JP7285651B2 - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7285651B2
JP7285651B2 JP2019028315A JP2019028315A JP7285651B2 JP 7285651 B2 JP7285651 B2 JP 7285651B2 JP 2019028315 A JP2019028315 A JP 2019028315A JP 2019028315 A JP2019028315 A JP 2019028315A JP 7285651 B2 JP7285651 B2 JP 7285651B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
pattern
antenna element
conductor
dielectric layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019028315A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020136913A (ja
Inventor
武宏 奥道
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2019028315A priority Critical patent/JP7285651B2/ja
Publication of JP2020136913A publication Critical patent/JP2020136913A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7285651B2 publication Critical patent/JP7285651B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Aerials With Secondary Devices (AREA)

Description

本開示は、アンテナ装置に関する。
電波を送受信するためのアンテナとして、板状のアンテナ導体を有するものが知られている(例えば特許文献1~3および非特許文献1)。
また、アンテナに対して周波数選択反射板を用いて、指向性アンテナを実現することが知られている(例えば特許文献4)。
特許第4027967号公報 特許第4050307号公報 特開2016-72960号公報 特開2017-005453号公報
マルコ・ソンキ(Marko Sonkki)著、「ワイドバンド・アンド・マルチエレメント・アンテナズ・フォー・モバイルアプリケーションズ(WIDEBAND AND MULTIELEMENT ANTENNAS FOR MOBILE APPLICATIONS)」(フィンランド)、オウル大学(UNIVERSITY OF OULU)、2013年5月17日、p91-92
小型化,広帯域化および高感度化が可能なアンテナ装置が提供されることが望まれる。
本開示の一態様に係るアンテナ装置は、直線偏波を放射するアンテナ素子と、前記アンテナ素子と第1間隔の距離をあけて位置する周波数選択反射板と、を備える。前記周波数選択反射板は、前記アンテナ素子の電界方向である第1方向に延びる第1仮想軸を挟んで、対称に位置し、第1パターンおよび第2パターンのそれぞれは、2つの幅広部と、第1方向において2つの幅広部を接続する幅細部を備え、平面視において、幅細部は、第1方向に直交する第2方向の前記アンテナ素子の中心線と重なる。



