JP7287608B2 - シート挟持具 - Google Patents

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Description

本発明は、シート挟持具に関する。
戸建て住宅等の建物を施工するにはある程度の工期が必要とされ、その間に天候が崩れて降雨になる場合がある。そのため、従来、特に屋根の施工中や施工前の段階において、建物躯体の雨養生を行う場合があった。
このような雨養生を行う場合は、建物躯体の周囲に組まれた足場を利用して養生シートを張る場合(特許文献1,2参照。)や、養生シートに取り付けられた雌ネジを有する部材に対し、クレーン側の雄ネジを有する部材を装着させた後に、クレーンで一点吊りしながら建物躯体の上方から養生シートを被せる場合(特許文献3参照。)等がある。
特開2013-011096号公報 特開2011-001754号公報 特開2011-174315号公報
ところが、特許文献1,2のように足場を利用して養生シートを張る場合は、足場が組まれていない状況では雨養生を行うことができず、足場から建物躯体までの距離を考慮して面積の広い養生シートも用意しなければならないため、手間やコストがかかるという問題が生じる。
また、特許文献3のようにネジ式の部材を用いると、まず、雌ネジを有する部材を養生シートに対して事前に取り付けておき、クレーンで吊り上げやすいように畳んでおく必要がある。しかも、屋根上で養生シートを展開する作業や、屋根上で雄ネジを有する部材を取り外す作業を行う必要もあり、養生を行う前から養生を行うまでの間に、屋根上での高所作業も含めて作業が全体的に多いという問題が生じる。
さらに、屋根全体を被覆できるような養生シートは面積が広いため重量があり、安全性を考慮すれば、作業員による屋根上での養生作業は極力避けたいという要望がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、養生シートを用いて施工中の建物の雨養生を行う場合における手間やコストを軽減し、作業の安全性を考慮した養生作業を行うことが可能なシート挟持具を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、例えば図1~図12に示すように、シート5を挟み込んで支持するシート挟持具10であって、
本体プレート11と、
前記本体プレート11に対向するように配置され、前記本体プレート11との間に前記シート5を挟み込む対向プレート12と、
前記対向プレート12を、前記本体プレート11に対して離れる方向と近づく方向に開閉移動させる開閉機構13と、
前記本体プレート11と前記対向プレート12との間に設けられ、凹形状(ゴム板140,141)と凸形状(ゴム板142)との間に前記シート5を挟み込むシート挟み込み構造14と、を備えており、
前記本体プレート11は、
前記対向プレート12が対向する対向部110と、
前記開閉機構13が固定される被固定部111と、を有しており、
前記対向部110には、前記対向プレート12側に突出する突起部11aが設けられており、
前記開閉機構13は、前記対向プレート12を前記本体プレート11に近づけて前記シート5を挟み込んだ場合に、当該シート5を前記本体プレート11側に押し付けるトグル機構であり、
前記シート挟み込み構造14は、
前記本体プレート11の前記対向部110における前記対向プレート12側の面に固定されて、前記凹形状と前記凸形状のうち一方を構成する一方の弾性板材と、
前記対向プレート12における前記本体プレート11側の面に固定されて、前記凹形状と前記凸形状のうち他方を構成する他方の弾性板材と、を有しており、
前記一方の弾性板材と前記他方の弾性板材は、前記対向プレート12を、前記開閉機構13によって前記本体プレート11に対して近づく方向に移動させて、前記本体プレート11と前記対向プレート12との間を閉じた状態にした場合に、互いに重なり合わないように配置されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、開閉機構13によって対向プレート12を開閉移動させ、本体プレート11と対向プレート12でシート5を挟み込むだけで、シート挟持具10をシート5に対して簡単に装着できる。また、対向プレート12を本体プレート11から離れる方向に移動させれば、シート挟持具10をシート5から簡単に外すことができる。すなわち、シート5が例えば養生シートであり、当該シート5によって建物の養生を行う場合に、シート5に対するシート挟持具10の脱着が極めて簡易に済むので、手間を軽減でき、屋根2上での高所作業も極力減らすことができて、安全性を考慮した養生作業を行うことが可能となる。
また、本体プレート11における対向部110には、対向プレート12側に突出する突起部11aが設けられているので、シート5を挟み込んだ場合に突起部11aがシート5に接し、シート5を安定的に保持しやすくなる。
さらに、シート5が例えば養生シートであって、展開しやすい方法で折りたたまれていれば、シート5に装着されたシート挟持具10をクレーンなどで引っ張るだけで簡単にシート5を展開させることができる。そのため、足場が組まれていない状況でも養生作業を行うことが可能となり、足場を組む手間やコストを軽減できる。
そして、本体プレート11と対向プレート12との間に設けられ、凹形状と凸形状とによってシート5を挟み込むシート挟み込み構造14を更に備えるので、本体プレート11と対向プレート12との間にシート5を噛ませた状態で挟み込んで保持できる。そのため、シート5を挟み込んで保持する強度を向上させることができる。
また、開閉機構13が、シート5を本体プレート11側に押し付けるトグル機構であるため、対向プレート12を本体プレート11に近づけてシート5を挟み込んだ場合に、シート5を確実に挟み込んで保持することができる。これにより、シート5に装着されたシート挟持具10をクレーンなどで引っ張る際に、シート挟持具10がシート5から外れることを防ぐことができる。
請求項2に記載の発明は、例えば図4~図9,図11,図12に示すように、シート5を挟み込んで支持するシート挟持具10であって、
本体プレート11と、
前記本体プレート11に対向するように配置され、前記本体プレート11との間に前記シート5を挟み込む対向プレート12と、
前記対向プレート12を、前記本体プレート11に対して離れる方向と近づく方向に開閉移動させる開閉機構13と、
