JP7283708B2 - 走向傾斜測定装置及び走向傾斜の測定方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、走向傾斜を測定するには、クリノメータという測定器具で切羽の地層面を直接測定する必要があり、急いで測定する必要があった。
特許文献1で提案されたシステムでは、切羽を撮像した撮像画像データから亀裂の位置座標を測定するものである。
上述の基準方向に対する角度、基準方向に対する水平方向及び垂直方向のうち少なくとも一方の回転角をいう。
また、「四点以上の前記測点」は、仮想面を構成できる三点を含めてランダム配置されていてもよいし、例えば格子状配置や千鳥状配置など、所定間隔を隔てるとともに、所定方向に配置されていてもよい。なお、仮想三角面は、三角面が構成できれば、その他の測点を付加して多角形面を構成してもよい。
詳述すると、測定手段によって、トンネルの切羽において露出する地層面における、仮想面を構成可能な三点の前記測点までの距離と、基準方向に対する角度を測定することができる。そして、算出手段によって、三次元座標位置である測定結果に基づいて前記地層面と水平面との交線の方向である走向及び該走向と水平面とでなす角度である傾斜を算出することができる。
これにより、切羽で露出する地層面をクリノメータによって直接測定する場合に比べ、地層面の走向と傾斜を安全かつ正確に測定することができる。
この発明により、大きさ及び向きのうち少なくとも一方が異なるふたつ以上の仮想三角面を構成する測点を測定することで、地層面の走向と傾斜について誤差がより少ない測定結果を得ることができる。
詳述すると、ノンプリズム型トータルステーションを用いることにより、切羽の測点にプリズムをセットすることなく、測点の三次元座標を測定することができる。また、制御部が、前記ノンプリズム型トータルステーションにおける前記測点に対する測定方向と距離測定とを制御するため、一人での測点の測定を実行することができる。
また、複数の測点の測定を人為的に行う場合に比べて、正確性及び迅速性が高く、より安全に地層面の走向と傾斜を測定することができる。
この発明により、所定間隔を隔てた複数の測点の測定結果に基づいて、地層面の走向と傾斜を測定することができる。
この発明により、地層面の走向と傾斜との測定として一般化されたクリノメータによる測定と同程度以上の測定精度で測定することができる。
図1は走向傾斜測定の概略斜視図を示し、図2は走向傾斜測定システム1の概略ブロック図を示し、図3は走向傾斜測定システム1で測定する切羽Fの概略斜視図を示し、図4は走向傾斜測定システム1で測定する切羽Fの概略説明図を示している。詳しくは、図4(a)は切羽Fの拡大縦断面図を示し、図4(b)は切羽Fの拡大平面図を示している。
図8(a)は4つの仮想三角面Vtを構成する場合の8点の測点K5乃至K12の配置の概略図を示し、図8(b)乃至図8(e)は4つの仮想三角面Vt3乃至Vt6を示している。
図9(a)は大きさの異なるふたつの仮想三角面Vt7,Vt8を構成する6つの測点K13乃至K18の配置の概略図を示し、図9(b)及び図9(c)は大きさの異なるふたつの仮想三角面Vt7,Vt8を示している。
測定部12は、図1におけるa部拡大図に図示するように、測点Kを視準し、測点Kに向けてレーザ光を照射し、測点Kで反射した反射レーザ光を受光して、測点Kまでの距離を測定することができる。また、測点Kまでの距離を測定した際のレーザ光の照射方向、つまり、基準方向からの水平方向及び鉛直方向の方向角を特定することができる。
記憶部14は、ROMやRAM、あるいはSSDで構成され、トータルステーション10における各要素を制御するための各種プログラムを記憶するとともに、測定部12で測定した測点Kの測定結果データや、基準点の座標値データなどを記憶している。
算出部22は、CPU等の演算処理部で構成され、後述する記憶部24に記憶する各種プログラムを実行して、制御部21に接続された各要素を制御するように構成している。
操作部33は、キーボードやマウスなどで構成され、記憶部34に記憶した走向傾斜データを表示したり、データ整理したりするように構成している。
通信部35は、上述のコントロールボックス20の通信部25と、例えばLAN回線iなどを介して通信可能に接続されている。
aX+bY+cZ+d=0・・・(式2)
a0X+b0Y+c0Z+d0=0・・・(式3)
