JP7278608B2 - タイヤ用rfidタグ、rfidタグ内蔵タイヤ - Google Patents

タイヤ用rfidタグ、rfidタグ内蔵タイヤ Download PDF

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Description

本発明は、RFIDタグ、RFIDタグ内蔵タイヤ、およびRFIDタグの製造方法に関する。
特許文献1(再表2007-083574号公報)には、無線ICチップと、無線ICチップと接続され、所定の共振周波数を有する共振回路を含む給電回路を設けた給電回路基板と、給電回路基板が貼着又は近接配置されており、給電回路から供給された送信信号を放射する、及び/又は、受信信号を受けて給電回路に供給する放射板と、を備え、送信信号及び/又は受信信号の周波数は、共振回路の共振周波数に実質的に相当すること、を特徴とする無線ICデバイスが開示されている。
特許文献2(特開2011-097586号公報)には、物品本体と電子タグの組立体であって、電子タグは、物品の固有のデータを記憶する電子デバイスと、電子デバイスに連結され、記憶されたデータをリモートリーダデバイスに送信するためのアンテナと、を有する種類のタグであり、物品のある部分が、少なくとも部分的に、ゴムを含む材料組成からなり、電子デバイスとアンテナが、物品のある部分に取り付けられるとともに、外部接触手段を有し、アンテナは可撓性であり、少なくとも部分的に可撓性導電材からなり、可撓性導電材は少なくとも部分的に導電ゴムを含む組立体が記載されている。
特許文献3(特開2017-132291号公報)には、RFIDチップとアンテナとを備えたRFIDタグ内蔵タイヤにおいて、アンテナを、RFIDチップに接続される第1のアンテナと、第1のアンテナの外部に設けられて第1のアンテナに電磁界結合される第2のアンテナとから構成するとともに、RFIDチップと第1のアンテナとを第1の固定部材に固定し、RFIDタグをタイヤのカーカスプライ端のタイヤ径方向外側に配置し、第2のアンテナをカーカスプライを構成する導電性のカーカスプライコードと電磁界結合させるようにしたRFIDタグ内蔵タイヤが開示されている。
再表2007-083574号公報 特開2011-097586号公報 特開2017-132291号公報
電波を用いて情報の書き込み又は読み出しを行うことができる非接触型の情報記録再生装置として、受動式無線周波数識別トランスポンダ(以下、RFIDタグともいう)がある。トランスポンダをタイヤに取り付け、トランスポンダにタイヤに関する情報を書き込み、または読み出しを行うことによって、タイヤを管理することができる。
例えば、自動車等の車両用のタイヤでは、製造管理、流通管理、タイヤ使用中のメンテナンス管理、さらには1次ライフ終了後、摩耗したトレッド部を更生したリトレッドタイヤの製造管理、およびそのメンテナンス管理等において、その仕様、製造履歴、使用履歴等の各タイヤの固有情報を把握する必要がある。
ところで、車両走行時に発生するタイヤ内の歪みがRFIDタグなどの電子部品を被覆する被覆ゴムと隣接部材との境界面に集中し、その結果、電子部品と隣接部材との間に亀裂が発生するおそれがあり、問題が生じる。
一方、耐久性向上の観点から、電子部品を被覆する被覆ゴムにカーボンブラックが多量に配合されると、タイヤに取付けられたRFIDタグの通信性能に影響が生じてうまく通信できない場合がある。
従来、自動車タイヤなどのゴム製品に埋め込んで使用するRFIDタグの殆どが半波長ダイポールアンテナ方式を用いたRFIDタグを使用している。しかし、カーボンブラックを含むゴム製品の中にダイポールアンテナ方式を用いたRFIDタグを埋め込んだ場合、RFIDタグの2つの給電点の間に数10KΩから数100KΩの抵抗が接続されることになり、これが半波長ダイポールアンテナの2つのアンテナエレメント間に存在することでアンテナのインピーダンスおよび実効電気長に大きく影響する。
また、通常のダイポールアンテナでは、RFチップがダイポールアンテナの中央に配置されるため、タイヤが大きく伸縮した時には、RFチップとRFチップの両端に接続される2つのアンテナ線との接合部が破損して通信ができなくなるとの課題もある。
また、ダイポールアンテナを備えたRFIDタグを直接タイヤに埋め込んだ場合、加硫時などタイヤの製造過程において、ダイポールアンテナの形状および電気長が変化し、RFIDタグの通信周波数における通信可能距離などの特性が劣化するとの課題もある。
特許文献1に記載の発明の無線ICデバイスは、無線ICチップと放射板との間に所定の共振周波数を有する共振回路を含む給電回路を配置し、送信信号および/または受信信号の周波数を共振回路の共振周波数に実質的に相当するように構成したものである。
しかし、放射板が給電回路と電磁界結合および/または容量結合しているため(第1実施例、図1から図7参照)、放射板の信号源インピーダンスが高く、無線ICデバイスを、カーボンブラックを含むゴム製品に埋め込んだ場合には無線ICデバイスの通信可能距離などの特性がカーボンブラックのインピーダンスおよびゴム製品の比誘電率の影響を受けやすいとの課題があった。
特許文献2に記載の発明のタイヤゴムなどの物品本体と電子タグとの組立体は、アンテナに少なくとも部分的に導電ゴムを含む可撓性導電材を用いることにより、機械的に物品内に組み込むのに適したものである。
しかし、電子タグを、カーボンブラックを含むゴム製品に埋め込んだ場合には無線ICデバイスの通信可能距離などの特性がカーボンブラックのインピーダンスおよびゴム製品の比誘電率の影響を受けやすい、また、導電性ゴムでアンテナを構成した場合、金属のアンテナに比べて抵抗成分が大きい、との課題があった。
特許文献3に記載の発明のRFIDタグ内蔵タイヤは、RFIDチップに接続される第1のアンテナと、第1のアンテナの外部に設けられた第2のアンテナとを電磁界結合するとともに、第2のアンテナを導電性のカーカスプライコードと電磁界結合させたRFIDタグ内蔵タイヤである。
しかし、第1のアンテナと第2のアンテナとが電磁界結合しており、第2のアンテナの信号源インピーダンスが高いため、やはり、RFIDタグを、カーボンブラックを含むゴム製品に埋め込んだ場合にはRFIDタグの通信可能距離などの特性がカーボンブラックのインピーダンスおよびゴム製品の比誘電率の影響を受けやすいとの課題があった。
本発明の主な目的は、タイヤに貼着または埋め込んで使用した場合でも、タイヤに含まれるカーボンブラックおよび、タイヤの比誘電率の影響を受けることが少なく、通信特性に優れたRFIDタグを提供することである。
本発明の第2の目的は、タイヤに容易に貼り付ける、または埋め込むことのできる、RFIDタグを提供することである。
本発明の第3の目的は、RFIDタグの通信性能を維持または向上させつつ、耐久性を向上させたRFIDタグを提供すること、およびRFIDタグを製造する方法を提供することである。
(1)
一局面に従うRFIDタグは、RFチップと、導体の編線で形成される第1エレメントと、第2エレメントと、結合トランスと、プリント基板と、を含み、プリント基板にガイド部が設けられ、第1エレメントがガイド部に配設され、かつプリント基板から延設され、第1エレメントは結合トランスの1次側の一端に接続され、第2エレメントは結合トランスの1次側の他端に接続され、RFチップは結合トランスの2次側に接続され、結合トランスの1次側の巻き線数が2次側の巻き線数より小さいものである。
この場合、結合トランスの1次側の巻き線数を2次側の巻き線数より小さくすることにより、第1エレメントと第2エレメントとが接続される1次側を低インピーダンスで入力し、2次側を高インピーダンスに変換して、RFチップの入力インピーダンスに適合させることができる。
