JP7286257B2 - 操舵装置 - Google Patents

操舵装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7286257B2
JP7286257B2 JP2020015802A JP2020015802A JP7286257B2 JP 7286257 B2 JP7286257 B2 JP 7286257B2 JP 2020015802 A JP2020015802 A JP 2020015802A JP 2020015802 A JP2020015802 A JP 2020015802A JP 7286257 B2 JP7286257 B2 JP 7286257B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
motor
parameter
temperature coefficient
steering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020015802A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021123150A (ja
Inventor
翔平 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
Priority to JP2020015802A priority Critical patent/JP7286257B2/ja
Publication of JP2021123150A publication Critical patent/JP2021123150A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7286257B2 publication Critical patent/JP7286257B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Description

本発明は、車両に搭載される電動パワーステアリング装置などの操舵装置に関する。
従来、車両に搭載されて、電動モータの動力によりステアリング機構の操舵をアシストする電動パワーステアリング装置(EPS:Electric Power Steering)が知られている。
電動パワーステアリング装置を搭載した車両には、電動パワーステアリング装置用のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)が備えられている。このECUは、ハンドル(ステアリングホイール)に加えられる操舵トルクおよび車速に応じた目標電流値を設定し、この目標電流値に基づいて、電動モータを制御する。これにより、操舵状態に応じた動力が電動モータから出力され、その動力が操舵補助力としてステアリング機構に与えられる。
ECUには、電動モータの過熱による損傷を防止するために、過熱保護制御のロジックが組み込まれている。過熱保護制御では、電動モータの温度が過熱防止用の設定温度を超えると、電動モータに流れる電流が制限される。電動モータの温度は、温度センサにより直接測定することが困難である。そのため、電動モータには、温度センサが設けられておらず、電動モータの温度(モータ温度)は、ECUの温度などから推定される。
特開2008-195246号公報
モータ温度の推定には、ECUの温度とモータ温度とを関連づけるテーブル(データ)が用いられる。このテーブルは、ECUに内蔵されたROM(Read Only Memory)に記憶されている。
今後、電動モータの仕様の変更などに伴い、モータ温度のより広範な推定が必要になると考えられる。テーブルサイズを拡大すれば、それに応えることが可能であるが、ROMの容量を増大させる必要が生じ、ECUのコストアップを招いてしまう。
本発明の目的は、モータ温度の推定のためのデータサイズの増大を抑制しつつ、モータ温度を広範に推定できる、操舵装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る操舵装置は、車両のステアリング機構に付与される動力を発生する電動モータと、電動モータを制御する制御装置とを含み、制御装置は、制御装置に関する温度を検出する温度検出手段と、制御装置に関する温度から算出される温度係数を、温度検出手段により検出される温度を用いて算出する温度係数算出手段と、温度係数および電動モータのモータ温度の両方と相関関係があるパラメータを温度係数と対応づけて記憶するパラメータ記憶手段と、温度係数算出手段により算出される温度係数に対応するパラメータをパラメータ記憶手段から取得するパラメータ取得手段と、パラメータ取得手段により取得されたパラメータに基づいて、モータ温度を推定するモータ温度推定手段とを備え、温度係数とパラメータとは、温度係数が小さいほど、パラメータが大きく、かつ、温度係数が小さくなるにつれて、温度係数の一定の変化量に対するパラメータの変化量が大きくなる関係を有し、パラメータとモータ温度とは、パラメータが大きくなるにつれて、パラメータの一定の変化量に対するモータ温度の変化量が小さくなる関係を有しており、パラメータ記憶手段には、所定値以上の温度係数と対応づけて、相対的に小さい量子化単位で量子化されたパラメータが記憶され、所定値未満の温度係数と対応づけて、相対的に大きい量子化単位で量子化されたパラメータが記憶されている。
