JP2016086599A - 発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性の向上を図ることが可能な発電装置を提供する。【解決手段】発電装置100は、振動発電素子1と、駆動回路5と、を備える。振動発電素子1は、支持部と、圧電変換部を有し支持部に揺動自在に支持された振動子と、を備える。駆動回路5は、所定のタイミングで圧電変換部に電圧を印加することによって、振動子を、振動子の固有振動数よりも大きな振動数で振動させるように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、発電装置に関し、より詳細には、振動を利用して発電する発電装置に関する。
近年、振動エネルギを電気エネルギに変換する発電装置は、環境発電(エナジーハーベスティング)等の分野で注目されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、ベースと、圧電素子が固着されたリードと、を有する発電装置が記載されている。
特許文献1に記載された発電装置におけるベースは、矩形の窓が形成されたプレートを有する。リードは、一方の端部が、プレートの上面に固定され、他方の端部が、窓を自由に出入りできるように窓に面して位置付けられている。窓の縁部とリードとの間には、気体が通過するわずかな隙間が形成されている。
リードは、板厚方向に屈曲振動可能な可撓性を有している。例えば、リードは、FRP(Fiber Reinforced Plastics)等で形成されたフレキシブルプリント基板であり、圧電素子の出力端子を有する。また、リードは、他方の端部が窓の外側(気体が流れ込んでくる側)に位置するように、プレートの上面に対してわずかに傾斜している(上がっている)。
特開2012−97673号公報
特許文献1に記載された発電装置では、例えば、発電装置の設置環境中の塵や埃等がリードに付着したり堆積したときに、発電特性が悪化してしまう懸念がある。
本発明の目的は、信頼性の向上を図ることが可能な発電装置を提供することにある。
本発明の発電装置は、振動発電素子と、駆動回路と、を備える。前記振動発電素子は、支持部と、圧電変換部を有し前記支持部に揺動自在に支持された振動子と、を備える。前記駆動回路は、所定のタイミングで前記圧電変換部に電圧を印加することによって、前記振動子を、前記振動子の固有振動数よりも大きな振動数で振動させるように構成されている。
本発明の発電装置は、信頼性の向上を図ることが可能となる。
図1は、実施形態の発電装置の回路ブロック図である。 図2Aは、実施形態の発電装置における振動発電素子を示す概略平面図である。図2Bは、図2AのX1−X1概略断面図である。 図3は、実施形態の発電装置を示す概略平面図である。 図4は、図3のX2−X2概略断面図である。 図5は、図3のY1−Y1概略断面図である。 図6は、実施形態の発電装置における駆動回路の第1例の回路説明図である。 図7は、実施形態の発電装置における駆動回路の第2例の回路説明図である。
下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、実施形態に記載した材料、数値等は、好ましい例を示しているだけであり、それに限定する主旨ではない。更に、本願発明は、その技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、構成に適宜変更を加えることが可能である。
以下では、本実施形態の発電装置100について図1、2A、2B、3〜7に基づいて説明する。
発電装置100は、振動発電素子1と、駆動回路5と、を備える。振動発電素子1は、図2A及び2Bに示すように、支持部2と、圧電変換部32を有し支持部2に揺動自在に支持された振動子3と、を備える。駆動回路5は、所定のタイミングで圧電変換部32に電圧を印加することによって、振動子3を、振動子3の固有振動数よりも大きな振動数で振動させるように構成されている。これにより、発電装置100は、信頼性の向上を図ることが可能となる。より詳細には、発電装置100は、振動子3を固有振動数よりも大きな振動数で振動させることにより、振動子3に付着している異物を除去することが可能となり、発電特性の経時安定性を向上させることが可能となり、信頼性を向上させることが可能となる。よって、発電装置100は、長寿命化を図れ、また、メンテナンスコストを削減することが可能となる。
振動発電素子1は、支持部2の平面視形状が枠状であるのが好ましい。また、振動子3は、平面視において自由端3aが支持部2の内側にあるのが好ましい。また、振動子3は、振動していない状態での側面視において、反っているのが好ましい。これらにより、発電装置100は、振動発電素子1が、流体励起振動を利用して効率良く発電することが可能となる。流体励起振動は、振動発電素子1を流れ場に配置した状態等において、流れ場を流れる流体が支持部2と振動子3との間の流路4を通過することによって発生する振動子3の振動である。この流体励起振動は、自励振動である。流体としては、例えば、空気、ガス、空気とガスとの混合気体、液体等が挙げられる。流体が気体の場合、流れ場としては、例えば、空調機の給気ダクトの内部や、空調機の排気ダクトの内部等が挙げられるが、これら以外でもよい。
