JP7287332B2 - ロボットハンド - Google Patents

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Description

本発明は、搬送する基板を載置して把持するロボットハンドに関し、特には半導体製品の製造もしくは検査を目的に基板を搬送する工程に用いられるロボットハンドに関する。
半導体デバイスの高集積化・微細化を背景に、数nm~数十nmのパターンが作られるようになった。パーティクルなどに起因するデバイス不良を最少化するため、その製造工程や検査工程には非常に高いクリーン度が求められており、クリーンルームやクリーンブース内で実施されることが一般的である。半導体デバイスが形成される基板に枚葉処理をする際、容器から取り出された基板は前処理工程、後処理工程へと搬送される。そのイメージを図9に示す。基板搬送時にはロボットハンドが旋回および伸縮動作を繰り返すため、基板がロボットハンドからずり落ちる懸念がある。そこで、基板の外周面を3点で保持するクランプ機構を備えることで、安定した搬送を実現する特許文献1のような技術がある。
しかし、基板と接触するロボットハンドに駆動部があることで、パーティクルが発生してしまう課題がある。例えば、図10(上面および側面)に示すロボットハンド101の場合、はじめに基板Wは支持体121と122の上に載置され、次に基板押さえ部材131がアクチュエータと接続されているスライド機構132によって図11のように基板Wを押さえつける方向に動くと、図12のように基板押さえ部材131と基板Wが接触した後、基板Wを押しながら動く。最終的には図13のように支持体121の鉤状の壁面部(突起)に基板Wが接触することで、基板Wが固定される。アクチュエータにはばね機構があり、固定後にアクチュエータが少々動いたとしても、ばねの力により基板押さえ部材131は基板Wが固定された位置で停止し続ける。ここで、この機構ではアクチュエータによって加速された基板押さえ部材131が基板Wと接触する際、さらに支持体121の壁面部(突起)と基板Wが接触する際に大きい衝撃がかかるため発塵が起こり、基板Wの表面にパーティクルが付着するリスクがある。
そこで、その衝撃を緩和するために、特許文献2の技術が提案されている。上記特許文献2では、基板位置の位置検出器を設け、衝撃を緩和しているが、アクチュエータの構成が複雑化するという問題がある。そこで特許文献3の技術ではこの点を鑑み、移動速度を低減する方向に推力を発生させる励磁コイルを有する励磁回路を追加している。
特開平7-37960号公報 特開2004-119554号公報 特開2011-222683号公報
しかしながら、上記特許文献1、2および3の対策を備えた装置であっても基板表面に局所的なパーティクルの付着が発生すると想定される。これまでの調査から、図10の構造を有するロボットハンド101において、基板Wが支持体122上を滑って移動する際に、図14のように摩擦による発塵があり、そのパーティクルが基板Wの表面に回り込む現象が確認されている。
そのときの基板100枚の重ね合わせパーティクルマップを図15に示す。ここで、パーティクルの位置は◆で示されている。図面中、基板の右端側の丸で囲った2つの範囲が2つの支持体122と接触する位置(表面側)であり、その周辺で局所的なパーティクルの密集がある。一方で、同じ基板上の支持体121と接触する側(図面中、左端側)にはパーティクル密集は確認されていない。これは、支持体121側(左端側)では基板が支持体121を覆う方向に動いているが、支持体122側(右端側)では、図14に示したように支持体122が露出する方向に基板が動いているため回り込みが発生しているものと推測できる。この現象は上記特許文献1、2および3の対策では不十分であり、追加の対策が必要である。
本発明の課題は、基板をロボットハンドでクランプ(把持)する際に、支持体と基板が擦れることにより基板の表面に局所パーティクルが付着する現象を従来のロボットハンドの場合に比べて抑制し、かつ基板の安定した搬送を実現するためのロボットハンドを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、搬送する基板を載置して把持するロボットハンドであって、
前記基板が載置される第1支持体および突起を有する第2支持体と、前記第2支持体が固定配置されているハンドベースと、前記載置された基板を外周側面から押し込むための基板押さえ部材と、前記ハンドベース上の前記第2支持体に対して前記第1支持体および前記基板押さえ部材を前後にスライド可能なスライド機構とを有しており、
前記スライド機構は、
