以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
[電動ポンプシステムの構成]
図1~図7を参照して、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態による電動ポンプシステム100は、図1に示すように、タンク1に流入する水を排水するように構成されている。また、電動ポンプシステム100は、図1に示すように、タンク1と、配線2a、2bおよび2cと、2つの水中電動ポンプ3aおよび3bと、水位検知部4と、電動ポンプ制御ユニット5とを備えている。水位検知部4は、水中電動ポンプ3aに設置されている。なお、水中電動ポンプ3aは、特許請求の範囲の「電動ポンプ」および「第1電動ポンプ」の一例である。また、水中電動ポンプ3bは、特許請求の範囲の「電動ポンプ」および「第2電動ポンプ」の一例である。また、水位検知部4は、水中電動ポンプ3bに設置してもよい。
タンク1は、流入される汚水などの液体を貯留するように構成されている。たとえば、タンク1は、家屋の地下に設けられる浄化槽などである。
水中電動ポンプ3aと、電動ポンプ制御ユニット5とは、配線2aにより互いに電気的に接続されている。また、水中電動ポンプ3bと、電動ポンプ制御ユニット5とは、配線2bにより互いに電気的に接続されている。また、水位検知部4と電動ポンプ制御ユニット5とは、配線2cにより互いに電気的に接続されている。
電動ポンプ制御ユニット5は、制御基板6aと、絶縁検出基板6bと、通信基板6cと、制御基板6aと絶縁検出基板6bと通信基板6cとを収容する基板ケース部7とを備えている。基板ケース部7は、家屋などの壁面に設けられた屋外コンセントBに対して制御基板6aを固定するように構成されている。基板ケース部7は、屋外コンセントBを収容する屋外コンセント収容部71を含む。屋外コンセントBは、例えば2つのプラグ差込口を下方側に有している。なお、基板ケース部7は、特許請求の範囲の「ケース部」の一例である。
ここで、以下の説明では、壁面に直交する方向を前後方向(Y方向)とする。また、上下方向(Z方向)および前後方向に直交する方向を左右方向(X方向)とする。
2つの水中電動ポンプ3aおよび3bは、タンク1内(底)に配置されている。また、水中電動ポンプ3aおよび3bは、それぞれ、排水管C1およびC2が接続されており、排水管C1およびC2を介して、タンク1内の液体を外部に排出するように構成されている。また、水中電動ポンプ3aおよび3bは、それぞれ、配線2aおよび2bを介して、電動ポンプ制御ユニット5から電力が供給される。また、水中電動ポンプ3aおよび3bは、電動ポンプ制御ユニット5による制御の下、交互あるいは同時に運転されるように構成されている。詳細については後述する。
水位検知部4は、配線2cを介して、電動ポンプ制御ユニット5から電力が供給される。また、水位検知部4は、複数の水中電動ポンプ3aおよび3bにより排水される領域であるタンク1内の水位を検知するように構成されている。具体的には、水位検知部4は、タンク1から水を排水する必要があるON水位と、タンク1から水が略抜けて、水を排水する必要がないOFF水位とを検知するように構成されている。つまり、ON水位は、水位検知部4がONになる位置の水位であり、OFF水位は、水位検知部4がOFFになる位置の水位である。水位検知部4は、水位検知信号を電動ポンプ制御ユニット5(制御基板6a)に送信するように構成されている。また、水位検知部4は、たとえば、フロート式スイッチや、電極式スイッチなどにより構成されている。
図2に示すように、電動ポンプシステム100は、管理装置200と通信可能に構成されている。具体的には、電動ポンプシステム100には、通信基板6cに接続された通信アンテナ84bと、通信基板6cに配置された通信回路部84aとが設けられている。電動ポンプシステム100は、通信アンテナ84bにより無線信号を送受信するように構成されている。また、複数の電動ポンプシステム100は、ネットワークNを介して、管理装置200と通信可能に構成されている。たとえば、電動ポンプシステム100(通信回路部84a)と管理装置200とは、LPWA(Low Power Wide Area)無線により通信可能に構成されている。なお、通信回路部84aおよび通信アンテナ84bは、特許請求の範囲の「無線送信部」の一例である。
電動ポンプシステム100(通信回路部84a)は、管理装置200に、所定の通信周期で、情報を無線送信するように構成されている。たとえば、電動ポンプシステム100は、管理装置200に対して、運転時間情報Daと、運転回数情報Dbとを無線送信するように構成されている。また、電動ポンプシステム100は、後述する絶縁抵抗R1またはR2が警告レベルRbになった場合、または、水中電動ポンプ3aまたは3bの運転時間が後述する時間Tdを連続して超過した回数が警告回数となった場合に、警告信号Saを管理装置200に対して無線送信するように構成されている。また、電動ポンプシステム100(通信回路部84a)は、絶縁抵抗R1またはR2が故障レベルRcになった場合、または、水中電動ポンプ3aまたは3bの運転時間が後述する時間Tdを連続して超過した回数が故障回数となった場合に、故障信号Sbを管理装置200に対して無線送信するように構成されている。すなわち、絶縁抵抗R1またはR2が警告レベルRbになった場合または、水中電動ポンプ3aまたは3bの運転時間が後述する時間Tdを連続して超過する回数が警告回数となった場合には、所定の通信周期で管理装置200に送信される情報に、警告信号Saが含まれ、絶縁抵抗R1またはR2が故障レベルRcになった場合または、水中電動ポンプ3aまたは3bの運転時間が後述する時間Tdを連続して超過する回数が故障回数となった場合には、所定の通信周期で管理装置200に送信される情報に、故障信号Sbが含まれる。なお、時間Tdは、特許請求の範囲の「所定時間」の一例である。
管理装置200は、たとえば、電動ポンプシステム100を管理する管理業者の施設および電動ポンプシステム100を製造するメーカの施設の少なくとも一方に設けられている。そして、管理装置200は、制御部201と、通信部202と、管理装置側報知部203とを含む。制御部201は、管理装置200の各動作を制御するように構成されている。通信部202は、ネットワークNを介して、電動ポンプシステム100と無線通信可能に構成されている。
管理装置側報知部203は、警告信号Saを管理装置200が受信した場合に、複数の電動ポンプシステム100のうちのいずれの水中電動ポンプ3a(3b)の絶縁抵抗R1(R2)が警告レベルRbであるかを示す報知を行うように構成されている。また、管理装置側報知部203は、後述する故障信号Sbを管理装置200が受信した場合に、複数の電動ポンプシステム100のうちのいずれの水中電動ポンプ3a(3b)の絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcであるかを示す報知を行うように構成されている。管理装置側報知部203は、たとえば、報知として、ランプが点灯すること、表示部に報知内容を表示すること、および、音声出力部により報知内容を音声出力させることの少なくとも一つを含む。そして、管理装置側報知部203は、管理装置200が運転時間情報Daと運転回数情報Dbとを受信した場合に、管理装置側報知部203に含まれる表示部に運転時間情報Daと運転回数情報Dbとを表示させるように構成されている。
図3に示すように、制御基板6aには、制御回路部81aと、電源回路部81bと、一端が電源回路部81bに接続された配線を含む電源プラグ81cと、水中電動ポンプ3a用のコネクタ部81dと、水中電動ポンプ3b用のコネクタ部81eと、水位検知部4用のコネクタ部81fとが設けられている。図4に示すように、制御基板6aには、複数のLED82a、82b、82c、82d、82e、82f、82g、82hおよび82iが設けられている。なお、LED82c、82e、82fおよび82hは、それぞれ、特許請求の範囲の「報知部」の一例である。
