JP7272519B1 - 反射型マスクブランク、反射型マスク、反射型マスクブランクの製造方法、及び反射型マスクの製造方法 - Google Patents

反射型マスクブランク、反射型マスク、反射型マスクブランクの製造方法、及び反射型マスクの製造方法 Download PDF

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Abstract

EUV露光用反射型位相シフトマスクブランクにおいて、位相シフト膜の結晶化を抑制するとともに、位相シフト膜の耐水素性を向上する、技術を提供することを目的とする。反射型マスクブランクは、基板(10)と、EUV光を反射する多層反射膜(11)と、前記多層反射膜(11)を保護する保護膜(12)と、前記EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜(13)と、をこの順で有する。前記位相シフト膜(13)は、Ru、Ir、Pt、Pd及びAuからなる第1群から選択される少なくとも1つの第1元素X1と、酸素(O)、ホウ素(B)、炭素(C)及び窒素(N)からなる第2群から選択される少なくとも1つの第2元素X2と、を含む。前記位相シフト膜(13)は、X線電子分光法で観測される前記第1元素X1の3d5/2又は4f7/2のピークのケミカルシフトが0.3eV未満である。

Description

本開示は、反射型マスクブランク、反射型マスク、反射型マスクブランクの製造方法、及び反射型マスクの製造方法に関する。
近年、半導体デバイスの微細化に伴い、極端紫外線(Extreme Ultra-Violet:EUV)を用いた露光技術であるEUVリソグラフィー(EUVL)が開発されている。EUVとは、軟X線および真空紫外線を含み、具体的には波長が0.2nm~100nm程度の光のことである。現時点では、13.5nm程度の波長のEUVが主に検討されている。
EUVLでは、反射型マスクが用いられる。反射型マスクは、ガラス基板などの基板と、EUV光を反射する多層反射膜と、EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜と、をこの順で有する。位相シフト膜には、開口パターンが形成される。EUVLでは、位相シフト膜の開口パターンを半導体基板などの対象基板に転写する。転写することは、縮小して転写することを含む。
EUVLでは、いわゆる射影効果(シャドーイング効果)が生じる。シャドーイング効果とは、EUV光の入射角θが0°ではない(例えば6°である)ことに起因して、開口パターンの側壁付近に、側壁によってEUV光を遮る領域が生じ、転写像の位置ずれ又は寸法ずれが生じることをいう。シャドーイング効果を低減するには、開口パターンの側壁の高さを低くすることが有効であり、位相シフト膜の薄化が有効である。
位相シフト膜を薄化すべく、位相シフト膜の材料として、ルテニウム(Ru)が検討されている。ルテニウムは、低い屈折率を有するので、位相差を確保しつつ位相シフト膜を薄化できる。しかし、ルテニウムは、単独で使用すると、結晶化しやすいという問題がある。結晶のサイズが大きいほど、開口パターンの側壁のラフネスが大きくなってしまう。開口パターンの形成時に、結晶粒界に沿ってエッチングが進みやすいからである。
特許文献1の位相シフト膜は、ルテニウム、窒素および酸素を少なくとも有する。特許文献1には、窒素と酸素をルテニウムに添加することで、結晶子(つまり結晶のサイズ)を小さくでき、開口パターンの側壁のラフネスを小さくできる旨、記載されている。
日本国特許第6929983号公報
EUV露光装置の内部で、反射型マスクは、水素ガスに曝されることがある。水素ガスは、例えばカーボンのコンタミを低減する目的で使用される。
従来、位相シフト膜が水素ガスに曝されることで、位相シフト膜に含まれる非金属元素が脱離してしまうことがあった。
本開示の一態様は、位相シフト膜の結晶化を抑制すると共に、位相シフト膜の耐水素性を向上する、技術を提供する。
本開示の一態様に係る反射型マスクブランクは、基板と、EUV光を反射する多層反射膜と、前記多層反射膜を保護する保護膜と、前記EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜と、をこの順で有する。前記位相シフト膜は、Ru、Ir、Pt、Pd及びAuからなる第1群から選択される少なくとも1つの第1元素X1と、O、B及びCからなる第2群から選択される少なくとも1つの第2元素X2と、を含む。前記位相シフト膜は、X線電子分光法で観測される前記第1元素X1の3d 5/2 又は4f 7/2 のピークのケミカルシフトが0.3eV未満である。前記位相シフト膜は、Oを1at%以上、55at%未満含む。
本開示の一態様によれば、第1元素X1と第2元素X2で位相シフト膜を構成することで、位相シフト膜の結晶化を抑制できる。また、第1元素X1のケミカルシフトが0.3eV未満であることで第2元素X2の脱離を抑制でき、位相シフト膜の耐水素性を向上できる。
