JP7284550B1 - マルチ・アンテナおよび受電装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本技術分野の背景技術として、国際公開第2018/096740号(特許文献2)がある。特許文献2には、2本のダイポール・アンテナを十字形に交差させるとともに、各端部側を矢印状とし、さらにその形態を縦方向及び横方向で繰り返した例が示されている。
例えば、WPTでは、送電装置と受電装置との間で、マイクロ波を用いて、エネルギが送電されている。
一般的に、受電装置内では、送電装置から送電されるエネルギを受電するため、ダイポール・アンテナ等の線状アンテナが用いられている。
一方、受電装置側では、このような法的制約は緩和されている。しかしながら、受電装置側では、以下に記載のような、特有の課題がある。
1本のアンテナを用いてエネルギを受電する場合、センサ等を稼働するために十分な受電量や指向性を得ることが難しいことがある。一方、マルチ・アンテナを用いる場合、アンテナの本数、アンテナ間の距離、向き及び接続等を最適化する必要がある。そうでなければ、マルチ・アンテナの受電効率が低下するからである。
受電装置内でマルチ・アンテナを配置し、保持するためには、筐体を用いて配置を最適化することがある。ただし、筐体の材料としてフレキシブル基板が用いられる場合、熱や強い応力に弱いという物理的課題がある。従って、それら熱や強い応力に起因してマルチ・アンテナの配置が損なわれないようにする必要がある。
マルチ・アンテナが周囲環境で露出又は突出して配置されるような場合、美観が損なわれる虞がある。一般的に、マルチ・アンテナの受電量(複数のアンテナを大きな面積領域で最適に配置すること)と、美観(人間がアンテナを意識しないこと)とは、トレードオフの関係にある。従って、不自然でないように、周囲環境とマルチ・アンテナとを融合することが好ましい。
一般的に、部品実装面積が小さく、基板面積が大きいマルチ・アンテナは、その製造コストを増大させる傾向がある。また、マルチ・アンテナに用いられる各線状アンテナ等が統一的に適用できない場合には、大量生産の効率を損なう虞がある。従って、製造面での負担が少ないようにマルチ・アンテナを構成することが好ましい。
上記のように、送信電力、送信アンテナ利得については、上限が定められていることがある。ただし、受電装置側では、厳しい規制は課されておらず、受信アンテナ数については、上限が定められていないことがある。ただし、送信側の問題を理解した上で、送電装置と受電装置との間での受電の効率を高めることが好ましい。
ビルマネジメント領域(オフィスビルや商業施設等の建築物の管理に関する総合的なマネジメント)で受電装置が用いられる場合、受信アンテナのサイズは比較的制約を受けにくいとされている。ただし、送電装置と受電装置との間の距離が比較的に長くなりやすいため、受電の効率を高めることが求められている。また、受電用のアンテナを周囲の環境に溶け込ませることが一層求められている。
一般的に、アレー・アンテナは、特定方向へ強く放射されている。受信する電波の強さは、ほぼ距離に反比例して小さくなる。
また、一般的に、アレー・アンテナは、電流の位相差を極力なくして、均一で強い電流を流すようにエレメントの長さを調整している。
一般的に、ダイポール・アンテナは、針金1本に単純化できる。ダイポール・アンテナは、左右の長さを同じにして、左右に流れる電流の大きさを等しくした平衡回路である。
また、一般的に、ダイポール・アンテナの長さは、波長のほぼ半分のときに共振現象が発生して、最も強い電流が流れる。
d=3×108/2f(m)
d={3×108/2f}×(0.96~0.97)(m)
本実施例に係るマルチ・アンテナを適用することにより、センサ等を稼働するために十分な受電量や指向性を確保することを可能にした。この際、各線状アンテナを効率的に結ぶとともに、各線状アンテナの間の距離、方位、接続等によって、電磁カップリング等の問題が生じることを抑制した。
さらに、マルチ・アンテナをDC出力のコネクタ又はDC接続線(以下、単に接続線という)によって接続する際、近接する2本の線状アンテナの成す内角の二等分線に沿って接続線を配置することによって、アンテナに対して悪影響を与えないように工夫した。
図1は、本実施形態に係るWPTシステムの全体の構成を示す図である。
・送電装置4の配置に関する情報
・受電装置1、2の配置に関する情報
・消費電力に関する情報
・電力強度に関する情報
図2は、図1に示す送電装置4と、受電装置1、2との構成例を表すブロック図である。図2に示すように、送電装置4と受電装置1、2とは、例えば、互いに所定間隔で離間する。例えば、送電装置4と受電装置1、2とは、数m程度の距離だけ隔てられて設置される。具体的には、例えば、送電装置4は、屋内の高所、例えば、天井、又は壁に設けられた所定の高位置に固定して設置される。受電装置1、2は、屋内の所定のデバイスに設置されたり、給電が必要なデバイスの近傍に載置されたりする。また、受電装置1、2は、ユーザにより携帯されてもよい。送電装置4は、所定の周波数、例えば、920MHz帯の電波により、受電装置1、2へ給電信号を送信する。受電装置1、2は、送電装置4から送信される給電信号を電力へ変換し、変換した電力を充電するか、又は、変換した電力を所定のデバイスへ供給する。
実施例1にかかる受電装置1の構成を以下に説明する。
受電装置1は、ワイヤレス電力伝送(WPT)に基づいて、3次元空間内でワイヤレスに送電されるエネルギを受電する受電装置である。具体的に、受電装置1は、送電装置からマイクロ波を用いて送電されるエネルギを受電するために用いられるワイヤレス電力伝送(WPT)の受電装置である。
