JP7281609B1 - 火薬類貯蔵施設及びその構築方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 0007281609000001
【課題】プレキャスト工法を用いて火薬類貯蔵施設を短期間に構築する。
【解決手段】側壁部10A~10D、貯蔵室底版20A、20B、隔離室底版30、貯蔵室頂版40A、40B、隔離室頂版50、側板60は、それぞれコンクリートで構成されたプレキャスト部材として製造される。ここでは側壁部10A~10Dの各々を同一、貯蔵室底版20A、20Bの各々を同一、貯蔵室頂版40A、40Bの各々を同一、の形状とすることができる。また、側壁部と貯蔵室頂版の間は、上下方向に延伸する鉄筋(鉛直鉄筋)を用いて連結し、貯蔵室頂版と隔離室頂版の間は、水平方向に延伸する鉄筋(水平鉄筋)を用いて連結することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内部に爆発性の危険物である火薬等を貯留する火薬類貯蔵施設、その構築方法に関する。
爆発性の火薬類を貯蔵する火薬庫に対しては、火薬類取締法の技術基準に基づいた制限が要求され、例えば、その貯蔵量や保安距離(爆発時に一定の安全性が確保できる距離)が定められている。また、鉄筋コンクリートで構築されること、等の構造に関する制限も設けられる。特許文献1等には、こうした制限を考慮した火薬庫の構造が記載されている。
特許第4892106号公報
鉄筋コンクリート造の火薬類貯蔵庫に対しても、他の鉄筋コンクリート製の施設と同様に、これを短期間に構築できることが望まれる。他のコンクリート構造物を短期間に構築する構築方法として、施工現場とは別の工場で型枠を用いて製造された複数のコンクリートブロック(プレキャストブロック)を施工現場で組み立てるプレキャスト工法が知られている。また、これによって、構築される構造物の品質も高くすることができる。
一方で、単一の火薬類貯蔵庫における貯蔵量には保安距離の定めから制限があるため、単体の火薬庫(貯蔵室)が複数設けられ、これらが一定の隔離距離を介して離間して設けられた火薬類貯蔵施設とすることが好ましい。この場合、貯蔵室の間には、乾燥砂が充填される隔離室が設けられる。このように複数の貯蔵室、隔離室が設けられた貯蔵施設の構造は複雑となる。前記のようなプレキャスト工法は、例えば橋梁等の比較的単純な構造のコンクリート構造物の構築には適しているが、この貯蔵施設のような複雑な構造のコンクリート構造物の構築には適しておらず、適用が困難であった。
特に、プレキャスト工法を用いてこのような火薬類貯蔵施設を構築する場合には、例えば直交する2つのプレキャスト部材間を強固に接合する工程が多く必要となる。このため、短期間で火薬類貯蔵施設を構築することは困難であった。このため、プレキャスト工法を用いて火薬類貯蔵施設を短期間に構築する技術が求められた。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上記の問題を解決することを目的とする。
本発明は、内部に火薬類が貯蔵される2つの貯蔵室と、2つの前記貯蔵室の間に設けられ火薬類が貯蔵されない隔離室と、が水平方向に並んで形成された火薬類貯蔵施設であって、前記貯蔵室の水平方向における側面、及び前記貯蔵室と前記隔離室との水平方向における境界面を構成するように水平方向に離間して設置された4つの側壁部と、隣接する2つの前記側壁部の間を上側から封止して2つの前記貯蔵室を形成し、それぞれ当該2つの前記側壁部に下側から支持される2つの貯蔵室頂版と、2つの前記貯蔵室頂版の間において、隣接する2つの前記側壁部の間を上側から封止して前記隔離室を形成し、当該2つの前記側壁部に下側から支持される隔離室頂版と、を具備し、前記貯蔵室頂版における前記隔離室頂版が設けられない側において、前記貯蔵室頂版と当該貯蔵室頂版を下側から支持する前記側壁部は、各々において鉛直方向に沿って形成された孔部である鉛直孔部の内部に、当該側壁部から当該貯蔵室頂版にかけて鉛直方向に延伸する鉄筋である鉛直鉄筋が設置された状態で固定され、前記貯蔵室頂版における前記隔離室頂版が設けられた側において、前記貯蔵室頂版と前記隔離室頂版とは、各々において水平方向に沿って形成された孔部である水平孔部の内部に、前記貯蔵室頂版から前記隔離室頂版にかけて水平方向に延伸する鉄筋である水平鉄筋が設置された状態で固定されたことを特徴とする。