図1は、一実施形態に係る反射型マスクブランクを示す断面図である。 図2は、一実施形態に係る反射型マスクを示す断面図である。 図3は、図2の反射型マスクで反射されるEUV光の一例を示す断面図である。 図4は、元素または化合物の屈折率と消衰係数の一例を示す図である。 図5は、例1の位相シフト膜に含まれるRuのケミカルシフトを示す図である。 図6は、例1の位相シフト膜に含まれるTaのケミカルシフトを示す図である。 図7は、例1の位相シフト膜のX線回折スペクトルを示す図である。 図8は、一実施形態に係る反射型マスクブランクの製造方法を示すフローチャートである。 図9は、一実施形態に係る反射型マスクの製造方法を示すフローチャートである。
以下、本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。各図面において同一の又は対応する構成には同一の符号を付し、説明を省略することがある。明細書中、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
図1~図3において、X軸方向とY軸方向とZ軸方向は互いに直交する方向である。Z軸方向は、基板10の第1主面10aに対して垂直な方向である。X軸方向は、EUV光の入射面(入射光線と反射光線を含む面)に直交する方向である。図3に示すように、入射光線はZ軸負方向に向かうほどY軸正方向に傾斜し、反射光線はZ軸正方向に向かうほどY軸正方向に傾斜する。
図1を参照して、一実施形態に係る反射型マスクブランク1について説明する。反射型マスクブランク1は、例えば、基板10と、多層反射膜11と、保護膜12と、位相シフト膜13と、エッチングマスク膜14と、をこの順番で有する。多層反射膜11と、保護膜12と、位相シフト膜13と、エッチングマスク膜14とは、この順番で、基板10の第1主面10aに形成される。なお、反射型マスクブランク1は、少なくとも、基板10と、多層反射膜11と、保護膜12と、位相シフト膜13と、を有していればよい。
反射型マスクブランク1は、図1に図示しない機能膜を更に有してもよい。例えば、反射型マスクブランク1は、基板10を基準として、多層反射膜11とは反対側に、導電膜を有してもよい。導電膜は、基板10の第2主面10bに形成される。第2主面10bは、第1主面10aとは反対向きの面である。導電膜は、例えば反射型マスク2を露光装置の静電チャックに吸着するのに用いられる。反射型マスクブランク1は、多層反射膜11と保護膜12の間に、不図示の拡散バリア膜を有してもよい。拡散バリア膜は、保護膜12に含まれる金属元素が多層反射膜11に拡散するのを抑制する。
反射型マスクブランク1は、図示しないが、保護膜12と位相シフト膜13の間にバッファ膜を有してもよい。バッファ膜は、位相シフト膜13に開口パターン13aを形成するエッチングガスから、保護膜12を保護する。バッファ膜は、位相シフト膜13よりも緩やかにエッチングされる。バッファ膜は、保護膜12とは異なり、最終的に位相シフト膜13の開口パターン13aと同一の開口パターンを有することになる。
次に、図2及び図3を参照して、一実施形態に係る反射型マスク2について説明する。反射型マスク2は、例えば、図1に示す反射型マスクブランク1を用いて作製され、位相シフト膜13に開口パターン13aを含む。なお、図1に示すエッチングマスク膜14は、位相シフト膜13に開口パターン13aを形成した後に除去される。
EUVLでは、位相シフト膜13の開口パターン13aを半導体基板などの対象基板に転写する。転写することは、縮小して転写することを含む。以下、基板10、多層反射膜11、保護膜12、位相シフト膜13、及びエッチングマスク膜14について、この順番で説明する。
基板10は、例えばガラス基板である。基板10の材質は、TiOを含有する石英ガラスが好ましい。石英ガラスは、一般的なソーダライムガラスに比べて、線膨張係数が小さく、温度変化による寸法変化が小さい。石英ガラスは、SiOを80質量%~95質量%、TiOを4質量%~17質量%含んでよい。TiO含有量が4質量%~17質量%であると、室温付近での線膨張係数が略ゼロであり、室温付近での寸法変化がほとんど生じない。石英ガラスは、SiO及びTiO以外の第三成分又は不純物を含んでもよい。なお、基板10の材質は、β石英固溶体を析出した結晶化ガラス、シリコン、又は金属等であってもよい。
基板10は、第1主面10aと、第1主面10aとは反対向きの第2主面10bと、を有する。第1主面10aには、多層反射膜11などが形成される。平面視(Z軸方向視)にて基板10のサイズは、例えば縦152mm、横152mmである。縦寸法及び横寸法は、152mm以上であってもよい。第1主面10aと第2主面10bは、各々の中央に、例えば正方形の品質保証領域を有する。品質保証領域のサイズは、例えば縦142mm、横142mmである。第1主面10aの品質保証領域は、0.15nm以下の二乗平均平方根粗さ(Rq)と、100nm以下の平坦度と、を有することが好ましい。また、第1主面10aの品質保証領域は、位相欠陥を生じさせる欠点を有しないことが好ましい。
