JP7251807B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来より、パチンコ遊技機には、始動口(入球口)に遊技球が入球することに伴って表示部に保留アイコンを表示させるものがある。例えば、下記の特許文献1に記載のパチンコ遊技機では、始動口に遊技球が入球することに伴って表示部に通常の表示態様とは異なる特殊な表示態様の保留アイコン(保留表示)を表示させることで、遊技者に期待度を示唆する。
特開2018-161309号公報
しかしながら、保留表示を表示可能な遊技機については、遊技興趣の高めるために未だ改善の余地がある。
本発明に係る遊技機は、
入球口への遊技球の入球に基づいて、当たり判定処理による判定結果が特定結果である場合に、大当たり遊技を実行可能な遊技制御手段と、
前記当たり判定処理の実行が保留されていることを示す保留表示を表示可能な演出制御手段と、を備えた遊技機において、
前記入球口には、第1入球口と、前記第1入球口と異なる第2入球口とがあり、
前記遊技制御手段は
前記当たり判定処理による判定結果が前記特定結果と異なる非特定結果となった非特定回数が所定回数に到達することに応じて、通常遊技状態よりも前記第2入球口に入球し易い特定の入球容易状態に制御可能とし、
前記演出制御手段は、
前記非特定回数が前記所定回数に到達されるまでの残り回数が特定回数になると、前記非特定回数が前記所定回数に到達されることを示唆する特殊表示態様の保留表示を表示可能とし
前記残り回数が前記特定回数になると、所定位置に特定画像を表示可能とし、
前記特定画像と前記特殊表示態様の保留表示との表示中に、前記当たり判定処理が実行されると、前記特殊表示態様の保留表示を前記所定位置に向かって移動させることを可能とする、
ことを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、遊技興趣を高めることが可能である。
本発明の一実施形態に係る遊技機の正面図である。 同遊技機が備える第2大入賞装置等を示す概略正面図である。 図1に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)大当たり判定テーブルである。(B)大当たり図柄種別判定テーブルである。(C)小当たり図柄種別判定テーブルである。(D)ハズレ図柄種別判定テーブルである。(E)リーチ判定テーブルである。 大当たり図柄種別及び小当たり図柄種別の判定テーブルであり、大当たり及び小当たりの種類を説明する表である。 (A)非時短状態用のハズレ図柄種別の判定テーブルである。(B)時短状態用のハズレ図柄種別判定テーブルである。 時短付与回数到達用時短設定テーブルである。 (A)普通図柄当たり判定テーブルである。(B)普通図柄変動パターン判定テーブルである。(C)電チューの開放パターン決定テーブルである。 非時短状態用の特図変動パターン判定テーブルである。 時短状態用の特図変動パターン判定テーブルである。 始動入賞コマンドの特定テーブルである。 (A)非時短状態用の変動演出パターン判定テーブルである。(B)時短残り回数が2以上である時短状態用の変動演出パターン判定テーブルである。(C)時短残り回数が1である時短状態用の変動演出パターン判定テーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 センサ検出処理のフローチャートである。 ゲート通過処理のフローチャートである。 普通動作処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 大当たり判定処理のフローチャートである。 変動パターン選択処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 遊技状態管理処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理1(大当たり遊技)のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当たり遊技)のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当たり遊技)のフローチャートである。 振分部材制御処理のフローチャートである。 特定領域センサ検出処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 始動入賞処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 演出モード切替処理のフローチャートである。 変動演出パターン選択処理のフローチャートである。 表示態様変更処理のフローチャートである。 ゴール演出実行処理のフローチャートである。 変動演出終了処理のフローチャートである。 演出モード指定処理のフローチャートである。 第1実施形態に係る遊技機の遊技フローを説明する図である。 第1実施形態の時短状態における最後の特図抽選にて時短状態へと制御される場合を示すタイムチャートである。 (A)第1実施形態の昼背景モードの背景画像を示す図である。(B)第1実施形態の昼背景モードの演出図柄を説明するための図である。 (A)第1実施形態の夜背景モードの背景画像を示す図である。(B)第1実施形態の夜背景モードの演出図柄を説明するための図である。 第1実施形態の変動演出におけるバトルリーチの具体例を示す図である。 第1実施形態の変動演出における時短突入演出の具体例を示す図である。 第1実施形態のリザルト演出の具体例を示す図である。 第1実施形態の変動演出の一例を示す図である。 第1実施形態の変動演出の一例を示す図である。 第1実施形態のハズレ図柄が停止表示されたことに応じて時短状態へと制御される場合を示すタイムチャートである。 第1実施形態の変動演出の一例を示す図である。 第1実施形態の変更例の変動演出の一例を示す図である。
1.遊技機の構造
本発明の一実施形態(以下、第1実施形態とも称する)に係るパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。図1に示すように、本形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠50のうちの前面枠51には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63およびセレクトボタン64(図1中の一点鎖線内の平面図参照)が設けられている。また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66およびスピーカ67が設けられている。
遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤ランプ5(図5参照)が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎ(図示せず)が突設されている。
また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置7が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示(可変表示)に同期した演出図柄(装飾図柄)8L,8C,8Rの変動表示を行う演出図柄表示領域がある。演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの表示領域からなる。左の表示領域には左演出図柄8Lが表示され、中の表示領域には中演出図柄8Cが表示され、右の表示領域には右演出図柄8Rが表示される。演出図柄はそれぞれ、例えば「1」~「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置7は、左、中、右の演出図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図3参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。また小当たりに当選した場合には「246」などの予め定めたチャンス目で演出図柄を停止表示する。また、はずれ(通常ハズレ)であった場合には「263」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者にとっては遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、演出図柄8L,8C,8Rの表示領域の位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。また、各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組み合わせを停止表示するかは任意に変更可能であり、小当たり当選時にバラケ目で演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
画像表示装置7は、上記のような演出図柄を用いた演出図柄変動演出(「装飾図柄変動演出」や単に「変動演出」とも言う)のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示する。なお演出図柄変動演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部11へ遊技球を流出させるワープ部12が設けられている。さらにセンター装飾体10の上部には、文字や図形等を表した装飾部材13が配されている。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口20(「第1入球口」の一例)を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20を、第1始動入賞口や固定入球口、第1入球口ともいう。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また第1始動口20の右上方には、第2始動口21(「第2入球口」の一例)を備える普通可変入賞装置(いわゆる電チュー)22が設けられている。第2始動口21を第2始動入賞口や可変入球口、第2入球口ともいう。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
電チュー22は、前後に進退可能な可動部材(入球口開閉部材)23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。可動部材23は、電チューソレノイド24(図4参照)により駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開いているとき(つまり可動部材23が開状態をとっているとき)だけ遊技球が入球可能となる。すなわち、可動部材23が閉じているとき(つまり可動部材23が閉状態をとっているとき)には遊技球が入球不可能となっている。なお、第2始動口21は、可動部材23が閉じているときには開いているときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉じているときに完全に入球不可能となるものでなくてもよい。
また、遊技領域3における第1始動口20の下方には、第1大入賞口(他の特別入賞口)30を備えた第1大入賞装置(第1特別可変入賞装置、他の特別入賞手段)31が設けられている。第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(他の特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図4参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の右方には、第2大入賞口(特別入賞口に相当)35を備えた第2大入賞装置(第2特別可変入賞装置、特別入賞手段)36が設けられている。第2大入賞装置36は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(特別入賞口開閉部材に相当)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、前後に進退する進退式のものであり、第2大入賞口ソレノイド38(図4参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
より詳細には、図2に示すように、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35を通過した遊技球が通過可能な特定領域(V領域)39および非特定領域70が形成されている。なお、第2大入賞装置36において、特定領域39および非特定領域70の上流には、第2大入賞口35への遊技球の入賞を検知する第2大入賞口センサ35aが配されている。また、特定領域39には、特定領域39への遊技球の通過を検知する特定領域センサ39aが配されている。また、非特定領域70には、非特定領域70への遊技球の通過を検知する非特定領域センサ70aが配されている。また、第2大入賞装置36は、第2大入賞口35を通過した遊技球を特定領域39または非特定領域70のいずれかに振り分ける振分部材71と、振分部材71を駆動する振分部材ソレノイド73とを備えている。なお、振分部材71は、振分部材ソレノイド73の通電時には、遊技球を特定領域39に振り分ける第1の状態(通過許容状態)をとり、振分部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非特定領域70に振り分ける第2の状態(通過阻止状態)をとる。
振分部材71は、図2に二点鎖線で示すように、振分部材ソレノイド73の通電時には、特定領域39への遊技球の通過を許容する通過許容状態にある。振分部材71が通過許容状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと特定領域39を通過する。この遊技球のルートを第1のルートという。
また振分部材71は、図2に破線で示すように、振分部材ソレノイド73の非通電時には、特定領域39への遊技球の通過を妨げる通過阻止状態にある。振分部材71が通過阻止状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと振分部材71上を転動して非特定領域70を通過する。この遊技球のルートを第2のルートという。
なお本パチンコ遊技機1では、特定領域39への遊技球の通過は、後述の大当たり遊技の実行契機となっている。つまり本形態では、特定領域39への遊技球の通過の有無によっても大当たり抽選を行っている。上述の第1特別図柄の抽選又は第2特別図柄の抽選により当選する大当たりを1種大当たりといい、特定領域39への遊技球の通過によって当選する大当たりを2種大当たりという。また、1種大当たりに当選して実行される大当たり遊技を1種大当たり遊技といい、2種大当たりに当選して実行される大当たり遊技を2種大当たり遊技という。また、1種大当たりを直撃大当たりともいう。なお、大当たりが、「特定結果」に相当する。
また図1に示すように、遊技領域3における第2始動口21の上方には、遊技球が通過可能なゲート28が設けられている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。
さらに遊技領域3の左下部には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口6が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1始動口20と、第1大入賞装置31と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1始動口20への入賞を狙う。
一方、第2流路R2上には、ゲート28と、電チュー22と、第2大入賞装置36と、第1大入賞装置31と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、ゲート28への通過、電チュー22に係る第2始動口21、第1大入賞口30、又は第2大入賞口35への入賞を狙う。
なお本形態では、ゲート28と、電チュー22と、第2大入賞装置36とはユニット化されており、1つの構造体として遊技盤2に対して着脱可能となっている。また、固定入賞装置19と第1大入賞装置31とはユニット化されており、1つの構造体として遊技盤2に対して着脱可能となっている。
また図1および図3に示すように、遊技盤2の右下部には表示器類40が配置されている。表示器類40には、第1特別図柄(識別図柄の一例、特図1ともいう)を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄(識別図柄の一例、特図2ともいう)を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄(普図)を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、及び、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43bが含まれている。第1特図保留を特図1保留とも言い、第2特図保留を特図2保留とも言う。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄(特図)ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄(識別情報)を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり停止態様(特定の停止態様)の特別図柄(大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種別(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技が行われる。また、停止図柄が予め定めた小当たり停止態様の特別図柄(小当たり図柄)である場合には、停止表示された小当たり図柄の種別(つまり当選した小当たりの種類)に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる小当たり遊技が行われる。なお、大当たり遊技及び小当たり遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
具体的には特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、小当たり(後述の複数種類の小当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「●●●●○○●●」というように左から5,6番目にあるLEDが点灯した小当たり図柄を表示する。また、ハズレ(後述の複数種類のハズレのうちの一つ)である場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。なお、ハズレ図柄の一つとして全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど、適宜変更可能である。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20、第2始動口21への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(入球取得情報、判定情報)は、特図保留記憶部85(図4参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部85a(図4参照)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部85b(図4参照)に記憶される。特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値(上限個数、上限記憶数、上限保留数)は第1特図保留記憶部85a、第2特図保留記憶部85bともに「4」となっている。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20や第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bはそれぞれ4個のLEDで構成されている。特図保留表示器43は、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図3参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど、適宜変更可能である。
なお本パチンコ遊技機1は、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中にゲート28への通過があった場合には、その通過に基づく普通図柄乱数の取得を行わない構成である。すなわち、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)を記憶しない構成である。なお、普図保留をRAM84(図4参照)内の所定の記憶領域に所定の上限数(例えば「4」)まで記憶可能な構成としてもよい。この場合、RAM84に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。またこの場合、普図保留の記憶数を表示する普図保留表示器を設けるとよい。
2.遊技機の電気的構成
次に図4及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図4及び図5に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部99を構成する。なお、サブ制御部99は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7や盤ランプ5、枠ランプ66、スピーカ67、盤可動体15等)を用いた各種の演出を制御可能であればよい。
またパチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板150は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板150には、バックアップ電源回路151が設けられている。バックアップ電源回路151は、本パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給する。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板150には、電源スイッチ155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしてもよい。
また電源基板150には、後述する遊技制御用マイコン81(遊技制御手段)のRAM84に記憶されている情報をCPU82にクリアさせるためのRAMクリアスイッチ(RAMクリア操作手段)152が設けられている。なお、RAMクリアスイッチ152は、本パチンコ遊技機1の裏側に配置された電源基板150上に設けられている。そのため、遊技機枠50を開放可能な遊技場の従業員等でなければ、RAMクリアスイッチ152を操作することはできない。即ち、RAMクリアスイッチ152は、実質的に遊技者による操作が不可能な操作手段といえる。なお、RAMクリアスイッチ152は、タクトスイッチであり、RAMクリアスイッチ152が押下操作されると、RAMクリアスイッチ152がONであることを示す検出信号が遊技制御用マイコン81に入力される。RAMクリアスイッチ152が押されている状態をRAMクリアスイッチ152のON状態といい、RAMクリアスイッチ152が押されていない状態をRAMクリアスイッチ152のOFF状態という。
図4に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)87が含まれている。なお、ROM83は外付けであってもよい。RAM84には、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85a、第2特図保留記憶部85b)が設けられている。
また主制御基板80には、図4に示すように、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ70a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられて特定領域39を通過した遊技球を検出するものである。非特定領域センサ70aは、第2大入賞口35内の非特定領域70に設けられて非特定領域70を通過した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、普通入賞口27内にそれぞれ設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および振分部材ソレノイド73が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動するものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するものである。振分部材ソレノイド73は、第2大入賞装置36の振分部材71を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43aが接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球や貸球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図5に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91(演出制御手段)には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)97が含まれている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
RAM94には、保留抽選情報を含む始動入賞コマンドを記憶する始動入賞コマンド保留記憶部が設けられる。保留抽選情報には、主制御基板80の特図保留記憶部85に記憶される各乱数に基づく情報が含まれる。始動入賞コマンド保留記憶部はさらに、第1特図保留に基づく第1始動入賞コマンドを記憶する第1始動入賞コマンド保留記憶部と、第2特図保留に基づく第2始動入賞コマンドを記憶する第2始動入賞コマンド保留記憶部と、が設けられる。この他、RAM94には、普図保留の情報を含むコマンドを記憶する記憶部が設けられても良い。
詳細には、第1始動入賞コマンド保留記憶部および第2始動入賞コマンド保留記憶部は、それぞれ特図保留の上限数に対応する記憶領域が設けられている。パチンコ遊技機1では、特図保留の上限数に合わせて、第1始動入賞コマンド保留記憶部には4つの記憶領域が設けられ、第2始動入賞コマンド保留記憶部にも4つの記憶領域が設けられる。さらに各記憶領域には、複数の小領域が設けられている。具体的にパチンコ遊技機1では、始動口の入賞に基づいて特定される始動入賞コマンドと、保留アイコンHA(保留表示)の表示態様を示すデータと、始動入賞コマンドを受信する度にカウントアップされる受信カウンタ値と、を各小領域に記憶する。受信カウンタは、入賞順を管理するために用いられる。
また図5に示すように、サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAM104は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの発光態様を決める発光データ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光データに従って枠ランプ66や盤ランプ5などのランプの発光を制御する。なお、発光データの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された盤可動体15を動作させる。なお盤可動体15は、図1では図示を省略したが、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。詳細には演出制御用マイコン91は、盤可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って盤可動体15の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。なお、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や盤可動体15の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
またサブ制御基板90には、演出ボタン検出スイッチ(SW)63a及びセレクトボタン検出スイッチ64aが接続されている。演出ボタン検出スイッチ63aは、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。演出ボタン63が押されると演出ボタン検出スイッチ63aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。また、セレクトボタン検出スイッチ64aは、セレクトボタン64(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。セレクトボタン64が押されるとセレクトボタン検出スイッチ64aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。
なお図4及び図5は、あくまで本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明するための機能ブロック図であり、図4及び図5に示す基板だけが設けられているわけではない。主制御基板80を除いて、図4及び図5に示す何れか複数の基板を1つの基板として構成しても良く、図4及び図5に示す1つの基板を複数の基板として構成しても良い。
3.遊技機における主な遊技
次に、パチンコ遊技機1により行われる主な遊技について説明する。パチンコ遊技機1は、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて、特図関係乱数を取得する。特図関係乱数には、図6(A)に示すように、大当たり乱数、図柄種別乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数がある。大当たり乱数は、大当たりの当否判定や小当たりの当否判定に用いられる。大当たり乱数は、0~65535までの範囲で値をとる。図柄種別乱数は、大当たり図柄の種別判定や小当たり図柄の種別判定、ハズレ図柄の種別判定に用いられる。図柄種別乱数は、0~199までの範囲で値をとる。
また、リーチ乱数は、当否判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。リーチ乱数は、0~255までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0~99までの範囲で値をとる。なお、乱数を判定情報とも言う。
また、パチンコ遊技機1は、ゲート28への遊技球の通過に基づいて、図6(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)を取得する。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0~65535までの範囲で値をとる。
パチンコ遊技機1は、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得した大当たり乱数を、図7(A)に示す大当たり判定テーブルに従って判定することにより、大当たりか否か、及び、小当たりか否かを決定する。図7(A)に示すように、第1始動口20への入賞に基づく第1特別図柄(特図1)の抽選と、第2始動口21への入賞に基づく第2特別図柄(特図2)の抽選とでは、大当たりの当選確率は同じであるが、小当たりの当選確率は異なっている。具体的には、特図2の抽選の方が、特図1の抽選よりも小当たりに当選し易くされている。なお、本形態では、特図2の抽選では、大当たりよりも小当たりに当選し易い構成となっている。
