JP7285100B2 - 設置支援装置及び設置支援プログラム - Google Patents
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本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、監視対象面を適切な角度で撮影するのに適したカメラの設置候補空間を求めることを目的とする。
選択受付部は、複数の監視対象面の選択を受け付けてよい。設置候補空間算出部は、複数の監視対象面それぞれに設定された推奨監視方向を統合した統合推奨監視方向を算出し、複数の監視対象面のそれぞれから統合推奨監視方向に伸びる基準直線についてそれぞれ算出した錐状空間が重複する空間を設置候補空間として算出してよい。
設置支援装置は、監視対象物の周囲の構造物の位置と形状とを表す構造物情報と設置候補空間とを用いてカメラの取付候補領域を算出する取付候補領域算出部を更に備えてもよい。
推奨監視方向は、監視対象面の法線であってもよい。
推奨監視方向及び許容角度の少なくとも一方を、監視対象面の材質及び監視空間内の光源の位置のうち少なくとも一方によって規定してもよい。
(構成)
図1を参照する。実施形態の設置支援装置10は、例えばコンピュータにより構成され、記憶部11と、制御部12とを備える。
記憶部11は、半導体記憶装置、磁気記憶装置及び光学記憶装置のいずれかを備えてよい。記憶部11は、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリを含んでよい。
以下に説明する制御部12の機能は、例えば、記憶部11に格納されたコンピュータプログラムである設置支援プログラム20を、制御部12が備えるプロセッサが実行することによって実現される。
図2を参照する。いま、屋外空間や、構造物によって形成される屋内空間等である監視空間31内に、監視対象物30が存在している場合を想定する。
監視対象物30を撮影するカメラを設置する場合、たとえ監視対象物30が撮影できたとしても、監視すべき面が見えづらいことがある。例えば、監視すべき面と視線がほとんど平行である場合は、面の内容を監視できない。
そして、設置支援装置10は、選択された監視対象面32上の監視点37から監視対象面32に設定された推奨監視方向に伸びる基準直線33を設定する。
設置支援装置10は、監視対象物の周囲の構造物(例えば天井35)の表面のうち、設置候補空間34と接する領域36を、カメラの取付候補領域として算出する。
これにより設置支援装置10は、監視対象面32を適切な角度で撮影するのに適したカメラの設置候補空間及び取付候補領域を算出できる。
構造物情報21は、監視空間31に存在する現実世界の構造物、地面、障害物(什器,樹木等)などの物体の位置、形状、構造などを表す3次元の幾何形状データ(すなわち3次元モデル)である。図2の例では、構造物情報21は、監視空間31内の物体である監視対象物30や構造物である天井35の幾何形状データを含んでよい。
このような構造物情報21は、プランニング実施者等により入力装置13から設定登録されることにより記憶部11に記憶される。
選択受付部22は、監視対象物30の3次元モデルを形成する複数の面のうち監視対象とする監視対象面32の選択を受け付ける。プランニング実施者は、入力装置13を用いて監視対象面32を選択する。
なお、構造物情報21に含まれるデータ以外の面を選択してもよい。例えば、プランニング実施者は、監視対象物として通行者を想定し、入力装置13を用いて通行者の体表面を模擬した3次元データ(例えばポリゴン)を追加して、これを監視対象面として選択してもよい。
例えば、監視対象物の3次元モデルを構成する面のそれぞれに推奨監視方向の属性データを付加しておき、選択された監視対象面32の推奨監視方向に伸びる基準直線を設定してもよい。また、プランニング実施者が入力装置13を用いて推奨監視方向を入力して、この推奨監視方向に伸びる基準直線を設定してもよい。なお、推奨監視方向は監視対象物の外側に向かう方向である。
図3を参照する。複数の方向から監視が可能な場合には、単一の監視対象面32に対して複数の基準直線33a~33cを設定してもよい。この場合には、基準直線33a~33cについてそれぞれ算出された錐状空間34a~34cの和が設置候補空間となる。
図4の(a)を参照する。例えば推奨監視方向は、監視対象面32の材質に応じて設定してもよい。例えばカメラ40には、光源41を備えるものがある。破線42は、光源41による光線を示す。
監視対象面32の材質が光を反射しやすい場合(例えば鏡面反射率が高い場合)、監視対象面32の反射光がカメラ40の光学系に入射し監視対象面32が見えづらくなる恐れがある。したがって、このような場合には、例えば監視対象面32の法線方向nとのなす角が角度閾値φ1(>φ)よりも大きくなるように推奨監視方向を設定する。
この場合には、例えば入射方向44から入射する光源43の光線の正反射方向45とのなす角が角度閾値φ1よりも大きくなるように推奨監視方向を設定してよい。
