以下に、図面を組み合わせて、本発明のドラム洗濯機について詳述する。
図1~図27に示すように、本実施例は、孔無し内槽を有する前開き構造のドラム洗濯機を提供する。本構造はシンプルであり、内槽と外槽の間に洗浄水/すすぎ水を満たす必要がないため、洗濯機の洗浄用水量を極めて大きく減少させられる。また、内槽と外槽の間に汚れが付着する恐れも回避される。よって、ユーザの健康及びユーザエクスペリエンスが極めて大きく向上するとともに、膨大な水資源の節約となる。
本実施例のドラム洗濯機はハウジング19を有している。ハウジング19は、上部パネル2、前方パネル、後方パネル及びボトムプレートを含む。ボトムプレートには、洗濯機全体を支持するための底脚9が装着固定されている。ハウジング19の内部には外槽18が備わっており、外槽18内に内槽17が同軸に設置されている。外槽18の主な目的は、内槽17からの排水及び内槽17の高速遠心脱水に伴う排水を収集することである。内槽17が回転すると(好ましくは、リフティングリブ43を設置する)、衣類が継続的に昇降して叩き付けられることで洗濯が行われる。内槽17は孔無し構造となっている。また、外槽18は、軸受12が装着固定される中心装着孔を有している。且つ、内槽17にしっかりと接続された内槽軸13が、前記軸受12に挿通されるとともに、駆動モータ16に接続されている。内槽17の前部の槽口には開放/閉止可能な内槽ドア6が装着されており、これにより内槽17の密封室構造が実現される。
本実施例のハウジング19には、開放/閉止可能な本体ドア5が装着されている。
本実施例では、主に、孔無し内槽を有するドラム洗濯機について、給水量を如何に正確に決定するかとの課題を解決する。具体的な方案は以下の通りである。
ドラム洗濯機は、内槽17、及び内槽17と連通する給水管路を含む。前記内槽17は孔無し内槽であり、衣類を洗浄する際に洗浄水が蓄えられる。また、前記給水管路には、給水流量を検出するための流量センサ1が設置されている。
本実施例では、給水管路に流量センサ1を設置して給水時の流量を監視し、所定の給水量に達した場合に給水弁20を閉止することで給水を完了する。本実施例では、流量センサを利用して、孔無し内槽を有するドラム洗濯機の所定水位に基づく給水の問題を解決しているため、洗浄効果が確保される。また、構造がシンプルであり、制御が容易である。
更に、本実施例のドラム洗濯機は給水弁20と洗剤ケース3を含んでいる。前記給水管路は、第1給水管と第2給水管を含む。給水弁20の出口端は第1給水管を通じて洗剤ケース3と連通しており、洗剤ケース3の出口端は第2給水管を通じて内槽17と連通している。前記流量センサ1は、第1給水管又は第2給水管に設置される。
好ましくは、前記流量センサ1は第1給水管に設置される。これにより、洗剤ケース内の洗剤が流量センサ1に進入しないよう防止可能となる。
本実施例のドラム洗濯機は主制御装置4を含む。前記流量センサ1と主制御装置4は回路を通じて電気的に接続される。主制御装置4は、内槽17への給水量をリアルタイムで収集可能であり、所定の給水量に達すると給水弁20を閉止する。
本実施例の一実施形態として、前記流量センサ1は、ロータ流量センサ、又はタービン流量センサ、又は超音波流量センサ、又は電磁流量センサ、又はオリフィス流量センサである。
流量センサ1は、本実施例における前記給水管路の任意の位置に設置可能であるが、好ましくは、給水弁20の後部に設置して、密封された内槽17に進入する水流量を正確に計測する。前記流量センサ1の回路は主制御装置4に接続されている。主制御装置4は、内槽17への給水量をリアルタイムで収集可能であり、所定の給水量に達すると給水弁20を閉止する。
本実施例における孔無し内槽への給水を実現するために、本実施例のドラム洗濯機は駆動モータ16と内槽軸13を含んでいる。前記駆動モータ16は、内槽軸13を介して内槽17に伝動可能に接続されており、内槽17を回転させる。前記内槽軸13内には内槽17の内部と連通する中空経路14が備わっており、前記給水管路が内槽軸13の中空経路と連通している。
具体的に、前記内槽軸13は駆動モータ16に接続されている。駆動モータ16はステータ及びロータを含んでおり、ロータが内槽軸13に固定接続されている。前記ロータの中心には貫通孔が設けられており、前記給水管路がロータの貫通孔を貫通して内槽軸13の中空経路14と連通している。
更に、前記給水管路とロータの貫通孔の間には第1動的シール構造15が設けられており、ロータの貫通孔と内槽軸13の中空経路14との間には第2シール構造が設けられている。
孔無し内槽からの排水を実現するために、本実施例のドラム洗濯機は外槽18を含んでいる。前記内槽17の側壁には内槽排水孔が開設されており、内槽排水孔に常時閉のチェックバルブプラグ11が装着されている。また、前記外槽18には、チェックバルブプラグ11を押し開けて排水するための押上ロッド機構10が装着されている。
好ましくは、前記外槽18には、内槽17の回転をロックするためのロック機構が更に設けられている。ロック機構が内槽をロックしたあとに、押上ロッド機構10がチェックバルブプラグ11を押し開けて排水する。
孔無し内槽からの脱水を実現するために、本実施例における前記内槽17の側壁には複数の脱水孔が開設されている。また、脱水孔にはいずれも遠心弁が装着されている。前記遠心弁は、脱水時の遠心力の働きにより開放されて脱水及び排水を行う。
本実施例は、更に、前記ドラム洗濯機の制御方法を提供する。洗濯機は洗浄/すすぎプログラムを実行し、給水過程で流量センサにより給水流量値をリアルタイム検出する。洗濯機は、給水流量値と給水時間に基づいて給水量を算出し、給水量が洗濯機の所定の給水量に達すると給水を停止する。
ドラム洗濯機にはユーザが選択可能な複数の給水流量値が設定されており、洗濯機はユーザが選定した給水流量値に基づき給水を行う。
ドラム洗濯機は衣類計量機能を有しており、衣類の重量に基づいて給水流量値を決定し、給水を行う。
