JP7276281B2 - 油膜軸受構造、熱間圧延機、温間圧延機、及び冷間圧延機 - Google Patents
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特許文献1に示すロールネック用の油膜軸受において、ロールネック上に設けられたロールネックスリーブが、ロールチョックに設けられた軸受ブッシュにより取り囲まれている。そして、軸受ブッシュの内側には少なくとも二つの流体静力学的凹部が備えられている。これら流体静力学的凹部は、軸受ブッシュ内を延びる孔、導管、絞り弁、及び逆止弁を介して潤滑油を供給する加圧手段に接続されている。
また、圧延ロールからの熱による軸受部の昇温を防いで軸受部のベアリングやオイルシールへの影響を抑制する熱間または温間圧延機として、従来、例えば、特許文献2に示すものが知られている。
この特許文献2に示す熱間または温間圧延機によれば、圧延ロールから軸状部に伝わる熱伝達を抑制することができ、圧延ロールからの熱による軸受部の昇温を防いで軸受部のベアリングやオイルシールへの影響を抑制し、軸受性能の低下を防ぐことができる。
特許文献3に示す密封形多列円すいころ軸受では、軸受内輪端面の圧延ロール肩部と接触する側と内輪内径面に、油溝と油溜まりを形成し、そこに潤滑剤を塗布して保持させている。これにより、軸受内輪端面と圧延ロール肩部の接触面との潤滑を保ち、軸受内輪端面と圧延ロール肩部の異常摩耗を防止するようにしている。
しかしながら、特許文献1に示すロールネック用の油膜軸受にあっては、軸受ブッシュとワークロールなどに固定されたロールネックスリーブとの間の潤滑はできるものの、ロールチョックと軸受ブッシュとの間は潤滑できず、ロールチョックと軸受ブッシュとの間での焼き付きは防止することができない。
従って、本発明は、これら従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、軸受ブッシングとロールスリーブとの間に供給する潤滑油を利用して簡単な構成でロールチョックと軸受ブッシングとの間の焼き付きを防止することができる油膜軸受構造、熱間圧延機、温間圧延機、及び冷間圧延機を提供することにある。
更に、本発明の別の態様に係る温間圧延機は、前述の油膜軸受構造を備えていることを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係る冷間圧延機は、前述の油膜軸受構造を備えていることを要旨とする。
図1に示す熱間圧延設備1は、被圧延材としての鋼板Sを熱間圧延するもので、加熱炉(図示せず)で加熱され、粗圧延された鋼板Sを仕上圧延する熱間圧延機(仕上圧延機)2を備えている。
この熱間圧延機2は、鋼板Sの搬送方向上流側から下流側に向けて複数台(本実施形態ではn台)のスタンド21~2nを備えている。各スタンド21~2nは、鋼板Sを圧延する上下一対のワークロール3aと各ワークロール3aを支持する上下一対のバックアップロール3bとを備えている。
この油膜軸受構造10は、図2及び図3に示すように、ロールネック4の外周側に固定されてロールネック4とともに回転するロールスリーブ11と、ロールチョック5の内周側に固定されるとともにロールスリーブ11を内周面で受ける軸受ブッシング12とを備えている。
ロールスリーブ11は、円錐状に形成されるロールネック4の外周側に固定されてロックナット6により軸方向の抜け止めがなされる。ロールスリーブ11は、鋼製で外径が均一の筒状に形成される。ロールスリーブ11は、ロールネック4の回転とともに図3における矢印Xで示す向きに回転する。
また、本実施形態にあっては、各潤滑油充填溝14の幅W(図5参照)は、5mm、各潤滑油充填溝14の深さd(図5参照)は0.5mmに形成されている。
このように、潤滑油充填溝14を軸受ブッシング12の外周面に形成した油膜軸受構造10において、潤滑油が潤滑油供給路15から矢印B方向に連通路16及び潤滑油供給口13内を通過する際には、次のように作用する。
この各潤滑油充填溝14内に潤滑油が充填された状態で、ロールチョック5から軸受ブッシング12に荷重が作用すると、軸受ブッシング12が弾性変形し、図2の矢印Dで示すように、各潤滑油充填溝14内の潤滑油が各潤滑油充填溝14の両側から外側に漏れ出す。これにより、軸受ブッシング12の外周面全体に潤滑油が行きわたり、その潤滑油によって軸受ブッシング12の昇温が阻止され、軸受ブッシング12が高温になることが防止される。従って、軸受ブッシング12の高温化が防止されることと、軸受ブッシング12の外周面全体に潤滑油が行きわたることにより、行きわたった潤滑油の油膜によりロールチョック5と軸受ブッシング12との間の焼き付きが防止される。
