JP7281100B2 - カリウムイオン電池用電解液、カリウムイオン電池、カリウムイオンキャパシタ用電解液、及び、カリウムイオンキャパシタ - Google Patents
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Description
さらに、炭酸エステル系溶媒中でのカリウムの標準電極電位はリチウムよりも約0.1V低いことから電池の高電圧化が可能である。またカリウムイオンは負電荷とのクーロン相互作用が弱いことから電池の高出力化が可能である。したがってカリウムイオン電池は高電圧かつ高出力な二次電池として期待される。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、クーロン効率及びレート特性を改善しうるカリウムイオンキャパシタ用電解液、及び、前記カリウムイオンキャパシタ用電解液を備えるカリウムイオンキャパシタを提供することである。
<2><1>に記載のカリウムイオン電池用電解液を備える、カリウムイオン電池。
<3>黒鉛を含む電極をさらに備える、<2>に記載のカリウムイオン電池。
<4>アルミニウムを含む部材をさらに備える、<2>又は<3>に記載のカリウムイオン電池。
<5>溶媒とカリウム塩化合物とを含み、前記カリウム塩化合物はヘキサフルオロリン酸カリウムと、カリウムビス(フルオロスルホニル)アミド及びカリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドからなる群より選択される少なくとも1種とを含み、前記カリウム塩化合物全体に占める前記ヘキサフルオロリン酸カリウムの割合が70モル%~95モル%である、カリウムイオンキャパシタ用電解液。
<6><5>に記載のカリウムイオンキャパシタ用電解液を備える、カリウムイオンキャパシタ。
本実施形態において2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本実施形態に係るカリウムイオン電池用電解液及びカリウムイオンキャパシタ用電解液(以下、単に電解液ともいう)は、溶媒とカリウム塩化合物とを含み、前記カリウム塩化合物はヘキサフルオロリン酸カリウム(以下、KPF6ともいう)と、カリウムビス(フルオロスルホニル)アミド(以下、KFSAともいう)及びカリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(以下、KTFSAともいう)からなる群より選択される少なくとも1種とを含み、前記カリウム塩化合物全体に占めるKPF6の割合が70モル%~95モル%である。
さらに本発明者らの検討の結果、KPF6と併用するカリウム塩化合物としてKFSA及びKTFSAからなる群より選択される少なくとも1種を用いると、レート特性も改善することがわかった。
KPF6に加えてKFSA及びKTFSAからなる群より選択される少なくとも1種を含む電解液がレート特性に優れている理由は必ずしも明らかではないが、上記と同様に、KPF6を単独で使用する場合に比べてより安定した不動態被膜が黒鉛電極表面に形成されることが考えられる。
本実施形態に係るカリウムイオン電池は、本実施形態に係るカリウムイオン電池用電解液を備えるカリウムイオン電池である。
本実施形態に係るカリウムイオン電池は、カリウムイオン二次電池として好適に用いることができる。
本実施形態に係るカリウムイオン電池は、電解液のほか正極及び負極を備えることが好ましく、電解液のほか正極、負極及びセパレータを備えることがより好ましい。
本実施形態のカリウムイオン電池は、アルミニウムを含む部材を備えていてもよい。アルミニウムを含む部材としては、電極の集電体、ケース等が挙げられる。
本実施形態に係るカリウムイオン電池が、正極を備える場合、正極は、カリウムイオン電池用正極活物質(以下、正極活物質ともいう)を含むことが好ましい。
正極活物質の種類は特に制限されず、公知のカリウムイオン電池用の正極活物質を用いることができる。
正極活物質として具体的には、KxMy[Fe(CN)6]zのカリウム塩(M=Fe、Mn、Co、Ni、Cr又はCuを表し、xは0以上2以下の数を表し、yは0.5以上1.5以下の数を表し、zは0.5以上1.5以下の数を表す。)、KFeSO4F、リン酸鉄カリウム化合物、リン酸バナジウムカリウム化合物、活性炭、α-FePO4、K0.3MnO2、無水ペリレン等が挙げられる。
