JP7205921B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来より、パチンコ遊技機には、始動口(入球口)に遊技球が入球することを条件に、大当たりか否かを判定する大当たり判定が行われるものがある。大当たり判定が行われると、大当たり判定結果を報知する特別図柄の変動表示が行われる。
そして、例えば下記の特許文献1に係る遊技機では、特別図柄の変動表示で、大当たり判定の結果が大当たりであるという結果が導出されると、遊技者に有利な大当たり遊技が実行される。また、大当たり遊技を契機として、可変始動口が通常遊技状態よりも遊技球が入球しやすい特定遊技状態へと制御可能となっている。
特開2015-211762号公報
しかしながら、可変始動口が通常遊技状態よりも遊技球が入球しやすい特定遊技状態へと制御可能な遊技機については、遊技興趣の向上を図るために未だ改善の余地がある。
本発明に係る遊技機は、
始動口への遊技球の入球に基づいて大当たり判定を実行し、前記大当たり判定の結果が特定結果である場合に、遊技者に有利な大当たり遊技を実行する遊技制御手段と、
特定遊技状態では、通常遊技状態よりも遊技球が入球し易い前記始動口である可変始動口と、
前記可変始動口とは異なる前記始動口である他始動口と、
所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備える遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記可変始動口への遊技球の入球に基づく前記大当たり判定を、前記他始動口への遊技球の入球に基づく前記大当たり判定よりも優先して実行可能であり、
結果が前記特定結果と異なる非特定結果である前記大当たり判定が連続して行われた回数である非特定回数が、所定の切替回数となることに応じて、前記特定遊技状態に制御することがあり、
前記非特定回数が前記切替回数に到達するまでの残り回数を指標する残回数カウント値をカウント可能であるとともに、前記残回数カウント値を前記演出実行手段に送信可能であり、
前記演出実行手段は、
実行を保留している前記大当たり判定について、先読み演出を実行可能であり、
受信した前記残回数カウント値を、その次の前記残回数カウント値を受信した後にも記憶しておくことが可能であり、
受信した前記残回数カウント値が、その前に受信して記憶している前記残回数カウント値である前回残回数カウント値と同じ状況であるときには第1の結果となる特定判定を実行可能であり、
前記他始動口への遊技球の入球に基づく前記大当たり判定についての前記先読み演出を、受信した前記残回数カウント値が基準値よりも大きな値であるときに行うことがあり、
前記他始動口への遊技球の入球に基づく前記大当たり判定についての前記先読み演出を、受信した前記残回数カウント値が前記基準値以下の値であり、かつ、前記特定判定の結果が前記第1の結果とは異なる第2の結果であるときには行わないことを特徴とする。
本発明によれば、遊技興趣の向上を図ることが可能である。
本発明の一実施形態に係る遊技機の正面図である。 同遊技機が備える第2大入賞装置等を示す概略正面図である。 図1に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)大当たり判定テーブルである。(B)大当たり図柄種別判定テーブルである。(C)小当たり図柄種別判定テーブルである。(D)リーチ判定テーブルである。 大当たり図柄種別及び小当たり図柄種別の判定テーブルであり、大当たり及び小当たりの種類を説明する表である。 時短付与回数到達用時短設定テーブルである。 (A)普通図柄当たり判定テーブルである。(B)普通図柄変動パターン判定テーブルである。(C)電チューの開放パターン決定テーブルである。 非時短状態用の特図変動パターン判定テーブルである。 時短状態用の特図変動パターン判定テーブルである。 始動入賞コマンドの特定テーブルである。 演出モードの具体例を示す説明図である。 特図変動演出の通常変動の具体例を示す説明図である。 特図変動演出のNリーチの具体例を示す説明図である。 特図変動演出のSPリーチの具体例を示す説明図である。 特図変動演出の時短突入演出の具体例を示す説明図である。 保留演出の具体例を示す説明図である。 主制御メイン処理のフローチャートである。 電源投入時処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 センサ検出処理のフローチャートである。 ゲート通過処理のフローチャートである。 普通動作処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 大当たり判定処理のフローチャートである。 変動パターン選択処理のフローチャートである。 変動パターン選択処理のフローチャートである。 変動パターン選択処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 遊技状態管理処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理1(大当たり遊技)のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当たり遊技)のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当たり遊技)のフローチャートである。 振分部材制御処理のフローチャートである。 特定領域センサ検出処理のフローチャートである。 電源断監視処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 先読み演出選択処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 時短前兆画像表示処理のフローチャートである。 先読み演出禁止処理のフローチャートである。 時短開始画像表示処理のフローチャートである。 実施形態に係る遊技機の遊技フローを説明する図である。 (A)第1カウントダウン演出の具体例を示す図である。(B)第2カウントダウン演出の具体例を示す図である。(C)第3カウントダウン演出の具体例を示す図である。 第4カウントダウン演出の具体例を示す図である。 大当たり遊技後に時短付与回数に到達する際に実行されるカウントダウン演出のタイミングの具体例を示すタイムチャートである。 RAMクリア後、大当たり遊技が行われずに時短付与回数に到達する際にカウントダウン演出を実行した場合に、そのタイミングの具体例を示すタイムチャートである。 時短開始演出の具体例を示す図である。 先読み演出の実行可能な期間と非実行の期間との具体例を説明するタイムチャートである。
1.遊技機の構造
本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。図1に示すように、本形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠50のうちの前面枠51には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63およびセレクトボタン64(図1中の一点鎖線内の平面図参照)が設けられている。また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66およびスピーカ67が設けられている。
遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤ランプ5(図5参照)が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎ(図示せず)が突設されている。
また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置7が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示(可変表示)に同期した演出図柄(装飾図柄)8L,8C,8Rの変動表示を行う演出図柄表示領域がある。演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの表示領域からなる。左の表示領域には左演出図柄8Lが表示され、中の表示領域には中演出図柄8Cが表示され、右の表示領域には右演出図柄8Rが表示される。演出図柄はそれぞれ、例えば「1」~「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置7は、左、中、右の演出図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図3参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。また小当たりに当選した場合には「246」などの予め定めたチャンス目で演出図柄を停止表示する。また、ハズレであった場合には「263」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者にとっては遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、演出図柄8L,8C,8Rの表示領域の位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。また、各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組み合わせを停止表示するかは任意に変更可能であり、小当たり当選時にバラケ目で演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
画像表示装置7は、上記のような演出図柄を用いた演出図柄変動演出(「装飾図柄変動演出」や単に「変動演出」とも言う)のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示する。なお演出図柄変動演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて演出保留9Aを表示する第1演出保留表示エリアと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて演出保留9Bを表示する第2演出保留表示エリアとがある。演出保留の表示により、後述の第1特図保留表示器43aにて表示される第1特図保留の記憶数や、後述の第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことが可能となっている。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部が形成されている。またセンター装飾体10の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部へ遊技球を流出させるワープ部12が設けられている。さらにセンター装飾体10の上部には、文字や図形等を表した装飾部材13が配されている。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口20(「他の入球口」の一例)を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20を、第1始動入賞口や固定入球口、第1入球口ともいう。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また第1始動口20の右上方には、第2始動口21を備える普通可変入賞装置(いわゆる電チュー)22が設けられている。第2始動口21を第2始動入賞口や可変入球口、第2入球口ともいう。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
電チュー22は、前後に進退可能な可動部材(入球口開閉部材)23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。可動部材23は、電チューソレノイド24(図4参照)により駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開いているとき(つまり可動部材23が開状態をとっているとき)だけ遊技球が入球可能となる。すなわち、可動部材23が閉じているとき(つまり可動部材23が閉状態をとっているとき)には遊技球が入球不可能となっている。なお、第2始動口21は、可動部材23が閉じているときには開いているときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉じているときに完全に入球不可能となるものでなくてもよい。
また、遊技領域3における第1始動口20の下方には、第1大入賞口(他の特別入賞口)30を備えた第1大入賞装置(第1特別可変入賞装置、他の特別入賞手段)31が設けられている。第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(他の特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図4参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の右方には、第2大入賞口(特別入賞口に相当)35を備えた第2大入賞装置(第2特別可変入賞装置、特別入賞手段)36が設けられている。第2大入賞装置36は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(特別入賞口開閉部材に相当)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、前後に進退する進退式のものであり、第2大入賞口ソレノイド38(図4参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
より詳細には、図2に示すように、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35を通過した遊技球が通過可能な特定領域(V領域)39および非特定領域70が形成されている。なお、第2大入賞装置36において、特定領域39および非特定領域70の上流には、第2大入賞口35への遊技球の入賞を検知する第2大入賞口センサ35aが配されている。また、特定領域39には、特定領域39への遊技球の通過を検知する特定領域センサ39aが配されている。また、非特定領域70には、非特定領域70への遊技球の通過を検知する非特定領域センサ70aが配されている。また、第2大入賞装置36は、第2大入賞口35を通過した遊技球を特定領域39または非特定領域70のいずれかに振り分ける振分部材71と、振分部材71を駆動する振分部材ソレノイド73とを備えている。なお、振分部材71は、振分部材ソレノイド73の通電時には、遊技球を特定領域39に振り分ける第1の状態(通過許容状態)をとり、振分部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非特定領域70に振り分ける第2の状態(通過阻止状態)をとる。
振分部材71は、図2に二点鎖線で示すように、振分部材ソレノイド73の通電時には、特定領域39への遊技球の通過を許容する通過許容状態にある。振分部材71が通過許容状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと特定領域39を通過する。この遊技球のルートを第1のルートという。
また振分部材71は、図2に破線で示すように、振分部材ソレノイド73の非通電時には、特定領域39への遊技球の通過を妨げる通過阻止状態にある。振分部材71が通過阻止状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと振分部材71上を転動して非特定領域70を通過する。この遊技球のルートを第2のルートという。
なお本パチンコ遊技機1では、特定領域39への遊技球の通過は、後述の大当たり遊技の実行契機となっている。つまり本形態では、特定領域39への遊技球の通過の有無によっても大当たり抽選を行っている。上述の第1特別図柄の抽選又は第2特別図柄の抽選により当選する大当たりを1種大当たりといい、特定領域39への遊技球の通過によって当選する大当たりを2種大当たりという。また、1種大当たりに当選して実行される大当たり遊技を1種大当たり遊技といい、2種大当たりに当選して実行される大当たり遊技を2種大当たり遊技という。また、1種大当たりを直撃大当たりともいう。
また図1に示すように、遊技領域3における第2始動口21の上方には、遊技球が通過可能なゲート28が設けられている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。
さらに遊技領域3の左下部には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口6が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1始動口20と、第1大入賞装置31と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1始動口20への入賞を狙う。
一方、第2流路R2上には、ゲート28と、電チュー22と、第2大入賞装置36と、第1大入賞装置31と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、ゲート28への通過、電チュー22に係る第2始動口21、第1大入賞口30、又は第2大入賞口35への入賞を狙う。
なお本形態では、ゲート28と、電チュー22と、第2大入賞装置36とはユニット化されており、1つの構造体として遊技盤2に対して着脱可能となっている。また、固定入賞装置19と第1大入賞装置31とはユニット化されており、1つの構造体として遊技盤2に対して着脱可能となっている。
また図1および図3に示すように、遊技盤2の右下部には表示器類40が配置されている。表示器類40には、第1特別図柄(識別図柄の一例、特図1ともいう)を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄(識別図柄の一例、特図2ともいう)を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄(普図)を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、及び、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43bが含まれている。第1特図保留を特図1保留とも言い、第2特図保留を特図2保留とも言う。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄(特図)ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄(識別情報)を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり停止態様(特定の停止態様)の特別図柄(大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種別(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技が行われる。また、停止図柄が予め定めた小当たり停止態様の特別図柄(小当たり図柄)である場合には、停止表示された小当たり図柄の種別(つまり当選した小当たりの種類)に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる小当たり遊技が行われる。なお、大当たり遊技及び小当たり遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
具体的には特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、小当たり(後述の複数種類の小当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「●●●●○○●●」というように左から5,6番目にあるLEDが点灯した小当たり図柄を表示する。また、ハズレ(後述の複数種類のハズレのうちの一つ)である場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。なお、ハズレ図柄の一つとして全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど、適宜変更可能である。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20、第2始動口21への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(入球取得情報、判定情報)は、特図保留記憶部85(図4参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部85a(図4参照)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部85b(図4参照)に記憶される。特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値(上限記憶数、上限保留数)は第1特図保留記憶部85a、第2特図保留記憶部85bともに「4」となっている。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20や第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bはそれぞれ4個のLEDで構成されている。特図保留表示器43は、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図3参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど、適宜変更可能である。
なお本パチンコ遊技機1は、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中にゲート28への通過があった場合には、その通過に基づく普通図柄乱数の取得を行わない構成である。すなわち、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)を記憶しない構成である。なお、普図保留をRAM84(図4参照)内の所定の記憶領域に所定の上限数(例えば「4」)まで記憶可能な構成としてもよい。この場合、RAM84に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。またこの場合、普図保留の記憶数を表示する普図保留表示器を設けるとよい。
2.遊技機の電気的構成
次に図4及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図4及び図5に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部99を構成する。なお、サブ制御部99は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7や盤ランプ5、枠ランプ66、スピーカ67、盤可動体15等)を用いた各種の演出を制御可能であればよい。
またパチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板150は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板150には、バックアップ電源回路151が設けられている。バックアップ電源回路151は、本パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給する。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板150には、電源スイッチ155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしてもよい。