図2~図4に示すように、本実施例のドラム洗濯機は内槽17と給水管路を含む。前記内槽は孔無し内槽であり、衣類を洗浄する際に洗浄水が蓄えられる。また、給水量を計測するための量水装置を更に含む。前記給水管路は量水装置と連通しており、量水装置は内槽と連通している。
本実施例のドラム洗濯機は、量水装置を設置することで、水を内槽1に供給する前に量水装置に進入させて定量計測を行う。また、所定の水位に基づいて、量水装置による量水回数を決定する。これにより、孔無し内槽を有するドラム洗濯機の所定水位に基づく給水の問題を解決して、洗浄効果を確保する。また、構造がシンプルであり、制御が容易である。
更に、本実施例の前記量水装置は量水タンク21を含んでいる。量水タンク21は入水口と吐水口を有している。入水口は給水管路と連通しており、吐水口は内槽17と連通している。また、前記吐水口には、量水タンク21内の水量が所定の値に達したときに吐水口を開放するよう制御する吐水制御装置が設けられている。
本実施例の一実施形態として、図2に示すように、前記量水タンク21は内槽17の底部に設置されている。前記量水装置は、量水タンク21を検出するための水位検出装置22を含んでいる。また、前記吐水制御装置はタンク排水ポンプ23である。前記タンク排水ポンプ23は、量水タンク21内の水位が所定の値に達したことを水位検出装置22が検出したときに起動して、量水タンク21内の水を内槽17に押し出す。
本実施例の一実施形態として、図3に示すように、前記量水タンク21は内槽17の上部に設置されている。前記量水装置は、量水タンクを検出するための水位検出装置22を含んでいる。また、前記吐水制御装置はタンク排水弁25である。前記タンク排水弁25は、量水タンク21内の水位が所定の値に達したことを水位検出装置22が検出したときに起動して、量水タンク21内の水を内槽に排出する。
本実施例における前記水位検出装置22は液位センサである。液位センサはガス室とセンサユニットを含んでおり、前記ガス室が量水タンクと連通している。或いは、前記水位検出装置22は、量水タンク内に設置されて深さ方向に配列される複数の水位検出プローブを含む。
本実施例の一実施形態として、前記量水タンク21は内槽17の上部に設置されている。前記吐水口は量水タンク21の底壁に設けられており、吐水制御装置は吐水口を常時閉に保持するタンク逆止弁である。量水タンク内の水量が一定の値に達すると、タンク逆止弁は水圧及び重力によって開放される。そして、量水タンク21内の水が内槽17に排出されると、タンク逆止弁は位置復帰して吐水口の閉塞を維持する。
本実施例における前記量水タンク21にはオーバーフローホール24が設けられている。オーバーフローホール24は、量水タンク内から溢れた水を導出するオーバーフロー管路に接続されている。
好ましくは、ドラム洗濯機は排水管路8を含み、前記オーバーフロー管路が排水管路8と連通している。
本実施例の一実施形態として、図4に示すように、前記量水装置は、量水タンク21内に設置される加熱装置26と、量水タンク内の水温を検出する水温検出装置を含む。
本実施例は、更に、前記ドラム洗濯機の制御方法を提供する。洗濯機は、洗浄/すすぎプログラムを実行する。洗濯機は、洗浄水を量水タンク内に進入させるよう制御して、量水タンク内の水量が所定の値に達すると給水を停止する。そして、量水タンク内の水を全て内槽内に排出してから、再び量水タンクへの水の供給を開始する。このようにして、内槽内の水位が所定の値に達するまで繰り返してから給水を終了する。
更に、洗濯機は、洗浄水を量水タンク内に進入させるよう制御して、量水タンク内の水量が所定の値に達すると給水を停止する。そして、加熱装置を動作させて洗浄水を加熱するよう制御し、量水タンク内の水温が所定の値に達したことを水温検出装置が検出すると、量水タンク内の水を全て内槽内に排出する。
本実施例では、主に、孔無し内槽を有するドラム洗濯機において密封室の気圧の均衡を如何にして保証するかとの問題を解決する。具体的には、電磁弁が突然断水した場合、特に、水道管網が断水した場合に負圧が形成されて、密封室内の洗浄水が水道管網に逆流するとの問題や、内部にガスが存在することで給水が困難になるとの問題を解決する。
図5~図7に示すように、本実施例のドラム洗濯機は内槽17を含む。内槽17は孔無し内槽であり、衣類を洗浄する際に洗浄水が蓄えられる。また、内槽17を外部環境と連通させることで内槽内部の気圧のバランスを取る気圧バランス機構を更に含む。
給水時には、内槽の密封室内のガスが圧力を受けて当該バランス機構から溢れることで、気圧の均衡を保証することができる。
突然断水した場合には、外気が迅速に内槽の密封室に進入して逆流を阻むことで、気圧の均衡を保証することができる。これにより、水道管網に洗浄水が吸い込まれるとの事態が回避される。
このほか、例えば脱水時にも、当該気圧バランス機構によって内槽の気圧の均衡を保証することができる。
本実施例の一実施形態として、前記気圧バランス機構は、内槽17に設置される等圧孔27を含む。前記等圧孔27における内槽17の内部と連通する一端は、内槽17における回転中心軸寄りの位置に設けられており、且つ内槽17内の最高水位位置よりも常に高くなっている。
本実施例のドラム洗濯機は駆動モータ16と内槽軸13を含んでいる。前記駆動モータ16は、内槽軸13を介して内槽17に伝動可能に接続されており、内槽17を回転させる。前記等圧孔27は、内槽軸13に開設されて内槽17の内部と外部環境を連通させる。また、前記内槽17内の最高水位は内槽軸13よりも低い。これにより、等圧孔からの内槽内の水の流出を防止することができる。
本実施例のドラム洗濯機は外槽18を含む。前記内槽17は外槽18の内部に設置されており、内槽17内から排出された水は外槽18を経由して排出される。前記内槽17の槽口には内槽を閉塞する内槽ドア6が装着されており、前記外槽18の槽口は開放されている。前記等圧孔27は、一端が内槽17の内部と連通しており、他端が外槽18の内部に設けられて外槽18と連通している。これにより、極端な状況が防止され、当該孔から水が流出したとしても外槽18内に収集することができる。
