JP7278145B2 - 解体設備 - Google Patents

解体設備 Download PDF

Info

Publication number
JP7278145B2
JP7278145B2 JP2019092478A JP2019092478A JP7278145B2 JP 7278145 B2 JP7278145 B2 JP 7278145B2 JP 2019092478 A JP2019092478 A JP 2019092478A JP 2019092478 A JP2019092478 A JP 2019092478A JP 7278145 B2 JP7278145 B2 JP 7278145B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dismantling
radioactive waste
sea
ship
area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019092478A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020187040A (ja
Inventor
和秀 山本
裕人 鈴木
彰男 南山
雅紀 野田
亮 永田
雄貴 小林
昂平 多田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2019092478A priority Critical patent/JP7278145B2/ja
Publication of JP2020187040A publication Critical patent/JP2020187040A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7278145B2 publication Critical patent/JP7278145B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Description

本発明は、例えば、放射性廃棄物を解体するときに使用する解体設備および解体方法に関するものである。
原子力プラントは、例えば、原子炉容器や蒸気発生器、その他、各種の付帯設備、配管などを備える。原子力プラントを廃止する際、放射性物質を含んだ原子炉容器や蒸気発生器などの大型構造物は、スペースや廃棄方法の関係から、解体して処理する必要がある。また、蒸気発生器は、放射性物質を含んだ一次冷却水が流動することから、放射性廃棄物として処理する必要がある。放射性廃棄物を含む蒸気発生器は、一時的に保管庫に保管され、解体設備に持ち込まれて解体される。このような蒸気発生器の解体技術としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
特開2014-106048号公報
放射性物質を含んだ蒸気発生器などの解体作業等をするとき、解体設備が必要となる。そのため、原子力プラントの敷地内に解体設備を新たに設置する。ところが、原子力プラントの敷地内に設置された解体設備の内部に蒸気発生器などを持ち込んで解体する場合、解体設備は、放射線が外部に漏えいしないような構造にする必要があり、大量の鉄やコンクリートなどの建設資材を使用することとなる。また、解体設備を廃棄する際に大量の廃棄物が発生してしまうという課題がある。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、解体設備の再利用による解体設備建設資材の増加の抑制および廃棄物の増加の抑制を可能とする解体設備および解体方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するための本発明の解体設備は、海上または海中を移動可能な移動体と、前記移動体に放射性廃棄物の解体領域を区画する遮蔽壁と、前記解体領域に配置される放射性廃棄物用解体装置と、を備えることを特徴とする。
そのため、移動体に遮蔽壁により解体領域を区画し、解体領域に放射性廃棄物用解体装置を配置することで、海上または海中で解体領域にある放射性廃棄物を解体することができ、このとき、遮蔽壁により放射線の漏洩を抑制することができる。そして、解体領域が配置される移動体を移動して再利用することができることから、遮蔽壁を廃棄物として処理する必要がなくなり、廃棄物の増加を抑制することができる。また、新たに解体設備を建造する必要がなく、解体設備の再利用による解体設備建設資材の増加を抑制することができる。