また電源基板150には、後述する遊技制御用マイコン81のRAM84に記憶されている情報をCPU82にクリアさせるためのRAMクリアスイッチ(RAMクリア操作手段)152が設けられている。なお、RAMクリアスイッチ152は、本パチンコ遊技機1の裏側に配置された電源基板150上に設けられている。そのため、遊技機枠50を開放可能な遊技場の従業員等でなければ、RAMクリアスイッチ152を操作することはできない。即ち、RAMクリアスイッチ152は、実質的に遊技者による操作が不可能な操作手段といえる。なお、RAMクリアスイッチ152は、タクトスイッチであり、RAMクリアスイッチ152が押下操作されると、RAMクリアスイッチ152がONであることを示す検出信号が遊技制御用マイコン81に入力される。RAMクリアスイッチ152が押されている状態をRAMクリアスイッチ152のON状態といい、RAMクリアスイッチ152が押されていない状態をRAMクリアスイッチ152のOFF状態という。
図4に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)87が含まれている。なお、ROM83は外付けであってもよい。RAM84には、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85a、第2特図保留記憶部85b)が設けられている。
また主制御基板80には、図4に示すように、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ70a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられて特定領域39を通過した遊技球を検出するものである。非特定領域センサ70aは、第2大入賞口35内の非特定領域70に設けられて非特定領域70を通過した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、普通入賞口27内にそれぞれ設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および振分部材ソレノイド73が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動するものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するものである。振分部材ソレノイド73は、第2大入賞装置36の振分部材71を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43aが接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球や貸球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図5に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94およびFeRAM95、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)97が含まれている。なお、ROM93は外付けであってもよい。FeRAM95は、強誘電体メモリであり、電力が供給されていない期間であっても、記憶した情報を保持できるものである。
また図5に示すように、サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAM104は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの発光態様を決める発光データ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光データに従って枠ランプ66や盤ランプ5などのランプの発光を制御する。なお、発光データの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された盤可動体15を動作させる。なお盤可動体15は、図1では図示を省略したが、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。詳細には演出制御用マイコン91は、盤可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って盤可動体15の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。なお、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や盤可動体15の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
またサブ制御基板90には、演出ボタン検出スイッチ(SW)63a及びセレクトボタン検出スイッチ64aが接続されている。演出ボタン検出スイッチ63aは、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。演出ボタン63が押されると演出ボタン検出スイッチ63aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。また、セレクトボタン検出スイッチ64aは、セレクトボタン64(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。セレクトボタン64が押されるとセレクトボタン検出スイッチ64aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。
なお図4及び図5は、あくまで本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明するための機能ブロック図であり、図4及び図5に示す基板だけが設けられているわけではない。主制御基板80を除いて、図4及び図5に示す何れか複数の基板を1つの基板として構成しても良く、図4及び図5に示す1つの基板を複数の基板として構成しても良い。
3.遊技機における主な遊技
次に、パチンコ遊技機1により行われる主な遊技について説明する。パチンコ遊技機1は、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて、特図関係乱数を取得する。特図関係乱数には、図6(A)に示すように、大当たり乱数、図柄種別乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数がある。大当たり乱数は、大当たりの当否判定や小当たりの当否判定に用いられる。大当たり乱数は、0~65535までの範囲で値をとる。図柄種別乱数は、大当たり図柄の種別判定や小当たり図柄の種別判定、ハズレ図柄の種別判定に用いられる。図柄種別乱数は、0~199までの範囲で値をとる。
また、リーチ乱数は、当否判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。リーチ乱数は、0~255までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0~99までの範囲で値をとる。なお、乱数を判定情報とも言う。
また、パチンコ遊技機1は、ゲート28への遊技球の通過に基づいて、図6(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)を取得する。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0~65535までの範囲で値をとる。
パチンコ遊技機1は、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得した大当たり乱数を、図7(A)に示す大当たり判定テーブルに従って判定することにより、大当たりか否か、及び、小当たりか否かを決定する。図7(A)に示すように、第1始動口20への入賞に基づく第1特別図柄(特図1)の抽選と、第2始動口21への入賞に基づく第2特別図柄(特図2)の抽選とでは、大当たりの当選確率は同じであるが、小当たりの当選確率は異なっている。具体的には、特図2の抽選の方が、特図1の抽選よりも小当たりに当選し易くされている。なお、本形態では、特図2の抽選では、大当たりよりも小当たりに当選し易い構成となっている。
パチンコ遊技機1は、大当たり当選と判定した場合、図柄種別乱数を、図7(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、大当たり図柄の種別を決定する。本形態では、特図1の抽選では、100%の割合で、「特図1_大当たり図柄A」に決定する。一方、特図2の抽選では、100%の割合で、「特図2_大当たり図柄B」に決定する。なお、当選した大当たり図柄の種別が異なると、1種大当たり遊技における大入賞口の開放パターン等が異なることがある。
またパチンコ遊技機1は、小当たり当選と判定した場合、図柄種別乱数を、図7(C)に示す小当たり図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、小当たり図柄の種別を決定する。特図2の抽選では、100%の割合で、「特図2_小当たり図柄a」に決定する。なお、本形態では小当たり図柄の種別は1つであるが、小当たり図柄の種別が複数ある場合、当選した小当たり図柄の種別が異なると、2種大当たり遊技における大入賞口の開放パターンが異なることとしてもよい。また、当選した小当たり図柄の種別により、小当たり遊技や、大当たり遊技後の遊技状態に関する設定を異なることとしてもよい。
またパチンコ遊技機1は、大当たりにも小当たりにも当選していないと判定した場合(つまりハズレと判定した場合)、リーチ乱数を、図7(D)に示すリーチ判定テーブルに従って判定することにより、変動演出において演出図柄8L,8C,8Rをリーチにするか否かを決定する。リーチ有りと判定される確率は、遊技状態が後述の時短状態であるか否かによって異なっている。本形態では、時短状態でないときの方が、時短状態であるときよりも、リーチ有りと判定される確率が高い。
次に、大当たりの種類、小当たりの種類について、図8に基づいて詳細に説明する。上述したように、特別図柄抽選(特図1の抽選や特図2の抽選)の結果には、「大当たり」、「小当たり」、「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。大当たり図柄には、「特図1_大当たり図柄A」、「特図2_大当たり図柄B」がある。また、「小当たり」のときには、特別図柄表示器41に「小当たり図柄」が停止表示される。小当たり図柄には、「特図2_小当たり図柄a」がある。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。
特別図柄抽選にて大当たりに当選すると、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技」が実行される。小当たりに当選すると、停止表示された小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる「小当たり遊技」が実行される。そして、小当たり遊技の実行中に第2大入賞口35内の特定領域39に遊技球が進入すると、当選している小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技」が実行される。特別図柄抽選の結果が大当たり当選であることに基づいて実行される大当たり遊技を1種大当たり遊技と称し、特定領域39への通過に基づいて実行される大当たり遊技を2種大当たり遊技と称する。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
また小当たり遊技は、本形態では、第2大入賞口35を開放する小当たり開放遊技と、小当たり開放遊技が開始される前のオープニング(開放前インターバル)と、小当たり開放遊技が終了した後のエンディング(閉鎖後インターバル)とを含んでいる。
特別図柄抽選の結果、大当たりに当選すると(つまり1種大当たりに当選すると)、第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(1種大当たり遊技)が実行される。本形態では図8に示すように、第1特別図柄(特図1)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示される大当たり図柄)の種別と、第2特別図柄(特図2)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示される大当たり図柄)の種別とは、ともにそれぞれ1種類である。具体的には特図1の抽選では、「特図1_大当たり図柄A」に当選する可能性がある。また特図2の抽選では、「特図2_大当たり図柄B」に当選する可能性がある。
図8に示すように、「特図1_大当たり図柄A」は4R(ラウンド)大当たりであり、1Rあたりの第1大入賞口30の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。「大当たり図柄A」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、後述の「時短状態A」である。時短状態Aは、複数の種類がある時短状態のうちのひとつである。そして、「大当たり図柄A」に基づく時短状態Aでは、時短回数が1回に設定される。時短回数とは、時短状態において実行可能な、特別図柄の変動表示および停止表示を伴う図柄変動の上限実行回数である。なお、遊技状態の詳細については後述する。
また、「特図2_大当たり図柄B」は、10R大当たりであり、1Rあたりの第1大入賞口30の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。「大当たり図柄B」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、後述の「時短状態A」である。そして、「大当たり図柄A」に基づく時短状態Aでは、時短回数が6回に設定される。
また特別図柄抽選の結果、小当たりに当選すると、第2大入賞口35を1回開放させる小当たり遊技が実行される。小当たり遊技によって開放された第2大入賞口35へ遊技球が入賞し、その遊技球が第2大入賞装置36内の特定領域39を通過した場合には、大当たり当選となり、続けて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(2種大当たり遊技)が実行される。この大当たり遊技(特定領域39への通過を契機とする大当たり遊技)が実行された場合には、小当たり遊技としての第2大入賞口35の開放が1R目に相当することになる。なお、小当たり遊技において特定領域39への遊技球の通過がなければ、大当たり遊技は実行されない。本明細書では、大当たり遊技や小当たり遊技を特別遊技と称することもある。なお、特別遊技においては1ラウンド中に複数回大入賞口を開放させるラウンドがあってもよい。
本形態では図8に示すように、特図1の抽選で当選可能な小当たり図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示される小当たり図柄)の種別は0種類であり、特図2の抽選で当選可能な小当たり図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示される小当たり図柄)の種別は1種類である。具体的に、特図2の抽選では、「特図2_小当たり図柄a」に当選する可能性がある。
「小当たり図柄a」は、V通過が必ず可能な小当たりである。小当たり遊技の実行中にV通過可能か否かは、振分部材71の作動パターンおよび開閉部材37の開放パターンによって決まる。
また、「小当たり図柄a」の当選に基づく2種大当たり遊技では、2R目から11R目まで1Rあたり1回、最大開放時間を29.5秒として第1大入賞口30を開放させる。つまり実質的に10Rの2種大当たり遊技が実行される。この2種大当たり遊技の実行後の遊技状態は、後述の「時短状態A」に制御される。そして、「小当たり図柄a」に基づく時短状態Aでは、時短回数が6回に設定される。
ここで、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。本形態では、遊技状態として、非時短状態と時短状態とがある。非時短状態を通常遊技状態とも称する。パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、非時短状態(通常遊技状態)である。時短状態は、非時短状態と比べて、電チュー22に遊技球が入賞し易くなる遊技状態である。このため、時短状態は、非時短状態よりも遊技者に有利な遊技状態といえる。さらに、時短状態について設定される時短回数が多いほど、電チュー22に遊技球が入賞し易くなる遊技状態が長く継続することとなる。このため、時短回数が多く設定される時短状態ほど、遊技者に有利な遊技状態といえる。
また、本形態では、所定の停止態様で停止される特別図柄の変動表示の回数(特図の可変表示の回数)が所定の回数に到達した場合にも、時短状態に制御されることがある。すなわち、大当たり遊技の実行契機となるものでない特別図柄の図柄変動(特別図柄を所定の非特定態様で停止表示する変動表示)が連続した場合、その連続する回数(以下、非特定回数、非特定変動回数ということがある)が、所定の時短付与回数に到達すると時短状態に制御される。そして、時短付与回数に到達した場合には、図9の時短付与回数到達用時短設定テーブルに示すように、その後の遊技状態が時短状態Bに制御される。時短状態Bは、時短状態Aとは異なる時短状態である。すなわち、非特定変動回数が時短付与回数に到達した場合には、ハズレであっても、時短状態へと制御される。そして、本形態では、図9の時短付与回数到達用時短設定テーブルに示すように、非特定変動回数が時短付与回数に到達したことに応じて時短状態に制御された場合、時短回数は6回に設定される。
また、パチンコ遊技機1では、時短付与回数は、600回に設定されている。すなわち、パチンコ遊技機1では、非特定変動回数をカウントし、そのカウント値が600に到達したことに応じて、時短回数が6回の時短状態Bへと制御される。また、本形態では、非特定変動回数のカウント値は、パチンコ遊技機1を初期化する所定の初期化制御が行われたことに応じてリセットされる。さらに、非特定変動回数のカウント値は、大当たり遊技が実行されたことに応じてもリセットされる。被特定変動回数のカウント値は、時短状態における図柄変動についても、非時短状態(通常遊技状態)における図柄変動についても、カウントされる。この点、後に詳述する。なお、時短付与回数の具体的な値は適宜、変更可能である。時短付与回数は、具体的には、例えば、大当たり当選確率の逆数の2.5倍から3倍の間の値とすることが可能である。
続いて、時短状態についてより詳細に説明する。時短状態では、図10(A)に示すように、普通図柄抽選の当選確率が、非時短状態よりも高くなることがある。本形態では、普通図柄抽選で当たりと判定される確率は、非時短状態と時短状態Bとで同じであるが、時短状態Aでは高くされている。すなわち、時短状態Aでは、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動する。
また時短状態では、図10(B)に示すように、普通図柄の変動時間が、非時短状態よりも短くなる。本形態では、普通図柄の変動時間は、非時短状態では10秒であるのに対し、時短状態Aでは2秒であり、時短状態Bでは3秒である。すなわち時短状態では、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能が作動する。
また時短状態では、図10(C)に示すように、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなる。本形態では、電チュー22の開放時間は、非時短状態では1回あたり0.1秒であるのに対し、時短状態Aでは3秒であり、時短状態Bでは2秒である。すなわち時短状態では、電チュー22の開放時間延長機能が作動する。
また時短状態では、図10(C)に示すように、補助遊技における電チュー22の開放回数が、非時短状態よりも多くなる。本形態では、電チュー22の開放回数は、非時短状態では1回であるのに対し、時短状態Aでも時短状態Bでも2回である。すなわち時短状態では、電チュー22の開放回数増加機能が作動する。
普通図柄表示器42の確率変動機能や、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、電チュー22の開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態(すなわち時短状態)を「高ベース状態」ともいい、作動していない状態(すなわち非時短状態)を「低ベース状態」ともいう。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。そのため、高ベース状態を電サポ制御状態ともいう。また低ベース状態を非電サポ制御状態ともいう。時短状態(高ベース状態)は、「特定遊技状態」に相当する。
なお、時短状態(高ベース状態)における上記の機能の作動状態は一例であり、異なるものであってもよい。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、及び、電チュー22の開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22に係る第2始動口21に遊技球が入賞し易くなっていればよい。つまり、例えば、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能については作動しないものとしてもよい。
また、時短状態は、所定の上限実行回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。上限実行回数(時短回数)は、時短状態の制御契機となった特別図柄の種別、時短付与回数到達用時短設定テーブルに基づいて決定可能である(図8、図9参照)。
なお、時短状態に、普通図柄表示器42の確率変動機能や、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、電チュー22の開放回数増加機能が異なる複数のものを設けることとしてもよい。すなわち、第2始動口21へ遊技球の入賞のしやすさの異なる複数の時短状態を設けることとしてもよい。複数ある時短状態のうちのどの時短状態に制御されるかは、時短状態の制御契機となった特別図柄や、その特別図柄の抽選時の遊技状態等によって決定されることとしてもよい。
時短状態(高ベース状態)では、右打ちにより右遊技領域3B(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、非時短状態(低ベース状態)では、左打ちにより左遊技領域3A(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
次に、特別図柄の変動パターン(特図変動パターン)の決定について説明する。パチンコ遊技機1は、非時短状態と時短状態とで異なる特図変動パターン判定テーブルに従って、特図変動パターンを決定する(図11及び図12参照)。時短状態における特図変動パターン判定テーブル(図12)は、非時短状態における特図変動パターン判定テーブル(図11)に比べて、変動時間が短い変動パターンが選択され易いテーブルである。
また本形態では、図11に示すように、非時短状態における特図変動パターン判定テーブルとして、2つのものがある。1つは、図11(A)に示す、大当たり遊技が行われた後、特図変動回数が1~599回、601回~(つまり600回目以外であるとき)の非時短状態における特図変動パターン判定テーブルである。もう1つは、図11(B)に示す、大当たり遊技が行われた後、特図変動回数が600回目であるときの非時短状態における特図変動パターン判定テーブルである。すなわち、非時短状態では、大当たり後の600回転目であるときのみ図11(B)に示す特図変動パターン判定テーブルが用いられ、その他のときには図11(A)の特図変動パターン判定テーブルを用いられる。大当たり後の600回転目の非時短状態用の特図変動パターン判定テーブル(図11(B))に示すように、本形態では、大当たり後の600回転目の非時短状態における特図変動では、ハズレである場合、遊技状態が時短状態へと制御されることを示唆可能な時短突入演出を実行可能な特図変動パターンP8、P24が選択される。
4.始動入賞コマンドについて
本形態のパチンコ遊技機1は、所謂先読み演出を実行可能である。先読み演出とは、始動入賞によって取得された判定情報(大当たり乱数等の乱数値)に基づいて特定された始動入賞コマンドを利用して、その始動入賞に基づく特図変動(特別図柄の変動表示)の開始直前の当否判定よりも前にその始動入賞に対する当選確度(大当たり当選である可能性の高さ)を示唆する演出である。
