JP7272988B2 - 情報処理装置、情報処理方法、及び、システム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、及び、システム Download PDF

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Description

本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び、システムに関する。
混雑している経路上で夫々のユーザの興味に関する情報を収集し、ユーザが興味を示すサービスを経路上で提供して、ユーザを足止めすることで、混雑を緩和する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2016-042275号公報
本開示の目的は、複数存在する経路の混雑を緩和することにある。
本開示の態様の一つは、
所定エリアにおける第一ユーザの分布を予測することと、
前記予測した第一ユーザの分布に基づいて、将来に前記所定エリアにおいて前記第一ユーザの密度が所定の上限値を超える地点である第一の地点を予測することと、
前記所定エリアにおける前記第一の地点以外の第二の地点でのサービスの提供を促すことに関する情報を、前記サービスの提供者である第二ユーザの端末に送信することと、
を実行する制御部を備える情報処理装置である。
本開示の態様の一つは、
コンピュータが、
所定エリアにおける第一ユーザの分布を予測することと、
前記予測した第一ユーザの分布に基づいて、将来に前記所定エリアにおいて前記第一ユーザの密度が所定の上限値を超える地点である第一の地点を予測することと、
前記所定エリアにおける前記第一の地点以外の第二の地点でのサービスの提供を促すことに関する情報を、前記サービスの提供者である第二ユーザの端末に送信することと、
を実行する情報処理方法である。
本開示の態様の一つは、
所定エリアにおける第一ユーザに関する情報が入力される端末である第一の端末と、
前記所定エリア内でサービスを提供する第二ユーザの端末と、
前記第一の端末に入力された前記第一ユーザに関する情報に基づいて、将来の前記第一ユーザの移動経路を予測することと、
前記予測した第一ユーザの移動経路に基づいて、将来の前記所定エリアにおいて前記第一ユーザの密度が所定の上限値を超える地点である第一の地点を予測することと、
前記所定エリアにおいて、前記第一の地点以外の第二の地点でのサービスの提供を促すことに関する情報を前記第二ユーザの端末に送信することと、
を実行する制御部を備える情報処理装置と、
を備えるシステムである。
また、本開示の他の態様は、上記の情報処理方法をコンピュータに実行させるプログラ
ム、または、そのプログラムを非一時的に記憶したコンピュータ可読記憶媒体である。また、本開示の他の態様は、上記システムの処理をコンピュータが実行する方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム、または、そのプログラムを非一時的に記憶したコンピュータ可読記憶媒体である。
本開示によれば、複数存在する経路の混雑を緩和することができる。
実施形態に係るシステムの概略構成を示す図である。 所定エリアの一例を示した図である。 実施形態に係るシステムを構成する第一ユーザ端末、第二ユーザ端末、及び、サーバのそれぞれの構成の一例を概略的に示すブロック図である。 サーバの機能構成を例示した図である。 サーバが行動モデルを生成(または更新)する処理のフローチャートである。 サーバが所定エリアにおける混雑を緩和する処理のフローチャートである。 サーバが所定エリアにおける混雑を緩和する処理のフローチャートである。
本実施形態に係る情報処理装置が備える制御部は、所定エリアにおける第一ユーザの分布を予測する。所定エリアは、例えば、イベント等が行われるときにそのイベントへ移動するユーザによって混雑が発生し得るエリアである。例えば、イベント会場から所定の距離までを所定エリアとしてもよい。また、情報処理装置によって混雑を緩和する領域として所定エリアを設定することもできる。また、所定エリアは、例えば、行政区画などに基づいて定めてもよい。また、野外フェスティバルの会場内を所定エリアとしてもよい。この場合、ステージが複数あって、ステージ間の第一ユーザの移動時の混雑を緩和してもよい。また、例えば、スタジアム内を所定エリアとしてもよい。第一ユーザの分布の予測は、例えば、第一ユーザの移動経路を予測することにより行われる。例えば、第一ユーザの目的地、または、過去の第一ユーザの移動経路に基づいて、将来の第一ユーザの分布を予測することができる。例えば、同じようなイベントが過去にあった場合に、将来の同じようなイベントの開催時に第一ユーザが同じように移動すると仮定して第一ユーザの分布を予測してもよい。このときに、第一ユーザの特性を考慮して移動経路を予測してもよい。例えば、同じ特性の第一ユーザは、同じ移動経路を選択すると仮定して、同じ特性の第一ユーザの過去の移動履歴に基づいて、将来の第一ユーザの移動経路を予測してもよい。また、各第一ユーザの目的地を例えば各第一ユーザの所持する端末から取得し、各第一ユーザがその目的地に向かうものとして、第一ユーザの分布を予測してもよい。各第一ユーザの目的地は、端末を用いたルート検索の目的地としてもよく、SNSで投稿したメッセージに含まれるイベントが行われる場所としてもよい。また、現時点での第一ユーザの位置情報を取得して、現時点での第一ユーザの位置情報に基づいて、上記の第一ユーザの分布を予測してもよい。
また、制御部は、予測した第一ユーザの分布に基づいて、将来に所定エリアにおいて第一ユーザの密度が所定の上限値を超える地点である第一の地点を予測する。第一ユーザの密度は、例えば、単位面積当たりの第一ユーザの数としてもよい。第一の地点は、第一ユーザが移動するときの経由地、目的地、または、移動経路を含むことができる。所定の上限値は、例えば、許容範囲の上限値としてもよい。第一の地点は、複数存在していてもよい。制御部は、予測した第一ユーザの分布に基づいて、例えば、所定の時間毎の第一ユーザの密度を予測し、予測した所定時間毎の第一ユーザの密度が所定の上限値を超えるか否か判定する。
