JP2018140699A - プログラム及び運転パターン決定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】列車ダイヤに従った列車運行全体の総消費電力量を低減させることのできる各列車の運転パターンを決定する技術を提供すること。【解決手段】列車ダイヤの各列車スジを停車駅で区切った部分スジそれぞれについて、列車ダイヤで定められる走行時分で走行するような複数の運転パターン候補を設定し、これらの運転パターンそれぞれについて、当該運転パターン候補に従って走行した場合の時刻毎の力行電力量或いは回生可能電力量を予測電力量として設定する。そして、各部分スジに設定した複数の運転パターン候補のうちから1つを適用した組み合わせであって、各時刻における走行中の各列車による力行電力量及び回生電力量の収支を列車ダイヤを通じて合算した総消費電力量が最小となるような組み合わせを算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、列車ダイヤの各列車を「列車スジ」、各列車スジを停車駅間毎に区切った部分を「部分スジ」と呼び、各列車スジを区切った各部分スジの運転パターンを決定することで列車ダイヤの全ての部分スジの運転パターンを決定する運転パターン決定装置等に関する。
近年、鉄道においては、消費エネルギーの削減に対するニーズが高まっており、運転操作の工夫によって消費エネルギーを削減する、いわゆる省エネ運転の研究が進められている。例えば、特許文献1には、線路に定められた速度制限を守りつつ列車の能力の範囲内で走行時分が最短となるように作成された運転曲線を修正することで、消費エネルギーを削減する手法が開示されている。
特開2016−573号公報
上述の特許文献1の手法は、1台の列車に着目してその消費エネルギーを削減するような運転曲線を作成するものであり、駅間の走行時分が変化し得る。しかし、実際の列車運行では、旅客利便性を考慮し、且つ、線路設備や車両運用、乗務員運用等の制約条件を満たした上で作成されていることから、列車ダイヤを厳守するような運転曲線とすることが望ましい。
また、1日分の列車ダイヤなどのある列車ダイヤ全体に対する列車運行全体の消費エネルギーの最小化を検討するためには、走行中の複数の列車の相互作用を考慮する必要がある。ある列車が回生しているときに、近くに力行している列車が存在すると、回生電力はその列車の力行時のエネルギーとして消費される。一方、近くに力行列車が存在しないときには、回生失効となり、エネルギーの損失となる。つまり、ある列車が回生するタイミングと、他の列車が力行するタイミングとを考慮する必要がある。
更に、回生電力を有効活用するために、き電回路に電力貯蔵装置を設ける研究・開発がなされており、実用化されつつある。そのため、電力貯蔵装置を設けた場合の列車運行全体の消費エネルギーの最小化を検討したいという要望もある。より詳細には、単に電力貯蔵装置を設けるか否かだけではなく、電力貯蔵装置に搭載されている電力変換器などを含む装置の蓄電及び給電時に生じる損失に伴う効率を考慮する必要もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、列車ダイヤに従った列車運行全体の総消費電力量を低減させることのできる各列車スジの各部分スジの運転パターンを決定する技術を提供することである。
上記課題を解決するための第1の発明は、
コンピュータに、各列車スジを停車駅で区切った部分スジごとに、当該部分スジに割り当てられた所与の運用車両が当該部分スジを走行する際の運転パターンを決定させることで、所与の列車ダイヤの全ての部分スジの運転パターンを決定させるためのプログラムであって、
前記部分スジごとに、当該部分スジに割り当てられた運用車両が当該部分スジの走行時分を守って走行し得る運転パターン候補を複数設定する運転パターン候補設定手段、
前記運転パターン候補ごとに、割り当てられた運用車両が、対応する部分スジを、当該運転パターン候補に従って走行した場合の時間毎の力行或いは回生可能な電力量を少なくとも含む予測電力量を設定する予測電力量設定手段、
前記列車ダイヤの各部分スジに、当該部分スジに設定された複数の運転パターン候補の中から1つを選択した組み合わせであって、対応する前記予測電力量を前記列車ダイヤ上の走行時刻に当てはめた各時間断面における走行中の列車の前記予測電力量の収支を前記列車ダイヤを通じて合算した総消費電力量が所定の最小条件を満たす組み合わせ、を算出する算出手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
第1の発明によれば、列車ダイヤに従った列車運行全体の総消費電力量が所定の最小条件を満たすような、部分スジそれぞれの運転パターンを決定することができる。具体的には、時間断面毎の走行中の各列車による力行電力と回生可能電力とのバランスを考慮しながら、列車運行全体の総消費電力量が最小条件を満たすような部分スジ毎の運転パターンの組み合わせを決定する。ここで、最小条件は、“最小となる”ことであっても良いし、“最小とみなせる所定電力量以下である”ことであっても良い。これにより、列車ダイヤで定められる走行時分を守りつつ、列車運行全体の総消費電力量が最小条件を満たすような部分スジそれぞれの運転パターンを決定することができる。なお、処理対象となる列車ダイヤは、所定線区全体の1日分のダイヤであっても良いし、一部区間の一部時間帯のダイヤであっても良い。
第2の発明は、第1の発明のプログラムであって、
前記予測電力量設定手段は、前記部分スジごとの所与の旅客量を更に加味して、前記運転パターン候補ごとの前記予測電力量を設定する、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
第2の発明によれば、運転パターン毎の予測電力量を、部分スジ毎の旅客量を加味して設定することができる。つまり、旅客量が異なれば運用車両の荷重が変化することとなり、力行電力量や回生可能電力量といった列車の走行に係る電力量が変化する。旅客量を、例えば、駅間毎且つ時間帯毎に集計した実際の旅客数のデータを用いることとすれば、列車ダイヤに対するより実態に即した運転パターンを決定することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明のプログラムであって、
