A、Dektak3030側面計
図22I 指定された深さまで段階的にシリコンを異方性ウェットエッチングする。エッチングの深さは、所望のグラフェン/先端隙間を生成するための重要な設計/製造パラメータのようなものであり、仕様:(これらは全て、電子ビーム用に50mLの水で機能するように再スケーリングする必要がある)、界面活性剤/水の混合物を、550mgのTritonX-100を5.5リットルの水に混合する、KOH/石鹸水混合物、2,000グラムのKOHペレットを5.5リットルの水に混合する、溶液のマントルを50℃に加熱する、ウエハを約15(TBD)分(約2,000A/分)エッチングする、ダンプリンス、SRD、エッチング後検査の深さは14,000(TBD)Aより大きい、深さを達成するために必要に応じて繰り返す。
図22J ウエハのプロファイルを作成して機能を検査する、シリコンエッチングの厚さを測定する:Dektak303側面計、トレンチ固有:>6,000A(酸化物及びシリコンのエッチング深さ)、先端固有:> 0。
図22K ウエハを熱酸化してSiO2の絶縁層を形成する、SiO2層の厚さは、所望のグラフェン/先端隙間を生成するための重要なパラメータである可能性がある。仕様:N2雰囲気中800℃のオーブンに30分間ウエハを挿入する、1,100℃で332(TBD)分のO2雰囲気、1,100℃で5分間のN2雰囲気900度で45分間のN2雰囲気、酸化物の厚さを測定する、Gaertnerエリプソメータ、1,000~1,600(TBD)A、3,000Aは5時間31分23秒かかる、1,320 Aのシリコンを消費するため、成長は1,680Aの増加になる、初期酸化物で4,482A、1,972.4Aのシリコンを消費するため、2,510.2が上に成長する、差は830Aである。
図22L 金属蒸着前にウエハのプロファイルを作成する、仕様:Dektak303側面計、トレンチに固有:>4,000(TBD)A(酸化物及びシリコンのエッチング深さ)、先端固有:>1,400(TBD)A(エッチングされていない酸化シリコン先端への酸化物)。
図22M ウエハの表面にポジ型ネガ型フォトレジストをスピンコートする、仕様:ベークウエハを、160℃で30分脱水する、HMDSプライムベーク、15分、スピンコート、Futurexx NR9-3,000PY、3,000rpm、マニュアル3にプロセスの詳細、150℃、143.4Eaton Coaterで1分間ソフトベーク
図22N ネガマスク2パターンを、ウエハの前面及びポジマスク1によって生成された位置合わせ基準マークに位置合わせし、フォトレジストを露光する、仕様:ネガマスク2をウエハに位置合わせし、露光SUSS MA150、P-4:300 mJ/cm2、38.0秒(7.9 W/cm2)、EMSホットプレートでの露光後のベーク、100℃で1分間、98.3℃。
図22O ネガ型フォトレジストを現像し、未現像の材料を取り除く、仕様:ポジティブ現像16秒、120℃で20分間のポストベーク、界面活性剤ディップ、4.5L DI水中のTritonX-100を1滴準備する、接触窓の酸化物を除去するために100:1 BOEディップ、30秒。
図22P 金の蒸着。金属の厚さは、所望のグラフェン/先端ギャップを生成する上で重要なパラメータであり得る、チャンバを一晩ポンプダウンする:1x10-6torr、500A層。
図22Q フォトレジストを除去する、両方ともアセトンを使用した超音波
図22R 製造されたウエハの最終検査、仕様:w/酸化シリコンピラミッド先端のプロファイルを測定する。Dektak3030側面計、トレンチ上の金属に固有:>3,900A(酸化物及びシリコンのエッチング深さ)、先端の金属に固有:>900A(エッチングされていない酸化シリコン先端への酸化物)。