図13に示すように、本形態において生成される始動入賞コマンドには、大当たりであるか、小当たり(V通過可)であるか、ハズレであるかであるかの抽選結果情報が含まれている。また、本形態の始動入賞コマンドには、第1始動口20と第2始動口21とのどちらの始動口に入賞したのかの始動口情報が含まれている。なお、始動入賞コマンドには抽選結果情報が含まれていればよく、抽選結果情報の他に、始動入賞コマンドにどのような情報を含ませるかは適宜変更可能である。
5.遊技機による主な演出
次に、パチンコ遊技機1により行われる主な演出について、図14~図19を用いて説明する。
5-1.演出モード
最初に、演出モードについて説明する。演出モードは、演出の区分(あるいは、上位概念的な属性)のことである。パチンコ遊技機1は、演出モードとして、客待ち演出モード、通常演出モードと、時短A演出モード、時短B演出モードおよび大当たり演出モードを設定することが可能である。
客待ち演出モードは、非時短状態、時短状態において特図変動演出が行われていないときに設定可能であり、特図変動演出が行われていない待機状態であることを示す演出モードである。客待ち演出モードが設定されているときに客待ち演出が行われる。客待ち演出では、例えば、図14(A―1)に示すように、表示画面7aにおいてパチンコ遊技機1を紹介する客待ちデモ動画G100が表示される。また、客待ちデモ動画G100が表示されているときに演出ボタン63が操作されると、図14(A―2)に示すように、パチンコ遊技機1の演出に関する設定を行うための設定画面G101が表示される。演出に関する設定には、スピーカ67から出力される音の音量設定、表示画面7aの輝度設定、実行される演出の頻度設定などがある。
通常演出モードは、非時短状態において特図変動演出が行われているときに設定可能であり、非時短状態であることを示す演出モードである。通常演出モードには、例えば、図14(B―1)に示すように、表示画面7aにおいて昼間の山の景色を表す背景画像(昼間通常用背景画像G102)が表示される第1通常演出モードと、図14(B―2)に示すように、表示画面7aにおいて夕方の山の景色を表す背景画像(夕方通常用背景画像G103)が表示される第2通常演出モードと、図14(B―3)に示すように、表示画面7aにおいて夜間の山の景色を表す背景画像(夜間通常用背景画像G104)が表示される第3通常演出モードと、があり、大当たりに当選することなく1回または複数回の特図変動演出が行われることを1つの条件として切り替えられる。さらに、第1~第3通常演出モードのそれぞれには、特図変動演出において、リーチが成立する前の通常前段演出モードと、リーチが成立した後の通常後段演出モードと、がある。通常前段演出モードでは、表示画面7aにおいて、昼間通常用背景画像G102、夕方通常用背景画像G103および夜間通常用背景画像G104の何れかが表示されるが、通常後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。また、その他の所定条件が成立した場合においてのみ設定される特殊演出モードを設けても良い。
時短A演出モードは、時短状態Aにおいて特図変動演出が行われているときに設定可能な演出モードであり、大当たり遊技が行われることに応じて制御された時短状態であることを示す演出モードである。時短A演出モードでは、例えば、図14(B―4)に示すように、表示画面7aにおいて宇宙を表す背景画像(時短A用背景画像G105)が表示される。さらに、時短A演出モードには、特図変動演出において、リーチが成立する前の時短A前段演出モードと、リーチが成立した後の時短A後段演出モードと、を設けることができる。時短A前段演出モードでは、表示画面7aにおいて、時短A用背景画像G105が表示されるが、時短A後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示されることとしてもよい。
時短B演出モードは、時短状態Bにおいて特図変動演出が行われているときに設定可能な演出モードであり、非特定変動回数が時短付与回数に到達したことに応じて制御された時短状態であることを示す演出モードである。時短B演出モードでは、例えば、図14(B―5)に示すように、表示画面7aにおいて空を表す背景画像(時短B用背景画像G106)が表示される。さらに、時短B演出モードには、特図変動演出において、リーチが成立する前の時短B前段演出モードと、リーチが成立した後の時短B後段演出モードと、を設けることができる。時短B前段演出モードでは、表示画面7aにおいて、時短B用背景画像G106が表示されるが、時短B後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示されることとしてもよい。
大当たり演出モードは、「大当たり遊技状態」において大当たり遊技が行われているときに設定可能な演出モードであり、大当たり遊技が行われていることを示す演出モードである。大当たり演出モードでは、例えば、大当たり遊技におけるオープニング中には、図14(C―1)に示すように、表示画面7aにおいて、大当たり遊技の開始を示唆するオープニング画像G107や「右打ち」を促す右打ち画像G108が表示される大当たりオープニング演出が行われる。大当たり遊技におけるラウンド中には、図14(C―2)に示すように、表示画面7aにおいて、ラウンド数を示すラウンド画像G109や払い出された賞球数を示唆する賞球数画像G110が表示されるラウンド演出が行われる。大当たり遊技におけるエンディング中には、図14(C―3)に示すように、表示画面7aにおいて、大当たり遊技後に設定される演出モードを示唆するエンディング画像G111や払い出された総賞球数を示唆する総賞球数画像G112が表示される大当たりエンディング演出が行われる。また、大当たり演出モードは、小当たり遊技状態においても設定することができる。
なお、演出モードの種類については、適宜に変更または追加することが可能である。
5-2.特図変動演出
次に、特図変動演出(単に「変動演出」とも言う)について説明する。パチンコ遊技機1は、特図の可変表示が開始されると、特図の可変表示に係る特図変動パターンおよび特図抽選結果(大当たり判定結果、大当たり図柄種別判定結果、リーチ判定結果、および、特図変動パターン判定結果)などに基づいて、特図変動演出を実行する。特図変動演出では、表示画面7aにおいて、所定の背景画像に重畳的に、演出図柄の変動表示が行われる。演出図柄の変動表示では、演出図柄が変動した後に停止する。すなわち、特図変動時間、演出図柄の変動表示が行われた後に、当該変動が停止して、演出図柄の停止表示が行われる。そして、演出図柄の停止表示によって特図抽選の結果が報知される。
なお、特図変動演出では、演出図柄の変動表示以外に、画像表示装置7、スピーカ67、枠ランプ66、盤ランプ5、盤可動体15、演出ボタン63、セレクトボタン64などの様々な演出装置を用いた他の演出を行うことが可能である。この場合、演出図柄の停止表示後も、他の演出を継続して行うことが可能である。
5-2-1.演出図柄表示領域
画像表示装置7の表示画面7aには、図15(A)に示すように、表示画面7aを水平方向に3つに略均等に分けた左側、中央および右側それぞれに、左演出図柄領域7b1、中演出図柄領域7b2、および右演出図柄領域7b3を設けることが可能である。左演出図柄領域7b1は、特図変動演出における演出図柄の停止表示のときに、左演出図柄8Lを表示する領域である。同様に、中演出図柄領域7b2および右演出図柄領域7b3は、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rを表示する領域である。
また、図15(A)に示すように、表示画面7aの上端部の左端(左上隅)の一区画に、小図柄領域7cを設けることが可能である。小図柄領域7cは、特図の可変表示が行われているときに小図柄KZ1,KZ2,KZ3を変動表示する領域である。
なお、図15(A)において、左演出図柄領域7b1、中演出図柄領域7b2、右演出図柄領域7b3、および小図柄領域7cは二点鎖線で明示されているが、これは左演出図柄領域7b1、中演出図柄領域7b2、右演出図柄領域7b3、および小図柄領域7cの範囲を表すために記載したものであり、実際には表示されていない。また、各領域の範囲は適宜に変更可能である。
5-2-2.通常変動
パチンコ遊技機1は、特図変動演出において、先ず通常変動を行うことが可能である。通常変動は、特図の可変表示が開始されたことを示唆する演出として機能する。
特図の可変表示が開始されると、例えば、図15(A)に示すように、表示画面7aにおいて、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されていると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3が停止表示されており、特図の可変表示が行われておらず、特図の可変表示を待機している状態から、図15(B)に示すように、その開始に伴って演出図柄8L,8C,8Rの変動表示が開始されると共に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示が開始される。そして、この特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば、通常変動のみが行われるハズレのものである場合には、図15(C―1)に示すように、左演出図柄8Lと右演出図柄8Rとが異なる停止態様で仮停止してから、図15(D)に示すように、ハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で演出図柄8L,8C,8Rが停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。一方、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えばノーマルリーチが行われるリーチ有りハズレのもの等の特図変動パターンの場合には、図15(C―2)に示すように、左演出図柄8Lと右演出図柄8Rとが同じ停止態様で仮停止して、リーチが成立する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示は継続して行われ、特図変動パターンに応じたリーチ演出が行われる。なお、演出図柄8L,8C,8Rの停止順序や停止態様は、適宜に変更することが可能である。
5-2-3.ノーマルリーチ
パチンコ遊技機1は、通常変動においてリーチが成立するとノーマルリーチを行うことが可能である。ノーマルリーチは、大当たり判定の結果が「大当たり」であった可能性があることを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
ノーマルリーチでは、図16(A)に示すように、リーチが成立した状態が所定時間(例えば、10秒)維持され、図16(B)に示すように、中演出図柄8Cの変動速度が徐々に減速していく。そして、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えばノーマルリーチが行われるリーチ有りハズレのものである場合には、図16(C―1)に示すように、ハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で演出図柄8L,8C,8Rが停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。一方、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えばノーマルリーチが行われる大当たりのものである場合には、図16(C-2)に示すように、大当たりを示唆する停止態様(所謂ゾロ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も大当たりを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。なお、ノーマルリーチの演出内容は、中演出図柄8Cが徐々に減速することに限られず、適宜に変更または追加することが可能である。
また、ハズレを示唆する演出図柄8L,8C,8Rの停止態様に関して、リーチが成立しない場合のバラケ目を「非リーチバラケ目」や「非リーチハズレ目」と称し、リーチが成立する場合のバラケ目を「リーチバラケ目」や「リーチハズレ目」と称する。非リーチバラケ目を構成する各演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせをどのようにするか(例えば「2・3・1」や「5・8・6」等)、および、リーチバラケ目を構成する各演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせをどのようにするか(例えば「2・1・2」や「5・4・5」等)は、演出制御用マイコン91によって選択される。また、大当たりを示唆する停止態様(ゾロ目)を構成する各演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせをどのようにするか(例えば「2・2・2」や「7・7・7」等)は、当選した大当たり図柄の種別に基づいて、演出制御用マイコン91によって選択される。
5-2-4.SPリーチ
パチンコ遊技機1は、ノーマルリーチの後にSPリーチを行うことが可能である。SPリーチは、大当たり判定の結果が「大当たり」であった可能性が、ノーマルリーチよりも高いことを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
SPリーチでは、ノーマルリーチの後に、例えば、図17(A)に示すように、表示画面7aにSPリーチ専用の背景画像(SPリーチ用背景画像G113)が表示され、表示画面7aの中央にSPリーチが開始されたことを表す画像(SPリーチ開始タイトル画像)G1が表示される。その後、図17(B)に示すように、SPリーチ専用演出(例えばバトル演出)が行われる。そして、SPリーチ専用演出の最終局面を迎えると、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えばSPリーチが行われる大当たりのものである場合には、図17(C―1)に示すように、表示画面7aに、大当たりを示唆する演出(例えば、主人公キャラクタ(味方キャラクタ)がバトルに勝利して仁王立ちしている表示)が行われるとともに、演出図柄8L,8C,8Rが大当たりを示唆する停止態様(所謂ゾロ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も大当たりを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。一方、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えばSPリーチが行われるハズレのもの場合には、図17(C―2)に示すように、ハズレを示唆する演出(例えば、敵キャラクタがバトルに勝利して仁王立ちしている表示)が行われるとともに、演出図柄8L,8C,8Rがハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。なお、SPリーチの演出内容は、適宜に変更または追加することが可能である。
ここで、各リーチに対する演出図柄8L,8C,8Rが大当たりを示す態様で停止される可能性(大当たり期待度)について詳細に説明する。各リーチに対する大当たり期待度は、大当たり判定の結果に基づく実行確率によって定められる。例えば、ノーマルリーチの実行確率を、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合には10%とし、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合には100%として、SPリーチの実行確率を、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合には4%とし、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合には100%とすれば、SPリーチの大当たり期待度を、ノーマルリーチの大当たり期待度よりも高く設定することが可能である。また、SPリーチとしてSPリーチAとSPリーチBとを実行可能にし、SPリーチAの実行確率を、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合には2%とし、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合には30%として、SPリーチBの実行確率を、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合には2%とし、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合には20%とすれば、SPリーチAの大当たり期待度を、SPリーチBの大当たり期待度よりも高く設定することが可能である。このように、大当たり判定の結果に応じた実行確率を適宜に設定することで、大当たり期待度を設定することが可能である。
5-2-5.時短突入演出
パチンコ遊技機1は、大当たり遊技後の非特定変動回数が時短付与回数に到達することに応じて、時短突入演出を実行可能である。時短突入演出は、遊技状態が通常状態から時短状態Bへと制御されることを示唆可能な演出である。このため、時短突入演出は、遊技者に時短状態を期待させるための演出として機能する。
時短突入演出は、まず、通常変動が開始された(図18(A))後、図18(B)に示すように、表示画面7aに時短突入演出専用の背景画像(時短突入演出用背景画像G115)が表示され、表示画面7aにて時短突入演出が開始されたことを表す画像(例えば魔法陣の画像)が表示される。その後、図17(C)に示すように、時短突入演出専用演出(例えば魔法陣から天使が出現する演出)が行われる。そして、時短突入演出専用演出の最終局面を迎えると、図17(D)に示すように、表示画面7aに、演出図柄8L,8C,8Rが所定の停止態様(ハズレを示す態様)で停止表示する。
5-3.保留アイコン表示領域
画像表示装置7の表示画面7aには、図19(A)に示すように、4つの表示領域からなる保留アイコン表示領域7dを設けることが可能である。保留アイコン表示領域7dは、第1表示領域7d1、第2表示領域7d2、第3表示領域7d3および第4表示領域7d4で構成され、特図1保留数または特図2保留数に応じて、各表示領域7d1,7d2,7d3,7d4に、保留アイコンHAを表示することが可能である。例えば、特図1保留数が『1』の場合には、第1表示領域7d1に保留アイコンHAが表示され、特図1保留数が『2』の場合には、第1表示領域7d1と第2表示領域7d2とに保留アイコンHAが表示される。
また、保留アイコン表示領域7dの近傍に、図19(A)に示すように、1つの表示領域からなる当該アイコン表示領域7eを設けることが可能である。当該アイコン表示領域7eは、特図変動演出が開始されることに応じて、保留アイコンHAと同じ当該アイコンTA(当該保留アイコンTAとも言う)を表示することが可能である。なお、当該アイコンTAとして、保留アイコンHAと異なるアイコンを表示することがあってもよい。
なお、保留アイコン表示領域7dを構成する表示領域の数については、適宜に変更することが可能である。また、保留アイコン表示領域7dを、特図1保留数および特図2保留数の両方を表示する表示領域とすることも一方だけを表示する表示領域とすることも可能である。また、保留アイコン表示領域7dを設けるが当該アイコン表示領域7eを設けない構成としたり、両者を設けない構成としたりすることも可能である。
5-3-1.保留演出
パチンコ遊技機1は、遊技球が第1始動口20または第2始動口21に入賞することに応じて、保留演出を行うことが可能である。保留演出は、特図1保留または特図2保留の数を遊技者に報知することが可能である。
保留演出では、特図1保留数が『0』のときに遊技球が第1始動口20に入賞すると、特図変動演出が開始され、例えば、図19(B)に示すように、当該アイコン表示領域7eに当該アイコンTAが表示される。そして、特図変動演出中に更に2個の遊技球が第1始動口20に入賞すると、図19(C)に示すように、保留アイコン表示領域7dの第1表示領域7d1と第2表示領域7d2とに保留アイコンHAが表示され、特図1保留数が『2』であることが遊技者に報知される。その後、特図変動演出が終了し、新たな特図変動演出が開始されると、図19(D)に示すように、保留アイコン表示領域7dの第1表示領域7d1に表示されていた保留アイコンHAが、当該アイコン表示領域7eに移動して当該アイコンTAとして表示され、保留アイコン表示領域7dの第2表示領域7d2に表示されていた保留アイコンHAが、第1表示領域7d1に移動して表示され、特図1保留数が『1』であることが遊技者に報知される。
パチンコ遊技機1では、第1始動口20への遊技球の入賞に基づいて取得された特図1関係乱数または第2始動口21への遊技球の入賞に基づいて取得された特図2関係乱数のうちの特別図柄乱数と、現在の遊技状態に応じた大当たり判定テーブルとを用いて、大当たり、または、ハズレの何れであるかを判定する大当たり判定が行われる。大当たり判定後、その判定結果は、表示器類40にて所定の図柄が表示されることで報知される。そして、当該アイコンTAおよび保留アイコンHAはともに、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づいて、大当たり判定の権利が生じたことを示すことが可能なアイコンである。さらに、当該アイコンTAおよび保留アイコンHAはともに、大当たり判定の権利が生じた後、その大当たり判定の結果が報知される前であることを示すことが可能なアイコンである。
5-4.予告演出
パチンコ遊技機1は、特図変動演出中の任意のタイミングで予告演出を行うことが可能である。予告演出は、画像表示装置7、スピーカ67、枠ランプ66、盤ランプ5、盤可動体15、入力装置(演出ボタン63、セレクトボタン64)等を用いた演出であり、大当たり判定の結果や特図変動パターン判定の結果を示唆することが可能である。
5-4-1.可動体演出
パチンコ遊技機1は、予告演出として、盤可動体15を用いた可動体演出を行うことが可能である。可動体演出は、盤可動体15を作動させる演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
5-4-2.操作演出
パチンコ遊技機1は、予告演出として、演出ボタン63やセレクトボタン64を用いた操作演出を行うことが可能である。操作演出は、遊技者に演出ボタン63やセレクトボタン64を操作させる演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
5-4-3.先読み演出
パチンコ遊技機1は、予告演出として、特図抽選が行われていない特図1保留または特図2保留に対する先読み演出を行うことが可能である。先読み演出は、特図1保留または特図2保留に対する特図抽選の抽選結果を事前に示唆するための演出として機能する。
先読み演出では、例えば、特図1保留に対する先読み判定の結果が「大当たり」の場合、図19(C)に示すように、保留アイコン表示領域7dに通常は「〇」で表示される保留アイコンHAを「☆」で表示することがある。また、先読み判定の結果が「ハズレ」の場合に、所謂ガセ演出として、保留アイコンHAを「☆」で表示することがある。このように、保留アイコンHAや当該アイコンTAを通常態様(本形態では「〇」)ではなく特殊態様(本形態では「☆」)で表示する先読み演出を、保留変化演出と言う。また、保留アイコンHAや当該アイコンTAを総称して、保留表示と言う。本形態では、保留表示として、保留アイコンHAと当該アイコンTAとを表示するが、保留アイコンHAだけを表示し当該アイコンTAを表示しない構成としてもよい。また、保留変化演出において特殊態様の保留表示を行うタイミングは、その保留表示の契機となる始動入賞の発生時であってもよいし、その保留表示のシフト表示時(保留アイコンHAの表示領域を変更したとき)であってもよいし、その保留表示に対応する特図変動の実行中(当該アイコンTAとして表示しているとき)であってもよい。また、保留表示の特殊態様には複数の種類があってもよい。
なお、先読み演出は、特図1保留および特図2保留の両方または一方に対して行うことが可能である。また、先読み演出は、保留アイコンHAの表示態様の変化に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。保留変化演出以外の先読み演出としては、例えば、所謂連続予告などが挙げられる。
