JP7285580B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP7285580B2
JP7285580B2 JP2021022639A JP2021022639A JP7285580B2 JP 7285580 B2 JP7285580 B2 JP 7285580B2 JP 2021022639 A JP2021022639 A JP 2021022639A JP 2021022639 A JP2021022639 A JP 2021022639A JP 7285580 B2 JP7285580 B2 JP 7285580B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
game
special
pattern
time
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021022639A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022124791A (ja
Inventor
輝彦 山田
健弘 山本
大城 森
Original Assignee
株式会社サンセイアールアンドディ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社サンセイアールアンドディ filed Critical 株式会社サンセイアールアンドディ
Priority to JP2021022639A priority Critical patent/JP7285580B2/ja
Publication of JP2022124791A publication Critical patent/JP2022124791A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7285580B2 publication Critical patent/JP7285580B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Display Devices Of Pinball Game Machines (AREA)

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来より、遊技機における演出は、所定のテーマや主体となるモチーフを定める等、演出の態様を定めて行われていることがある。例えば、特許文献1には、演出の態様をそれぞれ異なるものとした複数の演出モードを持ち、遊技状態に応じて演出モードを切り替え可能な遊技機が記載されている。
特開2019-177297号公報
しかしながら、遊技状態に応じた演出態様で演出を実行可能な遊技機については、高い遊技興趣を実現するために改善の余地があった。
本発明の目的は、遊技興趣の低下を抑制可能な遊技機を提供することである。
本発明に係る遊技機は、
識別情報の変動表示および停止表示を伴う図柄変動を実行可能である遊技制御手段と、
演出基準情報に応じて所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備える遊技機であって、
前記遊技制御手段は、
通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態とに制御可能であり、
前記識別情報を小当たり態様で停止表示することに応じて小当たり遊技を実行可能であり、
前記小当たり遊技中に遊技球が所定の特定領域を通過したことに応じて大当たり遊技を実行可能であり、
前記特定遊技状態における、前記小当たり態様に係る前記図柄変動の実行回数が特定回数となることに応じて、前記特定遊技状態から前記通常遊技状態に制御可能であり、
前記演出実行手段は、
前記特定遊技状態から前記通常遊技状態に制御された後、前記大当たり遊技が行われない場合には、複数の特定条件のうちのいずれかひとつが成立したことに応じて、前記演出基準情報を変更可能であり、
前記特定遊技状態から前記通常遊技状態に制御された後、前記大当たり遊技が行われる場合には、当該大当たり遊技の終了に応じて前記演出基準情報を変更可能であり、
前記特定条件には、前記特定遊技状態から前記通常遊技状態に制御された後に前記図柄変動が開始されたことに応じて成立する第1特定条件と、前記特定遊技状態から前記通常遊技状態への制御がなされる前記図柄変動の後、次の前記図柄変動が開始されないことに応じて成立する第2特定条件とがあることを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、遊技興趣の低下を抑制可能な遊技機が提供されている。
本発明の一実施形態に係る遊技機の正面図である。 同遊技機が備える第2大入賞装置等を示す概略正面図である。 図1に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)大当たり判定テーブルである。(B)大当たり図柄種別判定テーブルである。(C)小当たり図柄種別判定テーブルである。(D)ハズレ図柄種別判定テーブルである。(E)リーチ判定テーブルである。 大当たり図柄種別及び小当たり図柄種別の判定テーブルであり、大当たり及び小当たりの種類を説明する表である。 (A)非時短状態用のハズレ図柄種別の判定テーブルである。(B)時短様態用のハズレ図柄種別判定テーブルである。 (A)普通図柄当たり判定テーブルである。(B)普通図柄変動パターン判定テーブルである。(C)電チューの開放パターン決定テーブルである。 非時短状態用の特図変動パターン判定テーブルである。 時短状態用の特図変動パターン判定テーブルである。 始動入賞コマンドの特定テーブルである。 (A)非時短状態用の変動演出パターン判定テーブルである。(B)時短残り回数が2以上である時短状態用の変動演出パターン判定テーブルである。(C)時短残り回数が1である時短状態用の変動演出パターン判定テーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 センサ検出処理のフローチャートである。 ゲート通過処理のフローチャートである。 普通動作処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 大当たり判定処理のフローチャートである。 変動パターン選択処理のフローチャートである。 遊技状態管理処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 特別図柄確定時遊技状態管理処理のフローチャートである。 特別電動役物処理1(大当たり遊技)のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当たり遊技)のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当たり遊技)のフローチャートである。 振分部材制御処理のフローチャートである。 特定領域センサ検出処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 先読み演出判定処理のフローチャートである。 演出モード更新処理のフローチャートである。 モード変更予定処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 変動演出パターン選択処理のフローチャートである。 客待ちコマンド受信時処理のフローチャートである。 実施形態に係る遊技機の遊技フローを説明する図である。 時短状態にて時短小当たりに当選し、小当たり遊技にてV通過して大当たりが行われる場合のタイムチャートである。 時短状態にて通常小当たりに当選し、小当たり遊技にてV通過して大当たりが行われる場合のタイムチャートである。 時短状態にて小当たりに当選し、小当たり遊技にてV非通過となった場合のタイムチャートである。 (A)昼背景モードの背景画像を示す図である。(B)夜背景モードの背景画像を示す図である。 リザルト演出の具体例を示す図である。
1.遊技機の構造
本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。図1に示すように、本形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠50のうちの前面枠51には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63およびセレクトボタン64(図1中の一点鎖線内の平面図参照)が設けられている。また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66およびスピーカ67が設けられている。
遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤ランプ5(図5参照)が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎ(図示せず)が突設されている。
また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置7が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示(可変表示)に同期した演出図柄(装飾図柄)8L,8C,8Rの変動表示を行う演出図柄表示領域がある。演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの表示領域からなる。左の表示領域には左演出図柄8Lが表示され、中の表示領域には中演出図柄8Cが表示され、右の表示領域には右演出図柄8Rが表示される。演出図柄はそれぞれ、例えば「1」~「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置7は、左、中、右の演出図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図3参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。また小当たりに当選した場合には「246」などの予め定めたチャンス目で演出図柄を停止表示する。また、はずれ(通常ハズレ)であった場合には「263」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者にとっては遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、演出図柄8L,8C,8Rの表示領域の位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。また、各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組み合わせを停止表示するかは任意に変更可能であり、小当たり当選時にバラケ目で演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
画像表示装置7は、上記のような演出図柄を用いた演出図柄変動演出(「装飾図柄変動演出」や単に「変動演出」とも言う)のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示する。なお演出図柄変動演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて演出保留9Aを表示する第1演出保留表示エリアがある。演出保留の表示により、後述の第1特図保留表示器43aにて表示される第1特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことが可能となっている。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部11へ遊技球を流出させるワープ部12が設けられている。さらにセンター装飾体10の上部には、文字や図形等を表した装飾部材13が配されている。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口20(「他の入球口」の一例)を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20を、第1始動入賞口や固定入球口、第1入球口ともいう。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また第1始動口20の右上方には、第2始動口21を備える普通可変入賞装置(いわゆる電チュー)22が設けられている。第2始動口21を第2始動入賞口や可変入球口、第2入球口ともいう。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
電チュー22は、前後に進退可能な可動部材(入球口開閉部材)23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。可動部材23は、電チューソレノイド24(図4参照)により駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開いているとき(つまり可動部材23が開状態をとっているとき)だけ遊技球が入球可能となる。すなわち、可動部材23が閉じているとき(つまり可動部材23が閉状態をとっているとき)には遊技球が入球不可能となっている。なお、第2始動口21は、可動部材23が閉じているときには開いているときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉じているときに完全に入球不可能となるものでなくてもよい。
また、遊技領域3における第1始動口20の下方には、第1大入賞口(他の特別入賞口)30を備えた第1大入賞装置(第1特別可変入賞装置、他の特別入賞手段)31が設けられている。第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(他の特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図4参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の右方には、第2大入賞口(特別入賞口に相当)35を備えた第2大入賞装置(第2特別可変入賞装置、特別入賞手段)36が設けられている。第2大入賞装置36は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(特別入賞口開閉部材に相当)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、前後に進退する進退式のものであり、第2大入賞口ソレノイド38(図4参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
より詳細には、図2に示すように、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35を通過した遊技球が通過可能な特定領域(V領域)39および非特定領域70が形成されている。なお、第2大入賞装置36において、特定領域39および非特定領域70の上流には、第2大入賞口35への遊技球の入賞を検知する第2大入賞口センサ35aが配されている。また、特定領域39には、特定領域39への遊技球の通過を検知する特定領域センサ39aが配されている。また、非特定領域70には、非特定領域70への遊技球の通過を検知する非特定領域センサ70aが配されている。また、第2大入賞装置36は、第2大入賞口35を通過した遊技球を特定領域39または非特定領域70のいずれかに振り分ける振分部材71と、振分部材71を駆動する振分部材ソレノイド73とを備えている。なお、振分部材71は、振分部材ソレノイド73の通電時には、遊技球を特定領域39に振り分ける第1の状態(通過許容状態)をとり、振分部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非特定領域70に振り分ける第2の状態(通過阻止状態)をとる。
振分部材71は、図2に二点鎖線で示すように、振分部材ソレノイド73の通電時には、特定領域39への遊技球の通過を許容する通過許容状態にある。振分部材71が通過許容状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと特定領域39を通過する。この遊技球のルートを第1のルートという。
また振分部材71は、図2に破線で示すように、振分部材ソレノイド73の非通電時には、特定領域39への遊技球の通過を妨げる通過阻止状態にある。振分部材71が通過阻止状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと振分部材71上を転動して非特定領域70を通過する。この遊技球のルートを第2のルートという。
なお本パチンコ遊技機1では、特定領域39への遊技球の通過は、後述の大当たり遊技の実行契機となっている。つまり本形態では、特定領域39への遊技球の通過の有無によっても大当たり抽選を行っている。上述の第1特別図柄の抽選又は第2特別図柄の抽選により当選する大当たりを1種大当たりといい、特定領域39への遊技球の通過によって当選する大当たりを2種大当たりという。また、1種大当たりに当選して実行される大当たり遊技を1種大当たり遊技といい、2種大当たりに当選して実行される大当たり遊技を2種大当たり遊技という。また、1種大当たりを直撃大当たりともいう。
また図1に示すように、遊技領域3における第2始動口21の上方には、遊技球が通過可能なゲート28が設けられている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。
さらに遊技領域3の左下部には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口6が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1始動口20と、第1大入賞装置31と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1始動口20への入賞を狙う。
一方、第2流路R2上には、ゲート28と、電チュー22と、第2大入賞装置36と、第1大入賞装置31と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、ゲート28への通過、電チュー22に係る第2始動口21、第1大入賞口30、又は第2大入賞口35への入賞を狙う。
なお本形態では、ゲート28と、電チュー22と、第2大入賞装置36とはユニット化されており、1つの構造体として遊技盤2に対して着脱可能となっている。また、固定入賞装置19と第1大入賞装置31とはユニット化されており、1つの構造体として遊技盤2に対して着脱可能となっている。
また図1および図3に示すように、遊技盤2の右下部には表示器類40が配置されている。表示器類40には、第1特別図柄(第1図柄に相当、特図1ともいう)を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄(第2図柄に相当、特図2ともいう)を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43aが含まれている。第1特図保留を特図1保留ともいう。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄(特図)ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器41ということがある。また、第1特図保留表示器43aを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄(識別情報)を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり停止態様(特定の停止態様)の特別図柄(大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種別(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技が行われる。また、停止図柄が予め定めた小当たり停止態様の特別図柄(小当たり図柄)である場合には、停止表示された小当たり図柄の種別(つまり当選した小当たりの種類)に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる小当たり遊技が行われる。なお、大当たり遊技及び小当たり遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
具体的には特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、小当たり(後述の複数種類の小当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「●●●●○○●●」というように左から5,6番目にあるLEDが点灯した小当たり図柄を表示する。また、ハズレ(後述の複数種類のハズレのうちの一つ)である場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。なお、ハズレ図柄の一つとして全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど、適宜変更可能である。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20、第2始動口21への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(入球取得情報、判定情報)は、特図保留記憶部85(図4参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部85a(図4参照)に記憶される。特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値(上限記憶数、上限保留数)は「4」となっている。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には第1特図保留表示器43aは4個のLEDで構成されている。特図保留表示器43は、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図3参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど、適宜変更可能である。