更に、本実施例の前記内槽17の側壁には内槽排水孔が開設されており、内槽排水孔に常時閉のチェックバルブプラグ11が装着されている。また、前記外槽18には、チェックバルブプラグ11を押し開けて排水するための押上ロッド機構10が装着されている。
好ましくは、前記外槽18には、内槽の回転をロックするためのロック機構が更に設けられている。ロック機構が内槽をロックしたあとに、押上ロッド機構がチェックバルブプラグを押し開けて排水する。
更に、本実施例のドラム洗濯機は給水管路を含んでいる。また、前記内槽軸13内には、内槽17の内部と連通する中空経路14が備わっており、前記給水管路が内槽軸13の中空経路14と連通している。前記等圧孔27と中空経路14は、それぞれ内槽17の内部と連通するとともに、互いに離隔して設置されている。こうすることで、内槽の密封室内のガスを円滑に排出して内槽内部の気圧の均衡を保証可能になるとともに、進入した水が等圧孔27から直接排出されて漏水するとの事態も防止される。
具体的に、前記中空経路27は、内槽軸の中心軸線方向に一端から他端まで延伸している。また、前記等圧孔は第1孔部と第2孔部を含んでいる。第1孔部は中空経路と平行に設置されており、一端が内槽の内部と連通している。且つ、第2孔部は、一端が第1孔部と連通しており、他端が内槽軸の外周の内槽壁まで延伸して外槽の内部と連通している。
好ましくは、前記第2孔部と第1孔部は垂直に設置されてL字状の等圧孔を形成している。
更に、前記内槽軸13は駆動モータ16に接続されている。駆動モータ16はステータ及びロータを含んでおり、ロータが内槽軸に固定接続されている。前記ロータの中心には貫通孔が設けられており、前記給水管路がロータの貫通孔を貫通して内槽軸の中空経路と連通している。
好ましくは、前記給水管路とロータの貫通孔の間には第1動的シール構造が設けられており、ロータの貫通孔と内槽軸の中空経路との間には第2シール構造が設けられている。
本実施例で記載するドラム洗濯機は、前記内槽17の側壁に複数の脱水孔が開設されている。また、脱水孔にはいずれも遠心弁が装着されている。前記遠心弁は、脱水時の遠心力の働きにより開放されて脱水及び排水を行う。
本実施例では、主に、孔無し内槽を有するドラム洗濯機において密封室の気圧の均衡を如何にして保証するかとの問題を解決する。具体的には、電磁弁が突然断水した場合、特に、水道管網が断水した場合に負圧が形成されて、密封室内の洗浄水が水道管網に逆流するとの問題や、内部にガスが存在することで給水が困難になるとの問題を解決する。
図8~図12に示すように、本実施例のドラム洗濯機は内槽17を含む。内槽17は孔無し内槽であり、衣類を洗浄する際に洗浄水が蓄えられる。また、内槽を外部環境と連通させることで内槽17内部の気圧のバランスを取る増圧機構及び/又は減圧機構を更に含む。
本実施例における前記増圧機構は、増圧孔28及び負圧安全弁29を含む。前記負圧安全弁29は増圧孔28に設置されており、内槽17の内部の圧力が外部環境の大気圧よりも小さいときに増圧孔28を一方向に開通させる。これにより、外部環境のガスが増圧孔28から内槽17の内部に進入して増圧し、内槽17内部の気圧と外部環境の気圧が均衡すると、負圧安全弁29が閉止される。
本実施例における前記減圧機構は、減圧孔30及び正圧安全弁31を含む。前記減圧孔30は、内槽17における回転中心軸寄りの位置に設けられており、且つ内槽17内の最高水位位置よりも常に高くなっている。前記正圧安全弁31は減圧孔30に設置されており、内槽17の内部の圧力が外部環境の大気圧よりも大きいときに減圧孔30を一方向に開通させて減圧を行う。そして、内槽17内部の気圧と外部環境の気圧が均衡すると、正圧安全弁31が閉止される。
図9に示すように、給水時には、内槽17の密封室内のガスが圧力を受ける。そして、正圧安全弁の所定値よりも大きくなると、正圧安全弁が開放されて、当該減圧孔からガスが溢れ出すことで、気圧の均衡を保証可能となる。
図10に示すように、突然断水した場合には、内槽17の密封室内のガスが圧力を受ける。そして、正圧安全弁の所定値よりも小さくなると、外気が迅速に密封室に進入して逆流を阻む。これにより、気圧の均衡が保証されるため、洗浄水が水道管網に吸い込まれるとの事態が回避される。
このほか、例えば脱水時にも、当該気圧バランス機構によって内槽の気圧の均衡を保証することができる。
本実施例のドラム洗濯機は駆動モータ16と内槽軸13を含んでいる。前記駆動モータ16は、内槽軸13を介して内槽17に伝動可能に接続されており、内槽17を回転させる。前記増圧孔28及び/又は減圧孔30は、内槽軸13に開設されて内槽17の内部と外部環境を連通させる。また、前記内槽17内の最高水位は内槽軸13よりも低い。
本実施例のドラム洗濯機は外槽18を含む。前記内槽17は外槽18の内部に設置されており、内槽17内から排出された水は外槽18を経由して排出される。前記内槽17の槽口には内槽を閉塞する内槽ドア6が装着されており、前記外槽18の槽口は開放されている。前記増圧孔28及び/又は減圧孔30は、一端が内槽17の内部と連通しており、他端が外槽18の内部に設けられて外槽18と連通している。
本実施例のドラム洗濯機は給水管路を含んでいる。前記内槽軸13内には内槽17の内部と連通する中空経路14が備わっており、前記給水管路が内槽軸13の中空経路14と連通している。前記減圧孔30と中空経路14は、それぞれ内槽17の内部と連通するとともに、互いに離隔して設置されている。
図9及び図10に示すように、前記中空経路14は、内槽軸13の中心軸線方向に一端から他端まで延伸している。また、前記減圧孔30は第1孔部と第2孔部を含んでいる。第1孔部は中空経路と平行に設置されており、一端が内槽の内部と連通している。且つ、第2孔部は、一端が第1孔部と連通しており、他端が内槽軸の外周の内槽壁まで延伸して外槽の内部と連通している。
好ましくは、前記第2孔部と第1孔部は垂直に設置されてL字状の減圧孔を形成している。