前記本体プレート11と前記対向プレート12との間に設けられ、凹形状(ゴム板140,141)と凸形状(ゴム板142)との間に前記シート5を挟み込むシート挟み込み構造14と、を備えており、
前記本体プレート11は、
前記対向プレート12が対向する対向部110と、
前記開閉機構13が固定される被固定部111と、を有しており、
前記対向部110には、前記対向プレート12側に突出する突起部11aが設けられており、
前記シート挟み込み構造14は、
前記本体プレート11の前記対向部110における前記対向プレート12側の面に固定されて、前記凹形状と前記凸形状のうち一方を構成する一方の弾性板材と、
前記対向プレート12における前記本体プレート11側の面に固定されて、前記凹形状と前記凸形状のうち他方を構成する他方の弾性板材と、を有しており、
前記一方の弾性板材と前記他方の弾性板材は、前記対向プレート12を、前記開閉機構13によって前記本体プレート11に対して近づく方向に移動させて、前記本体プレート11と前記対向プレート12との間を閉じた状態にした場合に、互いに重なり合わないように配置されており、
前記対向プレート12には、前記シート5を挟み込んだ場合に前記突起部11aが入る凹部12aが形成され、
前記突起部11aは、前記本体プレート11における前記対向部110と前記被固定部111の並び方向と直交する方向である前記本体プレート11の幅方向の一方側と他方側のそれぞれに設けられ、
前記凹部12aは、前記対向プレート12に対し、前記本体プレート11の幅方向の一方側と他方側のそれぞれに設けられた前記突起部11aに対向する位置にそれぞれ形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、開閉機構13によって対向プレート12を開閉移動させ、本体プレート11と対向プレート12でシート5を挟み込むだけで、シート挟持具10をシート5に対して簡単に装着できる。また、対向プレート12を本体プレート11から離れる方向に移動させれば、シート挟持具10をシート5から簡単に外すことができる。すなわち、シート5が例えば養生シートであり、当該シート5によって建物の養生を行う場合に、シート5に対するシート挟持具10の脱着が極めて簡易に済むので、手間を軽減でき、屋根2上での高所作業も極力減らすことができて、安全性を考慮した養生作業を行うことが可能となる。
また、本体プレート11における対向部110には、対向プレート12側に突出する突起部11aが設けられているので、シート5を挟み込んだ場合に突起部11aがシート5に接し、シート5を安定的に保持しやすくなる。
さらに、シート5が例えば養生シートであって、展開しやすい方法で折りたたまれていれば、シート5に装着されたシート挟持具10をクレーンなどで引っ張るだけで簡単にシート5を展開させることができる。そのため、足場が組まれていない状況でも養生作業を行うことが可能となり、足場を組む手間やコストを軽減できる。
そして、本体プレート11と対向プレート12との間に設けられ、凹形状と凸形状とによってシート5を挟み込むシート挟み込み構造14を更に備えるので、本体プレート11と対向プレート12との間にシート5を噛ませた状態で挟み込んで保持できる。そのため、シート5を挟み込んで保持する強度を向上させることができる。
また、対向プレート12には、シート5を挟み込んだ場合に突起部11aが入る凹部12aが形成されているので、シート5を挟み込んだ場合にシート5が外れにくくなり、シート5を安定的に保持することができる。
また、突起部11aが、本体プレート11の幅方向の一方側と他方側のそれぞれに設けられ、凹部12aが、これら突起部11aに対向する位置にそれぞれ形成されているので、いずれか一方の突起部11a若しくは両方の突起部11aを凹部12aに入れて、シート5を安定的に保持することができる。
また、シート挟持具10の脱着を行う人の利き腕に関わりなく、シート挟持具10の脱着を行うことができるので、シート挟持具10をシート5に容易に装着又は取り外しすることができる。
請求項3に記載の発明は、例えば図4~図9,図11,図12に示すように、請求項に記載のシート挟持具10において、
前記凹部12aは、前記対向プレート12を厚み方向に貫通して形成された貫通孔であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、凹部12aは、対向プレート12を厚み方向に貫通して形成された貫通孔であるため、突起部11aを凹部12aに差し込んで貫通させることができる。これにより、突起部11aと凹部12aとが噛み合う寸法を長くすることができるので、突起部11aを凹部12aに差し込んでシート5を安定的に保持することができる。
請求項4に記載の発明は、例えば図4~図9,図12に示すように、シート5を挟み込んで支持するシート挟持具10であって、
本体プレート11と、
前記本体プレート11に対向するように配置され、前記本体プレート11との間に前記シート5を挟み込む対向プレート12と、
前記対向プレート12を、前記本体プレート11に対して離れる方向と近づく方向に開閉移動させる開閉機構13と、
前記本体プレート11と前記対向プレート12との間に設けられ、凹形状(ゴム板140,141)と凸形状(ゴム板142)との間に前記シート5を挟み込むシート挟み込み構造14と、を備えており、
前記本体プレート11は、
前記対向プレート12が対向する対向部110と、
前記開閉機構13が固定される被固定部111と、
前記対向部110を挟んで前記被固定部111とは反対側に位置し、人によって把持される把手部112と、を有しており、
前記対向部110には、前記対向プレート12側に突出する突起部11aが設けられており、
前記シート挟み込み構造14は、
前記本体プレート11の前記対向部110における前記対向プレート12側の面に固定されて、前記凹形状と前記凸形状のうち一方を構成する一方の弾性板材と、
前記対向プレート12における前記本体プレート11側の面に固定されて、前記凹形状と前記凸形状のうち他方を構成する他方の弾性板材と、を有しており、