そして、図9(b)に示すように、測点K14,K15,K17で仮想三角面Vt7を構成し、図9(c)に示すように、測点K13,K16,K18で仮想三角面Vt8を構成することができる。そして、仮想三角面Vt7と仮想三角面Vt8とは向きも形状も同じであるが大きさが異なる相似形状である。
四点以上の測点Kを測定した場合、図6(b)に示すように、測定結果を読込む(ステップu1)。そして、読み込んだ複数の測点Kの測定結果から、仮想三角面Vtを構成する測点を抽出する(ステップu2)。
詳述すると、トータルステーション10によって、トンネルTnの切羽Fにおいて露出する露出地層面Sにおける、仮想水平面Vhを構成可能な少なくとも三点の測点Kまでの距離と、基準方向に対する角度を測定することができる。そして、算出部22によって、三次元座標位置である測定結果に基づいて露出地層面Sと仮想水平面Vhとの仮想交線CLの方向である走向及び露出地層面Sと仮想水平面Vhとでなす角度である傾斜を算出することができる。
これにより、切羽Fで露出する露出地層面Sをクリノメータによって直接測定する場合に比べ、露出地層面Sの走向と傾斜を安全かつ正確に測定することができる。
また、複数の測点Kの測定を人為的に行う場合に比べて、正確性及び迅速性が高く、露出地層面Sの走向と傾斜をより安全に測定することができる。
以下同様に、
切羽は切羽Fに対応し、
地層面は露出地層面Sに対応し、
測点は測点Kに対応し、
基準方向は基準方向に対応し、
測定手段はトータルステーション10に対応し、
仮想面は仮想水平面Vhに対応し、
交線は仮想交線CLに対応し、
算出手段は算出部22に対応し、
走向傾斜測定装置は走向傾斜測定システム1に対応し、
ノンプリズム型トータルステーションはトータルステーション10に対応し、
制御部は制御部11に対応し、
仮想三角面は仮想三角面Vtに対応し、
測定工程は測定処理(ステップs3)に対応し、
算出工程は算出処理(ステップs4)に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
また、トータルステーション10をノンプリズム型で構成したが、一般的なトータルステーションや光波測距儀を用い、測点Kにプリズムをセットして測点Kを測定してもよい。
10…トータルステーション
11…制御部
22…算出部
CL…仮想交線
F…切羽
K…測点
S…露出地層面
Tn…トンネル
Vh…仮想水平面
Vt…仮想三角面
s3…測定処理
s4…算出処理
Claims (5)
- トンネルの切羽において露出する地層面における測点までの距離と、基準方向に対する角度を測定する測定手段と、
仮想面を構成可能な少なくとも三点の前記測点の三次元座標位置である測定結果に基づいて前記地層面と水平面との交線の方向である走向及び該走向と水平面とでなす角度である傾斜を算出する算出手段と、
前記測定手段における前記測点に対する測定方向と距離測定とを制御する制御部が備えられ、
前記制御部は、四点以上の前記測点を測定し、
前記算出手段は、測定した四点以上の前記測点の測定結果から構成され、前記地層面における同じ箇所を含む、ふたつ以上の仮想三角面のそれぞれについて前記走向及び前記傾斜を算出する
走向傾斜測定装置。 - 前記算出手段は、
測定した四点以上の前記測点の測定結果から大きさ及び向きのうち少なくとも一方が異なるふたつ以上の仮想三角面のそれぞれについて前記走向及び前記傾斜を算出する
請求項1に記載の走向傾斜測定装置。 - 前記測定手段は、
前記測点に対してレーザ光を照射するとともに、前記測点で反射した反射レーザ光を受光して、前記測点までの距離を測定するノンプリズム型トータルステーションである
請求項1又は2に記載の走向傾斜測定装置。 - 少なくとも三点の前記測点うち最初に測定する前記測点を第1測点とし、
前記制御部は、
前記第1測点から所定間隔を隔てた二点以上の前記測点の測定を制御する
請求項1乃至3のうちいずれかに記載の走向傾斜測定装置。 - トンネルの切羽において露出する地層面における測点までの距離と、基準方向に対する角度とを、仮想面を構成する少なくとも三点測定する測定工程と、
少なくとも三点の前記測点の測定結果に基づいて前記地層面と水平面との交線の方向である走向及び該走向と水平面とでなす角度である傾斜を算出する算出工程とを行い、
前記測定工程において、四点以上の前記測点を測定し、
前記算出工程において、
測定した四点以上の前記測点の測定結果から構成され、前記地層面における同じ箇所を含む、ふたつ以上の仮想三角面のそれぞれについて前記走向及び前記傾斜を算出する
走向傾斜の測定方法。
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