本実施例のドラム洗濯機は給水管路を含んでいる。また、前記内槽軸13内には内槽17の内部と連通する中空経路14が備わっており、前記給水管路が内槽軸13の中空経路14と連通している。前記増圧孔28は中空経路14と連通している。
更に、前記中空経路14は、内槽軸13の中心軸線方向に一端から他端まで延伸している。また、前記増圧孔28は、一端が中空経路14と連通しており、他端が内槽軸13の外周の内槽壁まで延伸して外槽18の内部と連通している。
好ましくは、前記増圧孔28は中空経路14と垂直に設けられている。
本実施例の前記内槽軸は駆動モータに接続されている。駆動モータはステータ及びロータを含み、ロータが内槽軸に固定接続されている。前記ロータの中心には貫通孔が設けられており、前記給水管路がロータの貫通孔を貫通して内槽軸の中空経路と連通している。
好ましくは、前記給水管路とロータの貫通孔の間には第1動的シール構造が設けられており、ロータの貫通孔と内槽軸の中空経路との間には第2シール構造が設けられている。
図11及び図12に示すように、増圧孔28と減圧孔30はいずれも内槽軸13に設けられている。且つ、大気と連通する開口がいずれも外槽18の内側に位置しており、内槽17の密封室と連通する開口がいずれも内槽軸13の給水経路14の内側に位置している。
連想可能なように、好ましくは、増圧孔28と減圧孔30はいずれも内槽軸13に設けられている。且つ、大気と連通する開口がいずれも外槽18の内側に位置しており、内槽17の密封室と連通する開口がいずれも密封室の内側に位置している。
図13~図27に示すように、本実施例のドラム洗濯機は、衣類洗浄時に独立して洗浄水が蓄えられる内槽17を含む。内槽17には孔無し内槽設計を採用しているため、洗浄時には内部が通気孔を有する閉鎖空間となる。よって、洗濯機の洗浄及びすすぎ時には独立して洗浄水を蓄えることが可能であり、内槽と外槽の間に水が存在しないため、節水との目的が実現される。且つ、内槽と外槽の間に汚れが生成されるとの事態が回避され、槽壁が清潔に維持されるため、ユーザエクスペリエンスが向上する。洗濯機の内槽17には排水口39が開設されており、排水及び/又は脱水過程ではここから排水される。本実施例は、上記のドラム洗濯機に適用される密封排水装置を開示する。当該密封排水装置は、内槽17の回転時の遠心力の働きで運動する遠心部材と、前記排水口を閉塞するための閉塞部品を含む。前記遠心部材は閉塞部品に接続されており、遠心部材の遠心運動に伴って、閉塞部品が前記排水口を開放する。
本実施例で提供する密封排水装置は、内槽17の回転時の遠心力を利用して遠心部材を遠心運動させ、遠心部材が、閉塞部品を運動させて排水口を開放することで排水を実現する。原理としては、ドラム洗濯機の動作特性を利用して、内槽の回転速度を設定することで排水を実現可能なため、実現が容易である。また、構造としては、遠心部材の遠心運動を利用して閉塞部品を開放し、排水を実現するため、構造がシンプルである。よって、本願の密封排水装置は、孔無し内槽を有するドラム洗濯機について、洗浄・すすぎ時には排水口の閉塞を維持することで孔無し内槽による独立した貯水を実現し、排水及び/又は脱水時には、内槽の回転速度を制御することで遠心力による排水を実現して、孔無し内槽を有するドラム洗濯機の密封及び排水を実現する。
本実施例の一実施形態として、本実施例で記載する遠心部材、閉塞部品は、いずれも内槽17の径方向に往復運動可能である。前記閉塞部品は、遠心部材に伴われて、遠心部材の遠心運動と同一又は反対方向に運動する。
閉塞部品と遠心部材が同一方向に運動するためにはより多くの制御部材の装着が必要なことを考慮して、好ましくは、前記遠心部材は、内槽の回転時の遠心力の働きによって、内槽の径方向に沿って内槽の中心軸線から離れるように運動し、前記閉塞部品は、遠心部材に伴われて、内槽の径方向に沿って内槽の中心軸線に近付くように運動する。これにより、閉塞部品と遠心部材は、内槽の径方向に沿う運動が互いに重なり合うため、内槽の径方向に沿う両者の合計運動ストロークが減少し、装着スペースが小さくなる。
更に、本実施例における前記閉塞部品は閉塞部材と弾性部材43を含む。前記弾性部材43は閉塞部材に作用して、閉塞部材による排水口39の密封状の閉塞を維持する。前記遠心部材は閉塞部材に接続されており、遠心部材の遠心運動に伴って、閉塞部材が運動して排水口を開放する。
本実施例の弾性部材43は、閉塞部材に対して弾性予圧力を生じることで、閉塞部材による排水口の閉塞を維持する。これにより、内槽の閉鎖が維持されて洗浄水が蓄えられる。
閉塞部品と排水口との密封を実現するために、本実施例では以下の方式を採用する。
方式1:前記閉塞部品と排水口39を密封状に直接接触させて、前記排水口39を閉塞する。例えば、閉塞部品と排水口39を直接的な電磁密封、剛性密封等とする。
方式2:密封部材40を介して前記閉塞部品と排水口39を密封状に接触させることで、前記排水口39を閉塞する。密封部材40を介して密封することで、コストが抑えられ、簡単且つ効果的となる。
更に、前記閉塞部品は、周方向に接触して密封するための密封凸部を有している。密封凸部は、排水口の外周の内槽壁又は内壁と密封状の接触を維持することで排水口を閉塞する。本実施例における密封凸部は、閉塞部品に直接設置されて閉塞部品による排水口39の直接的な密封を実現してもよい。
及び/又は、前記排水口39の内壁及び/又は外周の内槽壁が、周方向に接触して密封するための密封凸部を有し、密封リブが閉塞部品と密封状の接触を維持することで排水口を閉塞する。
及び/又は、前記密封部材40が、周方向に接触して密封するための密封凸部41を有し、密封凸部41が閉塞部品及び/又は排水口39と密封状に接触することで排水口を閉塞する。
本実施例の密封凸部は、閉塞部品、及び/又は排水口39の内壁、及び/又は排水口39の外周の内槽壁、及び/又は密封部材40から部分的に突出することで形成される密封突出リブとしてもよい。或いは、本実施例の密封凸部は、閉塞部品、及び/又は排水口39の内壁、及び/又は排水口39の外周の内槽壁、及び/又は密封部材40が部分的に凹陥することで形成される突起部分としてもよい。