前記予測電力量設定手段は、割り当てられた運用車両の所与の補機電力を更に加味して、前記運転パターン候補ごとの前記予測電力量を設定する、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
第3の発明によれば、運転パターン候補ごとの予測電力量を、運用車両の補機電力を加味して設定することができる。補機電力は運用車両に応じて異なる。つまり、運用車両が異なると、補機電力が異なり、その結果、力行電力量や回生電力量といった走行に係る電力が異なる。運用車両に応じた補機電力を加味することで、列車ダイヤに対するより実態に即した運転パターンを決定することができる。
第4の発明は、第1〜第3の何れかの発明のプログラムであって、
前記最小条件を満たす組み合わせについて、各時間断面における前記収支を、少なくとも、力行電力量、回生可能電力量、当該回生可能電力量のうちの当該時間断面において実際に利用した利用回生電力量、及び、回生失効電力量ごとに小計することで、前記列車ダイヤ全体における総消費電力量を算出する評価値算出手段、
として前記コンピュータを更に機能させるためのプログラムである。
第4の発明によれば、総消費電力量が最小条件を満たすとして算出した運転パターンの組み合わせに従って走行した場合の、消費電力量や回生可能電力量、実際に利用した回生電力量、回生失効電力量といった、列車の走行に係る電力量の経時変化を求めることができる。
第5の発明は、第1〜第4の何れかの発明のプログラムであって、
前記算出手段は、所与の電力貯蔵装置を仮定し、前記時間断面において回生可能電力量が力行電力量を上回った場合の余剰電力量を前記電力貯蔵装置に蓄電させ、前記時間断面において力行電力量が回生可能電力量を上回った場合の不足電力量のうち、当該時間断面の時点の前記電力貯蔵装置の蓄電電力量以下の電力量を前記電力貯蔵装置から給電することとして、各時間断面における前記収支を算出する、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
第5の発明によれば、電力を貯蔵する電力貯蔵装置を考慮した上で、列車ダイヤを守りつつ、列車運行全体の総消費電力量の最小化を図った運転パターンを決定することができる。
第6の発明は、第5の発明のプログラムであって、
前記最小条件を満たす組み合わせについて、前記電力貯蔵装置の総蓄電電力量を算出する電力貯蔵装置評価値算出手段、
として前記コンピュータを更に機能させるためのプログラムである。
第6の発明によれば、総消費電力量が最小条件を満たすとして算出した運転パターンの組み合わせに従って走行した場合の、総蓄電電力量やピーク蓄電電力量といった電力貯蔵装置に関する電力量を算出することができる。これにより、例えば、電力貯蔵装置を設置する場合の必要容量の検討材料とすることができ、電力貯蔵装置の設計に役立てることができる。
第7の発明は、第5又は第6の発明のプログラムであって、
前記電力貯蔵装置の電力吸収率を設定する電力吸収率設定手段、
として前記コンピュータを更に機能させ、
前記算出手段は、前記電力吸収率に基づいて前記電力貯蔵装置への蓄電時の電力量を算出する、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
第7の発明によれば、電力貯蔵装置の電力吸収率を可変に設定することで、電力貯蔵装置への蓄電時の電力量が変わることとなる。従って、どのような電力吸収率の電力貯蔵装置を設置するかによって、列車運行全体の総消費電力量を最小化するための運転パターンの組み合わせが変化し得るこことなり、電力貯蔵装置の設計に応じた適切な運転パターンの組み合わせを決定することが可能となる。
第8の発明は、
各列車スジを停車駅で区切った部分スジごとに、当該部分スジに割り当てられた所与の運用車両が当該部分スジを走行する際の運転パターンを決定することで、所与の列車ダイヤの全ての部分スジの運転パターンを決定する運転パターン決定装置であって、
前記部分スジごとに、当該部分スジに割り当てられた運用車両が当該部分スジの走行時分を守って走行し得る運転パターン候補を複数設定する運転パターン候補設定手段と、
前記運転パターン候補ごとに、割り当てられた運用車両が、対応する部分スジを、当該運転パターン候補に従って走行した場合の時間毎の力行或いは回生可能な電力量を少なくとも含む予測電力量を設定する予測電力量設定手段と、
前記列車ダイヤの各部分スジに、当該部分スジに設定された複数の運転パターン候補の中から1つを選択した組み合わせであって、対応する前記予測電力量を前記列車ダイヤ上の走行時刻に当てはめた各時間断面における走行中の列車の前記予測電力量の収支を前記列車ダイヤを通じて合算した総消費電力量が所定の最小条件を満たす組み合わせ、を算出する算出手段と、
を備えた運転パターン決定装置である。
第8の発明によれば、第1の発明と同様の効果を有する運転パターン決定装置を実現できる。
対象となる列車運行システムの一例。 運転パターン候補の設定の一例。 予測電力量の設定の一例。 時間帯別の予測電力量の算出の収支の一例。 時間帯別の予測電力量の収支の一例。 運転パターン決定装置の機能構成図。 運転パターン候補・予測電力量データの一例。 運転パターン組み合わせデータの一例。 電力量評価値データの一例。 電力貯蔵装置評価値データの一例。 運転パターン決定処理のフローチャート。 列車ダイヤの一例。 運転パターンの組み合わせの算出例。 運転パターンの組み合わせの算出例。 走行に係る電力量の算出例。 電力貯蔵装置に係る電力量の算出例。
[概要]
本実施形態は、所与の列車ダイヤに従った列車運行の際の消費電力量の総和が最小条件を満たすような各列車の運転パターンを決定するものである。所与の列車ダイヤは、所定の線区全体の1日分のダイヤとしても良いし、線区の一部を対象に、一部の時間帯についてのダイヤとしても良いが、本実施形態では、線区全体の1日分のダイヤとして説明する。
(1)列車運行システム
図1は、本実施形態の対象となる列車運行システムの概要図である。図1に示すように、本実施形態では、複数の駅(A駅〜Z駅)が設けられた上り線及び下り線でなる複線の線区を対象とする。勿論これは一例であり、単線の線区や複々線の線区にも適用可能である。また、沿線には、架線に電力を供給する変電所と、架線からの回生電力を蓄電するとともに蓄電電力を架線に供給(給電)する電力貯蔵装置とが設けられたき電回路が構築されているとする。
