JP7275651B2 - 無線装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無線装置に関する。
近年、無線通信が広く普及している。無線通信に関する技術として、ダイバーシティ受信が知られている。ダイバーシティ受信は、複数のアンテナを有する受信装置により実行される技術であり、いずれかのアンテナにより得られたブランチ信号を優先的に用いる選択ダイバーシティ方式、または、複数のアンテナの各々により得られた各ブランチ信号を合成する最大比合成ダイバーシティ方式、などにより、信号対雑音比が向上され得る。
このようなダイバーシティ受信は、例えば以下の特許文献1~3に開示されている。具体的には、特許文献1には、ダイバーシティ受信において各ブランチ信号を適切な重み付けで合成するための技術が開示されている。特許文献2には、ダイバーシティ受信において受信品質および動作の確実性などを向上するための技術が開示されている。特許文献3には、選択ダイバーシティ方式および最大比合成ダイバーシティ方式を適切に選択するための技術が開示されている。
特開2012-44399号公報 特開2008-42728号公報 特開2007-189316号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、自己相関のピーク検出、およびピーク間隔の判定などのための機能が複雑であり、回路規模が肥大化する。また、特許文献1に記載の技術ではブランチ信号のゲインは調整されるものの、位相成分は考慮されていない。このため、特許文献1に記載の技術では、また他の特許文献に記載の技術でも、簡易な回路構成で受信性能を向上することが困難であった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、簡易な構成で受信性能を向上することが可能な、新規かつ改良された無線装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、各々に対応する受信信号に対して信号処理を行う複数のブランチと、各ブランチの処理信号から、各ブランチの処理信号の自己相関値、および各ブランチの処理信号間の相互相関値を演算する相関演算部と、前記複数のブランチから前記自己相関値が最大であるブランチを基準ブランチとして判定する基準ブランチ判定部と、前記相互相関値に基づき、前記基準ブランチの処理信号の位相補償を伴わないウェイト係数を出力する係数出力部と、前記係数出力部により出力された前記ウェイト係数を用いて前記各ブランチの処理信号に重み付けを行う重み付け処理部と、前記重み付け処理部により重み付けされた前記各ブランチの処理信号を合成する合成部と、を備え、前記係数出力部は、複数のウェイト係数算出部と、前記複数のウェイト係数算出部と前記重み付け処理部との間に位置する出力スイッチと、を有し、前記複数のウェイト係数算出部に含まれる各ウェイト係数算出部は、いずれかのブランチの処理信号の位相補償を伴わず、他のブランチの処理信号の位相補償を伴うウェイト係数を算出し、前記ウェイト係数算出部は、前記各ブランチの処理信号の自己相関値を対角成分に有し、各ブランチの処理信号間の相互相関値を非対角成分に有する相関行列の1つの固有ベクトルを前記ウェイト係数として算出する、無線装置が提供される。
記出力スイッチは、前記基準ブランチとして判定されたブランチの処理信号の位相補償を伴わないウェイト係数を算出するウェイト係数算出部と前記重み付け処理部を接続してもよい。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、各々に対応する受信信号に対して信号処理を行う複数のブランチと、各ブランチの処理信号から、各ブランチの処理信号の自己相関値、および各ブランチの処理信号間の相互相関値を演算する相関演算部と、前記複数のブランチから前記自己相関値が最大であるブランチを基準ブランチとして判定する基準ブランチ判定部と、前記相互相関値に基づき、前記基準ブランチの処理信号の位相補償を伴わないウェイト係数を出力する係数出力部と、前記係数出力部により出力された前記ウェイト係数を用いて前記各ブランチの処理信号に重み付けを行う重み付け処理部と、前記重み付け処理部により重み付けされた前記各ブランチの処理信号を合成する合成部と、を備え、係数出力部は、複数のウェイト係数算出部と、前記相関演算部と前記複数のウェイト係数算出部との間に位置する入力スイッチを有し、前記入力スイッチは、前記相関演算部と、前記基準ブランチとして判定されたブランチの処理信号の位相補償を伴わないウェイト係数を算出するウェイト係数算出部とを接続し、前記ウェイト係数算出部は、前記各ブランチの処理信号の自己相関値を対角成分に有し、各ブランチの処理信号間の相互相関値を非対角成分に有する相関行列の1つの固有ベクトルを前記ウェイト係数として算出する、無線装置が提供される。