本発明において、前記貯蔵室頂版における前記隔離室頂版が設けられない側において形成された前記鉛直孔部は、前記貯蔵室頂版を上下方向にわたり貫通するように形成され、当該鉛直孔部には、内部に前記鉛直鉄筋が設置された状態でモルタルが充填されたことを特徴とする。
本発明において、前記側壁部は、最下部において局所的に水平方向に広く形成されたことによって自身が載置された際に自身を支持する脚部を具備することを特徴とする。
本発明において、前記貯蔵室及び前記隔離室を、2つの前記貯蔵室と前記隔離室が並んだ方向と垂直な方向かつ水平方向で封止する側板を具備し、当該側板は、最下部において局所的に水平方向で広く形成されたことによって自身が載置された際に自身を支持する脚部を具備することを特徴とする。
本発明において、4つの前記側壁部、2つの前記貯蔵室頂版は、それぞれ共通の形状とされたことを特徴とする。
本発明において、前記貯蔵室頂版における前記隔離室頂版が設けられない側において形成された前記鉛直孔部は、前記貯蔵室頂版を上下方向にわたり貫通するように形成され、当該鉛直孔部には、内部に前記鉛直鉄筋が設置された状態でモルタルが充填されたことを特徴とする。
本発明の火薬類貯蔵施設の構築方法は、前記火薬類貯蔵施設の構築方法であって、前記側壁部、前記貯蔵室頂版、及び前記隔離室頂版をプレキャストブロックとして製造し、一方の側から他方の側に向かい第1から第4の前記側壁部を順次配置する側壁部配置工程と、第1の前記側壁部と第2の前記側壁部の間、第2の前記側壁部と第3の前記側壁の間、及び第3の前記側壁部と第4の前記側壁部の間、の底部にそれぞれ底版を設置する底版配置工程と、第1の前記側壁部と第2の前記側壁部の上側に、第1の前記貯蔵室頂版を設置し、第1の前記側壁部と第1の前記貯蔵室頂版とを、前記鉛直鉄筋を介して連結して固定する第1固定工程と、前記第1固定工程後に、前記水平鉄筋を介して前記隔離室頂版と第1の前記貯蔵室頂版と連結して、前記隔離室頂版を第2の前記側壁部と第3の前記側壁部の上側に固定する第2固定工程と、前記第2固定工程後に、前記水平鉄筋を介して第2の前記貯蔵室頂版と前記隔離室頂版とを連結し、かつ第4の前記側壁部と第2の前記貯蔵室頂版とを、前記鉛直鉄筋を介して連結して、第2の前記貯蔵室頂版を第3の前記側壁部と第4の前記側壁部の上側に固定する第3固定工程と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、プレキャスト工法を用いて火薬類貯蔵施設を短期間で構築することができる。
本発明の実施の形態に係る火薬類貯蔵施設の斜視図である。 本発明の実施の形態に係る火薬類貯蔵施設の分解図である。 本発明の実施の形態に係る火薬類貯蔵施設の構築方法を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る火薬類貯蔵施設の構築方法を示す斜視図(続き)である。 本発明の実施の形態に係る火薬類貯蔵施設の構築方法における、特に貯蔵室頂版と側壁部の間の構造を詳細に示す図である。 本発明の実施の形態に係る火薬類貯蔵施設の構築方法における、特に貯蔵室頂版と側壁部の間の構造を詳細に示す図(続き)である。 本発明の実施の形態に係る火薬類貯蔵施設の構築方法における、特に貯蔵室頂版と隔離室頂版の間の構造を詳細に示す図である。