この構成によれば、制御装置に関する温度から算出される温度係数は、温度係数と相関関係があるパラメータの取得に用いられ、取得されたパラメータは、パラメータと相関関係があるモータ温度の推定に用いられる。
温度係数とパラメータとの相関関係は、温度係数が小さいほど、パラメータが大きく、かつ、温度係数が小さくなるにつれて、温度係数の一定の変化量に対するパラメータの変化量が大きくなる関係である。また、パラメータとモータ温度との相関関係は、パラメータが大きくなるにつれて、パラメータの一定の変化量に対するモータ温度の変化量が小さくなる関係である。そして、所定値以上の温度係数に対応するパラメータは、相対的に小さい量子化単位で量子化され、所定値未満の温度係数に対応するパラメータは、相対的に大きい量子化単位で量子化されている。
所定値未満の温度係数に対応するパラメータは、比較的大きい値をとり、そのパラメータの一定の変化量に対して、モータ温度の変化量は小さい。そのため、所定値未満の温度係数に対応するパラメータが大きい量子化単位で量子化されていても、温度係数に基づいて推定されるモータ温度の誤差が小さく、モータ温度の推定精度に大きな影響はない。そして、所定値未満の温度係数に対応するパラメータが大きい量子化単位で量子化されることにより、パラメータ記憶手段に温度係数と対応づけて記憶されるパラメータの数を多く確保できながら、そのパラメータ記憶手段に記憶されるデータサイズの増大を抑制することができる。その結果、モータ温度の推定のためのデータサイズの増大を抑制しつつ、モータ温度を広範に推定することができる。
なお、温度係数が小さいほど、パラメータが大きい量子化単位で量子化されることにより、パラメータ記憶手段に、所定値以上の温度係数と対応づけて、相対的に小さい量子化単位で量子化されたパラメータが記憶され、所定値未満の温度係数と対応づけて、相対的に大きい量子化単位で量子化されたパラメータが記憶されていてもよい。
制御装置は、オフ要求に応じて動作を停止し、その後のオン要求に応じて動作を開始する構成であってもよい。この場合、温度係数算出手段は、制御装置の動作停止前に温度検出手段により検出された温度と、制御装置の次の動作開始後に温度検出手段により検出された温度とを用いて、温度係数を算出してもよく、パラメータは、オフ要求から次のオン要求までのオフ時間であってもよい。
電動モータは、ステアリング機構の操舵を補助する操舵補助力として動力を発生するものであり、制御装置は、モータ温度推定手段により推定されたモータ温度が所定温度以上に上昇した場合に、電動モータに供給される実電流の出力値を低減させる加熱防止処理を行う過熱防止処理手段と、過熱防止処理手段による実電流の出力値の低減後に、モータ温度推定手段により推定されたモータ温度が所定温度を下回ることを条件として、実電流の出力値を回復させる回復処理を行う回復処理手段とをさらに備え、回復処理手段は、回復処理中における実電流の出力値が、温度が所定温度以下であるときの実電流の出力値よりも低くなるように出力制御してもよい。
回復処理中における実電流の出力値が、モータ温度が所定温度以下であるときの実電流の出力値よりも低くされることにより、過熱防止処理や回復処理に伴う背反としてのステアリング操作の重さの変動幅をコントロールし、操舵性の低下を抑制することができる。これにより、ユーザに対してステアリング操作が重くなったり、軽くなったりする感覚を与えることを防止できる。
本発明によれば、モータ温度の推定のためのデータサイズの増大を抑制しつつ、モータ温度を広範に推定することができる。
本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を図解的に示すブロック図である。 モータ初期温度推定ロジックを示すブロック図である。 IGオフ時間推定テーブルの内容を示す図である。 モータ低下温度テーブルの内容を示す図である。 指令電流値、制限電流値、実電流値およびモータ温度の時間変化の一例を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<電動パワーステアリング装置>