前記各ブランチは、アンテナ、フィルタ、AD変換部およびミキサを含んでもよい。
前記ブランチの処理信号は、前記アンテナにより受信された受信信号に対して、フィルタ処理、AD変換、およびダウンコンバージョンを含む信号処理を施して得られる信号であってもよい。
以上説明した本発明によれば、簡易な構成で受信性能を向上することが可能である。
本発明の実施形態による防災無線のための無線通信システムの構成を示す説明図である。 ダイバーシティ受信の比較例を示す説明図である。 本発明の実施形態による受信機30の構成を示す説明図である。 最大比合成部370の構成を示す説明図である。 重み付け処理部376により行われる重み付けの具体例を示す説明図である。 最大比合成部370の動作を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成または論理的意義を有する複数の構成を、必要に応じて受信機30Aおよび受信機30Bのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、複数の構成要素の各々に同一符号のみを付する。例えば、受信機30Aおよび受信機30Bを特に区別する必要が無い場合には、各受信機を単に受信機30と称する。
<1.無線通信システムの概要>
本発明の実施形態は、ダイバーシティ受信を行う無線装置に関する。当該無線装置は、例えば、防災無線のための無線通信システムに適用される。防災無線のための無線通信システムは、地震、津波、台風または大雨などの災害に関する緊急放送または警報などの通報を行うためのシステムである。図1を参照し、このような防災無線のための無線通信システムの概要を説明する。
図1は、本発明の実施形態による防災無線のための無線通信システムの構成を示す説明図である。図1に示したように、本発明の実施形態による防災無線のための無線通信システムは、操作卓10と、親局無線機20と、受信機30と、中継局無線機40と、を備える。
操作卓10は、無線通信システムによる通報を行う場合に、操作者によって音声が入力されたり、受信機30の動作設定が入力されたりする装置である。より具体的に説明すると、操作者は、操作卓10を用いて、通報内容、通報対象または通報時の動作設定等の入力を行う。操作卓10は、有線ネットワークを介して、入力情報を親局無線機20へ送信する。
親局無線機20は、操作卓10から入力された情報を示す無線信号を、受信機30および中継局無線機40へ送信する。
受信機30は、鳴動機能を有する無線装置であり、例えば、住宅内、病院内、公共施設内等に設置される。受信機30は、親局無線機20によって送信された無線信号を受信し、当該無線信号に基づいて通報を行う。より具体的に説明すると、受信機30は、自局が通報の対象に含まれるか否かを判定し、自局が対象に含まれる場合、無線信号に含まれる動作設定を反映させた状態で、内蔵スピーカを用いて通報を行う。また、受信機30は、図1に示したように複数のアンテナを有する。受信機30は、複数のアンテナを活用することで、後述するダイバーシティ受信を実行することが可能である。
中継局無線機40は、親局無線機20によって送信された無線信号を中継する無線装置である。より具体的に説明すると、中継局無線機40は、親局無線機20によって送信された無線信号を、当該無線信号の周波数とは異なる周波数の無線信号へ変換し、変換後の無線信号を受信機30へ送信する。これにより、親局無線機20から送信される無線信号が届かないエリアへも通報を行うことができる。図1に示した例では、受信機30Bに親局無線機20から送信された無線信号が届かない場合でも、受信機30Bは、中継局無線機40から無線信号を受信し、通報を行うことが可能である。なお、中継局無線機40も受信機30と同様に複数のアンテナを有し、複数のアンテナを活用することで、後述するダイバーシティ受信を実行することが可能である。