また、プリント基板に設けられたガイド部により、プリント基板と第1エレメントとの位置関係が安定している。
また、第1エレメントは導体の編線(編銅線、編導線)で形成されることにより、仮にタイヤが大きく変形しても一度に全ての編線が破断することがないため通信を維持することができて耐久性に優れる。
本発明のRFIDタグは、タイヤ等のゴム製品に取り付けた場合に、第2エレメントがインピーダンスを有するタイヤ等のゴム製品と電気的に接続されることによって、タイヤ等のゴム製品がRFIDタグのグランドとして機能するため、高感度で通信を行うことができる。したがって、タイヤ等のゴム製品に取り付けた場合に、通信特性に優れたRFIDタグとすることができる。
(2)
第2の発明にかかるRFIDタグは、一局面に従うRFIDタグにおいて、ガイド部はプリント基板の第1面に設けられ、第2エレメントはプリント基板の第1面に設けられ、RFチップおよび結合トランスはプリント基板の第2面に設けられ、ガイド部にはプリント基板の第1面と第2面とを接続する複数のスルーホールが設けられ、第1エレメントはスルーホールを介して結合トランスの1次側の一端に接続され、第1エレメントの一方側端部と他方側端部がプリント基板の端面から外側に延設され、他方側端部の延設長さが、第1エレメントの全長の1/10以下であってもよい。
この場合、第1エレメントの一方側端部がプリント基板から大きく延設されて、第1エレメントのほとんどがプリント基板から一方向に伸びることから、RFIDタグのアンテナは第2エレメントをグランドプレーン、第1エレメントをアンテナ線としたモノポールアンテナと類似の動作となり、アンテナとして良好な特性を示す。
また、RFIDタグを加硫ゴムタイヤに貼り付けた場合、または埋め込んだ場合には、第2エレメントが加硫ゴムタイヤと電気的に接続することにより、グランドプレーンがさらに強化される。
また、プリント基板に各部材を高い密度で配置することができるため、プリント基板のサイズを効果的に小さくすることができる。これにより、変形を伴うタイヤ等のゴム製品に取り付けた場合でも破損または剥離しにくくかつ耐久性に優れたRFIDタグとすることができる。
(3)
第3の発明にかかるRFIDタグは、一局面または第2の発明にかかるRFIDタグにおいて、第2エレメントは長方形の導体から形成され、表面がプリント基板の表面に露出しており、結合トランスの2次側とRFチップとは樹脂層で封止されていてもよい。
この場合、第2エレメントを長方形にし、表面を露出させることで、RFIDタグを加硫ゴムタイヤに貼り付けた場合、または埋め込んだ場合に、第2エレメントと加硫ゴムタイヤとのインピーダンスを低くすることができる。また、結合トランスの2次側とRFチップとを樹脂層で封止することによって、RFIDタグの物理的強度を高めることができる。
(4)
第4の発明にかかるRFIDタグは、一局面から第3の発明にかかるRFIDタグにおいて、RFIDタグの通信周波数における電波の波長をλとしたとき、第1エレメントの電気長がλ/4、λ/2、(3/4)λ、(5/8)λであってもよい。
この場合、第1エレメントの電気長をλ/4、λ/2、(3/4)λ、(5/8)λとすることにより、第1エレメントの共振周波数をRFIDタグの通信周波数と一致させることができ、RFIDタグの通信距離を伸ばすことができる。
(5)
第5の発明にかかるRFIDタグは、一局面から第4の発明にかかるRFIDタグにおいて、第1エレメントを定位置に配置するガイド部は、プリント基板にレール状の溝を設けてもよい。
RFチップと第1、第2エレメントの間に結合トランスを介した場合、結合トランスの巻き線数比の2乗に比例してインピーダンスが変換される。例えば、結合トランスの1次側、すなわち、第1、第2エレメントの間のインピーダンスが100Ωであり、2次側の巻き線数が1次側の巻き線数の4倍であれば、結合トランスの2次側のインピーダンスは1.6kΩになる。したがって、結合トランスの巻き線数の比は、基本的には、RFチップの入力インピーダンスと第1、第2エレメントの間のインピーダンスとが整合するように設定される。しかし、2次側の巻き線数を大きくすることには、結合トランスの面積などの制約があり、2次側と1次側との巻き線数の比は、3:1から6:1までの間であることが望ましい。
(6)
第6の発明にかかるRFIDタグは、一局面から第5の発明にかかるRFIDタグにおいて、結合トランスの2次側に4つの端子が設けられ、RFチップはBGAパッケージに封止されて結合トランスの2次側の表面に配置され、RFチップの配置角度に応じて、RFチップの端子と、4つの端子のうちの一方の2つの端子、または他方の2つの端子とが接続され、RFチップが、一方の2つの端子に接続された場合と他方の2つの端子に接続された場合とで、結合トランスの2次側の巻き線数が異なるように構成してもよい。
この場合、同一のプリント基板を用いて、同一のRFチップの配置角度を変更するだけで、結合トランスの巻き線数比を変更することができる。したがって、例えば、貼り付けられる、または、埋め込まれるタイヤのゴムの材質等により、結合トランスの1次側のインピーダンスを変更したい場合、RFチップの配置角度を変更することによって1次側のインピーダンスを変更できるとの利点がある。
(7)
第7の発明にかかるRFIDタグは、一局面から第6の発明にかかるRFIDタグにおいて、プリント基板に積層される第1絶縁体および第2絶縁体をさらに備え、第1絶縁体、プリント基板および第2絶縁体はこの順で積層され、第2エレメントは、第2絶縁体を介してタイヤと電気的に接続されてもよい。
この場合、プリント基板は第1絶縁体および第2絶縁体で被覆されることによって、自動車の走行時などタイヤゴムが伸縮した場合にも、編線で形成された第1エレメントの溝への固定、およびスルーホールとの導電接続を安定化させることができる。したがって、RFIDタグの耐久性が高まる。また、導体の編線で形成される第1エレメントも被覆されるため、タイヤへの取り付け時も編線が変形しづらいため取り付けが容易で通信特性に優れたRFIDタグにすることができる。
また、第1エレメントが第1絶縁体で被覆されることによって、アンテナ長がタイヤのゴムの誘電率の影響を受けにくいRFIDタグとすることができる。
(8)
第8の発明にかかるRFIDタグは、第7の発明にかかるRFIDタグにおいて、第2絶縁体がブチルゴムシートであってもよい。
この場合、ブチルゴムは編線との密着性が高いため、第1エレメントを安定して固定することができる。
また、ブチルゴムは加硫ゴムとの密着性に優れ、長期間にわたり振動、伸縮または熱衝撃を加えても密着性を維持するため、タイヤのゴム面に貼着しても剥離しにくいRFIDタグにすることができる。
また、RFIDタグをブチルゴムシートと第2絶縁体とで挟み込んだ状態で通信特性を測定することによって、RFIDタグをタイヤに貼り付けた場合、あるいはタイヤに埋め込んだ場合のRFIDタグの通信特性を確認することができるとの利点もある。
さらに、第2エレメントは第2絶縁体を介してタイヤと電気的に接続されるため、第2エレメントとタイヤとを静電結合させることができる。したがって、RFIDタグの通信性能を維持または向上させつつ耐久性を向上させたRFIDタグとすることができる。
なお、RFIDタグをタイヤに埋め込む場合には、第2絶縁体は加硫ゴムのゴムシートを用いることが望ましい。
(9)
第9の発明にかかるRFIDタグは、第7の発明にかかるRFIDタグにおいて、第1絶縁体および第2絶縁体の材質が当該タイヤと同じ材質であってもよい。
この場合、第1絶縁体および第2絶縁体が当該タイヤと同じ材質であるため、タイヤと容易に埋め込むことができる。また、加硫の場合に埋め込み一体化させることもできる。
(10)
第10の発明にかかるRFIDタグは、一局面から第9の発明にかかるRFIDタグにおいて、タイヤの内側に貼着またはタイヤのゴムに埋め込む用途に用いられてもよい。
