JP7272760B2 - インシュレーション材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はインシュレーション材、さらに詳しくは固体ロケットモータのモーターケースの内面等に最適に用いられるインシュレーション材及びその製造方法に関する。
例えば固体ロケットモータにおいては、燃焼ガスからモーターケースを熱的に保護する目的で断熱材が広く使用されており、この断熱材のことをインシュレーション材と呼んでいる。
固体ロケットは、一般にモーターケース、固体推進薬、ノズル、点火器、及び断熱材から構成されている。そして点火器によってモーターケースの内部に充填された固体推進薬が点火されると、モーターケース内部に高温、高圧の燃焼ガスが発生し、この燃焼ガスがノズルから高速で流出することにより推進力が発生する。
そしてこのロケット用途においては軽量化要求がとても厳しく、特にインシュレーション材は推進力の発生に直接は寄与しないため、極限までその軽量化が要求される。しかしながら、インシュレーション材はモーターケースと固体推進薬の間に存在して、固体推進薬をモーターケース内に保持するための仲介材としての機能をも果たし、適切な強度、伸びと共に、モーターケースとインシュレーション、インシュレーションと固体推進薬の間において十分な強度の接着層を形成することが必要とされる。
すなわち要求特性として、強度が高く、適切な弾性率を有していること、低密度であること、焼損特性に優れることが挙げられる。ここで、焼損特性とは、高温、高圧、高速の燃焼ガスにインシュレーションが晒された際に、この燃焼ガスによってインシュレーション材が熱分解され、この熱分解された比較的低温の分解ガスがインシュレーション材の表面に低温の境界層を形成することと、インシュレーション材がもともと有する断熱特性との相乗効果によってモーターケース等を熱保護するメカニズムをいう。
このような要求特性を満たすインシュレーション材としては、ゴムとフィラーから構成されるものが知られている。例えばフィラーとして、無機質繊維であるアスベスト(石綿)繊維が使用されていた。しかしながら、チョップ状アスベスト繊維とゴムは混練及び層形成作業に長時間を要するという問題点があり、またアスベスト繊維は約600℃以上になると結晶水が飛散し、粉体となる問題があった。
そこで、アスベスト繊維の代替品として、有機質繊維であって焼損特性に優れた芳香族ポリアミド繊維や芳香族ポリアミド繊維製パルプ(アラミド繊維)を使用したインシュレーション材が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
しかしながら、これらの特許文献に記載された発明では、まだ十分な燃焼特性が得られず、更なる改良が望まれていた。
特開平3-21596号公報 特開2006-96823号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、引張強度が高く、適切な弾性率を有し、軽く焼損特性に優れるインシュレーション材を提供することにある。
本発明のインシュレーション材は、ゴムと強化繊維からなるインシュレーション材であって、ゴムの主成分がエチレン-プロピレンジエンゴムであり、強化繊維が比表面積4.0m/g以上の芳香族ポリアミド繊維パルプであり、かつ垂直断面における1mm以上の強化繊維の塊の数が10個/10cm以下であることを特徴とする。
さらには、強化繊維の平均繊維長が1.1mm以下であることや、密度が0.95g/cm以下のゴム成分の比率が全ゴム成分中の95重量%以上であること、全体の密度が1.2g/cm以下であることが好ましい。
また、長手方向の引張強度が10MPa以上、長手方向の5%伸長時応力が2.0~10MPaであることや、長手方向の5%伸長時応力が垂直方向の5%伸長時応力の4~20倍であることが好ましく、無機系フィラーを0.1~20.0重量%含有することが好ましい。
そしてもう一つの本発明は、ゴムと強化繊維を混練し、カレンダーロールにてシート化し、上記の発明のインシュレーション材とすることを特徴とするインシュレーション材の製造方法である。
本発明によれば、引張強度が高く、適切な弾性率を有し、軽く焼損特性に優れるインシュレーション材が提供される。