<2.背景>
本発明の実施形態は、上述した無線通信システムにおける、特に、受信機30および中継局無線機40などが実行し得るダイバーシティ受信に関する。本発明の実施形態によるダイバーシティ受信の優位性をより明らかにするために、本発明の実施形態によるダイバーシティ受信の説明に先立ち、ダイバーシティ受信の比較例を説明する。
図2は、ダイバーシティ受信の比較例を示す説明図である。具体的には、図2には、2つのブランチ信号の自己相関の時系列変化を示している。ブランチ信号1の自己相関では、ピークが1シンボル長間隔で現れている。プランチ信号2の自己相関では、ピーク間隔と1シンボル長との間で誤差が生じている。ピーク間隔が理想的には1シンボル長であることが望まれるので、図2に示した例では、ブランチ信号1の信号品質の方がブランチ信号2の信号品質より高いと言える。
このため、ダイバーシティ受信の比較例では、各ブランチ信号の自己相関を計算し、自己相関のピークを検出し、自己相関のピーク間隔を特定し、ピーク間隔と1シンボル長の差分長を計算し、各ブランチ信号の差分長の大小関係を判定し、当該判定結果に応じて各ブランチ信号のゲインを設定するための回路が用いられる。例えば、ダイバーシティ受信の比較例では、差分長の小さいブランチ信号のゲインが高く設定され、差分長の大きいブランチ信号のゲインが低く設定される。乗算器が当該ゲインの設定に従って各ブランチ信号を重み付けし、最大比合成部が重み付け後のブランチ信号を加算して、合成信号を出力する。なお、ブランチ信号は、例えば、ガード期間の除去、およびFFT出力からのチャネル推定結果に基づくウェイト係数による重み付け(ゲイン、位相補償)が行われた受信信号である。
しかし、上記のダイバーシティ受信の比較例では、自己相関のピーク検出、およびピーク間隔の判定などのための機能が複雑であり、回路規模が肥大化する。また、自己相関のピーク間隔と理想的なシンボル長との差分長を基準値と比較してゲインが調整されるので、基準値またはゲイン調整量を実際の装置性能および通信システムに応じて最適に設定することが煩雑である。また、ダイバーシティ受信の比較例では、各ブランチ信号の信号品質に基づいて各ブランチ信号のゲインは調整されるものの、各ブランチ信号の信号品質に基づいて位相成分を調整することは考慮されていない。
本件発明者は、上記事情を一着眼点にして本発明の実施形態による技術を創作するに至った。本発明の実施形態によれば、簡易な構成で受信性能を向上することが可能である。以下、このような本発明の実施形態による技術が実装される受信機30の構成を説明する。なお、以下に説明する受信機30の構成は、中継局無線機40の受信のための構成にも同様に適用可能であるので、中継局無線機40の構成の詳細な説明は省略する。
<3.受信機の構成>
図3は、本発明の実施形態による受信機30の構成を示す説明図である。図3に示したように、本発明の実施形態による受信機30は、2つのアンテナ32と、アナログ部34と、デジタル部36と、を有する。
(アンテナ)
アンテナ32は、親局無線機20または中継局無線機40から送信された無線信号を受信し、高周波の受信信号をアナログ部34に出力する。2つのアンテナ32の一方のアンテナ32はブランチ1を構成し、他方のアンテナ32はブランチ2を構成する。なお、図3においてはブランチの数が2つである例を示しているが、ブランチの数は2つに限られず、3つ以上であってもよい。
(アナログ部)
アナログ部34は、アナログ領域で信号を処理する構成である。具体的には、アナログ部34は、ブランチ1を構成するBPF342、LNA344、ミキサ346およびADC348と、ブランチ2を構成するBPF342、LNA344、ミキサ346およびADC348と、を有する。
BPF(Band-Pass Filter)342は、アンテナ32から入力された高周波信号の所定周波数帯を通過させる。LNA(Low Noise Amplifier)344は、BPF342から入力された信号を増幅する。ミキサ346は、LNA344から入力された信号をダウンコンバートする。ADC(Analog-to-digital converter)348は、ミキサ346から入力されたアナログ形式の信号をサンプリングして、デジタル形式の信号を出力する。
