JP7279449B2 - 楽器及び楽器用の板材 - Google Patents

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Description

本発明は、楽器及び楽器用の板材に関する。
従来、アコースティックギター等のように内部が空洞となっているボディを有する楽器がある。特許文献1~3には、この種の楽器の製造コストを抑えるために、ボディの一部をプラスチックで形成したギターが開示されている。また、特許文献3には、ボディの裏板をボディの背面側に膨らむ湾曲形状(ラウンドバック形状)に形成したギターが開示されている。
実用新案登録第3028881号公報 実開平7-8891号公報 特許第4809221号公報
ところで、ボディの一部または全部をプラスチック(樹脂材料)で形成した楽器には、音質の改善が求められている。音質を改善するためには、ボディの剛性を向上することが好ましい。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、ボディの剛性を向上して音質改善を図ることが可能な楽器及び楽器用の板材を提供することを目的とする。
本発明の楽器は、少なくとも表板と裏板を有する箱状のボディを備え、前記裏板が、樹脂材料からなり、前記裏板の外面は、前記ボディの外側から窪む窪み面を有し、前記裏板の内面は、前記ボディの内側に突出する突出面を有し、前記窪み面の少なくとも一部は、前記裏板の板厚方向において前記突出面と重なり、前記窪み面は、前記裏板の周縁から内側に離れて位置する。
また、本発明の楽器は、少なくとも表板と裏板を有する箱状のボディを備え、前記裏板が、樹脂材料からなり、前記裏板の外面は、前記ボディの外側から窪む窪み面を有し、前記裏板の内面は、前記ボディの内側に突出する突出面を有し、前記窪み面の少なくとも一部は、前記裏板の板厚方向において前記突出面と重なり、前記裏板は、前記ボディの外側から窪んでおり、かつ、前記窪み面から、前記裏板の第一の周縁、及び、前記裏板の外面に沿う方向において前記第一の周縁に対向する前記裏板の第二の周縁、の両方まで延びる溝部を有する。
また、本発明の楽器は、少なくとも表板と裏板を有する箱状のボディを備え、前記裏板が、樹脂材料からなり、前記裏板の外面は、前記ボディの外側から窪む窪み面を有し、前記裏板の内面は、前記ボディの内側に突出する突出面を有し、前記窪み面の少なくとも一部は、前記裏板の板厚方向において前記突出面と重なり、前記裏板が、前記ボディの外側に膨らむラウンドバック形状を有し、前記裏板の周縁が、前記表板の周縁に接続され、前記表板の周縁は、前記表板の内側に湾曲するくびれ曲線を有し、前記裏板は、前記ボディの外側から窪んでおり、前記窪み面から前記表板のくびれ曲線まで延びる溝部を有する。
また、本発明の楽器は、少なくとも表板と裏板を有する箱状のボディを備え、前記裏板が、樹脂材料からなり、前記裏板の外面は、前記ボディの外側から窪む窪み面を有し、前記裏板の内面は、前記ボディの内側に突出する突出面を有し、前記窪み面の少なくとも一部は、前記裏板の板厚方向において前記突出面と重なり、前記表板の周縁のうち前記表板の面に沿う第一方向に並ぶ一対の縁線部は、前記第一方向において前記表板の内側に湾曲し、前記第一方向に並ぶ一対のくびれ曲線を含み、前記窪み面は、前記第一方向における前記裏板の中央に位置する。
本発明の楽器用の板材は、楽器に使われるボディの裏板であって、樹脂材料からなり、外面は、前記ボディの外側から窪む窪み面を有し、内面は、前記ボディの内側に突出する突出面を有し、前記窪み面の少なくとも一部は、板厚方向において前記突出面と重なり、前記窪み面は、前記裏板の周縁から内側に離れて位置する。
また、本発明の楽器用の板材は、楽器に使われるボディの裏板であって、樹脂材料からなり、外面は、前記ボディの外側から窪む窪み面を有し、内面は、前記ボディの内側に突出する突出面を有し、前記窪み面の少なくとも一部は、板厚方向において前記突出面と重なり、前記裏板は、前記ボディの外側から窪んでおり、かつ、前記窪み面から、前記裏板の第一の周縁、及び、前記裏板の外面に沿う方向において前記第一の周縁に対向する前記裏板の第二の周縁、の両方まで延びる溝部を有する。