このような列車運行システムに対して与えられる列車ダイヤの走行時分を守って走行した際の消費電力量の総和である総消費電力量が最小条件を満たすように、列車ダイヤの各列車スジを停車駅で区切った部分スジ毎に、当該部分スジに割り当てられた運用車両が当該部分スジを走行する際の運転パターンを決定する。また、本実施形態では、説明の簡便化のために最小条件を“最小である”こととして説明するが、最小条件とは、最小とみなせる条件と言うことができる。コンピュータによる収束計算上、必ずしも最小の計算結果とならず、一定の条件(最小条件)を満たして収束計算が終了することで、最小の計算結果として算出されることもあるからである。
(2)運転パターン候補
先ず、図2に示すように、列車ダイヤ上の列車スジそれぞれを停車駅で区切った部分スジ毎に、複数の運転パターンの候補を設定する。図2では、「1列車」、「2列車」がそれぞれ列車スジに該当する。運転パターンは、部分スジの走行が割り当てられた運用車両のノッチ扱いを含む運転操縦方法であり、各走行位置での走行速度を示した曲線として表される。運転パターン候補は、部分スジに該当する駅間の列車ダイヤで定められる走行時分で走行するように設定する。また、運転パターン候補としては、実際に走行可能な運転パターンを設定することが望ましい。例えば、運用車両において使用可能なノッチのうち、使用するノッチを異ならせることで、複数の運転パターン候補を設定することができる。
(3)予測電力量
次いで、列車ダイヤの各列車スジを停車駅で区切った部分スジそれぞれについて、当該部分スジに設定された複数の運転パターン候補それぞれに従って、当該部分スジに割り当てられた運用車両が走行した場合に予測される電力量(予測電力量)を設定する。図3は、予測電力量の設定の一例を説明する図である。図3では、“1列車”の列車スジのうち、“A駅〜B駅間”に該当する部分スジに設定した“運転パターン候補A1”に従って、割り当てられた運用車両が走行した場合の予測電力量を設定する例を示している。予測電力量は、力行電力量或いは回生可能となる電力量(回生可能電力量)であり、所定時間間隔で時系列に設定される。力行電力量は、運用車両が電力を消費しながら走行するときの電力量であり、主に力行運転によって消費する電力量である。回生可能電力量は、運用車両が電力を架線に戻しながら走行するときの架線に戻し得る電力量であり、主にブレーキをかけることによって生じる回生電力量である。また、回生可能電力量は、他の在線列車を考慮せず、回生失効が起こらないと想定した場合の値とする。
また、力行電力量及び回生可能電力量は、補機による消費電力量(補機電力)を含むこととする。回生走行時であれば、補機による消費電力量が差し引きされて、回生可能電力量が設定される。また、惰行時には、補機による消費電力量が必要となるため、力行電力量として設定されることとなる。図3の「予測電力量」の棒グラフにおいて、時間軸中央部分の僅かな力行電力量は、惰行走行時の補機による消費電力量を示している。補機電力は、運用車両の照明や冷暖房などに使用する電力であり、運用車両がき電回路と接していれば常に必要な電力である。補機電力は運用車両に応じて異なるとともに、補機電力に占める割合が大きい冷暖房の使用による電力量は外気温に応じて異なる。補機電力は、運用車両それぞれについて、外気温と、冷暖房による消費電力を含む補機電力の実測値との関係を定めたデータから求めることができる。運用車両や外気温が異なると、補機電力が異なり、その結果、力行電力量や回生電力量といった走行に係る電力が異なる。
力行電力量や回生可能電力量といった電力量は連続的な値であるが、本実施形態では、駅間毎の運転パターンの決定を、数理最適化問題として定式化して解くことで実現するため、離散値として設定する。具体的には、駅間の走行時分を短い所定時間間隔(例えば、1〜5秒程度)で区切った時間帯毎に、力行電力量或いは回生可能電力量を算出し、予測電力量として設定する。
また、力行電力量及び回生可能電力量の算出は、部分スジに割り当てられた運用車両の車両性能、及び、部分スジに該当する駅間における旅客数(乗客数)に基づいて行う。車両性能は、引っ張り力特性や力行電力特性、回生電力特性、回生絞り込み特性、ブレーキ力、走行抵抗式、編成質量等である。同じ駅間を同じ運転パターンに従って走行した場合であっても、運用車両の車両性能が異なれば、力行電力量や回生電力量といった走行に係る電力が異なる。旅客数は、出発駅(出現駅)と目的駅との組み合わせ、及び、出現時刻を定めた多数の旅客を定義したOD(Origin Destination)データから求めることができる。同じ駅間を同じ運用車両が同じ運転パターンに従って走行した場合であっても、旅客数が異なると、編成全体の重量が異なるため、力行電力量や回生可能電力量といった走行に係る電力が異なる。
(4)運転パターンの組み合わせの決定
そして、予測電力量をもとに、列車ダイヤに従った列車運行全体の総消費電力量が最小となるように(最小条件を満たすように)、部分スジそれぞれについて、当該部分スジに設定された複数の運転パターン候補の中から1つを選択した組み合わせを決定する。
具体的には、列車ダイヤにおける時間断面毎に走行中の各列車の予測電力量の収支を求め、各時間断面の収支を列車ダイヤ全体に亘って合算した総消費電力量が最小となるように、運転パターンの組み合わせを決定する。時間断面は、予測電力量を設定した時間帯とすることができる。これは、時間断面ごとに、力行電力量の合算から回生可能電力量の合算を引いた差が実際の消費電力量の合算であり、列車ダイヤにおける列車運行全体の総消費電力量の最小化を図るには、回生可能電力を力行で消費するという力行と回生とのバランスが重要となり、より多くの回生エネルギーが力行エネルギーとして消費されることが望ましいからである。
各時間帯における予測電力量の収支は、図4に示すように求めることができる。先ず、図4に示すように、列車ダイヤ上で、対象とする時間帯において走行中の列車スジを抽出する。図4では、ある時間帯tにおいて、“1列車”、“2列車”、“11列車”、“12列車”、“13列車”の5本の列車スジについて列車が走行している。次いで、抽出した列車スジそれぞれについて、時間帯tに該当する部分スジを選定し、各部分スジに設定されている複数の運転パターン候補のうちの1つの運転パターン候補を選択することで、この選択した運転パターン候補に対応して設定された時間帯tにおける予測電力量を、当該列車スジの当該時間帯tの予測電力量とする。運転パターン候補を選択することは、当該部分スジを、選択した運転パターン候補に従って走行すると仮定することを意味する。