(デジタル部)
デジタル部36は、デジタル領域で信号を処理する構成である。具体的には、デジタル部36は、ブランチ1を構成するBPF362、ミキサ364、RRCフィルタ366、ヒルベルトフィルタ368、およびミキサ369と、ブランチ2を構成するBPF362、ミキサ364、RRC366、ヒルベルトフィルタ368、およびミキサ369と、を有する。さらに、デジタル部36は、最大比合成部370、遅延検波部390および復調部392を有する。
BPF362は、ADC348から入力された信号の所定周波数帯を通過させる。ミキサ364は、BPF362から入力された信号の周波数帯をシフトさせる。RRC(root-raised cosine)フィルタ366は、ミキサ364から入力された信号にナイキストの条件を満たすフィルタ処理を施す。ヒルベルトフィルタ368は、RRCフィルタ366から入力される信号をヒルベルト変換する。ミキサ369は、ヒルベルトフィルタ368から入力される信号を直交変調する。以下では、ブランチ1を構成するミキサ369から出力されるベースバンド信号をブランチ信号1またはブランチ1の処理信号と称し、ブランチ2を構成するミキサ369から出力されるベースバンド信号をブランチ信号2またはブランチ2の処理信号と称する場合がある。
最大比合成部370には、ブランチ信号1およびブランチ信号2が入力される。最大比合成部は、入力されたブランチ信号1およびブランチ信号2の各々にウェイト係数を用いた重み付けを行い、重み付け後のブランチ信号1およびブランチ信号2を合成して出力する。遅延検波部390は、最大比合成部370から入力された合成信号の遅延検波を行い、復調部392は、遅延検波部390から入力された信号を例えばπ/4DQPSK(Differential Quadrature Phase Shift Keying)方式により復調する。
<4.最大比合成部の構成>
ここで、図4を参照して、最大比合成部370のより具体的な構成を説明する。
図4は、最大比合成部370の構成を示す説明図である。図4に示したように、最大比合成部370は、相関演算部372と、基準ブランチ判定部373と、ウェイト係数算出部374と、重み付け処理部376と、合成部378と、入力スイッチS1と、出力スイッチS2と、を有する。相関演算部372、基準ブランチ判定部373、ウェイト係数算出部374、重み付け処理部376および合成部378などの各機能は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現されてもよい。例えば、各機能は、プロセッサがソフトウェアをメモリ上で実行することにより実現され得る。
(相関演算部)
相関演算部372は、各ブランチ信号に関する相関演算を行い、相関行列を得る。相関行列は、各ブランチ信号の自己相関値を対角成分に有し、各ブランチ信号間の相互相関値を非対角成分に有する相関行列を有する。例えば、相関演算部372は、ブランチ信号1(x1[k])およびブランチ信号2(x2[k])に関する相関演算を行い、以下の数式1に示す相関行列Rxxを得る。
Figure 0007275651000001
数式1において、Kは演算に使用するデータのサンプル数であり、添え字*は複素共役を示す。また、数式1における値aはブランチ信号1の自己相関値を示し、値cはブランチ信号2の自己相関値を示し、値bおよび値b*はブランチ信号1とブランチ信号2の相互相関値を示す。相関演算部372は、値aおよび値cを基準ブランチ判定部373に出力し、数式1に示した相関行列を入力スイッチS1に出力する。
(基準ブランチ判定部)
基準ブランチ判定部373は、複数のブランチから、ブランチ信号の自己相関値が最大であるブランチを基準ブランチとして判定する。例えば、ブランチ信号1の自己相関値である値aがブランチ信号2の自己相関値である値cよりも高い場合、基準ブランチ判定部373はブランチ1を基準ブランチとして判定する。そして、基準ブランチ判定部373は、基準ブランチの判定結果を入力スイッチS1および出力スイッチS2に出力する。なお、ブランチ信号の自己相関値の高さは、ブランチ信号の品質の高さに依存するので、自己相関値が最大である基準ブランチは、受信品質が最も高いブランチであると考えられる。