多層反射膜11は、EUV光を反射する。多層反射膜11は、例えば高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層したものである。高屈折率層の材質は例えばシリコン(Si)であり、低屈折率層の材質は例えばモリブデン(Mo)であり、Mo/Si多層反射膜が用いられる。なお、Ru/Si多層反射膜、Mo/Be多層反射膜、Mo化合物/Si化合物多層反射膜、Si/Mo/Ru多層反射膜、Si/Mo/Ru/Mo多層反射膜、Si/Ru/Mo/Ru多層反射膜なども、多層反射膜11として使用可能である。
多層反射膜11を構成する各層の膜厚および層の繰り返し単位の数は、各層の材質、及びEUV光に対する反射率に応じて適宜選択できる。多層反射膜11は、Mo/Si多層反射膜である場合、入射角θ(図3参照)が6°であるEUV光に対して60%以上の反射率を達成するには、膜厚2.3±0.1nmのMo層と、膜厚4.5±0.1nmのSi層とを繰り返し単位数が30以上60以下になるように積層すればよい。多層反射膜11は、入射角θが6°であるEUV光に対して60%以上の反射率を有することが好ましい。反射率は、より好ましくは65%以上である。
多層反射膜11を構成する各層の成膜方法は、例えば、DCスパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、又はイオンビームスパッタリング法などである。イオンビームスパッタリング法を用いてMo/Si多層反射膜を形成する場合、Mo層とSi層の各々の成膜条件の一例は下記の通りである。
<Si層の成膜条件>
ターゲット:Siターゲット、
スパッタガス:Arガス、
ガス圧:1.3×10-2Pa~2.7×10-2Pa、
イオン加速電圧:300V~1500V、
成膜速度:0.030nm/sec~0.300nm/sec、
Si層の膜厚:4.5±0.1nm、
<Mo層の成膜条件>
ターゲット:Moターゲット、
スパッタガス:Arガス、
ガス圧:1.3×10-2Pa~2.7×10-2Pa、
イオン加速電圧:300V~1500V、
成膜速度:0.030nm/sec~0.300nm/sec、
Mo層の膜厚:2.3±0.1nm、
<Si層とMo層の繰り返し単位>
繰り返し単位数:30~60(好ましくは40~50)。
保護膜12は、多層反射膜11と位相シフト膜13の間に形成され、多層反射膜11を保護する。保護膜12は、位相シフト膜13に開口パターン13a(図2参照)を形成するエッチングガスから多層反射膜11を保護する。エッチングガスは、例えばハロゲン系ガス、酸素系ガス、又はこれらの混合ガスである。ハロゲン系ガスとしては、塩素系ガスと、フッ素系ガスと、が挙げられる。塩素系ガスは、例えばClガス、SiClガス、CHClガス、CClガス、BClガス又はこれらの混合ガスである。フッ素系ガスは、例えばCFガス、CHFガス、SFガス、BFガス、XeFガス又はこれらの混合ガスである。酸素系ガスは、Oガス、Oガスまたはこれらの混合ガスである。
エッチングガスによる保護膜12のエッチング速度ER2に対する、エッチングガスによる位相シフト膜13のエッチング速度ER1の比(ER1/ER2)を、第1選択比とも呼ぶ。第1選択比が大きいほど、位相シフト膜13の加工性が良い。第1選択比は、好ましくは10以上であり、より好ましくは30以上である。第1選択比は、好ましくは200以下であり、より好ましくは100以下である。
保護膜12は、例えばRu、Rh及びSiから選択される少なくとも1つの元素を含む。保護膜12は、Rhを含む場合、Rhのみを含んでもよいが、Rhに加えて、Ru、Nb、Mo、Ta、Ir、Pd、Zr、Y及びTiからなる群から選択される少なくとも1つの元素Z1を含んでもよい。
元素Z1がRu、Nb、Mo、Zr、Y、Tiである場合、屈折率nの増大を抑制しつつ、消衰係数kを小さくでき、EUV光に対する反射率を向上できる。元素Z1がRu、Ta、Ir、Pd、Yである場合、エッチングガス又は/及び硫酸過水に対する耐久性を向上できる。硫酸過水は、後述するレジスト膜の除去、又は反射型マスク2の洗浄などに用いられる。
Z1(全てのZ1)とRhの元素比(Z1:Rh)は、好ましくは1:99~1:1である。本明細書において、元素比とは、モル比のことである。比の値(Z1/Rh)が1/99以上であれば、EUV光に対する反射率が良好である。比の値(Z1/Rh)が1以下であれば、保護膜12のエッチングガスに対する耐久性が良好である。Z1とRhの元素比(Z1:Rh)は、より好ましくは3:10~1:1である。
保護膜12は、Rhに加えて、N、O、C及びBからなる群から選択される少なくとも1つの元素Z2を含んでもよい。元素Z2は、保護膜12のエッチングガスに対する耐久性を低下させてしまう反面、保護膜12の結晶性を低下させることで保護膜12の平滑性を向上する。元素Z2を含む保護膜12は、非結晶構造、又は微結晶構造を有する。保護膜12が非結晶構造、又は微結晶構造を有する場合、保護膜12のX線回折プロファイルは明瞭なピークを有しない。
保護膜12がRhに加えてZ2を含む場合、Rhの含有量又はRhとZ1の合計の含有量は40at%~99at%であって且つZ2の合計の含有量は1at%~60at%であることが好ましい。保護膜12がRhに加えてZ2を含む場合、Rhの含有量又はRhとZ1の合計の含有量は80at%~99at%であって且つZ2の合計の含有量は1at%~20at%であることがより好ましい。