この場合には、例えば光源43からの光線の入射方向44とのなす角が角度閾値φ1よりも大きくなるように推奨監視方向を設定してよい。
例えば、監視対象面32の構造物情報21に許容角度θ(0°≧θ>90°)の属性データが付加されていれば、この属性データに従って許容角度θを設定してよい。また、プランニング実施者が入力装置13を用いて入力すれば、この入力に従って許容角度θを設定してもよい。
例えば、監視対象面32が液晶ディスプレイにおける液晶画面である場合、当該液晶画面の視野角を規定する材質(又は視野角自体)を属性データとして記憶しておき、当該属性データに基づいて当該視野角内にカメラ40の視線が含まれるように許容角度を設定する。これにより液晶画面の表示を適切に確認できる。
例えば、基準直線33をZ軸とする左手系または右手系の座標系を定め、基準直線33周りの方位角をX軸から半時計回りの角度ψで規定し、各方位角ψにおけるそれぞれの許容角度θの大きさを設定してもよい。各方位角ψにおける許容角度θは、例えば監視対象面32の材質等の属性データや、光源等の構造物情報21に基づいて設定してもよく、プランニング実施者が入力装置13を用いて設定してもよい。
なお、上述の通り、許容角度θは、単一の基準直線33に対して常に一定でなくともよく、この場合は、算出される錐体は円錐でなくともよい。
具体的には、算出した錐状空間34のうち、構造物情報21に含まれる構造物が占有する空間と重複していない部分空間を設置候補空間とする。この際、錐状空間34をスポットライト光源によって生成された空間とみなして、構造物の陰になる空間は設置候補空間から除外する。すなわち、監視点37から見て構造物の死角になる空間を設置候補空間から除外する。
図6を参照する。設置候補空間62は、監視対象物30の周囲の構造物35及び60の表面の領域64a及び64bと接している。取付候補領域算出部25は、これらの領域64a及び64bをカメラの取付候補領域として算出する。
以下、図7を参照して、実施形態の設置支援方法の一例を説明する。
ステップS1では、カメラ設置位置を設計するのに先だって、監視空間31に存在する構造物、地面、物体などの構造物情報21を取得または生成して、設置支援装置10の記憶部11に設定登録する。
ステップS2において、プランニング実施者が入力装置13を用いて監視対象物30の監視対象面32を選択すると、選択受付部22は、監視対象面32の選択を受け付ける。
ステップS4において基準直線設定部23は、監視対象面32を撮影する方向が、基準直線33からどれくらいずれてよいかを定める許容角度θを設定する。
ステップS5において設置候補空間算出部24は、監視点37を一端とし基準直線33と許容角度θをなす半直線の軌跡により囲まれる空間のうち基準直線33が含まれる錐状空間34を算出する。
ステップS7において取付候補領域算出部25は、監視対象物30の周囲の構造物の表面のうち、設置候補空間と接する領域をカメラの取付候補領域として算出する。
その後に処理は終了する。
(1)選択受付部22は、監視対象物30の3次元モデルを形成する複数の面のうち監視対象とする監視対象面の選択を受け付ける。基準直線設定部23は、選択された監視対象面上の監視点から監視対象面に設定された推奨監視方向に伸びる基準直線を設定する。設置候補空間算出部24は、監視点を一端とし基準直線と許容角度以下の鋭角をなす半直線の軌跡によって形成される錐状空間(鋭角に設定された許容角度を用い、監視点を一端とし基準直線と許容角度をなす半直線の軌跡により囲まれる空間のうち基準直線が含まれる錘状空間)を、監視対象面を撮影するカメラの設置候補空間として算出する。
このように、監視対象面を監視する方向を示す基準直線に基づいて設置候補空間を算出するため、監視対象面を適切な角度で撮影するのに適したカメラの設置候補空間を求めることができる。
(5)基準直線設定部23は、推奨監視方向及び許容角度の少なくとも一方を、監視対象面の材質及び監視空間内の光源位置のうち少なくとも一方によって規定してよい。これにより、監視対象面での光の反射により監視対象面が見づらくならないように設置候補空間や取付候補領域を算出できる。
第1実施形態では、選択受付部22は、単一の監視対象面32の選択を受け付けた。第2実施形態及び第3実施形態では、選択受付部22は、複数の監視対象面32の選択を受け付ける。
図8を参照する。選択受付部22が、複数の監視対象面32a及び32bの選択を受け付けた場合を想定する。ただし、選択する監視対象面の数は2個に限定されず、3個以上の監視対象面を選択してもよい。
図9の(a)~図9の(c)を参照する。第3実施形態において、基準直線設定部23は、複数の監視対象面32a及び32bのそれぞれについて基準直線33a及び33bを算出する際に使用する推奨監視方向を共用する。
また、設置候補空間算出部24は、錐状空間34a及び34bの算出に使用する許容角度θを共用する。