なお本パチンコ遊技機1は、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中にゲート28への通過があった場合には、その通過に基づく普通図柄乱数の取得を行わない構成である。すなわち、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)を記憶しない構成である。なお、普図保留をRAM84(図4参照)内の所定の記憶領域に所定の上限数(例えば「4」)まで記憶可能な構成としてもよい。この場合、RAM84に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。またこの場合、普図保留の記憶数を表示する普図保留表示器を設けるとよい。
2.遊技機の電気的構成
次に図4及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図4及び図5に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部99を構成する。なお、サブ制御部99は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7や盤ランプ5、枠ランプ66、スピーカ67、盤可動体15等)を用いた各種の演出を制御可能であればよい。
またパチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板150は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板150には、バックアップ電源回路151が設けられている。バックアップ電源回路151は、本パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給する。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板150には、電源スイッチ155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしてもよい。
また電源基板150には、後述する遊技制御用マイコン81のRAM84に記憶されている情報をCPU82にクリアさせるためのRAMクリアスイッチ(RAMクリア操作手段)152が設けられている。なお、RAMクリアスイッチ152は、本パチンコ遊技機1の裏側に配置された電源基板150上に設けられている。そのため、遊技機枠50を開放可能な遊技場の従業員等でなければ、RAMクリアスイッチ152を操作することはできない。即ち、RAMクリアスイッチ152は、実質的に遊技者による操作が不可能な操作手段といえる。なお、RAMクリアスイッチ152は、タクトスイッチであり、RAMクリアスイッチ152が押下操作されると、RAMクリアスイッチ152がONであることを示す検出信号が遊技制御用マイコン81に入力される。RAMクリアスイッチ152が押されている状態をRAMクリアスイッチ152のON状態といい、RAMクリアスイッチ152が押されていない状態をRAMクリアスイッチ152のOFF状態という。
図4に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)87が含まれている。なお、ROM83は外付けであってもよい。RAM84には、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85a)が設けられている。
また主制御基板80には、図4に示すように、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ70a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられて特定領域39を通過した遊技球を検出するものである。非特定領域センサ70aは、第2大入賞口35内の非特定領域70に設けられて非特定領域70を通過した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、普通入賞口27内にそれぞれ設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および振分部材ソレノイド73が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動するものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するものである。振分部材ソレノイド73は、第2大入賞装置36の振分部材71を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43aが接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球や貸球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図5に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)97が含まれている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
また図5に示すように、サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAM104は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの発光態様を決める発光データ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光データに従って枠ランプ66や盤ランプ5などのランプの発光を制御する。なお、発光データの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された盤可動体15を動作させる。なお盤可動体15は、図1では図示を省略したが、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。詳細には演出制御用マイコン91は、盤可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って盤可動体15の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。なお、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や盤可動体15の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
またサブ制御基板90には、演出ボタン検出スイッチ(SW)63a及びセレクトボタン検出スイッチ64aが接続されている。演出ボタン検出スイッチ63aは、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。演出ボタン63が押されると演出ボタン検出スイッチ63aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。また、セレクトボタン検出スイッチ64aは、セレクトボタン64(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。セレクトボタン64が押されるとセレクトボタン検出スイッチ64aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。
なお図4及び図5は、あくまで本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明するための機能ブロック図であり、図4及び図5に示す基板だけが設けられているわけではない。主制御基板80を除いて、図4及び図5に示す何れか複数の基板を1つの基板として構成しても良く、図4及び図5に示す1つの基板を複数の基板として構成しても良い。
3.遊技機における主な遊技
次に、パチンコ遊技機1により行われる主な遊技について説明する。パチンコ遊技機1は、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて、特図関係乱数を取得する。特図関係乱数には、図6(A)に示すように、大当たり乱数、図柄種別乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数がある。大当たり乱数は、大当たりの当否判定や小当たりの当否判定に用いられる。大当たり乱数は、0~65535までの範囲で値をとる。図柄種別乱数は、大当たり図柄の種別判定や小当たり図柄の種別判定、ハズレ図柄の種別判定に用いられる。図柄種別乱数は、0~199までの範囲で値をとる。
また、リーチ乱数は、当否判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。リーチ乱数は、0~255までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0~99までの範囲で値をとる。なお、乱数を判定情報とも言う。
また、パチンコ遊技機1は、ゲート28への遊技球の通過に基づいて、図6(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)を取得する。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0~65535までの範囲で値をとる。
パチンコ遊技機1は、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得した大当たり乱数を、図7(A)に示す大当たり判定テーブルに従って判定することにより、大当たりか否か、及び、小当たりか否かを決定する。図7(A)に示すように、第1始動口20への入賞に基づく第1特別図柄(特図1)の抽選と、第2始動口21への入賞に基づく第2特別図柄(特図2)の抽選とでは、大当たりの当選確率は同じであるが、小当たりの当選確率は異なっている。具体的には、特図2の抽選の方が、特図1の抽選よりも小当たりに当選し易くされている。なお、本形態では、特図2の抽選では、大当たりよりも小当たりに当選し易い構成となっている。
パチンコ遊技機1は、大当たり当選と判定した場合、図柄種別乱数を、図7(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、大当たり図柄の種別を決定する。本形態では、特図1の抽選では、100%の割合で、「特図1_大当たり図柄A」に決定する。一方、特図2の抽選では、100%の割合で、「特図2_大当たり図柄B」に決定する。なお、当選した大当たり図柄の種別が異なると、1種大当たり遊技における大入賞口の開放パターン等が異なることがある。
またパチンコ遊技機1は、小当たり当選と判定した場合、図柄種別乱数を、図7(C)に示す小当たり図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、小当たり図柄の種別を決定する。特図2の抽選では、60%の割合で、「特図2_小当たり図柄a」に決定し、40%の割合で、「特図2_小当たり図柄b」に決定する。なお、当選した小当たり図柄の種別が異なると、2種大当たり遊技における大入賞口の開放パターンが異なることとしてもよい。また、当選した小当たり図柄の種別により、大当たり遊技後の遊技状態に関する設定が異なることがある。
またパチンコ遊技機1は、大当たりにも小当たりにも当選していないと判定した場合(つまりハズレと判定した場合)、図柄種別乱数を、図7(D)に示すハズレ図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、ハズレ図柄の種別を決定する。特図1の抽選では、99.5%の割合で、「特図1_ハズレ図柄A」に決定し、0.5%の割合で、「特図1_ハズレ図柄B」に決定する。一方、特図2の抽選では、90%の割合で、「特図2_ハズレ図柄C」に決定し、10%の割合で、「特図2_ハズレ図柄D」に決定する。ハズレ図柄の種別の違いは、ハズレ図柄が停止表示された後の遊技状態に関する設定に影響を与えることがある。なお、この点については後述する。
またパチンコ遊技機1は、ハズレ(後述の通常ハズレ)と判定した場合、リーチ乱数を、図7(E)に示すリーチ判定テーブルに従って判定することにより、変動演出において演出図柄8L,8C,8Rをリーチにするか否かを決定する。リーチ有りと判定される確率は、遊技状態が後述の時短状態であるか否かによって異なっている。本形態では、時短状態でないときの方が、時短状態であるときよりも、リーチ有りと判定される確率が高い。
次に、大当たりの種類、小当たりの種類、ハズレの種類について、図8及び図9に基づいて詳細に説明する。上述したように、特別図柄抽選(特図1の抽選や特図2の抽選)の結果には、「大当たり」、「小当たり」、「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。大当たり図柄には、「特図1_大当たり図柄A」、「特図2_大当たり図柄B」がある。また、「小当たり」のときには、特別図柄表示器41に「小当たり図柄」が停止表示される。小当たり図柄には、「特図2_小当たり図柄a」、「特図2_小当たり図柄b」がある。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。ハズレ図柄には、「特図1_ハズレ図柄A」、「特図1_ハズレ図柄B」、「特図2_ハズレ図柄C」、「特図2_ハズレ図柄D」がある。
特別図柄抽選にて大当たりに当選すると、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技」が実行される。小当たりに当選すると、停止表示された小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる「小当たり遊技」が実行される。そして、小当たり遊技の実行中に第2大入賞口35内の特定領域39に遊技球が進入すると、当選している小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技」が実行される。特別図柄抽選の結果が大当たり当選であることに基づいて実行される大当たり遊技を1種大当たり遊技と称し、特定領域39への通過に基づいて実行される大当たり遊技を2種大当たり遊技と称する。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
また小当たり遊技は、本形態では、第2大入賞口35を開放する小当たり開放遊技と、小当たり開放遊技が開始される前のオープニング(開放前インターバル)と、小当たり開放遊技が終了した後のエンディング(閉鎖後インターバル)とを含んでいる。
特別図柄抽選の結果、大当たりに当選すると(つまり1種大当たりに当選すると)、第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(1種大当たり遊技)が実行される。本形態では図8に示すように、第1特別図柄(特図1)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示される大当たり図柄)の種別と、第2特別図柄(特図2)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示される大当たり図柄)の種別とは、ともにそれぞれ1種類である。具体的には特図1の抽選では、「特図1_大当たり図柄A」に当選する可能性がある。また特図2の抽選では、「特図2_大当たり図柄B」に当選する可能性がある。
図8に示すように、「特図1_大当たり図柄A」は4R(ラウンド)大当たりであり、1Rあたりの第1大入賞口30の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。「大当たり図柄A」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、後述の「時短状態」である。そして、「大当たり図柄A」に基づく時短状態では、時短回数が1回に設定される。時短回数とは、時短状態において実行可能な、特別図柄の変動表示および停止表示を伴う図柄変動の上限実行回数である。なお、遊技状態の詳細については後述する。
また、「特図2_大当たり図柄B」は、10R大当たりであり、1Rあたりの第1大入賞口30の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。「大当たり図柄B」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、後述の「時短状態」である。そして、「大当たり図柄B」に基づく時短状態では、時短回数が100回に設定される。
また特別図柄抽選の結果、小当たりに当選すると、第2大入賞口35を1回開放させる小当たり遊技が実行される。小当たり遊技によって開放された第2大入賞口35へ遊技球が入賞し、その遊技球が第2大入賞装置36内の特定領域39を通過した場合には、大当たり当選となり、続けて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(2種大当たり遊技)が実行される。この大当たり遊技(特定領域39への通過を契機とする大当たり遊技)が実行された場合には、小当たり遊技としての第2大入賞口35の開放が1R目に相当することになる。なお、小当たり遊技において特定領域39への遊技球の通過がなければ、大当たり遊技は実行されない。本明細書では、大当たり遊技や小当たり遊技を特別遊技と称することもある。なお、特別遊技においては1ラウンド中に複数回大入賞口を開放させるラウンドがあってもよい。
本形態では図8に示すように、特図1の抽選で当選可能な小当たり図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示される小当たり図柄)の種別は0種類であり、特図2の抽選で当選可能な小当たり図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示される小当たり図柄)の種別は2種類である。具体的に、特図2の抽選では、「特図2_小当たり図柄a」、「特図2_小当たり図柄b」に当選する可能性がある。
「特図2_小当たり図柄a」、「特図2_小当たり図柄b」はともに、V通過が必ず可能な小当たりである。小当たり遊技の実行中にV通過可能か否かは、振分部材71の作動パターンおよび開閉部材37の開放パターンによって決まる。
また、「特図2_小当たり図柄a」、「特図2_小当たり図柄b」の当選に基づく2種大当たり遊技では、2R目から11R目まで1Rあたり1回、最大開放時間を29.5秒として第1大入賞口30を開放させる。つまり実質的に10Rの2種大当たり遊技が実行される。「特図2_小当たり図柄a」への当選に基づく2種大当たり遊技の実行後の遊技状態は、後述の「時短状態」に制御される。そして、「特図2_小当たり図柄a」に基づく時短状態では、時短回数が100回に設定される。「特図2_小当たり図柄b」への当選に基づく2種大当たり遊技の実行後の遊技状態は、後述の「非時短状態(通常遊技状態)」に制御される。つまり、「特図2_小当たり図柄a」はその後に時短状態が設定される時短小当たりであり、「特図2_小当たり図柄b」はその後に非時短状態(通常遊技状態)が設定される通常小当たりである。
また特別図柄抽選の結果、ハズレと判定されると、ハズレ図柄の種別が決定される。図9に示すように、特図1の抽選で決定されるハズレ図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示されるハズレ図柄)の種別と、特図2の抽選で決定されるハズレ図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示されるハズレ図柄)の種別とは、ともにそれぞれ2種類である。具体的には特図1の抽選では、「特図1_ハズレ図柄A」、「特図1_ハズレ図柄B」の何れかに決定される。また特図2の抽選では、「特図2_ハズレ図柄C」、「特図2_ハズレ図柄D」の何れかに決定される。
「特図1_ハズレ図柄A」及び「特図2_ハズレ図柄C」は、通常ハズレであり、「特図1_ハズレ図柄B」及び「特図2_ハズレ図柄D」は、特殊ハズレである。特殊ハズレは、後述の時短状態の制御契機となり得るハズレである。つまり特別図柄抽選の結果が特殊ハズレである場合、遊技制御用マイコン81は、ハズレ図柄の停止表示後の遊技状態を、時短状態に制御することがある。このため、特殊ハズレを、時短ハズレとも称する。なお、「特図1_ハズレ図柄B」、「特図2_ハズレ図柄D」は、特別図柄の停止態様に関する非特定態様の一例である。
また、図9に示すように、本形態では、遊技状態により、2つのハズレ図柄種別判定テーブルがある。図9(A)は非時短状態用(通常遊技状態用)のハズレ図柄種別判定テーブルであり、図9(B)は時短状態用のハズレ図柄種別判定テーブルである。
図9(A)の非時短状態用(通常遊技状態用)のハズレ図柄種別判定テーブルに示すように、非時短状態での特図1の抽選における「特図1_ハズレ図柄B」に基づく時短状態では、時短回数が1回に設定される。また、非時短状態での特図2の抽選における「特図2_ハズレ図柄D」に基づく時短状態では、時短回数が6回に設定される。また、図9(B)の時短状態用のハズレ図柄種別判定テーブルに示すように、時短状態での特図1の抽選における「特図1_ハズレ図柄B」に基づく時短状態では、時短回数が1回に設定される。また、時短状態での特図2の抽選における「特図2_ハズレ図柄D」に基づく時短状態では、時短回数が100回に設定される。
ここで、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。本形態では、遊技状態として、非時短状態と時短状態とがある。非時短状態を通常遊技状態とも称する。パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、非時短状態(通常遊技状態)である。時短状態は、非時短状態と比べて、電チュー22に遊技球が入賞し易くなる遊技状態である。このため、時短状態は、非時短状態よりも遊技者に有利な遊技状態といえる。さらに、時短状態について設定される時短回数が多いほど、電チュー22に遊技球が入賞し易くなる遊技状態が長く継続することとなる。このため、時短回数が多く設定される時短状態ほど、遊技者に有利な遊技状態といえる。
そして、本形態では、特図2の抽選での特殊ハズレに基づく時短状態では、特図1の抽選での特殊ハズレに基づく時短状態よりも、時短回数が多くなる傾向にある。つまり、特図2の抽選での特殊ハズレに基づく時短状態では、特図1の抽選での特殊ハズレに基づく時短状態よりも、遊技者に有利となる傾向にある。