図23から始めて、特定の変換器アセンブリ、特に走査型トンネル顕微鏡(STM)の上記の使用を排除する方法で重要な構成要素が基板内に製造されているアセンブリが示されている。1つの非限定的な実施形態では、本開示の概念は、変換器が物理的運動(すなわち、膜の振動)を電気信号に変換するので、変換器に組み込まれ得る。また、基本的には、外力を受けたときに膜が長距離を移動できるのは、膜用の極薄の2次元材料の極端な柔軟性である。動きが大きいほど、誘発される電気信号は大きくなる。特定された2D材料は、現在の窒化シリコンの最先端技術よりも10,000倍柔軟性がある。
変換器に関してこの開示を考慮すると、一実施形態は、エネルギーを採取するためのシステムを組み込み、基板の第1の面と基板の対向面との間に初期厚さを有する基板を含む。基板の第2の面は、基板の第1の面から基板の第2の面に向かって延在するオープンウェル領域を境界付ける。自立膜は、ウェル領域上に配置され、基板の第1の面によって支持され、自立膜は、周囲エネルギーに応答して自由に振動する。膜の振動は、膜の第1の表面に沿った周期的な波紋形成を定義し、各波紋形成は、ウェル領域上のピークとトラフとの間で交互になる。走査型トンネル顕微鏡(STM)の上記で特定された使用の代わりに、この実施形態のエネルギー変換器は、基板の一部として形成されるか、又は基板に取り付けられ、基板の第2の面から延びる先端構造を利用する。本明細書に記載の変換器装置の一種類が電流の流れを介して振動の機械的エネルギーを電気エネルギーに変換することを考えると、変換器は、基板の第1の面に接続された第1の接点と、極性に応じて、キャリア抽出及び/又はキャリア注入のための先端構造に接続された第2の接点とを組み込む。1つの非限定的な実施形態では、電圧源を第2の接点に接続して、先端と膜との間に電荷の容量性領域を誘発することがある。上記のように、先端と膜との間の距離は、周囲力又は周囲エネルギー(熱、空気流、圧縮力、膨張力など)によって作用される膜材料の周期的振動により、それぞれのピーク及びトラフで変化する。先端と膜との間の容量性領域は、先端と膜との間の距離に応じて、周期的に電荷を蓄積及び放出する。一実施形態では、電圧源はまた、バッテリのような電荷受容体及び蓄積装置であり得る。したがって、蓄積コンデンサは、先端と膜との間の距離が波紋ピーク期間中に増加しているときに、膜に接続され、放出された電荷を容量性領域から受け取ることがある。
エネルギーの流れの代替サイクルでは、電圧源は、波紋トラフ期間中に先端と膜との間の距離が減少しているときに、容量性領域に電荷を送達する。コンピュータシステムは、第1の接点及び第2の接点のうちの少なくとも1つと電子通信することがあり、また最もコンピュータ化されたシステムにおいて同様であるが、このエネルギー変換器と共に使用されるコンピュータは、少なくとも1つのプロセッサ及びメモリを有することがあり、メモリは命令を記憶し、命令が、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、膜からの電荷蓄積及び電荷伝達を制御する、コンピュータシステムを更に備える。
本開示のために変換器が形成される基板は、単一の基板上に複数の個別の変換器アセンブリを組み込むことがある。複数の変換器アセンブリを収容するために、基板は、基板の第1の面にわたるトレンチのパターンを含むことがあり、各トレンチは、基板の隣接部分から、先端又は第1の接点のいずれかを隔離する。したがって、基板内の1つのアセンブリは、部分的に、電圧源、蓄積コンデンサ、先端、及びエネルギーを共通グランドに向ける膜を有する電気回路を接続する。接地する前に、回路は、膜又は先端のいずれか又は両方に接続された第1のダイオードと、固定エネルギー受信機と、例えば、蓄積コンデンサと並列の共通グランドと、蓄積コンデンサと共に膜又は先端に直列に接続された第2のダイオードとを含む。したがって、蓄積コンデンサは、共通グランドへのオプションの導管の1つであり、共通グランドに接続され得る。本開示による変換器は、膜又は先端のそれぞれの領域を電圧源、固定蓄積コンデンサ、及び共通グランドに接続するそれぞれの第1のダイオード及び第2のダイオードのアレイを使用することによって、スケールメリットの利益を得ることができる。可能な限り多くの構成要素、特にダイオードは、多数の基板材料のドーピング技術を介して基板内に形成することができる。あるいは、本開示によるシステムは、電圧源、固定蓄積コンデンサ、先端、及び膜から選択される構成要素を接続する回路を含むことがあり、構成要素のいくつか又は全ては、基板から分離されている回路基板を介して互いに接続される。