受電装置1は、本体と、本体に内蔵された基板10と、本体に内蔵されたマルチ・アンテナ11と、本体に内蔵されたマルチ・アンテナ11の機能を発揮させるための回路12と、機器13と、を含む。受電装置1は、マルチ・アンテナ11を介して送電装置から送電されたマイクロ波を受電し、回路12、機器13等に電力を供給することが可能である。回路12は、整流器14と機能的に結合される。回路12は、整流器14を介してマルチ・アンテナ11に接続される。
マルチ・アンテナ11は、接続線111、第1アンテナ素子112、第2アンテナ素子113を含む。
具体的に、受電装置1の本体は、多層状に構成される。基板10の一種であるFPC(フレキシブル基板)には、プリント配線板(基板)を設けることができる。特に、FPCには、3次元空間内で、ワイヤレスに送電されるエネルギを受電可能なマルチ・アンテナ11が設けられる。
図5は、FPCに配置されるマルチ・アンテナの単体の斜視図である。
図6は、マルチ・アンテナ(第一実施例)の第一実施形態にかかる構成を示す図である。
FPCには、マルチ・アンテナ11を1つだけ備えていてもよい。
FPCには、マルチ・アンテナ11を複数備えていてもよい。
なお、マルチ・アンテナ11が備えるアンテナ素子は2つである必要はなく、2よりも多い数のアンテナ素子を含んでも良い、つまり、本開示にかかるマルチ・アンテナ11は、少なくとも2以上のアンテナ素子を含むマルチ・アンテナである。
具体的に、第1アンテナ素子112および第2アンテナ素子113が備える2本の線状アンテナ1122、1132は、第1給電点1121、第2給電点1131を頂点としたL字型に折り曲げられた形状で、第1給電点1121、第2給電点1131から直交した90度の角度で2方向へ延伸して形成されている。好適には、線状アンテナ1122、1132は、それぞれ、第1給電点1121、第2給電点1131から実質的に等しい長さで延伸してなる。
これにより、線状アンテナ1122、1132が互いに干渉して電磁カップリングが起きることを抑制し、受電効率を向上させることができる。また、線状アンテナ数を少なくすることにより、製造コストを低減することができる。
具体的に、第1アンテナ素子112および第2アンテナ素子113は、略正多角形の領域101の4辺に沿って延在してなる。
第1給電点1121、第2給電点1131を頂点としてL字型に折り曲げられた形状で形成された2本の線状アンテナ1122、1132は、基板10の1の領域101を囲むように、領域101の中央を中心として点対称に配置される。これにより、第1アンテナ素子112および第2アンテナ素子113は、略正方形状の領域101を囲むように、対向して配置される。
例えば、基板10の一辺の長さは8cm程度であり、第1アンテナ素子112および第2アンテナ素子113の、線状アンテナ1122、1132の長さは7cm程度として構成されている。回路12は正方形状に形成されており一辺の長さは3.5cm程度である。
第1アンテナ素子112および第2アンテナ素子113が囲む領域101は、正方形状である必要はなく、長方形状でも構わない。略正方形状の領域101を囲むように配置することにより、長方形状の領域101を囲むように配置する場合に比べて、小さな基板面積で、製造コストが安価かつ、受信性能が優れたマルチ・アンテナを実現することができる。
具体的に、図5において、第1アンテナ素子の線状アンテナ1132の一端は、第2アンテナ素子の線状アンテナ1122の一端とLだけの距離離間している。同様に、第1アンテナ素子の線状アンテナ1132の他端は、第2アンテナ素子の線状アンテナ1122の他端とLだけの距離離間している。
離間距離Lは、あまりに小さいと第1アンテナ素子および第2アンテナ素子が互いに干渉して電磁カップリングが生じることにより受電効率が低下する。一方、離間距離Lを大きくすると基板面積が大きくなることにより製造コストが高価なものとなる。
具体的に、λを受電装置の動作波長として、Lはλ/64以上、より好適にはλ/32以上であることが望ましい。また、Lは、λ、または、λの任意整数倍よりも小さい距離としても構わない。また、λ/16以上の距離離れているものとしても構わない。
s 図9Aは、マルチ・アンテナ(第一実施例)の第1変形例にかかる構成を示す図である。
図9Bは、マルチ・アンテナ(第一実施例)の第2変形例にかかる構成を示す図である。
図9Cは、マルチ・アンテナ(第一実施例)の第3変形例にかかる構成を示す図である。
図9Dは、マルチ・アンテナ(第一実施例)の第4変形例にかかる構成を示す図である。
図9Eは、マルチ・アンテナ(第一実施例)の第5変形例にかかる構成を示す図である。
本開示にかかるマルチ・アンテナ11が含むアンテナ素子112、113の数は2本に限られない。また、アンテナ素子112、113が含む線状アンテナ1122、1132は領域101を囲むように、点対称ではなく、線対称に配置されていても構わない。また、線状アンテナが囲む領域は多角形である必要はなく、円形、楕円形でも構わない。
図9Aに示すように、第1アンテナ素子112および第2アンテナ素子113の線状アンテナ1122、1132は、回路12が配置された略正方形状の領域101の4辺に沿って曲線状に延在してなる場合も許される。
図9Bに示すように、線状アンテナ1122、1132、1142は、回路12が配置された略正三角形状の領域101を囲むように配置されても良い。線状アンテナ1122、1132、1142は、線対称である正三角形を形成する。
図9Cに示すように、線状アンテナ1122~1162は、回路12が配置された略正五角形状の領域101を囲むように配置されても良い。線状アンテナ1122~1162は、線対称である正五角形を形成する。
図9Dに示すように、線状アンテナ1122~1172は、回路12が配置された略正六角形状の領域101を囲むように配置されても良い。線状アンテナ1122~1172は、線対称および点対称である正六角形を形成する。