また、図3に示すように、絶縁検出基板6bには、絶縁検出回路部83と、絶縁検出回路部83に接続されたアース線83a(図4参照)とが設けられている。絶縁検出回路部83には、入力部L1、L2、L3、L4およびL5と、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4およびSW5とが設けられている。また、基板ケース部7には、スイッチ部85が設けられている。スイッチ部85は、水中電動ポンプ3a用のスイッチ85aと、水中電動ポンプ3b用のスイッチ85bとを含む。スイッチ85aとスイッチ85bとは共に、いわゆる両切りスイッチとして構成されている。すなわち、スイッチ85a(スイッチ85b)は、水中電動ポンプ3a(水中電動ポンプ3b)と電源プラグ81cとを接続する単相交流線21aおよび21b(22aおよび22b)の両方を電気的に切断する状態と、電気的に接続する状態とを切り替え可能に構成されている。なお、絶縁検出回路部83は、特許請求の範囲の「絶縁抵抗検出部」の一例である。
そして、スイッチSW1は、単相交流線21aと入力部L1との間に配置されている。スイッチSW2は、単相交流線21bと入力部L2との間に配置されている。スイッチSW3は、単相交流線22aと入力部L3との間に配置されている。スイッチSW4は、単相交流線22bと入力部L4との間に配置されている。スイッチSW5は、アース端子E(図4参照)に接続されたアース線83aと入力部L5との間に配置されている。
図4に示すように、電源プラグ81cは、屋外コンセント収容部71に収容された屋外コンセントBに接続可能に構成されている。また、電源プラグ81cは、図3に示すように、制御基板6aに電力を供給するように構成されている。また、電源回路部81bは、屋外コンセントBからの電力を所定電圧(たとえばDC12V)に変圧するように構成されている。そして、電源回路部81bは、制御回路部81aと、絶縁検出回路部83と、水位検知部4と、制御基板6a上に実装されたLED82a~82iとのそれぞれに電力を供給するように構成されている。
また、コネクタ部81dには、一端がタンク1内に配置される水中電動ポンプ3aに接続される配線2a(図1参照)の他端が接続されている。コネクタ部81eには、一端がタンク1内に配置される水中電動ポンプ3bに接続される配線2b(図1参照)の他端が接続されている。コネクタ部81fには、一端がタンク1内に配置される水位検知部4に接続される配線2c(図1参照)の他端が接続されている。
基板ケース部7は、制御基板6aが取り付けられ、壁面に設けられた屋外コンセントBに対して固定されることにより、制御基板6aを壁面に設置するように構成されている。
電動ポンプ制御ユニット5(基板ケース部7)には、図5に示すように、モード切替操作部86aと、運転/停止操作部86bとが設けられている。モード切替操作部86aおよび運転/停止操作部86bとは、それぞれ、制御回路部81aに接続されている。そして、モード切替操作部86aは、自動で交互運転を行う自動運転モードと、手動で運転させるマニュアル運転モードとを切り替えるための操作を受け付けるように構成されている。また、運転/停止操作部86bは、運転/停止用のスイッチであり、マニュアル運転モード時に水中電動ポンプ3aまたは3bを手動で運転/停止させるために操作されるように構成されている。
LED82a~82iは、点灯状態により、水中電動ポンプ3aおよび3bの各種状態をユーザまたは作業者に報知するように構成されている。具体的には、LED82aは、電源のON/OFFを示すように構成されている。LED82bは、運転の状態を示すように構成されている。LED82dは、自動交互運転(自動運転モード)を示すように構成されている。LED82eは、1号ポンプ(水中電動ポンプ3a)が運転中であるか、次回運転ポンプとして待機中であるか、絶縁抵抗R1が正常レベルRa、警告レベルRbまたは故障レベルRcであるか、運転時間の連続超過回数が正常回数、警告回数または故障回数であるかを示すように構成されている。LED82fは、2号ポンプ(水中電動ポンプ3b)が運転中であるか、次回運転ポンプとして待機中であるか、絶縁抵抗R2が正常レベルRa、警告レベルRbまたは故障レベルRcであるか、運転時間の連続超過回数が正常回数、警告回数または故障回数であるかを示すように構成されている。ここで、正常回数は、たとえば、0回であり、警告回数は、たとえば、1回であり、故障回数は、たとえば、2回(2回以上の回数は全て故障回数)である。
また、LED82gは、手動運転(マニュアル運転モード)を示すように構成されている。また、LED82cは、水中電動ポンプ3aおよび3bの少なくとも一方の絶縁抵抗R1(R2)が、警告レベルRbであることを示すように構成されている。また、LED82hは、水中電動ポンプ3aおよび3bの少なくとも一方の絶縁抵抗R1(R2)が、故障レベルRcであることを示すように構成されている。また、LED82iは、水中電動ポンプ3aおよび3bの少なくとも一方の運転時間が時間Tdを超えた回数が所定回数連続することにより警告回数または故障回数となったことを示すように構成されている。つまり、LED82a~82iは、点灯、点滅により各部の運転状態や警告などを通知するように構成されている。
(交互運転に関する構成)
制御回路部81aは、タンク1内に設けられた水中電動ポンプ3aおよび3bの運転を制御するように構成されている。具体的には、制御回路部81aは、交互運転を行う自動運転モード時において、水位検知部4により検知した水位に基づいて、複数の水中電動ポンプ3aおよび3bの交互運転、あるいは、同時運転を制御するように構成されている。つまり、制御回路部81aは、タンク1内の水位がON水位以上になったことに基づいて、水中電動ポンプ3aおよび3bのうち一方を運転させて、タンク1内の水を排水させる。その後、制御回路部81aは、タンク1内の水位がOFF水位以下になったことに基づいて、運転中の水中電動ポンプ3aまたは3bの運転を停止させる。そして、制御回路部81aは、次に、タンク1内の水位がON水位以上になった場合は、水中電動ポンプ3aおよび3bのうち他方を運転させて、タンク1内の水を排水させる。また、異常増水等により、水中電動ポンプ3aまたは3bのいずれか一方だけでは一定時間内にタンク1内の水位が下がらない場合は、水中電動ポンプ3aおよび3bの双方を同時に運転させてタンク1内の水を排水させる。
また、制御回路部81aは、複数の水中電動ポンプ3aおよび3bに対する電力の供給を切り替えることにより、複数の水中電動ポンプ3aおよび3bの交互運転、あるいは、同時運転を制御するように構成されている。つまり、制御基板6aは、水中電動ポンプ3a(3b)に電力を供給することにより、水中電動ポンプ3a(3b)を運転させるとともに、水中電動ポンプ3a(3b)への電力の供給を停止することにより、水中電動ポンプ3a(3b)の運転を停止させるように構成されている。
(絶縁抵抗の検出に関する構成)
絶縁検出回路部83は、水中電動ポンプ3aの絶縁抵抗R1および水中電動ポンプ3bの絶縁抵抗R2を検出するように構成されている。具体的には、絶縁検出回路部83は、スイッチ85aおよび85bとスイッチSW2~SW4との各々が切断された状態(OFFの状態)で、かつ、スイッチSW1およびSW5が共に接続された状態(ONの状態)で、入力部L1に電圧を印加すること(電流を流すこと)により、絶縁抵抗R1を測定するように構成されている。言い換えると、絶縁検出回路部83は、スイッチSW1およびSW5のみをONの状態にすることにより、単相交流線21aから絶縁抵抗R1を検出する。そして、絶縁検出回路部83は、スイッチSW2およびSW5のみをONの状態にすることにより、単相交流線21bから絶縁抵抗R1を検出する。絶縁検出回路部83は、スイッチSW3およびSW5のみをONの状態にすることにより、単相交流線22aから絶縁抵抗R2を検出する。絶縁検出回路部83は、スイッチSW4およびSW5のみをONの状態にすることにより、単相交流線22bから絶縁抵抗R2を検出する。
たとえば、絶縁検出回路部83は、制御回路部81aの指令により、スイッチSW5をONの状態で、スイッチSW1~SW4のうちの1つのスイッチを順次OFFからONの状態(図6および図7)に切り替えるように構成されている。これにより、絶縁検出回路部83は、水中電動ポンプ3aの絶縁抵抗R1および水中電動ポンプ3bの絶縁抵抗R2を、順次検出するように構成されている。
