JP7281373B2 - 地盤攪拌装置 - Google Patents
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Description
具体的には、特許文献1に記載の地盤攪拌装置は、次のように構成される。
支持アームの先端部に設けられた回転軸の両端に複数の攪拌翼が放射状に設けられ、攪拌翼が回転軸を中心にして回転することで、土壌を掘削および攪拌する。このとき、土壌とセメントミルク等の土壌改質材とを攪拌混合して軟質土壌の地盤改良を行う。
回転軸に支持柱を取り付け、支持柱に攪拌プレートを回動自在に取り付ける。この回転軸が回転し、攪拌プレートの一端の先端が支持アームに接触すると、攪拌プレートが回転軸と斜めになるように回動する。回転軸が更に回転し、攪拌プレートの一端の先端が支持アームと接触しなくなると、攪拌プレートは回転軸と平行になるように回動する。この状態で、回転軸が回転すると、攪拌プレートは、支持アームの下部延長部分の土壌中を通過するので、下部延長部分の土壌が掘削および攪拌される。
本発明者は、土壌等の攪拌効率を高めるには、回転軸の正転、逆転(反転)を繰り返して行うことが好ましいことを見出した。
前記支持アームの先端部分に設けられ、一方向に回転するとともに該一方向と反対方向に回転可能な回転軸と、
前記回転軸の両端に設けられ、前記回転軸の回転に伴って回転して土壌の掘削および攪拌を行う複数の攪拌翼と、
前記回転軸上に取り付けられ、くの字状に屈曲された形状の攪拌プレートとを備え、
前記攪拌プレートは、直線状に延びた一端と、該一端に対して屈曲した他端とを有するとともに、前記回転軸に対して遠い側の前記攪拌プレートの主面に第1の壁部及び第2の壁部を有し、
前記第1の壁部は、前記他端の外側の側縁に沿って設けられ、前記第2の壁部は、前記第1の壁部に隣接し、前記第1の壁部の前記他端の先端側から前記一端の内側の側縁に向かって延び、
前記回転軸が前記一方向に回転するときは、前記攪拌プレートは、前記回転軸の回転に伴って回転し、前記一端が前記支持アームに接触すると、第1の方向に回動して回転軸に対して傾斜した状態で回転し、前記回転軸が更に回転し、前記一端が前記支持アームとの接触を脱出すると、土壌の反力により、第2の方向に回動して前記回転軸に対して平行な状態で回転し、前記一端が前記回転軸に対して平行な状態で前記支持アームの下部延長部分を通過するときに、支持アームの下部延長部分の土壌を攪拌し、
前記回転軸が前記反対方向に回転するときは、前記攪拌プレートは、前記第1の方向に回動して前記支持アームに接触しない状態とされる、地盤攪拌装置である。
前記支持アームの先端部分に設けられ、一方向に回転するとともに該一方向と反対方向に回転可能な回転軸と、
前記回転軸の両端に設けられ、前記回転軸の回転に伴って回転して土壌の掘削および攪拌を行う複数の攪拌翼と、
前記回転軸上に取り付けられ、くの字状に屈曲された形状の攪拌プレートとを備え、
前記攪拌プレートは、直線状に延びた一端と、該一端に対して屈曲した他端とを有するとともに、前記回転軸に対して遠い側の前記攪拌プレートの主面に壁部を有し、
前記壁部は、前記他端の先端側から前記一端の内側の側縁に向かって延び、
前記回転軸が前記一方向に回転するときは、前記攪拌プレートは、前記回転軸の回転に伴って回転し、前記一端が前記支持アームに接触すると、第1の方向に回動して回転軸に対して傾斜した状態で回転し、前記回転軸が更に回転し、前記一端が前記支持アームとの接触を脱出すると、土壌の反力により、第2の方向に回動して前記回転軸に対して平行な状態で回転し、前記一端が前記回転軸に対して平行な状態で前記支持アームの下部延長部分を通過するときに、支持アームの下部延長部分の土壌を攪拌し、