本明細書で論じられる多くの例は、自立膜が自立グラフェン膜であることを述べているが、その例は、この用途のためにエネルギー変換器を実施するために使用され得る材料の種類を制限しない。グラフェン膜の使用を説明する非限定的な例では、自立膜は、グラフェンの2層、グラフェンの3層、及びグラフェンの多層のうちの1つである。グラフェンに加えて、振動膜の開示に従って使用することができる他の材料には、二硫化モリブデン(MoS2)、セレン化モリブデン(MoSe2)、二硫化タングステン(WS2)、二硫化タングステン(WSe2)、二硫化レニウム(ReS2)が含まれる。)、二硫化レニウム(ReSe2)、窒化ホウ素(BN)、及び遷移金属と別の元素(「MX2」)の他の組み合わせ、又はそれらの組み合わせを含む。
蓄積コンデンサは、先端及び/又は膜上の電荷のために先端と容量性の関係にある自立膜の機械的運動によって生成される電位のための貯蔵器である。本開示を限定するものではない一実施形態では、約0.001フェムトファラッドの最小静電容量から約1,000フェムトファラッドの最大静電容量までの静電容量サイクルを有する容量性領域が示されている。最小静電容量は、波紋ピーク期間中に先端と膜との間の距離が最大になる期間に対応する。最大静電容量は、波紋トラフ期間中に先端と膜との間の距離が最小になる期間に対応する。容量性領域は、先端と膜との間の距離が波紋トラフ期間中に最小化されるときに、電流トンネルを受け、それにより蓄積コンデンサに電流を供給する。一テスト実施形態では、蓄積コンデンサと並列に動作するようにスイッチを介して接続された電流計であって、電流計が、ユーザが追跡するための蓄積コンデンサ内の電荷を測定する、電流計を更に備える。
膜は、回路の先端に近接する膜のセクション(通常は基板内)が束縛されておらず、膜の少なくとも一部にわたる波紋効果で振動又は波打つことができるという点で、自立膜として説明されている。これに関して、膜は、基板先端形成に近接するか、又は直接面する第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の面とを有し、表面は、先端に近接して振動するウィンドウ領域から離れた点で接続されると見なすことができる。システムの機械的エネルギーは膜を振動させ、熱エネルギーの形態の周囲エネルギー又は自立膜内の原子からの運動エネルギーであり得る。特定の非限定的な実施形態では、膜が、0.3nm~3.0nm、0.3nm~2.0nm、0.3nm~1.0nm、又は0.3nm~0.6nmの平均厚さを有する。
本明細書に開示されるように、振動エネルギーを電流出力に変換するためのシステムは、基板の第1の面330と基板の対向面340との間の初期厚さを有する基板325内に形成されるか、又は接続される変換器アセンブリ300を利用し得る。基板の第2の面350は、基板の第1の面330から基板325の第2の面350に向かって延在するオープンウェル領域355を境界付ける。基板325の第1の面330に接続された自立膜425は、遮られず、周囲エネルギーに応答して自由に振動する第1の表面430を含み、膜の振動は、第1の表面430に沿った周期的な波紋形成271を定義し、各波紋形成が、膜425の複数のウィンドウ領域のそれぞれのウィンドウ領域においてピーク286とトラフ289との間で交互になる。先端360は、基板325内に形成されるか、又は少なくとも膜425に近接する基板の第2の面350上に配置される。