上記の構成によれば、小型化,広帯域化および高感度化を実現できる。
図1は第1実施形態に係るアンテナ装置の全体構成を示す斜視図である。 図1のアンテナ素子の分解斜視図である。 図3(a)~図3(d)は図2のアンテナ素子の特性の概要を示す図である。 図1のFSSの上面図である。 図5(a)は第2実施形態に係るアンテナ導体の上面図であり、図5(b),図5(c)は第2実施形態に係るFSSを構成する誘電体層の上面図である。 図6(a)および図6(b)は、図5(b),図5(c)に示すFSSの特性の概要を示す図である。 図7(a)~および図7(d)は第2実施形態に係るアンテナ装置の特性を示す図である。 図8(a),図8(b)は図5に示すFSSの変形例を示す図である。 図9(a),図9(b)は、第3実施形態に係るアンテナ装置のFSSを示す図である。 図10(a),図10(b)は、図9に示すFSSの特性を示す図である。 アンテナ装置の利用例を示すブロック図である。
以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いられる図は模式的なものであり、図面上の寸法比率等は現実のものとは必ずしも一致していない。
また、便宜上、図面に直交座標系xyzを付し、これを参照することがある。アンテナ装置は、いずれの方向が上方または下方とされてもよいが、便宜上、z方向の正側を上方として、上面または下面等の語を用いることがある。
また、図面においては、平面パターンの視認性を良くするために、便宜上、表面に(すなわち、部材の断面ではない面に)ハッチングを付すことがある。
第2実施形態以降の説明においては、先に説明された実施形態の構成と同様または類似する構成について、先に説明された実施形態の構成に付した符号を付し、また、説明を省略することがある。なお、先に説明された実施形態の構成に対応(類似)する構成に対して、先に説明された実施形態の構成に付した符号と異なる符号を付した場合においても、特に言及しない事項については、先に説明された実施形態と同様である。すなわち、第2実施形態以降においては、基本的には、先に説明された実施形態との相違点についてのみ説明する。
互いに類似する構成については、「第1アンテナ用誘電体層3A」および「第2アンテナ用誘電体層3B」のように、同一名称に対して互いに異なる番号(「第1」、「第2」)、ならびに互いに異なる大文字のアルファベット等からなる付加符号(「A」、「B」)を付すことがある。また、この場合において、単に「アンテナ用誘電体層3」といい、両者を区別しないことがある。
[第1実施形態]
(アンテナ装置の全体構成)
図1は、第1実施形態に係るアンテナ装置100の斜視図である。
アンテナ装置100は、アンテナ素子1と、アンテナ素子1とz方向に間隔(第1間隔d)をあけて位置する周波数選択反射板(Frequency Selective Surface:以下FSSと言うことがある)50とを備える。アンテナ素子1は、例えば、y方向を電界の振動の方向とする直線偏波の電波の送信(放射)および/または受信に利用可能である。アンテナ素子1が利用される周波数帯は任意である。
<アンテナ素子1>
アンテナ素子1は、例えば、全体として、概略、z軸に直交する平板状に形成されている。その平面形状は適宜に設定されてよい。本実施形態では、アンテナ素子1の平面形状は、x軸およびy軸に平行な辺を有する矩形である。当該矩形は、例えば、y軸に平行な方向を長手方向とする長方形である。
アンテナ素子1の大きさは、アンテナ素子1が利用される周波数帯等に応じて適宜に設定されてよい。以下の説明では、アンテナ素子1が比較的高い周波数帯で利用される比較的小さいものである場合を例にとる。例えば、アンテナ素子1の平面視における1辺の長さは50mm以上100mm以下である。アンテナ素子1の厚さは、2mm以上8mm以下である。アンテナ素子1は、例えば、300MHz以上3000MHz以下の範囲で設定された周波数帯で利用される。
アンテナ素子1は、下面1bに露出する端子部1cを有している。アンテナ素子1は、外部の機器から端子部1cを介して電気信号が入力され、その電気信号を電波に変換して送信する。および/またはアンテナ素子1は、受信した電波を電気信号に変換して、その電気信号を端子部1cを介して外部の機器へ出力する。
図2は、アンテナ素子1の分解斜視図である。
アンテナ素子1は、複数のアンテナ用誘電体層3(第1アンテナ用誘電体層3A~第3アンテナ用誘電体層3C)と、複数のアンテナ用誘電体層3に重なる導体層(例えばアンテナ導体7)と、複数のアンテナ用誘電体層3をその厚さ方向に貫通する貫通導体とを有している。換言すれば、アンテナ素子1は、多層基板によって構成されている。また、別の観点では、アンテナ素子1は、1以上の誘電体層3を含む基板5と、基板5に重なる、又は埋設されている導体とを有している。
(アンテナ用誘電体層)
