JPWO2020075732A1 - タイヤに埋め込まれるrfタグおよびrfタグ内蔵タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】加硫タイヤを含めた幅広いタイヤに埋め込んだ時に通信性能を確保することのできるRFタグ、およびそのようなRFタグを内蔵したRFタグ内蔵タイヤを提供することである。【解決手段】本発明のRFタグ10は、ダイポールアンテナ形式の、タイヤに埋め込まれるRFタグ10であって、ICチップ3と、前記ICチップ3の2つの端子にそれぞれ接続される第1のアンテナ線1および第2のアンテナ線2と、ICチップ3の2つの端子間に接続されるチップインダクタ4と、を備え、チップインダクタ4とICチップ3の内部等価容量5とで整合回路が構成され、整合回路によりRFタグ10の通信周波数でICチップとアンテナ線とのインピーダンスが整合されている。本発明のRFタグ内蔵タイヤ100は整合回路を内蔵したRFタグ10が埋め込まれており、読取装置によって確実にタイヤの固有情報を読み取ることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤに埋め込まれるRFタグ、およびRFタグを内蔵するRFタグ内蔵タイヤに関する。特に加硫タイヤに埋め込んでも通信性能が劣化しないRFタグに関する。
近年、製品または部品等の在庫管理、物流管理等を行う管理システムにおいて、RFID(Radio Frequency Identification)技術が利用されている。このRFID技術を用いたシステムでは、RFタグとリーダライタ(以下、読取装置という。)との間で無線通信が行われ、RFタグに記憶される識別情報等が読取装置により読み取られる。
自動車等の車両用のタイヤにおいても、製造管理、流通管理、メンテナンス管理等において、タイヤの仕様、製造履歴、使用履歴等について各タイヤの固有情報を把握する必要があり、RFタグを備えるタイヤが提案されている。
特許文献1(特表2006−507967号公報)には、ゴム材料の誘電率より誘電率が小さい絶縁被覆材で覆われ、タイヤのゴム材料中に埋め込まれたアンテナを有する高周波装置が記載されている。
特許文献1に記載の高周波装置のアンテナは、ダイポールアンテナであって、アンテナを誘電率がゴム材料の誘電率より小さく3以下である絶縁被覆材を用いて少なくとも0.02mmの厚さで覆うことで、カーボンブラックなどの補強充填材が含まれることによって導電性を有するゴム材料とアンテナとの直接接触を避け、導電性を有するゴム材料によるエネルギー損失の課題を克服している。
特許文献2(特開2004−013399号公報)には、タイヤに設けられた通信装置と外部の通信装置との通信性能を向上させることができるタイヤ用アンテナ装置および通信機能を有するタイヤであって、タイヤの全周にわたって取り付けられたベルトの任意の点である点Cおよび点Dとをバイパス配線により接続し、このバイパス配線に通信回路部を接続して、ベルトの一部をループアンテナとして機能させること、および点Cと点Dの間におけるベルトの近傍に磁性体を設けることが記載されている。
特許文献3(特表2005−535497号公報)には、ゴム製タイヤの内部に納められたRFIDチップであって、RFIDチップは、ゴム製タイヤの内部に取り付けられると共に電波通信および受信用のアンテナを提供するようタイヤ内部に納められた導電性ベルトに容量結合されていることが記載されている。
特許文献4(特開2002−264617号公報)には、ループアンテナの作用によりタイヤの全周に亘って、どの方向からでも内部のRFIDタグと通信可能で、通信距離も長くすることが出来、更にはタイヤ内部に設置した内部状態検出部の検出値を外部から容易に読み取ることが出来るタイヤへのRFIDタグの設置構造であって、タイヤの周方向に沿ってループアンテナを設け、それに直列回路を構成する検出コイルと、その検出コイルに電磁的に結合されたアンテナコイルを有するRFIDタグをタイヤ内に設け、更にタイヤ内部に空気圧や内部温度等を検出する内部状態検出部を設置し、それをRFIDタグに接続して構成したRFIDタグの設置構造が記載されている。