6.遊技制御用マイコン81の動作
次に図20~図41に基づいて遊技制御用マイコン81による遊技の制御について説明する。なお、以下において説明する遊技制御用マイコン81による遊技の制御において登場するカウンタ、タイマ、バッファ等は、RAM84に設けられている。
[主制御メイン処理]
主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1が電源投入されると、ROM83から図20に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず、後述する電源投入時処理(S001)を行う。電源投入時処理では、RAM84へのアクセスの許可設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定等が行われる。
電源投入時処理に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図6(A)および図6(B)に示した種々の乱数のカウンタ値を1加算して更新する。各乱数のカウンタ値は上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数のカウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数のうちの少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理(S005)は4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による種々の乱数のカウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[電源投入時処理]
図21に示すように電源投入時処理(S001)では、まずRAM84へのアクセスの許可設定を行う(S011)。これにより、RAM84に対する情報の書き込みや読み出しが可能になる。続いて、遊技制御用マイコン81は、RAMクリアスイッチ152が操作されたか否か(ONか否か)を判定する(S012)。RAMクリアスイッチ152がONであれば(S012でYES)、ステップS018に進む。これに対して、ONでなければ(S012でNO)、続いて電源断フラグがONであるか否かを判定する(S013)。電源断フラグは、電断の発生を示すフラグであり、後述する電源断監視処理(図41参照)でONにされるフラグである。
電源断フラグがONでなければ(S013でNO)、正常に電源が遮断されていない可能性があるため、ステップS018に進む。一方、電源断フラグがONであれば(S013でYES)、チェックサムを算出して(S014)、これを電断時に算出しておいたチェックサム(図41のステップS2902参照)と比較する(S015)。チェックサムの値が一致しなければ(S015でNO)、RAM84の記憶内容が正常ではないため、ステップS018に進む。これに対して、チェックサムの値が一致すれば(S015でYES)、RAM84の記憶内容が正常であると判断し、ステップS016に進む。
ステップS016では、復電時におけるRAM84の作業領域の設定処理を行う。この設定処理では、ROM83から復電時情報を読み出し、この復電時情報をRAM84の作業領域にセットする。その後、遊技制御用マイコン81は、電源断フラグをOFFして(S017)、ステップS023に進む。
また、ステップS018では、RAM84に記憶されている全ての遊技情報をクリアする(S018)。その後、遊技制御用マイコン81は、RAM84の作業領域の初期設定を行う(S019)。この初期設定の処理では、ROM83から読み出された初期設定情報がRAM84の作業領域にセットされる。また、RAMクリアフラグをONし(S020)、時短付与カウンタに時短付与回数をセットする(S021)。RAMクリアフラグは、RAMクリアを行った後であることを示すフラグであり、大当たり遊技が行われることに応じてOFFとされる。時短付与カウンタは、RAMクリアが行われることに応じて時短付与回数(600回)に応じた値にセットされ、その後、特別図柄の変動表示に応じて減算されるカウンタである。なお、時短付与カウンタへの時短付与回数のセットは、大当たり遊技の実行に応じても行われる。この点、後に詳述する。続いて遊技制御用マイコン81は、RAMクリアを行ったことを通知するためのRAMクリア通知コマンドをサブ制御基板90に対して出力する(S022)。そして、ステップS023に進む。ステップS023ではその他の初期設定として、例えば、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定等を行う。
[メイン側タイマ割り込み処理]
次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図22に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a等(図4参照))が検知した検出信号を読み込み、賞球情報としてRAM84の出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。なお、各入賞口への入賞に応じた賞球数は、例えば第2始動口21であれば2球など、所定の値に設定されているものとする。但し、各入賞口への入賞に応じた賞球数を何球に設定するかは適宜変更可能である。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図20の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図6に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述するセンサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、特別動作処理(S106)、振分部材制御処理(S107)、特定領域センサ検出処理(S108)、および電源断監視処理(S109)を実行する。その後、その他の処理(S110)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S110)としては、後述の特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002~S004の処理が繰り返し実行され(図20参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[センサ検出処理]
図23に示すように、センサ検出処理(S104)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理(S202)を行う。一方、遊技球がゲート28を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
ステップS203では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS209に進むが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」に達しているか否か判定する(S204)。そして、特図2保留球数が「4」に達している場合(S204でYES)には、処理を終えるが、特図2保留球数が「4」未満である場合には(S204でNO)、特図2保留球数に「1」を加算する(S205)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S206)を行う。特図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり図6(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85b(図4)のうち現在の特図2保留球数に応じた第2特図保留記憶部85bの記憶領域に格納する。
続いて第2始動入賞コマンド特定処理(S207)を行う。第2始動入賞コマンド特定処理(S207)では、ステップS206で格納した乱数値群に基づき、図13に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて第2始動入賞コマンド(入賞情報の一例)を特定する。具体的には、例えば、大当たり乱数が「65248」であり、図柄種別乱数が「199」であれば、図13の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第2始動口の箇所を参照して、第2始動入賞コマンドとして「E2H03H」というコマンドを特定する。なおコマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばE2H)と1バイトの下位コマンド(例えば03H))からなっている。なお本形態の始動入賞コマンドでは、16進数で二桁の上位コマンドのうち上の桁の値は、コマンドの種類(始動入賞コマンドであること)を指定する情報である。また、上位コマンドのうち下の桁の値は、始動口の種類(第1始動口20への入賞か第2始動口21への入賞か)を指定する始動口情報である。また、16進数で二桁の下位コマンドは、抽選結果情報である。なお、このような始動入賞コマンドに関するルールは、一例であり、任意に変更可能である。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS207で特定した第2始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする(S208)。
続いてセンサ検出処理(S104)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S209)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S209でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S209でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」に達しているか否か判定する(S210)。そして、特図1保留球数が「4」に達している場合(S210でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が「4」未満である場合には(S210でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S211)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S212)を行う。特図1関係乱数取得処理(S212)では、特図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり図6(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85a(図4)のうち現在の特図1保留球数に応じた第1特図保留記憶部85aの記憶領域に格納する。
続いて第1始動入賞コマンド特定処理(S213)を行う。第1始動入賞コマンド特定処理(S213)では、ステップS212で格納した乱数値群に基づき、図13に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて第1始動入賞コマンド(入賞情報の一例)を特定する。具体的には、大当たり乱数が「65535」であり、図柄種別乱数が「199」であれば、図13の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第1始動口の箇所を参照して、第1始動入賞コマンドとして「E1H01H」というコマンドを特定する。特定された第1始動入賞コマンドには、抽選結果情報が含まれている。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS213で特定した第1始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットして(S214)、処理を終える。
[ゲート通過処理]
図24に示すようにゲート通過処理(S202)ではまず、普通図柄の変動待機中か否かを判定する(S221)。普通図柄の変動待機中とは、普通図柄の変動表示の実行中でも補助遊技の実行中でもない状態である。普通図柄の変動待機中でなければ(S221でNO)、直ちに本処理を終えるが、普通図柄の変動待機中であれば(S221でYES)、普通図柄乱数取得処理(S222)を行う。普通図柄乱数取得処理(S222)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Hの値、図6(B))を取得し、その取得乱数値をRAM84の所定の記憶領域に格納する。
[普通動作処理]
遊技制御用マイコン81は、センサ検出処理(S104)に次いで、図25に示す普通動作処理(S105)を行う。普通動作処理(S105)ではまず、電チュー22の作動中か否かを判定する(S301)。電チューの作動中でなければ(S301でNO)、続いて、普通図柄の停止表示中(普通図柄の停止時間の開始から終了まで)か否かを判定する(S302)。普通図柄の停止表示中でなければ(S302でNO)、続いて、普通図柄の変動表示中か否かを判定する(S303)。普通図柄の変動表示中でなければ(S303でNO)、続いて、上述のステップS222で取得した当たり判定前の普通図柄乱数の記憶があるか否かを判定する(S304)。普通図柄乱数の記憶がなければ(S304でNO)、本処理を終える。
ステップS304において普通図柄乱数の記憶があれば(S304でYES)、当たり判定処理(S305)を行う。当たり判定処理(S305)では、非時短状態であれば、非時短状態用の普通図柄当たり判定テーブル(図10(A)に示すテーブルの非時短状態の欄参照)に基づいて当たりか否か判定し、時短状態であれば、時短状態用の普通図柄当たり判定テーブル(図10(A)に示すテーブルの時短状態の欄参照)に基づいて当たりか否か判定する。そして、当たり判定処理の結果に応じた普図停止図柄データをRAM84の所定の記憶領域にセットする図柄決定処理を行う(S306)。つまり図柄決定処理(S306)では、「ハズレ」であれば「普通ハズレ図柄」に応じたデータをセットし、「当たり」であれば「普通当たり図柄」に応じたデータをセットする。
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動時間決定処理(S307)を行う。普通図柄変動時間決定処理(S307)では、図10(B)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して普通図柄変動パターンを選択する。例えば、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が10秒の普通図柄変動パターンを選択する。
その後、遊技制御用マイコン81は、ステップS307で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始する(S310)。なおこれに伴い、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
上述のステップS303にて普通図柄の変動表示中であれば(S303でYES)、続いて、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S311)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S311でYES)、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる(S312)。そして、サブ制御基板90に普通図柄の変動停止を知らせるための普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S313)、普通図柄の停止時間(本形態では500ms、図10(B)参照)をセットして(S314)本処理を終える。
また、上述のステップS302にて普通図柄の停止表示中であれば(S302でYES)、続いて、ステップS314でセットした普通図柄の停止時間が経過したか否か判定し(S315)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S315でYES)、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否かを判定し(S316)、普通当たり図柄のデータでなければ(つまり当たりでなければ(S316でNO))、本処理を終える。一方、普通当たり図柄のデータであれば(つまり当たりであれば(S316でYES))、遊技状態に応じた電チュー22の開放パターンをセットする(S317)。詳細には、非時短状態中であれば、電チュー22の開放パターン(図10(C)参照)をセットする。そして、ステップS317でセットした開放パターンに従って、電チュー22を作動させる(S318)。
また、上述のステップS301にて電チュー22の作動中であれば(S301でYES)、続いて、電チュー22の作動時間が経過したか否かを判定し(S319)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S319でYES)、電チュー22の作動を終了させる(S320)。
[特別動作処理]
遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S105)に次いで、図26に示す特別動作処理(S106)を行う。特別動作処理(S106)では、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4,5」を割り当てている。そして、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S901でYES)、特別図柄待機処理(S902)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S901でNO、S903でYES)、特別図柄変動中処理(S904)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S901,S903で共にNO、S905でYES)、特別図柄確定処理(S906)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S901,S903,S905で共にNO、S907でYES)、大当たり遊技としての特別電動役物処理1(S908)を行い、「特別動作ステータス」が「5」である場合には(S901,S903,S905,S907の全てがNO)、小当たり遊技としての特別電動役物処理2(S909)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]
図27に示すように、特別図柄待機処理(S902)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1001)。そして、特図2保留球数が「0」である場合(S1001でYES)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1007)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1007でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、既に画像表示装置7の表示画面7aを待機画面(客待ち用のデモ画面)としたか否かを判定し(S1013)、そうであれば(S1013でYES)処理を終え、そうでなければ(S1013でNO)、待機画面設定処理(S1014)を行う。待機画面設定処理(S1014)では、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをセットする。
ステップS1001において特図2保留球数が「0」でない場合(S1001でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図2大当たり判定処理(S1002)及び特図2変動パターン選択処理(S1003)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1004)。そして、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部85bにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1005)。このようにして、第2特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理(S1006)を実行する。特図2変動開始処理(S1006)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1006)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2大当たり判定処理(S1002)でセットされた特図停止図柄データの情報や時短付与カウンタの値、特図2変動パターン選択処理(S1003)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1001でYES且つS1007でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当たり判定処理(S1008)及び特図1変動パターン選択処理(S1009)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1010)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1011)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理(S1012)を実行する。特図1変動開始処理(S1012)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1012)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1大当たり判定処理(S1008)でセットされた特図停止図柄データの情報や時短付与カウンタの値、特図1変動パターン選択処理(S1009)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、取得した特図2関係乱数がない場合(S1001でYESの場合)に限って行われる。すなわち特図2の抽選は、特図1の抽選に優先して実行される。
[特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]
特図2大当たり判定処理(S1002)と特図1大当たり判定処理(S1008)とは、処理の流れが同じであるため図28に基づいてまとめて説明する。図28に示すように、特図2大当たり判定処理(S1002)又は特図1大当たり判定処理(S1008)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Aの値)を読み出す(S1101)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1002)では、RAM84の第2特図保留記憶部85b(詳しくは第2特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特図1大当たり判定処理(S1008)では、RAM84の第1特図保留記憶部85a(詳しくは第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、時短付与カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1102)。時短付与カウンタの値が「0」である場合(S1102でYES)には、その時短付与カウンタの値をRAM84に設けられた出力バッファにセットする(S1104)。時短付与カウンタの値が「0」でなければ(S1102でNO)、1ディクリメントした(S1103)時短付与カウンタの値をRAM84に設けられた出力バッファにセットする(S1104)。ここでセットされた時短付与カウンタの値は、変動開始コマンドに含まれる。