タイヤに貼着、または埋め込まれたRFIDタグである。この場合、RFIDタグの機能によってタイヤを管理することができる。
(11)
第11の発明にかかるRFIDタグ内蔵タイヤは、一局面から第10の発明にかかるRFIDタグがタイヤの内側に貼着された、またはタイヤのゴムに埋め込まれていてもよい。
RFIDタグが取り付けられたタイヤである。この場合、RFIDタグの機能によってタイヤを管理することができる。
(12)
第12の発明にかかるRFIDタグの製造方法は、編線ロールと、ブチルゴムロールと、タグスタッカーと、第2のゴムロールと、アイドラーと、カッターとを備えて、第8の発明にかかるRFIDタグを製造する方法であって、ブチルゴムロールから送出されたブチルゴムシートの上に編線ロールから送出された編線を重ね、タグスタッカーでプリント基板のガイド部に編線を配設して、編線を第1エレメントとするステップと、ブチルゴムシート上の編線を配設したプリント基板に、第2のゴムロールから送出された第2のゴムシートを配置するステップと、ブチルゴムシートと、プリント基板と、第1エレメントと、第2のゴムシートとをアイドラーを通過させて圧着するステップと、圧着され、ブチルゴムシートおよび第2のゴムシートと一体化したRFIDタグを切断して個片化するステップと、を含む。
この場合、第1エレメントとなる編線のプリント基板への配設と、ブチルゴムシート、編線を配設したプリント基板、および第2のゴムシートの密着と、密着したRFIDタグの個片化とを連続した流れ作業で行うことができる。
なお、上記第12の発明におけるプリント基板には、第2エレメント、結合トランス、およびRFチップが搭載される。
(13)
第13の発明にかかるRFIDタグの製造方法は、第12の発明にかかるRFIDタグの製造方法において、タグスタッカーの代わりに、タグ供給ロールと、アイドラーと、巻き取りロールとを備え、ブチルゴムロールから送出されたブチルゴムシートの上に編線ロールから送出された編線とタグ供給ロールから送出されたテーピング状態のプリント基板とを重ね、アイドラーでプリント基板のガイド部に編線を配設して、編線を第1エレメントとするステップを含んでもよい。
この場合、テーピング状態のプリント基板を用いて、RFIDタグを製造することができる。
(14)
第14の発明にかかるRFIDタグの製造方法は、ブチルゴムシートからなる第1のゴムシートが巻回されたロールから第1のゴムシートを送出し、第1のゴムシート上に編線ロールから送出された編線を重ねる工程、プリント基板の第1面に形成されたガイド部に編線が配設されるよう、第1のゴムシート上にプリント基板を重ねる工程、プリント基板の第2面に、第2のゴムシートロールから送出された第2のゴムシートを重ねる工程、第1のゴムシートと、プリント基板と、編線と、第2のゴムシートと、がこの順で積層された積層体を加圧する工程、積層体を切断する工程、を含むものである。
この場合、編線のプリント基板への配設と、ブチルゴムシート、編線を配設したプリント基板、および第2のゴムシートの密着と、密着したRFIDタグを切断することによる個片化と、を連続した流れ作業で行うことができる。
(15)
第15の発明にかかるRFIDタグの製造方法は、第14の発明にかかるRFIDタグの製造方法において、第1のゴムシート上にプリント基板を重ねる工程が、複数のプリント基板が積層されたスタッカーから、プリント基板を順次ブチルゴムシート上に供給する工程、を含んでもよい。
この場合、RFIDタグをシート状の連続した流れ作業で行うことができるため、生産性の高いRFIDタグの製造方法とすることができる。
(16)
第16の発明にかかるRFIDタグの製造方法は、第14または15の発明にかかるRFIDタグの製造方法において、第1のゴムシート上にプリント基板を重ねる工程が、プリント基板が間欠的に貼着されたテープをブチルゴムシートに重ね、圧着することによりプリント基板をブチルゴムシートに移す工程、を含んでもよい。
この場合、テーピング状態のプリント基板を用いて、RFIDタグを製造することができる。また、大量生産を容易に実現することができる。
(17)
第17の発明にかかるRFIDタグの製造方法は、編線ロールと、ブチルゴムロールと、タグスタッカーと、第2のゴムロールと、アイドラーと、カッターとを備えて、第8の発明に記載のRFIDタグを製造する方法であって、ブチルゴムロールから送出されたブチルゴムシートの上にタグスタッカーからプリント基板を重ね、編線をプリント基板のガイド部に配設して、編線を第1エレメントとするステップと、ブチルゴムシートの上の編線を配設したプリント基板および編線に、第2のゴムロールから送出された第2のゴムシートを配置するステップと、ブチルゴムシートと、プリント基板と、第1エレメントと、第2のゴムシートとをアイドラーを通過させて圧着するステップと、圧着され、ブチルゴムシートおよび第2のゴムシートと一体化したRFIDタグを切断して個片化するステップと、を含むものである。
この場合、第1エレメントとなる編線のプリント基板への配設と、ブチルゴムシート、編線を配設したプリント基板、および第2のゴムシートの密着と、密着したRFIDタグの個片化とを連続した流れ作業で行うことができる。
なお、上記第17の発明におけるプリント基板には、第2エレメント、結合トランス、およびRFチップが搭載される。
(18)
第18の発明にかかるRFIDタグの製造方法は、ブチルゴムシートからなる第1のゴムシートが巻回されたロールから第1のゴムシートを送出し、第1のゴムシート上にプリント基板の第2面を載置する工程、編線ロールから送出された編線をプリント基板の第1面に形成されたガイド部に編線が配設されるように配設する工程、編線およびプリント基板の第1面に、第2のゴムシートロールから送出された第2のゴムシートを重ねる工程、第1のゴムシートと、プリント基板と、編線と、第2のゴムシートとがこの順で積層された積層体を加圧する工程、積層体を切断する工程、を含むものである。
この場合、RFIDタグをシート状の連続した流れ作業で行うことができるため、生産性の高いRFIDタグの製造方法とすることができる。
(A)
さらに他の局面に従うRFIDタグは、RFチップと、第2エレメントと、レール状の溝が設けられたプリント基板と、プリント基板の溝に配設され、導体の編線で形成された第1エレメントと、1次側の一端に第1エレメントが接続され、1次側の他端に第2エレメントが接続されるとともに、2次側にRFチップが接続され、1次側の巻き線数が、2次側の巻き線数より小さい、結合トランスと、を含むものである。
RFIDタグの、プリント基板の第1面側から見た模式的正面図である。 プリント基板の、第1面側から見た模式的平面図である。 プリント基板の、第2面側から見た模式的背面図である。 プリント基板の、図3のa-a’線で切断した場合の模式的断面図である。 RFIDタグの等価回路図である。 RFチップを第1の角度に配置したときの、RFチップと結合トランスの2次側との接続を示す模式的図面である。 RFチップを第1の角度と直交する第2の角度に配置したときの、RFチップと結合トランスの2次側との接続を示す模式的図面である。 ブチルゴムシートに粘着配置した状態のRFIDタグをプリント基板の第2面側から見た模式的平面図である。 RFIDタグをブチルゴムシートと第2のゴムシートで挟み込んだ状態の、ゴム被覆RFIDタグを側面から見た模式的断面図である。 ゴム被覆RFIDタグをタイヤの内側に貼り付けて測定した、RFIDタグの通信可能距離の周波数特性の一例を示す図である。 ゴム被覆RFIDタグをタイヤの内側に貼り付けた状態を示す模式的断面図である。 ゴム被覆RFIDタグの製造ラインの一例を示す模式図である。 テーピング状態のRFIDタグを用いてゴム被覆RFIDタグを製造する場合の製造ラインの一部を示す模式的図面である。 図4の他の例を示す模式的断面図である。 ゴム被覆RFIDタグの製造ラインの他の例を示す模式図である。 RFIDタグをタイヤに取り付けた場合の周波数と通信距離との模式図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付す。また、同符号の場合には、それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さないものとする。