特許文献5(特開平10−166820号公報)には、タイヤ内外周部に使用されているコイル状の導電性ワイヤをトランスポンダに直接接続されたアンテナとして使用することで、質問機の送信出力を高めることなく、トランスポンダとの通信距離を大きくすることのできるトランスポンダ付きタイヤであって、トランスポンダとタイヤ内外周部に配置されたジョイントレスベルト内のワイヤとを電気的に直接接続することによって、該ワイヤをトランスポンダの受信および送信用アンテナとするトランスポンダ付きタイヤが記載されている。
特表2006−507967号公報 特開2004−013399号公報 特表2005−535497号公報 特開2002−264617号公報 特開平10−166820号公報
特許文献1には、比較的容易にタイヤに埋め込むことのできる高周波装置(RFタグ)が開示されている。そして、特許文献1では、自由空間では半波長ダイポール長83mmで読取レンジ48インチのRFタグを、タイヤに埋め込む場合47mmに調整することにより、読取レンジ41インチ(約1m)を実現している。しかし、特許文献1のRFタグでは、RFタグのICチップとアンテナのインピーダンスを整合するための素子がないため、ICチップまたは通信周波数によってはICチップとアンテナ線とのインピーダンスが整合せず、通信性能が劣化するとの課題がある。また、特許文献1に記載のアンテナをタイヤに埋め込んだ場合、タイヤ成形時の圧力によってアンテナの長さが変動する、および、加硫等におけるゴムの成分のばらつきによる誘電率の変動によって実効的な波長λが変動する、との2つのばらつき要因による通信距離の低下も課題となる。
一方、特許文献2から5に記載の発明では、それぞれ、ベルト2の一部(2a)を電気的に遮断に近い状態とするために磁性体83を設ける(特許文献2)、アンテナピン11を導電性ベルト74に容量結合し、さらにアースピン16をRFIDチップ10とタイヤ50の表面との間に設けられる接地面に接続する(特許文献3)、タイヤの周方向に沿って大口径のループアンテナ8を埋設し、さらにアンテナコイル2と検出コイル9を追加する(特許文献4)、用途が「ベルトストリップのゴムを非導電性ゴムとしたトランスポンダ付きタイヤ」に限定され、導電性の炭素粉末を使用したタイヤに対しては、RFタグを用いることができない(特許文献5)など、タイヤに追加の複雑な加工をする必要がある、あるいは、埋め込むことのできるタイヤが限定されるなどの課題があった。
本発明の主な目的は、タイヤの内部のベルト等に追加の複雑な加工をすることなくタイヤに埋め込むことができ、RFタグのICチップとアンテナとのインピーダンスを整合することができ、かつ、加硫タイヤを含めた幅広いタイヤに埋め込んだ時にも通信距離の低下を抑制できるRFタグ、およびそのようなRFタグを内蔵したRFタグ内蔵タイヤを提供することである。
(1)
一局面に従うRFタグは、ダイポールアンテナ形式の、タイヤに埋め込まれるRFタグであって、ICチップと、ICチップの2つの端子にそれぞれ接続される2本のアンテナ線と、ICチップの2つの端子間に接続されるインダクタと、インダクタとICチップの内部等価容量とにより構成された整合回路と、を含み、ICチップとアンテナ線とのインピーダンスをRFタグの通信周波数において整合している。
ダイポールアンテナをタイヤのゴムの中に埋め込んだ場合、アンテナ線のインピーダンスはタイヤのゴムの誘電率によって変動する。一方、RFタグ用のICチップのインピーダンスもICチップの設計により、また通信周波数により変動する。このため、RFタグの通信周波数においてICチップとアンテナ線とのインピーダンスを整合する必要がある。一局面に従うRFタグでは、ICチップの2つの端子間にインダクタを接続して、インダクタとICチップの内部等価容量により整合回路を構成し、インダクタの値を調整することで、ICチップとアンテナ線とのインピーダンスを整合している。
(2)
第2の発明にかかるRFタグは、一局面に従うRFタグにおいて、インダクタがチップインダクタである。
この場合、タイヤのゴムとの接触面積の小さいチップインダクタを採用することによって、インダクタにゴムが重なったときにも、ゴムの誘電率によるインダクタンスの変動を抑え、ICチップとアンテナ線とのインピーダンス整合を保つことができる。
(3)
第3の発明にかかるRFタグは、一局面に従うRFタグにおいて、インダクタがタイヤのゴムより誘電率の小さい材料で被覆されている。
この場合、インピーダンス整合用のインダクタをタイヤのゴムより誘電率の低い材料で被覆することによって、インダクタにゴムが重なったときにも、ゴムによるインダクタンスの変動を抑え、ICチップとアンテナ線とのインピーダンス整合を保つことができる。