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置1の構成を図解的に示すブロック図である。
電動パワーステアリング装置1は、自動車などの車両に搭載されて、電動モータMが発生するトルクをステアリング機構2に伝達することにより、運転者によるハンドル操作をアシスト(操舵補助)するように構成されている。電動パワーステアリング装置1は、電動モータMおよびステアリング機構2のほか、ハンドル(ステアリングホイール)3およびステアリングシャフト4などを備えている。
ステアリング機構2は、たとえば、ラックアンドピニオン式のステアリングギヤを含む構成である。
ハンドル3は、車室内における運転席の前方に配設されている。
ステアリングシャフト4は、車室内外を貫通して設けられている。ステアリングシャフト4の下端部は、ステアリング機構2に連結されている。ステアリング機構2がラックアンドピニオン式のステアリングギヤを含む構成である場合、ステアリングシャフト4の下端部は、ステアリングギヤのピニオンに相対回転不能に連結されている。ステアリングシャフト4の上端部は、ハンドル3に連結されている。
また、電動パワーステアリング装置1は、電動モータMの制御のために、ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)5を備えている。
ECU5は、CPUおよびメモリを含む構成のマイコン(マイクロコントローラユニット)6と、Hブリッジ回路からなるモータ駆動回路7とを備えている。車両には、各部を制御するため、複数のECUが備えられており、これらのECUは、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。
マイコン6には、たとえば、トルクセンサおよび舵角センサが接続されている。トルクセンサは、ステアリングシャフト4の途中部に介装されたトーションバーに関連して設けられ、トーションバーに生じる捩れの大きさおよび方向を操舵トルクとして検出し、その操舵トルクに応じた検出信号を出力する。舵角センサは、たとえば、ハンドル3の舵角の中点に対するハンドルの舵角(絶対舵角)に応じた検出信号を出力する。舵角センサが検出する舵角は、たとえば、舵角中点からハンドル3が右側に回された状態で正の値をとり、左側に回された状態で負の値をとる。また、マイコン6には、他のECUから車速、各車輪の車輪速、車両のヨーレートおよび車両に生じる横G(横方向加速度)などの車両情報が入力される。
マイコン6は、各種センサの検出信号から取得した情報および/または他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、指令電流値を設定し、指令電流値に相当する駆動電流が電動モータMに供給されるように、モータ駆動回路7に含まれるスイッチング素子のスイッチングを制御する。
また、マイコン6には、電動モータMの過熱による損傷を防止するために、過熱保護制御のロジックが組み込まれている。過熱保護制御では、電動モータMの温度(以下、単に「モータ温度」という。)が推定される。
モータ温度の推定のため、ECU5内には、ECU5内の所定部位の温度を検出する温度センサ8が設けられており、マイコン6には、温度センサ8の検出信号が入力されるようになっている。温度センサ8は、モータ駆動回路7の基板の温度を検出するものであってもよいし、マイコン6の基板の温度を検出するものであってもよいし、マイコン6内の雰囲気温度を検出するものであってもよい。モータ温度は、車両のイグニッションスイッチがオン(IGオン)された時点でのモータ温度であるモータ初期温度に、電動モータMの通電による発熱および電動モータMからの放熱を加味した温度変動分を累積的に加算することにより推定される。
<モータ初期温度推定ロジック>
モータ初期温度を推定するため、過熱保護制御のロジックには、モータ初期温度を推定するロジックが織り込まれている。
図2は、モータ初期温度推定ロジックを示すブロック図である。
モータ初期温度推定ロジックでは、IGオフ時間推定テーブル11と、モータ低下温度テーブル12とが用いられる。IGオフ時間推定テーブル11およびモータ低下温度テーブル12は、ECU5のマイコン6に内蔵されたROM(Read Only Memory)に記憶されている。
図3は、IGオフ時間推定テーブル11の内容を示す図である。
IGオフ時間推定テーブル11は、温度係数とIGオフ時間とを対応づけることにより作成されている。
温度係数は、温度センサ8により検出されるECU5内の温度(以下、この温度を「ECU温度」という。)から算出される値である。具体的には、温度係数は、イグニッションスイッチがオフ(以下、「IGオフ」という。)される直前でのECU温度と、そのオフ状態のイグニッションスイッチが次にオン(以下、「IGオン」という。)された時点でのECU温度と、前回のIGオンされた時点でのECU温度との比率から算出される値である。なお、たとえば、IGオンされた時点でのECU温度をIGオフされる直前でのECU温度で除した値であってもよい。