次に、大当たり判定テーブル(図7(A))をセットし(S1105)、セットした大当たり判定テーブルに基づいて大当たりか否かを判定する(S1105)。大当たり判定(S1105)の結果が「大当たり」であれば、大当たりフラグをONするとともに(S1107)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図7(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブルに基づいて大当たり図柄種別(大当たりの種類)を判定する(S1108)。大当たり図柄種別を判定(S1108)した後は、大当たり図柄種別に応じた特図停止図柄データ(図7(B)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1109)処理を終える。
一方、大当たり判定(S1106)の結果が「大当たり」でなければ、小当たりか否かを判定する(S1110)。小当たり判定(S1110)の結果が「小当たり」であれば、小当たりフラグをONするとともに(S1111)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図7(C)に示す小当たり図柄種別判定テーブルに基づいて小当たり図柄種別(小当たりの種類)を判定する(S1112)。小当たり図柄種別を判定(S1112)した後は、小当たり図柄種別に応じた特図停止図柄データ(図7(C)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1113)処理を終える。なお、小当たりか否かを決める乱数を、大当たり乱数とは別に設けてもよい。
また、大当たりでなく(S1106でNO)、小当たりでもなければ(S1110でNO)、「ハズレ」であるので、ハズレ図柄種別に応じた特図停止図柄データをRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1114)処理を終える。
[特図2変動パターン選択処理(特図1変動パターン選択処理)]
特図2変動パターン選択処理(S1003)と特図1変動パターン選択処理(S1009)とは、処理の流れが同じであるため図29に基づいてまとめて説明する。図29に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1003)又は特図1変動パターン選択処理(S1009)ではまず、遊技状態が非時短状態か否か(時短フラグがOFFか否か)を判定する(S1301)。
時短状態であれば(S1301でYES)、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1302)。ONであれば(S1302でYES)、時短状態中大当たり用のテーブル(図12に示すテーブルのうち大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて特図変動パターンを選択する(S1303)。図12に示すように、特図変動パターンが決まれば変動時間も決まる。
なお、大当たりの場合、小当たりの場合については、特図変動パターンには変動演出が関連付けられており、特図変動パターンが決定されると、その特図変動パターンに応じた変動演出が実行される。具体的には例えば、特図変動パターンP1に基づく変動演出では特図1用のSPリーチが実行され、特図変動パターンP31に基づく変動演出では特図2用のSPリーチが実行される(図11、図12に示すテーブルの備考欄参照)。ここでSPリーチ(スーパーリーチ)とは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチであり、当選確度(大当たり当選である可能性の高さ)がノーマルリーチよりも高くなるようにテーブルの振分率が設定されている。本形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経て発展的に実行される。
またステップS1302において、大当たりフラグがONでなければ(S1302でNO)、小当たりフラグがONか否かを判定する(S1304)。ONであれば(S1304でYES)、時短状態中小当たり用のテーブル(図12に示すテーブルのうち小当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて特図変動パターンを選択する(S1305)。
またステップS1304において、小当たりフラグがONでなければ(S1304でNO)、ハズレであるため、続いて、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1306)。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1306でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、時短状態中リーチ有りハズレ用のテーブル(図12に示すテーブルのうちリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて特図変動パターンを選択する(S1307)。一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1306でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、時短状態中リーチ無しハズレ用のテーブル(図12に示すテーブルのうちリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて特図変動パターンを選択する(S1308)。
またステップS1301において、遊技状態が時短状態でないと判定した場合(S1301でNO)、すなわち非時短状態であると判定した場合には、図30に示すように、RAMクリアフラグがONであるか否かを判定する(S1309)。RAMクリアフラグは、RAMクリアを行うことに応じてONとされ、その後、大当たり遊技が行われることに応じてOFFとされるフラグである。つまり、RAMクリアフラグは、RAMクリア後に大当たり遊技が行われたか否かを示すことが可能である。
RAMクリアフラグがONであれば(S1309でYES)、ステップS1311に進む。また、RAMクリアフラがONでなくても(S1309でNO)、時短付与カウンタの値が「0」である場合にも(S1310でNO)、ステップS1311に進む。ステップS1311からステップS1315では、参照する特図変動パターン判定テーブルを、非時短状態中(大当たり後の1~599回、601回~)(図11(A)参照)の各テーブルにする事以外は時短状態と同様の流れで処理を行う。
RAMクリアフラがONでなく(S1309でNO)、時短付与カウンタの値が「0」である場合には(S1310でYES)、図31に示すステップS1316に進む。ステップS1316からステップS1320では、参照する特図変動パターン判定テーブルを、非時短状態中(大当たり後の600回目)(図11(B)参照)の各テーブルにする事以外は時短状態と同様の流れで処理を行う。
すなわち、本形態では、非時短状態である場合、大当たり後の非特定変動回数が時短付与回数に到達したときには、時短突入演出を実行可能な特図変動パターン判定テーブル(図11(B))を用い、それ以外のときには、時短突入演出が実行されない特図変動パターン判定テーブル(図11(A))を用いる。これにより、大当たり後の非特定変動回数が時短付与回数に到達した場合には、時短突入演出を実行可能となっている。
上記のようにして特図変動パターンの選択を行った後は、図29に示すように、選択した特図変動パターンをセットして(S1321)、本処理を終える。ステップS1321でセットした特図変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S902)におけるステップS1006又はS1012でセットされる変動開始コマンドに含められる。
[特別図柄変動中処理]
図32に示すように、特別図柄変動中処理(S904)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1003又はS1009で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図11及び図12参照)が経過したか否かを判定する(S1501)。経過していなければ(S1501でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1501でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1502)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1503)。続いて、後述の遊技状態管理処理(S1504)を行った後、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1505)、この処理を終える。
[遊技状態管理処理]
図33に示すように、遊技状態管理処理(S1504)ではまず、時短フラグがONか否か判定し(S1511)、ONでなければ、ステップS1516に進むが、時短フラグがONであれば、変動を停止する特別図柄が特図2に係るものであるか否かを判定する(S1512)。特図2の停止でなければ、ステップS1517に進むが、特図2の停止であれば、時短カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S1513)、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1514)。時短カウンタは、時短状態の開始時に、開始される時短状態の時短回数に応じた値にセットされ、時短状態中における特図2の変動表示に応じて減算されるカウンタである。時短カウンタの値が「0」でなければ、ステップS1517に進むが、時短カウンタの値が「0」であれば(S1514でYES)、時短状態を終了させるべく時短フラグをOFFして(S1515)、ステップS1517に進む。
ステップS1517では、時短フラグがOFFであるか否かを判定する(S1517)。時短フラグがOFFでなければ、ステップS1521に進むが、時短フラグがOFFであれば、続いて、時短付与カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1518)。時短付与カウンタの値が「0」でなければ(S1518でNO)、ステップS1521に進むが、時短付与カウンタの値が「0」である場合(S1518でYES)には、時短フラグをONにし(S1519)、時短付与回数到達用時短設定テーブル(図9)に応じた時短回数を設定して(S1520)、ステップS1521に進む。すなわち、本形態では、大当たり遊技後の非特定変動回数のカウント値が600に到達したことに応じて、時短回数が6回の時短状態へと制御される。
このように本形態では、ハズレ時であっても時短状態に制御されることがある。なお本形態では、ハズレに応じて時短状態に制御されるのは、非時短状態であるとき(ステップS1517でYESのとき)に限られている。
ステップS1521では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグ更新処理を行う。遊技状態フラグ更新処理では、遊技状態フラグの値を、現在の遊技状態に応じた値にセットする。図33中の表に示すように、遊技状態フラグの値は、非時短状態であれば「1」にセットし、時短状態Aであれば「2」にセットし、時短状態Bであれば「3」にセットする。また、遊技状態フラグ更新処理(S1521)では、更新した遊技状態フラグの情報(すなわち現在の遊技状態の情報)を含む遊技状態指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする。このコマンドが出力されることにより、サブ制御基板90に現在の遊技状態の情報が通知される。なお、本形態の遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグの値が異なる値へと更新される遊技状態フラグ更新処理が行われる場合においてのみ、サブ制御基板90への遊技状態指定コマンドの出力を行う。
[特別図柄確定処理]
図34に示すように、特別図柄確定処理(S906)ではまず、特別図柄の停止時間(図11及び図12参照)が経過したか否かを判定する(S1601)。経過していなければ(S1601でNO)、直ちにこの処理を終える。一方、停止時間が経過していれば(S1601でYES)、次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1603)。大当たりフラグがONであれば(S1603でYES)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S1604)。そして、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがONか否かを判定し(S1605)、ONでなければステップS1607に進むが、ONであれば時短フラグをOFFして(S1606)ステップS1607に進む。これにより、大当たり遊技の実行中は非時短状態(低ベース状態)に制御される。なお、本形態における低ベース状態とは、電チュー22が頻繁に開放されることによる入賞サポートがないという意味での低ベース状態であり、大入賞装置の作動に基づくベースアップを考慮したものではない。
その後、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンド(図8参照)をセットして(S1607)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1608)。ステップS1608に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した大当たり図柄の種別に応じた開放パターン(詳しくは図8を参照)をセットする(S1609)。このときに、特別遊技中の大入賞口の開放回数をカウントする大入賞口開放カウンタの値を、当選した大当たり図柄の種別に応じた値にセットする。なお、開放パターンのセット(開放パターンに応じたデータのセット)は、ラウンド毎に行うようにしてもよい。
一方、ステップS1603において大当たりフラグがONでなければ(S1603でNO)、続いて小当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1611)。小当たりフラグがONであれば(S1611でYES)、特別動作ステータスを「5」にセットする(S1612)。また、時短フラグがONである場合には(S1613でYES)、時短フラグをOFFする(S1614)。その後、小当たり遊技を開始するべく、小当たりのオープニングコマンド(図8参照)をセットして(S1615)、小当たり遊技のオープニングを開始する(S1616)。
ステップS1616に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した小当たり図柄の種別に応じた開放パターン(詳しくは図8を参照)をセットする(S1617)。なおこのときに、大入賞口開放カウンタの値を、当選した小当たり図柄の種別に応じた値にセットする。その後遊技制御用マイコン81は、振分部材作動フラグをONにして(S1618)、本処理を終える。振分部材作動フラグは、振分部材71を作動させる期間であることを示すフラグである。つまり本形態では、振分部材71の作動は小当たり遊技のオープニングとともに開始される。なお、振分部材の作動パターンについては後に詳述する。
ステップS1611において小当たりフラグがONでなければ(S1611でNO)、大当たり遊技も小当たり遊技も開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1619)、本処理を終える。
[特別電動役物処理1(大当たり遊技)]
特別電動役物処理1は、1種大当たり遊技や2種大当たり遊技といった大当たり遊技の実行のための処理である。図35に示すように、特別電動役物処理1(S908)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当たり終了フラグは、当選した大当たり遊技において第1大入賞装置31の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2001でNO)、第1大入賞口30の開放中か否か(すなわち第1大入賞装置31の開放中か否か)を判定する(S2002)。開放中でなければ(S2002でNO)、第1大入賞口30を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たりのオープニングの時間が経過して第1大入賞口30の開放を開始する時間に至ったか、又は、開放間のインターバルの時間が経過して次の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2003)。
ステップS2003の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2003の判定結果がYESであれば、セットされている開放パターンに従って第1大入賞口30を開放させる(S2004)。
ステップS2002において第1大入賞口30の開放中であれば(S2002でYES)、その単位開放遊技における第1大入賞口30への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では10個)に達しているか否かを判定する(S2005)。規定入賞個数に達していなければ(S2005でNO)、第1大入賞口30を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第1大入賞口30を開放してから所定の開放時間(図8参照)が経過したか否か)を判定する(S2006)。そして、第1大入賞口30の開放時間が経過していなければ(S2006でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2005でYES)又は第1大入賞口30の開放時間が経過した場合(S2006でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第1大入賞口30を閉鎖(閉塞)する(S2007)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S2008)、大入賞口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2009)。「0」でなければ(S2009でNO)、次の開放を開始するためにそのまま処理を終える。
一方「0」であれば(S2009でYES)、大当たり遊技を終了させるべく、大当たりのエンディングコマンド(図8参照)をセットするとともに(S2010)、大当たりのエンディングを開始する(S2011)。そして、大当たり終了フラグをセットして処理を終える(S2012)。
またステップS2001において大当たり終了フラグがONであれば(S2001でYES)、大当たり遊技における第1大入賞口30の開放が全て終了しているので、大当たりのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2013)、エンディング時間が経過していなければ(S2013でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2013でYES)、大当たり終了フラグをOFF(S2014)し、大当たりフラグをOFF(S2015)し、RAMクリアフラグがONであれば(S2016でYES)RAMクリアフラグをOFFする(S2017)。そして、特別動作ステータスを「1」にセットし(S2018)、時短付与カウンタに時短付与回数(600回)に応じた値をセットして(S2019)、後述の遊技状態設定処理(S2020)を行って、本処理を終える。すなわち、本形態では、大当たり遊技の実行に応じて、時短付与カウンタによりカウントされていた非特定変動回数のカウント値がリセットされる。
[遊技状態設定処理]
図36に示すように、遊技状態設定処理(S2020)ではまず、今回の大当たり遊技の実行契機となった当たり図柄(大当たり図柄又は小当たり図柄)が、時短状態への制御契機となる図柄(図8参照)であるか否かを判定する(S2101)。この判定結果がNOであればステップS2104に進むが、判定結果がYESであれば、時短フラグをONするとともに(S2102)、当たり図柄の種別に応じた時短回数(図8参照)を時短カウンタにセットし(S2103)、ステップS2105に進む。ステップS2102及びS2103が実行されることにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が時短状態(高ベース状態)になる。時短状態は、所定の上限実行回数(時短回数)の特図変動が行われること、又は、次の大当たり遊技が実行されることのいずれかの終了条件の成立により終了する。本処理では、ステップS2102及びS2103が実行されることにより時短状態が設定される。
ステップS2105では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグ更新処理を行う。遊技状態フラグ更新処理(S2105)では、遊技状態フラグの値を、現在の遊技状態に応じた値にセットする。具体的には、遊技状態フラグの値は、非時短状態であれば「1」にセットし、時短状態Aであれば「2」にセットし、時短状態Bであれば「3」にセットする。(図33中の表参照)。なお、遊技状態フラグ更新処理(S2105)では、更新した遊技状態フラグの情報(すなわち現在の遊技状態の情報)を含む遊技状態指定コマンドを適宜、RAM84の出力バッファにセットする。
[特別電動役物処理2(小当たり遊技)]
特別電動役物処理2は、特定領域39を備えた第2大入賞装置36を開放させる小当たり遊技の実行のための処理である。図37及び図38に示すように、特別電動役物処理2(S909)ではまず、小当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当たり終了フラグは、小当たり遊技において第2大入賞装置36の開放が終了したことを示すフラグである。
小当たり終了フラグがONでなければ(S2301でNO)、第2大入賞口35の開放中か否か(すなわち第2大入賞装置36の開放中か否か)を判定する(S2302)。開放中でなければ(S2302でNO)、第2大入賞口35を開放させる時間に至ったか否か、すなわち所定の開放前インターバル(小当たりのオープニング)の時間が経過して第2大入賞口35の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2303)。
ステップS2303の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2303の判定結果がYESであれば、当選している小当たり図柄の種別に応じた開放パターン(図8参照)に従って第2大入賞口35を開放させる(S2304)。
ステップS2302において第2大入賞口35の開放中であれば(S2302でYES)、第2大入賞口35への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では10個)に達しているか否かを判定する(S2305)。規定入賞個数に達していなければ(S2305でNO)、第2大入賞口35を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第2大入賞口35を開放してから所定の開放時間(図8に示すように本形態では1.6秒)が経過したか否か)を判定する(S2306)。そして、第2大入賞口35の開放時間が経過していなければ(S2306でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2305でYES)又は第2大入賞口35の開放時間が経過した場合(S2306でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第2大入賞口35を閉鎖(閉塞)する(S2307)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S2308)、小当たり終了フラグをセットして(S2309)、本処理を終える。
