JP7294169B2 - 表示装置 - Google Patents

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本開示は、虚像を利用して表示を行う表示装置に関する。
従来、自動車に搭載される表示装置(即ち、車載ディスプレイ)として、特許文献1に記載のような表示装置が知られている。例えば、ミラー(即ち、反射鏡)等を用いて、表示像である虚像を表示する虚像方式の表示装置が知られている。
この種の表示装置では、例えば図14の左図に示すように、例えばバックライトを備えた表示器P1等から、反射鏡P2に対して、文字や映像等の画像を表示する光を照射し、その光を反射鏡にて運転者等の乗員側に反射させることで、あたかも反射鏡の後方に画像があるように表示している。つまり、反射鏡にて画像の虚像を表示している。
ところで、近年の車載の表示装置では、多くの表示を行うことが望まれているので、その対策として、反射鏡の表面の反射面の面積(即ち、表示面積)を大きくする方法が考えられる。例えば、300mm~1000mmのような長尺の反射面も考えられる。また、反射鏡の反射面の面積を大きくしない場合でも、複数の反射鏡を用いて各反射面の合計の面積(即ち、表示面積)を大きくする方法も考えられる。
特許第6513784号公報
しかしながら、反射鏡の反射面を大型化したり、複数の反射鏡を用いる場合には、表示面積が大きくなるので、多くの表示ができるという利点があるものの、下記のような不具合が発生する恐れがある。
例えば、反射鏡の反射率(即ち、反射面の反射率)が高い場合、例えば反射率が60%以上の場合には、反射面に周辺風景や光源が映り易くなり、表示の煩雑さが増加するという恐れがある。
また、図14の右図に示すように、表示器の端面や表示器の保持枠P3の虚像が見えたり、非表示エリアと表示エリアとの差などが視認し易くなる。そのため、シームレス感が低減して、外観や見栄えが悪くなるという恐れがある。
さらに、表示器の表面と反射面との間で光が複数回反射して、二重像や迷光が発生する恐れがある。
このような反射鏡を用いた場合の不具合は、表示面積が大きくなると目立ち易くなるので、その対策が求められる。
本開示の一つの局面は、反射鏡の表示面積を大きくした場合の不具合の発生を抑制できる技術を提供することにある。
本開示の一態様の表示装置(1)は、虚像による表示を行う表示装置であり、表示器(15)及び反射鏡(17)を有する表示部(21)と、制御部(19、S120)とを備えている。
表示器は、光を発生するように構成されている。
反射鏡は、表示器から入射する光を反射させて虚像による表示を行うように構成されているとともに、光の反射率が調整可能なように構成されている。
制御部は、反射鏡の反射率を制御するように構成されている。
このような構成により、本開示では、例えば、反射鏡の反射率が高く、上述したような不具合が発生し易いときには、そのような不具合が発生することを抑制するように反射率を調節することができる。
つまり、本開示では、例えば、車室外や車室内など、周囲の明るさ等の状況に合せて、反射鏡の反射率を制御することができるので、周辺の風景等の映り込みを抑制することができる。また、シームレス感を高めて外観や見栄えを良くすることができる。さらに、二重像や迷光の発生を抑制することができる。
そのため、例えば、反射鏡にて光を反射させて表示する部分の面積(即ち、表示面積)を大きくした場合、例えば一つの反射鏡の表示面積を大きくしたり、複数の反射鏡を用いて合計の表示面積を大きくした場合でも、反射鏡の反射率を制御することによって、上述した不具合を効果的に抑制することが可能である。
なお、この欄及び特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
第1実施形態の表示装置を備えた車両の内部を側方から見たように示す説明図。 第1実施形態の表示装置の表示部を運転者側から見た状態を示す斜視図。 第1実施形態の表示装置等の電気的構成を示すブロック図。 第1実施形態の表示制御装置による制御処理を示すフローチャート。 第2実施形態において、車両外の照明灯の光の入射状態を示す説明図。 第2実施形態の表示制御装置による制御処理を示すフローチャート。 第3実施形態の表示制御装置による制御処理を示すフローチャート。 第4実施形態の表示制御装置による制御処理を示すフローチャート。 第5実施形態の表示制御装置による制御処理を示すフローチャート。 第6実施形態の(6a)の場合の表示制御装置による制御処理を示すフローチャート。 第6実施形態の(6b)の場合の表示制御装置による制御処理を示すフローチャート。 第6実施形態の(6c)の場合の表示制御装置による制御処理を示すフローチャート。 第6実施形態の(6d)の場合の表示制御装置による制御処理を示すフローチャート。 従来技術を示す説明図。
以下に、本開示の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
[1.第1実施形態]
[1-1.全体構成]
まず、本第1実施形態の表示装置の全体構成について説明する。
図1に示すように、本第1実施形態の表示装置1は、自動車である車両3に搭載されて、運転者(即ち、ドライバ)等の乗員に対して、文字や記号や映像等の各種の画像を表示する装置である。即ち、車載ディスプレイである。
この表示装置1は、運転席や助手席の前方のダッシュボード5に配置されている。詳しくは、ウインドシールド(即ち、フロントウインド)7の下方にダッシュボード5が配置され、ダッシュボード5は、その上面側に、各種の計器類を装着するインストルメントパネル(即ち、IPパネル)9を備えている。IPパネル9の運転席及び助手席側(即ち、車両3の後方側)には、遮光板であるバイザー11が車両3の後方側に張り出している。
前記表示装置1は、バイザー11の下側に配置され、この表示装置1にて表示された画像が、運転席や助手席に着座した乗員によって視認可能となっている。なお、表示される画像は、後述するように虚像(即ち、表示像)であるので、乗員は虚像を視認することになる。
[1-2.表示装置の構成]
次に、表示装置1の機械的な構成について詳細に説明する。
図1に示すように、表示装置1は、光を発する表示器15と、光を反射する反射鏡17と、後述する図3に記載の表示制御装置(即ち、制御部)19とを備えている。