(4)
第4の発明にかかるRFタグは、一局面から第3の発明にかかるRFタグにおいて、2本のアンテナ線がICチップから互いに逆方向に伸長し、RFタグの通信周波数の波長をλとしたとき、2本のアンテナ線の長さはともにλ/4である。
ダイポールアンテナにおいては、RFタグの通信周波数の波長をλとしたとき、アンテナ線の長さの最適値はλ/4であり、この最適値に合わせてアンテナを設計することが好ましい。
なお、本発明のアンテナはタイヤに埋め込まれており、波長がタイヤの誘電率の影響を受けることから、RFタグの通信周波数の波長の計算においてもタイヤの誘電率を考慮する必要がある。
(5)
第5の発明にかかるRFタグは、一局面から第3の発明にかかるRFタグにおいて、2本のアンテナ線はICチップから互いに逆方向に伸長し、RFタグの通信周波数の波長をλとしたとき、2本のうち一のアンテナ線の長さは、λ/4であり、他のアンテナ線の長さは、3λ/4である。
この場合、タイヤなど構造が複雑な誘電体にRFタグが埋め込まれた場合、特定の周波数成分の通信利得が低くなるが、この周波数成分は誘電体の種類、または構造によって多様であるため、予め想定してRFタグを設計することは困難である。そこで、ダイポールアンテナの第1アンテナおよび第2アンテナの長さをそれぞれλ/4および3λ/4と設計することによって、RFタグは高調波(n倍の周波数)の通信が行いやすくなる。すなわち、RFタグとリーダライタとの間で高調波の通信を行いやすくすることによって、高調波のうちのいずれかの成分で利得の高い通信を行うことができるようになるため、利得の高い通信が可能なRFタグとすることができる。
(6)
第6の発明にかかるRFタグは、一局面から第5の発明にかかるRFタグにおいて、2本のアンテナ線が導体の網線で形成されている。
本発明のアンテナ線は、タイヤに埋め込まれるため、タイヤの成形時、および加硫時加圧される。引用文献1に記載のように、アンテナ線をバネ鋼等のワイヤで形成した場合、タイヤ成形時等の加圧により、アンテナ線の長さが変動する。これに対して、本発明ではアンテナ線を導体の網線で形成することにより、タイヤ成形時等の加圧によるアンテナ線の長さの変動を抑えることができる。
一方、アンテナ線をまっすぐな導体のワイヤで形成することも可能であるが、アンテナ線をまっすぐな導体のワイヤで形成した場合、アンテナ線がタイヤのゴムから剥離するとの課題がある。これに対して、本発明の網線で形成されたアンテナ線を用いた場合、ゴムが網線の中まで浸透するため、アンテナ線がタイヤのゴムから剥離することがない。
(7)
第7の発明にかかるRFタグは、一局面から第6の発明にかかるRFタグにおいて、2本のアンテナ線が銅の網線で形成されている。
この場合、銅の網線を採用することによってアンテナ線の抵抗を低くすることができる。
(8)
第8の発明にかかるRFタグ内蔵タイヤは、一局面から第7の発明にかかるRFタグを埋め込んだRFタグ内蔵タイヤである。
一局面から第7の発明にかかるRFタグを組み込んだRFタグ内蔵タイヤでは、ICチップとアンテナ線とのインピーダンスが整合しており、タイヤ成形時および加硫時の通信距離の低下を抑えることができるため、RFタグ読取装置によって、確実にタイヤの固有情報を読み取ることができる。
(9)
第9の発明にかかるRFタグ内蔵タイヤは、第8の発明にかかるRFタグ内蔵タイヤにおいて、RFタグがタイヤのサイドウォールに埋め込まれている。
この場合、RFタグのタイヤへの埋め込みが容易であるとともに、タイヤの側面に読取装置を配置したときの通信距離を増加させることができる。
(10)
第10の発明にかかるRFタグ内蔵タイヤは、第9の発明にかかるRFタグ内蔵タイヤにおいて、2つのアンテナ線をタイヤの回転軸を中心として放射状方向に沿って埋め込んでいる。
この場合、車の加減速時のタイヤの変形によるRFタグの損傷を少なくし、RFタグのタイヤからの剥離を防止することができる。
(11)
第11の発明にかかるRFタグ内蔵タイヤは、第8から第10の発明にかかるRFタグ内蔵タイヤにおいて、タイヤが加硫タイヤである。
この場合、加硫することによってタイヤのゴムの弾性限界を大きくすることができる。ただし、一般には、加硫によるゴムの誘電率の変動に伴う通信距離の低下が課題となるが、本発明では、インダクタとICチップ内部の等価容量とで整合回路を構成することで、ゴムの誘電率等の特性の変動に伴う通信距離の低下を抑制することができる。