電圧源200は、先端又は膜と電気的に連通しているが、本明細書の実施形態は、機械的-電気的エネルギー変換の結果、変換器アセンブリ300を介して伝導することができる過剰な電荷が、蓄積コンデンサ275に蓄積され得るので、電圧源によって最初に印加される電位の拡大を認識する。したがって、電圧源は、非限定的な一実施形態では、先端360と膜425との間に設定値電流を設定して、先端と膜との間の電荷のそれぞれの容量性領域を定義するものとして説明され得る。先端360及び膜425への及びそれらからの追加の伝導は、上記のようにシステム内の電流伝導を増大させる。先端と膜の間の距離はそれぞれのピーク及びトラフによって異なり、容量性領域は先端と膜の間の距離に応じて周期的に電荷を蓄積及び放出する。固定蓄積コンデンサ275は、それぞれのウィンドウ領域において波紋のピーク期間中に先端と膜との間の距離が最大になると、膜又は先端に接続され、容量性領域から放出された電荷及び追加のトンネル電荷を受け取る。
上記の他の実施形態と同様に、追加のトンネル電荷の量は、先端の設定値電流に比例する。先端の設定値電流は固定電流であり、先端と膜との間の距離の範囲は最小距離と最大距離との間で制御され、最大距離は容量性領域をわたる追加のトンネル電荷を収容するように構成される。
基板に形成された先端360は、1つの同等の容量性プレートとして機能し、膜425は、先端と膜との間の容量性相互作用の他の容量性プレートとして機能する。振動エネルギーを電流出力に変換する、この相互作用を使用するシステムは、基板内の電流採取回路500を含み、電流採取回路は、それぞれの整合ダイオード235によって電圧源200及び固定蓄積コンデンサ275に接続された先端接点のあれうぃを含むことがある。自立膜は、電流採取回路における少なくとも先端接点上に延在し、その結果、先端接点が、膜から分離され、膜の第1の表面に面して、それぞれの先端接点を接続する共通の接点と膜の第1の表面との間の容量性領域を画定する。他の実施形態で述べたように、膜の第1の表面は遮られず、周囲エネルギーに応答して自由に振動し、膜の振動は第1の表面に沿った周期的な波紋形成を定義し、各波紋形成は共通の接点に対してピークとトラフとの間で交互になる。先端接点と膜との間のそれぞれの容量性領域は、先端接点と膜との間の電荷を蓄積し、先端接点は、それぞれのダイオードの1つにわたる蓄積された電荷の電流出力を切り替えて、膜における周期的な波紋形成に応答して電圧源又は固定蓄積コンデンサのいずれかに向ける。この技術のいくつかのバージョンでは、本明細書の図21~図27に示されるように、それぞれのトレンチ及びウェル領域を定義することによって、基板内に採取回路500が形成される。1つの非限定的な実施形態では、先端360は、同じく基板内に形成されたウェルセクション520に近接するそれぞれのトレンチ510内の基板325の構成要素として形成される。採取回路500は、電荷抽出のために上部接点530及び下部接点540を組み込んでいる。異なる実施形態では、採取回路500が、基板内の先端360と、隣接する回路基板(図示せず)上の他の構成要素とを含む。
当然、本開示は、エネルギーハーベスティング回路を組み立てる方法を利用するための任意の1つの装置又は変換器に限定されない。例えば、本開示は、自立膜の第1の表面に対して初期分離距離を有する第1のコンデンサプレートを画定することによって、エネルギーハーベスティング回路に容量性領域を形成することであって、自立膜の第1の表面が、第2のコンデンサプレートを画定する、ことを示す。第1のコンデンサプレート(又は可能性として反対の極性設置における第2のコンデンサプレート)を電圧源に接続することにより、この方法は、基板の先端と膜の第1の表面との間の容量性領域に電荷蓄積を誘発するように構成される。本方法は、膜は遮られず、周囲エネルギーに応答して自由に振動するように、膜を第1のコンデンサプレートに対して配置することであって、膜の振動は第1の表面に沿った周期的な波紋形成を定義し、各波紋形成は、初期分離距離を変更するために、第1のコンデンサプレートに対してピークとトラフの間で交互になる、こと、によって続く。それぞれのダイオードにわたる容量性領域を放電して、蓄積された電荷を電圧源又は負荷のいずれかに向け、容量性領域を放電することは、トラフ時に電荷を電圧源に向けることと、ピーク時に電荷を負荷に向けることとを含む。一実施形態では、負荷は、上記で固定蓄積コンデンサと呼ばれる電荷蓄積コンデンサである。固定蓄積コンデンサは、振動膜と基板先端と間の容量性相互作用(これは可変コンデンサに似ている)とは異なる。