本発明のインシュレーション材は、ゴムと強化繊維からなるものである。そしてゴムの主成分がエチレン-プロピレンジエンゴムであり、強化繊維が比表面積4.0m/g以上の芳香族ポリアミド繊維パルプであることを必須とし、かつ垂直断面における1mm以上の強化繊維の塊の数が10個/10cm以下であることを特徴とする。
そして本発明のインシュレーション材に用いられるゴムとしては、主成分がエチレン-プロピレンジエンゴム(以下、EPDMということがある。以下括弧内は同じ。)であれば良く、その他に用いられるゴムとしては、アクリルゴム、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、水素化アクリロニトリルーブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、エチレン-プロピレンゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、多硫化ゴム、天然ゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴムを例示することができ、各ゴムの持つ利点をそれぞれ利用するために2種以上のゴムをブレンドして使用してもよい。主成分となるエチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)は、特に機械物性、耐熱性、低密度の観点から好ましく、全体の50重量%以上含むことが好ましい。
また、インシュレーション材を構成するゴム成分としては、全体として密度が0.95g/cm以下のゴム成分によって構成されることが好ましい。さらには0.80~0.95g/cmの範囲であることが好ましい。このような軽量化ゴムとしては、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)や、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴムを用いることが好ましい。軽量ゴムの比率としては90重量%以上であることが、特には95~100重量%の範囲にあることが好ましい。このような軽量ゴムを使用することによって、インシュレーション材全体を軽量化することが可能になった。さらにゴムと強化繊維から構成されるインシュレーション全体としては全体の密度が1.2g/cm以下であることが好ましく、特には0.85~1.05g/cmの範囲であることが好ましい。
さらに固体ゴムとしては、ASTM D1646の試験方法で測定されるムーニー粘度ML(1+4)100℃が、5~100の範囲の固体ゴムであることが好ましい。さらには10~50のものが、特には10~30のものがより好ましい。このような固体ゴムを使用することによって、芳香族ポリアミド繊維製パルプの良好な分散性と、良好な工程通過性を確保することが可能となる。ムーニー粘度は、ゴムポリマーの分子量等に依存し、高いほど引張強度等に有利となるが、混練時の粘度が高くなるため、パルプを良好に分散することが困難となる傾向にある。一方、ムーニー粘度が低すぎると、引張強度等が低くなることに加えて、粘着力が高くなり、加工時にゴムシートがロールに粘着してしまい、良好なゴムシートの製造が困難となる傾向にあるからである。
また本発明では、液状ゴムを、固体ゴムと併用して使用することが好ましい。液状ゴムとしては、液状エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、液状ブタジエンゴム(BR、さらには1,2-BRや1,4-BR)、液状IR(1,4-IR)、液状NBRゴム、液状SBRゴム、液状ポリブテン、液状ウレタンゴム等を挙げることができる。特に、低密度であると共に、主成分である固体エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)との親和性、相溶性の観点からは、液状エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)を併用することがもっとも好ましい。
さらに本発明のインシュレーション材は、上記のゴムに加えて比表面積が4.0m/g以上の強化繊維として、芳香族ポリアミド繊維パルプを含有するものである。