前記回転軸が前記反対方向に回転するときは、前記攪拌プレートは、前記第1の方向に回動して前記支持アームに接触しない状態とされる、
地盤攪拌装置である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の地盤攪拌装置の全体構成を示すものである。図1において、作業車両1には、可動アーム2が延設される。可動アーム2は、折曲可能に連結されたアーム2aおよび2bとからなる。可動アーム2の先端に、支持アーム3が取り付けられる。支持アーム3は、可動アーム2の操作により、地盤に対して垂直上下方向に動かすことができる。
第1の壁部9aは、他端12の外側の側縁13に沿って設けられ、第2の壁部9bは、第1の壁部9aに隣接し、他端12の先端側から一端11の内側の側縁14に向かって延びている。第1の壁部9aは直線状となっているが、直線状に限定されず、他端12の外側の側縁13の形状に合わせて設けられる。第2の壁部9bは内側に対して円弧状に湾曲しているが、「く」の字状に湾曲していてもよい。また、第2の壁部9bは直線状であってもよいが、攪拌プレート7が後述する格納状態で、土壌から受ける反力を受けやすいように(受圧面積を増やすために)、円弧状又は「く」の字状に湾曲していることが好ましい。
なお、図3では、第1の壁部9aと第2の壁部9bとは、離れて形成されているが、第1の壁部9aと第2の壁部9bとは一定化されて形成されてもよい。
第2の壁部9bの一端11の内側の側縁14に向かって延びる先端は、一端11と他端12との境界を超えればよく、第2の壁部9bの長さは特に限定されないが、第1の壁部9aの長さと同じか、第1の壁部9aの長さよりも長く設定される。第1の壁部9aの長さをx1、第2の壁部9bの長さ(円弧の長さ)をx2とすると、長さx2は長さx1の1~1.5倍程度が好ましい。ここで、「内側」は攪拌プレート7の一端11と他端12との間の角度が鋭角に見える側をいい、「外側」は攪拌プレート7の一端11と他端12との間の角度が鈍角に見える側をいう。
攪拌プレート7は、その一端11が支持アーム3側を向き、その他端12は攪拌翼側6a~6cを向くように配設され、雄ネジ18により、支持柱16の雌ネジ19に回動自在に取り付けられる。なお、本実施形態では攪拌プレート7は雄ネジ18によって支持柱16の雌ネジ19に取り付けるように記述されるが、この取り付け方はこのような構造に限定されることはなく、雄ネジ18を支持柱16に直接溶接等で接着しても良い。
なお、以下の説明で用いる図5~図12においては、プレート21、ガイド部材15、第1の壁部9a及び第2の壁部9bは省略され、ストッパ17は必要に応じて示される。
次に、回転軸が正転するときの攪拌プレート7の動作、及び回転軸が逆転するときの攪拌プレート7の動作について、更に詳述する。
まず、回転軸が正転するときの攪拌プレート7の動作について、更に詳述する。
回転軸4が正転から逆転に切り替わると、攪拌プレート7が正転状態の図8における回転位置(a)~(h)のいずれの状態にあっても、逆転後は攪拌プレート7は図7に示す攪拌プレート7の格納状態に移行するように回転する。以下、一例として、攪拌プレート7が図8における回転位置(a)~(e)を通過するときに、回転軸4が正転から逆転に切り替わった場合について説明する。前述したように、図9(C)は、回転軸4の正転時において、攪拌プレート7が図8における回転位置(a)~(e)を通過するときの攪拌プレート7に加わる力および回動を説明するための図である。