使用方法
本明細書に記載のエネルギーハーベスティング装置及び/又はセンサの使用方法も本明細書に開示されている。例えば、本明細書に記載のエネルギーハーベスティング装置を用いてエネルギーを採取する方法もまた本明細書に開示されている。
本明細書に記載されているエネルギーハーベスティング装置は、例えば、放電センサ、力センサ及び質量センサ、ならびに自己給電型装置を含む、エネルギーを抽出するための様々なシステム、装置、及び方法に組み込むことができる。本明細書に記載の1つ又は複数のエネルギーハーベスティング装置を組み込んだ特定の例示的実施形態によるシステム、装置、及び方法は、自立型2次元膜の原子スケール変動の動力学を利用することができる。膜は、ランダムな面外運動を組み込むことができ、これはLevy walkを示す動的変数の変則的な動力学及び裾の長い平衡分布を示す。変動膜は、例えば、走査型トンネル顕微鏡(STM)を用いて制御することができる。
この技術に関して注意すべき非限定的な要因の1つは、振動エネルギーハーベスティングへの静電/容量性アプローチを利用する本明細書の説明に関して、多くの実施形態の単なる例である。膜が磁化されている場合、振動エネルギーハーベスティングに電磁的アプローチを利用する。このアプローチでは、電圧源は必要ないが、「先端」はワイヤループである必要がある。同様に、膜が圧電性又は磁歪性である場合、膜は、振動するときにエネルギーを採取するために圧電性又は磁歪性の現象を利用する。この場合も、電圧源は必要ない。曲げ圧電は電圧を誘発し、電流を誘発する。曲げ磁歪にはワイヤループが必要である。これらの他の場合、電流を採取するためにダイオードブリッジ整流器が使用される。
窒化ホウ素(BN)のような電気的絶縁膜(グラフェンのような導電性膜に対して)を使用する場合、BNには最初に電荷が噴霧され、次に絶縁性であるため所定の位置に固定される。電荷が膜に付着しているため、上記の回路では電圧源は不要になる。これは、内部分極及び外部分極と呼ばれ、これらは2種類のマイクロホンを説明するために一般的に使用される用語である。電圧源を必要としないことは重要な実施形態である。ここに遷移金属と別の元素のMX2(分野の用語)の一般式を追加することを検討されたい。
開示された技術のエネルギーハーベスティング装置ならびに関連するシステム及び方法に関して言及される任意の構成要素又はモジュールは、互いに一体的に又は別々に形成され得ることを理解されたい。更に、構成要素又はモジュールの冗長な機能又は構造を実施することができる。本明細書で説明した特徴及びそれらの構成要素のいずれも、環境的要件、構造的要件、及び動作上の要件を提供及び満たすためにあらゆる形状をとることができる。更に、様々な構成要素の位置及び整列は、要望又は要求に応じて変わり得る。
上記の説明は、1つ又は複数の実施形態の例を含む。当然のことながら、前述の実施形態を説明する目的で構成要素又は方法論の考えられるあらゆる組み合わせを説明することは不可能であるが、当業者は、様々な実施形態の多くの更なる組み合わせ及び置換が可能であることを認識し得る。したがって、記載された実施形態は、本開示及び本開示に添付された特許請求の範囲の精神及び範囲内にあり、非仮特許出願に提出されるような全てのそのような変更、修正及び変形を包含することを意図する。