ここで本発明に用いられる芳香族ポリアミド繊維パルプは、主鎖中に芳香族環構造をもつポリアミドからなる繊維であって、アラミド繊維と略称されているものであり、メタ型のポリメタフェニレンイソフタルアミド系のものや、ポリパラフェニレンテレフタルアミド系のものなどが知られている。中でも本発明では、高度にフィブリル化されたパラ型芳香族ポリアミド繊維製パルプを用いることが好ましい。パラ型芳香族ポリアミド繊維製パルプは、強度、耐熱性に優れるのみならず、繊維が細かく開裂され極細繊維に枝分かれしたフィブリルを非常に多数有しており、メタ型芳香族ポリアミドと比べても、さらに表面積が飛躍的に増大するという特徴を有している。従って、このようなパラ型芳香族ポリアミド繊維製パルプをインシュレーション材の補強素材として使用することにより、ゴムとの結合力が高まり強度や弾性率といった機械的な物性を、さらに大幅に改善することができる。また、高度にフィブリル化し、表面積が増大したパラ型芳香族ポリアミド繊維製パルプをゴム中に分散することで、インシュレーション材の燃焼時に、先に熱分解を開始するゴムを高耐熱性のパラ型芳香族ポリアミド繊維製パルプ同士が絡み合いながら把持することにより、インシュレーション材全体の熱分解を抑制し、優れた焼損特性を示すのである。パラ型芳香族ポリアミド繊維製パルプとしては、帝人株式会社製のTWARONパルプや、デュポン株式会社製のKEVLARパルプ等が市販されている。
インシュレーション材に添加される芳香族ポリアミド繊維製パルプの添加量としてはインシュレーション材全体に対して13重量%以上であることが好ましい。さらには15~35重量%の範囲であることが、特には20~35重量%の範囲であることが好ましい。
少なすぎると、添加量が少なく、強度や弾性率といった機械物性の補強効果が十分でないことに加えて、ゴム中での芳香族ポリアミド繊維製パルプ同士の絡み合いも不十分となることから、ゴムの熱分解時に、ゴムを把持することができず、結果として十分な焼損特性が得られない。一方で、芳香族ポリアミド繊維製パルプの添加量を多くすると、芳香族ポリアミド繊維製パルプをゴム中で十分に分散させることが困難となり、結果として芳香族ポリアミド繊維製パルプ同士だけで塊を形成してしまい、ゴムとの接触面積が減り、良好な補強物性や焼損特性を得ることができなくなる。これらの塊は芳香族ポリアミド繊維製パルプが長手方向に配向したインシュレーション材においては、水平方向から切断した際に断面に現れるため、目視で観察することが可能である。
これらの塊はゴムとの混練時に強いせん断力を付与することで開繊し、低減することが可能であるが、完全になくすために過剰なせん断力を付与すると、結果的にゴムの分子鎖が切断されゴム自体の機械物性が低下し、インシュレーション材全体の機械物性低下に繋がってしまうため好ましくない。
本発明においては、芳香族ポリアミド繊維製パルプを含むとともに、ゴムを垂直方向から切断した際に断面に目視で観察されるパルプの絡み合いからなる、一辺の長さが最長1.0mm以上の塊の数が、10個/10cm以下であることが必要であり、優れたインシュレーション材料を得ることができるのである。特には一辺の長さが最長1.0mm以上の塊の数が、0から5個/10cmの範囲であることが好ましい。
また、比表面積も重要であって、使用する芳香族ポリアミド繊維製パルプの繊維長やフィブリル化度によって調整することが可能である。平均繊維長は1.1mm以下であることが好ましく、さらには0.9~1.1mmの範囲であることが好ましい。繊維長が長すぎる場合、ゴムとの混練時の分散が難しくなる傾向にあり、良好な分散性を確保したまま芳香族ポリアミド繊維製パルプの添加量を上げることが困難となる。
そして比表面積は、平均比表面積が4.0m/g以上であることが好ましく、9.0m/g以上、20m/g以下であることがさらに好ましい。比表面積が小さい場合、ゴムへの分散は比較的容易にはなるが、芳香族ポリアミド繊維製パルプとゴムとの絡み合いや、芳香族ポリアミド繊維製パルプ同士の絡み合いが不十分となり、良好な補強物性や焼損特性を得ることができなくなる。比表面積はゴムとの混練時のせん断力によっても増大はするもののその程度は限られるため、予め十分な比表面積を有する芳香族ポリアミド繊維製パルプを用いることが好ましい。