(第1の実施形態)
図1は、RFIDタグ100の、プリント基板90の第1面91側から見た模式的正面図であり、アンテナの第1エレメント50、第2エレメント60、およびプリント基板90を備えたRFIDタグ100を示す。図2はプリント基板90の第1面91側から見た模式的平面図であり、図3はプリント基板90の第2面92側から見た模式的背面図であり、図4は図3のa-a’線でプリント基板90を切断した場合の模式的断面図である。また、図5はRFIDタグ100の等価回路図である。
図1から図4に示すように、直方体状に形成されるプリント基板90の第1面91にレール状の溝65(図4参照)が形成され、またプリント基板90の第1面91に長方形状の導体で形成された第2エレメント60が設けられている。溝65の底部には複数のスルーホール70が設けられている。複数のスルーホール70は適宜間隔で設けることができる。この実施の形態では5つのスルーホール70が設けられているが、2以上が好ましく、4以上がさらに好ましい。溝65内に導体の編線で形成された第1エレメント50が配設されている。
ここで、溝65に第1エレメント50が配設されているとは、第1エレメント50とスルーホール70とが電気接続されていればその形態は問わない。例えば、溝65内に変形性を有する第1エレメント50が圧入されていてもよく、溝65内に第1エレメント50が配置されブチルゴムシート120の一部が溝65内に入り込むことで第1エレメント50とスルーホール70とが電気接続されるようにしてもよく、容量結合される状態でもよい。
溝65に第1エレメント50が配設され、第1エレメント50の一方側端部と他方側端部とはプリント基板90から外側に延設された状態となる。本実施形態の場合、一方側端部の延設長さは第1エレメント50の全長の約1/10、他方側端部の延設長さは第1エレメント50の全長の約4/5である。第1エレメント50の他方側端部の延出方向は、プリント基板90の長手方向に実質的に沿っている。
(第1エレメント50)
第1エレメント50に使用される編線としては、銅線、鉄線、真鍮線など任意の金属線を編んで構成される線(網線を含めるものとする。)を使用することができる。また、可撓性および導電性を有する他の金属素材(例えば、テープ状、リボン状など)を使用することもできる。
編線は複数の金属線の集合で構成されているため、ブチルゴムシート120(図9参照)の成分が編線の内部にまで浸透し、編線はブチルゴムシート120と一体化し、RFIDタグ100がブチルゴムシート120およびタイヤ160(図11参照)から剥離することを確実に防止することができる。
さらに、第1エレメント50を編線により形成することで、第1エレメント50の曲げ、ひねり、変形等が可能になる。それゆえ、タイヤ160が変形あるいは振動した場合に、第1エレメント50がタイヤ160の変形、振動に追従するため、第1エレメント50は破線することを抑止し、またプリント基板90との接続部分が剥がれることも抑止される。
第2エレメント60は金属パターン、金属箔、金属板などで形成することができる。第2エレメント60表面はタイヤ160とのインピーダンスを低くするためにプリント基板90の表面に露出している。第2エレメント60の大きさは限定するものではないが、本実施形態の場合、約5.5mm×2.5mmの矩形状である。第2エレメント60の形状は必ずしも長方形である必要はなく、例えば円形等でもよい。ただし、第2エレメント60とタイヤ160との接続インピーダンスを低くするため、第2エレメント60の面積は3mm2以上が好ましく、5mm以上であることがより好ましい。
次に、プリント基板90の第2面92に、RFチップ10と結合トランス20とが設けられている。結合トランス20の1次側30の2つの端子は、溝65の底部に設けられたスルーホール70、およびプリント基板90に設けられたスルーホール80を介して、それぞれ第1エレメント50および第2エレメント60に接続されている。また、結合トランス20の2次側40の2つの端子は、それぞれ、RFチップ10の端子にワイヤボンドにより接続されている。
なお、本実施の形態においては、結合トランス20の1次側30と2次側40とは、プリント基板90の第2面92にいずれも設ける場合について説明するが、これに限らず、1次側30と2次側40とをプリント基板90の別の面にそれぞれ設けて結合トランス20を構成してもよく、プリント基板90を複数積層にして、異なる層に設けても良い。
RFチップ10はエポキシ系ダイボンド材等の接着剤により、結合トランス20の2次側40の表面に、あるいはプリント基板90に接着されている。また、結合トランス20の2次側40とRFチップ10とは樹脂層で封止されている。
樹脂層としては、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂(アクリル樹脂及び誘導体を主成分とした樹脂)、ウレタン樹脂等の絶縁性樹脂を使用することができる。
RFチップ10は、一般に使用される市販品を使用することができ、特に120℃程度の加硫温度に耐性を有するものを用いることが好ましい。
なお、本実施形態のRFIDタグ100は、図9に示すように、通常、ブチルゴムシートからなる第1のゴムシート120と第2のゴムシート130との間に挟まれた状態でタイヤ160に貼り付けて、または、埋め込んで使用される。
具体的な構成は以下のとおりである。
第1のゴムシート120と第2のゴムシート130との間にRFIDタグ100を配設し、第1のゴムシート120、RFIDタグ100および第2のゴムシート130がこの順で積層された積層体を圧着してゴムに被覆されたRFIDタグ(以下、ゴム被覆RFIDタグ150ともいう。)が構成される。ここで、第1エレメント50とプリント基板90の第1面91とが第1のゴムシート120側に配置され、第1エレメント50とプリント基板90の第2面92とが第2のゴムシート130側に配置されるように、RFIDタグ100を第1のゴムシート120と第2のゴムシート130との間に挟み込む。得られたゴム被覆RFIDタグ150においては、プリント基板90の第1面91は第1のゴムシート120で被覆され、第2面92は第2のゴムシート130で被覆された形態となる。
(第1のゴムシート120)
本発明に使用される第1のゴムシート120は、ブチルゴムを含有するゴム組成物をシート状にして形成されている。例えば、所定寸法を有する第1のゴムシート120は、ゴム組成物をロールなどにより圧延して長尺なシートとし、このシートを所定の形状、寸法に裁断することで容易に得ることができる。
第1のゴムシート120におけるブチルゴムの含有率は、粘着性およびガス透過性等を向上させるために、50重量%以上であるのが好ましく、70重量%以上95重量%以下の範囲内であるのがさらに好ましい。ゴム組成物は、ハロゲン化ブチルゴム、ジエン系ゴム、エピクロロヒドリンゴム等を含有することができる。
ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等が挙げられる。これらジエン系ゴムは一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記第1のゴムシート120には、さらにゴム業界で通常使用される配合剤、例えば、補強性充填材、軟化剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸等を目的に応じて適宜配合することができる。これら配合剤は市販品を好適に使用することができる。第1のゴムシート120の厚さは任意であるが、5μm以上500μm以下の範囲とすることができ、特に10μm以上200μm以下が好ましい。