またステップS2301において小当たり終了フラグがONであれば(S2301でYES)、図38に示すように、小当たり遊技における第2大入賞口35の閉鎖後の所定時間(閉鎖後インターバルの時間)が経過したか否かを判定し(S2310)、閉鎖後インターバルの時間が経過していなければ(S2310でNO)処理を終える。なお、小当たり遊技の閉鎖後インターバルの時間については後述する。一方、閉鎖後インターバルの時間が経過していれば(S2310でYES)、小当たり終了フラグをOFFするとともに(S2311)、小当たりフラグをOFFして(S2312)、ステップS2313に進む。
ステップS2313では、VフラグがONか否かを判定する。Vフラグは、小当たり遊技の実行中に特定領域39への遊技球の通過があったことを示すフラグであり、後述するステップS2603(図40参照)でONされるフラグである。このVフラグがONでなければ(S2313でNO)、2種大当たり遊技を実行しないため、大入賞口開放カウンタの値を「0」にクリアするとともに(S2314)、特別動作ステータスを「1」にセットして(S2315)処理を終える。
一方、VフラグがONであれば(S2313でYES)、2種大当たり遊技を実行するため、遊技制御用マイコン81は、VフラグをOFFするとともに(S2317)、大当たりフラグをONして(S2318)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S2319)。続いて、時短フラグがONであれば(S2320でYES)時短フラグをOFFする(S2321)。そして、大当たりのオープニングコマンド(図8参照)をセットするとともに(S2322)、大当たりのオープニングを開始する(S2323)。これにより、第2大入賞口35を短時間にわたって開放する小当たり遊技から2種大当たり遊技に移行する。
[振分部材制御処理]
遊技制御用マイコン81は、特別動作処理(S106)に次いで振分部材制御処理(S107)を行う(図22参照)。振分部材制御処理(S107)では図39に示すように、まず、振分部材作動フラグがONか否かを判定する(S2501)。振分部材作動フラグがONでなければ本処理を終える。一方、振分部材作動フラグがONであれば、小当たり遊技のオープニングが開始しているため(図34参照)、振分部材71を所定の作動パターンにて作動させるべく振分部材作動処理(S2502)を行うとともに、V有効期間設定処理(S2503)を行う。
振分部材作動処理(S2502)では、振分部材71の作動時間を計測するためのタイマをセットし、そのタイマを用いた計時に基づいて、振分部材71の開放タイミングになったら振分部材ソレノイド73をONし、振分部材71の閉鎖タイミングになったら振分部材ソレノイド73をOFFする。これにより、振分部材71は、小当たり遊技のオープニングの開始から一定の動作で動くこととなる。
[特定領域センサ検出処理]
遊技制御用マイコン81は、振分部材制御処理(S107)に次いで特定領域センサ検出処理(S108)を行う(図22参照)。特定領域センサ検出処理(S108)では図40に示すように、まず、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S2601)。検知がなければ(S2601でNO)処理を終了するが、検知があれば(S2601でYES)V有効期間中か否かを判定する(S2602)。V有効期間は、前述の振分部材制御処理(図39)におけるV有効期間設定処理(S2503)にて設定される期間である。
ステップS2602でV有効期間中であると判定した場合には(S2602でYES)、VフラグをONするとともに(S2603)、V通過コマンドをセットして(S2604)処理を終える。一方、ステップS2602でV有効期間中でないと判定した場合には(S2602でNO)、ステップS2603及びS2604の処理を行うことなく、特定領域センサ検出処理を終える。なお、V通過コマンドは、サブ制御基板90にV通過(特定領域39の通過)の報知を行わせるためのコマンドである。
[電源断監視処理]
図41に示すように、電源断監視処理(S109)ではまず、電源断信号の入力の有無を判定し(S2901)、入力がなければ(S2901でNO)この処理を終了する。電源断信号は、電断により電源電圧が低下し始めたときに遊技制御用マイコン81に入力される信号である。ステップS2901において電源断信号の入力があれば(S2901でYES)、チェックサムを算出してRAM84の所定の記憶領域に格納するとともに(S2902)、電源断フラグをONする(S2903)。そして、RAM84へのアクセスの禁止設定を行う(S2904)。これにより、RAM84に対する情報の書き込みや読み出しが不可能になる。その後はメイン側タイマ割り込み処理(図22)に戻ることなくループ処理をする。
7.演出制御用マイコン91の動作
次に、図42~図50に基づいて演出制御用マイコン91による演出の制御について説明する。なお、以下の演出制御用マイコン91による演出の制御の説明において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、バッファ等は、特に記載のないものについては、RAM94に設けられている。なお、本形態ではサブRAMクリアフラグについては、FeRAM95に設けられている。このため、FeRAM95に設けられたサブRAMクリアフラグについては、電力が供給されていない期間であっても適切に保持される。FeRAM95には、サブRAMクリアフラグ以外のフラグやカウンタ等が設けられていてもよい。
[サブ制御メイン処理]
サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1が電源投入されると、図42に示したサブ制御メイン処理のプログラムをROM93から読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた処理を行う(S4001~S4005)。具体的には、サブ側電源断フラグ(電断時にONにされるフラグ)がONで且つRAM94の内容が正常であるか否かを判定する(S4001)。そしてこの判定結果がNOであれば、つまり、サブ側電源断フラグがONでない場合、又はサブ側電源断フラグがONであってもRAM94内容が正常でない場合には、RAM94の初期化をして(S4002)、ステップS4005に進む。
一方、判定結果がYESであれば(S4001でYES)、つまり、電断によりサブ側電源断フラグがONとなったがRAM94内容が正常に保たれている場合には、続いて、RAMクリア通知コマンドを受信しているか否かを判定する(S4003)。RAMクリア通知コマンドを受信していれば(S4003でYES)、主制御基板80のRAM84はクリアされている。そのため、サブRAMクリアフラグをONするとともに(S4004)、サブ制御基板90のRAM94をクリアして(S4002)、ステップS4005に進む。これに対して、RAMクリア通知コマンドを受信していなければ(S4003でNO)、ステップS4004及びS4002を実行せずにステップS4005に進む。つまり、サブRAMクリアフラグは、主制御基板80のRAM84が初期化されたことに応じてONとされる。また、サブRAMクリアフラグは、後述するように、大当たり遊技が行われることに応じてOFFとされる。
ステップS4005では、その他の初期設定を行う。その他の初期設定では例えば、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。また、サブ側電源断フラグがONであればOFFにする。
次に、割り込みを禁止し(S4006)、乱数更新処理を実行する(S4007)。乱数更新処理(S4007)では、種々の演出に関する判定を行うための種々の演出判定用乱数カウンタの値を更新する。種々の演出についての演出判定用乱数カウンタの更新方法は、一例として、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数更新処理が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4008)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、受信したコマンドに従って、表示画面7aに画像を表示する(画像による種々の演出を実行する)。また、サブ制御基板90は、画像制御基板100によって行われる種々の演出とともに、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力させたり(音声による種々の音演出を実行したり)、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66、および盤ランプ5を発光させたり(発光による種々の発光演出を実行したり)、盤可動体15を作動させたり(動作による種々の可動体演出を実行したり)する。
演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4009)。以降、ステップS4006~ステップS4009をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4010)、1msタイマ割り込み処理(S4011)、および10msタイマ割り込み処理(S4012)の実行が可能となる。
受信割り込み処理(S4010)は、主制御基板80から送られた各種のコマンドが演出制御用マイコン91に入力される度に実行される。受信割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン91は主制御基板80の出力処理(S101)により送信されてきて受信した各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4011、S4012)に優先して実行される。
[1msタイマ割り込み処理]
1msタイマ割り込み処理(S4011)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。1msタイマ割り込み処理(S4011)では、図43に示すように、入力処理(S4101)、発光データ出力処理(S4102)、可動体制御処理(S4103)、ウォッチドッグタイマ処理(S4104)を順次行う。
入力処理では、演出ボタン検出スイッチ63aやセレクトボタン検出スイッチ64aなどの遊技者が操作可能な操作部に対する操作を検出し、検出結果に応じてコマンドをセットしたり演出用データを作成したりする。発光データ出力処理では、入力処理や後述する演出データ作成処理等で作成された演出用データに基づいて、画像による演出等に合うタイミングなどで枠ランプ66、および盤ランプ5などのランプを発光させるべく、発光データ(ランプデータ)をランプ制御基板107に出力する。つまり、演出制御用マイコン91は、発光データに従って枠ランプ66、および盤ランプ5などを所定の発光態様で発光させる。可動体制御処理では、入力処理や後述する演出データ作成処理等で作成された演出用データに基づいて、所定のタイミングで盤可動体15などの可動体を動作させる可動体演出を行うべく、駆動データを出力する。つまり、演出制御用マイコン91は、駆動データに従って、盤可動体15などを所定の動作態様で動作させる可動体演出を行う。ウォッチドッグタイマ処理では、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行う。
[10msタイマ割り込み処理]
10msタイマ割り込み処理(S4012)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。10msタイマ割り込み処理(S4012)では、図44に示すように、後述する受信コマンド解析処理(S4201)を行った後、演出タイマ更新処理(S4202)、音声制御処理(S4203)、演出用データ作成処理(S4204)を順次行う。
演出タイマ更新処理では、各演出に関する時間を計測するためのタイマを更新する。例えば、演出タイマ更新処理では、演出ボタン63やセレクトボタン64といった操作部の操作有効期間の開始タイミングや終了タイミングを計測する。音声制御処理では、入力処理や受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成と音声制御基板106への出力が行われる。演出用データ作成処理では、受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、演出用データの作成が行われる。
[受信コマンド解析処理]
受信コマンド解析処理(S4201)ではまず、図45に示すように、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から始動入賞コマンドを受信したか否か判定し(S4401)、受信していれば後述する先読み演出選択処理(S4402)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S4403)、受信していれば後述する変動演出開始処理(S4404)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S4405)、受信していれば変動演出終了処理(S4406)を行う。変動演出終了処理(S4406)では、変動停止コマンドを解析し、その解析結果に基づいて、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から遊技状態指定コマンドを受信したか否か判定し(S4407)、受信していれば後述する時短開始画像表示処理(S4408)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4409)、受信していれば、オープニング演出選択処理(S4410)を行う。オープニング演出選択処理(S4410)では、オープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4411)、受信していれば、サブRAMクリアフラグをONである場合に(S4412でYES)OFFし(S4413)、エンディング演出選択処理(S4414)を行う。エンディング演出選択処理(S4414)では、エンディングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出の演出パターン(演出内容)を選択する。そして、選択した演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からV通過コマンドを受信したか否か判定し(S4415)、受信していればV通過報知演出開始処理(S4416)を行う。V通過報知演出開始処理(S4416)では、V通過報知演出を開始するためのV通過報知演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。V通過報知演出とは、V通過(特定領域39への通過)があったことを遊技者に報知するための演出である。本形態では、所定のV通過報知画像(例えば「V」の文字を示す文字画像)を表示画面7aに表示する演出である。このV通過報知演出としての「V」の文字画像の表示は、特定領域39への通過に基づいて高確率状態への制御を行う本パチンコ遊技機1では、高確率状態への移行報知としての意味ももつ。なお、V通過報知演出は、特別の効果音をスピーカ67から出力するなど、他の態様であってもよい。
続いて、その他の処理(S4417)として、上記のコマンド以外の受信コマンドに基づく処理(例えば、遊技状態の把握ために遊技状態指定コマンドに基づき現在の遊技状態を示す遊技状態ステータスの値を設定する処理等)を行って、受信コマンド解析処理を終える。
[先読み演出選択処理]
先読み演出選択処理(S4402)ではまず、図46に示すように、演出制御用マイコン91は、始動入賞コマンドを解析する(S4501)。具体的には、始動入賞コマンドに係る始動口の種類の確認等を行う。また、RAM94の受信バッファに格納されている始動入賞コマンドを、各始動口に応じたRAM94の領域に格納する。なお、各始動口に応じた始動入賞コマンドの記憶領域はそれぞれ第1~第4まで存在し、新たに格納される始動入賞コマンドは、第1~第4まである記憶領域のうち当該コマンドが記憶されていない最も番号の小さい記憶領域に格納される。また、特図保留の消化時には、始動入賞コマンドは記憶順の古い側の記憶領域にシフトされる。なお、第1記憶領域に記憶されていた始動入賞コマンドは、第0記憶領域(当該変動用)にシフトされる。第0記憶領域へとシフトされたデータはその後、消去される。また、始動入賞コマンドを解析すれば、演出制御用マイコン91は、その始動入賞コマンドに係る判定用情報が大当たりと判定される特定の判定用情報であるか否かや、SPリーチの変動パターンが選択される判定用情報であるか否か、ノーマルリーチの変動パターンが選択される判定用情報であるか否かがわかる。
次に、解析した始動入賞コマンドが特図2の始動入賞であるか否かを判定する(S4502)。特図2の始動入賞であれば(S4502でYES)、先読み演出の実行の有無や、先読み演出を実行する場合にはその内容の選択を行い(S4503)、選択された先読み演出があれば、その先読み演出を開始するコマンドをセットし(S4504)、先読み演出選択処理を終える。本形態では、先読み演出として、保留アイコンHAを通常態様(本形態では「〇」)ではなく特殊態様(本形態では「☆」)で表示する保留変化演出(図19参照)を行うことが可能である。保留変化演出は、始動入賞コマンドに係る判定用情報が大当たりと判定されるものである場合には、ハズレと判定されるものである場合よりも実行されやすくなっている。また、保留変化演出は、始動入賞コマンドに係る判定用情報が大当たり期待度の高い特図変動パターンが選択されるものである場合には、大当たり期待度の低い特図変動パターンが選択されるものである場合よりも実行されやすくなっている。
一方、解析した始動入賞コマンドが特図2の始動入賞でなければ(S4502でNO)、先読み禁止フラグがONであるか否かを判定する(S4505)。先読み禁止フラグがONでなければ(S4505でNO)、先読み演出の選択を行い(S4503)、選択された先読み演出があれば、その先読み演出を開始するコマンドをセットし(S4504)、先読み演出選択処理を終える。一方、先読み禁止フラグがONであれば(S4505でYES)、先読み演出を選択することなく先読み演出選択処理を終える。
すなわち、本形態の演出制御用マイコン91は、始動入賞コマンドが特図2の始動入賞であれば、先読み禁止フラグにかかわらず先読み演出を実行可能である。一方、始動入賞コマンドが特図1の始動入賞であれば、先読み禁止フラグがOFFである場合には先読み演出を実行可能である一方、先読み禁止フラグがONである場合には先読み演出を実行しない。
[変動演出開始処理]
変動演出開始処理(S4404)ではまず、図47に示すように、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドを解析する(S5001)。変動開始コマンドには、大当たり判定処理(図28のステップS1002、S1008)でセットされた時短付与カウンタの情報、変動パターン選択処理(図29のステップS1003,S1009)でセットされた特図変動パターンの情報等が含まれている。特図変動パターンの情報には、特図1又は特図2の大当たり判定処理の判定結果としての図柄を指定する図柄情報等が含まれている(図7参照)。なお、ここで演出制御用マイコン91が取得した図柄情報等は、これ以降に実行する処理においても適宜利用可能である。
続いて、変動演出パターンの選択を行う(S5002)。具体的には、変動演出パターン決定用乱数を取得するとともに、変動パターンの種類(図11および図12参照)などに応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンドの解析結果に基づいて一つのテーブルを選択し、その選択したテーブルを用いて、取得した変動演出パターン決定用乱数を判定することにより、変動演出パターンを選択する。これにより、例えばSPリーチの種類(強SPリーチを行うのか、弱SPリーチAを行うのか、弱SPリーチBを行うのか)や所謂「疑似連」の回数に加えて、弱SPリーチAに属する演出を複数設けている場合にどの演出を実行するのか等までを含めた変動演出の詳細が決定される。つまり変動演出パターンが決まれば、変動演出の演出時間、演出図柄の変動表示態様、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容、SW演出(演出ボタン演出)の有無、SW演出の内容、演出展開構成、演出図柄の背景の種類等からなる変動演出の内容の詳細が決まることとなる。
次に、演出図柄変動演出において最終的に停止表示する演出図柄の選択を行う(S5003)。演出図柄の選択は、具体的には、演出図柄決定用乱数を取得するとともに、特別図柄抽選の結果として停止表示される特別図柄の種類やリーチの有無に応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンドの解析結果に基づいて一つのテーブルを選択し、その選択したテーブルを用いて、取得した演出図柄決定用乱数を判定することにより、演出図柄を選択する。これにより、最終的に停止表示される演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせ(例えば「2・2・2」等)が決定される。
続いて、選択した演出図柄及び変動演出パターンにて演出図柄変動演出を開始するための変動演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットし(S5004)、後述する時短前兆画像表示処理 (S5005)および先読み演出禁止処理(S5006)を行い、変動演出開始処理を終える。
[時短前兆画像表示処理]
時短前兆画像表示処理(S5005) ではまず、図48に示すように、演出制御用マイコン91は、サブRAMクリアフラグがOFFであるか否かを判定する(S5101)。サブRAMクリアフラグがOFFでなければ本処理を終えるが、OFFである場合(S5101でYES)、次に、時短付与カウンタの値が3以下であるか否かを判定する(S5102)。時短付与カウンタの値が3よりも大きければ本処理を終えるが、3以下である場合(S5102でYES)、次に、前回時短付与カウンタの値が「0」よりも大きいか否かを判定する。前回時短付与カウンタは、今回に受信した変動開始コマンドのひとつ前に受信した変動開始コマンドに含まれていた時短付与カウンタについての記憶である。なお、前回時短付与カウンタの記憶領域は、FeRAM95に設けることとしてもよい。
前回時短付与カウンタの値が「0」であれば本処理を終えるが、「0」よりも大きい場合(S5103でYES)、所定のカウントダウン画像を選択するとともに(S5104)、選択したカウントダウン画像の表示を開始するコマンドをセットし(S5105)、時短前兆画像表示処理を終える。
これにより、カウントダウン画像は、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの回数(非特定変動回数と時短付与回数との差)が、所定の回数(本形態では3回)以下となった際に表示される。なお、一旦、時短状態Bへと制御された後には、前回時短付与カウンタの値が「0」となるため、カウントダウン画像は表示されない。よって、カウントダウン画像は、非特定変動回数が時短付与回数となることに応じて制御される時短状態Bへと、もうすぐ到達することを示唆可能である。また、カウントダウン画像は、サブRAMクリアフラグがOFFである場合、すなわち、大当たり遊技後に時短付与回数に到達する場合に表示される。一方、カウントダウン画像は、サブRAMクリアフラグがONである場合、すなわち、RAMクリア後、大当たり遊技が行われずに時短付与回数に到達する場合には表示されない。よって、カウントダウン画像は、大当たり遊技後の非特定変動回数が、もうすぐ時短付与回数に到達することを示唆可能である。カウントダウン画像は、例えば、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの回数に応じて、その画像の内容、画像の表示時間を異なるものとすることが可能である。カウントダウン画像の具体例については後に詳述する。
[先読み演出禁止処理]
先読み演出禁止処理(S5006)ではまず、図49に示すように、演出制御用マイコン91は、時短状態中であるか否かを判定する(S5201)。時短状態である場合(S5201でYES)、先読み禁止フラグがOFFであれば(S5202でYES)先読み禁止フラグをONして(S5203)ステップS5209に進む。