パチンコ遊技機1は、大当たり当選と判定した場合、図柄種別乱数を、図7(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、大当たり図柄の種別を決定する。本形態では、特図1の抽選では、100%の割合で、「特図1_大当たり図柄A」に決定する。一方、特図2の抽選では、100%の割合で、「特図2_大当たり図柄B」に決定する。なお、当選した大当たり図柄の種別が異なると、1種大当たり遊技における大入賞口の開放パターン等が異なることがある。
またパチンコ遊技機1は、小当たり当選と判定した場合、図柄種別乱数を、図7(C)に示す小当たり図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、小当たり図柄の種別を決定する。特図2の抽選では、100%の割合で、「特図2_小当たり図柄a」に決定する。なお、本形態では小当たり図柄の種別は1つであるが、小当たり図柄の種別が複数ある場合、当選した小当たり図柄の種別が異なると、2種大当たり遊技における大入賞口の開放パターンが異なることとしてもよい。また、当選した小当たり図柄の種別により、小当たり遊技や、大当たり遊技後の遊技状態に関する設定を異なることとしてもよい。
またパチンコ遊技機1は、大当たりにも小当たりにも当選していないと判定した場合(つまりハズレと判定した場合)、図柄種別乱数を、図7(D)に示すハズレ図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、ハズレ図柄の種別を決定する。特図1の抽選では、99.5%の割合で、「特図1_ハズレ図柄A」に決定し、0.5%の割合で、「特図1_ハズレ図柄B」に決定する。一方、特図2の抽選では、90%の割合で、「特図2_ハズレ図柄C」に決定し、10%の割合で、「特図2_ハズレ図柄D」に決定する。ハズレ図柄の種別の違いは、ハズレ図柄が停止表示された後の遊技状態に関する設定に影響を与えることがある。なお、この点については後述する。
またパチンコ遊技機1は、ハズレ(後述の通常ハズレ)と判定した場合、リーチ乱数を、図7(E)に示すリーチ判定テーブルに従って判定することにより、変動演出において演出図柄8L,8C,8Rをリーチにするか否かを決定する。リーチ有りと判定される確率は、遊技状態が後述の時短状態(特定遊技状態)であるか否かによって異なっている。本形態では、時短状態でないときの方が、時短状態であるときよりも、リーチ有りと判定される確率が高い。
次に、大当たりの種類、小当たりの種類、ハズレの種類について、図8及び図9に基づいて詳細に説明する。上述したように、特別図柄抽選(特図1の抽選や特図2の抽選)の結果には、「大当たり」、「小当たり」、「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。大当たり図柄には、「特図1_大当たり図柄A」、「特図2_大当たり図柄B」がある。また、「小当たり」のときには、特別図柄表示器41に「小当たり図柄」が停止表示される。小当たり図柄には、「特図2_小当たり図柄a」がある。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。ハズレ図柄には、「特図1_ハズレ図柄A」、「特図1_ハズレ図柄B」、「特図2_ハズレ図柄C」、「特図2_ハズレ図柄D」がある。
特別図柄抽選にて大当たりに当選すると、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技」が実行される。小当たりに当選すると、停止表示された小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる「小当たり遊技」が実行される。そして、小当たり遊技の実行中に第2大入賞口35内の特定領域39に遊技球が進入すると、当選している小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技」が実行される。特別図柄抽選の結果が大当たり当選であることに基づいて実行される大当たり遊技を1種大当たり遊技と称し、特定領域39への通過に基づいて実行される大当たり遊技を2種大当たり遊技と称する。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
また小当たり遊技は、本形態では、第2大入賞口35を開放する小当たり開放遊技と、小当たり開放遊技が開始される前のオープニング(開放前インターバル)と、小当たり開放遊技が終了した後のエンディング(閉鎖後インターバル)とを含んでいる。
特別図柄抽選の結果、大当たりに当選すると(つまり1種大当たりに当選すると)、第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(1種大当たり遊技)が実行される。本形態では図8に示すように、第1特別図柄(特図1)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示される大当たり図柄)の種別と、第2特別図柄(特図2)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示される大当たり図柄)の種別とは、ともにそれぞれ1種類である。具体的には特図1の抽選では、「特図1_大当たり図柄A」に当選する可能性がある。また特図2の抽選では、「特図2_大当たり図柄B」に当選する可能性がある。
図8に示すように、「特図1_大当たり図柄A」は4R(ラウンド)大当たりであり、1Rあたりの第1大入賞口30の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。「大当たり図柄A」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、後述の「時短状態」である。そして、「大当たり図柄A」に基づく時短状態では、時短回数が1回に設定される。時短回数とは、時短状態において実行可能な、特別図柄の変動表示および停止表示を伴う図柄変動の上限実行回数である。なお、遊技状態の詳細については後述する。
また、「特図2_大当たり図柄B」は、10R大当たりであり、1Rあたりの第1大入賞口30の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。「大当たり図柄B」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、後述の「時短状態」である。そして、「大当たり図柄A」に基づく時短状態では、時短回数が6回に設定される。
また特別図柄抽選の結果、小当たりに当選すると、第2大入賞口35を1回開放させる小当たり遊技が実行される。小当たり遊技によって開放された第2大入賞口35へ遊技球が入賞し、その遊技球が第2大入賞装置36内の特定領域39を通過した場合には、大当たり当選となり、続けて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(2種大当たり遊技)が実行される。この大当たり遊技(特定領域39への通過を契機とする大当たり遊技)が実行された場合には、小当たり遊技としての第2大入賞口35の開放が1R目に相当することになる。なお、小当たり遊技において特定領域39への遊技球の通過がなければ、大当たり遊技は実行されない。本明細書では、大当たり遊技や小当たり遊技を特別遊技と称することもある。なお、特別遊技においては1ラウンド中に複数回大入賞口を開放させるラウンドがあってもよい。
本形態では図8に示すように、特図1の抽選で当選可能な小当たり図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示される小当たり図柄)の種別は0種類であり、特図2の抽選で当選可能な小当たり図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示される小当たり図柄)の種別は1種類である。具体的に、特図2の抽選では、「特図2_小当たり図柄a」に当選する可能性がある。
「小当たり図柄a」は、V通過が必ず可能な小当たりである。小当たり遊技の実行中にV通過可能か否かは、振分部材71の作動パターンおよび開閉部材37の開放パターンによって決まる。
また、「小当たり図柄a」の当選に基づく2種大当たり遊技では、2R目から11R目まで1Rあたり1回、最大開放時間を29.5秒として第1大入賞口30を開放させる。つまり実質的に10Rの2種大当たり遊技が実行される。この2種大当たり遊技の実行後の遊技状態は、後述の「時短状態」に制御される。そして、「小当たり図柄a」に基づく時短状態では、時短回数が6回に設定される。
また特別図柄抽選の結果、ハズレ(非特定結果)と判定されると、ハズレ図柄の種別が決定される。図9に示すように、特図1の抽選で決定されるハズレ図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示されるハズレ図柄)の種別と、特図2の抽選で決定されるハズレ図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示されるハズレ図柄)の種別とは、ともにそれぞれ2種類である。具体的には特図1の抽選では、「特図1_ハズレ図柄A」、「特図1_ハズレ図柄B」の何れかに決定される。また特図2の抽選では、「特図2_ハズレ図柄C」、「特図2_ハズレ図柄D」の何れかに決定される。
「特図1_ハズレ図柄A」及び「特図2_ハズレ図柄C」は、通常ハズレであり、「特図1_ハズレ図柄B」及び「特図2_ハズレ図柄D」は、特殊ハズレである。特殊ハズレは、後述の時短状態の制御契機となり得るハズレである。つまり特別図柄抽選の結果が特殊ハズレである場合、遊技制御用マイコン81は、ハズレ図柄の停止表示後の遊技状態を、時短状態に制御することがある。このため、特殊ハズレを、時短ハズレとも称する。なお、「特図1_ハズレ図柄B」、「特図2_ハズレ図柄D」は、特別図柄の停止態様に関する非特定態様の一例である。
また、図9に示すように、本形態では、遊技状態により、2つのハズレ図柄種別判定テーブルがある。図9(A)は非時短状態用(通常遊技状態用)のハズレ図柄種別判定テーブルであり、図9(B)は時短状態用のハズレ図柄種別判定テーブルである。
図9(A)の非時短状態用(通常遊技状態用)のハズレ図柄種別判定テーブルに示すように、非時短状態(通常遊技状態)での特図1の抽選における「特図1_ハズレ図柄B」に基づく時短状態では、時短回数が1回に設定される。また、非時短状態での特図2の抽選における「特図2_ハズレ図柄D」に基づく時短状態では、時短回数が6回に設定される。また、図9(B)の時短状態用のハズレ図柄種別判定テーブルに示すように、時短状態での特図1の抽選における「特図1_ハズレ図柄B」に基づく時短状態では、時短回数が1回に設定される。また、時短状態での特図2の抽選における「特図2_ハズレ図柄D」に基づく時短状態では、時短回数が100回に設定される。
ここで、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。本形態では、遊技状態として、非時短状態と時短状態とがある。非時短状態を通常遊技状態とも称する。パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、非時短状態(通常遊技状態)である。時短状態は、非時短状態と比べて、電チュー22に遊技球が入賞し易くなる遊技状態である。このため、時短状態は、非時短状態よりも遊技者に有利な遊技状態といえる。さらに、時短状態について設定される時短回数が多いほど、電チュー22に遊技球が入賞し易くなる遊技状態が長く継続することとなる。このため、時短回数が多く設定される時短状態ほど、遊技者に有利な遊技状態といえる。
そして、本形態では、特図2の抽選での特殊ハズレに基づく時短状態では、特図1の抽選での特殊ハズレに基づく時短状態よりも、時短回数が多くなる傾向にある。つまり、特図2の抽選での特殊ハズレに基づく時短状態では、特図1の抽選での特殊ハズレに基づく時短状態よりも、遊技者に有利となる傾向にある。
さらに、本形態では、「特図2_ハズレ図柄D」は、時短状態における抽選で決定されたときの方が、非時短状態における抽選で決定されたときよりも、その後の時短状態の時短回数が多い傾向にある。すなわち、本形態では、同じ種別の特殊ハズレであっても、非時短状態における抽選で決定されたときと、時短状態における抽選で決定されたときとで、設定される時短回数が異なることがある。そして、同じ種別の特殊ハズレであっても、時短状態における抽選で決定されたときのほうが、非時短状態における抽選で決定されたときよりも、その後に設定される時短状態が遊技者に有利となる傾向にある。
また、本形態では、所定の停止態様で停止される特別図柄の変動表示の回数(特図の可変表示の回数)が所定の回数に到達した場合にも、時短状態に制御されることがある。すなわち、大当たり遊技の実行契機となるもの(すなわち、特図(特図1、特図2)の抽選結果が小当たり、大当たり)でない特別図柄の図柄変動(特別図柄を所定の非特定態様で停止表示する変動表示)が連続した場合、その連続する回数(以下、非特定変動回数ということがある)が、所定の時短付与回数(所定回数)に到達すると時短状態に制御される。従って、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、特図の抽選結果がハズレとなる特別図柄の図柄変動が連続した場合、その連続する回数が、所定の時短付与回数に到達すると時短状態に制御されることになる。そして、時短付与回数に到達した場合には、図10の時短付与回数到達用時短設定テーブルに示すように、その後の遊技状態が時短状態に制御される。すなわち、非特定変動回数が時短付与回数に到達した場合には、通常ハズレであっても、時短状態へと制御される。そして、本形態では、図10の時短付与回数到達用時短設定テーブルに示すように、非特定変動回数が時短付与回数に到達したことに応じて時短状態に制御された場合、時短回数は1回に設定される。なお、非特定変動回数が時短付与回数に到達したことに応じて時短状態に制御された場合に設定される時短回数の具体的な値は適宜、変更可能である。非特定変動回数が時短付与回数に到達したことに応じて時短状態に制御された場合に設定される時短回数は、具体的には、例えば、最大でも低確率状態における大当たり当選確率の分母の3.8倍以下とすることが可能である。なお、非特定変動回数が、「非特定回数」に相当する。
また、パチンコ遊技機1では、時短付与回数は、600回に設定されている。すなわち、パチンコ遊技機1では、非特定変動回数をカウントし、そのカウント値が600に到達したことに応じて、時短回数が1回の時短状態へと制御される。また、本形態では、非特定変動回数のカウント値は、大当たり遊技が実行されたことに応じてリセットされる。また、被特定変動回数のカウント値は、時短状態における図柄変動についても、非時短状態(通常遊技状態)における図柄変動についても、カウントされる。この点、後に詳述する。なお、時短付与回数の具体的な値は適宜、変更可能である。時短付与回数は、具体的には、例えば、大当たり当選確率の逆数の2.5倍から3倍の間の値とすることが可能である。
続いて、時短状態についてより詳細に説明する。時短状態では、図11(A)に示すように、普通図柄抽選の当選確率が、非時短状態よりも高くなる。本形態では、非時短状態における普通図柄抽選では当たりと判定されることはないが、時短状態における普通図柄抽選では、ほぼ当たりと判定される。すなわち時短状態では、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動する。
また時短状態では、図11(B)に示すように、普通図柄の変動時間が、非時短状態よりも短くなる。本形態では、普通図柄の変動時間は、非時短状態では10秒であるが、時短状態では2秒である。すなわち時短状態では、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能が作動する。
また時短状態では、図11(C)に示すように、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなる。本形態では、電チュー22の開放時間は、非時短状態では1回あたり0.1秒であるが、時短状態では2秒である。すなわち時短状態では、電チュー22の開放時間延長機能が作動する。
また時短状態では、図11(C)に示すように、補助遊技における電チュー22の開放回数が、非時短状態よりも多くなることがある。本形態では、電チュー22の開放回数は、非時短状態では1回であり、時短状態では2回である。すなわち時短状態では、電チュー22の開放回数増加機能が作動する。
普通図柄表示器42の確率変動機能や、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、電チュー22の開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態(すなわち時短状態)を「高ベース状態」ともいい、作動していない状態(すなわち非時短状態)を「低ベース状態」ともいう。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。そのため、高ベース状態を電サポ制御状態ともいう。また低ベース状態を非電サポ制御状態ともいう。時短状態(高ベース状態)は、「特定遊技状態」に相当する。
なお、時短状態(高ベース状態)は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、及び、電チュー22の開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22に係る第2始動口21に遊技球が入賞し易くなっていればよい。つまり、例えば、普通図柄表示器42の確率変動機能については作動しないものとしてもよい。
また、時短状態は、所定の上限実行回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。上限実行回数(時短回数)は、時短状態の制御契機となった特別図柄の種別、その特別図柄についての判定時における遊技状態に基づいて決定可能である(図8、図9参照)。
なお、時短状態に、普通図柄表示器42の確率変動機能や、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、電チュー22の開放回数増加機能が異なる複数のものを設けることとしてもよい。すなわち、第2始動口21へ遊技球の入賞のしやすさの異なる複数の時短状態を設けることとしてもよい。複数ある時短状態のうちのどの時短状態に制御されるかは、時短状態の制御契機となった特別図柄や、その特別図柄の抽選時の遊技状態等によって決定されることとしてもよい。
時短状態(高ベース状態)では、右打ちにより右遊技領域3B(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、非時短状態(低ベース状態)では、左打ちにより左遊技領域3A(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
次に、特別図柄の変動パターン(特図変動パターン)の決定について説明する。パチンコ遊技機1は、非時短状態と時短状態とで異なる特図変動パターン判定テーブルに従って、特図変動パターンを決定する(図12及び図13参照)。時短状態における特図変動パターン判定テーブル(図13)は、非時短状態における特図変動パターン判定テーブル(図12)に比べて、変動時間が短い変動パターンが選択され易いテーブルである。
また本形態では、特図1の抽選について、非時短状態にて特殊ハズレ(時短ハズレ)である「ハズレ図柄B」を引いた場合には特図変動パターンP8が選択され、時短状態にて「ハズレ図柄B」を引いた場合には特図変動パターンP18が選択される。また、特図2の抽選について、非時短状態にて特殊ハズレ(時短ハズレ)である「ハズレ図柄D」を引いた場合には特図変動パターンP24が選択され、時短状態にて「ハズレ図柄D」を引いた場合には特図変動パターンP34が選択される。非時短状態で「ハズレ図柄B」を引いて特図変動パターンP8が選択された場合には、ノーマルリーチが実行される。また、時短状態で「ハズレ図柄B」を引いて特図変動パターンP18が選択された場合、時短状態または非時短状態で「ハズレ図柄D」を引いて特図変動パターンP24、P34が選択された場合、バトルリーチが実行され、さらに時短突入演出が実行されることがある。なお、これらの点については後述する。
4.始動入賞コマンドについて
本形態のパチンコ遊技機1は、所謂先読み演出を実行可能である。先読み演出とは、始動入賞によって取得された判定情報(大当たり乱数等の乱数値)に基づいて特定された始動入賞コマンドを利用して、その始動入賞に基づく特図変動(特別図柄の変動表示)の開始直前の当否判定よりも前にその始動入賞に対する当選確度(大当たり当選である可能性の高さ)を示唆する演出である。
図14に示すように、本形態において生成される始動入賞コマンドには、大当たりであるか、小当たり(V通過可)であるか、通常ハズレであるか、時短ハズレ(特殊ハズレ)であるかの抽選結果情報が含まれている。また、本形態の始動入賞コマンドには、第1始動口20と第2始動口21とのどちらの始動口に入賞したのかの始動口情報が含まれている。なお、始動入賞コマンドには抽選結果情報が含まれていればよく、抽選結果情報の他に、始動入賞コマンドにどのような情報を含ませるかは適宜変更可能である。
5.変動演出パターンについて
本形態のパチンコ遊技機1では、特図変動パターンに基づいて、所定の演出を実行可能である。その変動演出のパターン(変動演出パターン)は、特図変動パターンがハズレ図柄に係るものである場合には、演出制御用マイコン91により、図15に示す各変動演出パターン判定テーブルに従って決定される。具体的に、非時短状態においては、図15(A)に示す非時短状態用の変動演出パターン判定テーブルに従ってハズレ図柄に係る変動演出パターンが決定される。時短残り回数が2以上である時短状態においては、図15(B)に示す時短残り回数2以上の時短状態用の変動演出パターン判定テーブルに従ってハズレ図柄に係る変動演出パターンが決定される。時短残り回数が1である時短状態においては、図15(C)に示す時短残り回数1の時短状態用の変動演出パターン判定テーブルに従ってハズレ図柄に係る変動演出パターンが決定される。
また、非時短状態と、時短残り回数が1である時短状態とにおいては、時短突入演出が行われることがある。時短突入演出は、その後に時短状態へ移行されることを示唆する内容の演出である。具体的に、時短突入演出は、非時短状態において、特図の抽選で特殊ハズレ(時短ハズレ)である「特図2_ハズレ図柄D」を引いた場合に、バトルリーチが開始された後、100%の確率で実行される。また、時短突入演出は、時短残り回数が1である時短状態において、特図の抽選で特殊ハズレ(時短ハズレ)である「特図1_ハズレ図柄B」または「特図2_ハズレ図柄D」を引いた場合に、バトルリーチが開始された後、100%の確率で実行される。そして、この特殊ハズレの場合には、時短突入演出として、成功態様のものが行われる。また、時短突入演出は、非時短状態と時短残り回数が1である時短状態とにおいて、特図2の抽選で通常ハズレである「特図2_ハズレ図柄C」を引いた場合には、バトルリーチが開始された後、50%の確率で実行される。この通常ハズレの場合には、時短突入演出として、失敗態様のものが行われる。つまり、時短突入演出は、特殊ハズレの場合には成功態様で行われ、通常ハズレの場合には失敗態様で行われる。なお、時短残り回数が2以上である時短状態においては、時短突入演出が行われることはない。また、非時短状態において、特図の抽選で特殊ハズレ(時短ハズレ)である「特図1_ハズレ図柄B」を引いた場合には、時短突入演出が行われず、ノーマルリーチが行われる。
6.遊技制御用マイコン81の動作
[主制御メイン処理]次に図16~図33に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から図16に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。特段の記載がない場合、基本的には、フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。また、本形態では、後述する特典付与カウンタについては、初期設定(S001)において、「100」にセットされる。
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図6に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの周期初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図17に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a等(図4参照))が検知した検出信号を読み込み、賞球情報としてRAM84の出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。なお、各入賞口への入賞に応じた賞球数は、例えば第2始動口21であれば2球など、所定の値に設定されているものとする。但し、各入賞口への入賞に応じた賞球数を何球に設定するかは適宜変更可能である。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図16の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図6に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述するセンサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、特別動作処理(S106)、振分部材制御処理(S107)、および特定領域センサ検出処理(S108)を実行する。その後、その他の処理(S109)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S109)としては、後述の特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002~S004の処理が繰り返し実行され(図16参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[センサ検出処理]図18に示すように、センサ検出処理(S104)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理(S202)を行う。一方、遊技球がゲート28を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
ステップS203では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS209に進むが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」に達しているか否か判定する(S204)。そして、特図2保留球数が「4」に達している場合(S204でYES)には、処理を終えるが、特図2保留球数が「4」未満である場合には(S204でNO)、特図2保留球数に「1」を加算する(S205)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S206)を行う。特図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり図6(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85b(図4)のうち現在の特図2保留球数に応じた第2特図保留記憶部85bの記憶領域に格納する。
続いて第2始動入賞コマンド特定処理(S207)を行う。第2始動入賞コマンド特定処理(S207)では、ステップS206で格納した乱数値群に基づき、図14に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて第2始動入賞コマンド(入賞情報の一例)を特定する。具体的には、例えば、大当たり乱数が「65248」であり、図柄種別乱数が「199」であれば、図14の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第2始動口の箇所を参照して、第2始動入賞コマンドとして「E2H03H」というコマンドを特定する。なおコマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばE2H)と1バイトの下位コマンド(例えば03H))からなっている。なお本形態の始動入賞コマンドでは、16進数で二桁の上位コマンドのうち上の桁の値は、コマンドの種類(始動入賞コマンドであること)を指定する情報である。また、上位コマンドのうち下の桁の値は、始動口の種類(第1始動口20への入賞か第2始動口21への入賞か)を指定する始動口情報である。また、16進数で二桁の下位コマンドは、抽選結果情報である。なお、このような始動入賞コマンドに関するルールは、一例であり、任意に変更可能である。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS207で特定した第2始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする(S208)。
続いてセンサ検出処理(S104)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S209)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S209でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S209でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」に達しているか否か判定する(S210)。そして、特図1保留球数が「4」に達している場合(S210でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が「4」未満である場合には(S210でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S211)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S212)を行う。特図1関係乱数取得処理(S212)では、特図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり図6(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85a(図4)のうち現在の特図1保留球数に応じた第1特図保留記憶部85aの記憶領域に格納する。
続いて第1始動入賞コマンド特定処理(S213)を行う。第1始動入賞コマンド特定処理(S213)では、ステップS212で格納した乱数値群に基づき、図14に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて第1始動入賞コマンド(入賞情報の一例)を特定する。具体的には、大当たり乱数が「65535」であり、図柄種別乱数が「199」であれば、図14の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第1始動口の箇所を参照して、第1始動入賞コマンドとして「E1H01H」というコマンドを特定する。特定された第1始動入賞コマンドには、抽選結果情報が含まれている。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS213で特定した第1始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットして(S214)、処理を終える。なお本形態では、特殊ハズレであることを示す第1始動入賞コマンドがサブ制御基板90に出力された場合には、遊技制御用マイコン81は、先読み演出として、時短状態に移行することを示唆する演出(例えば、時短状態に移行することを示唆する所定の画像を表示画面7aに表示する演出)を実行する。