第1のゴムシート120は通常、未加硫ゴムシートであり粘着性に優れているため、例えば空気入りのタイヤ160のインナーライナー用部材として用いることができる。
(第2のゴムシート130)
第2のゴムシート130は、ゴムを含有する第2のゴム組成物をシート状にして形成されている。例えば、所定寸法を有する第2のゴムシート130は、第2のゴム組成物をロールなどにより圧延して長尺なシートとし、このシートを所定の形状、寸法に裁断することで容易に得ることができる。
ゴムの種類としては、従来汎用されている天然ゴムおよび/または各種合成ゴムのうちから1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。
合成ゴムとしては、具体的には例えば、ニトリルゴム(NBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化IIR、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム等が挙げられる。
第2のゴム組成物は、上記第1のゴム組成物を使用することができるが、架橋剤を含有することが好ましい。そのような架橋剤としては、通常ゴム組成物の架橋に使用される架橋剤であればどのような種類のものでも使用することができる。例えば、硫黄、有機過酸化物、有機硫黄化合物などが挙げられる。架橋剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、通常0.1重量部以上10重量部以下、好適には1重量部以上5重量部以下とすることができる。
また、ゴム組成物中には、ゴム業界で通常使用される加硫促進剤、充填剤、オイル、老化防止剤等の各種ゴム用添加剤を適宜配合することができる。
加硫促進剤としては、例えば、ステアリン酸、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド(CZ)、N,N’-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DZ)、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド(DM)等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。加硫促進剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、通常0.1重量部以上10重量部以下、好適には1重量部以上3重量部以下とすることができる。
充填剤としては、例えば、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、亜鉛華、硫酸バリウム、酸化チタン等を挙げることができ、これらは1種を単独で、または2種以上を併用することができる。充填剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、通常10重量部以上200重量部以下、好適には30重量部以上150重量部以下とすることができる。
オイルとしては、例えば、パラフィン系、ナフテン系、芳香族系プロセスオイル、エチレン-α-オレフィンのコオリゴマー、パラフィンワックス、流動パラフィン等の鉱物油、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油等の植物油などのオイルを用いることができる。これらは1種を単独で、または2種以上を併用することができる。オイルの配合量は、ゴム成分100重量部に対し、通常0.1重量部以上100重量部以下、好適には1重量部以上50重量部以下とすることができる。
老化防止剤としては、例えば、フェニル-α-ナフチルアミン等のナフチルアミン系;オクチルジフェニルアミン等のジフェニルアミン系;N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン等のp-フェニレンジアミン系;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系;2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、スチレン化フェノール、テトラキス-[メチレン-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のフェノール系老化防止剤などが挙げられる。老化防止剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、通常0.1重量部以上20重量部以下、好適には0.5重量部以上10重量部以下とすることができる。
これらの添加剤は、第1のゴムシート120のゴム組成物に配合してもよい。
第2のゴムシート130の厚さは任意であるが、5μm以上500μm以下の範囲とすることができ、特に10μm以上200μm以下が好ましい。
第2のゴムシート130が加硫剤を含有し、加熱によって硬化する未加硫のゴムシートである場合、加熱により加硫シートを製造するには、第2のゴムシート130を、通常120℃以上、好ましくは125℃以上200℃以下、より好ましくは130℃以上180℃以下の温度で加熱・加硫処理するのが好ましい。この加熱によって加硫シートが得られる。この加熱・加硫処理は、通常タイヤの加硫時に行われる。
このように、タイヤの加硫時に第2のゴムシート130を加熱・加硫処理する場合には、ゴム被覆RFIDタグ150の第1のゴムシート120側をタイヤ160内面に接着させた状態で加熱・加硫処理を行うことができる。
(RFIDタグ内蔵タイヤ500)
図11は、ゴム被覆RFIDタグ150をタイヤ160の内側に貼り付けられた状態を示す模式的断面図であり、タイヤ160に後述のゴム被覆RFIDタグ150が取り付けられたRFIDタグ内蔵タイヤ500を示す。ゴム被覆RFIDタグ150は、タイヤ160の内側に貼着されてもよいし、タイヤ160のゴムに埋め込まれてもよい。
本実施の形態においては、タイヤ160にゴム被覆RFIDタグ150を取り付けているが、タイヤ160にRFIDタグ100を取付けても良い。タイヤ160は典型的にはカーボンブラックを含むタイヤであり、カーボンブラックはタイヤのインピーダンスに影響を与える。
RFIDタグ100またはゴム被覆RFIDタグ150は、タイヤ160に取り付けられることによって、第2エレメント60がタイヤ160と電気的に接続され、その結果、タイヤ160がRFIDタグ100のグランドとして機能する。したがって、本発明のRFIDタグ100またはゴム被覆RFIDタグ150は、タイヤ160に取り付けられた場合も高感度に通信を行うことができる。なお、第2エレメント60とタイヤ160と接続は、容量接続であってもよいし、直接接続していてもよい。
(タイヤ160)
本発明で使用し得るタイヤ160としては、特に限定されるものではないが、通常、ゴム製の空気タイヤであり、典型的にはカーボンブラックを含有したタイヤ160である。そのタイヤ160の内周面側に、RFIDタグ100が埋設または貼着される。タイヤ160が取り付けられる車両等も特に限定されるものではなく、例えば、自動車、オートバイ、自転車、建設機械、飛行機などが挙げられる。
図11において、タイヤ160は、ホイールリム161、サイドウォール166およびトレッド165を含み、ビードワイヤ162、カーカス163、ブレーカーコード164が埋設されている。
