JP7281297B2 - 制御方法および制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、き電線に接続されて電力を充放電する電力貯蔵装置の制御方法および制御装置に関する。
鉄道においては、近年、路線全体での電気車の運行に係る消費エネルギーの削減(いわゆる“省エネ”)を目的として、地上に電力貯蔵装置を設置することが検討されている。路線を走行する電気車の回生電力を回収して電力貯蔵装置に蓄電しておき、蓄電電力を、電気車の力行時にき電線に供給するのである。より効果的な省エネの実現には電力貯蔵装置の充放電制御が重要であり、様々な手法が提案されている。
広く知られている充放電制御の手法としては、電気車の力行時には力行電力の取り込みによってき電線の電圧が低下し、回生時には回生電力の放出によってき電線の電圧が上昇することを利用して、き電線の電圧が所定の充電開始電圧を上回ると充電を行わせ、所定の放電開始電圧を下回ると放電を行わせる制御がある。この充放電の開始電圧を、電力貯蔵装置の残量に応じて可変する手法も知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015-47893号公報
しかしながら、上述のようなき電線の電圧に応じた電力貯蔵装置の充放電制御には更なる改良の余地がある。つまり、き電線の電圧を基準に充放電を制御するだけで、回生電力の全てを回収することができ、また、電気車が必要としている力行電力を蓄電電力から供給できる、とは必ずしも言えない。
本発明が解決しようとする課題は、地上に設置される電力貯蔵装置の充放電制御について、省エネを実現するための従来とは異なる新たな手法を提案すること、である。
上記課題を解決するための第1の発明は、
所定の路線のき電線に接続されて電力を充放電する電力貯蔵装置の制御方法であって、
前記路線を走行する電気車の位置、速度および当該電気車の重量に基づいて、当該電気車の力学的エネルギーを算出する力学的エネルギー算出ステップ(例えば、図14のステップS1)と、
前記力学的エネルギーの時間微分であるエネルギー微分値を算出するエネルギー微分値算出ステップ(例えば、図14のステップS3)と、
前記エネルギー微分値に基づく充放電を前記電力貯蔵装置に行わせる充放電指令を生成する指令生成ステップ(例えば、図14のステップS11~S17)と、
を含む制御方法である。
また、他の発明として、
所定の路線のき電線に接続されて電力を充放電する電力貯蔵装置の制御装置(例えば、図1の充放電制御装置10)であって、
前記路線を走行する電気車の位置、速度および当該電気車の重量に基づいて、当該電気車の力学的エネルギーを算出する力学的エネルギー算出手段(例えば、図11の力学的エネルギー算出部204)と、
前記力学的エネルギーの時間微分であるエネルギー微分値を算出するエネルギー微分値算出手段(例えば、図11のエネルギー微分値算出部206)と、
前記エネルギー微分値に基づく充放電を前記電力貯蔵装置に行わせる充放電指令を生成する指令生成手段(例えば、図11の充放電指令生成部210)と、
を備えた制御装置を構成しても良い。
第1の発明等によれば、電気車の力学的エネルギーの時間微分であるエネルギー微分値に基づいて電力貯蔵装置の充放電を制御するという省エネを実現する新たな制御方法を実現できる。例えば、電気車の力行時には、速度の増加によって力学的エネルギーが増加するであろうから、電気車が必要とする力行電力を電力貯蔵装置の放電によって供給する。また、電気車の回生時には、速度の減少(減速)によって力学的エネルギーが減少するであろうから、電気車が放出する回生電力を回収して、電力貯蔵装置を充電する。これを電気車の力学的エネルギーの時間変化に従った電力貯蔵装置の充放電制御とすることで実現し、省エネ効果を得ることができるようにする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記路線にはN個(N≧1)の前記電力貯蔵装置が配置され、
前記路線にはM本(M≧1)の前記電気車が走行し、
前記力学的エネルギー算出ステップは、前記M本の電気車毎の前記力学的エネルギーを算出し、
前記エネルギー微分値算出ステップは、前記M本の電気車毎の前記エネルギー微分値を算出し、
前記指令生成ステップは、
前記M本の電気車それぞれについて、当該電気車の位置から各電力貯蔵装置までの距離に基づき、当該電気車の前記エネルギー微分値を前記N個の電力貯蔵装置に割り振ることで、前記N個の電力貯蔵装置それぞれについて、当該電力貯蔵装置に割り振られた前記エネルギー微分値の和であるポテンシャル微分値を算出するポテンシャル微分値算出ステップ(例えば、図14のステップS11~S15)と、
前記電力貯蔵装置別に、当該電力貯蔵装置の前記ポテンシャル微分値に基づく充放電を当該電力貯蔵装置に行わせる前記充放電指令を生成するステップ(例えば、図14のステップS17)と、
を有する、
制御方法である。
第2の発明によれば、路線を走行するM本の電気車それぞれの力学的エネルギーの時間微分であるエネルギー微分値を算出する。また、き電線では距離に応じた電力の損失が生じるため、各電気車のエネルギー微分値を、当該電気車の位置から各電力貯蔵装置の位置までの距離に応じて各電力貯蔵装置に割り振る。そうして各電力貯蔵装置毎に、当該電力貯蔵装置に割り振られたエネルギー微分値の和であるポテンシャル微分値を算出する。そして、ポテンシャル微分値に基づいて各電力貯蔵装置の充放電を制御する。各電力貯蔵装置毎にポテンシャル微分値を算出して充放電を制御することで、路線全体の損失を低減し、路線全体としての省エネ効果をより高めることができる。
第3の発明は、第2の発明において
前記指令生成ステップは、前記ポテンシャル微分値が正の場合には放電を、負の場合には充電を当該電力貯蔵装置に行わせる前記充放電指令を生成する、
制御方法である。
第3の発明によれば、ポテンシャル微分値が正の場合には、当該電力貯蔵装置の充放電制御に係る電気車群全体としてみた場合に、力行の電気車が多いなどの力学的エネルギーが増加し、当該電気車群全体として電力を必要としている状態にある。そのため、当該電力貯蔵装置に放電を行わせて必要としている電力をき電線に供給する制御を行う。一方、ポテンシャル微分値が負の場合には、当該電力貯蔵装置の充放電制御に係る電気車群全体としてみた場合に、回生ブレーキをかけている電気車が多いなどの力学的エネルギーが減少し、当該電気車群全体として電力が余剰の状態にある。そのため、当該電力貯蔵装置に充電を行わせて余剰電力をき電線から回収して蓄電する制御を行う。
第4の発明は、第1~第3の何れかの発明において、
前記エネルギー微分値算出ステップは、
前記エネルギー微分値が負の場合に、所与の回生時係数を乗算することで当該エネルギー微分値を補正するステップ(例えば、図14のステップS5)、