また本発明のインシュレーションン材は、ゴムと強化繊維からなるインシュレーション材であって、ゴムの主成分がエチレン-プロピレンジエンゴムであるものであるが、さらには無機系のフィラーを含有することが好ましい。無機系のフィラ―としては、具体的にはカーボンブラック、シリカ、水酸化アルミニウムなどを挙げることができ、その含有量としてはそれらの何れかの無機系フィラーを合計0.1~20.0重量%含むことが好ましい。一般にこれらの無機系フィラーは、芳香族ポリアミド繊維製パルプよりも微細な粉末状であり、芳香族ポリアミド繊維製パルプの分散性を損ねることなく添加することが可能であって、インシュレーション材を有効に補強することが可能である。また、これらの無機系フィラーを適当量添加することによって、ゴムシート表面に無機系フィラーが介在し、その無機系フィラーの作用により、ゴムをシート化する際のカレンダーロール等の金属ロールとの離形性の向上等、工程通過性をより向上させることができる。また、これらの無機系フィラーは、表面に化学的な活性基を有しており、インシュレーション材とモーターケースとの接着性や、インシュレーション材と固体燃料との接着性向上にも貢献する。
その他のインシュレーション材に添加する添加物としては、鎖状ゴム分子を三次元構造に形成させるための加硫用または架橋用の配合剤、ゴム製品の硬度を調整し混錬性、加工性を改善するための軟化剤や可塑剤、ゴムの劣化を防止するための老化防止剤、ゴムの混錬、圧延時等の加工性を改善し、適切な粘着性を得るための加工助剤や粘着付与剤を用いることが好ましい。これらは、使用されるエラストマーの種類や、フィラー、ゴムとの相性や、それらの製造方法に合致した添加物の組み合わせを用いることができる。加硫用の配合剤は、硫黄系加硫であっても、パーオキサイド系加硫であっても構わない。軟化剤及び可塑剤としては、鉱物油系軟化剤及び植物油系軟化剤が好ましく使用できる。鉱物油系軟化剤としてはパラフィン系軟化剤、芳香族系軟化剤、ナフテン系軟化剤等があり、植物油系軟化剤としてはステアリン酸などの脂肪酸またはその塩、菜種油、パーム油、ヤシ油などの脂肪油、パインオイル、ロジン、ファクチス(サブ)などが好ましく挙げられる。老化防止剤として、アミン系、フェノール系老化防止剤及び硫黄化合物やホスファイト類が二次老化防止剤として使用することが可能である。加工助剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸の金属塩、ステアリルアミン、高融点ワックス、低分子量ポリエチレングリコールなどが使用できる。また、粘着付与剤としては、クマロン樹脂、フェノール、テルペン系樹脂、石油系炭化水素樹脂、液状ポリブテン、ロジン誘導体などが使用できる。
さらに本発明のインシュレーション材には、ハロゲン系やリン系、無機系等の各種難燃剤を添加することも好ましい。但し、一般的に難燃剤は密度が大きいものが多いため、インシュレーション材全体の密度を高めないよう、注意深く選定することが好ましい。
そしてこのような本発明のインシュレーション材は、その物性としてJIS K6251の引張試験で測定される長手方向の引張強度が10MPa以上であり、かつ長手方向の5%伸長時応力が2.0~10MPaであることが好ましい。さらには5%伸長時応力が3~8MPaの間の範囲であることが好ましい。このような物性を満足することにより、インシュレーション材をモーターケースに設置する際の貼り付け工程通過性に優れるとともに、モーターケースとの良好な接着性と、モーターケースの保護性能を、同時に確保することができることとなる。モーターケースの内部に充填された固体推進薬の点火後、モーターケース内部には高温、高圧の燃焼ガスが発生するが、この燃焼ガスがノズルから高速で流出する際のモーターケースの膨張にインシュレーション材が追随し、良好な接着性と、モーターケースの保護性能を得ることが可能となる。
また、長手方向の5%伸長時応力が垂直方向の5%伸長時応力対比、4~20倍であることが好ましく、さらには5~15倍であることが好ましい。この比率は、補強材料であるパラ型芳香族ポリアミド繊維製パルプの幹の部分の状態や、フィブリル繊維の配向に影響を受けるものであり、ゴムとの混練時や、シート加工時に、長手方向へ連続的に与えるせん断力の程度によって制御することが可能である。この伸長時応力比は、芳香族ポリアミド繊維製パルプに由来し、比が高い場合は、その補強特性を一方向に制御した場合であり、インシュレーション材をモーターケースに設置する際に、効率的な設計が可能となる。例えば、各部位に必要最低限量の機械物性や焼損特性を与えられるように、インシュレーション材の方向や大きさを変えて設置することで、効率的な設計が可能となる。長手方向の5%伸長時応力と垂直方向の5%伸長時応力は4倍以上の異方性を有することが好ましい。ただし、長手方向の5%伸長時応力が垂直方向の5%伸長時応力よりも大きすぎる場合には、垂直方向の剛性が低くなりすぎ、インシュレーション材をモーターケースに設置する際の貼り付け工程通過性が逆に悪くなる傾向にある。