正極活物質の形状が粒子状である場合、本正極活物質の算術平均粒子径は、分散性及び正極の耐久性の観点から、10nm~200μmであることが好ましく、50nm~100μmであることがより好ましく、100nm~80μmであることが更に好ましく、200nm~50μmであることが特に好ましい。
また、正極は、耐久性及び成形性の観点から、正極活物質、導電助剤及び結着剤を含むことが好ましい。
正極の形状及び大きさは、特に制限はなく、使用する電池の形状及び大きさに合わせ、所望の形状及び大きさとすることができる。
正極は、カリウムイオン電池の出力及び充放電容量の観点から、カリウムイオン電池用正極活物質を、正極の全質量(後述する集電体を除く)に対し、10質量%以上含むことが好ましく、20質量%以上含むことがより好ましく、50質量%以上含むことが更に好ましく、70質量%以上含むことが特に好ましい。
正極は、正極活物質を、所望の形状に成形し、正極としてそのまま用いてもよいが、正極のレート特性(出力)を向上させるために、導電助剤を更に含むことが好ましい。
カーボンブラック類としては、アセチレンブラック、オイルファーネス、ケッチェンブラック等が挙げられる。中でも、導電性の観点から、アセチレンブラック及びケッチェンブラックよりなる群から選ばれた少なくとも1種の導電助剤であることが好ましく、アセチレンブラック又はケッチェンブラックであることがより好ましい。導電助剤は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
正極は、成形性の観点から、結着剤を更に含むことが好ましい。結着剤は特に制限はなく、公知の結着剤を用いることができ、高分子化合物が好ましく挙げられる。高分子化合物として具体的には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のフッ素樹脂、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF-HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-HFP-TFE系フッ素ゴム)等のフッ素ゴム、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、芳香族ポリアミド等のポリアミド樹脂、スチレン-ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン-プロピレンゴム、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体、その水素添加物、スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレン共重合体、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、その水素添加物、シンジオタクチック-1,2-ポリブタジエン等のゴム状重合体、ポリアミドイミド等のポリイミド樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体、プロピレン-α-オレフィン(炭素数2~12)共重合体、ポリグルタミン酸、デンプン、セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ニトロセルロース等のセルロース系高分子化化合物、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリロニトリル等のアクリル系高分子化合物などが挙げられる。結着剤は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
また、電極密度を高くし、かつ接着力を高める点から、結着剤の重量平均分子量は、1,000以上であることが好ましく、5,000以上であることがより好ましく、10,000以上であることが更に好ましい。重量平均分子量の上限は特に制限されないが、200万以下であることが好ましい。
本実施形態に用いられる正極は、集電体を更に含むことが好ましい。
集電体としては、ニッケル、アルミニウム、ステンレス(SUS)等の導電性の材料を含むものが挙げられる。中でも、アルミニウムを含む集電体が好ましい。
集電体の形状は、特に制限されず、箔、板、メッシュ、エキスパンドグリッド(エキスパンドメタル)、パンチドメタル等が挙げられる。メッシュの目開き、線径、メッシュ数等は特に限定されず、従来公知のものを使用できる。
