以下、図面に基づき本発明を代表する各種の実施形態を説明する。
<第1実施形態>
図1~図8は、本発明の第1実施形態を示している。
第1実施形態に係る喫煙ブース10は、図1および図2に示すように、フロア上に立設される直方体に形成され、その内部に複数の利用者(例えば2~3人)が喫煙できる大きさの喫煙空間を備えている。喫煙ブース10は、長手方向に平行な正面壁11および背面壁12と、短手方向に平行な両側面壁13,14とによって、平面視で長方形をなしており、底面側は開口した状態でフロア上に設置される。
各面壁11~14の上端縁の上方には、天井壁15を含む上部ユニット16が設けられている。喫煙ブース10内の喫煙空間は、各面壁11~14と天井壁15およびフロアによって周囲から仕切られている。なお、各面壁11~14は、例えば強化ガラスや合成樹脂等の板材により構成され、各面壁11~14間の頂角や端縁をなす支柱や梁は、例えば金属製のフレームにより構成されている。
正面壁11の中央には、喫煙ブース10内の喫煙空間に利用者が出入りするための出入口11aが開設されている。正面壁11の出入口11aは、本実施形態では常に開放されているが、開閉可能な扉、あるいはスライド式の引き戸等を設けて開閉可能に構成しても良い。
上部ユニット16は、天井壁15を底面とする直方体に形成され、その内部に、排気ファン17や制御部104等が収納されている。図3および図4に示すように、天井壁15には、長方形の点検口15aが開設されている。点検口15aには、点検扉15bが一端縁を回動中心として下方へ開閉可能に取り付けられている。点検扉15bの一部の領域は、数多の孔が穿設されて吸込部15cとして形成されている。なお、点検扉15bの内側には、吸込部15cから吸い込まれた空気を濾過するフィルタを着脱自在に設けると良い。
図5および図6に示すように、天井壁15の上面側には、前記点検口15a(図4参照)に連通する位置に排気ファン17が配設されている。排気ファン17は、直方体のケーシング17aの内部に、図示省略したファンと、ファンを回転駆動するモータ17b等を有してなる。ケーシング17aの底面側は開口しており、吸込部15c(図3参照)に対向するように配置されている。
図6に示すように、ケーシング17aの一側面には、図2に示した円筒形の排気ダクト18の基端口を接続する取付口17cが開設されている。排気ダクト18の先端口は、上部ユニット16の一側面壁より外部に開口している。また、排気ファン17には、次述する制御部104からの信号を受信するためのアンテナ17dが取り付けられている。
天井壁15の上面側において、排気ファン17の傍らには制御部104が配設されている。制御部104は、排気ファン17を制御する制御基板と、後述する情報処理装置100に関する制御基板とを、少なくとも有している。これらの制御基板は、本実施形態では一つのケーシング内に収納されているが、別々のケーシング内に分けて構成しても良い。
また、天井壁15には、図示省略した人感センサが設けられている。人感センサは、喫煙ブース10内の喫煙空間における利用者の有無を検知可能なものである。図2において、人感センサ自体は図示省略したが、天井壁15の正面壁11寄りの片隅に、人感センサを取り付ける取付孔19が設けられている。
人感センサの種類は、特に限定されるものではなく、既存のものを採用することができ、具体的には例えば、赤外線、超音波、可視光等により検知する構成が採用される。ここで人感センサに、後述するサーモパイル型センサを採用した場合には、喫煙空間における利用者の人数まで検知することが可能となる。
図2において、人感センサの検知範囲は、喫煙ブース10から上部ユニット16を取り外した上部開口付近において、人感センサの位置を中心として放射状に広がる破線Lで示している。ここでの破線Lは、人感センサの位置を中心として上方に全周方向に広がるように示しているが、実際には下方も含めた360度の全範囲に広がるものである。
人感センサを天井壁15の正面壁11寄りの片隅、つまり出入口11a側の端に配置したことにより、出入口11aより外側に人感センサの検知範囲が広がることはない。よって、人感センサの検知範囲を喫煙ブース10内の喫煙空間に限定することが可能となる。なお、後述するが人感センサからの信号に基づいて、報知部110における報知が制御される。
図7に示すように、喫煙ブース10内の喫煙空間には、喫煙用のカウンタ20が備えられている。カウンタ20は、灰皿22と、灰皿22に捨てられた吸殻を移送する移送部30と、吸殻移送部30により移送された吸殻を回収する回収部23とを、少なくとも有している。ここで灰皿22、移送部30、および回収部23は、吸殻回収装置を構成するものである。