を有する、
制御方法である。
電気車のエネルギー微分値が負の場合は、当該電気車の力学的エネルギーが減少している状態、つまり回生時に相当する。電気車の回生時には、走行抵抗や主回路損失、機械ブレーキ損失などの各種損失が生じる。そこで、エネルギー微分値が負の場合には、所与の回生時係数を乗算して当該エネルギー微分値を補正することで、回生時の損失に応じたエネルギー微分値に補正する。こうすることで、電力貯蔵装置が実際に充電可能な電力を精度良く見積もることができ、省エネ効果をより高めた適確な充放電制御とすることができる。
第5の発明は、第4の発明において
前記回生時係数は1未満である、
制御方法である。
第5の発明によれば、電気車の回生時のエネルギー微分値の絶対値は、実際の回生電力の絶対値より大きいことから、回生時係数を1未満の値とすることで、エネルギー微分値を実際の回生電力に近づけるような補正とすることができる。
第6の発明は、第4又は第5の発明において、
前記エネルギー微分値算出ステップは、
前記エネルギー微分値が正の場合に、1以上である所与の力行時係数を乗算することで当該エネルギー微分値を補正するステップ(例えば、図14のステップS5)、
を有する、
制御方法である。
電気車のエネルギー微分値が正の場合は、当該電気車の力学的エネルギーが増加しており、電気車の力行時に相当する。電気車の力行時には、走行抵抗や主回路損失、機械ブレーキ損失などの各種損失の分だけ、エネルギー微分値が実際の駆動電力より小さくなる。このことから、エネルギー微分値が正の場合には、1以上の力行時係数を乗算して当該エネルギー微分値を補正することで、エネルギー微分値を実際の必要電力に近づけて精度良く見積もることができ、省エネ効果をより高めた適確な充放電制御とすることができる。
第7の発明は、第1~第6の何れかの発明において、
前記エネルギー微分値算出ステップは、
前記エネルギー微分値に、当該電気車の補機電力に相当する所与の値を加算することで当該エネルギー微分値を補正するステップ(例えば、図14のステップS9)、
を有する、
制御方法である。
電気車においては、照明や空調といった補機が消費する補機電力の分だけ、実際に電気車が必要とする電力が増加する。このため、電気車のエネルギー微分値に補機電力に相当する所与の値を加算して当該エネルギー微分値を補正する。これにより、エネルギー微分値を実際に必要とする電力に近づけて精度良く見積もることが可能となり、省エネ効果をより高めた適確な充放電制御とすることができる。
充放電制御装置の適用例。 エネルギー微分値と回生電力との関係図。 ポテンシャル計算範囲の説明図。 変電所が複数である場合のポテンシャル計算範囲の説明図。 電力貯蔵装置の制約の説明図。 エネルギー微分値と回生電力との関係図。 シミュレーション結果である損失内訳のグラフ。 シミュレーション結果である全変電所電力量のグラフ。 シミュレーション結果である損失内訳のグラフ。 シミュレーション結果である全変電所電力量のグラフ。 充放電制御装置の機能構成図。 電気車管理データの一例。 変電所管理データの一例。 充放電制御処理のフローチャート。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一要素には同一符号を付す。
[適用例]
図1は、本実施形態の充放電制御装置10の適用例を示す概略図である。充放電制御装置10は、鉄道において、所定の路線のき電線30に接続されて電力を充放電する電力貯蔵装置24を制御する制御装置である。本実施形態では、電力貯蔵装置24は、路線に設けられたN箇所の変電所20(20-n:n=1~N:N≧1)それぞれに配置される。つまり、N個の電力貯蔵装置24(24-n:n=1~N)が路線に分散配置されている。
変電所20は、商用の電力系統に接続された変電設備22と、電力貯蔵装置24とを備える。変電設備22は、電力系統からの供給電力を所定電圧の電力に変換(変圧)してき電線30へ供給する。電力貯蔵装置24は、電力変換器28と、電力変換器28を介して変電設備22と並列にき電線30に接続される蓄電池26とを有する。蓄電池26は、大容量のリチウムイオン電池によって構成することができるが、NAS電池(ナトリウム硫黄電池)やレドックスフロー電池等のその他の二次電池を用いて構成するとしてもよいし、二次電池以外として、電気二重層キャパシタや、フライホイール、超伝導電力貯蔵(SMES)を利用することとしてもよい。電力変換器28は、例えば、昇降圧チョッパを有して構成され、双方向(蓄電池26を充電する充電方向および蓄電池26を放電させる放電方向)の電力変換動作が可能である。
充放電制御装置10は、これらのN個の電力貯蔵装置24それぞれの充放電を、路線を走行するM本の電気車40(40-m:m=1~M:M≧1)の位置、速度および重量に基づいて制御する。電気車40の位置、速度および重量は、例えば車上との無線通信によって随時取得する。
[原理]
充放電制御装置10による電力貯蔵装置24の充放電制御について説明する。
(A)概要
電力貯蔵装置24の充放電制御は路線全体として“省エネ(省エネルギー)”を実現するように行う。“省エネ”とは、路線全体において電力系統からの供給電力を可能な限り少なくすること、を意味する。省エネを実現するための理想的な充放電制御としては、回生失効の防止のため、電気車40が発生する回生電力を可能な限り回収して電力貯蔵装置24に貯蔵するとともに、電気車40が必要とする力行電力を、可能な限り電力貯蔵装置24の貯蔵電力から供給し、不足分だけを電力系統から供給する、ように制御すればよい。
(B)理想的な充放電制御
理想的な充放電制御は、具体的には次のように行うことができる。なお、簡単のため、路線の変電所20は1箇所とし、1台の電気車40が走行しているものとして説明する。また、き電損失や充放電損失、主回路損失といった各種損失は無いものとする。つまり、変電所20と電気車40との間でき電線30を介してエネルギーのやり取りをしている、といえるから、き電線30から変電所20への流入電流Iaが、電力貯蔵装置24の充電電流Icと等しくなる、ように制御することが、最も理想的な充放電制御といえる。
電気車40の回生時は、流入電流Iaおよび充電電流Icがともに正値となり、電力貯蔵装置24を充電する制御となる。なお、この場合、回生電力の全てを回収して充電するために、電力貯蔵装置24のSOC(State Of Charge:充電率)を適切に低下させておく必要がある。一方、電気車40の力行時は、流入電流Iaおよび充電電流Icがともに負値となり、電力貯蔵装置24を放電させる制御となる。