図12は、回転軸4の逆転時において、攪拌プレート7に加わる力および回動を説明するための図である。図12(A)は、回転軸4が図9(C)の矢印F方向からの矢印R方向に切り替わったときの状態を示す。図9(C)に示した、攪拌プレート7に加わる土壌からの力F1およびF2は、図12(A)においては、攪拌プレート7の反対方向にかかるようになる。攪拌プレート7には第2の壁部9bが設けられているため、攪拌プレート7のL1の部分よりもL2の部分の方が強い力が働く。そのため、孔10を中心に反時計方向である矢印A1の方向(第1の方向)に攪拌プレート7が回転する。
また、本実施形態によれば、回転軸の正転、逆転(反転)を繰り返しても、攪拌プレートが意図しない方向に回転することを抑制することができる。
第1の実施形態においては、攪拌プレート7は第1の壁部9a及び第2の壁部9bを有する。しかし、攪拌プレート7は第2の壁部9のみを有していてもよい。
図13は、本発明の第2の実施形態の地盤攪拌装置における攪拌プレートの構成を示す平面図である。なお、攪拌プレートを除く地盤攪拌装置の構成は第1の実施形態と同じなので攪拌プレート以外の構成部については説明を省略する。
図13に示すように、本実施形態の攪拌プレート7Aは第2の壁部9bのみを有している。
本実施形態の第2の壁部9bは、回転軸の正転、逆転の両方で、土壌の反力を受ける。ただし、他端12の外側の側縁13に沿って設けられた第1の壁部9aに対し、本実施形態の第2の壁部9bは他端12の外側の側縁13に対して、一端11の内側の側縁14に向かって離れるように設けられるため、回転軸の正転時に第2の壁部9bが受ける土壌の反力は、回転軸の正転時に第1の壁部9aが受ける土壌の反力よりも小さくなる。
具体的には、特開2008-231691号公報に記載の地盤攪拌装置は、次のように構成される。
油圧モータの回転がチェーン機構により第1の撹拌体および第2の攪拌体に伝えられる。第1の撹拌体は、4つの撹拌爪が外側から内側に斜めに配設された第1の単位撹拌翼体と、4つの撹拌爪が内側から外側に斜めに配設された第2の単位撹拌翼体とを有する。第2の撹拌体は、4つの撹拌爪外側から内側に向かって斜めに配設された第3の単位撹拌翼体、4つの撹拌爪が内側から外側に向かって斜めに配設された第4の単位撹拌翼体とを有する。このため、第1の撹拌体および第2の攪拌体の回転と共に、土砂は、上下方向のみでなく、外側から内側に向かうような方向と、内側から外側向かうような方向とに、交互に動かされる。これにより、土砂は、上下方向および前後方向と左右方向とに十分に撹拌される。
このような、特開2008-231691号公報に記載の地盤攪拌装置において、攪拌プレートを第1の単位撹拌翼体と第2の単位撹拌翼体との間、又は第3の単位撹拌翼体と第4の単位撹拌翼体との間に設けて、上述した実施形態の地盤攪拌装置と同様の効果を得ることができる。
2a,2b 可動アーム
3 支持アーム
3a 支持アームの軸側側面
4,4a,4b 回転軸
6a~6cおよび6d~6g 攪拌翼
7、7A 攪拌プレート
7a 主面
9a 第1の壁部
9b 第2の壁部
10 孔
11 攪拌プレートの一端
11a 攪拌プレートの一端側の先端
12 攪拌プレートの他端
13 攪拌プレートの他端側の外側の側縁
14 攪拌プレートの一端側の内側の側縁
15 ガイド部材
16 支持柱
17 ストッパ
18 雄ネジ
19 雌ネジ
20 土壌
21 プレート
Claims (7)
- 可動アームの先端に装着された支持アームと、
前記支持アームの先端部分に設けられ、一方向に回転するとともに該一方向と反対方向に回転可能な回転軸と、
前記回転軸の両端に設けられ、前記回転軸の回転に伴って回転して土壌の掘削および攪拌を行う複数の攪拌翼と、
前記回転軸上に取り付けられ、くの字状に屈曲された形状の攪拌プレートとを備え、
前記攪拌プレートは、直線状に延びた一端と、該一端に対して屈曲した他端とを有するとともに、前記回転軸に対して遠い側の前記攪拌プレートの主面に第1の壁部及び第2の壁部を有し、