前記一方の弾性板材と前記他方の弾性板材は、前記対向プレート12を、前記開閉機構13によって前記本体プレート11に対して近づく方向に移動させて、前記本体プレート11と前記対向プレート12との間を閉じた状態にした場合に、互いに重なり合わないように配置されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、開閉機構13によって対向プレート12を開閉移動させ、本体プレート11と対向プレート12でシート5を挟み込むだけで、シート挟持具10をシート5に対して簡単に装着できる。また、対向プレート12を本体プレート11から離れる方向に移動させれば、シート挟持具10をシート5から簡単に外すことができる。すなわち、シート5が例えば養生シートであり、当該シート5によって建物の養生を行う場合に、シート5に対するシート挟持具10の脱着が極めて簡易に済むので、手間を軽減でき、屋根2上での高所作業も極力減らすことができて、安全性を考慮した養生作業を行うことが可能となる。
また、本体プレート11における対向部110には、対向プレート12側に突出する突起部11aが設けられているので、シート5を挟み込んだ場合に突起部11aがシート5に接し、シート5を安定的に保持しやすくなる。
さらに、シート5が例えば養生シートであって、展開しやすい方法で折りたたまれていれば、シート5に装着されたシート挟持具10をクレーンなどで引っ張るだけで簡単にシート5を展開させることができる。そのため、足場が組まれていない状況でも養生作業を行うことが可能となり、足場を組む手間やコストを軽減できる。
そして、本体プレート11と対向プレート12との間に設けられ、凹形状と凸形状とによってシート5を挟み込むシート挟み込み構造14を更に備えるので、本体プレート11と対向プレート12との間にシート5を噛ませた状態で挟み込んで保持できる。そのため、シート5を挟み込んで保持する強度を向上させることができる。
また、本体プレート11は、対向部110を挟んで被固定部111とは反対側に位置し、人によって把持される把手部112を更に有するので、把手部112を把持しながら対向プレート12を開閉移動させることができ、対向プレート12の操作性を向上させることできる。そのため、シート5に対するシート挟持具10の脱着が極めて簡易に済むので、手間を軽減でき、屋根2上での高所作業も極力減らすことができて、安全性を考慮した養生作業を行うことが可能となる。
請求項に記載の発明は、例えば図5~図9,図12に示すように、請求項1~のいずれか一項に記載のシート挟持具10において、
前記本体プレート11と前記対向プレート12との間を閉じた状態にした場合において、前記一方の弾性板材と前記他方の弾性板材との間に隙間143,144が形成されることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、例えば図7~図9に示すように、請求項1~のいずれか一項に記載のシート挟持具10において、
前記突起部11aは、前記シート5に設けられたハトメ6に通されることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、突起部11aは、シート5に設けられたハトメ6に通されるので、シート5を挟み込んだ場合にシート5が外れにくくなり、シート5を安定的に保持することができる。
また、突起部11aが本体プレート11における幅方向の一方側と他方側のそれぞれに設けられている場合は、シート5に対するハトメ6の位置に応じて幅方向一方側の突起部11aを通すか他方側の突起部11aを通すかを選択することができるので、シート挟持具10の装着位置をずらすことができ、シート5を引っ張る際のバランスを微調整することができる。しかも、一方側の突起部11aだけをハトメ6に通し、他方側の突起部11aをハトメ6に通さない場合は、他方側の突起部11aはシート5を噛んだ状態で凹部12aに入れられることになるので、ハトメ6に通されなかった突起部11aによってもシート5を保持することができる。
本発明によれば、養生シートを用いて施工中の建物の雨養生を行う場合における手間やコストを軽減し、作業の安全性を考慮した養生作業を行うことができる。
シートの折りたたみ方を説明する図である。 建物の屋根を養生する方法を示す斜視図である。 建物の躯体を養生する方法を示す斜視図である。 シート挟持具を示す平面図である。 対向プレートが本体プレートに近づいた状態のシート挟持具を示す側面図である。 対向プレートが本体プレートから離れた状態のシート挟持具を示す側面図である。 凹凸噛合構造を示す斜視図である。 突起部をハトメに通した状態を示す斜視図である。 本体プレートと対向プレートとの間にシートを挟み込んだ状態を示す斜視図である。 シートの折りたたみ方の他の例を説明する図である。 シート挟持具の他の例を示す図である。 シート挟持具の他の例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態および図示例に限定するものではない。
図1において符号5は、シートを示す。このシート5は、施工中の建物において雨養生を行うための養生シートであり、ポリエチレンなどの合成樹脂製とされ、不透水性、耐候性に優れる。また、シート5の少なくとも一側縁部5aは、折り返しされて縫い付けられることにより二重に重なって破れにくくなっており、そこに、中央に孔が形成された環状の金具であるハトメ6が設けられている。
なお、本実施形態においてはシート5の一側縁部5aが折り返しされて破れにくくなっているものとしたが、シート5の全周に亘って折り返しされてもよい。この場合、ハトメ6も、シート5の全周に亘って間隔を空けて設けられる。
また、本実施形態におけるシート5には、ハトメ6が設けられるものとしたが、ハトメ6が設けられていないシートを使用することも可能となっている。
本実施形態におけるシート5は、図1に示すように、ハトメ6が設けられた一側縁部5aが最も外側に位置するように蛇腹折りされた上で、端から中心(中心線C)に向かって複数回折りたたまれ、その状態で施工現場に持ち込まれる。
このような状態に折りたたまれたシート5は、建物躯体1上に設けられた屋根2(本実施形態では切妻屋根)に持ち運ばれ、図2に示すように、棟2aに中心(中心線C)の位置が合うように置かれ、まず、屋根2の流れに沿って広げられる。
そして、ハトメ6が設けられた一側縁部5aにシート挟持具10が装着され、そのシート挟持具10が、図示しないクレーンによって引っ張られることで、屋根2上でシート5が展開される。
屋根2の雨養生を行う場合、シート5が屋根2上に持ち運ばれた後は、屋根2の棟2aとシート5の中心との位置合わせ作業、シート5を屋根2の流れに沿って広げる作業、シート挟持具10をシート5に装着する作業、シート挟持具10をクレーンに引っ掛ける作業、養生シートを展開した後にシート挟持具10を取り外す作業が主に行われる。
また、例えばシート5の建物躯体1への留付作業など、その他の雨養生に係る作業は屋根2よりも下側で行われる。