IGオフ時間は、IGオフから次にIGオンされるまでの時間である。
温度係数とIGオフ時間とは、温度係数が小さいほど、IGオフ時間が大きく、かつ、温度係数が小さくなるにつれて、温度係数の一定の変化量に対するIGオフ時間の変化量が大きくなる関係である。
図4は、モータ低下温度テーブル12の内容を示す図である。
モータ低下温度テーブル12は、IGオフ時間とモータ低下温度とを対応づけることにより作成されている。
モータ低下温度は、IGオフの状態におけるモータ温度の時間変化率(低下度合い)である。IGオフ時間とモータ低下温度とは、IGオフ時間が大きくなるにつれて、IGオフ時間の一定の変化量に対するモータ低下温度の変化量が小さくなる関係である。すなわち、IGオフ時間とモータ低下温度との関係は、IGオフからの経過時間が長くなるにつれて、モータ温度の単位時間あたりの低下幅が小さくなることを示している。
モータ初期温度推定ロジックでは、IGオフされると、その直前に温度センサ8により検出されているIGオフ時のECU温度と、その時点で推定されているモータ温度とがマイコン6に内蔵されたDRAM(Dynamic Random Access Memory)などのメモリに記憶される。
その後、IGオンされると、ECU温度が取得されて、そのECU温度とマイコン6のメモリに記憶されているIGオフ時のECU温度とから温度係数が算出される。つづいて、IGオフ時間推定テーブル11から、その算出された温度係数に対応するIGオフ時間が取得される。さらに、モータ低下温度テーブル12から、その取得されたIGオフ時間に対応するモータ低下温度が取得される。そして、モータ低下温度からIGオフ時間におけるモータ温度の低下量が算出され、その算出された低下量がマイコン6のメモリに記憶されているIGオフ時のモータ温度から差し引かれることにより、IGオン時のモータ温度であるモータ初期温度が推定される。
図4を見て理解されるように、IGオフ時間が長くなるにつれて、モータ低下温度が小さくなる。これは、IGオフ時間が長くなるほど、モータ温度の低下度合いが小さくなるためである。したがって、IGオフの状態が長く続いた場合、温度係数に対応するIGオフ時間が多少の誤差を有していても、その誤差を有するIGオフ時間に対してモータ低下温度テーブル12から取得されるモータ低下温度にほぼ誤差が生じない。
そこで、図3に示されるIGオフ時間推定テーブル11では、所定値A以上の温度係数に対応するIGオフ時間は、相対的に小さい量子化単位で量子化され、所定値A未満の温度係数に対応するIGオフ時間は、相対的に大きい量子化単位で量子化されている。
なお、所定値A未満の温度係数に対応するIGオフ時間がIGオフ時間推定テーブル11から取得される場合には、LSB調整部13により、IGオフ時間推定テーブルに入力される温度係数が量子化単位に応じたLSB( Least Significant Bit)の値に調整される。
<過熱保護制御>
図5は、指令電流値、制限電流値、実電流値およびモータ温度の時間変化の一例を示す図である。
指令電流値は、電動モータMに供給される駆動電流の目標として設定される電流値である。モータ温度が所定の過熱保護ロジック閾値以下である状態では、指令電流値に相当する駆動電流が電動モータMに供給される実電流となる。
モータ温度が過熱保護ロジック閾値以上に上昇すると(時刻T1)、電動モータMに供給される電流を制限するための制限電流値が指令電流値よりも低い値に設定される(過熱防止処理)。指令電流値よりも低い値の制限電流値が設定されると、電動モータMに供給される実電流値が制限電流値以下に制限される。これにより、電動モータMの発熱が抑えられて、モータ温度が低下する。
また、制限電流値は、たとえば、モータ温度が過熱保護ロジック閾値以上である間、一定の時間変化率で低減するように設定される。これにより、電動モータMに供給される実電流値が時間の経過とともに徐々に減少する。そのため、電動モータMから出力されるトルクが徐々に減少し、ステアリング操作が急に重くなることによる違和感をユーザに与えることを防止できる。
モータ温度が過熱保護ロジック閾値を下回ると、制限電流値が引き上げられる(回復処理)。このとき、制限電流値は、一定の時間変化率(1~2A/sなどの所定の傾きで経時的に変化)で増加するように設定される。これにより、電動モータMに供給される実電流値が時間の経過とともに徐々に増加する。そのため、電動モータMから出力されるトルクが徐々に増大し、ステアリング操作が急に軽くなることによる違和感をユーザに与えることを防止できる。また、この制限電流値を増加させる回復処理中は、電動モータMに供給される実電流値が、モータ温度が過熱保護ロジック閾値以下であるときの実電流値よりも低く設定される。回復処理は、たとえば電動モータMに供給される電流のデューティ比がユーザのハンドル操作に伴って変動して立ち上がったタイミングになると終了される。