複数のアンテナ用誘電体層3の平面形状は、例えば、互いに同一であり、また、上述したアンテナ装置1の平面形状の説明は、各アンテナ用誘電体層3の平面形状の説明とされてよい。複数のアンテナ用誘電体層3の厚さおよび/または材料は、互いに同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
各アンテナ用誘電体層3は、単一の材料から構成されていてもよいし、複数の材料から構成されていてもよい。複数の材料から構成される場合、例えば、アンテナ用誘電体層3は、異なる材料からなるアンテナ用誘電体層が厚み方向に積層された部分を含んでいてもよいし、および/またはガラス布等からなる基材に誘電体を含浸させた部分を含んでいてもよい。
アンテナ用誘電体層3の材料は、基本的には(例えば8割以上は)、誘電体である。誘電体は、例えば、セラミックおよび/または樹脂である。アンテナ用誘電体層3は、例えば、各種の導体の保持に寄与しているとともに、電波の波長の短縮に寄与している。すなわち、アンテナ素子1の外形寸法はアンテナ用誘電体層3の材料の誘電率に関係する。
(導体層および貫通導体)
アンテナ用誘電体層3に重なる導体層およびアンテナ用誘電体層3をその厚さ方向に貫通する貫通導体の材料は、例えば、金属である。金属は、CuまたはAlなど、適宜なものとされてよい。後述する各種の導体層および貫通導体は、互いに同一の材料から構成されていてもよいし、互いに異なる材料から構成されていてもよい。また、各導体層または各貫通導体は、単一の材料から構成されていてもよいし、複数の材料から構成されていてもよい。一の導体層が複数の材料から構成される場合、例えば、互いに異なる金属からなる層がz方向に積層されて構成されていてもよい。
図2から理解されるように、第1アンテナ用誘電体層3A、第2アンテナ用誘電体層3Bおよび第3アンテナ用誘電体層3Cは、この順で下面1b側から積層されている。第1
アンテナ用誘電体層3Aの-z側の面は、アンテナ素子1の下面1bを構成している。第3アンテナ用誘電体層3Cの+z側の面(図2で図示されている面とは反対側の面)は、アンテナ素子1の上面1aを構成している。
第1アンテナ用誘電体層3Aの-z側の面には端子部1cが構成されている。第2アンテナ用誘電体層3Bの-z側の面には、端子部1cと電気的に接続されるアンテナ導体としての第1アンテナ導体7Aが重なっている。第3アンテナ用誘電体層3Cの-z側の面には、端子部1cと電気的に接続される第2アンテナ導体7Bが重なっている。
(アンテナ導体)
アンテナ導体7の平面形状は、2つの概略C字状の形状を、その途切れている側とは反対側同士で連結した形状である。従って、各C字は、その途切れている部分に電圧が印加されることにより、フォールデッドダイポールアンテナまたはループアンテナのように機能し得る。ただし、この説明は、理解を容易にするための便宜上のものである。本開示に係るアンテナ導体の形状および作用は、フォールデッドダイポールアンテナまたはループアンテナの概念には縛られない。
第1アンテナ導体7Aおよび第2アンテナ導体7Bは、例えば、互いに略同一の形状および大きさを有しており、また、両者は、xy平面において互いに略同一の位置に設けられている。すなわち、両者は、平面透視において互いに過不足なく重なっている。
アンテナ導体7の平面形状は、例えば、y軸に平行な第1対称軸CL1(基準直線の一例)に対して線対称、かつx軸に平行な第2対称軸CL2に対して線対称の形状とされている。なお、第1対称軸CL1および第2対称軸CL2は、別の観点では、アンテナ導体7の中心線である。中心線は、例えば、アンテナ導体7の互いに対向する1対の縁部からの距離が等しい点の集合からなる線である。この第1対称軸CL1と第2対称軸CL2との交点をアンテナ素子1の放射中心CEという。
また、アンテナ導体7の平面形状は、例えば、矩形に1対の切欠き部が形成された形状とされている。
アンテナ導体7の大きさと切欠き部9の大きさとの相対関係は、アンテナ素子1に要求される仕様等に応じて適宜に設定されてよい。
(アンテナ素子の特性)
図3は、アンテナ素子1の特性の概要を示す図である。図3(a)~図3(d)は、互いに異なる4つの周波数帯におけるアンテナ素子1をx方向に見たときの右旋円偏波の利得の概要を示している。これらの図のx軸、y軸およびz軸は、図1等に付したx軸、y軸およびz軸に対応している。また、これらの図においては、中心から離れるほど利得(例えばdBi)が高いことが示されている。
なお、アンテナ素子1は、y方向に見て、概略、全方向へ同等の利得を有している。そして、図3に示されているように、アンテナ素子1は、x方向に見て、y方向の利得が低くなっており、概略、8の字の指向性を有している。特に図示しないが、z方向に見た場合も、図3と同様に、y方向の利得が相対的に低くなっており、概略、8の字の指向性が示される。このように、アンテナ素子1は、半波長ダイポールアンテナに類似した指向性を有している。
<FSS50>
このような、アンテナ素子1の8の字の指向性に対して、一方向への指向性を高めるた