更に、本実施例の密封排水装置は、内部に案内経路を有するケーシング44を含む。前記閉塞部材は、往復運動可能に案内経路内に設置される案内部35と、案内部35の一端に設置されて排水口を閉塞するための閉塞部36と、案内部の他端に設置されて遠心部材に接続される接続部34を含む。前記弾性部材43は、ケーシング44内に装着されて、一端がケーシング44に当止するとともに、他端が閉塞部材に当止している。
本実施例の弾性部材は圧縮バネであり、圧縮バネは案内部35に覆設されている。好ましくは、ケーシング44内には、圧縮バネを収容する収容溝が更に備わっている。収容溝は案内経路の外周に配設されており、圧縮バネの一端が収容溝内に当止するとともに、他端が閉塞部に当止している。
具体的に、本実施例の案内部35は案内柱体である。閉塞部36は、案内柱体の一端の周方向に延伸するよう形成される閉塞プラグである。また、接続部34は、案内柱体の他端に設置される接続回転軸である。
本実施例で記載する遠心部材は、錘部材38と接続部材37を含む。接続部材37の一端は錘部材38に接続され、他端は閉塞部品に接続されている。接続部材37の中央部には、回動可能に回転軸に装着される回転軸孔42が備わっている。
好ましくは、前記錘部材36と接続部材37は一体的に成型される。
本実施例における接続部材37の他端には、閉塞部材の接続回転軸が組み付けられる接続回転軸孔46が備わっており、前記接続回転軸が回動可能に接続回転軸孔46内に装着される。
本実施例は、更に、前記密封排水装置を備えるドラム洗濯機を提供する。当該ドラム洗濯機は、衣類洗浄時に独立して洗浄水が蓄えられる内槽17と、内槽17に開設されて洗浄水の排出に用いられる排水口39と、内槽の内壁に装着されており、遠心部材が内槽の回転時の遠心力の働きで遠心運動することで、閉塞部品に前記排水口を開放させる密封排水装置、を含む。
本実施例で記載するドラム洗濯機は、遠心力による排水を可能とするために、構造設計時において、前記遠心部材の全体重量M、内槽の回転速度V、弾性部材の弾性予圧力F0及び閉塞部材の全体質量mが以下を満たすようにする。
即ち、内槽の回転速度Vが所定値V0に達したときに、前記遠心部材は内槽の遠心力の働きで遠心運動を開始する。遠心部材に発生した遠心力は、弾性予圧力F0及び閉塞部材の遠心力に抗して、内槽の径方向に沿って内槽の中心軸線に近付くように閉塞部材を運動させることで排水口を開放する。
更に、前記内槽の内壁には衣類リフティング装置が装着されている。前記衣類リフティング装置は、内部空間、及び内部空間と内槽の内部を連通する連通孔を有している。前記排水口は、内部空間内に位置する内槽の槽壁に開設されており、前記密封排水装置は内部空間内に設置されている。
本実施例では、密封排水装置を内部空間内に設置することで、密封排水装置の隠匿的な装着を実現する。これにより、密封排水装置が内槽内の衣類に干渉するとの事態が回避される。また、独立した保護カバーを省略できるため、製造コストが低下し、組付工程が簡略化される。
本実施例における衣類リフティング装置はリフティングリブ32である。前記リフティングリブ32は、締結ネジ45によって内槽17の内壁に装着される。前記リフティングリブには、締結ネジ45を組み付けるためのスタッドボルト55が備わっている。また、内槽の槽壁には、締結ネジ45を挿通するための貫通孔56が開設されている。
更に、本実施例は、前記ドラム洗濯機の制御方法を提供する。当該制御方法は、以下を含む。
即ち、洗濯機は、排水及び/又は脱水過程において、内槽の回転速度VがV≧V0となるよう制御する。遠心部材は、内槽の回転時の遠心力の働きで運動することで、閉塞部品に前記排水口を開放させる。
なお、前記V0は所定値である。
このように、本実施例のドラム洗濯機は、内槽の回転速度を制御することで排水及び脱水を実現可能である。排水段階では、内槽が少なくともV0の回転速度で回転するよう制御して排水を実現し、脱水段階では、内槽の回転速度がV0以上まで上昇するよう制御して脱水時の排水を行う。
図13~図17に示すように、本実施例に係るドラム洗濯機の密封排水装置において、ドラム洗濯機は、衣類洗浄時に独立して洗浄水が蓄えられる内槽17を含む。内槽17には排水口39が開設されている。また、密封排水装置は、排水口39と密封状に接触して前記排水口39を閉塞するための閉塞部品を含む。
本願の密封排水装置は、閉塞部品により排水口39を閉塞することで、孔無し内槽を有するドラム洗濯機が、洗浄・すすぎ時に排水口39の閉塞を維持できるようにし、孔無し内槽による独立した貯水を実現する。
更に、前記閉塞部品と排水口39を密封状に直接接触させて、前記排水口39を閉塞する。
或いは、前記閉塞部品は、閉塞部36、及び閉塞部36に設置される密封部材40を含み、閉塞部品の密封部材40と排水口39を密封状に接触させることで、前記排水口39を閉塞する。
更に、前記閉塞部品は、周方向に接触して密封するための密封凸部41を有している。密封凸部41は、排水口39の外周の内槽壁又は内壁と密封状の接触を維持することで排水口を閉塞する。
及び/又は、前記密封部材40は、周方向に接触して密封するための密封凸部41を有している。密封凸部41は、排水口39の外周の内槽壁又は内壁と密封状に接触することで排水口39を閉塞する。
密封凸部41と排水口39の外周の内槽壁について良好な周方向の密封を実現するために、本実施例で記載する内槽17は、内壁表面における平坦な平坦部57を有しており、前記排水口39が平坦部57に開設されている。前記密封凸部41は、排水口39の外周の平坦部57と周方向における密封状の接触を維持することで排水口を閉塞する。
本実施例の他の実施形態として、本実施例で記載する排水口39は内槽の円弧状壁に開設されている。前記密封凸部41は、排水口39の外周の円弧状壁の内表面と周方向における密封状の接触を維持することで排水口を閉塞する。