また、制御部は、所定エリアにおける第一の地点以外の第二の地点でのサービスの提供を促すことに関する情報を、サービスの提供者である第二ユーザの端末に送信する。第二の地点は、第二ユーザが移動することにより、第一の地点における第一ユーザの密度が所定の上限値以下になる地点である。第二ユーザは、第一の地点でサービスを提供しているユーザであってもよく、第一の地点及び第二の地点以外の他の地点でサービスを提供しているユーザであってもよい。ここで、第二ユーザがサービスの提供を行うことにより、そのサービスを受けようとする第一ユーザが集まる。したがって、第二ユーザがサービスを提供する場所を変更することにより、第一ユーザの移動経路を変えることができる。そして、第一ユーザの密度が所定の上限値を超える地点から、第一ユーザの密度が所定の上限値以下の地点へ第一ユーザが移動するように、サービスを提供する位置を変更することにより、所定エリア内の各地点において第一ユーザの密度が所定の上限値を超えることを抑制できる。これにより、所定エリア内の混雑を緩和することができる。
以下、図面に基づいて、本開示の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本開示は実施形態の構成に限定されない。また、以下の実施形態は可能な限り組み合わせることができる。
<第1実施形態>
図1は、実施形態に係るシステム1の概略構成を示す図である。システム1は、例えば、第一ユーザ端末10、第二ユーザ端末20、及び、サーバ30を含む。
図1における第一ユーザは、第一ユーザ端末10を操作するユーザであり、第二ユーザは、第二ユーザ端末20を操作するユーザである。第二ユーザは、第一ユーザにサービスを提供するユーザである。サービスには、例えば、イベントの開催、または、飲食物の提供などを含む。イベントは、例えば、公演、学会、集会、ライブイベント、野外フェスティバル、映画の上映、会合、または、興行等であってもよい。第一ユーザ及び第二ユーザは夫々複数存在することができ、第一ユーザ及び第二ユーザの数に応じて第一ユーザ端末10及び第二ユーザ端末20も複数存在する。
第一ユーザ端末10、第二ユーザ端末20、及び、サーバ30は、ネットワークN1によって相互に接続されている。ネットワークN1は、例えば、インターネット等の世界規模の公衆通信網でありWAN(Wide Area Network)やその他の通信網が採用されてもよい。また、ネットワークN1は、携帯電話等の電話通信網、WiFi等の無線通信網を含んでもよい。
サーバ30は、第二ユーザに対して、サービスの提供場所の変更を依頼する。さらに、サーバ30は、サービスの提供場所の変更を第一ユーザに対して通知することで、第一ユーザの移動経路を変更させたり、目的地を変更させたりする。これにより、混雑の緩和をはかる。そのため、サーバ30は、所定エリアにおける第一ユーザの分布を予測する。図2は、所定エリアの一例を示した図である。図2に示した所定エリアには、番号を付したノードと、ノードを結ぶリンクとが含まれる。ノードは、第一ユーザの目的地または経由地に相当し、第二ユーザがサービスを提供し得る場所でもある。リンクは、第一ユーザまたは第二ユーザが移動する通路に相当する。なお、以下では、nの番号を付したノードを、ノード(n)と称する。また、ノード(n)とノード(m)とを結ぶリンクを、リンク(n-m)と称する。なお、図2では、ノード(1)、ノード(6)、ノード(16)、及び、ノード(18)に、例えば、公演が行われる建造物が配置されており、ノード(3)、ノード(9)及びノード(14)に、例えば、飲食物を提供する移動店舗が配置されている。公演が行われる建造物は、第一ユーザが目的地とし得るノードに配置されている。また、移動店舗は、第一ユーザが経由地とし得るノードに配置されている。
サーバ30は、第二ユーザのサービスに関する情報、第一ユーザの特性に関する情報、及び、第一ユーザの位置情報などを取得し、これらの情報に基づいて、各第一ユーザの移動経路を予測する。なお、これらの情報を以下では、「エリア情報」ともいう。第二ユーザのサービスに関する情報には、サービスの内容、サービスを提供している位置、サービスの提供時間などに関する情報が含まれる。これらの情報は、第二ユーザ端末20を介して取得する。第二ユーザのサービスには、第一ユーザの目的地において提供されるサービス、及び、第一ユーザの経由地において提供されるサービスが含まれる。第一ユーザの目的地において提供されるサービスに関する情報には、例えば、公演の開催時間、公演が行われる位置、または、公演の内容などに関する情報が含まれる。第一ユーザの経由地において提供されるサービスに関する情報には、例えば、移動店舗の営業時間、移動店舗の位置、または、移動店舗が提供するサービスの内容などに関する情報が含まれる。
また、第一ユーザの特性に関する情報は、例えば、第一ユーザ端末10への入力、または、第一ユーザ端末10から得られる過去の第一ユーザの行動などに基づいて取得する。第一ユーザの特性に関する情報には、第一ユーザの過去の移動履歴(例えば、目的地または経由地等を含む)、第一ユーザに対して行った移動に関するアンケートの結果(例えば、目的地または経由地等を含む)、第一ユーザが参加を希望する公演、第一ユーザの趣味・嗜好、過去に移動経路を推薦したときの結果(推薦に応じたか否か)、第一ユーザの体の状態(例えば、元気か否か、または、空腹か否か等)、性別、年齢、同伴者の性別、同伴者の年齢、または、同伴者の数などに関する情報が含まれる。第一ユーザの特性に関する情報は、第一ユーザが第一ユーザ端末10に直接入力した情報であってもよく、第一ユーザが第一ユーザ端末10に入力した内容から推定してもよく、第一ユーザが過去に利用したサービスに基づいて推定してもよく、SNSへ投稿した内容に基づいて推定してもよい。また、例えば、第一ユーザに対応するSNSのプロフィール欄から第一ユーザの特性に関する情報を取得してもよい。例えば、第一ユーザがSNSに、ノード(18)に公演を観覧しに行くことを意味する投稿を行った場合には、ノード(18)の公演時間に合わせて第一ユーザが移動すると推定することができる。また、SNSに友達とノード(18)に行くことを意味する投稿を行った場合には、同伴者の数を予測することができる。また、第一ユーザの現在地は、第一ユーザ端末10に備わる位置情報センサ17から取得する。