このようにして求められる時間帯毎の予測電力量の一例を、図5に示す。図5(a),(b)は、何れも同じ時間帯tについての予測電力量であるが、走行中の各列車(時間帯tに該当する部分スジとも言える)に仮定した運転パターン候補が異なる組み合わせの例である。仮定した運転パターン候補が異なると、力行や惰行、ブレーキといった運転状態が異なり、その結果、予測電力量も異なることになる。仮定した運転パターン候補によって、走行中の列車を、力行運転や惰行運転によって電力を消費している(すなわち、予測電力量が力行電力量である)電力消費グループと、ブレーキをかけていて電力を回生し得る(すなわち、予測電力量が回生可能電力量である)発電グループとにグループ分けし、グループ別の予測電力量の合計を比較することで、当該時間帯tにおける予測電力量の収支として、消費電力量や回生電力量、回生失効電力量を求めることができる。
図5(a)では、走行中の5本の列車(“1列車”、“2列車”、“11列車”、“12列車”、“13列車”)のうち、“1列車”、“12列車”、“13列車”が電力消費グループであり、これらの消費電力量の合計は260[kWh]である。また、“2列車”、“11列車”が発電グループであり、これらの回生可能電力量の合計は130[kWh]である。従って、消費電力量の合計(260[kWh])が回生可能電力量の合計(130[kWh])より大きく、時間帯tにおいては回生可能電力量の全てが力行電力として消費され、回生失効は生じない。つまり、実際の回生電力量(以下、適宜「利用回生電力量」という)は130[kWh]であり、消費電力量は130[kWh](=260[kWh]−130[kWh])である。
また、図5(b)では、“1列車”、“13列車”が電力消費グループであり、これらの消費電力量の合計は80[kWh]である。また、“2列車”、“11列車”、“12列車”発電グループであり、これらの回生可能電力量の合計は230[kWh]である。従って、消費電力量の合計(80[kWh])が回生可能電力量の合計(230[kWh])より小さいため、この場合は時間帯tにおいては回生可能電力量の一部のみが力行電力として消費されて回生失効が生じる。つまり、利用回生電力量及び消費電力量は等しく80[kwh]であり、回生可能電力量のうちの力行電力として消費されない回生失効電力量は150[kWh](=230[kWh]−150[kWh])である。
(5)電力貯蔵装置
更に、本実施形態では、電力貯蔵装置を利用して、回生失効電力を有効に活用することを考える。すなわち、ある時間帯において、回生可能電力量の合計が消費電力量の合計を上回り回生失効が生じてしまう場合には、回生可能電力量のうち消費された余剰電力量を電力貯蔵装置に蓄電し、逆に、回生可能電力量が力行電力量の合計を下回る場合には、架線からの給電ではなく、優先的に電力貯蔵装置の蓄電電力を給電することとする。
本実施形態では計算上、電力貯蔵装置の容量は無限大としておき、余剰電力は電力吸収率“w(0≦w≦1)”で電力貯蔵装置に蓄電されるものとする。つまり、余剰電力を蓄電する際のエネルギー損失率は“1−w”である。また、電力貯蔵装置からの放電(給電)の際には、損失を生じないものとする。電力吸収率w=1、であるとは、蓄電時の損失が無い場合に相当し、また、電力吸収率w=0、であるとは、余剰電力の全てが損失となる、つまり、電力貯蔵装置を設けない場合に相当する。
(6)最適化問題として定式化
これらのことから、総消費電力量を最小とする運転パターンの組み合わせを求める数理最適化問題として、次のように定式化する。
先ず、表記を定義する。すなわち、列車ダイヤ上の列車i(列車スジに相当)の集合を“I”、時刻t(上述していた時間帯に相当)の集合を“T”、列車iの停車駅間s(部分スジに相当)の集合を“S”、列車iの停車駅間s(i,t)における運転パターンの集合を“Qi,s(i,t)”とする。また、予測電力量として、列車iが停車駅間s(i,t)を運転パターンqで走行しているときの時刻tにおける力行電力量を、
Figure 2018140699
とし、列車iが停車駅間s(i,t)を運転パターンqで走行しているときの時刻tにおける回生可能電力量を、
Figure 2018140699
とする。また、電力貯蔵装置の電力吸収率を“w(0≦w≦1)”とする。
そして、本実施形態の総消費電力量を最小化するような運転パターン候補の組み合わせを決定する最適化問題は、次式に示すように記述される。
Figure 2018140699
式(3)は、決定変数であり、列車iが停車駅間s(i,t)を走行する場合の運転パターンを表す。
式(4)は、目的関数である。式(4)において、“P(t)”は、列車iの時刻tにおける力行電力量であり、次式(6)で表される。
Figure 2018140699
また、式(4)において、“U(t)”は、列車iの時刻tにおける回生可能電力量であり、次式(7)で表される。
Figure 2018140699
また、式(4)において、“R(t)”は、列車iの利用回生電力量(実際の回生電力量)である。ただし、利用回生電力量は、列車個別には求めない。時刻tにおける走行中の全ての列車の利用回生電力量の合計として求める。この時刻tにおける走行中の全ての列車の利用回生電力量の合計が、力行電力量の合計と回生可能電力量の合計とによって決まり、次式(8)のように表される。
Figure 2018140699
つまり、式(4)は、ある時刻tにおいて、「走行中の全ての列車の力行電力量の合計」から「走行中の全ての列車の利用回生電力量の合計」を差し引いた値を“消費電力量”とするとともに、「走行中の全ての列車の回生可能電力量」が「走行中の全ての列車の力行電力量の合計」を上回る場合には、その上回る分の余剰電力量が電力吸収率wで電力貯蔵装置に蓄電されるとして“消費電力量”から差し引く。これを、全ての時刻について総和したときの消費電力量を最小化することを表している。ここで、“消費電力量”が、ある列車単体に着目しているのではなく、走行中の全ての列車に関わり力行と回生とが相殺した結果となっている点が特徴的である。
式(5)は、制約条件であり、列車iは停車駅間s(i,t)でただ1つの運転パターンqを選択することを表す。
このように定式化した最適化問題を解くにあたり、利用回生電力量(実際の回生電力量)R(t)を表す式にmin演算子を含んでいるため、解き易くするために以下の式変形と制約条件の追加を行う。すなわち、変数a(t),b(t),c(t)を用いて次式(9)のようにおく。
Figure 2018140699