本発明の解体設備では、前記移動体は、接岸可能であり、前記放射性廃棄物を前記解体領域に搬入可能な搬入部を有することを特徴とする。
そのため、移動体を接岸可能にし、放射性廃棄物を搬入部から解体領域に搬入することで、放射性廃棄物を解体領域に容易に搬入することができる。
本発明の解体設備では、前記移動体は、仕切壁により前記解体領域が区画され、前記仕切壁の外側に前記遮蔽壁が配置されることを特徴とする。
そのため、移動体内に仕切壁により解体領域を区画し、仕切壁の外側に遮蔽壁を配置することで、遮蔽壁が解体領域で解体する放射性廃棄物により汚染されることがなく、放射性廃棄物の増加を防止することができる。
本発明の解体設備では、前記移動体は、船舶により牽引して移動可能な浮体構造体であることを特徴とする。
そのため、移動体を船舶により牽引する浮体構造体とすることで、移動体に移動のための駆動源を搭載する必要がなく、移動体の簡素化を図ることができる。
本発明の解体設備では、前記移動体は、海上を移動可能な船舶であることを特徴とする。
そのため、移動体を船舶とすることで、悪天候であっても、接岸して係留することで放射性廃棄物を搬入することができ、離岸してから所定の海上に移動して放射性廃棄物を解体することができる。
本発明の解体設備では、前記船舶は、船殻構造であり、前記船殻構造の内側に前記解体領域が配置されることを特徴とする。
そのため、船舶を船殻構造とし、船殻構造の内側に解体領域を配置することで、安全性を向上することができる。
本発明の解体設備では、前記船舶は、海上から浮上した位置で停止可能なジャッキアップ装置を有することを特徴とする。
そのため、ジャッキアップ装置により海上から浮上した位置で船舶を停止させることで、悪天候であっても、船舶の姿勢を安定させて放射性廃棄物を解体することができる。
本発明の解体設備では、前記移動体は、海上および海中を移動可能な潜水艇であることを特徴とする。
そのため、海上で接岸して係留することで放射性廃棄物を搬入することができ、移動体を潜水させることで、悪天候であっても、離岸してから所定の海中に移動して放射性廃棄物を解体することができる。
また、本発明の解体方法は、移動体を海上移動または海中移動により接岸させる工程と、前記移動体の遮蔽壁により区画された解体領域に放射性廃棄物を搬入する工程と、前記移動体を海上または海中に離岸させる工程と、海上または海中で前記放射性廃棄物を解体する工程と、を有することを特徴とする。
そのため、海上または海中で解体領域にある放射性廃棄物を解体することができ、このとき、遮蔽壁により放射線の漏洩を抑制することができる。そして、解体領域が配置される移動体を移動して再利用することができることから、遮蔽壁を廃棄物として処理する必要がなくなり、廃棄物の増加を抑制することができる。
本発明の解体方法では、海上または海中で前記放射性廃棄物を解体した後に前記移動体を海上移動または海中移動により接岸させて解体した前記放射性廃棄物を搬出する工程を有することを特徴とする。
そのため、解体した放射性廃棄物を解体領域から搬出することで、移動体が接岸した場所に解体した放射性廃棄物を保管することができる。
本発明の解体方法では、前記移動体から解体した前記放射性廃棄物を搬出した後に次の解体場所まで海上または海中を移動する工程を有することを特徴とする。
そのため、放射性廃棄物の解体が終了すると、移動体を次の解体場所まで海上または海中を移動することで、解体設備を再利用することができる。
本発明の解体設備および解体方法によれば、解体設備の再利用による解体設備建設資材の増加の抑制および廃棄物の増加の抑制を可能とすることができる。
図1は、第1実施形態の解体設備を表す概略縦断面図である。 図2は、解体作業時の第1実施形態の解体設備を表す概略縦断面図である。 図3は、第2実施形態の解体設備を表す概略縦断面図である。 図4は、図3のIV-IV断面図である。 図5は、解体作業時の第2実施形態の解体設備を表す概略縦断面図である。 図6は、第3実施形態の解体設備を表す概略縦断面図である。 図7は、解体作業時の第3実施形態の解体設備を表す概略縦断面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の解体設備を表す概略縦断面図、図2は、解体作業時の解体設備を表す概略縦断面図である。
