JP2023016615A - 遊技機 - Google Patents

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浩之 稲田
Hiroyuki Inada
英介 藤田
Eisuke Fujita
潤也 ▲高▼▲崎▼
Junya Takasaki
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Abstract

【課題】遊技興趣の向上が可能な遊技機を提供すること。【解決手段】パチンコ遊技機1は、。第1始動口20、第2始動口21、第3始動口26を備えている。また、これら始動口への遊技球の入球に基づいて抽選を実行可能な遊技制御用マイコン81を備えている。遊技制御用マイコン81は、その抽選回数を天井カウンタによりカウント可能であり、天井カウンタのカウント値が天井回数に到達したことに応じて、第2始動口21が入球可能状態をとる通常時短状態へと制御可能である。さらに、抽選結果が大当たりとは異なる特殊ハズレであるときには、大当たりでない抽選結果の連続する回数が天井回数に到達する前に、大当たり遊技を実行することなく、通常時短状態へと制御可能である。【選択図】図35

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来より、パチンコ遊技機には、大当たり抽選等の抽選回数が所定の規定回数に到達したことに応じて、遊技者に有利な状態へと移行するような機能が設けられていることがある。例えば、特許文献1には、所定の回数だけハズレが続いたことに応じて、始動口を開閉可能な入賞装置の開動作の時間を通常よりも延長する機能が作動する遊技機が記載されている。
特開2020-108479号公報
しかしながら、抽選回数が所定の規定回数に到達したことに応じて遊技者に有利な状態へと移行する機能を搭載した遊技機には、遊技興趣の向上を図るために未だ改善の余地がある。
本発明に係る遊技機は、
始動口への遊技球の入球に基づいて抽選を実行可能であり、前記抽選の回数である抽選回数が規定回数に到達したことに応じて、前記始動口である可変始動口へ遊技球が入球しやすい特典遊技状態へと制御可能な遊技制御手段を備え、
前記遊技制御手段は、
前記抽選における結果が大当たりであると大当たり遊技を実行可能であり、
前記抽選における結果が前記大当たりとは異なる特定結果であるときには、前記抽選回数が前記規定回数に到達する前に、前記大当たり遊技を実行することなく前記特典遊技状態へと制御可能であることを特徴とする。
本発明によれば、遊技興趣の向上が可能である。
本発明の一実施形態に係る遊技機の正面図である。 図1に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)大当たり判定テーブルである。(B)大当たり図柄種別判定テーブルである。(C)ハズレ図柄種別判定テーブルである。(D)リーチ判定テーブルである。 大当たり図柄種別の判定テーブルであり、大当たりの種類を説明する表である。 (A)非時短状態用のハズレ図柄種別の判定テーブルである。(B)時短状態用のハズレ図柄種別判定テーブルである。 天井回数到達用時短設定テーブルである。 (A)普通図柄当たり判定テーブルである。(B)普通図柄変動パターン判定テーブルである。(C)電チューの開放パターン決定テーブルである。 非時短状態用の特図変動パターン判定テーブルである。 (A)時短状態A用の特図変動パターン判定テーブルである。(B)時短状態B用の特図変動パターン判定テーブルである。 始動入賞コマンドの特定テーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 電源投入時処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 センサ検出処理のフローチャートである。 ゲート通過処理のフローチャートである。 普通動作処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 大当たり判定処理のフローチャートである。 変動パターン選択処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄変動終了時遊技状態管理処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 特別図柄確定時遊技状態管理処理のフローチャートである。 特別電動役物処理(大当たり遊技)のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 実施形態に係る遊技機の遊技フローを説明する図である。 大当たり遊技後と、RAMクリアを伴う電源投入後とにおいて、天井回数に到達するまでの比較を示すタイムチャートである。 (A)非時短状態における昼背景モードの背景画像を示す図である。(B)微時短状態における昼背景モードの背景画像を示す図である。(C)通常時短状態における夜背景モードの背景画像を示す図である。 通常時短突入演出の開始時の様子の具体例を示す図である。 通常時短突入演出の終了時の様子の具体例を示す図である。 通常時短接近演出が行われる様子の具体例を示す図である。
1.遊技機の構造
本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。図1に示すように、本形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠50のうちの前面枠51には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63およびセレクトボタン64(図1中の一点鎖線内の平面図参照)が設けられている。また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66およびスピーカ67が設けられている。
遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤ランプ5(図4参照)が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎ(図示せず)が突設されている。
また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置7が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示(可変表示)に同期した演出図柄(装飾図柄)8L,8C,8Rの変動表示を行う演出図柄表示領域がある。演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの表示領域からなる。左の表示領域には左演出図柄8Lが表示され、中の表示領域には中演出図柄8Cが表示され、右の表示領域には右演出図柄8Rが表示される。演出図柄はそれぞれ、例えば「1」~「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置7は、左、中、右の演出図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図2参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。また、はずれ(通常ハズレ)であった場合には「263」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者にとっては遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、演出図柄8L,8C,8Rの表示領域の位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。また、各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組み合わせを停止表示するかは任意に変更可能である。
画像表示装置7は、上記のような演出図柄を用いた演出図柄変動演出(「装飾図柄変動演出」や単に「変動演出」とも言う)のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示する。なお演出図柄変動演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて演出保留9Aを表示する第1演出保留表示エリアと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて演出保留9Bを表示する第2演出保留表示エリアとがある。演出保留の表示により、後述の第1特図保留表示器43aにて表示される第1特図保留の記憶数や、後述の第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことが可能となっている。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部11へ遊技球を流出させるワープ部12が設けられている。さらにセンター装飾体10の上部には、文字や図形等を表した装飾部材13が配されている。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口20(「始動口」のひとつ)を備える第1固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20を、第1始動入賞口や固定入球口、第1入球口ともいう。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また第1始動口20の左上方には、第2始動口21(「始動口」のひとつで可変始動口ともいう)を備える普通可変入賞装置(いわゆる電チュー)22が設けられている。第2始動口21を第2始動入賞口や可変入球口、第2入球口ともいう。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
電チュー22は、前後に進退可能な可動部材(入球口開閉部材)23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。可動部材23は、電チューソレノイド24(図3参照)により駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開いているとき(つまり可動部材23が開状態をとっているとき)だけ遊技球が入球可能な入球可能状態となる。すなわち、可動部材23が閉じているとき(つまり可動部材23が閉状態をとっているとき)には遊技球が入球不可能な入球困難状態となっている。なお、第2始動口21は、可動部材23が閉じているときには開いているときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉じているときに完全に入球不可能となるものでなくてもよい。
また第1始動口20の右方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第3始動口260(「始動口」のひとつで特定始動口ともいう)を備える第2固定入賞装置25が設けられている。第3始動口26を、第3始動入賞口や第2固定入球口、第3入球口ともいう。第3始動口26への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また、遊技領域3における第1始動口20の下方には、大入賞口(他の特別入賞口)30を備えた大入賞装置(第1特別可変入賞装置、他の特別入賞手段)31が設けられている。大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(他の特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、大入賞口ソレノイド33(図3参照)により駆動される。大入賞口30は、開閉部材32が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
また図1に示すように、遊技領域3における第2始動口21の上方には、遊技球が通過可能なゲート28が設けられている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。
さらに遊技領域3の左下部には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口6が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、ゲート28と、電チュー22と、第1始動口20と、大入賞装置31と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、ゲート28への通過、電チュー22に係る第2始動口21、第1始動口20への入賞を狙う。
一方、第2流路R2上には、第3始動口26と、大入賞装置31と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、第3始動口26への入賞を狙う。また遊技者は、第1流路R1および第2流路R2のどちらを流下するように遊技球を打ち込んでも、大入賞装置31に係る大入賞口30への入賞を狙うことができる。
また図1に示すように、遊技盤2の右下部には表示器類40が配置されている。表示器類40には、第1特別図柄(識別図柄の一例、特図1ともいう)を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄(識別図柄の一例、特図2ともいう)を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄(普図)を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、及び、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43bが含まれている。第1特図保留を特図1保留とも言い、第2特図保留を特図2保留とも言う。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21または第3始動口26への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄(特図)ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄(識別情報)を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20、第2始動口21、第3始動口26への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり停止態様(特定の停止態様)の特別図柄(大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種別(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて大入賞口30を開放させる大当たり遊技が行われる。なお、大当たり遊技における大入賞口30の開放パターンについては後述する。
具体的には特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、ハズレ(後述の複数種類のハズレのうちの一つ)である場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。なお、ハズレ図柄の一つとして全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど、適宜変更可能である。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20、第2始動口21、第3始動口26への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(入球取得情報、判定情報)は、特図保留記憶部85(図3参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部85a(図3参照)に記憶され、第2始動口21または第3始動口26への入賞であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部85b(図3参照)に記憶される。特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値(上限記憶数、上限保留数)は第1特図保留記憶部85a、第2特図保留記憶部85bともに「4」となっている。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20、第2始動口21、第3始動口26への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技(大当たり遊技)の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bはそれぞれ4個のLEDで構成されている。特図保留表示器43は、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図2参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど、適宜変更可能である。
なお本パチンコ遊技機1は、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中にゲート28への通過があった場合には、その通過に基づく普通図柄乱数の取得を行わない構成である。すなわち、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)を記憶しない構成である。なお、普図保留をRAM84(図3参照)内の所定の記憶領域に所定の上限数(例えば「4」)まで記憶可能な構成としてもよい。この場合、RAM84に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。またこの場合、普図保留の記憶数を表示する普図保留表示器を設けるとよい。
2.遊技機の電気的構成
次に図3及び図4に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図3及び図4に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部99を構成する。なお、サブ制御部99は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7や盤ランプ5、枠ランプ66、スピーカ67、盤可動体15等)を用いた各種の演出を制御可能であればよい。
またパチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板150は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板150には、バックアップ電源回路151が設けられている。バックアップ電源回路151は、本パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給する。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板150には、電源スイッチ155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしてもよい。
また電源基板150には、後述する遊技制御用マイコン81のRAM84に記憶されている情報をCPU82にクリアさせるためのRAMクリアスイッチ(RAMクリア操作手段)152が設けられている。なお、RAMクリアスイッチ152は、本パチンコ遊技機1の裏側に配置された電源基板150上に設けられている。そのため、遊技機枠50を開放可能な遊技場の従業員等でなければ、RAMクリアスイッチ152を操作することはできない。即ち、RAMクリアスイッチ152は、実質的に遊技者による操作が不可能な操作手段といえる。なお、RAMクリアスイッチ152は、タクトスイッチであり、RAMクリアスイッチ152が押下操作されると、RAMクリアスイッチ152がONであることを示す検出信号が遊技制御用マイコン81に入力される。RAMクリアスイッチ152が押されている状態をRAMクリアスイッチ152のON状態といい、RAMクリアスイッチ152が押されていない状態をRAMクリアスイッチ152のOFF状態という。
図3に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)87が含まれている。なお、ROM83は外付けであってもよい。RAM84には、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85a、第2特図保留記憶部85b)が設けられている。