めにFSS50を設ける。FSS50は、アンテナ素子1のアンテナ導体7Aと第1間隔dをあけて配置されており、その外形は、この例ではアンテナ素子1の外形と略一致する。そして、FSS50は、少なくとも1つの誘電体層30と、誘電体層30と重なる導体層(例えば第1パターン70,第2パターン80)とを有している。また、別の観点では、FSS50は、1以上の誘電体層30を含む基板と、基板に重なる、又は埋設されている導体とを有している。
誘電体層30は、アンテナ誘電体層3と同様の材料でもよいし、異なる材料を用いてもよい。例えば、FR-4等に代表されるガラスエポキシ基板を用いてもよい。誘電体層30をアンテナ用誘電体層3よりも誘電率の高い材料で構成する場合には、アンテナ用誘電体層3内に分布する電磁波の波長が短縮されるため、同じ周波数に作用するのに必要な基板面積を小さくすることとなり、小型化に適する。
図4は、誘電体層30を+z方向からみたときの図である。図4中において、xy平面で第1対称軸CL1,第2対称軸CL2と重なる位置を破線で示している。
図4に示す通り、第1パターン70,第2パターン80のそれぞれは、アンテナ素子1の電界方向、すなわちy方向(第1方向)に延びる形状となっている。ここで、第1方向に延びる、とは、パターン全体の配置領域の長手方向が第1方向であることを指す。換言すると、第1方向に直交する方向(x方向,第2仮想軸CL2方向)に伸びる長さに比べて、第1方向に伸びる長さが長いことをいう。このことから、例えばパターンの途中でミアンダ状に屈曲する部分があったとしても、全体として第1方向に延びていればよい。同様に、パターンの途中で、第1方向から傾斜する方向に延びる部分を有していてもよい。
そして、このような第1パターン70と第2パターン80とは、アンテナ素子1の放射中心(すなわちCE)からみて第1方向(第1対称軸CL1)に対して対称配置されている。この例では、第1対称軸CL1を挟んで両側に第1パターン70、第2パターン80が位置している。
第1パターン70は、幅広部71と幅細部73とを有する。この例では、幅広部71は2つあり、幅細部73の両端に幅広部71が接続されている。そして、幅広部71のx方向における幅の中央において、幅細部73が接続されている。
第2パターン80についても第1パターンと同様に幅広部81と幅細部83とを備えている。
このように、各パターン70,80は、第1方向に一定の長さに延びることで、その長さに応じた周波数における反射板として機能することになるが、幅広部71,81を備えることで、その周波数に幅を持たせることができる。すなわち、広い周波数に対応した反射板として機能することとなる。これは、パターン70,80に沿って分布する電磁界に着目すると、幅広部71,81を設けることでパターン70,80の共振器としてのQ値
を下げることに相当し、すなわち近傍周波数での共振現象をより広帯域に作用させることとなるからである。
また、パターン70,80の全てが幅広部71,81ではなく、幅細部73,83を備えることから、パターンの電気長を確保することができ、その結果、パターン70,80の第1方向における長さを短くすることができる。
すなわち、パターン70,80は、幅広部71,81を備えることで広帯域に対応可能な反射板とすることができると同時に、幅細部73,83により、小型化を実現すること
ができる。
このような幅広部71,81と幅細部73,83とは、線幅で2倍以上の差を設けてもよい。
ここで、パターン70,80は、図4に示す通り同一もしくは第1方向を軸とした線対称形状としてもよいが、非対称形状としてもよい。非対称形状の一例として、例えば、幅細部73,83の長さを異ならせたりしてもよい。その場合には、アンテナ放射パターンをチルトさせることができる。
また、幅広部71,81の大きさやx方向における間隔を調整することで、反射周波数や反射される周波数帯域幅を調整することができる。
また、幅広部71,81の幅は一様であってもよいし、徐々に拡幅する、もしくは幅が小さくなる部分を備えていてもよい。
また、上述の例では、幅細部73,83は、幅広部71,81の幅の中央付近において接続されているが、この限りではない。例えば、放射中心CEから離れるように、幅広部71,81の幅の端に位置させてもよい。放射中心CEから幅細部73,83までの距離でおおよその反射特性が決まる。このため、幅細部73,83を幅広部71,81の幅の端に位置させることで、幅広部71,81を互いに近付けるように配置可能となるので、FSS50を小型化することができる。
さらに、第2対称軸CL2を横切る位置に幅細部73,83が位置していることから、アンテナ素子1の電界への影響を抑制することができる。第2対称軸CL2に近い部分で第2対称軸CL2に沿う方向に金属導体が分布すると、アンテナの放射を阻害する要因となる。このため、第2対称軸CL2に近いところに幅細部73,83を設けることで金属導体によるアンテナ放射阻害の影響を低減することができる。