第1実施形態において、図1および図2に示すように、第1実施形態の解体設備10は、移動体としての浮体構造体11と、遮蔽壁12と、放射性廃棄物用解体装置13とを備える。第1実施形態の解体設備10は、内部で、例えば、原子炉の廃炉で発生した蒸気発生器などの放射性廃棄物Wを解体するために利用される。この場合、原子力プラントの炉型は、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)であってもよいし、沸騰水型軽水炉(BWR:Boiling Water Reactor)であってもよいし、他の原子炉であってもよい。
浮体構造体11は、海上を船舶14により牽引されて移動可能である。そのため、浮体構造体11は、例えば、原子力プラントの敷地の岸壁100に接岸可能である。浮体構造体11は、基盤21と、浮体22とを有する。浮体構造体11は、浮体22の浮力により基盤21が海上に浮遊可能である。
浮体構造体11は、基盤21上に建屋(仕切壁)23が設置される。建屋23は、底部23aと、側壁部23bと、天井部23cとを有する。底部23aは、基盤21に密着するように固定され、側壁部23bは、底部23aから四方に立ち上がるように立設され、天井部23cは、四方の側壁部23bの上部に固定される。
遮蔽壁12は、浮体構造体11上に建屋23の外側に配置される。遮蔽壁12は、建屋23の各側壁部23bの外側を被覆する側壁遮蔽部12aと、天井部23cの上方を被覆する天井遮蔽部12bとを有する。そのため、浮体構造体11は、建屋23により解体領域Aが区画され、建屋23の外側に遮蔽壁12が配置される。なお、建屋23は、解体領域Aを区画するものであって、プレハブハウスやビニールハウスなどの仕切壁である。
建屋23は、各側壁部23bが遮蔽壁12の側壁遮蔽部12aの内壁面にそれぞれ密着し、それぞれ連通する開口23d,12cにより搬入部24が設けられ、スライド扉25により開閉可能となっている。搬入部24は、放射性廃棄物Wを解体領域Aに搬入したり、放射性廃棄物Wを解体して収容した保管容器などを搬出したりするものである。
建屋23は、内部に放射性廃棄物用解体装置13として、放射性廃棄物Wの解体装置31と廃棄体化装置32と保管容器33が配置される。解体装置31は、放射性廃棄物Wを解体するための設備として、例えば、レーザ加工装置などである。廃棄体化装置32は、例えば、解体した放射性廃棄物Wを保管容器33に収納するための装置である。また、建屋23は、外側の上方にクレーン装置34が配置される。クレーン装置34は、遮蔽壁12に架設されたレール35により移動可能であり、フック36を有する。クレーン装置34は、建屋23の外部から建屋23の内部にアクセスし、放射性廃棄物Wを吊り上げて移動したり、解体した放射性廃棄物Wや保管容器33を移動したりする。
ここで、第1実施形態の解体設備10での放射性廃棄物Wの解体方法について説明する。
第1実施形態の解体方法は、浮体構造体11を海上移動により接岸させる工程と、浮体構造体11の遮蔽壁12により区画された解体領域Aに放射性廃棄物Wの搬入する工程と、浮体構造体11を海上に離岸させる工程と、海上で放射性廃棄物Wを解体する工程と、を有する。
また、第1実施形態の解体方法は、海上で放射性廃棄物Wを解体した後に浮体構造体11が海上を移動して接岸させて解体した放射性廃棄物Wを搬出する工程を有する。更に、第1実施形態の解体方法は、浮体構造体11から解体した放射性廃棄物Wを搬出した後に次の解体場所まで海上を移動する工程を有する。
具体的に説明すると、図1に示すように、まず、船舶14(図2参照)により浮体構造体11を牽引して海上を移動し、岸壁100に接岸させる。次に、スライド扉25により搬入部24を開放し、岸壁100からトラックなどにより搬送された解体する対象物である放射性廃棄物Wを搬入部24から建屋23の解体領域Aに搬入する。解体領域Aに放射性廃棄物Wが搬入されると、スライド扉25により搬入部24を閉止する。
そして、図2に示すように、船舶14により浮体構造体11を牽引して浮体構造体11を海上に離岸させ、所定の領域で停止する。作業者は、ここで、解体装置31を用いて放射性廃棄物Wを解体し、解体された放射性廃棄物Wを廃棄体化装置32により複数の保管容器33に収容する。
放射性廃棄物Wの解体作業が終了すると、船舶14により浮体構造体11を牽引して海上を移動し、岸壁100(図1参照)に接岸させる。そして、スライド扉25により搬入部24を開放し、放射性廃棄物Wが収容された複数の保管容器33を解体領域Aから建屋23の外部に搬出する。複数の保管容器33は、岸壁100から原子力プラントの敷地における所定の保管場所に保管される。
一方、複数の保管容器33が建屋23の外部に搬出されると、スライド扉25により搬入部24を閉止する。その後、船舶14により浮体構造体11を牽引して海上を移動し、次の解体場所まで海上を移動する。