保護膜12は、Rhを90at%以上含み、Z1とZ2の少なくとも1つを含み、且つ10.0g/cm~14.0g/cmの膜密度を有する場合、非結晶構造、又は微結晶構造を有する。保護膜12の膜密度は、好ましくは11.0g/cm~13.0g/cmである。なお、保護膜12は、Rhを100at%含み、且つ11.0g/cm~12.0g/cmの膜密度を有する場合、非結晶構造、又は微結晶構造を有する。なお、保護膜12の膜密度は、X線反射率法を用いて測定する。
保護膜12の膜厚は、1.0nm以上10.0nm以下が好ましく、2.0nm以上3.5nm以下がより好ましい。
保護膜12の二乗平均平方根粗さ(Rq)は、0.3nm以下が好ましく、0.1nm以下がより好ましい。
保護膜12の成膜方法は、例えば、DCスパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、又はイオンビームスパッタリング法などである。DCスパッタリング法を用いてRh膜を形成する場合、成膜条件の一例は下記の通りである。
<Rh膜の成膜条件>
ターゲット:Rhターゲット、
スパッタガス:Arガス、
ガス圧:1.0×10-2Pa~1.0×10Pa、
ターゲットの出力密度:1.0W/cm~8.5W/cm
成膜速度:0.020nm/sec~1.000nm/sec、
Rh膜の膜厚:1nm~10nm。
なお、Rh膜を形成する場合、スパッタガスとして、Nガス、又はArガスとNの混合ガスを使用してもよい。スパッタガス中のNガスの体積比(N/(Ar+N))は0.05以上1.0以下である。
DCスパッタリング法を用いて、RhO膜を形成する場合、成膜条件の一例は下記の通りである。
<RhO膜の成膜条件>
ターゲット:Rhターゲット、
スパッタガス:Oガス、又はArガスとOの混合ガス、
スパッタガス中のOガスの体積比(O/(Ar+O)):0.05~1.0、
ガス圧:1.0×10-2Pa~1.0×10Pa、
ターゲットの出力密度:1.0W/cm~8.5W/cm
成膜速度:0.020nm/sec~1.000nm/sec、
RhO膜の膜厚:1nm~10nm。
DCスパッタリング法を用いて、RhRu膜を形成する場合、成膜条件の一例は下記の通りである。
<RhRu膜の成膜条件>
ターゲット:Rhターゲット及びRuターゲット(又はRhRuターゲット)、
スパッタガス:Arガス、
ガス圧:1.0×10-2Pa~1.0×10Pa、
ターゲットの出力密度:1.0W/cm~8.5W/cm
成膜速度:0.020nm/sec~1.000nm/sec、
RhRu膜の膜厚:1nm~10nm。
位相シフト膜13は、開口パターン13aが形成される予定の膜である。開口パターン13aは、反射型マスクブランク1の製造工程では形成されずに、反射型マスク2の製造工程で形成される。位相シフト膜13は、図3に示す第1EUV光L1に対して、第2EUV光L2の位相をシフトさせる。
第1EUV光L1は、位相シフト膜13を透過することなく開口パターン13aを通過し、多層反射膜11で反射され、再び位相シフト膜13を透過することなく開口パターン13aを通過した光である。第2EUV光L2は、位相シフト膜13に吸収されながら位相シフト膜13を透過し、多層反射膜11で反射され、再び位相シフト膜13に吸収されながら位相シフト膜13を透過した光である。
第1EUV光L1と第2EUV光L2の位相差(≧0)は、例えば170°~250°である。第1EUV光L1の位相が、第2EUV光L2の位相よりも、進んでいてもよいし、遅れていてもよい。位相シフト膜13は、第1EUV光L1と第2EUV光L2の干渉を利用して、転写像のコントラストを向上する。転写像は、位相シフト膜13の開口パターン13aを対象基板に転写した像である。
EUVLでは、いわゆる射影効果(シャドーイング効果)が生じる。シャドーイング効果とは、EUV光の入射角θが0°ではない(例えば6°である)ことに起因して、開口パターン13aの側壁付近に、側壁によってEUV光を遮る領域が生じ、転写像の位置ずれ又は寸法ずれが生じることをいう。シャドーイング効果を低減するには、開口パターン13aの側壁の高さを低くすることが有効であり、位相シフト膜13の薄化が有効である。
位相シフト膜13の膜厚は、シャドーイング効果を低減すべく、例えば60nm以下であり、好ましくは50nm以下である。位相シフト膜13の膜厚は、第1EUV光L1と第2EUV光L2の位相差を確保すべく、好ましくは20nm以上であり、より好ましくは30nm以上である。
第1EUV光L1と第2EUV光L2の位相差を確保しつつ、シャドーイング効果を低減すべく位相シフト膜13の膜厚を小さくするには、位相シフト膜13の屈折率を小さくすることが有効である。
