JP7275018B2 - 作業車 - Google Patents

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Description

本発明は、作業車に関する。
作業車には、車輪差動機構と、車輪差動機構の車体横外側方に位置する車軸と、車輪差動機構における出力軸と車軸とに亘って設けられ、出力軸の動力を減速して車軸に伝達する遊星減速機構と、出力軸のうち、車輪差動機構における差動ケースと遊星減速機構との間の部位に係止された摩擦板を有し、出力軸を介して車軸に摩擦制動力を付与するブレーキと、が備えられたものがある。
この種の作業車としては、例えば特許文献1に示されるトラクタがある。特許文献1に示されるトラクタでは、車輪差動機構としての後輪用デフ機構が備えられ、ブレーキとしてのサイドブレーキが備えられている。
特開平10-203185号公報
上記した作業車においては、一般に、車輪差動機構のサイドギヤと出力軸とがスプライン係合によって連動連結され、遊星減速機構の回転部材、例えば太陽歯車と出力軸とがスプライン係合によって連動連結されるので、ブレーキが入りに操作されときに摩擦板に作用する操作力などに起因し、出力軸が車輪差動機構に対して、かつ、遊星減速機構に対して出力軸の軸芯に沿う方向にずれ動くことがあると、摩擦板が出力軸に付いて動いてブレーキが引きずり状態になるので、走行車輪の駆動における動力ロスが生じる。
本発明は、ブレーキの引きずりを防止できる作業車を提供する。
本発明による作業車は、
車輪差動機構と、前記車輪差動機構の車体横外側方に配置され、前記車輪差動機構における出力軸と同一の軸芯上に位置する車軸と、前記出力軸と前記車軸とに亘って設けられ、前記出力軸に設けられた太陽歯車を有して前記出力軸の動力を減速して前記車軸に伝達する遊星減速機構と、前記出力軸のうち、前記車輪差動機構における差動ケースと前記遊星減速機構との間の部位に係止された摩擦板を有し、前記出力軸を介して前記車軸に摩擦制動力を付与するブレーキと、前記出力軸を前記差動ケースと前記遊星減速機構との間において支持する支持部材と、が備えられ、前記ブレーキに、前記摩擦板を前記出力軸の軸芯に沿う方向に押圧する油圧ピストンが備えられ、前記支持部材は、前記出力軸に対して前記出力軸の軸芯に沿う方向に相対移動不能に係合するよう構成されている。
本構成によると、出力軸をずれ動かす操作力が発生しても、出力軸は、ずれ動かないように操作力に抗して支持部材によってしっかり支持されるので、ブレーキの引きずりを防止できる。また、車軸の端部に当接して受け止め支持される当接部を出力軸に備えて出力軸のずれ動きを防止する構成を採用した場合、車軸の端部と当接部との間に車軸及び出力軸の回転に起因する摩擦が発生するが、この摩擦の発生を回避しつつ、ブレーキの引きずりを防止できる。
本発明においては、
前記支持部材は、前記出力軸のうち、前記摩擦板と前記遊星減速機構との間の部位を支持すると好適である。
本構成によると、出力軸のうちの遊星減速機構側に近い部位が支持部材によって支持されるので、出力軸から遊星減速機構への動力伝達が出力軸の芯ブレがない状態で行われるように出力軸を支持部材に支持させることができる。
本発明においては、
前記支持部材は、前記出力軸に外嵌するベアリングであると好適である。
本構成によると、出力軸のスムーズな回転を許容しつつ出力軸がずれ動かないように支持されるので、車輪駆動における動力ロスをより確実に防止できる。
本発明においては、
前記ブレーキは、前記摩擦板を前記出力軸の軸芯に沿う方向に押圧して摩擦板受部に圧接するように構成され、
前記ベアリングは、前記摩擦板受部に支持されていると好適である。
本構成によると、ベアリングの支持部材に摩擦板受部を活用するので、ベアリングの支持構造を簡素な構造にできる。
本発明においては、
前記出力軸は、前記差動ケース及び前記支持部材のみによって支持されると好適である。