以上のようなシート5による雨養生は、施工中の屋根2だけに限られず、図3に示すように、屋根2が施工される前の、床3や壁4が露出した状態の建物躯体1においても同様に行われる。建物躯体1の雨養生は、基本的に床3上で行うことができる。
また、クレーンによってシート5を引っ張る際は、吊り天秤7が用いられる。この吊り天秤7は、複数のシート挟持具10が取り付けられるとともに一点で吊り上げられ、左右のバランスを取りやすくすることができる。
なお、吊り天秤7の両端部には、シート挟持具10を連結するための連結金具が吊設されているものとする。
以上のような建物(建物躯体1、屋根2)の養生において用いられるシート挟持具10は、図4~図9に示すように、本体プレート11と、対向プレート12と、開閉機構13と、凹凸噛合構造14(すなわち、シート挟み込み構造14を指す。)と、を備える。
なお、本実施形態におけるシート挟持具10は、そのほとんどが金属製であるが、後述する突起部11aと第一アーム131の先端部131bには、樹脂のカバーが被せられている。また、凹凸噛合構造14を構成する凹形状及び凸形状は、ゴム製とされている。
まず、本体プレート11は、対向プレート12が対向する対向部110と、開閉機構13が固定される被固定部111と、対向部110を挟んで被固定部111とは反対側に位置し、人によって把持される把手部112と、クレーンフックや吊り天秤7の連結金具等が引っ掛けられる引掛部113と、を有する。
対向部110は、対向プレート12との間にシート5を挟み込むためのものであり、対向プレート12と略等しい寸法・面積に設定されるとともに、対向部110と被固定部111の並び方向と直交する方向(幅方向)に長い略矩形状に形成されている。
対向部110には、シート5に設けられたハトメ6に通される突起部11aが取り付けられている。突起部11aは、本実施形態においては、対向部110の裏側(対向プレート12の位置に対して反対側:前側)からねじ込まれたボルトによって構成されている。ただし、ボルトに限られず、対向部110の表側面(対向プレート12側面:前側面)に溶接される凸状部材であってもよい。
また、対向部110の表側(前側)から突出する部分には、シート5の保護を図るため、樹脂カバーが設けられているものとする。
このような突起部11aは、本体プレート11における対向部110と被固定部111の並び方向と直交する方向である本体プレート11の幅方向の一方側と他方側のそれぞれに取り付けられている。すなわち、対向部110における左側端部と右側端部に取り付けられている。また、これら突起部11aは、シート5の挟み込み面積を増やすため、上寄りに配置されている。
被固定部111は、対向部110の上側に位置しており、対向部110と一体形成されている。被固定部111に固定される開閉機構13は、対向プレート12と同様に表側(前側)に位置している。
把手部112は、対向部110の下側に位置しており、対向部110と一体形成されている。把手部112は、人の手で掴みやすい(握りやすい)ように、左右幅方向の寸法が短く(細く)形成されている。
なお、この把手部112は、シート挟持具10によってシート5を挟持し、雨養生のためにシート5を引っ張る際に、シート5の一側縁部5aよりも中央側に伸びてシート5の裏側に接する。そのため、シート5の展開時に、当該シート5は把手部112によってガイドされる場合がある。
引掛部113は、被固定部111の上側に位置しており、被固定部111と一体形成されている。引掛部113は環状に形成されており、クレーンフックや吊り天秤7の連結金具等が引っ掛けられる引掛孔113aを備える。
本実施形態における引掛孔113aは、正円状に形成されているが、これに限られるものではなく、適宜変更可能である。
続いて、対向プレート12は、本体プレート11との間にシート5を挟み込むものであり、本体プレート11における対向部110に対向するように配置されている。
また、対向プレート12は、対向部110と略等しい寸法・面積に設定されるとともに、対向部110と被固定部111の並び方向と直交する方向(幅方向)に長い略矩形状に形成されている。すなわち、この対向プレート12及び本体プレート11における対向部110は、被固定部111に対して左右両側に突出するように形成されている。
対向プレート12には、シート5を挟み込んだ場合に突起部11aが入る凹部12aが形成されている。凹部12aは、本実施形態においては、対向プレート12を厚み方向に貫通して形成された貫通孔とされている。ただし、これに限られるものではなく、底があって、貫通していない状態の穴であってもよい。
このような凹部12aは、対向プレート12に対し、本体プレート11の幅方向の一方側と他方側のそれぞれに取り付けられた突起部11aに対向する位置にそれぞれ形成されている。また、凹部12aの孔径は、突起部11aの直径よりも大きく(長く)設定されており、突起部11aが凹部12aに入った場合に、突起部11aの外周面との間に隙間が形成される。
続いて、開閉機構13は、対向プレート12を、本体プレート11に対して離れる方向と近づく方向に開閉移動させるためのものであり、本体プレート11における被固定部111に固定されている。
本実施形態における開閉機構13は、対向プレート12を本体プレート11に近づけてシート5を挟み込んだ場合に、当該シート5を本体プレート11側に押し付けるトグル機構(トグルクランプ)とされている。
トグル機構である開閉機構13は、固定部130と、第一アーム131と、第二アーム132と、リンク133と、位置調整部134と、を有する。
固定部130は、本体プレート11における被固定部111に接してボルト・ナットによって固定されるベース部130aと、ベース部130aから立ち上がるようにして一体的に設けられるとともに平面視において略U字状に形成された立ち上がり部130bと、を備える。なお、略U字状の立ち上がり部130bは、下側と表側(前側)に向かって開放されている。
第一アーム131は、開閉機構13における操作レバーとして機能するものであり、基端部が固定部130における立ち上がり部130bの内側に差し込まれ、回転軸131aを介して立ち上がり部130bに回転可能に保持されている。
第一アーム131の先端部131bは、左右に突出するように形成されており、樹脂のカバーが被せられている。この先端部131bは、シート挟持具10をシート5に装着する人が手で掴んだり、押し込んだりするための部位となっている。