このような本発明のインシュレーション材は、例えばもう一つの本発明のインシュレーション材の製造方法によって得ることが可能である。すなわち、ゴムと強化繊維を混練し、カレンダーロールにてシート化し、上記の本発明のインシュレーション材、すなわち、ゴムと強化繊維からなるインシュレーション材であって、ゴムの主成分がエチレン-プロピレンジエンゴムであり、強化繊維が比表面積9.0m/g以上の芳香族ポリアミド繊維パルプであり、かつ垂直断面における1mm以上の強化繊維の塊の数が10個/10cm以下であるインシュレーション材、とする製造方法である。
ここで使用するゴムや強化繊維に関しては上に述べたものを用いることが可能である。中でも芳香族ポリアミド繊維パルプがパラ型芳香族ポリアミド繊維パルプであることが特に好ましい。
そして特には、下記のような製造方法を採用することが好ましい。
まず、強化繊維は、あらかじめマスターバッチとしておくことが好ましい。すなわち、あらかじめ芳香族ポリアミド繊維製パルプを高濃度に含有するマスターバッチとなる中間物を製造することが好ましい。マスターバッチ中間物の形状としては、シート形状でも良いし、粒状で合っても良い。このマスターバッチを製造する場合には、ポリオレフィン樹脂等の低融点樹脂を用いて、当該樹脂の融点以上の温度で芳香族ポリアミド繊維製パルプと混練することが好ましい。より好ましくは芳香族ポリアミド繊維製パルプを液状添加物と混練することが好ましい。液状添加物としては、液状エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、液状ブタジエンゴム(BR、例えば1,2-BR、1,4-BR)、液状IR(1,4-IR)、液状NBRゴム、液状SBRゴム、液状ポリブテン、液状ウレタンゴム等の液状ゴムや、液状軟化剤、液状可塑剤、液状粘着付与剤などが使用される。これらの液状添加物は単独で使用してもよく、2種以上をブレンドして使用してもよい。特に、低密度であると共に、後に混練する固体エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)との親和性、相溶性の観点から、液状エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)と混練する方法が最も好ましい。マスターバッチを製造する際は、ニーダーやバンバリーミキサーといった混練機にて芳香族ポリアミド繊維製パルプと液状添加物を混練後、押出機やオープンロールにてチューブ状やシート状に成形後、任意の形状にカットして製造する方法が好ましい。
上記のマスターバッチ中の芳香族ポリアミド繊維製パルプの濃度は、25~70重量%が好ましく、より好ましくは35~45重量%である。マスターバッチ中の芳香族ポリアミド繊維製パルプの濃度が適切な範囲の場合、後に固体ゴムと混練しシート化する際に、芳香族ポリアミド繊維製パルプが分散しやすくなる。濃度が高すぎると、マスターバッチの製造が困難となるだけでなく、芳香族ポリアミド繊維製パルプ同士が強固に絡み合った塊が増えすぎてしまい、その後の工程で良好な分散性を確保するのが困難となる。特に比表面積の大きいパラ型芳香族ポリアミド繊維製パルプの場合に効果が顕著である。
次いで、上記のマスターバッチと固体ゴムを混練し、さらにシート化することが好ましい。ここで使用する固体ゴムはポリマーであって、ASTM D1646の試験方法で測定されるムーニー粘度ML(1+4)100℃が、5~100のものが好ましく、さらには10~50のものが、特には10~30のものがより好ましい。ムーニー粘度は、ゴムポリマーの分子量等に依存し、高いほど引張強度等に有利となるが、混練時の粘度が高くなるため、パルプを良好に分散することが困難となる傾向にある。一方、ムーニー粘度が低すぎると、引張強度等が低くなることに加えて、粘着力が高くなり、加工時にゴムシートがロールに粘着してしまい、良好なゴムシートの製造が困難となる傾向にある。