トラクタの全体を示す左側面図である。 動力伝達構造を示す線図である。 動力取出し装置の縦断側面図である。 動力取出し装置を示す線図である。 変速用の操作部を示す右側面図である。 変速用の操作部を示す後面図である。 後車輪の駆動部を示す断面図である。
以下、本発明の一例である実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、トラクタ(「作業機」の一例)の走行車体に関し、図1に示される矢印Fの方向を「車体前方」、矢印Bの方向を「車体後方」、矢印Uの方向を「車体上方」、矢印Dの方向を「車体下方」、紙面表側の方向を「車体左方」、紙面裏側の方向を「車体右方」とする。
〔トラクタの全体の構成〕
図1に示されるように、トラクタは、左右一対の前車輪1が操向可能かつ駆動可能に装備され、左右一対の後車輪2が駆動可能に装備された走行車体3を備えている。走行車体3の前部に、エンジン4を有する原動部5が形成されている。走行車体3の後部に、運転座席6、前車輪1を操向操作するステアリングホィール7を有する運転部8が形成されている。運転部8に、搭乗空間を覆うキャビン9が備えられている。走行車体3の後部に、ロータリ耕耘装置などの各種の作業装置(図示せず)を昇降操作可能に連結するリンク機構10、エンジン4からの動力を動力取出し軸41によって取り出し、連結された作業装置(駆動対象装置)に向けて出力する動力取出し装置40が設けられている。走行車体3の車体フレームは、エンジン4、エンジン4の後部に前部が連結され、後車輪2を支持するミッションケース11、エンジン4の下部に連結され、前車輪1を支持する前輪支持フレーム12によって構成されている。
〔動力伝達の構成〕
エンジン4の動力を前車輪1、後車輪2及び動力取出し軸41に伝達するのは、図2に示される動力伝達構造に基づいて行われる。
すなわち、エンジン4のエンジン出力軸4aの動力がミッションケース11のミッション入力軸11aに伝達される。ミッション入力軸11aの動力が前後進切換装置13に入力されて前進動力と後進動力とに変換される。変換された前進動力及び後進動力が8段変速可能な主変速装置14に入力されて主変速され、主変速された動力が2段変速可能なクリープ変速装置15に入力される。クリープ変速装置15の出力が3段変速可能な副変速装置16に入力されて副変速される。副変速された動力が後輪差動機構17に入力されて後輪差動機構17の左右の出力軸17aから左右の後車輪2に伝達される。副変速装置16からの動力が後輪差動機構17の入力軸17bを介して前輪変速装置20に伝達されて前輪変速装置20から前輪差動機構21に伝達され、前輪差動機構21から左右の前車輪1に伝達される。前輪変速装置20は、切り状態と等速伝動状態と増速伝動状態とに切り換え可能に構成されている。前輪変速装置20は、切り状態に切り換えられると、前輪差動機構21に向けての出力を絶ち、トラクタは、前車輪1及び後車輪2のうちの後車輪2のみが駆動される二輪駆動状態になる。前輪変速装置20は、等速伝動状態に切り換えられると、入力軸17bからの動力を等速状態で前輪差動機構21に向けて出力し、トラクタは、左右の前車輪1の平均周速度と左右の後車輪2の平均周速度とがほぼ等しい状態で前車輪1及び後車輪2が駆動される四輪駆動状態になる。前輪変速装置20は、増速伝動状態に切り換えられると、入力軸17bからの動力を増速して前輪差動機構21に向けて出力し、トラクタは、左右の前車輪1の平均周速度が左右の後車輪2の平均周速度より速い状態で前車輪1及び後車輪2が駆動される四輪駆動状態になる。
ミッション入力軸11aの動力が、ミッション入力軸11aの後端部に前端部が連結された前回転軸22、前回転軸22の後端部に前端部が連結された後回転軸23を介して作業クラッチ24に伝達され、作業クラッチ24から動力取出し装置40に伝達される。
〔動力取出し装置の構成〕
動力取出し装置40は、図1に示されるように、走行車体3の後部に設けられている。