発電装置100は、例えば、図1に示すように、振動発電素子1で発生した電気エネルギを蓄電する蓄電部7と、蓄電部7の出力を利用して動作するセンサ部9及び無線送信部10と、駆動回路5、センサ部9及び無線送信部10を制御する制御回路8と、を備えるのが好ましい。本実施形態の発電装置100では、センサ部9及び無線送信部10それぞれが、蓄電部7の出力を利用して動作するデバイスを構成している。本実施形態の発電装置100では、外部電源を利用することなく駆動回路5及びデバイスを動作させることが可能となるので、設置場所の自由度が高くなる。また、本実施形態の発電装置100では、制御回路8によって駆動回路5及びデバイスそれぞれを動作させるタイミングを決めることが可能となるので、デバイスの動作信頼性の向上を図ることが可能となる。
発電装置100は、図3〜5に示すように、振動発電素子1等を収納するハウジング110を備えるのが好ましい。これにより、発電装置100は、ハウジング110によって振動発電素子1を保護することができ、取り扱いが容易になる。
発電装置100の各構成要素については、以下に詳細に説明する。
振動発電素子1は、MEMS(micro electro mechanical systems)の製造技術を利用して製造されている。
振動発電素子1は、枠状の支持部2と、支持部2に揺動自在に支持された振動子3と、支持部2と振動子3との間に形成された流路4と、を備える。振動子3は、少なくとも一部が可撓性の梁部31により構成されたカンチレバー部30と、梁部31の表面31aに設けられた圧電変換部32と、を備える。振動子3は、振動子3の自由端3aが支持部2の厚さ方向において支持部2の外に位置するように反っている。「振動子3の自由端3aが支持部2の厚さ方向において支持部2の外に位置する」とは、振動子3の自由端3aが、支持部2の厚さ方向において支持部2の表面21を含む平面よりも外側に位置することを意味する。要するに、振動子3は、自由端3aが支持部2の内側面により囲まれた空間29の外に位置するように反っている。
振動発電素子1は、支持部2とカンチレバー部30とが、基板20から形成されている。振動発電素子1は、基板20の厚さ方向の第1面20a側にカンチレバー部30が形成されている。
基板20としては、シリコン基板211上のシリコン酸化膜212上にシリコン層213が形成されたSOI基板を用いている。シリコン酸化膜212は、例えば、埋込酸化膜により構成することができる。基板20の第1面20aは、SOI基板のシリコン層213の表面を構成する(100)面としてある。SOI基板は、例えば、シリコン基板211、シリコン酸化膜212及びシリコン層213の厚さを、それぞれ、400μm、1μm及び50μmとすることができる。
支持部2は、SOI基板のうちシリコン基板211とシリコン酸化膜212とシリコン層213とから形成されている。
支持部2は、外周形状が矩形(直角四辺形)状であるのが好ましい。これにより、振動発電素子1の製造方法では、複数の振動発電素子1を形成したウェハから個々の振動発電素子1に分離するダイシング工程の作業性を向上させることが可能となる。基板20がSOI基板の場合、基板20の基礎となるウェハは、SOIウェハである。
支持部2は、枠状の形状として、矩形枠状の形状を採用している。支持部2の内周形状は、矩形状としてある。
振動発電素子1は、平面視において、支持部2の内側に、振動子3が配置されている。振動子3は、平面視で見た形状が細長の矩形状であり、長手方向の一端が支持部2に固定されている。「振動発電素子1は、平面視において」とは、支持部2の厚さ方向から振動発電素子1を見た形状において、を意味する。
振動子3は、長手方向の一端が、支持部2に固定された固定端3bであり、長手方向の他端が、自由端3aである。
振動発電素子1は、基板20に、振動子3を囲む平面視U字状のスリット23が形成されている。これにより、振動子3は、固定端3b以外の部分が、支持部2と分離されている。要するに、振動子3は、支持部2に片持ち支持されている。振動発電素子1は、スリット23が、流路4を構成している。
梁部31は、可撓性を有するように、梁部31の厚さを支持部2の厚さよりも薄くしてある。梁部31は、SOI基板のうちシリコン層213から形成されている。梁部31は、弾性を有している。梁部31は、振動子3が振動するときに変形して歪を発生する。
振動子3は、自由端3a側に、梁部31よりも厚い錘部33を備えているのが好ましい。この場合、カンチレバー部30は、錘部33よりも固定端3b側の部位が、梁部31を構成している。錘部33は、SOI基板のうちシリコン基板211とシリコン酸化膜212とシリコン層213とから形成されている。
振動発電素子1は、カンチレバー部30が錘部33を備えることにより、錘部33を備えていない場合に比べて、振動子3が振動するときの慣性力を大きくすることが可能となる。これにより、振動発電素子1は、振動子3の振幅を大きくすることが可能となる。また、振動発電素子1は、カンチレバー部30が錘部33を備えることにより、カンチレバー部30が振動するとき、梁部31及び圧電変換部32に、集中的に歪を発生させることが可能となり、発電効率の向上を図ることが可能となる。また、振動発電素子1は、カンチレバー部30が錘部33を備えることにより、振動子3の共振周波数を小さくすることが可能となる。