図9Eに示すように、線状アンテナ1122、1132、1142は、回路12が配置された略正円形状の領域101を囲むように配置されても良い。線状アンテナ1122、1132、1142は、円形を形成する。
接続線111は、ダイポール・アンテナを結ぶDC接続線である。好適には、各アンテナ素子は平衡回路を構成するように、左右で等しい長さを有する。その中央には整流器が備えられている。各アンテナは整流器に接続され、それらは接続線111によって結ばれる。その際、整流器の極性は揃えて接続されるものとする。
本実施例では、任意の種類の整流器を適用できることを理解されたい。
一般的に、各アンテナ素子を結ぶ接続線111は、煩雑な構成とならないように配置されている。
具体的に、接続線111は、第1アンテナ素子112の2本の線状アンテナにより形成される内角の二等分線に沿って、第1アンテナ素子112の第1給電点1121に接続される。接続線111は、第2アンテナ素子113の2本の線状アンテナにより形成される内角の二等分線に沿って、第2アンテナ素子113の第2給電点1131に接続される。
図15は、アンテナ素子112、113、接続線111、整流器1123、1133との接続関係を図示したものである。
これにより、マルチ・アンテナとGNDとの電位差を大きく取ることができ、マルチ・アンテナの性能を向上させることができる。
受電装置1の本体は、FPCに内蔵したマルチ・アンテナの機能を発揮させるための回路12が内蔵されている。FPCと回路とは、有線で接続することができる。
回路12には、マルチ・アンテナ内を流れる平衡電流の流れをよくするため、任意のデバイスを追加することができる。例えば、フィルタやミキサ等を追加することが可能である。
例えば、回路12は、第1アンテナ素子112および第2アンテナ素子113が囲む基板10の1の領域101の中央領域に設けても良い。
第1アンテナ素子112の第1給電点1121から回路12までの距離は、第2アンテナ素子113の第2給電点1131から回路12までの距離と略等しい位置に設けることが好適である。
これにより、回路12の領域を電磁カップリングを抑制するための手段として利用することにより、小さな基板面積で、製造コストが安価かつ、受電効率が優れた受電装置を実現することができる。
なぜなら、アンテナ素子と回路12が重複してしまうと、アンテナ素子と回路12との間の電磁カップリングにより受電効率が低下してしまうためである。
なお、λはエネルギを受電するための電磁波(マイクロ波)の波長(動作波長)である。波長λは、動作周波数f(Hz)に基づいて、λ(m)=c(m/s)÷f(Hz)として求めることができる。c(m/s)は光速である。
これにより、アンテナ素子と回路12との間の電磁カップリングを効果的に抑制することができ、受電効率が優れた受電装置を実現することができる。
第1アンテナ素子112の指向性は、領域101の内側から第1給電点1121を通る外側方向に向いている。また、第2アンテナ素子113の指向性は、領域101から第2給電点1131を通る外側方向に向いている。
この場合、回路12は、基板10の面と直交する方向から見たときに四角形状の形状に形成されている。本開示においては、四角形状の回路12の第1頂点121、第2頂点122をそれぞれ第1アンテナ素子112の第1給電点1121、第2アンテナ素子113の第2給電点1131から離れる方向に凹ませたり、切り欠き形状としても良い。
また、回路12を、45度回転させて領域101に配置しても良い。
実施例2にかかる受電装置2の構成を以下に説明する。なお、基本的な構成は実施例1にかかる受電装置1と共通しており、共通する構成についての説明は省略する。
受電装置2は、ワイヤレス電力伝送(WPT)に基づいて、3次元空間内でワイヤレスに送電されるエネルギを受電する受電装置である。具体的に、受電装置2は、送電装置からマイクロ波を用いて送電されるエネルギを受電するために用いられるワイヤレス電力伝送(WPT)の受電装置である。
受電装置2は、本体と、本体に内蔵された基板20と、本体に内蔵されたマルチ・アンテナ21と、本体に内蔵されたマルチ・アンテナ21の機能を発揮させるための回路22と、機器23と、を含む。受電装置2は、マルチ・アンテナ21を介して送電装置から送電されたマイクロ波を受電し、回路22、機器23等に電力を供給することが可能である。
マルチ・アンテナ21は、接続線211、線状アンテナ212~217を含む。
図10は、マルチ・アンテナ(第二実施例)の第一実施形態にかかる構成を示す図である。
マルチ・アンテナ21は、基板20を4つの領域201、202、203、204に画定するように略十字形に配置された2本の線状アンテナ212、213と、4つの領域201、202、203、204を囲むように基板上で最も外側において、略四角形の4辺に配置された4本の線状アンテナ214~217と、を含む。
これにより、同じ基板面積で、線状アンテナのアンテナ長をより長くとることができる。これにより、受電効率が優れた受電装置を実現することができる。
なお、線状アンテナ212~217は、必ずしもまっすぐな直線ではなくとも構わない。例えば、曲線であっても良い。
これにより、受電装置(実施例1)に比べて、受電効率が優れた受電装置を実現することができる。
4本の線状アンテナ214~217の少なくとも一部の少なくとも一端は、4つの領域の内側または外側に向けて折り曲げられている。
具体的に、4本の線状アンテナ214~217の両端は、それぞれ、4つの領域の内側に向けて折り曲げられた折り曲げ部2141、2142、2151、2152、2161、2162、2171、2172を有する。