動力取出し装置40は、図3に示されるように、ミッションケース11の後部に形成された動力取出しケース42を備えている。動力取出しケース42は、ミッションケース11と、ミッションケース11の後壁部11bに形成された開口を閉じる状態で後壁部11bに脱着可能に取り付けられたギヤケース42aと、によって構成されている。ギヤケース42aにおける上下中間部から動力取出し軸41が後向きに突設されている。図3では、動力取出し軸41は、ギヤケース42aに脱着可能なカバー41aによって覆われている。
図3,4に示されるように、動力取出しケース42の内部空間Sの上部に、入力軸43が車体前後方向に延びる状態で設けられている。入力軸43は、ギヤケース42a、及び、ギヤケース42aの前方に位置する支持壁部44に回転可能に支持されている。支持壁部44は、支持壁部44における周部の複数箇所から後向きに延びる連結杆部(図示せず)を介してギヤケース42aに連結され、ギヤケース42aに支持されている。入力軸43の前部が作業クラッチ24の出力部材24aに連動連結されている。入力軸43にミッション入力軸11aの動力、すなわち、エンジン4の動力が伝達される。
入力軸43の下方に、入力軸43と平行に車体前後方向に延びる出力軸45が設けられている。出力軸45は、ギヤケース42a及び支持壁部44に回転可能に支持されている。出力軸45は、出力軸45における後部と動力取出し軸41における前部とのスプライン係合によって動力取出し軸41に連動連結されている。出力軸45の動力を動力取出し軸41によって取り出すことが可能である。
入力軸43における前部と出力軸45における前部とにわたって第1ギヤ列46が設けられている。第1ギヤ列46は、入力軸43に相対回転可能に支持される第1入力軸ギヤ46A、及び、第1入力軸ギヤ46Aに噛み合った状態で出力軸45に相対回転可能に支持される第1出力軸ギヤ46Bの2つのギヤのみを有している。第1ギヤ列46の後方において、入力軸43と出力軸45とにわたって第2ギヤ列47が設けられている。第2ギヤ列47は、入力軸43に相対回転可能に支持される第2入力軸ギヤ47A、及び、第2入力軸ギヤ47Aに噛み合った状態で出力軸45に相対回転可能に支持される第2出力軸ギヤ47Bの2つのギヤのみを有している。第1出力軸ギヤ46Bは、第1出力軸ギヤ46Bのボス部と出力軸45との間に介装されたテーパローラベアリング48を介して出力軸45に支持されている。第2出力軸ギヤ47Bは、第2出力軸ギヤ47Bのボス部と出力軸45との間に介装されたテーパローラベアリング48を介して出力軸45に支持されている。第1出力軸ギヤ46Bのテーパローラベアリング48、及び、第2出力軸ギヤ47Bのテーパローラベアリング48は、二列のころを外向き状態で備えている。
第2入力軸ギヤ47Aの外径は、第1入力軸ギヤ46Aの外径よりも大きくされている。第1出力軸ギヤ46Bの外径は、第1入力軸ギヤ46Aの外径よりも大きくされている。第2出力軸ギヤ47Bの外径は、第2入力軸ギヤ47Aの外径よりも大きくされている。第2出力軸ギヤ47Bの外径は、第1出力軸ギヤ46Bの外径よりも小さくされている。第1ギヤ列46が有する第1速度伝動比Z1と、第2ギヤ列47が有する第2速度伝動比Z2とは、異なっている。
図3,4に示されるように、第1入力軸ギヤ46Aと第2入力軸ギヤ47Aとの間において、入力軸43に入力軸スリーブ50が相対回転不能かつスライド可能に支持されている。入力軸スリーブ50は、第1入力軸ギヤ側にスライドされると、第1入力軸ギヤ46Aの側部に形成されている係止部46cに係合して第1入力軸ギヤ46Aを入力軸43に連動連結する。入力軸スリーブ50は、第2入力軸ギヤ側にスライドされると、第2入力軸ギヤ47Aの側部に形成されている係止部47cに係合して第2入力軸ギヤ47Aを入力軸43に連動連結する。