従って、式(8)を次式(10)のように置き換えることができるとともに、変数a(t),b(t),c(t)に関する制約条件を追加することができる。なお、式(10)では、変数c(t)を最小化しているため、変数c(t)の値は、変数a(t)、b(t)のうちの小さい方の値と一致する。
Figure 2018140699
ゆえに、次式(11)の変形が成立する。
Figure 2018140699
そして、時刻tにおける利用回生電力量の合計を表す変数c(t)を決定変数として追加し、式(3)〜式(5)に示すように定式化した最適化問題は、次式(12)のように変形できる。なお、式(12)の目的関数である第1式において、電力吸収率wが、0≦w≦1、の範囲をとることから、変数c(t)の係数“−(1−w)”は、“−1以上0以下”の値をとることになり、式(12)の第1式の目的関数を最小化する中で、変数c(t)はなるべく大きな値をとろうとするため、式(10)で述べた変換の条件を満たしている。定式化した最適化問題を解く手法は、公知の手法を採用することができる。
Figure 2018140699
[機能構成]
図6は、運転パターン決定装置1の機能構成を示すブロック図である。図6に示すように、運転パターン決定装置1は、入力部102と、表示部104と、通信部106と、処理部200と、記憶部300とを備えて構成される一種のコンピュータである。
入力部102は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等で構成される入力装置であり、ユーザの操作入力に応じた操作信号を処理部200に出力する。表示部104は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)や有機ELディスプレイ等で構成される表示装置であり、処理部200からの表示信号に基づく各種表示を行う。通信部106は、例えば無線通信モジュール、ルータ、モデム、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等で構成される通信装置であり、外部装置との間でデータ通信を行う。
処理部200は、例えばCPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の演算装置や演算回路で構成され、記憶部300に記憶されたプログラムやデータ、入力部102からの入力データ等に基づいて各種演算処理を行うとともに、運転パターン決定装置1を構成する各部への指示やデータ転送を行う。本実施形態では、処理部200は、運転パターン候補設定部202と、予測電力量設定部204と、電力吸収率設定部206と、組み合わせ算出部208と、電力量評価値算出部210と、電力貯蔵装置評価値算出部212と、を有し、運転パターン決定プログラム302に従った運転パターン決定処理(図11参照)を行う。
処理の対象となる列車ダイヤについては列車ダイヤデータ306として、列車ダイヤの各列車スジの各部分スジへの運用車両の割り当てについては車両運用データ308として、各運用車両の性能や重量などの諸元については車両性能データ310として、対象線区については線路データ304として、それぞれ記憶されている。
運転パターン候補設定部202は、列車ダイヤの各列車スジを停車駅で区切った部分スジ毎に、当該部分スジに割り当てる運用車両が当該部分スジの走行時分を守って走行し得る運転パターンを複数設定する。
運転パターン候補は、走行する線区(より具体的には該当する部分スジの駅間)の線形(勾配や曲線等)や速度制限、運用車両の性能等を参照して所定の作成処理によって作成・設定することができる。勿論、運転パターン候補のデータは、入力部102を介してユーザが入力することで設定することとしても良い。
設定した運転パターン候補は、予測電力量設定部204によって設定された予測電力量と対応付けて、運転パターン候補・予測電力量データ316として記憶される。
予測電力量設定部204は、運転パターン候補毎に、割り当てられた運用車両が対応する部分スジを当該運転パターン候補に従って走行した場合の時間毎(上述の時間帯毎であり、時間t毎である)の力行或いは回生可能な電力量を少なくとも含む予測電力量を算出して設定する。また、運転パターン候補毎の予測電力量は、補機電力、及び、対応する部分スジに設定された所与の旅客量を更に加味して算出・設定することができる。
すなわち、列車ダイヤの各列車スジを停車駅で区切った部分スジ毎に、当該部分スジに割り当てられた運用車両が当該部分スジに設定された複数の運転パターン候補それぞれに従って走行した場合の時刻毎の力行電力量或いは回生可能電力量を予測電力量として設定する。予測電力量は、運用車両の性能、補機電力、及び、該当する駅間の旅客数を考慮して設定する。運用車両の性能は、車両性能データ310を参照して取得する。補機電力は、運用車両に対応する車両性能データ311に含まれる補機電力データ311を参照して取得する。補機電力は、運用車両によって異なるとともに、外気温によっても異なる。季節によって大凡の外気温が決まることから、補機電力データ311は、日付によって分けられる季節ごとに、対応する運用車両が走行した場合の補機電力を対応つけたデータとすることができる。補機電力データ311を参照することで、想定する日付や季節に対応する補機電力を取得することができる。なお、補機電力データ311は、季節を更に細かく、1月、2月といった月ごとに補機電力を対応付けたデータとしても良い。更に、補機電力データ311を、季節や月ではなく、5度刻みといった所定の温度範囲とした外気温と、補機電力とを対応付けたデータとしても良い。また、旅客数は、ODデータ312を参照して、該当する駅間の該当する走行時間帯における旅客数として求める。
このような予測電力量の設定は、運用車両の性能、補機電力、走行時間帯の駅間の旅客数を参照した所定の算出処理によって設定するが、予め作成したデータを、入力部102を介して入力することで設定することとしても良い。
設定した予測電力量は、該当する運転パターン候補と対応付けて、運転パターン候補・予測電力量データ316として記憶される。図7は、運転パターン候補・予測電力量データ316の一例である。図7に示すように、運転パターン候補・予測電力量データ316は、列車ダイヤの部分スジに該当する各列車(列車スジ)の停車駅間それぞれについて、設定した運転パターン候補、及び、予測電力量の組み合わせを対応付けて格納している。
電力吸収率設定部206は、電力貯蔵装置の電力吸収率wを設定する。電力吸収率wは、0≦w≦1、の範囲の値として設定する。この電力吸収率の設定は、入力部102を介した入力に従って行うことができる。設定した電力吸収率wは、電力吸収率データ314として記憶される。