時短状態中でない場合(S5201でNO)、次に、時短付与カウンタの値が3以下であるか否かを判定する(S5204)。非時短状態であり(S5201でNO)、時短付与カウンタの値が4以上である場合(S5204でNO)、先読み禁止フラグがONであれば(S5207でYES)先読み禁止フラグをOFFして(S5208)ステップS5209に進む。
また、非時短状態であり(S5201でNO)、時短付与カウンタの値が3以下である場合(S5204でYES)、時短付与カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S5205)。時短付与カウンタの値が「0」でなければ(S5205でNO)ステップS5202に進むが、「0」であれば(S5205でYES)、次に、前回時短付与カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S5206)。前回時短付与カウンタの値が「0」でなければ(S5206でNO) ステップS5202に進むが、前回時短付与カウンタの値が「0」であれば(S5206でYES)、ステップS5207に進む。
すなわち、演出制御用マイコン91は、先読み禁止フラグを、時短状態中である場合と、非時短状態中にて時短付与カウンタの値が1~3である場合と、非時短状態中にて時短付与カウンタの値が「0」で前回時短付与カウンタの値が「1」である場合とにおいて、ONとする。すなわち、先読み禁止フラグがONである期間は、時短付与回数に到達するまでの回数が3回以下になってから、非特定変動回数が時短付与回数に到達したことにより制御された時短状態Bが終了するまでの期間である。
一方、演出制御用マイコン91は、先読み禁止フラグを、非時短状態中にて時短付与カウンタの値が4以上である場合と、非時短状態中にて時短付与カウンタの値が「0」で前回時短付与カウンタの値が「0」である場合とにおいて、OFFとする。すなわち、先読み禁止フラグがOFFである期間は、非時短状態にて非特定変動回数と時短付与回数との差が4以上である期間と、非特定変動回数が時短付与回数に到達したことにより制御された時短状態Bが終了した後の非時短状態の期間である。
また、演出制御用マイコン91は、ステップS5209では、前回時短付与カウンタの値を、今回の時短付与カウンタの値により更新する。そして、先読み演出禁止処理を終える。
[時短開始画像表示処理]
時短開始画像表示処理(S4408) ではまず、図50に示すように、演出制御用マイコン91は、遊技状態指定コマンドを解析する(S4601)。次に、サブRAMクリアフラグがONであるか否かを判定する(S4602)。サブRAMクリアフラグがOFFであれば(S4602でNO)本処理を終えるが、ONである場合、遊技状態指定コマンドの解析結果に基づいて時短状態Bであるか否かを判定する(S4603)。時短状態Bでなければ(S4603でNO)本処理を終えるが、時短状態Bであれば(S4603でYES)、時短開始画像の表示を開始するコマンドをセットし(S4604)、時短開始画像表示処理を終える。時短開始画像は、時短状態Bの開始を示唆可能な画像である。
また、時短開始画像は、サブRAMクリアフラグがONである状態にて時短状態Bが開始された場合に表示される。これにより、RAMクリア後、大当たり遊技前に、非特定変動回数が時短付与回数に到達したことにより時短状態Bへと制御された場合、時短開始画像により、時短状態Bに移行したことを適切に示唆することが可能である。
8.本形態における遊技の流れ
次に、本形態のパチンコ遊技機1における遊技の進行の流れについて、図51に基づいて説明する。図51に示すように、まず、非時短状態(通常遊技状態)においては左打ちにて遊技を進行する。このため、非時短状態においては特図1の抽選が行われ、これに基づいて大当たり当選することがある。特図1の抽選に基づく大当たりに当選した場合、4Rの大当たり遊技が行われ、その後の遊技状態は時短回数が1回の時短状態Aへと制御される。
一方、特図1の抽選結果は、大当たり当選よりもハズレである可能性の方が高い。そして、特図の抽選結果が連続してハズレ(非特定態様)である回数(非特定変動回数)が時短付与回数(600回)に到達した場合、遊技状態は、時短回数6回の時短状態Bへと制御される。
時短状態では右打ちにて遊技を進行する。このため、時短状態では特図2の抽選が行われ、これに基づいて大当たり当選することがある。特図2の抽選に基づく大当たり当選には、小当たり当選からの特定領域39の通過に基づく大当たり(2種大当たり)、または、直撃大当たり(1種大当たり)が存在する。直撃大当たり(1種大当たり)に当選した場合、10Rの大当たり遊技が行われ、その後の遊技状態は時短回数が6回の時短状態Aへと制御される。つまり、特図2で大当たり当選した場合には、特図1で大当たり当選した場合よりも、大当たり遊技にて遊技者は多くの利益を獲得可能な傾向にある。
また、本形態のパチンコ遊技機1は、特図2の抽選に基づいてV通過(特定領域39の通過)が可能な小当たりに当選した場合には、正しく遊技している限り必ず大当たり遊技が実行されるよう構成されている。そして、小当たり当選を経て2種大当たりに当選した場合、実質10Rの大当たり遊技の後、時短回数が6回の時短状態Aへと制御される。この小当たりに基づいて行われる大当たり遊技でも、特図1で大当たり当選した場合の大当たり遊技よりも、遊技者は多くの利益を獲得可能な傾向にある。
また、特図2の抽選結果はハズレであることがある。時短状態にて獲得した特図2の抽選機会の結果がいずれもハズレである場合には、その後、再度、左打ちにて遊技を進行し、特図1の抽選に基づく大当たり当選を狙うこととなる。
つまり、特図2の抽選において、直撃大当たり、V通過可能な小当たりに当選し続ける限り、特図2の抽選を主とした遊技者に有利な状態(大当たりに当選し易い状態)が継続する。一方、特図2の抽選において、時短状態について設定された時短回数分の特図の抽選結果と、時短状態が終了したときに残っていた特図2保留(特図2の残保留)の分の抽選結果とがすべてハズレであった場合には、再び特図1の抽選を主とした遊技に戻ることとなる。
9.本形態における演出例
次に、本形態のパチンコ遊技機1における演出例について、説明する。ここでは、カウントダウン演出、時短開始演出、先読み演出について説明する。
9-1.カウントダウン演出
カウントダウン演出は、カウントダウン画像が表示される演出である。カウントダウン画像は、前述したように、非特定変動回数(連続するハズレの回数)が時短付与回数に到達するまでの回数が、所定の回数以下となった際に表示される画像である。本形態では、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの回数が、3回以下となった場合に、カウントダウン演出を実行可能である。
図52および図53は、カウントダウン演出が行われる様子を示す図である。図52(A)には、第1カウントダウン演出が行われる様子を示している。第1カウントダウン演出は、時短付与回数に到達するまでの残り回数が3回(非特定変動回数が597回)である場合に実行可能である。第1カウントダウン演出では、表示画面7aに、時短付与回数に到達するまでの残り回数を示す第1カウントダウン画像GC1が表示される。第1カウントダウン演出の実行時間は、3秒である。
図52(B)には、第2カウントダウン演出が行われる様子を示している。第2カウントダウン演出は、時短付与回数に到達するまでの残り回数が2回(非特定変動回数が598回)である場合に実行可能である。第2カウントダウン演出では、表示画面7aに、時短付与回数に到達するまでの残り回数を示す第2カウントダウン画像GC2が表示される。第2カウントダウン演出の実行時間は、3秒である。
図52(C)には、第3カウントダウン演出が行われる様子を示している。第3カウントダウン演出は、時短付与回数に到達するまでの残り回数が1回(非特定変動回数が599回)である場合に実行可能である。第3カウントダウン演出では、表示画面7aに、時短付与回数に到達するまでの残り回数を示す第3カウントダウン画像GC3が表示される。第3カウントダウン演出の実行時間は、3秒である。
図53には、第4カウントダウン演出が行われる様子を示している。第4カウントダウン演出は、時短付与回数に到達するまでの残り回数が0回(非特定変動回数が600回)である場合に実行可能である。第4カウントダウン演出では、表示画面7aに、まず、時短付与回数に到達するまでの残り回数を示す第4カウントダウン画像GC4が表示される。その後、第4カウントダウン演出では、表示画面7aに、時短状態Bの開始を示唆する画像である時短開始示唆画像GC5が表示される。第4カウントダウン演出の実行時間は、第4カウントダウン画像GC4が表示されるときから、表示された時短開始示唆画像GC5が非表示とされるまでであり、40.5秒である。
また、図52および図53に示すように、表示画面7aには、非特定変動回数を示唆可能な非特定変動回数表示GDが表示されている。非特定変動回数表示GDは、カウントダウン画像が表示されていない間にも表示されていてもよい。また、非特定変動回数表示GDは、カウントダウン演出が行われない特別図柄の変動表示等においても表示されていてもよい。すなわち、非特定変動回数表示GDは、時短付与回数に到達するまでの残り回数によらず、常に表示されているものであってもよい。また、非特定変動回数表示GDは、非時短状態における特別図柄の変動表示において、常に表示されているものであってもよい。
さらに、前述したように、カウントダウン演出は、大当たり遊技後に時短付与回数に到達する場合に実行される一方、RAMクリア後、大当たり遊技が行われずに時短付与回数に到達する場合には表示されない。このことについて図54および図55により説明する。
図54は、大当たり遊技後に時短付与回数に到達する場合における遊技状態、特別図柄、カウントダウン演出について示すタイムチャートである。遊技状態は、非特定変動回数が時短付与回数(600回)に到達したことに応じて、非時短状態から時短状態Bへと制御されている。また、特別図柄の変動時間および停止時間については、最も短い特図変動パターンが選択された場合について示している。大当たり遊技後の非時短状態において、非特定変動回数が時短付与回数以外であるときの最も短い特図変動パターンは、特図変動パターンP7(図11(A)参照)である。特図変動パターンP7では、変動時間が8秒、停止時間が0.5秒である。また、大当たり遊技後の非時短状態において、時短付与回数に到達する場合の特図変動パターンは、特図変動パターンP8(図11(B)参照)である。特図変動パターンP8では、変動時間が40秒、停止時間が0.5秒である。そして、図54に示すように、大当たり遊技後において、カウントダウン演出の実行時間はいずれも、特別図柄の変動時間内に収まっている。
図55は、RAMクリア後、大当たり遊技が行われることなく時短付与回数に到達する場合における遊技状態、特別図柄、カウントダウン演出について示すタイムチャートである。この場合についても、特別図柄の変動時間および停止時間については、最も短い特図変動パターンが選択された場合について示している。RAMクリア後、大当たり遊技が行われていない場合の非時短状態において、最も短い特図変動パターンは、特図変動パターンP7(図11(A)参照)である。また、RAMクリア後、大当たり遊技が行われていない場合の非時短状態においては、特図変動パターンP8(図11(B)参照)が選択されることはない。そして、図55には、カウントダウン演出が実行された場合を示している。なお、本形態において、RAMクリア後、大当たり遊技が行われることなく時短付与回数に到達した際には、実際には、カウントダウン演出が実行されることはない。図55に示すように、RAMクリア後、大当たり遊技が行われることなく時短付与回数に到達した際にカウントダウン演出を実行した場合、その実行時間が、特別図柄の変動時間内に収まりきらない状況が生じ得ることがわかる。
そこで、本形態の演出制御用マイコン91は、大当たり遊技後に時短付与回数に到達する場合にはカウントダウン演出を実行する一方、RAMクリア後、大当たり遊技が行われずに時短付与回数に到達する場合には、カウントダウン演出を実行しないようになっている。
また、本形態では、サブRAMクリアフラグがFeRAM95に設けられている。このため、演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1への電力の供給が途絶えた断電期間があり、その断電期間の後、RAMクリアがなされずに電力の供給が開始されたとしても、断電期間前に大当たり遊技が実行されていたか否かを、サブRAMクリアフラグにより適切に把握可能である。よって、大当たり遊技後に時短付与回数に到達する場合には、カウントダウン演出を適切に実行可能である。また、RAMクリア後、大当たり遊技が行われずに時短付与回数に到達する場合には、カウントダウン演出を確実に非実行とすることが可能である。
9-2.時短開始演出
時短開始演出は、時短開始画像が表示される演出である。時短開始画像は、前述したように、RAMクリア後、大当たり遊技前に、非特定変動回数が時短付与回数に到達したことにより時短状態Bへと制御された場合に表示が開始される画像である。
図56は、時短開始演出が行われる様子を示す図である。図56は、RAMクリア後、大当たり遊技前に、非特定変動回数が時短付与回数に到達したことにより時短状態Bへと制御され、時短状態Bでの最初の特図変動が開始された状態を示している。時短状態Bへと制御されているため、演出モードは時短B演出モードとなっており、表示画面7aには時短B用背景画像G106が表示されている。また、時短状態Bでは、右打ちにて遊技を進行するため、右打ち画像G108が表示されている。さらに、時短状態Bには、特図変動回数に上限があるため、その残り時短回数を示す残り時短回数画像G120が表示されている。
そして、図56に示すように、時短開始演出では、時短開始画像として、時短開始画像GKが表示されている。時短開始画像GKは、時短状態Bの開始を示唆する画像であり、時短突入演出にて実行される第4カウントダウン演出で表示される時短開始示唆画像GC5と同じ内容の画像である。すなわち、RAMクリア後、大当たり遊技前に時短状態Bへと制御された場合には、非特定変動回数が時短付与回数に到達する特図変動ではなく、その次の、時短状態Bへと制御された後に開始された特図変動にて、時短状態Bの開始を示唆する画像が表示される。
本形態では、前述したように、RAMクリア後、大当たり遊技前に時短状態Bへと制御される場合には、カウントダウン演出が実行されないようになっている。また、RAMクリア後、大当たり遊技前に時短状態Bへと制御される場合には、時短突入演出を行う特図変動パターンが選択されないようになっている。すなわち、RAMクリア後、大当たり遊技前に時短状態Bへと制御される場合には、カウントダウン演出や時短突入演出により、時短状態Bへと制御されることが事前に報知されることはない。そこで、本形態では、RAMクリア後、大当たり遊技前に時短状態Bへと制御された場合には、その時短状態Bへと制御された後に開始された特図変動にて、時短状態Bの開始を示唆する時短開始画像GKを表示することとしている。
なお、時短開始画像GKの表示時間は、例えば、20秒とすることができる。本形態では、時短状態Bにおける最も短い特図2変動パターンの変動時間が30秒であるため、時短状態Bへと制御された後に最初に開始された特図変動の変動時間内に、時短開始画像GKが表示されることとなる。しかし、時短開始画像GKは、例えば、時短状態Bへと制御された後に最初に開始された特図変動と、それ以降の特図変動とにまたがって表示されることとしてもよい。時短開始画像GKは、図56に示すように、表示画面7aにおける所定の領域にのみ表示される画像である。よって、複数の特図変動にまたがって表示されたとしても、他の演出の妨げにはなりにくいからである。そして、時短開始画像GKの表示時間を十分確保することにより、時短状態Bが開始されたことをより適切に報知することが可能である。
9-3.先読み演出
次に、先読み演出について説明する。前述したように、パチンコ遊技機1の演出制御用マイコン91は、特図1保留または特図2保留に対する特図抽選の抽選結果を事前に示唆する先読み演出を実行可能である。演出制御用マイコン91は、特図1保留についての先読み演出を、先読み禁止フラグがOFFである場合には実行可能である一方、先読み禁止フラグがONである場合には行わないものである。本形態では、先読み演出として、保留アイコンHAを通常態様ではなく特殊態様で表示する保留変化演出を行うことが可能である。なお、先読み演出として、保留変化演出以外の予告演出を行うことも可能である。
図57は、先読み演出の実行可能な期間と、非実行の期間とを示したタイムチャートである。図57には、いずれの特図変動においても、大当たり判定の結果がハズレであった例を示している。図57に示すように、遊技状態は、時短付与カウンタの値が0になることに応じて、非時短状態から時短状態Bへと制御される。また、時短状態Bは特図変動回数に上限がある。このため、時短状態Bにおいてその上限回数の特図変動が行われることに応じて、遊技状態は、時短状態Bから非時短状態へと制御される。なお、時短状態Bに制御された以降において、前回時短付与カウンタの値および時短付与カウンタの値はともに、「0」である。
先読み禁止フラグは、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数を指標する時短付与カウンタの値が、所定の基準値(本形態では3)よりも大きな値であるときには、OFFとされる。すなわち、先読み禁止フラグは、時短付与カウンタの値が基準値である3よりも大きな値である期間については、OFFとされる。これにより、時短付与カウンタの値が基準値よりも大きな値であるときには、特図1保留についての先読み演出を実行可能である。
また、先読み禁止フラグは、時短付与カウンタの値が基準値以下であり、時短付与カウンタの値と前回時短付与カウンタの値とが異なるときには、ONとされる。よって、先読み禁止フラグは、時短状態Bへと制御される前の非時短状態において、時短付与カウンタの値が3以下である期間については、ONとされる。これにより、時短付与カウンタの値が基準値以下であり、時短付与カウンタの値と前回時短付与カウンタの値とが異なるときには、特図1保留についての先読み演出が行われない。
また、先読み禁止フラグは、時短状態であるときには、ONとされる。すなわち、先読み禁止フラグは、遊技状態が時短状態Bである期間については、ONとされる。これにより、時短状態Bであるときには、特図1保留についての先読み演出が行われない。
また、先読み禁止フラグは、非時短状態であって、時短付与カウンタの値と前回時短付与カウンタの値とがともに「0」で同じであるときには、OFFとされる。よって、先読み禁止フラグは、時短状態Bが終了したことに応じて制御された非時短状態においては、OFFとされる。これにより、時短状態Bが終了したことに応じて制御された非時短状態においては、特図1保留についての先読み演出を実行可能である。
なお、特図2保留についての先読み演出については、全期間において、先読み演出が実行可能である。これは、本形態では、特図2の抽選が、特図1の抽選に優先して実行されるからである。すなわち、本パチンコ遊技機1では、特図2の抽選が開始され得る状況において、特図1保留についての先読み演出を行った場合、その先読み演出を見た遊技者が、特図2の抽選を避けるように遊技を進行してしまうおそれがある。すなわち、特図1保留についての先読み演出が、遊技の進行に影響を及ぼしてしまう可能性がある。よって、本形態では、特図1保留についての先読み演出が遊技の進行に影響してしまうような期間(すなわち、時短付与カウンタの値が、特図1の上限保留数よりも小さくなった期間)については、特図1保留についての先読み演出が実行されないようにしている。一方、その他の期間については、特図1保留についての先読み演出が実行可能であることで、遊技興趣の向上が可能となっている。
10.実施形態の効果
以上詳細に説明したように上記の実施形態に係るパチンコ遊技機1の遊技制御用マイコン81は、大当たり判定の結果が大当たり、または、V通過可能な小当たりにてV通過があった場合に、大当たり遊技を実行することが可能である。また、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定の結果がハズレである大当たり判定が連続して行われた回数である非特定変動回数が、時短付与回数となることに応じて、時短状態Bへと制御することがある。そして、演出制御用マイコン91は、非特定変動回数が時短付与回数に到達するまでの残り回数が、基準値としての「3」以下であるときには、カウントダウン演出を実行することがある。よって、時短付与回数に到達するまでの残り回数が少なく、時短状態Bが近いことをカウントダウン演出によって示唆可能である。これにより、興趣性の向上を図ることが可能である。
また上記の実施形態に係る演出制御用マイコン91は、サブRAMクリアフラグを記憶可能なFeRAM95を有する。また、演出制御用マイコン91は、サブRAMクリアフラグを、RAM94の初期化後にはON、大当たり遊技の実行後にはOFFとする。そして、カウントダウン演出を、サブRAMクリアフラグがOFFのときには実行し、ONのときには実行しない。これにより、時短付与回数に到達するまでの残り回数が少ないとき、それがRAM94の初期化後である場合にはカウントダウン演出を実行しない一方、大当たり遊技の実行後である場合には、カウントダウン演出により興趣性の向上を図ることが可能である。
また上記の実施形態に係るサブRAMクリアフラグの記憶領域は、電力が供給されていない期間においても、記憶している情報を保持可能なFeRAM95に設けられている。よって、電力供給が途絶えた後の電源復旧時等にも、RAM94の初期化後、大当たり遊技の実行後を適切に把握することが可能である。よって、大当たり遊技の実行後に電力供給が途絶えた期間があっても、時短付与回数に到達するまでの残り回数が少ないときに、カウントダウン演出を適切に実行可能である。
また上記の実施形態に係る演出制御用マイコン91は、時短付与回数に到達するまでの残り回数が基準値よりも多いときには、カウントダウン演出を実行しない。よって、カウントダウン演出を、特別感の高い演出とすることが可能である。
また上記の実施形態に係る遊技制御用マイコン81は、特図2の抽選を、特図1の抽選よりも優先して実行可能である。また、遊技制御用マイコン81は、時短付与回数に到達するまでの残り回数を指標する時短付与カウンタをカウントするとともに、そのカウント値を演出制御用マイコン91へと出力可能である。そして、演出制御用マイコン91は、特図1に係る先読み演出を、時短付与カウンタの値が、基準値としての「3」よりも大きな値であるときに行うことがある。これにより、時短付与回数に到達するまでの残り回数が多く、時短状態Bが遠いときには、特図1に係る先読み演出を実行可能であることにより、興趣性の向上を図ることが可能である。
また上記の実施形態に係る演出制御用マイコン91は、特図1に係る先読み演出を、時短付与カウンタの値が「3」以下であり、かつ、時短付与カウンタの値が、前回時短付与カウンタの値と異なるときには行わない。これにより、特図1に係る先読み演出が遊技の進行に影響を及ぼしてしまうことを抑制可能である。また、時短付与回数に到達するまでの残り回数が少なく、時短状態Bが近いときには、その後、時短状態Bへと制御されることで、特図1に係る大当たり判定よりも、特図2に係る大当たり判定が優先して行われ得る。そのような状況において、特図1に係る先読み演出を行った場合、その先読み演出に係る大当たり判定がすぐに行われず、先読み演出により生じた遊技者の期待を裏切ってしまい、興趣性が低下してしまう可能性もある。しかし、本実施形態では、時短状態Bが近いときには特図1に係る先読み演出を行わないことで、興趣性が低下してしまうことを抑制可能である。
また上記の実施形態に係る演出制御用マイコン91は、特図1に係る先読み演出を、時短付与カウンタの値と前回時短付与カウンタの値とが同じであるときには行うことがある。時短付与カウンタの値と前回時短付与カウンタの値とが同じであるとき、時短状態Bが終了し、非時短状態へと制御されていることがある。このような場合には、特図1に係る先読み演出を実行可能であることで、興趣性の向上を図ることが可能である。
また上記の実施形態に係る演出制御用マイコン91は、特図1に係る先読み演出を、非時短状態では行うことがある一方、時短状態Bのときには行わない。時短状態Bでは、特図2の抽選が特図1の抽選よりも優先して実行可能であるため、特図1に係る先読み演出を行った場合、遊技の進行に影響を及ぼしてしまう可能性がある。よって、時短状態Bにて特図1に係る先読み演出を行わないことで、このような状況を回避可能である。