[ゲート通過処理]図19に示すようにゲート通過処理(S202)ではまず、普通図柄の変動待機中か否かを判定する(S221)。普通図柄の変動待機中とは、普通図柄の変動表示の実行中でも補助遊技の実行中でもない状態である。普通図柄の変動待機中でなければ(S221でNO)、直ちに本処理を終えるが、普通図柄の変動待機中であれば(S221でYES)、普通図柄乱数取得処理(S222)を行う。普通図柄乱数取得処理(S222)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Hの値、図6(B))を取得し、その取得乱数値をRAM84の所定の記憶領域に格納する。
[普通動作処理]遊技制御用マイコン81は、センサ検出処理(S104)に次いで、図20に示す普通動作処理(S105)を行う。普通動作処理(S105)ではまず、電チュー22の作動中か否かを判定する(S301)。電チューの作動中でなければ(S301でNO)、続いて、普通図柄の停止表示中(普通図柄の停止時間の開始から終了まで)か否かを判定する(S302)。普通図柄の停止表示中でなければ(S302でNO)、続いて、普通図柄の変動表示中か否かを判定する(S303)。普通図柄の変動表示中でなければ(S303でNO)、続いて、上述のステップS222で取得した当たり判定前の普通図柄乱数の記憶があるか否かを判定する(S304)。普通図柄乱数の記憶がなければ(S304でNO)、本処理を終える。
ステップS304において普通図柄乱数の記憶があれば(S304でYES)、当たり判定処理(S305)を行う。当たり判定処理(S305)では、非時短状態であれば、非時短状態用の普通図柄当たり判定テーブル(図11(A)に示すテーブルの非時短状態の欄参照)に基づいて当たりか否か判定し、時短状態であれば、時短状態用の普通図柄当たり判定テーブル(図11(A)に示すテーブルの時短状態の欄参照)に基づいて当たりか否か判定する。そして、当たり判定処理の結果に応じた普図停止図柄データをRAM84の所定の記憶領域にセットする図柄決定処理を行う(S306)。つまり図柄決定処理(S306)では、「ハズレ」であれば「普通ハズレ図柄」に応じたデータをセットし、「当たり」であれば「普通当たり図柄」に応じたデータをセットする。
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動時間決定処理(S307)を行う。普通図柄変動時間決定処理(S307)では、図11(B)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が10秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が2秒の普通図柄変動パターンを選択する。
その後、遊技制御用マイコン81は、ステップS307で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始する(S310)。なおこれに伴い、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
上述のステップS303にて普通図柄の変動表示中であれば(S303でYES)、続いて、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S311)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S311でYES)、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる(S312)。そして、サブ制御基板90に普通図柄の変動停止を知らせるための普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S313)、普通図柄の停止時間(本形態では500ms、図11(B)参照)をセットして(S314)本処理を終える。
また、上述のステップS302にて普通図柄の停止表示中であれば(S302でYES)、続いて、ステップS314でセットした普通図柄の停止時間が経過したか否か判定し(S315)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S315でYES)、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否かを判定し(S316)、普通当たり図柄のデータでなければ(つまり当たりでなければ(S316でNO))、本処理を終える。一方、普通当たり図柄のデータであれば(つまり当たりであれば(S316でYES))、電チュー22の開放パターンをセットする(S317)。詳細には、非時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして非時短状態用の開放パターン(図11(C)の電チュー開放TBL1参照)をセットする。これに対して、時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして時短状態用の開放パターン(図11(C)の電チュー開放TBL2参照)をセットする。そして、ステップS317でセットした開放パターンに従って、電チュー22を作動させる(S318)。
また、上述のステップS301にて電チュー22の作動中であれば(S301でYES)、続いて、電チュー22の作動時間が経過したか否かを判定し(S319)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S319でYES)、電チュー22の作動を終了させる(S320)。
[特別動作処理]遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S105)に次いで、図21に示す特別動作処理(S106)を行う。特別動作処理(S106)では、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4,5」を割り当てている。そして、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S901でYES)、特別図柄待機処理(S902)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S901でNO、S903でYES)、特別図柄変動中処理(S904)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S901,S903で共にNO、S905でYES)、特別図柄確定処理(S906)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S901,S903,S905で共にNO、S907でYES)、大当たり遊技としての特別電動役物処理1(S908)を行い、「特別動作ステータス」が「5」である場合には(S901,S903,S905,S907の全てがNO)、小当たり遊技としての特別電動役物処理2(S909)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]図22に示すように、特別図柄待機処理(S902)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1001)。そして、特図2保留球数が「0」である場合(S1001でYES)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1007)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1007でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、既に画像表示装置7の表示画面7aを待機画面(客待ち用のデモ画面)としたか否かを判定し(S1013)、そうであれば(S1013でYES)処理を終え、そうでなければ(S1013でNO)、待機画面設定処理(S1014)を行う。待機画面設定処理(S1014)では、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをセットする。
ステップS1001において特図2保留球数が「0」でない場合(S1001でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図2大当たり判定処理(S1002)及び特図2変動パターン選択処理(S1003)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1004)。そして、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部85bにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1005)。このようにして、第2特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理(S1006)を実行する。特図2変動開始処理(S1006)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1006)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2大当たり判定処理(S1002)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図2変動パターン選択処理(S1003)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。なお、特図2大当たり判定処理(S1002)が、「当たり判定処理」に相当する。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1001でYES且つS1007でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当たり判定処理(S1008)及び特図1変動パターン選択処理(S1009)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1010)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1011)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理(S1012)を実行する。特図1変動開始処理(S1012)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1012)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1大当たり判定処理(S1008)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S1009)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。なお、特図1大当たり判定処理(S1008)が、「当たり判定処理」に相当する。
上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、取得した特図2関係乱数がない場合(S1001でYESの場合)に限って行われる。すなわち特図2の抽選は、特図1の抽選に優先して実行される。
[特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]特図2大当たり判定処理(S1002)と特図1大当たり判定処理(S1008)とは、処理の流れが同じであるため図23に基づいてまとめて説明する。図23に示すように、特図2大当たり判定処理(S1002)又は特図1大当たり判定処理(S1008)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Aの値)を読み出す(S1101)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1002)では、RAM84の第2特図保留記憶部85b(詳しくは第2特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特図1大当たり判定処理(S1008)では、RAM84の第1特図保留記憶部85a(詳しくは第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、大当たり判定テーブル(図7(A))をセットし(S1102)、セットした大当たり判定テーブルに基づいて大当たりか否かを判定する(S1103)。大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」であれば、大当たりフラグをONするとともに(S1104)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図7(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブルに基づいて大当たり図柄種別(大当たりの種類)を判定する(S1105)。大当たり図柄種別を判定(S1105)した後は、大当たり図柄種別に応じた特図停止図柄データ(図7(B)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1106)処理を終える。
一方、大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」でなければ、小当たりか否かを判定する(S1107)。小当たり判定(S1107)の結果が「小当たり」であれば、小当たりフラグをONするとともに(S1108)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図7(C)に示す小当たり図柄種別判定テーブルに基づいて小当たり図柄種別(小当たりの種類)を判定する(S1109)。小当たり図柄種別を判定(S1109)した後は、小当たり図柄種別に応じた特図停止図柄データ(図7(C)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1110)処理を終える。なお、小当たりか否かを決める乱数を、大当たり乱数とは別に設けてもよい。
また、大当たりでなく(S1103でNO)、小当たりでもなければ(S1107でNO)、「ハズレ」であるので、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図7(D)に示すハズレ図柄種別判定テーブルに基づいてハズレ図柄種別(ハズレの種類)を判定する(S1111)。ハズレ図柄種別を判定(S1111)した後、ハズレ図柄の種別が特殊ハズレ(時短ハズレ)であるか否かを判定する(S1112)。特殊ハズレであるハズレ図柄Bまたはハズレ図柄Dであれば(S1112でYES)、ステップS1113の処理を行った後、ハズレ図柄種別に応じた特図停止図柄データ(図7(D)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1114)処理を終える。
ステップS1113では、ハズレ図柄種別判定テーブル(図9)に基づいて遊技状態およびハズレ図柄の種別に応じた時短回数を取得するとともに、取得した時短回数を、RAM84に設けた所定の時短回数記憶領域にセットする。具体的には、非時短状態であり、ハズレ図柄の種別がハズレ図柄Dである場合には、非時短状態用のハズレ図柄種別判定テーブル(図9(A))を参照し、時短回数「6」をRAM84にセットする。また、時短状態であり、ハズレ図柄の種別がハズレ図柄Dである場合には、時短状態用のハズレ図柄種別判定テーブル(図9(B))を参照し、時短回数「100」をRAM84にセットする。
[特図2変動パターン選択処理(特図1変動パターン選択処理)]特図2変動パターン選択処理(S1003)と特図1変動パターン選択処理(S1009)とは、処理の流れが同じであるため図24に基づいてまとめて説明する。図24に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1003)又は特図1変動パターン選択処理(S1009)ではまず、遊技状態が非時短状態か否か(時短フラグがOFFか否か)を判定する(S1301)。
時短状態であれば(S1301でYES)、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1302)。ONであれば(S1302でYES)、時短状態中大当たり用のテーブル(図13に示すテーブルのうち大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて特図変動パターンを選択する(S1303)。図13に示すように、特図変動パターンが決まれば変動時間も決まる。
なお、大当たりの場合、小当たりの場合については、特図変動パターンには変動演出が関連付けられており、特図変動パターンが決定されると、その特図変動パターンに応じた変動演出が実行される。具体的には例えば、特図変動パターンP1に基づく変動演出ではSPリーチが実行され、特図変動パターンP31に基づく変動演出ではバトルリーチが実行される(図12、図13に示すテーブルの備考欄参照)。ここでSPリーチ(スーパーリーチ)とは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチであり、当選確度(大当たり当選である可能性の高さ)がノーマルリーチよりも高くなるようにテーブルの振分率が設定されている。本形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経て発展的に実行される。
またステップS1302において、大当たりフラグがONでなければ(S1302でNO)、小当たりフラグがONか否かを判定する(S1304)。ONであれば(S1304でYES)、時短状態中小当たり用のテーブル(図13に示すテーブルのうち小当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて特図変動パターンを選択する(S1305)。
またステップS1304において、小当たりフラグがONでなければ(S1304でNO)、ハズレ図柄の種別がハズレ図柄B、C、Dのうちのいずれかであるか否かを判定する(S1306)。「ハズレ図柄B」、「ハズレ図柄C」、「ハズレ図柄D」のいずれかであれば(S1306でYES)、それぞれ時短状態中ハズレ図柄B、C、D用のテーブル(図13に示すテーブルの当該特図に該当する部分)を参照して、特図変動パターンを選択する(S1307)。
またステップS1306において、ハズレ図柄の種別がハズレ図柄B、C、Dのいずれでもなければ(S1306でNO)、「ハズレ図柄A」であるため、続いて、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1308)。図7(E)に示すように、リーチ成立乱数値は時短状態であれば「0」~「11」であり、非時短状態であれば「0」~「27」である。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりも通常ハズレ時のリーチがかかりにくくなっている。これは、時短状態において変動時間の短いリーチ無しハズレがより多く選択されるようにすることで、特図保留の消化スピードを早めるためである。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1308でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、時短状態中リーチ有りハズレ用のテーブル(図13に示すテーブルのうちリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて特図変動パターンを選択する(S1309)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1308でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、時短状態中リーチ無しハズレ用のテーブル(図13に示すテーブルのうちリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて特図変動パターンを選択する(S1310)。
特図1変動パターン選択処理(S1009)におけるリーチ無しハズレ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」~「2」であるときに比して変動時間の短い特図変動パターンが選択されるようになっている。
またステップS1301において、遊技状態が時短状態でないと判定した場合(S1301でNO)、すなわち非時短状態であると判定した場合には、図12に示す時短状態用の特図変動パターン判定テーブルに従って、特図変動パターンを選択する(S1311)。
非時短状態における特図変動パターンの選択では、参照する特図変動パターン判定テーブルを各非時短状態に応じたテーブル(図12参照)にする事以外は時短状態と同様の流れで処理を行う。
なお、ハズレの場合には、選択された特図変動パターンに基づいて、図15に示す各変動演出パターン判定テーブルを参照することで変動演出パターンが決定され、変動演出パターンが決定されることで演出内容が決まる。ハズレの場合における変動演出パターンの選択は、演出制御用マイコン91により行われる。この点については後に詳述する。
上記のようにして特図変動パターンの選択を行った後は、選択した特図変動パターンをセットして(S1312)、本処理を終える。ステップS1312でセットした特図変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S902)におけるステップS1006又はS1012でセットされる変動開始コマンドに含められる。
[特別図柄変動中処理]図25に示すように、特別図柄変動中処理(S904)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1003又はS1009で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図12及び図13参照)が経過したか否かを判定する(S1501)。経過していなければ(S1501でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1501でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1502)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1503)。続いて、後述の遊技状態管理処理(S1504)を行った後、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データ(図7(B)~(D)参照)に応じた図柄(大当たり図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1505)、この処理を終える。
[遊技状態管理処理]図26に示すように、遊技状態管理処理(S1504)ではまず、時短フラグがONか否か判定し(S1511)、ONでなければ、ステップS1516に進むが、時短フラグがONであれば、変動を停止する特別図柄が特図2に係るものであるか否かを判定する(S1512)。特図2の停止でなければ、ステップS1516に進むが、特図2の停止であれば、時短カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S1513)、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1514)。時短カウンタは、時短状態の開始時に、開始される時短状態の時短回数に応じた値にセットされ、時短状態中における特図2の変動表示に応じて減算されるカウンタである。時短カウンタの値が「0」でなければ、ステップS1516に進むが、時短カウンタの値が「0」であれば(S1514でYES)、時短状態を終了させるべく時短フラグをOFFして(S1515)、ステップS1516に進む。
ステップS1516では、遊技制御用マイコン81は、時短付与カウンタの値を1ディクリメントする。時短付与カウンタは、大当たり遊技が行われることに応じて、時短付与回数(600回)に応じた値にセットされ、特別図柄の変動表示に応じて減算されるカウンタである。次に、時短フラグがOFFであるか否かを判定する(S1517)。時短フラグがOFFでなければ、ステップS1522に進むが、時短フラグがOFFであれば、続いて、ハズレ図柄の種別が特殊ハズレ(時短ハズレ)であるか否かを判定する(S1518)。ハズレ図柄の種別が特殊ハズレであるハズレ図柄Bまたはハズレ図柄Dである場合(S1518でYES)、時短フラグをONにする(S1520)。これにより、時短状態に制御するか否かの判定(時短判定)が行われる。すなわち、本形態では、非時短状態において特殊ハズレ(ハズレ図柄B、D)が停止表示されることに応じて、時短状態を設定する。また、特殊ハズレのハズレ図柄に応じた所定の時短回数を時短カウンタにセットし(S1521)、ステップS1522に進む。ここでセットされる時短回数は、特図2大当たり判定処理(S1002)または特図1大当たり判定処理(S1008)のステップS1113にてRAM84の時短回数記憶領域に記憶した時短回数である。よって、この処理でセットされる時短回数は、当該処理が行われる時点での遊技状態(時短状態、非時短状態)ではなく、特図2大当たり判定処理(S1002)または特図1大当たり判定処理(S1008)が行われる時点での遊技状態に対応したものとなる。そして、ステップS1520及びS1521が実行されることにより、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態は、所定の上限実行回数(時短回数)の特図変動が行われること、又は、次の大当たり遊技が実行されることのいずれかの終了条件の成立により終了する。
一方、ハズレ図柄の種別が特殊ハズレでない場合(S1518でNO)、続いて、時短付与カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1519)。時短付与カウンタの値が「0」でなければ(S1519でNO)、ステップS1522に進むが、時短付与カウンタの値が「0」である場合(S1519でYES)には、時短フラグをONにし(S1520)、時短付与回数到達用時短設定テーブル(図10)に応じた時短回数を設定して(S1521)、ステップS1522に進む。すなわち、本形態では、大当たり遊技後の非特定変動回数のカウント値が600に到達したことに応じて、時短回数が1回の時短状態へと制御される。
このように本形態では、ハズレ時であっても時短状態に制御されることがある。なお本形態では、ハズレに応じて時短状態に制御されるのは、非時短状態であるとき(ステップS1517でYESのとき)に限られている。
ステップS1522では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグ更新処理を行う。遊技状態フラグ更新処理では、遊技状態フラグの値を、現在の遊技状態に応じた値にセットする。図26中の表に示すように、遊技状態フラグの値は、非時短状態であれば「1」にセットされ、時短状態であれば「2」にセットされる。非時短状態か時短状態かは、時短フラグのON、OFFに基づいて判定できる。すなわち、時短フラグがOFFであれば、非時短状態であるため、遊技状態フラグの値を「1」にセットする。一方、時短フラグがONであれば、時短状態であるため、遊技状態フラグの値を「2」にセットする。なお、遊技状態フラグ更新処理(S1522)では、更新した遊技状態フラグの情報(すなわち現在の遊技状態の情報)を含む遊技状態指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする。このコマンドが出力されることにより、サブ制御基板90に現在の遊技状態の情報が通知される。そしてサブ制御基板90により、現在の遊技状態に応じた演出モードに制御される。
本形態では、遊技状態管理処理(S1504)において、特図変動の回数が時短回数の上限に至ったことに基づく時短状態から非時短状態への制御がなされる。この特図変動の回数が時短回数の上限に至ったことに基づく時短状態から非時短状態への制御は、時短状態における最後の特図変動にてなされる。すなわち、時短状態における最後の図柄変動では、特別図柄の変動が終了し、特別図柄が停止される際に、非時短状態へと移行している。さらに、遊技状態管理処理(S1504)では、特殊ハズレに基づく時短状態への制御が行われる。特殊ハズレに基づく時短状態は、時短フラグがOFFのときには設定される一方、時短フラグがONのときには設定されない。つまり、すでに時短状態であるときには、特殊ハズレに基づいて時短状態へと制御されることはないようになっている。ただし、本形態では、特殊ハズレに基づいて時短状態へと制御するか否かを判定する時短判定の前に、特図変動の回数が時短回数の上限に至ったことに基づく時短状態から非時短状態への制御がなされる構成である。このため、時短状態にて開始される図柄変動のうち、最後の図柄変動においては、時短判定の前に、遊技状態が非時短状態(時短フラグがOFF)とされている。よって、時短状態における最後の図柄変動においては、非時短状態にて時短判定が行われることとなるため、特殊ハズレに基づいて時短状態へと制御されることがある。
[特別図柄確定処理]図27に示すように、特別図柄確定処理(S906)ではまず、特別図柄の停止時間(図12及び図13参照)が経過したか否かを判定する(S1601)。経過していなければ(S1601でNO)、直ちにこの処理を終える。一方、停止時間が経過していれば(S1601でYES)、次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1603)。大当たりフラグがONであれば(S1603でYES)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S1604)。そして、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがONか否かを判定し(S1605)、ONでなければステップS1607に進むが、ONであれば時短フラグをOFFして(S1606)ステップS1607に進む。これにより、大当たり遊技の実行中は非時短状態(低ベース状態)に制御される。なお、本形態における低ベース状態とは、電チュー22が頻繁に開放されることによる入賞サポートがないという意味での低ベース状態であり、大入賞装置の作動に基づくベースアップを考慮したものではない。
その後、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンド(図8参照)をセットして(S1607)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1608)。ステップS1608に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した大当たり図柄の種別に応じた開放パターン(詳しくは図8を参照)をセットする(S1609)。このときに、特別遊技中の大入賞口の開放回数をカウントする大入賞口開放カウンタの値を、当選した大当たり図柄の種別に応じた値にセットする。なお、開放パターンのセット(開放パターンに応じたデータのセット)は、ラウンド毎に行うようにしてもよい。
一方、ステップS1603において大当たりフラグがONでなければ(S1603でNO)、続いて小当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1611)。小当たりフラグがONであれば(S1611でYES)、特別動作ステータスを「5」にセットする(S1612)。また、時短フラグがONである場合には(S1613でYES)、時短フラグをOFFする(S1614)。その後、小当たり遊技を開始するべく、小当たりのオープニングコマンド(図8参照)をセットして(S1615)、小当たり遊技のオープニングを開始する(S1616)。