タイヤ160は、ゴム成分(天然ゴム、合成ゴム)、カーボンブラック、加硫剤、充填剤などを含有する。一般的には、カーボンブラックは、ゴム100重量部に対して、40重量部以上60重量部以下、特に、45重量部以上55重量部以下配合されている。
RFIDタグ100は、タイヤ160の内周面に第1のゴムシート120を用いて貼着される。第1のゴムシート120は粘着性を有しており、また第1のゴムシート120は、タイヤ160の内側からブリードするブリード成分(油脂成分など)に接触した場合でも、ブリード成分と混和することができる。その結果、長期においてタイヤ160内面にRFIDタグ100を貼着させることができる。
RFIDタグ100は、タイヤ160のトレッドパターンが配置された部分の内周面に貼着してもよいが、タイヤ160のビード部の内周面に貼着しても良い。
次いで、図5のRFIDタグ100の等価回路図を参照する。例えば受信時には、第1エレメント50と第2エレメント60とで受信した電波が、結合トランス20を介して、RFチップ10に伝達される。この場合、RFチップ10のインピーダンスは数kΩから10kΩ程度であるのに対して、第1エレメント50と第2エレメント60との間のインピーダンスは100Ω程度と小さい。
第1エレメント50と第2エレメント60との間のインピーダンスが小さいのは、アンテナ自体のインピーダンスに加えて、第2のゴムシート130およびその周囲のタイヤ160に含まれるカーボンブラックの抵抗成分による影響が大きい。加硫ゴムタイヤ160はタイヤの種類によっては数10kΩ・cm程度の抵抗率がある。一方、RFチップ10はインピーダンス数kΩから10kΩ程度である。
したがって、本実施形態のRFIDタグ100を加硫ゴムタイヤ160に埋め込んだ場合、RFチップ10の端子を直接第1エレメント50と第2エレメント60とに接続すると、受信した電波を効率よくRFチップ10に導くことができない。
入力インピーダンスZのRFチップ10と、第1エレメント50および第2エレメント60との間に、2次側40の巻き線数を1次側30の巻き線数で除した巻き線数比nの結合トランス20を介して接続した場合、結合トランス20の1次側30のインピーダンスはZ/nとなる。
そこで、第1の実施形態のRFIDタグ100では、結合トランス20の2次側40の巻き線数と1次側30の巻き線数との比を調整することによって、結合トランス20の1次側30は低インピーダンスで入力し、2次側40を高インピーダンスに変換させてRFチップ10の入力インピーダンスに適合させている。
ただし、2次側40の巻き線数を大きくすることには、結合トランス20の面積などの制約があり、2次側40と1次側30との巻き線数の比は、ICチップの仕様、またはタイヤの材質、カーボンブラックの含有量等によって調整されることが好ましい。
本実施形態の場合、第1エレメント50がプリント基板90から一方向に伸びており、RFIDタグ100のアンテナは、第2エレメント60をグランドプレーン、第1エレメント50をアンテナ線としたモノポールアンテナと類似の動作となる。
したがって、RFIDタグ100の通信周波数における波長をλとして、第1エレメント50の電気長をλ/4、またはλ/2とすることにより、第1エレメント50の共振周波数をRFIDタグ100の通信周波数と一致させることができるので好ましい。
また、RFIDタグ100を加硫ゴムタイヤ160に貼り付けた場合、または埋め込んだ場合には、第2エレメント60が加硫ゴムタイヤ160と電気的に接続することにより、グランドプレーンがさらに強化される。
また、本実施形態では、導体の編線で形成された第1エレメント50の一方の端部の近傍がプリント基板90に形成した溝65内に配設(例えば、嵌合)され、他方の端部はプリント基板90から延在している。
従来のダイポールアンテナ形式のRFIDタグではRFチップを搭載した基板の両端にそれぞれ電気長λ/4のアンテナエレメントを接続している。しかし、この構成では、タイヤが伸縮し、2つのアンテナエレメントにそれぞれ逆方向の応力が加わった場合、アンテナエレメントと基板との間の接続が破損する可能性がある。
これに対して、本実施形態のように、第1エレメント50の一方の端部近傍をプリント基板90に配設し、他方の端部を開放した場合、第1エレメント50の端部とプリント基板90との接続が破損しにくいとの利点がある。
さらに本実施形態では、編線で形成された第1エレメント50をプリント基板90に形成した溝65に挟み込んで配設し、スルーホール70に押し付けて導電接続することで、はんだ付けを用いた場合に比べて、第1エレメント50とプリント基板90との接続がタイヤ160の伸縮に強く、第1エレメント50とプリント基板90との位置関係も安定する。
(ゴム被覆RFIDタグ150の製造)
次に、本発明に係るゴム被覆RFIDタグ150の製造装置およびその製造方法を説明する。
図12は、ゴム被覆RFIDタグ150の製造ラインを示す模式図である。
図12において、編線ロール200は第1エレメント50となる編線205を供給するロールであり、ブチルゴムロール210は第1のゴムシート120を供給するロールであり、帯状の第1のゴムシート120が巻かれている。ブチルゴムロール210から送出された第1のゴムシート120上に編線205が配置される。第1のゴムシート120上に配置された編線205は第1のゴムシート120に粘着する。
ブチルゴムロール210の供給側にアイドラー220およびタグスタッカー230が配設されている。タグスタッカー230は、複数のプリント基板90が上下に配置されており、1つのプリント基板90を順次第1のゴムシート120上に貼り付けできるように構成されている。プリント基板90の下面側に形成された凹の溝65が供給方向に沿って配置され、その凹の溝65内に編線205が挿入されるようプリント基板90と編線205とが位置決めされている。
本実施の形態においては、タグスタッカー230に配置されるプリント基板90には、プリント基板90の第1面91に第2エレメント60が設けられ、プリント基板90の第2面92はRFチップ10と結合トランス20とが設けられたものを使用する。
すなわち、タグスタッカー230に充填されるプリント基板90は、上述のRFIDタグ100のうち第1エレメント50を含まないものであり、ここで説明するゴム被覆RFIDタグ150の製造方法を用いることによって、第1エレメント50も備えたゴム被覆RFIDタグ150が製造されることになる。
なお、プリント基板90に第2エレメント60および結合トランス20などを設ける方法は、エッチングなど既知の方法を用いることができる。また、プリント基板90にRFチップ10を設ける方法は、ワイヤボンディングなど既知の方法を用いることができる。
図12中の第2のゴムロール240は第1のゴムシート120上に配置されたプリント基板90上に加硫ゴムシート130を供給するためのロールであり、アイドラー250およびアイドラー260は第1のゴムシート120、プリント基板90および加硫ゴムシート130が積層された積層体を圧着するアイドラーである。
第1のゴムシート120、プリント基板90および加硫ゴムシート130がこの順で積層された積層体を、アイドラー250およびアイドラー260で圧着することにより、第1のゴムシート120であるブチルゴムシート120の一部が凹の溝65内に入り込み、凹の溝65内に配置された編線は凹の溝65内に確実に保持される。
ブチルゴムシート120および第2のゴムシート130の一部は、プリント基板90の周囲から外側に延在しているため、ブチルゴムシート120および第2のゴムシート130の周囲は互いに接触して加圧により接着する。
よって、プリント基板90、およびプリント基板90の第1面91および第2面92に設けられた各素子(RFチップ10、結合トランス20、第2エレメント60)、および第1エレメント50(編線205)はブチルゴムシート120および第2のゴムシート130によって保護された状態となる。