この表示器15と反射鏡17とによって、光によって画像を表示する機械的な構成である表示部21が構成されており、この表示部21が、ダッシュボード5に配置されている。なお、表示制御装置19は、表示部21と離れた位置に配置されていてもよい。
表示器15は、発生する光によって、文字や記号や映像等の各種の画像を表示することが可能な装置である。つまり、表示器15は、表示制御装置19からの制御信号に基づいて、文字や記号や映像等の各種の画像を表示することが可能な装置である。
表示器15としては、例えば、有機LED等のLEDを利用して画像の表示が可能な例えば平板形状の装置を採用できる。なお、LEDは、Light Emitting Diodeの略である。また、表示器15として、バックライトを備えた液晶ディスプレイを採用してもよい。
この表示器15は、バイザー11の下面に取り付けられており、画像を表示する表面である表示面23を下方に向けて配置されている。つまり、表示器15は、自身の下方に配置された反射鏡17に向けて光を照射するように構成されている。
反射鏡17は、表示器15から照射された光を反射する例えば平板状のミラーであり、例えば、水平方向に対して例えば40度の角度で、運転者側(即ち、図1の右側)ほど位置が低くなるように傾斜している。なお、反射鏡17の表示器15側の表面は光を反射する反射面25となっている。
特に本第1実施形態では、反射鏡17として、光を反射する割合である反射率を調整可能なものを用いている。例えば、反射鏡17として、ガスクロミックミラー、エレクトロクロミックミラー、液晶シャッターを備えたミラー等を採用することができる。この反射鏡17は、後述するように、表示制御装置19からの制御信号によって、自身の反射率を調整することが可能である。
この反射鏡17は、図2に示すように、その平面形状は左右方向に長い台形であり、反射鏡17の表側の表面(即ち、反射面)25に、表示器15の画像が表示される表示領域27が設けられている。なお、表示領域27の表面形状は、表示器15の表面形状(例えば、長方形)と同じである。
そして、上述した図1に示すように、表示装置1、詳しくは表示部21では、表示器15は、反射鏡17の表側にて且つ上方にて、画像を表示する表示面23を下方に向けて配置されているので、自身が表示する画像が反射鏡17にて反射することにより、運転者が視認可能となっている。
詳しくは、表示器15からの実像である画像の光が、反射鏡17の表側の反射面25で反射した場合には、その反射光を見た運転者は、あたかも反射鏡17の裏側の所定の位置に、その実像があるかのように認識する。つまり、運転者の視線方向の所定の位置に、実際には無い虚像を認識する。すなわち、反射鏡17にて見ることができる画像は、反射鏡17の裏側にて形成される虚像である。なお、図1では、虚像をKで示す。
後に詳述するように、本第1実施形態では、表示器15から反射鏡17に照射された光は、反射鏡17の反射率に応じて、運転者側に反射するので、反射鏡17の裏側に形成される虚像の明るさ(即ち、輝度)は、反射率に応じて変化する。また、表示器15に表示される画像の明るさ(即ち、輝度)によっても、虚像の輝度は変化する。
つまり、このような反射鏡17を用いた表示装置1では、表示器15の輝度や反射鏡17の反射率によって、反射鏡17にて結像される虚像の輝度を設定することができる。
[1-3.表示装置の電気的構成]
次に、表示装置1等の電気的構成について説明する。
図3に示すように、表示装置1は、表示装置1を制御する表示制御装置19を備えており、表示制御装置19には、車両3の走行等の動作を制御する車両制御装置29が接続されている。
表示制御装置19は、CPU、ROM、RAM、及びフラッシュメモリ等の半導体メモリを備えた周知のマイクロコンピュータ(即ち、マイコン)31を備えている。表示制御装置19は、CPUが非遷移有形記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより各機能が実現されるよう構成されている。本第1実施形態では、半導体メモリが、プログラムを格納した非遷移有形記録媒体に該当する。
なお、表示制御装置19が備えるマイクロコンピュータ31の数は1つでも複数でもよい。また、表示制御装置19により実現される各種機能は、CPUがプログラムを実行することによって実現することに限るものではなく、その一部又は全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。
表示制御装置19には、上述した表示部21として、表示器15と反射鏡17とが接続されている。また、表示制御装置19には、車両3の状態や周囲の状況等を検出するセンサ部33が接続されている。センサ部33としては、照度センサ35、温度センサ37、車外用カメラ39、車内用カメラ41等が挙げられる。
照度センサ35は、車室内に配置されて車室内の明るさ(例えば、照度)を検出するセンサである。なお、照度センサ35以外に、公知の日射センサを用いることができる。これらのセンサにより、車外からの日射の影響や程度を検出することができる。
温度センサ37は、例えば表示装置1の表示器15やその近傍に配置されて、表示器15の温度を直接又は間接的に検出するセンサである。なお、温度センサ37が、表示器15に配置されている場合には、表示器15の温度を直接に検出することができる。また、温度センサ37が、表示器15の近傍、例えば、表示部21内における表示器15の近傍、IPパネル9、バイザー11、ダッシュボード5等に配置されている場合には、表示器15の温度を間接的に検知することができる。即ち、温度センサ37は、表示器15の温度を直接に検出したり、或いは、推定できる場所に配置されていればよい。
車外用カメラ39としては、例えば周知のCCDカメラ等を採用できる。この車外用カメラ39によって、車両3の周囲を撮影できるので、その撮影された画像に基づいて、車室内に光が差し込むようなランプ等の光源を検出することができる。
車内用カメラ41としては、例えば周知のCCDカメラ等を採用できる。この車内用カメラ41によって、車室内の乗員等を撮影できるので、その撮影された画像に基づいて、乗員の着座位置や、乗員がサングラスをかけていること等を検出することができる。また、前記画像に基づいて、車室内の明るさや各種の表示装置の点灯状態(例えば、輝度)等を検出することが可能である。