数字(例えば、量、温度など)に関して正確性を確保するための努力がなされてきたが、いくつかの誤差及び偏差が考慮されるべきである。他に特記しない限り、部品は部品数かける重量であり、温度は℃であるか又は周囲温度であり、圧力は大気圧であるか又は大気圧に近い。記載されたプロセスから得られる生成物純度及び収率を最適化するために使用することができる反応条件、例えば成分濃度、温度、圧力及び他の反応範囲ならびに条件の多数の変形及び組み合わせがある。そのようなプロセス条件を最適化するために合理的で日常的な実験のみが必要である。
明白かつ本発明に固有の他の利点は当業者には明らかであろう。特定の特徴及び部分組み合わせは有用であり、他の特徴及び部分組み合わせを参照せずに採用され得ることが理解されるであろう。これは特許請求の範囲によって企図され、その範囲内にある。本発明の範囲から逸脱することなく本発明から多くの可能な実施形態を構成することができるため、添付の図面に説明され又は示された全ての事項は例示として理解され、限定的な意味ではないことが理解されるべきである。
添付の特許請求の範囲の方法は本明細書に記載される特定の方法によって範囲が限定されず、特許請求の範囲の幾つかの態様の例示として意図され、機能的に同等な方法は特許請求の範囲内に含まれることが意図される。本明細書に示され記載されたものに加えて方法の様々な改変は、添付の特許請求の範囲の範囲内に入ることが意図される。更に、本明細書に開示された特定の代表的な方法ステップのみが具体的に説明されているが、具体的に列挙されていなくても、方法ステップの他の組み合わせも添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。したがって、ステップ、要素、構成要素、又は構成の組み合わせは、本明細書以下に明示的に言及されることができるが、ステップ、要素、構成要素、及び構成の他の組み合わせは、明示的に記載されなくても含まれる。
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Claims (25)

  1. エネルギーハーベスティングのためのシステムであって、
    第1の面と対向面との間の初期厚さを有する基板と、
    オープンウェル領域を境界付ける前記基板の第2の面であって、前記オープンウェル領域は前記基板の前記第1の面から前記基板の第2の面に向かって延びている、第2の面と、
    前記ウェル領域上に配置され、前記基板の前記第1の面によって支持された自立膜であって、前記自立膜は、周囲のエネルギーに応じて自由に振動し、前記膜の振動により前記膜の第1の表面に沿った周期的な波紋が形成され、各波紋の形成は前記ウェル領域上でピークとトラフが繰り返される、自立膜と、
    前記基板の前記第2の面から延びている先端構造体と、
    前記基板の前記第1の面に接続された第1の接点と、
    前記先端構造体に接続された第2の接点と、
    前記第2の接点に接続され、前記先端と前記膜との間に電荷の容量性領域を誘導する電圧源であって、
    前記先端と前記膜との間の距離は、それぞれのピーク及びトラフによって異なり、
    前記先端と前記膜との間の前記容量性領域は、前記先端と前記膜との間の距離に応じて、前記電荷を周期的に蓄積及び放出する、電圧源と、
    前記膜に接続され、前記先端と前記膜との間の距離が波紋のピーク期間中に増加しているときに前記容量性領域から放出された電荷を受け取る蓄積コンデンサと
    を有するシステム。
  2. 前記電圧源は、波紋のトラフ期間中に前記先端と前記膜との間の距離が減少しているときに、前記容量性領域に電荷を送る、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記第1の接点及び前記第2の接点のうちの少なくとも1つと電子的に通信し、少なくとも1つのプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムであって、前記メモリは命令を記憶し、前記命令が、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記膜からの電荷蓄積及び電荷伝達を制御する、コンピュータシステムを更に備える、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記基板の前記第1の面にわたるトレンチのパターンを更に備え、各トレンチは、前記基板の隣接部分から、先端又は第1の接点のいずれかを隔離する、請求項1に記載のシステム。