サーバ30は、エリア情報に基づいて、各第一ユーザの移動経路を予測する。例えば、移動経路の予測は、第一ユーザの特性および目的地に基づいて行ってもよい。また、例えば、移動経路の予測は、機械学習を利用してもよい。そして、サーバ30は、将来の所定の時間毎の各ノード及び各リンクにおける第一ユーザの人数を計数し、各ノード及び各リンクにおける第一ユーザの密度を算出する。そして、第一ユーザの密度が所定の上限値を超える地点(第一の地点)が発生することを予測した場合に、第二ユーザに対して、第一の地点以外の第二の地点においてサービスを提供するように促すための情報を、第二ユーザ端末20に送信する。このときに、将来の所定時間毎の各ノード及び各リンクにおける第一ユーザの密度が、所定の上限値を超えないように、例えば、公演場所または移動店舗の場所を移動させてもよい。
図2において、例えば、所定の時刻のリンク(12-14)において、第一ユーザの密度が所定の上限値を超えると予測される場合について説明する。例えば、ノード(9)及びノード(14)に配置されている2つの移動店舗(飲食店とする。)に、空腹の第一ユーザが集まったとしても、この2つの移動店舗によって第一ユーザの需要に対応可能であると仮定する。一方で、移動店舗がノード(9)及びノード(14)に配置されている場合には、空腹の第一ユーザを分散させることが困難であり、リンク(12-14)で第一ユーザの密度が所定の上限値を超えると仮定する。この場合、サーバ30は、例えば、ノ
ード(14)に配置されている移動店舗をノード(15)に移動させ、ノード(9)に配置されている移動店舗をノード(12)に移動させるように、移動店舗に対応する第二ユーザ端末20へ指示を送信する。さらに、空腹の第一ユーザが所持する第一ユーザ端末10に対して、移動店舗の位置に関する情報を通知する。このときに、移動店舗のクーポン券を送信したり、移動店舗の広告を送信したりすることで、第一ユーザが移動店舗に興味を持つようにしてもよい。これにより、第一ユーザは、公演が行われる目的地に至るまでに通過するノード及びリンクを変更するため、所定の時刻のリンク(12-14)における第一ユーザの密度を所定の上限値以下に抑制することができる。したがって、混雑を緩和することができる。
以上のように、第一ユーザに経由地を変更させるように、第二ユーザに対してサービスを提供する地点を変更させることにより、混雑を緩和することができる。なお、上記図2の例では、第二ユーザが経由地においてサービスを提供している。この場合の第二ユーザは、例えば、移動店舗の経営者である。一方、第二ユーザが目的地においてサービスを提供している場合であっても、同様にして混雑を緩和することができる。この場合の第二ユーザは、例えば公演の主催者である。例えば、ノード(1)及びノード(6)において公演が行われる場合に、将来の所定時間ごとの各ノード及び各リンクにおける第一ユーザの密度を予測し、混雑の緩和を目的として、例えばノード(1)とノード(6)とで公演の内容を入れ替えてもよい。このように、公演が行われる位置を変更することにより、夫々の公演に参加を希望する第一ユーザの移動経路を変更させることができるので、混雑を緩和し得る。
(ハードウェア構成)
次に、図3に基づいて、第一ユーザ端末10、第二ユーザ端末20、及び、サーバ30のハードウェア構成について説明する。図3は、本実施形態に係るシステム1を構成する第一ユーザ端末10、第二ユーザ端末20、及び、サーバ30のそれぞれの構成の一例を概略的に示すブロック図である。
サーバ30は、一般的なコンピュータの構成を有している。サーバ30は、プロセッサ31、主記憶部32、補助記憶部33、通信部34を有する。これらは、バスにより相互に接続される。サーバ30は、「情報処理装置」の一例である。
プロセッサ31は、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等である。プロセッサ31は、サーバ30を制御し、様々な情報処理の演算を行う。プロセッサ31は、「制御部」の一例である。主記憶部32は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。補助記憶部33は、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)、リムーバブルメディア等である。補助記憶部33には、オペレーティングシステム(Operating System :OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。補助記憶部33に格納されたプログラムをプロセッサ31が主記憶部32の作業領域にロードして実行し、このプログラムの実行を通じて各構成部等が制御される。これにより、所定の目的に合致した機能をサーバ30が実現する。主記憶部32および補助記憶部33は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体である。なお、サーバ30は、単一のコンピュータであってもよいし、複数台のコンピュータが連携したものであってもよい。また、補助記憶部33に格納される情報は、主記憶部32に格納されてもよい。また、主記憶部32に格納される情報は、補助記憶部33に格納されてもよい。
通信部34は、ネットワークN1経由で、第一ユーザ端末10、及び、第二ユーザ端末20と通信を行う手段である。通信部34は、例えば、LAN(Local Area Network)インターフェースボード、無線通信のための無線通信回路である。LANインターフェース
ボードや無線通信回路は、ネットワークN1に接続される。
なお、サーバ30で実行される一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。サーバ30のハードウェア構成は、図3に示されるものに限定されない。
次に、第一ユーザ端末10について説明する。第一ユーザ端末10は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、個人情報端末、ウェアラブルコンピュータ(スマートウォッチ等)、パーソナルコンピュータ(Personal Computer、PC)といった小型のコンピュータである。第一ユーザ端末10は、プロセッサ11、主記憶部12、補助記憶部13、入力部14、ディスプレイ15、通信部16、及び、位置情報センサ17を有する。これらは、バスにより相互に接続される。プロセッサ11、主記憶部12、補助記憶部13については、サーバ30のプロセッサ31、主記憶部32、補助記憶部33と同様であるため、説明を省略する。