圧電変換部32は、梁部31に設けられている。振動発電素子1は、基板20と圧電変換部32とが、基板20の第1面20a上に形成された第1絶縁膜91によって、電気的に絶縁されている。第1絶縁膜91は、例えば、シリコン酸化膜により構成することができる。振動発電素子1は、基板20の厚さ方向の第2面20b上に、シリコン酸化膜からなる第2絶縁膜(図示せず)を備えていてもよい。第1絶縁膜91及び第2絶縁膜は、例えば、熱酸化法により形成することができる。第1絶縁膜91及び第2絶縁膜の形成方法は、熱酸化法に限らず、例えば、CVD法等でもよい。第1絶縁膜91及び第2絶縁膜の厚さは、1μmに設定してある。
圧電変換部32は、梁部31上に設けられた第1電極(下部電極)321と、第1電極321上に設けられた圧電体層322と、圧電体層322上に設けられた第2電極(上部電極)323と、を備える。要するに、圧電変換部32は、圧電体層322と、圧電体層322を厚さ方向の両側から挟んで互いに対向する第1電極321及び第2電極323と、を備えている。
圧電体層322の圧電材料としては、PZT(Pb(Zr,Ti)O3)を採用しているが、これに限らず、例えば、PZT−PMN(Pb(Mn,Nb)O3)や、不純物を添加したPZTでもよい。また、圧電材料は、AlN、ZnO、KNN(K0.5Na0.5NbO3)や、KN(KNbO3)、NN(NaNbO3)、KNNに不純物を添加した材料等でもよい。不純物としては、例えば、Li、Nb、Ta、Sb、Cu等が挙げられる。なお、振動発電素子1は、圧電体層322が、圧電薄膜により構成されている。
第1電極321の材料としては、Ptを採用しているが、これに限らず、例えば、Au、Al、Ir等でもよい。また、第2電極323の材料としては、Auを採用しているが、これに限らず、例えば、Mo、Al、Pt、Ir等でもよい。
振動発電素子1は、第1電極321の厚さを500nm、圧電体層322の厚さを3000nm、第2電極323の厚さを500nmに設定してある。
振動発電素子1は、第1電極321と圧電体層322との間にバッファ層(緩衝層)を備えてもよい。バッファ層の材料は、圧電体層322の圧電材料に応じて適宜選択すればよい。バッファ層の材料は、圧電体層322の圧電材料がPZTの場合、例えば、SrRuO3、(Pb,La)TiO3、PbTiO3、MgO、LaNiO3等を採用することが好ましい。また、バッファ層は、例えば、Pt膜とSrRuO3膜との積層膜により構成してもよい。振動発電素子1は、バッファ層を備えることにより、圧電体層322の結晶性を向上させることが可能となる。これにより、振動発電素子1は、発電効率を向上させることが可能となる。
振動発電素子1は、振動子3の振動によって圧電変換部32の圧電体層322が応力を受ける。これにより、振動発電素子1は、第2電極323と第1電極321とに電荷の偏りが発生し、圧電変換部32において交流電圧が発生する。要するに、振動発電素子1は、圧電変換部32が圧電材料の圧電効果を利用して発電する振動型の発電素子である。
圧電体層322の平面形状は、矩形状に形成されている。圧電変換部32は、圧電体層322の外形サイズが、第1電極321の外形サイズよりもやや小さく、且つ、第2電極323の外形サイズよりもやや大きい、のが好ましい。以下では、振動子3の厚さ方向において第1電極321と圧電体層322と第2電極323とが重なっている領域を、圧電変換領域330と称する。
圧電変換部32は、カンチレバー部30の梁部31を面状に覆うように形成されている。梁部31を面状に覆うとは、梁部31の表面31aの略全面を覆うことを意味する。図2Aにおける圧電変換部32は、梁部31の幅方向において梁部31の表面31aの全面よりもやや狭い領域の全体を覆っている。より詳細には、圧電変換部32は、カンチレバー部30の側縁付近で、カンチレバー部30の側縁から規定距離だけ離れて位置するように配置されている。規定距離は、例えば、振動発電素子1の製造時にスリット23を形成する際に、圧電変換部32がエッチングされないように設定するのが好ましい。
圧電変換部32は、圧電変換領域330が交流電圧の発生に寄与する。振動発電素子1は、カンチレバー部30の長さ方向において、圧電変換領域330の、固定端3b側の端331を、カンチレバー部30と支持部2との境界に揃えてある。よって、振動発電素子1は、圧電変換領域330の、固定端3b側の端331が上記境界よりもカンチレバー部30側にある場合に比べて、カンチレバー部30上に存在する圧電変換領域330の面積を大きくできる。これにより、振動発電素子1は、発電効率を向上させることが可能となる。カンチレバー部30の長さ方向は、梁部31の軸線に沿った方向である。
また、振動発電素子1は、圧電変換領域330の、固定端3b側の端331が上記境界よりも支持部2側にある場合に比べて、圧電変換領域330のうち発電に寄与せず寄生容量となってしまう部分を低減でき、発電効率を向上させることが可能となる。
圧電変換部32で発生する交流電圧は、圧電体層322の振動に応じた正弦波状の交流電圧となる。振動発電素子1の圧電変換部32は、主として、流路4を流体が流れることによって発生する自励振動を利用して発電することを想定している。振動子3の共振周波数は、カンチレバー部30及び圧電変換部32それぞれの構造パラメータと材料とにより決まる。