図12中、カッター270、カッター280は、第1のゴムシート120、編線205、および加硫ゴムシート130からなる積層体を設定位置で切断し、設定寸法とするものである。
上記製造装置を用い、本発明に係るゴム被覆RFIDタグ150は、次のようにして製造することができる。
ブチルゴムロール210から送出された第1のゴムシート120の上に編線ロール200から送出された編線205を重ね、タグスタッカー230で、第1のゴムシート120と編線205との定められた位置にプリント基板90を配置し、プリント基板90の溝65内に編線205を配置させる。その際、プリント基板90をアイドラー220側に加圧することで、編線は溝65内に圧入される。
次に、第1のゴムシート120上に付着したプリント基板90に、第2のゴムロール240から送出された第2のゴムシート130を配置する。
次に、第1のゴムシート120と、プリント基板90と、第2のゴムシート130とが積層された積層体を、アイドラー250、アイドラー260の間を通過させることで積層体を圧着する。
次に、圧着された積層体を所定寸法に切断する。
(他のゴム被覆RFIDタグ150の製造方法)
図12に示した製造方法では、タグスタッカー230から供給されたプリント基板90をブチルゴムシート120上に供給する構成としたが、次の方法でプリント基板90をブチルゴムシート120上に供給するようにしてもよい。
図13に示す製造装置は、伸縮しないテープ状の基材上に複数のプリント基板90を一定間隔に設置して基材に付着させ、この基材を巻いたタグ供給ロール290と、第1アイドラー220および第1アイドラー220と対向して配置された第2アイドラー310と、巻き取りロール300と、を備えている。
タグ供給ロール290からプリント基板90が一定間隔に設置された基材を送り出し、第1アイドラー220および第2アイドラー310の間を通すことで、ブチルゴムシート120上にプリント基板90を転着するように構成されている。
この製造装置においても、第1のゴムシート120上の編線205がプリント基板90の溝65内に嵌り込み、編線205は溝65内に配置される。
次いで、図8は、上記の製造方法によって製造されたゴム被覆RFIDタグ150において、RFIDタグ100を第1のゴムシート120に粘着配置した状態を示す平面図である。また、図9は、図8に示す第1のゴムシート120の上に粘着配置したRFIDタグ100に、さらに第2のゴムシート130を被覆して圧着し、RFIDタグ100を第1のゴムシート120と第2のゴムシート130とで挟み込んだ状態のゴム被覆RFIDタグ150を示す断面図である。
なお、図8には、製造時に第1のゴムシート120、編線205(第1エレメント50)、第2のゴムシート130(図9参照)を切断する切断面110も示した。
切断面110は、プリント基板90の端部から少し離れており、その結果、第1エレメント50の端部がプリント基板90の端部から少し突出している。そのため、切断後でもプリント基板90の全体が第1のゴムシート120と第2のゴムシート130とで確実に被覆され、露出することを防止することができる。なお、本実施形態の場合、プリント基板90の端面と切断面110との距離は約5mmである。プリント基板90の端面と切断面110との距離は5mm以上であることが好ましい。
RFIDタグ100を第1のゴムシート120と第2のゴムシート130とで挟み込むことによって、自動車の走行時などタイヤ160が伸縮した場合にも、第1エレメント50の溝65への配設、およびスルーホール70との導電接続を確実にするとともに、第1エレメント50とプリント基板90との位置関係を安定化させることができる。
図11は、ゴム被覆RFIDタグ150をタイヤ160の内側に貼り付けた状態を示す模式的断面図である。
図11において、タイヤ160は、ホイールリム161、サイドウォール166およびトレッド165を含み、ビードワイヤ162、カーカス163、ブレーカーコード164が埋設されている。
ゴム被覆RFIDタグ150は、第1エレメント50がタイヤの回転軸を中心として放射方向に沿うようタイヤ160の内側の面に貼り付けられている。ゴム被覆RFIDタグ150の第1のゴムシート120側がタイヤの内面に接するようにゴム被覆RFIDタグ150はタイヤ160の内側の面に貼り付けられている。
よって、RFIDタグ100は、ブチルゴムシート120の粘着性によってタイヤ内面に貼着される。また、ブチルゴムシート120がタイヤの内側からブリードするブリード成分に接触した場合でも、ブチルゴムシート120はブリード成分と混和することができるため、長期においてタイヤ内周面にRFIDタグ100を貼着させることができる。
なお、ゴム被覆RFIDタグ150のタイヤ160への固定方法は上記に限定されず、タイヤ160の任意の箇所に貼り付け、または埋め込むことができる。例えば、ゴム被覆RFIDタグ150は、タイヤのトレッドパターンが配置された部分の内周面に貼着してもよく、タイヤのビード部の内周面に貼着しても良い。
図10は、ゴム被覆RFIDタグ150をタイヤ160の内側に貼り付けて測定した、RFIDタグ100の通信可能距離の周波数特性を示す図である。
タイヤ160に埋め込まれるRFIDタグでは、タイヤ160に含まれるカーボンブラックによるアンテナの周波数特性の変動を避けるために、RFチップからアンテナに至る経路に急峻な共振特性を持たせることがある。しかし、一般にRFIDタグではEU(通信周波数860MHz)と日本(通信周波数920MHz)とで通信周波数が異なる。このため、RFチップからアンテナに至る経路に急峻な共振特性を持たせたRFIDタグでは、EU向けと日本向けとで異なるRFIDタグを準備することが必要となる。
これに対して、本発明のゴム被覆RFIDタグ150では、RFチップ10と第1エレメント50および第2エレメント60との間に巻き線数の異なる結合トランス20を設け、1次側30のインピーダンスを低くして、タイヤゴムに含まれるカーボンブラックの影響を除外した。そして、このことにより、図10に示すような、EUおよび日本を含む広い範囲の周波数での通信が可能なRFIDタグ100を実現した。
また、本発明のゴム被覆RFIDタグ150では、RFIDタグ100を第1のゴムシート120と第2のゴムシート130とで挟み込んだ状態で測定することによって、RFIDタグ100をタイヤ160に貼り付けた場合、あるいはタイヤに埋め込んだ場合のRFIDタグ100の通信特性を確認することができるとの利点もある。
(第2の実施形態)
次いで、図6および図7に第2の実施形態における結合トランス20の2次側40とRFチップ10との接続の2つの例を示す。
第2の実施形態のRFIDタグ100は、RFチップ10のプリント基板90への搭載方法、および、RFチップ10と結合トランス20の2次側40との接続方法のみ第1の実施形態と異なっており、その他は第1の実施形態と同一である。
第2の実施形態のRFチップ10はいわゆるBGAパッケージが用いられており、電気接続用端子として、2つのバンプ87を備えている。(通常、さらに、パッケージの固定用として電気接続の無い追加のバンプ87を有する。)結合トランス20の2次側40の一端は直接RFチップ10の第1のバンプ87に、他端は2つのスルーホール85および第1面91側の配線86を介してRFチップ10の第2のバンプ87に接続されている。
図6と図7とでは結合トランス20の2次側40の形状は同一である。しかし、RFチップ10は、図6では2つのバンプ87が図の横方向に、図7では図の縦方向に配置され、その結果、図7の2次側40の巻き線数が図6の2次側40の巻き線数より1/4大きくなっている。