組み合わせ算出部208は、列車ダイヤの各部分スジに、当該部分スジに設定された複数の運転パターン候補の中から1つを選択した組み合わせであって、対応する予測電力量を列車ダイヤ上の走行時刻に当てはめた各時間断面における走行中の列車の前記予測電力量の収支を前記列車ダイヤを通じて合算した総消費電力量が所定の最小条件を満たす組み合わせを算出する。各時間断面における収支は、所与の電力貯蔵装置を仮定し、1)時間断面においてその時間に、「走行中の全ての列車の回生可能電力量の合計」が「走行中の全ての列車の力行電力量の合計」を上回った場合の余剰電力量を電力貯蔵装置に蓄電させ、2)時間断面においてその時間に、「走行中の全ての列車の力行電力量の合計」が「走行中の全ての列車の回生可能電力量の合計」を上回った場合の不足電力量のうち、当該時間断面の時点での電力貯蔵装置の蓄電電力量以下の電力を電力貯蔵装置から給電すること、で算出する。また、電力貯蔵装置への蓄電時の電力量を、設定された電力吸収率wに基づいて算出する。
すなわち、部分スジに該当する各列車について駅間毎に設定した複数の運転パターン候補それぞれに対応する時刻毎の予測電力量に基づき、式(3)〜(5)、或いは、式(12)に示したように定式化した最適化問題を解いて、式(3)に示した決定変数の値を求めることで、列車それぞれについて各駅間に適用する運転パターン候補の組み合わせを算出する。
また、組み合わせ算出部208は、電力貯蔵装置について設定された電力吸収率wそれぞれについて、総消費電力量が最小となる運転パターンの組み合わせを求める。後述のように、電力吸収率wが異なると、総消費電力量が最小となる運転パターンの組み合わせは異なる。
算出した運転パターン候補の組み合わせは、運転パターン組み合わせデータ320として記憶される。図8は、運転パターン組み合わせデータ320の一例である。図8によれば、運転パターン組み合わせデータ320は、電力貯蔵装置の電力吸収率別の複数のデータでなり、各データは、部分スジに該当する各列車の各駅間に適用した運転パターンの候補番号を対応付けて格納している。
電力量評価値算出部210は、組み合わせ算出部208によって総消費電力量が最小となるとして算出された運転パターンの組み合わせに従った各列車の走行に係る電力量を評価値として算出する。
具体的には、各列車の各駅間に適用する運転パターンに対応する予測電力量を用いて、各時刻における走行中の列車のうち、力行運転や惰行運転によって電力を消費している各列車の予測電力量である力行電力量の合計と、ブレーキ走行を行っており回生可能な状態にある各列車の予測電力量である回生可能電力量の合計とを求める。次いで、力行電力量の合計と回生可能電力量の合計とを比較して、回生可能電力量のうち、力行電力として消費される利用回生電力量と、その余剰電力量とを求める。そして、その余剰電力量が電力吸収率wで充電されるとして、電力貯蔵装置に充電される電力量を求める。電力貯蔵装置が設けられない場合、この余剰電力量全てが回生失効電力量となる。更に、各時刻の力行電力量の合計の総和である総力行電力量と、各時刻の利用回生電力量の合計の総和である総利用回生電力量とを求め、総力行電力量から総利用回生電力量を差し引いた電力量を、列車ダイヤに従った列車運行全体の総消費電力量として算出する。
組み合わせ算出部208によって算出される総消費電力量が最小となる運転パターンの組み合わせは、電力貯蔵装置の電力吸収率w毎に算出される。このため、電力量評価値算出部210は、電力吸収率wそれぞれに対応する運転パターンの組み合わせ毎に、列車の走行に係る電力量を算出する。
算出した列車の走行に係る電力量は、電力量評価値データ322として記憶される。図9は、電力量評価値データ322の一例である。図9によれば、電力量評価値データ322は、電力貯蔵装置の電力吸収率別の複数のデータでなり、各データは、時刻毎に、走行中の列車による力行電力量の合計と、回生可能電力量の合計と、利用回生電力量の合計と、電力貯蔵装置への充電電力量とを対応付けて格納している。
電力貯蔵装置評価値算出部212は、組み合わせ算出部208によって総消費電力量が最小となるとして算出された運転パターンの組み合わせに従って各列車が走行した場合の電力貯蔵装置に係る電力を算出する。具体的には、各時刻について、走行中の全列車の力行電力量の合計と回生可能電力量の合計とを比較して、回生可能電力量の余剰電力が充電されるか、電力貯蔵装置の蓄電電力を架線に給電するかを判断してその電力量(充電電力量、或いは、給電電力量)を求める。充電電力量は、余剰電力量に電力吸収率wを乗じた値となる。そして、充電或いは給電がなされた後の電力貯蔵装置の蓄電電力量を求める。
組み合わせ算出部208によって算出される総消費電力量が最小となる運転パターンの組み合わせは、電力貯蔵装置の電力吸収率w毎に算出される。このため、電力貯蔵装置評価値算出部212は、電力吸収率wそれぞれに対応する運転パターンの組み合わせ毎に、電力貯蔵装置に係る電力量を算出する。
算出した電力貯蔵装置に係る電力量は、電力貯蔵装置評価値データ324として記憶される。図10は、電力貯蔵装置評価値データ324の一例である。図10によれば、電力貯蔵装置評価値データは、電力貯蔵装置の電力吸収率別の複数のデータでなり、各データは、時刻毎に、充電電力量と、給電電力量と、蓄電電力量とを対応付けて格納している。
図6に戻り、記憶部300は、処理部200が運転パターン決定装置1を統合的に制御するための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、本実施形態を実現するためのプログラムやデータ等を記憶するとともに、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や、入力部102からの入力データ等が一時的に格納される。本実施形態では、記憶部300には、運転パターン決定プログラム302と、線路データ304と、列車ダイヤデータ306と、車両運用データ308と、補機電力データ311を含む車両性能データ310と、ODデータ312と、電力吸収率データ314と、運転パターン候補・予測電力量データ316と、運転パターン組み合わせデータ320と、電力量評価値データ322と、電力貯蔵装置評価値データ324とが記憶される。
[処理の流れ]