さらに、本形態では、「特図2_ハズレ図柄D」は、時短状態における抽選で決定されたときの方が、非時短状態における抽選で決定されたときよりも、その後の時短状態の時短回数が多い傾向にある。すなわち、本形態では、同じ種別の特殊ハズレであっても、非時短状態における抽選で決定されたときと、時短状態における抽選で決定されたときとで、設定される時短回数が異なることがある。そして、同じ種別の特殊ハズレであっても、時短状態における抽選で決定されたときのほうが、非時短状態における抽選で決定されたときよりも、その後に設定される時短状態が遊技者に有利となる傾向にある。
続いて、時短状態についてより詳細に説明する。時短状態では、図10(A)に示すように、普通図柄抽選の当選確率が、非時短状態よりも高くなる。本形態では、非時短状態における普通図柄抽選では当たりと判定されることはないが、時短状態における普通図柄抽選では、ほぼ当たりと判定される。すなわち時短状態では、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動する。
また時短状態では、図10(B)に示すように、普通図柄の変動時間が、非時短状態よりも短くなる。本形態では、普通図柄の変動時間は、非時短状態では10秒であるが、時短状態では2秒である。すなわち時短状態では、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能が作動する。
また時短状態では、図10(C)に示すように、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなる。本形態では、電チュー22の開放時間は、非時短状態では1回あたり0.1秒であるが、時短状態では2秒である。すなわち時短状態では、電チュー22の開放時間延長機能が作動する。
また時短状態では、図10(C)に示すように、補助遊技における電チュー22の開放回数が、非時短状態よりも多くなることがある。本形態では、電チュー22の開放回数は、非時短状態では1回であり、時短状態では2回である。すなわち時短状態では、電チュー22の開放回数増加機能が作動する。
普通図柄表示器42の確率変動機能や、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、電チュー22の開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態(すなわち時短状態)を「高ベース状態」ともいい、作動していない状態(すなわち非時短状態)を「低ベース状態」ともいう。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。そのため、高ベース状態を電サポ制御状態ともいう。また低ベース状態を非電サポ制御状態ともいう。時短状態(高ベース状態)は、「特定遊技状態」に相当する。
なお、時短状態(高ベース状態)は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、及び、電チュー22の開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22に係る第2始動口21に遊技球が入賞し易くなっていればよい。つまり、例えば、普通図柄表示器42の確率変動機能については作動しないものとしてもよい。
また、時短状態は、所定の上限実行回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、又は、小当たりあるいは大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることに応じて終了する。上限実行回数(時短回数)は、時短状態の制御契機となった特別図柄の種別、その特別図柄についての判定時における遊技状態に基づいて決定可能である(図8、図9参照)。
なお、時短状態に、普通図柄表示器42の確率変動機能や、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、電チュー22の開放回数増加機能が異なる複数のものを設けることとしてもよい。すなわち、第2始動口21へ遊技球の入賞のしやすさの異なる複数の時短状態を設けることとしてもよい。複数ある時短状態のうちのどの時短状態に制御されるかは、時短状態の制御契機となった特別図柄や、その特別図柄の抽選時の遊技状態等によって決定されることとしてもよい。
時短状態(高ベース状態)では、右打ちにより右遊技領域3B(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機1では、小当たり遊技中および大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、非時短状態(低ベース状態)では、左打ちにより左遊技領域3A(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
次に、特別図柄の変動パターン(特図変動パターン)の決定について説明する。パチンコ遊技機1は、非時短状態と時短状態とで異なる特図変動パターン判定テーブルに従って、特図変動パターンを決定する(図11及び図12参照)。時短状態における特図変動パターン判定テーブル(図12)は、非時短状態における特図変動パターン判定テーブル(図11)に比べて、変動時間が短い変動パターンが選択され易いテーブルである。
また本形態では、特図1の抽選について、非時短状態にて特殊ハズレ(時短ハズレ)である「ハズレ図柄B」を引いた場合には特図変動パターンP8が選択され、時短状態にて「ハズレ図柄B」を引いた場合には特図変動パターンP18が選択される。また、特図2の抽選について、非時短状態にて特殊ハズレ(時短ハズレ)である「ハズレ図柄D」を引いた場合には特図変動パターンP24が選択され、時短状態にて「ハズレ図柄D」を引いた場合には特図変動パターンP34が選択される。これら特殊ハズレに係る特図変動パターンが選択された場合、本形態では、バトルリーチが実行され、さらに後述の時短突入演出が実行されることがある。なお、この点については後述する。
4.始動入賞コマンドについて
本形態のパチンコ遊技機1は、所謂先読み演出を実行可能である。先読み演出とは、始動入賞によって取得された判定情報(大当たり乱数等の乱数値)に基づいて特定された始動入賞コマンドを利用して、その始動入賞に基づく特図変動(特別図柄の変動表示)の開始直前の当否判定よりも前にその始動入賞に対する当選確度(大当たり当選である可能性の高さ)を示唆する演出である。
図13に示すように、本形態において生成される始動入賞コマンドには、大当たりであるか、小当たり(V通過可)であるか、通常ハズレであるか、時短ハズレ(特殊ハズレ)であるかの抽選結果情報が含まれている。また、本形態の始動入賞コマンドには、第1始動口20と第2始動口21とのどちらの始動口に入賞したのかの始動口情報が含まれている。なお、始動入賞コマンドには抽選結果情報が含まれていればよく、抽選結果情報の他に、始動入賞コマンドにどのような情報を含ませるかは適宜変更可能である。
5.変動演出パターンについて
本形態のパチンコ遊技機1では、特図変動パターンに基づいて、所定の演出を実行可能である。その変動演出のパターン(変動演出パターン)は、特図変動パターンがハズレ図柄に係るものである場合には、演出制御用マイコン91により、図14に示す各変動演出パターン判定テーブルに従って決定される。具体的に、非時短状態においては、図14(A)に示す非時短状態用の変動演出パターン判定テーブルに従ってハズレ図柄に係る変動演出パターンが決定される。時短残り回数が2以上である時短状態においては、図14(B)に示す時短残り回数2以上の時短状態用の変動演出パターン判定テーブルに従ってハズレ図柄に係る変動演出パターンが決定される。時短残り回数が1である時短状態においては、図14(C)に示す時短残り回数1の時短状態用の変動演出パターン判定テーブルに従ってハズレ図柄に係る変動演出パターンが決定される。
また、非時短状態と、時短残り回数が1である時短状態とにおいては、時短突入演出が行われることがある。時短突入演出は、その後に時短状態へ移行されることを示唆する内容の演出である。具体的に、時短突入演出は、非時短状態と、時短残り回数が1である時短状態とにおいて、特図の抽選で特殊ハズレ(時短ハズレ)を引いた場合に、バトルリーチが開始された後、100%の確率で実行される。この特殊ハズレの場合には、時短突入演出として、成功態様のものが行われる。また、時短突入演出は、非時短状態と時短残り回数が1である時短状態とにおいて、特図2の抽選で通常ハズレを引いた場合には、バトルリーチが開始された後、50%の確率で実行される。この通常ハズレの場合には、時短突入演出として、失敗態様のものが行われる。なお、時短残り回数が2以上である時短状態においては、時短突入演出が行われることはない。また、時短突入演出は、特図の抽選で特殊ハズレを引いた場合には成功態様で行われ、通常ハズレを引いた場合には失敗態様で行われる。
6.遊技制御用マイコン81の動作
[主制御メイン処理]次に図15~図33に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から図15に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。特段の記載がない場合、基本的には、フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図6に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの周期初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図16に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a等(図4参照))が検知した検出信号を読み込み、賞球情報としてRAM84の出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。なお、各入賞口への入賞に応じた賞球数は、例えば第2始動口21であれば2球など、所定の値に設定されているものとする。但し、各入賞口への入賞に応じた賞球数を何球に設定するかは適宜変更可能である。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図15の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図6に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述するセンサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、特別動作処理(S106)、振分部材制御処理(S107)、および特定領域センサ検出処理(S108)を実行する。その後、その他の処理(S109)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S109)としては、後述の特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002~S004の処理が繰り返し実行され(図15参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[センサ検出処理]図17に示すように、センサ検出処理(S104)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理(S202)を行う。一方、遊技球がゲート28を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
ステップS203では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS209に進むが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、後述する特別動作ステータスが1であるか否か判定する(S204)。そして、特別動作ステータスが1でない場合(S204でYES)には、ステップS209に進むが、特別動作ステータスが1である場合(S204でNO)、特図2関係乱数取得処理(S206)を行う。
特図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり図6(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値をRAM84の所定領域に格納する。
続いて第2始動入賞コマンド特定処理(S207)を行う。第2始動入賞コマンド特定処理(S207)では、ステップS206で格納した乱数値群に基づき、図13に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて第2始動入賞コマンド(入賞情報の一例)を特定する。具体的には、例えば、大当たり乱数が「65248」であり、図柄種別乱数が「199」であれば、図13の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第2始動口の箇所を参照して、第2始動入賞コマンドとして「E2H03H」というコマンドを特定する。なおコマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばE2H)と1バイトの下位コマンド(例えば03H))からなっている。なお本形態の始動入賞コマンドでは、16進数で二桁の上位コマンドのうち上の桁の値は、コマンドの種類(始動入賞コマンドであること)を指定する情報である。また、上位コマンドのうち下の桁の値は、始動口の種類(第1始動口20への入賞か第2始動口21への入賞か)を指定する始動口情報である。また、16進数で二桁の下位コマンドは、抽選結果情報である。なお、このような始動入賞コマンドに関するルールは、一例であり、任意に変更可能である。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS207で特定した第2始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする(S208)。
続いてセンサ検出処理(S104)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S209)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S209でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S209でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」に達しているか否か判定する(S210)。そして、特図1保留球数が「4」に達している場合(S210でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が「4」未満である場合には(S210でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S211)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S212)を行う。特図1関係乱数取得処理(S212)では、特図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり図6(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85a(図4)のうち現在の特図1保留球数に応じた第1特図保留記憶部85aの記憶領域に格納する。
続いて第1始動入賞コマンド特定処理(S213)を行う。第1始動入賞コマンド特定処理(S213)では、ステップS212で格納した乱数値群に基づき、図13に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて第1始動入賞コマンド(入賞情報の一例)を特定する。具体的には、大当たり乱数が「65535」であり、図柄種別乱数が「199」であれば、図13の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第1始動口の箇所を参照して、第1始動入賞コマンドとして「E1H01H」というコマンドを特定する。特定された第1始動入賞コマンドには、抽選結果情報が含まれている。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS213で特定した第1始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットして(S214)、処理を終える。なお本形態では、特殊ハズレであることを示す第1始動入賞コマンドがサブ制御基板90に出力された場合には、遊技制御用マイコン81は、先読み演出として、時短状態に移行することを示唆する演出(例えば、時短状態に移行することを示唆する所定の画像を表示画面7aに表示する演出)を実行する。
[ゲート通過処理]図18に示すようにゲート通過処理(S202)ではまず、普通図柄の変動待機中か否かを判定する(S221)。普通図柄の変動待機中とは、普通図柄の変動表示の実行中でも補助遊技の実行中でもない状態である。普通図柄の変動待機中でなければ(S221でNO)、直ちに本処理を終えるが、普通図柄の変動待機中であれば(S221でYES)、普通図柄乱数取得処理(S222)を行う。普通図柄乱数取得処理(S222)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Hの値、図6(B))を取得し、その取得乱数値をRAM84の所定の記憶領域に格納する。
[普通動作処理]遊技制御用マイコン81は、センサ検出処理(S104)に次いで、図19に示す普通動作処理(S105)を行う。普通動作処理(S105)ではまず、電チュー22の作動中か否かを判定する(S301)。電チューの作動中でなければ(S301でNO)、続いて、普通図柄の停止表示中(普通図柄の停止時間の開始から終了まで)か否かを判定する(S302)。普通図柄の停止表示中でなければ(S302でNO)、続いて、普通図柄の変動表示中か否かを判定する(S303)。普通図柄の変動表示中でなければ(S303でNO)、続いて、上述のステップS222で取得した当たり判定前の普通図柄乱数の記憶があるか否かを判定する(S304)。普通図柄乱数の記憶がなければ(S304でNO)、本処理を終える。
ステップS304において普通図柄乱数の記憶があれば(S304でYES)、当たり判定処理(S305)を行う。当たり判定処理(S305)では、非時短状態であれば、非時短状態用の普通図柄当たり判定テーブル(図10(A)に示すテーブルの非時短状態の欄参照)に基づいて当たりか否か判定し、時短状態であれば、時短状態用の普通図柄当たり判定テーブル(図10(A)に示すテーブルの時短状態の欄参照)に基づいて当たりか否か判定する。そして、当たり判定処理の結果に応じた普図停止図柄データをRAM84の所定の記憶領域にセットする図柄決定処理を行う(S306)。つまり図柄決定処理(S306)では、「ハズレ」であれば「普通ハズレ図柄」に応じたデータをセットし、「当たり」であれば「普通当たり図柄」に応じたデータをセットする。
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動時間決定処理(S307)を行う。普通図柄変動時間決定処理(S307)では、図10(B)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が10秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が2秒の普通図柄変動パターンを選択する。
その後、遊技制御用マイコン81は、ステップS307で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始する(S310)。なおこれに伴い、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
上述のステップS303にて普通図柄の変動表示中であれば(S303でYES)、続いて、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S311)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S311でYES)、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる(S312)。そして、サブ制御基板90に普通図柄の変動停止を知らせるための普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S313)、普通図柄の停止時間(本形態では500ms、図10(B)参照)をセットして(S314)本処理を終える。
また、上述のステップS302にて普通図柄の停止表示中であれば(S302でYES)、続いて、ステップS314でセットした普通図柄の停止時間が経過したか否か判定し(S315)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S315でYES)、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否かを判定し(S316)、普通当たり図柄のデータでなければ(つまり当たりでなければ(S316でNO))、本処理を終える。一方、普通当たり図柄のデータであれば(つまり当たりであれば(S316でYES))、電チュー22の開放パターンをセットする(S317)。詳細には、非時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして非時短状態用の開放パターン(図10(C)の電チュー開放TBL1参照)をセットする。これに対して、時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして時短状態用の開放パターン(図10(C)の電チュー開放TBL2参照)をセットする。そして、ステップS317でセットした開放パターンに従って、電チュー22を作動させる(S318)。
また、上述のステップS301にて電チュー22の作動中であれば(S301でYES)、続いて、電チュー22の作動時間が経過したか否かを判定し(S319)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S319でYES)、電チュー22の作動を終了させる(S320)。