本発明の実施の形態に係る火薬類貯蔵施設の構造について説明する。図1は、この火薬類貯蔵施設の斜視図である。ここで、鉛直方向はz方向として示されている。この火薬類貯蔵施設1においては、内部に火薬が貯蔵される貯蔵室1Aが図中の水平方向(x方向)においてそれぞれ設けられており、これらの間には、2つの貯蔵室1A(図中左側)、1B(図中右側)で安全に保管距離を維持するために砂等が充填される隔離室1Cがこれらの間に形成されている。なお、実際には図1において手前側(y方向正側)には貯蔵室1A、1B、隔離室1Cを封止するための構造が設けられているが、その構造は適宜設定され、かつ本願発明とは無関係であるため、その記載は省略されている。
図1において、この火薬類貯蔵施設1は、4つの側壁部(第1の側壁部10A~第4の側壁部10D)、2つの貯蔵室底版(第1の貯蔵室底版20A、第2の貯蔵室底版20B)、1つの隔離室底版30、2つの貯蔵室頂版(第1の貯蔵室頂版40A、第2の貯蔵室頂版40B)、1つの隔離室頂版50、1つの側板60が組み合わされて構成される。図2は、この分解図を示す。図2に示された各部材はいずれもプレキャスト部材として製造される。ただし、貯蔵室底版20A、20B、隔離室底版30は、プレキャスト部材ではなく現場打ちコンクリートで構成してもよい。
図1、2に示されるように、貯蔵室1Aは、2つの側壁部(第1の側壁部10Aと第2の側壁部10B)とその間の第1の貯蔵室底版20A、第1の貯蔵室頂版40A、側板60で囲まれて構成され、貯蔵室1Bは、2つの側壁部(第3の側壁部10Cと第4の側壁部10D)とその間の第2の貯蔵室底版20B、第2の貯蔵室頂版40B、側板60で囲まれて構成され、隔離室1Cは、2つの側壁部(第2の側壁部10Bと第3の側壁部10C)とその間の隔離室底版30、隔離室頂版50、側板60で囲まれて構成される。なお、図1、2においては、これらの各構成要素を連結する構造については記載が省略されており、これについては後述する。
側壁部10A~10D、貯蔵室底版20A、20B、隔離室底版30、貯蔵室頂版40A、40B、隔離室頂版50、側板60は、それぞれ鉄筋コンクリートで構成されたプレキャスト部材として製造される。ここでは側壁部10A~10Dの各々を同一、貯蔵室底版20A、20Bの各々を同一、貯蔵室頂版40A、40Bの各々を同一、の形状とすることができる。また、側壁部と貯蔵室頂版の間は、上下方向に延伸する鉄筋(鉛直鉄筋)を用いて連結し、貯蔵室頂版と隔離室頂版の間は、水平方向に延伸する鉄筋(水平鉄筋)を用いて連結することができる。
ただし、側壁部については、両端部側の第1の側壁部10Aと第4の側壁部10Dを同一、中央側の第2の側壁部10Bと第3の側壁部10Cを同一とし、左右両端部側の側壁部と中央側の2つの側壁部の形状を変えてもよい。なお、上記の構成要素の各々には、前記の位置決め用の鉄筋(鉛直鉄筋、水平鉄筋)以外にも、その製造時において適宜鉄筋を設けることができる。
また、図2において、側壁部10Aの下部には、側壁部10Aを自立させるために下方で局所的に水平方向で広く形成され、下面側が水平面とされた脚部12が形成されている。他の側壁部においても同様である。側板60においても、同様の形状の脚部61が形成されている。このような脚部を設けることにより、構築時に側壁部等を支持する必要がない、あるいはこれを支持するための構造を簡略化できる。このため、この火薬類貯蔵施設1の構築を容易とする、あるいは工期を短くすることができる。図2における各部材はプレキャスト部材として製造されるため、このような構造のものを容易に製造できる。
また、貯蔵室頂版40Aを製造する際に用いる型枠として、図2においてこれをy方向で点線で示されたように分割した型枠を組み合わせて用いることができる。この場合、個々の型枠の構造は変更せず、組み合わせる型枠の数のみを変えることによって、y方向における長さの異なる貯蔵室頂版40Aを製造することができる。他の部材についても同様である。すなわち、各部材の断面形状が一方向において一様である場合には、この方向で分割した型枠をこのように分割して組み合わせることにより、これらの部材の製造コストを低くすることができる。