すなわち、RFチップ10をBGAパッケージとし、結合トランス20の2次側40の形状を図6または図7に示す形状とすることにより、同一のプリント基板90を用いて、同一のRFチップ10の配置角度を変更するだけで、結合トランス20の巻き線数比を変更することができる。したがって、第2の実施形態のRFIDタグ100では、例えば、貼り付けられる、または、埋め込まれるタイヤ160のゴムの材質等により、結合トランス20の1次側30のインピーダンスを変更したい場合、RFチップ10の配置角度を変更することにより、同じ入力インピーダンスのRFチップ10に対して、結合トランス20の1次側30のインピーダンスを変更することができる。
なお、上記の例では、結合トランス20の2次側40の巻き線数の差は1/4であるが、結合トランス20の2次側40の形状を工夫することにより巻き線数の差をより大きくできることは、当業者であれば容易に理解されよう。
次に、図14は、図4の他の例を示す模式図である。図14のRFIDタグ100では、図4の溝65の代わりに、スルーホール70の周囲でかつ第1面91上に凸部(ガイド部)65を形成している。その結果、第1エレメント50を所定の位置に配置することができる。
なお、凸部65は、部分的であってもよく、直線的に形成されていてもよい。
次いで、図15は、ゴム被覆RFIDタグ150の製造ラインの他の例を示す模式図である。
図15に示した製造ラインが、図12で示した製造ラインと異なる点は、図12の製造ラインにおいて、初めに第1のゴムシート120およびブチルゴムシート120の上に、第1エレメント50を載置することとしていたが、図15の製造ラインにおいては、プリント基板90を図12とは逆の面で、いわゆる溝65が上面を向くように配置され、その後、第1エレメント50を当該溝65に配置する手法である。
最後に、図16は、RFIDタグ100をタイヤ160に取り付けた場合の周波数と通信距離との模式図である。
図16に示すように、タイヤ160の種類を2種類(A、B)用意した。また、RFIDタグ100のスルーホール70および第1エレメント50が直接結合された場合(A1、B1)、容量結合された場合(A2、B2)との2種類で周波数と通信距離とを計測した。
ここで、容量結合とは、第1エレメント50の編線と、スルーホール70とが直接的に接合されることが主であるが、製造現場において、仮に第1エレメント50の編線と、スルーホール70とが、わずかの距離離間した場合、第1エレメント50とスルーホール70との間に容量を介して結合する状態となる。本例においては、当該状態を容量結合としている。
図16に示すように、タイヤ160の種類が異なることで、グラフA1およびグラフB1を比較した結果、差がわずかに生じることがわかった。同様に、グラフA2およびグラフB2を比較した結果、差がわずかに生じることがわかった。
また、図16に示すグラフA1およびグラフA2を比較した場合、直接結合の方が通信距離は長いものの、容量結合されたグラフA2が、860Hz,920Hzのいずれにおいても、通信距離5m以上を示しているため、実用に充分であることがわかった。
同様に、図16に示すグラフB1およびグラフB2を比較した場合、直接結合の方が通信距離は長いものの、容量結合されたグラフB2が、860Hz,920Hzのいずれにおいても、通信距離5m以上を示しているため、実用に充分であることがわかった。
本発明において、RFチップ10が『RFチップ』に相当し、第1エレメント50が『第1エレメント』に相当し、第2エレメント60が『第2エレメント』に相当し、結合トランス20が『結合トランス』に相当し、プリント基板90が『プリント基板』に相当し、結合トランスの1次側30が『結合トランスの1次側』に相当し、結合トランスの2次側40が『結合トランスの2次側』に相当し、RFIDタグ100、ゴム被覆RFIDタグ150が『RFIDタグ』に相当し、プリント基板の第1面91が『プリント基板の第1面』に相当し、プリント基板の第2面92が『プリント基板の第2面』に相当し、凸部65、凹の溝65または溝65が『ガイド部、溝』に相当し、スルーホール70が『スルーホール』に相当し、第1のゴムシート120、ブチルゴムシート120が『第1のゴムシート』に相当し、第2のゴムシート130、加硫ゴムシート130が『第2のゴムシート』に相当し、編線ロール200が『編線ロール』に相当し、ブチルゴムロール210が『ブチルゴムロール』に相当し、アイドラー220、250、260、310が『アイドラー』に相当し、タグスタッカー230が『タグスタッカー』に相当し、第2のゴムロール240が『第2のゴムロール』に相当し、カッター270,280が『カッター』に相当し、タグ供給ロール290が『タグ供給ロール』に相当し、巻き取りロール300が『巻き取りロール』に相当し、RFIDタグ内蔵タイヤ500が『RFIDタグ内蔵タイヤ』に相当する。
本発明の好ましい実施形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
10 RFチップ
20 結合トランス
30 結合トランスの1次側
40 結合トランスの2次側
50 第1エレメント
60 第2エレメント
65 溝、凸部(ガイド部)、凹の溝
70、80、85 スルーホール
87 バンプ
90 プリント基板
91 プリント基板の第1面
92 プリント基板の第2面
100 RFIDタグ
120 ブチルゴムシート、第1のゴムシート
130 第2のゴムシート、加硫ゴムシート
150 ゴム被覆RFIDタグ
160 タイヤ
200 編線ロール
210 ブチルゴムロール
220、250、260、310 アイドラー
230 タグスタッカー
240 第2のゴムロール
270、280 カッター
290 タグ供給ロール
300 巻き取りロール
500 RFIDタグ内蔵タイヤ

Claims (7)

  1. 結合トランスと、
    前記結合トランスの2次側に接続されたRFチップと、
    前記結合トランスの1次側の一端に接続された第1エレメントと、
    前記結合トランスの1次側の他端に接続された第2エレメントと、
    プリント基板と、を備え、
    前記結合トランスの1次側の巻き線数が2次側の巻き線数より小さく、
    前記結合トランスと前記RFチップとは前記プリント基板に配置され、
    前記第1エレメントは、前記プリント基板から延設され、前記第1エレメントの延設方向において前記第1エレメントの長さが前記第2エレメントの長さより長い、タイヤ用RFIDタグ。
  2. 通信周波数における電波の波長をλとしたとき、前記第1エレメントの電気長がλ/4、λ/2、(3/4)λまたは(5/8)λである、請求項1項に記載のタイヤ用RFIDタグ。
  3. 前記結合トランスの2次側の巻き線の外側に前記結合トランスの1次側の巻き線が配置される、請求項1または2に記載のタイヤ用RFIDタグ。
  4. 前記第1エレメントはアンテナであり、前記第2エレメントはグランドプレーンである、請求項1から3のいずれか1項に記載のタイヤ用RFIDタグ。
  5. 前記第2エレメントは、タイヤと電気的に接続される、請求項1から4のいずれか1項に記載のタイヤ用RFIDタグ。
  6. 前記プリント基板に積層される第1絶縁体および第2絶縁体をさらに備え、
    前記第1絶縁体、前記プリント基板および前記第2絶縁体はこの順で積層され、
    前記第2エレメントは、前記第2絶縁体を介してタイヤと電気的に接続される、請求項2に記載のタイヤ用RFIDタグ。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のタイヤ用RFIDタグが、タイヤの内側に貼着された、または前記タイヤのゴムに埋め込まれた、RFIDタグ内蔵タイヤ。
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