そして、本実施形態では、絶縁検出回路部83は、絶縁抵抗R1(R2)が警告レベルRbになったこと、および、警告レベルRbよりも絶縁抵抗が小さい故障レベルRcになったことの各々を検出するように構成されている。具体的には、絶縁検出回路部83は、測定した絶縁抵抗R1(R2)と警告しきい値Rtbとを比較するとともに、測定した絶縁抵抗R1(R2)と故障しきい値Rtcとを比較するように構成されている。そして、絶縁検出回路部83は、測定した絶縁抵抗R1(R2)が警告しきい値Rtb未満の場合に、絶縁抵抗R1(R2)が警告レベルRbであると判定(検出)するように構成されている。また、絶縁検出回路部83は、測定した絶縁抵抗R1(R2)が故障しきい値Rtc未満の場合に、絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcであると判定(検出)するように構成されている。たとえば、警告しきい値Rtbは、10MΩであり、故障しきい値Rtcは、1MΩである。すなわち、警告レベルRbは、1MΩ以上10MΩ未満の値であり、故障レベルRcは、1MΩ未満の値である。そして、絶縁検出回路部83は、検出結果を制御回路部81aに伝達するように構成されている。
また、制御基板6aには、記憶部87が設けられている。記憶部87は、運転時間情報Daと運転回数情報Dbと絶縁抵抗R1およびR2とを関連付けて記憶するように構成されている。たとえば、記憶部87には、絶縁抵抗R1またはR2が警告レベルRbまたは故障レベルRcとなった日時と、警告レベルRbまたは故障レベルRcとなった水中電動ポンプ3a(3b)の情報と、絶縁抵抗R1またはR2が警告レベルRbまたは故障レベルRcをとなった日時における運転時間情報Daと運転回数情報Dbとを関連付けられた情報が記憶される。また、記憶部87は、水中電動ポンプ3a(3b)の運転時間が時間Tdを連続して超過した回数を記憶するように構成されている。
(絶縁抵抗を検出する制御に関する構成)
次に、図6および図7を参照して、本実施形態の電動ポンプシステム100による絶縁抵抗R1(R2)を検出する制御に関する構成について説明する。
本実施形態では、制御回路部81aは、自身に電源が投入されたことに応じて、水中電動ポンプ3aの絶縁抵抗R1および水中電動ポンプ3bの絶縁抵抗R2を絶縁検出回路部83により検出させる制御を行うように構成されている。
具体的には、制御回路部81aは、電源プラグ81cが屋外コンセントBに差し込まれることにより、電源回路部81bを介して電力を取得し、水中電動ポンプ3aおよび水中電動ポンプ3bを運転させる前に、水中電動ポンプ3aの絶縁抵抗R1および水中電動ポンプ3bの絶縁抵抗R2を絶縁検出回路部83により検出させる制御を行う。
たとえば、時点t0において、制御回路部81aに、電源が投入され、制御回路部81aが起動する。そして、時点t1において、スイッチSW1およびSW5がONの状態にされる。この時、絶縁検出回路部83により単相交流線21aから絶縁抵抗R1が検出される。また、この時、スイッチSW2~SW4はOFFの状態である。以下の記載では、スイッチSW1~SW5について、ONの状態のみを記載し、OFFの状態の記載を省略する。
そして、時点t2において、スイッチSW2およびSW5がONの状態にされ、絶縁検出回路部83により単相交流線21bから絶縁抵抗R1が検出される。そして、時点t3において、スイッチSW3およびSW5がONの状態にされ、絶縁検出回路部83により単相交流線22aから絶縁抵抗R2が検出される。そして、時点t4において、スイッチSW4およびSW5がONの状態にされ、絶縁検出回路部83により単相交流線22bから絶縁抵抗R2が検出される。なお、図6では、時点t4において、絶縁抵抗R1およびR2のいずれも警告レベルRbよりも大きい正常レベルRaである場合の例を示している。
また、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3aおよび3bを交互に運転させるとともに、水中電動ポンプ3aおよび3bのうちのいずれかの水中電動ポンプ3a(3b)の運転が停止したことに基づいて、絶縁抵抗R1およびR2を、絶縁検出回路部83により検出する制御を行うように構成されている。
具体的には、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3aおよび3bを交互に運転させるとともに、水中電動ポンプ3a(3b)の運転が停止した時点t11(t22)以降で、かつ、次に運転される水中電動ポンプ3b(3a)の運転が開始される時点t20(t40)以前に、絶縁抵抗R1およびR2の各々を、絶縁検出回路部83により順次検出する制御を行うように構成されている。
また、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3aおよび3bを交互に運転させるとともに、水中電動ポンプ3a(3b)の運転が停止した時点t11(t22)から、第1の期間Ta経過後の時点t12(t23)に、絶縁抵抗R1およびR2の各々を、絶縁検出回路部83により順次検出する制御を行うように構成されている。ここで、水中電動ポンプ3a(3b)の運転が停止された時点t11(t22)から完全に水中電動ポンプ3a(3b)内のモータの動作が止まるまで、時間を要する場合がある。この点に対して、制御回路部81aは、第1の期間Ta(モータの動作が止まるまでに要する時間)経過後の時点t12(t23)に、絶縁抵抗R1およびR2の各々を、絶縁検出回路部83により順次検出する制御を行うので、モータの動作が絶縁抵抗R1およびR2の検出結果に影響するのを抑制することが可能になる。
たとえば、図6に示すように、時点t10において、水位がON水位になったことに基づいて、水中電動ポンプ3aの運転が開始される。そして、時点t11に水中電動ポンプ3aの運転が停止される。そして、第1の期間Ta経過後の時点t12に、絶縁抵抗R1の検出が開始される。図6に示す例では、時点t13において、水中電動ポンプ3bの絶縁抵抗R2が警告レベルRbであることが検出される。
ここで、本実施形態では、制御回路部81aは、絶縁抵抗R1(R2)が警告レベルRbになった場合に、警告レベル用の制御を行うとともに、絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcとなった場合に、故障レベル用の制御を行うように構成されている。すなわち、制御回路部81aは、絶縁抵抗R1(R2)が警告レベルRbになった場合に、警告レベルRbになった水中電動ポンプ3a(3b)が故障しそうな状態(警告すべき状態)であると判断する制御を行うように構成されている。また、制御回路部81aは、絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcになった場合に、故障レベルRcになった水中電動ポンプ3a(3b)が故障している状態であると判断する制御を行うように構成されている。
具体的には、時点t13において、水中電動ポンプ3bの絶縁抵抗R2が警告レベルRbであることが検出された場合でも、制御回路部81aは、警告レベル用の制御として、警告レベルRbとなった水中電動ポンプ3bの運転を、時点t13以降継続させる制御を行うように構成されている。たとえば、時点t13よりも後の時点t20に水中電動ポンプ3bの運転が開始される。
また、制御回路部81aは、通信回路部84aおよび通信アンテナ84bとネットワークNとを介して、管理装置200に警告信号Saを送信する。また、制御回路部81aは、警告信号Saに加えて、所定の通信周期で、通信回路部84aおよび通信アンテナ84bとネットワークNとを介して、管理装置200に水中電動ポンプ3aおよび3bの運転時間情報Daと運転回数情報Dbとを送信する。なお、制御回路部81aは、絶縁抵抗R1およびR2が共に正常レベルRaの場合にも、所定の通信周期で、通信回路部84aおよび通信アンテナ84bとネットワークNとを介して、管理装置200に水中電動ポンプ3aおよび3bの運転時間情報Daと運転回数情報Dbとを送信する。