このように第1実施形態の解体設備にあっては、海上または海中を移動可能な移動体としての浮体構造体11と、浮体構造体11に放射性廃棄物Wの解体領域Aを区画する遮蔽壁12と、解体領域Aに配置される放射性廃棄物用解体装置13とを備える。
そのため、浮体構造体11に遮蔽壁12により解体領域Aを区画し、解体領域Aに放射性廃棄物用解体装置13を配置することで、海上で解体領域Aにある放射性廃棄物Wを解体することができ、このとき、遮蔽壁12により放射線の漏洩を抑制することができる。そして、解体領域Aが配置される浮体構造体11を移動して再利用することができることから、遮蔽壁12を廃棄物として処理する必要がなくなり、廃棄物の増加を抑制することができる。また、新たに解体設備を建造する必要がなく、解体設備の再利用による解体設備建設資材の増加を抑制することができる。
第1実施形態の解体設備では、浮体構造体11を岸壁100に接岸可能とし、放射性廃棄物Wを解体領域Aに搬入可能な搬入部24を設ける。そのため、浮体構造体11を接岸し、放射性廃棄物Wを搬入部24から解体領域Aに搬入することで、放射性廃棄物Wを解体領域Aに容易に搬入することができる。
第1実施形態の解体設備では、浮体構造体11に、仕切壁としての建屋23により解体領域Aを区画し、建屋23の外側に遮蔽壁12を配置する。そのため、遮蔽壁12が解体領域Aで解体する放射性廃棄物Wにより汚染されることがなく、廃棄物の増加を防止することができる。
第1実施形態の解体設備では、移動体を船舶14により牽引して移動可能な浮体構造体11とする。そのため、浮体構造体11に駆動源を搭載する必要がなく、浮体構造体11の簡素化を図ることができる。
また、第1実施形態の解体方法にあっては、浮体構造体11を海上移動により接岸させる工程と、浮体構造体11の遮蔽壁12により区画された解体領域Aに放射性廃棄物Wを搬入する工程と、浮体構造体11を海上に離岸させる工程と、海上で放射性廃棄物Wを解体する工程とを有する。
そのため、海上で解体領域Aにある放射性廃棄物Wを解体することができ、このとき、遮蔽壁12により放射線の漏洩を抑制することができる。そして、解体領域Aが配置される浮体構造体11を移動して再利用することができることから、遮蔽壁12を廃棄物として処理する必要がなくなり、廃棄物の増加を抑制することができる。
第1実施形態の解体方法では、海上で放射性廃棄物Wを解体した後に浮体構造体11を海上移動により接岸させて解体した放射性廃棄物Wを搬出する工程を有する。そのため、浮体構造体11が接岸した場所に解体した放射性廃棄物Wを保管することができる。
第1実施形態の解体方法では、浮体構造体11から解体した放射性廃棄物Wを搬出した後に次の解体場所まで海上を移動する工程を有する。そのため、解体設備10を再利用することができる。
[第2実施形態]
図3は、第2実施形態の解体設備を表す概略縦断面図、図4は、図3のIV-IV断面図、図5は、解体作業時の解体設備を表す概略縦断面図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態において、図3から図5に示すように、第2実施形態の解体設備40は、移動体としての船舶41と、遮蔽壁42と、放射性廃棄物用解体装置13とを備える。
船舶41は、内燃機関などの動力源を備え、海上を動力源の駆動力により移動可能である。そのため、船舶41は、例えば、原子力プラントの敷地の岸壁100に接岸可能である。
船舶41は、船殻構造が適用されている。すなわち、船舶41は、側部および底部に複数の隔壁51を配置することで複数の部屋52を形成し、その内側に凹部53を確保する。遮蔽壁42は、船舶41の凹部53に配置される。遮蔽壁42は、底部遮蔽部42aと、四方の側壁遮蔽部42bとを有する。遮蔽壁42は、内側に建屋23が配置される。建屋23は、底部23aと、側壁部23bと、天井部23cとを有する。底部23aは、遮蔽壁42の底部遮蔽部42aの上面に密着するように固定され、各側壁部23bは、遮蔽壁42の側壁遮蔽部42bの内面に密着するように固定される。
そのため、船舶41は、建屋23により解体領域Aが区画され、建屋23の外側に遮蔽壁42が配置される。すなわち、船舶41は、船殻構造の内側に解体領域Aが配置されることとなる。
遮蔽壁42は、上方が開放されることで、搬入部54が設けられ、ハッチカバー55により開閉可能となっている。ハッチカバー55は、遮蔽部材により形成されることが好ましい。搬入部54は、放射性廃棄物Wを解体領域Aに搬入したり、放射性廃棄物Wを解体して収容した保管容器などを搬出したりするものである。