図11は、運転パターン決定装置1が実行する運転パターン処理の流れを説明するフローチャートである。この処理は、処理部200が運転パターン決定プログラム302を実行することで実現される。なお、処理の実行に先立ち、列車ダイヤデータ306や線路データ304、車両運用データ308、車両性能データ310、ODデータ312等のデータは、設定・記憶されているものとする。
先ず、運転パターン候補設定部202が、列車ダイヤの各列車スジを停車駅で区切った部分スジそれぞれについて、列車ダイヤで定められた走行時分で走行するような複数の運転パターン候補を設定する(ステップS1)。また、想定する日付や季節を設定する(ステップS2)。次いで、予測電力量設定部204が、運転パターン候補それぞれについて、当該運転パターン候補それぞれに従って走行した場合の時刻毎の予測電力量を設定する。このとき、ステップS2で設定した日付や季節に応じた補機電力を求めた補機電力を用いて、時刻毎の予測電力量を設定する(ステップS3)。続いて、電力吸収率設定部206が、電力貯蔵装置の電力吸収率wを設定する(ステップS5)。
そして、組み合わせ算出部208が、設定した運転パターン候補及びそれに対応する予測電力量に基づき、各時刻の余剰電力が設定された電力吸収率wで電力貯蔵装置に充電されるとして、各列車スジに設定された複数の運転パターン候補のうちから1つを選択した組み合わせであって、列車ダイヤ全体の総消費電力量が最小となる組み合わせを算出する(ステップS7)。
次いで、電力量評価値算出部210が、算出された運転パターン候補の組み合わせに従って各列車が走行した場合の当該走行に係る電力量を算出する(ステップS9)。これが電力量評価値となる。また、電力貯蔵装置評価値算出部212が、算出された運転パターン候補の組み合わせに従って各列車が走行した場合の電力貯蔵装置に係る電力量を算出する(ステップS11)。これが電力貯蔵装置評価値となる。
その後、本処理を終了するかを判断し、終了しないならば(ステップS13:NO)、ステップS5に戻り、同様に、電力貯蔵装置の電力吸収率wを再設定し、運転パターン候補の組み合わせを再算出する。すなわち、電力貯蔵装置の電力吸収率wを変えて再計算する場合には、ステップS5に戻る。一方、本処理を終了するならば(ステップS13:YES)、設定した電力吸収率w別に算出した各列車スジに適用する運転パターンの組み合わせや、この運転パターンの組み合わせに対応する列車の走行に係る電力量や電力貯蔵装置に係る電力量を表示部104に表示するといった結果表示を行う(ステップS15)。以上の処理を行うと、運転パターン決定処理は終了となる。
[算出例]
本実施形態による総消費電力量が最小となるような運転パターンの組み合わせの算出例を説明する。対象の列車ダイヤは、列車は全て各駅停車とし、各駅において各列車が所定間隔で発着する2種類のパターンダイヤとした。図12は、対象とした2種類の列車ダイヤである。図12(a)は、列車間隔を5分間隔とした列車ダイヤαであり、図12(b)は、図12(a)の列車ダイヤαに対して列車間隔を2倍の10分間隔とした列車ダイヤβである。なお、対象の線区、運用車両、日付や時間帯は同じである。
そして、電力貯蔵装置の電力吸収率wを、“w=0.0(電力貯蔵装置無しに相当)”、“w=0.8”、“w=1.0(理想的な電力貯蔵装置)”の3種類として、それぞれについて、総消費電力量が最小となる運転パターンの組み合わせを算出した。なお、列車ダイヤは図12に示す通りパターンダイヤであるため、全ての部分スジに共通に、ブレーキノッチを“B5N”,“B4N”,“B3N”の3パターンとした3種類の運転パターン候補を設定した。
図13,図14は、算出した運転パターンの組み合わせを示す図である。図13,図14では、対象の列車ダイヤにおいて、各列車の停車駅間に相当する各部分スジを、適用する運転パターンに応じた表示形態(太実線、細実線、及び、太点線)で示している。図13は、図12(a)の列車ダイヤαに対する算出結果であり、図14は、図12(b)の列車ダイヤβに対する算出結果である。図13(a)は、電力吸収率w=0.0、とした場合の算出結果であり、図13(b)は、電力吸収率w=0.8、とした場合の算出結果であり、図13(c)は、電力吸収率w=1.0、とした場合の算出結果である。図14(a)は、電力吸収率w=0.0、とした場合の算出結果であり、図14(b)は、電力吸収率w=0.8、とした場合の算出結果であり、図14(c)は、電力吸収率w=1.0、とした場合の算出結果である。
このように、同じ列車ダイヤであっても、設定する電力貯蔵装置の電力吸収率wが異なると、総消費電力量が最小となる運転パターンの組み合わせが異なることがわかる。これは、ある時刻における回生可能電力量が力行電力量を上回る余剰電力量を電力貯蔵装置に充電する際に損失が生じるためであり、この損失の程度によって、ある時刻において余剰電力量を大きくした方がよいのか小さくした方がよいのか、といった総消費電力量が最小となる運転パターンの組み合わせが異なるからである。例えば、ある時刻において、力行走行させる方が良いのか、回生走行(ブレーキ)させる方が良いのか、惰行走行させる方が良いのか、各列車の走行状態の組み合わせによって余剰電力量が変わるからである。
図15は、2種類の列車ダイヤそれぞれについて、電力貯蔵装置の電力吸収率w別に算出した総消費電力量が最小となる運転パターンの組み合わせに従って走行した場合の走行に係る電力量の一例である。何れも、列車運行全体に係る電力量である。図15では、2種類の列車ダイヤそれぞれについて、電力吸収率w別に、総消費電力量と、この総消費電力量を列車本数で割った1列車当たりの平均消費電力量と、回生失効電力量と、この回生失効電力量を列車本数で割った1列車当たりの平均回生失効電力量とを示している。“回生失効電力量”は、回生可能電力量が力行電力量を上回る際の余剰電力を電力貯蔵装置に充電する場合に生じた損失であり、余剰電力量にエネルギー損失率(1−w)を乗じた値となる。図15によれば、電力吸収率wが大きいほど、総消費電力量が小さくなることがわかる。
図16は、2種類の列車ダイヤそれぞれについて、電力貯蔵装置の電力吸収率w別に算出した総消費電力量が最小となる運転パターンの組み合わせに従って走行した場合の電力貯蔵装置に係る電力量の一例である。何れも、列車運行全体に係る電力量である。図16では、2種類の列車ダイヤそれぞれについて、電力吸収率w別に、電力貯蔵装置に蓄電された電力量の総和と、この総蓄電電力量を列車本数で割った1列車当たりの平均蓄電電力量と、最大充電電力量とを示している。最大充電電力量は、時刻毎の充電電力量の最大値である。本実施形態の運転パターン決定装置1は、図15や図16に示したような電力量(評価値ということもできる)を算出することができる。