カウンタ20は、長手方向に延びる長尺の天板21と、天板21の一端をフロア上に支持する回収部23と、天板21の他端をフロア上に支持する脚部25とを、有してなる。天板21には、長手方向に沿って複数の灰皿22が設けられている。各灰皿22は、カウンタ20の下面側に設けられた吸殻回収装置の移送部30に連通している。なお、灰皿22には、開閉可能なフタを設けても良い。
回収部23は、天板21の一端を支えるように、上下方向に延びる長尺の箱状に形成されている。詳しく言えば回収部23は、図8に示すように、長手方向に平行な側壁23a,23bと、短手方向に平行な側壁23c,23dと、底壁(図示せず)とによって、長尺で直方体の箱状に形成され、上側開口は、天板21の一端によって塞がれている。
回収部23は、長手方向の一側壁23aに開口が設けられており、この開口に、回収部23から着脱可能であり吸殻を蓄積する蓄積部24が設けられている。蓄積部24は、上面が開口した縦長の箱状に形成され、後述する移送部30によって移送されてきた吸殻をそのまま受け入れて蓄積する。蓄積部24の正面上側には、回収部23の開口から引き出すための取手が設けられている。なお、蓄積部24は複数用意しておき、吸殻が溜まったら、新たなものと交換すると良い。
回収部23は、回収された吸殻を喫煙空間の外側から取り出し可能に設けられている。すなわち、喫煙空間を仕切る壁のうち喫煙ブース10の側面壁13に、回収部23における吸殻の取り出し側を喫煙空間の外側に臨ませる開口部13aが設けられている。ここで回収部23における吸殻の「取り出し側」とは、蓄積部24が着脱可能な一側壁23aの開口がある側を意味する。また「喫煙空間の外側に臨ませる」とは、蓄積部24の少なくとも一部が、その向きを問わず開口部13aの外側に露出することを意味する。
脚部25は、天板21の他端を支えるように、上下方向に延びる長尺の板状に形成されている。詳しく言えば脚部25は、図8に示すように、喫煙ブース10の側面壁13にある開口部13aに合致する形状に設けられており、開口部13aを遮蔽可能な遮蔽部をなしている。ここで開口部13aは、側面壁13における背面壁12寄りの片隅に設けられている。
脚部25は、回収部23の短手方向の一側壁23dと相対する位置で、天板21の他端に対して直角下向きに固定されている。脚部25の上下方向の高さは、回収部23の上下方向の高さと等しく、これらの高さは、天板21上の灰皿22を利用者が使用しやすい位置に設定されている。
図7に示すように、カウンタ20は、喫煙ブース10の側面壁13にある開口部13aから喫煙空間の外側に移動可能である。ここでカウンタ20は、側面壁13の片隅にある開口部13aから背面壁12に沿って移動させることができる。カウンタ20は、天板21の長手方向に押し引きすることにより、回収部23と脚部25の下端がフロア上を摺動するが、これらの下端にロック付きキャスターを設けても良い。
図7(b)に示すように、カウンタ20を喫煙空間の最も奥まで納めた時、回収部23の途中によって開口部13aは塞がれ、かつ蓄積部24は開口部13aの外側に位置するように、天板21の長手方向の長さが設定されている。本実施形態によれば、喫煙ブース10の通常の使用時には、カウンタ20のうち回収部23の一部(蓄積部24等)が喫煙空間の外側に出っ張ることになる。
図8に示すように、カウンタ20の天板21の下面側には、吸殻回収装置の移送部30が設けられている。移送部30は、天板21の長手方向と平行に延びるスクリュー31と、スクリュー31を収納するカバー32と、スクリュー31の駆動源33と、を有している。スクリュー31は回転駆動によって、灰皿22の底に連通したカバー32内に落ちた吸殻を回収部23のある一方向へ移送するものである。スクリュー31は、複数の分割されたスクリューユニット31aが軸方向に着脱可能に連結されている。
カバー32は、長手方向に延びる略U字形断面に形成されており、その内側にスクリュー31を収納した状態で天板21の下面側に取り付けられている。なお、カバー32は、スクリューユニット31aと同等の長さのユニットが、それぞれスクリュー31に沿って一列に連結されており、各スクリューユニット31aと同様に着脱可能となっている。
駆動源33は、スクリュー31の一端側に連結され、電動モータの駆動力をギヤボックスを介してスクリュー31に伝達するものである。駆動源33が連結されたスクリュー31の一端側まで移送された吸殻は、そのままカバー32の端から下方へ落下し、回収部23の蓄積部24にそのまま蓄積されるようになっている。
次に、第1実施形態に係る喫煙ブース10の使用について説明する。
第1実施形態に係る喫煙ブース10によれば、上記した構成により、例えば遊技店1(図19参照)においても、壁際等の空きスペースを利用して簡単に設置することが可能である。これにより、遊技店1の関連施設や設備を大幅に変更工事することなく、容易に喫煙のスペースを提供することができる。