(ウェイト係数算出部)
ウェイト係数算出部374は、相関演算部372から入力スイッチS1を介して入力される相関行列を用いて、いずれかのブランチの処理信号の位相補償を伴わない、全ブランチ分のウェイト係数を算出する。例えば、ウェイト係数算出部374#1は、ブランチ信号1の位相補償を伴わず、ブランチ信号2の位相補償を伴うウェイト係数Wを算出する。ウェイト係数算出部374#2は、ブランチ信号1の位相補償を伴い、ブランチ信号2の位相補償を伴わないウェイト係数Wを算出する。ここでは、ブランチの数が2つである例を示しているが、ブランチの数がNであれば、ブランチ信号1の位相補償成分が0となるウェイト係数を算出するウェイト係数算出部374#1、ブランチ信号2の位相補償成分が0となるウェイト係数を算出するウェイト係数算出部374#2、・・・、ブランチ信号(N-1)の位相補償成分が0となるウェイト係数を算出するウェイト係数算出部374#(N-1)、ブランチ信号Nの位相補償成分が0となるウェイト係数を算出するウェイト係数算出部374#N、が設けられる。
ここで、入力スイッチS1は、相関演算部372と複数のウェイト係数算出部374との間に位置する。この入力スイッチS1は、基準ブランチ判定部373から入力される基準ブランチの判定結果に基づき、相関演算部372と、基準ブランチのブランチ信号の位相補償を伴わないウェイト係数を算出するウェイト係数算出部374とを接続する。例えば、基準ブランチがブランチ1である場合、入力スイッチS1は、相関演算部372とウェイト係数算出部374#1を接続する。一方、基準ブランチがブランチ2である場合、入力スイッチS1は、相関演算部372とウェイト係数算出部374#2を接続する。
また、出力スイッチS2は、複数のウェイト係数算出部374と重み付け処理部376との間に位置する。この出力スイッチS2は、基準ブランチ判定部373から入力される基準ブランチの判定結果に基づき、基準ブランチのブランチ信号の位相補償を伴わないウェイト係数を算出するウェイト係数算出部374と重み付け処理部376とを接続する。例えば、基準ブランチがブランチ1である場合、出力スイッチS2は、ウェイト係数算出部374#1と重み付け処理部376を接続する。一方、基準ブランチがブランチ2である場合、出力スイッチS2は、ウェイト係数算出部374#2と重み付け処理部376を接続する。
このため、基準ブランチがブランチ1である場合、相関演算部372により得られた相関行列はウェイト係数算出部374#1に入力され、ウェイト係数算出部374#1がウェイト係数Wを算出し、出力スイッチS2がウェイト係数Wを重み付け処理部376に出力する。一方、基準ブランチがブランチ2である場合、相関演算部372により得られた相関行列はウェイト係数算出部374#2に入力され、ウェイト係数算出部374#2がウェイト係数Wを算出し、出力スイッチS2がウェイト係数Wを重み付け処理部376に出力する。
すなわち、ウェイト係数算出部374は、入力スイッチS1および出力スイッチS2と共に、基準ブランチの他のブランチの処理信号の位相補償を伴い、基準ブランチの処理信号の位相補償を伴わないウェイト係数Wを出力する係数出力部として機能する。
なお、各ウェイト係数算出部374によるウェイト係数Wの算出方法は特に限定されない。例えば、各ウェイト係数算出部374は、相関行列の1つの固有ベクトルをウェイト係数Wとして算出してもよい。以下、数式2に相関行列の固有方程式を示し、数式3に最大固有値を示し、数式4に最大固有値に対応する固有ベクトルの具体例を示す。
Figure 0007275651000002
Figure 0007275651000003
Figure 0007275651000004
(重み付け処理部)
重み付け処理部376には、各ブランチ信号が入力される。また、重み付け処理部376には、出力スイッチS2を介していずれかのウェイト係数Wが入力される。重み付け処理部376は、出力スイッチS2を介して入力されたウェイト係数Wを用いて、各ブランチ信号に重み付けを行う。そして、重み付け処理部376は、重み付け後の各ブランチ信号を合成部378に出力する。