[特別動作処理]遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S105)に次いで、図20に示す特別動作処理(S106)を行う。特別動作処理(S106)では、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4,5」を割り当てている。そして、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S901でYES)、特別図柄待機処理(S902)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S901でNO、S903でYES)、特別図柄変動中処理(S904)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S901,S903で共にNO、S905でYES)、特別図柄確定処理(S906)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S901,S903,S905で共にNO、S907でYES)、大当たり遊技としての特別電動役物処理1(S908)を行い、「特別動作ステータス」が「5」である場合には(S901,S903,S905,S907の全てがNO)、小当たり遊技としての特別電動役物処理2(S909)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]図21に示すように、特別図柄待機処理(S902)ではまず、上述のステップS206で取得した特図2関係乱数の記憶があるか否かを判定する(S1001)。特図2関係乱数の記憶がない場合(S1001でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1006)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1006でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、ステップS1015へと進む。
ステップS1001において取得した特図2関係乱数の記憶がある場合(S1001でYES)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がある場合には、後述の特図2大当たり判定処理(S1002)、特図2変動パターン選択処理(S1003)、遊技状態管理処理(S1004)を行う。続いて遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理(S1005)を実行し、ステップS1013へと進む。特図2変動開始処理(S1005)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1005)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2大当たり判定処理(S1002)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図2変動パターン選択処理(S1003)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
また、取得した特図2関係乱数の記憶がないが特図1保留球数が「0」でない場合(S1001でNO且つS1006でNO)、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当たり判定処理(S1007)及び特図1変動パターン選択処理(S1008)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1010)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1011)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理(S1012)を実行し、ステップS1013へと進む。特図1変動開始処理(S1012)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1012)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1大当たり判定処理(S1007)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S1008)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、取得した特図2関係乱数がない場合(S1001でNOの場合)に限って行われる。すなわち特図2の抽選は、特図1の抽選に優先して実行される。
遊技制御用マイコン81は、ステップS1013では、客待ち待機フラグがONか否かを判定し(S1013)、ONであれば客待ち待機フラグをOFFして(S1014)本処理を終え、ONでなければステップS1014を実行することなく本処理を終える。
また、遊技制御用マイコン81は、ステップS1015では、客待ち待機フラグがONか否かを判定する。客待ち待機フラグがONであれば本処理を終え、ONでなければ、客待ちコマンドを出力バッファにセットするとともに(S1016)、客待ち待機フラグをONにし(S1017)、本処理を終える。セットされた客待ちコマンドは、次の出力処理(S101)にて、サブ制御基板90に出力される。
[特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]特図2大当たり判定処理(S1002)と特図1大当たり判定処理(S1007)とは、処理の流れが同じであるため図22に基づいてまとめて説明する。図22に示すように、特図2大当たり判定処理(S1002)又は特図1大当たり判定処理(S1007)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Aの値)を読み出す(S1101)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1002)では、RAM84に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特図1大当たり判定処理(S1007)では、RAM84の第1特図保留記憶部85a(詳しくは第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、大当たり判定テーブル(図7(A))をセットし(S1102)、セットした大当たり判定テーブルに基づいて大当たりか否かを判定する(S1103)。大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」であれば、大当たりフラグをONするとともに(S1104)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図7(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブルに基づいて大当たり図柄種別(大当たりの種類)を判定する(S1105)。大当たり図柄種別を判定(S1105)した後は、大当たり図柄種別に応じた特図停止図柄データ(図7(B)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1106)処理を終える。
一方、大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」でなければ、小当たりか否かを判定する(S1107)。小当たり判定(S1107)の結果が「小当たり」であれば、小当たりフラグをONするとともに(S1108)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図7(C)に示す小当たり図柄種別判定テーブルに基づいて小当たり図柄種別(小当たりの種類)を判定する(S1109)。小当たり図柄種別を判定(S1109)した後は、小当たり図柄種別に応じた特図停止図柄データ(図7(C)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1110)処理を終える。なお、小当たりか否かを決める乱数を、大当たり乱数とは別に設けてもよい。
また、大当たりでなく(S1103でNO)、小当たりでもなければ(S1107でNO)、「ハズレ」であるので、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図7(D)に示すハズレ図柄種別判定テーブルに基づいてハズレ図柄種別(ハズレの種類)を判定する(S1111)。ハズレ図柄種別を判定(S1111)した後、ハズレ図柄の種別が特殊ハズレ(時短ハズレ)であるか否かを判定する(S1112)。特殊ハズレであるハズレ図柄Bまたはハズレ図柄Dであれば(S1112でYES)、ステップS1113の処理を行った後、ハズレ図柄種別に応じた特図停止図柄データ(図7(D)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1114)処理を終える。
ステップS1113では、ハズレ図柄種別判定テーブル(図9)に基づいて遊技状態およびハズレ図柄の種別に応じた時短回数を取得するとともに、取得した時短回数を、RAM84に設けた所定の時短回数記憶領域にセットする。具体的には、非時短状態であり、ハズレ図柄の種別がハズレ図柄Bである場合には、非時短状態用のハズレ図柄種別判定テーブル(図9(A))を参照し、時短回数「1」をRAM84にセットする。また、非時短状態であり、ハズレ図柄の種別がハズレ図柄Dである場合には、非時短状態用のハズレ図柄種別判定テーブル(図9(A))を参照し、時短回数「100」をRAM84にセットする。
[特図2変動パターン選択処理(特図1変動パターン選択処理)]特図2変動パターン選択処理(S1003)と特図1変動パターン選択処理(S1008)とは、処理の流れが同じであるため図23に基づいてまとめて説明する。図23に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1003)又は特図1変動パターン選択処理(S1008)ではまず、遊技状態が非時短状態か否か(時短フラグがOFFか否か)を判定する(S1301)。
時短状態であれば(S1301でYES)、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1302)。ONであれば(S1302でYES)、時短状態中大当たり用のテーブル(図12に示すテーブルのうち大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて特図変動パターンを選択する(S1303)。図12に示すように、特図変動パターンが決まれば変動時間も決まる。
なお、大当たりの場合、小当たりの場合については、特図変動パターンには変動演出が関連付けられており、特図変動パターンが決定されると、その特図変動パターンに応じた変動演出が実行される。具体的には例えば、特図変動パターンP1に基づく変動演出ではSPリーチが実行され、特図変動パターンP31に基づく変動演出ではバトルリーチが実行される(図11、図12に示すテーブルの備考欄参照)。ここでSPリーチ(スーパーリーチ)とは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチであり、当選確度(大当たり当選である可能性の高さ)がノーマルリーチよりも高くなるようにテーブルの振分率が設定されている。本形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経て発展的に実行される。
またステップS1302において、大当たりフラグがONでなければ(S1302でNO)、小当たりフラグがONか否かを判定する(S1304)。ONであれば(S1304でYES)、時短状態中小当たり用のテーブル(図12に示すテーブルのうち小当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて特図変動パターンを選択する(S1305)。
またステップS1304において、小当たりフラグがONでなければ(S1304でNO)、ハズレ図柄の種別がハズレ図柄B、C、Dのうちのいずれかであるか否かを判定する(S1306)。「ハズレ図柄B」、「ハズレ図柄C」、「ハズレ図柄D」のいずれかであれば(S1306でYES)、それぞれ時短状態中ハズレ図柄B、C、D用のテーブル(図12に示すテーブルの当該特図に該当する部分)を参照して、特図変動パターンを選択する(S1307)。
またステップS1306において、ハズレ図柄の種別がハズレ図柄B、C、Dのいずれでもなければ(S1306でNO)、「ハズレ図柄A」であるため、続いて、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1308)。図7(E)に示すように、リーチ成立乱数値は時短状態であれば「0」~「11」であり、非時短状態であれば「0」~「27」である。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりも通常ハズレ時のリーチがかかりにくくなっている。これは、時短状態において変動時間の短いリーチ無しハズレがより多く選択されるようにすることで、特図保留の消化スピードを早めるためである。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1308でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、時短状態中リーチ有りハズレ用のテーブル(図12に示すテーブルのうちリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて特図変動パターンを選択する(S1309)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1308でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、時短状態中リーチ無しハズレ用のテーブル(図12に示すテーブルのうちリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて特図変動パターンを選択する(S1310)。
特図1変動パターン選択処理(S1008)におけるリーチ無しハズレ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」~「2」であるときに比して変動時間の短い特図変動パターンが選択されるようになっている。
またステップS1301において、遊技状態が時短状態でないと判定した場合(S1301でNO)、すなわち非時短状態であると判定した場合には、図11に示す時短状態用の特図変動パターン判定テーブルに従って、特図変動パターンを選択する(S1311)。
非時短状態における特図変動パターンの選択では、参照する特図変動パターン判定テーブルを各非時短状態に応じたテーブル(図11参照)にする事以外は時短状態と同様の流れで処理を行う。
なお、ハズレの場合には、選択された特図変動パターンに基づいて、図14に示す各変動演出パターン判定テーブルを参照することで変動演出パターンが決定され、変動演出パターンが決定されることで演出内容が決まる。ハズレの場合における変動演出パターンの選択は、演出制御用マイコン91により行われる。この点については後に詳述する。
上記のようにして特図変動パターンの選択を行った後は、選択した特図変動パターンをセットして(S1312)、本処理を終える。ステップS1312でセットした特図変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S902)におけるステップS1005又はS1012でセットされる変動開始コマンドに含められる。
[遊技状態管理処理]図24に基づいて遊技状態管理処理について説明する。ここでは、特別図柄待機処理(S902)の遊技状態管理処理(S1004、S1009)をまとめて説明する。図24に示すように、遊技状態管理処理(S1004、S1009)ではまず、時短状態中を示す時短フラグがONか否か判定する(S1401)。ONであれば(S1401でYES)、小当たり回数をカウントする小当たりカウンタの値を1ディクリメントするとともに(S1402)、小当たりカウンタの値が「0」か否か判定する(S1403)。「0」であれば(S1403でYES)、時短フラグをOFFして(S1404)、ステップS1405に進む。一方、ステップS1401又はS1403の判定結果がNOであれば、ステップS1405に進む。なお本パチンコ遊技機1では後述するように、時短状態への移行時には小当たりカウンタの値が「1」にセットされる。
ステップS1405では、時短フラグがONか否か判定する。ONであれば(S1405でYES)、特図2に係る図柄変動であるか否かを判定する(S1406)。特図2に係る図柄変動であれば(S1406でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動表示の回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S1407)、時短カウンタの値が「0」か否か判定する(S1408)。「0」であれば(S1408でYES)、時短フラグをOFFして(S1409)、ステップS1410に進む。一方、ステップS1405、S1406、S1408の判定結果がNOであれば、ステップS1410に進む。なお本パチンコ遊技機1では、後述するように、時短状態への移行時には時短カウンタの値が「1」(特図1_大当たり図柄Aへの当選に係る大当たり遊技後の時短状態、特殊ハズレであるハズレ図柄Bに基づく時短状態)、または「100」(特図2_大当たり図柄Bへの当選に係る大当たり遊技後の時短状態、特図2_小当たり図柄aへの当選に基づく大当たり遊技後の時短状態、特殊ハズレであるハズレ図柄Dに基づく時短状態)にセットされるようになっている。このように、本形態では、時短状態は、所定の小当たり上限回数の小当たり当選に係る特図変動が行われること、所定の上限実行回数(時短回数)の特図変動が行われること、又は、次の大当たり遊技が実行されることのいずれかの終了条件の成立により終了する。
ステップS1410では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグ更新処理を行う。遊技状態フラグ更新処理(S1410)では、遊技状態フラグの値を、現在の遊技状態に応じた値にセットする。図24中の表に示すように、遊技状態フラグの値は、非時短状態であれば「1」にセットされ、時短状態であれば「2」にセットされる。この遊技状態フラグ更新処理(S1410)では、時短フラグがONであるか否か等に基づいて、遊技状態フラグの値を更新する。
続いて遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグの情報(すなわち現在の遊技状態の情報)を含む遊技状態指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットして(S1411)、本処理を終える。遊技状態指定コマンドが出力されることにより、サブ制御基板90に現在の遊技状態の情報が通知される。
[特別図柄変動中処理]図25に示すように、特別図柄変動中処理(S904)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1003又はS1008で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図11及び図12参照)が経過したか否かを判定する(S1501)。経過していなければ(S1501でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1501でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1502)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1503)。続いて、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データ(図7(B)~(D)参照)に応じた図柄(大当たり図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1504)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]図26に示すように、特別図柄確定処理(S906)ではまず、特別図柄の停止時間(図11及び図12参照)が経過したか否かを判定する(S1601)。経過していなければ(S1601でNO)、直ちにこの処理を終える。一方、停止時間が経過していれば(S1601でYES)、後述の特別図柄確定時遊技状態管理処理を行う(S1602)。
次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1603)。大当たりフラグがONであれば(S1603でYES)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S1604)。そして、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンド(図8参照)をセットして(S1607)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1608)。ステップS1608に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した大当たり図柄の種別に応じた開放パターン(詳しくは図8を参照)をセットする(S1609)。このときに、特別遊技中の大入賞口の開放回数をカウントする大入賞口開放カウンタの値を、当選した大当たり図柄の種別に応じた値にセットする。なお、開放パターンのセット(開放パターンに応じたデータのセット)は、ラウンド毎に行うようにしてもよい。
一方、ステップS1603において大当たりフラグがONでなければ(S1603でNO)、続いて小当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1611)。小当たりフラグがONであれば(S1611でYES)、特別動作ステータスを「5」にセットする(S1612)。また、小当たり遊技を開始するべく、小当たりのオープニングコマンド(図8参照)をセットして(S1615)、小当たり遊技のオープニングを開始する(S1616)。