また、軸受ブッシング12の高温化が防止されると、軸受ブッシング12の内周面に施されている錫めっきが剥がれることがなくなり、剥がれた錫めっきが潤滑油内に溜まるバビットよばれる現象の発生が阻止される。これにより、バビットを要因とする軸受ブッシング12とロールスリーブ11との間の焼き付きを防止することができる。
また、本実施形態の油膜軸受構造10では、各潤滑油充填溝14は、軸受ブッシング12の周方向に沿って延びている。これにより、複数の潤滑油供給口13が軸受ブッシング12の軸方向に設けられている際に、軸受ブッシング12の外周面の全体にわたり潤滑油充填溝14を配置することができ、各潤滑油充填溝14内の潤滑油を軸受ブッシング12の外周面全体に確実に行きわたらせることができる。
また、本実施形態の油膜軸受構造では、各潤滑油充填溝14は軸受ブッシング12の全周に亘って延びている。これにより、潤滑油充填溝14内の潤滑油が潤滑油充填溝14の両側から外側に漏れ出したときに、軸受ブッシング12の外周面全体に容易に潤滑油を行きわたらせることができる。
例えば、潤滑油充填溝14の数は、必ずしも5つに限らず、任意の数でよく、潤滑油を供給する軸受ブッシング12の外周面12aの全体に潤滑油が供給できる数であればいくつでもよく、単数であってよい。
また、複数の潤滑油充填溝14を配置する前述のP1~P5などの距離も、潤滑油を供給する軸受ブッシング12の外周面12aの全体に潤滑油が供給できる任意の距離でよい。
また、潤滑油充填溝14の数は、潤滑油供給口13の数に合わせる必要は必ずしもなく、潤滑油供給口13の数よりも少なくても良い。
また、各潤滑油充填溝14は、潤滑油が軸受ブッシング12の外周面の全体に行きわたることが可能であれば、軸受ブッシング12の全周に亘って延びている必要は必ずしもない
また、油膜軸受構造10は、熱間圧延機2のバックアップロール3bの支持に適用してあるが、ワークロール3aの支持に適用してもよい。また、各スタンド21~2nが中間ロールを有する場合には、中間ロールの支持に油膜軸受構造10を適用しても良い。
また、油膜軸受構造10は、熱間圧延機2に備えられる場合でなくとも、温間圧延機(図示せず)、冷間圧延機(図示せず)に備えられても良い。
2 熱間圧延機
21~2n スタンド
3a ワークロール
3b バックアップロール
4 ロールネック
5 ロールチョック
6 ロックナット
10 油膜軸受構造
11 ロールスリーブ
12 軸受ブッシング
12a 外周面
12b 内周面
13 潤滑油供給口
14 潤滑油充填溝
15 潤滑油供給路
16 連通路
S 鋼板
Claims (6)
- ロールネックの外周側に固定されて前記ロールネックとともに回転するロールスリーブと、ロールチョックの内周側に固定されるとともに前記ロールスリーブを外周側から囲む円筒状に形成され、前記ロールスリーブを内周面で受ける軸受ブッシングとを備え、前記軸受ブッシングの外周面から内周面にかけて貫通する潤滑油供給口を介して潤滑油を前記軸受ブッシングと前記ロールスリーブとの間に供給してその潤滑油の油膜により前記軸受ブッシングと前記ロールスリーブとの間の焼き付きを防止する油膜軸受構造であって、
前記軸受ブッシングの外周面に、前記潤滑油供給口を横断するように延びる、前記潤滑油が充填される潤滑油充填溝を形成し、
前記潤滑油供給口が前記軸受ブッシングの軸方向に沿って複数設けられ、前記潤滑油充填溝が複数の潤滑油供給口の各々を横断するように複数形成されていることを特徴とする油膜軸受構造。 - 前記複数の潤滑油充填溝の各々は、前記軸受ブッシングの周方向に沿って延びることを特徴とする請求項1に記載の油膜軸受構造。
- 前記複数の潤滑油充填溝の各々は、前記軸受ブッシングの全周に亘って延びることを特徴とする請求項2に記載の油膜軸受構造。
- 請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の油膜軸受構造を備えていることを特徴とする熱間圧延機。
- 請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の油膜軸受構造を備えていることを特徴とする温間圧延機。
- 請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の油膜軸受構造を備えていることを特徴とする冷間圧延機。
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