また、制御回路部81aは、絶縁抵抗R1(R2)が警告レベルRbになった場合に、LED82cおよび82e(82f)により警告を報知させる表示(点灯または点滅)を行うように構成されている。
また、制御回路部81aは、1つの水中電動ポンプ3a(3b)により第2の期間Tb継続して運転させた場合でも、水位がOFF水位にならない場合、水中電動ポンプ3aおよび3bの両方を運転させる制御を行うように構成されている。たとえば、時点t20から第2の期間Tb経過後の時点t21に、水位がOFF水位にならない場合、水中電動ポンプ3aの運転も開始される。そして、時点t22において、水位がOFF水位になり、水中電動ポンプ3aおよび3bが停止される。この停止に応じて、時点t23から、制御回路部81aは、絶縁抵抗R1およびR2の各々を、絶縁検出回路部83により順次検出する。
また、制御回路部81aは、交互に運転される水中電動ポンプ3aおよび3bのうちのいずれかの水中電動ポンプ3a(3b)の運転が停止した後で、かつ、前回の絶縁抵抗R1およびR2を検出した時点t30から第3の期間Tc経過後の時点t31から、絶縁抵抗R1およびR2の各々を、絶縁検出回路部83により順次検出するように構成されている。第3の期間Tcは、たとえば、約1時間である。なお、第3の期間Tcは、特許請求の範囲の「所定の期間」の一例である。
また、制御回路部81aは、交互に運転される水中電動ポンプ3aおよび3bのうちのいずれかの水中電動ポンプ3a(3b)の運転が停止した後で、かつ、絶縁抵抗R1またはR2を絶縁検出回路部83により検出させる制御を行っている期間(時点t31から時点t40まで)に、水中電動ポンプ3aまたは3bを運転させることを指令する信号を取得した場合、絶縁検出回路部83による絶縁抵抗R1またはR2の検出を停止させた後、水中電動ポンプ3aまたは3bの運転を開始させる制御を行うように構成されている。
たとえば、時点t40において、制御回路部81aは、絶縁抵抗R2を絶縁検出回路部83により検出させる制御を行っている最中に、水位がON水位となり、水中電動ポンプ3aを運転させることを指令する信号を取得した場合、水中電動ポンプ3aの運転を、絶縁検出回路部83による絶縁抵抗R2の検出よりも優先して開始させる制御を行う。
また、制御回路部81aは、絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcとなった場合に、故障レベル用の制御を行うように構成されている。具体的には、制御回路部81aは、絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcとなった場合に、故障レベル用の制御として、故障レベルRcとなった水中電動ポンプ3a(3b)の運転を行わない制御を行うように構成されている。
たとえば、時点t50において、絶縁抵抗R1が警告レベルRbとなり、時点t51において、絶縁抵抗R2が故障レベルRcとなった場合、時点t52に水位がON水位になった場合において、水中電動ポンプ3bではなく、水中電動ポンプ3aの運転が開始される。すなわち、絶縁抵抗R2が故障レベルRcとなった時点t51以降は、水中電動ポンプ3bの運転は行われない。
また、制御回路部81aは、通信回路部84aおよび通信アンテナ84bとネットワークNとを介して、管理装置200に故障信号Sbを送信する。また、制御回路部81aは、故障信号Sbに加えて、所定の通信周期で、通信回路部84aおよび通信アンテナ84bとネットワークNとを介して、管理装置200に水中電動ポンプ3aおよび3bの運転時間情報Daと運転回数情報Dbとを送信する。
また、制御回路部81aは、絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcになった場合に、LED82e(82f)および82hにより故障を報知させる表示(点灯または点滅)を行うように構成されている。
また、図7に示すように、制御回路部81aは、故障レベルRcとなった水中電動ポンプ3aの運転を行わない制御を行っている期間(時点t60から時点t61までの期間)に、故障レベルRcとなった水中電動ポンプ3aの絶縁抵抗R1が故障レベルRcよりも大きくなった場合、水中電動ポンプ3aは故障していないと判断して、水中電動ポンプ3aの運転を再開させる制御を行うように構成されている。
たとえば、時点t60において、水中電動ポンプ3aの絶縁抵抗R1が故障レベルRcとなった後、時点t61において、絶縁抵抗R1が故障レベルRcよりも大きくなった場合、その後の時点t62において、水位がON水位になったことに基づいて、水中電動ポンプ3aの運転が開始される。
(運転時間に基づく故障検出に関する構成)
次に、図7を参照して、本実施形態の電動ポンプシステム100による運転時間に基づく故障検出に関する構成について説明する。
制御回路部81aは、水中電動ポンプ3aおよび3bのうち同一の水中電動ポンプ3a(3b)について、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が警告回数の場合に、警告回数超過した水中電動ポンプ3a(3b)を故障しそうな状態(警告すべき状態)であると判断する制御を行うとともに、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が故障回数の場合に、故障回数超過した水中電動ポンプ3a(3b)を故障している状態であると判断する制御を行うように構成されている。
たとえば、制御回路部81aは、運転時間が時間Tdを1回(警告回数)超過した場合、通信回路部84aおよび通信アンテナ84bとネットワークNを介して、警告信号Saを管理装置200に送信させる制御を行うように構成されている。また、制御回路部81aは、運転時間が時間Tdを連続して2回以上の回数(故障回数)超過した場合、通信回路部84aおよび通信アンテナ84bとネットワークNを介して、故障信号Sbを管理装置200に送信させる制御を行うように構成されている。なお、警告回数は、特許請求の範囲の「所定回数」の一例である。
また、制御回路部81aは、運転時間が時間Tdを1回(警告回数)超過した場合、LED82eまたは82fとLED82iとにより警告を報知させる表示(点灯または点滅)を行うように構成されている。また、制御回路部81aは、運転時間が時間Tdを連続して2回(故障回数)超過した場合、LED82eまたは82fとLED82iとにより故障を報知させる表示(点灯または点滅)を行うように構成されている。たとえば、LED82iの警告を報知させる表示と、LED82iの故障を報知させる表示とは、一方が点灯による表示とし、他方が点滅による表示することにより、互いに区別可能に構成される。
たとえば、図7に示す例において、時点t62から水中電動ポンプ3aの運転が開始され、第2の期間Tb経過時の時点t63に、水中電動ポンプ3bによる運転(追っかけ運転)が開始され、時点t64において、運転時間が時間Tdを超過する。その後、時点t65において、水位がOFF水位となり、水中電動ポンプ3aおよび3bの運転が停止される。この場合、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3aの運転時間が時間Tdを1回(警告回数)超過したものとして、LED82eとLED82iとにより警告を報知させる表示を行う。そして、制御回路部81aは、警告信号Saを管理装置200に送信する。
その後、時点t66からt67において、水中電動ポンプ3aが運転され、水中電動ポンプ3aの運転時間が時間Tdを超える。この場合、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3aの運転時間が時間Tdを連続して2回(故障回数)超過したものとして、LED82eとLED82iとにより故障を報知させる表示を行う。そして、制御回路部81aは、故障信号Sbを管理装置200に送信する。