支持部2の表面21は、振動子3の固定端3b付近において、カンチレバー部30の表面30aと滑らかに連続している。振動発電素子1は、第2絶縁膜を備えていない場合、支持部2の表面21とは反対の裏面22と、基板20の第2面20bとが同じである。振動発電素子1は、基板20の第2面20b上に第2絶縁膜を備えている場合、第2絶縁膜の表面が支持部2の裏面22となる。
振動発電素子1は、支持部2の表面21側に、第1パッド電極351と、第2パッド電極352と、が設けられている。
第1パッド電極351は、第1配線341を介して第1電極321と電気的に接続されている。第2パッド電極352は、第2配線342を介して第2電極323と電気的に接続されている。第1配線341、第2配線342、第1パッド電極351及び第2パッド電極352の材料としては、Auを採用しているが、これに限らず、例えば、Mo、Al、Pt、Ir等でもよい。また、第1配線341、第2配線342、第1パッド電極351及び第2パッド電極352の材料は、同じ材料に限らず、別々の材料を採用してもよい。また、第1配線341、第2配線342、第1パッド電極351及び第2パッド電極352は、単層構造に限らず、2層以上の多層構造でもよい。
また、発電装置100は、第2配線342と第1電極321の周部との間に、第2配線342と第1電極321との短絡を防止する電気絶縁層(図示せず)を設けてある。電気絶縁層は、シリコン酸化膜により構成してあるが、シリコン酸化膜に限らず、例えば、シリコン窒化膜により構成してもよい。
振動発電素子1に製造方法については、その一例について以下に簡単に説明する。
振動発電素子1の製造にあたっては、まず、SOI基板からなる基板20を準備し、その後、絶縁膜形成工程を行う。絶縁膜形成工程では、熱酸化法等を利用して、基板20の第1面20aにシリコン酸化膜からなる第1絶縁膜91を形成する。また、絶縁膜形成工程では、基板20の第2面20b側に第2絶縁膜を形成する。絶縁膜形成工程では、第1絶縁膜91及び第2絶縁膜を形成する方法として熱酸化法を採用しているが、これに限らず、CVD法等を採用してもよい。
絶縁膜形成工程の後には、基板20の第1面20a側の全面に、第1電極321と第1配線341との基礎になる第1導電層を形成する第1導電層形成工程を行い、続いて、圧電体層322の基礎になる圧電材料層を形成する圧電材料層形成工程を行う。第1導電層を形成する方法としては、スパッタ法を採用しているが、これに限らず、例えば、CVD法や蒸着法等を採用してもよい。圧電材料層を形成する方法としては、スパッタ法を採用しているが、これに限らず、例えば、CVD法やゾルゲル法等を採用してもよい。
圧電材料層形成工程の後には、圧電材料層を圧電体層322の所定の形状にパターニングする第1パターニング工程を行い、続いて、第1導電層を第1電極321及び第1配線341の所定の形状にパターニングする第2パターニング工程を行う。第1パターニング工程では、リソグラフィ技術及びエッチング技術を利用して圧電材料層をパターニングする。また、第2パターニング工程では、リソグラフィ技術及びエッチング技術を利用して第1導電層をパターニングする。
第2パターニング工程の後には、基板20の第1面20a側に電気絶縁層を形成する絶縁層形成工程を行う。絶縁層形成工程の後には、第2電極323と第2配線342との基礎になる第2導電層を基板20の第1面20a側の全面に形成する第2導電層形成工程を行い、第2導電層を第2電極323及び第2配線342の所定の形状にパターニングする第3パターニング工程を行う。第2導電層を形成する方法としては、スパッタ法を採用しているが、これに限らず、例えば、CVD法や蒸着法等を採用してもよい。また、第3パターニング工程では、リソグラフィ技術及びエッチング技術を利用して第2導電層をパターニングする。
第3パターニング工程の後には、第1パッド電極351と第2パッド電極352との基礎になる第3導電層を、基板20の第1面20a側の全面に形成する第3導電層形成工程を行う。第3導電層形成工程の後には、第3導電層を、第1パッド電極351及び第2パッド電極352の所定の形状にパターニングする第4パターニング工程を行う。第4パターニング工程の後には、基板20の第1面20a側から、支持部2及びカンチレバー部30以外の部位を第1所定深さまでエッチングすることで第1溝を形成する第1溝形成工程を行う。第1所定深さは、梁部31の厚さに対応する深さである。第1溝形成工程では、リソグラフィ技術及びエッチング技術等を利用して第1溝を形成する。第1溝形成工程では、シリコン酸化膜212をエッチングストッパ層として利用する。第1溝形成工程の後には、基板20の第2面20b側から支持部2以外の部位を第2所定深さまでエッチングすることで第2溝を形成する第2溝形成工程を行う。第2溝形成工程では、リソグラフィ技術及びエッチング技術等を利用して第2溝を形成する。第2溝形成工程では、シリコン酸化膜212をエッチングストッパ層として利用する。第2溝形成工程の後には、シリコン酸化膜212のうち支持部2以外に対応する部分をエッチングすることで支持部2と併せてカンチレバー部30を形成するカンチレバー部形成工程を行うことにより、振動発電素子1を得る。また、上述のカンチレバー部形成工程では、リソグラフィ技術及びエッチング技術等を利用して、支持部2と併せてカンチレバー部30を形成する。第1溝形成工程、第2溝形成工程及びカンチレバー部形成工程での各エッチングは、垂直深堀が可能な誘導結合プラズマ型のドライエッチング装置を用いたドライエッチングである。なお、カンチレバー形成工程において、流路4が形成される。振動発電素子1の製造方法では、振動子3を形成したときに、振動子3を、振動子3の内部応力である圧縮応力によって反らせることができる。