前記基板押さえ部材を前記第2支持体に向かってスライドさせて、前記載置された基板を前記第2支持体に向かって押し込んで移動させて前記基板押さえ部材と前記第2支持体の前記突起との間に挟んで把持するものであり、かつ、前記第1支持体を前記第2支持体に向かって、平面視において前記把持された基板に隠れる方向にスライドさせるものであることを特徴とするロボットハンドを提供する。
このようなものであれば、基板を確実に把持することができて安定した基板の搬送を行うことが可能である。その上、第1支持体と基板が擦れるときに発生するパーティクルの基板表面への付着を抑制することができる。なぜなら、クランプ時に第1支持体は、基板に隠れる方向(すなわち、基板の裏側に入り込む方向)に動くためである。第1支持体に相当する支持体が固定配置されている図10のような従来品の場合よりも、基板と擦れた第1支持体の表面の露出部分が少なくなるようにスライドするものであり、そのため、第1支持体と基板の擦れにより発塵したとしても、基板表面にパーティクルが付着するのを効果的に抑制することができる。特には、基板に完全に隠れるようにスライドするものであれば、パーティクルの付着を著しく防ぐことができる。
これにより、パーティクル起因のリーク電流などのデバイス不良を効果的に防止することができる。
また、前記ハンドベースは開口部を有しており、
前記スライド機構は、前記ハンドベースの開口部内に、前記第1支持体および前記基板押さえ部材を有するスライドベースを有しており、前記ハンドベース上の前記第2支持体に対して前記スライドベースを前後にスライド可能なものとすることができる。
このようなものであれば、比較的簡便な構造で、第1支持体および基板押さえ部材をスライドさせることができる。
また、前記スライド機構は、前記第1支持体および前記基板押さえ部材を互いに連動してスライド可能なものとすることができるし、または、前記第1支持体および前記基板押さえ部材を互いに独立してスライド可能なものとすることができる。
第1支持体および基板押さえ部材のスライドが連動タイプでも独立タイプでも、第1支持体表面で発塵したパーティクルの付着を効果的に防止できる。
また、前記スライド機構は、アクチュエータを有するものとすることができる。
物体のスライド動作にアクチュエータはよく用いられるものであり簡便であるし、スムーズなスライド動作が可能になる。
また、前記第1支持体は、前記基板が載置される載置面のエッジにテーパを有するものとすることができる。
基板と第1支持体の擦れの際に第1支持体のエッジは摩耗しやすいが、テーパの存在によりその摩耗を効果的に抑制することができる。
また、前記第1支持体は、前記基板が載置される載置面が平坦であるものとすることができる。
このようなものであれば、載置面全体が傾斜している場合に比べて、基板のエッジと第1支持体の載置面との摩擦を低減して載置面からの発塵をより一層低減することができる。
また、前記第1支持体は、前記基板が載置される載置面に溝を有するものとすることができる。
このようなものであれば、基板と第1支持体の載置面との接触面積が小さくなり、両者間の摩擦が低減して載置面からの発塵をより一層低減することができる。
また、前記ロボットハンドは、枚葉式のものとすることができる。
ロボットハンドでの搬送において枚葉式のものはよく用いられており、本発明はそれらのタイプに特に有効である。
以上のように、本発明のロボットハンドであれば、基板の安定把持および搬送が可能であるし、第1支持体と基板が擦れるときに発生するパーティクルの基板表面への付着を効果的に抑制することができる。そして、パーティクル起因のデバイス不良の発生を抑制することが可能である。
本発明のロボットハンドの実施形態の上面および側面の一例を示す説明図である。 第1支持体のエッジにテーパーをつけた例を示す第1支持体周辺の拡大説明図である。 第1支持体の載置面に溝をつけた例を示す上面説明図である。 第1支持体の載置面が平坦である例を示す第1支持体周辺の拡大説明図である。 第1支持体の載置面全体が傾斜している例を示す第1支持体周辺の拡大説明図である。 本発明のロボットハンドにおける基板載置後のスライド初期状態を示す説明図である。 本発明のロボットハンドにおけるスライド完了状態を示す説明図である。 実施例における本発明のロボットハンドを持つ搬送装置における基板100枚の重ね合わせパーティクルマップを示す測定図である。 ロボットにより基板を自動枚葉搬送するイメージ図である。 従来技術のロボットハンドの上面および側面の一例を示す説明図である。 従来技術のロボットハンドにおける基板受け取り後(載置後)の初期状態の説明図である。 従来技術のロボットハンドにおけるクランプ動作(把持動作)の中間状態の説明図である。 従来技術のロボットハンドにおけるクランプ動作の完了状態の説明図である。 クランプ動作時の基板表面へパーティクルが付着する様子を示す支持体周辺の拡大説明図である。 従来技術のロボットハンドを持つ搬送装置における基板100枚の重ね合わせパーティクルマップを示す測定図である。