ステップS1616に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した小当たり図柄の種別に応じた開放パターン(詳しくは図8を参照)をセットする(S1617)。なおこのときに、大入賞口開放カウンタの値を、当選した小当たり図柄の種別に応じた値にセットする。その後遊技制御用マイコン81は、振分部材作動フラグをONにして(S1618)、本処理を終える。振分部材作動フラグは、振分部材71を作動させる期間であることを示すフラグである。つまり本形態では、振分部材71の作動は小当たり遊技のオープニングとともに開始される。なお、振分部材の作動パターンについては後に詳述する。
ステップS1611において小当たりフラグがONでなければ(S1611でNO)、大当たり遊技も小当たり遊技も開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1619)、本処理を終える。
[特別図柄確定時遊技状態管理処理]図27に示すように、特別図柄確定時遊技状態管理処理(S1602)ではまず、時短フラグがOFFであるか否かを判定する(S1701)。時短フラグがOFFでなければ、ステップS1706に進むが、時短フラグがOFFであれば、続いて、ハズレ図柄の種別が特殊ハズレ(時短ハズレ)であるか否かを判定する(S1702)。特殊ハズレであるハズレ図柄Bまたはハズレ図柄Dでなければ(S1702でNO)、ステップS1706に進むが、ハズレ図柄Bまたはハズレ図柄Dであれば(S1702でYES)、時短フラグをONにする(S1703)。これにより、時短状態に制御するか否かの判定(時短判定)が行われる。すなわち、本形態では、非時短状態において特殊ハズレ(ハズレ図柄B、D)が停止表示されることに応じて、時短状態を設定する。また、特殊ハズレのハズレ図柄に応じた所定の時短回数を時短カウンタにセットするとともに(S1704)、小当たり上限回数を小当たりカウンタにセットし(S1705)、ステップS1706に進む。ステップS1704でセットされる時短回数は、特図2大当たり判定処理(S1002)または特図1大当たり判定処理(S1007)のステップS1113にてRAM84の時短回数記憶領域に記憶した時短回数である。よって、この処理でセットされる時短回数は、当該処理が行われる時点での遊技状態(時短状態、非時短状態)ではなく、特図2大当たり判定処理(S1002)または特図1大当たり判定処理(S1007)が行われる時点での遊技状態に対応したものとなる。
また、ステップS1703及びS1704が実行されることにより、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態は、所定の小当たり上限回数の小当たり当選に係る特図変動が行われること、所定の上限実行回数(時短回数)の特図変動が行われること、次の大当たり遊技が実行されることのいずれかの終了条件の成立により終了する。このように本形態では、ハズレ時であっても時短状態に制御されることがある。なお本形態では、ハズレに基づいて時短状態に制御されるのは、非時短状態であるとき(ステップS1701でYESのとき)に限られている。
またステップS1706では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグ更新処理を行う。遊技状態フラグ更新処理(S1706)では、時短フラグがOFFであれば非時短状態であるため、遊技状態フラグの値を「1」にセットし、時短フラグがONであれば時短状態であるため、遊技状態フラグの値を「2」にセットする(図24中の表参照)。続いて遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグの情報(すなわち現在の遊技状態の情報)を含む遊技状態指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットして(S1707)、本処理を終える。このコマンドが出力されることにより、サブ制御基板90に現在の遊技状態の情報が通知される。そしてサブ制御基板90により、現在の遊技状態に応じた演出モードに制御される。
本形態では、この特別図柄確定時遊技状態管理処理(S1602)において、特殊ハズレに基づく時短状態への制御が行われる。特殊ハズレに基づく時短状態は、時短フラグがOFFのときには設定される一方、時短フラグがONのときには設定されない。つまり、すでに時短状態であるときには、特殊ハズレに基づいて時短状態へと制御されることはないようになっている。ただし、本形態では、特別図柄確定時遊技状態管理処理(S1602)の前の、図柄変動の開始に応じたタイミングで遊技状態管理処理(S1004、S1009)が実行可能な構成である。このため、時短状態にて開始される図柄変動のうち、最後の図柄変動(小当たり上限回数に到達時の図柄変動、時短回数に到達時の図柄変動)においては、特別図柄確定時遊技状態管理処理(S1602)の前に、遊技状態が非時短状態(時短フラグがOFF)とされている。よって、時短状態における最後の図柄変動においては、非時短状態にて時短判定が行われることとなるため、特殊ハズレに基づいて時短状態へと制御されることがある。
[特別電動役物処理1(大当たり遊技)]特別電動役物処理1は、1種大当たり遊技や2種大当たり遊技といった大当たり遊技の実行のための処理である。図28に示すように、特別電動役物処理1(S908)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当たり終了フラグは、当選した大当たり遊技において第1大入賞装置31の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2001でNO)、第1大入賞口30の開放中か否か(すなわち第1大入賞装置31の開放中か否か)を判定する(S2002)。開放中でなければ(S2002でNO)、第1大入賞口30を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たりのオープニングの時間が経過して第1大入賞口30の開放を開始する時間に至ったか、又は、開放間のインターバルの時間が経過して次の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2003)。
ステップS2003の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2003の判定結果がYESであれば、セットされている開放パターンに従って第1大入賞口30を開放させる(S2004)。
ステップS2002において第1大入賞口30の開放中であれば(S2002でYES)、その単位開放遊技における第1大入賞口30への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では10個)に達しているか否かを判定する(S2005)。規定入賞個数に達していなければ(S2005でNO)、第1大入賞口30を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第1大入賞口30を開放してから所定の開放時間(図8参照)が経過したか否か)を判定する(S2006)。そして、第1大入賞口30の開放時間が経過していなければ(S2006でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2005でYES)又は第1大入賞口30の開放時間が経過した場合(S2006でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第1大入賞口30を閉鎖(閉塞)する(S2007)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S2008)、大入賞口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2009)。「0」でなければ(S2009でNO)、次の開放を開始するためにそのまま処理を終える。
一方「0」であれば(S2009でYES)、大当たり遊技を終了させるべく、大当たりのエンディングコマンド(図8参照)をセットするとともに(S2010)、大当たりのエンディングを開始する(S2011)。そして、大当たり終了フラグをセットして処理を終える(S2012)。
またステップS2001において大当たり終了フラグがONであれば(S2001でYES)、大当たり遊技における第1大入賞口30の開放が全て終了しているので、大当たりのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2013)、エンディング時間が経過していなければ(S2013でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2013でYES)、大当たり終了フラグをOFFするとともに(S2014)、大当たりフラグをOFFする(S2015)。そして、特別動作ステータスを「1」にセットし(S2016)、後述の遊技状態設定処理(S2018)を行って、本処理を終える。
[遊技状態設定処理]図29に示すように、遊技状態設定処理(S2018)ではまず、今回の大当たり遊技の実行契機となった当たり図柄(大当たり図柄又は小当たり図柄)が、時短状態への制御契機となる図柄(図8参照)であるか否かを判定する(S2101)。この判定結果がNOであればステップS2104に進むが、判定結果がYESであれば、時短フラグをONするとともに(S2102)、当たり図柄の種別に応じた時短回数(図8参照)を時短カウンタにセットし(S2103)、小当たり上限回数を小当たりカウンタにセットし(S2104)、ステップS2105に進む。ステップS2102及びS2103が実行されることにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が時短状態(高ベース状態)になる。時短状態は、所定の小当たり上限回数の小当たり当選に係る特図変動が行われること、所定の上限実行回数(時短回数)の特図変動が行われること、次の大当たり遊技が実行されることのいずれかの終了条件の成立により終了する。本処理では、ステップS2102及びS2103が実行されることにより時短状態が設定される。
ステップS2105では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグ更新処理を行う。遊技状態フラグ更新処理(S2105)では、遊技状態フラグの値を、現在の遊技状態に応じた値にセットする。具体的には、この遊技状態フラグ更新処理(S2105)では、時短フラグがOFFであれば非時短状態であるため、遊技状態フラグの値を「1」にセットし、時短フラグがONであれば時短状態であるため、遊技状態フラグの値を「2」にセットする(図24中の表参照)。続いて遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグの情報(すなわち現在の遊技状態の情報)を含む遊技状態指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットして(S2106)、本処理を終える。このコマンドが出力されることにより、サブ制御基板90に現在の遊技状態の情報が通知される。そしてサブ制御基板90により、現在の遊技状態に応じた演出モードに制御される。
[特別電動役物処理2(小当たり遊技)]特別電動役物処理2は、特定領域39を備えた第2大入賞装置36を開放させる小当たり遊技の実行のための処理である。図30及び図31に示すように、特別電動役物処理2(S909)ではまず、小当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当たり終了フラグは、小当たり遊技において第2大入賞装置36の開放が終了したことを示すフラグである。
小当たり終了フラグがONでなければ(S2301でNO)、第2大入賞口35の開放中か否か(すなわち第2大入賞装置36の開放中か否か)を判定する(S2302)。開放中でなければ(S2302でNO)、第2大入賞口35を開放させる時間に至ったか否か、すなわち所定の開放前インターバル(小当たりのオープニング)の時間が経過して第2大入賞口35の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2303)。
ステップS2303の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2303の判定結果がYESであれば、当選している小当たり図柄の種別に応じた開放パターン(図8参照)に従って第2大入賞口35を開放させる(S2304)。
ステップS2302において第2大入賞口35の開放中であれば(S2302でYES)、第2大入賞口35への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では10個)に達しているか否かを判定する(S2305)。規定入賞個数に達していなければ(S2305でNO)、第2大入賞口35を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第2大入賞口35を開放してから所定の開放時間(図8に示すように本形態では1.6秒)が経過したか否か)を判定する(S2306)。そして、第2大入賞口35の開放時間が経過していなければ(S2306でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2305でYES)又は第2大入賞口35の開放時間が経過した場合(S2306でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第2大入賞口35を閉鎖(閉塞)する(S2307)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S2308)、小当たり終了フラグをセットして(S2309)、本処理を終える。
またステップS2301において小当たり終了フラグがONであれば(S2301でYES)、図31に示すように、小当たり遊技における第2大入賞口35の閉鎖後の所定時間(閉鎖後インターバルの時間)が経過したか否かを判定し(S2310)、閉鎖後インターバルの時間が経過していなければ(S2310でNO)処理を終える。なお、小当たり遊技の閉鎖後インターバルの時間については後述する。一方、閉鎖後インターバルの時間が経過していれば(S2310でYES)、小当たり終了フラグをOFFするとともに(S2311)、小当たりフラグをOFFして(S2312)、ステップS2313に進む。
ステップS2313では、VフラグがONか否かを判定する。Vフラグは、小当たり遊技の実行中に特定領域39への遊技球の通過があったことを示すフラグであり、後述するステップS2603(図33参照)でONされるフラグである。このVフラグがONでなければ(S2313でNO)、2種大当たり遊技を実行しないため、大入賞口開放カウンタの値を「0」にクリアするとともに(S2314)、特別動作ステータスを「1」にセットして(S2315)処理を終える。
一方、VフラグがONであれば(S2313でYES)、2種大当たり遊技を実行するため、遊技制御用マイコン81は、VフラグをOFFするとともに(S2317)、大当たりフラグをONして(S2318)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S2319)。続いて、大当たりのオープニングコマンド(図8参照)をセットするとともに(S2322)、大当たりのオープニングを開始する(S2323)。これにより、第2大入賞口35を短時間にわたって開放する小当たり遊技から2種大当たり遊技に移行する。
[振分部材制御処理]遊技制御用マイコン81は、特別動作処理(S106)に次いで振分部材制御処理(S107)を行う(図16参照)。振分部材制御処理(S107)では図32に示すように、まず、振分部材作動フラグがONか否かを判定する(S2501)。振分部材作動フラグがONでなければ本処理を終える。一方、振分部材作動フラグがONであれば、小当たり遊技のオープニングが開始しているため(図26参照)、振分部材71を所定の作動パターンにて作動させるべく振分部材作動処理(S2502)を行うとともに、V有効期間設定処理(S2503)を行う。
振分部材作動処理(S2502)では、振分部材71の作動時間を計測するためのタイマをセットし、そのタイマを用いた計時に基づいて、振分部材71の開放タイミングになったら振分部材ソレノイド73をONし、振分部材71の閉鎖タイミングになったら振分部材ソレノイド73をOFFする。これにより、振分部材71は、小当たり遊技のオープニングの開始から一定の動作で動くこととなる。
[特定領域センサ検出処理]遊技制御用マイコン81は、振分部材制御処理(S107)に次いで特定領域センサ検出処理(S108)を行う(図16参照)。特定領域センサ検出処理(S108)では図33に示すように、まず、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S2601)。検知がなければ(S2601でNO)処理を終了するが、検知があれば(S2601でYES)V有効期間中か否かを判定する(S2602)。V有効期間は、前述の振分部材制御処理(図32)におけるV有効期間設定処理(S2503)にて設定される期間である。
ステップS2602でV有効期間中であると判定した場合には(S2602でYES)、VフラグをONするとともに(S2603)、V通過コマンドをセットして(S2604)処理を終える。一方、ステップS2602でV有効期間中でないと判定した場合には(S2602でNO)、ステップS2603及びS2604の処理を行うことなく、特定領域センサ検出処理を終える。なお、V通過コマンドは、サブ制御基板90にV通過(特定領域39の通過)の報知を行わせるためのコマンドである。
7.演出制御用マイコン91の動作
次に、図34~図43に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作の説明において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、バッファ等は、RAM94に設けられている。
[サブ制御メイン処理]演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1が電源投入されると、図34に示したサブ制御メイン処理のプログラムをROM93から読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた電源投入時処理を行う(S4001)。電源投入時処理では、例えば、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
次に、割り込みを禁止し(S4002)、乱数更新処理を実行する(S4003)。乱数更新処理(S4003)では、種々の演出に関する判定を行うための種々の演出判定用乱数カウンタの値を更新する。種々の演出についての演出判定用乱数カウンタの更新方法は、一例として、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数更新処理が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4004)。コマンド送信処理(S4004)では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、受信したコマンドに従って、表示画面7a(表示部)に画像を表示する(画像による種々の演出を実行する)。なお、サブ制御基板90は、画像制御基板100によって行われる種々の演出とともに、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力させたり(音声による種々の音演出を実行したり)、ランプ制御基板107を介して盤ランプ5や枠ランプ66を発光させたり(発光による種々の発光演出を実行したり)、盤可動体15を作動させたり(動作による種々の可動体演出を実行したり)する。このようにして、各種の演出(変動演出、保留演出、可動体演出、操作演出、先読み演出、その他の予告演出、特別遊技に伴うオープニング演出、開放遊技演出、エンディング演出、客待ち演出、演出モードの制御など)が実現される。
演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4005)。以降、ステップS4002~S4005をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4010)、1msタイマ割り込み処理(S4011)、および10msタイマ割り込み処理(S4012)の実行が可能となる。
受信割り込み処理(S4010)は、主制御基板80から送られた各種のコマンドが演出制御用マイコン91に入力される度に実行される。受信割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン91は主制御基板80の出力処理(S101)により送信されてきて受信した各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4011,S4012)に優先して実行される。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4011)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。1msタイマ割り込み処理(S4011)では、図35に示すように、入力処理(S4101)、発光データ出力処理(S4102)、可動体制御処理(S4103)、ウォッチドッグタイマ処理(S4104)を順次行う。
入力処理では、演出ボタン検出スイッチ63aやセレクトボタン検出スイッチ64aなどの遊技者が操作可能な操作部に対する操作を検出し、検出結果に応じてコマンドをセットしたり演出用データを作成したりする。発光データ出力処理では、入力処理や後述する演出データ作成処理等で作成された演出用データに基づいて、画像による演出等に合うタイミングなどで枠ランプ66、および盤ランプ5などのランプを発光させるべく、発光データ(ランプデータ)をランプ制御基板107に出力する。つまり、演出制御用マイコン91は、発光データに従って枠ランプ66、および盤ランプ5などを所定の発光態様で発光させる。可動体制御処理では、入力処理や後述する演出データ作成処理等で作成された演出用データに基づいて、所定のタイミングで盤可動体15などの可動体を動作させる可動体演出を行うべく、駆動データを出力する。つまり、演出制御用マイコン91は、駆動データに従って、盤可動体15などを所定の動作態様で動作させる可動体演出を行う。ウォッチドッグタイマ処理では、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行う。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4012)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。10msタイマ割り込み処理(S4012)では、図36に示すように、後述する受信コマンド解析処理(S4201)を行った後、演出タイマ更新処理(S4202)、音声制御処理(S4203)、演出用データ作成処理(S4204)を順次行う。