また、第1対称軸CL(y軸)を挟んで対象に配置することでアンテナ放射点から見た対称性が得られる。このため、放射パターンの対称性が得られやすく、放射パターンの崩れを小さくできる。
また、上述の例ではパターン70,80は同一の誘電体層30上に位置している場合について説明したが、この限りではない。誘電体層30が複数積層された構成において、異なる誘電体層にそれぞれのパターン70,80を位置させてもよい。その場合には、放射パターンをチルトさせることができる。
以上より、FSS50をアンテナ素子1に用いることで、広い周波数範囲において指向性の高い、高感度な小型のアンテナ装置100を提供することができる。
なお、FSS50は、異相で反射させる構造であるが、アンテナ素子1と第1間隔dだけ離して配置されているため、アンテナ素子1からの高周波信号と、FSS50により反射される高周波信号との位相がずれ、アンテナ装置100全体としての利得を維持することができるものとなる。
このような第1間隔dとしては、使用する高周波信号の波長λに対して0.05λ以上としてもよい。0.05λ未満の場合には、異相反射の影響をうけ利得が減少する虞がある。より好ましくは0.1λ以上としてもよい。また0.2λを超える場合には、アンテナ装置100の低背化に対応が難しくなる。以上より、第1間隔d1は0.1λ以上0.
2λ未満としてもよい。
従来までの金属板のような一様な反射板の場合には、利得を確保するためにアンテナ素子1と一定間隔以上離す必要があった。これに対して、本開示のFSS50によればこれまでの半分以下の間隔でも利得を確保することができることを確認している。
なお、アンテナ装置100で扱う周波数帯が複数ある場合には、最も低い通過帯域を有する周波数帯に応じて第1間隔dを決定してもよい。
[第2実施形態]
上述の例では、パターン70,80が第1方向にまっすぐ伸びている場合を例に説明したがこの限りではない。途中に屈曲部や、第1方向に対して角度をなす方向に延びるようにしてもよい。
図5(a)に、アンテナ素子1におけるアンテナ導体7の変形例を示す。図5(a)は、第2アンテナ用誘電体層3Bを-z方向からみたときの図である。図2に示すアンテナ導体7において、電流の流れを調査したところ、第1対称軸CL1,第2対称軸CL2から離れた角部を省略してもアンテナ放射パターンには影響が少ないことを確認した。そこで、図5(a)に示すように、第1アンテナ導体7Aの外形を、四角形から四隅を切り落としたような形状とした。なお第2アンテナ導体7Bも同様の形状としている。これにより、アンテナ素子1の小型化が可能となる。
このようなアンテナ導体7の外形にxy平面で重なる範囲内に位置するような、第1パターン70A,第2パターン80Aの形状を図5(b),図5(c)にそれぞれ示す。FSS50Aは、複数の誘電体層30を積層した積層体に重なる、もしくは埋設される導体を含んでいる。この例では、第1誘電体層30A、第2誘電体層30Bを含み、これらがz方向正側に向けてこの順に積層されている。そして、第2誘電体層30Bの上面がアンテナ素子1の下面1bと対向している。
第1誘電体層30Aの上面に第1パターン70が形成されており、第2誘電体層30Bの上面に第2パターン80が形成されている。図5(b)は、第1誘電体層30Aを+z方向からみたときの図であり、図5(c)は、第2誘電体層30Bを+z方向からみたときの図である。
図5(b),(c)からも明らかなように、パターン70A、80Aは、全体としては第1方向に延びるが、アンテナ導体7の外形に沿うように途中で、第1方向とは角度をなす方向に延びるようにしてもよい。この例では第1方向と45°の角度をなす方向に延びるよう途中から傾斜している。より具体的には、幅細部73,83は第1方向に延びており、そこから続く幅太部71,81が平面視で互いに近付くように角度を変えて延伸している。このような形状とすることで、アンテナ装置100のAの小型化に寄与することができる。
また、この例では、第1パターン70Aと第2パターン80Aとを、異なる誘電体層30上に形成している。一般に、アンテナ素子1の端子1cは非対称形状であり、その影響を受けてアンテナ素子1の放射パターンはごく僅かにチルトすることがある。これに対して、2つのパターン70A,80Aを異なる誘電体層30に配置させることによりアンテナ放射パターンのチルトを修正することができる。放射パターンのチルトを修正するためには放射中心CEから各パターン70,80までの距離の差を利用するのが適しており、多層基板の異なる層に配置したパターン70A,70Bで実現することができる。
本実施形態のFSS50Aの透過特性および反射特性を図6(a)に、スミスチャートを図6(b)にそれぞれ示す。図6(a)において横軸は周波数、縦軸は透過特性を示す。実線は反射特性を示し、破線は透過特性を示す。この図からも明らかなように、幅広い周波数帯域において反射特性が高い状態を維持できていることが分かる。具体的には比帯域幅10%以上の範囲で反射特性を維持することができる。また、図6(b)より、FSS50Aは異相反射させていることが分かる。