図3,5,6に示されるように、入力軸スリーブ50に係合する第1シフトフォーク51、及び、動力取出しケース42の外部に揺動操作可能に設けられた第1変速アーム52などにより、第1入力軸ギヤ46Aと第2入力軸ギヤ47Aとを択一的に入力軸43に連動連結させる第1操作部53が構成されている。第1シフトフォーク51と第1変速アーム52とは、第1シフトフォーク51をスライド操作するスライド軸54、スライド軸54に遊端部が係合する揺動アーム55、揺動アーム55及び第1変速アーム52を揺動可能に支持する回転支軸56を介して連動連結されている。
第1操作部53においては、第1変速アーム52が回転支軸56の軸芯を揺動支点にして揺動操作されることにより、第1シフトフォーク51が入力軸43の軸芯に沿う方向にスライド操作され、第1シフトフォーク51が入力軸スリーブ50を第1入力軸ギヤ46Aに係合させて第1入力軸ギヤ46Aを入力軸43に連動連結させたり、第1シフトフォーク51が入力軸スリーブ50を第2入力軸ギヤ47Aに係合させて第2入力軸ギヤ47Aを入力軸43に連動連結させたりする。
図3,4に示されるように、第1出力軸ギヤ46Bと第2出力軸ギヤ47Bとの間において、出力軸45に出力軸スリーブ60が相対回転不能かつスライド可能に支持されている。出力軸スリーブ60は、第1出力軸ギヤ側にスライドされると、第1出力軸ギヤ46Bの側部に形成されている係止部46dに係合して第1出力軸ギヤ46Bを出力軸45に連動連結する。出力軸スリーブ60は、第2出力軸ギヤ側にスライドされると、第2出力軸ギヤ47Bの側部に形成されている係止部47dに係合して第2出力軸ギヤ47Bを出力軸45に連動連結する。
図3,5,6に示されるように、出力軸スリーブ60に係合する第2シフトフォーク61、及び、動力取出しケース42の外部に揺動操作可能に設けられた第2変速アーム62などにより、第1出力軸ギヤ46Bと第2出力軸ギヤ47Bとを択一的に出力軸45に連動連結させる第2操作部63が構成されている。第2シフトフォーク61と第2変速アーム62とは、第2シフトフォーク61をスライド操作するスライド軸64、スライド軸64に遊端部が係合する揺動アーム65、揺動アーム65及び第2変速アーム62を揺動可能に支持する回転支軸66を介して連動連結されている。
第2操作部63においては、第2変速アーム62が回転支軸66の軸芯を揺動支点にして揺動操作されることにより、第2シフトフォーク61が出力軸45の軸芯に沿う方向にスライド操作され、第2シフトフォーク61が出力軸スリーブ59を第1出力軸ギヤ46Bに係合させて第1出力軸ギヤ46Bを出力軸45に連動連結させたり、第2シフトフォーク61が出力軸スリーブ60を第2出力軸ギヤ47Bに係合させて第2出力軸ギヤ47Bを出力軸45に連動連結させたりする。
第1操作部53及び第2操作部63は、図5に示されるように、第1変速アーム52及び第2変速アーム62に連係される一つの変速操作具67によって操作される。すなわち、変速操作具67は、第1変速アーム52に連係されて第1変速アーム52の揺動操作が可能になる状態と、第2変速アーム62に連係されて第2変速アーム62の揺動操作が可能になる状態とに切り換え可能に構成されている。
図3,4に示されるように、出力軸45の下方に、出力軸45と平行に車体前後方向に延びる中継伝動軸70が設けられている。中継伝動軸70は、ギヤケース42a及び支持壁部44に回転可能に支持されている。図6に示されるように、車体前後方向視において、入力軸43、出力軸45及び中継伝動軸70は、機体上下方向に沿う方向の一直線上に位置している。中継伝動軸70は、図3,4に示されるように、中継伝動軸70の前部に設けられた第1中継伝動ギヤ機構71によって第1出力軸ギヤ46Bに連動連結され、中継伝動軸70の後部に設けられた第2中継伝動ギヤ機構72によって第2出力軸ギヤ47Bに連動連結されている。第1ギヤ列46と第1中継伝動ギヤ機構71とは、車体側面において入力軸43の軸芯、出力軸45の軸芯、中継伝動軸70の軸芯を通る機体上下方向の一直線上に位置する一列状態で設けられている。