振動発電素子1の製造にあたっては、カンチレバー部形成工程が終了するまでをウェハレベルで行ってから、ダイシング工程を行うことで個々の振動発電素子1に分割するようにしている。
振動発電素子1の製造方法では、第3導電層形成工程と第4パターニング工程とを順次行う代わりに、リフトオフ法を利用して第1パッド電極351及び第2パッド電極352を形成してもよい。また、振動発電素子1の製造方法では、第3導電層形成工程と第4パターニング工程とを順次行う代わりに、メタルマスク等を利用して蒸着法等により第1パッド電極351及び第2パッド電極352を形成してもよい。
振動子3は、外部振動や流体等が作用していない初期状態において、図2Bのように、自由端3aが支持部2の表面21側において空間29の外に位置するように反っている。ここで、梁部31は、表面31aが凹曲面となり且つ裏面31bが凸曲面となるように、湾曲している。振動子3は、圧電体層322の内部応力、第1絶縁膜91の内部応力等によって反っており、自由端3aが空間29の外に位置している。圧電体層322の内部応力及び第1絶縁膜91の内部応力は、圧縮応力である。圧電体層322の内部応力は、例えば、圧電薄膜をスパッタ法やCVD法により成膜する場合、ガス圧、温度等のプロセス条件を適宜設定することによって調整することができる。
振動発電素子1の動作については、以下の推定メカニズムにより説明する。
振動発電素子1は、流体の流れる方向と支持部2の厚さ方向とが一致し、支持部2の表面21側が流体の上流側、支持部2の裏面22側が流体の下流側となるように配置して使用するのが好ましい。
振動発電素子1では、上流側から振動発電素子1に向って流れる流体が流路4を通る際に流速が速くなるので、振動子3と支持部2とで囲まれた空間29の圧力が下がり、振動子3の自由端3aが空間29に近づく向きへ変位する。そして、振動発電素子1では、カンチレバー部30の表面30aと支持部2の表面21とが面一になったところで、カンチレバー部30の表面30a側と裏面30b側との圧力差がなくなる。そして、振動発電素子1は、梁部31の弾性力によって振動子3の自由端3aが元の位置に戻る向きへ変位するものと推考される。振動発電素子1は、このような動作が繰り返されることで振動子3が自励振動し、圧電変換部32で交流電圧が発生する、と推考される。
振動発電素子1は、振動子3が錘部33を備えることにより、振動子3が錘部33を備えていない場合に比べて、振動子3の振動時の慣性力を大きくでき、振動子3の振幅を大きくすることが可能となる。また、振動発電素子1は、振動子3が錘部33を備えることにより、振動子3の振動時に振動子3における梁部31及び圧電変換部32に集中的にひずみを発生させることが可能となる。よって、振動発電素子1は、錘部33を備えることにより、圧電変換効率の向上を図ることが可能となる。また、振動発電素子1は、振動子3が錘部33を備えることにより、振動子3の共振周波数を小さくすることが可能となり、振動子3が振動し始める流体の流速の低速化を図ることが可能となる。
発電装置100は、上述のようにハウジング110を備えるのが好ましい。ハウジング110は、流体の入口121と、流体の出口123と、入口121と出口123との間の流路122と、を備える。
発電装置100は、振動発電素子1が実装された回路基板11を備えているのが好ましい。回路基板11としては、例えば、プリント基板を用いることができる。回路基板11は、振動発電素子1の第1パッド電極351が第1ワイヤを介して電気的に接続される第1導体部(図示せず)を備える。また、回路基板11は、振動発電素子1の第2パッド電極352が第2ワイヤを介して電気的に接続される第2導体部を備えている。回路基板11には、流路122に連通する孔12が、回路基板11の厚さ方向に貫通して形成されている。回路基板11は、孔12を形成したものに限らず、例えば、U字状の形状に形成したものでもよい。発電装置100は、回路基板11に、制御回路8の回路部品や駆動回路5の回路部品も実装されているのが好ましい一態様である。
ハウジング110は、入口121が形成された第1構造体111と、出口123が形成された第2構造体112と、を、複数本の第1螺子(図示せず)により固定して構成されている。発電装置100は、第1構造体111と第2構造体112との間に、振動発電素子1及び回路基板11が配置されており、振動発電素子1及び回路基板11がハウジング110に保持されている。第1構造体111及び第2構造体112は、それぞれ樹脂成形品により構成してある。よって、発電装置100は、ハウジング110を金属により形成する場合に比べて、ハウジング110の形状の自由度が高くなり、流体の渦の発生を抑制するための、より複雑な形状のハウジング110を形成可能となる。また、発電装置100は、ハウジング110を金属により形成する場合に比べて、低コスト化を図ることが可能となる。