変電所20への流入電流Iaは電気車40の走行(力行や回生)に応じて決まるものであるから、電力貯蔵装置24の充放電制御をリアルタイムで行う場合、電気車40の運行(力行や回生)の変化に追従するように行うことになる。ここで、き電線30の電圧がほぼ一定であるとすると、電流は電力にほぼ比例する、といえるので、以下では、適宜、電流を電力、と言い換えて説明することにする。
(C)電気車の力学的エネルギー
電気車40の持つ力学的エネルギーに着目すると、ある期間における電気車40が持つ力学的エネルギーの増加量は、当該期間における当該電気車40の集電装置を出入りした電力量、に等しい。集電装置を出入りした電力量は、き電線30から取り込む電力量を正値とすると、電気車40において消費した電力量に相当するから、当該期間における、主電動機の駆動電力の時間積分、および、補機電力の時間積分、の合計といえる。駆動電力は、電気車40の力行時には正値となり、これは、主電動機で消費した力行電力に相当する。また、回生時には負値となり、これは、主電動機が生成した回生電力に相当する。
ある時刻tにおける電気車40-iの力学的エネルギーU(t)は、運動エネルギーと、位置エネルギーとの合計であり、次式(1)で与えられる。
Figure 0007281297000001
式(1)において、v(t)は、時刻tにおける電気車40-iの速度であり、h(t)は、時刻tにおける電気車40-iの位置の高低差であり、m(t)は、時刻tにおける電気車40-iの重量である。高低差hは、基準位置(例えば、海抜0m地点や所定駅などの任意の位置である)に対する高度の差、である。
この力学的エネルギーU(t)の時間微分であるエネルギー微分値P(t)は、次式(2)で与えられる。
Figure 0007281297000002
エネルギー微分値P(t)は、微小時間dtにおける電気車40-iの力学的エネルギーUの増加量、つまり、電気車40-iの集電装置を出入りした電力、に相当する。電気車40の集電装置を出入りした電力とは、き電線30を介して変電所20とやり取りした電力である。上述のように、き電線30から変電所20への流入電流Iaが電力貯蔵装置24の充電電流Icと等しくなる、ように制御することが、省エネを実現するために最も理想的な充放電制御である。これらのことから、本実施形態では、電気車40のエネルギー微分値P(t)を用いて、電力貯蔵装置24の充放電を制御する。
図2は、ある電気車がある駅間を走行した場合のエネルギー微分値Pと回生電力量との関係の一例を示す図である。電気車は、出発駅から加速走行(力行)した後、だ行で走行し、減速走行(回生ブレーキが優先)をして到着駅に停車するように走行した。なお、補機電力は無いものとした。横軸を当該駅間の位置(キロ程)として、電気車の速度、主電動機の駆動電力、理想回生電力、エネルギー微分値、のグラフを示している。速度を左側の縦軸とし、駆動電力、理想回生電力およびエネルギー微分値の相当電力を、共通の右側の縦軸としている。
駆動電力は、電気車の力行時における消費電力を正値とし、回生時における回生電力を負値としている。だ行時はゼロである。理想回生電力は、回生失効が生じないと想定した理想的な回生電力である。理想回生電力は、力行時およびだ行時はゼロであり、ブレーキ時にのみ生じる。ブレーキ時の駆動電力である回生電力を理想回生電力と比較すると、回生失効や各種損失などによって、その絶対値が同じ或いは理想回生電力よりも小さい。特に、実際の回生電力(駆動電力)と理想回生電力とが大きく乖離している期間は、回生絞り込みが生じた期間である。
エネルギー微分値は、各時刻tにおける電気車の速度v(t)、位置から求められる高低差h(t)、重量m(t)から、式(1),(2)に従って求めた値である。電車エネルギー微分値と駆動電力とは、回生絞り込みが生じている期間を除いて、おおよそ一致する変化をしている。補機電力を考えない場合、上述のように、力学的エネルギーU(t)の微小時間dtにおける時間変化であるエネルギー微分値P(t)は、電気車における駆動電力にほぼ一致する変化をすることが確認された。
(D)複数の変電所、複数の電気車
ここまでは1本の電気車が走行している場合について説明したが、路線のN箇所に変電所20-n(n=1,・・,N)が配置され、M本の電気車40-i(i=1,・・,M)が走行している場合には、次のように応用することとする。つまり、き電線30から各変電所20-nへの流入電力は、M本の電気車40-i(i=1,・・,M)それぞれのエネルギー微分値P(t)を割り振ることで求める。この電気車40-iそれぞれのエネルギー微分値P(t)を各変電所20-nについて割り振ったときの各変電所20-nについての合計のエネルギー微分値Pi(t)のことをポテンシャル微分値P(t)と呼び、次式(3)のように定義する。
Figure 0007281297000003
式(3)において、Cn,iは、変電所20-nに対する電気車40-iの重み付け係数であり、0.0≦Cn,i≦1.0、の範囲の値である。重み付け係数Cn,iは、路線における変電所20-nの位置と電気車40-iとの間の路線に沿った距離Dn,i、によって決まる。
図3は、距離Dと重み付け係数Cとの関係の一例を示す図である。変電所20と電気車40との間でやり取りされる電力は、き電線30の電気抵抗に応じて減衰する(き電損失)。重み付け係数Cは、この減衰を考慮したものである。このため、変電所20-nと電気車40-iとの間の距離Dn,iが大きい(長い、或いは遠い)ほど、重み付け係数Cn,iが小さくなるように定められる。図3では、横軸を線路における位置(キロ程)X、縦軸を重み付け係数Cとして、路線における位置Xと重み付け係数Cとの関係を表すグラフを示している。図3に示すように、変電所20-nについての重み付け係数Cは、変電所20-nの位置Xnにおける値を「1.0」とし、変電所20-nからの距離Dに比例して小さくなり、距離Dが所定距離Da以上では「0.0」となるように定められている。
つまり、変電所20-nは、当該変電所20-nからの距離Dn,iが所定距離Da以下である電気車40-iについてのみ電力をやり取りし、距離Dn,iが所定距離Daを超える電気車40-iについては電力のやり取りをしない、としている。変電所20-nからの距離Dn,iが所定距離Da以下となる範囲を、当該変電所20-nについてのポテンシャル計算範囲と呼ぶ。なお、図3では、上り方向および下り方向それぞれの所定距離Daを同じとしたが、方向別に異なるようにしても良い。
また、重み付け係数Cn.iは、電気車40-iのエネルギー微分値P(t)を、N箇所の変電所20-n(n=1,・・,N)に割り振るように定められる。図4は、複数の変電所についての重み付け係数の一例を示す図である。図4では、3箇所(N=3)の変電所20の例を示している。図4に示すように変電所20-nそれぞれについての距離Dと重み付け係数Cとの関係を示すグラフは、上述のように、当該変電所20-nの位置の値を1.0とし、距離に比例して小さくなるように定められる。また、距離に比例して低減させる程度(傾き)や、値が「0.0」となる所定距離Da(ポテンシャル計算範囲)は、変電所20-nや沿線区間に応じて適宜設定することができる。