また、制御回路部81aは、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が警告回数の場合、上記した警告レベル用の制御(この後の運転を継続させる制御)を行い、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が故障回数の場合、上記した故障レベル用の制御(この後の運転は行わない制御)を行う。また、制御回路部81aは、運転時間が時間Tdを超過しない運転が水中電動ポンプ3a(3b)により行われた場合(超過することが連続しない場合)、運転時間が時間Tdを超過した回数をリセットする制御を行う。
なお、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が警告回数の場合であっても、次回運転時に運転時間が時間Tdを超過しなければ、警告レベル用の制御を解除することが望ましい。また、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が故障回数であり、水中電動ポンプに3a(3b)に故障レベル用の制御が行われていたとしても、絶縁抵抗R1(R2)を測定した結果、測定した絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcより大きければ、故障レベル用の制御を解除するように、制御回路部81を構成してもよい。
(ポンプ交互運転処理)
図8を参照して、電動ポンプシステム100によるポンプ交互運転処理について説明する。
まず、ステップS1において、制御回路部81aは、タンク1内の水位を判断する。具体的には、制御回路部81aは、水位検知部4の検知結果に基づいて、タンク1内の水位がON水位以上か、ON水位後OFF水位以下となったか、または、それ以外かを判断する。それ以外であれば、ステップS1の判断が繰り返される。タンク1内の水位が、ON水位以上と判断されれば、ステップS2に進み、タンク1内の水位が、ON水位以上に増加した後、OFF水位以下に低下したと判断されれば、ステップS9に進む。
ステップS2において、制御回路部81aは、メインポンプが水中電動ポンプ3aであるか、または、水中電動ポンプ3bであるかを判断する。メインポンプが水中電動ポンプ3aであれば、ステップS3に進み、メインポンプが水中電動ポンプ3bであれば、ステップS6に進む。
ステップS3において、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3aをONにする。具体的には、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3aに電力を供給して、水中電動ポンプ3aを運転させる。また、制御回路部81aは、LED82eおよびLED82bをONにする(点灯させる)。そして、ステップS4に進む。
ステップS4において、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3aの運転時間が第2の期間Tbを超過しているか否かを判断する。運転時間が第2の期間Tbを超過していれば、ステップS5に進み、運転時間が第2の期間Tbを超過していなければ、ステップS1に戻る。ステップS5において、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3bをONにする。具体的には、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3bに電力を供給して、水中電動ポンプ3bを追っかけ運転させ、LED82fをONにする(水中電動ポンプ3aおよび3bを同時運転させる)。その後、ステップS1に戻る。なお、第2の期間Tbは、タンク1の容量、水中電動ポンプ3aおよび3bの性能、タンク1内に流入する水の平均量などに基づいて設定される。
ステップS2においてメインポンプが水中電動ポンプ3bであると判断されると、ステップS6において、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3bをONにする。具体的には、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3bに電力を供給して、水中電動ポンプ3bを運転させる。また、制御回路部81aは、LED82fおよびLED82bをONにする(点灯させる)。そして、ステップS7に進む。
ステップS7において、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3bの運転時間が第2の期間Tbを超過しているか否かを判断する。運転時間が第2の期間Tbを超過していれば、ステップS8に進み、運転時間が第2の期間Tbを超過していなければ、ステップS1に戻る。ステップS8において、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3aをONにする。具体的には、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3aに電力を供給して、水中電動ポンプ3aを追っかけ運転させ、LED82eをONにする(水中電動ポンプ3aおよび3bを同時運転させる)。その後、ステップS1に戻る。
ステップS1において水位がON水位後OFF水位以下と判断されると、ステップS9において、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3aおよび3bをOFFにする。具体的には、制御回路部81aは、水中電動ポンプ3aおよび3bへの電力の供給を停止して、水中電動ポンプ3aおよび3bの運転を停止させる。なお、この場合、運転中の水中電動ポンプは、運転が停止され、停止中の水中電動ポンプは、停止が継続される。
ステップS10において、制御回路部81aは、メインポンプを切り替える。つまり、メインポンプが水中電動ポンプ3aである場合、メインポンプを水中電動ポンプ3bに切替える。一方、メインポンプが水中電動ポンプ3bである場合、メインポンプを水中電動ポンプ3aに切替える。
ステップS11において、制御回路部81aは、メインポンプの絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcか否かが判断される。メインポンプの絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcの場合、ステップS10に戻り、メインポンプの絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcでない場合、ステップS1に戻る。すなわち、メインポンプの絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcの場合、メインポンプが切り替えられる。
ステップS12において、制御回路部81aは、メインポンプの運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が故障回数か否かが判断される。超過した回数が故障回数の場合、ステップS10に戻り、超過した回数が故障回数未満の場合、ステップS1に戻る。すなわち、メインポンプの運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が故障回数の場合、メインポンプが切り替えられる。
[本実施形態の効果]