これらの部材がプレキャスト部材として製造されるため、施工現場でコンクリートを打設する作業は不要となり、これらを組み合わせて固定する作業のみが必要となるが、この固定作業は、以下に説明するように行われる。図3、4は、この組立作業を説明する斜視図である。この火薬類貯蔵施設1は地中に設置されるため、まず地面が切削され、その内部における底面上の状態がここでは記載されている。また、図5~7は、後述するような、図3、4中の一部を形成する工程を拡大して示す図である。
ここでは、まず、図3(a)に示されるように、4つの側壁部10A~10Dがx方向に沿って所定の位置に設置される(側壁部配置工程)。その後、図3(b)に示されたように、隣接する2つの側壁部の間に貯蔵室底版20A、20B、1つの隔離室底版30が設置される(底版配置工程)。これらの下側には適宜コンクリートが打設されていてもよい。また、各側壁部と貯蔵室底版、隔離室底版の間の空隙にモルタルを充填することができる。
次に、図3(c)に示されたように、図中左側(x方向負側)の第1の貯蔵室頂版40Aを設置する(第1固定工程)。図5、6は、図3(c)における領域Aに対応する領域の状況を更に詳細に説明する図である。図5(a)においては、設置前における貯蔵室頂版40Aの領域Aに対応する部分と側壁部10Aにおける領域Aに対応する部分が示されている。ここで示されるように、貯蔵室頂版40Aには、これを鉛直方向(z方向)で貫通する孔部(貯蔵室頂版側取付用孔部:鉛直孔部)41が、図中で4つ形成されている。これに対応して、側壁部10Aの上面側にも、鉛直方向(z方向)に沿った孔部(側壁部側取付用孔部:鉛直孔部)11が4つ形成されている。孔部41と異なり、孔部11は側壁部10を貫通せず、一定の深さで形成されている。
図5(b)においては、貯蔵室頂版40Aが側壁部10Aの上に載置された状態が示されている。この状態で、貯蔵室頂版40A側の孔部41の各々と側壁部10A側の孔部11が連通するように設定される。その後、図6(c)に示されるように、各孔部41に上側(z方向正側)から、鉛直方向に延伸する鉄筋(鉛直鉄筋100A)を挿入すれば、図6(d)に示されるように、鉛直鉄筋100Aは、貯蔵室頂版40Aと側壁部10A間で保持される。この状態で、上側から各孔部41にモルタル等を充填して固化させれば、貯蔵室頂版40Aと側壁部10Aの間が固定されることにより、図3(c)における領域Aの部分が構成される。
次に、図4(d)に示されるように、隔離室頂版50を設置して固定する(第2固定工程)。図7は、図3(c)、図4(d)における領域Bに対応する領域の状況を更に詳細に説明する図である。図7(a)においては、隔離室頂版50の設置前における貯蔵室頂版40Aが側壁部10Bの上に載置された状態、隔離室頂版50における領域Bに対応する部分が示されている。貯蔵室頂版40Aと側壁部10Bの間にはモルタルが塗布されている。ここで示されるように、貯蔵室頂版40Aには、水平方向(x方向)に沿って掘り下げられた孔部(貯蔵室頂版側取付用孔部:水平孔部)42が、図中で4つ形成されている。これに対応して、隔離室頂版50にも、水平方向に沿って掘り下げられた孔部(隔離室頂版側取付用孔部:水平孔部)51が4つ形成されている。孔部42、51は共に一定の深さで形成されている。
この状態で、図7(b)に示されるように、貯蔵室頂版40A側の孔部42の各々に、孔部42の深さよりも長く水平方向に延伸する鉄筋(水平鉄筋100B)を挿入することにより、水平鉄筋100Bは、各孔部42から水平鉄筋100Bの一部が突出するように設置される。
その後、図7(c)に示されるように、突出した水平鉄筋100Bを隔離室頂版50側の孔部51に図中左側(x方向負側)から挿入すれば、この水平鉄筋100Bは、貯蔵室頂版40Aと隔離室頂版50間で保持される。この状態で、図3(d)中の領域Bにおける貯蔵室頂版40A、側壁部10B、隔離室頂版50の位置関係は定まり、これらが固定される。
その後、図4(e)に示されるように、第2の貯蔵室頂版40Bを設置する(第3固定工程)。この際、図7と同様の孔部42、51が、図4(e)中の領域Cにおいても貯蔵室頂版40Bのx方向負側、隔離室頂版50のx方向正側に、それぞれ形成されている。このため、先に側壁部10C側に載置された隔離室頂版50側の孔部51側に水平鉄筋100Bを挿入してから、貯蔵室頂版40B側の孔部42にこの水平鉄筋100Bを挿入することによって、図7と同様に隔離室頂版50と貯蔵室頂版40Bの位置関係を定めることができる。