建屋23は、内部に放射性廃棄物用解体装置13として、放射性廃棄物Wの解体装置31と廃棄体化装置32と保管容器33が配置される。また、建屋23は、外側の上方にクレーン装置34が配置される。クレーン装置34は、遮蔽壁42に架設されたレール35により移動可能であり、フック36を有する。
また、船舶41は、海上から浮上した位置で停止可能なジャッキアップ装置56を有する。ジャッキアップ装置56は、船舶41内に設けられた昇降機構(図示略)と、昇降機構により船舶41の下部から海中内に延びる複数の脚部57とを有する。船舶41が海上にあるとき、昇降機構により複数の脚部57を下降させることで、複数の脚部57を海底に到達させ、複数の脚部57をもって船舶41を海上から浮上させた位置で停止させることができる。
ここで、第2実施形態の解体設備40での放射性廃棄物Wの解体方法について説明する。
第2実施形態の解体方法は、船舶41を海上移動により接岸させる工程と、船舶41の遮蔽壁42により区画された解体領域Aに放射性廃棄物Wの搬入する工程と、船舶41を海上に離岸させる工程と、海上で放射性廃棄物Wを解体する工程と、を有する。
具体的に説明すると、図3に示すように、まず、船舶41を航行して海上を移動し、岸壁100に接岸させる。次に、ハッチカバー55により搬入部54を開放し、岸壁100からトラックなどにより搬送された解体する対象物である放射性廃棄物Wを搬入部54から建屋23の解体領域Aに搬入する。解体領域Aに放射性廃棄物Wが搬入されると、ハッチカバー55により搬入部54を閉止する。
そして、船舶41を航行して海上に離岸させ、所定の領域で停止する。ここで、図5に示すように、ジャッキアップ装置56を作動させ、昇降機構により複数の脚部57を下降させ、船舶41を海上から浮上させた位置で停止させる。作業者は、ここで、解体装置31を用いて放射性廃棄物Wを解体し、解体された放射性廃棄物Wを廃棄体化装置32により複数の保管容器33に収容する。
放射性廃棄物Wの解体作業が終了すると、船舶41を航行して海上を移動し、岸壁100(図3参照)に接岸させる。そして、ハッチカバー55により搬入部54を開放し、放射性廃棄物Wが収容された複数の保管容器33を解体領域Aから建屋23の外部に搬出する。複数の保管容器33は、岸壁100から原子力プラントの敷地における所定の保管場所に保管される。
一方、複数の保管容器33が建屋23の外部に搬出されると、ハッチカバー55により搬入部54を閉止する。その後、船舶41を航行して海上を移動し、次の解体場所まで海上を移動する。
このように第2実施形態の解体設備にあっては、移動体として、海上を移動可能な船舶41を適用する。そのため、悪天候であっても、岸壁100に接岸して係留することで放射性廃棄物Wを搬入することができ、離岸してから所定の海上に移動して放射性廃棄物Wを解体することができる。
第2実施形態の解体設備では、船舶41を船殻構造とし、船殻構造の内側に解体領域Aを配置する。そのため、安全性を向上することができる。
第2実施形態の解体設備では、船舶41を海上から浮上した位置で停止可能なジャッキアップ装置56を設ける。そのため、悪天候であっても、船舶41の姿勢を安定させて放射性廃棄物Wを解体することができる。
[第3実施形態]
図6は、第3実施形態の解体設備を表す概略縦断面図、図7は、解体作業時の解体設備を表す概略縦断面図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第3実施形態において、図6および図7に示すように、第3実施形態の解体設備60は、移動体としての潜水艇61と、遮蔽壁62と、放射性廃棄物用解体装置13とを備える。
潜水艇61は、動力源を備え、海中を動力源の駆動力により移動可能である。そのため、潜水艇61は、例えば、原子力プラントの敷地の岸壁100に接岸可能であると共に、海底101に停止可能である。
潜水艇61は、内部に空間部71が確保され、遮蔽壁62は、この空間部71に配置される。遮蔽壁62は、底部遮蔽部62aと、四方の側壁遮蔽部62bと、天井遮蔽部62cとを有する。遮蔽壁62は、内側に建屋23が配置される。建屋23は、底部23aと、側壁部23bと、天井部23cとを有する。底部23aは、遮蔽壁62の底部遮蔽部62aの上面に密着するように固定され、各側壁部23bは、遮蔽壁62の側壁遮蔽部62bの内面に密着するように固定され、天井部23cと遮蔽壁62の天井遮蔽部62cとの間に空間が確保される。