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、制御回路部81aを、水中電動ポンプ3aおよび3bを交互に運転させるとともに、水中電動ポンプ3aおよび3bのうちのいずれかの水中電動ポンプ3a(3b)の運転が停止したことに基づいて、水中電動ポンプ3aの絶縁抵抗R1および水中電動ポンプ3bの絶縁抵抗R2を、絶縁検出回路部83により検出する制御を行うように構成する。これにより、水中電動ポンプ3aおよび3bを交互に運転させて、運転させた水中電動ポンプ3aおよび3bのいずれかが停止するたびに、水中電動ポンプ3aの絶縁抵抗R1および水中電動ポンプ3bの絶縁抵抗R2を、絶縁検出回路部83により検出することができる。このため、早期に、水中電動ポンプ3aまたは3bが故障していることを検出することができる。また、本実施形態では、水中電動ポンプ3aおよび3bのうちのいずれかの運転が停止したことに基づいて、水中電動ポンプ3aの絶縁抵抗R1および水中電動ポンプ3bの絶縁抵抗R2が低下したことを検出することにより、水中電動ポンプ3aおよび3bのうちの一つのみの絶縁抵抗R1(R2)を検出する場合と異なり、水中電動ポンプ3aおよび3bのいずれの絶縁抵抗R1(R2)が低下しても、絶縁抵抗R1およびR2の低下を漏れなく検出することができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御回路部81aを、水中電動ポンプ3aおよび3bを交互に運転させるとともに、水中電動ポンプ3aの運転が停止した時点以降で、かつ、次に運転される水中電動ポンプ3bの運転が開始される時点以前に、水中電動ポンプ3aの絶縁抵抗R1および水中電動ポンプ3bの絶縁抵抗R2の各々を、絶縁検出回路部83により順次検出する制御を行うように構成する。これにより、直前に運転されていた水中電動ポンプ3aと、直後に運転される水中電動ポンプ3bとの両方の絶縁抵抗R1およびR2を検出することができる。この結果、より効果的に絶縁抵抗R1およびR2の低下を検出することができる。
また、本実施形態では、上記のように、絶縁検出回路部83を、絶縁抵抗R1(R2)が警告レベルRbになったこと、および、警告レベルRbよりも絶縁抵抗R1(R2)が小さい故障レベルRcになったことの各々を検出するように構成する。これにより、水中電動ポンプ3a(3b)の絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcとなったことを検出することができるとともに、警告レベルRbを検出することで故障しそうな水中電動ポンプ3a(3b)を検出することができる。この結果、水中電動ポンプ3a(3b)が故障する前に、絶縁抵抗R1(R2)の低下を検出することができるので、水中電動ポンプ3a(3b)が故障する前に故障を予測して対策を講じることができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御回路部81aを、絶縁抵抗R1(R2)が警告レベルRbになった場合に、警告レベル用の制御を行うとともに、絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcとなった場合に、故障レベル用の制御を行うように構成する。これにより、水中電動ポンプ3a(3b)の絶縁抵抗R1(R2)の低下具合に応じて、警告レベル用の制御と故障レベル用の制御とのいずれかの制御を、適切に行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御回路部81aを、絶縁抵抗R1(R2)が警告レベルRbになった場合に、警告レベル用の制御として、警告レベルRbとなった水中電動ポンプ3a(3b)の運転を継続させる制御を行うとともに、絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcとなった場合に、故障レベル用の制御として、故障レベルRcとなった水中電動ポンプ3a(3b)の運転を行わない制御を行うように構成する。これにより、故障レベルRcとなった水中電動ポンプ3a(3b)(故障した可能性が高い水中電動ポンプ3a(3b))が運転されるのを抑制することができるとともに、警告レベルRbとなった水中電動ポンプ3a(3b)の運転を継続させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御回路部81aを、故障レベルRcとなった水中電動ポンプ3a(3b)の運転を行わない制御を行っている期間に、故障レベルRcとなった水中電動ポンプ3a(3b)の絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcよりも大きくなった場合、絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcよりも大きくなった水中電動ポンプ3a(3b)の運転を再開させる制御を行うように構成する。これにより、一旦、故障レベルRcとなった水中電動ポンプ3a(3b)(故障している可能性が高いと判定された水中電動ポンプ3a(3b))に対して、絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcとなった以降に絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcではなくなった場合に、この水中電動ポンプ3a(3b)の運転を再開させることができる。たとえば、故障していない水中電動ポンプ3a(3b)が何らかの理由により絶縁抵抗R1(R2)が一時的に低下し、故障レベルRcの絶縁抵抗R1(R2)が検出されてしまった場合に、故障していない水中電動ポンプ3a(3b)の運転が制限されるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、電動ポンプシステム100に、管理装置200に信号を無線送信する通信回路部84aおよび通信アンテナ84bを設ける。そして、制御回路部81aを、絶縁抵抗R1(R2)が警告レベルRbになった場合に、通信回路部84aおよび通信アンテナ84bにより警告信号Saを管理装置200に送信させる制御を行うとともに、絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcとなった場合に、通信回路部84aおよび通信アンテナ84bにより故障信号Sbを管理装置200に送信させる制御を行うように構成する。これにより、電動ポンプシステム100から離れて設けられた管理装置200に、水中電動ポンプ3a(3b)の絶縁抵抗R1(R2)が警告レベルRbになったことを知らせる警告信号Saおよび故障レベルRcとなったことを知らせる故障信号Sbを無線送信することができる。この結果、管理業者またはメーカによって水中電動ポンプ3a(3b)が直接点検(定期点検)される前に、水中電動ポンプ3a(3b)の状態を管理業者またはメーカに知らせることができる。これにより、水中電動ポンプ3a(3b)の絶縁抵抗R1(R2)が警告レベルRbまたは故障レベルRcとなったことに対して、管理業者またはメーカがより迅速に対処することができる。また、本実施形態では、水中電動ポンプ3a(3b)の絶縁抵抗R1(R2)の低下が(自動的に)管理装置200に送信されるので、管理装置200を保有する管理業者(またはメーカ)は、定期的に水中電動ポンプ3a(3b)の絶縁抵抗R1(R2)を測定する作業を行うことが不要になる。この結果、管理業者(またはメーカ)の作業負担を軽減させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御回路部81aを、水中電動ポンプ3aおよび3bの各々の運転時間情報Daおよび運転回数情報Dbのうちの少なくとも一方を、通信回路部84aおよび通信アンテナ84bにより管理装置200に送信させる制御を行うとともに、絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcとなった場合に、水中電動ポンプ3aおよび3bの各々の運転時間情報Daおよび運転回数情報Dbのうちの少なくとも一方と故障信号Sbとを、通信回路部84aおよび通信アンテナ84bにより管理装置200に送信させる制御を行うように構成する。これにより、管理装置200に、警告信号Saまたは故障信号Sbに加えて、運転時間情報Daおよび運転回数情報Dbのうちの少なくとも一方の情報(運転に関する情報)を無線送信することができる。この結果、たとえば、管理業者またはメーカは、警告信号または故障信号に加えて、電動ポンプシステム100の運転に関する情報を取得することができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御回路部81aを、水中電動ポンプ3aおよび3bのうち同一の水中電動ポンプ3a(3b)について、運転時間が時間Tdを警告回数超過した場合に、通信回路部84aにより警告信号Saを管理装置200に送信させる制御を行うように構成する。これにより、水中電動ポンプ3a(3b)の絶縁抵抗R1(R2)に基づいた警告信号Saのみならず、水中電動ポンプ3a(3b)の運転時間に基づいた警告信号Saをも、管理装置200に送信することができる。この結果、水中電動ポンプ3a(3b)の運転時間が異常に長く、故障しそうな水中電動ポンプ3a(3b)を管理業者またはメーカに適切に知らせることができる。