11.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記実施形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記実施形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
例えば、上記実施形態では、特図1の抽選では小当たりに当選しないこととして説明したが、特図1の抽選でも小当たりに当選することが可能な構成であってもよい。この場合、特図1の抽選で当選可能な小当たりとしては、特定領域39への通過(V通過)が発生しない予定のV非通過小当たり、V通過が可能なV通過小当たりの両方、あるいはどちらか一方のみでもよい。また例えば、特図2の抽選で当選可能な小当たりとして、V非通過小当たりを設けることとしてもよい。また例えば、上記実施形態で説明した時短回数は、単なる一例であり、遊技に支障をきたさない範囲で適宜変更可能である。
また上記実施形態では、カウントダウン演出を、時短付与回数に到達するまでの残り回数が基準回数としての3回以下であるときに実行することがあるとして説明した。しかし、カウントダウン演出に係る基準回数としては、「3」に限らず、「0」以上の整数としてもよい。なお、カウントダウン演出に係る基準回数は、時短付与回数よりも少ない回数であることが好ましい。また、カウントダウン演出は、時短付与回数に到達するまでの残り回数が基準回数以下であるときに実行可能な特定演出の具体例にすぎず、他の態様の演出を行うこととしてもよい。また上記実施形態では、時短付与カウンタの値が「0」であるときについてのみ、時短突入演出を実行可能な専用の特図変動パターンを設けることとした。しかし、カウントダウン演出を実行し得る時短付与カウンタの値について、いずれも専用の特図変動パターンを設けることとしてもよい。これにより、カウントダウン演出と特図変動パターンとを最適な組み合わせとすることが可能となる。また例えば、第1~第3カウントダウン演出については、RAMクリアフラグがONである場合にも実行可能な構成としてもよい。第1~第3カウントダウン演出は、最も短い特図変動パターンが選択された場合であっても、その実行時間内に収まる長さである。よって、第1~第3カウントダウン演出については、開始した特図変動にて終了することが可能であり、次の特図変動の妨げになる可能性が低いからである。
また上記実施形態では、特図1に係る先読み演出を、時短付与回数に到達するまでの残り回数が「3」よりも多いときに実行することがあることとして説明した。しかし、先読み演出に係る基準値としては、「3」に限らず、「0」以上の整数としてもよい。なお、先読み演出に係る基準値は、時短付与回数よりも小さな値であることが好ましい。また、保留変化演出は、先読み演出の具体例のひとつであり、その他の予告演出等を先読み演出として実行可能してもよい。
また、上記の実施形態では、時短開始演出を、遊技状態指定コマンドに基づいて実行可能であることとして説明した。すなわち、遊技制御用マイコン81は、遊技状態指定コマンドを、遊技状態フラグの値が異なる値へと更新される遊技状態フラグ更新処理が行われる場合においてのみ送信し、演出制御用マイコン91は、サブRAMクリアフラグがONの状態で時短状態Bに係る遊技状態指定コマンドを受信した際に時短突入演出を実行することとして説明した。しかし、時短開始演出は、RAMクリア後、大当たり遊技が行われずに時短付与回数に到達することで制御された時短状態Bにて開始可能であればよい。このため、例えば、時短開始演出は、サブRAMクリアフラグがONの状態で、前回時短付与カウンタの値が「1」から「0」となった特図変動において開始可能であってもよい。また例えば、時短開始演出は、サブRAMクリアフラグがONの状態で、前回時短付与カウンタの値と時短付与カウンタの値とがともに「0」となる最初の特図変動において開始可能であってもよい。また例えば、時短開始演出は、「2つ前に受信した時短付与カウンタの値、前回時短付与カウンタの値、時短付与カウンタの値」が「1、0、0」であるときに開始可能であってもよい。またこれらの場合、遊技制御用マイコン81は、遊技状態指定コマンドの演出制御用マイコン91への出力を、遊技状態フラグ更新処理が行われる度に行うこととしてもよい。
また、上記の実施形態では、演出制御用マイコン91は、1つのフラグ(サブRAMクリアフラグ)により、RAMクリア後に大当たり遊技が行われているか否かを判定可能であることとして説明した。しかし、RAMクリア後に大当たり遊技が行われているか否かを判定するための特定情報は、例えば、複数のフラグの組み合わせによりなるものであってもよい。また、サブRAMクリアフラグの場所は、必ずしもFeRAM95に限られず、その他の記憶領域に記憶することとしてもよい。
また上記実施形態では、所謂1種2種混合機として構成したが、所謂「ST機」や「確変ループ機」など、1種2種混合機以外のタイプの遊技機としてもよい。ST機や確変ループ機とする場合、当選した特別図柄の種類に基づいて大当たり当選確率が高い高確率状態への移行が決定される所謂「図柄確変機」としてもよいし、Vアタッカー(特定領域を有する大入賞装置)内の特定領域への通過に基づいて高確率状態への移行が決定される所謂「V確変機」としてもよい。このような1種2種混合機以外のタイプの遊技機において本発明を適用したとしても、従来にない新たなゲーム性を提供することが可能である。また例えば、大当たり判定の結果がハズレである場合にも、そのハズレ図柄に応じて時短状態へと制御される構成とすることも可能である。
また例えば、遊技状態に大当たり当選確率が高い高確率状態と、高確率状態よりも大当たり当選確率が低い低確率状態とがある場合、遊技制御用マイコン81および演出制御用マイコン91は、非特定連続回数のカウントを、低確率状態においてのみ、行うこととしてもよい。また例えば、時短付与回数は、600回に限らず、例えば、大当たり確率の逆数の値の2.5倍以上としてもよい。また例えば、時短付与回数が、大当たり確率の逆数の値に対して多すぎる場合、非時短状態が長く継続しすぎてしまうことにより、遊技興趣が低下してしまう可能性がある。そこで、時短付与回数は、非時短状態が長く継続しすぎてしまうことを抑制可能とするため、大当たり確率の逆数の値の3倍以下としてもよい。
また上記実施形態では、遊技制御用マイコン81は、変動特別図柄変動中処理における遊技状態管理処理にて、時短カウンタの値が「0」である場合の非時短状態への制御、特別図柄が非特定態様で停止表示されることに応じた時短状態への制御をともに行っている。しかし、例えば、特別図柄が非特定態様で停止表示されることに応じた時短状態への制御を、例えば、変動特別図柄変動中処理の後に実行される特別図柄確定処理にて行ってもよい。
また上記実施形態では、特図2の抽選に基づいて所謂「直撃大当たり」に当選し得る構成としたが、特図2の抽選に基づいて「直撃大当たり」に当選し得ない構成、すなわち特図2の抽選に基づく大当たりは2種大当たりのみの構成としてもよい。
また上記実施形態では、特図2の抽選に基づくV通過可の小当たり遊技では、必ずV通過が発生するように第2大入賞口35(開閉部材37)の開放制御や振分部材71の作動制御が行われる構成とした。これに対して、V通過可の小当たり遊技では、V通過することもあるがV通過しないこともあるような第2大入賞口35の開放制御や振分部材71の作動制御が行われる構成(つまり振分部材71が通過許容状態をとっているタイミングと第2大入賞口35への入賞タイミングがうまく合えば特定領域39への通過が生じるが、合わなければ特定領域39への通過が生じない構成)としてもよい。また、特定領域39への通過が生じなかった小当たりについては、非特定結果として非特定変動回数にカウントすることとしてもよい。
また上記実施形態では、遊技制御用マイコン81は、時短状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数(時短回数)について、特図2の変動表示だけをカウントすることとした。しかし、例えば、特図1の変動表示だけをカウント対象とした特図1上限実行回数や、特図2の変動表示だけをカウント対象とした特図2上限実行回数を設け、いずれかの回数が満たされると時短状態が終了するように構成してもよい。また例えば、特図1の変動表示および特図2の変動表示を合算してカウントし、その合算値が合算上限実行回数に到達すると時短状態が終了するように構成してもよい。この場合、演出制御用マイコン91についても、遊技制御用マイコン81と同様にカウントするものとすればよい。
また上記実施形態では、特図1の抽選に基づいて大当たり遊技が実行された場合よりも、特図2の抽選に基づいて大当たり遊技(2種大当たり遊技を含む)が実行された場合の方が、遊技者が獲得可能な特典が大きい構成としたが、逆若しくは同じであってもよい。なお、遊技者が獲得可能な特典には、大当たり遊技において獲得可能な賞球の量や、大当たり遊技後の遊技状態に関する各種の設定(時短状態に制御されるか否かや、時短状態に制御された場合の時短回数など)が含まれる。
また上記実施形態では、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得する乱数(判定情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たり又は小当たりか否か、大当たり図柄、小当たり図柄、ハズレ図柄の種別、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。また、上記実施形態に係る演出制御用マイコン91は、RAMクリア通知コマンドを受信した場合に、RAM94のみ初期化することとして説明した。しかし、例えば、RAMクリア通知コマンドを受信した場合にはFeRAM95についても初期化することとしてもよい。また上記実施形態では、RAM94の初期化に応じてONとされ、大当たり遊技に応じてOFFとされるサブRAMクリアフラグに応じてカウントダウン演出を実行することとして説明した。しかし、例えば、RAM94の初期化に応じてOFFとされ、大当たり遊技に応じてONとされるフラグに基づいて、カウントダウン演出を実行することとしてもよい。
12.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<手段A>
手段A1に係る発明は、
始動口(第1始動口20、第2始動口21)への遊技球の入球に基づいて大当たり判定を実行し、前記大当たり判定の結果が特定結果(大当たり)である場合に、遊技者に有利な大当たり遊技を実行する遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)と、
特定遊技状態(時短状態B)では、通常遊技状態(非時短状態)よりも遊技球が入球し易い前記始動口である可変始動口(第2始動口21)と、
所定の演出を実行可能な演出実行手段(演出制御用マイコン91)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記遊技制御手段は、
結果が前記特定結果と異なる非特定結果(ハズレ)である前記大当たり判定が連続して行われた回数である非特定回数(非特定変動回数)が、所定の切替回数(時短付与回数)となることに応じて、前記特定遊技状態に制御することがあり、
前記演出実行手段は、
前記非特定回数が前記切替回数に到達するまでの残り回数が所定の基準回数(3回)以下であるときには、所定の特定演出(カウントダウン演出)を実行することがあることを特徴とする遊技機である。
従来より、パチンコ遊技機には、始動口(入球口)に遊技球が入球することを条件に、大当たりか否かを判定する大当たり判定が行われるものがある。大当たり判定が行われると、大当たり判定結果を報知する特別図柄の変動表示が行われる。例えば、特開2015-211762号公報に係る遊技機では、特別図柄の変動表示で、大当たり判定の結果が大当たりであるという結果が導出されると、遊技者に有利な大当たり遊技が実行される。また、大当たり遊技を契機として、可変始動口が通常遊技状態よりも遊技球が入球しやすい特定遊技状態へと制御可能となっている。しかしながら、可変始動口が通常遊技状態よりも遊技球が入球しやすい特定遊技状態へと制御可能な遊技機については、遊技興趣の向上を図るために未だ改善の余地がある。そして、本構成の遊技機は、特開2015-211762号公報に記載の遊技機に対して、「遊技制御手段は、結果が特定結果と異なる非特定結果である大当たり判定が連続して行われた回数である非特定回数が、所定の切替回数となることに応じて、特定遊技状態に制御することがあり、演出実行手段は、非特定回数が切替回数に到達するまでの残り回数が所定の基準回数以下であるときには、所定の特定演出を実行することがある」という点で相違している。これにより、非特定回数が切替回数に到達するまでの残り回数が少なく、特定遊技状態が近いことを、特定演出により示唆可能である。よって、本構成の遊技機は、「遊技興趣の向上を図ることが可能である」という課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
手段A2に係る発明は、手段A1に記載の遊技機であって、
特定情報(サブRAMクリアフラグ)を記憶可能な特定記憶手段(FeRAM95)を有し、
前記演出実行手段は、
所定の記憶手段(RAM94)に記憶された情報を初期化する初期化制御を実行可能であり、
前記特定情報を、前記初期化制御および前記大当たり遊技の一方の実行に応じて、他方の実行後とは異なるものとし(RAM94の初期化に応じてONとし、大当たり遊技の実行に応じてOFFする)、
前記特定情報が前記大当たり遊技の実行後を示すときには、前記特定演出を実行可能であり、
前記特定情報が前記初期化制御の実行後を示すときには、前記特定演出を実行しないことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機では、非特定回数が切替回数に到達するまでの残り回数以下であるとき、それが初期化制御後であれば特定演出を実行しない一方、大当たり遊技の実行後であれば、特定演出の実行により興趣性の向上を図ることが可能である。
手段A3に係る発明は、手段A2に記載の遊技機であって、
前記特定記憶手段は、電力が供給されていない期間においても、記憶している情報を保持可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機では、演出実行手段は、電力供給が途絶えた後の電源復旧時等にも、初期化制御後、大当たり遊技後を、特定記憶手段の特定情報に基づいて適切に判定可能である。よって、大当たり遊技の実行後に電力供給が途絶えた場合であっても、残り回数が基準回数以下であるときに、特定演出を適切に実行可能である。
手段A4に係る発明は、手段A1から手段A3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記残り回数が前記基準回数よりも多いときには、前記特定演出を実行しないことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機では、非特定回数が切替回数に到達するまでの残り回数が少ないときにのみ実行されることがある特定演出を、特別感の高いものとすることが可能である。
<手段B>
手段B1に係る発明は、
始動口(第1始動口20、第2始動口21)への遊技球の入球に基づいて大当たり判定を実行し、前記大当たり判定の結果が特定結果(大当たり)である場合に、遊技者に有利な大当たり遊技を実行する遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)と、
特定遊技状態(時短状態B)では、通常遊技状態(非時短状態)よりも遊技球が入球し易い前記始動口である可変始動口(第2始動口21)と、
前記可変始動口とは異なる前記始動口である他始動口(第1始動口20)と、
所定の演出を実行可能な演出実行手段(演出制御用マイコン91)と、を備える遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記可変始動口への遊技球の入球に基づく前記大当たり判定を、前記他始動口への遊技球の入球に基づく前記大当たり判定よりも優先して実行可能(特図2の抽選を、特図1の抽選よりも優先して実行可能)であり、
結果が前記特定結果と異なる非特定結果(ハズレ)である前記大当たり判定が連続して行われた回数である非特定回数(非特定変動回数)が、所定の切替回数(時短付与回数)となることに応じて、前記特定遊技状態に制御することがあり、
前記非特定回数が前記切替回数に到達するまでの残り回数を指標する残回数カウント値(時短付与カウンタの値)をカウント可能であるとともに、前記残回数カウント値を前記演出実行手段に送信可能であり、
前記演出実行手段は、
実行を保留している前記大当たり判定について、先読み演出(保留変化演出)を実行可能であり、
前記他始動口への遊技球の入球に基づく前記大当たり判定についての前記先読み演出を、受信した前記残回数カウント値が基準値(「3」)よりも大きな値であるときに行うことがあることを特徴とする遊技機である。
従来より、パチンコ遊技機には、始動口(入球口)に遊技球が入球することを条件に、大当たりか否かを判定する大当たり判定が行われるものがある。大当たり判定が行われると、大当たり判定結果を報知する特別図柄の変動表示が行われる。例えば、特開2015-211762号公報に係る遊技機では、特別図柄の変動表示で、大当たり判定の結果が大当たりであるという結果が導出されると、遊技者に有利な大当たり遊技が実行される。また、大当たり遊技を契機として、可変始動口が通常遊技状態よりも遊技球が入球しやすい特定遊技状態へと制御可能となっている。しかしながら、可変始動口が通常遊技状態よりも遊技球が入球しやすい特定遊技状態へと制御可能な遊技機については、遊技興趣の向上を図るために未だ改善の余地がある。そして、本構成の遊技機は、特開2015-211762号公報に記載の遊技機に対して、「遊技制御手段は、可変始動口への遊技球の入球に基づく大当たり判定を、他始動口への遊技球の入球に基づく大当たり判定よりも優先して実行可能であり、結果が特定結果と異なる非特定結果である大当たり判定が連続して行われた回数である非特定回数が、所定の切替回数となることに応じて、特定遊技状態に制御することがあり、非特定回数が切替回数に到達するまでの残り回数を指標する残回数カウント値をカウント可能であるとともに、残回数カウント値を演出実行手段に送信可能であり、演出実行手段は、実行を保留している大当たり判定について、先読み演出を実行可能であり、他始動口への遊技球の入球に基づく大当たり判定についての先読み演出を、受信した残回数カウント値が基準値よりも大きな値であるときに行うことがある」という点で相違している。これにより、非特定回数が切替回数となることに基づいて特定遊技状態へと制御されるまで、まだ残り回数が多いときには、他始動口への入球に係る大当たり判定についての先読み演出を行うことが可能である。よって、本構成の遊技機は、「遊技興趣の向上を図ることが可能である」という課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
手段B2に係る発明は、手段B1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記他始動口への遊技球の入球に基づく前記大当たり判定についての前記先読み演出を、受信した前記残回数カウント値が前記基準値以下の値であり、かつ、受信した前記残回数カウント値が、その前に受信した前記残回数カウント値である前回残回数カウント値(前回時短付与カウンタの値)と異なるときには行わないことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機では、他始動口への遊技球の入球に基づく大当たり判定についての先読み演出が、遊技の進行に影響を及ぼしてしまうことを抑制可能である。
手段B3に係る発明は、手段B2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記他始動口への遊技球の入球に基づく前記大当たり判定についての前記先読み演出を、受信した前記残回数カウント値が、前記前回残回数カウント値と同じであるときには行うことがあることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機では、残回数カウント値と前回残回数カウント値とが同じである場合、非特定回数が切替回数となることに基づいて制御された特定遊技状態が終了していることがある。このような場合には、他始動口への入球に係る大当たり判定についての先読み演出を行うことで興趣性の向上を図ることが可能である。
手段B4に係る発明は、手段B1から手段B3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記他始動口への遊技球の入球に基づく前記大当たり判定についての前記先読み演出を、前記通常遊技状態のときには行うことがある一方、前記特定遊技状態のときには行わないことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機では、特定遊技状態にて、可変始動口への遊技球の入球に基づく大当たり判定を、他始動口への遊技球の入球に基づく大当たり判定よりも優先して実行可能であるため、他始動口への入球に係る大当たり判定についての先読み演出を行った場合、遊技の進行に影響を及ぼしてしまう可能性がある。よって、特定遊技状態にて、他始動口への入球に係る大当たり判定についての先読み演出を行わないことで、このような状況を回避可能である。
1…パチンコ遊技機
7…画像表示装置
7a…表示画面
20…第1始動口
21…第2始動口(可変始動口)
30…第1大入賞口(可変入賞口)
39…特定領域
81…遊技制御用マイコン
91…演出制御用マイコン
95…FeRAM

Claims (2)

  1. 始動口への遊技球の入球に基づいて大当たり判定を実行し、前記大当たり判定の結果が特定結果である場合に、遊技者に有利な大当たり遊技を実行する遊技制御手段と、
    特定遊技状態では、通常遊技状態よりも遊技球が入球し易い前記始動口である可変始動口と、
    前記可変始動口とは異なる前記始動口である他始動口と、
    所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備える遊技機において、
    前記遊技制御手段は、
    前記可変始動口への遊技球の入球に基づく前記大当たり判定を、前記他始動口への遊技球の入球に基づく前記大当たり判定よりも優先して実行可能であり、
    結果が前記特定結果と異なる非特定結果である前記大当たり判定が連続して行われた回数である非特定回数が、所定の切替回数となることに応じて、前記特定遊技状態に制御することがあり、
    前記非特定回数が前記切替回数に到達するまでの残り回数を指標する残回数カウント値をカウント可能であるとともに、前記残回数カウント値を前記演出実行手段に送信可能であり、
    前記演出実行手段は、
    実行を保留している前記大当たり判定について、先読み演出を実行可能であり、
    受信した前記残回数カウント値を、その次の前記残回数カウント値を受信した後にも記憶しておくことが可能であり、
    受信した前記残回数カウント値が、その前に受信して記憶している前記残回数カウント値である前回残回数カウント値と同じ状況であるときには第1の結果となる特定判定を実行可能であり、
    前記他始動口への遊技球の入球に基づく前記大当たり判定についての前記先読み演出を、受信した前記残回数カウント値が基準値よりも大きな値であるときに行うことがあり、
    前記他始動口への遊技球の入球に基づく前記大当たり判定についての前記先読み演出を、受信した前記残回数カウント値が前記基準値以下の値であり、かつ、前記特定判定の結果が前記第1の結果とは異なる第2の結果であるときには行わないことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機であって、
    前記演出実行手段は、
    前記他始動口への遊技球の入球に基づく前記大当たり判定についての前記先読み演出を、前記特定判定の結果が前記第1の結果であるときには行うことがあることを特徴とする遊技機。
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