位相シフト膜13は、Ru、Ir、Pt、Pd及びAuからなる第1群から選択される少なくとも1つの第1元素X1を含む。第1元素X1は、貴金属元素である。第1元素X1は、図4から明らかなように、小さな屈折率を有するので、位相差を確保しつつ位相シフト膜13を薄化できる。位相シフト膜13と保護膜12の間にさらに位相シフト膜下層が設けられてもよい。位相シフト膜下層は、保護膜12の最上面に接触して形成された層である。位相シフト膜13と位相シフト膜下層の2層構造にすることで、第1EUV光L1と第2EUV光L2の位相差を調整することができる。加工特性の観点から、位相シフト膜下層にTaを主に含み、位相シフト膜13にRuを含む構成が好ましい。
なお、第1元素X1は、単独で使用すると、結晶化しやすいという問題がある。結晶のサイズが大きいほど、開口パターン13aの側壁のラフネスが大きくなってしまう。開口パターン13aの形成時に、結晶粒界に沿ってエッチングが進みやすいからである。
位相シフト膜13は、第1元素X1に加えて、O、B、C及びNからなる第2群から選択される少なくとも1つの第2元素X2を含む。第2元素X2は、非金属元素である。第1元素X1に第2元素X2を添加することで、位相シフト膜13の結晶化を抑制でき、開口パターン13aの側壁のラフネスを小さくできる。第2元素X2は、酸素を含むことが好ましく、酸素と窒素を含むことがより好ましい。位相シフト膜13は、好ましくは、第1元素X1に加えて、O、B及びCからなる第2群から選択される少なくとも1つの第2元素X2を含む。位相シフト膜13は、より好ましくは、Oを1at%以上、55at%未満含む。
位相シフト膜13は、X線電子分光法(X-ray Photoelectron Spectroscopy:XPS)で観測される第1元素X1の3d5/2又は4f7/ のピークのケミカルシフトΔE1が0.3eV未満である。第1元素X1の3d5/2又は4f7/2のピークは、Ru又はPdの3d5/2のピークであるか、Ir、Pt又はAuの4f7/2のピークである。
X線電子分光法で観測される電子の結合エネルギーは、電子が飛び出すときに消費するエネルギーの大きさを表す。第1元素X1が非金属元素と結合すると、第1元素X1が正に帯電するので、電子が第1元素X1を振り切って飛び出すのに、大きなエネルギーが消費される。それゆえ、第1元素X1が非金属元素と結合すると、第1元素X1が単体で存在する場合に比べて、ピークの結合エネルギーが高くなる。
X線電子分光法で観測される第1元素X1のピークのケミカルシフトΔE1は、実際に観測される第1元素X1のピークの結合エネルギーと、非金属元素と結合しておらず単体で存在する場合の第1元素X1のピークの結合エネルギー(基準の結合エネルギー)との差の大きさ(絶対値)である。実際に観測される第1元素X1のピークの結合エネルギーは、基本的に、基準の結合エネルギーよりも高くなる。各元素における基準の結合エネルギーは、HANDBOOK OF X-RAY PHOTOELECTRON SPECTROSCOPY (1979)、(箸者:D. Wagner, W.
M. Riggs, L. E. Davis, J. F. Maulder, G. E. Muilenberg)等に記載の文献値を用いる。
X線電子分光法で観測される第1元素X1のピークのケミカルシフトΔE1が0.3eV未満であれば、位相シフト膜13に含まれる第1元素X1と第2元素X2がほとんど結合していない。第1元素X1と第2元素X2が結合していなければ、その結合が水素ガスによって切断されることもなく、第2元素X2の水素化物が生成されることもない。第2元素X2の水素化物が生成されると、水素化物は揮発性が高いので、第2元素X2が位相シフト膜13から脱離してしまう。ケミカルシフトΔE1は、0.3eV未満が好ましく、0.2eV以下がより好ましく、0.1eV以下が更に好ましい。
第1元素X1のピークのケミカルシフトΔE1は、例えば第1元素X1を含むターゲットと第2元素X2を含むターゲットと第3元素X3を含むターゲットとを使用した多元スパッタリング、または第1元素X1を含むターゲットと第3元素X3を含むターゲットを使用した反応性スパッタリングによって調整することができる。多元スパッタリングまたは反応性スパッタリングによって位相シフト膜13に含まれる第3元素X3が選択的に第2元素X2と結合することで、第1元素X1と第2元素X2との結合が抑制され、その結合が水素ガスによって切断されることも抑制されるため、第2元素X2の水素化物生成を抑制できる。それゆえ、第1元素X1のピークのケミカルシフトΔE1を0.3eV未満に調整することができる。第2元素X2の供給方法は特に限定されないが、ガス、もしくは、ターゲットから供給することが好ましく、ガスとして供給することがより好ましい。ガスとしては、酸素、窒素、メタンを使用することが好ましい。元素X2をガスとして供給する場合、元素X1を含むターゲットと、元素X3を含むターゲットを用いた多元スパッタリングにおいて、元素X2のガスは元素X3を含むターゲット付近から供給することが好ましい。そうすることにより第3元素X3のピークのケミカルシフトΔE3を、第1元素X1のピークのケミカルシフトΔE1よりも大きくすることができる。