第2ギヤ列47と第2中継伝動ギヤ機構72とは、車体側面において入力軸43の軸芯、出力軸45の軸芯、中継伝動軸70の軸芯を通る機体上下方向の一直線上に位置する一列状態で設けられている。第1中継伝動ギヤ機構71は、第1出力軸ギヤ46Bに噛み合った状態で中継伝動軸70に相対回転不能に支持される第1中継伝動ギヤ71によって構成されている。第2中継伝動ギヤ機構72は、第2出力軸ギヤ47Bに噛み合った状態で中継伝動軸70に相対回転不能に支持される第2中継伝動ギヤ72によって構成されている。
第1中継伝動ギヤ71の外径は、第1出力軸ギヤ46Bの外径よりも小さくされている。第2中継伝動ギヤ72の外径は、第2出力軸ギヤ47Bの外径よりも小さくされている。第2中継伝動ギヤ72の外径は、第1中継伝動ギヤ71の外径よりも大きくされている。第1中継伝動ギヤ機構71が有する第1中継速度伝動比Y1と、第2中継伝動ギヤ機構72が有する第2中継速度伝動比Y2とは、異なっている。
第1ギヤ列46、第2ギヤ列47、入力軸スリーブ50、出力軸スリーブ60、中継伝動軸70、第1中継伝動ギヤ機構71、第2中継伝動ギヤ機構72により、入力軸43の動力を回転速度が4段階に異なる変速動力に変速して出力軸45に伝達するギヤ変速機構Mが構成されている。動力取出し装置40においては、第1操作部53によって第1入力軸ギヤ46Aと第2入力軸ギヤ47Aとが択一的に入力軸43に連動連結され、第2操作部63によって第1出力軸ギヤ46Bと第2出力軸ギヤ47Bとが択一的に出力軸45に連動連結されることにより、ギヤ変速機構Mが第1変速状態、第2変速状態、第3変速状態、第4変速状態に切り換わり、動力取出し軸41の回転速度が4段階に変更される。
すなわち、第1操作部53による入力軸スリーブ50の操作によって第1入力軸ギヤ46Aが入力軸43に連動連結され、第2操作部63による出力軸スリーブ60の操作によって第1出力軸ギヤ46Bが出力軸45に連動連結されると、ギヤ変速機構Mが第1変速状態になる。第1変速状態になったギヤ変速機構Mは、入力軸43の動力を第1ギヤ列46を介して出力軸45に伝達し、動力取出し軸41が第1変速状態によって設定される回転速度で駆動される。
第1操作部53による入力軸スリーブ50の操作によって第2入力軸ギヤ47Aが入力軸43に連動連結され、第2操作部63による出力軸スリーブ60の操作によって第2出力軸ギヤ47Bが出力軸45に連動連結されると、ギヤ変速機構Mが第2変速状態になる。第2変速状態になったギヤ変速機構Mは、入力軸43の動力を第2ギヤ列47を介して出力軸45に伝達し、動力取出し軸41が第2変速状態によって設定される回転速度で駆動される。
第1操作部53による入力軸スリーブ50の操作によって第1入力軸ギヤ46Aが入力軸43に連動連結され、第2操作部63による出力軸スリーブ60の操作によって第2出力軸ギヤ47Bが出力軸45に連動連結されると、ギヤ変速機構Mが第3変速状態になる。第3変速状態になったギヤ変速機構Mは、入力軸43の動力を第1ギヤ列46、第1中継伝動ギヤ機構71、中継伝動軸70、第2中継伝動ギヤ機構72、第2出力軸ギヤ47Bを介して出力軸45に伝達し、動力取出し軸41が第3変速状態によって設定される回転速度で駆動される。このとき、第1出力軸ギヤ46Bは、動力取出し軸41の駆動負荷が掛かる出力軸45に対して相対回転しつつ出力軸45によって支持されるが、テーパローラベアリング48を介して支持されるので、スムーズに回転しながら動力伝達を行う。