演出タイマ更新処理では、各演出に関する時間を計測するためのタイマを更新する。例えば、演出タイマ更新処理では、演出ボタン63やセレクトボタン64といった操作部の操作有効期間の開始タイミングや終了タイミングを計測する。音声制御処理では、入力処理や受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成と音声制御基板106への出力が行われる。演出用データ作成処理では、受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、演出用データの作成が行われる。
[受信コマンド解析処理]次に、受信コマンド解析処理(S4201)について、図37に基づいて詳述する。受信コマンド解析処理(S4201)ではまず、図37に示すように、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から特図入賞コマンド(特図1入賞コマンド又は特図2入賞コマンド)を受信したか否か判定し(S4401)、受信していれば後述の先読み演出判定処理(S4402)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から遊技状態指定コマンドを受信したか否か判定し(S4403)、受信していれば後述の演出モード更新処理(S4404)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド又は特図2変動開始コマンド)を受信したか否か判定し(S4405)、受信していれば後述の変動演出開始処理(S4406)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S4407)、受信していれば変動演出終了処理(S4408)を行う。変動演出終了処理(S4408)では、変動停止コマンドを解析して、その解析結果に基づいて、演出図柄8L,8C,8Rを確定的に停止表示させるための変動演出終了コマンドを演出制御用マイコン91のRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4409)、受信していればオープニング演出選択処理(S4410)を行う。オープニング演出選択処理(S4410)では、オープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、特別遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からラウンド指定コマンドを受信したか否か判定し(S4411)、受信していればラウンド演出選択処理(S4412)を行う。ラウンド演出選択処理(S4412)では、ラウンド指定コマンドを解析して、その解析結果に基づいて、ラウンド遊技中に実行するラウンド演出(開放遊技演出)のパターン(内容)を選択する。そして、選択したラウンド演出パターンにてラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4413)、受信していれば、連荘カウンタを「1」加算する(S4414)。連荘カウンタは、大当たり遊技が行われた回数をカウントするカウンタであり、RAM94の所定の領域に設けられている。また、モード変更予定フラグがONであるか否かを判定し(S4415)。モード変更予定フラグがONである場合には(S4415でYES)これをOFFして(S4416)エンディング演出選択処理(S4417)を行う。モード変更予定フラグは、遊技状態が変更された場合に、直ちに演出モードを変更しない場合にONされるフラグである。この点については詳述するが、モード変更予定フラグは、本処理において、大当たり遊技が行われた後にはOFFとされる。また、エンディング演出選択処理(S4417)では、エンディングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したエンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からV通過コマンドを受信したか否か判定し(S4418)、受信していればV通過報知演出開始処理(S4419)を行う。V通過報知演出開始処理(S4419)では、V通過報知演出を開始するためのV通過報知演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。V通過報知演出とは、V通過(特定領域39への通過)があったことを遊技者に報知するための演出である。本形態では、所定のV通過報知画像(例えば「V」の文字を示す文字画像)を表示画面7aに表示する演出である。このV通過報知演出としての「V」の文字画像の表示は、特定領域39への通過に基づいて大当たり遊技状態へ制御可能な本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技状態への移行報知としての意味ももつ。なお、V通過報知演出は、特別の効果音をスピーカ67から出力するなど、他の態様であってもよい。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から客待ちコマンドを受信したか否か判定し(S4420)、受信していれば後述の客待ちコマンド受信時処理(S4421)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、その他の処理(S4422)として、上記のコマンド以外の受信コマンドに基づく処理を行って、受信コマンド解析処理を終える。
[先読み演出判定処理]図38に示すように、先読み演出判定処理(S4402)ではまず、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信した特図入賞コマンドをRAM94の所定領域に記憶し(S5001)、先読み演出の実行抽選処理(S5002)を行う。先読み演出の実行抽選処理(S5002)では、ステップS5001で格納した特図入賞コマンドに基づいて、所謂連続予告や保留変化予告などの先読み演出を行うか否かを決定し、行う場合には、先読み演出に関する各種の設定を行う。なお、連続予告とは、複数回の特図変動にわたって実行され得る相互に関連した予告演出のことである。また、保留変化予告とは、通常表示態様の演出保留画像に代えて、通常表示態様よりも大当たり当選期待度が高い特別表示態様の演出保留画像を表示する予告演出のことである。
[演出モード更新処理]図39に示すように、演出モード更新処理(S4404)ではまず、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信した遊技状態指定コマンドを解析して(S5101)、遊技状態指定コマンドが示す遊技状態と、演出制御用マイコン91のRAM94の所定の記憶領域に記憶されている遊技状態とが異なるか否か、即ち、遊技状態の変更が有ったか否かを判定する(S5102)。遊技状態の変更がなければ(S5102でNO)、本処理を終了する。一方、遊技状態の変更があった場合には(S5102でYES)、今回、遊技状態指定コマンドにより取得した遊技状態の情報を、RAM94の所定の記憶領域に記憶する(S5103)。つまり、演出制御用マイコン91が自身で保持している現在の遊技状態に関する情報を更新する。
次に、演出制御用マイコン91は、変更後の現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(S5104)。時短状態であれば(S5104でYES)その時短状態に応じた時短回数をサブ時短カウンタにセットし(S5105)、ステップS5107へと進む。すなわち、サブ時短カウンタは、時短状態が開始されることに応じて、開始される時短状態の時短回数に応じた値にセットされる。なお、後述するように、サブ時短カウンタは、時短状態中における特図2の変動表示が行われることに応じて減算される。本形態の遊技状態指定コマンドには、時短状態に係るものである場合、その時短状態の時短回数の情報が含まれている。また、非時短状態であれば(S5104でNO)、サブ時短カウンタを「0」にリセットし(S5106)、ステップS5107へと進む。すなわち、サブ時短カウンタは、時短状態が終了されることに応じて、「0」とされる。
続いて、ステップS5107では、演出制御用マイコン91は、大当たり遊技の直後であるか否か、すなわち、今回の演出モード更新処理が大当たり遊技の終了に際して主制御基板80から送信された遊技状態指定コマンドに基づくものであるか否かを判定する(S5107)。なお、遊技状態指定コマンドには、送信タイミングの情報(すなわち、大当たり遊技の終了に際して送られたものであるのか、特図変動の開始に際して送られたものであるのか等の情報)が含まれているものとする。
ステップS5107の判定結果がYESである場合、時短状態であるか否かを判定し(S5108)、時短状態でなければ(すなわち通常遊技状態(非時短状態)であれば)、リザルト画像表示コマンドをRAM94にセットし(S5109)、連荘カウンタのリセットを行う(S5110)。リザルト画像表示コマンドが画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、受信したリザルト画像表示コマンドに基づいて所定のリザルト画像を表示画面7aに表示する。つまり、リザルト画像は、通常小当たり(特図2_小当たり図柄b)に基づいて実行された大当たり遊技の後であれば表示される。リザルト画像は、連荘カウンタのカウント値に応じた値を表示する画像である。リザルト画像は、表示後、所定の時間が経過したときに非表示とされる。また、連荘カウンタは、通常小当たり(特図2_小当たり図柄b)に基づいて実行された大当たり遊技の後にリセットされる。さらに、演出モードを示すモードステータスの値を、現在の遊技状態に応じた値に更新して(S5111)、そのモードステータスが示す演出モードに設定するための演出モード設定コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする(S5112)。演出モード設定コマンドが画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、受信した演出モード設定コマンドが示す演出モードに対応する背景画像等を表示画面7aに表示させる。
なお、演出モードとは、画像表示装置7、スピーカ67、盤ランプ5、及び枠ランプ66等を用いた演出の態様であり、演出モードが異なると、例えば画像表示装置7に表示されるキャラクタや背景画像等が異なり、変動演出も演出モードに応じた態様で実行される。
ここで、図39中の表に示すように、演出制御用マイコン91は、遊技状態が「非時短状態」である場合には、通常演出モード(昼背景モード)に設定する。通常演出モードに対応するモードステータスの値は「1」である。また、遊技状態が「時短状態」である場合には、時短演出モード(夜背景モード)に設定する。時短演出モードに対応するモードステータスの値は「2」である。時短状態では、非時短状態のときよりも、遊技者が有利に遊技を進行可能な傾向にある。このため、時短演出モードは、通常演出モードよりも遊技者にとって有利であることを示唆可能なモードとして機能する。なお、各演出モードについては、後に具体的に説明する。そして、本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり遊技の終了に応じて実行される遊技状態設定処理(S2018、図29参照)において遊技状態が変更された場合には、その大当たり遊技の終了に応じて直ちに演出モードが変更される。
また、ステップS5107の判定結果がNOである場合、演出制御用マイコン91は、後述するモード変更予定処理を行い(S5113)、本処理を終える。
[モード変更予定処理]図40に示すように、モード変更予定処理(S5113)ではまず、演出制御用マイコン91は、現在のモードステータスが現在の遊技状態に応じたものであるか否かを判定する(S5121)。遊技状態に応じたモードステータスである場合(S5121でYES)、モード変更予定フラグがONであるか否かを判定する(S5122)。モード変更予定フラグがOFFであれば(S5122でNO)そのまま本処理を終え、モード変更予定フラグがONであれば(S5122でYES)、モード変更予定フラグをOFFして(S5123)、本処理を終える。
一方、遊技状態に応じたモードステータスでない場合(S5121でNO)、モード変更予定フラグがOFFであるか否かを判定する(S5124)。モード変更予定フラグがONであれば(S5124でNO)そのまま本処理を終え、モード変更予定フラグがOFFであれば(S5124でYES)、モード変更予定フラグをONして(S5125)、本処理を終える。
すなわち、特図変動の開始時の遊技状態管理処理(S1004,S1009、図24参照)において遊技状態が変更された場合には、その特図変動の開始時に直ちに演出モードを変更するわけではない。特図変動の開始時の遊技状態管理処理において遊技状態が変更された場合には、後に詳述するが、次の変動開始コマンドの受信、または、客待ちコマンドの受信に応じて、演出モードを変更することが可能である。これにより、例えば、時短状態にて小当たり上限回数または時短回数に到達した特図変動の開始時に遊技制御用マイコン81が遊技状態を変更したとしても、その特図変動(時短状態で開始された最終変動)については時短演出モードを継続させることができる。また、その後に小当たり遊技が行われる場合、その小当たり遊技についても、通常演出モードに移行することなく時短演出モードにて演出を実行可能である。この点、後に詳述する。
[変動演出開始処理]変動演出開始処理(S4406)ではまず、図41に示すように、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドを解析する(S5201)。変動開始コマンドには、変動パターン選択処理(図23のステップS1003,S1008)でセットされた特図変動パターンの情報等が含まれている。特図変動パターンの情報には、特図1又は特図2の大当たり判定処理の判定結果としての図柄を指定する図柄情報等が含まれている(図7参照)。なお、ここで演出制御用マイコン91が取得した図柄情報等は、これ以降に実行する処理においても適宜利用可能である。
次に、モード変更予定フラグがONであるか否かを判定する(S5202)。モード変更予定フラグがONでなければステップS5208へと進むが、モード変更予定フラグがONであれば(S5202でYES)、モード変更予定フラグをOFFするとともに(S5203)、演出モードを示すモードステータスの値を、現在の遊技状態に応じた値に更新して(S5204)、そのモードステータスが示す演出モードに設定するための演出モード設定コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする(S5205)。演出モード設定コマンドが画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、受信した演出モード設定コマンドが示す演出モードに対応する背景画像等を表示画面7aに表示させる。これにより、特図変動の開始時の遊技状態管理処理(S1004,S1009、図24参照)において遊技状態が変更された場合には、その後に大当たり遊技が行われることなく次の特図変動が開始されたときに、演出モードの変更が行われる。さらに、モード予定変更フラグがONである場合には、リザルト画像表示コマンドをセットして(S5206)、連荘カウンタのリセットを行い(S5207)、ステップS5208へと進む。これにより、リザルト画像は、通常小当たり(特図2_小当たり図柄b)に基づいて実行された大当たり遊技の後に加え、特図変動の開始時の遊技状態管理処理において遊技状態が変更され、その後に大当たり遊技が行われることなく次の特図変動が開始されたときにも表示される。また、連荘カウンタは、通常小当たり(特図2_小当たり図柄b)に基づいて実行された大当たり遊技の後に加え、特図変動の開始時の遊技状態管理処理において遊技状態が変更され、その後に大当たり遊技が行われることなく次の特図変動が開始されたときにもリセットされる。
ステップS5208では、後述する変動演出パターン選択処理を行い、続いて、サブ時短カウンタの値が「0」よりも大きいか否かを判定する(S5209)。サブ時短カウンタの値が「0」よりも大きい場合(S5209でYES)、開始する変動演出が特図2に係るものであれば(S5210でYES)サブ時短カウンタの値を1ディクリメントして(S5211)、本処理を終了する。一方、サブ時短カウンタの値が「0」である場合(S5209でNO)、または、開始する変動演出が特図1に係るものである場合には(S5210でNO)、サブ時短カウンタの値をディクリメントすることなく本処理を終了する。これにより、時短状態では、演出制御用マイコン91によりカウントされるサブ時短カウンタの値が、遊技制御用マイコン81によりカウントされる時短カウンタの値と同じ値となるように管理されている。
[変動演出パターン選択処理]変動演出パターン選択処理(S5208)ではまず、図42に示すように、演出制御用マイコン91は、演出図柄変動演出において最終的に停止表示する演出図柄の選択を行う(S5301)。具体的には、演出図柄決定用乱数を取得するとともに、特別図柄抽選の結果として停止表示される特別図柄の種類やリーチの有無に応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンドの解析結果に基づいて一つのテーブルを選択し、その選択したテーブルを用いて、取得した演出図柄決定用乱数を判定することにより、演出図柄を選択する。これにより、最終的に停止表示される演出図柄の組み合わせ(例えば「2・2・2」等)が決定される。
続いて演出制御用マイコン91は、変動演出パターンの選択を行う(S5302~5310)。具体的には、演出制御用マイコン91は、図柄情報に基づいて大当たりであるか否かを判定する(S5302)。大当たりである場合には(S5302でYES)、特図変動パターンの情報に基づいて、大当たりに係る変動演出の演出パターン(サブ変動パターン)を選択する(S5303)。これにより、大当たりに係る変動演出の内容は、その詳細までが決定される。例えば、特図変動パターンがSPリーチである場合、SPリーチを行うサブ変動パターンを選択する。さらに、SPリーチに属する演出を複数設けている場合には、SPリーチに属するどの演出を実行するのか等までを含めた詳細まで決定される。
大当たりでない場合(S5302でNO)、図柄情報に基づいて小当たりであるか否かを判定する(S5304)。小当たりである場合には(S5304でYES)、特図変動パターンの情報に基づいて、小当たりに係る変動演出の演出パターン(サブ変動パターン)を選択する(S5305)。また、小当たりに係る変動演出の内容についても、変動演出の演出パターンが選択されることで、その詳細までが決定される。
大当たりでなく(S5302でNO)、小当たりでもなければ(S5304でNO)、「ハズレ」であるのでハズレに係る変動演出パターンを、変動演出パターン判定テーブル(図14)により選択する(S5306~S5310)。演出制御用マイコン91は、「ハズレ」である場合には、その変動演出パターンを、変動演出パターン判定テーブル(図14)により選択する。具体的には、まず、サブ時短カウンタの値が「1」よりも大きいか否かを判定する(S5306)。サブ時短カウンタの値が「1」よりも大きい場合(S5306でYES)、ハズレ図柄の図柄情報に基づいて、時短残り回数2以上の時短状態用の変動演出パターン判定テーブル(図14(B))を参照し、変動演出パターンを選択する(S5307)。また、サブ時短カウンタの値が「1」以下である場合には(S5306でNO)、サブ時短カウンタの値が「1」であるか否かを判定する(S5308)。サブ時短カウンタの値が「1」である場合(S5308でYES)、ハズレ図柄の図柄情報に基づいて、時短残り回数1の時短状態用の変動演出パターン判定テーブル(図14(C))を参照し、変動演出パターンを選択する(S5309)。また、サブ時短カウンタの値が「1」未満であると判定される場合には(S5308でNO)、ハズレ図柄の図柄情報に基づいて、非時短状態用の変動演出パターン判定テーブル(図14(A))を参照し、変動演出パターンを選択する(S5310)。
ここで、サブ時短カウンタは、時短状態が開始されることに応じて、開始される時短状態の時短回数に応じた値にセットされ、時短状態中における特図2の変動表示が行われることに応じて減算されるカウンタである。サブ時短カウンタの設定や減算は、後述する変動演出終了処理(S4408)にて行われる。これにより、図柄変動の開始時におけるサブ時短カウンタの値は、時短状態では「1」以上であり、非時短状態では「1」未満、すなわち「0」である。そして、本形態では、前述したように、非時短状態においては特殊ハズレ(時短ハズレ)に基づいて時短状態へと制御されることがある一方、すでに時短状態であるときには特殊ハズレに基づいて時短状態へと制御されることがない。このため、サブ時短カウンタの値が「1」未満である場合には、その後に時短状態への移行を示唆する内容の時短突入演出が選択され得る変動演出パターン判定テーブルを用いて変動演出パターンが選択される。
また、前述したように、時短状態における最後の図柄変動においては、特殊ハズレに基づいて時短状態へと制御可能である。このため、サブ時短カウンタの値が「1」である場合にも、時短突入演出が選択され得る変動演出パターン判定テーブルを用いて変動演出パターンが選択される。これに対し、サブ時短カウンタの値が「1」よりも大きい場合には、特殊ハズレに基づいて時短状態へと制御されることがないため、時短突入演出が選択されない変動演出パターン判定テーブルを用いて変動演出パターンが選択されるようになっている。ハズレに係る変動演出の内容は、変動演出パターンが選択されることでその詳細までが決定される。