入力部14は、第一ユーザが行った入力操作を受け付ける手段であり、例えば、タッチパネル、マウス、キーボード、または、押しボタン等である。ディスプレイ15は、ユーザに対して情報を提示する手段であり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、または、EL(Electroluminescence)パネル等である。入力部14及びディスプレイ15は、1つのタッチパネルディスプレイとして構成してもよい。通信部16は、第一ユーザ端末10をネットワークN1に接続するための通信手段である。通信部26は、例えば、移動体通信サービス(例えば、5G(5th Generation)、4G(4th Generation)、3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)等の電話通信網)、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の無線通信網を利用して、ネットワークN1経由で他の装置(例えばサーバ30等)と通信を行うための回路である。
位置情報センサ17は、第一ユーザ端末10の位置情報(例えば緯度、経度)を取得する。位置情報センサ17は、例えば、GPS(Global Positioning System)受信部、無線LAN通信部等である。
次に、第二ユーザ端末20について説明する。第二ユーザ端末20は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、個人情報端末、ウェアラブルコンピュータ(スマートウォッチ等)、パーソナルコンピュータ(Personal Computer、PC)といった小型のコンピュータである。第二ユーザ端末20は、プロセッサ21、主記憶部22、補助記憶部23、入力部24、ディスプレイ25、通信部26、及び、位置情報センサ27を有する。これらは、バスにより相互に接続される。プロセッサ21、主記憶部22、補助記憶部23、入力部24、ディスプレイ25、通信部26、及び、位置情報センサ27については、第一ユーザ端末10のプロセッサ11、主記憶部12、補助記憶部13、入力部14、ディスプレイ15、通信部16、及び、位置情報センサ17と同様であるため、説明を省略する。
(機能構成:サーバ)
次に、サーバ30の機能について説明する。図4は、サーバ30の機能構成を例示した図である。サーバ30は、機能構成要素として、データ取得部301、モデル管理部302、予測部303、及び、依頼部304を備える。サーバ30のプロセッサ31は、主記憶部32上のコンピュータプログラムにより、各機能構成要素の処理を実行する。ただし、各機能構成素のいずれか、またはその処理の一部がハードウェア回路により実行されてもよい。また、サーバ30は、第一ユーザが所定エリア内で取る典型的な行動を表すモデル(以下、行動モデル)を記憶し、第一ユーザ端末10及び第二ユーザ端末20から取得した情報と行動モデルとに基づいて、将来の所定時間ごとの第一ユーザの位置を予測し、
その位置に基づいて移動店舗を移動させる。
行動モデルは、補助記憶部33に記憶されている。行動モデルとは、第一ユーザが所定エリア内を移動するときに取る典型的な行動パターン(以下、所定行動パターン)を表したモデルである。行動モデルは、例えば、上記のエリア情報に基づいて機械学習を行うことにより生成される。エリア情報には、第一ユーザの過去の移動履歴に関する情報が含まれており、この移動履歴には、例えば、前回(例えば、去年)の同一のイベントの開催時に第一ユーザが移動した履歴を含むことができる。また、エリア情報には、第一ユーザの特性に関する情報が含まれており、第一ユーザの特性に関する情報には、例えば、第一ユーザが、新しいもの好きであるか否か、規則的な行動をするか否か、または、買い物好きであるかいなか、といった情報が含まれる。これらの情報は、例えば、第一ユーザに事前にアンケートに回答してもらうことにより取得してもよいし、第一ユーザの行動から推定してもよい。例えば、遠回りしてまで新規開店の店舗を訪れることが多い第一ユーザは、新しいもの好きであると判断してもよい。また、例えば、有名店の近くを通っても、その店舗に行かないユーザは、規則的な行動をとると判断してもよい。これらは、例えば、第一ユーザの移動履歴に基づいて判断する。また、エリア情報には、リアルタイムでセンサ等により取得される情報が含まれる。この情報には、例えば、第一ユーザ端末10から送信される位置情報、または、第一ユーザ端末10で利用されるアプリケーションに入力される情報等である。また、エリア情報には、例えば、第一ユーザの空腹度に関する情報が含まれていてもよい。空腹度は、例えば、第一ユーザが食事をしたいか否かを表す指標である。なお、行動モデルは、例えば、「新しいもの好き、買い物好き、且つ、現在地が所定のノードの第一ユーザは、新規開店の小売店を経由する」、「外食が多く、且つ、空腹の第一ユーザは、飲食店を経由する」、「規則的な行動をとる第一ユーザは、移動店舗の位置にかかわらず同じ経路を移動する」、または、「所定の公演が行われている位置を目的地としている第一ユーザは、所定の公演に関連した商品を販売する移動店舗を経由する」といったものを表すものであってもよい。なお、行動モデルは、第一ユーザをセンシングした結果に基づいて自動で生成されてもよい。
もし、エリア情報が似たような第一ユーザがいた場合、行動モデルによって表された所定行動パターンに基づいて、現在地からの第一ユーザの移動経路を予測できるはずである。すなわち、行動モデルによって表された所定行動パターンを各第一ユーザに適用することで、所定エリア内の将来の所定時間毎の第一ユーザの位置を予測することができる。これにより、将来の所定時間毎の各ノード及び各リンクにおける第一ユーザの数を予測することができる。
データ取得部301は、上記エリア情報を取得する。また、データ取得部301は、第二ユーザ端末20からサービスに関する情報を取得する。サービスに関する情報には、提供するサービスの内容、移動可能か否か、サービスを提供する時間、サービスを提供する時間を変更可能か否か、または、サービスを提供可能な数(例えば、商品の数、または、公演の客席の数、サービスを提供する空間の広さなどを含む)などの情報を第二ユーザ端末20から受信する。これらの情報は、例えば、第二ユーザによって第二ユーザ端末20に予め入力される。