正極活物質スラリーの調製に用いる有機溶剤としては、N,N-ジメチルアミノプロピリアミン、ジエチルトリアミン等のアミン系;エチレンオキシド、テトラヒドロフラン等のエーテル系;メチルエチルケトン等のケトン系;酢酸メチル等のエステル系、ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。
カリウムイオン電池が負極を備える場合、負極は、負極活物質を含むことが好ましい。
負極活物質としては、黒鉛、コークス類、ハードカーボン、カーボンブラック、熱分解炭素類、炭素繊維、有機高分子化合物焼成体等の炭素材料、KTi2(PO4)3、P、Sn、Sb、MXene(複合原子層物質)などが挙げられる。これらの中でも、黒鉛及びハードカーボンが好ましく、黒鉛がより好ましい。負極活物質としては、カリウム金属も好適に用いることができる。更に、負極としては、国際公開第2016/059907号に記載の負極も好適に用いることができる。負極活物質は、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
負極活物質の形状としては、天然黒鉛のような薄片状、メソカーボンマイクロビーズのような球状、黒鉛化炭素繊維のような繊維状、粒子状の凝集体等が挙げられ、特に制限されない。負極活物質としての炭素材料は、導電助剤としての役割を果たす場合もある。
黒鉛の平均粒子径は、上限値として30μmが好ましく、15μmがより好ましく、10μmが更に好ましく、下限値として0.5μmが好ましく、1μmがより好ましく、2μmが更に好ましい。黒鉛の平均粒子径は、電子顕微鏡観察の方法により測定する値である。
黒鉛としては、また、面間隔d(002)が3.354~3.370Å(オングストローム、1Å=0.1nm)であり、結晶子サイズLcが150Å以上であるもの等が挙げられる。
ハードカーボンは、2,000℃以上の高温で熱処理してもほとんど積層秩序が変化しない炭素材料であり、難黒鉛化炭素とも呼ばれる。ハードカーボンとしては、炭素繊維の製造過程の中間生成物である不融化糸を1,000℃~1,400℃程度で炭化した炭素繊維、有機化合物を150℃~300℃程度で空気酸化した後、1,000℃~1,400℃程度で炭化した炭素材料等が例示できる。ハードカーボンの製造方法は、特に限定されず、従来公知の方法により製造されたハードカーボンを使用することができる。ハードカーボンの平均粒子径、真密度、(002)面の面間隔等は特に限定されず、適宜好ましいものを選択して実施することができる。
負極の形状及び大きさは、特に制限はなく、使用する電池の形状及び大きさに合わせ、所望の形状及び大きさとすることができる。
カリウムイオン電池は、セパレータを更に備えていてもよい。
セパレータは、正極と負極とを物理的に隔絶して、内部短絡を防止する役割を果たす。具体的には、多孔質材料からなり、その空隙には電解質が含浸され、電池反応を確保するために、イオン透過性(特に、少なくともカリウムイオン透過性)を有する。
セパレータに用いる樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体などのポリオレフィン樹脂;ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンサルファイドケトンなどのポリフェニレンサルファイド樹脂;芳香族ポリアミド樹脂(アラミド樹脂など)などのポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂などが例示できる。これらの樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
セパレータは、ガラス(好ましくは、ガラス繊維)、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂およびポリフェニレンサルファイド樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。中でも、ガラスフィルター(ガラス濾紙)がより好ましい。
セパレータは、無機フィラーを含んでもよい。無機フィラーとしては、シリカ、アルミナ、ゼオライト、チタニア等のセラミックス、タルク、マイカ、ウォラストナイトなどが例示できる。無機フィラーは、粒子状又は繊維状であることが好ましい。
セパレータ中の無機フィラーの含有量は、10質量%~90質量%であることが好ましく、20質量%~80質量%であることがより好ましい。