ハウジング110は、直方体状に形成されており、各角部が丸みを有するように形成されているのが好ましい。要するに、ハウジング110は、隣り合う面同士が滑らかに連続しているのが好ましい。特に、ハウジング110は、入口121が形成された前面131と、前面131に隣り合う側面132と、が滑らかに連続しているのが好ましい。これにより、発電装置100は、ハウジング110の入口121の周部付近で渦等が発生するのを抑制することが可能となる。よって、発電装置100は、ハウジング110の外部から流体を流路122に効率良く導入することが可能となる。これにより、発電装置100は、流体を、より効率良く振動発電素子1の振動子3へ当てることが可能となり、発電効率を向上させることが可能となる。発電装置100は、より少ない流体で効率良く発電させることが可能となる。
ハウジング110は、入口121から流入した流体を流路122内に配置されている振動発電素子1に集める流体導入部124を備えるのが好ましい。流体導入部124は、第1構造体111に一体に形成されているのが好ましい。流体導入部124の内部空間は、流路122の一部を構成する。流体導入部124は、入口121から離れて振動発電素子1に近づくにつれて開口面積が徐々に小さくなる枠状に形成されている。発電装置100は、流体導入部124を備えることにより、流路122の開口面積が一様である場合に比べて、流体を振動発電素子1に集中させることが可能となる。また、発電装置100は、流体導入部124を備えることにより、振動発電素子1に当たる流体の流速を速くすることが可能となる。よって、発電装置100は、発電効率及び発電電圧の向上を図ることが可能となる。
流体導入部124は、振動発電素子1のうち振動子3の自由端3a側の部分を含む略半分を露出させるように形成されている。これにより、発電装置100は、振動子3の自由端3a側に効率良く流体が当たりやすくなり、発電効率の向上を図ることが可能となる。
発電装置100は、図1に示すように、振動発電素子1で発生した電気エネルギを蓄電する蓄電部7と、センサ部9と、センサ部9で検知した情報を送信する無線送信部10と、を更に備えた構成とすることができる。
蓄電部7は、振動発電素子1で発生した電気エネルギを蓄電する。しかしながら、振動発電素子1で発生する電気エネルギは、交流電圧である。
このため、発電装置100は、例えば、振動発電素子1で発生する交流電圧を整流する整流回路6を備えた構成であるのが好ましい。この場合、回路基板11には、整流回路6の回路部品も実装されているのが好ましい。
蓄電部7は、例えば、コンデンサにより構成することができる。蓄電部7を構成するコンデンサは、例えば、整流回路6の出力端間に接続することができる。蓄電部7は、コンデンサに限らず、例えば、二次電池により構成してもよい。
整流回路6は、例えば、ダイオードブリッジからなる全波整流回路を採用することができる。発電装置100は、整流回路6として全波整流回路を備えた構成に限らず、例えば、整流回路6として両波倍電圧整流回路を備えた構成としてもよい。両波倍電圧整流回路は、2個のダイオードの直列回路と2個のコンデンサの直列回路とが並列接続された構成を採用することができる。要するに、両波倍電圧整流回路は、2個のダイオードと2個のコンデンサとがブリッジ接続されている構成を採用することができる。この場合、蓄電部7は、両波倍電圧整流回路の2個のコンデンサの直列回路により構成することができる。
整流回路6は、全波整流回路や両波倍電圧整流回路に限らず、例えば、半波整流回路により構成してもよい。
センサ部9で検知する情報(センシング情報)は、例えば、環境情報(例えば、温度、湿度、温湿度、流速、加速度等)であるのが好ましい。センサ部9は、温度センサ、湿度センサ、温湿度センサ、流速センサ及び加速度センサの群から選択される少なくとも1種類を1つ又は複数、備えているのが好ましい。温度センサにより検知する情報である温度は、流体の温度である。湿度センサにより検知する情報である湿度は、流体の湿度である。温湿度センサにより検知する情報である温湿度は、流体の温湿度である。流速は、流体の速度である。加速度は、発電装置100の加速度である。
無線送信部10は、センサ部9で検知した情報を含む無線信号を送信する無線回路により構成されているのが好ましい。これにより、発電装置100は、設置場所の自由度が高くなり、汎用性を高めることが可能となる。無線送信部10の無線通信規格としては、例えば、EnOcean(登録商標)、Zigbee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、特定小電力無線、微弱無線、Wi-Fi(登録商標)、UWB等を採用することができる。無線通信規格は、特に限定するものではない。
発電装置100は、例えば、蓄電部7、センサ部9及び無線送信部10が、ハウジング110に保持されているのが好ましい。発電装置100は、駆動回路5、センサ部9及び無線送信部10が、蓄電部7と制御回路8とを電源として動作するように構成されているのが好ましい。これにより、発電装置100は、設置場所の自由度が高くなる。