ここで、数式4に示した「λ-c」および「λ-a」は実数であり、「b」および「b」は基本的には複素数である。従って、基準ブランチがブランチ1であり、ウェイト係数Wが重み付け処理部376に入力されると、ブランチ信号1には、ゲイン補正を伴うものの、位相補償は伴わない重み付けが行われる。一方、ブランチ信号2には、ゲイン補正を伴い、かつ、ブランチ信号1に位相が揃うような位相補償を伴う重み付けが行われる。
逆に、基準ブランチがブランチ2であり、ウェイト係数Wが重み付け処理部376に入力されると、ブランチ信号1には、ゲイン補正を伴い、かつ、ブランチ信号2に位相が揃うような位相補償を伴う重み付けが行われる。一方、ブランチ信号2には、ゲイン補正を伴うものの、位相補償は伴わない重み付けが行われる。
このような重み付け処理部376により行われる重み付けの具体例を、図5を参照して説明する。
図5は、重み付け処理部376により行われる重み付けの具体例を示す説明図である。図5には、ブランチ信号1のIQ平面における信号点p1、およびブランチ信号2のIQ平面における信号点p2を示している。ブランチ1が基準ブランチである場合、ウェイト係数Wを用いた重み付けにより、ブランチ信号2の信号点p2が角度dだけ回転し、ブランチ信号2の位相がブランチ信号1の位相に揃えられる。
(合成部)
合成部378は、重み付け処理部376から入力された重み付け後の各ブランチ信号を加算(合成)し、合成信号を出力する。
<5.最大比合成部の動作>
以上、最大比合成部370の構成を説明した。以下に、図6を参照して最大比合成部370の動作を整理する。
図6は、最大比合成部370の動作を示すフローチャートである。図6に示したように、まず、相関演算部372が、各ブランチ信号の相関行列を演算する(S410)。そして、基準ブランチ判定部373が、複数のブランチから、ブランチ信号の自己相関値が最大であるブランチを基準ブランチとして判定する(S420)。
その後、入力スイッチS1が、基準ブランチのブランチ信号の位相補償を伴わないウェイト係数を算出するウェイト係数算出部374と相関演算部372とを接続し、出力スイッチS2が、基準ブランチのブランチ信号の位相補償を伴わないウェイト係数を算出するウェイト係数算出部374と重み付け処理部376とを接続する(S430)。
そして、入力スイッチS1および出力スイッチS2により接続されたウェイト係数算出部374がウェイト係数を算出する(S440)。次いで、重み付け処理部376が、出力スイッチS2を介して入力されたウェイト係数Wを用いて各ブランチ信号に重み付けを行い(S450)、合成部378が、重み付け処理部376による重み付け後の各ブランチ信号を合成し、合成信号を出力する(S460)。
<6.作用効果>
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、受信品質が最も高い基準ブランチのブランチ信号に他のブランチ信号の位相を揃えることにより、受信品質(受信利得)が低いブランチがあったとしても、復調精度の劣化を抑制することが可能である。
また、基準アンテナの判定に用いられる自己相関値は、固有値分解によりウェイト係数を算出する方式において計算されるパラメータであるので、自己相関値の演算は機能の追加にあたらない。ウェイト係数の切替も、ウェイト係数算出部(計算式)を切替えることで実現されるので、計算負荷が高いブロックの新たな実装にはあたらない。このため、本発明の実施形態では、回路規模の肥大化を抑えながら、受信性能を向上することが可能である。なお、本発明の実施形態による技術では、最大比合成の理論的な性能は保たれているので、特別な調整など無しに一定の性能を発揮することができるという利点もある。
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本明細書の受信機30の処理における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、受信機30の処理における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