そのため、潜水艇61は、建屋23により解体領域Aが区画され、建屋23の外側に遮蔽壁62が配置される。
遮蔽壁62は、天井遮蔽部62cに開口する搬入部72が設けられ、ハッチカバー73により開閉可能となっている。ハッチカバー73は、遮蔽部材により形成されることが好ましい。搬入部72は、放射性廃棄物Wを解体領域Aに搬入したり、放射性廃棄物Wを解体して収容した保管容器などを搬出したりするものである。
建屋23は、内部に放射性廃棄物用解体装置13として、放射性廃棄物Wの解体装置31と廃棄体化装置32と保管容器33が配置される。また、建屋23は、外側の上方にクレーン装置34が配置される。クレーン装置34は、遮蔽壁62に架設されたレール35により移動可能であり、フック36を有する。
ここで、第3実施形態の解体設備60での放射性廃棄物Wの解体方法について説明する。
第3実施形態の解体方法は、潜水艇61を海中移動および海上移動により接岸させる工程と、潜水艇61の遮蔽壁62により区画された解体領域Aに放射性廃棄物Wの搬入する工程と、潜水艇61を海上または海中に離岸させる工程と、海上または海中で放射性廃棄物Wを解体する工程と、を有する。
具体的に説明すると、図6に示すように、まず、潜水艇61を航行して海中および海上を移動し、岸壁100に接岸させる。次に、ハッチカバー73により搬入部72を開放し、岸壁100からトラックなどにより搬送された解体する対象物である放射性廃棄物Wを搬入部72から建屋23の解体領域Aに搬入する。解体領域Aに放射性廃棄物Wが搬入されると、ハッチカバー73により搬入部72を閉止する。
そして、図7に示すように、潜水艇61を航行して海上に離岸させ、海中を移動して海底101に停止する。ここで、作業者は、解体装置31を用いて放射性廃棄物Wを解体し、解体された放射性廃棄物Wを廃棄体化装置32により複数の保管容器33に収容する。このとき、岸壁100から潜水艇61まで海底ケーブル(図示略)を配索し、外部から電力、空気、水、食料などを供給するようにしてもよい。
放射性廃棄物Wの解体作業が終了すると、潜水艇61を航行して海中および海上を移動し、岸壁100(図6参照)に接岸させる。そして、ハッチカバー73により搬入部72を開放し、放射性廃棄物Wが収容された複数の保管容器33を解体領域Aから建屋23の外部に搬出する。複数の保管容器33は、岸壁100から原子力プラントの敷地における所定の保管場所に保管される。
一方、複数の保管容器33が建屋23の外部に搬出されると、ハッチカバー73により搬入部72を閉止する。その後、潜水艇61を航行して海上および海中を移動し、次の解体場所まで海上を移動する。
このように第3実施形態の解体設備にあっては、移動体として、海上および海中を移動可能な潜水艇61を適用する。そのため、海上で岸壁100に接岸して係留することで放射性廃棄物Wを搬入することができ、潜水艇61を潜水させることで、悪天候であっても、離岸してから所定の海底101に移動して放射性廃棄物Wを解体することができる。
なお、上述した実施形態では、移動体として、浮体構造体11、船舶41、潜水艇61を適用したが、浮体構造体11、船舶41、潜水艇61の構造は、上述したものに限定されるものではない。すなわち、浮体構造体11、船舶41、潜水艇61に遮蔽壁12,42,62を配置して解体領域Aを形成することができれば、いずれの形状であってもよい。また、浮体構造体11は、牽引して移動するものとし、船舶41と潜水艇61は、駆動源を搭載して自走可能としたが、船舶41と潜水艇61を牽引して移動するものとしてもよい。
また、上述した実施形態では、移動体としての浮体構造体11、船舶41、潜水艇61を離岸してから放射性廃棄物Wを解体するように構成したが、浮体構造体11、船舶41、潜水艇61の接岸時に放射性廃棄物Wを解体してもよいし、浮体構造体11、船舶41、潜水艇61の離岸中に放射性廃棄物Wを解体してもよいし、浮体構造体11、船舶41、潜水艇61の接岸後に停止してから放射性廃棄物Wを解体してもよい。
10,40,60 解体設備
11 浮体構造体(移動体)
12,42,62 遮蔽壁
13 放射性廃棄物用解体装置
14 船舶
21 基盤
22 浮体
23 建屋
24,54,72 搬入部
25 スライド扉
31 解体装置
32 廃棄体化装置
33 保管容器
34 クレーン装置
35 レール
36 フック
41 船舶(移動体)
51 隔壁
52 部屋
53 凹部
55,73 ハッチカバー
56 ジャッキアップ装置
57 脚部
61 潜水艇(移動体)
100 岸壁
101 海底
A 解体領域
W 放射性廃棄物