また主制御基板80には、図3に示すように、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第3始動口センサ26a、ゲートセンサ28a、大入賞口センサ30a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。第3始動口センサ26aは、第3始動口26内に設けられて第3始動口26に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するものである。大入賞口センサ30aは、大入賞口30内に設けられて大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、普通入賞口27内にそれぞれ設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、大入賞口ソレノイド33が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動するものである。大入賞口ソレノイド33は、大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43aが接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球や貸球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図4に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)97が含まれている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
また図4に示すように、サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAM104は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの発光態様を決める発光データ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光データに従って枠ランプ66や盤ランプ5などのランプの発光を制御する。なお、発光データの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された盤可動体15を動作させる。なお盤可動体15は、図1では図示を省略したが、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。詳細には演出制御用マイコン91は、盤可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って盤可動体15の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。なお、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や盤可動体15の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
またサブ制御基板90には、演出ボタン検出スイッチ(SW)63a及びセレクトボタン検出スイッチ64aが接続されている。演出ボタン検出スイッチ63aは、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。演出ボタン63が押されると演出ボタン検出スイッチ63aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。また、セレクトボタン検出スイッチ64aは、セレクトボタン64(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。セレクトボタン64が押されるとセレクトボタン検出スイッチ64aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。
なお図3及び図4は、あくまで本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明するための機能ブロック図であり、図3及び図4に示す基板だけが設けられているわけではない。主制御基板80を除いて、図3及び図4に示す何れか複数の基板を1つの基板として構成しても良く、図3及び図4に示す1つの基板を複数の基板として構成しても良い。
3.遊技機における主な遊技
次に、パチンコ遊技機1により行われる主な遊技について説明する。パチンコ遊技機1は、第1始動口20、第2始動口21、第3始動口26への入賞に基づいて、特図関係乱数を取得する。特図関係乱数には、図5(A)に示すように、大当たり乱数、図柄種別乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数がある。大当たり乱数は、大当たりの当否判定に用いられる。大当たり乱数は、0~65535までの範囲で値をとる。図柄種別乱数は、大当たり図柄の種別判定やハズレ図柄の種別判定に用いられる。図柄種別乱数は、0~199までの範囲で値をとる。
また、リーチ乱数は、当否判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。リーチ乱数は、0~255までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0~99までの範囲で値をとる。なお、乱数を判定情報とも言う。
また、パチンコ遊技機1は、ゲート28への遊技球の通過に基づいて、図5(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)を取得する。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0~65535までの範囲で値をとる。
パチンコ遊技機1は、第1始動口20、第2始動口21、第3始動口26への入賞に基づいて取得した大当たり乱数を、図6(A)に示す大当たり判定テーブルに従って判定することにより、大当たりか否かを決定する。ここで、本パチンコ遊技機1の特別図柄表示器41には、確率変動機能がある。特別図柄表示器41の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。すなわち、図6(A)に示すように、高確率状態では、大当たりと判定される大当たり乱数の値が通常確率状態で用いる大当たり判定テーブルよりも多い大当たり判定テーブルを用いて、大当たり判定を行う。つまり、特別図柄表示器41の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄表示器41による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合等における電源投入後の初期設定では、確率変動機能が作動していない通常確率状態とされる。
パチンコ遊技機1は、大当たり当選と判定した場合、図柄種別乱数を、図6(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、大当たり図柄の種別を決定する。本形態では、特図1の抽選では、50%の割合で「特図1_大当たり図柄A」に決定し、50%の割合で「特図1_大当たり図柄B」に決定する。一方、特図2の抽選では、50%の割合で「特図2_大当たり図柄C」に決定し、50%の割合で「特図2_大当たり図柄D」に決定する。なお、当選した大当たり図柄の種別が異なると、大当たり遊技における大入賞口の開放パターンや、大当たり遊技後の遊技状態等について異なることがある。
またパチンコ遊技機1は、大当たりに当選していないと判定した場合(つまりハズレと判定した場合)、図柄種別乱数を、図6(C)に示すハズレ図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、ハズレ図柄の種別を決定する。特図1の抽選では、100%の割合で「特図1_ハズレ図柄A」に決定する。一方、特図2の抽選では、25%の割合で「特図2_ハズレ図柄B」に決定し、50%の割合で「特図2_ハズレ図柄C」に決定し、25%の割合で「特図2_ハズレ図柄D」に決定する。ハズレ図柄の種別の違いは、ハズレ図柄が停止表示された後の遊技状態に関する設定に影響を与えることがある。なお、この点については後述する。
またパチンコ遊技機1は、ハズレと判定した場合、リーチ乱数を、図6(D)に示すリーチ判定テーブルに従って判定することにより、変動演出において演出図柄8L,8C,8Rをリーチにするか否かを決定する。リーチ有りと判定される確率は、遊技状態が後述の時短状態であるか否かによって異なっている。本形態では、時短状態でないときの方が、時短状態であるときよりも、リーチ有りと判定される確率が高い。
次に、大当たりの種類、ハズレの種類について、図7及び図8に基づいて詳細に説明する。上述したように、特別図柄抽選(特図1の抽選や特図2の抽選)の結果には、「大当たり」、「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。大当たり図柄には、「特図1_大当たり図柄A」、「特図1_大当たり図柄B」、「特図2_大当たり図柄C」、「特図2_大当たり図柄D」がある。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。ハズレ図柄には、「特図1_ハズレ図柄A」、「特図2_ハズレ図柄B」、「特図2_ハズレ図柄C」、「特図2_ハズレ図柄D」がある。
特別図柄抽選にて大当たりに当選すると、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて大入賞口30を開放させる「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
特別図柄抽選の結果、大当たりに当選すると、大入賞口30を開放させる大当たり遊技が実行される。本形態では図7に示すように、第1特別図柄(特図1)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示される大当たり図柄)の種別と、第2特別図柄(特図2)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示される大当たり図柄)の種別とは、ともにそれぞれ2種類である。具体的には特図1の抽選では、「特図1_大当たり図柄A」または「特図1_大当たり図柄B」に当選する可能性がある。また特図2の抽選では、「特図2_大当たり図柄C」、「特図2_大当たり図柄D」に当選する可能性がある。
大当たりには複数の種別がある。本形態では、大当たりの種別には、図7に示すように確変大当たりと通常大当たりとの2種類がある。「確変大当たり」は、大当たり遊技後に高確率状態に制御されることになる大当たりである。「通常大当たり」は、大当たり遊技後に通常確率状態に制御されることになる大当たりである。
図7に示すように、「特図1_大当たり図柄A」および「特図2_大当たり図柄C」は確変大当たりであり、1Rあたりの大入賞口30の開放回数は1回であり、1Rから10Rまで最大開放時間は29.5秒開放する。確変大当たりに当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、高確率状態かつ、時短状態Bである。そして、確変大当たりに基づく時短状態Bでは、時短回数が10000回に設定される。時短状態Bは、後述する時短状態のひとつである。時短回数とは、時短状態において実行可能な、特別図柄の変動表示および停止表示を伴う図柄変動の上限実行回数である。なお、大当たりに当選することなく10000回の図柄変動が実行されることはほぼあり得ないため、確変大当たりに当選した場合、高確率状態および時短状態Bは、実質的に次回の大当たりまで継続される。
また、「特図1_大当たり図柄B」および「特図2_大当たり図柄D」は、通常大当たりであり、1Rあたりの大入賞口30の開放回数は1回であり、1Rから10Rまで最大開放時間は29.5秒開放する。通常大当たりに当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、通常確率状態かつ、時短状態Bである。そして、通常大当たりに基づく時短状態Bでは、時短回数が100回に設定される。
また特別図柄抽選の結果、ハズレと判定されると、ハズレ図柄の種別が決定される。図8に示すように、特図1の抽選で決定されるハズレ図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示されるハズレ図柄)の種別は1種類であり、特図2の抽選で決定されるハズレ図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示されるハズレ図柄)の種別は3種類である。具体的には特図1の抽選では、「特図1_ハズレ図柄A」に決定される。また特図2の抽選では、「特図2_ハズレ図柄B」、「特図2_ハズレ図柄C」、「特図2_ハズレ図柄D」の何れかに決定される。また本形態では、ハズレ図柄の種別の判別に用いられるハズレ図柄種別判定テーブルとして、非時短状態(通常遊技状態)と時短状態とで異なるものが用いられる。
図8(A)に示すように、非時短状態では、「特図1_ハズレ図柄A」は、通常ハズレであり、「特図2_ハズレ図柄B」、「特図2_ハズレ図柄C」、「特図2_ハズレ図柄D」は特殊ハズレである。特殊ハズレは、後述の時短状態の制御契機となり得るハズレである。つまり特別図柄抽選の結果が特殊ハズレである場合、遊技制御用マイコン81は、ハズレ図柄の停止表示後の遊技状態を、時短状態に制御することがある。このため、特殊ハズレを、時短ハズレとも称する。なお、この特殊ハズレは、始動口への遊技球の入球に基づいて行われる抽選の結果である特定結果の一例である。また、非時短状態での特図2の抽選結果が「特図2_ハズレ図柄B」、「特図2_ハズレ図柄C」、「特図2_ハズレ図柄D」のいずれかである場合、これに基づいて時短状態Aに制御されることがある。時短状態Aは、複数の種類がある時短状態のうちのひとつである。また、非時短状態における「特図2_ハズレ図柄B」に基づく時短状態Aでは時短回数が500回に設定され、非時短状態における「特図2_ハズレ図柄C」に基づく時短状態Aでは時短回数が300回に設定され、非時短状態における「特図2_ハズレ図柄D」に基づく時短状態Aでは時短回数が100回に設定される。
図8(A)に示すように、時短状態では、「特図1_ハズレ図柄A」、「特図2_ハズレ図柄B」、「特図2_ハズレ図柄C」、「特図2_ハズレ図柄D」はいずれも特殊ハズレである。また、時短状態での特図1の抽選結果が「特図1_ハズレ図柄A」である場合、これに基づいて時短状態Bに制御されることがある。時短状態Bは、時短状態Aとは異なる時短状態である。時短状態での特図2の抽選結果が「特図2_ハズレ図柄B」、「特図2_ハズレ図柄C」、「特図2_ハズレ図柄D」のいずれかである場合、これに基づいて時短状態Aに制御されることがある。また、時短状態における「特図1_ハズレ図柄A」に基づく時短状態Bでは時短回数が900回に設定され、時短状態における「特図2_ハズレ図柄B」、「特図2_ハズレ図柄C」、「特図2_ハズレ図柄D」に基づく時短状態Aではいずれも、時短回数が900回に設定される。
また、本形態では、所定の停止態様で停止される特別図柄の変動表示の回数(すなわち抽選の回数)が所定の規定回数に到達した場合にも、時短状態に制御されることがある。すなわち、大当たり遊技の実行契機となるものでない特別図柄の図柄変動(抽選結果)が連続した場合、その連続する回数(以下、非特定回数ということがある)が、所定の天井回数に到達すると時短状態に制御される。そして、天井回数に到達した場合には、図9の天井回数到達用時短設定テーブルに示すように、その後の遊技状態が時短状態Bに制御される。すなわち、非特定回数が天井回数に到達した場合には、ハズレであっても、時短状態へと制御される。そして、本形態では、図9の天井回数到達用時短設定テーブルに示すように、非特定回数が天井回数に到達したことに応じて時短状態に制御された場合、時短回数は1200回に設定される。
また、パチンコ遊技機1では、天井回数は、900回に設定されている。すなわち、パチンコ遊技機1では、非特定回数をカウントし、そのカウント値が900に到達したことに応じて、時短回数が1200回の時短状態Bへと制御される。また、本形態では、非特定回数のカウント値は、パチンコ遊技機1を初期化する所定の初期化制御が行われたことに応じてリセットされる。さらに、非特定回数のカウント値は、大当たり遊技が実行されたことに応じてもリセットされる。本形態では、非特定回数のカウント値は、時短状態における図柄変動についても、非時短状態(通常遊技状態)における図柄変動についても、カウントされ得る。ただし、非特定回数のカウント値は、通常確率状態における図柄変動ではカウントされる一方、高確率状態における図柄変動ではカウントされない。また、天井回数の具体的な値は適宜、変更可能である。天井回数は、具体的には、例えば、大当たり当選確率の逆数の2.5倍から3倍の間の値とすることが可能である。
ここで、本形態のパチンコ遊技機1の時短状態について説明する。パチンコ遊技機1には、非時短状態と時短状態とがある。非時短状態を通常遊技状態とも称する。パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合等における電源投入後の初期設定としての遊技状態は、非時短状態(通常遊技状態)である。時短状態は、非時短状態と比べて、第2始動口21が入球可能状態をとる頻度が高くなる遊技状態である。このため、時短状態では、非時短状態よりも、電チュー22に遊技球が入賞し易くなることがある。非時短状態よりも第2始動口21に遊技球が入球し易い時短状態は、非時短状態よりも、遊技者に有利な遊技状態となり得る。さらに、時短状態について設定される時短回数が多いほど、その遊技状態が長く継続することとなる。このため、時短回数が多く設定される時短状態ほど、遊技者に有利な遊技状態になり得る。
続いて、時短状態についてより詳細に説明する。図10(A)に示すように、普通図柄抽選の当選確率(当たりと判定される確率)は、時短状態(時短状態A、時短状態B)でも非時短状態でも同じである。具体的に、本形態においては、普通図柄抽選ではほぼ当たりと判定される。
時短状態では、図10(B)に示すように、普通図柄の変動時間が、非時短状態よりも短くなる。本形態では、普通図柄の変動時間は、非時短状態では60秒であるが、時短状態ではそれよりも短い。すなわち時短状態では、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能が作動する。また、普通図柄の変動時間は、時短状態Bでは、時短状態Aよりも短くされている。
また時短状態では、図10(C)に示すように、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなることがある。本形態では、電チュー22の開放時間は、非時短状態では1回あたり0.1秒である。時短状態Aでは非時短状態と同じであるが、時短状態Bではそれよりも長い。すなわち時短状態Bでは、電チュー22の開放時間延長機能が作動する。
また時短状態では、図10(C)に示すように、補助遊技における電チュー22の開放回数が、非時短状態よりも多くなることがある。本形態では、電チュー22の開放回数は、非時短状態では1回であり、時短状態A、Bでは2回である。すなわち時短状態では、電チュー22の開放回数増加機能が作動する。
普通図柄表示器42の変動時間短縮機能や、電チュー22の開放時間延長機能、電チュー22の開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞しやすい傾向となる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなり得る。従って、これらの機能が作動し、第2始動口21へ頻繁に遊技球が入球可能である状態を「高ベース状態」ともいい、作動していない状態を「低ベース状態」ともいう。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことが可能となり得る。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。そのため、高ベース状態を電サポ制御状態ともいう。また低ベース状態を非電サポ制御状態ともいう。