本発明によれば、ボディの剛性を向上して楽器の音質改善を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るギターを正面側から見た正面図である。 図1のギターのボディを背面側から見た背面図である。 図2のIII-III矢視断面図である。 図2のIV-IV矢視断面図である。 図2のV-V矢視断面図である。 実施例、比較例及び木製ギターのボディの周波数特性の一例を示すグラフである。
以下、図1~6を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る楽器は、アコースティックギター1(以下、ギター1と呼ぶ。)である。ギター1は、箱状のボディ2を備える。また、ギター1は、ボディ2から延びるネック3も備える。
図2~5に示すように、ボディ2は、表板4及び裏板5を含む。表板4及び裏板5は、ギター1に使われるギター1用の板材である。表板4と裏板5とは、これらの板厚方向(Z軸方向)に配列される。
本実施形態では、表板4や裏板5の板厚方向に直交する方向(表板4の面に沿う方向)のうちネック3が延びる方向(Y軸方向)を、ボディ2などの長手方向(第二方向)と呼ぶ。また、表板4や裏板5の板厚方向及び幅方向に直交する方向(X軸方向)を、ボディ2などの幅方向(第一方向)と呼ぶ。
図1に示すように、板厚方向から見た表板4の形状は、一般的なアコースティックギターと同様に、表板4の周縁が湾曲したひょうたん状に形成されている。具体的に説明すれば、表板4の周縁のうち幅方向(第一方向)に並ぶ一対の縁線部11は、一対のくびれ曲線12を含む。各くびれ曲線12は、幅方向において表板4の内側に湾曲する。一対のくびれ曲線12は、幅方向に並んでいる。一対のくびれ曲線12は、表板4の幅方向の中央(図1における基準線L1)を基準として左右対称となる形状に形成され、左右対称となる位置に配される。表板4に一対のくびれ曲線12が形成されることで、長手方向(第二方向)における表板4の中途部が、長手方向における表板4の他の部位よりも細いくびれ部分となる。
表板4は、例えばボディ2の外側(特にZ軸正方向)に膨らむ椀状に形成されてよいが、本実施形態では図3~5に示すように平板状に形成されている。
図2~5に示すように、裏板5は、例えば表板4と同様に平板状に形成されてよい。本実施形態の裏板5は、ボディ2の外側(特にZ軸負方向)に膨らむラウンドバック形状(椀状)を有する。ラウンドバック形状を有する裏板5の周縁は、表板4の周縁に接続されている。これにより、内部に空洞Sを有する箱状のボディ2が構成される。
図2に示すように、裏板5の周縁は、表板4の周縁に対応する形状に形成されている。すなわち、裏板5の周縁は、表板4のくびれ曲線12に対応するくびれ曲線22を含む。裏板5のくびれ曲線22は、表板4のくびれ曲線12と同様に、幅方向に一対並んでいる。これにより、長手方向における裏板5の中途部には、表板4に対応するくびれ部分がある。
図2~4に示すように、裏板5の外面5aは、ボディ2の外側から窪む窪み面23Aを有する。窪み面23Aは、表板4及び裏板5の配列方向(Z軸方向)において表板4に近づく方向(Z軸正方向)に窪む。図3,4における仮想線V1は、裏板5が窪み面23Aを有さない場合の裏板5の外面5aの形状を示している。図2における符号B1は、窪み面23Aと裏板5の外面5aの他の領域との境界線を示している。
また、裏板5の内面5bは、ボディの内側に突出する突出面23Bを有する。突出面23Bは、表板4及び裏板5の配列方向(Z軸方向)において表板4に近づく方向(Z軸正方向)に突出する。図2における符号B2は、突出面23Bと裏板5の内面5bの他の領域との境界線を示している。
窪み面23Aの少なくとも一部は、表板4及び裏板5の配列方向(Z軸方向)において突出面23Bと重なる。本実施形態において、窪み面23Aと突出面23Bとは、互いに対応する位置に形成されている。図2においては、境界線B2で囲まれた突出面23Bの領域の全体が、境界線B1で囲まれた窪み面23Aの領域と重なっている。これにより、窪み面23A及び突出面23Bが形成された裏板5の部位における裏板5の板厚は、一定である。
図2に示すように、窪み面23Aは、裏板5の周縁から内側に離れて位置する。また、窪み面23Aは、ボディ2の長手方向における一対のくびれ曲線22(12)の両端22a,22b(12a,12b)の間に位置する。すなわち、窪み面23Aは、裏板5のうち他の部位よりも細いくびれ部分に位置する。