実施形態のRFタグの等価回路図である。 実施形態のRFタグの模式的説明図である。 実施形態のRFタグの飛距離の実測値である。 実施形態のRFタグ内蔵タイヤの模式的断面図である。 RFタグの他の例を示す模式図である。 RFタグをタイヤに埋め込む場合の処理を説明するための模式図である。 RFタグをタイヤに埋め込む場合の処理を説明するための模式図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付す。また、同符号の場合には、それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さないものとする。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係るRFタグ10について図面を用いて説明する。
図1は、第1の実施形態のRFタグ10の等価回路図であり、図2は、RFタグ10の模式的説明図である。本実施形態では、RFタグ10の使用周波数の主な範囲は、860MHzから928MHzまでの範囲であり、飛距離は2m以上であることが好ましい。
まず、図1および図2に示すように、RFタグ10は、第1のアンテナ線1、第2のアンテナ線2、ICチップ3、およびチップインダクタ4を備えている。
コンデンサ5は、ICチップ3の内部等価容量である。RFタグ10は、ダイポールアンテナを備えたRFタグであって、第1のアンテナ線1および第2のアンテナ線2は、ICチップ3の2つの端子にそれぞれ接続され、ICチップ3から互いに逆方向に伸長してダイポールアンテナの2つのアンテナを構成している。
これら2つの第1のアンテナ線1および第2のアンテナ線2の長さはそれぞれ、RFタグ10の通信周波数における実効波長をλとした場合、1/4λである。
また、これらの2つのアンテナ線(第1のアンテナ線1および第2のアンテナ線2)は、導体の網線(編線を含めるものとする。)により形成されている。本実施形態では、導体として銅を用いているが、その他、鉄、真鍮など、任意の素材を用いることができる。例えば、アンテナ線として、銅、鉄、真鍮など任意の金属線、金属素材(例えば、テープ状、リボン状など)または金属以外の導電性素材(有機導電性素材、複合素材など)を用いることもできる。例えば、第1および第2のアンテナ線1,2は帯状の金属薄板であってもよい。
本実施形態では、第1のアンテナ線1および第2のアンテナ線2を網線により形成することで、第1のアンテナ線1および第2のアンテナ線2における、曲げ、ひねり、変形等、若干の収縮を可能にしている。それによって、タイヤが変形あるいは振動した場合に、第1のアンテナ線1および第2のアンテナ線2がタイヤの変形、振動に追従して変形、振動することで、第1および第2のアンテナ線1,2は破断することはない。
網線の第1のアンテナ線1および第2のアンテナ線2は、タイヤに埋め込んだ場合、ゴムが第1のアンテナ線1および第2のアンテナ線2の個々の内部まで浸透するため、RFタグ10が、タイヤのゴムと一体化し、RFタグ10が、タイヤから剥離することを防止できる。
また、通常、RFタグ10をタイヤに埋め込んだ場合、タイヤの誘電率に応じてRFタグ10の通信距離の実効波長が短くなる。しかしながら、本実施の形態におけるRFタグ10は、例えば、第1のアンテナ線1および第2のアンテナ線2を最大誘電率に対応した長さに収縮(調整)しておいて、それぞれのタイヤの誘電率に合わせて伸長(調整)するという方法を採用することにより、1種類のRFタグ10を用いることで、比誘電率が3から11までの範囲のタイヤに柔軟に対応することができる。
ICチップ3は、電波の送受信を含むRFタグ10としての機能を備えている。ICチップ3の電波の送受信端子は、通常、1kΩから2kΩ程度の抵抗成分と、1pFから2pF程度の容量成分とが、並列接続された形の出力インピーダンスを備えている。
一方、半波長型ダイポールアンテナは基本の給電部インピーダンスが73.1+j42.55Ωであるので、この送受信端子をダイポールアンテナに接続した場合、インピーダンスが整合せず、RFタグ10の通信距離が短くなるとの課題がある。
本実施形態では、ICチップ3の2つの端子間にインダクタを接続してインダクタとICチップ3の内部等価容量とで整合回路を構成し、インダクタンスの値を調整することで、ICチップ3の電波の送受信端子とダイポールアンテナとのインピーダンスを整合させ、RFタグ10の通信距離2m以上を実現している。