図7(b)に示すように、喫煙ブース10の通常の使用時には、カウンタ20が喫煙ブース10内の喫煙空間の奥まで配されている。この時、カウンタ20は、喫煙ブース10の背面壁12に沿って位置し、脚部25は喫煙ブース10の側面壁14に近接している。また、カウンタ20の回収部23は、喫煙ブース10の側面壁13にある開口部13aを塞いでおり、回収部23の蓄積部24は、開口部13aの外側に位置している。
このように、カウンタ20の回収部23は、当該回収部23に回収された吸殻を喫煙空間の外側から取り出し可能に設けられている。喫煙ブース10の側面壁13にある開口部13aによって、回収部23における吸殻の取り出し側を喫煙空間の外側に臨ませるように設置することが可能となる。従って、喫煙ブース10の外側から回収部23の吸殻を回収したり清掃することが可能となり、従業員や清掃員の受動喫煙を軽減ないし防止することが可能となる。また、喫煙ブース10を利用者がそのまま使用することも可能である。
回収部23に回収されたタバコの吸殻は、吸殻の取り出し側である蓄積部24に蓄積される。ここで蓄積部24は、回収部23から着脱可能である。また、回収部23は、蓄積部24を側面壁13の開口部13aを通じて外側から着脱できるように設置されている。従って、回収部23に回収されたタバコの吸殻は、蓄積部24ごと容易に取り出すことが可能となる。
また、喫煙ブース10の通常の使用時には、回収部23によって開口部13aが塞がれた状態となる。よって、喫煙空間のタバコの煙等が開口部13aから喫煙ブース10の外側に漏れることはない。なお、本実施形態では、喫煙空間を仕切る壁のうち喫煙ブース10の側面壁13に開口部13aを設けたが、喫煙空間を仕切る壁であれば側面壁13に限らず、他方の側面壁14や正面壁11または背面壁12に同等の開口部を設けても良い。
図7に示すように、カウンタ20は、側面壁13の開口部13aから喫煙空間の外側に移動可能である。図7(a)に示すように、カウンタ20は、喫煙空間の外側に出すことができる。よって、喫煙ブース10の外で、カウンタ20に備えられた各部のメンテナンスや清掃を行うことが可能となる。また、喫煙ブース10内に、図示省略した据え置き型の灰皿も設置しておけば、カウンタ20のメンテナンス中であっても、喫煙ブース10を使用することが可能となる。
図7(c)に示すように、カウンタ20を側面壁13の開口部13aから喫煙空間の外側に移動させる時、回収部23の反対側にある脚部25により、開口部13aを塞ぐことができる。これにより、喫煙空間のタバコの煙等が開口部13aから喫煙ブース10の外側に漏れることはない。よって、タバコを吸わない遊技者や従業員等の受動喫煙を軽減ないし防止することができる。なお、図7において、喫煙ブース10の上部ユニット16と、カウンタ20の移送部30とは、図示省略している。以下、他の図においても、図示の便宜上、喫煙ブース10の構成の一部を適宜省略する場合がある。
喫煙ブース10の通常の使用時には、上部ユニット16にある排気ファン17が作動して、喫煙ブース10内の喫煙空間に漂うタバコの煙は、空気と共に天井壁15の吸込部15cから吸い込まれる。排気ファン17によって吸い込まれた空気や煙は、排気ダクト18を通して喫煙空間の外側に排出される。
喫煙ブース10内の喫煙空間では、全体的に空気が天井壁15の吸込部15cに向かうように気流が生じている。そのため、喫煙ブース10の出入口11aを閉じなくても、喫煙空間のタバコの煙を含む空気が出入口11aから外部に漏れることを防ぐことが可能となる。
排気ファン17は常時作動させても良いが、人感センサによって利用者を検知している時だけ駆動するようにして、利用者がいない時は駆動しないように制御しても良い。なお、喫煙ブース10には照明を設けても良い。ここで照明は、上記した排気ファン17の制御と同様に、人感センサによって点灯ないし消灯を制御すると良い。
<第2実施形態>
図9は、本発明の第2実施形態を示している。
第2実施形態に係る喫煙ブース10は、基本的には第1実施形態と同様に構成されているが、カウンタ20Aの構成が若干異なる。なお、第1実施形態と同種の部位については、同一符号を付して重複した説明は省略する。
第2実施形態では、カウンタ20Aの回収部23のうち一側壁23a(の主要部)が、その一側端縁を回動中心として開閉可能に設けられている。図9(b)に示すように、回収部23の一側壁23a(の主要部)を外側に開いた時、回収部23の内部に対して、縦長箱状の蓄積部24を着脱可能に出し入れすることができる。このように、第2実施形態においても、カウンタ20Aにおける回収部23の蓄積部24は、回収された吸殻を喫煙空間の外側から取り出し可能となっている。