前述したように、従来のロボットハンドでは、基板を載置して把持するとき、基板が載置された支持体と基板とが擦れることによって支持体の載置面で発塵し、そのパーティクルが基板表面に付着する問題があった。
そこで本発明者がロボットハンドについて鋭意研究を行ったところ、基板が載置される第1支持体と第2支持体(突起あり)と、第2支持体が固定配置されているハンドベースと、載置された基板を外周側面から押し込むための基板押さえ部材と、ハンドベース上の第2支持体に対して第1支持体と基板押さえ部材を前後にスライド可能なスライド機構とを有しているロボットハンドにおいて、上記スライド機構が、基板押さえ部材を第2支持体に向かってスライドさせて、載置された基板を第2支持体に向かって押し込んで移動させて基板押さえ部材と第2支持体の突起との間に挟んで把持するものであり、かつ、第1支持体を第2支持体に向かって、平面視において把持された基板に隠れる方向にスライドさせるものであれば、基板を安定して把持して搬送ができるとともに、第1支持体と基板が擦れるときに発生するパーティクルの基板表面への付着を効果的に抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
以下、本発明について図面を参照して実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
先ず、図1を用いて本発明に係る基板搬送に用いられるロボットハンドの好適な一例について説明する。例えば半導体基板等の製造もしくは検査を目的に薄板状製品を搬送する工程において用いられるものとすることができる。
図1は、本発明のロボットハンドの一例であり、図10に示した従来のロボットハンドの一部(特に支持体関連)を大きく変更改良したものである。上側が上面図、下側が側面図である。なお、ここでは枚葉式のものを例に挙げて説明するが、これに限定されず、複数枚の基板を搬送するタイプのものとすることも可能である。
本発明のロボットハンド1は、基台となるハンドベース11を有しており、該ハンドベース11は、連結部12を介して、ロボットハンド1を自在に動かすためのアーム(不図示)と連結されている。ハンドベース11は、先端に向かって二手に分かれており、U字を形成している。分かれた二手の各々の先端側に第2支持体21が固定配置されている。この第2支持体21には、基板Wの載置のための載置面21Aがある他、面鉤状の壁面部(突起21B)が設けられている。
一方、ハンドベース11の根元側(連結部12の側)には、従来品と比べて大きな開口部30が設けられている。この開口部30の内側には、2つの第1支持体22と基板押さえ部材31を有するスライドベース33が配置されている。
ここで第2支持体21の載置面21Aはハンドベース11の先端側の位置において基板Wを支持する面であるのに対し、第1支持体22の載置面22Aはハンドベース11の根元側の位置(なお、実際に位置するのは上記のようにスライドベース33)において基板Wを支持する面である。
また、基板押さえ部材31は、基板Wを把持するときに、その外周側面に当接して第2支持体21に向かって押し込むための部品である。
そしてスライドベース33は、第1支持体22と基板押さえ部材31をまとめて、第2支持体21に対して前後にスライド可能に動かすためのスライド機構32の一部として配置されている。つまり、スライドベース33自体がスライドすることで、第1支持体22と基板押さえ部材31が一緒にスライド可能になっている。スライド機構32としては、例えばアクチュエータを有するものとすることができる。アクチュエータを用いれば、簡便に、スムーズに上記スライドの動作を行うことができるので好ましい。
ところで、ここでは、基板Wの外周側面を押すための基板押さえ部材31と第1支持体22のスライド動作を互いに連動させる目的で、前述したように、ハンドベース11の開口部30を従来品に比べて大きく拡大し、その間にスライドベース33を設置し、スライドベース33上には基板押さえ部材31と第1支持体22が設けられており、スライド機構32と連結している。
しかしながら、このような連動タイプの形態に限定されず、基板押さえ部材31と第1支持体22とが互いに独立してスライド可能な形態であっても良い。例えば、スライドベース33が2つの第1支持体22と基板押さえ部材31とで別々に分割されており(つまり3つに分かれており)、その3つの各々に対して別個独立してアクチュエータ等が設けられており、独自にスライド可能になっているものとすることも可能である。