<作用効果>
以上のように、ECU温度から算出される温度係数は、温度係数と相関関係があるIGオフ時間の取得に用いられ、取得されたIGオフ時間は、IGオフ時間と相関関係があるモータ低下温度の取得に用いられる。
温度係数とIGオフ時間との相関関係は、温度係数が小さいほど、IGオフ時間が大きく、かつ、温度係数が小さくなるにつれて、温度係数の一定の変化量に対するIGオフ時間の変化量が大きくなる関係である。また、IGオフ時間とモータ低下温度との相関関係は、IGオフ時間が大きくなるにつれて、IGオフ時間の一定の変化量に対するモータ低下温度の変化量が小さくなる関係である。そして、所定値A以上の温度係数に対応するIGオフ時間は、相対的に小さい量子化単位で量子化され、所定値A未満の温度係数に対応するIGオフ時間は、相対的に大きい量子化単位で量子化されている。
所定値A未満の温度係数に対応するIGオフ時間は、比較的大きい値をとり、そのIGオフ時間の一定の変化量に対して、モータ低下温度の変化量は小さい。そのため、所定値A未満の温度係数に対応するIGオフ時間が大きい量子化単位で量子化されていても、温度係数に基づいて推定されるモータ温度の誤差が小さく、モータ温度の推定精度に大きな影響はない。そして、所定値未満の温度係数に対応するIGオフ時間が大きい量子化単位で量子化されることにより、ECU5のマイコン6のROMに温度係数と対応づけて記憶されるIGオフ時間の数を多く確保できながら、そのROMに記憶されるデータサイズ(IGオフ時間推定テーブルのサイズ)の増大を抑制することができる。その結果、モータ温度の推定のためのデータサイズの増大を抑制しつつ、モータ温度を広範に推定することができる。
なお、温度係数が小さいほど、IGオフ時間が大きい量子化単位で量子化されることにより、ECU5のマイコン6のROMに、所定値A以上の温度係数と対応づけて、相対的に小さい量子化単位で量子化されたIGオフ時間が記憶され、所定値A未満の温度係数と対応づけて、相対的に大きい量子化単位で量子化されたIGオフ時間が記憶されていてもよい。
電動パワーステアリング装置1では、モータ温度が過熱保護ロジック閾値以上に上昇すると、指令電流値よりも低い値の制限電流値が設定されて、電動モータMに供給される実電流値が制限電流値以下に制限される。このとき、制限電流値は、一定の時間変化率で低減するように設定される。これにより、電動モータMに供給される実電流値を時間経過とともに徐々に減少させることができる。その結果、電動モータMから出力されるトルクを徐々に減少させることができ、ステアリング操作が急に重くなることによる違和感をユーザに与えることを防止できる。
そして、モータ温度が過熱保護ロジック閾値を下回ると、回復処理により、制限電流値が引き上げられる。このとき、制限電流値は、一定の時間変化率で増加するように設定される。これにより、電動モータMに供給される実電流値を時間経過とともに徐々に増加させることができる。そのため、電動モータMから出力されるトルクを徐々に増大させることができ、ステアリング操作が急に軽くなることによる違和感をユーザに与えることを防止できる。また、回復処理中は、電動モータMに供給される実電流値が、モータ温度が過熱保護ロジック閾値以下であるときの実電流値よりも低く設定される。これにより、回復処理に伴う背反としてのステアリング操作の重さの変動幅をコントロールし、操舵性の低下を抑制することができる。これにより、ユーザに対してステアリング操作が重くなったり、軽くなったりする感覚を与えることを防止できる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、パラメータの一例として、IGオフ時間を取り上げたが、パラメータは、温度係数およびモータ低下温度と相関関係がある値であればよく、電動モータMおよびECU5の冷却時間であってもよく、電動モータMおよびECU5を強制的に冷却する装置(冷却水循環装置など)が設けられる構成では、その装置の動作時間であってもよい。
また、本発明は、電動パワーステアリング装置1に限らず、自動操舵のための操舵装置に適用することもできる。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1:電動パワーステアリング装置(操舵装置)
2:ステアリング機構
5:ECU(制御装置)
6:マイコン(温度検出手段、温度係数算出手段、パラメータ取得手段、モータ温度推定手段、過熱防止処理手段、回復処理手段)