本形態では、時短状態Bが高ベース状態であり、非時短状態が低ベース状態である。このため、以下、時短状態Bを通常時短状態ということがある。一方、時短状態Aは、第2始動口21が入球可能状態をとる頻度が非時短状態よりも高いものの、その開放時間が短く、実質的には、第2始動口21への入球がほとんど見込めない。このため、以下、時短状態Aを微時短状態ともいう。そして、高ベース状態である時短状態Bは、非時短状態よりも第2始動口21が入球可能状態をとる頻度が高く、非時短状態よりも第2始動口21へ遊技球が入球し易い「特典遊技状態」に相当する。また、時短状態Aは、時短状態Bよりも第2始動口21が入球可能状態をとる頻度が低く、特典遊技状態よりも第2始動口21へ遊技球が入球しにくい「非特典遊技状態」に相当する。
なお、時短状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、及び、電チュー22の開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22に係る第2始動口21に遊技球が入賞し易くなっていればよい。つまり、例えば、普通図柄表示器42の確率変動機能については作動しないものとしてもよい。
そして、時短状態は、所定の上限実行回数(時短回数)の特別図柄の変動表示が実行されることにより終了することがある。さらに、時短状態は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることに応じて終了することがある。上限実行回数(時短回数)は、時短状態の制御契機(特別図柄の種別、天井回数への到達)に基づいて決定可能である(図8、図9参照)。なお、時短状態B(通常時短状態)の上限実行回数(時短回数)を特典回数ということがあり、微時短状態の上限実行回数(時短回数)を非特典回数ということもある。本形態では、大当たり遊技の後に時短状態Bに制御される。また、特別図柄抽選の結果が大当たり遊技を実行しないものであること(特殊ハズレ、天井回数到達)に応じて、時短状態Aまたは時短状態Bに制御されることがある。
なお、時短状態に、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能や、電チュー22の開放時間延長機能、電チュー22の開放回数増加機能が異なる複数のものを設けることとしてもよい。すなわち、第2始動口21へ遊技球の入賞のしやすさの異なる複数の時短状態を設けることとしてもよい。複数ある時短状態のうちのどの時短状態に制御されるかは、時短状態の制御契機となった特別図柄や、その特別図柄の抽選時の遊技状態等によって決定されることとしてもよい。
時短状態B(通常時短状態)では、左打ちにより左遊技領域3A(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により非時短状態等と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第2始動口21への入賞が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。
これに対して、時短状態A(微時短状態)および非時短状態では、第2始動口21への入賞が困難である。このため、第1始動口20または第3始動口26への入賞を狙って遊技球を打ち出すことで遊技を有利に進行できる。多数の始動入賞を得ることができるからである。第1始動口20への入賞を狙って遊技を進行する場合には、左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させる。一方、第3始動口26への入賞を狙って遊技を進行する場合には、右打ちにより右遊技領域3B(図1参照)へ遊技球を進入させる。本形態のパチンコ遊技機1は、非時短状態では、右打ちにより第3始動口26へ入賞させた方が、左打ちにより第1始動口20へ入賞させるよりも有利に遊技を進行できることがある。一方、時短状態A(微時短状態)では、左打ちにより第1始動口20へ入賞させた方が、右打ちにより第3始動口26へ入賞させるよりも有利に遊技を進行できることがある。なお、第1始動口20の方が、第3始動口26よりも入賞が容易になっている。
また本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中には、左打ちおよび右打ちのどちらで遊技を進行しても、大入賞口30への入賞を容易に行うことができる。
次に、特別図柄の変動パターン(特図変動パターン)の決定について説明する。パチンコ遊技機1は、非時短状態、時短状態A(微時短状態)、時短状態B(通常時短状態)のそれぞれで異なる特図変動パターン判定テーブルに従って、特図変動パターンを決定する(図11及び図12参照)。時短状態Aにおける特図変動パターン判定テーブル(図12(A))は、非時短状態における特図変動パターン判定テーブル(図11)に比べて、変動時間が短い変動パターンが選択され易いテーブルである。時短状態Bにおける特図変動パターン判定テーブル(図12(B))は、時短状態Aにおける特図変動パターン判定テーブル(図12(A))に比べて、変動時間が短い変動パターンが選択され易いテーブルである。
4.始動入賞コマンドについて
本形態のパチンコ遊技機1は、所謂先読み演出を実行可能である。先読み演出とは、始動入賞によって取得された判定情報(大当たり乱数等の乱数値)に基づいて特定された始動入賞コマンドを利用して、その始動入賞に基づく特図変動(特別図柄の変動表示)の開始直前の当否判定よりも前にその始動入賞に対する当選確度(大当たり当選である可能性の高さ)を示唆する演出である。
図13に示すように、本形態において生成される始動入賞コマンドには、大当たりであるか、通常ハズレであるか、特殊ハズレであるかの抽選結果情報が含まれている。特殊ハズレである場合、その後に時短状態A、Bのどちらかに制御される契機となるかの情報についても含まれている。また、本形態の始動入賞コマンドには、第1始動口20に入賞したのか、第2始動口21または第3始動口26に入賞したのかを示す始動口情報が含まれている。なお、始動入賞コマンドには抽選結果情報が含まれていればよく、抽選結果情報の他に、始動入賞コマンドにどのような情報を含ませるかは適宜変更可能である。
5.遊技制御用マイコン81の動作
[主制御メイン処理]次に図14~図29に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から図14に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず後述する電源投入時処理を行う(ステップS001)。電源投入時処理では例えば、RAM84へのアクセスの許可設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。特段の記載がない場合、基本的には、フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお電源投入時処理(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
電源投入時処理(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図5に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの周期初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[電源投入時処理]
図15に示すように電源投入時処理(S001)では、まずRAM84へのアクセスの許可設定を行う(S011)。これにより、RAM84に対する情報の書き込みや読み出しが可能になる。続いて、遊技制御用マイコン81は、RAMクリアスイッチ152が操作されたか否か(ONか否か)を判定する(S012)。RAMクリアスイッチ152がONであれば(S012でYES)、ステップS018に進む。これに対して、ONでなければ(S012でNO)、続いて電源断フラグがONであるか否かを判定する(S013)。電源断フラグは、電断の発生に応じてONにされるフラグである。
電源断フラグがONでなければ(S013でNO)、正常に電源が遮断されていない可能性があるため、ステップS018に進む。一方、電源断フラグがONであれば(S013でYES)、チェックサムを算出して(S014)、これを電断時に算出しておいたチェックサムと比較する(S015)。チェックサムの値が一致しなければ(S015でNO)、RAM84の記憶内容が正常ではないため、ステップS018に進む。これに対して、チェックサムの値が一致すれば(S015でYES)、RAM84の記憶内容が正常であると判断し、ステップS016に進む。
ステップS016では、復電時におけるRAM84の作業領域の設定処理を行う。この設定処理では、ROM83から復電時情報を読み出し、この復電時情報をRAM84の作業領域にセットする。その後、遊技制御用マイコン81は、電源断フラグをOFFして(S017)、ステップS023に進む。
また、ステップS018では、RAM84に記憶されている全ての遊技情報をクリアする(S018)。その後、遊技制御用マイコン81は、RAM84の作業領域の初期設定を行う(S019)。この初期設定の処理では、ROM83から読み出された初期設定情報がRAM84の作業領域にセットされる。また、RAMクリアフラグをONし(S020)、天井カウンタに天井回数をセットする(S021)。RAMクリアフラグは、RAMクリアを行った後であることを示すフラグである。RAMクリアフラグは、ONとなった後、最初の大当たり遊技が行われることに応じてOFFとされる。天井カウンタは、RAMクリアが行われることに応じて天井回数(900回)に応じた値にセットされ、その後、特別図柄の変動表示に応じて減算されるカウンタである。なお、天井カウンタへの天井回数のセットは、大当たり遊技の実行に応じても行われる。この点、後に詳述する。続いて遊技制御用マイコン81は、RAMクリアを行ったことを通知するためのRAMクリア通知コマンドをサブ制御基板90に対して出力する(S022)。そして、ステップS023に進む。ステップS023ではその他の初期設定として、例えば、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定等を行う。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図16に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第3始動口センサ26a、大入賞口センサ30a、普通入賞口センサ27a等(図3参照))が検知した検出信号を読み込み、賞球情報としてRAM84の出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。なお、各入賞口への入賞に応じた賞球数は、例えば第2始動口21であれば2球など、所定の値に設定されているものとする。但し、各入賞口への入賞に応じた賞球数を何球に設定するかは適宜変更可能である。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図14の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図5に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述するセンサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、特別動作処理(S106)を実行する。その後、その他の処理(S109)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S109)としては、後述の特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御したりする。また、電断により電源電圧が低下した際には、これに応じて電源断フラグをONする。そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002~S004の処理が繰り返し実行され(図14参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[センサ検出処理]図17に示すように、センサ検出処理(S104)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理(S202)を行う。一方、遊技球がゲート28を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
ステップS203では、第2始動口21または第3始動口26に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aまたは第3始動口センサ26aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21または第3始動口26に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS209に進むが、第2始動口21または第3始動口26に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」に達しているか否か判定する(S204)。そして、特図2保留球数が「4」に達している場合(S204でYES)には、処理を終えるが、特図2保留球数が「4」未満である場合には(S204でNO)、特図2保留球数に「1」を加算する(S205)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S206)を行う。特図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり図5(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85b(図3)のうち現在の特図2保留球数に応じた第2特図保留記憶部85bの記憶領域に格納する。
続いて第2始動入賞コマンド特定処理(S207)を行う。第2始動入賞コマンド特定処理(S207)では、ステップS206で格納した乱数値群に基づき、図13に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて第2始動入賞コマンド(入賞情報の一例)を特定する。具体的には、例えば、大当たり乱数が「61248」であり、図柄種別乱数が「199」であれば、図13の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第2始動口および第3始動口26の箇所を参照して、第2始動入賞コマンドとして「E2H04H」というコマンドを特定する。なおコマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばE2H)と1バイトの下位コマンド(例えば04H))からなっている。なお本形態の始動入賞コマンドでは、16進数で二桁の上位コマンドのうち上の桁の値は、コマンドの種類(始動入賞コマンドであること)を指定する情報である。また、上位コマンドのうち下の桁の値は、始動口の種類(第1始動口20への入賞か、第2始動口21または第3始動口26への入賞か)を指定する始動口情報である。また、16進数で二桁の下位コマンドは、抽選結果情報である。なお、このような始動入賞コマンドに関するルールは、一例であり、任意に変更可能である。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS207で特定した第2始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする(S208)。
続いてセンサ検出処理(S104)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S209)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S209でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S209でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」に達しているか否か判定する(S210)。そして、特図1保留球数が「4」に達している場合(S210でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が「4」未満である場合には(S210でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S211)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S212)を行う。特図1関係乱数取得処理(S212)では、特図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり図5(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85a(図3)のうち現在の特図1保留球数に応じた第1特図保留記憶部85aの記憶領域に格納する。
続いて第1始動入賞コマンド特定処理(S213)を行う。第1始動入賞コマンド特定処理(S213)では、ステップS212で格納した乱数値群に基づき、図13に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて第1始動入賞コマンド(入賞情報の一例)を特定する。具体的には、大当たり乱数が「65535」であり、図柄種別乱数が「199」であれば、図13の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第1始動口の箇所を参照して、第1始動入賞コマンドとして「E1H01H」というコマンドを特定する。特定された第1始動入賞コマンドには、抽選結果情報が含まれている。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS213で特定した第1始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットして(S214)、処理を終える。なお本形態では、特殊ハズレであることを示す第1始動入賞コマンドがサブ制御基板90に出力された場合には、遊技制御用マイコン81は、先読み演出として、時短状態に移行することを示唆する演出(例えば、時短状態に移行することを示唆する所定の画像を表示画面7aに表示する演出)を実行する。
[ゲート通過処理]図18に示すようにゲート通過処理(S202)ではまず、普通図柄の変動待機中か否かを判定する(S221)。普通図柄の変動待機中とは、普通図柄の変動表示の実行中でも補助遊技の実行中でもない状態である。普通図柄の変動待機中でなければ(S221でNO)、直ちに本処理を終えるが、普通図柄の変動待機中であれば(S221でYES)、普通図柄乱数取得処理(S222)を行う。普通図柄乱数取得処理(S222)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Hの値、図5(B))を取得し、その取得乱数値をRAM84の所定の記憶領域に格納する。
[普通動作処理]遊技制御用マイコン81は、センサ検出処理(S104)に次いで、図19に示す普通動作処理(S105)を行う。普通動作処理(S105)ではまず、電チュー22の作動中か否かを判定する(S301)。電チューの作動中でなければ(S301でNO)、続いて、普通図柄の停止表示中(普通図柄の停止時間の開始から終了まで)か否かを判定する(S302)。普通図柄の停止表示中でなければ(S302でNO)、続いて、普通図柄の変動表示中か否かを判定する(S303)。普通図柄の変動表示中でなければ(S303でNO)、続いて、上述のステップS222で取得した当たり判定前の普通図柄乱数の記憶があるか否かを判定する(S304)。普通図柄乱数の記憶がなければ(S304でNO)、本処理を終える。
ステップS304において普通図柄乱数の記憶があれば(S304でYES)、当たり判定処理(S305)を行う。当たり判定処理(S305)では、非時短状態であれば、非時短状態用の普通図柄当たり判定テーブル(図10(A)に示すテーブルの非時短状態の欄参照)に基づいて当たりか否か判定し、時短状態A用の普通図柄当たり判定テーブル(図10(A)に示すテーブルの時短状態Aの欄参照)に基づいて当たりか否か判定し、時短状態Bであれば、時短状態B用の普通図柄当たり判定テーブル(図10(A)に示すテーブルの時短状態Bの欄参照)に基づいて当たりか否か判定する。そして、当たり判定処理の結果に応じた普図停止図柄データをRAM84の所定の記憶領域にセットする図柄決定処理を行う(S306)。つまり図柄決定処理(S306)では、「ハズレ」であれば「普通ハズレ図柄」に応じたデータをセットし、「当たり」であれば「普通当たり図柄」に応じたデータをセットする。