なお、第一アーム131は、先端部131bが左右に突出するように形成されているため、全体として略T字型に形成されている。
第二アーム132は、第一アーム131よりも本体プレート11及び対向プレート12側に位置しており、基端部が固定部130における立ち上がり部130bの内側に差し込まれ、回転軸132aを介して立ち上がり部130bに回転可能に保持されている。
第二アーム132の先端部132aは、対向プレート12の表側(前側)の面から間隔を空け、かつ対向プレート12の表側(前側)の面と対向する位置関係となるように配置されている。そして、位置調整部134を介して対向プレート12に取り付けられている。
リンク133は、第一アーム131と第二アーム132とを接続し、一端部が、第一アーム131の長さ方向中央部における下側寄りに、回転軸133aを介して回転可能に設けられている。また、他端部が、第二アーム132の長さ方向中央部における上側寄りに、回転軸133bを介して回転可能に設けられている。
位置調整部134は、対向プレート12と第二アーム132との間隔を調整するための位置調整手段であり、位置調整部134によって第二アーム132に対する対向プレート12の位置を調整し、対向プレート12と本体プレート11とによるシート5の挟み込み強度を調整できるようになっている。
このような位置調整部134は、対向プレート12の中央における上側と下側の2か所に立設され、第二アーム132を前後方向に貫通するネジ部材134aと、第二アーム132の前側と後側に位置するようにしてネジ部材134aに設けられた複数のナット部材134bと、を備える。
なお、第二アーム132と前後に位置するナット部材134bとの間には、ネジ部材134aが貫通する板材が介在している。
位置調整部134による対向プレート12の位置調整は、ネジ部材134aの長さ方向に対する複数のナット部材134bの位置を変更することで行われる。また、位置調整部134は、対向プレート12の中央における上側と下側の2か所に設けられているので、上側と下側とで異なる調整を行うことができる。
続いて、凹凸噛合構造14は、本体プレート11における対向部110と対向プレート12との間に設けられ、凹形状と凸形状との噛み合わせによってシート5を挟み込むための構造であり、凹形状と凸形状のうちいずれか一方が対向部110に設けられ、他方が対向プレート12に設けられている。
本実施形態においては、凹形状が、対向プレート12における対向部110側面の上側端部と下側端部にそれぞれ設けられたゴム板140,141によって構成されている。これら2つのゴム板140,141は、対向プレート12の左右幅方向に沿って長尺に形成されている。
一方、凸形状は、本体プレート11における対向部110の対向プレート12側面に設けられたゴム板142によって構成されている。ゴム板142は、対向部110の左右幅方向に沿って長尺に形成されている。
凸形状を構成するゴム板142は、凹形状を構成するゴム板140,141間に位置するように配置されている。
なお、凸形状を構成するゴム板142と、凹形状を構成する上側のゴム板140は、左右の突起部11aの近傍に設けられるため、その長手寸法が、左右の突起部11aの間隔よりも短く設定されている。
さらに、凸形状を構成するゴム板142と、凹形状を構成する上側のゴム板140との間には第一隙間143が形成され、凸形状のゴム板142と、凹形状を構成する下側のゴム板141との間には第二隙間144が形成されている。
第一隙間143は、第二隙間144よりも大きく形成されている。すなわち、凸形状のゴム板142と、凹形状を構成する上側のゴム板140との間には、本体プレート11と対向プレート12によってシート5を挟み込むときに、折り返しされて厚みが増した一側縁部5aが挟み込まれる。そのため、凸形状のゴム板142と凹形状を構成する上側のゴム板140との間隔(第一隙間143)は、凸形状のゴム板142と凹形状を構成する下側のゴム板141との間隔(第二隙間144)よりも広く設定されている。
各ゴム板140,141,142には、図7等に示すように、摩擦による効果を向上させるための複数の溝が形成されている。これら各ゴム板140,141,142に形成された溝は、複数のブロックに区分けされ、隣り合うブロックが異なるパターンとなるように構成されている。
なお、本実施形態においては、凹凸噛合構造14として、凹形状を構成するゴム板140,141と、凸形状を構成するゴム板142とを挙げたが、これに限られるものではない。例えば、本体プレート11及び対向プレート12と同様の金属板を溶接等によって接合してもよいし、本体プレート11及び対向プレート12を製造段階で凹形状と凸形状に成型してもよい。また、対向部110における対向プレート12側面と、対向プレート12における本体プレート12側面に、側面視において鋸刃状の複数の溝を形成し、これらを噛合させるようにしてもよい。
なお、本実施形態においては、対向プレート12に、凹部12aが形成されるものとしたが、これに限られるものではなく、凹部12aが形成されないものとしてもよい。
また、シート5にハトメ6が設けられず、対向プレート12に凹部12aが形成された場合、突起部11aは、シート5の一側縁部5aを噛んだ状態で凹部12aに通されることとなる。一方、シート5にハトメ6が設けられず、対向プレート12に凹部12aも形成されない場合、突起部11aは、突起部11aの突出寸法は、本体プレート11と対向プレート12との間にシート5を挟み込んで保持することを妨げない程度に短く設定されていることが望ましい。
以上のように構成されたシート挟持具10の操作方法は、まず、把手部112を左手又は右手で握り、その逆の手で第一アーム131の先端部131bを掴み、第一アーム131を、回転軸131aを中心に回転するように上側に引き上げる。すると、リンク133によって連動する第二アーム132も同じ方向に回転し、対向プレート12が、本体プレート11における対向部110から離れる(図6,図7の状態)。
対向部110から離れる方向に移動した対向プレート12を、対向部110に近づく方向に移動させる場合は、把手部112を左手又は右手で握り、その逆の手で第一アーム131の先端部131bを掴み、第一アーム131を、回転軸131aを中心に回転するように下側に引き寄せる。このとき、第二アーム132も同じ方向に回転し、対向プレート12が、本体プレート11における対向部110に近づく。