第1操作部53による入力軸スリーブ50の操作によって第2入力軸ギヤ47Aが入力軸43に連動連結され、第2操作部63による出力軸スリーブ60の操作によって第1出力軸ギヤ46Bが出力軸45に連動連結されると、ギヤ変速機構Mが第4変速状態になる。第4変速状態になったギヤ変速機構Mは、入力軸43の動力を第2ギヤ列47、第2中継伝動ギヤ機構72、中継伝動軸70、第1中継伝動ギヤ機構71、第1出力軸ギヤ46Bを介して出力軸45に伝達し、動力取出し軸41が第4変速状態によって設定される回転速度で駆動される。このとき、第2出力軸ギヤ47Bは、動力取出し軸41の駆動負荷が掛かる出力軸45に対して相対回転しつつ出力軸45によって支持されるが、テーパローラベアリング48を介して支持されるので、スムーズに回転しながら動力伝達を行う。
〔後車輪の駆動構造〕
図7に示されるように、ミッションケース11の側部にブレーキケース部75が備えられ、ブレーキケース部75から車軸ケース76が車体横外向きに延ばされている。車軸ケース76の基部に、減速ケース部77が備えられている。
ミッションケース11の内部に後輪差動機構17が設けられている。後輪差動機構17の出力軸17aがサイドギヤ79から減速ケース部77の内部まで延ばされている。後輪車軸80が後輪差動機構29の車体横外側に位置する状態で車軸ケース76の内部に回転可能に支持されている。出力軸17aと後輪車軸80とは、同一の軸芯上に位置する状態で設けられている。サイドギヤ79と差動ケース81とにわたり、後輪差動機構17の差動ロックを可能にするロック装置82が設けられている。
減速ケース部77の内部において、出力軸17aと後輪車軸80とにわたって遊星減速機構83が設けられている。遊星減速機構83は、出力軸17aによって駆動される太陽歯車83a、減速ケース部77に支持される内歯歯車83b、太陽歯車83aの周方向に並んでいる複数の遊星歯車83cを有している。複数の遊星歯車83cを支持するキャリヤ83dは、後輪車軸80に連結されている。キャリヤ83dの後輪車軸80からの外れ止めを行うストッパー83eがボルト84によって後輪車軸80に装着されている。
後輪差動機構17において、入力軸17bの動力が差動ケース81及びサイドギヤ79を介して出力軸17aに伝達される。出力軸17aの動力が遊星減速機構83によって減速されて後輪車軸80に伝達されて後輪車軸80が駆動され、後車輪2が後輪車軸80によって駆動される。
ブレーキケース部75の内部に、ブレーキ85が設けられている。ブレーキ85は、出力軸17aのうち、後輪差動機構17の差動ケース81と遊星減速機構83との間の部位に係止された複数枚の摩擦板86、ブレーキケース部75に備えられた支持部87に係止された摩擦板88を有している。摩擦板86及び摩擦板88に対して遊星減速機構83が位置する側に、摩擦板86及び摩擦板88を受け止める摩擦板受部89が設けられている。摩擦板受部89は、ブレーキケース部75に固定されている。摩擦板86及び摩擦板88に対して摩擦板受部89が位置する側と反対側に油圧ピストン90が設けられている。
図7に示されるように、出力軸17aを差動ケース81と遊星減速機構83との間において支持部材91によって支持するよう構成されている。支持部材91は、出力軸17aに対して出力軸17aの軸芯に沿う方向に相対移動不能に係合するよう構成されている。
具体的には、図7に示されるように、支持部材91は、出力軸17aのうち、出力軸17aに係止する摩擦板86と、遊星減速機構83との間の部位に装着されている。支持部材91は、出力軸17aに外嵌された内輪91a、摩擦板受部89に形成された組付穴に内嵌する外輪91b、内輪91aと外輪91bの間に介装された転動体91cを備えるベアリングによって構成されている。支持部材91は、内輪91aと出力軸17aとの摩擦によって出力軸17aに対して相対移動不能に係合する。支持部材91は、摩擦板受部89に支持されることによってブレーキケース部75に支持される。
ブレーキ85においては、油圧ピストン90に操作油圧が供給されることにより、入り状態になって後車輪2にブレーキを掛け、油圧ピストン90に対する操作油圧の供給が解除されることにより、切り状態になって後車輪2のブレーキを解除する。