[作用効果]
このように、本実施形態によれば、列車ダイヤで定められる走行時分を遵守しつつ、列車運行全体の総消費電力量を最小化するような、各列車の運転パターンを決定することができる。更には、回生電力を貯蔵する電力貯蔵装置のエネルギー損失も考慮して、運転パターンを決定することができる。具体的には、駅間毎に、列車ダイヤで定められる走行時分で走行するような複数の運転パターン候補を設定し、各列車について各駅間に設定した複数の運転パターン候補のうちから1つを適用した組み合わせであって、各時刻における走行中の各列車による力行電力量及び回生電力量の収支を列車ダイヤを通じて合算した総消費電力量が最小条件を満たすような組み合わせを算出する。
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
1 運転パターン決定装置
102 入力部、104 表示部、106 通信部
200 処理部
202 運転パターン候補設定部、204 予測電力量設定部
206 電力吸収率設定部、208 組み合わせ算出部
210 電力量評価値算出部、212 電力貯蔵装置評価値算出部
300 記憶部
302 運転パターン決定プログラム
304 線路データ、306 列車ダイヤデータ、308 車両運用データ
310 車両性能データ、311、補機電力データ、 312 ODデータ
314 電力吸収率データ
316 運転パターン候補・予測電力量データ
320 運転パターン組み合わせデータ
322 電力量評価値データ、324 電力貯蔵装置評価値データ

Claims (8)

  1. コンピュータに、各列車スジを停車駅で区切った部分スジごとに、当該部分スジに割り当てられた所与の運用車両が当該部分スジを走行する際の運転パターンを決定させることで、所与の列車ダイヤの全ての部分スジの運転パターンを決定させるためのプログラムであって、
    前記部分スジごとに、当該部分スジに割り当てられた運用車両が当該部分スジの走行時分を守って走行し得る運転パターン候補を複数設定する運転パターン候補設定手段、
    前記運転パターン候補ごとに、割り当てられた運用車両が、対応する部分スジを、当該運転パターン候補に従って走行した場合の時間毎の力行或いは回生可能な電力量を少なくとも含む予測電力量を設定する予測電力量設定手段、
    前記列車ダイヤの各部分スジに、当該部分スジに設定された複数の運転パターン候補の中から1つを選択した組み合わせであって、対応する前記予測電力量を前記列車ダイヤ上の走行時刻に当てはめた各時間断面における走行中の列車の前記予測電力量の収支を前記列車ダイヤを通じて合算した総消費電力量が所定の最小条件を満たす組み合わせ、を算出する算出手段、
    として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
  2. 前記予測電力量設定手段は、前記部分スジごとの所与の旅客量を更に加味して、前記運転パターン候補ごとの前記予測電力量を設定する、
    ように前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記予測電力量設定手段は、割り当てられた運用車両の所与の補機電力を更に加味して、前記運転パターン候補ごとの前記予測電力量を設定する、
    ように前記コンピュータを機能させるための請求項1又は2に記載のプログラム。
  4. 前記最小条件を満たす組み合わせについて、各時間断面における前記収支を、少なくとも、力行電力量、回生可能電力量、当該回生可能電力量のうちの当該時間断面において実際に利用した利用回生電力量、及び、回生失効電力量ごとに小計することで、前記列車ダイヤ全体における総消費電力量を算出する評価値算出手段、
    として前記コンピュータを更に機能させるための請求項1〜3の何れか一項に記載のプログラム。
  5. 前記算出手段は、所与の電力貯蔵装置を仮定し、前記時間断面において回生可能電力量が力行電力量を上回った場合の余剰電力量を前記電力貯蔵装置に蓄電させ、前記時間断面において力行電力量が回生可能電力量を上回った場合の不足電力量のうち、当該時間断面の時点の前記電力貯蔵装置の蓄電電力量以下の電力量を前記電力貯蔵装置から給電することとして、各時間断面における前記収支を算出する、
    ように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜4の何れか一項に記載のプログラム。
  6. 前記最小条件を満たす組み合わせについて、前記電力貯蔵装置の総蓄電電力量を算出する電力貯蔵装置評価値算出手段、
    として前記コンピュータを更に機能させるための請求項5に記載のプログラム。
  7. 前記電力貯蔵装置の電力吸収率を設定する電力吸収率設定手段、
    として前記コンピュータを更に機能させ、
    前記算出手段は、前記電力吸収率に基づいて前記電力貯蔵装置への蓄電時の電力量を算出する、
    ように前記コンピュータを機能させるための請求項5又は6に記載のプログラム。
  8. 各列車スジを停車駅で区切った部分スジごとに、当該部分スジに割り当てられた所与の運用車両が当該部分スジを走行する際の運転パターンを決定することで、所与の列車ダイヤの全ての部分スジの運転パターンを決定する運転パターン決定装置であって、
    前記部分スジごとに、当該部分スジに割り当てられた運用車両が当該部分スジの走行時分を守って走行し得る運転パターン候補を複数設定する運転パターン候補設定手段と、
    前記運転パターン候補ごとに、割り当てられた運用車両が、対応する部分スジを、当該運転パターン候補に従って走行した場合の時間毎の力行或いは回生可能な電力量を少なくとも含む予測電力量を設定する予測電力量設定手段と、
    前記列車ダイヤの各部分スジに、当該部分スジに設定された複数の運転パターン候補の中から1つを選択した組み合わせであって、対応する前記予測電力量を前記列車ダイヤ上の走行時刻に当てはめた各時間断面における走行中の列車の前記予測電力量の収支を前記列車ダイヤを通じて合算した総消費電力量が所定の最小条件を満たす組み合わせ、を算出する算出手段と、
    を備えた運転パターン決定装置。
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