そして本発明の製造方法では、最初にあらかじめ、ニーダーやバンバリーミキサーといった混練機にて上記のマスターバッチと固体ゴムを混練することが好ましい。この際、強いせん断力によりゴムが発熱するが、100~150℃程度に発熱するまで混練を実施することが好ましい。固体ゴムが軟化するため、マスターバッチ中の芳香族ポリアミド繊維製パルプが良好に混練されるからである。その後、混練後の混合物を一度、冷却後、ロール間距離を狭めたロール速度比のあるオープンロールに通すことが好ましい。混合物にさらにせん断力を付与することで、芳香族ポリアミド繊維製パルプがより分散し、長手方向に芳香族ポリアミド繊維製パルプを十分に配向させ、シート状物を得ることが可能となる。この際、芳香族ポリアミド繊維製パルプが十分に分散するまで、断面に観察されるパルプ塊の数を確認しながら、繰り返しオープンロールに通して混練することが好ましい。また、オープンロールは、冷却水を通すことで温度が高くなり過ぎないように制御することが好ましい。ゴムを軟化させずに強いせん断応力を付与することが可能となる。
先に述べた好ましく用いられる無機系フィラーや加硫剤、その他の粉末添加剤等は、ニーダーやバンバリーミキサーといった混練機の段階で添加しても良いし、オープンロールの際に添加することも好ましい。特には、加硫剤以外の添加剤に関し、ニーダーやバンバリーミキサーといった混練機の段階で添加し、他方、加硫剤や加硫促進剤に関しては、混練時の熱で加硫が進行しないよう、オープンロール上で添加する方法が好ましい。
本発明の製造方法において好ましく用いられるオープンロールは、ロール速度比が設定されているが、その場合、混練には適するものの、薄物用の均一なゴムシートを得るには適さない。そのためインシュレーション材の製造方法としては、最後にロール速度比が一定のカレンダーロールにて、任意の厚みのゴムシートとすることが好ましい。インシュレーション材の厚みとしては、0.5~10mmの範囲であることが好ましく、特には0.5~3mmの範囲であることが好ましい。このような薄く均一なシートとすることによって、本発明のインシュレーション材は、モーターケースに設置する際の取扱い性に優れたものとなる。
このようにして得られた本発明のインシュレーション材は、引張強度が高く、適切な弾性率を有し、低密度で焼損特性に優れるインシュレーション材となる。特に、固体燃料(固体推進薬ともいう)によって推進力を発生するロケットエンジン用のインシュレーション材として適しており、モータの高性能化に、高く貢献する材料となる。このインシュレーション材は、防衛用ロケット弾、ミサイル、人工衛星打ち上げ用ロケットの推進機関、観測用ロケット、あるいは姿勢制御用ロケット等として広く使用することが可能である。
以下、実施例をあげて本発明を説明する。なお、本発明の実施例における評価は下記の測定法で行った。
(1)パルプの比表面積
窒素吸着BET法による比表面積について自動比表面積測定装置を用いて測定した。
(2)パルプ塊の数
1mm厚のインシュレーション材を重ねて150℃で30分間、1MPaの条件でプレス加硫し2mm厚みのゴムシートを得た。その後、垂直方向に切断し、50cm長×0.2cm、すなわち10cmの面積に観察される、最も長い部分の一辺の長さが1.0mm以上の塊の数を数えた。測定は、インシュレーション材の長手方向に1m周期で5回測定し、その平均値とした。
(3)長手方向(MD)の引張強度と、長手方向(MD)、垂直方向(CD)の5%伸長時応力
上記の「(2)パルプ塊の数」で作成したゴムシートを用い、JIS K 6251のダンベル状3号形を用いた方法にて引張試験を実施し、長手方向(MD)の引張強度と、長手方向(MD)、垂直方向(CD)のそれぞれの5%伸長時応力を測定した。
(4)密度
JIS K 6268の方法でインシュレーション材の密度を測定した。
(5)焼損特性
20度の室温雰囲気下で、「(2)パルプ塊の数」で作成したゴムシートを用い、150℃30分の加硫処理を行った。その後インシュレーション材の長手方向に最大温度1100℃のガスバーナーの火炎を接炎し、加硫後のインシュレーション材の接炎部分の背面の温度を測定し、温度が40度に上昇するまでの時間を測定した。加硫後のインシュレーション材の接炎部分の焼損が早い場合、背面の温度上昇が早くなる。
[実施例1]
強化繊維として平均繊維長0.9mm、平均比表面積13.5m/gのパラ型芳香族ポリアミド繊維製パルプを40重量%用意した。この強化繊維と液状エチレンプロピレンジエンゴムをニーダーにて混練後、さらに押出機で混練し、押出し後にカットし、直径約10mm、長さ約20mmのマスターバッチを得た。