なお、上述した車両制御装置29により、車両3の走行状態を制御する公知の各種の制御、例えばエンジンやブレーキの制御等を行うことができる。また、自動運転を行う車両3においては、車両制御装置29にて、車両3の自動運転の制御を行うことができる。なお、自動運転としては、例えば運転者がステアリングホイール49(例えば、図1参照)から手を離すことができるレベル以上の自動運転が挙げられる。
そして、本第1実施形態では、表示制御装置19から表示器15に対して制御信号を送信することにより、表示器15の動作を制御することができる。つまり、表示器15にて、各種の文字や記号や映像等の画像を表示することができる。また、画像を表示する際の輝度を制御することができる。
また、表示制御装置19から反射鏡17に対して制御信号を送信することにより、反射鏡17の動作を制御することができる。つまり、反射鏡17にて光を反射する程度を示す反射率を調整することができる。
照度センサ35から表示制御装置19に対して、照度センサ35にて検出した明るさを示す信号が出力される。
温度センサ37から表示制御装置19に対して、温度センサ37にて検出した温度を示す信号が出力される。
車外用カメラ39から表示制御装置19に対して、車外用カメラ39にて撮影された車外の画像を示す信号が出力される。
車内用カメラ41から表示制御装置19に対して、車内用カメラ41にて撮影された車内の画像を示す信号が出力される。
なお、半導体メモリには、例えば、表示器15の明るさ(即ち、輝度)の制御や、反射鏡17の反射率の制御を行うための各種のデータが記憶されている。例えば、目的とする虚像の輝度を得るために、表示器15の輝度や反射鏡17の反射率をどのように制御するか等のデータが記憶されている。また、周囲の明るさに応じて、表示器15の輝度や反射鏡17の反射率をどのように制御するか等のデータが記憶されている。
[1-4.表示制御装置の処理]
次に、表示制御装置19の処理のうち、虚像の輝度を目的とする輝度に調節するための制御の処理について説明する。本処理は、車両3の走行中や停車中等において、即ちイグニッションスイッチがオンの場合に、所定期間毎に繰り返して実施される。
図4に示すように、ステップ(即ち、図4のS)100にて、照度センサ35からの信号を取得する。そして、照度センサ35からの信号に基づいて、照度センサ35の周囲(例えば、車室内)の明るさを検出する。なお、車両3の周囲の明るさ(即ち、周囲環境の明るさ)が、昼や夜等のように変化した場合には、通常、車室内の明るさも同様に変化するので、照度センサ35によって、車両3の周囲の明るさを検出するということもできる。
続くS110では、車両3の周囲又は車室内の明るさ、即ち、周囲の明るさが、それ以前より暗くなったか否かを、明るさを示す値(例えば、照度)に基づいて判定する。ここで肯定判断されるとS120に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
例えば車室内の明るさが、昼間の明るい状態から夜間のような暗い状態となったか否かを判定する。詳しくは、明るさを示す値(例えば、照度)を用いて、車室内の明るさが、昼間の明るさを示す値から、夜間や照明の少ないトンネル等の暗所の明るさを示す値に変化しかた否かを判定する。なお、以下では、夜間や暗所を夜間等と称する。
なお、車両3外の環境の明るさは、通常、徐々に変化するので、明るさの明暗を判断する判定値を決めておき、その判定値以上か否かによって明暗を判定する。つまり、ここでは、例えば、前記判定値以上の明るさの場合には昼間とし、前記判定値未満の明るさの場合には夜間等としている。
S120では、虚像の輝度を低減するために、反射鏡17の反射率の制御や表示器15で表示する画像の輝度の制御を行う。つまり、周囲が暗くなった場合に、周囲が明るい場合と同様な高い輝度で虚像の表示を行うと、運転者等はその表示がまぶしく感じられるので、虚像の輝度を低減する制御を行う。
なお、表示器15がLEDの場合には、LED自体の輝度を制御し、表示器15が液晶ディスプレイの場合には、バックライトの輝度の制御を行う。なお、以下では、LED自体の輝度の制御やバックライトの輝度の制御を、単に、表示器15の輝度の制御と称する。
ここで、明るさが昼間から夜間等の状態に変化した場合に、即ち、周囲が暗くなった場合に、虚像の輝度を低減するための(A)~(D)の方法を、下記表1に記す。
Figure 0007294169000001
この表1に記載のように、(A)の場合には、反射鏡17の反射率は昼間の反射率を維持し、表示器15の輝度は昼間よりも低減する。つまり、表示器15の輝度の低減によって、虚像の輝度を低減する。なお、表示器15の輝度を低減する場合には、表示器15の消費電力を低減できる。
(B)の場合には、反射鏡17の反射率は昼間の反射率より低減し、表示器15の輝度は昼間の輝度を維持する。つまり、反射率の低減によって、虚像の輝度を低減する
(C)の場合には、反射鏡17の反射率は昼間の反射率より大幅に低減し、表示器15の輝度は昼間の輝度より増加させる。つまり、表示器15の輝度は増加するが、反射率を大きく低減することによって、虚像の輝度を低減する。
(D)の場合には、反射鏡17の反射率は昼間の反射率より増加させ、表示器15の輝度は昼間の輝度より大幅に低減する。つまり、反射率は増加するが、表示器15の輝度を大幅に低減することにより、虚像の輝度を低減する。
[1-5.効果]
上記第1実施形態では、以下の効果を得ることができる。
(1a)本第1実施形態は、表示器15及び反射鏡17を有する表示部21と、表示制御装置19とを備えている。
このような構成により、第1実施形態では、反射鏡17の反射率が高く、上述したような不具合が発生し易いときには、そのような不具合が発生することを抑制するように反射率を調節することができる。
つまり、第1実施形態では、反射鏡17を利用した表示の視認に影響を与える空間である周囲の明るさに応じて、反射鏡17の反射率を制御することができる。例えば、昼や夜等における車両3の周囲の明るさ、従って、車室内の明るさに応じて、反射鏡17の反射率を制御することができる。そのため、車両3の周辺の風景等の映り込みを抑制することができる。また、シームレス感を高めて表示器25等の外観や見栄えを良くすることができる。さらに、二重像や迷光の発生を抑制することができる。