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動時間決定処理(S307)を行う。普通図柄変動時間決定処理(S307)では、図10(B)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が60秒の普通図柄変動パターンを選択する。遊技状態が時短状態Aであれば、普通図柄の変動時間が50秒の普通図柄変動パターンを選択する。遊技状態が時短状態Bであれば、普通図柄の変動時間が0.5秒の普通図柄変動パターンを選択する。
その後、遊技制御用マイコン81は、ステップS307で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始する(S310)。なおこれに伴い、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
上述のステップS303にて普通図柄の変動表示中であれば(S303でYES)、続いて、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S311)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S311でYES)、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる(S312)。そして、サブ制御基板90に普通図柄の変動停止を知らせるための普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S313)、普通図柄の停止時間(本形態では500ms、図10(B)参照)をセットして(S314)本処理を終える。
また、上述のステップS302にて普通図柄の停止表示中であれば(S302でYES)、続いて、ステップS314でセットした普通図柄の停止時間が経過したか否か判定し(S315)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S315でYES)、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否かを判定し(S316)、普通当たり図柄のデータでなければ(つまり当たりでなければ(S316でNO))、本処理を終える。一方、普通当たり図柄のデータであれば(つまり当たりであれば(S316でYES))、電チュー22の開放パターンをセットする(S317)。詳細には、非時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして非時短状態用の開放パターン(図10(C)の電チュー開放TBL1参照)をセットする。時短状態A中であれば、電チュー22の開放パターンとして時短状態A用の開放パターン(図10(C)の電チュー開放TBL2参照)をセットする。時短状態B中であれば、電チュー22の開放パターンとして時短状態B用の開放パターン(図10(C)の電チュー開放TBL3参照)をセットする。そして、ステップS317でセットした開放パターンに従って、電チュー22を作動させる(S318)。
また、上述のステップS301にて電チュー22の作動中であれば(S301でYES)、続いて、電チュー22の作動時間が経過したか否かを判定し(S319)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S319でYES)、電チュー22の作動を終了させる(S320)。
[特別動作処理]遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S105)に次いで、図20に示す特別動作処理(S106)を行う。特別動作処理(S106)では、特別図柄表示器41および大入賞装置(大入賞装置31)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4」を割り当てている。そして、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S901でYES)、特別図柄待機処理(S902)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S901でNO、S903でYES)、特別図柄変動中処理(S904)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S901,S903で共にNO、S905でYES)、特別図柄確定処理(S906)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S901,S903,S905の全てがNO)、大当たり遊技としての特別電動役物処理(S908)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]図21に示すように、特別図柄待機処理(S902)ではまず、特図2保留球数が「0」であるか否かを判定する(S1001)。そして、特図2保留球数が「0」である場合(S1001でYES)、即ち、第2始動口21または第3始動口26への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、特図1保留球数が「0」であるか否かを判定する(S1007)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1007でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、既に画像表示装置7の表示画面7aを待機画面(客待ち用のデモ画面)としたか否かを判定し(S1013)、そうであれば(S1013でYES)処理を終え、そうでなければ(S1013でNO)、待機画面設定処理(S1014)を行う。待機画面設定処理(S1014)では、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをセットする。
ステップS1001において特図2保留球数が「0」でない場合(S1001でNO)、即ち、第2始動口21または第3始動口26への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図2大当たり判定処理(S1002)及び特図2変動パターン選択処理(S1003)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1004)。そして、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部85bにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1005)。このようにして、第2特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理(S1006)を実行する。特図2変動開始処理(S1006)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1006)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2大当たり判定処理(S1002)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図2変動パターン選択処理(S1003)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1001でYES且つS1007でNO)、即ち、第2始動口21または第3始動口26への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当たり判定処理(S1008)及び特図1変動パターン選択処理(S1009)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1010)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1011)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理(S1012)を実行する。特図1変動開始処理(S1012)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1012)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1大当たり判定処理(S1008)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S1009)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、取得した特図2関係乱数がない場合(S1001でYESの場合)に限って行われる。すなわち特図2の抽選は、特図1の抽選に優先して実行される。
[特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]特図2大当たり判定処理(S1002)と特図1大当たり判定処理(S1008)とは、処理の流れが同じであるため図22に基づいてまとめて説明する。図22に示すように、特図2大当たり判定処理(S1002)又は特図1大当たり判定処理(S1008)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Aの値)を読み出す(S1101)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1002)では、RAM84の第2特図保留記憶部85b(詳しくは第2特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特図1大当たり判定処理(S1008)では、RAM84の第1特図保留記憶部85a(詳しくは第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、確変フラグがONであるか否かを判定する(S1102)。確変フラグがONである場合(S1102でYES)には、ステップS1105へと進む。確変フラグがONでなければ(S1102でNO)、天井カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S1103)、天井カウンタの値をRAM84に設けられた出力バッファにセットし(S1104)、ステップS1105へと進む。ここでセットされた天井カウンタの値は、変動開始コマンドに含まれる。これにより、天井回数へ到達する図柄変動であることや、天井回数への到達までの残りの抽選回数等の情報が演出制御用マイコン91へと送信可能である。
次に、大当たり判定テーブル(図6(A))をセットし(S1105)、セットした大当たり判定テーブルに基づいて大当たりか否かを判定する(S1106)。大当たり判定(S1106)の結果が「大当たり」であれば、大当たりフラグをONするとともに(S1107)、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図6(B)に示す大当たり図柄種別判定テーブルに基づいて大当たり図柄種別(大当たりの種類)を判定する(S1108)。大当たり図柄種別を判定(S1108)した後は、大当たり図柄種別に応じた特図停止図柄データ(図6(B)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1109)処理を終える。
一方、大当たりでなければ(S1106でNO)、「ハズレ」であるので、図柄種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図6(C)に示すハズレ図柄種別判定テーブルに基づいてハズレ図柄種別(ハズレの種類)を判定する(S1111)。ハズレ図柄種別を判定(S1111)した後、ハズレ図柄の種別が特殊ハズレ(時短ハズレ)であるか否かを判定する(S1112)。特殊ハズレであれば(S1112でYES)、ステップS1113の処理を行った後、ハズレ図柄種別に応じた特図停止図柄データ(図6(C)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1114)処理を終える。
ステップS1113では、ハズレ図柄種別判定テーブル(図8)に基づいて遊技状態およびハズレ図柄の種別に応じた時短回数を取得するとともに、取得した時短回数を、RAM84に設けた所定の時短回数記憶領域にセットする。具体的には、例えば、非時短状態であり、ハズレ図柄の種別がハズレ図柄Dである場合には、非時短状態用のハズレ図柄種別判定テーブル(図8(A))を参照し、時短回数「100」をRAM84にセットする。また例えば、時短状態であり、ハズレ図柄の種別がハズレ図柄Dである場合には、時短状態用のハズレ図柄種別判定テーブル(図8(B))を参照し、時短回数「900」をRAM84にセットする。
[特図2変動パターン選択処理(特図1変動パターン選択処理)]特図2変動パターン選択処理(S1003)と特図1変動パターン選択処理(S1009)とは、処理の流れが同じであるため図23に基づいてまとめて説明する。図23に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1003)又は特図1変動パターン選択処理(S1009)ではまず、遊技状態が時短状態Aか否かを判定する(S1301)。
時短状態Aであれば(S1301でYES)、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1302)。ONであれば(S1302でYES)、時短状態A中大当たり用のテーブル(図12(A)に示すテーブルのうち大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて特図変動パターンを選択する(S1303)。図12(A)に示すように、特図変動パターンが決まれば変動時間も決まる。
なお、大当たりの場合については、特図変動パターンには変動演出が関連付けられており、特図変動パターンが決定されると、その特図変動パターンに応じた変動演出が実行される。具体的には例えば、特図変動パターンP21に基づく変動演出ではSPリーチが実行され、特図変動パターンP22に基づく変動演出ではノーマルリーチが実行される(図12(A)に示すテーブルの備考欄参照)。ここでSPリーチ(スーパーリーチ)とは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチであり、当選確度(大当たり当選である可能性の高さ)がノーマルリーチよりも高くなるようにテーブルの振分率が設定されている。本形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経て発展的に実行される。
またステップS1302において、大当たりフラグがONでなければ(S1302でNO)、時短状態A中ハズレ用のテーブル(図12(A)に示すテーブルのうちハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて特図変動パターンを選択する(S1304)。すなわち、ハズレ図柄に対応した特図変動パターンが選択される。なお、ハズレ図柄に係る特図変動パターンの選択においては、リーチの有無(リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RCの値)がリーチ成立乱数値か否か)についても参照される。
またステップS1301において、時短状態Aでないと判定した場合(S1301でNO)、時短状態Bか否かを判定する(S1305)。時短状態Bであれば(S1305でYES)、図12(B)に示す時短状態B用の特図変動パターン判定テーブルに従って、特図変動パターンを選択する(S1306~S1308)。時短状態Aでも時短状態Bでもない場合(S1301およびS1305でともにNO)、すなわち非時短状態である場合には、図11に示す非時短状態用の特図変動パターン判定テーブルに従って、特図変動パターンを選択する(S1309~S1311)。時短状態Bおよび非時短状態における特図変動パターンの選択では、参照する特図変動パターン判定テーブルを遊技状態に応じたテーブルにする事以外は時短状態Aと同様の流れで処理を行う。
上記のようにして特図変動パターンの選択を行った後は、選択した特図変動パターンをセットして(S1312)、本処理を終える。ステップS1312でセットした特図変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S902)におけるステップS1006又はS1012でセットされる変動開始コマンドに含められる。
[特別図柄変動中処理]図24に示すように、特別図柄変動中処理(S904)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1003又はS1009で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図11及び図12参照)が経過したか否かを判定する(S1501)。経過していなければ(S1501でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1501でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1502)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1503)。続いて、後述の特別図柄変動終了時遊技状態管理処理(S1504)を行った後、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データ(図6(B)、(C)参照)に応じた図柄(大当たり図柄、ハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1505)、この処理を終える。
[特別図柄変動終了時遊技状態管理処理]図25に示すように、特別図柄変動終了時遊技状態管理処理(S1504)ではまず、時短状態Bか否か判定し(S1511)、時短状態Bでなければ、ステップS1516に進むが、時短状態Bであれば、変動を停止する特別図柄が特図2に係るものであるか否かを判定する(S1512)。特図2の停止でなければ、ステップS1516に進むが、特図2の停止であれば、時短カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S1513)、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1514)。時短カウンタの値が「0」でなければ、ステップS1516に進むが、時短カウンタの値が「0」であれば(S1514でYES)、時短状態を終了させるべく時短フラグをOFFして(S1515)、ステップS1516に進む。
ここで、時短カウンタは、時短状態の開始時に、開始される時短状態の時短回数に応じた値にセットされ、時短状態中における特別図柄の変動表示に応じて減算されるカウンタである。上記のように、時短状態Bであれば、時短カウンタの値は、特図2に係る図柄変動に応じてのみ減算される。よって、本形態では、時短状態Bは、特図2の図柄変動に応じて終了させることが可能である。
ステップS1516では、遊技制御用マイコン81は、時短状態Aか否か判定し、時短状態Aでなければ、ステップS1520に進むが、時短状態Aであれば、時短カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S1517)、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1518)。時短カウンタの値が「0」でなければ、ステップS1520に進むが、時短カウンタの値が「0」であれば(S1518でYES)、時短状態を終了させるべく時短フラグをOFFして(S1519)、ステップS1520に進む。すなわち、時短状態Aについては、特図1の図柄変動に応じて終了させることも、特図2の図柄変動に応じて終了させることも可能である。
ステップS1520では、遊技制御用マイコン81は、天井カウンタが「0」か否か判定し、天井カウンタが「0」でなければ、ステップS1523に進むが、天井カウンタが「0」であれば、時短フラグをONするとともに(S1521)、時短カウンタに所定の時短回数(1200回)を時短カウンタにセットして(S1522)、ステップS1523に進む。すなわち、本形態では、大当たり遊技の実行契機となるものでない図柄変動(すなわち抽選結果)の回数(非特定回数)が所定の天井回数に到達したことに応じて、時短状態を設定可能である。