また、第1元素X1のピークのケミカルシフトΔE1は、第1元素X1を含むターゲットと第2元素X2と第3元素X3を含む化合物ターゲットの多元スパッタリングによって調整することもできる。第2元素X2と第3元素X3を含む化合物ターゲットを使用することで、第1元素X1と第2元素X2との結合が抑制され、その結合が水素ガスによって切断されることも抑制されるため、第2元素X2の水素化物生成を抑制できる。それゆえ、第1元素X1のピークのケミカルシフトΔE1を0.3eV未満に調整することができる。
従来、位相シフト膜13が第1元素X1としてRuを含み、第2元素X2としてOを含む場合、つまり、位相シフト膜13がRuO膜である場合、RuとOが結合していた。RuとOの結合は水素ガスによって切断され、HOが生成される。その結果、RuO膜がRu膜に還元されてしまうことがあった。RuO膜がRu膜に還元されてしまうと、還元後の膜厚が還元前の膜厚よりも減少してしまい、第1EUV光L1と第2EUV光L2の位相差を確保できなくなってしまう。
本発明において、XPSによる位相シフト膜の分析は、以下の手順で行う。XPSによる分析には、アルバック・ファイ株式会社製の分析装置「PHI 5000 VersaProbe」を用いる。なお、上記装置は、JIS K0145に則って校正されている。
まず、反射型マスクブランクから約1cm角の測定用サンプルを切り出して得る。得られた測定用サンプルは、位相シフト膜が測定面となるように測定用ホルダにセットする。
測定用ホルダを上記装置に搬入後、アルゴンイオンビームで位相シフト膜の一部を最表面から観測されるピークが一定になるまで除去する。
位相シフト膜の表面を除去した後、除去した部分にX線(単色化AlKα線)を照射し、光電子取り出し角(測定用サンプルの表面と検出器の方向とのなす角)を45°として分析を行う。また、分析中は中和銃を用いて、チャージアップの抑制を行う。
分析は、結合エネルギーが0ev~1000eVの範囲でワイドスキャンを行って存在する元素を確認したあと、存在する元素に応じてナロースキャンを行う。ナロースキャンは、例えばパスエネルギー58.7eV、エネルギーステップ0.1eV、タイム/ステップ50ms、積算回数5回で行う。ワイドスキャンは、パスエネルギー58.7eV、エネルギーステップ1eV、タイム/ステップ50ms、積算回数2回で行う。
ここで、結合エネルギーの校正は、測定サンプル上に存在する炭素に由来するC1s軌道のピークを用いる。具体的には、まず、測定サンプルにおけるC1s軌道のピークを示す結合エネルギー値をナロースキャンの分析結果から得て、284.8eVからその結合エネルギー値を減算した値をシフト値とする。ナロースキャンの分析結果から得られる各軌道のピークを示す結合エネルギー値に対して上記シフト値を加算し、上記に定義した各軌道に対応するピークの結合エネルギー値を算出する。なお、超高真空中で表面を清浄化したAuを用いて結合エネルギーの校正を行ってもよい。この際、シフト値は、Au4f7/2軌道の結合エネルギー値をナロースキャンの分析結果から得て、83.96eVからその結合エネルギー値を減算した値とする。
上記ナロースキャンの分析結果から各軌道のピークを示す結合エネルギー値を読み取る際には、ピークトップを示す値を結合エネルギー値として読み取る。
本実施形態によれば、位相シフト膜13に含まれる第1元素X1と第2元素X2がほとんど結合しておらず、その結合が水素ガスによって切断されることもない。よって、第2元素X2の水素化物が生成されることがなく、第2元素X2が位相シフト膜13から脱離することもない。従って、位相シフト膜13の耐水素性を向上でき、位相シフト膜13の膜厚変化を抑制できる。
位相シフト膜13は、酸化物、ホウ化物、炭化物および窒化物の少なくともいずれか1つの標準生成ギブスエネルギーが-130kJ/mol以下である第3元素X3を含むことが好ましい。つまり、位相シフト膜13は、X1とX2とX3の化合物を含むことが好ましい。標準生成ギブスエネルギーは、標準状態(25℃、1気圧)において、ある元素が単体で安定に存在する状態を基底として、その単体から物質を合成するのに要する自由エネルギーのことである。標準生成ギブスエネルギーが低いほど、物質の安定性が高い。
第3元素X3と第2元素X2の化合物である、酸化物、ホウ化物、炭化物または窒化物の標準生成ギブスエネルギーが-130kJ/mol以下であれば、化合物の安定性が十分に高く、第3元素X3と第2元素X2が強く結合しており、その結合が水素ガスによって切断されない。よって、第2元素X2の水素化物の生成を抑制でき、第2元素X2が位相シフト膜13から脱離するのを抑制できる。従って、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。上記の標準生成ギブスエネルギーは、より好ましくは-500kJ/mol以下である。
第3元素X3は、例えば、Ta、Nb、Mo、Cr、Si、Hf、W及びReからなる第3群から選択される少なくとも1つである。第3群の元素によれば、上記の標準生成ギブスエネルギーが-500kJ/mol以下になる。
第3群の元素の中でも、Ta、Nb及びSiは、位相シフト膜13の硫酸過水に対する耐性を向上しやすい。硫酸過水は、後述するレジスト膜の除去、又は反射型マスク2の洗浄などに用いられる。一方、第3群の元素の中でも、Mo、Cr、Hf、W及びReは、第1選択比が大きく、位相シフト膜13の加工性が良い。