図7(a)~図7(d)に、図3(a)~図3(d)に相当する図を示す。図7からも明らかなように、全ての周波数帯において、+z方向への指向性が高まっていることが確認できた。言い換えると、FSS50Aは、小型で、かつ多周波数対応の反射板として機能していることが確認できた。
図8に図5(b),(c)の変形例を示す。図8は、図5に示す例に比べ幅広部71,81の面積が大きい。図8の幅広部71,81は、第2対称軸CL2から離れるに従い、幅広部71,81のx方向における幅が小さくなる領域を含むものとなる。この場合も、図5(a)に示すアンテナ導体7の外形形状に即したFSS50を提供できる。ただし、反射特性の高い周波数範囲は図5(b),(c)に示す場合よりも狭くなることが確認されている。これは、幅広部71,81の割合が大きく共振モードの安定性が若干低下するため、結果として広帯域化の効果が低減するためと考える。
[第3実施形態]
上述の例では、FSS50として、幅広部71,81と幅細部73,83を備えるパターン70,80を例に説明したが、この限りではない。
図9は、一様な線幅のパターン70B,80Bを用いるFSS50Bの構造を示す図である。FSS50Bは、第1誘電体層30A,第2誘電体層30Bを備え、それぞれに第1パターン70B,80Bが位置している。図9(a)は、第1誘電体層30Aを+z方向からみた図であり、図9(b)は、第2誘電体層30Bを+z方向からみた図である。この例では、パターン70B,80Bのそれぞれは、長さの異なるミアンダ状の導体を複数備え、それが、第1対称軸CL1に対して対称に配置されている。
具体的には、第1パターン70Bは、長さの異なるミアンダ状の導体であるミアンダ導体75,77を備え、第2パターン80Aは、同じく長さの異なるミアンダ導体85,87を備える。すなわち、第1パターン70B、第2パターン80Bはそれぞれ、経路長が複数水準ある。
そして、ミアンダ導体75,77,85,87は、全体としては第1方向に延びている。ミアンダ導体75,85は同じ導体層30A上に位置し、同じ長さを有し、第1対称軸CL1に対して対称配置されている。同様に、ミアンダ導体77,87は、ミアンダ導体75,85とは異なる長さであり、同じ導体層30B上に位置し、同じ長さを有し、第1対称軸CL1に対して対称配置されている。
この例では、さらに第1方向に伸び、ミアンダ導体75,77,85,87とは長さの異なるミアンダ導体90を備える。ミアンダ導体90は、放射中心CEから見て第1対称軸CL1に対して偏ることがないように均等配置されている。言い換えると、第1対称軸CL1にミアンダ導体90の中心が重なるように配置されている。
ミアンダ導体は共振器としてのQ値はそれほど大きくないため、もともと広帯域化に適している。さらに、長さの異なるミアンダ導体を共振器として結合させることで、新たな周波数帯での共振モードが形成され、その結果、広帯域化が可能となる。
2以上の長さの異なるミアンダ導体間で、長さの差が小さいと広帯域化への寄与が少なく、大きすぎると共振器間の結合が得られずに共振モードが形成されなくなる。このため、異なる長さのミアンダ導体は、長さの比が2~5倍としてもよい。
このようなFSS50Bを用いることで、各ミアンダ導体の長さに応じて反射特性を高めることができるので、複数の周波数帯に対応したFSS50Bとすることができる。また、異なる誘電体層30の重複する位置にミアンダ導体を設けることで、小型・低背化することができる。
各ミアンダ導体の長さは、対応する周波数帯に応じて調整するものとする。
このようなFSS50Bの透過特性および反射特性を図10(a)に、スミスチャートを図10(b)にそれぞれ示す。図10は図6に対応する図である。図10からも明らかなように、FSS50Bは異相で反射させる反射板として機能し、かつ反射特性が良好な周波数帯を複数有することが確認された。また、FSS50Aを用いた場合のアンテナ装置100Bとしての放射パターンを確認したところ、+z方向への指向性が高まっていることが確認できた。
[アンテナ装置の利用例]
図11はアンテナ装置100Cの利用例を示すブロック図である。アンテナ装置100Cはアンテナ素子1CとFSS50Cとアンテナ素子1Cに電気的に接続された第1~第4フィルタF1~F4とを有する。第1~第4フィルタF1~F4は、互いに異なる通過帯域を有するバンドパスフィルタである。
アンテナ装置100Cは、FSS50Cを備えることから第1~第4フィルタF1~F4の全周波数帯域において、指向性が高く高感度な特性を維持することができる。
なお、第1~第4フィルタF1~F4のうち、通過帯域の周波数が最も低いフィルタの中心周波数に対応するλに応じて、第1間隔dを調整してもよい。
1…アンテナ素子、7A…第1アンテナ導体、7B…第2アンテナ導体、50…周波数選択反射板,70…第1パターン,80…第2パターン,100…アンテナ装置,CL1…第1対称軸(基準直線)。