そのため、反射鏡17にて光を反射させて表示する部分の面積(即ち、表示面積)を大きくした場合、例えば一つの反射鏡17の表示面積を大きくしたり、複数の反射鏡17を用いて合計の表示面積を大きくした場合でも、反射鏡17の反射率を制御することによって、上述した不具合が目立ちにくくなるので、不具合を効果的に抑制することが可能である。
(1b)本第1実施形態では、表示制御装置19は、反射鏡17の反射率の制御と表示器15の輝度の制御とを行うことが可能である。
従って、昼や夜等による車両3の周囲や車室内の明るさに応じて、例えば反射鏡17の周囲の明るさに応じて、反射鏡17の反射率の制御と表示器15の輝度の制御とを行うことができる。
なお、反射率の制御としては、反射率を増加又は低減又は維持する制御が挙げられる。また、表示器15の輝度の制御としては、輝度を増加又は低減又は維持する制御が挙げられる。
(1c)本第1実施形態では、虚像(即ち、表示像)を目的とする明るさ(即ち、輝度)で表示するために、例えば、虚像の輝度を目的とする所定の低い輝度にするために、反射鏡17の反射率の制御と表示器15の輝度の制御とを組み合わせた制御を行うことができる。
例えば、夜間等で車両2の周囲が暗くなった場合、従って表示器15の周囲の車室内が暗くなった場合には、虚像の輝度を低減するために、反射鏡17の反射率の制御と表示器15の輝度の制御とを組み合わせた制御を行うことができる。例えば、反射鏡17の反射率を増加させるとともに、表示器15の輝度を低減する制御を行うことができる。
これによって、虚像のまぶしさを低減して、虚像の視認性を高めることができる。また、このように表示器15の輝度を低減する場合には、表示器15の消費電力を低減することができる。
なお、車室内の明るさが、それ以前より明るくなった場合には、虚像の輝度を増加させる制御を行ってもよい。例えば、反射鏡17の反射率を低減するとともに、表示器15の輝度を増加させる制御を行ってもよい。これによって、周囲が明るい場合に、虚像の視認性を高めることができる。
[1-6.文言の対応関係]
本第1実施形態と本開示との関係において、表示装置1が表示装置に対応し、表示器15が表示器に対応し、反射鏡17が反射鏡に対応し、表示部21が表示部に対応し、表示制御装置19が制御部に対応する。
[2.第2実施形態]
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、以下では主として第1実施形態との相違点について説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
本第2実施形態は、車両3の周囲に存在する人工のライト等の光源の有無、及び/又は、その光源の近接の状態に応じて、少なくとも、反射鏡17の反射率の制御を行う。
(2a)まず、制御の概要を説明する。
例えば、車両3の走行中などには、車両3の側方や後方から、車室内に低い角度で入ってくるヘッドライトの光がある。また、図5に示すように、トンネル内や高速道路で、車両3の周囲から、フロントウインド7やサイドウインド51を介して車室内に入ってくる照明灯53の光がある。
このような光は、反射鏡17にて反射して、特に夜間等のように周囲が暗い場合には、表示装置1にて表示する画像(即ち、虚像である表示像)の視認性を低下させる。
そこで、本第2実施形態では、運転者の視認性を高めるために、下記の図6に示すように、反射鏡17の反射率等の制御を行う。
(2b)次に、本第2実施形態の制御処理を説明する。
図6に示すように、S200では、例えば車外用カメラ39から、その撮影された画像を取得する。
続くS210では、車外用カメラ39で撮影された画像から、車両3の周囲にヘッドライトの光や照明灯53の光(即ち、光源)があるか否かを判定する。つまり、それらの光が車両3に当たっている状態か否かを判定する。ここで肯定判断されるとS220に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
なお、ヘッドライトの光や照明灯53の光は、周囲の暗さに対して一部の箇所のみが明るくなっていることにより判別することができる。
S220では、このままでは、ヘッドライトの光や照明灯53の光が反射鏡17で反射して表示像の視認性が低下するので、反射鏡17の反射率を低減する制御を行う。
続くS230では、表示像の視認性を高めるために、表示器15の輝度を増加させる制御を行って、一旦本処理を終了する。
なお、前記S210では、光源の有無を判定したが、前記S210とは別に又は前記S210に加えて、光源が接近しているか(即ち、近接の状態か)否かを判定してもよい。なお、近接の有無については、例えば、同じ光源について明るさが増加しているか否かによって判定することができる。
上述した制御によって、本第2実施形態は、第1実施形態と同様な効果を奏する。
また、本第2実施形態では、車両3の周囲の光源の光(即ち、外光)が車室内に入射するような場合、即ち、周囲の外光が反射鏡17に映り込んで、表示像の視認性が低下するような場合には、反射鏡17の反射率を低減するとともに、表示器15の輝度を増加させる制御を行う。
これにより、周囲の外光の映り込みが軽減し、表示像を見る際の煩雑さが低減し、しかも、表示像の輝度が十分に保持されているので、表示像の視認性が向上するという顕著な効果を奏する。
なお、周囲の光源が無くなった場合や光源が遠ざかる場合には、前記制御と逆の制御を行ってもよい。つまり、反射鏡17の反射率を増加させるとともに、表示器15の輝度を低減する制御を行ってもよい。
(2c)次に、本第2実施形態の効果を確認した実験例について説明する。
ここでは、夜間の状態を想定した。つまり、太陽光が無い状態を想定した。そして、下記表2に記載のように、スポットライトによる外光光源の入射輝度を設定し、反射鏡17の反射率と表示器15の輝度とを調節した場合に、反射鏡17における表示像の輝度と外光映り込みの輝度とを測定した。その結果を、同じく下記表2に記す。
Figure 0007294169000002