Figure 0007281297000004
ある変電所20-nについてのポテンシャル微分値P(t)が正値の場合、ポテンシャル計算範囲内の電気車40の力学的エネルギーU(t)の総和が増加していることを表しているので、当該変電所20-nにおける電力貯蔵装置24を放電させる制御を行う。このときの放電制御は、放電電力の大きさが、ポテンシャル微分値P(t)に相当する電力の大きさに等しくなるように行う。一方、ポテンシャル微分値P(t)が負値の場合、ポテンシャル計算範囲内の電気車40の力学的エネルギーU(t)の総和が減少していることを表しているので、電力貯蔵装置24を充電させる制御を行う。このときの充電制御は、充電電力の大きさが、ポテンシャル微分値P(t)の絶対値の大きさに相当する電力に等しくなるように行う。従って、ある変電所20-nの電力貯蔵装置24に対して充放電させるべき理想的な電力(理想充放電電力)P(t)は、次式(5)となる。
Figure 0007281297000005
この理想充放電電力P(t)は、正値の場合、電力貯蔵装置24を充電する制御を行い、負値の場合、放電させる制御を行う、ことを表している。また、充放電する電力の大きさは、理想充放電電力P(t)の絶対値の大きさとなる。
(E)電力貯蔵装置の制約
ここまでは、理想的な充放電制御について説明したが、実際の充放電制御では電力貯蔵装置24の制約を受けることになる。そこで、理想充放電電力P(t)のみならず、電力貯蔵装置24の制約を考慮して、実際の充放電指令を生成する。
図5は、電力貯蔵装置24の制約を説明する図である。図5に示すように、電力貯蔵装置24は、損失を生じない理想的なエネルギー蓄積要素である蓄電池26が、電力変換器28を介して、き電線30に接続されて構成される。つまり、電力貯蔵装置24に対する充放電制御とは、電力変換器28の変換動作の方向や、き電線30に対して入出力する電力の大きさ、を指令する充放電指令を生成することである。
図5に示すように、き電線30側を電力貯蔵装置24に対する入力側とし、き電線30から電力貯蔵装置24に入力される電力を、入力電力P(t)とする。入力電力P(t)は、正値の場合は、き電線30から電力貯蔵装置24への充電時に相当し、負値の場合は、電力貯蔵装置24からき電線30への放電時に相当する。また、蓄電池26を充電する電力を、充電電力P(t)、とする。充電電力P(t)は、正値の場合は充電時に相当し、負値の場合は放電時に相当する。また、電力変換器28の変換効率として、充電時に相当する、入力電力P(t)を充電電力P(t)に変換する方向の変換効率を充電効率η(0≦η≦1)とする。また、放電時に相当する、充電電力Pを入力電力Pに変換する方向の変換効率を放電効率η(0≦η≦1)とする。従って、入力電力P(t)、および、充電電力P(t)は、変換効率η,ηを用いて、次式(6)の関係となる。
Figure 0007281297000006
また、蓄電池26に関する制約として、最大蓄電容量Cmax、最大充放電電力Pmax、初期蓄電量E、を定める。
上述したある電力貯蔵装置24についての理想充放電電力P(t)を当該電力貯蔵装置24への入力電力P(t)として、当該電力貯蔵装置24の制約条件を反映した充放電指令を、次のように生成することができる。先ず、入力電力P(t)(=P(t))に対して、最大充放電電力Pmaxの制約を満たす入力電力P (t)が、次式(7)で与えられる。
Figure 0007281297000007
次いで、入力電力P (t)に対して、電力変換器の変換効率(η,η)の制約を満たす蓄電池26への充電電力P (t)が、次式(8)で与えられる。
Figure 0007281297000008
続いて、蓄電池の充電電力P (t)に対して、蓄電池26の最大蓄電容量Cmaxの制約を満たす充電電力指令P (t)が、次式(9)で与えられる。
Figure 0007281297000009
式(9)において、H(t)は、蓄電池26の蓄電量である。蓄電量H(t)は、例えば、蓄電池26のSOCが取得可能ならばそのSOCから求めることとしても良いし、或いは、直前までの蓄電池26に対する充電電力指令P (t)から推定される蓄電量H(t)を、式(10)に従って求めることにしても良い。
Figure 0007281297000010
そして、充電電力指令P (t)に対して、電力変換器28の変換効率η,ηの制約を満たすような入力電力指令P (t)が、次式(11)で与えられる。この入力電力指令P (t)を、電力貯蔵装置24に対する充放電指令とする。
Figure 0007281297000011
(F)充放電損失の低減
ここまでの計算で求められた電力貯蔵装置24に対する充放電指令は、各種損失を考慮しないいわば理想的な値であり、実際の充放電電力との乖離によって電力貯蔵装置24の充放電損失が生じ得る。そこで、充放電損失を低減するため、次のような補正を行う。
(F-1)理想回生電力に応じた補正
図6は、エネルギー微分値と回生電力量との関係の一例を示す図であり、図2に示したグラフと同じグラフを示している。図6に示すように、電気車40の回生時におけるエネルギー微分値P(t)は、絶対値でみると、理想回生電力より大きい。実際の電気車40の走行では、走行抵抗や主回路損失、機械ブレーキ損失などの各種損失があるためである。その損失の分だけ、電気車40の速度などから求められるエネルギー微分値P(t)の絶対値が理想回生電力の絶対値より大きくなるのである。エネルギー微分値P(t)の絶対値を理想回生電力の絶対値より多く見積もるということは、その多く見積もった分だけ電力貯蔵装置24に余分な充電を行わせようと制御することになり、その結果として充放電損失が生じてしまう。このため、回生時におけるエネルギー微分値P(t)を理想回生電力に近づけて精度良く見積もるように補正する。
具体的には、エネルギー微分値P(t)に、所定の回生時係数αを乗算して補正する。回生時のエネルギー微分値は負値であり、その絶対値は理想回生電力の絶対値より大きいことから、回生時係数αは、0より大きく1未満の値(0<α<1)とする。回生時係数αは、電気車40の走行を仮定して車両性能(ブレーキ性能など)から論理計算によって求めたり、或いは、走行シミュレーションによって理想回生電力が求められる場合には、回生走行を行った期間における、電気車40の力学的エネルギーU(t)の時間積算値に対する理想回生電力量の比率として求めることができる。