その後、先端部131bが本体プレート11の垂直方向よりも下側に傾いたら、先端部131bを手で押し込むようにしながら第一アーム131を回転させる。すると、第二アーム132も同じ方向に回転し、対向プレート12が、本体プレート11における対向部110に最も近づいた状態となる(図5の状態)。
このとき、凹形状を構成する上側のゴム板140及び下側のゴム板141との間に、第一隙間143及び第二隙間144を形成するように、凸形状を構成するゴム板142が配置された状態となる(図5の状態)。
このように操作されるシート挟持具10によってシート5を挟持する場合は、まず、開閉機構13によって、図6,図7に示すように、対向プレート12を、本体プレート11における対向部110から離した状態にする。
続いて、図8に示すように、シート5の一側縁部5aに設けられたハトメ6に、左右の突起部11aのいずれか一方を通す。どちらの突起部11aを通すかは、シート5を引っ張る際の全体的なバランスを考慮して選択する。
なお、シート5の一側縁部5aに、左右の突起部11aに対応する2つのハトメ6がある場合には、2つのハトメ6に対して左右の突起部11aを通すようにすればよい。
続いて、開閉機構13によって、図9に示すように、対向プレート12を、本体プレート11における対向部110に近づけてシート5の一側縁部5aを挟み込んだ状態とする。左右の突起部11aの一方がハトメ6に通されて、他方の突起部11aがハトメ6に通されない場合、図9に示すように、突起部11aは、シート5の一側縁部5aを噛んだ状態で凹部12aに通されることとなる(図9中、右側の凹部12aを参照。)。
また、このとき、凹凸噛合構造14における凹形状(ゴム板140,141)と凸形状(ゴム板142)との噛み合わせによって、対向部110と対向プレート12との間にシート5が挟み込まれた状態となる。
以上のようにしてシート挟持具10を、シート5における一側縁部5aに装着することができる。シート挟持具10は、シート5の一側縁部5aにおける2か所にそれぞれ装着される。
シート5の一側縁部5aにおける2か所に装着されたシート挟持具10は、上述のように、クレーンフックに引っ掛けられた吊り天秤7における連結金具に連結される。そして、クレーンによって吊り天秤7を引っ張ることで、シート5を引っ張って展開することができる。
シート5によって施工途中箇所を被覆した後、シート挟持具10を外す場合は、開閉機構13によって、対向プレート12を、本体プレート11における対向部110から離した状態にし、突起部11aをハトメ6から抜くだけでよい。
シート挟持具10が取り外されたシート5は、タッカーなどの留付具によって建物躯体1に留め付けられる。これにより、施工中の建物の雨養生が完了する。
なお、本実施形態においては、シート5の展開にクレーンを用いるものとしたが、これに限られるものではない。例えば建物躯体1の壁4や足場に滑車を設置し、シート5に装着されたシート挟持具10にロープを引っ掛け、そのロープを、滑車を介して地上から引っ張るようにしてもよい。
なお、本実施形態においては、シート5が施工中の建物において雨養生を行うための養生シートであるとしたが、この養生シート以外のシート状体を挟持する需要がある場合、シート挟持具10は、養生シート以外のシート状体を挟持するものとして利用してもよいものとする。
養生シート以外のシート状体としては、例えば、プロジェクター用スクリーン、カーテン、垂れ幕(懸垂幕、横断幕)、簾、吊り下げバナー、メッシュシート(網)、オーニングシート、テント用シート、張り紙、ポスター等、様々なものが挙げられる。ただし、いずれのシート状体も上記のハトメ6又はハトメ6に類する環状の部材(突起部11aを通すための部材)が設けられているものとする。
また、シート挟持具10が養生シート以外のシート状体に用いられる場合、シート挟持具10のサイズは、用いられるシート状体に合わせて適宜変更可能とする。要するに、シート挟持具10は、養生シートや大型テントのシート等に合わせてサイズを大きくしてもよいし、文房具程度の人の手で簡易に扱える程度の小さいサイズでもよい。
さらに、養生シート以外のシート状体が採用される場合は、シート挟持具10自体も、クレーン以外の吊り上げ手段によって吊られたり、壁面に取り付けられたりすることで所定の箇所に設置されるようにしてもよい。
本実施の形態によれば、本体プレート11における対向部110に取り付けられた突起部11aを、シート5に設けられたハトメ6に通し、開閉機構13によって対向プレート12を開閉移動させ、本体プレート11と対向プレート12でシート5を挟み込むだけで、シート挟持具10をシート5に対して簡単に装着できる。また、対向プレート12を本体プレート11から離れる方向に移動させて突起部11aをハトメ6から抜けば、シート挟持具10をシート5から簡単に外すことができる。すなわち、シート5が例えば養生シートであり、当該シート5によって建物の養生を行う場合に、シート5に対するシート挟持具10の脱着が極めて簡易に済むので、手間を軽減でき、屋根2上での高所作業も極力減らすことができて、安全性を考慮した養生作業を行うことが可能となる。
また、対向プレート12には、シート5のハトメ6に通された突起部11aが入る凹部12aが形成されているので、シート5を挟み込んだ場合にシート5が外れにくくなり、シート5を安定的に保持することができる。
さらに、シート5が例えば養生シートであって、展開しやすい方法で折りたたまれていれば、シート5に装着されたシート挟持具10をクレーンなどで引っ張るだけで簡単にシート5を展開させることができる。そのため、足場が組まれていない状況でも養生作業を行うことが可能となり、足場を組む手間やコストを軽減できる。
また、開閉機構13が、シート5を本体プレート11側に押し付けるトグル機構であるため、対向プレート12を本体プレート11に近づけてシート5を挟み込んだ場合に、シート5を確実に挟み込んで保持することができる。これにより、シート5に装着されたシート挟持具10をクレーンなどで引っ張る際に、シート挟持具10がシート5から外れることを防ぐことができる。
また、対向部110と対向プレート12との間に設けられ、凹形状と凸形状との噛み合わせによってシート5を挟み込む凹凸噛合構造14を更に備えるので、本体プレート11と対向プレート12との間にシート5を噛ませた状態で挟み込んで保持できる。そのため、シート5を挟み込んで保持する強度を向上させることができる。
また、突起部11aが、本体プレート11の幅方向の一方側と他方側のそれぞれに取り付けられ、凹部12aが、これら突起部11aに対向する位置にそれぞれ形成されているので、いずれか一方の突起部11a若しくは両方の突起部11aをハトメ6に通すとともに凹部12aに入れて、シート5を安定的に保持することができる。