本開示においては一例として、4本の線状アンテナ214~217のすべての両端が、4つの領域の内側に向けて折り曲げられた態様を一例として開示するが、4本の線状アンテナ214~217の一部または全部の、一端または両端のいずれかが4つの領域の内側に向けて折り曲げられた態様としても良い。
具体的に、線状アンテナ212、213の外側に設けられた、4本の線状アンテナ214~217は、両端が45度の角度で内側に折り曲げられてなり、これにより、折り曲げ部2141、2142、2151、2152、2161、2162、2171、2172を形成する。
なお、本開示においては、折り曲げ部2141、2142、2151、2152、2161、2162、2171、2172は、4つの領域の外側に向けて折り曲げられていても良い。
4本の線状アンテナ214~217の少なくとも一部の少なくとも一端は、前記4つの領域の内側または外側に向けて2回折り返されている、
具体的に、4本の線状アンテナ214~217の両端は、それぞれ、4つの領域の内側に向けて2回折り返されている折り返し部2143、2144、2153、2154、2163、2164、2173、2174を有する。
線状アンテナ212、213の外側に設けられた、4本の線状アンテナ214~217は、両端が45度と90度の角度で内側に向かって2回折り返されてなり、これにより、折り返し部2143、2144、2153、2154、2163、2164、2173、2174を形成する。
これにより、同じ基板面積で、線状アンテナのアンテナ長をより長くとることができる。これにより、受電効率が優れた受電装置を実現することができる。
なお、折り返し部2143、2144、2153、2154、2163、2164、2173、2174は、4つの領域の外側に向けて2回折り返されていても良い。
図14は、マルチ・アンテナ(第二実施例)の変形例にかかる構成を示す図である。
本開示にかかるマルチ・アンテナ21が含む線状アンテナ212~217の数は6本に限られない。
略四角形の4辺に配置された4本の線状アンテナ214~217は、必ずしもまっすぐな直線ではなくとも構わない。例えば、曲線であっても良い。
略十字形に配置された2本の線状アンテナ212、213は、必ずしもまっすぐな直線ではなくとも構わない。例えば、曲線であっても良い。
接続線211は、線状アンテナ212~217の6本のすべてを、時計回り又は反時計回りで一筆書き状に結んで接続される。なお、マルチ・アンテナ21を構成する線状アンテナの数が6よりも多い場合においては、接続線211は各線状アンテナを接続する。
接続線211は、2本の線状アンテナ212、213の直交部から、線状アンテナ215の略中央部に90度の角度で接続する。線状アンテナ212、213と接続線211は45度の角度をなす。
接続線211は、2本の線状アンテナ212、213の直交部から、線状アンテナ216の略中央部に90度の角度で接続する。線状アンテナ212、213と接続線211は45度の角度をなす。
接続線211は、線状アンテナ216の略中央部に45度の角度で接続され、線状アンテナ217の略中央部に45度の角度で接続される。
接続線211は、線状アンテナ217の略中央部に45度の角度で接続され、線状アンテナ214の略中央部に45度の角度で接続される。
接続線211は、線状アンテナ214の略中央部に45度の角度で接続され、線状アンテナ215の略中央部に45度の角度で接続される。
回路22は、基板20の面と直交する方向から見たときに、マルチ・アンテナ21に含まれる任意の線状アンテナと重ならない位置に設けられる。
例えば、回路22は、線状アンテナ212~217が画定する4つの領域201、202、203、204のうちのいずれか1つの領域の内側に、前記線状アンテナとは重ならない位置に設けても良い。
これにより、回路22の領域を電磁カップリングを抑制するための手段として利用することにより、小さな基板面積で、製造コストが安価かつ、受電効率が優れた受電装置を実現することができる。
図8、図13に示すように、複数のマルチ・アンテナ11、21を縦方向(y軸方向)及び/又は横方向(x軸方向)に並べて配置しても良い。この場合、隣り合うマルチ・アンテナ11、21同士をオフセット(ずらす)して配置しても良い。このオフセットの間隔は、任意である。
複数のマルチ・アンテナ11、21を縦方向(y軸方向)及び/又は横方向(x軸方向)に並置する場合、実施例1にかかるマルチ・アンテナ11と、実施例2にかかるマルチ・アンテナ21と、を組み合わせて任意に配置しても構わない。
時計回り又は反時計回りに、複数のマルチ・アンテナ11、21のうちのいずれかを回転させてもよい。
複数のマルチ・アンテナ21を並置する場合、最も外側の線状アンテナ214~217の少なくともいずれか一部を共有するように並べて配置してもよい。
d=3×108/2f(m)、または
d={3×108/2f}×(0.96~0.97)(m)。
従って、当業者であれば、以上の説明から、本実施例のマルチ・アンテナ11、21に含まれる各線状アンテナの寸法について、概略的に理解することができるであろう。しかしながら、マルチ・アンテナ11、21に含まれる各線状アンテナの寸法は、実施形態に応じて様々な修正を加えることができることを理解されたい。
図16A及びBは、インターフェイス基板(実施例3)にかかる構成を示す図である。
図16Cは、複数本の線状アンテナから成るマルチ・アンテナに対するインターフェイス基板の適用例を示す図である。
図16A及びBを参照すると、上記マルチ・アンテナ11、21に含まれる線状アンテナ1122、1132、212~217、接続線111、211等の配置と接続を補助するインターフェイス基板(小基板)51が例示されている。