また、データ取得部301は、第一ユーザ端末10から第一ユーザの特性に関する情報を取得する。データ取得部301は、例えば、第一ユーザ端末10にインストールされている所定のアプリケーション(例えば、乗り換え情報を提供するアプリケーション、ルート情報を提供するアプリケーション、または、SNSアプリケーションなど)から送信される情報に基づいて、第一ユーザの特性を取得する。また、データ取得部301は、第一ユーザの特性を収集するために、第一ユーザ端末10に対して、第一ユーザの特性を取得可能なアンケート(例えば、「今、空腹ですか?」など)を送信してもよい。また、例え
ば、SNSに第一ユーザが投稿した内容(例えば、「お腹すいた」など)に基づいて、第一ユーザの体の状態を取得してもよい。また、例えば、第一ユーザが第一ユーザ端末10でルート検索を行った場合に、第一ユーザ端末10に入力された目的地を、第一ユーザの目的地として取得してもよい。また、データ取得部301は、例えば、第一ユーザ端末10においてセンシングされる位置情報を取得する。以上の情報は、第一ユーザ端末10からサーバ30へ所定時間ごとに送信されてもよい。データ取得部301は、周期的に(例えば、1分ごとに)取得したエリア情報にそれぞれ時刻を関連付け、モデル管理部302へ順次送信する。
モデル管理部302は、データ取得部301により取得されたエリア情報に基づいて、第一ユーザの行動モデルを生成および更新する。モデル管理部302には、データ取得部301から送信されたエリア情報が蓄積される。モデル管理部302は、例えば、エリア情報を受信するごとに行動モデルの更新を行ってもよいし、ユーザが目的地に到着するごとに行動モデルの更新を行ってもよい。
例えば、第一ユーザが所定エリア内で移動したときに取得された移動経路を用いて行動モデルを更新する。なお、行動モデルは、機械学習モデルであってもよいし、エリア情報と第一ユーザの移動経路との関係を統計的に表したモデルであってもよい。第一ユーザの所定行動パターンを表すものであれば、行動モデルはどのような形式であってもよい。行動モデルが機械学習モデルである場合、エリア情報を特徴量に変換したうえで、当該特徴量を入力データ、移動経路を教師データとして学習を行ってもよい。また、モデル管理部302は、転移学習を行うこともできる。
予測部303は、記憶された行動モデルを用いて、現時点の第一ユーザの位置等から、所定エリアの将来の所定時間毎の各地点(各ノード及び各リンクとしてもよい。)における、第一ユーザの密度を予測する。第一ユーザの密度は、例えば、各ノード及び各リンクごとの単位面積当たりの第一ユーザの数である。各ノード及び各リンクの面積は、予め求めておくことができる。予測部303は、第一ユーザ端末10からエリア情報を受信すると、そのエリア情報を特徴量に変換し、行動モデルに入力することで、その第一ユーザの現在地を起点とする将来の所定時間毎の位置を予測する。この所定時間は、混雑を緩和し得る時間として予め設定される。予測部303は、例えば、所定エリアの将来の所定時間ごとの各ノード及び各リンクにおける第一ユーザの数を計数し、各ノード及び各リンクの面積で除算することで、各ノード及び各リンクにおける第一ユーザの密度を予測する。
依頼部304は、所定エリアの将来の所定時間毎の各地点(各ノード及び各リンクとしてもよい。)の第一ユーザの密度が、所定の上限値を超える地点である第一の地点を抽出する。この所定の上限値は、例えば、各ノード及び各リンクで同じ値であってもよく、異なる値であってもよい。そして、抽出した第一の地点を通過する第一ユーザの数を減少させるように、第二ユーザに対してサービスの提供場所の変更を依頼するリクエスト(以下、移動依頼ともいう。)を生成し、対応する第二ユーザ端末20に送信する。移動依頼には、例えば、移動を依頼する旨の情報と、移動する時刻及び移動する位置に関する情報とが含まれる。依頼部304は、行動モデルを利用して、例えば、第二ユーザのサービスの提供場所が変更になったと仮定した場合の、所定エリアの将来の所定時間毎の各ノード及び各リンクの第一ユーザの密度が、所定の上限値以下となるように、移動させるサービス及び移動させる位置を選定する。サービスが移動したことに応じて第一ユーザが移動経路を変更するか否かは、第一ユーザの特性によって変わる。そのため、依頼部304は、夫々の第一ユーザの特性に基づいて、第二の地点でのサービスの提供を促す第二ユーザを選定しているともいえる。
例えば、第一の地点を経由すると予測される第一のユーザの多くが、新しいもの好きで
且つ空腹の状態である場合には、新規に開店し且つ食品を販売する移動店舗を移動させることにより、第一ユーザの流れを変えることができる。例えば、移動店舗が移動したと仮定したときのエリア情報を特徴量に変換して行動モデルに入力すれば、移動店舗が移動した後の所定エリアの将来の所定時間毎の各地点の第一ユーザの密度を予測することができる。
図5は、サーバ30が行動モデルを生成(または更新)する処理のフローチャートである。図5に示したルーチンは、サーバ30によって所定の演算間隔で実行される。
まず、ステップS101で、データ取得部301が第一ユーザ端末10からエリア情報を受信する。ステップS102において、モデル管理部302は、エリア情報がデータ取得部301からモデル管理部302へ送信されるごとに、エリア情報を特徴量に変換する。そして、モデル管理部302は、特徴量を入力データ、移動経路を教師データとして行動モデルを更新する(ステップS103)。
図6は、サーバ30が所定エリアにおける混雑を緩和する処理のフローチャートである。図6に示した処理は、サーバ30により所定の演算間隔で実行される。なお、補助記憶部33に行動モデルが記憶されているものとして説明する。
ステップS201では、予測部303が、所定エリアにおける将来の所定時間毎の各地点の第一ユーザの密度を算出する。予測部303は、行動モデルおよび現時点に取得されるエリア情報に基づいて、各第一ユーザの所定時間毎の位置を予測して、各地点における第一ユーザの密度を算出する。予測部303は、第一ユーザの将来の位置を予測する際に、第一ユーザ端末10から送信される現時点での位置情報に基づいて、その位置から目的地までのユーザの移動経路を時間と関連付けて予測する。なお、予測部303によって予測される移動経路にしたがって第一ユーザが移動するとは限らないため、第一ユーザ端末10から送信される現時点での位置情報を利用することで、将来の第一ユーザの位置の予測の精度を高めることができる。また、現時点での例えば、第一ユーザの現時点での体の状態(例えば、空腹度合い)によって移動経路を予測可能なため、移動経路の予測精度を高めることができる。