<第3実施形態>
図10は、本発明の第3実施形態を示している。
第3実施形態に係る喫煙ブース10も、基本的には第1実施形態と同様に構成されているが、カウンタ20Bの構成が若干異なる。なお、第1実施形態と同種の部位については、同一符号を付して重複した説明は省略する。
第3実施形態では、カウンタ20Bの回収部23のうち一側壁23aではなく、側方を向く別の側壁23cに開口が設けられ、この開口に蓄積部24が着脱可能に設けられている。また、天板21の全長は、カウンタ20Bを喫煙ブース10内(喫煙空間)の最奥まで配した時に、回収部23の一部が側面壁13の開口部13aより外側に出ることなく、喫煙ブース10内に収まるように設定されている。回収部23の側壁23cは、側面壁13と同一面上に連なって開口部13aは塞がれる。なお、脚部25をなす板材の厚みは、第1実施形態よりも若干厚めに形成されている。
このように、第3実施形態では、カウンタ20Bにおける回収部23の蓄積部24は、蓄積部24を着脱する側壁23c(の開口)が、側面壁13の開口部13aより外側に露出するため、回収された吸殻を喫煙空間の外側から取り出し可能となっている。また、図10(c)に示す通常の使用時に、回収部23は全て喫煙ブース10内(喫煙空間)に収まるため、回収部23の一部が喫煙ブース10の外側に出っ張ることがない。従って、喫煙ブース10を設置する際に回収部23が邪魔になることがなく、また設置後においても周囲のスペースを侵食することがない。
<第4実施形態>
図11は、本発明の第4実施形態を示している。
第4実施形態に係る喫煙ブース10は、基本的には第3実施形態と同様に構成されているが、カウンタ20Cの構成が若干異なる。なお、第3実施形態と同種の部位については、同一符号を付して重複した説明は省略する。
第4実施形態では、カウンタ20Cの回収部23のうち側壁23cが、その一側端縁を回動中心として開閉可能に設けられている。図11(b)に示すように、回収部23の側壁23cを外側に開いた時、回収部23の内部に対して、縦長箱状の蓄積部24を着脱可能に出し入れすることができる。また、図11(a)に示す通常の使用時に、カウンタ20Cは、回収部23も含めて全て喫煙ブース10内(喫煙空間)に収まる全長に設定されている。
このように、第4実施形態では、カウンタ20Cにおける回収部23の蓄積部24は、側面壁13の開口部13aより外側に露出した側壁23cを開閉することにより、喫煙空間の外側から取り出し可能となる。また、図11(a)に示す通常の使用時に、回収部23は全て喫煙ブース10内(喫煙空間)に収まるため、前記第3実施形態と同様に、回収部23の一部が喫煙ブース10の外側に出っ張ることがない。
<第5実施形態>
図12は、本発明の第5実施形態を示している。
第5実施形態に係る喫煙ブース10は、基本的には第3実施形態と同様に構成されているが、カウンタ20Dの構成が異なる。なお、第3実施形態と同種の部位については、同一符号を付して重複した説明は省略する。
第5実施形態では、カウンタ20Dの回収部23のうち側方を向く側壁23cに開口が設けられ、この開口に蓄積部24が着脱可能に設けられている。また、図12(b)に示す通常の使用時に、カウンタ20Dは、回収部23も含めて全て喫煙ブース10内(喫煙空間)に収まる全長に設定されている。ただし、カウンタ20Dには、回収部23と対向する天板21の反対側に、自立用の脚部25(図10参照)が設けられていない。
第5実施形態では、カウンタ20Dに、脚部25を設けない代わりに、喫煙ブース10の背面壁12の内面側に、天板21の側端縁がスライド可能に嵌合するレール12aが設けられている。レール12aは、側方に開口したスリットを備え、背面壁12の内面側に水平方向に取り付けられている。また、喫煙ブース10の側面壁13の開口部13aには、一側端縁を回動中心として開閉可能な扉13bが設けられている。
図12(a)に示すように、喫煙ブース10からカウンタ20Dを外した場合に、扉13bは開口部13aを塞ぐ閉状態となる。図12(b)に示すように、喫煙ブース10内の喫煙空間にカウンタ20Dを入れる場合は、側面壁13の開口部13aからレール12aのスリットに、天板21の側端を差し込みながら奥へ移動させる。この時、開口部13aの扉13bに回収部23が接触して、扉13bは開状態となるが、開口部13aは回収部23によって塞がれる。
また、図12(c)に示すように、側面壁13の開口部13aからカウンタ20Dを喫煙空間の外側に移動させることができる。この時、開口部13aの扉13bに接触していた回収部23が離れて、扉13bは閉状態に戻るため、開口部13aは扉13bによって塞がれる。これにより、喫煙空間のタバコの煙等が開口部13aから喫煙ブース10の外側に漏れることはない。