その後、このパラ型芳香族ポリアミド繊維製パルプを40重量%含むマスターバッチ53部に、固体エチレンプロピレンジエンゴム(密度0.87g/cm、ムーニー粘度ML(1+4)100℃;24)を34部、カーボンブラックを3部、鉱油を7部、加工助剤として脂肪酸エステル2部をニーダーに投入し、15分間で130℃まで混練した。その後さらに、硫黄を0.3部、加硫促進剤メルカプトベンゾチアゾールを0.7部添加し、60℃に調節した2本の速度差を有するオープンロールにて20分間混練した。最後に、カレンダーロールにて幅40mmで厚さ1mmのゴムロール形状のインシュレーション材を得た。得られたインシュレーション材の測定結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1のマスターバッチの混練量を53部から63部に、固体エチレンプロピレンジエンゴムの混練量を34部から24部に変更して実施した以外は、実施例1と同様にしてインシュレーション材を得た。得られたインシュレーション材の評価結果を表1にまとめて示す。
[実施例3]
実施例1のマスターバッチの混練量を53部から35部に、固体エチレンプロピレンジエンゴムの混練量を34部から52部に変更して実施した以外は、実施例1と同様にしてインシュレーション材を得た。得られたインシュレーション材の評価結果を表1にまとめて示す。
[実施例4]
実施例1のパラ型芳香族ポリアミド繊維製パルプに代えて、強化繊維として平均繊維長1.0mm、平均比表面積6.5m/gのパラ型芳香族ポリアミド繊維製パルプを用いてマスターバッチ作成した以外は、実施例1と同様にしてインシュレーション材を作成した。得られたインシュレーション材の評価結果を表1にまとめて示す。
[比較例1]
ニーダーでの混練時間短縮し、10分間で100℃までの実施に変更して実施した以外は実施例1と同様にしてインシュレーション材を得た。得られたインシュレーション材の評価結果を表1にまとめて示す。
Figure 0007272760000001

Claims (8)

  1. ゴムと強化繊維からなるインシュレーション材の製造方法であって、
    ゴムと強化繊維を混練する際に、強化繊維はあらかじめマスターバッチとしており、マスターバッチが強化繊維である芳香族ポリアミド繊維パルプを、液状添加物である液状エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)と混練後、チューブ状またはシート状に成形後、カットしたものであり、
    カットしたマスターバッチを固体エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)と100~150℃に発熱するまで混練りし、さらに冷却後ロール間距離を狭めたロール速度比のあるオープンロールに繰り返し通して混練りし、
    垂直断面における1mm以上の強化繊維の塊の数10個/10cm以下とし、
    ロール速度比が一定のカレンダーロールにてシート化し、
    ゴムの主成分がエチレン-プロピレンジエンゴムであり、強化繊維が比表面積4.0m/g以上の芳香族ポリアミド繊維パルプであることを特徴とするインシュレーション材の製造方法
  2. 強化繊維の平均繊維長が1.1mm以下である請求項1記載のインシュレーション材の製造方法
  3. 密度が0.95g/cm以下のゴム成分の比率が、全ゴム成分中の95重量%以上である請求項1または2に記載のインシュレーション材の製造方法
  4. インシュレーション材の全体の密度が1.2g/cm以下である請求項1から3のいずれか1項に記載のインシュレーション材の製造方法
  5. インシュレーション材の長手方向の引張強度が10MPa以上、長手方向の5%伸長時応力が2.0~10MPaである請求項1から4のいずれか1項に記載のインシュレーション材の製造方法
  6. インシュレーション材の長手方向の5%伸長時応力が、垂直方向の5%伸長時応力の4~20倍である請求項1から5のいずれか1項に記載のインシュレーション材の製造方法
  7. インシュレーション材が無機系フィラーを0.1~20.0重量%含有する請求項1から6のいずれか1項に記載のインシュレーション材の製造方法
  8. 加硫剤や加硫促進剤を、冷却後のオープンロール上にて添加する請求項1から7のいずれか1項に記載のインシュレーション材の製造方法。
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