ステップS202では、予測部303が、第一ユーザの密度が所定の上限値を超える地点(第一の地点)があるか否か判定する。予測部303は、所定エリアにおける将来の所定時間毎の各地点における第一ユーザの密度と、所定の上限値とを比較する。ステップS202で肯定判定された場合にはステップS203へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。
ステップS203では、依頼部304が、第一の地点における第一ユーザの密度を所定の上限値以下に減少させることができる移動店舗を選定する。なお、移動店舗の移動によって第一ユーザの密度を所定の上限値以下に減少させることが困難な場合には、第一ユーザの密度を可及的に低下し得る移動店舗を選定してもよい。さらに、ステップS204において、依頼部304は、選定した移動店舗に紐付けされた第二ユーザ端末20へ送信するための移動依頼を生成する。そして、ステップS205では、依頼部304が、移動依頼を対応する第二ユーザ端末20へ送信する。
また、ステップS206において、依頼部304は、第一ユーザ端末10に対して、移動店舗が移動したことを示す情報、及び、移動店舗が移動した位置に関する情報を送信する。この情報は、第一ユーザの密度が所定の上限値を超える時間に第一の地点にいると予測される第一ユーザに対して送信してもよいし、所定エリア内の第一ユーザの全員に送信してもよい。
以上説明したように、サーバ30が将来に第一ユーザで混雑する地点を予測し、混雑を緩和するように第二ユーザを移動させることにより、混雑の緩和をはかることができる。第一ユーザが自分で経路を調べなくても、サーバ30からの情報に基づいて第一ユーザ移動すれば、混雑を回避可能である。そして、移動するサービスは、第一ユーザの特性に基づいて選定されているため、第一ユーザがそのサービスの移動に応じて移動経路を変更する確率が高くなる。そのため、混雑をより確実に緩和することができる。また、過去のデータに加えて、現時点でセンシングされるデータを用いて第一ユーザの分布を予測するため、混雑する地点の予測精度を高めることができる。
なお、上記実施形態では、移動店舗を移動させることにより混雑を緩和しているが、第一ユーザの目的地である地点で行われる例えば公演の場所を移動させることにより、混雑を緩和することも可能である。例えば、公演を行う場所を変更することにより、第一ユーザの移動経路を変更させることができるため、第一ユーザが公演場所に到着するまで経由地における混雑を緩和することができる。また、公演を行う場所を変更することにより、公演場所に収容可能な第一ユーザの数を増加することが可能であれば、公演会場における混雑を緩和することができる。公演会場の移動は、2つの公演会場の場所を入れ替えることを含む。また、本実施形態では、同じ建造物内においてサービスを提供する部屋を変更することにより混雑を緩和してもよい。例えば、目的地である部屋において第一ユーザの密度が所定の上限値を超える場合には、収容人数がより多い部屋、または、より広い空間を有する部屋に変更するように第二ユーザに依頼してもよい。このような、ユーザの目的地となる位置を変更する場合においても、上記の行動モデルを適用することができる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、第一ユーザの密度を所定の上限値以下にすることを目的としているが、本実施形態では、第一ユーザの密度が所定の下限値以上且つ所定の上限値以下となることを目的として、サービスを提供する位置を移動させる。ここで、サービスを提供する位置の移動によって、第一の地点における第一ユーザの密度を低下させることができるが、第一ユーザの密度が低くなりすぎると、第一の地点が閑散とした状態となり得る。そうすると、イベントの人気がないものと第一ユーザが感じることによって、盛り上がりに欠けることとなり、そのイベントの人気が低下する虞がある。これに対して、第一ユーザの密度が所定の下限値以上になるようにサービスを提供する位置を移動させることにより、第一ユーザの密度が過剰に低下することを抑制できるため、閑散とした雰囲気となることを抑制できる。これにより、イベントをさらに盛り上げることができる。所定の下限値は、例えば、許容される第一ユーザの密度の下限値としてもよい。
この場合、図6に示したルーチンのステップS203において、依頼部304は、第一の地点における第一ユーザの密度が、所定の下限値以上且つ所定の上限値以下となる移動店舗を選定する。このようにして、第一ユーザの密度を適度に保つことにより、イベントを盛り上げることができる。
<第3実施形態>
第1実施形態では、移動店舗を移動させることにより混雑を緩和しているが、本第3実施形態では、さらに、第一ユーザの目的地である地点で行われるサービスの提供時間(例えば公演の時間)をずらすことにより、混雑を緩和する。例えば、移動店舗の移動だけでは第一ユーザの密度を所定の上限値以下にすることが困難な場合に、目的地におけるサービスの提供時間をずらしてもよいし、移動店舗の移動と目的地におけるサービスの提供時間の変更とを併せて、第一ユーザの密度が所定の上限値以下になるようにしてもよい。
データ取得部301は、各第二ユーザ端末20から変更可能なサービスの提供時間を取
得する。例えば、第二ユーザは、第二ユーザ端末20に、サービスの内容、サービスの提供時間、サービスの提供時間を変更すると仮定した場合にサービスを提供可能な時間(以下、変更可能時間ともいう。)、などについての情報を入力する。これらの情報が、第二ユーザ端末20からサーバ30に送信される。
また、データ取得部301は、エリア情報として、第一ユーザ端末10から、第一ユーザが観覧を希望する公演の内容、時間、位置、などについての情報を取得する。この情報は、例えば、第一ユーザが第一ユーザ端末10に入力してもよいし、第一ユーザのSNSへの投稿内容に基づいて推定してよい。例えば、所定の時刻に所定の公演に行く旨の投稿があった場合には、所定の時刻に所定の公演が行われる地点を第一ユーザの目的地とする。
モデル管理部302は、データ取得部301により取得されたエリア情報に基づいて、第一ユーザの行動モデルを生成および更新する。モデル管理部302には、データ取得部301から送信されたエリア情報が蓄積される。