また、このインダクタをコイルパターンで構成した場合、コイルパターンの上に重なったタイヤのゴムの誘電率によってコイルパターンのインダクタンスが変化してインピーダンスが整合しなくなり、通信距離が短くなるという問題が生じ得る。
このため、本実施形態では、インダクタとして、ゴムとの接触面積が小さいチップインダクタを採用することによって、RFタグ10をタイヤに埋め込んだ時のインダクタンスの変動を小さくし、インピーダンス整合のずれを抑えている。
また、インダクタとしてチップインダクタを採用しない場合は、コイルパターンを誘電率の小さい保護材で被覆する等の手法により、インダクタンスの変動を小さくすることができるので好ましい。保護材の誘電率としては、比誘電率が1以上2以下であることが望ましい。
次に、図3に、厚み2mmのゴムシートに包んだ状態での本実施形態のRFタグ10の飛距離の実測値の一例を示す。
図3に示すように、2W eirpヨーロッパ単位においてEu(欧州)バンド(860MHz)で飛距離2.4m、日本米国バンド(920MHz)で飛距離2.6mが得られており、2m以上の飛距離を達成していることがわかる。なお、日本米国バンドでの飛距離は、4W eirpに変換すると1.11倍されるので、約2.9mに相当する。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るRFタグ内蔵タイヤについて図4を用いて説明する。
図4は、RFタグ10を内蔵したRFタグ内蔵タイヤ100の模式的断面図である。
図4において、RFタグ10を内蔵したRFタグ内蔵タイヤ100は、ホイールリム20、ビードワイヤ30、カーカス40、サイドウォール50、ブレーカーコード60、およびトレッド70を含む。
本実施形態においては、RFタグ10はサイドウォール50にアンテナ線をタイヤの回転軸を中心として放射状方向に沿って埋め込んでいる。
これは、以下の理由によるものである。
まず、加減速時のタイヤの変形による損傷が少なくRFタグ10のRFタグ内蔵タイヤ100からの剥離を防止できること。
RFタグ読取装置を自動車に近づけた場合サイドウォール50に埋め込むことで読取装置との間の距離を短くできること。
最後に、RFタグ10と読取装置との間に障害となるものが少ないこと等である。
なお、RFタグ10の埋め込み位置は上記に限定されず、ブレーカーコード60とトレッド70との間など、RFタグ内蔵タイヤ100の任意の場所にRFタグ10を埋め込むことができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施の形態にかかるRFタグ10について説明を行う。図5は、RFタグ10の他の例を示す模式図である。
図5に示すように、RFタグ10は、第1のアンテナ線1、第2のアンテナ線2、ICチップ9を含む。
これら2つの第1のアンテナ線1の長さは、RFタグ10の通信周波数における実効波長をλとした場合、(1/4)λであり、第2のアンテナ線2の長さは、RFタグ10の通信周波数における実効波長をλとした場合、(3/4)λである。
すなわち、図5におけるRFタグ10の第1のアンテナ線1および第2のアンテナ2は、高調波アンテナを形成している。
すなわち、図5のRFタグ10における第2のアンテナ2は、送受信を行う周波数成分に対して、n整数倍の高次の周波数成分に対応可能なアンテナである。具体的には、第2のアンテナ2は、第n高調波対応アンテナで形成される。
例えば、送受信を行う場合において、通信周波数の1倍の周波数成分のピークが、整数倍、2倍の周波数成分よりも小さくなり、2倍の周波数成分のピークが大きくなる場合がある。この場合においても、これらの第1アンテナ1および第2アンテナ2は、実効波長に対する長さを変化させているため、2倍の周波数成分のピークを捉えることで、通信することが可能となるものである。
また、これらの2つのアンテナ線(第1のアンテナ線1および第2のアンテナ線2)は、導体の網線により形成されている。本実施形態では、導体として銅を用いているが、その他、鉄、真鍮など、任意の素材を用いることができる。
また、図5においては、チップインダクタ4とICチップ3の内部等価容量5とがICチップ9内に内蔵されている。その結果、タイヤに埋め込まれた場合にICチップ9の大きさが数ミリメートルの大きさであるため、RFタグ10に加わる圧力を低減することができる。