また、窪み面23Aは、幅方向における裏板5の中央に位置する。すなわち、窪み面23Aは、裏板5の幅方向の中央(図2における基準線L1)を基準として左右対称となるように位置する。
また、窪み面23Aは、裏板5の幅方向において左右対称となる形状に形成されている。
裏板5における突出面23Bの位置は、窪み面23Aと同様であってよい。
図2,5に示すように、裏板5は、溝部24を有する。溝部24は、ボディ2の外側から窪んでいる。溝部24は、窪み面23Aから表板4のくびれ曲線12(22)まで延びている。本実施形態において、裏板5は溝部24を一対有する。一対の溝部24は、窪み面23Aから表板4の一対のくびれ曲線12(22)までそれぞれ延びている。一対の溝部24は、幅方向における窪み面23Aの両端に接続されている。図5における仮想線V2は、溝部24が形成されない場合の裏板5の外面5aの形状を示している。
本実施形態において、溝部24の内面は、図5に示すように、ボディ2の長手方向に直交する断面において、丸みを帯びている。溝部24は、図2に示すように裏板5の板厚方向から見て、窪み面23Aからくびれ曲線12まで湾曲状に延びている。溝部24は、例えば、窪み面23Aからくびれ曲線12まで直線状に延びてもよい。
また、本実施形態において、一対の溝部24は、裏板5の幅方向の中央(図1における基準線L1)を基準として左右対称となる形状に形成され、左右対称となる位置に配される。
以上のように構成される本実施形態のボディ2において、裏板5は、樹脂材料によって構成されている。樹脂材料は、例えば天然樹脂材料であってもよいが、本実施形態では合成樹脂材料(プラスチック材料)である。合成樹脂材料としては、例えばポリスチレン(PS)やポリプロピレン(PP)、ABS樹脂などが挙げられる。
表板4は、例えば裏板5と同様に樹脂材料によって構成されてよい。本実施形態の表板4は、従来周知のアコースティックギター(以下、木製ギターと呼ぶ)と同じ木材によって構成されている。表板4は、例えば木製ギターの表板と同様に構成されてよい。
以上説明したように、本実施形態のギター1によれば、裏板5は、ボディ2の外側から窪む窪み面23A、及び、ボディ2の内側に突出する突出面23Bを有する。これら窪み面23A及び突出面23Bは、表板4や裏板5の板厚方向(Z軸方向)において互いに重なる。これにより、樹脂材料からなる裏板5の剛性を向上できる。したがって、ボディ2の剛性を向上してギター1の音質改善を図ることができる。
また、本実施形態のギター1によれば、裏板5がボディ2の外側に膨らむラウンドバック形状を有する。このため、樹脂材料からなる裏板5の剛性をさらに向上できる。これにより、ギター1の音質改善をさらに図ることができる。
また、本実施形態のギター1によれば、ラウンドバック形状を有する裏板5は、ボディ2の外側から窪んでおり、窪み面23Aから表板4のくびれ曲線12まで延びる溝部24を有する。これにより、裏板5の剛性をさらに向上できる。したがって、ギター1の音質改善をさらに図ることができる。
また、本実施形態のギター1によれば、裏板5に形成された窪み面23Aや突出面23Bは、ボディ2の長手方向(第二方向)における一対のくびれ曲線12の両端の間に位置する。すなわち、窪み面23Aや突出面23Bは裏板5のくびれ部分に形成されている。これにより、裏板5の剛性を効果的に向上して、ギター1の音質改善をさらに図ることができる。
また、本実施形態のギター1によれば、裏板5が、樹脂材料によって構成されることで、木材からなる場合と比較して、裏板5の剛性や周波数特性のばらつきを抑えることができる。したがって、安定した品質の裏板5を製造できる。
また、樹脂材料からなる裏板5は、木材の場合と比較して低いコストで製造できる。すなわち、ギター1を安価に製造することができる。
次に、ラウンドバック形状の裏板5に窪み面23A、突出面23B、溝部24を形成することで、ギター1の音質を改善できる点について、図6を参照して説明する。