また、電気車40の力行時についても同様に、充放電損失を低減するようにエネルギー微分値Pを補正することができる。つまり、力行時は、駆動電力に加えて、走行抵抗や主回路損失などの各種損失の分だけ更なる電力を必要とする。このため、図6に示すように、電気車40の力行時におけるエネルギー微分値P(t)は、駆動電力より小さい。そこで、力行時には、エネルギー微分値P(t)を駆動電力に近づけて精度良く見積もるように補正する。具体的には、エネルギー微分値P(t)に、所定の力行時係数αを乗算して補正する。回生時のエネルギー微分値は正値であり、その絶対値は理想回生電力の絶対値より大きいことから、力行時係数αは1以上の値(1≦α)とする。
従って、電気車40の力行時か回生時かに応じて、式(2)で与えられるエネルギー微分値P(t)を、次式(12)で与えられる補正エネルギー微分値P (t)に置き換えることで、充放電損失を低減することができる。
Figure 0007281297000012
(F-2)補機電力による補正
また、実際の電気車40において必要とする電力には、駆動電力のみではなく、照明や空調といった補機に要する補機電力Paがある。補機電力は、主に外気温に応じて変動し、例えば、外気温が高い夏季には冷房を主要因として補機電力Paが大きくなる。省エネを実現するための理想的な電力貯蔵装置24の充放電制御を実現するためには、電気車40の補機電力Paを精度良く見積もる必要がある。すなわち、電気車40の力行時には、補機電力Paの分だけ電気車40の消費電力が増加するから、その分の電力を、電力貯蔵装置24から放電させる必要がある。また、電気車40の回生時には、補機電力Paの分だけ電気車40からき電線30へ放出される回生電力が減少するので、その分の電力だけ、電力貯蔵装置24の充電電力を減少させる必要がある。
従って、電気車40の補機電力Paを考慮する場合には、式(12)に示した電気車40の補正エネルギー微分値P (t)に、補機電力Paに相当する値を加算して補正する。補機電力Paに相当する値とは、補機電力Paそのものとしても良いし、補機電力Paに所定の係数を乗じた値としても良いし、季節や時間帯に対応付けて予め定めておいた値としても良い。つまり、式(12)に示した補正エネルギー微分値P (t)に補機電力Paに相当する値を加算した値である、P (t)+Pa、を、式(2)で与えられるエネルギー微分値P(t)に置き換える。
[シミュレーション結果]
ある路線のある時間帯のダイヤを対象とし、上述した電力貯蔵装置24の充放電制御を適用して、列車運行電力シミュレータを用いたシミュレーションを行った。列車運行電力シミュレータは、地理データを含む路線データや、地上設備である変電所20を含むき電回路のデータ、ダイヤなどの運行計画のデータ、路線を走行する電気車40の諸元データ、などを与えることで、路線におけるダイヤに従った電気車40の走行を模擬し、各電気車40の位置や速度、ノッチ、電圧、電流の時間推移と、各変電所20の電圧や電流の時間推移とを、コンピュータ演算によって算出するものである。この列車運行電力シミュレータを用いたシミュレーションの結果から、電気車40および変電所20に関する各種の電力や損失の時間推移を算出し、これを積算することで、各種の電力量や損失を算出した。
シミュレーションは、外気温が異なる2種類のケースA,Bについて行った。外気温が異なることで、消費する補機電力Paが異なる。ケースAは、外気温が15度の場合であり、冷暖房を必要とせず、補機電力Paが最も小さくなるケースである。ケースBは、外気温が35度の場合であり、冷房により補機電力Paが最も大きくなるケースである。なお、ケースそれぞれにおいて、シミュレーションの間は補機電力Paは一定であるとしてシミュレーションを行った。
また、ケースA,Bのそれぞれについて、充放電制御の条件が異なる3種類のパターンa,b,cについてのシミュレーションを行った。パターンaは、変電所20に電力貯蔵装置24を設置しないパターンであり、比較用である。パターンbは、各変電所20に電力貯蔵装置24を設置し、補機電力Paを考慮しない充放電制御を行うパターンである。つまり、電気車40のエネルギー微分値P(t)として、式(12)に示した補正エネルギー微分値P (t)を用いた。パターンcは、各変電所20に電力貯蔵装置24を設置し、補機電力Paを考慮した充放電制御を行うパターンである。つまり、電気車のエネルギー微分値P(t)として、次式(13)に示す値を用いた。
Figure 0007281297000013
図7,図8は、ケースAについてのシミュレーション結果であり、図9,10は、ケースBについてのシミュレーション結果である。図7,図9は、左から順に、パターンa,b,cのそれぞれについて、生じた損失の積算値を示している。損失の積算値は、その内訳として下から順に、き電損失、充放電損失、回生絞り込み量、とした積み上げグラフで示している。なお、パターンaでは、電力貯蔵装置24を設置していないので、充放電損失は生じない。また、図8,図10は、左から順に、パターンa.b.cのそれぞれについて、変電所20の供給電力の合計である全変電所電力量を示している。この全変電所電力量が小さいほど、省エネであることを表している。
図7によれば、ケースAについては、損失全体を比較すると、パターンaに比較して、パターンb,cのほうが小さくなっている。これにより、変電所20に電力貯蔵装置24を設置し、本実施形態の充放電制御を適用することで、損失全体を減らせることができる、といえる。
損失の内訳をみると、き電損失は、パターンa,b,cの全てにおいてほぼ同じである。また、回生絞り込み量は、パターンaに比較して、パターンb,cのほうが大幅に小さくなっている。つまり、電力貯蔵装置24を設置することで充放電損失が生じるが、回生絞り込み量を大幅に減らせることで、損失全体として減らせることができる、ことがわかる。
一方、図9によれば、パターンBについては、損失全体を比較すると、パターンaに比較して、パターンbは大きくなっており、パターンcは小さくなっている。損失の内訳をみると、き電損失は、パターンa,b,cの全てにおいてほぼ同じである。パターンb,cを比較すると、充放電損失は、パターンbのほうが大幅に大きいが、回生絞り込み量は、パターンbのほうが大幅に小さくなっている。図7に示したケースAのように、補機電力Paが小さい場合には、補機電力Paを考慮する/しないによって損失全体は殆ど変わらない。しかし、ケースBのように、補機電力Paが大きい場合には、補機電力Paを考慮した充放電制御することで、損失全体を減らすことができる、といえる。
図8,10によれば、ケースA,Bの何れについても、パターンaに比較して、パターンb,cの全変電所電力量が小さくなっていることがわかる。これにより、変電所20に電力貯蔵装置24を設置し、本実施形態の充放電制御を適用することで、全変電所電力量を減らせることができる。つまり、省エネ効果が得られるといえる。また、パターンb,cそれぞれの全変電所電力量を比較すると、ケースA,Bの何れについても、パターンbに比較してパターンcのほうが小さくなっている。この差は、損失の差に相当すると推察される。従って、補機電力Paを考慮した充放電制御とすることで、より大きな省エネ効果が得られるといえる。その省エネ効果は、特に補機電力Paが大きい場合には顕著である。