予測部303は、記憶された行動モデルを用いて、現時点の第一ユーザの位置から、所定エリアの将来の所定時間毎の各地点(各ノード及び各リンクとしてもよい。)における、第一ユーザの密度を予測する。予測部303は、第一ユーザ端末10からエリア情報を受信すると、そのエリア情報を特徴量に変換し、行動モデルに入力することで、その第一ユーザの将来の所定時間毎の位置を予測する。
依頼部304は、所定エリアの将来の所定時間毎の各地点(各ノード及び各リンクとしてもよい。)の第一ユーザの密度が、所定の上限値を超える地点である第一の地点を抽出する。この所定の上限値は、例えば、各ノード及び各リンクで同じ値であってもよく、異なる値であってもよい。そして、抽出した第一の地点を通過する第一ユーザの数を減少させるように、第二ユーザに対してサービスの提供時間の変更を依頼するリクエスト(以下、変更依頼ともいう。)を生成し、対応する第二ユーザ端末20に送信する。変更依頼には、例えば、サービスの提供時間の変更を依頼する旨の情報と、変更後のサービスの提供時間に関する情報とが含まれる。依頼部304は、例えば、第二ユーザのサービスの提供時間が変更になったと仮定した場合の、所定エリアの将来の所定時間毎の各ノード及び各リンクの第一ユーザの密度が、所定の上限値以下となるように、サービスの提供時間を変更させるサービス及び変更後の時間を選定する。
図7は、サーバ30が所定エリアにおける混雑を緩和する処理のフローチャートである。図7に示した処理は、例えば、移動店舗の移動だけでは第一ユーザの密度を所定の上限値以下にすることが困難な場合にサーバ30により実行されてもよいし、移動店舗の移動にかかわらず独立してサーバ30により実行されてもよい。なお、行動モデルはすでに補助記憶部33に記憶されているものとして説明する。図6に示したルーチンを同じ処理が実行されるステップについては、同じ符号を付して説明を省略する。
図7に示したルーチンでは、ステップS202で肯定判定されると、ステップS301へ進む。ステップS301では、依頼部304が、第一の地点における第一ユーザの数を減少させることができるサービスに対応する第二ユーザを選定する。依頼部304は、各サービスの提供時間を変更した状態で所定時間毎の各地点の第一ユーザの密度を予測部303に予測させ、第一ユーザの密度が所定の上限値以下となるサービス及びそのサービスの提供時間を選定する。
ステップS302において、依頼部304は、選定したサービスに紐付けされた第二ユーザ端末20へ送信するための変更依頼を生成する。変更依頼は、第二ユーザにサービス
の提供時間の変更を依頼するための情報である。そして、ステップS303では、依頼部304が、変更依頼を対応する第二ユーザ端末20へ送信する。
また、ステップS304において、依頼部304は、第一ユーザ端末10に対して、サービスの提供時間が変更になったことを示す情報、及び、変更後のサービスの提供時間に関する情報を送信する。この情報は、第一ユーザの密度が所定の上限値を超える時間に第一の地点にいると予測される第一ユーザに対して送信してもよいし、所定エリア内の第一ユーザの全員に送信してもよい。
以上説明したように、サーバ30が将来に第一ユーザで混雑する地点を予測し、混雑を緩和するようにサービスの提供時間を変更させることにより、混雑の緩和をはかることもできる。なお、本実施形態では、第一ユーザの目的地におけるサービスの提供時間を変更しているが、これに代えて、経由地におけるサービスの提供時間(例えば、移動店舗の営業時間)を変更してもよい。
<その他の実施形態>
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
上記実施形態では、第一ユーザ端末10の位置情報を用いて第一ユーザの現在地を取得し、この第一ユーザの現在地に基づいて将来の混雑を予測しているが、これに代えて、カメラ等のセンサによって検出される第一ユーザの数に基づいて将来の混雑を予測してもよい。
上記実施形態では、第二ユーザが移動依頼に応じて移動店舗を移動させるものとして説明したが、第二ユーザは、移動店舗の移動を断ることもできる。この場合、サーバ30が第二ユーザ端末20に店舗を移動可能であるか否かを問い合わせ、第二ユーザ端末20から移動可能であるとの回答を得られた場合に限り、その第二ユーザ端末20に対して移動依頼を送信してもよい。一方、移動可能でないとの回答を得た場合には、他の移動可能な第二ユーザを探してもよい。
上記実施形態は、例えば、カーシェアリングサービスにも適用可能である。例えば、第一ユーザからの予約情報および問い合わせに応じて、需要が高い地点を予測し、その地点により多くの車両が配置されるように、第二ユーザに対して通知してもよい。
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、
DVDディスク、ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
1 システム
10 第一ユーザ端末
17 位置情報センサ
20 第二ユーザ端末
30 サーバ
31 プロセッサ
32 主記憶部
33 補助記憶部
34 通信部
301 データ取得部
302 モデル管理部
303 予測部
304 依頼部

Claims (20)

  1. 所定エリアにおける第一ユーザの分布を予測することと、
    前記予測した第一ユーザの分布に基づいて、将来に前記所定エリアにおいて前記第一ユーザの密度が所定の上限値を超える地点である第一の地点を予測することと、
    前記所定エリアにおける前記第一の地点以外の第二の地点でのサービスの提供を促すことに関する情報を、前記サービスの提供者である第二ユーザの端末に送信することと、
    を実行する制御部を備え
    前記制御部は、
    夫々の前記第一ユーザの特性および夫々の前記第一ユーザの目的地を取得することと、
    夫々の前記第一ユーザの特性および夫々の前記第一ユーザの目的地に基づいて、夫々の前記第一ユーザの移動経路を予測することと、
    を実行し、
    夫々の前記第一ユーザの移動経路に基づいて、前記所定エリアにおける第一ユーザの分布を予測する、
    情報処理装置。