制御回路8は、例えば、制御回路8の所定の機能を実現するためのプログラムが搭載されたマイクロコンピュータにより構成することができる。制御回路8は、タイマ機能を有していてもよい。制御回路8は、蓄電部7の出力電圧を安定化するDC−DCコンバータ(レギュレータ)を備え、マイクロコンピュータにレギュレータの出力電圧が入力されるように構成してもよい。制御回路8は、マイクロコンピュータにより構成する場合に限らず、例えば、複数のディスクリート部品を適宜接続して構成してもよい。
制御回路8は、駆動回路5を制御する機能と、センサ部9を制御する機能と、無線送信部10を制御する機能と、を有するのが好ましい。より詳細には、制御回路8は、蓄電部7の出力電圧と規定値との比較結果に基づいて、駆動回路5、センサ部9及び無線送信部10それぞれを制御するのが好ましい。なお、制御回路8は、上述のDC−DCコンバータを備えている場合、DC−DCコンバータの出力電圧と規定値との比較結果に基づいて、駆動回路5、センサ部9及び無線送信部10それぞれを制御するのが好ましい。
規定値は、例えば、制御回路8が駆動回路5、センサ部9及び無線送信部10を安定して制御できる電圧に設定すればよい。制御回路8は、例えば、振動発電素子1の発電により蓄電部7の出力電圧が規定値に到達した後に、センサ部9を制御し、また、駆動回路5を制御して駆動回路5により振動発電素子1を駆動させる。その後、制御回路8は、センサ部9により検知された情報を無線送信部10から送信させるように無線送信部10を制御する。制御回路8において、「センサ部9を制御する」とは、制御回路8からセンサ部9へ所定時間だけ電力を供給してセンサ部9の検知した情報を取り込むことを意味する。制御回路8は、センサ部9及び駆動回路5の制御をタイマの出力に基づいて一定間隔で行うようにしてもよい。この場合、発電装置100は、駆動回路5により振動発電素子1を定期的に駆動することが可能となる。
駆動回路5は、制御回路8からの制御信号に基づいて振動発電素子1を駆動する。「振動発電素子1を駆動する」とは、圧電変換部32に電圧を印加することで圧電変換部32の電歪効果により振動子3を振動させることを意味する。より詳細には、「振動発電素子1を駆動する」とは、圧電変換部32が振動子3を振動させるように圧電変換部32に電圧を印加することを意味する。よって、駆動回路5が圧電変換部32に電圧を印加する所定のタイミングは、例えば、蓄電部7の出力電圧が規定値に到達するタイミング、あるいは上述のタイマの出力に基づいて決まる。発電装置100は、制御回路8が、センサ部9を所定回数(例えば、2回〜50回)だけ制御するごとに駆動回路5を1回だけ制御するようにしてもよい。
駆動回路5は、圧電変換部32に印加する電圧が、例えば、矩形波状の電圧であるのが好ましい。
駆動回路5は、例えば、図6に示す第1例のように、制御回路8(図1参照)からの制御信号に基づいて動作するマイクロコンピュータ50と、マイクロコンピュータ50から駆動信号S1が入力される抵抗52と、を備えた構成とすることができる。図6では、駆動回路5と圧電変換部32との接続関係を分かりやすくするために簡略的な図としてある。駆動回路5は、第1パッド電極351等を介して圧電変換部32の第1電極321と電気的に接続され、第2パッド電極352等を介して圧電変換部32の第2電極323と電気的に接続される。駆動回路5は、例えば、駆動信号S1を矩形波電圧とすることにより、圧電変換部32に印加する電圧を矩形波状の電圧とすることができる。マイクロコンピュータ50には、適宜のプログラムが搭載されている。発電装置100は、駆動回路5のマイクロコンピュータ50を、制御回路8のマイクロコンピュータで兼用してもよい。
駆動回路5は、例えば、図7に示す第2例のように、制御電源端子Vccとグラウンド端子GNDとの間に、第1スイッチング素子53と振幅調整用抵抗54と電荷放電用抵抗55と第2スイッチング素子56との直列回路を備えた構成としてもよい。振幅調整用抵抗54は、圧電変換部32に印加する電圧の振幅を調整するための抵抗である。要するに、振幅調整用抵抗54は、振動子3の振幅を調整するための抵抗である。電荷放電用抵抗55は、圧電変換部32の電荷を放電させるための抵抗である。
第1スイッチング素子53は、npn型のバイポーラトランジスタにより構成されている。第1スイッチング素子53を構成するバイポーラトランジスタは、コレクタが制御電源端子Vccに接続され、エミッタが振幅調整用抵抗54に接続され、ベースが第1抵抗57を介してマイクロコンピュータ51に接続されている。
第2スイッチング素子56は、npn型のバイポーラトランジスタにより構成されている。第2スイッチング素子56を構成するバイポーラトランジスタは、コレクタが電荷放電用抵抗55に接続され、エミッタがグラウンド端子GNDに接続され、ベースが第2抵抗58を介してマイクロコンピュータ51に接続されている。
駆動回路5におけるマイクロコンピュータ51は、第1スイッチング素子53と第2スイッチング素子56とが、互いに異なる端子に接続されている。マイクロコンピュータ51には、適宜のプログラムが搭載されている。第1スイッチング素子53及び第2スイッチング素子56は、npn型のバイポーラトランジスタに限らず、pnp型のバイポーラトランジスタや、MOSFET等により構成してもよい。