Claims (6)

  1. 船舶により牽引して海上を移動可能な浮体構造体と、
    前記浮体構造体上に設けられて放射性廃棄物の解体領域を区画する遮蔽壁と、
    前記浮体構造体上で前記遮蔽壁の内側に仕切壁により設けられる建屋と、
    前記建屋の内側に配置される放射性廃棄物用解体装置と、
    前記遮蔽壁の内側に設けられて前記建屋の内部にアクセス可能なクレーン装置と、
    を備えることを特徴とする解体設備。
  2. 前記浮体構造体は、接岸可能であり、前記放射性廃棄物を前記解体領域に搬入可能な搬入部を有することを特徴とする請求項1に記載の解体設備。
  3. 海上を移動可能な船舶と、
    前記船舶の船殻構造の内側に設けられて放射性廃棄物の解体領域を区画する遮蔽壁と、
    前記船舶の船殻構造の内側で前記遮蔽壁の内側に仕切壁により設けられる建屋と、
    前記建屋の内側に配置される放射性廃棄物用解体装置と、
    前記遮蔽壁の内側に設けられて前記建屋の内部にアクセス可能なクレーン装置と、
    を備えることを特徴とする解体設備。
  4. 前記船舶は、接岸可能であり、前記放射性廃棄物を前記解体領域に搬入可能な搬入部を有することを特徴とする請求項3に記載の解体設備。
  5. 前記船舶は、海上から浮上した位置で停止可能なジャッキアップ装置を有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の解体設備。
  6. 海中を移動可能な潜水艇と、
    前記潜水艇に放射性廃棄物の解体領域を区画する遮蔽壁と、
    前記解体領域に配置される放射性廃棄物用解体装置と、
    を備えることを特徴とする解体設備。
JP2019092478A 2019-05-15 2019-05-15 解体設備 Active JP7278145B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019092478A JP7278145B2 (ja) 2019-05-15 2019-05-15 解体設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019092478A JP7278145B2 (ja) 2019-05-15 2019-05-15 解体設備