例えば、基準直線設定部23は、選択された全ての監視対象面32a及び32の面積に応じて推奨監視方向71a及び71bに重み付けを行って重み付け平均ベクトルを算出し、統合推奨監視方向72として設定してよい。選択された全ての監視対象面32a及び32のうち最大面積を有する監視対象面に設定された推奨監視方向を、統合推奨監視方向72として設定してもよい。
例えば、設置候補空間算出部24は、選択された全ての監視対象面32a及び32bの面積に応じて許容角度に重み付けを行って重み付け平均を算出し、統合許容角度として設定してよい。選択された全ての監視対象面32a及び32bのうち最大面積を有する監視対象面に設定された許容角度を、統合許容角度として設定してもよい。
なお、基準直線設定部23は、監視対象面32a及び32bの監視点37a及び37bを統合した統合監視点を算出し、統合監視点から統合推奨監視方向72に伸びる単一の基準直線を算出してもよい。
設置候補空間算出部24は、単一の基準直線に対して単一の錐状空間を算出し、単一の錐状空間と、構造物情報21に含まれる構造物の位置及び形状とに基づいて、設置候補空間を算出する。この算出方法は、第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、選択受付部22は、複数の監視対象面の選択を受け付ける。設置候補空間算出部24は、複数の監視対象面の前記基準直線についてそれぞれ算出した錐状空間が重複する空間を設置候補空間として算出する。
第3実施形態では、選択受付部22は、複数の監視対象面の選択を受け付ける。設置候補空間算出部24は、複数の監視対象面それぞれに設定された推奨監視方向を統合した統合推奨監視方向を算出し、複数の監視対象面のそれぞれから統合推奨監視方向に伸びる基準直線についてそれぞれ算出した錐状空間が重複する空間を、設置候補空間として設定する。
これにより、凹凸を有する監視対象面を適切な角度で撮影するのに適したカメラの設置候補空間を求めることができる。
Claims (8)
- 監視対象物の3次元モデルを形成する複数の面のうち監視対象とする監視対象面の選択を受け付ける選択受付部と、
選択された前記監視対象面上の監視点から当該監視対象面に設定された推奨監視方向に伸びる基準直線を設定する基準直線設定部と、
前記監視点を一端とし前記基準直線と許容角度以下の鋭角をなす半直線の軌跡によって形成される錐状空間を、前記監視対象面を撮影するカメラの設置候補空間として算出する設置候補空間算出部と、
を備えることを特徴とする設置支援装置。 - 前記選択受付部は、複数の前記監視対象面の選択を受け付け、
前記設置候補空間算出部は、前記複数の監視対象面の前記基準直線についてそれぞれ算出した前記錐状空間が重複する空間を前記設置候補空間として算出することを特徴とする請求項1に記載の設置支援装置。 - 前記選択受付部は、複数の前記監視対象面の選択を受け付け、
前記設置候補空間算出部は、前記複数の監視対象面それぞれに設定された前記推奨監視方向を統合した統合推奨監視方向を算出し、前記複数の監視対象面のそれぞれから前記統合推奨監視方向に伸びる前記基準直線についてそれぞれ算出した前記錐状空間が重複する空間を前記設置候補空間として算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の設置支援装置。 - 前記設置候補空間算出部は、前記監視対象物の周囲の構造物の位置と形状とを表す構造物情報と前記錐状空間とを用いて前記設置候補空間を算出する、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の設置支援装置。
- 前記監視対象物の周囲の構造物の位置と形状とを表す構造物情報と前記設置候補空間とを用いて前記カメラの取付候補領域を算出する取付候補領域算出部を更に備えることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の設置支援装置。
- 前記推奨監視方向は、前記監視対象面の法線であることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の設置支援装置。
- 前記推奨監視方向及び前記許容角度の少なくとも一方は、前記監視対象面の材質及び監視空間内の光源の位置のうち少なくとも一方によって規定されることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の設置支援装置。
- コンピュータに、
監視対象物の3次元モデルを形成する複数の面のうち監視対象とする監視対象面の選択を受け付ける選択受付ステップと、
選択された前記監視対象面上の監視点から当該監視対象面に設定された推奨監視方向に伸びる基準直線を設定する基準直線設定ステップと、
前記監視点を一端とし前記基準直線と許容角度以下の鋭角をなす半直線によって形成される錐状空間を、前記監視対象面を撮影するカメラの設置候補空間として算出する設置候補空間算出ステップと、
を実行させることを特徴とする設置支援プログラム。
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