前記第1の壁部は、前記他端の外側の側縁に沿って設けられ、前記第2の壁部は、前記第1の壁部に隣接し、前記第1の壁部の前記他端の先端側から前記一端の内側の側縁に向かって延び、
前記回転軸が前記一方向に回転するときは、前記攪拌プレートは、前記回転軸の回転に伴って回転し、前記一端が前記支持アームに接触すると、第1の方向に回動して回転軸に対して傾斜した状態で回転し、前記回転軸が更に回転し、前記一端が前記支持アームとの接触を脱出すると、土壌の反力により、第2の方向に回動して前記回転軸に対して平行な状態で回転し、前記一端が前記回転軸に対して平行な状態で前記支持アームの下部延長部分を通過するときに、支持アームの下部延長部分の土壌を攪拌し、
前記回転軸が前記反対方向に回転するときは、前記攪拌プレートは、前記第1の方向に回動して前記支持アームに接触しない状態とされる、
地盤攪拌装置。 - 可動アームの先端に装着された支持アームと、
前記支持アームの先端部分に設けられ、一方向に回転するとともに該一方向と反対方向に回転可能な回転軸と、
前記回転軸の両端に設けられ、前記回転軸の回転に伴って回転して土壌の掘削および攪拌を行う複数の攪拌翼と、
前記回転軸上に取り付けられ、くの字状に屈曲された形状の攪拌プレートとを備え、
前記攪拌プレートは、直線状に延びた一端と、該一端に対して屈曲した他端とを有するとともに、前記回転軸に対して遠い側の前記攪拌プレートの主面に壁部を有し、
前記壁部は、前記他端の先端側から前記一端の内側の側縁に向かって延び、
前記回転軸が前記一方向に回転するときは、前記攪拌プレートは、前記回転軸の回転に伴って回転し、前記一端が前記支持アームに接触すると、第1の方向に回動して回転軸に対して傾斜した状態で回転し、前記回転軸が更に回転し、前記一端が前記支持アームとの接触を脱出すると、土壌の反力により、第2の方向に回動して前記回転軸に対して平行な状態で回転し、前記一端が前記回転軸に対して平行な状態で前記支持アームの下部延長部分を通過するときに、支持アームの下部延長部分の土壌を攪拌し、
前記回転軸が前記反対方向に回転するときは、前記攪拌プレートは、前記第1の方向に回動して前記支持アームに接触しない状態とされる、
地盤攪拌装置。 - 前記第2の壁部は内側に対して湾曲している、請求項1に記載の地盤攪拌装置。
- 前記壁部は内側に対して湾曲している、請求項2に記載の地盤攪拌装置。
- 前記回転軸には、前記攪拌プレートを取り付けるための支持柱が設けられている請求項1から4のいずれか1項に記載の地盤攪拌装置。
- 前記回転軸には、前記攪拌プレートを摺動させるガイド部材が設けられている請求項1から5のいずれか1項に記載の地盤攪拌装置。
- 前記攪拌プレートの回動を制限するためのストッパが設けられている請求項1から6のいずれか1項に記載の地盤攪拌装置。
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JP2005171653A (ja) | 2003-12-12 | 2005-06-30 | Raito Kogyo Co Ltd | 地盤撹拌装置 |
JP2006144536A (ja) | 2004-10-19 | 2006-06-08 | Onoda Chemico Co Ltd | 地盤改良施工機及び地盤改良工法 |
JP2008075344A (ja) | 2006-09-21 | 2008-04-03 | Saitama Yae Kogyo Kk | 地盤攪拌装置 |
JP2013129987A (ja) | 2011-12-21 | 2013-07-04 | Onoda Chemico Co Ltd | 地盤改良機及び地盤改良工法 |
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