図6は、ボディの周波数特性について、「実施例」、「比較例」、「木製ギター」を比較したグラフである。「実施例」は、樹脂材料からなるラウンドバック形状の裏板5に窪み面23A、突出面23B及び溝部24を形成した本実施形態のボディ2である。「比較例」は、樹脂材料からなる裏板5に窪み面23A、突出面23B及び溝部24を形成していないボディである。「木製ギター」は、木材からなるラウンドバック形状の裏板5に窪み面23A、突出面23B及び溝部24を形成していないボディである。図6のグラフは、ボディの加速度応答性を示したグラフである。
図6に示すように、「比較例」のボディの周波数特性は、「木製ギター」のボディの周波数特性に対して大きく異なる。
具体的に、「木製ギター」のボディでは、所定の周波数範囲FRにおいて、一つの共鳴周波数FWが現れる。これに対し、「比較例」のボディでは、所定の周波数範囲FRにおいて、二つの共鳴周波数FC1,FC2が現れる。「比較例」における二つの共鳴周波数FC1,FC2は、「木製ギター」における共鳴周波数FWと大きく異なる。「比較例」における一方の共鳴周波数FC1は「木製ギター」の共鳴周波数FWよりも低く、他方の共鳴周波数FC2は「木製ギター」の共鳴周波数FWよりも高い。また、「比較例」の一方の共鳴周波数FC1については、加速度応答の高さも、「木製ギター」の共鳴周波数FWに対して大幅に低い。
一方、窪み面23A、突出面23B及び溝部24を形成した「実施例」のボディ2の周波数特性は、「木製ギター」のボディの周波数特性に近い。
具体的に、「実施例」のボディ2では、所定の周波数範囲FRにおいて、「木製ギター」と同様に、一つの共鳴周波数FEが現れる。また、「実施例」における共鳴周波数FEは、「比較例」と比較して、「木製ギター」における共鳴周波数FWに対して近い値になっている。さらに、「実施例」における共鳴周波数FEについては、加速度応答の高さも、「比較例」と比較して、「木製ギター」における共鳴周波数FWに対して近い。
以上のことから、本実施形態のギター1では、樹脂材料からなる裏板5に窪み面23A、突出面23B及び溝部24を形成することで、明らかにボディ2の周波数特性(すなわち音質)の改善を図ることができる。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
本発明の楽器において、窪み面や突出面は裏板の任意の位置に形成されてよい。窪み面や突出面は、例えば裏板の幅方向の中央に対して幅方向の一方側にずれた位置に形成されてよい。また、窪み面や突出面は、例えばボディの長手方向における一対のくびれ曲線の両端の外側に形成されてよい。
本発明の楽器では、裏板に形成される窪み面及び突出面の少なくとも一部が、表板及び裏板の配列方向(裏板の板厚方向)から見て互いに重なっていればよい。すなわち、窪み面と突出面とは、例えば、これらの一部同士が重なる範囲内で、裏板の内面や外面に沿う方向において互いにずれて位置してもよい。例えば、窪み面と突出面とは、窪み面の領域の一部と突出面の領域の一部とが重なり、窪み面の領域の残部と突出面の領域の残部とが重ならないように、相対的に位置してよい。この場合、窪み面及び突出面が形成された裏板の部位における裏板の板厚は、裏板の内面や外面に沿う方向において変化する。
本発明の楽器において、裏板に形成される溝部の数は、表板に形成されるくびれ曲線の数以下であればよい。例えば、表板がくびれ曲線を複数有していても、裏板には、窪み面から一つのくびれ曲線まで延びる一つの溝部だけが形成されてもよい。
本発明の楽器において、表板の周縁を構成するくびれ曲線は、例えば一つだけ形成されてもよいし、三つ以上形成されてもよい。また、表板の周縁は、くびれ曲線を含まなくてもよい。すなわち、板厚方向から見た表板の形状は、円形状や多角形状などの任意の形状に形成されてよい。この場合でも、板厚方向から見た裏板の形状は、表板に対応する形状に形成されてよい。
本発明は、例えば板厚方向に互いに間隔をあけて配された表板及び裏板と、裏板の周縁から表板の周縁まで延びる側板と、を含むボディを備える一般的なギターにも適用可能である。
本発明は、アコースティックギターに限らず、少なくとも表板及び裏板を含み、内部に空洞を有するボディを備える各種楽器に適用可能である。すなわち、本発明の楽器は、例えばヴァイオリン、ウクレレ、チェロ、カホンなどであってもよい。