また、シート挟持具10の脱着を行う人の利き腕に関わりなく、シート挟持具10の脱着を行うことができるので、シート挟持具10をシート5に容易に装着又は取り外しすることができる。
さらに、シート5に対するハトメ6の位置に応じて幅方向一方側の突起部11aを通すか他方側の突起部11aを通すかを選択することができるので、シート挟持具10の装着位置をずらすことができ、シート5を引っ張る際のバランスを微調整することができる。
しかも、一方側の突起部11aだけをハトメ6に通し、他方側の突起部11aをハトメ6に通さない場合は、他方側の突起部11aはシート5を噛んだ状態で凹部12aに入れられることになるので、ハトメ6に通されなかった突起部11aによってもシート5を保持することができる。
また、凹部12aは、対向プレート12を厚み方向に貫通して形成された貫通孔であるため、突起部11aを凹部12aに差し込んで貫通させることができる。これにより、突起部11aと凹部12aとが噛み合う寸法を長くすることができるので、突起部11aをハトメ6に通すとともに凹部12aに差し込んでシート5を安定的に保持することができる。
また、本体プレート11は、対向部110を挟んで被固定部111とは反対側に位置し、人によって把持される把手部112を更に有するので、把手部112を把持しながら対向プレート12を開閉移動させることができ、対向プレート12の操作性を向上させることできる。そのため、シート5に対するシート挟持具10の脱着が極めて簡易に済むので、手間を軽減でき、屋根2上での高所作業も極力減らすことができて、安全性を考慮した養生作業を行うことが可能となる。
〔変形例〕
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。
また、以下の各変形例において、上記の実施形態と共通する要素については、共通の符号を付し、説明を省略又は簡略する。
〔変形例1〕
上記の実施形態における開閉機構は、トグル機構(トグルクランプ)とされているが、本変形例における開閉機構は、図示はしないが、蝶番とされている。
開閉機構が蝶番であると、トグル機構のように、対向プレート12を本体プレート11に近づけてシート5を挟み込んだ場合に、当該シート5を本体プレート11側に押し付けることができない。そのため、突起部11aをボルトなどのネジ部材とし、本体プレート11と対向プレート12との間にシート5を挟み込んだ後に、ナット(例えば蝶ナット)を、ネジ部材である突起部11aに取り付けて締め付けるようにする。
このように開閉機構を蝶番とすると、開閉機構が嵩張らないので、シート挟持具10全体の厚みを抑えることができる。
〔変形例2〕
上記の実施形態において、シート5は蛇腹折りされているとしたが、本変形例においては、ロール状に巻かれている。
本変形例におけるシート5は、ロール状に巻かれているので、シート挟持具10を装着してクレーンなどによって引っ張った際に容易に展開させることができる。
〔変形例3〕
本変形例におけるシート挟持具10Aは、図11に示すように、本体プレート11Aと、対向プレート12Aと、開閉機構13と、を備える。
さらに、本体プレート11Aは、対向プレート12Aが対向する対向部110Aと、開閉機構13が固定される被固定部111Aと、を有している。
上記の実施形態における対向部110及び対向プレート12が、被固定部111に対して左右両側に突出するように形成されていたのに対し、本変形例における対向部110A及び対向プレート12Aは、被固定部111Aに対して片側(本変形例においては右側)に突出するように形成されている。
また、対向部110Aに取り付けられた突起部11aと、対向プレート12Aに形成された凹部12aも、片側のみとされている。
さらに、上記の実施形態における引掛部113は、被固定部111の上側に一体形成されていたが、本変形例においては、引掛部113がない。その代わりに、被固定部111Aに貫通孔111aが形成されている。
貫通孔111aには、例えばビスなどの固定具を通せるようになっている。そのため、シート挟持具10Aを壁面に固定することができる。また、貫通孔111aには、シート挟持具10Aを吊るための吊り手段の一部を引っ掛けることができる。
また、本変形例のシート挟持具10Aにおける本体プレート11Aは、上記の実施形態で説明した把手部112を有していない。
本変形例におけるシート挟持具10Aによれば、上記の実施形態におけるシート挟持具10よりも小型化することができるので、養生シートだけでなく、養生シート以外のシート状体を挟持する場合にも使用しやすく、汎用性に優れる。
〔変形例4〕
本変形例におけるシート挟持具10Bは、図12に示すように、開閉機構13Bを構成する第一アーム131Bが、回転軸131aが設けられる部分を基点にして湾曲するようにして二叉に形成されている。
二叉に形成された第一アーム131Bの一方のアーム131Baは、上記の実施形態における第一アーム131と同様に機能し、他方のアーム131Bbは、一方のアーム131Baと一体形成されており、その先端部131bは、一方のアーム131Baと同様に左右両側に突出している。
このような第一アーム131Bは、一方のアーム131Baだけでなく、他方のアーム131Bbを使って対向プレート12の開閉移動を操作することができる。すなわち、他方のアーム131Bbの先端部131bを、シート挟持具10をシート5に装着する人が手で掴んだり、押し込んだりすることができる。
より具体的な使用例としては、対向プレート12を本体プレート11における対向部110から離れる方向に移動させる場合には、他方のアーム131Bbを押し込むように操作する。すると、第一アーム131B全体が回転軸131aを中心に回転し、リンク133によって連動する第二アーム132も同じ方向に回転し、これによって対向プレート12が、本体プレート11における対向部110から離れる。
そして、対向プレート12を本体プレート11における対向部110から離れる方向に移動させる場合には、一方のアーム131Baを押し込むように操作する。すると、第一アーム131B全体と第二アーム132が回転し、これによって対向プレート12が、本体プレート11における対向部110に近づく。
つまり、対向プレート12を本体プレート11における対向部110に対して離れる方向に移動させる場合も、近づく方向に移動させる場合も、第一アーム131Bを押し込むように操作するだけで済むことになる。要するに、開閉機構13Bによる対向プレート12の開閉移動に係る操作が容易になる。