このように演出制御用マイコン91は、サブ時短カウンタに基づいて、遊技状態が時短状態および非時短状態のどちらであるのかを適切に判定することが可能である。さらに、時短状態である場合には、時短状態における最後の図柄変動であるのか否かについて適切に判定することも可能である。そして、特図変動パターンの情報が同じであっても、遊技状態やサブ時短カウンタの値により、異なる変動演出パターンを選択可能である。これにより、例えば、その後に移行する可能性のある遊技状態を適切に示唆可能な演出を実行することが可能である。さらには、例えば、その後に移行する可能性がない遊技状態を示唆する演出が実行されてしまうことを抑制することが可能である。よって、演出により遊技興趣の向上を図ることが可能である。
変動演出パターンを選択(S5302~S5310)した後、選択した演出図柄、変動演出パターンにて変動演出を開始するための変動演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5311)。ステップS5311でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定の演出画像を画像用のROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aにて変動演出を行う。
[客待ちコマンド受信時処理]図43に示すように、客待ちコマンド受信時処理(S4421)ではまず、演出制御用マイコン91は、モード変更予定フラグがONであるか否かを判定する(S5401)。モード変更予定フラグがONでなければ(S5401でNO)本処理を終えるが、モード変更予定フラグがONであれば(S5401でYES)、モード変更予定フラグをOFFするとともに(S5402)、演出モードを示すモードステータスの値を、現在の遊技状態に応じた値に更新して(S5403)、そのモードステータスが示す演出モードに設定するための演出モード設定コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする(S5404)。演出モード設定コマンドが画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、受信した演出モード設定コマンドが示す演出モードに対応する背景画像等を表示画面7aに表示させる。これにより、特図変動の開始時の遊技状態管理処理(S1004,S1009、図24参照)において遊技状態が変更された場合には、その後に大当たり遊技が行われることなく、次の特図変動が開始されなかったときにも、演出モードの変更が行われる。
さらに、モード予定変更フラグがONである場合には、リザルト画像表示コマンドをセットして(S5405)、連荘カウンタのリセットを行い(S5406)本処理を終了する。これにより、リザルト画像は、特図変動の開始時の遊技状態管理処理において遊技状態が変更され、その後に大当たり遊技が行われることがなく、次の特図変動が開始されなかったときにも表示される。さらに、連荘カウンタは、特図変動の開始時の遊技状態管理処理において遊技状態が変更され、その後に大当たり遊技が行われることがなく、次の特図変動が開始されなかったときにもリセットされる。また、演出制御用マイコン91が客待ちコマンドを受信するのは、特図1および特図2に係る関係乱数の取得がない場合であり、誰も遊技を行っていない状態である可能性がある。よって、客待ちコマンド受信時処理では、客待ち状態の開始とともに、所定の客待ち演出を行うこととしてもよい。客待ち演出では、例えば、本パチンコ遊技機1のアピール画像を表示することが可能である。
8.本形態における遊技の流れ
次に、本形態のパチンコ遊技機1における遊技の進行の流れについて、図44に基づいて説明する。図44に示すように、まず、非時短状態(通常遊技状態)においては左打ちにて遊技を進行する。このため、非時短状態においては特図1の抽選が行われ、これに基づいて大当たり当選することがある。特図1の抽選に基づく大当たりに当選した場合、4Rの大当たり遊技が行われ、その後の遊技状態は時短回数が1回の時短状態へと制御される。
また、特図1の抽選結果は、大当たり当選よりもハズレである可能性の方が高い。また、特図1の抽選結果は、特殊ハズレ(時短ハズレ:ハズレ図柄B)であることがある。そして、特図1の抽選結果がハズレ図柄Bである場合、遊技状態は、時短回数が1回の時短状態へと制御される。
時短状態では右打ちにて遊技を進行する。このため、時短状態では特図2の抽選が行われ、これに基づいて大当たり当選することがある。特図2の抽選に基づく大当たり当選には、小当たり当選からの特定領域39の通過に基づく大当たり(2種大当たり)、または、直撃大当たり(1種大当たり)が存在する。直撃大当たり(1種大当たり)に当選した場合、10Rの大当たり遊技が行われ、その後の遊技状態は時短回数が100回の時短状態へと制御される。つまり、特図2で大当たり当選した場合には、特図1で大当たり当選した場合よりも、大当たり遊技にて遊技者は多くの利益を獲得可能な傾向にある。
また、本形態のパチンコ遊技機1は、特図2の抽選に基づいてV通過(特定領域39の通過)が可能な小当たりに当選した場合には、正しく遊技している限り必ず特定領域39へと遊技球を通過させ(V通過)、大当たり遊技が実行されるよう構成されている。また、本形態には、V通過(特定領域39の通過)が可能な小当たりとして、時短小当たり(特図2_小当たり図柄a)と、通常小当たり(特図2_小当たり図柄b)とがある。そして、時短小当たり当選を経て2種大当たりに当選した場合、実質10Rの大当たり遊技の後、時短回数が100回の時短状態へと制御される。また、通常小当たり当選を経て2種大当たりに当選した場合、実質10Rの大当たり遊技の後、非時短状態へと制御される。これら時短小当たり、通常小当たりに基づいて行われる大当たり遊技でも、特図1で大当たり当選した場合の大当たり遊技よりも、遊技者は多くの利益を獲得可能な傾向にある。
なお、時短小当たり、通常小当たりに当選した場合であっても、特定領域39へと遊技球を通過させることができなかった場合(V非通過)、大当たりは実行されない。また小当たり遊技にて特定領域39へと遊技球を通過させることができなかった場合、時短小当たりおよび通常小当たりのいずれであっても、その後には非時短状態にて遊技が進行される。
また、特図2の抽選結果はハズレであることがある。ハズレである場合には、通常ハズレ(ハズレ図柄C)である場合と、特殊ハズレ(時短ハズレ:ハズレ図柄D)である場合とがある。時短状態において、時短残り回数が2回以上であるときには、通常ハズレであっても特殊ハズレであっても、その後の遊技状態が時短状態へと制御されることはなく、時短残り回数が減少する。しかし、時短残り回数が1回であるとき、すなわち、時短状態における最後の1回の図柄変動での抽選結果がハズレ図柄Dである場合には、その後の遊技状態は、時短回数が100回の時短状態へと制御される。
また、時短状態における最後の1回の図柄変動での抽選結果がハズレ図柄Cである場合には、非時短状態へと制御される。
すなわち、特図2の抽選において、通常小当たりに当選した場合、時短小当たりに当選したものの特定領域39へと遊技球が通過しなかった場合、図柄変動の回数が時短回数に到達する際にその図柄変動での抽選結果がハズレ図柄Cである場合には、その後、再度、左打ちにて遊技を進行し、特図1の抽選に基づく大当たり当選を狙うこととなる。
つまり、特図2の抽選において、直撃大当たり、V通過可能な時短小当たり、特殊ハズレに当選し続ける限り、特図2の抽選を主とした遊技者に有利な状態(大当たりに当選し易い状態)が継続する。一方、特図2の抽選において、通常小当たりに当選した場合、時短小当たりに当選したものの特定領域39へと遊技球が通過しなかった場合、時短状態について設定された時短回数分の特図の抽選結果がすべてハズレであった場合には、再び特図1の抽選を主とした遊技に戻ることとなる。
ここで、本形態のパチンコ遊技機1では、時短状態における最後の特図2の抽選においては、ハズレ図柄Dに基づく時短状態が設定され得る構成となっている。この点について説明する。本形態では、特別図柄確定時遊技状態管理処理(S1602、図27参照)において前述したように、時短状態が設定されている状態においては、特図2の抽選結果がハズレ図柄Dであっても、ハズレ図柄に基づいて時短状態へと制御するか否かの時短判定が行われず、時短状態が設定されない構成となっている。このため、例えば、時短残り回数が2回であるときには、特図2の抽選結果がハズレ図柄Dであっても、これに基づいて時短状態へと制御されることはない。しかし、本形態では、時短状態における図柄変動の開始時には、図21に示すように、特図2大当たり判定処理(S1002)を実行し、その後に遊技状態管理処理(S1004)を行う。すなわち、時短状態における最後の図柄変動では、図柄変動の開始時には時短状態にて特図2大当たり判定処理(S1002、図22参照)が行われ、そこでハズレ図柄Dである場合にはこれに応じた時短回数が取得される(S1113)。その後、遊技状態管理処理(S1004、図24参照)にて、時短カウンタの値が「0」となることに応じて(S1408でYES)、非時短状態へと制御される(S1409)。よって、遊技状態管理処理(S1004)よりも後の特別図柄確定時遊技状態管理処理(S1602、図27参照)では、非時短状態へと制御されているため(S1701でYES)、ハズレ図柄D(S1702でYES)に基づく時短状態が設定可能(S1703)となっている。これにより、時短状態における最後の図柄変動においては、非時短状態において時短判定が行われるため、特図2の抽選結果がハズレ図柄Dであることに基づいて、その後の遊技状態が時短状態へと制御されるという新たなゲーム性を提供することが可能である。
また、上述したように、本形態のパチンコ遊技機1の演出制御用マイコン91は、モードステータスに応じて、これに対応した背景画像を表示する等の演出を実行可能である。また、演出制御用マイコン91は、連荘カウンタの値に応じてリザルト画像を表示可能である。さらに、遊技制御用マイコン81は、時短状態にて小当たりの回数が小当たり上限回数となることに応じて、時短状態から非時短状態(通常遊技状態)へと制御可能である。遊技制御用マイコン81は、遊技状態が変わった際には、遊技状態指定コマンドを出力する。そして、演出制御用マイコン91は、小当たり回数が小当たり上限回数となったときに遊技状態指定コマンドを受信するものの、そのタイミングでは、モードステータスの変更、および、連荘カウンタのリセットを行わない。すなわち、演出制御用マイコン91は、小当たり回数が小当たり上限回数となったときに遊技状態指定コマンドを受信しても、直ちにモードステータスの変更、および、連荘カウンタのリセットを行わず、これらを所定の条件が成立したことに応じて行う。このことについて図45から図47により説明する。
図45には、時短状態にて時短小当たりに当選し、小当たり遊技にて特定領域39への遊技球の通過が適切になされて大当たりが行われる場合のタイムチャートを示している。すなわち、特図2の抽選を主とした遊技者に有利な状態(大当たりに遊技が行われ易い状態)が継続して行われている状況である。図45に示すように、遊技制御用マイコン81は、特図2の抽選にて時短小当たりに当選すると、小当たり回数が小当たり上限回数に到達したことに応じて、その小当たり当選した図柄変動の開始時に時短状態から非時短状態へと制御する。このとき、遊技制御用マイコン81は、非時短状態へと制御されたことを示す遊技状態指定コマンドを出力する。ただし、演出制御用マイコン91は、非時短状態に係る遊技状態指定コマンドを受信したタイミングで、直ちにモードステータスの更新を行わず、モード変更予定フラグをONする。このため、直ちに演出モードが時短演出モードから通常演出モードへと変更されず、時短演出モードにて小当たり遊技および大当たり遊技が行われる。また、演出制御用マイコン91は、非時短状態に係る遊技状態指定コマンドを受信しても、直ちに連荘カウンタのリセットを行わないため、特図2の抽選を主とした遊技者に有利な状態における大当たり回数の適切なカウントがなされる。また、小当たり遊技中に特定領域39へ遊技球が通過(V通過)したことに基づいて大当たり遊技が行われ、大当たり遊技の終了時には、遊技制御用マイコン81は、時短状態へと制御するとともに、時短状態へと制御されたことを示す遊技状態指定コマンドを出力する。これにより、モード変更予定フラグはOFFされ、演出制御用マイコン91は、図45に示す間に通常演出モードに変更することがなく、特図2の抽選が主に行われる遊技者に有利な状態において、常に時短演出モードで演出を行うことが可能である。
ここで、本形態とは異なり、演出制御用マイコンが、遊技状態を演出モードに正確に反映し、遊技状態と演出モードとの矛盾が生じない制御を行うものである場合、小当たりに当選する図柄変動にて非時短状態に係る遊技状態指定コマンドを受信した際に、通常演出モードへと制御することとなる。この場合、特図2の抽選を主とした遊技者に有利な状態が継続している状況において、例えば、小当たり遊技等が通常演出モードにて行われることとなる。そして、小当たり遊技が通常演出モードで行われた場合、特図2の抽選を主とした遊技者に有利な状態が継続していると認識している遊技者には、違和感を生じさせてしまう可能性がある。すなわち、パチンコ遊技機の内部的な遊技状態と、遊技者が把握可能な演出との矛盾が全く生じないような制御を行うと、かえって遊技興趣が低下してしまうことがあった。これに対し、本形態のパチンコ遊技機1は、特図2の抽選を主とした遊技者に有利な状態が継続している間は、内部的には非時短状態へと制御されていても、遊技者にとって有利な状態であることを示唆可能な時短演出モードを継続することが可能である。これにより、演出内容を、遊技者にとって違和感のないものとすることが可能である。
図46には、時短状態にて通常小当たりに当選し、小当たり遊技にて特定領域39への遊技球の通過が適切になされて大当たりが行われる場合のタイムチャートを示している。すなわち、特図2の抽選を主とした遊技者に有利な状態(大当たりに当選し易い状態)が、通常小当たりへの当選に基づいて終了する状況である。図46に示すように、遊技制御用マイコン81は、特図2の抽選にて通常小当たりに当選すると、小当たり回数が小当たり上限回数に到達したことに応じて、その小当たり当選した図柄変動の開始時に時短状態から非時短状態へと制御する。このとき、遊技制御用マイコン81は、非時短状態へと制御されたことを示す遊技状態指定コマンドを出力する。ただし、演出制御用マイコン91は、非時短状態に係る遊技状態指定コマンドを受信したタイミングで、直ちにモードステータスの更新を行わず、モード変更予定フラグをONする。このため、直ちに演出モードが時短演出モードから通常演出モードへと変更されず、時短演出モードにて小当たり遊技および大当たり遊技が行われる。さらに、演出制御用マイコン91は、非時短状態に係る遊技状態指定コマンドを受信しても、直ちに連荘カウンタのリセットを行わないため、特図2の抽選を主とした遊技者に有利な状態における大当たり回数の適切なカウントがなされる。また、小当たり遊技中に特定領域39へ遊技球が通過(V通過)したことに基づいて大当たり遊技が行われ、大当たり遊技の終了時には、遊技制御用マイコン81は、非時短状態へと制御するとともに、非時短状態へと制御されたことを示す遊技状態指定コマンドを出力する。そして、演出制御用マイコン91は、大当たり遊技の終了に応じて実行される遊技状態設定処理(S2018、図29参照)において遊技状態が変更された場合には、その大当たり遊技の終了に応じて直ちに演出モードが変更される。よって、図46に示すように、大当たり遊技の終了時に時短演出モードから通常演出モードへと変更される。よって、特図1の抽選が主に行われる通常の状態となったことを、通常演出モードにより遊技者に適切に示唆することが可能である。また、お当たり遊技の終了に応じて、連荘カウンタの値に応じたリザルト画像を表示し、連荘カウンタのリセットが行われる。
図47には、時短状態にて小当たりに当選し、小当たり遊技にて特定領域39への遊技球の通過がなされなかった場合のタイムチャートを示している。すなわち、時短小当たりまたは通常小当たりに当選したものの、V非通過であることにより、大当たり遊技が行われずに特図1の抽選が主に行われる通常の状態へと移行する状況である。図47に示すように、遊技制御用マイコン81は、特図2の抽選にて小当たりに当選すると、小当たり回数が小当たり上限回数に到達したことに応じて、その小当たり当選した図柄変動の開始時に時短状態から非時短状態へと制御する。このとき、遊技制御用マイコン81は、非時短状態へと制御されたことを示す遊技状態指定コマンドを出力する。ただし、演出制御用マイコン91は、非時短状態に係る遊技状態指定コマンドを受信したタイミングで、直ちにモードステータスの更新を行わず、モード変更予定フラグをONする。このため、直ちに演出モードが時短演出モードから通常演出モードへと変更されず、時短演出モードにて小当たり遊技が行われる。なお、小当たり遊技中に特定領域39へ遊技球が通過しなかったことにより(V非通過)大当たり遊技は行われれない。よって、遊技制御用マイコン81により遊技状態指定コマンドが出力されることなく、特図1の抽選が主に行われる通常の状態となる。この場合、演出制御用マイコン91は、特図1に係る図柄変動が開始された際には、その図柄変動の開始に応じて、モードステータスの更新を行う。これにより、演出制御用マイコン91は、特図1の抽選が主に行われる状態となった最初の図柄変動の開始に応じて、演出モードを通常演出モードとすることが可能である。すなわち、特図2の抽選を主とした遊技者に有利な状態の終了に応じて適切に、通常演出モードでの演出を実行可能である。また、演出制御用マイコン91は、特図1の抽選が主に行われる状態となった最初の図柄変動の開始に応じて、リザルト画像の表示を行い、連荘カウンタをリセットする。すなわち、特図2の抽選を主とした遊技者に有利な状態の終了に応じた適切なタイミングで、連荘カウンタのリセットが可能である。これにより、連荘カウンタにより、特図2の抽選を主とした遊技者に有利な状態における大当たり遊技の実行回数を、適切にカウント可能である。特図2の抽選を主とした遊技者に有利な状態が終了して客待ちの状態となった場合(演出制御用マイコン91が客待ちコマンドを受信した場合)についても同様である。
9.本形態における演出例
9-1.演出モード
次に、本形態のパチンコ遊技機1における演出例について、図48、図49に基づいて説明する。まず、演出モードについて説明する。演出モードとは、画像表示装置7、スピーカ67、盤ランプ5、及び枠ランプ66等を用いた演出の態様であり、演出モードが異なると、例えば画像表示装置7に表示されるキャラクタやアイテム、背景画像等が異なり、演出図柄8L,8C,8Rを用いた変動演出も演出モードに応じた態様で実行される。
本形態の演出モードには、図48(A)に示す通常の昼の背景画像が表示される昼背景モード、図48(B)に示す夜の背景画像が表示される夜背景モード、が含まれている。
昼背景モード(図48(A))は、非時短状態に応じて設定される演出モードである。つまり、特図1の抽選を主として遊技が進行される状態において設定される演出モードである。
夜背景モード(図48(B))は、時短状態に応じて設定される演出モードである。つまり、特図2の抽選を主として遊技が進行される状態において設定される演出モードである。右打ちにて第2始動口21への入賞を狙って遊技を進行させるため、夜背景モードでは、演出制御用マイコン91は、右打ちにて遊技を行うべき旨を報知する右打ち報知画像GAを表示画面7aの右上部に表示する。また、夜背景モードでは、時短状態の終了時期を示唆するため、演出制御用マイコン91は、時短回数の残り回数を示す残回数表示GB1を表示画面7aの右下部に表示する。残回数表示GB1を、終了時期示唆表示とも言う。
9-2.リザルト演出
次に、リザルト演出について説明する。リザルト演出は、リザルト画像が表示される演出である。前述したように、リザルト画像は、特図2の抽選を主として遊技が進行される状態の終了に応じて表示される。このため、リザルト画像は、特図2の抽選を主として遊技が進行される状態が終了したことを示唆する演出、および、特図1の抽選を主として遊技が進行される状態へと移行したことを示唆する演出として機能する。
図49には、表示画面7aに表示されたリザルト画像RGを示している。リザルト画像RGは、その他の画像(背景画像や演出図柄8L,8C,8R等)よりも前面側に表示される。リザルト画像RGには、特図2の抽選を主として遊技が進行される一連の状態(時短状態へと制御されたときから、非時短状態にて特図1に係る図柄変動が開始される前まで)にて実行された大当たり遊技の回数が含まれている。これにより、遊技者に、特図2の抽選を主として遊技が進行された期間の結果を適切に示すことが可能である。
10.実施形態の効果
以上詳細に説明したように上記の実施形態に係るパチンコ遊技機1は、特別図柄の変動表示および停止表示を伴う図柄変動を実行可能な遊技制御用マイコン81を備えている。また、演出制御用マイコン91は、モードステータスに応じた演出モードに対応した背景画像にて特図変動演出を実行可能であるとともに、連荘カウンタのカウント値に応じてリザルト演出を実行可能である。すなわち、演出制御用マイコン91は、演出基準情報であるモードステータス、連荘カウンタのカウント値に応じて演出を実行可能である。遊技制御用マイコン81は、非時短状態と、時短状態とに制御可能であるとともに、特別図柄を所定の小当たり図柄で停止表示することに応じて小当たり遊技を実行可能である。さらに、遊技制御用マイコン81は、時短状態における、小当たり図柄に係る図柄変動の実行回数が、小当たり上限回数(1回)となることに応じて、時短状態から非時短状態に制御可能である。演出制御用マイコン91は、時短状態から非時短状態へと制御された後、図柄変動が開始されること、または、客待ちが開始されることに応じて、演出基準情報を変更可能である。すなわち、時短状態から非時短状態へと制御された後、所定の特定条件が成立したことに応じて、演出基準情報を変更可能である。そして、小当たり回数が小当たり上限回数となることに応じて時短状態から非時短状態へと制御される本パチンコ遊技機1では、時短状態から非時短状態へと制御された後、小当たり遊技が実行可能である。この小当たり遊技は、特図2の抽選を主として遊技が進行されている状態の一部であり、遊技者には、特図1の抽選を主として遊技が進行される状態よりも有利であると認識されている傾向にある。このため、本実施形態とは異なり、時短状態から非時短状態へと制御された後、直ちにモードステータス等の演出基準情報を変更した場合、時短演出モードよりも遊技者にとって不利であることを示唆する通常演出モードにて小当たり遊技が行われてしまうこととなる。これは、遊技者に違和感を与えてしまう可能性があり、遊技興趣を低下させてしまうおそれがある。これに対し、本実施形態では、時短状態から非時短状態へと制御された後、直ちにモードステータス等の演出基準情報を変更しないことにより、特図2の抽選を主として遊技が進行されている状態の一部である小当たり遊技を、演出基準情報を変更しないまま時短演出モードにて実行可能である。これにより、遊技興趣の低下を抑制可能である。