Claims (5)

  1. 直線偏波を放射するアンテナ素子と、
    前記アンテナ素子と第1間隔の距離をあけて位置する周波数選択反射板と、を備え、
    前記周波数選択反射板は、
    前記アンテナ素子の電界方向である第1方向に延びる第1パターンおよび第2パターンを備え、
    前記第1パターンおよび前記第2パターンは、前記アンテナ素子の放射中心からみて前記第1方向に延びる第1仮想軸を挟んで、対称に位置し、
    前記第1パターンおよび前記第2パターンのそれぞれは、
    2つの幅広部と、前記第1方向において2つの前記幅広部を接続する幅細部を備え、
    平面視において、前記幅細部は、前記第1方向に直交する第2方向の前記アンテナ素子の中心線と重な
    前記周波数選択反射板は、誘電体層が複数積層されており、前記第1パターンと前記第2パターンとは積層方向において異なる位置に配置されている、アンテナ装置。
  2. 前記第1パターンは、前記中心線に対して線対称形状である、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記アンテナ素子で受信した高周波信号をフィルタリングするバンドパスフィルタを複数備え、
    前記第1間隔は、前記バンドパスフィルタの中心周波数に相当する波長の0.2倍以下である、請求項1または2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記アンテナ素子は、アンテナ用誘電体層とその上に位置するアンテナ導体とを備え、
    前記第1パターンおよび前記第2パターンは、平面視で、前記アンテナ導体の外形と重なる領域内に位置する、請求項1乃至のいずれかに記載のアンテナ装置。
  5. 平面視において、前記中心線は、前記幅広部と重ならない、請求項1乃至のいずれかに記載のアンテナ装置。
JP2019028315A 2019-02-20 2019-02-20 アンテナ装置 Active JP7285651B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019028315A JP7285651B2 (ja) 2019-02-20 2019-02-20 アンテナ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019028315A JP7285651B2 (ja) 2019-02-20 2019-02-20 アンテナ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020136913A JP2020136913A (ja) 2020-08-31
JP7285651B2 true JP7285651B2 (ja) 2023-06-02