ステップS1616に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した小当たり図柄の種別に応じた開放パターン(詳しくは図8を参照)をセットする(S1617)。なおこのときに、大入賞口開放カウンタの値を、当選した小当たり図柄の種別に応じた値にセットする。その後遊技制御用マイコン81は、振分部材作動フラグをONにして(S1618)、本処理を終える。振分部材作動フラグは、振分部材71を作動させる期間であることを示すフラグである。つまり本形態では、振分部材71の作動は小当たり遊技のオープニングとともに開始される。なお、振分部材の作動パターンについては後に詳述する。
ステップS1611において小当たりフラグがONでなければ(S1611でNO)、大当たり遊技も小当たり遊技も開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1619)、本処理を終える。
[特別電動役物処理1(大当たり遊技)]特別電動役物処理1は、1種大当たり遊技や2種大当たり遊技といった大当たり遊技の実行のための処理である。図28に示すように、特別電動役物処理1(S908)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当たり終了フラグは、当選した大当たり遊技において第1大入賞装置31の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2001でNO)、第1大入賞口30の開放中か否か(すなわち第1大入賞装置31の開放中か否か)を判定する(S2002)。開放中でなければ(S2002でNO)、第1大入賞口30を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たりのオープニングの時間が経過して第1大入賞口30の開放を開始する時間に至ったか、又は、開放間のインターバルの時間が経過して次の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2003)。
ステップS2003の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2003の判定結果がYESであれば、セットされている開放パターンに従って第1大入賞口30を開放させる(S2004)。
ステップS2002において第1大入賞口30の開放中であれば(S2002でYES)、その単位開放遊技における第1大入賞口30への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では10個)に達しているか否かを判定する(S2005)。規定入賞個数に達していなければ(S2005でNO)、第1大入賞口30を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第1大入賞口30を開放してから所定の開放時間(図8参照)が経過したか否か)を判定する(S2006)。そして、第1大入賞口30の開放時間が経過していなければ(S2006でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2005でYES)又は第1大入賞口30の開放時間が経過した場合(S2006でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第1大入賞口30を閉鎖(閉塞)する(S2007)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S2008)、大入賞口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2009)。「0」でなければ(S2009でNO)、次の開放を開始するためにそのまま処理を終える。
一方「0」であれば(S2009でYES)、大当たり遊技を終了させるべく、大当たりのエンディングコマンド(図8参照)をセットするとともに(S2010)、大当たりのエンディングを開始する(S2011)。そして、大当たり終了フラグをセットして処理を終える(S2012)。
またステップS2001において大当たり終了フラグがONであれば(S2001でYES)、大当たり遊技における第1大入賞口30の開放が全て終了しているので、大当たりのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2013)、エンディング時間が経過していなければ(S2013でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2013でYES)、大当たり終了フラグをOFFするとともに(S2014)、大当たりフラグをOFFする(S2015)。そして、特別動作ステータスを「1」にセットし(S2016)、時短付与カウンタに時短付与回数(600回)に応じた値をセットして、後述の遊技状態設定処理(S2018)を行って、本処理を終える。すなわち、本形態では、大当たり遊技の実行に応じて、時短付与カウンタによりカウントされていた非特定変動回数のカウント値がリセットされる。
[遊技状態設定処理]図29に示すように、遊技状態設定処理(S2018)ではまず、今回の大当たり遊技の実行契機となった当たり図柄(大当たり図柄又は小当たり図柄)が、時短状態への制御契機となる図柄(図8参照)であるか否かを判定する(S2101)。この判定結果がNOであればステップS2104に進むが、判定結果がYESであれば、時短フラグをONするとともに(S2102)、当たり図柄の種別に応じた時短回数(図8参照)を時短カウンタにセットし(S2103)、ステップS2105に進む。ステップS2102及びS2103が実行されることにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が時短状態(高ベース状態)になる。時短状態は、所定の上限実行回数(時短回数)の特図変動が行われること、又は、次の大当たり遊技が実行されることのいずれかの終了条件の成立により終了する。本処理では、ステップS2102及びS2103が実行されることにより時短状態が設定される。
ステップS2105では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグ更新処理を行う。遊技状態フラグ更新処理(S2105)では、遊技状態フラグの値を、現在の遊技状態に応じた値にセットする。具体的には、この遊技状態フラグ更新処理(S2105)では、時短フラグがOFFであれば非時短状態であるため、遊技状態フラグの値を「1」にセットし、時短フラグがONであれば時短状態であるため、遊技状態フラグの値を「2」にセットする(図26中の表参照)。なお、遊技状態フラグ更新処理(S2105)では、更新した遊技状態フラグの情報(すなわち現在の遊技状態の情報)を含む遊技状態指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする。このコマンドが出力されることにより、サブ制御基板90に現在の遊技状態の情報が通知される。そしてサブ制御基板90により、現在の遊技状態に応じた演出モードに制御される。
[特別電動役物処理2(小当たり遊技)]特別電動役物処理2は、特定領域39を備えた第2大入賞装置36を開放させる小当たり遊技の実行のための処理である。図30及び図31に示すように、特別電動役物処理2(S909)ではまず、小当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当たり終了フラグは、小当たり遊技において第2大入賞装置36の開放が終了したことを示すフラグである。
小当たり終了フラグがONでなければ(S2301でNO)、第2大入賞口35の開放中か否か(すなわち第2大入賞装置36の開放中か否か)を判定する(S2302)。開放中でなければ(S2302でNO)、第2大入賞口35を開放させる時間に至ったか否か、すなわち所定の開放前インターバル(小当たりのオープニング)の時間が経過して第2大入賞口35の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2303)。
ステップS2303の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2303の判定結果がYESであれば、当選している小当たり図柄の種別に応じた開放パターン(図8参照)に従って第2大入賞口35を開放させる(S2304)。
ステップS2302において第2大入賞口35の開放中であれば(S2302でYES)、第2大入賞口35への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では10個)に達しているか否かを判定する(S2305)。規定入賞個数に達していなければ(S2305でNO)、第2大入賞口35を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第2大入賞口35を開放してから所定の開放時間(図8に示すように本形態では1.6秒)が経過したか否か)を判定する(S2306)。そして、第2大入賞口35の開放時間が経過していなければ(S2306でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2305でYES)又は第2大入賞口35の開放時間が経過した場合(S2306でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第2大入賞口35を閉鎖(閉塞)する(S2307)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S2308)、小当たり終了フラグをセットして(S2309)、本処理を終える。
またステップS2301において小当たり終了フラグがONであれば(S2301でYES)、図31に示すように、小当たり遊技における第2大入賞口35の閉鎖後の所定時間(閉鎖後インターバルの時間)が経過したか否かを判定し(S2310)、閉鎖後インターバルの時間が経過していなければ(S2310でNO)処理を終える。なお、小当たり遊技の閉鎖後インターバルの時間については後述する。一方、閉鎖後インターバルの時間が経過していれば(S2310でYES)、小当たり終了フラグをOFFするとともに(S2311)、小当たりフラグをOFFして(S2312)、ステップS2313に進む。
ステップS2313では、VフラグがONか否かを判定する。Vフラグは、小当たり遊技の実行中に特定領域39への遊技球の通過があったことを示すフラグであり、後述するステップS2603(図33参照)でONされるフラグである。このVフラグがONでなければ(S2313でNO)、2種大当たり遊技を実行しないため、大入賞口開放カウンタの値を「0」にクリアするとともに(S2314)、特別動作ステータスを「1」にセットして(S2315)処理を終える。
一方、VフラグがONであれば(S2313でYES)、2種大当たり遊技を実行するため、遊技制御用マイコン81は、VフラグをOFFするとともに(S2317)、大当たりフラグをONして(S2318)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S2319)。続いて、時短フラグがONであれば(S2320でYES)時短フラグをOFFする(S2321)。そして、大当たりのオープニングコマンド(図8参照)をセットするとともに(S2322)、大当たりのオープニングを開始する(S2323)。これにより、第2大入賞口35を短時間にわたって開放する小当たり遊技から2種大当たり遊技に移行する。
[振分部材制御処理]遊技制御用マイコン81は、特別動作処理(S106)に次いで振分部材制御処理(S107)を行う(図17参照)。振分部材制御処理(S107)では図32に示すように、まず、振分部材作動フラグがONか否かを判定する(S2501)。振分部材作動フラグがONでなければ本処理を終える。一方、振分部材作動フラグがONであれば、小当たり遊技のオープニングが開始しているため(図27参照)、振分部材71を所定の作動パターンにて作動させるべく振分部材作動処理(S2502)を行うとともに、V有効期間設定処理(S2503)を行う。
振分部材作動処理(S2502)では、振分部材71の作動時間を計測するためのタイマをセットし、そのタイマを用いた計時に基づいて、振分部材71の開放タイミングになったら振分部材ソレノイド73をONし、振分部材71の閉鎖タイミングになったら振分部材ソレノイド73をOFFする。これにより、振分部材71は、小当たり遊技のオープニングの開始から一定の動作で動くこととなる。
[特定領域センサ検出処理]遊技制御用マイコン81は、振分部材制御処理(S107)に次いで特定領域センサ検出処理(S108)を行う(図17参照)。特定領域センサ検出処理(S108)では図33に示すように、まず、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S2601)。検知がなければ(S2601でNO)処理を終了するが、検知があれば(S2601でYES)V有効期間中か否かを判定する(S2602)。V有効期間は、前述の振分部材制御処理(図32)におけるV有効期間設定処理(S2503)にて設定される期間である。
ステップS2602でV有効期間中であると判定した場合には(S2602でYES)、VフラグをONするとともに(S2603)、V通過コマンドをセットして(S2604)処理を終える。一方、ステップS2602でV有効期間中でないと判定した場合には(S2602でNO)、ステップS2603及びS2604の処理を行うことなく、特定領域センサ検出処理を終える。なお、V通過コマンドは、サブ制御基板90にV通過(特定領域39の通過)の報知を行わせるためのコマンドである。
7.演出制御用マイコン91の動作
次に、図34~図44に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作の説明において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、バッファ等は、RAM94に設けられている。
[サブ制御メイン処理]演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1が電源投入されると、図34に示したサブ制御メイン処理のプログラムをROM93から読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた電源投入時処理を行う(S4001)。電源投入時処理では、例えば、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
次に、割り込みを禁止し(S4002)、乱数更新処理を実行する(S4003)。乱数更新処理(S4003)では、種々の演出に関する判定を行うための種々の演出判定用乱数カウンタの値を更新する。種々の演出についての演出判定用乱数カウンタの更新方法は、一例として、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数更新処理が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4004)。コマンド送信処理(S4004)では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、受信したコマンドに従って、表示画面7a(表示部)に画像を表示する(画像による種々の演出を実行する)。なお、サブ制御基板90は、画像制御基板100によって行われる種々の演出とともに、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力させたり(音声による種々の音演出を実行したり)、ランプ制御基板107を介して盤ランプ5や枠ランプ66を発光させたり(発光による種々の発光演出を実行したり)、盤可動体15を作動させたり(動作による種々の可動体演出を実行したり)する。このようにして、各種の演出(変動演出、保留演出、可動体演出、操作演出、先読み演出、その他の予告演出、特別遊技に伴うオープニング演出、開放遊技演出、エンディング演出、客待ち演出、演出モードの制御など)が実現される。
演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4005)。以降、ステップS4002~S4005をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4010)、1msタイマ割り込み処理(S4011)、および10msタイマ割り込み処理(S4012)の実行が可能となる。
受信割り込み処理(S4010)は、主制御基板80から送られた各種のコマンドが演出制御用マイコン91に入力される度に実行される。受信割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン91は主制御基板80の出力処理(S101)により送信されてきて受信した各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4011,S4012)に優先して実行される。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4011)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。1msタイマ割り込み処理(S4011)では、図35に示すように、入力処理(S4101)、発光データ出力処理(S4102)、可動体制御処理(S4103)、ウォッチドッグタイマ処理(S4104)を順次行う。
入力処理では、演出ボタン検出スイッチ63aやセレクトボタン検出スイッチ64aなどの遊技者が操作可能な操作部に対する操作を検出し、検出結果に応じてコマンドをセットしたり演出用データを作成したりする。発光データ出力処理では、入力処理や後述する演出データ作成処理等で作成された演出用データに基づいて、画像による演出等に合うタイミングなどで枠ランプ66、および盤ランプ5などのランプを発光させるべく、発光データ(ランプデータ)をランプ制御基板107に出力する。つまり、演出制御用マイコン91は、発光データに従って枠ランプ66、および盤ランプ5などを所定の発光態様で発光させる。可動体制御処理では、入力処理や後述する演出データ作成処理等で作成された演出用データに基づいて、所定のタイミングで盤可動体15などの可動体を動作させる可動体演出を行うべく、駆動データを出力する。つまり、演出制御用マイコン91は、駆動データに従って、盤可動体15などを所定の動作態様で動作させる可動体演出を行う。ウォッチドッグタイマ処理では、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行う。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4012)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。10msタイマ割り込み処理(S4012)では、図36に示すように、後述する受信コマンド解析処理(S4201)を行った後、演出タイマ更新処理(S4202)、音声制御処理(S4203)、演出用データ作成処理(S4204)を順次行う。
演出タイマ更新処理では、各演出に関する時間を計測するためのタイマを更新する。例えば、演出タイマ更新処理では、演出ボタン63やセレクトボタン64といった操作部の操作有効期間の開始タイミングや終了タイミングを計測する。音声制御処理では、入力処理や受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成と音声制御基板106への出力が行われる。演出用データ作成処理では、受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、演出用データの作成が行われる。
[受信コマンド解析処理]受信コマンド解析処理(S4201)ではまず、図37に示すように、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から始動入賞コマンド(特図1始動入賞コマンド、特図2始動入賞コマンド)を受信したか否か判定し(S4401)、受信していれば後述する始動入賞処理(S4402)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S4403)、受信していれば後述する変動演出開始処理(S4404)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S4405)、受信していれば後述する変動演出終了処理(S4406)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から遊技状態指定コマンドを受信したか否か判定し(S4407)、受信していれば後述する演出モード指定処理(S4408)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4409)、受信していれば、オープニング演出選択処理(S4410)を行う。オープニング演出選択処理(S4410)では、オープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4411)、受信していればエンディング演出選択処理を行う(S4412)。エンディング演出選択処理(S4412)では、エンディングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したエンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。続いて、演出制御用マイコン91は、ステップS4413において、サブ時短付与カウンタに時短付与回数(600回)に応じた値をセットする。よって、大当たり遊技後、非特定変動回数が時短付与回数に到達した場合には、時短状態へと制御することが可能となる。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からV通過コマンドを受信したか否か判定し(S4414)、受信していればV通過報知演出開始処理(S4415)を行う。V通過報知演出開始処理(S4415)では、V通過報知演出を開始するためのV通過報知演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。V通過報知演出とは、V通過(特定領域39への通過)があったことを遊技者に報知するための演出である。本形態では、所定のV通過報知画像(例えば「V」の文字を示す文字画像)を表示画面7aに表示する演出である。このV通過報知演出としての「V」の文字画像の表示は、特定領域39への通過に基づいて高確率状態への制御を行う本パチンコ遊技機1では、高確率状態への移行報知としての意味ももつ。なお、V通過報知演出は、特別の効果音をスピーカ67から出力するなど、他の態様であってもよい。
続いて、その他の処理(S4416)として、上記のコマンド以外の受信コマンドに基づく処理(例えば、遊技状態の把握ために遊技状態指定コマンドに基づき現在の遊技状態を示す遊技状態ステータスの値を設定する処理等)を行って、受信コマンド解析処理を終える。
[始動入賞処理]始動入賞処理(S4401)ではまず、図38に示すように、演出制御用マイコン91は、RAM94の始動入賞コマンド保留記憶部に記憶する(S4501)。詳細には、受信したのが第1始動入賞コマンドであれば、第1始動入賞コマンド保留記憶部に記憶し、受信したのが第2始動入賞コマンドであれば、第2始動入賞コマンド保留記憶部に記憶する。なお、始動入賞コマンドは、各始動入賞コマンド保留記憶部において第1~第4まである記憶領域のうち当該コマンドが記憶されていない最も番号の小さい記憶領域に記憶される。これにより、特図保留の記憶順に対応した順で始動入賞コマンドが記憶されている。
ステップS4501の後、演出制御用マイコン91は、ステップS4501で記憶した始動入賞コマンドが第1始動入賞コマンドであれば、RAM94に設けられた第1特図保留演出カウンタの値を「1」加算して更新し、第2始動入賞コマンドであれば、RAM94に設けられた第2特図保留演出カウンタの値を「1」加算して更新する(S4502)。なお、第1特図保留演出カウンタは、第1特図保留の数を計算する演出制御側(サブ制御基板90側)のカウンタである。同様に、第2特図保留演出カウンタは、第2特図保留の数を計算する演出制御側のカウンタである。
ステップS4502の後、演出制御用マイコン91は、ステップS4502で記憶した始動入賞コマンドに基づいて、大当たりの当否を含む先読みを行う(S4503)。先読みでは、大当たりの当否の他、変動時間の長さやリーチの有無などが判定される。
ステップS4503の後、演出制御用マイコン91は、通常演出モードを設定中であるか否かの判定を行う(S4504)。通常演出モードを設定中であると判定した場合には(ステップS4504でYES)、サブ時短付与カウンタの値が1から4のいずれかであるか否かを判定する。サブ時短付与カウンタの値が1から4のいずれかである場合には(ステップS4505でYES)、演出制御用マイコン91は、後述する特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)のうち、いずれかの保留特殊表示態様の保留アイコンHAが画像表示装置7の表示画面7aにて表示中であるか否かを判定する(S4506)。
演出制御用マイコン91は、後述する特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)の保留アイコンHAを画像表示装置7の表示画面7aに表示していないと判定した場合には(ステップS4506でNO)、サブ時短付与カウンタに対応した保留アイコンHAを表示するか否かを判定する(S4507)。具体的には、現在のサブ時短付与カウンタの値である1から4のいずれかと、今回受信した始動入賞コマンドが記憶されている始動入賞コマンド保留記憶部(第1始動入賞コマンド保留記憶部、第2始動入賞コマンド保留記憶部)における第1~第4まである記憶領域の番号とが一致するか否か判断して、その記憶領域に記憶されている始動入賞コマンドに対応して、保留特殊表示態様の保留アイコンHAを表示することを決定する。例えば、演出制御用マイコン91は、現在のサブ時短付与カウンタの値が「4」であって、今回受信した始動入賞コマンドが記憶されている第1始動入賞コマンド保留記憶部における第4記憶領域の番号が一致すると判定すると、第1保留特殊表示態様の保留アイコンHAの表示を決定する。
ステップS4507において、演出制御用マイコン91は、サブ時短付与カウンタに対応した保留アイコンHAを表示すると判定した場合には(S4507でYES)、特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)の保留アイコンHAを表示する(S4508)。これにより、特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)の保留アイコンHAが表示画面7aに表示されることで、時短付与カウンタの値が、1から4のいずれか、すなわち、時短付与回数(600回)に到達するまでの残り回数を遊技者に示唆することが可能となる。なお、非特定回数が前記所定回数に到達されるまでの残り回数が、「非特定回数が所定回数に到達されるまでの残り回数」に相当する。
また、通常演出モードが設定されていない場合(S4504でNO)、サブ時短付与カウンタの値が1から4以外である場合(S4505でNO)、表示画面7aに、特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)の保留アイコンHAを表示中である場合(S4506でYES)、またはサブ時短付与カウンタに対応した保留アイコンHAを表示しない場合(S4507でNO)のうち、いずれの場合でも、ステップS4509に進む。ステップS4509において、演出制御用マイコン91は、特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)とは異なる他の表示態様(例えば、通常表示態様(「〇」)、先読み判定の結果に基づく大当たり期待度を示唆する表示態様など)の保留アイコンHAを表示する(S4509)。
[変動演出開始処理]変動演出開始処理(S4404)ではまず、図39に示すように、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドを解析する(S5001)。変動開始コマンドには、変動パターン選択処理(図24のステップS1003,S1009)でセットされた特図変動パターンの情報が含まれている。特図変動パターンの情報には、特図1又は特図2の大当たり判定処理の判定結果としての図柄を指定する図柄情報等が含まれている(図7参照)。なお、ここで演出制御用マイコン91が取得した図柄情報等は、これ以降に実行する処理においても適宜利用可能である。
続いて、演出制御用マイコン91は、S5001で解析した変動開始コマンドが特図1変動開始コマンドであれば、第1特図保留演出カウンタの値を「1」減算し、特図2変動開始コマンドであれば、第2特図保留演出カウンタの値を「1」減算する(S5002)。そして、演出制御用マイコン91は、始動入賞コマンド保留記憶部(第1始動入賞コマンド保留記憶部、第2始動入賞コマンド保留記憶部)に記憶されているデータのシフトを行う(S5003)。続いて、演出制御用マイコン91は、保留アイコンHAをシフトさせる(S5004)。
次に、後述する演出モード切替処理(S5005)、変動演出パターン選択処理(S5006)を行い、演出図柄変動演出において最終的に停止表示する演出図柄の選択を行う(S5007)。演出図柄の選択は、具体的には、演出図柄決定用乱数を取得するとともに、特別図柄抽選の結果として停止表示される特別図柄の種類やリーチの有無に応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンドの解析結果に基づいて一つのテーブルを選択し、その選択したテーブルを用いて、取得した演出図柄決定用乱数を判定することにより、演出図柄を選択する。これにより、最終的に停止表示される演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせ(例えば「2・2・2」等)が決定される。演出図柄の選択に続いて、演出制御用マイコン91は、後述する表示態様変更処理(S5008)を行い、続けて後述するゴール演出実行処理(S5009)を行い、変動演出開始処理を終える。
[演出モード切替処理]演出モード切替処理(S5005)ではまず、図40に示すように、演出制御用マイコン91は、通常演出モード移行フラグがONであるか否かを判定する(S5011)。通常演出モード移行フラグは、演出モードの1つである通常演出モードへ、他の演出モードから移行すると判定された際にONされるフラグである。通常演出モード移行フラグがOFFであれば(S5011でNO)ステップS5015に進むが、ONであれば(S5011でYES)、変動表示の開始が特図1に係るものであるか否かを判定する(S5012)。特図1の変動開始でなければ(S5012でNO) ステップS5015に進むが、特図1の変動開始であれば(S5012でYES)、通常演出モードを設定する処理を行い(S5013)、通常演出モード移行フラグをOFFした(S5014)後、ステップS5015に進む。これにより、演出モードが通常演出モードへと制御される。通常演出モードは、主に非時短状態において設定される演出モードである。また、他の演出モードから通常演出モードへの制御は、特図1に係る図柄変動が開始されることに応じて行われる。
ステップS5015では、時短演出モード移行フラグがONであるか否かを判定する。時短演出モード移行フラグは、演出モードの1つである時短演出モードへ、他の演出モードから移行すると判定された際にONされるフラグである。時短演出モード移行フラグがOFFであれば(S5015でNO)本処理を終えるが、ONであれば(S5015でYES)、時短演出モードを設定する処理を行う(S5016)。これにより、演出モードが時短演出モードへと制御される。時短演出モードは、主に時短状態において設定される演出モードである。次に、ゴール演出中であるか否かを判定する(S5017)。ゴール演出は、時短付与回数(600回)への到達する図柄変動であることを報知する演出であって、時短付与回数(600回)に到達したことで時短状態へと制御されることを報知する演出である。ゴール演出中であれば(S5017でYES)、そのゴール演出を終了するコマンドをセットし(S5018)、時短演出モード移行フラグをOFFして(S5019)、演出モード切替処理を終える。