更に、本実施例で記載する密封凸部41は、閉塞部品/密封部材に設置される少なくとも1周の密封リブを含む。各密封リブは、いずれも円弧状壁の内表面と周方向における密封状の接触を維持する。
好ましくは、前記密封凸部は、閉塞部品/密封部材に設置される少なくとも2周の密封リブを含む。
各密封リブの高さは等しく、いずれも、最も内周の密封リブと、最も内周の密封リブに対向する円弧状壁の内表面との距離以上である。
或いは、各密封リブの高さは、各密封リブに対向する円弧状壁の内表面と周方向において密封状の接触を維持するよう、外周から内周へと向かう配置方向において徐々に高くなっている。
本実施例の一実施形態として、前記密封リブは、密封リブ主部と、排水口の外周の周壁と密封状の接触を維持するための密封リブ端部と、密封リブ主部と密封リブ端部を連ねるように接続する密封リブ移行部を有している。
好ましくは、前記密封リブ移行部は、密封リブ端部と密封リブ主部の間のアール構造Rである。
本実施例で記載する密封部材40は、弾性材料からなるシールプランジャである。シールプランジャは、閉塞部品を配設するための開口した装着空間を有している。また、シールプランジャは、排水口の外周における内槽の平坦部と係合して密封する密封端面を有している。
好ましくは、前記密封端面に少なくとも1周の密封リブを設置する。
更に、本実施例で記載する密封排水装置は、内槽の回転時の遠心力の働きで運動する遠心部材を含む。前記遠心部材は閉塞部品に接続されており、遠心部材の遠心運動に伴って、閉塞部品が前記排水口を開放する。
前記閉塞部品は、往復運動可能に案内経路内に設置される案内部35と、案内部35の一端に設置されて排水口39を閉塞するための閉塞部36と、案内部35の他端に設置されて遠心部材に接続される接続部34を含む。前記密封部材40は閉塞部に設置されている。
本実施例は、更に、前記密封排水装置を備えるドラム洗濯機を提供する。当該ドラム洗濯機は、衣類洗浄時に独立して洗浄水が蓄えられる内槽17と、内槽17に開設されて洗浄水の排出に用いられる排水口39と、内槽の内壁に装着されており、内槽の回転速度が所定値V0に達したときに閉塞部品が前記排水口を開放する密封排水装置、を含む。
更に、排水口を内槽の槽壁に対して内側に突出させるか外側に突出させるよう、前記排水口39と内槽17の内壁の間には延伸壁が備わっている。前記閉塞部品は、延伸壁内に伸入して内壁と周方向における密封状の接触を維持することで排水口を閉塞する。これにより、閉塞部品と排水口39との密封効果が更に強化される。
或いは、前記排水口39と内槽17の内壁は面一に設置され、前記閉塞部品が、排水口の外周の内槽壁と周方向において密封状に接触するか、排水口の内周壁と密封状に接触することで排水口を閉塞する。
図13、図18~図22に示すように、本実施例に係るドラム洗濯機の密封排水装置において、ドラム洗濯機は、衣類洗浄時に独立して洗浄水が蓄えられる内槽17を含む。内槽17には排水口39が開設されている。また、密封排水装置は、排水口と密封状に接触して前記排水口を閉塞するための閉塞部品を含む。
前記閉塞部品には、中心軸線に沿う各横断面の断面積が等しくない第1密封部品47が設置されており、少なくとも1つの横断面の外周壁が、排水口と周方向において密封状に接触することで排水口を閉塞する。
本実施例における密封排水装置の閉塞部品は、断面が変化する第1密封部品を有している。こうすることで、第1密封部品は、より良好に排水口を周方向において密封可能となり、排水口の密封効果が保証される。
本実施例の一実施形態として、前記第1密封部品は、排水口に近接して設置される近端部と、排水口から離れて設置される遠端部を含む。前記第1密封部品47は、中心軸線に沿って、近端部から遠端部までの各横断面の断面積が徐々に増大している。
好ましくは、前記第1密封部品47は、近端部から遠端部までの各横断面の断面積が徐々に増大する錐状又は円錐台状の密封プラグである。
本実施例の一実施形態として、前記内槽17は、内壁表面における平坦な平坦部を有しており、前記排水口39が平坦部に開設されている。前記第1密封部品47の少なくとも1つの横断面の外周壁は、排水口39と周方向に密封状に接触することで排水口を閉塞する。
或いは、前記排水口は内槽の円弧状壁に開設されている。前記第1密封部品47の少なくとも1つの横断面における外周の内槽壁は、排水口と周方向に密封状に接触することで排水口を閉塞する。
更に、本実施例で記載する閉塞部品には、第1密封部品47の外周に位置する第2密封部品が設置されており、前記第2密封部品と排水口39の外周の内槽壁が周方向において密封状に接触する。本実施例は、第1密封部品と第2密封部品によって閉塞部品と排水口39との多重密封を実現する。これにより、排水口39の密封効果が保証され、漏水が防止される。
具体的に、本実施例の第2密封部品は、排水口の外周における第1の密封を実現する。また、第1密封部品と排水口との密封状の接触によって第2の密封が保証される。
本実施例の一実施形態として、前記第2密封部品は、第1密封部品47の外周に設置されて接触及び密封に用いられる密封凸部41を含む。密封凸部41は、排水口39の外周の内槽壁と密封状の接触を維持することで排水口を閉塞する。
更に、前記第1密封部品47と第2密封部品はそれぞれ弾性材料からなり、閉塞部品にそれぞれ配設されている。
或いは、前記第1密封部品と第2密封部品はそれぞれ弾性材料からなり、第1密封部品と第2密封部品が一体的に接続されたあと閉塞部品に配設される。
或いは、前記第1密封部品と第2密封部品は、弾性材料により一体的に構成されるシールプランジャであり、シールプランジャが閉塞部品に配設される。
本実施例の密封排水装置は、更に、内槽の回転時の遠心力の働きで運動する遠心部材を含む。前記遠心部材は閉塞部品に接続されており、遠心部材の遠心運動に伴って、閉塞部品が前記排水口を開放する。