また、図4(e)中の領域Dにおいて、図5、6と同様の孔部41、孔部11が、貯蔵室頂版40Bのx方向正側、側壁部10Dの上側にそれぞれ形成されている。このため、図5、6と同様に、貯蔵室頂版40B側の孔部41と側壁部10D側の孔部11を連通させた状態で垂直鉄筋100Aを挿入し、孔部41にモルタルを充填し、これらの間の位置決めを行い固定することができる。これにより、図4(e)の構造が構築される。その後、図1、2における側板60を装着することによって、火薬類貯蔵施設1が構築され、周囲、上部に土砂が導入される。
なお、上記の例においては、領域Bにおいては水平鉄筋100B(水平孔部42、51)のみが用いられたが、領域Bにおいても、孔部同士が交差(干渉)しない限りにおいて、鉛直鉄筋100A(鉛直孔部41、11)を用いて貯蔵室頂版40Aと側壁部10Bを固定してもよい。
上記の構造、製造方法によれば、直交する各部材に結合具(ヒンジ等)を用いることなく、適切な位置関係を固定することができる。このため、同様の構造の火薬類貯蔵施設を現場打ちにより構築する場合、あるいはプレキャスト部材同士の接合に結合具を用いて行う場合と比べて、短い工期でこの火薬類貯蔵施設を構築することができる。各部材をプレキャスト部材とすることにより、各部材を均一かつ高品質とすることもできる。
上記の例において、各孔部は、プレキャストブロックとして製造された側壁部10A~10D、貯蔵室頂版40A、40B、隔離室頂版50に対して穿孔することによって形成することができる。このため、穿孔前の状態においては、4つの側壁部、2つの貯蔵室頂版をそれぞれ共通とすることができる。
また、例えば図5~7の貯蔵室頂版40Aにおいては、x方向負側に孔部(鉛直孔部)41、x方向正側に孔部(水平孔部)42が形成されたが、どちらの側においても孔部(鉛直孔部)41、孔部42(水平孔部)を共に形成してもよく、実際に使用するのをこれらのうちの一方のみとしてもよい。この場合には、孔部が形成された状態においても、貯蔵室頂版40A、40Bを共通の形状とすることができる。同様に、図5(a)においては、孔部11は側壁部10Aのx方向正側に偏って形成されているが、をx方向付側にも形成し、場合に応じて使用する孔部を適宜選択してもよい。この場合には、孔部が形成された状態の側壁部10A~10Dを共通の形状とすることができる。
なお、図5~7においては、各孔部は4つずつ(図5、6においてはx方向、y方向で2つずつ、図7においてはy方向、z方向で2つずつ)設けられたが、図2に示されるように、側壁部等はy方向で長く形成されるため、y方向の幅に応じて各孔部をより多く形成することが好ましい。
上記の例では、2つの貯蔵室1A、1Bの間に隔離室1Cが設けられた。しかしながら、より多くの貯蔵室を設け、隣接する貯蔵室の間にそれぞれ隔離室を設けた場合においても、上記と同様の側壁部、貯蔵室頂版等を用いて同様に火薬類貯蔵施設を構築できる。この場合においても、各側壁部、各貯蔵室頂版等を全て共通の構造とすることができるために、この火薬類貯蔵施設を短期間に構築することができる。すなわち、貯蔵室を多く形成した場合には、上記の構造、構築方法は特に有効となる。
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
1 火薬類貯蔵施設
1A、1B 貯蔵室
1C 隔離室
10A~10D 側壁部
11 孔部(側壁部側取付用孔部:鉛直孔部)
12、61 脚部
20A、20B 貯蔵室底版
30 隔離室底版
40A、40B 貯蔵室頂版
41 孔部(貯蔵室頂版側取付用孔部:鉛直孔部)
42 孔部(貯蔵室頂版側取付用孔部:水平孔部)
50 隔離室頂版
51 孔部(隔離室頂版側取付用孔部:水平孔部)
60 側板
100A 鉄筋(鉛直鉄筋)
100B 鉄筋(水平鉄筋)