駆動回路5は、制御回路8(図1参照)からの制御信号が入力されるように構成され、制御信号がハイレベルのときに第1スイッチング素子53をオン、オフするための第1駆動信号S11、第2スイッチング素子56をオン、オフするための第2駆動信号S12を出力する。図7では、駆動回路5と圧電変換部32との接続関係を分かりやすくするために簡略的な図としてある。駆動回路5は、第1パッド電極351等を介して圧電変換部32の第1電極321と電気的に接続され、第2パッド電極352等を介して圧電変換部32の第2電極323と電気的に接続される。より詳細には、駆動回路5は、電荷放電用抵抗55と第2スイッチング素子56との接続点が、第1パッド電極351と電気的に接続され、振幅調整用抵抗54と電荷放電用抵抗55との接続点が、第2パッド電極352と電気的に接続される。駆動回路5は、例えば、第1駆動信号S11及び第2駆動信号S12を矩形波電圧とすることにより、圧電変換部32に印加する電圧を矩形波状の電圧とすることができる。第2駆動信号S12は、第1駆動信号S11よりも周期を短く設定してある。より詳細には、第2駆動信号S12の周期は、第1スイッチング素子53がオンのときに第2スイッチング素子56のオン、オフを繰り返すことができるように設定してある。発電装置100は、駆動回路5のマイクロコンピュータ51を、制御回路8のマイクロコンピュータで兼用してもよい。
駆動回路5は、第1スイッチング素子53及び第2スイッチング素子56を保護するために、電荷放電用抵抗55と並列に接続されたツェナダイオードを備えた構成としてもよい。
なお、駆動回路5の回路構成は、第1例や第2例に限らず、例えば、昇圧回路、発振回路、逆流防止用ダイオード等により構成してもよい。
駆動回路5は、上述のように、所定のタイミングで圧電変換部32に電圧を印加することによって、振動子3を、振動子3の固有振動数よりも大きな振動数で振動させるように構成されている。発電装置100は、駆動回路5が、振動子3を超音波領域の振動数で振動させるように構成されているのが好ましい一態様である。これにより、発電装置100は、振動子3に付着している異物を、より効率良く除去することが可能となる。超音波領域の振動数とは、超音波領域の周波数を意味する。超音波領域の振動数としては、例えば、20kHzを採用することができる。
また、発電装置100は、駆動回路5が、振動子3を振動子3の固有振動数の整数倍で振動させるように構成されているのが好ましい一態様である。これにより、発電装置100は、振動子3の振動が励起されやすく、振動子3に付着している異物を、より効率良く除去することが可能となる。「振動周波数は、振動子3の固有振動数の整数倍」とは、厳密に整数倍でなくてもよく、略整数倍であればよいという意味であり、整数倍±5%以下であるのが好ましく、整数倍±3%以下であるのがより好ましい。振動子3の固有振動数は、支持部2の表面21が、流れ場に対して垂直になるように振動発電素子1を配置し、レーザドップラ振動計により、振動子3の振動の振幅を測定し、その測定結果から求めることができる。発電装置100は、振動子3に異物が付着しても振動子3を振動させることにより除去することが可能となるので、振動子3の固有振動数の設計自由度が高く、流体励起振動の起こる流速の低速化を図ることが可能となる。振動子3の固有振動数は、例えば、100Hzである。この場合、発電装置100は、駆動回路5が振動子3を超音波領域の下限の半分程度の周波数(例えば、10kHz)の振動数で振動させるようにしてもよい。
発電装置100は、駆動回路5の電源として例えば二次電池を備えた構成としてもよい。また、発電装置100は、駆動回路5の電源として外部電源を利用するように構成してもよい。
1 振動発電素子
2 支持部
3 振動子
3a 自由端
5 駆動回路
7 蓄電部
8 制御回路
9 センサ部(デバイス)
10 無線送信部(デバイス)
32 圧電変換部
100 発電装置

Claims (4)

  1. 振動発電素子と、駆動回路と、を備え、
    前記振動発電素子は、支持部と、圧電変換部を有し前記支持部に揺動自在に支持された振動子と、を備え、
    前記駆動回路は、所定のタイミングで前記圧電変換部に電圧を印加することによって、前記振動子を、前記振動子の固有振動数よりも大きな振動数で振動させるように構成されている、
    ことを特徴とする発電装置。
  2. 前記駆動回路は、前記振動子を超音波領域の振動数で振動させるように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の発電装置。
  3. 前記支持部は、平面視形状が枠状であり、
    前記振動子は、平面視において自由端が前記支持部の内側にあり、
    前記振動子は、振動していない状態での側面視において、反っている、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の発電装置。
  4. 前記振動発電素子で発生した電気エネルギを蓄電する蓄電部と、前記蓄電部の出力を利用して動作するデバイスと、前記駆動回路及び前記デバイスを制御する制御回路と、を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発電装置。
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