1…ギター(楽器)、2…ボディ、3…ネック、4…表板、5…裏板、11…縁線部、12…くびれ曲線、12a,12b…くびれ曲線12の両端、22…くびれ曲線、22a,22b…くびれ曲線22の両端、23A…窪み面、23B…突出面、24…溝部

Claims (11)

  1. 楽器に使われるボディの裏板であって、
    樹脂材料からなり、
    外面は、前記ボディの外側から窪む窪み面を有し、
    内面は、前記ボディの内側に突出する突出面を有し、
    前記窪み面の少なくとも一部は、板厚方向において前記突出面と重なり、
    前記窪み面は、前記裏板の周縁から内側に離れて位置する楽器用の板材。
  2. 楽器に使われるボディの裏板であって、
    樹脂材料からなり、
    外面は、前記ボディの外側から窪む窪み面を有し、
    内面は、前記ボディの内側に突出する突出面を有し、
    前記窪み面の少なくとも一部は、板厚方向において前記突出面と重なり、
    前記裏板は、前記ボディの外側から窪んでおり、かつ、前記窪み面から、前記裏板の第一の周縁、及び、前記裏板の外面に沿う方向において前記第一の周縁に対向する前記裏板の第二の周縁、の両方まで延びる溝部を有する楽器用の板材。
  3. 少なくとも表板と裏板を有する箱状のボディを備え、
    前記裏板が、請求項1に記載の楽器用の板材である楽器。
  4. 少なくとも表板と裏板を有する箱状のボディを備え、
    前記裏板が、請求項2に記載の楽器用の板材である楽器。
  5. 前記裏板が、前記ボディの外側に膨らむラウンドバック形状を有し、
    前記裏板の周縁が、前記表板の周縁に接続されている請求項3又は請求項4に記載の楽器。
  6. 前記表板の周縁は、前記表板の内側に湾曲するくびれ曲線を有し、
    前記裏板は、前記ボディの外側から窪んでおり、前記窪み面から前記表板のくびれ曲線まで延びる溝部を有する請求項5に記載の楽器。
  7. 少なくとも表板と裏板を有する箱状のボディを備え、
    前記裏板が、樹脂材料からなり、
    前記裏板の外面は、前記ボディの外側から窪む窪み面を有し、
    前記裏板の内面は、前記ボディの内側に突出する突出面を有し、
    前記窪み面の少なくとも一部は、前記裏板の板厚方向において前記突出面と重なり、
    前記裏板が、前記ボディの外側に膨らむラウンドバック形状を有し、
    前記裏板の周縁が、前記表板の周縁に接続され、
    前記表板の周縁は、前記表板の内側に湾曲するくびれ曲線を有し、
    前記裏板は、前記ボディの外側から窪んでおり、前記窪み面から前記表板のくびれ曲線まで延びる溝部を有する楽器。
  8. 前記表板の周縁は、前記表板の内側に湾曲する第一のくびれ曲線と第二のくびれ曲線を有し、
    前記窪み面は、前記第一のくびれ曲線と前記第二のくびれ曲線の両端の間に位置する請求項3から請求項7のいずれか一項に記載の楽器。
  9. 前記表板の周縁のうち前記表板の面に沿う第一方向に並ぶ一対の縁線部は、前記第一方向において前記表板の内側に湾曲し、前記第一方向に並ぶ一対のくびれ曲線を含み、
    前記窪み面は、前記表板の面に沿って前記第一方向に直交する第二方向における前記一対のくびれ曲線の両端の間に位置する請求項3から請求項8のいずれか一項に記載の楽器。
  10. 前記表板の周縁のうち前記表板の面に沿う第一方向に並ぶ一対の縁線部は、前記第一方向において前記表板の内側に湾曲し、前記第一方向に並ぶ一対のくびれ曲線を含み、
    前記窪み面は、前記第一方向における前記裏板の中央に位置する請求項3から請求項9のいずれか一項に記載の楽器。
  11. 少なくとも表板と裏板を有する箱状のボディを備え、
    前記裏板が、樹脂材料からなり、
    前記裏板の外面は、前記ボディの外側から窪む窪み面を有し、
    前記裏板の内面は、前記ボディの内側に突出する突出面を有し、
    前記窪み面の少なくとも一部は、前記裏板の板厚方向において前記突出面と重なり、
    前記表板の周縁のうち前記表板の面に沿う第一方向に並ぶ一対の縁線部は、前記第一方向において前記表板の内側に湾曲し、前記第一方向に並ぶ一対のくびれ曲線を含み、
    前記窪み面は、前記第一方向における前記裏板の中央に位置する楽器。
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