  2. 前記制御部は、前記第二ユーザが、前記サービスを提供する地点を前記第一の地点から前記第二の地点へ変更した場合に、前記第一の地点における前記第一ユーザの密度が前記所定の上限値以下となるように、前記第二の地点を選定する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記制御部は、前記第二ユーザが、前記サービスを提供する地点を前記第一の地点から前記第二の地点へ変更した場合に、前記第一の地点における前記第一ユーザの密度が、前記所定の上限値よりも小さい所定の下限値以上、且つ、前記所定の上限値以下となるように、前記第二の地点を選定する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記制御部は、前記第一ユーザの分布を、前記第一ユーザの現在地を検出するセンサの
    検出値に基づいて予測する、請求項1から3の何れか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記制御部は、前記第二ユーザのサービスに関する情報と、前記第一ユーザの特性に関する情報と、前記第一ユーザの位置情報と、を含む情報であるエリア情報に基づいて、夫々の前記第一ユーザの移動経路を予測する、
    請求項1からの何れか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記制御部は、前記エリア情報を入力データ、前記第一ユーザの移動経路を教師データとして機械学習モデルを学習し、学習済みの前記機械学習モデルに夫々の前記第一ユーザから取得する前記エリア情報を入力することで夫々の前記第一ユーザの移動経路を予測する、
    請求項に記載の情報処理装置。
  7. 前記制御部は、前記第一ユーザの特性に関する情報を、前記第一ユーザの過去の移動履歴に基づいて取得する、請求項からの何れか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記制御部は、夫々の前記第一ユーザの特性に基づいて、前記第二の地点でのサービスの提供を促すことに関する情報を送信する前記第二ユーザを選定する、
    請求項からの何れか1項に記載の情報処理装置。
  9. 前記第一ユーザの特性は、前記第一ユーザの趣味または嗜好を含む、
    請求項からの何れか1項に記載の情報処理装置。
  10. 前記第一ユーザの特性は、第一ユーザの性別、年齢、同伴者の性別、同伴者の年齢、または、同伴者の数を含む、
    請求項からの何れか1項に記載の情報処理装置。
  11. 前記制御部は、前記第一の地点において前記サービスを提供する前記第二ユーザの端末に対して、前記サービスを提供する時間を変更することを促すことに関する情報を送信する、
    請求項1から10の何れか1項に記載の情報処理装置。
  12. 前記制御部は、前記第一の地点において前記サービスを提供する前記第二ユーザの端末に対して、前記サービスを提供する空間の大きさを、前記第一ユーザの密度に基づいて変更することを促すことに関する情報を送信する、
    請求項1から11の何れか1項に記載の情報処理装置。
  13. 前記第二ユーザは、前記第一ユーザの目的地におけるサービスの提供者である、
    請求項1から12の何れか1項に記載の情報処理装置。
  14. 前記第二ユーザは、前記第一ユーザの経由地におけるサービスの提供者である、
    請求項1から12の何れか1項に記載の情報処理装置。
  15. 前記制御部は、前記第一ユーザの端末に、前記第二の地点でサービスの提供を受けることを促すことに関する情報を送信する、
    請求項1から14の何れか1項に記載の情報処理装置。
  16. コンピュータが、
    所定エリアにおける第一ユーザの分布を予測することと、
    前記予測した第一ユーザの分布に基づいて、将来に前記所定エリアにおいて前記第一ユ
    ーザの密度が所定の上限値を超える地点である第一の地点を予測することと、
    前記所定エリアにおける前記第一の地点以外の第二の地点でのサービスの提供を促すことに関する情報を、前記サービスの提供者である第二ユーザの端末に送信することと、
    夫々の前記第一ユーザの特性および夫々の前記第一ユーザの目的地を取得することと、
    夫々の前記第一ユーザの特性および夫々の前記第一ユーザの目的地に基づいて、夫々の前記第一ユーザの移動経路を予測することと、
    を実行し、
    夫々の前記第一ユーザの移動経路に基づいて、前記所定エリアにおける第一ユーザの分布を予測する、
    情報処理方法。
  17. 前記コンピュータは、前記第二ユーザのサービスに関する情報と、前記第一ユーザの特性に関する情報と、前記第一ユーザの位置情報と、を含む情報であるエリア情報に基づいて、夫々の前記第一ユーザの移動経路を予測する、
    請求項16に記載の情報処理方法。
  18. 前記コンピュータは、前記エリア情報を入力データ、前記第一ユーザの移動経路を教師データとして機械学習モデルを学習し、学習済みの前記機械学習モデルに夫々の前記第一ユーザから取得する前記エリア情報を入力することで夫々の前記第一ユーザの移動経路を予測する、
    請求項17に記載の情報処理方法。
  19. 所定エリアにおける第一ユーザに関する情報が入力される第一ユーザの端末と、
    前記所定エリア内でサービスを提供する第二ユーザの端末と、
    前記第一ユーザの端末に入力された前記第一ユーザに関する情報に基づいて、前記所定エリアにおける前記第一ユーザの分布を予測することと、
    前記予測した第一ユーザの分布に基づいて、将来の前記所定エリアにおいて前記第一ユーザの密度が所定の上限値を超える地点である第一の地点を予測することと、
    前記所定エリアにおいて、前記第一の地点以外の第二の地点でのサービスの提供を促すことに関する情報を前記第二ユーザの端末に送信することと、
    を実行する制御部を備える情報処理装置と、
    を備え
    前記制御部は、
    夫々の前記第一ユーザの特性および夫々の前記第一ユーザの目的地を取得することと、
    夫々の前記第一ユーザの特性および夫々の前記第一ユーザの目的地に基づいて、夫々の前記第一ユーザの移動経路を予測することと、
    を実行し、
    夫々の前記第一ユーザの移動経路に基づいて、前記所定エリアにおける第一ユーザの分布を予測する、
    システム。
  20. 前記制御部は、前記第二ユーザのサービスに関する情報と、前記第一ユーザの特性に関する情報と、前記第一ユーザの位置情報と、を含む情報であるエリア情報に基づいて、夫々の前記第一ユーザの移動経路を予測する、
    請求項19に記載のシステム。
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