[機能構成]
図11は、充放電制御装置10の機能構成の一例を示すブロック図である。図11によれば、充放電制御装置10は、操作入力部102と、表示部104と、音出力部106と、通信部108と、処理部200と、記憶部300とを備えて構成され、一種のコンピュータとして実現される。
操作入力部102は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等の入力装置で実現され、なされた操作に応じた操作信号を処理部200に出力する。表示部104は、例えば液晶ディスプレイやタッチパネル等の表示装置で実現され、処理部200からの表示信号に基づく各種表示を行う。音出力部106は、例えばスピーカ等の音出力装置で実現され、処理部200からの音信号に基づく各種音出力を行う。通信部108は、例えば無線通信モジュールやルータ、モデム、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等で実現される通信装置であり、所与の通信ネットワークに接続して外部装置とのデータ通信を行う。
処理部200は、CPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の演算装置や演算回路で実現されるプロセッサーであり、記憶部300に記憶されたプログラムやデータ、操作入力部102や通信部108からの入力データ等に基づいて、充放電制御装置10の全体制御を行う。また、処理部200は、機能的な処理ブロックとして、電気車管理部202と、力学的エネルギー算出部204と、エネルギー微分値算出部206と、充放電指令生成部210と、を有する。処理部200が有するこれらの各機能部は、処理部200がプログラムを実行することでソフトウェア的に実現することも、専用の演算回路で実現することも可能である。本実施形態では、前者のソフトウェア的に実現することとして説明する。
電気車管理部202は、路線を走行する各電気車についての情報を、電気車毎の電気車管理データ310を生成して管理する。
図12は、電気車管理データ310の一例である。図12によれば、電気車管理データ310は、電気車40毎に生成され、識別番号である電気車ID311に対応付けて、車両性能データ312と、位置x(t)の時系列データである位置履歴データ313と、速度v(t)の時系列データである速度履歴データ314と、重量m(t)の時系列データである重量履歴データ315と、補機電力Pa(t)の時系列データである補機電力履歴データ316と、力学的エネルギー算出部204によって算出される力学的エネルギーU(t)の時系列データである力学的エネルギー履歴データ317と、エネルギー微分値算出部206によって算出されるエネルギー微分値P(t)の時系列データであるエネルギー微分値履歴データ318と、回生時係数データ319と、力行時係数データ320と、補機電力特性データ322と、を格納している。
車両性能データ312は、電気車40の車両重量や加速度、減速度などの性能に関するデータである。
電気車40の位置x(t)、速度v(t)、重量m(t)は、例えば、通信部108を介した電気車40との無線通信によって取得してもよいし、或いは、通信部108を介した通信によって、電気車40を管理する他のシステムから取得するようにしても良い。重量m(t)は、乗車人数等に応じて変化するため、電気車40から随時取得することとしてもよいが、路線全体や駅間を単位とした所定値に近似することとして予め定めておくことにしても良い。
補機電力特性データ322は、電気車40に搭載されている補機が消費する補機電力Paに関するデータである。補機電力Paは、主に空調の使用によって大きく変化することから、例えば、外気温と対応付けたデータテーブルや、外気温を変数とした関数式として定めておくことができる。
力学的エネルギー算出部204は、電気車40の位置x(t)、速度v(t)、重量m(t)に基づいて、当該電気車40の力学的エネルギーU(t)を算出する。力学的エネルギーU(t)は、式(1)で与えられる。高さh(t)は、位置x(t)から求めることができる。位置x(t)がキロ程で表されている場合、例えば、路線データ340を参照して、緯度経度高度で表わされる三次元の位置に変換し、その高度と所定の基準位置の高度との差を、高さh(t)とする。
エネルギー微分値算出部206は、電気車40の力学的エネルギーU(t)の時間微分であるエネルギー微分値P(t)を算出する。エネルギー微分値P(t)は、式(2)で与えられる。リアルタイムに充放電制御を行う場合には、現在時刻tにおける力学的エネルギーU(t)と、直前の時刻t-1における力学的エネルギーU(t-1)との差分を、エネルギー微分値P(t)として求めることができる。
充放電指令生成部210は、電気車のエネルギー微分値P(t)に基づく充放電を電力貯蔵装置24に行わせる充放電指令を生成する。また、充放電指令生成部210は、回生時補正部212と、力行時補正部214と、補機電力補正部216と、ポテンシャル微分値算出部218とを有する。
回生時補正部212は、時刻tにおける電気車40の走行が回生である場合に、エネルギー微分値算出部206によって算出された電気車40のエネルギー微分値P(t)に対して、所定の回生時係数αを乗算して補正した補正エネルギー微分値P (t)を算出する。回生時係数αは、電気車40に関する電気車管理データ310の回生時係数データ319として定められている。
力行時補正部214は、時刻tにおける電気車40の走行が力行である場合に、エネルギー微分値算出部206によって算出された電気車40のエネルギー微分値P(t)に対して、所定の力行時係数αを乗算して補正した補正エネルギー微分値P (t)を算出する。力行時係数αは、電気車に関する電気車管理データ310の力行時係数データとして定められている。
補機電力補正部216は、エネルギー微分値算出部206によって算出された電気車40-iのエネルギー微分値P(t)に、当該電気車40の補機電力Paに相当する所与の値を加算することで、当該エネルギー微分値P(t)を補正する。補機電力Paは、電気車40に関する電気車管理データ310の補機電力特性データ322から求められる。そして、時刻tにおける電気車40の走行がブレーキの場合には回生時補正部212、力行の場合には力行時補正部214によって算出された補正エネルギー微分値P (t)に加算して補正する。また、だ行の場合には、エネルギー微分値算出部206によって算出された電気車40のエネルギー微分値P(t)に加算して補正する。