  5. 前記電圧源、前記蓄積コンデンサ、先端、及び前記膜を共通グランドに接続する電気回路を更に備え、前記回路が、前記膜又は先端に接続された第1のダイオードと、前記固定コンデンサと並列の前記共通グランドと、前記共通グランドに接続された前記固定コンデンサと直列の前記膜又は先端に接続された第2のダイオードと、を備える、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記膜又は先端のそれぞれの領域を前記電圧源、前記固定蓄積コンデンサ、及び前記共通グランドに接続するそれぞれの第1のダイオード及び第2のダイオードのアレイを更に備える、請求項5に記載のシステム。
  7. 前記電圧源、前記固定蓄積コンデンサ、先端、及び前記膜から選択される構成要素を接続する前記回路が、前記基板とは別個の回路基板を介して互いに接続されている、請求項5に記載のシステム。
  8. 前記自立膜が自立グラフェン膜である、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記自立膜が、グラフェンの2層、グラフェンの3層、及びグラフェンの多層のうちの1つである、請求項1に記載のシステム。
  10. 前記蓄積コンデンサと並列に動作するようにスイッチを介して接続された電流計であって、前記電流計が、前記蓄積コンデンサ内の電荷を測定する、電流計を更に備える、請求項1に記載のシステム。
  11. 前記容量性領域が、約0.001フェムトファラッドの最小静電容量から約1,000フェムトファラッドの最大静電容量までの静電容量サイクルを有する、請求項1に記載のシステム。
  12. 前記最小静電容量は、波紋ピーク期間中に前記先端と前記膜との間の前記距離が最大になる期間に対応する、請求項11に記載のシステム。
  13. 前記最大静電容量は、波紋トラフ期間中に前記先端と前記膜との間の前記距離が最小になる期間に対応する、請求項12に記載のシステム。
  14. 前記容量性領域は、前記先端と前記膜との間の前記距離が波紋トラフ期間中に最小化されるときに、電流トンネルを受ける、請求項1に記載のシステム。
  15. 前記周囲エネルギーが熱エネルギーである、請求項1に記載のシステム。
  16. 前記周囲エネルギーが、前記自立膜内の原子からの運動エネルギーである、請求項1に記載のシステム。
  17. 前記自立膜が、グラフェン、MoS2、MoSe2、WS2、WSe2、ReS2、ReSe2、BN、遷移金属と別の元素(「MX2」)の組み合わせ、又はそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載のシステム。
  18. 前記膜が、0.3nm~3.0nm、0.3nm~2.0nm、0.3nm~1.0nm、又は0.3nm~0.6nmの平均厚さを有する、請求項1に記載のシステム。
  19. 振動エネルギーを電流出力に変換するためのシステムであって、
    第1の面と対向面との間に初期厚さを有する基板と、
    前記基板の前記第1の面から前記基板の第2の面に向かって延びているオープンウェル領域を境界付ける前記基板の第2の面と、
    前記基板の前記第1の面に接続され、遮られず、周囲エネルギーに応じて自由に振動する第1の表面を含む自立膜であって、前記膜の振動により、前記第1の表面に沿った周期的な波紋が形成され、各波紋の形成は、前記膜の複数のウィンドウ領域のそれぞれのウィンドウ領域においてピークとトラフが繰り返される、自立膜と、