ステップS1523では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグ更新処理を行う。遊技状態フラグ更新処理では、遊技状態フラグの値を、現在の遊技状態に応じた値にセットする。図25中の表に示すように、遊技状態フラグの値は、非時短状態であれば「1」にセットされ、時短状態Aであれば「2」にセットされ、時短状態Bであれば「3」にセットされる。時短フラグがOFFであれば、非時短状態であるため、遊技状態フラグの値を「1」にセットする。また、天井カウンタが「0」であることに基づいて時短フラグをONしたのであれば、時短状態Bであるため、遊技状態フラグの値を「3」にセットする。なお、遊技状態フラグ更新処理(S1516)では、更新した遊技状態フラグの情報(すなわち現在の遊技状態の情報)を含む遊技状態指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする。このコマンドが出力されることにより、サブ制御基板90に現在の遊技状態の情報が通知される。そしてサブ制御基板90により、現在の遊技状態に応じた演出モードに制御等される。
この特別図柄変動終了時遊技状態管理処理(S1504)により、本形態では、特図変動の回数が時短回数の上限に至ったことに基づく時短状態から非時短状態への制御がなされる。この特図変動の回数が時短回数の上限に至ったことに基づく時短状態から非時短状態への制御は、時短状態における最後の特図変動にてなされる。すなわち、時短状態における最後の図柄変動では、特別図柄の変動が終了し、特別図柄が停止される際に、非時短状態へと移行している。また、本形態では、特別図柄変動終了時遊技状態管理処理(S1504)により、特図変動の回数が天井回数に到達したことに基づく時短状態Bへの制御がなされる。この天井回数への到達に基づく時短状態Bへの制御は、天井回数に到達する特図変動にてなされる。すなわち、天井回数に到達する図柄変動では、特別図柄の変動が終了し、特別図柄が停止される際に、時短状態Bへと移行している。また、天井回数への到達に基づく1200回の時短状態Bへの制御は、非時短状態(通常遊技状態)、時短状態A(微時短状態)、時短状態B(通常時短状態)のいずれの遊技状態からも可能である。
[特別図柄確定処理]図26に示すように、特別図柄確定処理(S906)ではまず、特別図柄の停止時間(図11及び図12参照)が経過したか否かを判定する(S1601)。経過していなければ(S1601でNO)、直ちにこの処理を終える。一方、停止時間が経過していれば(S1601でYES)、後述の特別図柄確定時遊技状態管理処理を行う(S1602)。
次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1603)。大当たりフラグがONであれば(S1603でYES)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S1604)。続いて、遊技制御用マイコン81は、遊技状態のリセットを行う(S1606)。具体的には、確変フラグがONであれば確変フラグをOFFにして、時短フラグがONであればOFFにする。つまり、大当たり遊技の実行中は、通常確率状態かつ非時短状態に制御される。
その後、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンド(図7参照)をセットして(S1607)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1608)。ステップS1608に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した大当たり図柄の種別に応じた開放パターン(詳しくは図7を参照)をセットする(S1609)。このときに、特別遊技中の大入賞口の開放回数をカウントする大入賞口開放カウンタの値を、当選した大当たり図柄の種別に応じた値にセットする。なお、開放パターンのセット(開放パターンに応じたデータのセット)は、ラウンド毎に行うようにしてもよい。
一方、ステップS1603において大当たりフラグがONでなければ(S1603でNO)、大当たり遊技を開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1619)、本処理を終える。
[特別図柄確定時遊技状態管理処理]図27に示すように、特別図柄確定時遊技状態管理処理(S1602)ではまず、時短フラグがOFFであるか否かを判定する(S1701)。時短フラグがOFFでなければ、ステップS1705に進むが、時短フラグがOFFであれば、続いて、ハズレ図柄の種別が特殊ハズレ(時短ハズレ)であるか否かを判定する(S1702)。特殊ハズレでなければ(S1702でNO)、ステップS1705に進むが、特殊ハズレであれば(S1702でYES)、時短フラグをONにする(S1703)。これにより、時短状態に制御するか否かの判定(時短判定)が行われる。すなわち、本形態では、非時短状態において特殊ハズレが停止表示されることに応じて、時短状態を設定する。また、特殊ハズレのハズレ図柄に応じた所定の時短回数を時短カウンタにセットし(S1704)、ステップS1705に進む。ここでセットされる時短回数は、特図2大当たり判定処理(S1002)または特図1大当たり判定処理(S1008)のステップS1113にてRAM84の時短回数記憶領域に記憶した時短回数である。この処理でセットされる時短状態およびその時短回数は、当該処理が行われる時点での遊技状態(時短状態、非時短状態)ではなく、特図2大当たり判定処理(S1002)または特図1大当たり判定処理(S1008)が行われる時点での遊技状態に対応したものとなる。
また、ステップS1703及びS1704が実行されることにより、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態は、所定の上限実行回数(時短回数)の特図変動が行われること、又は、次の大当たり遊技が実行されることのいずれかの終了条件の成立により終了する。このように本形態では、ハズレ時であっても時短状態に制御されることがある。なお本形態では、ハズレに基づいて時短状態に制御されるのは、非時短状態であるとき(ステップS1701でYESのとき)に限られている。
またステップS1705では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグ更新処理を行う。遊技状態フラグ更新処理(S1705)では、遊技状態フラグの値は、非時短状態であれば「1」にセットされ、時短状態Aであれば「2」にセットされ、時短状態Bであれば「3」にセットされる(図25中の表参照)。時短フラグがOFFであれば、非時短状態であるため、遊技状態フラグの値を「1」にセットする。また、特殊ハズレであることに基づいて時短フラグをONしたのであれば、その特殊ハズレに応じて設定される時短状態に応じた遊技状態フラグの値をセットする(図8参照)。具体的には、図柄変動の開始時に非時短状態であり、ハズレ図柄B、C、Dの停止表示に基づいて時短フラグをONしたのであれば、時短状態Aであるため、遊技状態フラグの値を「2」にセットする。図柄変動の開始時に時短状態であり、ハズレ図柄Aの停止表示に基づいて時短フラグをONしたのであれば、時短状態Bであるため、遊技状態フラグの値を「3」にセットする。図柄変動の開始時に時短状態であり、ハズレ図柄B、C、Dの停止表示に基づいて時短フラグをONしたのであれば、時短状態Aであるため、遊技状態フラグの値を「2」にセットする。なお、遊技状態フラグ更新処理(S1705)では、更新した遊技状態フラグの情報(すなわち現在の遊技状態の情報)を含む遊技状態指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする。このコマンドが出力されることにより、サブ制御基板90に現在の遊技状態の情報が通知される。そしてサブ制御基板90により、現在の遊技状態に応じた演出モードに制御等される。
本形態では、この特別図柄確定時遊技状態管理処理(S1602)において、特殊ハズレに基づく時短状態への制御が行われる。特殊ハズレに基づく時短状態は、時短フラグがOFFのときには設定される一方、時短フラグがONのときには設定されない。つまり、すでに時短状態であるときには、特殊ハズレに基づいて時短状態へと制御されることはないようになっている。ただし、本形態では、特別図柄確定時遊技状態管理処理(S1602)の前に、特別図柄変動終了時遊技状態管理処理(S1504)が実行可能な構成である。このため、時短状態にて開始される図柄変動のうち、最後の図柄変動(時短状態の上限実行回数に到達する図柄変動)においては、特別図柄確定時遊技状態管理処理(S1602)の前に、遊技状態が非時短状態(時短フラグがOFF)とされている。よって、時短状態における最後の図柄変動においては、非時短状態にて時短判定が行われることとなるため、特殊ハズレに基づいて時短状態へと制御されることがある。
[特別電動役物処理(大当たり遊技)]特別電動役物処理は、大当たり遊技の実行のための処理である。図28に示すように、特別電動役物処理(S908)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当たり終了フラグは、当選した大当たり遊技において大入賞装置31の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2001でNO)、大入賞口30の開放中か否か(すなわち大入賞装置31の開放中か否か)を判定する(S2002)。開放中でなければ(S2002でNO)、大入賞口30を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たりのオープニングの時間が経過して大入賞口30の開放を開始する時間に至ったか、又は、開放間のインターバルの時間が経過して次の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2003)。
ステップS2003の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2003の判定結果がYESであれば、セットされている開放パターンに従って大入賞口30を開放させる(S2004)。
ステップS2002において大入賞口30の開放中であれば(S2002でYES)、その単位開放遊技における大入賞口30への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では10個)に達しているか否かを判定する(S2005)。規定入賞個数に達していなければ(S2005でNO)、大入賞口30を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち大入賞口30を開放してから所定の開放時間(図7参照)が経過したか否か)を判定する(S2006)。そして、大入賞口30の開放時間が経過していなければ(S2006でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2005でYES)又は大入賞口30の開放時間が経過した場合(S2006でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、大入賞口30を閉鎖(閉塞)する(S2007)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S2008)、大入賞口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2009)。「0」でなければ(S2009でNO)、次の開放を開始するためにそのまま処理を終える。
一方「0」であれば(S2009でYES)、大当たり遊技を終了させるべく、大当たりのエンディングコマンド(図7参照)をセットするとともに(S2010)、大当たりのエンディングを開始する(S2011)。そして、大当たり終了フラグをセットして処理を終える(S2012)。
またステップS2001において大当たり終了フラグがONであれば(S2001でYES)、大当たり遊技における大入賞口30の開放が全て終了しているので、大当たりのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2013)、エンディング時間が経過していなければ(S2013でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2013でYES)、大当たり終了フラグおよび大当たりフラグをOFFし(S2014、S2015)、特別動作ステータスを「1」にセットする(S2016)。さらに、天井カウンタに天井回数に応じた値(900回)をセットし(S2017)、後述の遊技状態設定処理(S2018)を行う。すなわち、本形態では、大当たり遊技の実行に応じて、天井カウンタによりカウントされていた非特定回数のカウント値がリセットされる。また、RAMクリアフラグがONであれば(S2019でYES)、これをOFFして(S2020)、本処理を終える。よって、RAMクリアフラグにより、RAMクリアを伴う電源投入後に大当たり遊技が行われたか否かを把握することが可能である。
[遊技状態設定処理]図29に示すように、遊技状態設定処理(S2018)ではまず、今回の大当たり遊技の実行契機となった当たり図柄(大当たり図柄)が、確変大当たりに係る図柄(図7参照)であるか否かを判定する(S2101)。この判定結果がNOであればステップS2103に進むが、判定結果がYESであれば、確変フラグをONして(S2102)ステップS2103に進む。確変フラグがONされることにより、高確率状態に制御される。高確率状態は、次の大当たり遊技が実行されることにより終了する。ステップS2103では、時短フラグをONする(S2103)。続いて、当たり図柄の種別に応じた時短回数(図7参照)を時短カウンタにセットし(S2104)、ステップS2105に進む。ステップS2103及びS2104が実行されることにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が時短状態Bになる。時短状態Bは、所定の上限実行回数(時短回数)の特図変動が行われること、又は、次の大当たり遊技が実行されることのいずれかの終了条件の成立により終了する。本処理では、ステップS2103及びS2104が実行されることにより時短状態が設定される。なお、確変大当たりである場合、時短回数は「10000」に設定される。このため、確変大当たりである場合、実質的に次回の大当たり遊技が実行されるまで高確率状態および時短状態Bが継続する。一方、通常大当たりである場合、時短回数は「100」に設定される。このため、通常大当たりである場合、次回の大当たり遊技の実行、または、100回の特図変動が行われるまで時短状態Bが継続する。
ステップS2105では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態フラグ更新処理を行う。遊技状態フラグ更新処理(S2105)では、遊技状態フラグの値を、現在の遊技状態に応じた値にセットする。具体的には、この遊技状態フラグ更新処理(S2105)では、大当たり遊技後には時短状態Bであるため、遊技状態フラグの値を「3」にセットする(図25中の表参照)。なお、遊技状態フラグ更新処理(S2105)では、更新した遊技状態フラグの情報(すなわち現在の遊技状態の情報)を含む遊技状態指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする。このコマンドが出力されることにより、サブ制御基板90に現在の遊技状態の情報が通知される。そしてサブ制御基板90により、現在の遊技状態に応じた演出モードに制御される。
6.演出制御用マイコン91の動作
次に、図30~図33に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作の説明において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、バッファ等は、RAM94に設けられている。
[サブ制御メイン処理]演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1が電源投入されると、図30に示したサブ制御メイン処理のプログラムをROM93から読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた電源投入時処理を行う(S4001)。電源投入時処理では、例えば、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
次に、割り込みを禁止し(S4002)、乱数更新処理を実行する(S4003)。乱数更新処理(S4003)では、種々の演出に関する判定を行うための種々の演出判定用乱数カウンタの値を更新する。種々の演出についての演出判定用乱数カウンタの更新方法は、一例として、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数更新処理が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4004)。コマンド送信処理(S4004)では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、受信したコマンドに従って、表示画面7a(表示部)に画像を表示する(画像による種々の演出を実行する)。なお、サブ制御基板90は、画像制御基板100によって行われる種々の演出とともに、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力させたり(音声による種々の音演出を実行したり)、ランプ制御基板107を介して盤ランプ5や枠ランプ66を発光させたり(発光による種々の発光演出を実行したり)、盤可動体15を作動させたり(動作による種々の可動体演出を実行したり)する。このようにして、各種の演出(変動演出、保留演出、可動体演出、操作演出、先読み演出、その他の予告演出、特別遊技に伴うオープニング演出、開放遊技演出、エンディング演出、客待ち演出、演出モードの制御など)が実現される。
演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4005)。以降、ステップS4002~S4005をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4010)、1msタイマ割り込み処理(S4011)、および10msタイマ割り込み処理(S4012)の実行が可能となる。
受信割り込み処理(S4010)は、主制御基板80から送られた各種のコマンドが演出制御用マイコン91に入力される度に実行される。受信割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン91は主制御基板80の出力処理(S101)により送信されてきて受信した各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4011,S4012)に優先して実行される。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4011)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。1msタイマ割り込み処理(S4011)では、図31に示すように、入力処理(S4101)、発光データ出力処理(S4102)、可動体制御処理(S4103)、ウォッチドッグタイマ処理(S4104)を順次行う。
入力処理では、演出ボタン検出スイッチ63aやセレクトボタン検出スイッチ64aなどの遊技者が操作可能な操作部に対する操作を検出し、検出結果に応じてコマンドをセットしたり演出用データを作成したりする。発光データ出力処理では、入力処理や後述する演出データ作成処理等で作成された演出用データに基づいて、画像による演出等に合うタイミングなどで枠ランプ66、および盤ランプ5などのランプを発光させるべく、発光データ(ランプデータ)をランプ制御基板107に出力する。つまり、演出制御用マイコン91は、発光データに従って枠ランプ66、および盤ランプ5などを所定の発光態様で発光させる。可動体制御処理では、入力処理や後述する演出データ作成処理等で作成された演出用データに基づいて、所定のタイミングで盤可動体15などの可動体を動作させる可動体演出を行うべく、駆動データを出力する。つまり、演出制御用マイコン91は、駆動データに従って、盤可動体15などを所定の動作態様で動作させる可動体演出を行う。ウォッチドッグタイマ処理では、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行う。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4012)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。10msタイマ割り込み処理(S4012)では、図32に示すように、後述する受信コマンド解析処理(S4201)を行った後、演出タイマ更新処理(S4202)、音声制御処理(S4203)、演出用データ作成処理(S4204)を順次行う。