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020187040A JP2020187040A (ja) 2020-11-19
JP7278145B2 true JP7278145B2 (ja) 2023-05-19

Family

ID=73221694

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019092478A Active JP7278145B2 (ja) 2019-05-15 2019-05-15 解体設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7278145B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002195530A (ja) 2000-12-20 2002-07-10 Nobuaki Debari 産業廃棄物の船舶上での処理装置及びその処理方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4552082A (en) * 1982-05-27 1985-11-12 Grey Vincent G Offshore incineration of hazardous waste materials
JPS62232599A (ja) * 1986-04-03 1987-10-13 日本鋼管株式会社 放射性物質を含む液体の移動方法
JPS6374794A (ja) * 1986-09-18 1988-04-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 廃棄物回収処理船
JPH0244298A (ja) * 1988-08-04 1990-02-14 Toshiba Corp 放射性廃棄物の処理システム

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002195530A (ja) 2000-12-20 2002-07-10 Nobuaki Debari 産業廃棄物の船舶上での処理装置及びその処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020187040A (ja) 2020-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8858149B2 (en) Remote docking port
WO2017058098A1 (en) A mobile docking apparatus and method of operating thereof
RU2462388C2 (ru) Подводная транспортная система
JPS62185199A (ja) 舶用原子炉の燃料交換用キヤスク類の搬出入設備における気水密仕切装置
CN110619964A (zh) 浮动核电站堆舱布置结构
JP7278145B2 (ja) 解体設備
KR20120057993A (ko) 선박의 육상수리공법
CA2900357C (en) An integrated heavy lift and logistics vessel
CN216546598U (zh) 一种核动力船舶反应堆装卸料系统
US5950557A (en) Installation for offshore storage of hazardous waste
RU2293386C1 (ru) Способ формирования радиационно-защитной блок-упаковки для установки на береговое хранение
KR20130074134A (ko) 선박 건조를 위한 블록 운반 방법
KR101356002B1 (ko) 해상 플랜트
RU2225050C1 (ru) Способ обращения с реакторными отсеками атомных подводных лодок (варианты)
US20220281568A1 (en) Marine power structure and coastal nuclear power station therefor
JPS6349595A (ja) 簡易浮きドツク
CN218368171U (zh) 一种核燃料装卸船
RU2222840C1 (ru) Способ хранения и захоронения радиоактивных отходов (варианты)
KR100967887B1 (ko) 독 배치 구조 및 그의 선박 건조방법
CN117622377A (zh) 一种核燃料装卸船
Goriglejan Design Support to Minimize the Risk of the Environmental Impact of Damaged Nuclear Steam-Generating Plants of Russian Nuclear Submarines During Their Long-Term Storage in Sarcophaguses
RU2274581C2 (ru) Док для захоронения затонувших объектов и способ его использования
RU2459739C1 (ru) Плавучее средство для выполнения подъемно-транспортных операций
CN113895569A (zh) 一种核动力船舶反应堆装卸料系统及装卸料方法
Kulikov et al. The conceptual solutions concerning decomissioning and dismantling of Russian civil nuclear powered ships

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230331

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230411

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230509

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7278145

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150