また、上記では本発明の実施形態による無線通信システムが防災無線に適用される例を説明したが、本発明の実施形態による無線通信システムの適用先は防災無線に限定されない。例えば、本発明の実施形態による無線通信システムは、セルラー通信または無線LANなどの他の通信に適用されてもよい。
10 操作卓
20 親局無線機
30 受信機
32 アンテナ
34 アナログ部
36 デジタル部
40 中継局無線機
342 BPF
344 LNA
346 ミキサ
348 ADC
362 BPF
364 ミキサ
366 RRCフィルタ
368 ヒルベルトフィルタ
369 ミキサ
370 最大比合成部
372 相関演算部
373 基準ブランチ判定部
374 ウェイト係数算出部
376 重み付け処理部
378 合成部
390 遅延検波部
392 復調部
S1 入力スイッチ
S2 出力スイッチ

Claims (5)

  1. 各々に対応する受信信号に対して信号処理を行う複数のブランチと、
    各ブランチの処理信号から、各ブランチの処理信号の自己相関値、および各ブランチの処理信号間の相互相関値を演算する相関演算部と、
    前記複数のブランチから前記自己相関値が最大であるブランチを基準ブランチとして判定する基準ブランチ判定部と、
    前記相互相関値に基づき、前記基準ブランチの処理信号の位相補償を伴わないウェイト係数を出力する係数出力部と、
    前記係数出力部により出力された前記ウェイト係数を用いて前記各ブランチの処理信号に重み付けを行う重み付け処理部と、
    前記重み付け処理部により重み付けされた前記各ブランチの処理信号を合成する合成部と、を備え、
    前記係数出力部は、複数のウェイト係数算出部と、前記複数のウェイト係数算出部と前記重み付け処理部との間に位置する出力スイッチと、を有し、
    前記複数のウェイト係数算出部に含まれる各ウェイト係数算出部は、いずれかのブランチの処理信号の位相補償を伴わず、他のブランチの処理信号の位相補償を伴うウェイト係数を算出し、
    前記ウェイト係数算出部は、前記各ブランチの処理信号の自己相関値を対角成分に有し、各ブランチの処理信号間の相互相関値を非対角成分に有する相関行列の1つの固有ベクトルを前記ウェイト係数として算出する、無線装置。
  2. 前記出力スイッチは、前記基準ブランチとして判定されたブランチの処理信号の位相補償を伴わないウェイト係数を算出するウェイト係数算出部と前記重み付け処理部を接続する、請求項1に記載の無線装置。
  3. 各々に対応する受信信号に対して信号処理を行う複数のブランチと、
    各ブランチの処理信号から、各ブランチの処理信号の自己相関値、および各ブランチの処理信号間の相互相関値を演算する相関演算部と、
    前記複数のブランチから前記自己相関値が最大であるブランチを基準ブランチとして判定する基準ブランチ判定部と、
    前記相互相関値に基づき、前記基準ブランチの処理信号の位相補償を伴わないウェイト係数を出力する係数出力部と、
    前記係数出力部により出力された前記ウェイト係数を用いて前記各ブランチの処理信号に重み付けを行う重み付け処理部と、
    前記重み付け処理部により重み付けされた前記各ブランチの処理信号を合成する合成部と、を備え、
    係数出力部は、複数のウェイト係数算出部と、前記相関演算部と前記複数のウェイト係数算出部との間に位置する入力スイッチを有し、
    前記入力スイッチは、前記相関演算部と、前記基準ブランチとして判定されたブランチの処理信号の位相補償を伴わないウェイト係数を算出するウェイト係数算出部とを接続し、
    前記ウェイト係数算出部は、前記各ブランチの処理信号の自己相関値を対角成分に有し、各ブランチの処理信号間の相互相関値を非対角成分に有する相関行列の1つの固有ベクトルを前記ウェイト係数として算出する、無線装置。
  4. 前記各ブランチは、アンテナ、フィルタ、AD変換部およびミキサを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の無線装置。
  5. 前記ブランチの処理信号は、前記アンテナにより受信された受信信号に対して、フィルタ処理、AD変換、およびダウンコンバージョンを含む信号処理を施して得られる信号である、請求項4に記載の無線装置。
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