<第6実施形態>
図13は、本発明の第6実施形態を示している。
第6実施形態に係る喫煙ブース10は、基本的には第5実施形態と同様に構成されているが、カウンタ20Dの天板21を支える構成が若干異なる。なお、第5実施形態と同種の部位については、同一符号を付して重複した説明は省略する。
第6実施形態では、カウンタ20Dの天板21を支える構成として、喫煙ブース10の背面壁12の内面側に、天板21の側端縁をスライド可能に載置するアングル12bが設けられている。ここでアングル12bは、前記レール12aよりも簡易なL字形断面の部材であり、その上面に天板21の側端縁を単に載せるようにして支持するものである。
また、第6実施形態では、喫煙ブース10の側面壁13の開口部13aを開閉するための扉13bも省略されている。図13(c)に示す通常の使用時は、前記第5実施形態と同様に側面壁13の開口部13aは回収部23によって塞がれる。なお、第5実施形態においても、開口部13aを扉13bを省略することが可能である。
<第7実施形態>
図14は、本発明の第7実施形態を示している。
第7実施形態に係る喫煙ブース10は、基本的には第3実施形態と同様に構成されているが、カウンタ20Eの構成が異なる。なお、第3実施形態と同種の部位については、同一符号を付して重複した説明は省略する。
第7実施形態では、カウンタ20Eが、第3実施形態のカウンタ20Bと同じものに、もう一つ天板21aを付加しており、平面視でL字状に形成されている。すなわち、天板21aは、元の天板21の一端側に位置する回収部23の上端より、元の天板21に対して直角に連なるように設けられている。また、天板21aの他端は、脚部25と同様の脚部25aによって支持されている。
第7実施形態のカウンタ20Eは、喫煙ブース10内(喫煙空間)において、一方の天板21は背面壁12の内面に沿って配置され、もう一方の天板21aは側面壁13の内面に沿って配置されている。ここで回収部23の取り出し側に面する蓄積部24は、側面壁13の開口部13aより外側に露出しており、回収された吸殻を喫煙空間の外側から取り出し可能となっている。
このような第7実施形態でも、カウンタ20Eは全て喫煙ブース10内(喫煙空間)に収まっており、回収部23や蓄積部24が喫煙ブース10の外側に出っ張ることがない。ただし、カウンタ20Eは、喫煙ブース10内で設置された後は移動させることはない。
以上のように、喫煙ブース10が備えるカウンタ20は、上記した各実施形態のカウンタ20A~20Eに限らず、様々に形態に構成することができる。
<第8実施形態>
図15~図17は、本発明の第8実施形態を示している。
上記した第1~第7実施形態の喫煙ブース10では、何れも複数の利用者(例えば2~3人)が喫煙できる大きさの喫煙空間を備えるのに対して、第8実施形態に係る喫煙ブース10Aは、1人の利用者が喫煙できる大きさの喫煙空間を備えている。なお、第1実施形態と同種の部位については、同一符号を付して重複した説明は省略する。
第8実施形態に係る喫煙ブース10Aも、基本的には前記喫煙ブース10と同様な構成であるが、1人の利用者を想定して全体的にコンパクトに構成されている。図15に示すように、喫煙ブース10Aは、短手方向に平行な正面壁11および背面壁12と、長手方向に平行な両側面壁13,14とによって、平面視で長方形をなしており、底面側は開口した状態でフロア上に設置される。また、各面壁11~14の上端縁の上方には、天井壁15を含む上部ユニット16が設けられている。
正面壁11には、喫煙ブース10内の喫煙空間に利用者が出入りするための出入口11aが開設されている。さらに、出入口11aには、開閉可能な扉11bが設けられている。扉11bは、図15(b)に示すように、一側端縁を回動中心として前方へ開閉可能に取り付けられている。なお、扉11bの種類は特に限定されることなく、スライド式の引き戸や、折り畳みつつ開閉可能な折り戸等、適宜選択することができる。なお、上記した第1~第7実施形態の喫煙ブース10における出入口11aにも、開閉可能な扉11bを設けてもかまわない。
図16に示すように、喫煙ブース10A内の喫煙空間に備わるカウンタ20Fは、テーブル状で全長が短く構成されている。すなわち、カウンタ20Fは、上下方向に延びる長尺の箱状であり、その上端に長方形で板状の天板21が設けられ、天板21には一つの灰皿22が設けられている。カウンタ20Fの内部は、そのまま灰皿22からのタバコの吸殻を回収する回収部23となっている。