演出タイマ更新処理では、各演出に関する時間を計測するためのタイマを更新する。例えば、演出タイマ更新処理では、演出ボタン63やセレクトボタン64といった操作部の操作有効期間の開始タイミングや終了タイミングを計測する。音声制御処理では、入力処理や受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成と音声制御基板106への出力が行われる。演出用データ作成処理では、受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、演出用データの作成が行われる。
[受信コマンド解析処理]受信コマンド解析処理(S4201)ではまず、図33に示すように、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S4401)、受信していれば変動演出開始処理(S4402)を行う。
変動演出開始処理(S4402) では、変動開始コマンドを受信していると判定した場合、変動開始コマンド受信時処理として、そのコマンドが示す特図変動パターンに基づいて、特図変動演出の演出パターン(サブ変動パターン)を選択し、そのサブ変動パターンの情報をセットするとともに、そのサブ変動パターンの情報を含む変動演出開始コマンドを出力バッファにセットする。例えば、変動開始コマンドが示す特図変動パターンがSP変動(SP大当たり変動やSPハズレ変動)である場合、SPリーチを行うサブ変動パターンを選択し、そのサブ変動パターンに対応する変動演出開始コマンドを出力バッファにセットする。また、受信した変動開始コマンドに係る図柄変動が特殊ハズレに基づくものであるために時短状態へと制御される場合や、非特定回数が天井回数に到達したことに応じて時短状態へと制御される場合には、それを示唆する所定の通常時短突入演出を実行する情報を、変動演出開始コマンドに含ませる。これにより、特殊ハズレまたは天井回数への到達に応じて時短状態へと制御される場合には、これに応じた通常時短突入演出を実行可能である。さらに、受信した変動開始コマンドに係る図柄変動が特殊ハズレに基づくものであるために時短状態へと制御される場合に、その時短状態の時短回数等に応じた演出を行う場合には、その演出を実行する情報を、変動演出開始コマンドに含ませる。これにより、後述する通常時短接近演出を実行すること等も可能である。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S4403)、受信していれば変動演出終了処理(S4404)を行う。変動演出終了処理(S4404)では、変動停止コマンドを解析し、その解析結果に基づいて、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4405)、受信していればオープニング演出選択処理(S4406)を行う。オープニング演出選択処理(S4406)では、オープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドを演出用RAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4407)、受信していればエンディング演出選択処理(S4408)を行う。エンディング演出選択処理(S4408)では、エンディングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したエンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドを演出用RAM94の出力バッファにセットする。
続いて、その他の処理(S4411)として、上記のコマンド以外の受信コマンドに基づく処理(例えば、遊技状態の把握ために遊技状態指定コマンドに基づき現在の遊技状態を示す遊技状態ステータスの値を設定する処理等)を行って、受信コマンド解析処理を終える。
7.本形態における遊技の流れ
次に、本形態のパチンコ遊技機1における遊技の進行の流れについて、図34に基づいて説明する。パチンコ遊技機1は、RAMクリアスイッチ152の操作を伴う電源入力がなされることで、フラグ等が初期設定の状態で起動する。つまり、電源投入に応じてRAMクリアがなされた特定電源条件が成立した状態で起動した場合においては、遊技状態は非時短状態(通常遊技状態)である。さらに、確率変動機能についても作動しておらず、通常確率状態である。この特定電源条件が成立した状態で起動された場合において、パチンコ遊技機1では、まず、第3始動口26に遊技球を入賞させるべく、右打ちにて遊技を進行することが好ましい。そして、第3始動口26に遊技球が入賞した場合、特図2の抽選が行われ、これに基づいて大当たり当選することがある。
非時短状態における特図2の抽選に基づく大当たりには、確認大当たりと通常大当たりとがある。確変大当たりに当選した場合、10Rの大当たり遊技が行われた後、高確率状態かつ時短状態B(通常時短状態、次回まで)へと制御される。この状態は、その次の大当たり遊技が実行されるまで継続される。一方、通常大当たりに当選した場合、10Rの大当たり遊技が行われた後、通常確率状態かつ時短状態B(通常時短状態、時短回数100回)へと制御される。この状態は、その次の大当たり遊技が実行されるか、抽選結果がハズレである図柄変動の回数(非特定回数)が時短回数だけ連続するまで継続される。
一方、第3始動口26への入球に基づく特図2の抽選結果は、大当たり当選よりもハズレである可能性の方が高い。また、第3始動口26への入球に基づく特図2の抽選結果は、特殊ハズレ(時短ハズレ)であることがある。そして、その特殊ハズレの図柄がハズレ図柄Bであれば時短回数が500回の時短状態A(微時短状態)へと制御され、ハズレ図柄Cであれば時短回数が300回の時短状態A(微時短状態)へと制御され、ハズレ図柄Dであれば時短回数が100回の時短状態A(微時短状態)へと制御される。すなわち、特殊ハズレの図柄に応じて、時短回数が異なる時短状態A(微時短状態)へと制御される。
時短状態A(微時短状態)では、第2始動口21は入球困難状態である。このため、第1始動口20または第3始動口26への入球を狙うこととなる。ここで、第1始動口20は第3始動口26よりも遊技球が入球しやすい始動口である。よって、時短状態A(微時短状態)では左打ちにて遊技を進行することが好ましい。左打ちにて遊技を進行し、第1始動口20に遊技球が入賞した場合、特図1の抽選が行われ、これに基づいて大当たり当選することがある。時短状態A(微時短状態)における特図1の抽選においても、確認大当たりまたは通常大当たりに当選可能である。
一方、第1始動口20への入球に基づく特図1の抽選結果は、大当たり当選よりもハズレである可能性の方が高い。また、時短状態A(微時短状態)における第1始動口20への入球に基づく特図1の抽選結果は、特殊ハズレであることがある。ただし、時短状態A(微時短状態)において、時短残り回数が2回以上であるときには、特殊ハズレであっても、これに基づいて遊技状態が時短状態へと制御されることはなく、時短状態A(微時短状態)が維持されたまま時短残り回数のカウントが継続される。しかし、時短残り回数が1回であるとき、すなわち、時短状態A(微時短状態)における最後の1回の図柄変動での抽選結果が特殊ハズレである場合には、その後の遊技状態は、時短回数が900回の時短状態B(通常時短状態)へと制御される。
時短状態B(通常時短状態)では、第2始動口21が頻繁に入球可能状態をとることが可能であるため、左打ちにて遊技を進行することが好ましい。そして、左打ちにて遊技を進行し、第2始動口21に遊技球が入賞した場合、特図2の抽選が行われ、これに基づいて大当たり当選することがある。時短状態B(通常時短状態)における特図2の抽選においても、確認大当たりまたは通常大当たりに当選可能である。
一方、第2始動口21への入球に基づく特図2の抽選結果は、大当たり当選よりもハズレである可能性の方が高い。また、時短状態B(通常時短状態)における特図2の抽選結果は、特殊ハズレであることがある。ただし、時短状態B(通常時短状態)において、時短残り回数が2回以上であるときには、特殊ハズレであっても、これに基づいて遊技状態が時短状態へと制御されることはない。そして、時短回数が900回の時短状態B(通常時短状態)にて大当たりに当選しない場合、時短状態B(通常時短状態)が継続したまま、非特定回数が天井回数に到達することとなる。すなわち、天井回数に到達したことに応じて、時短回数が1200回の時短状態B(通常時短状態)へと制御される。これにより、時短状態B(通常時短状態)を継続させつつ、大当たりへの当選を狙うことが可能である。
そして、パチンコ遊技機1では、確変大当たりであった場合には、その後、次回の大当たりまで高確率状態かつ時短状態B(通常時短状態)が継続される。一方、通常大当たりであった場合には、通常確率状態かつ時短回数100回の時短状態B(通常時短状態)へと制御される。このように、特図2の抽選において、大当たりに当選し続ける限り、時短状態B(通常時短状態)にて手持ちの遊技球を大きく減らすことなく、特図2の抽選を主とした遊技者に有利な状態が継続する。
通常大当たり後の時短状態B(通常時短状態)にて大当たりに当選せず、最後の1回の図柄変動での抽選結果が特殊ハズレである場合には、その後の遊技状態は、時短回数が900回の時短状態A(微時短状態)へと制御される。このため、再度、左打ちにて遊技を進行し、特図1の抽選に基づく大当たり当選を狙うこととなる。
通常大当たり後の時短状態B(通常時短状態)の時短回数(100回)と、その時短状態B(通常時短状態)の最後の1回の図柄変動での抽選結果が特殊ハズレであることに応じて設定される時短状態A(微時短状態)の時短回数(900回)との合計は、天井回数(900回)以上の回数である。すなわち、一度、大当たり遊技が実行された後の時短状態A(微時短状態)では、非特定回数が天井回数に到達したことに応じて、時短回数が1200回の時短状態B(通常時短状態)へと制御される。
なお、特定電源条件が成立した状態で起動された場合において、第3始動口26に遊技球を入賞させる右打ちではなく、左打ちにて遊技を進行することも可能である。ただし、第3始動口26に遊技球を入賞させず、左打ちにて第1始動口20への入賞させた場合、特図1の抽選が行われる。この特定電源条件が成立した状態で起動された際に、第3始動口26へ入賞させず、第1始動口20への入賞に係る特図1の抽選でハズレが継続した場合、天井回数に到達するまで時短状態B(通常時短状態)へと制御されることはない。すなわち、特定電源条件が成立した状態で起動された場合には、第3始動口26へ入賞させ、その抽選結果が特殊ハズレであることに応じて制御される時短状態A(微時短状態)を経由することで、第3始動口26へ入賞させなかった場合よりも、時短状態B(通常時短状態)に早期に移行させることが可能である。
ここで、本形態のパチンコ遊技機1では、天井回数の設定(天井カウンタのセット)が、電源投入に応じて特定電源条件が成立(RAMクリア)した場合と、大当たり遊技が実行された場合とに行われる。また、電源投入に応じて特定電源条件が成立した場合、第3始動口26の入賞を避けて遊技を進行することも、第3始動口26へと入賞させて特図2の抽選を受けて遊技を進行することも可能である。これらケースの違いについて、図35により説明する。図35は、天井回数が設定された後、大当たりではない抽選結果が連続することで天井回数に到達する場合を示している。
図35(a)は、大当たり遊技後の図柄変動の回数が天井回数に到達する場合のタイムチャートである。前述したように、パチンコ遊技機1では、大当たり遊技に応じて、天井回数は900回に設定される。また、通常大当たり後の通常時短状態の時短回数は100回である。この100回の通常時短状態では、入球可能状態の第2始動口21への入球を狙い、特図2の抽選を受けることとなる。100回の通常時短状態にて大当たりに当選しなかった場合、最後の1回の抽選結果が特殊ハズレとなることがある。そして、この特殊ハズレに基づいて、時短回数900回の微時短状態へと制御される。微時短状態では、第2始動口21が入球困難状態であるため、第3始動口26よりも入球しやすい第1始動口20にて特図1の抽選を受けることとなる。また、微時短状態では、時短残り回数が2回以上であると、抽選結果が特殊ハズレであることに応じて通常時短状態へと制御されることはない。よって、微時短状態における特図1の抽選で大当たりに当選しなかった場合、非特定回数が天井回数に到達する。すなわち、大当たり遊技後の通常確率状態における非特定回数が天井回数に到達する。そして、大当たり遊技後の通常確率状態における非特定回数が天井回数に到達したことに応じて、1200回の通常時短状態へと制御される。
このように、パチンコ遊技機1では、大当たり遊技後の通常確率状態における通常時短状態の時短回数と、その通常時短状態の最後の1回の抽選結果が特殊ハズレであることに応じて制御される微時短状態の時短回数との合計が、天井回数以上とされている。このため、大当たり遊技後には、大当たりでない抽選結果に応じて通常時短状態に制御されるまでには、図35(a)に示すように、天井回数である900回の抽選を受ける必要がある。
図35(b)は、RAMクリアを伴う電源投入後、特図2の抽選なしの状態で、図柄変動の回数が天井回数に到達する場合のタイムチャートである。前述したように、パチンコ遊技機1では、RAMクリアを伴う電源投入に応じて、天井回数は900回に設定される。RAMクリアを伴う電源投入後は非時短状態である。この状態では、第1始動口20へ入賞させて特図1の抽選を受けたとしても、特殊ハズレであることに応じて時短状態へと制御されることはない。このため、第3始動口26へと入賞させず、特図2の抽選を回避し続けた場合、大当たりでない特図1の抽選に係る非特定回数が天井回数に到達する。そして、RAMクリアを伴う電源投入後の通常確率状態における非特定回数が天井回数に到達したことに応じて、1200回の通常時短状態へと制御される。
このように、パチンコ遊技機1では、RAMクリアを伴う電源投入後の非時短状態において、特図2の抽選がない場合、大当たりでない抽選結果に応じて通常時短状態に制御されるまでには、図35(b)に示すように、天井回数である900回の抽選を受ける必要がある。
図35(c)は、RAMクリアを伴う電源投入後、特図2の抽選ありの状態で、図柄変動の回数が天井回数に到達する場合のタイムチャートである。図35(c)に示すように、RAMクリアを伴う電源投入後にまず最初に第3始動口26へと入賞させ、特図2の抽選を受けた場合、その抽選結果が特殊ハズレであることがある。このため、その特殊ハズレに応じて、非時短状態から微時短状態へと制御される。微時短状態の時短回数は、特殊ハズレに係るハズレ図柄に応じて、500回、300回、100回に設定される。この微時短状態の時短回数は、天井回数よりも少ない回数である。
微時短状態では、第2始動口21は入球困難状態であるため、第3始動口26よりも入球しやすい第1始動口20へと入賞させることで、特図1の抽選を受けることとなる。また、微時短状態では、時短残り回数が2回以上であると、抽選結果が特殊ハズレであることに応じて通常時短状態へと制御されることはない。しかし、微時短状態における最後の1回の抽選結果が特殊ハズレである場合、これに応じて時短回数が900回の通常時短状態へと制御される。ここで設定される通常時短状態の時短回数である900回は、その設定時の天井回数までの残り回数(天井回数と、天井回数設定後の非特定回数との差)よりも多い回数である。このため、天井回数に到達するまで、時短回数900回の通常時短状態にて遊技を進行可能である。すなわち、パチンコ遊技機1では、RAMクリアを伴う電源投入後の非時短状態において、特図2の抽選があった場合、図35(c)に示すように、天井回数よりも少ない抽選回数で、大当たりでない抽選結果に応じて通常時短状態に制御可能である。
具体的には、最初の第3始動口26への入球に基づく抽選結果に応じて時短回数100回の微時短状態へ制御された場合、その後、天井回数(900回)よりも少ない101回目の抽選結果が特殊ハズレであることに応じて時短回数900回の通常時短状態へと制御される。また、最初の第3始動口26への入球に基づく抽選結果に応じて時短回数300回の微時短状態へ制御された場合、その後、天井回数よりも少ない301回目の抽選結果が特殊ハズレであることに応じて時短回数900回の通常時短状態へと制御される。また、最初の第3始動口26への入球に基づく抽選結果に応じて時短回数500回の微時短状態へ制御された場合、その後、天井回数よりも少ない501回目の抽選結果が特殊ハズレであることに応じて時短回数900回の通常時短状態へと制御される。
このように、パチンコ遊技機1は、RAMクリアを伴う電源投入後、特図2の抽選があった場合、RAMクリアを伴う電源投入からの抽選回数が天井回数に到達するまでの間に、通常時短状態へと制御可能である。すなわち、本パチンコ遊技機1には、RAMクリアを伴う電源投入の後、第3始動口26への入球があったときには、天井回数への到達よりも早期に通常時短状態へと制御されるという新しいゲーム性を有している。よって、パチンコ遊技機1の遊技者は、RAMクリアを伴う電源投入後に、大きな期待感を抱きつつ遊技を進行することが可能である。具体的には、遊技者は、パチンコ遊技機1が設置された遊技場にて、開店直後から大きな期待を持ってパチンコ遊技機1での遊技を行うことができる。
また、パチンコ遊技機1は、RAMクリアを伴う電源投入後、第3始動口26への入球があったときには、第3始動口26への入球がなかったときよりも少ない抽選回数で、通常時短状態へと制御可能である。これにより、パチンコ遊技機1は、第3始動口26を狙って遊技球を打ち出すことで、天井回数への到達よりも早期に通常時短状態に到達できるという新しいゲーム性を有している。
さらに、パチンコ遊技機1では、RAMクリアを伴う電源投入後、第3始動口26への入球があったときには、大当たり遊技の後よりも少ない抽選回数での抽選に応じて、通常時短状態へと制御可能である。すなわち、RAMクリアを伴う電源投入後、第3始動口26への入球があったときには、天井回数への到達までに900回の抽選回数を必要とする大当たり遊技後よりも少ない抽選回数で、通常時短状態へと制御可能である。よって、RAMクリアを伴う電源投入後には、大当たり遊技が行われた後よりも、早期に通常時短状態に到達できるという新しいゲーム性を有している。よって、遊技者は、開店直後において、より大きな期待を持ってパチンコ遊技機1での遊技を行うことができる。
8.本形態における演出例
8-1.演出モード
次に、本形態のパチンコ遊技機1における演出例について、図36~図39に基づいて説明する。まず、演出モードについて説明する。演出モードとは、画像表示装置7、スピーカ67、盤ランプ5、及び枠ランプ66等を用いた演出の態様であり、演出モードが異なると、例えば画像表示装置7に表示されるキャラクタやアイテム、背景画像等が異なり、演出図柄8L,8C,8Rを用いた変動演出も演出モードに応じた態様で実行される。
本形態の演出モードには、図36(A)、(B)に示す通常の昼の背景画像が表示される昼背景モード、図36(C)に示す夜の背景画像が表示される夜背景モードが含まれている。
昼背景モード(図36(A)、(B))は、第2始動口21が入球困難状態であるとき、すなわち、非時短状態(通常遊技状態)、または、微時短状態(時短状態A)である場合に設定される演出モードである。つまり、昼背景モードは、第1始動口20または第3始動口26を狙って遊技が進行される状態において設定される演出モードである。
図36(A)には、非時短状態にて表示画面7aに表示される画像の一例を示している。前述したように、パチンコ遊技機1では、非時短状態において、右打ちにより第3始動口26を狙って遊技を進行することが有利である。よって、演出制御用マイコン91は、第3始動口26を狙うべく、右打ちにて遊技を行うべき旨を報知する右打ち報知画像GAを表示画面7aの右上部に表示することが可能である。なお、表示器類40に右打ちまたは左打ちを指示可能なランプ等を設ける場合、そのランプについても、各遊技状態にて有利に遊技を進行可能な表示を行うことが好ましい。具体的には、表示器類40に右打ちを指示する旨の右打ちランプがある場合、遊技制御用マイコン81は、非時短状態にて右打ちランプを点灯させることが好ましい。