次に、図6および図7は、RFタグ10をタイヤに埋め込む場合の処理を説明するための模式図である。
図6および図7に示すように、加硫前のタイヤ素材25にRFタグ10を取り付ける。この場合、加硫前のタイヤ素材25は、少なくとも2か所以上に孔または切込み21が形成されている。
本実施の形態においては、タイヤ素材25の孔または切込み21に、RFタグ10の端部を差し込む。その結果、RFタグ10を取り付けた加硫前のタイヤ素材25を、加硫前のタイヤに接触させて加硫させることで、タイヤにRFタグ10を容易に埋め込むことができる。タイヤ素材25およびタイヤは同時に加硫させることができる。
本実施の形態においては、タイヤ素材25の孔または切込み21に、RFタグ10の第1のアンテナ線1および第2のアンテナ線2の先端部を通す。第1および第2のアンテナ線1、2をタイヤ素材25の表面側に配置された表面部とタイヤ素材25の裏面側に配置された裏面部とが交互になるように、第1および第2のアンテナ線1、2をタイヤ素材25に沿って配置することができる。タイヤ素材25の表面および裏面に、第1および第2のアンテナ線1、2が交互に配置されるように、第1および第2のアンテナ線1、2を切込み(または孔)21に挿通することで、RFタグ10の第1および第2のアンテナ線1、2がタイヤ素材25に確実に取り付けられる。
本発明において、RFタグ10が『RFタグ』に相当し、第1のアンテナ線1および第2のアンテナ線2が『アンテナ線』に相当し、ICチップ3が『ICチップ』に相当し、チップインダクタ4が『インダクタ』に相当し、ICチップ3内に含まれる等価容量5が『内部等価容量』に相当し、RFタグ内蔵タイヤ100が『RFタグ内蔵タイヤ』に相当し、サイドウォール50が『サイドウォール』に相当する。
本発明に係るいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 第1のアンテナ線
2 第2のアンテナ線
3 ICチップ
4 チップインダクタ
5 ICチップ内に含まれる等価容量
10 RFタグ
20 ホイールリム
30 ビードワイヤ
40 カーカス
50 サイドウォール
60 ブレーカーコード
70 トレッド
100 RFタグ内蔵タイヤ

Claims (11)

  1. ダイポールアンテナ形式の、タイヤに埋め込まれるRFタグであって、
    ICチップと、
    前記ICチップの2つの端子にそれぞれ接続される2本のアンテナ線と、
    前記ICチップの2つの端子間に接続されるインダクタと、
    前記インダクタと前記ICチップの内部等価容量とにより構成された整合回路と、を含み、
    前記ICチップと前記アンテナ線とのインピーダンスを前記RFタグの通信周波数において整合した、RFタグ。
  2. 前記インダクタはチップインダクタである、請求項1に記載のRFタグ。
  3. 前記インダクタはタイヤのゴムより誘電率の小さい材料で被覆されている、請求項1に記載のRFタグ。
  4. 前記2本のアンテナ線は前記ICチップから互いに逆方向に伸長し、RFタグの通信周波数の波長をλとしたとき、前記2本のアンテナ線の長さはともにλ/4である、請求項1から3のいずれか1項に記載のRFタグ。
  5. 前記2本のアンテナ線は前記ICチップから互いに逆方向に伸長し、RFタグの通信周波数の波長をλとしたとき、前記2本のうち一のアンテナ線の長さは、λ/4であり、他のアンテナ線の長さは、3λ/4である、請求項1から3のいずれか1項に記載のRFタグ。
  6. 前記2本のアンテナ線はともに導体の網線で形成されている、請求項1から5のいずれか1項に記載のRFタグ。
  7. 前記2本のアンテナ線はともに銅の網線で形成されている、請求項1から6のいずれか1項に記載のRFタグ。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のRFタグを埋め込んだRFタグ内蔵タイヤ。
  9. タイヤのサイドウォールにRFタグを埋め込んだ、請求項8に記載のRFタグ内蔵タイヤ。
  10. 前記2つのアンテナ線をタイヤの回転軸を中心として放射状方向に沿って埋め込んだ、請求項9に記載のRFタグ内蔵タイヤ。
  11. 前記RFタグ内蔵タイヤが加硫タイヤである、請求項8から10のいずれか1項に記載のRFタグ内蔵タイヤ。



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