インターフェイス基板51の本体52は、略正多角形状に構成されるとともに、本体の各角54に2端子接続を可能とするコネクタを配置可能にしている。
図16A及びBに例示したように、インターフェイス基板51は、複数の角に配置されるコネクタを利用して、本体52の内部で電流の流れを様々に構成することができる。
図16A及びBに例示したインターフェイス基板51は、マルチ・アンテナ11、21に関する線状アンテナ(ダイポール・アンテナ)、線状アンテナと一体の整流器、FPCケーブルと組み合わせて用いることができる。
図16Cを参照すると、複数本の線状アンテナから成るマルチ・アンテナに対するインターフェイス基板51の適用例が示されている。
各線状アンテナは中央に整流器を有し、その位置でインターフェイス基板のコネクタと接続可能にされている。インターフェイス基板は、他のコネクタの位置でFPCケーブルや制御器等と接続可能にされている。
インターフェイス基板は、内部にスイッチ機構を有しており、線状アンテナ、FPCケーブル及び制御器との接続を自由に切替え、選択することができる。
図16A及びBに例示したように、すべてのインターフェイス基板51は、各アンテナと接続する場合は2入力、2出力角度をつけるだけの途中の場合は1入力1出力とすることができる。
インターフェイス基板を使用することで、3種類の基板パターンのみ(部品実装はその都度切り替えられる)で、あらゆるパターンを接続できる。この際、すべてフレキシブル基板として、片面実装とすることができる。従って、設計及び製造上で有利となっている。
さらに、インターフェイス基板51を用いることで、マルチ・アンテナに対して強い応力や熱等の負荷がかかった場合でも、耐性を増すことが可能となる。
さらに、インターフェイス基板51を半田、コネクタ、テープなどで接合し、筐体に収めることで、環境に溶け込むことを容易にする。
次に、図19A及びBを参照して、図5乃至図13に例示したマルチ・アンテナとフレキシブル基板を含む受電装置1について説明する。
以下、本出願人によって実施された従来技術の各種のマルチ・アンテナの対比テストについて説明する。
複数本の線状アンテナを用いてマルチ・アンテナを構成する仕方には、様々な種類が存在する。
図18Aは、各種のマルチ・アンテナの放射効率を(1)乃至(3)で図示した例である。
図18Bは、マルチ・アンテナを図示した例である。
図18Aを参照すると、各種のマルチ・アンテナの構成と、放射効率とが(1)乃至(3)で例示されている。
(1)乃至(3)では、いずれも、1辺が12cmの正方形の枠の中で、6本の線状アンテナを組み合わせてマルチ・アンテナを構成している。
同図の(3)では、上記(1)、(2)の場合と比較して、より複雑に、6本のダイポール・アンテナ等の線状アンテナを配置させている。この例は、本出願人によって工夫されたものである。
実用域を鑑みて、0.8GHz乃至1.0GHzの周波数の範囲内で対比すると、上記(3)のマルチ・アンテナの放射効率が最も高く、例えば、周波数0.92GHzでは、アンテナの理想的な性能を100%としたとき、凡そ、90%を上回ることが確認された。これに対して、上記(1)、(2)のマルチ・アンテナでは、いずれも、0.92GHzの周波数では、アンテナの理想的な性能を100%としたとき、凡そ、85%程度であることが確認された。
図18Bで例示したようにマルチ・アンテナを配置する場合、比較的に高効率で受電できることは確認された。この場合、更にアンテナ本数を増やすことによって、一層、受電効率を高めることが可能になり得る。
また、限られた領域内で多数の線状アンテナを密集させる場合、近接するアンテナ同士の干渉等が生じた場合には、受電効率を悪化させる虞がある。
さらに、マルチ・アンテナの受電量(複数のアンテナを大きな面積領域で最適に配置すること)と、美観(人間がアンテナを意識しないこと)とは、トレードオフである。
なお、電磁カップリングの問題を回避又は抑制するように、各アンテナを接続線(DC接続線等)によって接続するとよい。
用語「受電装置」とは、3次元空間内で、別体の送電装置からワイヤレスに送電されるエネルギを、内蔵したマルチ・アンテナを用いて受電する装置をいう。
上述のように、本実施例では、WPT(ワイヤレス電力伝送)を利用して、PC、センサ、アクチュエータ、ロボット、機器13、23等に対して、ワイヤレスにエネルギを送電することができる。その実施形態は、様々に構成できる。
図19Bは、受電装置の使用形態について概略図である。
図19Aを参照すると、WPTの受電装置1、2の適用例が概略的に例示されている。同図に示すように、受電装置1、2の外部には、送電装置が設けられており、送電装置は外部にエネルギEを送電している。受電装置1、2に内蔵されるマルチ・アンテナ11、21は、外部からワイヤレスに送電されるエネルギEを受電可能なように構成されている。受電装置1、2は、МCU(制御器)と有線で接続することができ、受電に関するデータをМCUに送信することができる。例えば、受電装置は、МCUに対して、受電量をフィードバックすることができる。
受電装置1、2の本体は、好適には、多層状に構成され、表面と裏面とを含む。2つの反対側の面のうち、いずれか一方の面(例えば、裏面)を机の表面と当接させて、いずれか他方の面(例えば、表面)を机上の作業面とすることができる。
受電装置1、2は、表面と裏面のいずれも作業面として利用可能なように構成することができる(リバーシブルタイプ)。表面と裏面は、それぞれ、同じ色または同じ素材等を有していてもよい。または、表面と裏面は、それぞれ、異なる色または異なる素材等を有していてもよい。例えば、表面と裏面は、それぞれ、樹脂等を用いて構成することができる。