この表2から明らかなように、表2の上段に示す比較例(即ち、調整無し)では、100cd/mの外光光源がある場合に、反射率を制御しないで50%を維持し、且つ、表示器15の輝度も制御しないで30cd/mを維持した。この場合には、表示像の輝度は15cd/mであり、外光が映り込んだ部分の輝度は50cd/mであった。
それに対して、表2の下段に示す本第2実施形態(即ち、調整あり)では、100cd/mの外光光源がある場合には、反射率を50%から低減して10%とし、且つ、表示器15の輝度を増加させて150cd/mとした。この場合には、表示像の輝度は15cd/mを確保でき、外光が映り込んだ部分の輝度は10cd/mと低減した。
このように、本第2実施形態では、外光光源がある場合には、反射率を低減するとともに、表示器15の輝度を増加させるので、表示像の輝度を十分に確保でき、且つ、外光の映り込みを低減することができる。そのため、表示像の視認性が向上するという効果が得られることが分かる。
[3.第3実施形態]
第3実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、以下では主として第1実施形態との相違点について説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
本第3実施形態は、サンルーフやオープンカーのルーフ開閉に応じて、反射鏡17の反射率等を制御するものである。以下、詳細に説明する。
本第3実施形態の表示制御装置19では、図7に例示するように、S300にて、車室内の明るさに影響する特定の機器が作動したか否かを判定する。例えば、サンルーフやオープンカーのルーフを開くためのスイッチ等の操作がなされたか否かを判定する。ここで肯定判断されるとS310に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
S310では、サンルーフやオープンカーのルーフが開かれて、車室外の明るい外光が車室内に入射し、車室内の明るさが増加すると考えられる。そのため、このままでは、外光が反射鏡17で反射して表示像の視認性が低下するので、反射鏡17の反射率を低減する制御を行う。
続くS230では、表示像の視認性を高めるために、表示器15の輝度を増加させる制御を行って、一旦本処理を終了する。
本第3実施形態は、第2実施形態と同様な効果を奏する。なお、上述した処理は、夜間等には実施しないようにしてもよい。
なお、前記図7では、サンルーフやオープンカーのルーフが開かれて、車室内の明るさが増加する場合を例に挙げたが、サンルーフやオープンカーのルーフが閉じられて、車室内の明るさが低減する場合には、前記制御とは逆に、反射鏡17の反射率を増加させる制御を行うとともに、表示器15の輝度を低減する制御を行ってもよい。
[4.第4実施形態]
第4実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、以下では主として第1実施形態との相違点について説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
本第4実施形態は、運転支援機能を有する車両において、自動運転状態や駐車状態等において、例えば、リラックスモードやエンターテイメント表示モードに設定された場合に、反射鏡17の反射率等の制御を行うものである。
なお、リラックスモードとは、例えば夜間等において、室内灯の光量を少なくして、乗員をリラックスさせるモードである。また、エンターテイメント表示モードとは、車載の表示装置1以外のディスプレイ(例えば、エンターテイメント用ディスプレイ)で、テレビや映画やゲーム等を表示するモードである。
本第4実施形態では、例えば、ルーフディスプレイやエンターテイメント用ディスプレイや、その他の車室内の間接照明を用いる場合に、表示装置1にて画像の表示を行わないときには、反射鏡17の反射率を低減する制御を行う。
なお、ルーフディスプレイとは、例えば後席の乗員用に、天井等に配置されたディスプレイである。また、エンターテイメント用ディスプレイとは、テレビや映画やゲーム等を表示する娯楽用のディスプレイである。
以下、本第4実施形態の制御について説明する。
本第4実施形態の表示制御装置19では、図8に例示するように、S400にて、視覚に影響する特定の機器が作動したか否かを判定する。例えば、ルーフディスプレイやエンターテイメント用ディスプレイ、その他の車室内の間接照明が使用されているか(即ち、オンの状態か)否かを判定する。ここで肯定判断されるとS410に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
S410では、表示器15による画像の表示があるか否かを判定する。ここで否定判断されるとS420に進み、一方肯定判断されると一旦本処理を終了する。
S420では、反射鏡17の反射率を低減する制御を行い、一旦本処理を終了する。
本第4実施形態は、第1実施形態と同様な効果を奏する。
また、本第4実施形態では、ルーフディスプレイやエンターテイメント用ディスプレイが使用されている場合に、表示装置1の表示がされていないときには、反射鏡17の反射率を低減するので、各ディスプレイの視聴を妨げにくいという効果がある。また、他の間接照明が点灯されている場合にも、反射鏡17の反射率を低減するので、反射鏡17に間接照明の光が反射にくい。
よって、車室内の雰囲気が損なわれにくいという利点がある。つまり、各ディスプレイや間接照明の反射鏡17への映り込みが低減するので、余分な光が見えることによる煩雑さが低減し、映像等に対する没入感が増加するという利点がある。
また、リラックスモードに設定されている場合に、表示装置1の表示がされていないときには、反射鏡17の反射率を低減することにより、前記煩雑さを低減でき、リラックス効果を高めることができる。
なお、前記図8では、ルーフディスプレイやエンターテイメント用ディスプレイや間接照明が使用され、表示装置1の表示がされていないときには、反射鏡17の反射率を低減する制御を行う例を挙げたが、前記制御とは逆に、ルーフディスプレイやエンターテイメント用ディスプレイや間接照明が使用されていない場合には、反射鏡17の反射率を増加させて、通常の状態に戻す制御を行ってもよい。
[5.第5実施形態]
第5実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、以下では主として第1実施形態との相違点について説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