[変動演出パターン選択処理]変動演出パターン選択処理(S5006)ではまず、図41に示すように、演出制御用マイコン91は、図柄情報に基づいて大当たりであるか否かを判定する(S5021)。大当たりである場合には(S5021でYES)、特図変動パターンの情報に基づいて、大当たりに係る変動演出の演出パターン(サブ変動パターン)を選択する(S5022)。これにより、大当たりに係る変動演出の内容は、その詳細までが決定される。例えば、特図変動パターンがSPリーチである場合、SPリーチを行うサブ変動パターンを選択する。さらに、SPリーチに属する演出を複数設けている場合には、SPリーチに属するどの演出を実行するのか等までを含めた詳細まで決定される。
大当たりでない場合(S5021でNO)、図柄情報に基づいて小当たりであるか否かを判定する(S5023)。小当たりである場合には(S5023でYES)、特図変動パターンの情報に基づいて、小当たりに係る変動演出の演出パターン(サブ変動パターン)を選択する(S5024)。また、小当たりに係る変動演出の内容についても、変動演出の演出パターンが選択されることで、その詳細までが決定される。
大当たりでなく(S5021でNO)、小当たりでもなければ(S5023でNO)、「ハズレ」であるのでハズレに係る変動演出パターンを、変動演出パターン判定テーブル(図15)により選択する(S5025~S5029)。演出制御用マイコン91は、「ハズレ」である場合には、その変動演出パターンを、変動演出パターン判定テーブル(図15)により選択する。具体的には、まず、サブ時短カウンタの値が「1」よりも大きいか否かを判定する(S5025)。サブ時短カウンタの値が「1」よりも大きい場合(S5025でYES)、ハズレ図柄の図柄情報に基づいて、時短残り回数2以上の時短状態用の変動演出パターン判定テーブル(図15(B))を参照し、変動演出パターンを選択する(S5026)。また、サブ時短カウンタの値が「1」以下である場合には(S5025でNO)、サブ時短カウンタの値が「1」であるか否かを判定する(S5027)。サブ時短カウンタの値が「1」である場合(S5027でYES)、ハズレ図柄の図柄情報に基づいて、時短残り回数1の時短状態用の変動演出パターン判定テーブル(図15(C))を参照し、変動演出パターンを選択する(S5028)。また、サブ時短カウンタの値が「1」未満であると判定される場合には(S5027でNO)、ハズレ図柄の図柄情報に基づいて、非時短状態用の変動演出パターン判定テーブル(図15(A))を参照し、変動演出パターンを選択する(S5029)。
ここで、サブ時短カウンタは、時短状態が開始されることに応じて、開始される時短状態の時短回数に応じた値にセットされ、時短状態中における特図2の変動表示が行われることに応じて減算されるカウンタである。サブ時短カウンタの設定や減算は、後述する変動演出終了処理(S4404)にて行われる。これにより、図柄変動の開始時におけるサブ時短カウンタの値は、時短状態では「1」以上であり、非時短状態では「1」未満、すなわち「0」である。そして、本形態では、前述したように、非時短状態においては特殊ハズレ(時短ハズレ)に基づいて時短状態へと制御されることがある一方、すでに時短状態であるときには特殊ハズレに基づいて時短状態へと制御されることがない。このため、サブ時短カウンタの値が「1」未満である場合には、その後に時短状態への移行を示唆する内容の時短突入演出が選択され得る変動演出パターン判定テーブルを用いて変動演出パターンが選択される。
また、前述したように、時短状態における最後の図柄変動においては、特殊ハズレに基づいて時短状態へと制御可能である。このため、サブ時短カウンタの値が「1」である場合にも、時短突入演出が選択され得る変動演出パターン判定テーブルを用いて変動演出パターンが選択される。これに対し、サブ時短カウンタの値が「1」よりも大きい場合には、特殊ハズレに基づいて時短状態へと制御されることがないため、時短突入演出が選択されない変動演出パターン判定テーブルを用いて変動演出パターンが選択されるようになっている。ハズレに係る変動演出の内容は、変動演出パターンが選択されることでその詳細までが決定される。
このように演出制御用マイコン91は、サブ時短カウンタに基づいて、遊技状態が時短状態および非時短状態のどちらであるのかを適切に判定することが可能である。さらに、時短状態である場合には、時短状態における最後の図柄変動であるのか否かについて適切に判定することも可能である。そして、特図変動パターンの情報が同じであっても、遊技状態やサブ時短カウンタの値により、異なる変動演出パターンを選択可能である。これにより、例えば、その後に移行する可能性のある遊技状態を適切に示唆可能な演出を実行することが可能である。さらには、例えば、その後に移行する可能性がない遊技状態を示唆する演出が実行されてしまうことを抑制することが可能である。よって、演出により遊技興趣の向上を図ることが可能である。
変動演出パターンを選択(S5021~S5029)した後、選択した演出図柄、変動演出パターンにて変動演出を開始するための変動演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする(S5030)。ステップS5030でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定の演出画像を画像用のROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aにて変動演出を行う。
[表示態様変更処理]表示態様変更処理(S5008)では、図42に示すように、演出制御用マイコン91は、保留特殊表示態様の保留アイコンHAが表示中であるか否かを判定する(S5031)。演出制御用マイコン91は、特殊表示態様の保留アイコンHAが表示中である場合には(S5031でYES)、保留特殊表示態様を変更するか否か、すなわち前回の変動演出にて画像表示装置7の表示画面7aに表示されていた保留アイコンHAの保留特殊表示態様をサブ時短付与カウンタの値が1減算した値に対応した保留アイコンHAの保留特殊表示態様に変更するか否かを判定する(S5032)。演出制御用マイコン91は、保留特殊表示態様に変更するすると判定した場合(S5032でYES)、保留特殊表示態様を変更し(S5033)、ステップS5034に進む。ここで、保留特殊表示態様を変更する場合(S5032でYES)とは、前回の変動演出にて画像表示装置7の表示画面7aに保留特殊表示態様の保留アイコンHAが表示されていて、サブ時短付与カウンタの値を1減算してサブ時短付与カウンタの値(1、2、または3のうち、いずれか)に対応した保留アイコンHAの保留特殊表示態様に変更する場合のことである。例えば、前回の変動演出にて画像表示装置7の表示画面7aに第1保留特殊表示態様HU1の保留アイコンHAが表示されていて、サブ時短付与カウンタの値が1減算してサブ時短付与カウンタの値「3」に対応した保留アイコンHAの第2保留特殊表示態様HU2に変更する場合と判定したときには(S5032でYES)、ステップS5033において、演出制御用マイコン91は、特図保留数が『4』の場合に表示画面7aに表示されていた保留アイコンHAの第1保留特殊表示態様HU1を第2保留特殊表示態様HU2に変更する。表示画面7aに第2保留特殊表示態様HU2の保留アイコンHAを表示することで、時短付与回数(600回)に到達するまでの残り回数3回であることを遊技者に示唆することが可能である。
また、例えば、前回の変動演出にて画像表示装置7の表示画面7aに第2保留特殊表示態様HU2の保留アイコンHAが表示されていて、サブ時短付与カウンタの値が1減算してサブ時短付与カウンタの値「2」に対応した保留アイコンHAの第3保留特殊表示態様HU3に変更する場合と判定したときには(S5032でYES)、ステップS5033において、演出制御用マイコン91は、特図保留数が『3』の場合に表示画面7aに表示されていた保留アイコンHAの第2保留特殊表示態様HU2を第3保留特殊表示態様HU3に変更する。表示画面7aに第3保留特殊表示態様HU3の保留アイコンHAを表示することで、時短付与回数(600回)に到達するまでの残り回数2回であることを遊技者に示唆することが可能である。
その他、例えば、前回の変動演出にて画像表示装置7の表示画面7aに第3保留特殊表示態様HU3の保留アイコンHAが表示されていて、サブ時短付与カウンタの値が1減算してサブ時短付与カウンタの値「1」に対応した保留アイコンHAの第4保留特殊表示態様HU4に変更する場合と判定したときには(S5032でYES)、ステップS5033において、演出制御用マイコン91は、特図保留数が『2』の場合に表示画面7aに表示されていた保留アイコンHAの第3保留特殊表示態様HU3を第4保留特殊表示態様HU4に変更する。表示画面7aに第4保留特殊表示態様HU4の保留アイコンHAを表示することで、時短付与回数(600回)に到達するまでの残り回数1回であることを遊技者に示唆することが可能である。
ステップS5031で保留特殊表示態様の保留アイコンHAが表示されていない場合(S5031でNO)、またはステップS5032で保留特殊表示態様を変更しない場合(S5032でNO)には、そのままステップS5034に進む。
ステップS5034において、演出制御用マイコン91は、当該特殊表示態様TUの当該アイコンTAを表示するか否か、すなわちサブ時短付与カウンタの値が「0」となる場合の変動演出が行われる場合であるか否かを判定する(S5034)。当該特殊表示態様TUの当該アイコンTAを表示する場合には(S5034でYES)、画像表示装置7の表示画面7aに当該特殊表示態様TUの当該アイコンTAを表示し(S5035)、本処理を終了する。これにより、画像表示装置7の表示画面7aに当該特殊表示態様TUの当該アイコンTAを表示することで、遊技者に非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動であることを把握させるとともに、時短状態に制御されることを把握させることが可能となる。また、ステップS5034で当該特殊表示態様TUの当該アイコンTAを表示しない場合には(S5034でNO)、そのまま本処理を終了する。
[ゴール演出実行処理]ゴール演出実行処理(S5009)ではまず、図43に示すように、演出制御用マイコン91は、サブ時短付与カウンタの値が「1」であるか否かを判定する(S5041)。サブ時短付与カウンタの値が「1」である場合には(S5041でYES)、ゴール演出開始コマンドをセットし(S5042)、ステップS5043に進む。また、サブ時短付与カウンタの値が「1」でない場合には(S5041でNO)、ステップS5043において、演出制御用マイコン91は、サブ時短付与カウンタの値を1ディクリメントする(S5044)。サブ時短付与カウンタは、大当たり遊技に応じて、時短付与回数(600回)に応じた値にセットされ、図柄変動が行われることに応じて減算されるカウンタである。これにより、サブ時短付与カウンタの値は、時短付与カウンタの値と同じ値となるように管理されている。
つまり、本形態では、非特定変動回数の時短付与回数に到達する図柄変動である場合において、ゴール演出が実行される。ゴール演出は、当演出を開始するコマンドがセットされた後、所定時間が経過したときに開始される。そのゴール演出の開始タイミングは、変動演出の開始時となるようにされている(図55参照)。また、本形態では、ゴール演出は、その開始後、演出モード切替処理(S5005)においてゴール演出が終了されるまで継続される(S5018)。すなわち、ゴール演出は、非特定変動回数の時短付与回数に到達する図柄変動における変動演出の実行中に開始され、その後変動演出の実行が終了されるまでの間、継続される。
[変動演出終了処理]変動演出終了処理(S4406)ではまず、図44に示すように、演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドを解析する(S5101)。次に、演出制御用マイコン91は、変動を停止する図柄変動が大当たりまたは小当たりであるか否かを判定する(S5102)。大当たりまたは小当たりである場合には(S5102でYES)、その大当たりまたは小当たりに基づいて設定される時短状態の時短回数をサブ時短カウンタに設定するサブ時短カウンタ設定処理を行い(S5103)、ステップS5109へ進む。
停止する図柄変動が大当たりでも小当たりでもない場合、すなわちハズレである場合には(S5102でNO)、サブ時短カウンタの値が「1」よりも大きいか否かを判定する(S5104)。サブ時短カウンタの値が「1」よりも大きい場合にはステップS5106に進むが、サブ時短カウンタの値が「1」以下である場合(S5104でNO)、ハズレ図柄の種別が特殊ハズレ(時短ハズレ)であるか否かを判定する(S5105)。特殊ハズレであるハズレ図柄Bまたはハズレ図柄Dでなければ(S5105でNO)、ステップS5106に進むが、ハズレ図柄Bまたはハズレ図柄Dであれば(S5105でYES)、特殊ハズレに基づいて設定される時短状態の時短回数をサブ時短カウンタに設定するサブ時短カウンタ設定処理を行い(S5103)、ステップS5109へ進む。
ステップS5106では、さらに時短カウンタの値が「0」よりも大きいか否かを判定する。時短カウンタの値が「0」であれば(S5106でNO)、ステップS5109に進むが、時短カウンタの値が「0」よりも大きい場合には(S5106でYES)、変動停止に係る特別図柄が特図2の停止に係るものであるか否かを判定する(S5107)。特図2の停止でなければ(S5107でNO)、ステップS5109に進むが、特図2の停止であれば(S5107でYES)、サブ時短カウンタの値を1ディクリメントし(S5108)、ステップS5109に進む。これにより、時短状態における図柄変動の開始時におけるサブ時短カウンタの値が、時短カウンタの値と同じ値となるように管理されている。
ステップS5109では、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(S4004)によって画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、演出図柄8L,8C,8Rを所定の停止態様で停止表示する。
[演出モード指定処理]演出モード指定処理(S4408)ではまず、図45に示すように、演出制御用マイコン91は、遊技状態コマンドを解析する(S5201)。次に、遊技状態コマンドの解析結果に基づいて、時短状態であるか否かを判定する(S5202)。時短状態でなければ(S5202でNO)ステップS5205ヘ進むが、時短状態であれば(S5202でYES)、現在設定されている演出モードが通常モードであるか否かを判定する(S5203)。演出モードが通常モードでなければ(S5203でNO)ステップS5205へ進むが、通常モードであれば(S5203でYES)、時短モード移行フラグをONして(S5204)、ステップS5205へ進む。
ステップS5205では、遊技状態コマンドの解析結果に基づいて、非時短状態であるか否かを判定する。非時短状態でなければ(S5205でNO)本処理を終えるが、非時短状態であれば(S5205でYES)、現在設定されている演出モードが時短モードであるか否かを判定する(S5206)。演出モードが時短モードでなければ(S5206でNO)本処理を終えるが、時短モードであれば(S5206でYES)、通常モード移行フラグをONして(S5207)、本処理を終える。
本処理にて時短モード移行フラグがONとなった場合、次の図柄変動が開始される際に、演出モードが時短モードへと制御される。また、通常モード移行フラグがONとなった場合、次の特図1に係る図柄変動が開始される際に、演出モードが通常モードへと制御がされる。これにより、遊技状態に応じた適切な演出モードで図柄変動が開始されるようになっている。
8.本形態における遊技の流れ
次に、本形態のパチンコ遊技機1における遊技の進行の流れについて、図46に基づいて説明する。図46に示すように、まず、非時短状態(通常遊技状態)においては左打ちにて遊技を進行する。このため、非時短状態においては特図1の抽選が行われ、これに基づいて大当たり当選することがある。特図1の抽選に基づく大当たりに当選した場合、4Rの大当たり遊技が行われ、その後の遊技状態は時短回数が1回の時短状態へと制御される。
一方、特図1の抽選結果は、大当たり当選よりもハズレである可能性の方が高い。また、特図1の抽選結果は、特殊ハズレ(時短ハズレ:ハズレ図柄B)であることがある。そして、特図1の抽選結果がハズレ図柄Bである場合、遊技状態は、時短回数が1回の時短状態へと制御される。また、特図1の抽選結果がハズレである場合、特殊ハズレ(ハズレ図柄B)であることよりも、通常ハズレ(ハズレ図柄A)である可能性の方が高い。そして、特図1の抽選結果が連続して通常ハズレ(非特定態様)である回数(非特定変動回数)が時短付与回数(600回)に到達した場合、遊技状態は、時短回数1回の時短状態へと制御される。
時短状態では右打ちにて遊技を進行する。このため、時短状態では特図2の抽選が行われ、これに基づいて大当たり当選することがある。特図2の抽選に基づく大当たり当選には、小当たり当選からの特定領域39の通過に基づく大当たり(2種大当たり)、または、直撃大当たり(1種大当たり)が存在する。直撃大当たり(1種大当たり)に当選した場合、10Rの大当たり遊技が行われ、その後の遊技状態は時短回数が6回の時短状態へと制御される。つまり、特図2で大当たり当選した場合には、特図1で大当たり当選した場合よりも、大当たり遊技にて遊技者は多くの利益を獲得可能な傾向にある。
また、本形態のパチンコ遊技機1は、特図2の抽選に基づいてV通過(特定領域39の通過)が可能な小当たりに当選した場合には、正しく遊技している限り必ず大当たり遊技が実行されるよう構成されている。そして、小当たり当選を経て2種大当たりに当選した場合、実質10Rの大当たり遊技の後、時短回数が6回の時短状態へと制御される。この小当たりに基づいて行われる大当たり遊技でも、特図1で大当たり当選した場合の大当たり遊技よりも、遊技者は多くの利益を獲得可能な傾向にある。
また、特図2の抽選結果はハズレであることがある。ハズレである場合には、通常ハズレ(ハズレ図柄C)である場合と、特殊ハズレ(時短ハズレ:ハズレ図柄D)である場合とがある。時短状態において、時短残り回数が2回以上であるときには、通常ハズレであっても特殊ハズレであっても、その後の遊技状態が時短状態へと制御されることはなく、時短残り回数が減少する。しかし、時短残り回数が1回であるとき、すなわち、時短状態における最後の1回の図柄変動での抽選結果がハズレ図柄Dである場合には、その後の遊技状態は、時短回数が100回の時短状態へと制御される。
また、時短状態における最後の1回の図柄変動での抽選結果がハズレ図柄Cである場合には、非時短状態へと制御される。なお、時短状態においては、その最後の1回にて非時短状態へと制御される前に第2始動口21への入賞を発生させることで、特図2保留を最大で4個貯めておくことができる。そして、時短状態における最後の1回の図柄変動での抽選結果がハズレ図柄Cであることで制御された非時短状態では、まず、4個の特図2保留についての抽選を受けることができる。そして、特図2保留についての抽選結果がハズレ図柄Dである場合には、その後の遊技状態は、時短回数が6回の時短状態へと制御される。
一方、特図2保留についての抽選結果がいずれもハズレ図柄Cである場合には、その後、再度、左打ちにて遊技を進行し、特図1の抽選に基づく大当たり当選を狙うこととなる。
つまり、特図2の抽選において、直撃大当たり、V通過可能な小当たり、特殊ハズレに当選し続ける限り、特図2の抽選を主とした遊技者に有利な状態(大当たりに当選し易い状態)が継続する。一方、特図2の抽選において、時短状態について設定された時短回数分の特図の抽選結果と、時短状態が終了したときに残っていた特図2保留(特図2の残保留)の分の抽選結果とがすべてハズレであった場合には、再び特図1の抽選を主とした遊技に戻ることとなる。
ここで、本形態のパチンコ遊技機1では、時短状態における最後の特図2の抽選においては、ハズレ図柄Dに基づく時短状態が設定され得る構成となっている。この点について、図47のタイムチャートにより説明する。本形態では、遊技状態管理処理(図26参照)において前述したように、時短状態が設定されている状態においては、特図2の抽選結果がハズレ図柄Dであっても、ハズレ図柄に基づいて時短状態へと制御するか否かの時短判定が行われず、時短状態が設定されない構成となっている。このため、例えば、時短残り回数が2回であるときには、特図2の抽選結果がハズレ図柄Dであっても、これに基づいて時短状態へと制御されることはない。しかし、時短状態における最後の図柄変動については、図柄変動の開始時には時短状態であるものの、その後、時短判定よりも前のタイミングにおいて、非時短状態へと制御される。これにより、時短状態における最後の図柄変動においては、非時短状態において時短判定が行われるため、特図2の抽選結果がハズレ図柄Dであることに基づいて、その後の遊技状態が時短状態へと制御されるという新たなゲーム性を提供することが可能である。さらには、特図2の抽選結果がハズレ図柄Dであることに基づいて遊技状態が時短状態へと制御されるチャンスを、特図2保留に係る抽選の回数に加えて1回、設けることができている。
また、本形態のパチンコ遊技機1では、ハズレ図柄Dに基づいて時短状態へ制御する場合には、その制御する時短状態について設定する時短回数を、図柄変動の開始時に行われる特図2大当たり判定処理(図23参照)において取得している。そして、取得し記憶しておいた時短回数を、その後に実行される遊技状態管理処理にて設定している。すなわち、時短状態における最後の図柄変動においては、時短状態にて時短回数を取得し、非時短状態にて設定している。これに対し、時短状態が終了したときに残っていた特図2保留については、図柄変動の開始時にすでに非時短状態であるため、ハズレ図柄Dに基づいて制御される時短状態の時短回数を、非時短状態において取得することとなる。そして、本形態では、ハズレ図柄Dに基づいて設定する時短状態についての時短回数を、非時短状態においては非時短状態用のハズレ図柄種別判定テーブル(図9(A)参照)により、時短状態においては時短状態用のハズレ図柄種別判定テーブル(図9(B)参照)により取得している。そして、ハズレ図柄種別判定テーブルでは、非時短状態用のものと時短状態用のものとで、ハズレ図柄Dに基づいて設定される時短回数が異なるものである。すなわち、特図2の抽選結果がハズレ図柄Dであっても、時短状態中と非時短状態中とで、異なる時短回数を取得できるようになっている。これにより、時短状態における最後の図柄変動で特図2の抽選結果がハズレ図柄Dであった場合に制御される時短状態と、時短状態が終了したときに残っていた特図2保留の抽選結果がハズレ図柄Dであった場合に制御される時短状態とで、時短回数の異なるという新たなゲーム性を提供することが可能である。
9.本形態における演出例
9-1.演出モード
次に、本形態のパチンコ遊技機1における演出例について、図48~図55に基づいて説明する。まず、演出モードについて説明する。演出モードとは、画像表示装置7、スピーカ67、盤ランプ5、及び枠ランプ66等を用いた演出の態様であり、演出モードが異なると、例えば画像表示装置7に表示されるキャラクタやアイテム、背景画像等が異なり、演出図柄8L,8C,8Rを用いた変動演出も演出モードに応じた態様で実行される。
本形態の演出モードには、図48に示す通常の昼の背景画像が表示される昼背景モード、図49に示す夜の背景画像が表示される夜背景モード、が含まれている。
図48に示す昼背景モードは、非時短状態であって取得した特図2関係乱数の記憶がない場合に設定される演出モードである。つまり、非時短状態であって特図1の抽選を主として遊技が進行される状態において設定される通常演出モードである。図48(A)には、表示画面7aにて昼背景が表示されるとともに、演出図柄8L,8C,8Rが変動表示されている状態を示している。また、本形態では、演出図柄8L,8C,8Rの他にも、小図柄KZ1,KZ2,KZ3を表示可能である。小図柄KZ1,KZ2,KZ3は、演出図柄8L,8C,8Rよりも小さな表示であり、演出図柄8L,8C,8Rと同様、変動表示の後、停止表示することが可能である。図48(B)には、昼背景モードにて、演出図柄8L,8C,8Rと小図柄KZ1,KZ2,KZ3とがともに停止表示された状態を示している。昼背景モードでは、演出図柄8L,8C,8Rと小図柄KZ1,KZ2,KZ3とはともに、通常態様で表示されている。
昼モードが設定されている場合、画像表示装置7の表示画面7aには、図48に示すように、4つの表示領域からなる保留アイコン表示領域7dを設けることが可能である。保留アイコン表示領域7dは、第1表示領域7d1、第2表示領域7d2、第3表示領域7d3および第4表示領域7d4で構成され、特図1保留数に応じて、各表示領域7d1,7d2,7d2,7d4に、保留アイコンHAを表示することが可能である。例えば、図48(A)に示すように、特図1保留数が『4』の場合には、第1表示領域7d1と第2表示領域7d2と第3表示領域7d3と第4表示領域7d4とに保留アイコンHAが表示される。これにより、昼モードが設定されている場合における保留アイコンHAの表示により、第1特図保留表示器43aにて表示される第1特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことが可能となっている。
また、保留アイコン表示領域7dの近傍に、図48に示すように、1つの表示領域からなる当該アイコン表示領域7eを設けることが可能である。当該アイコン表示領域7eは、特図変動演出が開始されることに応じて、保留アイコンHAと同じ、又は、異なる当該アイコンTAを表示することが可能である。
なお、保留アイコン表示領域7dを構成する表示領域の数については、適宜に変更することが可能である。また、保留アイコン表示領域7dを、特図1保留数および特図2保留数の両方を表示する表示領域とすることも、一方だけを表示する表示領域とすることも可能である。
図49に示す夜背景モードは、時短状態である場合と、非時短状態であって取得した特図2関係乱数の記憶がある場合とに設定される演出モードである。つまり、特図2の抽選を主として遊技が進行される状態において設定される時短演出モードである。図49(A)には、表示画面7aにて夜背景が表示されるとともに、演出図柄8L,8C,8Rと小図柄KZ1,KZ2,KZ3とがともに変動表示された状態を示している。また、図49(B)には、夜背景モードにて演出図柄8L,8C,8Rと小図柄KZ1,KZ2,KZ3とがともに停止表示された状態を示している。夜背景モードでは、演出図柄8L,8C,8Rと小図柄KZ1,KZ2,KZ3とはともに、昼背景モードにおける通常態様とは異なる特殊態様で表示されている。
また、夜背景モードでは、時短状態である右打ちにて第2始動口21への入賞を狙って遊技を進行させるため、夜背景モードでは、演出制御用マイコン91は、右打ちにて遊技を行うべき旨を報知する右打ち報知画像GAを表示画面7aの右上部に表示する。また、夜背景モードでは、時短状態の終了時期を示唆するため、演出制御用マイコン91は、時短回数の残り回数を示す残回数表示GBを表示画面7aの右下部に表示する。残回数表示GBを、終了時期示唆表示とも言う。残回数表示GBは、時短残り回数が1回となった後には、例えば、時短残り回数が2回以上である場合と異なる態様で表示することとしてもよい。これにより、特殊ハズレに基づいて時短状態へと制御される可能性がない状態と、特殊ハズレに基づいて時短状態へと制御される可能性がある場合とを、残回数表示GBによって適切に遊技者に示すことが可能である。また、残回数表示GBを、時短残り回数が1回となった後には、時短残り回数が2回以上である場合と異なる態様で表示することで、時短残り回数が少ない状況を適切に示し、第2始動口21への入賞を狙って特図2保留を適切に獲得するように遊技者に促すことが可能である。なお、時短残り回数が0回となった後には、残回数表示GBは、時短状態の終了までに獲得された特図2保留の数を示す表示とすることとしてもよい。
夜モードが設定されている場合、画像表示装置7の表示画面7aには、図49に示すように、4つの表示領域からなる保留アイコン表示領域7dを設けることが可能である。保留アイコン表示領域7dは、第1表示領域7d1、第2表示領域7d2、第3表示領域7d3および第4表示領域7d4で構成され、特図2保留数に応じて、各表示領域7d1,7d2,7d2,7d4に、保留アイコンHAを表示することが可能である。例えば、図49(A)に示すように、特図2保留数が『4』の場合には、第1表示領域7d1と第2表示領域7d2と第3表示領域7d3と第4表示領域7d4とに保留アイコンHAが表示される。これにより、夜モードが設定されている場合における保留アイコンHAの表示により、第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことが可能となっている。
また、保留アイコン表示領域7dの近傍に、図49に示すように、1つの表示領域からなる当該アイコン表示領域7eを設けることが可能である。当該アイコン表示領域7eは、特図変動演出が開始されることに応じて、保留アイコンHAと同じ、又は、異なる当該アイコンTAを表示することが可能である。
なお、保留アイコン表示領域7dを構成する表示領域の数については、適宜に変更することが可能である。また、保留アイコン表示領域7dを、特図1保留数および特図2保留数の両方を表示する表示領域とすることも、一方だけを表示する表示領域とすることも可能である。
9-2.変動演出
次に、変動演出について説明する。パチンコ遊技機1は、特別図柄の変動表示が開始されると、特別図柄の変動表示に係る変動パターンおよび特別図柄抽選の結果(大当たり判定や小当たり判定の結果、図柄種別判定の結果、リーチ判定の結果、および、変動パターン判定の結果)などに基づいて、変動演出を実行する。変動演出では、表示画面7aにおいて、所定の背景画像に重畳的に、演出図柄8L,8C,8Rの変動表示が行われる。演出図柄8L,8C,8Rの変動表示では、演出図柄8L,8C,8Rが変動した後に停止する。すなわち、特別図柄の変動時間にわたって、演出図柄8L,8C,8Rの変動表示が行われた後に、当該変動が停止して、演出図柄8L,8C,8Rの停止表示が行われる。そして、演出図柄8L,8C,8Rの停止表示によって特別図柄抽選の結果が報知される。
9-2-1.演出図柄
画像表示装置7の表示画面7aの中央付近では、図48(A)等に示すように、変動演出にて、演出図柄8L,8C,8Rの変動表示が行われ、その後、所定の態様で停止表示される。また、表示画面7aの上端部の左端の一区画では、図48(A)等に示すように、特別図柄の変動表示が行われているときに小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示が行われ、その後、所定の態様で停止表示される。なお、演出図柄8L,8C,8Rは、変動演出中に非表示となることがあるのに対して、小図柄KZ1,KZ2,KZ3は非表示となることがない。この点において、小図柄KZ1,KZ2,KZ3は演出図柄8L,8C,8Rの役割を補う図柄として機能する。なお、演出図柄8L,8C,8R、小図柄KZ1,KZ2,KZ3を表示する各表示領域は、適宜に変更可能である。
9-2-2.通常変動
パチンコ遊技機1は、変動演出において、先ず通常変動を行うことが可能である。通常変動は、特別図柄の変動表示が開始されたことを示唆する演出として機能する。特別図柄の変動表示が開始されると、例えば、表示画面7aにおいて、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されていると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3が停止表示されており、特別図柄の変動表示が行われておらず、特別図柄の変動表示を待機している状態から、その開始に伴って演出図柄8L,8C,8Rの変動表示が開始されると共に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示が開始される。そして、この特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「通常ハズレ変動」(特図1の抽選結果がハズレ図柄Aでリーチ無しの場合の変動)の場合には、ハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で演出図柄8L,8C,8Rが停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。