表面と裏面の間には、FPC(フレキシブル基板)4がサンドイッチ状に挟持されている。FPCには、プリント配線板(基板)を設けることができる。特に、FPCには、3次元空間内で、ワイヤレスに送電されるエネルギを受電可能なマルチ・アンテナが設けられている。
このように、マルチ・アンテナは外部からは視認できない。従って、周囲の環境の美観を損なわずに、マルチ・アンテナを配置することを可能にした。
他、受電装置1、2は、机の四隅に配置することも可能である。また、机が設置される部屋の側面、天井又は床上に配置することも可能である。
この送電のターゲットは、他、携帯電話、PDA(携帯情報端末)、ワイヤレス・マイク、ワイヤレスUSB、ワイヤレス・シアター、ワイヤレス・テレビ、ワイヤレス・カメラ、ワイヤレス・ヘッドフォン、ワイヤレス・マウス、ワイヤレス・キーボード、ワイヤレス・ルータ、ワイヤレス・プリンタ等でもよい。
受電装置1、2は、これらターゲットと有線で結ぶことができる。それらの間に、任意の種類の蓄電装置等を介在させてもよい。さらに、受電装置1、2は、これらターゲットと一体化されてもよい。
フレキシブル基板は、自由自在に曲げたり折ったりすることができるとともに、回路パターンを形成することもできる。フレキシブル基板は、FPC(Flexible Printed Circuit)とも呼ばれる。また、部品は実装できないが配線ができるFFC(Flexible Flat Cable)もある。
図17を参照すると、フレキシブル基板10、20について、見た目、形態、部品実装・パターン、形状変更、コスト、リードタイムの各観点から、FPCとFFCとを対比し示している。この図から理解できるように、FPCとFFCとには、それぞれ、長所と短所がある。本実施例では、実施環境に応じて、FPCとFFCとを用いることができる。
なお、本実施例では、マルチ・アンテナ11、21を配置する基板の形状、寸法、素材等は任意に選ばれ得ることを理解されたい。
はんだ接着では、量産性が高いという利点があるものの、接着時の熱による基板の劣化が起こり得るという課題がある。
コネクタ装着では、再構成が容易という利点があるものの、コネクタを用いるために厚みが大きくなりやすいという課題がある。
銅箔テープ接着では、薄くて熱がかからないという利点があるものの、量産性に課題がある。
本実施例では、実施環境に応じて、これらを用いることができる。
例えば、本実施例にかかるマルチ・アンテナは、アンテナを保護するレドームと呼ばれるカバーと組み合わせることができる。
さらに、レドームは、その内部で、アンテナの背後に金属板を設置して、反射波を生成させて、アンテナの指向性を増やすことができる。
または、本実施例にかかるマルチ・アンテナは、室内の壁または天井等に設置した金属板を用いて、反射の状況を生成させてもよい。
例えば、本実施例にかかるマルチ・アンテナは、その一部または複数を、ボウタイダイポール、モノポールアンテナ、逆F型アンテナ等の他の線状の導体と置換したり、組み合わせて用いてもよい。
なお、上述の実施例は少なくとも特許請求の範囲に記載の構成を開示している。
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
基板と、基板の1の領域を囲むように配置され、第1給電点から異なる2方向へ延伸してなる2本の線状アンテナより構成される第1アンテナ素子と、第2給電点から異なる2方向へ延伸してなる2本の線状アンテナより構成される第2アンテナ素子と、第1アンテナ素子の給電点と第2アンテナ素子の給電点を接続する接続線と、を備え、接続線は、第1アンテナ素子の第1給電点を頂点としてなる内角の二等分線に沿って、第1アンテナ素子の第1給電点に接続され、接続線は、第2アンテナ素子の第2給電点を頂点としてなる内角の二等分線に沿って、第2アンテナ素子の第2給電点に接続される、マルチ・アンテナ。
これにより、アンテナの本数が少なく製造コストが安価かつ、受信性能が優れたマルチ・アンテナを実現することができる。
ワイヤレス電力伝送(WPT)の受電装置において、送電装置からマイクロ波を用いて送電されるエネルギを受電するために用いられる、付記1記載のマルチ・アンテナ。
これにより、安価かつ受電効率が優れたマイクロ波を用いるWPTの受電装置に用いるマルチ・アンテナを実現することができる。
第1アンテナ素子および第2アンテナ素子は、略多角形状の領域を囲むように配置される、付記1または2記載のマルチ・アンテナ。
これにより、正方形、正三角形、正五角形、正六角形等の正多角形状の小さな基板面積で、製造コストが安価かつ、受信性能が優れたマルチ・アンテナを実現することができる。
第1アンテナ素子および第2アンテナ素子は、基板の1の領域を囲むように対称に配置された、付記1から3のいずれか1項に記載のマルチ・アンテナ。
これにより、小さな基板面積で、製造コストが安価かつ、受信性能が優れたマルチ・アンテナを実現することができる。
第1アンテナ素子および第2アンテナ素子は、接続線と整流器を介して接続される、付記1から4のいずれか1項に記載のマルチ・アンテナ。
これにより、マルチ・アンテナとGNDとの電位差を大きく取ることができ、マルチ・アンテナの性能を向上させることができる。
λを受電装置の動作波長として、第1アンテナ素子の一端から、第1アンテナ素子の一端に近接する第2アンテナ素子の一端までの距離は、λ/64以上の距離離れている、付記1から5のいずれか1項に記載の受電装置。
これにより、アンテナ素子が互いに干渉して電磁カップリングが起きることを抑制することができる。小さな基板面積で、製造コストが安価かつ、受信性能が優れたマルチ・アンテナを実現することができる。
λを受電装置の動作波長として、第1アンテナ素子の一端から、第1アンテナ素子の一端に近接する第2アンテナ素子の一端までの距離は、λ/32以上の距離離れている、付記6記載の受電装置。