また、回収部23は、着脱可能で吸殻を蓄積する蓄積部24を有している。すなわち、回収部23は、長手方向の一側壁23aに開口が設けられており、この開口に、回収部23から着脱可能で吸殻を蓄積する蓄積部24が設けられている。なお、蓄積部24は、上記したように上面が開口した縦長の箱状に設けられている。
さらに、カウンタ20Fの内部には、灰皿22からの吸殻を消化しつつ下方へ移送する移送部40を設けても良い。移送部40は、例えば図17に示すように、相対する無端ベルト41,42を有し、灰皿22から落下した吸殻を各無端ベルト41,42で挟み込んだ状態で下方へ移送しつつ消化するように構成されている。各無端ベルト41,42は、それぞれ回転駆動するローラを含む複数のローラ43~47に掛け渡されている。各無端ベルト41,42の回転速度を変えることにより、吸殻をすり潰した状態にして移送することができる。
喫煙ブース10Aに備わるカウンタ20Fの回収部23も、回収された吸殻を喫煙空間の外側から取り出し可能に設けられている。すなわち、喫煙空間を仕切る壁のうち喫煙ブース10Aの側面壁13に、回収部23における吸殻の取り出し側を喫煙空間の外側に臨ませる開口部13aが設けられている。また、カウンタ20Fも、喫煙ブース10の側面壁13にある開口部13aから喫煙空間の外側に移動可能である。
図16(a)に示すように、喫煙ブース10Aの通常の使用時には、カウンタ20Fは灰皿22のある側の略半分ほどが、側面壁13にある開口部13aから喫煙空間の内側に収まっている。この時、回収部23にある蓄積部24は、喫煙空間の外側に位置している。また、図16(b)に示すように、カウンタ20Fを図示した位置まで引き出せば、回収部23の一側壁によって開口部13aを塞ぐことができる。
<第9実施形態>
図18は、本発明の第9実施形態を示している。
第9実施形態に係る喫煙ブース10Aは、基本的には第8実施形態と同様に1人用に構成されているが、カウンタ20Gの構成が若干異なる。なお、第8実施形態と同種の部位については、同一符号を付して重複した説明は省略する。
第9実施形態では、カウンタ20Gの回収部23のうち一側壁23aではなく、側方を向く別の側壁23cに開口が設けられ、この開口に蓄積部24が着脱可能に設けられている。また、カウンタ20Gの天板21の全長は、前記カウンタ20Eと同様である。本第9実施形態では、回収部23にある蓄積部24の向きの違いにより、図18(a)に示すように、回収部23も含めてカウンタ20Gを全て喫煙ブース10内(喫煙空間)に収まるように配置することができる。
カウンタ20Gにおける回収部23の蓄積部24は、蓄積部24を着脱する側壁23c(の開口)が、側面壁13の開口部13aより外側に露出するため、回収された吸殻を喫煙空間の外側から取り出し可能となる。カウンタ20は、喫煙ブース10の側面壁13にある開口部13aから喫煙空間の外側に移動可能である。図18(b)に示すように、カウンタ20Gを図示した位置まで引き出せば、回収部23の一側壁によって開口部13aを塞ぐことができる。
<情報処理装置100>
次に、上記した各実施形態に係る喫煙ブース10(10A)が設置された遊技店1において、喫煙ブース10(10A)を含む関連設備を管理する情報処理装置100について説明する。情報処理装置100は、基本的には遊技機島1で呼出ランプ3が操作された時に点灯する代表ランプ4の信号を、無線により遊技店1内の報知部110に送信し、呼出ランプ3が操作された場所を報知するシステムである。
図19に示すように、遊技店1には、複数の遊技機島2が配置され、各遊技機島2ごとに図示省略したが複数の遊技機(例えばパチンコ機等)が横並びに配列されている。各遊技機島2は、一般に遊技者が歩ける通路を間にして並ぶように設置され、前後の遊技機島2の間の通路には、それぞれ場所を特定するコース番号(例えばコース1~8)が付されている。
遊技店1内において、上記した喫煙ブース10(10A)は、遊技店1の規模に応じて、例えば図19に示したように、長方形の店内フロアにおける対角線上の両端に一つずつ設置される。また、店内フロアの中央付近の天井には、各種情報を報知するための報知部110が、一つまたは複数設けられている。
個々の遊技機島2には、各遊技機ごとに対応した呼出ランプ3が設けられている。呼出ランプ3は、遊技者による従業員の呼び出し操作や遊技機に関するエラーや不正等を点灯表示するものである。また、遊技機島2には各遊技機の列ごとに、当該列にある各呼出ランプ3からの信号を集中して受ける代表ランプ4が島端に設けられている。
遊技機島2には、代表ランプ4からの信号が入力され、この入力した信号を親機101に出力する子機102が一つずつ設けられている。親機101は、各遊技機島2の子機102と無線通信を行って、報知部110に報知の指示を出力するものである。なお、親機101は、遊技店1内において何処からでも電波が届きやすい位置(例えばフロア中央付近の遊技機島等)に通常は一つ設置される。