位相シフト膜13は、X線電子分光法で観測される第3元素X3のピークのケミカルシフトΔE3が0.2eV以上である。第3元素X3のピークは、例えばTa、Hf、W又はReの4f7/2のピークであるか、Nb又はMoの3d5/2のピークであるか、Siの2p3/2のピークであるか、Crの2p3/2のピークである。
X線電子分光法で観測される電子の結合エネルギーは、電子が飛び出すときに消費するエネルギーの大きさを表す。第3元素X3が非金属元素と結合すると、第3元素X3が正に帯電するので、電子が第3元素X3を振り切って飛び出すのに、大きなエネルギーが消費される。それゆえ、第3元素X3が非金属元素と結合すると、第3元素X3が単体で存在する場合に比べて、ピークの結合エネルギーが高くなる。
X線電子分光法で観測される第3元素X3のピークのケミカルシフトΔE3は、実際に観測される第3元素X3のピークの結合エネルギーと、非金属元素と結合しておらず単体で存在する場合の第3元素X3のピークの結合エネルギー(基準の結合エネルギー)との差の大きさ(絶対値)である。実際に観測される第3元素X3のピークの結合エネルギーは、基本的に、基準の結合エネルギーよりも高くなる。
第3元素X3のピークのケミカルシフトΔE3は、好ましくは第1元素X1のピークのケミカルシフトΔE1よりも大きい。第3元素X3が第1元素X1よりも第2元素X2と強く結合しており(X3とX2の結合がX1とX2の結合よりも強く)、その結合(X3とX2の結合)が水素ガスによって切断されない。よって、第2元素X2の水素化物の生成を抑制でき、第2元素X2が位相シフト膜13から脱離するのを抑制できる。従って、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。
X線電子分光法で観測される第3元素X3のピークのケミカルシフトΔE3は、好ましくは0.2eV以上であり、より好ましくは0.3eV以上であり、更に好ましくは0.5eV以上であり、より更に好ましくは1.0eV以上であり、特に好ましくは2.0eV以上であり、より特に好ましくは2.5eV以上である。
位相シフト膜13は、特に限定されないが、例えば、第1元素X1を合計で40at%~98at%、第2元素X2を合計で1at%~59at%、第3元素X3を合計で1at%~30at%含む。第1元素X1と第2元素X2と第3元素X3の各々の含有量が上記範囲内であれば、位相シフト膜13の結晶化を抑制すると共に、位相シフト膜13の耐水素性を向上する効果が高い。
第1元素X1の全含有量は、例えば40at%~98at%である。第1元素X1の全含有量が40at%以上であれば、位相シフト膜13の屈性率が低く、第1EUV光L1と第2EUV光L2の位相差を確保しつつ、シャドーイング効果を低減することができる。第1元素X1の全含有量は、好ましくは60at%~98at%であり、より好ましくは80at%~98at%である。
第2元素X2の全含有量は、例えば1at%~59at%である。第2元素X2の全含有量が1at%以上であれば、位相シフト膜13の結晶化を抑制でき、開口パターン13aの側壁のラフネスを小さくできる。第2元素X2の全含有量が59at%以下であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。第2元素X2の全含有量は、好ましくは1at%~59at%であり、より好ましくは1at%~30at%であり、さらに好ましくは1at%~20at%であり、特に好ましくは1at%~15at%である。
第3元素X3の全含有量は、例えば1at%~30at%である。第3元素X3の全含有量が1at%以上であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。第3元素X3の全含有量が30at%以下であれば、第1選択比が大きく、位相シフト膜13の加工性が良い。第3元素X3の全含有量は、好ましくは1at%~20at%であり、より好ましくは2at%~15at%である。
第3元素X3の全含有量(at%)に対する第1元素X1の全含有量(at%)の比(X1/X3)は、例えば6~97である。第3元素X3の全含有量に対する第1元素X1の全含有量の比(X1/X3)が6以上であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。第3元素X3の全含有量に対する第1元素X1の全含有量の比(X1/X3)が97以下であれば、第1選択比が大きく、位相シフト膜13の加工性が良い。第3元素X3の全含有量に対する第1元素X1の全含有量の比(X1/X3)は、好ましくは6~96であり、より好ましくは7~96、更に好ましくは7~95、特に好ましくは7~60である。
第1元素X1がRu、第3元素X3がTaの場合、Ta含有量(at%)に対するRu含有量(at%)の比(Ru/Ta)は、例えば10~97である。Ta含有量に対するRu含有量の比(Ru/Ta)が10以上であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。Ta含有量に対するRu含有量の比(Ru/Ta)が97以下であれば、第1選択比が大きく、位相シフト膜13の加工性が良い。Ta含有量に対するRu含有量の比(Ru/Ta)は、好ましくは10~97であり、より好ましくは15~96であり、さらに好ましくは18~95.5、特に好ましくは20~50である。