第1支持体22は図2のようにエッジにテーパー22Bをつけることが好ましい。なぜなら、第1支持体22は基板Wと擦れる際に、支持体22のエッジが摩耗しやすいからである。故に、エッジにテーパー22Bをつけることで、擦れによる摩耗を低減することができる。
また、図3の上面図のように、第1支持体22の基板が接触する載置面22Aには、スライド動作する方向と同じ方向に沿って溝22Cをつけることが好ましい。こうすることで、第1支持体22と基板との接触面積が小さくなり、両者間の摩擦が低減するためである。
また、載置面22Aの形態としては図4に示すように平坦なものが挙げられる。この他、平坦ではなく、図5に示した第1支持体22の基板の載置面22Aに全体的に傾斜がつけてあるものとすることもできる。従来技術のロボットハンドでは、基板がロボットハンドから落下することを防ぐために、このような傾斜を持つ場合がある。ただし、本発明においては、このような傾斜面とするよりも平坦なものにする方がより好ましい。
傾斜面の場合、第1支持体22が基板Wの裏面に入り込むように動作すると、基板Wのエッジが第1支持体22の傾斜面を上るようになる。このときの基板Wのエッジと支持体22の載置面との間での摩擦を、傾斜面ではなく平坦なものとすることでより効果的に防ぐことができる。また、その結果として、第1支持体22の載置面22Aに凹みができたり、そこからのパーティクルの発生や、摩耗の進みによる基板エッジの第1支持体22の載置面22Aへの引っかかりや、クランプの動作不良の引き起こしが生じるのを防ぐのに極めて有効であるため、平坦なものが好ましい。
次に、図1における本発明のロボットハンド1におけるクランプ動作を説明する。基板Wを載置して、スライド機構32を作動させて、基板押さえ部材31と第1支持体22をスライドさせたときのイメージを、図6のスライド初期状態、図7のスライド完了状態に示す。
まず、基板Wがロボットハンドの各支持体(第1支持体22、第2支持体21)に載っただけの状態を図6のスライド初期状態とし、そこから矢印で示した方向に、スライド機構32によって、基板押さえ部材31が基板側(第2支持体21側)にスライドする。このとき、第1支持体22はスライドベース33を介してスライド機構32と連結しているため、第1支持体22も矢印の方向に同時に連動してスライド移動する。すなわち、第1支持体22は基板Wの裏面側に入り込む方向(平面視において基板Wに隠れる方向)に移動する。基板押さえ部材31が基板Wと接触する位置まで移動すると、そのまま基板Wを押しながら移動し、ロボットハンド1の先端側にある第2支持体21の鉤形状壁(突起21B)に基板Wの外周側面が接触する。これにより基板Wが第2支持体21の突起21Bと基板押さえ部材31との間に挟まれて把持されることになる。スライド機構32のアクチュエータにはバネがあり、接触して把持後は基板押さえ部材31および基板Wは動かず図7のスライド完了状態(クランプ動作完了状態)となる。
このような構造により第1支持体22が基板押さえ部材31と同じ距離を動くことになる。その結果、クランプ動作の中で、支持体が動かない従来品の場合のときに比べて、第1支持体22が基板の裏側により一層隠れることにより、基板Wと擦れた載置面22Aが露出する範囲が小さくなり、基板表面へのパーティクル付着を抑制することができる。第1支持体22の載置面22Aの全てが隠れるようになると、より好ましい。
表面に付着した局所パーティクルはデバイス不良の原因となる。近年のデバイスは微細化が進んでおり、微小なパーティクルが基板表面に存在するだけであっても、そのパーティクルを起点としてリークなどが発生し、デバイスの動作に致命的なエラーをもたらすことがある。本発明であればこれらの問題の発生を効果的に防ぐことができる。
一方、本発明を実施した場合においても、基板裏面には局所パーティクルの付着が既存技術と同程度あることが予想される。しかし、デバイス構造は基板の表面に形成されるため、裏面パーティクルは表面のそれと比較して問題となりにくい。
なお、上記のクランプ動作の例では、第1支持体22は基板押さえ部材31とスライドベース33を介して連結されていたが、第1支持体22が独立したスライドが可能な機構を有するものを用いてクランプを行ってもよい。その場合、第1支持体22は基板と同じ速度、もしくはよりはやい速度で、基板と同じ方向にスライド移動すると良い。また、第1支持体22のスライド移動終了のタイミングは、基板の移動が完了したと同時、もしくは移動の後にするのが良い。この条件が満たされると、第1支持体22は基板からより一層露出しないで済むため、発明の効果がより効果的に発揮される。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