ポテンシャル微分値算出部218は、M本の電気車40(40-i:i=1,・・,M)それぞれについて、当該電気車40の位置から各電力貯蔵装置24までの距離に基づき、当該電気車40のエネルギー微分値P(t)をN個の電力貯蔵装置24(24-n:n=1,・・,N)に割り振ることで、N個の電力貯蔵装置24それぞれについて、当該電力貯蔵装置24に割り振られたエネルギー微分値P(t)の和であるポテンシャル微分値P(t)を算出する。変電所20に設置された電力貯蔵装置24についてのポテンシャル微分値P(t)は、式(3)で与えられる。変電所20-nについての電気車40-iの重み付け係数Cn,iは、当該変電所20に関する変電所管理データ330のポテンシャル計算範囲データ333から求めることができる。
充放電指令生成部210は、ポテンシャル微分値算出部218によって算出された変電所20のポテンシャル微分値P(t)に基づいて、当該変電所20に設置された電力貯蔵装置24に対する充放電指令を生成する。充放電指令は、当該変電所20に関する変電所管理データ330の電力貯蔵装置パラメータ334から、式(7)~(11)に従って求めることができる。
記憶部300は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のIC(Integrated Circuit)メモリやハードディスク等の記憶装置で実現され、処理部200が充放電制御装置10を統合的に制御するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が実行した演算結果や、操作入力部102や通信部108からの入力データ等が一時的に格納される。本実施形態では、記憶部300には、充放電制御プログラム302と、電気車管理データ310と、変電所管理データ330と、路線データ340と、が記憶される。
充放電制御プログラム302は、コンピュータシステムである充放電制御装置10に、本実施形態の電力貯蔵装置24の充放電制御を行わせるためのプログラムであって、処理部200が読み出して実行することで、路線に設置された電力貯蔵装置の充放電をリアルタイムに制御する充放電制御処理(図14参照)が実現される。
変電所管理データ330は、路線に設置される変電所に関するデータである。図13は、変電所管理データ330の一例である。図13によれば、変電所管理データ330は、変電所20毎に生成され、識別番号である変電所ID331に対応付けて、設置位置332と、ポテンシャル計算範囲データ333と、当該変電所20に設置される電力貯蔵装置24に関する電力貯蔵装置パラメータ334と、ポテンシャル微分値算出部218によって算出されるポテンシャル微分値P(t)の時系列のデータであるポテンシャル微分値履歴データ335と、充放電指令生成部210によって生成される充放電指令の時系列データである充放電指令履歴データ336と、当該変電所20に設置される電力貯蔵装置24が有する蓄電池26の蓄電量E(t)の時系列データである蓄電量履歴データ337と、を格納している。
設置位置332は、例えば、当該変電所20がき電線30に接続されている位置である。
ポテンシャル計算範囲データ333は、当該変電所20のポテンシャル範囲の境界の位置までの所定距離Daのデータである。所定距離Daは、方向別に異なる値としても良い(図3,図4参照)。
電力貯蔵装置パラメータ334は、蓄電池26の蓄電容量Cmaxと、最大充放電電力Pmaxと、電力変換器28の充電効率ηと、放電効率ηと、蓄電池26の初期蓄電量Eと、を含む。
[処理の流れ]
図14は、充放電制御装置10が充放電制御プログラム302に従って行う充放電制御処理の流れを説明するフローチャートである。この処理は、ある路線に設置されるN箇所の変電所20の電力貯蔵装置24に対する充放電制御をリアルタイムに行うための処理である。
先ず、路線を走行する全ての電気車40を順に対象としたループAの繰り返し処理を行う。ループAでは、力学的エネルギー算出部204が、対象の電気車40の力学的エネルギーU(t)を算出する(ステップS1)。次いで、エネルギー微分値算出部206が、対象の電気車40の力学的エネルギーU(t)の時間微分であるエネルギー微分値P(t)を算出する(ステップS3)。
続いて、対象の電気車40の走行がブレーキであるか力行であるかに応じて、回生時補正部212、或いは、力行時補正部214が、対象の電気車40のエネルギー微分値P(t)に、回生時係数α、或いは、力行時係数αを乗算して補正して、補正エネルギー微分値P (t)を算出する(ステップS5)。その後、補機電力補正部216が、対象の電気車40の補機電力Paを算出し(ステップS7)、算出した補機電力Paを、対象の電気車40の補正エネルギー微分値P (t)に加算して補正する(ステップS9)。ループAの処理は、このように行われる。
全ての電気車40を対象としたループAの処理を行うと、続いて、路線に設置された全ての変電所20それぞれを順に対象としたループBの繰り返し処理を行う。ループBでは、ポテンシャル微分値算出部218が、対象の変電所20のポテンシャル計算範囲内の電気車40を抽出し(ステップS11)、抽出した電気車40それぞれについて、対象の変電所20との距離に応じた重み付け係数Cを算出する(ステップS13)。そして、抽出した電気車40それぞれについて、当該電気車40の補正エネルギー微分値P (t)に重み付け係数Cを乗算し、これらの合計を算出して、対象の変電所20のポテンシャル微分値P(t)、とする(ステップS15)。
次いで、充放電指令生成部210が、対象の変電所20のポテンシャル微分値P(t)に対して、対象の変電所20に設置されている電力貯蔵装置24の制約を反映した充放電指令を生成する(ステップS17)。その後、生成した充放電指令を、対象の変電所20の電力貯蔵装置24に対して出力する(ステップS19)。ループBはこのように行われる。
全ての変電所20を対象としたループBの処理を行うと、例えば、一日の運行終了などにより電力貯蔵装置24に対する充放電制御の終了条件を満たすか否かを判断し、終了条件を満たさないならば(ステップS21:NO)、ステップS1に戻り、同様の処理を行う。終了条件を満たすならば(ステップS21:YES)、本処理は終了となる。
[作用効果]
このように、本実施形態の充放電制御装置10によれば、電気車40の力学的エネルギーU(t)の時間微分であるエネルギー微分値P(t)に基づいて電力貯蔵装置24の充放電を制御するという省エネを実現する新たな制御方法を実現できる。具体的には、路線を走行するM本の電気車40それぞれの力学的エネルギーの時間微分であるエネルギー微分値を算出する。また、き電線30では距離に応じた電力の損失が生じるため、各電気車40のエネルギー微分値P(t)を、当該電気車40の位置から各電力貯蔵装置の位置までの距離に応じて各電力貯蔵装置に割り振る。そうして各電力貯蔵装置毎に、当該電力貯蔵装置に割り振られたエネルギー微分値の和であるポテンシャル微分値P(t)を算出する。そして、ポテンシャル微分値に基づいて各電力貯蔵装置の充放電を制御する。各電力貯蔵装置毎にポテンシャル微分値を算出して充放電を制御することで、路線全体の損失を低減し、路線全体としての省エネ効果をより高めることができる。