これにより、例えばシート挟持具10Bによってシート5を挟持する作業を簡易なものにすることができるので、屋根2上での作業の負担を軽減することができる。
1 建物躯体
2 屋根
5 シート
5a 一側縁部
6 ハトメ
10 シート挟持具
11 本体プレート
11a 突起部
110 対向部
111 被固定部
112 把手部
12 対向プレート
12a 凹部
13 開閉機構
130 固定部
131 第一アーム
132 第二アーム
133 リンク
134 位置調整部
14 凹凸噛合構造

Claims (6)

  1. シートを挟み込んで支持するシート挟持具であって、
    本体プレートと、
    前記本体プレートに対向するように配置され、前記本体プレートとの間に前記シートを挟み込む対向プレートと、
    前記対向プレートを、前記本体プレートに対して離れる方向と近づく方向に開閉移動させる開閉機構と、
    前記本体プレートと前記対向プレートとの間に設けられ、凹形状と凸形状との間に前記シートを挟み込むシート挟み込み構造と、を備えており、
    前記本体プレートは、
    前記対向プレートが対向する対向部と、
    前記開閉機構が固定される被固定部と、を有しており、
    前記対向部には、前記対向プレート側に突出する突起部が設けられており、
    前記開閉機構は、前記対向プレートを前記本体プレートに近づけて前記シートを挟み込んだ場合に、当該シートを前記本体プレート側に押し付けるトグル機構であり、
    前記シート挟み込み構造は、
    前記本体プレートの前記対向部における前記対向プレート側の面に固定されて、前記凹形状と前記凸形状のうち一方を構成する一方の弾性板材と、
    前記対向プレートにおける前記本体プレート側の面に固定されて、前記凹形状と前記凸形状のうち他方を構成する他方の弾性板材と、を有しており、
    前記一方の弾性板材と前記他方の弾性板材は、前記対向プレートを、前記開閉機構によって前記本体プレートに対して近づく方向に移動させて、前記本体プレートと前記対向プレートとの間を閉じた状態にした場合に、互いに重なり合わないように配置されていることを特徴とするシート挟持具。
  2. シートを挟み込んで支持するシート挟持具であって、
    本体プレートと、
    前記本体プレートに対向するように配置され、前記本体プレートとの間に前記シートを挟み込む対向プレートと、
    前記対向プレートを、前記本体プレートに対して離れる方向と近づく方向に開閉移動させる開閉機構と、
    前記本体プレートと前記対向プレートとの間に設けられ、凹形状と凸形状との間に前記シートを挟み込むシート挟み込み構造と、を備えており、
    前記本体プレートは、
    前記対向プレートが対向する対向部と、
    前記開閉機構が固定される被固定部と、を有しており、
    前記対向部には、前記対向プレート側に突出する突起部が設けられており、
    前記シート挟み込み構造は、
    前記本体プレートの前記対向部における前記対向プレート側の面に固定されて、前記凹形状と前記凸形状のうち一方を構成する一方の弾性板材と、
    前記対向プレートにおける前記本体プレート側の面に固定されて、前記凹形状と前記凸形状のうち他方を構成する他方の弾性板材と、を有しており、
    前記一方の弾性板材と前記他方の弾性板材は、前記対向プレートを、前記開閉機構によって前記本体プレートに対して近づく方向に移動させて、前記本体プレートと前記対向プレートとの間を閉じた状態にした場合に、互いに重なり合わないように配置されており、
    前記対向プレートには、前記シートを挟み込んだ場合に前記突起部が入る凹部が形成され、
    前記突起部は、前記本体プレートにおける前記対向部と前記被固定部の並び方向と直交する方向である前記本体プレートの幅方向の一方側と他方側のそれぞれに設けられ、
    前記凹部は、前記対向プレートに対し、前記本体プレートの幅方向の一方側と他方側のそれぞれに設けられた前記突起部に対向する位置にそれぞれ形成されていることを特徴とするシート挟持具。
  3. 請求項に記載のシート挟持具において、
    前記凹部は、前記対向プレートを厚み方向に貫通して形成された貫通孔であることを特徴とするシート挟持具。
  4. シートを挟み込んで支持するシート挟持具であって、
    本体プレートと、
    前記本体プレートに対向するように配置され、前記本体プレートとの間に前記シートを挟み込む対向プレートと、
    前記対向プレートを、前記本体プレートに対して離れる方向と近づく方向に開閉移動させる開閉機構と、
    前記本体プレートと前記対向プレートとの間に設けられ、凹形状と凸形状との間に前記シートを挟み込むシート挟み込み構造と、を備えており、
    前記本体プレートは、
    前記対向プレートが対向する対向部と、
    前記開閉機構が固定される被固定部と、
    前記対向部を挟んで前記被固定部とは反対側に位置し、人によって把持される把手部と、を有しており、
    前記対向部には、前記対向プレート側に突出する突起部が設けられており、
    前記シート挟み込み構造は、
    前記本体プレートの前記対向部における前記対向プレート側の面に固定されて、前記凹形状と前記凸形状のうち一方を構成する一方の弾性板材と、
    前記対向プレートにおける前記本体プレート側の面に固定されて、前記凹形状と前記凸形状のうち他方を構成する他方の弾性板材と、を有しており、
    前記一方の弾性板材と前記他方の弾性板材は、前記対向プレートを、前記開閉機構によって前記本体プレートに対して近づく方向に移動させて、前記本体プレートと前記対向プレートとの間を閉じた状態にした場合に、互いに重なり合わないように配置されていることを特徴とするシート挟持具。
  5. 請求項1~のいずれか一項に記載のシート挟持具において、
    前記本体プレートと前記対向プレートとの間を閉じた状態にした場合において、前記一方の弾性板材と前記他方の弾性板材との間に隙間が形成されることを特徴とするシート挟持具。
  6. 請求項1~のいずれか一項に記載のシート挟持具において、
    前記突起部は、前記シートに設けられたハトメに通されることを特徴とするシート挟持具。
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