図1の本発明の枚葉式のロボットハンドを有する搬送装置を用いて基板の搬送作業を行った。搬送作業において、載置した基板のクランプ動作時、スライド機構32によってスライドベース33をスライドして、基板押さえ部材31により基板を第2支持体21に向かって押し込むと同時に、第1支持体22を基板裏面側に隠れるようにスライドさせた。クランプ完了時、第1支持体22では、その載置面22Aの大部分が基板裏面側に隠れていた。
この場合における基板100枚の重ね合わせパーティクルマップを図8に示す。図面中の右端側の丸で囲った範囲が第1支持体22の接触する位置(表面側)であり、ここに局在するパーティクルは無かった。
(比較例)
図10に示した従来技術のロボットハンド(すなわち、いずれの支持体も固定配置)を有する搬送装置を用いて基板の搬送作業を行った。基板のクランプ完了時、根元側の支持体122(載置面全体の面積は、実施例における第1支持体22の載置面全体の面積と同じ)では、載置面の大部分が露出しており、基板裏面側に隠れている領域は実施例よりも大幅に少なかった。
この場合における重ね合わせパーティクルマップは図15にすでに示している。ここで、この比較例の図15において丸で囲った右端側の位置範囲は、実施例の図8と同じ位置範囲を示している。図15では、支持体122の接触位置周辺にパーティクル密集があることが確認できる。
実施例と比較例を比較して分かるように、これらの結果は、基板がクランプされるときに基板の移動と同一方向にスライド移動する機構を有する第1支持体22が設けられている本発明のロボットハンドを使用した場合、表面のパーティクル付着を抑制する効果があることを証明するものである。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…本発明のロボットハンド、 11…ハンドベース、 12…アームとの連結部、
21…第2支持体、 21A…第2支持体の載置面、 21B…突起、
22…第1支持体、 22A…第1支持体の載置面、 22B…テーパ、
22C…溝、 30…開口部、 31…基板押さえ部材、 32…スライド機構、
33…スライドベース、 W…基板。

Claims (8)

  1. 搬送する基板を載置して把持するロボットハンドであって、
    前記基板が載置される第1支持体および突起を有する第2支持体と、前記第2支持体が固定配置されているハンドベースと、前記載置された基板を外周側面から押し込むための基板押さえ部材と、前記ハンドベース上の前記第2支持体に対して前記第1支持体および前記基板押さえ部材を前後にスライド可能なスライド機構とを有しており、
    前記スライド機構は、
    前記基板押さえ部材を前記第2支持体に向かってスライドさせて、前記載置された基板を前記第2支持体に向かって押し込んで移動させて前記基板押さえ部材と前記第2支持体の前記突起との間に挟んで把持するものであり、かつ、前記第1支持体を前記第2支持体に向かって、平面視において前記把持された基板に隠れる方向にスライドさせるものであり、
    前記ハンドベースは開口部を有しており、
    前記スライド機構は、前記ハンドベースの開口部内に、前記第1支持体および前記基板押さえ部材を有するとともに平面視において前記開口部内におさまっているスライドベースを有しており、前記ハンドベース上の前記第2支持体に対して前記スライドベースを前後にスライド可能なものであることを特徴とするロボットハンド。
  2. 前記スライド機構は、前記第1支持体および前記基板押さえ部材を互いに連動してスライド可能なものであることを特徴とする請求項1に記載のロボットハンド。
  3. 前記スライド機構は、前記第1支持体および前記基板押さえ部材を互いに独立してスライド可能なものであることを特徴とする請求項1に記載のロボットハンド。
  4. 前記スライド機構は、アクチュエータを有するものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  5. 前記第1支持体は、前記基板が載置される載置面のエッジにテーパを有するものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載もロボットハンド。
  6. 前記第1支持体は、前記基板が載置される載置面が平坦であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  7. 前記第1支持体は、前記基板が載置される載置面に溝を有するものであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  8. 前記ロボットハンドは、枚葉式のものであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のロボットハンド。
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