これにより、アンテナ素子が互いに干渉して電磁カップリングが起きることを抑制することができる。小さな基板面積で、製造コストが安価かつ、受信性能が優れたマルチ・アンテナを実現することができる。
ワイヤレス電力伝送(WPT)に基づいて、3次元空間内でワイヤレスに送電されるエネルギを受電する受電装置であって、本体と、本体に内蔵された、付記5記載のマルチ・アンテナの1つ又は複数と、本体に内蔵された、整流器と機能的に結合される回路と、を含み、回路は、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子が囲む基板の1の領域の内側に、アンテナ素子と重ならないように設けられた、受電装置。
これにより、回路が第1アンテナ素子および第2アンテナ素子間の電磁カップリングを抑制することにより、アンテナの受電性能を向上させることができる。また、基板上においてアンテナにより囲まれる領域に回路を配置することにより、GND等の電磁カップリングを抑制するための手段を別途アンテナにより囲まれる領域に配置する場合に比べて、回路領域の分だけ基板面積を小さくすることができる。すなわち、回路領域を電磁カップリングを抑制するための手段として利用することにより、小さな基板面積で、製造コストが安価かつ、受電効率が優れた受電装置を実現することができる。
回路は、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子が囲む基板の1の領域の略中央部分に設けられた、付記8記載の受電装置。
これにより、回路領域を電磁カップリングを抑制するための手段として利用することにより、小さな基板面積で、製造コストが安価かつ、受電効率が優れた受電装置を実現することができる。
第1アンテナ素子の給電点から回路までの距離は、第2アンテナ素子の給電点から回路までの距離と略等しい、付記8記載の受電装置。
これにより、回路領域を電磁カップリングを抑制するための手段として利用することにより、小さな基板面積で、製造コストが安価かつ、受電効率が優れた受電装置を実現することができる。
基板の面と直交する方向から見たときに、回路はマルチ・アンテナに含まれる任意のアンテナ素子と重ならない位置に設けられている、付記8から10のいずれか1項に記載の受電装置。
これにより、回路領域を電磁カップリングを抑制するための手段として利用することにより、小さな基板面積で、製造コストが安価かつ、受電効率が優れた受電装置を実現することができる。
回路の形状は、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子の指向性とは反対方向に離れるような形状に形成された、付記8から11のいずれか1項に記載の受電装置。
これにより、アンテナ素子と回路との距離をより大きく取ることができる。小さな基板面積で、製造コストが安価かつ、受電効率が優れた受電装置を実現することができる。
第1アンテナ素子および第2アンテナ素子は、λを受電装置の動作波長として、回路からλ/8以上の距離離れている、付記8から12のいずれか1項に記載の受電装置。
これにより、小さな基板面積で、製造コストが安価かつ、受電効率が優れた受電装置を実現することができる。
第1アンテナ素子および第2アンテナ素子は、λを受電装置の動作波長として、回路からλ/4以上の距離離れている、付記8から13のいずれか1項に記載の受電装置。
これにより、小さな基板面積で、製造コストが安価かつ、受電効率が優れた受電装置を実現することができる。
ワイヤレス電力伝送(WPT)に基づいて、3次元空間内でワイヤレスに送電されるエネルギを受電する受電装置であって、本体と、本体に内蔵された、マルチ・アンテナの1つ又は複数と、本体に内蔵された、回路と、を含み、マルチ・アンテナは、基板と、基板を4つの領域に画定するように、略十字形に配置された2本の線状アンテナと、4つの領域を囲むように、基板上で最も外側において、略四角形の4辺に配置された4本の線状アンテナと、線状アンテナの6本のすべてを、時計回り又は反時計回りで一筆書き状に結んだ接続線と、を含み、回路は、4つの領域のうちのいずれか1つの領域の内側に、線状アンテナとは重ならないように設けられ、回路は、接続線と整流器を介して機能的に結合された、受電装置。
これにより、アンテナの本数が少なく製造コストが安価かつ、受信性能が優れたマルチ・アンテナを実現することができる。また、回路が線状アンテナ間の電磁カップリングを抑制することにより、アンテナの受電性能を向上させることができる。また、基板上において画定される領域に線状アンテナに重ならないように回路を配置することにより、GND等の電磁カップリングを抑制するための手段を別途1の領域に配置する場合に比べて、回路領域の分だけ基板面積を小さくすることができる。すなわち、回路領域を電磁カップリングを抑制するための手段として利用することにより、小さな基板面積で、製造コストが安価かつ、受電効率が優れた受電装置を実現することができる。
4本の線状アンテナの少なくとも一部の少なくとも一端は、4つの領域の内側または外側に向けて折り曲げられている、付記15記載の受電装置。
これにより、同じ基板面積で、線状アンテナのアンテナ長をより長くとることができる。これにより、受電効率が優れた受電装置を実現することができる。
4本の線状アンテナの少なくとも一部の少なくとも一端は、4つの領域の内側または外側に向けて2回折り返されている、付記15記載の受電装置。
これにより、同じ基板面積で、線状アンテナのアンテナ長をより長くとることができる。これにより、受電効率が優れた受電装置を実現することができる。
本体に内蔵された、マルチ・アンテナから受電したエネルギに基づき機能させることができる機器と、を備える付記8から17のいずれか1項に記載の受電装置。