本第5実施形態は、表示器15及び/又は表示器15の近傍の温度、又は、その温度に対応した指標に応じて、少なくとも、反射鏡17の反射率の制御を行うものである。
(5a)まず、制御の概要を説明する。
例えば、車両3のIPパネル9に配置される各種の機器の一部は、ある一定以上の温度となると、部品に損傷や変形が発生したり、機能不全を起こす恐れがある。なお、前記機器としては、表示器15に加え、例えば、メータ、CID、ヘッドアップディスプレイ等が挙げられる。なお、CIDは、Center Information Displayの略である。
例えば、真夏の晴天下に長時間車両3が放置された場合には、日射の影響によって、車室内やIPパネル9の温度が上昇し、上述した各種の機器の不具合が発生する恐れがある。
そこで、本第5実施形態では、そのような場合には、表示器15における自己発熱を抑制して、表示器15やその近傍の温度上昇を抑制するために、表示器15の輝度を低減する制御を行う。
但し、単に表示器15の輝度を低減すると、表示像の視認性が低下することがあるので、必要に応じて反射鏡17の反射率を増加させる制御を行って、視認性を向上させる。
なお、前記温度対策として、予め反射率を高めておく方法も考えられるが、この場合には、上述した周辺風景の映り込みの増加等の各種の問題があるので、本第5実施形態では、温度対策の必要性がある場合に、反射率を増加させる制御を行う。
また、表示器15の近傍としては、例えば表示器15の輝度を制御した場合に、表示器15の近傍の機器の温度を所定の温度範囲よりも変化させることができる範囲が挙げられる。なお、当該近傍の機器については、温度変化を調べる実験等により判断することができる。
温度センサ37は、表示器15自体の温度を検出するように、表示器15に配置することが考えられる。また、温度センサ37を、表示器15の近傍の位置、例えば、ダッシュボード5、IPパネル9、バイザー11等の所定位置に配置して、表示器15の近傍の温度を検出してもよい。
或いは、表示器15やその近傍の温度を直接に検出する方法以外に、表示器15やその近傍の温度と対応関係があると考えられる位置(例えば、天井等の他の位置)の温度を測定し、その測定した温度から、表示器15やその近傍の温度を推定してもよい。
なお、温度に対応した指標としては、例えば日射量や日射時間などが挙げられる。例えば、日射時間が所定値以上の場合には、表示器15の温度が所定以上であると推定することができる。
(5b)次に、表示制御装置19にて実施される制御内容について説明する。
図9に示すように、S500では、温度センサ37からの信号に基づいて、表示器15又はその近傍の温度を取得する。
続くS510では、表示器15又はその近傍の温度が、前記機器に不具合が生じる恐れのある所定の温度以上に上昇したか否かを判定する。ここで肯定判断されるとS520に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
S520では、表示器15又はその近傍の温度が過度に上昇したので、その温度上昇を抑制するために、表示器15の輝度を低減する制御を行う。
続くS530では、表示器15の輝度の低減によって視認性が低下するので、視認性を高めるために、反射鏡17の反射率を増加させる制御を行って、一旦本処理を終了する。
上述した制御によって、本第5実施形態は、第1実施形態と同様な効果を奏する。
また、本第5実施形態では、表示器15やその近傍の温度が上昇した場合には、表示器15の輝度を低減する制御を行うとともに、反射鏡17の反射率を増加させる制御を行う。それによって、表示器15やその近傍の機器の温度上昇を抑制できるので、前記各種の機器の不具合の発生を抑制することができ、しかも、視認性も確保できる。
なお、表示器15やその近傍の温度が所定温度より下降した場合には、前記制御と逆の制御を行ってもよい。つまり、表示器15の輝度を増加させる制御を行うとともに、反射鏡17の反射率を低減する制御を行ってもよい。
(5c)次に、本第5実施形態の効果を確認した実験例a及び実験例bについて説明する。
(実験例a)
この実験例aでは、昼間において、日射によるもらい熱が少なく、車室内の温度が上昇しにくい状態を想定した。
そして、下記表3に記載のように、反射鏡17の反射率と表示器15の輝度とを設定した場合に、反射鏡17における表示像の輝度を測定した。その結果を、同じく下記表3に記す。
なお、表3及び下記表4において、「環境温度(ΔT-SUN)」とは、日射によって表示器15の温度が、所定の基準温度T1より上昇した温度を示している。また、「自己発熱(ΔT)」とは、表示器15にて表示を行った場合に、表示器15の温度が、所定の基準温度T2から上昇した温度を示している。
Figure 0007294169000003
この表3から明らかなように、日射によるもらい熱(即ち、環境影響)が少ない場合には、表示を十分に明るくするために、表示器15の輝度は初期値の600cd/mと高い値に設定されている。
そして、反射鏡17の反射率を調整しない場合、即ち、50%に維持する場合には、表示像の輝度は300cd/mと高く、視認性が良いことが分かる。
なお、表示像の輝度は過度に高める必要はない。なお、環境影響が少ない場合には、反射鏡17の反射率を調整(即ち、変更)しなくともよい。
この実験例aの場合には、環境影響が少ないので、表示器15の輝度が高い場合でも、環境影響と自己発熱とを合計した全体の温度変化が25℃と小さいことが分かる。
(実験例b)
この実験例bでは、昼間において、日射によるもらい熱が多く、車室内の温度が上昇し易い状態を想定した。
そして、下記表4に記載のように、反射鏡17の反射率と表示器15の輝度とを調節した場合に、反射鏡17における表示像の輝度を測定した。その結果を、同じく下記表4に記す。
Figure 0007294169000004
この表4から明らかなように、日射によるもらい熱(即ち、環境影響)が大きい場合には、反射鏡17の反射率を調整しなくても、即ち、反射率を50%に維持しても、表示器15の輝度を200cd/mと低めに設定することにより、全体の温度変化を抑制できることが分かる。但し、この場合には、表示像の輝度は100cd/mと低いので、視認性も低い状態である。