前記閉塞部品は、往復運動可能に案内経路内に設置される案内部と、案内部の一端に設置されて排水口を閉塞するための閉塞部と、案内部の他端に設置されて遠心部材に接続される接続部を含む。前記第1密封部品/第2密封部品は閉塞部に設置される。
本実施例は、更に、前記密封排水装置を備えるドラム洗濯機を開示する。当該ドラム洗濯機は、衣類洗浄時に独立して洗浄水が蓄えられる内槽と、内槽に開設されて洗浄水の排出に用いられる排水口と、内槽の内壁に装着されており、内槽の回転速度が所定値V0に達したときに閉塞部品が前記排水口を開放する密封排水装置、を含む。
更に、排水口を内槽の槽壁に対して内側に突出させるか外側に突出させるよう、前記排水口39は、内槽17の内壁との間に延伸する延伸壁48を有している。前記第1密封部品47は延伸壁48内に伸入して、少なくとも1つの横断面の外周壁が延伸壁48の内周壁と周方向における密封状の接触を維持することで排水口を閉塞する。
第1密封部品47の密封効果を更に向上させるために、前記第1密封部品47と排水口の延伸壁48の内周壁が、面接触又は線接触して排水口を密封する。
好ましくは、前記延伸壁の内周壁は、第1密封部品の外周壁の形状と一致している。
更に好ましくは、前記第1密封部品は、排水口に対して、近端部から遠端部までの各横断面の断面積が徐々に増大する錐状又は円錐台状の密封プラグである。また、前記排水口の延伸壁は、内槽壁から内槽の中心軸線とは離れる方向に向かって、内部の断面積が徐々に縮小する円錐台状の周壁である。
図1、図23~図25に示すように、本実施例のドラム洗濯機は、衣類洗浄時に独立して洗浄水が蓄えられる内槽17と、内槽17に開設されて洗浄水の排出に用いられる内槽排水口39と、内槽17の内壁上の排水口39部分に装着される装着部材50と、装着部材に開設されて内槽排水口39と連通する装着部材排水口51と、前記装着部材排水口51を閉塞するための閉塞部品を有する密封排水装置、を含む。
本実施例における前記装着部材50は内槽壁と密封状に接続される。
好ましくは、前記内槽排水口は内槽の内壁に開設されている。前記装着部材は接続部を含み、前記接続部と内槽排水口の外周の内槽壁が密封状に接続される。
本実施例で記載する装着部材50は更にエンドカバー部を含む。前記平坦部における対向する2つの側壁は内槽の内壁と密封状の接続を維持している。また、前記平坦部における対向する別の2つの側壁にはエンドカバー部がそれぞれ接続されており、エンドカバー部が内槽の内壁と密封状の接続を維持している。
好ましくは、前記平坦部とエンドカバー部は一体的に成型される。
本実施例では、内槽の内壁に装着部材50を装着しており、装着部材50が、内槽排水口39と連通する装着部材排水口51を有している。これにより、密封排水装置で装着部材排水口51を閉塞することで、内槽排水口39の密封を実現可能である。よって、従来の内槽における円弧状壁構造を変更することなく、装着部材50によって密封排水装置の密封状の配設が実現されるため、装着構造がシンプルである。且つ、装着部材は、閉塞部品と密封状に係合する平坦部を有しているため、密封効果がいっそう良好となる。
更に、前記内槽排水口は内槽の円弧状壁に開設されている。前記装着部材は接続部を含み、前記接続部と内槽排水口の外周の内槽壁が密封状に接続される。
具体的に、前記平坦部は平直プレートであり、前記エンドカバー部はエンドカバープレートを更に含む。前記平直プレートにおける対向する2つの側壁は内槽の円弧状の内壁と密封状の接続を維持している。また、前記平直プレートにおける対向する別の2つの側壁にはエンドカバープレートがそれぞれ接続されており、エンドカバープレートが内槽の円弧状の内壁と密封状の接続を維持している。
好ましくは、前記平直プレートとエンドカバープレートは一体的に成型される。
図23及び図24に示すように、本実施例の一実施形態として、前記装着部材50と内槽の内壁の間にシールリング52を設置することで密封状の接続を実現するか、或いは、前記装着部材50と内槽の内壁を溶接する。
本実施例における前記内槽排水口39の開口の断面積は、装着部材排水口51の断面積以上である。こうすることで、排水時に、装着部材排水口51から排出された水を速やかに内槽排水口39から排出可能となり、排水の円滑性が保証される。
好ましくは、前記内槽排水口と装着部材排水口はいずれも円形孔である。内槽排水口の孔径は、装着部材排水口の孔径以上である。
更に好ましくは、前記内槽排水口の中心軸線と装着部材排水口の中心軸線は共線的に設置される。こうすることで、装着部材排水口51から排出された水をまっすぐに内槽排水口39に流して排出可能となり、装着部材排水口51から内槽排水口39までの流出経路が屈曲して排水効果に支障をたすとの事態が回避される。
密封排水装置と装着部材排水口51との密封効果を強化するために、前記平坦部における装着部材排水口51の外周には、閉塞部品と密封状に係合する密封係合部54が設置されている。
好ましくは、前記密封係合部54は、排水口の外周に設置される少なくとも1周の密封リブであり、前記密封リブが閉塞部品の密封部と密封状に接触する。
更に、装着部材排水口51を平坦部に対して内側に突出させるか外側に突出させるよう、前記装着部材排水口51と平坦部の間には装着部材延伸壁53が備わっている。また、前記閉塞部品には第1密封部品47が設置されている。第1密封部品47は装着部材延伸壁53内に伸入して、少なくとも1つの横断面の外周壁が装着部材延伸壁53の内周壁と密封状の接触を維持する。
また、更に、前記第1密封部品47と装着部材延伸壁53の内周壁が、面接触又は線接触して装着部材排水口を密封する。
好ましくは、前記装着部材延伸壁53の内周壁は、第1密封部品47の外周壁の形状と一致している。
更に好ましくは、前記第1密封部品47は、装着部材排水口に対して、近端部から遠端部までの各横断面の断面積が徐々に増大する錐状又は円錐台状の密封プラグである。また、前記装着部材延伸壁53は、平坦部から内槽の中心軸線とは離れる方向に向かって、内部の断面積が徐々に縮小する円錐台状の周壁である。