8:温度センサ(温度検出手段)
11:IGオフ時間推定テーブル(パラメータ記憶手段)
M:電動モータ

Claims (3)

  1. 車両のステアリング機構に付与される動力を発生する電動モータと、
    前記電動モータを制御する制御装置と、を含み、
    前記制御装置は、
    前記制御装置に関する温度を検出する温度検出手段と、
    前記制御装置に関する温度から算出される温度係数を、前記温度検出手段により検出される温度を用いて算出する温度係数算出手段と、
    前記温度係数および前記電動モータのモータ温度の両方と相関関係があるパラメータを前記温度係数と対応づけて記憶するパラメータ記憶手段と、
    前記温度係数算出手段により算出される前記温度係数に対応する前記パラメータを前記パラメータ記憶手段から取得するパラメータ取得手段と、
    前記パラメータ取得手段により取得された前記パラメータに基づいて、前記モータ温度を推定するモータ温度推定手段と、を備え、
    前記温度係数と前記パラメータとは、前記温度係数が小さいほど、前記パラメータが大きく、かつ、前記温度係数が小さくなるにつれて、前記温度係数の一定の変化量に対する前記パラメータの変化量が大きくなる関係を有し、
    前記パラメータと前記モータ温度とは、前記パラメータが大きくなるにつれて、前記パラメータの一定の変化量に対する前記モータ温度の変化量が小さくなる関係を有しており、
    前記パラメータ記憶手段には、所定値以上の前記温度係数と対応づけて、相対的に小さい量子化単位で量子化された前記パラメータが記憶され、前記所定値未満の前記温度係数と対応づけて、相対的に大きい量子化単位で量子化された前記パラメータが記憶されている、操舵装置。
  2. 前記制御装置は、オフ要求に応じて動作を停止し、その後のオン要求に応じて動作を開始し、
    前記温度係数算出手段は、前記制御装置の動作停止前に前記温度検出手段により検出された温度と、前記制御装置の次の動作開始後に前記温度検出手段により検出された温度とを用いて、前記温度係数を算出し、
    前記パラメータは、前記オフ要求から次の前記オン要求までのオフ時間である、請求項1に記載の操舵装置。
  3. 前記電動モータは、前記ステアリング機構の操舵を補助する操舵補助力として動力を発生するものであり、
    前記制御装置は、
    前記モータ温度推定手段により推定された前記モータ温度が所定温度以上に上昇した場合に、前記電動モータに供給される実電流の出力値を低減させる加熱防止処理を行う過熱防止処理手段と、
    前記過熱防止処理手段による前記実電流の出力値の低減後に、前記モータ温度推定手段により推定された前記モータ温度が前記所定温度を下回ることを条件として、前記実電流の出力値を回復させる回復処理を行う回復処理手段と、をさらに備え、
    前記回復処理手段は、前記回復処理中における前記実電流の出力値が、前記モータ温度が前記所定温度以下であるときの前記実電流の出力値よりも低くなるように出力制御する、請求項1または2に記載の操舵装置。
JP2020015802A 2020-01-31 2020-01-31 操舵装置 Active JP7286257B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020015802A JP7286257B2 (ja) 2020-01-31 2020-01-31 操舵装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020015802A JP7286257B2 (ja) 2020-01-31 2020-01-31 操舵装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021123150A JP2021123150A (ja) 2021-08-30
JP7286257B2 true JP7286257B2 (ja) 2023-06-05

Family

ID=77458614

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020015802A Active JP7286257B2 (ja) 2020-01-31 2020-01-31 操舵装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7286257B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001328551A (ja) 2000-05-19 2001-11-27 Toyota Motor Corp 車両の電動パワーステアリング装置