図36(B)には、微時短状態にて表示画面7aに表示される画像の一例を示している。非時短状態では、左打ちにより第1始動口20を狙って遊技を進行することが有利である。よって、右打ち報知画像GAは表示されていない。一方、本形態のパチンコ遊技機1において、微時短状態では上限実行回数(時短回数)が設定される。よって、微時短状態では、微時短状態の終了時期を示唆するため、演出制御用マイコン91は、時短回数の残り回数を示唆可能な残回数表示GBを表示画面7aの右下部に表示することがある。なお、時短回数の残り回数を示唆可能な表示として、微時短状態中においてすでに実行された図柄変動の回数を表示することとしてもよい。
夜背景モード(図36(C))は、通常時短状態(時短状態B)である場合に設定される演出モードである。つまり、通常時短状態であって特図2の抽選を主として遊技が進行される状態において設定される演出モードである。図36(C)には、通常時短状態にて表示画面7aに表示される画像の一例を示している。通常時短状態では、第2始動口21が入球可能状態であるため、左打ちにて遊技を進行することが有利である。よって、右打ち報知画像GAは表示されていない。一方、本形態のパチンコ遊技機1では、通常時短状態では上限実行回数(時短回数)が設定される。よって、通常時短状態では、通常時短状態の終了時期を示唆するため、演出制御用マイコン91は、時短回数の残り回数を示す残回数表示GBを表示画面7aの右下部に表示することがある。なお、時短回数の残り回数を示唆可能な表示として、通常時短状態中においてすでに実行された図柄変動の回数を表示することとしてもよい。
8-2.変動演出
次に、変動演出の一例について説明する。パチンコ遊技機1は、特別図柄の変動表示が開始されると、特別図柄の変動表示に係る変動パターンおよび特別図柄抽選の結果(大当たり判定の結果、図柄種別判定の結果、リーチ判定の結果、および、変動パターン判定の結果)などに基づいて、変動演出を実行する。変動演出では、表示画面7aにおいて、所定の背景画像に重畳的に、演出図柄8L,8C,8Rの変動表示が行われる。演出図柄8L,8C,8Rの変動表示では、演出図柄8L,8C,8Rが変動した後に停止する。すなわち、特別図柄の変動時間にわたって、演出図柄8L,8C,8Rの変動表示が行われた後に、当該変動が停止して、演出図柄8L,8C,8Rの停止表示が行われる。そして、演出図柄8L,8C,8Rの停止表示によって特別図柄抽選の結果が報知される。
8-2-1.演出図柄
画像表示装置7の表示画面7aの中央付近では、図36(A)等に示すように、変動演出にて、演出図柄8L,8C,8Rの変動表示が行われ、その後、所定の態様で停止表示される。また、表示画面7aの上端部の左端の一区画では、図36(A)等に示すように、特別図柄の変動表示が行われているときに小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示が行われ、その後、所定の態様で停止表示される。なお、演出図柄8L,8C,8Rは、変動演出中に非表示となることがあるのに対して、小図柄KZ1,KZ2,KZ3は非表示となることがない。この点において、小図柄KZ1,KZ2,KZ3は演出図柄8L,8C,8Rの役割を補う図柄として機能する。なお、演出図柄8L,8C,8R、小図柄KZ1,KZ2,KZ3を表示する各表示領域は、適宜に変更可能である。
8-2-2.通常変動
パチンコ遊技機1は、変動演出において、先ず通常変動を行うことが可能である。通常変動は、特別図柄の変動表示が開始されたことを示唆する演出として機能する。特別図柄の変動表示が開始されると、例えば、表示画面7aにおいて、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されていると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3が停止表示されており、特別図柄の変動表示が行われておらず、特別図柄の変動表示を待機している状態から、その開始に伴って演出図柄8L,8C,8Rの変動表示が開始されると共に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示が開始される。そして、この特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「通常ハズレ変動」(特図1の抽選結果がハズレ図柄Aでリーチ無しの場合の変動)の場合には、ハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で演出図柄8L,8C,8Rが停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。
一方、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「Nハズレ変動」(特図1の抽選結果がハズレ図柄Aでリーチ有りの場合でさらに、ノーマルリーチによってハズレが示される変動)などのリーチ有りの変動パターンの場合には、左演出図柄8Lと右演出図柄8Rとが同じ停止態様で仮停止して、リーチが成立する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示は継続して行われ、変動パターンに応じたリーチ演出が行われる。なお、演出図柄8L,8C,8Rの停止順序や停止態様は、適宜に変更することが可能である。
8-2-3.Nリーチ(ノーマルリーチ)
パチンコ遊技機1は、通常変動においてリーチが成立するとNリーチを行うことが可能である。Nリーチは、特別図柄抽選の結果が「大当たり」であった可能性があることを示唆する演出であり、遊技者に対して大当たり確度を示唆することが可能な演出として機能する。
Nリーチでは、リーチが成立した状態が所定時間(例えば、10秒)維持され、その後、中演出図柄8Cの変動速度が徐々に減速していく。そして、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「Nハズレ変動」の場合には、ハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で演出図柄8L,8C,8Rが停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。
一方、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「N大当たり変動」(ノーマルリーチによって大当たり当選が示される大当たり変動)の場合には、大当たりを示唆する停止態様(所謂ゾロ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も大当たりを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。なお、Nリーチの演出内容は、中演出図柄8Cが徐々に減速することに限られず、適宜に変更または追加することが可能である。
また、ハズレを示唆する演出図柄8L,8C,8Rの停止態様に関して、リーチが成立しない場合のバラケ目を「非リーチバラケ目」や「非リーチハズレ目」と称し、リーチが成立する場合のバラケ目を「リーチバラケ目」や「リーチハズレ目」と称する。非リーチバラケ目を構成する各演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせをどのようにするか(例えば「2・3・1」や「5・8・6」等)、および、リーチバラケ目を構成する各演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせをどのようにするか(例えば「2・1・2」や「5・4・5」等)は、演出制御用マイコン91によって選択される。また、大当たりを示唆する停止態様(ゾロ目)を構成する各演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせをどのようにするか(例えば「2・2・2」や「7・7・7」等)は、当選した大当たり図柄の種別に基づいて、演出制御用マイコン91によって選択される。
8-2-4.SPリーチ
パチンコ遊技機1は、特図1に係る変動演出において、Nリーチの後にSPリーチを行うことが可能である。SPリーチは、特別図柄抽選の結果が「大当たり」であった可能性が、Nリーチよりも高いことを示唆する演出であり、遊技者に対して大当たり確度を示唆することが可能な演出として機能する。
SPリーチでは、Nリーチの後に、例えば、表示画面7aにSPリーチ専用の背景画像が表示され、表示画面7aの中央にSPリーチが開始されたことを表す画像が表示される。また、SPリーチ専用演出が行われる。本形態では、SPリーチ専用演出として、パチンコ遊技機1における主人公キャラクタの所定のストーリーが進行する演出が実行される。そして、SPリーチ専用演出の最終局面を迎えると、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「SP大当たり変動」(SPリーチによって大当たり当選が示される大当たり変動)の場合には、表示画面7aに、大当たりを示唆するハッピーエンド演出が行われるとともに、演出図柄8L,8C,8Rが大当たりを示唆する停止態様(所謂ゾロ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も大当たりを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。
一方、特別図柄の変動表示の変動パターンが、例えば「SPハズレ変動」(SPリーチによってハズレが示されるリーチ有りハズレの変動)の場合には、ハズレを示唆するバッドエンド演出が行われるとともに、演出図柄8L,8C,8Rがハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。
8-2-5.通常時短突入演出
次に、通常時短突入演出について説明する。通常時短突入演出は、抽選結果が大当たりでない抽選に応じて、非時短状態または微時短状態から、通常時短状態へと制御される場合に行われる演出である。ここでは、特殊ハズレに応じて通常時短状態へと制御される図柄変動にておいて実行される通常時短突入演出の例について説明する。ただし、天井回数への到達に応じて通常時短状態へと制御される場合についても、同様に行うことが可能である。なお、通常時短状態にて、新たに通常時短状態を設定する場合には、通常時短突入演出を行わないこととしてもよい。
演出制御用マイコン91は、特殊ハズレに応じて通常時短状態へと制御される場合に、通常時短突入演出として、シャッター演出を実行可能である。シャッター演出は、例えば、リーチ成立(図37(A))後、Nリーチの実行中(図37(B))に開始される。シャッター演出の開始前においては通常時短状態でないため、背景画像は昼背景である。シャッター演出が開始されると、図37(C)に示すように、表示画面7aの外側から内側に向けてシャッター画像GSが閉塞する動きをする。表示画面7aのうち、シャッター画像GSが表示された領域では、演出図柄8L,8C,8Rおよび背景画像は、シャッター画像GSが表示される前よりも視認困難となる。本形態では、シャッター画像GSが表示された領域では、演出図柄8L,8C,8Rおよび背景画像はともに、視認不能とされる。本形態では、このようなシャッター画像GSは、背景画像や演出図柄8L,8C,8Rよりも前面側のレイヤーで表示される。
図37(D)には、シャッター画像GSが完全に閉塞し、表示画面7aの全面を覆った状態を示している。また、図37(D)には、シャッター画像GSよりも後方側のレイヤーで表示されている演出図柄8L,8C,8Rを二点鎖線により示している。ただし、演出図柄8L,8C,8Rは、実際には、シャッター画像GSにより隠れて遊技者が視認できない状態である。図37(D)に示すように、シャッター画像GSが完全に閉塞したときにおいて、演出図柄8L,8C,8RはNリーチの状態である。つまり、本形態のシャッター演出は、演出図柄8L,8C,8Rの変動中のタイミングにて開始され、さらに、変動中のタイミングにてシャッター画像GSが完全に閉塞している。ただし、シャッター演出中においても、小図柄KZ1,KZ2,KZ3については表示されている。つまり、本形態においては、小図柄KZ1,KZ2,KZ3は、シャッター画像GSよりも前面側のレイヤーにて表示されている。
図37(E)は、演出図柄8L,8C,8Rが停止表示したときの状態を示している。演出図柄8L,8C,8Rの停止表示に応じて、小図柄KZ1,KZ2,KZ3についても停止表示されている。よって、演出図柄8L,8C,8Rが視認できないシャッター演出中においても、小図柄KZ1,KZ2,KZ3により、図柄変動の変動表示および停止表示を遊技者に示すことが可能である。また、本形態では、特図1の抽選結果がハズレ図柄Bである場合、演出図柄8L,8C,8Rおよび小図柄KZ1,KZ2,KZ3がともに、「1、3、5」により停止表示される。よって、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止態様により、特図1の抽選結果がハズレ図柄Bであることを示唆することが可能である。なお、シャッター演出は、次の図柄変動が開始されない場合には、図37(E)の状態で継続される。また、シャッター演出は、例えば、シャッター画像GSを演出図柄8L,8C,8Rや小図柄KZ1,KZ2,KZ3等と同じレイヤーで表示する(すなわち、シャッター画像GSを演出図柄8L,8C,8Rや小図柄KZ1,KZ2,KZ3と同じレイヤーにて1つの画像として表示する)こと等により行うことも可能である。
次に、図38により、シャッター演出が終了する場合について説明する。ハズレ図柄の停止表示に応じて通常時短状態へと制御される図柄変動の停止表示が行われた(図38(A))後、次の図柄変動が開始されるときには、図38(B)から図38(C)にかけて示すように、表示画面7aの内側から外側に向けてシャッター画像GSが開放する動きをする。すなわち、通常時短状態へと制御された後の最初の図柄変動が開始されることで、シャッター画像GSの開放動作が開始される。そして、シャッター画像GSが完全に開放されることで、シャッター演出が終了する。また、通常時短状態での図柄変動が開始されることで、背景画像は昼背景から夜背景へと、演出図柄8L,8C,8Rは通常態様から特殊態様(夜背景専用の態様)へとそれぞれ切り替わっている。このため、開放されるシャッター画像GSの後方側には、特殊態様の演出図柄8L,8C,8Rが、通常時短状態用の夜背景画像とともに出現する。また、残回数表示GBについても表示されている。さらに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3についても、特殊態様にて表示されている。これにより、通常時短状態での図柄変動が開始されたことを遊技者に適切に示すことが可能である。シャッター演出の終了後、演出図柄8L,8C,8Rおよび小図柄KZ1,KZ2,KZ3が停止表示される(図38(D))。つまり、シャッター演出は、通常時短状態へと制御された後の最初の図柄変動に係る演出図柄8L,8C,8Rおよび小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示中に、シャッター画像GSが完全に開放されることで終了する。
本形態では、このように、演出図柄8L,8C,8Rが通常態様から特殊態様へと切り替わる瞬間が、シャッター演出により、遊技者が視認困難な状態とされている。よって、演出図柄8L,8C,8Rの通常態様から特殊態様への切り替わりが、演出図柄8L,8C,8Rの変動であるかのように見えてしまうことを抑制可能である。具体的には、例えば、ハズレ図柄の停止表示に応じて通常時短状態へと制御される図柄変動と、通常時短状態へと制御された後の最初の図柄変動との境目が分かりにくくなってしまうことを抑制可能である。
また本形態では、演出モードを、通常時短状態へと制御されたタイミングではなく、通常時短状態へと制御された後の最初の図柄変動の開始に応じて、昼背景モードから夜背景モードへと制御している。例えば、ハズレ図柄の停止表示に応じて通常時短状態へと制御される図柄変動にて、通常時短状態へと制御されたタイミングで演出モードを切り替えた場合には、演出図柄8L,8C,8Rの通常態様から特殊態様への切り替わりが、演出図柄8L,8C,8Rの変動であるかのように見えてしまう可能性がある。これに対し、本形態では、通常時短状態へと制御された後の最初の図柄変動の開始に応じて演出モードを切り替えているため、演出図柄8L,8C,8Rの通常態様から特殊態様へと切り替わりが、図柄変動の開始時に行われる。このため、シャッター演出が行われなかった場合においても、演出図柄8L,8C,8Rの通常態様から特殊態様へと切り替わりが、その変動であるかのように見えてしまうことを抑制可能である。よって、シャッター演出が行われなかった場合においても、ハズレ図柄の停止表示に応じて通常時短状態へと制御される図柄変動と、通常時短状態へと制御された後の最初の図柄変動との境目が分かりにくくなってしまうことを抑制可能である。
8-2-6.通常時短接近演出
次に、通常時短接近演出について説明する。通常時短接近演出は、特殊ハズレに応じて微時短状態へと制御される際に、その微時短状態の時短回数が、天井回数までの残り回数よりも少ない場合に行われる演出である。本形態のパチンコ遊技機1において、通常時短接近演出は、RAMクリアを伴う電源投入後、第3始動口26への入球に基づいて開始される特殊ハズレに係る変動演出にて行われることがある演出である。そして、通常時短接近演出により、天井回数に到達する前に、通常時短状態へと制御され得ることを示唆可能である。
本形態では、RAMクリアを伴う電源投入後、第3始動口26への入球に基づいて、時短回数が500回の微時短状態、時短回数が300回の微時短状態、時短回数が100回の微時短状態のいずれかに制御可能である。よって、通常時短接近演出では、その後に設定され得る微時短状態の時短回数がいずれであるかの示唆がなされる。
具体的には、通常時短接近演出では、図39に示すように、時短回数500回を示唆可能な第1時短回数示唆表示GT1、時短回数300回を示唆可能な第2時短回数示唆表示GT2、時短回数100回を示唆可能な第3時短回数示唆表示GT3を表示する。そして、第1時短回数示唆表示GT1、第2時短回数示唆表示GT2、第3時短回数示唆表示GT3のうちのいずれが選択されたかを示すことで、微時短状態の時短回数を示唆する。これにより、通常時短接近演出では、天井回数への到達よりも少ない抽選回数で、通常時短状態へと移行され得ることを示唆可能である。
なお、図39に示す通常時短接近演出では、微時短状態での時短回数を示唆することとして説明している。しかし、通常時短接近演出では、天井回数への到達よりも少ない抽選回数で通常時短状態へと制御され得ることが示唆できればよい。このため、例えば、通常時短接近演出では、大当たりの実行契機ではない抽選結果に応じて通常時短状態へと制御される抽選までの回数が、天井回数に対してどの程度、減るかを示唆することとしてもよい。
9.実施形態の効果
以上詳細に説明したように上記の実施形態に係るパチンコ遊技機1は、。第1始動口20、第2始動口21、第3始動口26を備えている。また、これら始動口への遊技球の入球に基づいて抽選を実行可能な遊技制御用マイコン81を備えている。遊技制御用マイコン81は、その抽選回数を天井カウンタによりカウント可能であり、天井カウンタのカウント値が天井回数に到達した(「0」になった)ことに応じて、第2始動口21が入球可能状態をとる通常時短状態へと制御可能である。さらに、遊技制御用マイコン81は、RAMクリアを伴う電源投入後に第3始動口26への入球があったときには、RAMクリアを伴う電源投入後における抽選回数が天井回数に到達するまでの間に、通常時短状態へと制御可能である。これにより、パチンコ遊技機1は、RAMクリアを伴う電源投入後には、天井回数への到達よりも早期に通常時短状態に到達できるという新しい遊技興趣を備えている。よって、遊技興趣の向上が可能である。
また上記の実施形態に係る遊技制御用マイコン81は、RAMクリアを伴う電源投入後に第3始動口26への入球があったときには、第3始動口26への入球がなかったときよりも少ない抽選回数で、通常時短状態へと制御可能である。すなわち、所定の始動口を狙うことで、天井回数への到達よりも早期に通常時短状態へと到達できるという新しい遊技興趣を備えている。
また上記の実施形態に係る遊技制御用マイコン81は、抽選結果が大当たりであると大当たり遊技を実行可能であり、大当たり遊技の後の抽選回数が天井回数に到達したことに応じて通常時短状態へと制御可能である。そして、遊技制御用マイコン81は、RAMクリアを伴う電源投入後に第3始動口26への入球があったときには、大当たり遊技の後よりも少ない抽選回数での抽選に応じて、通常時短状態へと制御可能である。すなわち、RAMクリアを伴う電源投入後に第3始動口26を狙うことで、大当たり遊技の後よりも、通常時短状態へと早期に到達できるという新しい遊技興趣を備えている。