Claims (6)

  1. 内部に火薬類が貯蔵される2つの貯蔵室と、2つの前記貯蔵室の間に設けられ火薬類が貯蔵されない隔離室と、が水平方向に並んで形成された火薬類貯蔵施設であって、
    前記貯蔵室の水平方向における側面、及び前記貯蔵室と前記隔離室との水平方向における境界面を構成するように水平方向に離間して設置された4つの側壁部と、
    隣接する2つの前記側壁部の間を上側から封止して2つの前記貯蔵室を形成し、それぞれ当該2つの前記側壁部に下側から支持される2つの貯蔵室頂版と、
    2つの前記貯蔵室頂版の間において、隣接する2つの前記側壁部の間を上側から封止して前記隔離室を形成し、当該2つの前記側壁部に下側から支持される隔離室頂版と、
    を具備し、
    前記貯蔵室頂版における前記隔離室頂版が設けられない側において、前記貯蔵室頂版と当該貯蔵室頂版を下側から支持する前記側壁部は、各々において鉛直方向に沿って形成された孔部である鉛直孔部の内部に、当該側壁部から当該貯蔵室頂版にかけて鉛直方向に延伸する鉄筋である鉛直鉄筋が設置された状態で固定され、
    前記貯蔵室頂版における前記隔離室頂版が設けられた側において、前記貯蔵室頂版と前記隔離室頂版とは、各々において水平方向に沿って形成された孔部である水平孔部の内部に、前記貯蔵室頂版から前記隔離室頂版にかけて水平方向に延伸する鉄筋である水平鉄筋が設置された状態で固定されたことを特徴とする火薬類貯蔵施設。
  2. 前記貯蔵室頂版における前記隔離室頂版が設けられない側において形成された前記鉛直孔部は、前記貯蔵室頂版を上下方向にわたり貫通するように形成され、当該鉛直孔部には、内部に前記鉛直鉄筋が設置された状態でモルタルが充填されたことを特徴とする請求項1に記載の火薬類貯蔵施設。
  3. 前記側壁部は、最下部において局所的に水平方向に広く形成されたことによって自身が載置された際に自身を支持する脚部を具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の火薬類貯蔵施設。
  4. 前記貯蔵室及び前記隔離室を、2つの前記貯蔵室と前記隔離室が並んだ方向と垂直な方向かつ水平方向で封止する側板を具備し、
    当該側板は、最下部において局所的に水平方向で広く形成されたことによって自身が載置された際に自身を支持する脚部を具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の火薬類貯蔵施設。
  5. 4つの前記側壁部、2つの前記貯蔵室頂版は、それぞれ共通の形状とされたことを特徴とする請求項1に記載の火薬類貯蔵施設。
  6. 請求項1又は2に記載の火薬類貯蔵施設の構築方法であって、
    前記側壁部、前記貯蔵室頂版、及び前記隔離室頂版をプレキャストブロックとして製造し、
    一方の側から他方の側に向かい第1から第4の前記側壁部を順次配置する側壁部配置工程と、
    第1の前記側壁部と第2の前記側壁部の間、第2の前記側壁部と第3の前記側壁の間、及び第3の前記側壁部と第4の前記側壁部の間、の底部にそれぞれ底版を設置する底版配置工程と、
    第1の前記側壁部と第2の前記側壁部の上側に、第1の前記貯蔵室頂版を設置し、第1の前記側壁部と第1の前記貯蔵室頂版とを、前記鉛直鉄筋を介して連結して固定する第1固定工程と、
    前記第1固定工程後に、前記水平鉄筋を介して前記隔離室頂版と第1の前記貯蔵室頂版と連結して、前記隔離室頂版を第2の前記側壁部と第3の前記側壁部の上側に固定する第2固定工程と、
    前記第2固定工程後に、前記水平鉄筋を介して第2の前記貯蔵室頂版と前記隔離室頂版とを連結し、かつ第4の前記側壁部と第2の前記貯蔵室頂版とを、前記鉛直鉄筋を介して連結して、第2の前記貯蔵室頂版を第3の前記側壁部と第4の前記側壁部の上側に固定する第3固定工程と、
    を具備することを特徴とする、火薬類貯蔵施設の構築方法。
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