JP2005343293A (ja) 2004-06-02 2005-12-15 Mitsubishi Electric Corp 電動パワーステアリング装置
WO2008153162A1 (ja) 2007-06-13 2008-12-18 Nsk Ltd. 電動パワーステアリング装置
JP2019106767A (ja) 2017-12-11 2019-06-27 株式会社デンソー モータ制御装置及びモータ
JP2019182233A (ja) 2018-04-11 2019-10-24 株式会社ジェイテクト 操舵制御装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001328551A (ja) 2000-05-19 2001-11-27 Toyota Motor Corp 車両の電動パワーステアリング装置
JP2005343293A (ja) 2004-06-02 2005-12-15 Mitsubishi Electric Corp 電動パワーステアリング装置
WO2008153162A1 (ja) 2007-06-13 2008-12-18 Nsk Ltd. 電動パワーステアリング装置
JP2019106767A (ja) 2017-12-11 2019-06-27 株式会社デンソー モータ制御装置及びモータ
JP2019182233A (ja) 2018-04-11 2019-10-24 株式会社ジェイテクト 操舵制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021123150A (ja) 2021-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5050520B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
US8253362B2 (en) Overheat protection apparatus
JP4296186B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
KR100563727B1 (ko) 전동 파워 스티어링 장치
US7177745B2 (en) Steering control apparatus
JP2006248250A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2008179300A (ja) 車両のロールオーバ抑制制御装置
JP7286257B2 (ja) 操舵装置
EP1518776A1 (en) Control apparatus for an electrically driven power steering
JP5119930B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2008074269A (ja) 車両のロールオーバ制御装置
JP5644327B2 (ja) 車両運動制御装置
JP4928581B2 (ja) センサの中点補正方法
JP4016600B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5233638B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4127132B2 (ja) 車輌用電動式パワーステアリング装置
JP2008162566A (ja) 車両操舵装置
JP4581535B2 (ja) 電気式動力舵取装置
JP4720965B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
KR100746716B1 (ko) 전동식 파워 스티어링 시스템에서의 모터 전류 제어방법
JP5119958B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JPH07112666A (ja) 電動式動力舵取装置
JP2002019635A (ja) 電動パワーステアリング装置
JPH05213211A (ja) 電動パワーステアリング装置
CN116513303A (zh) 一种电动助力转向系统中电机的堵转保护方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230523

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230523

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7286257

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230525