一方、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「Nハズレ変動」(特図1の抽選結果がハズレ図柄Aでリーチ有りの場合でさらに、ノーマルリーチによってハズレが示される変動)などのリーチ有りの変動パターンの場合には、左演出図柄8Lと右演出図柄8Rとが同じ停止態様で仮停止して、リーチが成立する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示は継続して行われ、変動パターンに応じたリーチ演出が行われる。なお、演出図柄8L,8C,8Rの停止順序や停止態様は、適宜に変更することが可能である。
9-2-3.Nリーチ(ノーマルリーチ)
パチンコ遊技機1は、通常変動においてリーチが成立するとNリーチを行うことが可能である。Nリーチは、特別図柄抽選の結果が「大当たり」であった可能性があることを示唆する演出であり、遊技者に対して大当たり確度を示唆することが可能な演出として機能する。
Nリーチでは、リーチが成立した状態が所定時間(例えば、10秒)維持され、その後、中演出図柄8Cの変動速度が徐々に減速していく。そして、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「Nハズレ変動」の場合には、ハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で演出図柄8L,8C,8Rが停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。
一方、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「N大当たり変動」(ノーマルリーチによって大当たり当選が示される大当たり変動)の場合には、大当たりを示唆する停止態様(所謂ゾロ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も大当たりを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。なお、Nリーチの演出内容は、中演出図柄8Cが徐々に減速することに限られず、適宜に変更または追加することが可能である。
また、ハズレを示唆する演出図柄8L,8C,8Rの停止態様に関して、リーチが成立しない場合のバラケ目を「非リーチバラケ目」や「非リーチハズレ目」と称し、リーチが成立する場合のバラケ目を「リーチバラケ目」や「リーチハズレ目」と称する。非リーチバラケ目を構成する各演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせをどのようにするか(例えば「2・3・1」や「5・8・6」等)、および、リーチバラケ目を構成する各演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせをどのようにするか(例えば「2・1・2」や「5・4・5」等)は、演出制御用マイコン91によって選択される。また、大当たりを示唆する停止態様(ゾロ目)を構成する各演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせをどのようにするか(例えば「2・2・2」や「7・7・7」等)は、当選した大当たり図柄の種別に基づいて、演出制御用マイコン91によって選択される。
9-2-4.SPリーチ
パチンコ遊技機1は、特図1に係る変動演出において、Nリーチの後にSPリーチを行うことが可能である。SPリーチは、特別図柄抽選の結果が「大当たり」であった可能性が、Nリーチよりも高いことを示唆する演出であり、遊技者に対して大当たり確度を示唆することが可能な演出として機能する。
SPリーチでは、Nリーチの後に、例えば、表示画面7aにSPリーチ専用の背景画像が表示され、表示画面7aの中央にSPリーチが開始されたことを表す画像が表示される。また、SPリーチ専用演出が行われる。本形態では、SPリーチ専用演出として、パチンコ遊技機1における主人公キャラクタの所定のストーリーが進行する演出が実行される。そして、SPリーチ専用演出の最終局面を迎えると、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「SP大当たり変動」(SPリーチによって大当たり当選が示される大当たり変動)の場合には、表示画面7aに、大当たりを示唆するハッピーエンド演出が行われるとともに、演出図柄8L,8C,8Rが大当たりを示唆する停止態様(所謂ゾロ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も大当たりを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。
一方、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「SPハズレ変動」(SPリーチによってハズレが示されるリーチ有りハズレの変動)の場合には、ハズレを示唆するバッドエンド演出が行われるとともに、演出図柄8L,8C,8Rがハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。
9-2-5.バトルリーチ
パチンコ遊技機1は、Nリーチの後にバトルリーチを行うことが可能である。バトルリーチは、大当たり遊技が行われる可能性が高い特図2の抽選を主として遊技が進行される状態にて行われ得る演出である。よって、バトルリーチは、遊技者に大当たり遊技を期待させる演出として機能する。
バトルリーチでは、Nリーチの後に、例えば、図50(A)に示すように、表示画面7aにバトルリーチ専用の背景画像(バトルリーチ用背景画像G113)が表示され、表示画面7aの中央にバトルリーチが開始されたことを表す画像(バトルリーチ開始タイトル画像)G1が表示される。その後、図50(B)に示すように、バトルリーチ専用演出が行われる。そして、バトルリーチ専用演出の最終局面を迎えると、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「バトル大当たり変動」(バトルリーチによって大当たり当選が示される大当たり変動)の場合には、図50(C―1)に示すように、表示画面7aに、大当たりを示唆する成功演出(例えば、主人公キャラクタがバトルに勝利して仁王立ちしている表示、勝利演出)が行われるとともに、演出図柄8L,8C,8Rが大当たりを示唆する停止態様(所謂ゾロ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も大当たりを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。小当たり当選に基づいて大当たり遊技が行われる場合にも、この大当たり当選の場合と同様に行うことができる。一方、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「バトルハズレ変動」(バトルリーチによってハズレが示されるハズレの変動)の場合には、図50(C―2)に示すように、ハズレを示唆する失敗演出(例えば、敵キャラクタがバトルに勝利して仁王立ちしている表示、敗北演出)が行われるとともに、演出図柄8L,8C,8Rがハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。また、本形態では、時短状態中にて最後に取得した特図2関係乱数の記憶に係る「バトルハズレ変動」においては、その後、後述するリザルト演出を実行可能である。なお、バトルリーチの演出内容は、適宜に変更または追加することが可能である。
9-2-6.時短突入演出
次に、特図抽選の結果が、特殊ハズレ(ハズレ図柄D)である場合等に実行される時短突入演出について説明する。演出制御用マイコン91は、時短突入演出を、特殊ハズレに基づいて時短状態へと制御される変動演出にて実行可能である。このため、時短突入演出は、時短状態へと制御されることを遊技者に期待させる演出として機能する。
演出制御用マイコン91は、時短突入演出が行われる場合にも、「バトル大当たり変動」や「バトルハズレ変動」と同様、バトルリーチを伴う変動演出を開始する。ただし、時短突入演出が行われる場合には、演出制御用マイコン91は、図50(B)に示すように、バトルリーチをその途中で終了し、時短突入演出へと移行する。すなわち、バトルリーチ用の各画像を非表示とし、その後、移行した時短突入演出では、まず、救済画像G70を表示画面7aに表示する(図51(A)参照)。本形態の救済画像G70は、主人公キャラクタの仲間キャラクタの画像である。この救済画像G70の表示により、時短突入演出が開始される。また、救済画像G70に重なるように、救済エフェクトGEが表示される。図51(A)に示す救済エフェクトGEは、仲間キャラクタがその救済能力を発揮しつつある様子を示す画像である。
そして、当該図柄変動が時短状態における最後の1回、または、非時短状態における特図2の残保留であり、その抽選結果が例えばハズレ図柄D(特殊ハズレ)である場合(すなわち、その後、特殊ハズレに基づく時短状態へと制御される場合)には、演出制御用マイコン91は、時短突入演出を成功態様にて進行する。すなわち、変動演出パターンが「THP75」、「THP95」である場合には、成功態様として、救済エフェクトGEをより強調し、仲間キャラクタが救済能力を発揮できた様子を示す(図51(B))。これにより、成功態様の時短突入演出では、時短状態へと移行することを遊技者に示すことが可能である。成功態様では、その後、図51(C)に示すように、救済画像G70を非表示とし、中演出図柄8Cを特殊図柄TZとする特殊目で演出図柄8L,8C,8Rを停止表示する。本形態では、特殊図柄TZは、移行先の時短状態に対応する演出モードの名称の文字(〇背景)を含む画像であり、例えば、特図2の抽選結果がハズレ図柄Dであることに応じて表示される場合には「夜背景」の文字が含まれる。また、特殊目で演出図柄8L,8C,8Rを停止表示するとともに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3を、「1・3・5」の特定目で停止表示する(図51(C)参照)。このように本形態では、演出図柄8L,8C,8Rが特殊目で停止表示されることや、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が特定目で停止表示されることによっても、時短状態に移行することが示唆される。すなわち、演出図柄8L,8C,8Rが特殊目で停止表示されることや、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が特定目で停止表示されることは、時短状態に移行すること(特殊ハズレを引いたこと)を遊技者に示唆する演出として機能する。なお、演出図柄8L,8C,8Rの特殊目や、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の特定目は、適宜変更可能である。
一方、当該図柄変動が時短状態における最後の1回、または、非時短状態における特図2の残保留であり、その抽選結果が例えばハズレ図柄C(通常ハズレ)である場合(すなわち、その後、特殊ハズレに基づく時短状態へと制御されない場合)には、時短突入演出を失敗態様にて進行する。すなわち、変動演出パターンが「THP74」、「THP94」である場合には、失敗態様として、救済エフェクトGEを弱め、その後消去することで、仲間キャラクタが救済能力を発揮できない様子を示す(図51(D)参照)。失敗態様では、その後、図51(E)に示すように、ハズレを示唆する態様のバラケ目で演出図柄8L,8C,8Rを停止表示する。これに合わせて、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もバラケ目で停止表示する。また、本形態では、時短状態中にて最後に取得した特図2関係乱数の記憶に係る時短突入演出の失敗態様においては、その後、後述するリザルト演出を実行可能である。なお、時短突入演出の演出内容は、適宜に変更または追加することが可能である。
9-2-7.リザルト演出
次に、リザルト演出について説明する。前述したように、時短状態中にて最後に取得される特図2関係乱数の記憶に係る抽選結果が通常ハズレである場合、演出制御用マイコン91は、その通常ハズレに係る図柄変動に応じてリザルト演出を実行可能である。リザルト演出が行われた後には、特図1の抽選を主として遊技が進行される状態となる。このため、リザルト演出は、その後、特図1の抽選を主として遊技が進行される状態へと移行することを示唆する演出として機能する。さらに、特図2の抽選を主として遊技が進行される遊技者に有利な状態が終了することを示唆する演出としても機能する。なお、リザルト演出は、その後大当たり遊技が行われる場合のバトルリーチや、特殊ハズレのハズレ図柄Dに当選していた場合の成功態様の時短突入演出では実行されない演出である。
図51(A)は、時短状態中にて最後に取得される特図2関係乱数の記憶に係る「バトルハズレ変動」においてリザルト演出が実行された場合を説明するための図である。図52(A)に示すように、「バトルハズレ変動」におけるリザルト演出では、リザルト画像RGが表示される。「バトルハズレ変動」において表示されるリザルト画像RGは、ハズレを示唆する態様で停止表示された演出図柄8L,8C,8R等よりも前面側に表示される。リザルト画像RGには、特図2の抽選を主として進行された遊技にて獲得した遊技球の数や、その状態にて実行された大当たり遊技の回数等が含まれている。これにより、遊技者に、特図2の抽選を主として進行された遊技の結果を適切に示すことが可能である。
図52(B)は、時短状態中にて最後に取得される特図2関係乱数の記憶に係る時短突入演出の失敗態様においてリザルト演出が実行された場合を説明するための図である。図52(B)に示すように、時短突入演出の失敗態様におけるリザルト演出でも、「バトルハズレ変動」におけるリザルト演出と同様、リザルト画像RGが表示される。また、時短突入演出の失敗態様におけるリザルト演出でも、リザルト画像RGは、ハズレを示唆する態様で停止表示された演出図柄8L,8C,8R等よりも前面側に表示される。そして、リザルト演出により、遊技者に、特図2の抽選を主として進行された遊技の結果を適切に示すことが可能である。
9-2-8.保留アイコンの表示態様
次に、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が「4」になると、演出制御用マイコン91は、保留アイコンHAの表示態様を保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)にすることが可能である。すなわち、本形態の演出制御用マイコン91は、非時短状態にて非特定変動回数が596回になると、保留アイコンHAの表示態様を保留特殊表示態様HUにすることが可能である。これにより、保留アイコンHAの表示態様が保留特殊表示態様HUは、遊技者に非特定変動回数が時短付与回数に到達されることと、時短付与回数に到達するまでの残り回数とを示唆するものとして機能する。なお、保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)が、「特定遊技表示態様」に相当する。
保留アイコンHAの保留特殊表示態様HUは、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数を示す部分(残り回数部分)とダッシュ中の幼少期時代の主人公キャラクタとが組み合わされた表示態様となっている(図53(B)から図53(E)、図54参照)。以下では、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数を「4」示す部分とダッシュ中の幼少期時代の主人公キャラクタとが組み合わされた表示態様を第1保留特殊表示態様HU1と呼び、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数を「3」示す部分とダッシュ中の幼少期時代の主人公キャラクタとが組み合わされた表示態様を第2保留特殊表示態様HU2、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数を「2」示す部分とダッシュ中の幼少期時代の主人公キャラクタとが組み合わされた表示態様を第3保留特殊表示態様HU3と呼び、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数を「1」示す部分とダッシュ中の幼少期時代の主人公キャラクタとが組み合わされた表示態様を第4保留特殊表示態様HU4と呼ぶ。
次に、保留アイコンHAの表示態様が通常表示態様(「〇」)から保留特殊表示態様HUとなる様子について具体的説明する。ここでは、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が5回から1回までの変動演出の一例について、図53および図54を用いて説明する。
図53(A)に示すように、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が5回である場合の変動演出が終了している。なお、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が5回である場合には、画像表示装置7の表示画面7aには非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数を示唆する演出画像が表示されることはない。このため、画像表示装置7の表示画面7aに表示される演出画像等によって、遊技者に現在の非特定変動回数を把握させることが困難となっている。図53(A)に示すように、ハズレを示唆する態様のバラケ目で演出図柄8L,8C,8Rを停止表示している。これに合わせて、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もバラケ目で停止表示している。変動演出の実行の終了に伴って、表示画面7aに表示されていた当該アイコンTAが消える(図53(A)参照)。
その後、最も古く保留されていた第1特図保留が1個消化され、画像表示装置7の表示画面7aに表示されている各保留アイコンHAが左方に1個ずつシフトし、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が4回である場合の変動演出が実行されることになる(図53(A)参照)。
非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が4回である場合の変動演出が実行されると、画像表示装置7の表示画面7aに表示されていた各保留アイコンHAが左方に1個ずつシフトしていき、図53(B)に示すように、表示画面7aの当該アイコン表示領域7eに新たに当該アイコンTAが表示される。
また、図53(B)に示すように、変動演出の実行が開始されると、演出図柄8L,8C,8Rの変動表示が開始される。また、変動演出の実行が開始されることに伴って、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示も開始される。
特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が4回である場合に実行された変動演出が開始されたときに、第1始動口20に遊技球が入賞して、新たな特図1保留数が追加されて、特図1保留数が『4』となったものとする。これにより、図53(A)に示すように、画像表示装置7の表示画面7aには4個の保留アイコンHAが表示される。
図53(B)に示すように、第1始動口20に遊技球が入賞して、新たな特図1保留数が追加されて、特図1保留数『4』に対応して表示画面7aの第4表示領域7d4に第1保留特殊表示態様HU1の保留アイコンHAが表示される。また、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が4回である場合における変動演出の実行が開始されると、表示画面7aの当該アイコン表示領域7eにゴール表示画像GOが表示される。本形態では、表示画面7aに第1保留特殊表示態様HU1の保留アイコンHAとゴール表示画像GOが表示されることで、第1保留特殊表示態様HU1に示されている幼少期時代の主人公キャラクタが遊技者にゴール表示画像GOに向かって走っているように見せることが可能となっている。また、表示画面7aに表示された保留アイコンHAの第1保留特殊表示態様HU1を見た遊技者に、非特定変動回数が時短付与回数に到達されることを把握させるとともに、非特定変動回数が時短付与回数に到達されるまでの残り回数が「4」であることを把握させることが可能となる。
その後、図53(C)に示すように、ハズレを示唆する態様のバラケ目で演出図柄8L,8C,8Rを停止表示し、これに合わせて小図柄KZ1,KZ2,KZ3もバラケ目で停止表示することで、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が4回である場合の変動演出の実行が終了となる。変動演出の実行の終了に伴って、表示画面7aに表示されていた当該アイコンTAが消える(図53(C)参照)。
続いて、最も古く保留されていた第1特図保留が1個消化され、画像表示装置7の表示画面7aに表示されている各保留アイコンHAが左方に1個ずつシフトし、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が3回である場合の変動演出が実行されることになる(図53(D)参照)。また、その変動演出の実行が開始されると、図53(D)に示すように、表示画面7aの左下方には当該アイコンTAが表示される。
また、図53(D)に示すように、当該アイコンTAの右方には、4個の保留アイコンHAが表示されており、現時点での特図1保留数は『4』である。なお、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が3回である場合の変動演出が開始されるまでに、新たに第1始動口20に遊技球が入賞したことで、特図1保留数は『4』となったこととする。
また、図53(C)に示す演出例において、表示画面7aの第4表示領域7d4に特図1保留数『4』に対応して表示されていた第1保留特殊表示態様HU1の保留アイコンHAが左方に1つシフトされると、表示画面7aの第3表示領域7d3に特図1保留数『3』に対応して第2保留特殊表示態様HU2の保留アイコンHAに変化されて表示されることになる(図53(d)参照)。また、表示画面7aに表示された保留アイコンHAの第2保留特殊表示態様HU2を見た遊技者に、非特定変動回数が時短付与回数に到達されることを把握させるとともに、非特定変動回数が時短付与回数に到達されるまでの残り回数が「3」であることを把握させることが可能となる。
また、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が3回である場合の変動演出の実行が開始されると、第2保留特殊表示態様HU2の保留アイコンHAがゴール表示画像GOに近づいていることを遊技者に見せることが可能となる。これにより、非特定変動回数が1回増えるごとに、徐々に特定変動回数が時短付与回数への到達に近づいていることを把握させることが可能となる。そのため、図53(D)に示すように、第2保留特殊表示態様HU2の保留アイコンHAを見た遊技者としては、あと3回の特別図柄の変動表示が行われると、時短状態に制御されることに待ち遠しいと思わせることが可能となる。
その後、図53(E)に示すように、ハズレを示唆する態様のバラケ目で演出図柄8L,8C,8Rを停止表示し、これに合わせて小図柄KZ1,KZ2,KZ3もバラケ目で停止表示することで、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が3回である場合の変動演出の実行が終了となる。変動演出の実行の終了に伴って、表示画面7aに表示されていた当該アイコンTAが消える(図53(E)参照)。
続いて、最も古く保留されていた第1特図保留が1個消化されると、画像表示装置7の表示画面7aに表示されている各保留アイコンHAが左方に1個ずつシフトし、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が2回である場合の変動演出が実行されることになる(図54(A)参照)。非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が2回である場合の変動演出が開始されると、図54(A)に示すように、表示画面7aの左下方には当該アイコンTAが表示される。また、図54(A)に示すように、当該アイコンTAの右方には、3個の保留アイコンHAが表示されており、現時点での特図1保留数は『3』である。
また、図53(E)に示す演出例において、表示画面7aの第3表示領域7d3に特図1保留数『3』に対応して表示されていた第2保留特殊表示態様HU2の保留アイコンHAが左方に1つシフトされると、表示画面7aの第2表示領域7d2に特図1保留数『2』に対応して第3保留特殊表示態様HU3の保留アイコンHAが表示されることになる(図54(A)参照)。また、表示画面7aに表示された保留アイコンHAの第3保留特殊表示態様HU3を見た遊技者に、非特定変動回数が時短付与回数に到達されることを把握させるとともに、非特定変動回数が時短付与回数に到達されるまでの残り回数が「2」であることを把握させることが可能となる。
また、図54(A)に示すように、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が2回である場合の変動演出の実行が開始されると、第3保留特殊表示態様HU3の保留アイコンHAがゴール表示画像GOにより近づいていることを遊技者に見せることが可能となる(図54(B)参照)。これにより、あと2回の非特定変動回数が行われると、第3保留特殊表示態様HU3の保留アイコンHAがゴール表示画像GOに到達することが可能であることを見せることが可能である。そのため、非特定変動回数があと2回行われることで、特定変動回数が時短付与回数へと到達することを把握させることが可能となる。
その後、図54(B)に示すように、ハズレを示唆する態様のバラケ目で演出図柄8L,8C,8Rを停止表示し、これに合わせて小図柄KZ1,KZ2,KZ3もバラケ目で停止表示することで、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が2回である場合の変動演出の実行が終了となる。変動演出の実行の終了に伴って、表示画面7aに表示されていた当該アイコンTAが消える(図54(B)参照)。
続いて、最も古く保留されていた第1特図保留が1個消化されると、画像表示装置7の表示画面7aに表示されている各保留アイコンHAが左方に1個ずつシフトし、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が1回である場合の変動演出が実行されることになる(図54(C)参照)。非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が1回である場合の変動演出が開始されると、図54(C)に示すように、表示画面7aの左下方には当該アイコンTAが表示される。また、図54(C)に示すように、当該アイコンTAの右方には、2個の保留アイコンHAが表示されており、現時点での特図1保留数は『2』である。
また、図54(B)に示す演出例において、表示画面7aの第2表示領域7d2に特図1保留数『2』に対応して表示されていた第2保留特殊表示態様HU2の保留アイコンHAが左方に1つシフトされると、図54(C)に示すように、表示画面7aの第1表示領域7d1に特図1保留数『1』に対応して第4保留特殊表示態様HU4の保留アイコンHAが表示されることになる。また、表示画面7aに表示された保留アイコンHAの第4保留特殊表示態様HU4を見た遊技者に、非特定変動回数が時短付与回数に到達されることを把握させるとともに、非特定変動回数が時短付与回数に到達されるまでの残り回数が「1」であることを把握させることが可能となる。
また、図54(B)に示すように、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が1回である場合の変動演出の実行が開始されると、第4保留特殊表示態様HU4の保留アイコンHAがゴール表示画像GOに近づいていることを遊技者に見せることが可能となる(図54(C)参照)。これにより、あと1回の非特定変動回数が行われると、表示画面7aに表示されている第4保留特殊表示態様HU4の保留アイコンHAがゴール表示画像GOに到達することが可能であることを見せることが可能である。そのため、非特定変動回数が最後の1回行われることで、特定変動回数が時短付与回数へと到達することを把握させることが可能となる。
その後、図54(D)に示すように、ハズレを示唆する態様のバラケ目で演出図柄8L,8C,8Rを停止表示し、これに合わせて小図柄KZ1,KZ2,KZ3もバラケ目で停止表示することで、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が1回である場合の変動演出の実行が終了となる。変動演出の実行の終了に伴って、表示画面7aに表示されていた当該アイコンTAが消える(図54(D)参照)。
続いて、最も古く保留されていた第1特図保留が1個消化され、画像表示装置7の表示画面7aに表示されている各保留アイコンHAが左方に1個ずつシフトし、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が0回、すなわち非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動の変動演出が実行されることになる(図56(A)参照)。なお、非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動の変動演出が開始されると、ゴール演出が実行される。
9-2-9.ゴール演出
次に、ゴール演出(特定遊技報知演出)について説明する。前述したように、非特定変動回数が時短付与回数(600回)に到達する図柄変動である場合において、演出制御用マイコン91は、ゴール演出を実行可能である。すなわち、本形態の演出制御用マイコン91は、非時短状態にて非特定変動回数が時短付与回数(600回)に時短付与回数に到達する図柄変動である場合に、ゴール演出を実行可能である。このため、ゴール演出は、非特定変動回数が時短付与回数(600回)に到達する図柄変動であることと、時短付与回数に到達したことで時短状態へと制御されることを報知する演出として機能する。
まず、ゴール演出が実行されるタイミングについて、図55のタイムチャートにより説明する。図55に示すように、非特定変動回数が時短付与回数に到達する場合においても、演出図柄8L,8C,8Rは、特別図柄の図柄変動に応じて、変動表示され、停止表示される。なお、小図柄KZ1,KZ2,KZ3についても同様に、特別図柄の図柄変動に応じて、変動表示され、停止表示される。また本形態では、演出モードは、時短状態へと制御された後の最初の図柄変動の開始に応じて、通常演出モード(昼背景モード)から時短演出モード(夜背景モード)へと制御される。そして、ゴール演出は、時短状態へと制御される図柄変動の開始に伴って実行が開始され、その後時短状態へと制御される図柄変動が終了となるまで、継続される。すなわち、時短付与回数(600回)目の大当たり遊技の実行契機となるものでない特別図柄の図柄変動(特別図柄を所定の非特定態様で停止表示する変動表示)が行われているときに、ゴール演出が実行されることになる。
次に、非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動、すなわち時短付与へと制御される図柄変動に基づく変動演出が実行され、その変動演出にて行われるゴール演出の様子について具体的に説明する。なお、図54(D)に示す演出例から図56(A)に示す演出例へと進んだ場合について説明する。