また上記の実施形態に係る遊技制御用マイコン81は、RAMクリアを伴う電源投入に応じて、非時短状態を設定可能である。非時短状態は、通常時短状態よりも、第2始動口21が入球可能状態をとりにくいことにより、第2始動口21へと遊技球が入球しにくい状態である。また、その非時短状態における第3始動口26への入球に応じて、微時短状態へと制御可能である。微時短状態は、通常時短状態よりも、第2始動口21が入球可能状態をとりにくいことにより、第2始動口21へと遊技球が入球しにくい状態である。さらに、その微時短状態の時短回数だけ抽選が行われることに応じて、非時短状態へと制御可能である。加えて、微時短状態における最後の1回の抽選結果が特殊ハズレであることに応じて、通常時短状態へと制御可能である。これにより、微時短状態における最後の1回の抽選に応じて、通常時短状態へと制御可能である。
また上記の実施形態に係る遊技制御用マイコン81は、抽選結果が大当たりとは異なる特殊ハズレであるときには、大当たりでない抽選結果の連続する回数が天井回数に到達する前に、大当たり遊技を実行することなく、通常時短状態へと制御可能である。このように、本パチンコ遊技機1は、天井回数への到達前に、大当たり遊技によらずに通常時短状態へと制御可能であるという新しい遊技興趣を備えている。よって、遊技興趣の向上が可能である。
また上記の実施形態に係る遊技制御用マイコン81は、抽選結果が特殊ハズレのひとつであるハズレ図柄Dであるときには、他の特殊ハズレ(ハズレ図柄B、C)であるときよりも少ない抽選回数で、通常時短状態へと制御可能である。このように、パチンコ遊技機1では、特殊ハズレの種別によって通常時短状態へと制御可能な抽選回数が異なる。すなわち、通常時短状態へと制御可能な抽選回数が、抽選によって決定可能であるという新しい遊技興趣を備えている。
また上記の実施形態に係る遊技制御用マイコン81は、始動口のひとつである第3始動口26への入球に基づいて、特殊ハズレの抽選を実行可能である。よって、特定の始動口を狙うことで通常時短状態へと到達するまでの抽選回数の設定に係る抽選が実行され得るという新しい遊技興趣を備えている。
また上記の実施形態に係る遊技制御用マイコン81は、天井回数に到達する前の抽選結果が特殊ハズレであることに応じて、微時短状態へと制御可能である。さらに、その微時短状態の時短回数だけ抽選が行われることに応じて、非時短状態へと制御可能である。加えて、微時短状態における最後の1回の抽選結果が特殊ハズレであることに応じて、通常時短状態へと制御可能である。これにより、微時短状態における最後の1回の抽選に応じて、通常時短状態へと制御可能である。
10.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記実施形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記実施形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
例えば、上記実施形態に係る遊技領域3の構成は、単なる一例であり、適宜に変更可能である。具体的には、例えば、上記実施形態では、第1始動口20および第2始動口21が左遊技領域3Aに設けられており、第3始動口26が右遊技領域3Bに設けられている構成の例について説明した。しかし、例えば、遊技領域3は、上記実施形態とは左右が逆であってもよい。すなわち、第1始動口20および第2始動口21が右遊技領域3Bに設けられており、第3始動口26が左遊技領域3Aに設けられている構成としてもよい。
また例えば、上記実施形態では、特図2の抽選結果としてのハズレをすべて、特殊ハズレとした例について説明した。しかし、特図2のハズレの種別に、微時短状態への契機になり得る特殊ハズレと、微時短状態を含む時短状態への契機になり得ない通常ハズレとを設けることとしてもよい。また、時短状態中における特図1のハズレについても、微時短状態への契機になり得る特殊ハズレだけでなく、時短状態への契機になり得ない通常ハズレをも設けることとすることも可能である。
また上記実施形態では、電源投入に応じてRAMクリアがなされた特定電源条件が成立した状態で起動した場合において、遊技状態が非時短状態(通常遊技状態)に設定されることとして説明した。しかし、特定電源条件は、電源投入に応じてRAMクリアがなされた場合に限らず、例えば、所定のキーが差し込まれた状態で電源が投入された場合等に成立することとしてもよい。
また上記実施形態では、演出制御用マイコン91は、RAMクリアを伴う電源投入後の非時短状態において、表示画面7aに右打ち報知画像GAを表示することとして説明した。しかし、演出制御用マイコン91は、RAMクリアを伴う電源投入後の非時短状態において、右打ち報知画像GAを表示しないものであってもよい。パチンコ遊技機1は、非時短状態において、第1始動口20へと遊技球を入球させ、特図1の抽選を受けることでも遊技を進行可能である。よって、右打ち報知画像GA等の特段の指示を行わないことで、自由に遊技を進行したい遊技者が遊技しやすいものとすることができる。なお、表示器類40に右打ちまたは左打ちを指示可能なランプ等を設ける場合、そのランプについては、各遊技状態にて有利に遊技を進行可能な表示を行うことが好ましい。具体的には、例えば、表示器類40に右打ちを指示する旨の右打ちランプがある場合、非時短状態では、演出制御用マイコン91が右打ち報知画像GAを表示しなくても、遊技制御用マイコン81は、右打ちランプを点灯させることが好ましい。また例えば、、演出制御用マイコン91は、RAMクリアを伴う電源投入後の非時短状態において右打ち報知画像GAを表示しないものであっても、一旦、通常時短状態または、大当たり遊技が開始された場合には、その後、右打ちにより有利に遊技を進行できる状況においては、右打ち報知画像GAを表示することとしてもよい。
また上記の実施形態では、遊技制御用マイコン81は、RAMクリアを伴う電源投入後にのみ、特殊ハズレの種別によって、それぞれ時短回数の異なる微時短状態へと制御可能である構成とした。しかし、大当たり遊技後にも、特殊ハズレの種別によって、それぞれ時短回数の異なる微時短状態へと制御可能である構成としてもよい。すなわち、時短状態用のハズレ図柄種別判定テーブル(図8(B))においても、非時短状態用のハズレ図柄種別判定テーブル(図8(A))のように、特殊ハズレに係る図柄の種別により、それぞれ時短回数の異なる微時短状態へと制御可能であってもよい。そして、時短状態にて取得した抽選の権利に係る特殊ハズレに応じて制御される微時短状態の時短回数を、天井回数から大当たり遊技後の通常時短状態における時短回数を減じた回数よりも少なくしておくことで、大当たり遊技後の微時短状態における最後の1回の抽選に応じて、天井回数への到達よりも少ない抽選回数で、通常時短状態へと制御可能である。
また上記実施形態では、所謂「確変ループ機」として構成したが、所謂「ST機」や「1種2種混合機」など、他のタイプの遊技機としてもよい。他のタイプの遊技機において本発明を適用したとしても、従来にない新たなゲーム性を提供することが可能である。
また上記実施形態で説明した微時短状態や通常時短状態の各上限実行回数(時短回数)、天井回数等は、単なる一例であり、適宜、変更可能である。
また上記実施形態では、大当たり乱数を用いた判定の結果がハズレであり、図柄種別乱数を用いた判定の結果が特殊ハズレに係る図柄である場合に、大当たり遊技を実行することなく時短状態に制御する構成とした。これに対して、時短状態に制御するか否かの判定(時短判定)のための乱数(時短乱数)を別途取得することとし、特別図柄の変動表示の開始前に、時短乱数を用いて時短判定を行う構成としてもよい。この場合でも、時短判定は、上記の実施形態と同様に、図柄変動にて、時短状態から非時短状態へと制御した後に行うこととすればよい。
また上記実施形態では、遊技制御用マイコン81は、通常時短状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数(時短回数)について、特図2の変動表示だけをカウントすることとした。しかし例えば、特図1の変動表示および特図2の変動表示を合算してカウントし、その合算値が合算上限実行回数に到達すると時短状態が終了するように構成してもよい。この場合、演出制御用マイコン91についても、遊技制御用マイコン81と同様にカウントするものとすればよい。なお、遊技制御用マイコン81は、通常時短状態における最後の抽選として特図2に係る抽選が行える構成であることが好ましい。通常時短状態における最後の抽選が特図1に係る抽選である場合に再度、通常時短状態が設定されてしまうことを抑制可能だからである。よって、遊技制御用マイコン81は、例えば、通常時短状態における特図2に係る抽選結果が時短回数となるか、特図1に係る抽選回数と特図2に係る抽選回数との合算回数が通常時短状態の時短回数よりも多い回数(例えば2000回)となるかのいずれかの条件が満たされた場合に通常時短状態を終了することとしてもよい。
また上記実施形態では、第1始動口20、第2始動口21、第3始動口26への入賞に基づいて取得する乱数(判定情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たりか否か、大当たり図柄、ハズレ図柄の種別、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
11.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<手段A>
手段A1に係る発明は、
始動口(第1始動口20、第2始動口21、第3始動口26)への遊技球の入球に基づいて抽選を実行可能であり、前記抽選の回数である抽選回数が規定回数(天井回数:900回)に到達したことに応じて、前記始動口である可変始動口(第2始動口21)へ遊技球が入球しやすい特典遊技状態(時短状態B、通常時短状態)へと制御可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)を備え、
前記遊技制御手段は、
電源投入に応じて特定電源条件が成立した後に(RAMクリアを伴う電源投入後に)、前記抽選回数が前記規定回数に到達したことに応じて前記特典遊技状態に制御することがあり、
前記特定電源条件の成立後に、前記始動口である特定始動口(第3始動口26)への入球があったときには、前記特定電源条件が成立してから前記抽選回数が前記規定回数に到達するまでの間に前記特典遊技状態へと制御可能であることを特徴とする遊技機(パチンコ遊技機1)である。
従来より、パチンコ遊技機には、大当たり抽選等の抽選回数が所定の規定回数に到達したことに応じて、遊技者に有利な状態へと移行するような機能が設けられていることがある。例えば、特開2020-108479号公報には、所定の回数だけハズレが続いたことに応じて、始動口を開閉可能な入賞装置の開動作の時間を通常よりも延長する機能が作動する遊技機が記載されている。しかしながら、抽選回数が所定の規定回数に到達したことに応じて遊技者に有利な状態へと移行する機能を搭載した遊技機には、遊技興趣の向上を図るために未だ改善の余地がある。そして、本構成の遊技機は、特開2020-108479号公報に記載の遊技機に対して、「特定電源条件の成立後に、始動口である特定始動口への入球があったときには、特定電源条件が成立してから抽選回数が規定回数に到達するまでの間に特典遊技状態へと制御可能である」という点で相違している。これにより、特定電源条件の成立後には、規定回数への到達よりも早期に特典遊技状態に到達できるという新しい遊技興趣を備えている。よって、本構成の遊技機は、「遊技興趣の向上が可能である」という課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
手段A2に係る発明は、手段A1に記載の遊技機であって、
前記遊技制御手段は、
前記特定電源条件の成立後に前記特定始動口への入球があったときには、前記特定電源条件の成立後に前記特定始動口への入球がなかったときよりも少ない前記抽選回数(900回よりも少ない101回、301回、501回)で、前記特典遊技状態へと制御可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機では、特定始動口を狙うことで、規定回数への到達よりも早期に特典遊技状態へと到達できるという新しい遊技興趣を備えている。
手段A3に係る発明は、手段A1または手段A2に記載の遊技機であって、
前記遊技制御手段は、
前記抽選における結果が大当たりであると大当たり遊技を実行可能であり、
前記大当たり遊技の後に、前記抽選回数が前記規定回数に到達したことに応じて前記特典遊技状態に制御することがあり、
前記特定電源条件の成立後に前記特定始動口への入球があったときには、前記大当たり遊技の後よりも少ない前記抽選回数での前記抽選に応じて、前記特典遊技状態へと制御可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機では、特定電源条件の成立後に特定始動口を狙うことで、大当たり遊技の後よりも、特典遊技状態へと早期に到達できるという新しい遊技興趣を備えている。
手段A4に係る発明は、手段A1から手段A3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記遊技制御手段は、
前記特定電源条件の成立に応じて、前記特典遊技状態よりも前記可変始動口へ遊技球が入球しにくい通常遊技状態(非時短状態、通常遊技状態)を設定可能であり、
前記特定電源条件の成立後の前記通常遊技状態における前記特定始動口への入球に応じて、前記特典遊技状態よりも前記可変始動口へ遊技球が入球しにくい非特典遊技状態(時短状態A、微時短状態)へと制御可能であり、
前記非特典遊技状態における前記抽選回数が非特典回数(微時短状態の時短回数)に到達したことに応じて、前記通常遊技状態へと制御可能であり、
前記非特典遊技状態における前記抽選回数が前記非特典回数となるとき(微時短状態における最後の1回)の前記抽選に応じて、前記特典遊技状態へと制御可能であることを特徴とする遊技機である。
<手段B>
手段B1に係る発明は、
始動口(第1始動口20、第2始動口21、第3始動口26)への遊技球の入球に基づいて抽選を実行可能であり、前記抽選の回数である抽選回数が規定回数(天井回数:900回)に到達したことに応じて、前記始動口である可変始動口(第2始動口21)へ遊技球が入球しやすい特典遊技状態(時短状態B、通常時短状態)へと制御可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)を備え、
前記遊技制御手段は、
前記抽選における結果が大当たりであると大当たり遊技を実行可能であり、
前記抽選における結果が前記大当たりとは異なる特定結果(特殊ハズレ)であるときには、前記抽選回数が前記規定回数に到達する前に、前記大当たり遊技を実行することなく前記特典遊技状態へと制御可能であることを特徴とする遊技機である。
従来より、パチンコ遊技機には、大当たり抽選等の抽選回数が所定の規定回数に到達したことに応じて、遊技者に有利な状態へと移行するような機能が設けられていることがある。例えば、特開2020-108479号公報には、所定の回数だけハズレが続いたことに応じて、始動口を開閉可能な入賞装置の開動作の時間を通常よりも延長する機能が作動する遊技機が記載されている。しかしながら、抽選回数が所定の規定回数に到達したことに応じて遊技者に有利な状態へと移行する機能を搭載した遊技機には、遊技興趣の向上を図るために未だ改善の余地がある。そして、本構成の遊技機は、特開2020-108479号公報に記載の遊技機に対して、「抽選における結果が大当たりとは異なる特定結果であるときには、抽選回数が規定回数に到達する前に、大当たり遊技を実行することなく特典遊技状態へと制御可能である」という点で相違している。これにより、規定回数への到達前に、大当たり遊技によらずに特典遊技状態態へと制御可能であるという新しい遊技興趣を備えてい。よって、本構成の遊技機は、「遊技興趣の向上が可能である」という課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
手段B2に係る発明は、手段B1に記載の遊技機であって、
前記遊技制御手段は、
前記抽選における結果が、前記特定結果のひとつである第1特定結果(例えば、ハズレ図柄D)であるときには、前記第1特定結果とは異なる前記特定結果である第2特定結果(例えば、ハズレ図柄B、C)であるときよりも少ない前記抽選回数で、前記特典遊技状態へと制御可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機では、特定結果の種類によって特典遊技状態へと制御可能な抽選回数が異なる。すなわち、特典遊技状態へと制御可能な抽選回数が、抽選によって設定可能であるという新しい遊技興趣を備えている。
手段B3に係る発明は、手段B1または手段B2に記載の遊技機であって、
前記始動口として、特定始動口(第3始動口26)を有し、
前記遊技制御手段は、
前記特定始動口への入球に基づいて、前記特定結果か否かの前記抽選を実行可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機では、特定始動口を狙うことで特典遊技状態へと到達するまでの抽選回数の設定に係る抽選が実行され得るという新しい遊技興趣を備えている。
手段B4に係る発明は、手段B1または手段B3に記載の遊技機であって、
前記遊技制御手段は、
前記規定回数に到達する前の前記抽選における結果が前記特定結果であることに応じて、前記特典遊技状態よりも前記可変始動口へ遊技球が入球しにくい非特典遊技状態(時短状態A、微時短状態)へと制御可能であり、
前記非特典遊技状態における前記抽選回数が非特典回数(微時短状態の時短回数)に到達したことに応じて、前記特典遊技状態よりも前記可変始動口へ遊技球が入球しにくい通常遊技状態(非時短状態、通常遊技状態)へと制御可能であり、
前記非特典遊技状態における前記抽選回数が前記非特典回数となるとき(微時短状態における最後の1回)の前記抽選に応じて、前記特典遊技状態へと制御可能であることを特徴とする遊技機である。
1…パチンコ遊技機
20…第1始動口
21…第2始動口(可変始動口)
26…第3始動口(特定始動口)
30…大入賞口(可変入賞口)
81…遊技制御用マイコン

Claims (4)

  1. 始動口への遊技球の入球に基づいて抽選を実行可能であり、前記抽選の回数である抽選回数が規定回数に到達したことに応じて、前記始動口である可変始動口へ遊技球が入球しやすい特典遊技状態へと制御可能な遊技制御手段を備え、
    前記遊技制御手段は、
    前記抽選における結果が大当たりであると大当たり遊技を実行可能であり、
    前記抽選における結果が前記大当たりとは異なる特定結果であるときには、前記抽選回数が前記規定回数に到達する前に、前記大当たり遊技を実行することなく前記特典遊技状態へと制御可能であることを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機であって、
    前記遊技制御手段は、
    前記抽選における結果が、前記特定結果のひとつである第1特定結果であるときには、前記第1特定結果とは異なる前記特定結果である第2特定結果であるときよりも少ない前記抽選回数で、前記特典遊技状態へと制御可能であることを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の遊技機であって、
    前記始動口として、特定始動口を有し、
    前記遊技制御手段は、
    前記特定始動口への入球に基づいて、前記特定結果か否かの前記抽選を実行可能であることを特徴とする遊技機。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の遊技機であって、
    前記遊技制御手段は、
    前記規定回数に到達する前の前記抽選における結果が前記特定結果であることに応じて、前記特典遊技状態よりも前記可変始動口へ遊技球が入球しにくい非特典遊技状態へと制御可能であり、
    前記非特典遊技状態における前記抽選回数が非特典回数に到達したことに応じて、前記特典遊技状態よりも前記可変始動口へ遊技球が入球しにくい通常遊技状態へと制御可能であり、
    前記非特典遊技状態における前記抽選回数が前記非特典回数となるときの前記抽選に応じて、前記特典遊技状態へと制御可能であることを特徴とする遊技機。
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