セパレータの形状又は大きさは特に限定されず、所望の電池の形状等に合わせて選択できる。
本実施形態に係るカリウムイオンキャパシタは、本実施形態に係るカリウムイオンキャパシタ用電解液を備える。
また、本実施形態に係るカリウムイオンキャパシタは、電解液として本実施形態に係るカリウムイオンキャパシタ用電解液を用い、リチウムイオンの代りにカリウムイオンを用いること以外、例えば、従来のリチウムイオンキャパシタと同様の構成で基本的に作製することができる。
また、前記カリウムイオン電池において前述した各構成部材を、本実施形態に係るカリウムイオンキャパシタにも好適に用いることができる。
以下に示すカリウム塩化合物及び溶媒を使用して、以下に示すカリウム塩化合物の濃度となるように混合することにより、各電解液を作製した。使用した化合物の詳細を以下に示す。
ヘキサフルオロリン酸カリウム(KPF6):東京化成工業(株)製
エチレンカーボネート(EC):キシダ化学(株)製
プロピレンカーボネート(PC):キシダ化学(株)製
ジエチルカーボネート(DEC):キシダ化学(株)製
エチルメチルカーボネート(EMC):キシダ化学(株)製
(1)黒鉛電極の作製
粘度調整用の水に、結着剤としてのポリアクリル酸ナトリウム塩(PANa、キシダ化学(株)製、分子量200万~600万)を10質量部添加し、更に、負極活物質としての黒鉛(SECカーボン(株)製SNO3、粒子径約3μm)を90質量部添加し、乳鉢で混合撹拌して、負極合剤スラリーを得た。得られた負極合剤スラリーを、負極集電体であるアルミニウム箔上に塗布し、150℃の真空乾燥機内で乾燥させ、電極シートを得た。この電極シートを電極打ち抜き機で直径10mmの円形に打ち抜いたものを黒鉛電極とした。得られた黒鉛電極の集電体を含まない部分の厚さは0.02mm~0.03mm、質量は0.5mg~1mgであった。
前記で作製した黒鉛電極、対極としてカリウム金属(アルドリッチ社製)、セパレータ(ガラスフィルター、ADVANTEC(株)製)、SUS-Alクラッド電池ケース及びポリプロピレン製ガスケット(宝泉(株)製CR2032)、スペーサー(材質:SUS、直径16mm×高さ0.5mm、宝泉(株)製)、及び、板ばね(材質:SUS、内径10mm、高さ2.0mm、厚さ0.25mm、宝泉(株)製ワッシャー)を用いて充放電測定用のコインセルを作製し、セパレータを実施例1、2及び比較例1、2で調製した電解液で含浸させた。電解液の使用量は、セパレータが電解液で十分満たされる量(0.15mL~0.3mL)とした。
作製したコインセルを用いて、充電電流密度および放電電流密度を定電流モードに設定し、室温(25℃)にて充放電測定を行った。電流密度を25mA/gに設定し、充電電圧を0.0Vまで定電流充電を行った。充電後、充電電圧を0.0V、放電終止電圧が2.0Vになるまで定電流放電を繰り返し行った。クーロン効率を下記式により求めた。結果を図2及び図3に示す。
クーロン効率(%)=放電容量(mAh)/充電容量(mAh)×100
充放電の電流密度を定電流モードに設定し、室温(25℃)にて充放電測定を行った。充電電流密度を0.1C(1C=279mA/g)に固定し、充電電圧が0.0Vになるまで定電流充電を行った。放電電流密度3サイクルごとに0.1C、0.2C、0.5C、1C、2C、4C、6C、8C、10C、15C、0.1Cの順に変え、放電電圧を2.0Vになるまで定電流放電を行った。結果を図4に示す。
実施例2の電解液において、溶媒の組成をEC:DEC(体積比1:1)からEC:PC(体積比1:1)及びEC:EMC(体積比1:1)に変更した以外は上記と同じ条件でコインセルの充放電測定を行った。結果を図5及び図6に示す。
上述した充放電試験と同様の条件でコインセルの充放電を10回行った後の黒鉛電極の表面分析を行った。具体的には、大型放射光施設SPring-8のビームラインBL46XUにおいて、硬X線光電子分光(hard X-ray photoemission spectroscopy、HAXPES)により分析を実施した。充放電後の電極は、アルゴン雰囲気下のグローブボックス内においてDECで洗浄し、グローブボックス内で十分に乾燥させた。測定試料の移動にラミネートパックおよびトランスファーベッセルを利用し、試料が空気暴露しないように装置内へと導入した。励起X線エネルギーを7.94keV、光電子検出角を80°、アナライザーのパスエネルギーを200eVとした。得られたスペクトルの結合エネルギーは、sp2炭素の結合エネルギーを284.6eVとして較正し、ピーク強度は、sp2炭素の面積強度で規格化した。sp2炭素ピークに対する各元素由来のピーク面積比を表1に示す。