一方、反射鏡17の反射率を50%から90%に増加させた場合には、表示器15の輝度を200cd/mと低めに設定したときでも、表示像の輝度を180cd/mと高めることができるので、視認性を向上できることが分かる。なお、この場合には、全体の温度変化を抑制できることも分かる。
なお、ここでは、反射率の調整の有無にかかわらず、表示器15の輝度を維持したが、反射率を高める場合には、表示器15の輝度を低下させてもよい。
このように、本第5実施形態では、日射によるもらい熱が大きい場合には、表示器15の輝度を低減するとともに、反射率を増加させるので、上述した機器の温度による不具合の発生を抑制できるとともに、表示像の視認性を確保できるという効果が得られることが分かる。
[6.第6実施形態]
第6実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、以下では主として第1実施形態との相違点について説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
第6実施形態では、(6a)運転者による手動運転や運転者によらない自動運転、(6b)運転者の視線運動、(6c)運転者のサングラスの有無、(6d)助手席の乗員の有無、に応じて、反射鏡17の反射率を制御する。
以下、具体的に説明する。
(6a)まず、運転者による手動運転と運転者によらない自動運転とに応じて反射率を制御する例について説明する。
図10に示すように、表示制御装置19では、S600にて、例えば、車両制御装置29からの信号に基づいて、車両3が自動運転の状態であるか否かを判定する。ここで肯定判断されるとS610に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
なお、自動運転のレベルとしては、運転者の手をステアリングホイール49から離すことができるレベル以上が考えられる。
S610では、自動運転の状態であるので、反射鏡17の反射率を低減する制御を行って、一旦本処理を終了する。
このように、自動運転の場合には、表示装置1における運転に関する表示の必要性が低減するので、上述した制御を行うことによって、表示装置1から運転者の視野に過度の光が入射することによる煩雑さを低減することができる。
なお、自動運転から手動運転に切り替わった場合には、低減した反射率を増加させて、手動運転に合わせた反射率に戻す制御を行うことができる。
(6b)次に、運転者の視線運動に応じて反射率を制御する例について説明する。
図11に示すように、S700にて、例えば、車内用カメラ41の画像を取得する。
続くS710にて、前記画像に基づいて、運転者の視線の方向を検出する。なお、視線の方向を検出する制御は周知であるので、その説明は省略する。
続くS720にて、前記検出した視線の方向に基づいて、運転者が、表示装置1の表示エリア、即ち、反射鏡17の反射面25の表示領域27を目視しているか否かを判定する。ここで肯定判断されるとS730に進み、一方否定判断されるとS740に進む。
S730では、運転者が表示エリアを目視しているので、反射鏡17の反射率を増加させる制御を行い、一旦本処理を終了する。これにより、表示像の輝度が増加するので、視認性が向上する。
一方、S740では、運転者が車両3の前方を目視しているか否かを判定する。ここで肯定判断されるとS750に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
S750では、運転者が車両3の前方を目視しているので、反射鏡17の反射率を低減する制御を行い、一旦本処理を終了する。これにより、運転者の視野に反射鏡17からの光が入射することを抑制できるので、運転者の煩雑さを低減することができる。
(6c)次に、運転者のサングラスの有無に応じて反射率を制御する例について説明する。
図12に示すように、S800にて、例えば、車内用カメラ41の画像を取得する。
続くS810にて、前記画像に基づいて、運転者がサングラスを装着しているか否かを判定する。ここで肯定判断されるとS810に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。なお、サングラスの装着の有無は周知の画像認識の処理により判定できる。
S810では、運転者がサングラスを装着しているので、反射鏡17の反射率を増加させる制御を行い、一旦本処理を終了する。これにより、表示像の輝度が増加するので、視認性が向上する。
(6d)次に、助手席の乗員の有無に応じて反射率を制御する例について説明する。
図13に示すように、S900にて、例えば、車内用カメラ41の画像を取得する。
続くS910にて、前記画像に基づいて、助手席に乗員が着座しているか否かを判定する。ここで否定判断されるとS910に進み、一方肯定判断されると一旦本処理を終了する。なお、助手席の着座の有無は周知の画像認識の処理により判定できる。
S910では、助手席に乗員が着座していないので、助手席向けの表示装置1の反射鏡17の反射率を低減する制御を行い、一旦本処理を終了する。
これにより、運転者の視野に助手席側の反射鏡17からの光が入射することを抑制できるので、運転者の煩雑さを低減することができる。
[7.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(7a)本開示は、上述した車載ディスプレイに限らず、各種のメータ、エアコンパネル、ナビディスプレイなどの各種の表示装置に適用できる。
(7b)本開示は、車載ディスプレイ等の反射鏡以外に、光の反射を利用して表示ができる各種の装置に適用できる。例えばヘッドアップディスプレイの表示部材であるコンバイナ等に適用することができる。
(7c)本開示では、反射鏡の反射率、即ち、反射鏡の反射面の反射率は、反射面全体で一様である必要はなく、機能や環境、例えば、車両の周辺の外光光源、日射、温度、乗員等に応じて、適宜設定してもよい。
例えば、反射面を複数のエリアに区分し、各エリアに任意の反射率を設定してもよい。つまり、各エリア間に反射率差を設けるように設定してもよい。
また、反射面の左右、上下、中央と外周などにおいて、特定の方向に段階的に反射率が変化するように設定してもよい。例えば、反射率が徐々に増加又は減少するように設定してもよい。例えば、特定方向に、反射率差が生じるように設定してもよい。