更に、前記内槽の内壁には衣類リフティング装置が設置されている。前記衣類リフティング装置は、内部空間、及び内部空間と内槽の内部を連通する連通孔33を有している。前記排水口は内部空間内に位置する内槽の槽壁に開設されており、前記装着部材50、密封排水装置はいずれも内部空間内に設置されている。
具体的に、本実施例で記載するリフティング装置はリフティングリブ32である。リフティングリブ32は、内槽の内壁に装着されるリフティングリブ基部58と、内槽の内部に向かって突出するリフティングリブ凸部49を有している。前記連通孔33はリフティングリブ凸部49に設置されている。また、前記装着部材50がリフティングリブ基部58に周方向において密封状に接続される。
本実施例の密封排水装置は、更に、内槽の回転時の遠心力の働きで運動する遠心部材を含む。前記遠心部材は閉塞部品に接続されており、遠心部材の遠心運動に伴って、閉塞部品が前記装着部材排水口を開放する。
図13、図26~図27に示すように、本実施例のドラム洗濯機は、衣類洗浄時に独立して洗浄水が蓄えられる内槽17と、内槽17に開設された配設貫通口と、配設貫通口内に密封状に装着される装着部材50と、装着部材に開設される装着部材排水口51と、前記装着部材排水口を閉塞するための閉塞部品を有する密封排水装置、を含む。
本実施例では、内槽の配設貫通口に装着部材50を装着しており、装着部材50が装着部材排水口51を有している。これにより、密封排水装置で装着部材排水口51を閉塞することで、内槽からの排水の密封を実現可能である。よって、従来の内槽における円弧状壁構造を変更することなく、装着部材50によって密封排水装置の密封状の配設が実現されるため、装着構造がシンプルである。且つ、装着部材は、閉塞部品と密封状に係合する平坦部を有しているため、密封効果がいっそう良好となる。
更に、前記配設貫通口は内槽の槽壁に開設されている。前記装着部材50は接続部を含み、前記接続部と配設貫通口の内周壁が密封状に接続される。
本実施例で記載する装着部材は平坦部を含み、前記装着部材排水口が平坦部に開設されている。
閉塞部品による装着部材排水口51の密封を実現するために、本実施例の一実施形態として、前記平坦部における装着部材排水口51の外周に位置する外壁には、閉塞部品と密封状に係合する密封係合部54が設置されている。
好ましくは、前記密封係合部54は、装着部材排水口の外周に設置される少なくとも1周の密封リブであり、前記密封リブが閉塞部品と密封状に接触する。
本実施例の更なる実施形態として、前記閉塞部品は少なくとも1周の密封リブを有しており、密封リブが装着部材排水口51の外周の平坦部と密封状の接触を維持する。
及び/又は、前記閉塞部品には密封部材が設置されている。密封部材は少なくとも1周の密封リブを有しており、密封リブが装着部材排水口の外周における平坦部の外壁面と密封状の接触を維持する。
本実施例の更なる実施形態として、前記平坦部における装着部材排水口の外周に位置する外壁には、少なくとも1周の第1密封リブが設置されている。また、前記閉塞部品には密封部材が設置されており、密封部材が少なくとも1周の第2密封リブを有している。前記第1密封リブと第2密封リブは互い違いに設置される。第1密封リブは密封部材の平直な端面と密封状の接触を維持し、第2密封リブは装着部材排水口の外周の平直な平坦部と密封状の接触を維持する。
閉塞部品による装着部材排水口の密封効果を更に強化するために、装着部材排水口51を平坦部に対して内側に突出させるか外側に突出させるよう、前記装着部材排水口51と平坦部の間には装着部材延伸壁53が備わっている。また、前記閉塞部品には第1密封部品47が設置されている。第1密封部品47は装着部材延伸壁53内に伸入して、少なくとも1つの横断面の外周壁が装着部材延伸壁の内周壁と周方向における密封状の接触を維持する。
更に、前記第1密封部品47と装着部材延伸壁53の内周壁が、面接触又は線接触して装着部材排水口を密封する。
好ましくは、前記装着部材延伸壁53の内周壁は、第1密封部品47の外周壁の形状と一致している。
更に好ましくは、前記第1密封部品47は、装着部材排水口に対して、近端部から遠端部までの各横断面の断面積が徐々に増大する錐状の密封プラグである。また、前記装着部材延伸壁53は、平坦部から内槽の中心軸線とは離れる方向に向かって、内部の断面積が徐々に縮小する円錐台状の周壁である。
本実施例における前記内槽17の内壁には衣類リフティング装置が設置されている。前記衣類リフティング装置は、内部空間、及び内部空間と内槽の内部を連通する連通孔を有している。前記配設貫通口は、内部空間内に位置する内槽の槽壁に開設されており、前記密封排水装置は内部空間内に設置されている。
本実施例の排水密封装置は、更に、内槽の回転時の遠心力の働きで運動する遠心部材を含む。前記遠心部材は閉塞部品に接続されており、遠心部材の遠心運動に伴って、閉塞部品が前記装着部材排水口を開放する。
更に、前記遠心部材は錘部材と接続部材を含む。接続部材の一端は錘部材に接続され、他端は閉塞部品に接続されている。接続部材の中央部には、回動可能に回転軸に装着される回転軸孔が備わっている。
好ましくは、前記錘部材と接続部材は一体的に成型される。
説明すべき点として、当業者は、上記の各実施例の記載に基づいて単独で実施してもよいし、互いに組み合わせて実施してもよい。
以上は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を何らかの形式に制限するものではない。本発明については好ましい実施例によって上記のように開示したが、本発明を限定するとの主旨ではない。本発明の技術方案を逸脱しない範囲において、当業者が上記で提示した技術内容を用いて実施可能なわずかな変形或いは補足は、同等に変形された等価の実施例とみなされ、いずれも本発明の技術方案の内容を逸脱するものではない。また、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に加えられる任意の簡単な修正、同等の変形及び補足は、いずれも本発明の方案の範囲に属する。