Family

ID=72263734

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019028315A Active JP7285651B2 (ja) 2019-02-20 2019-02-20 アンテナ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7285651B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006340268A (ja) 2005-06-06 2006-12-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 送受信回路及びそれを用いた無線通信装置
JP2009218971A (ja) 2008-03-11 2009-09-24 Nec Tokin Corp アンテナ装置及びrfidタグ
US20110241960A1 (en) 2010-04-06 2011-10-06 National Taiwan University Stacked antenna
US20130214984A1 (en) 2012-02-22 2013-08-22 U.S. Army Research Laboratory Attn: Rdrl-Loc-I Broadband electromagnetic band-gap (ebg) structure
JP2016173747A (ja) 2015-03-17 2016-09-29 株式会社リコー Rfidタグ、通信システム、及び電磁波制御シート

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006340268A (ja) 2005-06-06 2006-12-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 送受信回路及びそれを用いた無線通信装置
JP2009218971A (ja) 2008-03-11 2009-09-24 Nec Tokin Corp アンテナ装置及びrfidタグ
US20110241960A1 (en) 2010-04-06 2011-10-06 National Taiwan University Stacked antenna
US20130214984A1 (en) 2012-02-22 2013-08-22 U.S. Army Research Laboratory Attn: Rdrl-Loc-I Broadband electromagnetic band-gap (ebg) structure
JP2016173747A (ja) 2015-03-17 2016-09-29 株式会社リコー Rfidタグ、通信システム、及び電磁波制御シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020136913A (ja) 2020-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4305282B2 (ja) アンテナ装置
US10340609B2 (en) Multiband antenna, multiband antenna array, and wireless communications device
JP3959068B2 (ja) 円偏波アンテナ
JP3180683B2 (ja) 表面実装型アンテナ
US8368614B2 (en) Antenna apparatus and wireless communication device
JP2008502205A (ja) 無線マルチバンド通信システム向けの改良された印刷ダイポール・アンテナ
WO2008050441A1 (fr) Dispositif d'antenne
JP2005094360A (ja) アンテナ装置および無線通信装置
US20010050638A1 (en) Microstrip antenna
JP4170828B2 (ja) アンテナ及びアンテナ用誘電体基板
JP6456506B2 (ja) アンテナ装置
JP2013530623A (ja) 平面導電素子を有するアンテナ
JP2000059125A (ja) チップアンテナ
JP2017011369A (ja) 構造体及びアンテナ
JP2014049785A (ja) 円偏波アンテナ
JP7285651B2 (ja) アンテナ装置
JP5054174B2 (ja) アンテナ
JP7266507B2 (ja) アンテナモジュール及び通信装置
JP2007116519A (ja) ループアンテナ
JP4195038B2 (ja) デュアルバンドアンテナ
JP2006157845A (ja) アンテナ装置
JP5473737B2 (ja) 平面アンテナ
JP2007166127A (ja) アンテナ
JP2003309428A (ja) 円偏波アンテナ
JP7211416B2 (ja) スロットアレイアンテナ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210712

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20210817

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220524

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230425

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230523

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7285651

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150