最も古く保留されていた第1特図保留が1個消化され、画像表示装置7の表示画面7aに表示されている各保留アイコンHAが左方に1個ずつシフトし、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が0回、すなわち非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動の変動演出が実行されることになる(図56(A)参照)。その変動演出が実行されると、図56(A)に示すように、ゴール演出が行われる。なお、変動演出が実行されると、図56(A)に示すように、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示が開始される。なお、図56(A)に示すように、画像表示装置7の表示画面7aに通常表示態様(「〇」)の保留アイコンHAが1個表示されていることから、特図1保留数は『1』である。
変動演出の実行中にゴール演出が行われると、図56(A)に示すように、画像表示装置7の表示画面7aには、ゴールに到達して喜んでいる幼少期時代の主人公キャラクタを含むゴール演出画像RAが表示される。表示画面7aにゴール演出画像RAが表示されることで、遊技者に非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動であることと、時短状態に制御されることを把握させることが可能となる。第1実施形態のゴール演出の演出態様は、画像表示装置7の表示画面7aに表示されるのゴール演出画像RAを含む演出態様となっている。
ここで、第1実施形態におけるゴール演出が行われて表示画面7aに表示されるゴール演出画像RAに含まれる幼少期時代の主人公キャラクタと、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)に含まれる幼少期時代の主人公キャラクタは同一のキャラクタとなっている(図53(B)から図53(E)、図54、図56(A)、図56(B)参照)。保留特殊表示態様とゴール演出の演出態様とでは、同一のキャラクタが含まれるという関連性を持たせている。これにより、複数の変動演出を跨いで、保留特殊表示態様HUの保留アイコンHAに表示されていた幼少期時代の主人公キャラクタがゴールに到達し、ゴールに到達したことを喜んでいる幼少期時代の主人公キャラクタが画像表示装置7の表示画面7aに表示される。そのため、遊技者に幼少期時代の主人公キャラクタがゴールに向かって走っていき、無事にゴールに到達ことが出来たというという一連の流れを提供することが可能となる。こうして、その一連の流れを同じキャラクタを用いることで、保留アイコンHAの表示態様と変動演出の実行中に行われるゴール演出の演出態様に違和感を与えることなく、非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動が行われていることを盛り上げて楽しませることが可能となる。
また、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が0回、すなわち非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動の変動演出が実行されると、表示画面7aに通常表示態様(「〇」)の当該アイコンTAではなく、図56(A)に示すように、当該特殊表示態様TUの当該アイコンTAが表示される。
ここで、第1実施形態における当該アイコンTAの当該特殊表示態様TUは、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が「0」であることを示す部分(残り回数部分)とダッシュ中の幼少期時代の主人公キャラクタとが組み合わされた表示態様となっている(図56(A)参照)。第1実施形態の当該アイコンTAにより、非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動であることを遊技者に把握させることが可能となる。また、第1実施形態の当該アイコンTAの当該特殊表示態様TUと、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3)は、同じ幼少期時代の主人公キャラクタが含まれている。これにより、幼少期時代の主人公キャラクタがゴールに向かってダッシュしていくことが複数の変動演出に跨って行われても、遊技者に違和感を与えることなく楽しませることが可能となる。また、当該アイコンTAの当該特殊表示態様TUは、同じ幼少期時代の主人公キャラクタがゴールしたことをより遊技者に把握させ易い表示態様であっても良い。
その後、図56(B)に示すように、ハズレを示唆する態様のバラケ目で小図柄KZ1,KZ2,KZ3が停止表示され、すなわち非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動の変動演出の実行が終了すると、ゴール演出も終了となる。
ハズレ図柄の停止表示に応じて時短状態へと制御される図柄変動の停止表示が行われた(図56(B)参照)後、次の図柄変動が開始されるときには、図56(C)に示すように、時短状態での図柄変動が開始されることで、背景画像は昼背景から夜背景へと、演出図柄8L,8C,8Rは通常態様から特殊態様へとそれぞれ切り替わっている。また、右打ち報知画像GAおよび残回数表示GBについても表示されている。さらに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3についても、特殊態様にて表示されている。これにより、時短状態での図柄変動が開始されたことを遊技者に適切に示すことが可能である。その後、演出図柄8L,8C,8Rおよび小図柄KZ1,KZ2,KZ3が停止表示される(図56(D)参照)。
従来のパチンコ遊技機では、始動口に遊技球が入賞することに伴って、画像表示装置の表示画面に、例えば通常表示態様の保留アイコンを表示させ、通常表示態様を特殊表示態様に変化させることで、遊技者に大当たり期待度を示唆することが可能となっていた。また、画像表示装置の表示画面に通常表示態様の保留アイコンHAを表示せずに、特殊表示態様の保留アイコンHAを表示させて、遊技者に大当たり期待度を示唆することが可能となっていた。しかしながら、保留アイコンの通常表示態様を特殊表示態様に変化させること、通常表示態様の保留アイコンではなく、特殊表示態様の保留アイコンを表示させることによって大当たり期待度とは別の何かを示唆することで遊技者を楽しませて、遊技興趣を向上させるために改善の余地があった。
そこで、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、非特定変動回数が時短付与回数に到達までの4回前から1回前までに画像表示装置7の表示画面7aに表示された保留アイコンHAの表示態様を保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)にすることで、非特定変動回数が時短付与回数に到達すること、および非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数を示唆することが可能とした。また、非特定変動回数が時短付与回数に到達までの残り回数が少なくなっていくことで、保留特殊表示態様HUの保留アイコンHAに示された幼少期時代の主人公キャラクタが当該アイコン表示領域7eに近づく構成となっていた。さらに、非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動の変動演出にてゴール演出が実行され、そのゴール演出ではその幼少期時代の主人公キャラクタがゴールに到達されたことが示された。これにより、保留特殊表示態様HUの保留アイコンHAが複数の変動演出に跨って、徐々に当該アイコン表示領域7eに向かって近づいていくように表現することが可能となる。そのため、遊技者に保留特殊表示態様HUの保留アイコンHAが当該アイコン表示領域7eに到達すれば、当該アイコンTAの表示態様が当該特殊表示態様TUに変化し、ゴール演出が実行されることになる。こうして、複数の変動演出に跨って、画像表示装置7の表示画面7aに表示される保留アイコンHAの表示態様を用いて非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでを表現することで、遊技者を楽しませることが可能となる。さらに、非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動が行われるときには画像表示装置7の表示画面7aに特殊表示態様の当該アイコンTAとゴール演出が実行されることで、非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動が行われていることへの達成感を遊技者に与えることが可能となる。従って、保留アイコンの表示態様を特殊表示態様に変化させて遊技者に大当たり期待度を示唆する従来のパチンコ遊技機と異なり、保留アイコンHAの表示態様を用いて、今までにない斬新な第1実施形態のパチンコ遊技機1を遊技者に提供することが可能となる。
10.実施形態の効果
以上詳細に説明したように第1実施形態に係るパチンコ遊技機1によれば、画像表示装置7の表示画面7aに非特定変動回数が時短付与回数(600回)に到達されることを示唆する保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)の保留アイコンHAが表示される(図53(B)から図53(E)、図54参照)。これにより、保留アイコンHAの表示態様によって、遊技者に対して、非特定変動回数が時短付与回数(600回)に到達された場合に時短状態に制御される場合があることを把握させることが可能となる。そのため、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)に興味を引き付け、早く非特定変動回数が時短付与回数(600回)に到達して制御されて欲しいという気持ちを高めることで、遊技興趣を向上させることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機1によれば、保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)の保留アイコンHAが表示画面7aに表示された場合には、特図保留数の上限数(特図1保留数であれば4個、特図2保留数であれば4個)以内の特図の抽選結果がハズレとなって、非特定変動回数が時短付与回数(600回)に到達されることを遊技者に把握させることが可能となる。これにより、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)に一層興味を引き付けることで、もう少しで非特定変動回数が時短付与回数(600回)に到達されることを把握させて遊技者の感情を高めることで、遊技興趣を向上させることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機1によれば、表示画面7aに保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)の保留アイコンHAが表示されることで、非特定変動回数が時短付与回数(600回)に到達されるまでの残り回数を把握させることが可能となる。これにより、非特定変動回数が時短付与回数(600回)に早く到達して時短状態に制御されて欲しいという気持ちを一層高めることで、遊技興趣を向上させることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機1によれば、非特定変動回数が時短付与回数(600回)に到達されるまでは、表示画面7aに保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)の保留アイコンHAに興味を引き付けることが可能となっている。また、保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3)に含まれる幼少期時代の主人公キャラクタと同じ幼少期時代の主人公キャラクタを含むゴール演出画像RAからなる演出態様のゴール演出によって、時短状態に制御されることへの達成感を与えることが可能となる。これにより、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)とゴール演出画像RAからなるゴール演出の演出態様とは、同じ幼少期時代の主人公キャラクタを含むという関連性があることで、非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動が行われていることを盛り上げることが可能となり、遊技興趣を向上させることが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機1によれば、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)とゴール演出の演出態様には同じ幼少期時代の主人公キャラクタが含まれるため、遊技者に保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)とゴール演出の演出態様とが関連していることを把握させることが可能となる。これにより、画像表示装置7の表示画面7aに保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)の保留アイコンHAが表示されてから変動演出でのゴール演出が終了するまでを遊技者に一連の流れのように違和感なく楽しませることが可能となり、遊技興趣を向上させることが可能となる。
11.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記実施形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記実施形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
<第1実施形態の変更例>
上記第1実施形態では、非特定変動回数の残り回数が4回以下になると、保留されていた第1特図保留が消化されて、非特定変動回数に到達されることを当該第1特図保留に対応する保留アイコンHAの表示態様を特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)にさせることで、遊技者に時短付与回数(600回)に到達するまでの残り回数を示唆することが可能となっていた。しかしながら、第1実施形態の構成に限定されることはない。
例えば、第1実施形態の変更例のパチンコ遊技機1では、非特定変動回数の残り回数が4回以下になると、保留されていた第1特図保留が消化されて、非特定変動回数に到達されることを現在保留されている全ての第1特図保留に対応する保留アイコンHAの表示態様を特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)に変化させることで、遊技者に時短付与回数(600回)に到達するまでの残り回数を示唆することが可能であっても良い。
例えば、第1実施形態の変更例における始動入賞処理(S4401)において、演出制御用マイコン91は、サブ時短付与カウンタの値が1から4のいずれかに対応する保留アイコンHAを表示する場合には、特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)の保留アイコンHAを表示するようにしても良い。この場合、例えば、第1実施形態の変更例における始動入賞処理(S4401)において、演出制御用マイコン91は、サブ時短付与カウンタの値が1から4以外に対応する保留アイコンHAを表示する場合には、通常表示態様(「〇」の保留アイコンHAを表示するようにしても良い。
また、第1実施形態の変更例における表示態様変更処理(S5008)において、演出制御用マイコン91は、サブ時短付与カウンタの値が少なくなるごとに、画像表示装置7の表示画面7aに表示されている保留アイコンHAの特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3)を他の特殊表示態様HU(第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)に変更するようにしても良い。具体的には、例えば、演出制御用マイコン91は、サブ時短付与カウンタの値が4から3に減算した場合には、画像表示装置7の表示画面7aに表示されている保留アイコンHAの第1保留特殊表示態様HU1を第2保留特殊表示態様HU2に変更するようにしても良い。
次に図57を用いて、第1実施形態の変更例のパチンコ遊技機1において、保留アイコンHAの表示態様が通常表示態様(「〇」)から保留特殊表示態様HUとなる様子について具体的説明する。ここでは、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数5回から時短付与回数に到達する図柄変動が行われる場合の変動演出の一例について説明する。
図57(A)に示すように、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数「5」である場合の変動演出が終了している。図57(A)に示すように、ハズレを示唆する態様のバラケ目で演出図柄8L,8C,8Rを停止表示している。これに合わせて、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もバラケ目で停止表示している。変動演出の実行の終了に伴って、表示画面7aに表示されていた当該アイコンTAが消えている(図57(A)参照)。
また、図57(A)に示すように、画像表示装置7の表示画面7aには通常表示態様(「〇」)の4個の保留アイコンHAが表示されている。図57(A)では、4個の保留アイコンHAが表示されていることから、特図1保留数は『4』となっている。
その後、最も古く保留されていた第1特図保留が1個消化されると、画像表示装置7の表示画面7aに表示されている各保留アイコンHAが左方に1個ずつシフトし、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数「4」である場合の変動演出が実行されることになる(図57(B)参照)。非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数「4」である場合における変動演出が実行されると、画像表示装置7の表示画面7aに表示されていた各保留アイコンHAが左方に1個ずつシフトし、図57(B)に示すように、表示画面7aの左下方には通常表示態様(「〇」)の当該アイコンTAが表示される。
図57(B)に示す変動演出が実行されて、第1始動口20に遊技球が入賞されて、新たな特図1保留数が追加されて、特図1保留数が『4』となり、図57(B)では画像表示装置7の表示画面7aに4個の保留アイコンHAが表示されていることとする。
また、図57(B)に示すように、変動演出の実行が開始されると、演出図柄8L,8C,8Rの変動表示が開始される。また、変動演出の実行が開始されることに伴って、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示も開始される。
図57(B)に示すように、特図1保留数『4』に対応して表示画面7aに第1保留特殊表示態様HU1の保留アイコンHAが表示される。また、図57(A)に示す演出例において、表示画面7aの第4表示領域7d4に特図1保留数『4』に対応して表示されていた通常表示態様(「〇」)の保留アイコンHAが左方にシフトされると、表示画面7aの第3表示領域7d3に特図1保留数『3』に対応して第1保留特殊表示態様HU1の保留アイコンHAに変化される(図57(B)参照)。また、図57(A)に示す演出例において、表示画面7aの第3表示領域7d3に特図1保留数『3』に対応して表示されていた通常表示態様(「〇」)の保留アイコンHAが左方にシフトされると、表示画面7aの第2表示領域7d2に特図1保留数『2』に対応して第1保留特殊表示態様HU1の保留アイコンHAに変化される(図57(B)参照)。また、図57(A)に示す演出例において、表示画面7aの第2表示領域7d2に特図1保留数『2』に対応して表示されていた通常表示態様(「〇」)の保留アイコンHAが左方にシフトされると、表示画面7aの第1表示領域7d1に特図1保留数『1』に対応して第1保留特殊表示態様HU1の保留アイコンHAに変化される(図57(B)参照)。表示画面7aに表示された保留アイコンHAの4つの第1保留特殊表示態様HU1を見た遊技者に、非特定変動回数が時短付与回数に到達されることを把握させるとともに、非特定変動回数が時短付与回数に到達されるまでの残り回数が「4」であることをより把握させることが可能となる。
また、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数「4」である場合の変動演出の実行が開始されると、表示画面7aにて通常表示態様(「〇」)の当該アイコンTAが表示されている箇所にゴール表示画像GOが表示される。本形態では、図57(B)に示すように、表示画面7aに第1保留特殊表示態様HU1からなる4つの保留アイコンHAとゴール表示画像GOが表示されることで、遊技者にゴール表示画像GOに向かって第1保留特殊表示態様HU1に示された4人の幼少期時代の主人公キャラクタが走っているように見せることが可能となっている。これにより、表示画面7aに表示された第1保留特殊表示態様HU1からなる4つの保留アイコンHAを見た遊技者に、非特定変動回数が時短付与回数に到達されることを把握させるとともに、非特定変動回数が時短付与回数に到達されるまでの残り回数「4」であることを明確に把握させることが可能となる。
その後、ハズレを示唆する態様のバラケ目で演出図柄8L,8C,8Rを停止表示し、これに合わせて小図柄KZ1,KZ2,KZ3もバラケ目で停止表示することで、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数「4」である場合の変動演出の実行が終了となる。変動演出の実行の終了に伴って、表示画面7aに表示されていた当該アイコンTAが消える。
続いて、最も古く保留されていた第1特図保留が1個消化されると、画像表示装置7の表示画面7aに表示されている各保留アイコンHAが左方に1個ずつシフトし、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数「3」である場合の変動演出が実行されることになる(図57(C)参照)。また、その変動演出の実行が開始されると、図57(C)に示すように、表示画面7aの左下方には通常表示態様(「〇」)の当該アイコンTAが表示される。
図57(B)に示す変動演出の実行が終了して、図57(C)に示す変動演出の実行が開始されるまでに、第1始動口20に遊技球が入賞されて、新たな特図1保留数が追加されて、特図1保留数が『4』となり、図57(C)では画像表示装置7の表示画面7aに4個の保留アイコンHAが表示されていることとする。なお、新たに追加された特図1保留に対応する保留アイコンHAの表示態様は、図57(C)に示すように、通常表示態様(「〇」)となっている。
図57(B)に示す演出例において、表示画面7aの第4表示領域7d4に特図1保留数『4』に対応して表示されていた第1保留特殊表示態様HU1の保留アイコンHAが左方にシフトされると、表示画面7aの第3表示領域7d3に特図1保留数『3』に対応して第2保留特殊表示態様HU2の保留アイコンHAに変化される(図57(C)参照)。また、図57(B)に示す演出例において、表示画面7aの第3表示領域7d3に特図1保留数『3』に対応して表示されていた第1保留特殊表示態様HU1の保留アイコンHAが左方にシフトされると、表示画面7aの第2表示領域7d2に特図1保留数『2』に対応して第2保留特殊表示態様HU2の保留アイコンHAに変化される(図57(C)参照)。また、図57(B)に示す演出例において、表示画面7aの第2表示領域7d2に特図1保留数『2』に対応して表示されていた第1保留特殊表示態様HU1の保留アイコンHAが左方にシフトされると、表示画面7aの第1表示領域7d1に特図1保留数『1』に対応して第2保留特殊表示態様HU2の保留アイコンHAに変化される。表示画面7aに表示された保留アイコンHAの3つの第2保留特殊表示態様HU2を見た遊技者に、非特定変動回数が時短付与回数に到達されることを把握させるとともに、非特定変動回数が時短付与回数に到達されるまでの残り回数が「3」であることをより把握させることが可能となる。
また、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数「3」である場合の変動演出の実行が開始されると、表示画面7aに表示されている保留特殊表示態様HUの保留アイコンHAがゴール表示画像GOに近づいているように見せることが可能となっている。これにより、非特定変動回数が1回増えるごとに、徐々に特定変動回数が時短付与回数への到達に近づいていることを把握させることが可能となる。そのため、図57(C)に示すように、3つの第2保留特殊表示態様HU2の保留アイコンHAを見た遊技者としては、あと3回の特別図柄の変動表示が行われると、時短状態に制御されることに待ち遠しいと思わせることが可能となる。
その後、ハズレを示唆する態様のバラケ目で演出図柄8L,8C,8Rを停止表示し、これに合わせて小図柄KZ1,KZ2,KZ3もバラケ目で停止表示することで、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が3回である場合の変動演出の実行が終了となる。変動演出の実行の終了に伴って、表示画面7aに表示されていた当該アイコンTAが消える。
続いて、最も古く保留されていた第1特図保留が1個消化されると、画像表示装置7の表示画面7aに表示されている各保留アイコンHAが左方に1個ずつシフトし、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数「2」である場合の変動演出が実行されることになる(図57(D)参照)。
非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数「2」である場合の変動演出の実行が開始されると、画像表示装置7の表示画面7aに表示されていた保留アイコンHAが左方に1個ずつシフトし、図57(D)に示すように、表示画面7aの左下方には通常表示態様(「〇」)の当該アイコンTAが表示される。また、図57(D)に示すように、当該アイコンTAの右方には、3個の保留アイコンHAが表示されており、現時点での特図1保留数は『3』である。
図57(C)に示す演出例において、表示画面7aの第4表示領域7d4に特図1保留数『4』に対応して表示されていた通常表示態様(「〇」)の保留アイコンHAが左方にシフトされると、表示画面7aの第3表示領域7d3に特図1保留数『3』に対応して通常表示態様(「〇」)の保留アイコンHAが表示される(図57(D)参照)。また、図57(C)に示す演出例において、表示画面7aの第3表示領域7d3に特図1保留数『3』に対応して表示されていた第2保留特殊表示態様HU2の保留アイコンHAが左方にシフトされると、表示画面7aの第2表示領域7d2に特図1保留数『2』に対応して第3保留特殊表示態様HU3の保留アイコンHAに変化される(図57(D)参照)。また、図57(C)に示す演出例において、表示画面7aの第2表示領域7d2に特図1保留数『2』に対応して表示されていた第2保留特殊表示態様HU2の保留アイコンHAが左方にシフトされると、表示画面7aの第1表示領域7d1に特図1保留数『1』に対応して第3保留特殊表示態様HU3の保留アイコンHAに変化される(図57(D)参照)。表示画面7aに表示された第3保留特殊表示態様HU3の保留アイコンHAを2つ見た遊技者に、非特定変動回数が時短付与回数に到達されることを把握させるとともに、非特定変動回数が時短付与回数に到達されるまでの残り回数が「1」であることをより把握させることが可能となる。
その後、ハズレを示唆する態様のバラケ目で演出図柄8L,8C,8Rを停止表示し、これに合わせて小図柄KZ1,KZ2,KZ3もバラケ目で停止表示することで、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数「1」である場合における変動演出の実行が終了となる。変動演出の実行の終了に伴って、表示画面7aに表示されていた当該アイコンTAが消える。
続いて、最も古く保留されていた第1特図保留が1個消化されると、画像表示装置7の表示画面7aに表示されている各保留アイコンHAが左方に1個ずつシフトし、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数「1」である場合の変動演出が実行されることになる(図57(E)参照)。
非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数「1」である場合の変動演出の実行が開始されると、画像表示装置7の表示画面7aに表示されていた保留アイコンHAが左方に1個ずつシフトし、図57(E)に示すように、表示画面7aの左下方には通常表示態様(「〇」)の当該アイコンTAが表示される。また、図57(E)に示すように、当該アイコンTAの右方には、2個の保留アイコンHAが表示されており、現時点での特図1保留数は『2』である。
図57(D)に示す演出例において、表示画面7aの第3表示領域7d3に特図1保留数『3』に対応して表示されていた通常表示態様(「〇」)の保留アイコンHAが左方にシフトされると、表示画面7aの第2表示領域7d2に特図1保留数『2』に対応して通常表示態様(「〇」)の保留アイコンHAが表示される(図57(E)参照)。また、図57(D)に示す演出例において、表示画面7aの第2表示領域7d2に特図1保留数『2』に対応して表示されていた第3保留特殊表示態様HU3の保留アイコンHAが左方にシフトされると、表示画面7aの第1表示領域7d1に特図1保留数『1』に対応して第4保留特殊表示態様HU4の保留アイコンHAに変化される(図57(E)参照)。表示画面7aに表示された1つの第4保留特殊表示態様HU4の保留アイコンHAを見た遊技者に、非特定変動回数が時短付与回数に到達されることを把握させるとともに、非特定変動回数が時短付与回数に到達されるまでの残り回数が「1」であることをより把握させることが可能となる。
その後、ハズレを示唆する態様のバラケ目で演出図柄8L,8C,8Rを停止表示し、これに合わせて小図柄KZ1,KZ2,KZ3もバラケ目で停止表示することで、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数「2」である場合における変動演出の実行が終了となる。変動演出の実行の終了に伴って、表示画面7aに表示されていた当該アイコンTAが消える。
最も古く保留されていた第1特図保留が1個消化され、画像表示装置7の表示画面7aに表示されている2つの保留アイコンHAが左方に1個ずつシフトし、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が0回、すなわち非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動の変動演出が実行されることになる。なお、変動演出が実行されると、図57(F)に示すように、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示が開始される。なお、図57(F)に示すように、画像表示装置7の表示画面7aに通常表示態様(「〇」)の保留アイコンHAが1個表示されていることから、特図1保留数は『1』である。
また、非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動の変動演出が実行されると、図57(E)に示した第4保留特殊表示態様HU4の保留アイコンHAが左方に1個シフトして、図57(F)に示すように、表示画面7aに当該特殊表示態様TUの当該アイコンTAが表示されることになる。