報知部110は、例えば複数の表示パネル111を備え、個々の表示パネル111は、同色あるいは異なる色に点灯可能であり、それぞれにコース番号が記されている。報知部110は、遊技店1内において何処からでも遊技者が見やすいように、例えば店内フロアの中央付近の天井等に設置されている。
報知部110は、親機101からの信号を受信するための報知部専用の子機112を備えている。また、報知部110は、図示省略したが表示パネル111の点灯ないし消灯を制御するための制御部を有している。なお、報知部110の制御部は、例えばインターフェース、CPU、RAM、ROM等から構成されたマイクロコンピュータからなる。
また、喫煙ブース10(10A)の天井壁15には、前述したとおり人感センサ105(図19参照)が設けられている。喫煙ブース10に利用者が入ると、人感センサ105によって検出され、その信号が出力される。喫煙ブース10(10A)には、人感センサ105からの信号が入力され、この入力した信号を親機101に出力する子機103(図1参照)が一つずつ設けられている。
親機101は、各喫煙ブース10(10A)の子機103とも無線通信を行って、報知部110に報知の指示を出力するものである。なお、喫煙ブース10(10A)の子機103からの信号の入力と、この信号に基づく報知部110での報知の制御に関しては、既存の情報処理装置100に後から付加することが可能である。
次に、情報処理装置100による遊技機に関する情報の報知について説明する。
図19において、遊技機島2ごとに各遊技機の呼出ランプ3の呼出信号や不正信号が代表ランプ4に入力されると、代表ランプ4から遊技機島2に一つずつある子機102に信号が出力される。遊技機島2の子機102は、入力した信号を親機101に出力する。
親機101は、子機102から受信した信号を、報知部110の子機112に送信する。ここでの信号(情報)の送信は、例えば赤外線通信や家電向け短距離通信等の無線によって行うと良い。親機101からの信号を受信した報知部110の子機112は、報知部110の制御部に信号を送信し、この制御部の制御により、報知部110では各種情報を報知する。
報知部110における報知は、例えば呼出ランプ3の呼出信号に関する情報である場合には、呼出ランプ3の呼び出し操作があったコースの番号が記された表示パネル111が、呼び出し操作に対して定められた所定の色で点灯する。なお、呼出ランプ3からの信号の出力が無くなった場合、あるいは報知終了信号を受信することにより、報知部110による報知は終了する。
次に、情報処理装置100による喫煙ブースに関する情報の報知について説明する。
図20において、喫煙ブース10(10A)に利用者が入出すると、人感センサ105によって利用者の存在が検出される。人感センサ105からの存在信号は、喫煙ブース10(10A)にある制御部104の制御により、子機103から親機101へ送信される。ここでの信号(情報)の送信も、例えば赤外線通信や家電向け短距離通信等の無線によって行うと良い。
親機101は、喫煙ブース10(10A)の子機103から受信した信号を、報知部110の子機112に送信する。ここでの信号(情報)の送信も、例えば赤外線通信や家電向け短距離通信等の無線によって行うと良い。親機101からの信号を受信した報知部110の子機112は、報知部110の制御部に信号を送信し、この制御部の制御により、報知部110では喫煙ブース10(10A)に関する情報を報知する。
報知部110における喫煙ブース10(10A)に関する情報の報知について、詳しくは次述する。なお、人感センサ105からの信号の出力が無くなった場合、あるいは報知終了信号を受信することにより、報知部110による喫煙ブース10(10A)に関する情報の報知は終了する。
次に、報知部110による喫煙ブース10(10A)に関する情報の報知について説明する。図21において、(a-1)から(a-4)の左列は、喫煙ブース10(10A)に関して、人の存在の有無のみを検出する場合の報知例を示している。また、図21において、(b-1)から(b-6)の右列は、喫煙ブース10に関して人の存在の有無だけでなく、人数も検出する場合の報知例を示している。
喫煙ブース10において、利用者の人数も検出するには、人感センサ105として、一般的な赤外線等により検知するものではなく、サーモパイル型センサを採用すれば良い。サーモパイル型センサとは、人からの放射温度を検出し、所定の範囲にいる人の有無を検出可能なセンサである。サーモパイル型センサは、具体的には例えば、所定の範囲を分割した各エリアごとに、256画素の温度データから熱源を細かく捉えることにより、人数を把握できるように構成されている。