すなわち、油圧ピストン90に操作油圧が供給されると、油圧ピストン90が操作油圧によって摩擦板86に向けて押圧され、摩擦板86及び摩擦板88が油圧ピストン90によって出力軸17aの軸芯に沿う方向に押圧されて摩擦板受部89に圧接され、摩擦板86及び摩擦板88によって発生した摩擦制動力を出力軸17a、遊星減速機構83を介して後輪車軸80に付与する。
油圧ピストン90に対する操作油圧の供給が解除されると、油圧ピストン90の摩擦板86に向けての押圧が解除され、摩擦板86及び摩擦板88の摩擦板受部89への圧接が解除されて摩擦板86及び摩擦板88による摩擦制動力の発生が解除される。
例えば、ブレーキ85が入り状態に操作されたとき、出力軸17aが摩擦板86に付いて移動することが支持部材91によって防止され、ブレーキ85が切り状態に戻された後において、出力軸17aの摩擦板86と支持部87の摩擦板88とが接触したままになって出力軸78に回動抵抗が付与されることを回避できる。
〔別実施形態〕
(1)上記した実施形態では、後車輪2を駆動対象とした例を示したが、これに限らず、前車輪を駆動対象とするものであってもよい。
(2)上記実施形態では、出力軸17aのうち、ブレーキ85と遊星減速機構83との間の部位に支持部材91が設けられた例を示したが、これに限らず、出力軸17aのうち、後輪差動機構29(車輪差動機構)とブレーキ85との間の部位に支持部材91を設けたものであってもよい。
(3)上記した実施形態では、支持部材91がベアリングである例を示したがこれに限らない。例えば、ブシュや含浸メタルの採用が可能である。
(4)上記した実施形態では、ベアリングが摩擦板受部89に支持される例を示したが、これに限らず、ベアリングを支持する専用のホルダーを備えたものであってもよい。
本発明は、車輪差動機構と、車輪差動機構の車体横外側方に位置する車軸と、車輪差動機構における出力軸と車軸とに亘って設けられ、出力軸の動力を減速して車軸に伝達する遊星減速機構と、出力軸のうち、車輪差動機構における差動ケースと遊星減速機構との間の部位に係止された摩擦板を有し、出力軸を介して車軸に摩擦制動力を付与するブレーキと、が備えられた作業車に適用できる。
17 車輪差動機構(後輪差動機構)
17a 出力軸
80 車軸(後輪車軸)
81 差動ケース
83 遊星減速機構
85 ブレーキ
89 摩擦板受部
90 油圧ピストン
91 支持部材(ベアリング)

Claims (5)

  1. 車輪差動機構と、
    前記車輪差動機構の車体横外側方に配置され、前記車輪差動機構における出力軸と同一の軸芯上に位置する車軸と、
    前記出力軸と前記車軸とに亘って設けられ、前記出力軸に設けられた太陽歯車を有して前記出力軸の動力を減速して前記車軸に伝達する遊星減速機構と、
    前記出力軸のうち、前記車輪差動機構における差動ケースと前記遊星減速機構との間の部位に係止された摩擦板を有し、前記出力軸を介して前記車軸に摩擦制動力を付与するブレーキと、
    前記出力軸を前記差動ケースと前記遊星減速機構との間において支持する支持部材と、が備えられ、
    前記ブレーキに、前記摩擦板を前記出力軸の軸芯に沿う方向に押圧する油圧ピストンが備えられ、
    前記支持部材は、前記出力軸に対して前記出力軸の軸芯に沿う方向に相対移動不能に係合するよう構成されている作業車。
  2. 前記支持部材は、前記出力軸のうち、前記摩擦板と前記遊星減速機構との間の部位を支持する請求項1に記載の作業車。
  3. 前記支持部材は、前記出力軸に外嵌するベアリングである請求項1または2に記載の作業車。
  4. 前記ブレーキは、前記摩擦板を前記出力軸の軸芯に沿う方向に押圧して摩擦板受部に圧接するように構成され、
    前記ベアリングは、前記摩擦板受部に支持されている請求項3に記載の作業車。
  5. 前記出力軸は、前記差動ケース及び前記支持部材のみによって支持される請求項1に記載の作業車。
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