これにより、マルチ・アンテナと一体的に形成された、センサ、アクチュエータ等のIoT機器を機能させることができる。これにより、有線による電力供給なく機能させる事が可能な、マルチ・アンテナと一体的に形成された小型の受電装置を実現することができる。
Claims (18)
- 基板と、
前記基板の1の領域を囲むように配置され、第1給電点から異なる2方向へ延伸してなる2本の線状アンテナより構成される第1アンテナ素子と、第2給電点から異なる2方向へ延伸してなる2本の線状アンテナより構成される第2アンテナ素子と、
前記第1アンテナ素子の前記第1給電点と前記第2アンテナ素子の前記第2給電点を接続する接続線と、
を備え、
前記接続線は、前記第1アンテナ素子の前記第1給電点を頂点としてなる前記2本の線状アンテナにより形成される内角の二等分線に沿って、前記第1アンテナ素子の前記第1給電点に接続され、
前記接続線は、前記第2アンテナ素子の前記第2給電点を頂点としてなる前記2本の線状アンテナにより形成される内角の二等分線に沿って、前記第2アンテナ素子の前記第2給電点に接続される、
マルチ・アンテナ。 - ワイヤレス電力伝送(WPT)の受電装置において、送電装置からマイクロ波を用いて送電されるエネルギを受電するために用いられる、
請求項1記載のマルチ・アンテナ。 - 前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子は、略正多角形状の領域を囲むように配置される、
請求項1記載のマルチ・アンテナ。 - 前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子は、前記基板の1の領域を囲むように対称に配置された、
請求項1記載のマルチ・アンテナ。 - 前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子は、前記接続線と整流器を介して接続される、
請求項1記載のマルチ・アンテナ。 - λを受電装置の動作波長として、前記第1アンテナ素子の一端から、前記第1アンテナ素子の一端に近接する前記第2アンテナ素子の一端までの距離は、λ/64以上の距離離れている、
請求項1記載の受電装置。 - λを受電装置の動作波長として、前記第1アンテナ素子の一端から、前記第1アンテナ素子の一端に近接する前記第2アンテナ素子の一端までの距離は、λ/32以上の距離離れている、
請求項6記載の受電装置。 - ワイヤレス電力伝送(WPT)に基づいて、3次元空間内でワイヤレスに送電されるエネルギを受電する受電装置であって、
本体と、
前記本体に内蔵された、請求項5記載のマルチ・アンテナの1つ又は複数と、
前記本体に内蔵された、前記整流器と機能的に結合される回路と、
を含み、
前記回路は、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子が囲む前記基板の1の領域の内側に、アンテナ素子と重ならないように設けられた、
受電装置。 - 前記回路は、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子が囲む前記基板の1の領域の略中央部分に設けられた、
請求項8記載の受電装置。 - 前記第1アンテナ素子の前記第1給電点から前記回路までの距離は、前記第2アンテナ素子の前記第2給電点から前記回路までの距離と略等しい、
請求項8記載の受電装置。 - 前記基板の面と直交する方向から見たときに、前記回路は前記マルチ・アンテナに含まれる前記アンテナ素子と重ならない位置に設けられている、
請求項8記載の受電装置。 - 前記回路の形状は、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子の指向性とは反対方向に離れるような形状に形成された、
請求項8記載の受電装置。 - 前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子は、λを受電装置の動作波長として、前記回路からλ/8以上の距離離れている、
請求項8記載の受電装置。 - 前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子は、λを受電装置の動作波長として、前記回路からλ/4以上の距離離れている、
請求項8記載の受電装置。 - ワイヤレス電力伝送(WPT)に基づいて、3次元空間内でワイヤレスに送電されるエネルギを受電する受電装置であって、
本体と、
前記本体に内蔵された、マルチ・アンテナの1つ又は複数と、
前記本体に内蔵された、回路と、
を含み、
前記マルチ・アンテナは、
基板と、
前記基板を4つの領域に画定するように、略十字形に配置された2本の線状アンテナと、
前記4つの領域を囲むように、前記基板上で最も外側において、略四角形の4辺に配置された4本の線状アンテナと、
前記線状アンテナの6本のすべてを、時計回り又は反時計回りで一筆書き状に結んだ接続線と、
を含み、
前記回路は、前記4つの領域のうちのいずれか1つの領域の内側に、前記線状アンテナとは重ならないように設けられ、
前記回路は、前記接続線と整流器を介して機能的に結合された、
受電装置。 - 前記4本の線状アンテナの少なくとも一部の少なくとも一端は、前記4つの領域の内側または外側に向けて折り曲げられている、
請求項15記載の受電装置。 - 前記4本の線状アンテナの少なくとも一部の少なくとも一端は、前記4つの領域の内側または外側に向けて2回折り返されている、
請求項15記載の受電装置。 - 前記本体に内蔵された、前記マルチ・アンテナから受電したエネルギに基づき機能させることができる機器と、
を備える請求項8記載の受電装置。
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