また上記の実施形態に係る演出制御用マイコン91は、演出モード更新処理(S4404)のステップS5102でYESである場合に実行可能なモード変更予定処理(S5113)にてモード変更予定フラグをONし(S5125)、その後に実行される変動演出開始処理(S4406)にて、モードステータスの更新(S5204)、連荘カウンタのリセット(S5207)を行う。すなわち、演出制御用マイコン91は、時短状態から非時短状態に制御された後に図柄変動が開始されたことに応じて、演出基準情報を変更可能である。さらに、上記の実施形態に係る演出制御用マイコン91は、演出モード更新処理(S4404)のステップS5102でYESである場合に実行可能なモード変更予定処理(S5113)にてモード変更予定フラグをONし(S5125)、その後に受信コマンド解析処理(S4201)にて客待ちコマンドを受信した(S4420でYES)場合に行う客待ちコマンド受信時処理(S4421)にて、モードステータスの更新(S5303)、連荘カウンタのリセット(S5306)を行う。すなわち、演出制御用マイコン91は、時短状態から非時短状態への制御がなされる図柄変動の後、次の図柄変動が開始されないことに応じて演出基準情報を変更可能である。これにより、遊技者にとって違和感のない適切なタイミングで演出基準情報を変更可能である。
また上記の実施形態に係る遊技制御用マイコン81は、時短状態から非時短状態に制御されたことに応じてモード変更予定フラグをONした後に大当たり遊技が行われない場合には、図柄変動が開始されるか、客待ちが開始されるまで、すなわち特定条件が成立するまでは、演出基準情報を変更しない。これにより、小当たり遊技中に通常演出モードに移行してしまうこと等を適切に抑制可能である。
また上記の実施形態に係る演出制御用マイコン91のRAM94は、所定の領域にて連荘カウンタのカウント値を記憶可能である。演出制御用マイコン91は、時短状態から非時短状態に制御されることに応じて、連荘カウンタのカウント値に応じたリザルト演出を実行可能である。そして、演出制御用マイコン91は、時短状態から非時短状態に制御された後、図柄変動または客待ちが開始されたことに応じて、連荘カウンタのカウント値を、初期値である「0」へとリセット可能である。例えば、連荘カウンタのリセットタイミングを、その後の遊技状態が非時短状態へと制御される大当たり遊技後のみとした場合、小当たり遊技における特定領域39への遊技球の通過がなかった際に、連荘カウンタのリセットが行われないこととなる。この場合、特図2の抽選を主として遊技が進行されている状態の後に、一度、特図1の抽選を主として遊技が進行されている状態へと移行し、その後に再度、特図2の抽選を主として遊技が進行されている状態となったときに、連荘カウンタのカウント値が引継がれてしまう。そして、連荘カウンタのカウント値を引き継いだ状態で開始された、特図2の抽選を主として遊技が進行されている状態の終了時のリザルト演出において、連荘カウンタのカウント値が引き継がれてカウントされていたことにより、遊技者が違和感を感じてしまう可能性がある。これに対し、本実施形態では、小当たり遊技における特定領域39への遊技球の通過がなかった際にも、遊技者にとって違和感のないリザルト演出を実行可能である。
11.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記実施形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記実施形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
例えば、上記実施形態における小当たり上限回数は、単なる一例であり、1以上であればよく、1に限定されるわけではない。時短回数についても同様に、上記実施形態で記載した回数に限定されるわけではない。
また例えば、上記実施形態では、演出基準情報であるモードステータスに応じて背景画像を変更することを主に説明した。しかし、モードステータスにより演出図柄等の他の演出要素を変更することとしてもよい。また例えば、上記実施形態では、演出基準情報である連荘カウンタのカウント値に応じてリザルト演出を行うこととして説明した。しかし、リザルト演出には、その他の情報、例えば、特図2の抽選を主として遊技が進行されている状態において獲得された賞球総数や、所定の演出が行われた回数等を示す画像を含めてもよい。この場合、リザルト演出にて表示する情報をカウントするカウンタを演出制御用マイコン91のRAM94に設けておけばよい。また、リザルト演出では、必ずしもカウント値そのものを表示する態様ではなく、カウント値に応じた評価について示すこととしてもよい。また、演出基準情報の中には、連荘カウンタのように、特図2の抽選を主として遊技が進行されている状態が終了したことに応じて初期化されるものと、特図2の抽選を主として遊技が進行されている状態が終了しても初期化されないものとがあってもよい。すなわち、例えば、パチンコ遊技機1の電源がOFFされたことに応じて初期化される演出基準情報があってもよい。また例えば、時短状態から非時短状態へと制御された場合、右打ち報知画像GAについても、モードステータスの変更および連荘カウンタのリセットがなされるタイミングで非表示とすることとしてもよい。さらには、時短状態から非時短状態へと制御された場合、特図1の抽選を主とした状態となるため、遊技球を第1始動口20へと入球させるべく、モードステータスの変更および連荘カウンタのリセットがなされるタイミングで、左打ちを指示する画像を表示させることとしてもよい。
また例えば、上記実施形態では、特図1の抽選では小当たりに当選しないこととして説明したが、特図1の抽選でも小当たりに当選することが可能な構成であってもよい。この場合、特図1の抽選で当選可能な小当たりとしては、特定領域39への通過(V通過)が発生しない予定のV非通過小当たり、V通過が可能なV通過小当たりの両方、あるいはどちらか一方のみでもよい。また例えば、特図2の抽選で当選可能な小当たりとして、V非通過小当たりを設けることとしてもよい。また例えば、上記実施形態で説明した時短回数は、単なる一例であり、遊技に支障をきたさない範囲で適宜変更可能である。また例えば、上記実施形態では、特図1の抽選において特殊ハズレ(時短ハズレ:ハズレ図柄B)に当選できる構成として説明したが、特図1では、このハズレ図柄Bのような特殊ハズレ(時短ハズレ)を設けず、ハズレ図柄Aのような通常ハズレのみを設けることとしてもよい。特図2の抽選についても同様である。
また例えば、上記実施形態では、特図1に係るハズレ図柄の種別および特図2に係るハズレ図柄の種別としてそれぞれ、通常ハズレのものと特殊ハズレ(時短ハズレ)のものとを1つずつ、設けた例について説明した。しかし、例えば、特図1に係るハズレ図柄の種別および特図2に係るハズレ図柄の種別の少なくとも一方について、特殊ハズレのものを複数、設けることとしてもよい。そして、複数の特殊ハズレを設ける場合には、例えば、複数の特殊ハズレごとに、各特殊ハズレに基づいて設定される時短回数を異なる回数とするなど、遊技者が有利となる程度が異なる構成とすればよい。また、特図1に係るハズレ図柄の種別および特図2に係るハズレ図柄の種別の一方、または両方に、特殊ハズレ図柄を設けない構成であってもよい。
また上記実施形態では、特図2の抽選に基づくV通過可の小当たり遊技では、正しく遊戯している限り必ずV通過が可能であるように第2大入賞口35(開閉部材37)の開放制御や振分部材71の作動制御が行われる構成とした。これに対して、V通過可の小当たり遊技では、V通過することもあるがV通過しないこともあるような第2大入賞口35の開放制御や振分部材71の作動制御が行われる構成(つまり振分部材71が通過許容状態をとっているタイミングと第2大入賞口35への入賞タイミングがうまく合えば特定領域39への通過が生じるが、合わなければ特定領域39への通過が生じない構成)としてもよい。
また上記実施形態では、大当たり乱数を用いた判定の結果がハズレであり、図柄種別乱数を用いた判定の結果がハズレ図柄B、Dである場合に、大当たり遊技を実行することなく時短状態に制御する構成とした。これに対して、時短状態に制御するか否かの判定(時短判定)のための乱数(時短乱数)を別途取得することとし、特別図柄の変動表示の開始前に、時短乱数を用いて時短判定を行う構成としてもよい。この場合でも、時短判定は、上記の実施形態と同様に、図柄変動にて、時短状態から非時短状態へと制御した後に行うこととすればよい。
また上記実施形態では、遊技制御用マイコン81は、時短状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数(時短回数)について、特図2の変動表示だけをカウントすることとした。しかし、例えば、特図1の変動表示だけをカウント対象とした特図1上限実行回数や、特図2の変動表示だけをカウント対象とした特図2上限実行回数を設け、いずれかの回数が満たされると時短状態が終了するように構成してもよい。また例えば、特図1の変動表示および特図2の変動表示を合算してカウントし、その合算値が合算上限実行回数に到達すると時短状態が終了するように構成してもよい。この場合、演出制御用マイコン91についても、遊技制御用マイコン81と同様にカウントするものとすればよい。
また上記実施形態では、特図1の抽選に基づいて大当たり遊技が実行された場合よりも、特図2の抽選に基づいて大当たり遊技(2種大当たり遊技を含む)が実行された場合の方が、遊技者が獲得可能な特典が大きい構成としたが、逆若しくは同じであってもよい。なお、遊技者が獲得可能な特典には、大当たり遊技において獲得可能な賞球の量や、大当たり遊技後の遊技状態に関する各種の設定(時短状態に制御されるか否かや、時短状態に制御された場合の時短回数など)が含まれる。
また上記実施形態では、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得する乱数(判定情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たり又は小当たりか否か、大当たり図柄、小当たり図柄、ハズレ図柄の種別、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
12.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<手段A>
手段A1に係る発明は、
識別情報(特別図柄)の変動表示および停止表示を伴う図柄変動を実行可能である遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)と、
演出基準情報(モードステータス、連荘カウンタの値)に応じて所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備える遊技機であって、
前記遊技制御手段は、
通常遊技状態(非時短状態)と、前記通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態(時短状態)とに制御可能であり、
前記識別情報を小当たり態様(小当たり図柄)で停止表示することに応じて小当たり遊技を実行可能であり、
前記特定遊技状態における、前記小当たり態様に係る前記図柄変動の実行回数が特定回数(小当たり上限回数)となることに応じて、前記特定遊技状態から前記通常遊技状態に制御可能であり、
前記演出実行手段は、
前記特定遊技状態から前記通常遊技状態に制御された後、所定の特定条件が成立したことに応じて、前記演出基準情報を変更可能であることを特徴とする遊技機である。
従来より、遊技機における演出は、所定のテーマや主体となるモチーフを定める等、演出の態様を定めて行われていることがある。例えば、特開2019-177297号公報には、演出の態様をそれぞれ異なるものとした複数の演出モードを持ち、遊技状態に応じて演出モードを切り替え可能な遊技機が記載されている。しかしながら、遊技状態に応じた演出態様で演出を実行可能な遊技機については、高い遊技興趣を実現するために改善の余地があった。すなわち、遊技状態に忠実な演出を行うと、かえって遊技興趣が低下してしまう可能性があった。そして、本構成の遊技機は、特開2019-177297号公報に記載の遊技機に対して、「演出実行手段は、特定遊技状態から通常遊技状態に制御された後、所定の特定条件が成立したことに応じて、演出基準情報を変更可能である」という点で相違している。これにより、例えば、特定遊技状態から通常遊技状態へと制御された状態であっても、遊技者にとっては有利である状況が継続している場合等に、直ちに通常遊技状態に応じた演出基準情報へと変更しないことなどが可能である。これにより、遊技者にとって違和感のない態様での演出が可能となる。よって、本構成の遊技機は、「遊技興趣の低下を抑制可能である」という課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
手段A2に係る発明は、手段A1に記載の遊技機であって、
前記特定条件は、前記特定遊技状態から前記通常遊技状態に制御された後に前記図柄変動が開始されたことに応じて成立することを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機では、特定遊技状態から通常遊技状態に制御された後、通常遊技状態にて図柄変動が開始されたときに演出基準情報を変更可能である。よって、遊技者にとって違和感のないタイミングで演出基準情報を変更可能である。
手段A3に係る発明は、手段A1または手段A2に記載の遊技機であって、
前記特定条件は、前記特定遊技状態から前記通常遊技状態への制御がなされる前記図柄変動の後、次の前記図柄変動が開始されないことに応じて成立することを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機では、特定遊技状態から通常遊技状態に制御された後、図柄変動が開始されないときに演出基準情報を変更可能である。よって、遊技者にとって違和感のないタイミングで演出基準情報を変更可能である。
手段A4に係る発明は、手段A1から手段A3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記特定遊技状態から前記通常遊技状態に制御された後、前記特定条件が成立するまでは、前記演出基準情報を変更しないことがあることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機では、遊技者にとって違和感のあるタイミングでの演出基準情報の変更を抑制可能である。
手段A5に係る発明は、手段A1から手段A4までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出基準情報には、所定期間(特図2の抽選を主とした遊技者に有利な状態)における遊技の結果の情報である特定情報(連荘カウンタの値)が含まれており、
前記特定情報を記憶可能な記憶手段(RAM94)を有し、
前記演出実行手段は、
前記特定遊技状態から前記通常遊技状態に制御されることに応じて、前記特定情報に応じた特定情報演出(リザルト演出)を実行可能であり、
前記特定遊技状態から前記通常遊技状態に制御された後、前記特定条件が成立したことに応じて、前記特定情報を初期化可能(連荘カウンタの値をリセット可能)であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機では、遊技者が有利であると認識する期間における遊技の結果を、適切なタイミングで初期化することが可能である。よって、その期間について違和感のない特定情報演出を実行可能である。
1…パチンコ遊技機
7…画像表示装置
7a…表示画面
39…特定領域
81…遊技制御用マイコン
91…演出制御用マイコン

Claims (2)

  1. 識別情報の変動表示および停止表示を伴う図柄変動を実行可能である遊技制御手段と、
    演出基準情報に応じて所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備える遊技機であって、
    前記遊技制御手段は、
    通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態とに制御可能であり、
    前記識別情報を小当たり態様で停止表示することに応じて小当たり遊技を実行可能であり、
    前記小当たり遊技中に遊技球が所定の特定領域を通過したことに応じて大当たり遊技を実行可能であり、
    前記特定遊技状態における、前記小当たり態様に係る前記図柄変動の実行回数が特定回数となることに応じて、前記特定遊技状態から前記通常遊技状態に制御可能であり、
    前記演出実行手段は、
    前記特定遊技状態から前記通常遊技状態に制御された後、前記大当たり遊技が行われない場合には、複数の特定条件のうちのいずれかひとつが成立したことに応じて、前記演出基準情報を変更可能であり、
    前記特定遊技状態から前記通常遊技状態に制御された後、前記大当たり遊技が行われる場合には、当該大当たり遊技の終了に応じて前記演出基準情報を変更可能であり、
    前記特定条件には、前記特定遊技状態から前記通常遊技状態に制御された後に前記図柄変動が開始されたことに応じて成立する第1特定条件と、前記特定遊技状態から前記通常遊技状態への制御がなされる前記図柄変動の後、次の前記図柄変動が開始されないことに応じて成立する第2特定条件とがあることを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機であって、
    前記演出基準情報には、所定期間における遊技の結果の情報である特定情報が含まれており、
    前記特定情報を記憶可能な記憶手段を有することを特徴とする遊技機。
JP2021022639A 2021-02-16 2021-02-16 遊技機 Active JP7285580B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021022639A JP7285580B2 (ja) 2021-02-16 2021-02-16 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021022639A JP7285580B2 (ja) 2021-02-16 2021-02-16 遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022124791A JP2022124791A (ja) 2022-08-26
JP7285580B2 true JP7285580B2 (ja) 2023-06-02

Family

ID=82941680

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021022639A Active JP7285580B2 (ja) 2021-02-16 2021-02-16 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7285580B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016146964A (ja) 2015-02-12 2016-08-18 タイヨーエレック株式会社 遊技機
JP2016202641A (ja) 2015-04-23 2016-12-08 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2018099298A (ja) 2016-12-20 2018-06-28 株式会社ニューギン 遊技機
JP2018108253A (ja) 2016-12-31 2018-07-12 株式会社三洋物産 遊技機

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016146964A (ja) 2015-02-12 2016-08-18 タイヨーエレック株式会社 遊技機
JP2016202641A (ja) 2015-04-23 2016-12-08 サミー株式会社 ぱちんこ遊技機
JP2018099298A (ja) 2016-12-20 2018-06-28 株式会社ニューギン 遊技機
JP2018108253A (ja) 2016-12-31 2018-07-12 株式会社三洋物産 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022124791A (ja) 2022-08-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7190178B2 (ja) 遊技機
JP2022006798A (ja) 遊技機
JP2023016615A (ja) 遊技機
JP2022006800A (ja) 遊技機
JP2023016614A (ja) 遊技機
JP7292734B2 (ja) 遊技機
JP7335626B2 (ja) 遊技機
JP7285580B2 (ja) 遊技機
JP6119082B2 (ja) 遊技機
JP7320818B2 (ja) 遊技機
JP2022124793A (ja) 遊技機
JP2021164673A (ja) 遊技機
JP7181629B2 (ja) 遊技機
JP7266884B2 (ja) 遊技機
JP7266885B2 (ja) 遊技機
JP7251807B2 (ja) 遊技機
JP7217534B2 (ja) 遊技機
JP2022164970A (ja) 遊技機
JP2022167277A (ja) 遊技機
JP7146276B2 (ja) 遊技機
JP7125149B2 (ja) 遊技機
JP7207755B2 (ja) 遊技機
JP2023018393A (ja) 遊技機
JP7323187B2 (ja) 遊技機
JP7442161B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230418

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230516

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7285580

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150