(7d)周囲の明るさとしては、反射鏡の表示の視認に影響を与える範囲(即ち、空間)である周囲の明るさが挙げられる。例えば、車両の周囲の明るさ、室内の明るさ、反射鏡の反射面側の周囲の明るさが挙げられる。例えば、運転者等のように、反射鏡にて表示される画像を視認する人(例えば、乗員)がいる空間の明るさが挙げられる。
(7e)本開示に記載の表示装置の制御部およびその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。
あるいは、本開示に記載の表示装置の制御部およびその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。
もしくは、本開示に記載の表示装置の制御部およびその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。
また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されてもよい。表示装置の制御部に含まれる各部の機能を実現する手法には、必ずしもソフトウェアが含まれている必要はなく、その全部の機能が、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現されてもよい。
(7f)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加または置換してもよい。
(7g)上述した表示装置の制御部の他、当該制御部を構成要素とするシステム、当該制御部としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移有形記録媒体、制御方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
1:表示装置、15:表示器、17:反射鏡、19:表示制御装置 21:表示部

Claims (8)

  1. 虚像による表示を行う表示装置(1)であって、
    光を発生するように構成された表示器(15)と、前記表示器から入射する光を反射させて前記虚像による表示を行うように構成された反射鏡(17)と、を有する表示部(21)を備えるとともに、
    前記反射鏡は、光の反射率が調整可能なように構成されており、
    更に、前記反射鏡の反射率の制御と、前記表示器にて発生する光の輝度の制御と、を行うことが可能なように構成された制御部(19、S120)を備え、
    前記制御部は、前記虚像の明るさを低減する場合には、前記反射鏡の反射率を増加させる制御と、前記表示器にて発生する光の輝度を低減する制御と、を行うように構成された、
    表示装置。
  2. 虚像による表示を行う表示装置(1)であって、
    光を発生するように構成された表示器(15)と、前記表示器から入射する光を反射させて前記虚像による表示を行うように構成された反射鏡(17)と、を有する表示部(21)を備えるとともに、
    前記反射鏡は、光の反射率が調整可能なように構成されており、
    更に、前記反射鏡の反射率を制御するように構成された制御部(19、S120)を備え、
    前記表示器及び/又は前記表示器の近傍の温度、又は、前記温度に対応した指標に応じて、少なくとも、前記反射鏡の反射率の制御を行うように構成された、
    表示装置。
  3. 請求項2に記載の表示装置であって、
    前記制御部は、前記反射鏡の反射率の制御と、前記表示器にて発生する光の輝度の制御と、を行うことが可能なように構成された、
    表示装置。
  4. 請求項1又は請求項3に記載の表示装置であって、
    前記制御部は、前記虚像を目的とする明るさで表示するために、前記反射鏡の反射率の制御と、前記表示器にて発生する光の輝度の制御と、を組み合わせた制御を行うように構成された、
    表示装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の表示装置であって、
    前記制御部は、前記表示の視認に影響を与える空間である周囲の明るさに応じて、前記反射鏡の反射率を制御するように構成された、
    表示装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の表示装置であって、
    前記表示装置が搭載された車両の周囲に存在する光源の有無、及び/又は、前記光源の近接の状態に応じて、少なくとも、前記反射鏡の反射率の制御を行うように構成された、
    表示装置。
  7. 虚像による表示を行う表示装置(1)であって、
    光を発生するように構成された表示器(15)と、前記表示器から入射する光を反射させて前記虚像による表示を行うように構成された反射鏡(17)と、を有する表示部(21)を備えるとともに、
    前記反射鏡は、光の反射率が調整可能なように構成されており、
    更に、前記反射鏡の反射率の制御と、前記表示器にて発生する光の輝度の制御と、を行うことが可能なように構成された制御部(19、S120)を備え、
    前記制御部は、前記虚像の明るさを増加させる場合に、前記反射鏡の反射率を低減する制御と、前記表示器にて発生する光の輝度を増加させる制御と、を行うように構成された、
    表示装置。
  8. 虚像による表示を行う表示装置(1)であって、
    光を発生するように構成された表示器(15)と、前記表示器から入射する光を反射させて前記虚像による表示を行うように構成された反射鏡(17)と、を有する表示部(21)を備えるとともに、
    前記反射鏡は、光の反射率が調整可能なように構成されており、
    更に、前記反射鏡の反射率の制御と、前記表示器にて発生する光の輝度の制御と、を行うことが可能なように構成された制御部(19、S120)を備え、
    前記制御部は、前記表示の視認に影響を与える空間である周囲の明るさが所定以上の場合に、前記反射鏡の反射率を低減する制御と、前記表示器にて発生する光の輝度を増加させる制御と、を行うように構成された、
    表示装置。
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