報知部110における複数の表示パネル111は、両端の表示パネル111がそれぞれ遊技店1内に設置されている2つの喫煙ブース10(10A)に対応しており、タバコのマークが記されている。両端間にある複数の表示パネル111は、遊技店1内のコースに対応しており、それぞれにコース番号が記されている。
先ず、図21の左列において、(a-1)に示すように、2つの喫煙ブース10(10A)の何れにも利用者がいない場合には、報知部110における両端の表示パネル111は、何れも消灯している。
(a-2)に示すように、一方の喫煙ブース10(10A)に利用者がいる場合には、報知部110における一端の表示パネル111が点灯する。このとき、例えばコース2にある遊技機の呼出ランプ3が操作されると、コース2に相当する表示パネル111が別の発光色で点灯する。
また、(a-3)に示すように、一方の喫煙ブース10(10A)から利用者がいなくなると、報知部110における一端の表示パネル111は消灯する。このとき、他方の喫煙ブース10(10A)に利用者が入ると、報知部110における他端の表示パネル111が点灯する。なお、(a-4)に示すように、他方の喫煙ブース10(10A)からも利用者がいなくなると、他端の表示パネル111も消灯する。
次に、図21の右列において、(b-1)に示すように、2つの喫煙ブース10の何れにも利用者がいない場合には、報知部110における両端の表示パネル111は、何れも消灯している。なお、喫煙ブース10にいる利用者の人数も検出する場合は、複数の利用者が入れる喫煙ブース10に限られることになる。
(b-2)に示すように、喫煙ブース10の一方に利用者が1人いる場合には、報知部110における一端の表示パネル111が点灯する。このとき、例えばコース2にある遊技機の呼出ランプ3が操作されると、コース2に相当する表示パネル111も点灯する。ここで表示パネル111も点灯色を異ならせても良い。
そして、(b-3)に示すように、一方の喫煙ブース10の利用者が増えて2人以上となった場合には、報知部110における一端の表示パネル111は、上記した1人検出時用の発光色とは別の発光色で点灯する。また、他方の喫煙ブース10にも利用者が1人入ると、報知部110における他端の表示パネル111は1人検出時用の発光色で点灯する。
(b-4)に示すように、一方の喫煙ブース10の利用者が1人に減ると、報知部110における一端の表示パネル111は、1人検出時用の発光色に変化する。また、他方の喫煙ブース10の利用者が増えて2人以上になると、今度は逆に他端の表示パネル111が2人以上検出時の発光色に変化する。
また、(b-5)に示すように、一方の喫煙ブース10から利用者がいなくなると、報知部110における一端の表示パネル111は消灯する。また、他方の喫煙ブース10の利用者が1人に減ると、報知部110における他端の表示パネル111は、1人検出時用の発光色に変化する。なお、(b-6)に示すように、他方の喫煙ブース10からも利用者がいなくなると、他端の表示パネル111も消灯する。
以上に説明した本実施形態から導かれる本発明には、喫煙ブース10(10A)が設置された遊技店1において、喫煙ブース10(10A)を含む関連設備の各種情報を処理する情報処理装置100であって、遊技店1に設置され、前記関連設備の各種情報を報知可能な報知部110と、喫煙ブース10(10A)に存在する人を検知可能な人感センサ105と、を有する情報処理装置100も含まれる。
ここで前記各種情報には、人感センサ105が人を検知している間の存在情報(信号)が含まれる。また、報知部110は、図21に基づき上記したように、前記存在情報を報知可能である。情報処理装置100は、前記関連設備の各種情報を収集可能であり、当該各種情報に関して報知部100と通信可能な制御部(例えば親機101、子機102,103)と、報知部110における報知を制御する制御部(例えば親機112)と、を備える。
このような情報処理装置100によって、喫煙ブース10(10A)に関する情報を報知することにより、遊技者は、喫煙ブース10(10A)から離れた場所にいても、喫煙ブース10(10A)の空き状況を遊技店1の所定箇所に設けられた報知部110によって確認することができる。従って、遊技者が無駄に喫煙ブース10(10A)に行くような手間を省くことが可能となる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、喫煙ブース10(10A)を設置する場所は、遊技店1に限定されることはなく、他に例えば、公共または私設に限らず様々な施設等に設置することができる。また、上記の各実施形態では、喫煙ブース10(10A)の全体形状を直方体としたが、直方体に限らず他の断面形状に形成することもできる。