また、KPF6とKFSAを含む実施例2の電解液を用いた場合はKPF6のみを含む比較例1の電解液を用いた場合に比べてF及びP由来のピーク強度の増大がともに小さいことから、KPF6の分解がKFSAの添加によって抑制されていると考えられる。
実施例1、2及び比較例2、3で得られた各電解液を使用し、サイクリックボルタンメトリー(CV)測定を行った。CV測定は、作用電極にアルミニウム箔、対極および参照極にカリウム金属(アルドリッチ社製)を使用し、スキャンレート0.5mV/s、電圧の掃引範囲を2.0V~6.0Vとして測定した。CV測定では、アルミニウムの腐食に伴って酸化電流が生じるため、測定される電流密度が小さいほどアルミニウムの腐食抑制性に優れると考えられる。結果を図7に示す。
(1)正極の作製
K2Mn[Fe(CN)6]と、ケッチェンブラック(KB、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)と、PVdF(ポリフッ化ビニリデン樹脂、(株)クレハ製#1100)とを70:20:10の質量比で混合後、正極集電体としてアルミニウム箔(宝泉(株)製、厚さ0.017mm)上に塗布したものを電極打ち抜き機で直径10mmの円形に打ち抜いたものを正極とした。得られた正極の集電体を含まない部分の厚さは0.03mm~0.04mm、質量は0.5mg~1mgであった。
前記で作製した正極を用いたこと以外は黒鉛電極の充放電試験と同様にしてコインセルを作製した。
作製したコインセルを用いて、充電電流密度および放電電流密度を定電流モードに設定し、室温(25℃)にて充放電測定を行った。電流密度を15mA/gに設定し、充電電圧を4.3Vまで定電流充電を行った。充電後、放電電圧を2.5Vになるまで定電流放電を繰り返し行い、クーロン効率を求めた。結果を図9及び図10に示す。
実施例及び比較例で得られた各電解液について、カリウム塩化合物の濃度(mol/kg)を変化させながらイオン伝導度(mS/cm)を測定した。
イオン伝導度の測定方法は、ニッコー・ハンセン(株)製のEutech CON2700を用いて室温(25℃)で測定した。測定結果を図11に示す。
(1)コインセルの作製
前記で作製した正極と、負極として前記で作製した黒鉛電極とを用いたこと以外は前記と同様にしてコインセルを作製した。
作製したコインセルを用いて、充電電流密度および放電電流密度を定電流モードに設定し、室温(25℃)にて充放電測定を行った。電流密度を15mA/gに設定し、充電電圧を4.3Vまで定電流充電を行った。充電後、放電電圧を1.5Vになるまで定電流放電を繰り返し行い、クーロン効率を求めた。結果を図12及び図13に示す。
Claims (6)
- 溶媒とカリウム塩化合物とを含み、前記カリウム塩化合物はヘキサフルオロリン酸カリウムと、カリウムビス(フルオロスルホニル)アミド及びカリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドからなる群より選択される少なくとも1種とを含み、前記カリウム塩化合物全体に占める前記ヘキサフルオロリン酸カリウムの割合が70モル%~95モル%であり、負極集電体にアルミニウムを含む電池に使用するための、カリウムイオン電池用電解液。
- 請求項1に記載のカリウムイオン電池用電解液及びアルミニウムを含む負極集電体を備える、カリウムイオン電池。
- 黒鉛を含む電極をさらに備える、請求項2に記載のカリウムイオン電池。
- 溶媒とカリウム塩化合物とを含み、前記カリウム塩化合物はヘキサフルオロリン酸カリウムと、カリウムビス(フルオロスルホニル)アミド及びカリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドからなる群より選択される少なくとも1種とを含み、前記カリウム塩化合物全体に占める前記ヘキサフルオロリン酸カリウムの割合が70モル%~95モル%であり、負極集電体にアルミニウムを含むキャパシタに使用するための、カリウムイオンキャパシタ用電解液。
- 請求項4に記載のカリウムイオンキャパシタ用電解液及びアルミニウムを含む負極集電体を備える、カリウムイオンキャパシタ。
- 黒鉛を含む電極をさらに備える、請求項5に記載のカリウムイオンキャパシタ。
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