非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動の変動演出が実行されると、その変動演出の実行中にゴール演出が行われる。ゴール演出は、第1実施形態と同様に、図57(E)に示すように、画像表示装置7の表示画面7aには、ゴールに到達して喜んでいる幼少期時代の主人公キャラクタを含むゴール演出画像RAが表示される。表示画面7aにゴール演出画像RAが表示されることで、遊技者に非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動が行われていることと、時短状態に制御されることを把握させることが可能となる。
第1実施形態の変更例のパチンコ遊技機1では、時短付与回数の残り回数が4回以下になると、画像表示装置7の表示画面7aに表示されている保留アイコンHAの表示態様が特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)になる場合があることで、遊技者に時短付与回数(600回)に到達するまでの残り回数をより明確に示唆することが可能であった。これにより、第1実施形態のパチンコ遊技機1よりも、画像表示装置7の表示画面7aに表示されている特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)の保留アイコンHAの数が多い場合がある(図57(B)から図57(D)参照)。そのため、画像表示装置7の表示画面7aに表示されている特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)の保留アイコンHAを遊技者に確認させ易くすることが可能となる。こうして、遊技者に画像表示装置7の表示画面7aに表示されている保留アイコンHAによって、非特定変動回数が時短付与回数に到達されるまでをより把握させ易くすることが可能となる。
<その他の変更例>
上記第1実施形態、および上記第1実施形態の変更例では、大当たりが、「特定結果」に相当したが、これに限定されることはない。例えば、小当たり、および大当たりが「非特定結果」に相当しても良い。
上記第1実施形態、および上記第1実施形態の変更例では、通常遊技状態が、「非時短状態」に相当し、特定遊技状態が、「時短状態」に相当した。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、第1実施形態、および第1実施形態の変更例では、所謂1種2種混合機として構成したが、所謂「ST機」や「確変ループ機」のタイプの遊技機としても良い。この場合、当該遊技機の遊技状態には、大当たり当選確率が高い高確率状態と、高確率状態よりも大当たり当選確率が低い低確率状態とがあっても良い。所謂「ST機」や「確変ループ機」のタイプの遊技機の場合、例えば、低確率状態且つ非時短状態が、「通常遊技状態」に相当し、低確率状態且つ時短状態が、「特定遊技状態」に相当しても良い。
上記第1実施形態、および上記第1実施形態の変更例では、第1特図保留記憶部85a、第2特図保留記憶部85bの上限値はともに「4」となっていた。しかしながら、これに限定されることはない。第1特図保留記憶部85aの上限値、第2特図保留記憶部85bの上限値は、「1」から「4」の間であれば、適宜変更しても良い。また、第1特図保留記憶部85aの上限値と第2特図保留記憶部85bの上限値がそれぞれ異なる値であっても良い。
上記第1実施形態、および上記第1実施形態の変更例における保留特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3)が、「特定遊技表示態様」に相当した。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、非特定変動回数が時短付与回数に到達されることを示唆する保留特殊表示態様HUであれば、どのような表示態様であっても良い。例えば、非特定変動回数が時短付与回数に到達されるまでの残り回数を示唆することなく、単に非特定変動回数が時短付与回数に到達されることを示唆する表示態様であっても良い。これにより、どのタイミングで非特定変動回数が時短付与回数に到達されるかは把握させることが困難だが、単に非特定変動回数が時短付与回数に到達される情報のみを遊技者に把握させることが可能となる。
上記第1実施形態、および上記第1実施形態の変更例では、非特定変動回数が時短付与回数までの残り回数が4回以下になると、保留アイコンHAの表示態様が保留特殊表示態様HUになる場合があった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、非特定変動回数が時短付与回数までの残り回数が5回以上で保留アイコンHAの表示態様が保留特殊表示態様HUになる場合があっても良い。具体的には、例えば、非特定変動回数が時短付与回数までの残り回数が50回になると、保留アイコンHAの表示態様が保留特殊表示態様HUになる場合などが考えられる。これにより、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数を時短付与回数に到達する直前ではなく、早期に把握させることが可能となる。また、非特定変動回数が時短付与回数までの残り回数が4回以下になると、保留アイコンHAの表示態様が保留特殊表示態様HUになる場合と、非特定変動回数が時短付与回数までの残り回数が5回以上になると、保留アイコンHAの表示態様が保留特殊表示態様HUになる場合とがあっても良い。具体的には、例えば、非特定変動回数が時短付与回数までの残り回数が50回で保留アイコンHAの表示態様が保留特殊表示態様HUとなる場合とともに、非特定変動回数が時短付与回数まで残り4回以下で保留アイコンHAの表示態様が保留特殊表示態様HUになる場合などが考えられる。これにより、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数を早期に把握させることだけでなく、非特定変動回数が時短付与回数に到達し得る直前のタイミングでも把握させることが可能となる。そのため、時短付与回数に到達するまでの残り回数を遊技者自身が数えて把握しておく負担を軽減することが可能となる。
上記第1実施形態、および上記第1実施形態の変更例では、非特定変動回数が時短付与回数までの残り回数が4回に到達すると、画像表示装置7の表示画面7aに表示される保留アイコンHAの表示態様が保留特殊表示態様HUになることで、第1特図保留記憶部85a、または第2特図保留記憶部85bの上限値である「4」以内で抽選結果がハズレとなって、ハズレとなる特別図柄の図柄変動が行われて時短付与回数に到達されることを示唆することが可能となっていた。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、非特定変動回数が時短付与回数までの残り回数が3回から1回までの間で回数に応じて、第1特図保留記憶部85a、または第2特図保留記憶部85bの上限値(4)よりも少ない保留数で抽選結果がハズレとなって、ハズレとなる特別図柄の図柄変動が行われて時短付与回数に到達されることを示唆することが可能でも良い。具体的には、例えば、非特定変動回数が時短付与回数までの残り回数が3回になると、第1特図保留記憶部85a、または第2特図保留記憶部85bの上限値(4)よりも少ない特図1保留数『3』、または特図2保留数『3』に対応して表示される保留アイコンHAの表示態様を保留特殊表示態様HUにすることで、ハズレとなる特別図柄の図柄変動が行われて時短付与回数に到達されることを示唆することが可能となっても良い。
上記第1実施形態、および上記第1実施形態の変更例における保留アイコンHAの保留特殊表示態様HUは、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数を示す部分(残り回数部分)とダッシュ中の幼少期時代の主人公キャラクタとが組み合わされた表示態様となっていた。これにより、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HUにより、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数を示唆した。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HUは、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数を遊技者に示唆することができれば、どのような保留アイコンHAの表示態様であっても良い。具体的には、例えば、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HUは、単に非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数のみを「4」、「3」、「2」、「1」といったように表示する表示態様であっても良い。
上記第1実施形態、および上記第1実施形態の変更例におけるゴール演出が、「特定遊技報知演出」に相当した。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、時短状態に制御されることを報知する演出であれば、画像表示装置7の表示画面7aに表示される特定のエフェクト画像、スピーカ67から出力される特定の音声、枠ランプ66や盤ランプ5を特定の発光態様で発光させたりする演出や、保留アイコン予告、カットイン予告、ステップアップ予告、エフェクト画像を用いた予告等が、「特定遊技報知演出」に相当しても良い。
上記第1実施形態、および上記第1実施形態の変更例のゴール演出は、非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動が開始されると同時に実行が開始され、当該図柄変動が終了すると同時に実行が終了となった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、非特定変動回数が時短付与回数に到達されることに応じて時短状態に制御されることを報知するゴール演出は、非特定変動回数が時短付与回数に到達して時短状態に制御される前であれば、図55に示すタイミング以外のタイミングで実行されるようにしても良い。例えば、ゴール演出は、非特定変動回数が時短付与回数に到達する図柄変動(例えば、10秒)にて所定時間(例えば、2秒)が経過すると実行が開始され、当該図柄変動が終了すると同時に実行が終了となっても良い。
上記第1実施形態、および上記第1実施形態の変更例におけるゴール演出の演出態様は、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HUと同じ幼少期時代の主人公キャラクタが用いられていることで、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HUと関連した演出態様となっていた。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、ゴール演出の演出態様と保留アイコンHAの保留特殊表示態様HUとが遊技者にとって関連性がある印象を与える表示態様であれば、ゴール演出の演出態様は、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HUと関連した演出態様であるとしても良い。具体的には、例えば、保留特殊表示態様HUは、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数「4」から「1」までを示し、ゴール演出の演出態様は非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数「0」であることを示すようにしても良い。また、例えば、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HUが海の生き物が含まれる場合、ゴール演出の演出態様には海に関する演出画像が含まれていれば、ゴール演出の演出態様は、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HUと関連した演出態様であるとしても良い。
上記第1実施形態、および上記第1実施形態の変更例におけるゴール演出の演出態様は、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HUと同じ幼少期時代の主人公キャラクタが用いられていた。しかしながら、これに限定されることはない。上記第1実施形態、および上記第1実施形態の変更例におけるゴール演出の演出態様は、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HUと同じ演出キャラクタであれば、適宜変更可能である。例えば、敵キャラクタでも良いし、敵キャラクタと主人公キャラクタでも良い。また、例えば、敵キャラクタと主人公キャラクタとも異なる他のキャラクタであっても良い。
上記第1実施形態、および上記第1実施形態の変更例におけるゴール演出の演出態様は、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HUと同じ幼少期時代の主人公キャラクタが用いられていた。しかしながら、これに限定されることはない。ゴール演出の演出態様は、保留アイコンHAの保留特殊表示態様HUと同じ演出キャラクタが含まれていれば、同じ演出キャラクタ以外のものが含まれていても良い。
上記第1実施形態、および上記第1実施形態の変更例では、非特定変動回数の残り回数が4回以下になると、保留されていた特図保留が消化されて、非特定変動回数に到達されることを当該第1特図保留に対応する保留アイコンHAの表示態様を特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)に変化させることで、遊技者に時短付与回数(600回)に到達するまでの残り回数を示唆することが可能となっていた。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、非特定変動回数の残り回数が4回以下になると、保留されていた特図保留が消化されて、非特定変動回数に到達されることを第2特図保留に対応する保留アイコンHAの表示態様を特殊表示態様HU(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4)に変化させることで、遊技者に時短付与回数(600回)に到達するまでの残り回数を示唆することが可能であっても良い。
上記第1実施形態、および上記第1実施形態の変更例では、画像表示装置7の表示画面7aに表示される保留アイコンHAの表示態様によって、先読み判定の結果に基づく大当たり期待度を示唆する演出例を示していなかった。しかしながら、これに限定されることはない。例えば、演出制御用マイコン91により画像表示装置7の表示画面7aに表示される保留アイコンHAの表示態様によって、先読み判定の結果に基づく大当たり期待度と、非特定変動回数が時短付与回数に到達されること、および非特定変動回数が時短付与回数に到達されるまでの残り回数を示唆するようにしても良い。これにより、遊技者に非特定変動回数が時短付与回数に到達されること、および非特定変動回数が時短付与回数に到達されるまでの残り回数だけでなく、大当たり期待度も把握させることが可能となる。そのため、遊技者としては大当たりとなるのか、または非特定変動回数が時短付与回数に到達されて時短状態に制御されるのか緊張感を持たせて、楽しませることが可能となる。
例えば、上記実施形態では、特図1の抽選では小当たりに当選しないこととして説明したが、特図1の抽選でも小当たりに当選することが可能な構成であってもよい。この場合、特図1の抽選で当選可能な小当たりとしては、特定領域39への通過(V通過)が発生しない予定のV非通過小当たり、V通過が可能なV通過小当たりの両方、あるいはどちらか一方のみでもよい。また例えば、特図2の抽選で当選可能な小当たりとして、V非通過小当たりを設けることとしてもよい。また例えば、上記実施形態で説明した時短回数は、単なる一例であり、遊技に支障をきたさない範囲で適宜変更可能である。また例えば、上記実施形態では、特図1の抽選において特殊ハズレ(時短ハズレ:ハズレ図柄B)に当選できる構成として説明したが、特図1では、このハズレ図柄Bのような特殊ハズレ(時短ハズレ)を設けず、ハズレ図柄Aのような通常ハズレのみを設けることとしてもよい。
また例えば、上記実施形態では、特図1に係るハズレ図柄の種別および特図2に係るハズレ図柄の種別としてそれぞれ、通常ハズレのものと特殊ハズレ(時短ハズレ)のものとを1つずつ、設けた例について説明した。しかし、例えば、特図1に係るハズレ図柄の種別および特図2に係るハズレ図柄の種別の少なくとも一方について、特殊ハズレのものを複数、設けることとしてもよい。そして、複数の特殊ハズレを設ける場合には、例えば、複数の特殊ハズレごとに、各特殊ハズレに基づいて設定される時短回数を異なる回数とするなど、遊技者が有利となる程度が異なる構成とすればよい。
また例えば、上記実施形態では、遊技制御用マイコン81は、時短状態(時短フラグがONの状態)では、特殊ハズレのハズレ図柄に応じて時短状態へと制御するか否かの時短判定が行われない構成として説明した。しかし、例えば、遊技制御用マイコン81は、時短状態でも特殊ハズレのハズレ図柄に応じて時短判定を行うが、非時短状態でなければ時短状態へと制御しない構成であってもよい。
また上記実施形態では、演出制御用マイコン91は、時短状態における最後の図柄変動と、その後の特図2保留(特図2の残保留)の図柄変動とに応じて、それぞれ個別に演出を行うこととして説明した。しかし、演出制御用マイコン91は、例えば、時短状態における最後の図柄変動と、その後の特図2保留(特図2の残保留)の図柄変動とについて、まとめて演出を行うものであってもよい。この場合、例えば、演出制御用マイコン91は、時短状態における最後の特図2抽選の結果と、特図2保留の図柄変動についての先読み判定の結果とを総合して、1つの演出を行うことが考えられる。具体的には、例えば、時短状態における最後の特図2抽選の結果と、特図2保留の図柄変動についての先読み判定の結果との中に、大当たりや小当たりに当選しているものがあれば、バトルリーチを行うこととが考えられる。また、例えば、時短状態における最後の特図2抽選の結果と、特図2保留の図柄変動についての先読み判定の結果との中に、特殊ハズレのハズレ図柄に当選しているものがあれば、成功態様の時短突入演出を行うことが考えられる。さらに、例えば、時短状態における最後の特図2抽選の結果と、特図2保留の図柄変動についての先読み判定の結果とがすべて、大当たり、小当たり、特殊ハズレのハズレ図柄のうちのどれにも当選していなければ、リザルト演出が含まれる演出を行うことが考えられる。
また上記実施形態では、演出制御用マイコン91は、リザルト演出を、時短状態中にて最後に取得される特図2関係乱数の記憶に係る抽選結果が通常ハズレである場合に、その図柄変動に応じて行うことして説明した。しかし、例えば、演出制御用マイコン91は、リザルト演出を、時短状態における最後の図柄変動に応じて行うものであってもよい。また例えば、演出制御用マイコン91は、リザルト演出を、時短状態中にて最後に取得される特図2関係乱数の記憶に係る図柄変動が終了し、その後、非時短状態にて最初に取得される特図1関係乱数の記憶に係る図柄変動に応じて開始するものであってもよい。
また上記実施形態では、所謂1種2種混合機として構成したが、所謂「ST機」や「確変ループ機」など、1種2種混合機以外のタイプの遊技機としてもよい。ST機や確変ループ機とする場合、当選した特別図柄の種類に基づいて大当たり当選確率が高い高確率状態への移行が決定される所謂「図柄確変機」としてもよいし、Vアタッカー(特定領域を有する大入賞装置)内の特定領域への通過に基づいて高確率状態への移行が決定される所謂「V確変機」としてもよい。このような1種2種混合機以外のタイプの遊技機において本発明を適用したとしても、従来にない新たなゲーム性を提供することが可能である。また、遊技状態に大当たり当選確率が高い高確率状態と、高確率状態よりも大当たり当選確率が低い低確率状態とがあるものの場合には、大当たり演出中の特典示唆演出として、高確率状態を示唆するものを行ってもよい。すなわち、遊技制御用マイコン81が、大当たり遊技の後に高確率状態、および、時短状態の少なくとも一方を伴う特典遊技状態へと制御可能なものである場合、演出制御用マイコン91を、大当たり遊技の後に特典遊技状態へと制御されるときには、大当たり演出にて、特典遊技状態へ制御されることを示唆可能な特典示唆画像を表示する特典示唆演出を実行可能としてもよい。
また上記実施形態では、遊技制御用マイコン81は、変動特別図柄変動中処理における遊技状態管理処理にて、時短カウンタの値が「0」である場合の非時短状態への制御、特別図柄が非特定態様で停止表示されることに応じた時短状態への制御をともに行っている。しかし、例えば、特別図柄が非特定態様で停止表示されることに応じた時短状態への制御を、例えば、変動特別図柄変動中処理の後に実行される特別図柄確定処理にて行ってもよい。
また上記実施形態では、特図2の抽選に基づいて所謂「直撃大当たり」に当選し得る構成としたが、特図2の抽選に基づいて「直撃大当たり」に当選し得ない構成、すなわち特図2の抽選に基づく大当たりは2種大当たりのみの構成としてもよい。
また上記実施形態では、特図2の抽選に基づくV通過可の小当たり遊技では、必ずV通過が発生するように第2大入賞口35(開閉部材37)の開放制御や振分部材71の作動制御が行われる構成とした。これに対して、V通過可の小当たり遊技では、V通過することもあるがV通過しないこともあるような第2大入賞口35の開放制御や振分部材71の作動制御が行われる構成(つまり振分部材71が通過許容状態をとっているタイミングと第2大入賞口35への入賞タイミングがうまく合えば特定領域39への通過が生じるが、合わなければ特定領域39への通過が生じない構成)としてもよい。
また上記実施形態では、大当たり乱数を用いた判定の結果がハズレであり、図柄種別乱数を用いた判定の結果がハズレ図柄B、Dである場合に、大当たり遊技を実行することなく時短状態に制御する構成とした。これに対して、時短状態に制御するか否かの判定(時短判定)のための乱数(時短乱数)を別途取得することとし、特別図柄の変動表示の開始前に、時短乱数を用いて時短判定を行う構成としてもよい。この場合でも、時短判定は、上記の実施形態と同様に、図柄変動にて、時短状態から非時短状態へと制御した後に行うこととすればよい。
また上記実施形態では、遊技制御用マイコン81は、時短状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数(時短回数)について、特図2の変動表示だけをカウントすることとした。しかし、例えば、特図1の変動表示だけをカウント対象とした特図1上限実行回数や、特図2の変動表示だけをカウント対象とした特図2上限実行回数を設け、いずれかの回数が満たされると時短状態が終了するように構成してもよい。また例えば、特図1の変動表示および特図2の変動表示を合算してカウントし、その合算値が合算上限実行回数に到達すると時短状態が終了するように構成してもよい。この場合、演出制御用マイコン91についても、遊技制御用マイコン81と同様にカウントするものとすればよい。
また上記実施形態では、特図1の抽選に基づいて大当たり遊技が実行された場合よりも、特図2の抽選に基づいて大当たり遊技(2種大当たり遊技を含む)が実行された場合の方が、遊技者が獲得可能な特典が大きい構成としたが、逆若しくは同じであってもよい。なお、遊技者が獲得可能な特典には、大当たり遊技において獲得可能な賞球の量や、大当たり遊技後の遊技状態に関する各種の設定(時短状態に制御されるか否かや、時短状態に制御された場合の時短回数など)が含まれる。
また上記実施形態では、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得する乱数(判定情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たり又は小当たりか否か、大当たり図柄、小当たり図柄、ハズレ図柄の種別、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
12.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<手段A>
手段A1に係る発明は、
入球口(第1始動口20、第2始動口21)への遊技球の入球に基づいて、当たり判定処理(特図1大当たり判定処理(S1008)、特図2大当たり判定処理(S1002))による判定結果が特定結果(大当たり)であると、大当たり遊技を実行する遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)と、
前記当たり判定処理の実行が保留されていることを示す保留表示(保留アイコンHA)を表示可能な演出制御手段(演出制御用マイコン91)と、を備えた遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記入球口には、第1入球口(第1始動口20)と、前記第1入球口と異なる第2入球口(第2始動口21)とがあり、
前記遊技制御手段は、
通常遊技状態(非時短状態)よりも前記第2入球口に入球し易い特定遊技状態(時短状態)に制御可能とし、
前記当たり判定処理により前記特定結果と異なる非特定結果(ハズレ)となった非特定回数(非特定変動回数)が所定回数(時短付与回数)に到達することに応じて前記特定入球状態に制御可能とし、
前記演出制御手段は、
前記保留表示の表示態様を、前記非特定回数が前記所定回数に到達されることを示唆する特定遊技表示態様(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4、図53(B)から図53(E)、図54参照)にすることが可能である、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特定結果と異なる非特定結果となった非特定回数が所定回数に到達されることを示唆する特定遊技表示態様の保留表示が表示される場合がある。これにより、保留表示の表示態様によって、遊技者に対して、非特定回数が所定回数に到達されることに応じて特定遊技状態に制御される場合があることを把握させることが可能となる。そのため、保留表示の特定遊技表示態様に興味を引き付け、早く非特定回数が所定回数に到達して特定遊技状態に制御されて欲しいという気持ちを高めることで、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段A2に係る発明は、手段A1に記載の遊技機であって、
前記遊技制御手段は、
前記当たり判定処理の実行を上限個数(4個)まで保留可能とし、
前記保留表示の前記特定遊技表示態様は、前記上限個数以内の前記当たり判定処理で前記非特定結果となって、前記非特定回数が前記所定回数に到達されることを示唆する、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特定遊技表示態様の保留表示が表示された場合には、上限個数以内の当たり判定処理で非特定結果となって非特定回数が所定回数に到達されることを遊技者に把握させることが可能となる。これにより、保留表示の特定遊技表示態様に一層興味を引き付けることで、もう少しで非特定回数が所定回数に到達して特定遊技状態に制御されることへの緊張感を与え、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段A3に係る発明は、手段A1または手段A2に記載の遊技機であって、
前記保留表示の前記特定遊技表示態様は、前記非特定回数が前記所定回数に到達されるまでの残り回数(非特定変動回数が時短付与回数に到達されるまでの残り回数)を示唆する、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特定遊技表示態様の保留表示が表示されることで、非特定回数が所定回数に到達されるまでの残り回数を遊技者に把握させることが可能となる。これにより、非特定回数が所定回数に早く到達して特定遊技状態に制御されて欲しいという気持ちを一層高めることで、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段A4に係る発明は、手段A1から手段A3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記非特定回数が前記所定回数に到達されることに応じて前記特定遊技状態に制御されることを報知する特定遊技報知演出(ゴール演出、図56(A)から図56(B)参照)を実行可能であり、
前記特定遊技報知演出の演出態様(ゴール演出のゴール演出画像RAを含む演出態様、図56(A)から図56(B)参照)は、前記特定遊技表示態様に関連した演出態様(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4、図53(B)から図53(E)、図54参照)である、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、非特定回数が所定回数に到達するまでは保留表示の特定遊技表示態様に興味を引き付け、特定遊技表示態様に関連した演出態様の特定遊技報知演出によって、特定遊技状態に制御されることへの達成感を与えることが可能となる。これにより、保留表示の特定遊技表示態様と特定遊技報知演出の演出態様が関連されることで、所定回数に到達したときを盛り上げることが可能となり、遊技興趣を高めることが可能となる。
手段A5に係る発明は、手段A4に記載の遊技機であって、
前記特定遊技報知演出の演出態様(ゴール演出のゴール演出画像RAを含む演出態様、図56(A)から図56(B)参照)と前記保留表示の前記特定遊技表示態様(第1保留特殊表示態様HU1、第2保留特殊表示態様HU2、第3保留特殊表示態様HU3、第4保留特殊表示態様HU4、図53(B)から図53(E)、図54参照)は、それぞれ同じキャラクタ(幼少期時代の主人公キャラクタ)が含まれる、
ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特定遊技報知演出の演出態様と保留表示の特定遊技表示態様はそれぞれ同じキャラクタが含まれるため、保留表示の特定遊技表示態様と特定遊技報知演出の演出態様が関連していることを遊技者に把握させることが可能となる。これにより、特定遊技表示態様の保留表示が表示されてから特定遊技報知演出の実行が終了するまでを遊技者に一連の流れのように違和感なく楽しませることで、遊技興趣を高めることが可能となる。
1…パチンコ遊技機
7…画像表示装置
7a…表示画面
20…第1始動口
21…第2始動口
81…遊技制御用マイコン
91…演出制御用マイコン
HA…保留アイコン
TA…当該アイコン

Claims (2)

  1. 入球口への遊技球の入球に基づいて、当たり判定処理による判定結果が特定結果である場合に、大当たり遊技を実行可能な遊技制御手段と、
    前記当たり判定処理の実行が保留されていることを示す保留表示を表示可能な演出制御手段と、を備えた遊技機において、
    前記入球口には、第1入球口と、前記第1入球口と異なる第2入球口とがあり、
    前記遊技制御手段は
    前記当たり判定処理による判定結果が前記特定結果と異なる非特定結果となった非特定回数が所定回数に到達することに応じて、通常遊技状態よりも前記第2入球口に入球し易い特定の入球容易状態に制御可能とし、
    前記演出制御手段は、
    前記非特定回数が前記所定回数に到達されるまでの残り回数が特定回数になると、前記非特定回数が前記所定回数に到達されることを示唆する特殊表示態様の保留表示を表示可能とし
    前記残り回数が前記特定回数になると、所定位置に特定画像を表示可能とし、
    前記特定画像と前記特殊表示態様の保留表示との表示中に、前記当たり判定処理が実行されると、前記特殊表示態様の保留表示を前記所定位置に向かって移動させることを可能とする、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機において、
    前記演出制御手段は、
    前記当たり判定処理が実行されたことを示す当該表示を表示可能とし、
    前記非特定回数が前記所定回数に到達されることを示唆する特定表示態様の当該表示を表示可能とし、
    前記非特定回数が前記所定回数に到達される場合には、前記特定表示態様の当該表示を前記所定位置に到達させることを可能とする、
    ことを特徴とする遊技機。
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