また、電気車40のエネルギー微分値U(t)に対して、力行時係数α或いは回生時係数αを乗算し、その後、補機電力Paに応じた値を加算して補正した補正エネルギー微分値P (t)を算出して用いることで、充放電損失を低減し、更なる省エネ効果を得ることができる。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
例えば、実施形態において上述した電力貯蔵装置24の充放電制御は、営業運転中のリアルタイムの充放電制御に適用できるだけでなく、省エネに効果的な電力貯蔵装置24の配置設計や容量設計にも用いることができる。具体的には、既存路線に電力貯蔵装置を設置しようとする場合に、変電所毎に電力貯蔵装置を設置するか否かの組み合わせ候補を、設置する場合の電力貯蔵装置の性能(蓄電容量Cmaxや、最大充放電電力Pmax、充放電効率η,ηなどの制約に相当する)の候補毎に更に細分化して想定し、これらの組み合わせを設計候補として用意する。そして、これらの設計候補毎に、対象路線に当該設計候補を適用した場合について、例えば、運行電力シミュレータを用いた電力計算を行うことで省エネ効果を求める。そして、求められた省エネ効果や、電力貯蔵装置24の設置コストなどから、最適な設計候補を選択する、といったことができる。
また、上述した実施形態では、電力貯蔵装置24を変電所20に設置することとして説明したが、変電所以外の場所に設置することとしてもよい。この場合も上述した実施形態を適用することができる。
10…充放電制御装置
200…処理部
202…電気車管理部
204…力学的エネルギー算出部、206…エネルギー微分値算出部、
210…充放電指令生成部
212…回生時補正部、214…力行時補正部
216…補機電力補正部、218…ポテンシャル微分値算出部
300…記憶部
302…充放電制御プログラム
310…電気車管理データ、330…変電所管理データ
340…路線データ
20…変電所
22…変電設備
24…電力貯蔵装置、26…電力変換器、28…蓄電池
30…き電線
40…電気車

Claims (7)

  1. 所定の路線のき電線に接続されて電力を充放電する地上に設置される電力貯蔵装置の制御方法であって、
    前記路線を走行する電気車の位置、速度および当該電気車の重量に基づいて、当該電気車の力学的エネルギーを算出する力学的エネルギー算出ステップと、
    前記力学的エネルギーの時間微分であるエネルギー微分値を算出するエネルギー微分値算出ステップと、
    前記エネルギー微分値に基づく充放電を前記電力貯蔵装置に行わせる充放電指令を生成する指令生成ステップと、
    を含み、
    前記路線にはN個(N≧1)の前記電力貯蔵装置が配置され、
    前記路線にはM本(M≧1)の前記電気車が走行し、
    前記力学的エネルギー算出ステップは、前記M本の電気車毎の前記力学的エネルギーを算出し、
    前記エネルギー微分値算出ステップは、前記M本の電気車毎の前記エネルギー微分値を算出し、
    前記指令生成ステップは、
    前記M本の電気車それぞれについて、当該電気車の位置から各電力貯蔵装置までの距離に基づき、当該電気車の前記エネルギー微分値を前記N個の電力貯蔵装置に割り振ることで、前記N個の電力貯蔵装置それぞれについて、当該電力貯蔵装置に割り振られた前記エネルギー微分値の和であるポテンシャル微分値を算出するポテンシャル微分値算出ステップと、
    前記電力貯蔵装置別に、当該電力貯蔵装置の前記ポテンシャル微分値に基づく充放電を当該電力貯蔵装置に行わせる前記充放電指令を生成するステップと、
    を有する、
    制御方法。
  2. 前記指令生成ステップは、前記ポテンシャル微分値が正の場合には放電を、負の場合には充電を当該電力貯蔵装置に行わせる前記充放電指令を生成する、
    請求項に記載の制御方法。
  3. 前記エネルギー微分値算出ステップは、
    前記エネルギー微分値が負の場合に、所与の回生時係数を乗算することで当該エネルギー微分値を補正するステップ、
    を有する、
    請求項1又は2に記載の制御方法。
  4. 前記回生時係数は1未満である、
    請求項に記載の制御方法。
  5. 前記エネルギー微分値算出ステップは、
    前記エネルギー微分値が正の場合に、1以上である所与の力行時係数を乗算することで当該エネルギー微分値を補正するステップ、
    を有する、
    請求項又はに記載の制御方法。
  6. 前記エネルギー微分値算出ステップは、
    前記エネルギー微分値に、当該電気車の補機電力に相当する所与の値を加算することで当該エネルギー微分値を補正するステップ、
    を有する、
    請求項1~の何れか一項に記載の制御方法。
  7. 所定の路線のき電線に接続されて電力を充放電する地上に設置される電力貯蔵装置の制御装置であって、
    前記路線を走行する電気車の位置、速度および当該電気車の重量に基づいて、当該電気車の力学的エネルギーを算出する力学的エネルギー算出手段と、
    前記力学的エネルギーの時間微分であるエネルギー微分値を算出するエネルギー微分値算出手段と、
    前記エネルギー微分値に基づく充放電を前記電力貯蔵装置に行わせる充放電指令を生成する指令生成手段と、
    を備え、
    前記路線にはN個(N≧1)の前記電力貯蔵装置が配置され、
    前記路線にはM本(M≧1)の前記電気車が走行し、
    前記力学的エネルギー算出手段は、前記M本の電気車毎の前記力学的エネルギーを算出し、
    前記エネルギー微分値算出手段は、前記M本の電気車毎の前記エネルギー微分値を算出し、
    前記指令生成手段は、
    前記M本の電気車それぞれについて、当該電気車の位置から各電力貯蔵装置までの距離に基づき、当該電気車の前記エネルギー微分値を前記N個の電力貯蔵装置に割り振ることで、前記N個の電力貯蔵装置それぞれについて、当該電力貯蔵装置に割り振られた前記エネルギー微分値の和であるポテンシャル微分値を算出する手段と、
    前記電力貯蔵装置別に、当該電力貯蔵装置の前記ポテンシャル微分値に基づく充放電を当該電力貯蔵装置に行わせる前記充放電指令を生成する手段と、
    を有する、
    制御装置。
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