    前記膜に近接して前記基板の前記第2の面に配置された先端と、
    前記先端又は膜と電気的に通信し、前記先端と前記膜の間の設定値電流を設定し、前記先端と前記膜との間の電荷のそれぞれの容量性領域を定める電圧源であって、
    前記先端と前記膜との間の距離は、それぞれのピーク及びトラフによって異なり、
    前記容量性領域は、前記先端と前記膜との間の距離に応じて、前記電荷を周期的に蓄積及び放出する、電圧源と、
    前記膜又は先端に接続され、前記それぞれのウィンドウ領域において波紋のピーク期間中に前記先端と前記膜との間の距離が最大になると前記容量性領域から放出される電荷及び追加のトンネル電荷を受け取る固定蓄積コンデンサと
    を有するシステム。
  20. 追加のトンネル電荷の量が前記先端の前記設定値電流に比例する、請求項19に記載のシステム。
  21. 前記先端の前記設定値電流が固定電流であり、前記先端と前記膜との間の前記距離の範囲が最小距離と最大距離との間で制御され、前記最大距離が前記容量性領域をわたる前記追加のトンネル電荷を収容するように構成される、請求項20に記載のシステム。
  22. 振動エネルギーを電流出力に変換するためのシステムであって、
    基板内の電流採取回路であって、前記電流採取回路が、それぞれの整合配向ダイオードによって電圧源及び固定蓄積コンデンサに接続された先端接点のアレイを含む、電流採取回路と、
    自立膜であって、前記電流採取回路における少なくとも前記先端接点上に延在し、その結果、前記先端接点が、前記膜から分離され、前記膜の第1の表面に面して、前記共通の接点と前記膜の前記第1の表面との間の容量性領域を画定する、自立膜と
    を備え、
    前記膜の前記第1の表面は遮られず、周囲エネルギーに応じて自由に振動し、前記膜の振動により前記第1の表面に沿った周期的な波紋が形成され、各波紋の形成は前記共通の接点に対するピークとトラフが繰り返され、
    前記先端接点と前記膜との間の前記それぞれの容量性領域は、前記先端接点と前記膜との間に電荷を蓄積し、
    前記先端接点は、前記それぞれのダイオードのうちの1つにわたる蓄積された電荷の前記電流出力を切り替えて、前記膜における前記周期的な波紋の形成に応じて前記電圧源又は前記固定蓄積コンデンサのいずれかに向ける、システム。
  23. 前記採取回路が前記基板内に形成される、請求項22に記載のシステム。
  24. 前記採取回路が、前記基板内の前記先端と、隣接する回路基板上の他の構成要素とを含む、請求項22に記載のシステム。
  25. エネルギーハーベスティング回路を組み立てる方法であって、
    自立膜の第1の表面に対して初期分離距離を有する第1のコンデンサプレートを定めることにより、前記エネルギーハーベスティング回路に容量性領域を形成するステップであって、前記自立膜の前記第1の表面が、第2のコンデンサプレートを定める、ステップと、
    前記第1のコンデンサプレートを、前記容量性領域に電荷蓄積を誘導するように構成された電圧源に接続するステップと、
    前記膜は遮られず、周囲エネルギーに応じて自由に振動するように、前記膜を前記第1のコンデンサプレートに対して配置するステップであって、前記膜の振動により前記第1の表面に沿った周期的な波紋が形成され、各波紋の形成は、前記初期分離距離が変わるように、前記第1のコンデンサプレートに対するピークとトラフが繰り返される、ステップと、
    それぞれのダイオードにわたる前記容量性領域を放電し、蓄積された電荷を前記電圧源又は負荷のいずれかに向けるステップであって、前記容量性領域の放電は、トラフ時に前記電荷を前記電圧源に向けることと、ピーク時に前記電荷を前記負荷に向けることとを含む、ステップと
    を含む方法。
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