また、本実施形態では、上記のように、電動ポンプシステム100に、制御回路部81aと、絶縁検出回路部83と、通信回路部84aおよび通信アンテナ84bとを収容する基板ケース部7を設ける。これにより、制御回路部81aと絶縁検出回路部83と通信回路部84aおよび通信アンテナ84bとの各々を別個に壁等に取り付ける場合に比べて、基板ケース部7によって、制御回路部81aと絶縁検出回路部83と通信回路部84aおよび通信アンテナ84bとを一体的に容易に壁等に取り付けることができる。
また、本実施形態では、上記のように、電動ポンプシステム100に、警告および故障をユーザに報知するLED82cおよび82hを設ける。そして、制御回路部81aを、絶縁抵抗R1(R2)が警告レベルRbになった場合に、LED82cおよび82hにより警告を報知させる制御を行うとともに、絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcとなった場合に、LED82cおよび82hにより故障を報知させる制御を行うように構成する。これにより、電動ポンプシステム100の近傍に居る作業者またはユーザに、絶縁抵抗R1(R2)が警告レベルRbになったこと、および、絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcとなったことを報知させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御回路部81aを、自身に電源が投入されたことに応じて、水中電動ポンプ3aの絶縁抵抗R1および水中電動ポンプ3bの絶縁抵抗R2を絶縁検出回路部83により検出させる制御を行うように構成する。これにより、制御回路部81aに電源が投入された後に、最初に水中電動ポンプ3a(3b)が動作される以前に、水中電動ポンプ3aの絶縁抵抗R1および水中電動ポンプ3bの絶縁抵抗R2を検出することができる。この結果、制御回路部81aに電源が投入される前に水中電動ポンプ3a(3b)が低下している場合にも、最初に水中電動ポンプ3a(3b)が動作される以前に水中電動ポンプ3aの絶縁抵抗R1および水中電動ポンプ3bの絶縁抵抗R2の低下を検出することができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御回路部81aを、交互に運転される水中電動ポンプ3aおよび3bのうちのいずれかの水中電動ポンプ3a(3b)の運転が停止した後で、かつ、の絶縁抵抗R1(R2)を検出した時点から第3の期間Tc経過後に、水中電動ポンプ3aの絶縁抵抗R1および水中電動ポンプ3bの絶縁抵抗R2を絶縁検出回路部83により検出させる制御を行うように構成する。これにより、水中電動ポンプ3a(3b)の運転して停止される動作が比較的長い期間(第3の期間Tc以上)続いた場合でも、水中電動ポンプ3aの絶縁抵抗R1および水中電動ポンプ3bの絶縁抵抗R2が低下したことを検出することができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御回路部81aを、交互に運転される水中電動ポンプ3aおよび3bのうちのいずれかの運転が停止した後で、かつ、絶縁抵抗R1(R2)を絶縁検出回路部83により検出させる制御を行っている期間に、電動ポンプを運転させることを指令する信号を取得した場合、絶縁検出回路部83による絶縁抵抗R1(R2)の検出を停止させた後、水中電動ポンプ3a(3b)の運転を開始させる制御を行うように構成する。これにより、絶縁抵抗R1(R2)を絶縁検出回路部83により検出させる制御を行っている期間であっても、水中電動ポンプ3a(3b)の運転開始を優先させることができる。すなわち、絶縁抵抗R1(R2)を絶縁検出回路部83により検出させる制御が水中電動ポンプ3a(3b)の運転の開始を妨げるのを抑制することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、電動ポンプとして水中電動ポンプを用いる構成の例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、電動ポンプとして陸上電動ポンプを用いてもよい。
また、上記実施形態では、電動ポンプシステムに水中電動ポンプ(電動ポンプ)を2つ設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、電動ポンプシステムに3以上の水中電動ポンプを設けてもよい。この場合、電動ポンプを1つずつ順番に交互に運転させてもよいし、電動ポンプを複数台ずつ順番に交互に運転させてもよい。
また、上記実施形態では、水中電動ポンプの運転が停止した時点から、第1の期間経過後の時点に、絶縁抵抗の各々を、絶縁検出回路部により順次検出する制御を行うように構成されている例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、水中電動ポンプの運転が停止した時点で即、絶縁抵抗の各々を、絶縁検出回路部により順次検出する制御を行うように構成してもよい。
また、上記実施形態では、電動ポンプシステムから管理装置に警告信号等を無線送信する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、図9に示す変形例の電動ポンプシステム300のように、管理装置400と無線信号を双方向で送受信するように構成されていてもよい。
たとえば、図9に示すように、変形例の電動ポンプシステム300は、制御回路部301と、通信回路部302とを含む。管理装置400は、制御部401と、通信部402と、操作部405とを含む。そして、通信回路部302と通信部402とは、無線信号をネットワークNを介して送受信可能に構成されている。制御部401は、操作部405に対する作業者の入力操作に基づいて、電動ポンプシステム300の水中電動ポンプの運転を制御する信号を伝達するように構成されている。そして、制御回路部301は、受信した水中電動ポンプの運転を制御する信号に基づいて、水中電動ポンプの運転を制御するように構成されている。
また、上記実施形態では、制御回路部は、所定の通信周期で管理装置に送信される情報に、警告信号または故障信号を含めることにより、警告信号または故障信号を管理装置に送信する制御を行う例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、所定の通信周期で管理装置に送信される情報に、警告信号または故障信号を含めるのではなく、水中電動ポンプの絶縁抵抗が警告レベルになったタイミング、または、絶縁抵抗が故障レベルになったタイミングに、警告信号または故障信号を管理装置に送信するように、制御回路部を構成してもよい。
また、上記実施形態では、制御回路部は、警告信号に加えて、所定の通信周期で、通信回路部および通信アンテナとネットワークとを介して、管理装置に水中電動ポンプの運転時間情報と運転回数情報とを送信するように構成されている例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、所定の通信周期で送信するのではなく、水中電動ポンプの異常を検知したタイミングで警告信号に加えて運転時間情報と運転回数情報とを送信するように、制御回路部を構成してもよい。
また、上記実施形態では、電動ポンプシステムに1つの絶縁検出回路部を設ける例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、複数の水中電動ポンプの各々に対応する複数の絶縁検出回路部を設けてもよい。この場合、複数の水中電動ポンプの絶縁抵抗を順次検出するのではなく、同時に複数の水中電動ポンプの絶縁抵抗を検出してもよい。
また、上記実施形態では、絶縁抵抗が警告レベルになったこと、および、故障レベルになったことの各々を検出するように絶縁検出回路部を構成する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、絶縁抵抗が警告レベルになったことおよび故障レベルになったことのいずれか一方のみを検出するように絶縁検出回路部を構成してもよい。
また、上記実施形態では、警告レベルとなった水中電動ポンプの運転を継続させる制御を行う例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、警告レベルとなった水中電動ポンプの運転を検出した時点以降行わないように制御してもよい。
また、上記実施形態では、故障レベルとなった水中電動ポンプの運転を行わない制御を行っている期間に、故障レベルとなった水中電動ポンプの絶縁抵抗が故障レベルよりも大きくなった場合、この水中電動ポンプの運転を再開させる制御を行う例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、故障レベルとなった水中電動ポンプの運転を行わない制御を行っている期間に、故障レベルとなった水中電動ポンプの絶縁抵抗が故障レベルよりも大きくなった場合でも、この水中電動ポンプの運転を行わないように制御してもよい。
また、上記実施形態では、電動ポンプシステムと管理装置とを無線通信可能に構成する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、電動ポンプシステムと管理装置とを有線通信可能に構成してもよい。
また、上記実施形態では、運転時間情報および運転回数情報の両方を電動ポンプシステムから管理装置に送信する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、運転時間情報および運転回数情報のうちの一方のみを電動ポンプシステムから管理装置に送信してもよく、運転時間情報および運転回数情報の両方を電動ポンプシステムから管理装置に送信しないで、警告信号または故障信号を電動ポンプシステムから管理装置に送信してもよい。
また、上記実施形態では、制御基板と、絶縁検出基板と、通信基板とを、単一の基板ケース部に収容する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、制御基板と、絶縁検出基板と、通信基板とを、各々別個に形成された基板ケース部に収容してもよい。
また、上記実施形態では、LED(報知部)を、点灯、点滅により警告を通知する構成の例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、報知部により、視覚的、聴覚的、触覚的、嗅覚的のいずれの手段およびその組み合わせにおいて通知してもよい。
また、上記実施形態では、水中電動ポンプ(電動ポンプ)をタンク内に配置する例を示したが、本発明はこれに限らない。すなわち、電動ポンプをタンク以外の排水が必要な領域に配置してもよい。たとえば、池、河川、湖などに電動ポンプを配置してもよいし、上水設備または下水設備に電動ポンプを配置してもよい。
また、上記実施形態では、絶縁抵抗を絶縁抵抗検出部により検出させる制御を行っている期間に、水中電動ポンプを運転させることを指令する信号を取得した場合、絶縁抵抗検出部による絶縁抵抗の検出を停止させた後、水中電動ポンプの運転を開始させる制御を行うように制御回路部を構成する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、絶縁抵抗検出部による絶縁抵抗の検出が完了した後に、水中電動ポンプの運転を開始させる制御を行うように制御回路部を構成してもよい。
また、上記実施形態では、水中電動ポンプの運転時間が、所定時間を所定回数連続して超過した回数について、警告回数を1回および故障回数を2回以上の数とする例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、警告回数を2回以上の数とし、故障回数を警告回数よりも多く3回以上の数としてもよい。
また、上記実施形態では、水中電動ポンプの運転時間が所定時間を、所定回数連続して超過した回数を、警告回数および故障回数とする例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、複数の電動ポンプのうち同一の電動ポンプについて、運転時間が所定時間を連続ではない超過した所定回数(たとえば、電源投入からの総数や、所定の故障検出時間内における総数等)を、警告回数および故障回数としてもよい。たとえば、超過した所定回数を、所定の故障検出時間内における総数とする場合、運転時間が所定時間を超えた回数のカウント数が、所定の故障検出時間ごとにリセットされるように電動ポンプシステムが構成される。
また、上記実施形態では、図8にポンプ交互運転処理のフローの例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、ステップS12(メインポンプの運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が故障回数か否かを判断するステップ)の後、ステップS11(メインポンプの絶縁抵抗R1(R2)が故障レベルRcか否かを判断するステップ)を行ってもよく、ステップS11とステップS12とを同時に実施してもよい。
また、上記実施形態では、絶縁抵抗が警告レベルか、または、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が警告回数の場合に、水中電動ポンプが故障しそうな状態(警告すべき状態)と判断し、絶縁抵抗が故障レベルか、または、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が故障回数の場合に、水中電動ポンプが故障している状態と判断する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、絶縁抵抗の測定結果と、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数とを総合的に判断して、水中電動ポンプが警告すべき状態であるか、または、故障している状態であるかを判断(決定)してもよい。たとえば、絶縁抵抗が警告レベルで、かつ、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が警告回数の場合に、水中電動ポンプが警告すべき状態であると判断してもよいし、絶縁抵抗が故障レベルで、かつ、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が故障回数の場合に、水中電動ポンプが故障している状態であると判断してもよい。また、たとえば、絶縁抵抗の測定結果と、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数とのいずれかを、重視して(重み付けを変えて)判断(決定)してもよい。この場合、たとえば、絶縁抵抗の測定結果が重視される場合、絶縁抵抗が警告レベルで、かつ、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が故障回数の場合は、水中電動ポンプが警告すべき状態であると判断(決定)するよう構成され、絶縁抵抗が故障レベルで、かつ、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が警告回数の場合は、水中電動ポンプが故障している状態であると判断(決定)するよう構成される。また、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が重視される場合、絶縁抵抗が警告レベルで、かつ、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が故障回数の場合は、水中電動ポンプが故障している状態であると判断(決定)するよう構成され、絶縁抵抗が故障レベルで、かつ、運転時間が時間Tdを連続して超過した回数が警告回数の場合は、水中電動ポンプが警告すべき状態であると判断(決定)するよう構成される。