第1元素X1がRu、第3元素X3がCrの場合、Cr含有量(at%)に対するRu含有量(at%)の比(Ru/Cr)は、例えば1~13である。Cr含有量に対するRu含有量の比(Ru/Cr)が1以上であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。Cr含有量に対するRu含有量の比(Ru/Cr)が13以下であれば、第1選択比が大きく、位相シフト膜13の加工性が良い。Cr含有量に対するRu含有量の比(Ru/Cr)は、好ましくは1~13であり、より好ましくは1~6であり、さらに好ましくは1.5~5.7であり、特に好ましくは1.8~5.6である。
第1元素X1がRu、第3元素X3がMoの場合、Mo含有量(at%)に対するRu含有量(at%)の比(Ru/Mo)は、例えば1~20である。Mo含有量に対するRu含有量の比(Ru/Mo)が1以上であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。Mo含有量に対するRu含有量の比(Ru/Mo)が20以下であれば、第1選択比が大きく、位相シフト膜13の加工性が良い。Mo含有量に対するRu含有量の比(Ru/Mo)は、好ましくは1~20であり、より好ましくは2~18であり、さらに好ましくは4~10であり、特に好ましくは5~8である。
第1元素X1がRu、第3元素X3がWの場合、W含有量(at%)に対するRu含有量(at%)の比(Ru/W)は、例えば1~20である。W含有量に対するRu含有量の比(Ru/W)が1以上であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。W含有量に対するRu含有量の比(Ru/W)が20以下であれば、第1選択比が大きく、位相シフト膜13の加工性が良い。W含有量に対するRu含有量の比(Ru/W)は、好ましくは1~20であり、より好ましくは2~18であり、さらに好ましくは2~15であり、特に好ましくは2~9である。
第1元素X1がRu、第3元素X3がHfの場合、Hf含有量(at%)に対するRu含有量(at%)の比(Ru/Hf)は、例えば1~45である。Hf含有量に対するRu含有量の比(Ru/Hf)が1以上であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。Hf含有量に対するRu含有量の比(Ru/Hf)が45以下であれば、第1選択比が大きく、位相シフト膜13の加工性が良い。Hf含有量に対するRu含有量の比(Ru/Hf)は、好ましくは1~45であり、より好ましくは2~40であり、さらに好ましくは2~10であり、特に好ましくは3~6である。
第1元素X1がIr、第3元素X3がTaの場合、Ta含有量(at%)に対するIr含有量(at%)の比(Ir/Ta)は、例えば1~40である。Ta含有量に対するIr含有量の比(Ir/Ta)が1以上であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。Ta含有量に対するIr含有量の比(Ir/Ta)が40以下であれば、第1選択比が大きく、位相シフト膜13の加工性が良い。Ta含有量に対するIr含有量の比(Ir/Ta)は、好ましくは1~40であり、より好ましくは1~35であり、さらに好ましくは2~25であり、特に好ましくは2~10であり、最も好ましくは2~6である。
第1元素X1がIr、第3元素X3がCrの場合、Cr含有量(at%)に対するIr含有量(at%)の比(Ir/Cr)は、例えば1~10である。Cr含有量に対するIr含有量の比(Ir/Cr)が1以上であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。Cr含有量に対するIr含有量の比(Ir/Cr)が10以下であれば、第1選択比が大きく、位相シフト膜13の加工性が良い。Cr含有量に対するIr含有量の比(Ir/Cr)は、好ましくは1~10であり、より好ましくは2~8であり、さらに好ましくは3~6である。
第1元素X1がPt、第3元素X3がTaの場合、Ta含有量(at%)に対するPt含有量(at%)の比(Pt/Ta)は、例えば40~90である。Ta含有量に対するPt含有量の比(Pt/Ta)が40以上であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。Ta含有量に対するPt含有量の比(Pt/Ta)が90以下であれば、第1選択比が大きく、位相シフト膜13の加工性が良い。Ta含有量に対するPt含有量の比(Pt/Ta)は、好ましくは40~90であり、より好ましくは45~88であり、さらに好ましくは50~85であり、特に好ましくは60~82である。
第1元素X1がRu、第2元素X2がOの場合、O含有量(at%)に対するRu含有量(at%)の比(Ru/O)は、例えば0.7超~50である。O含有量に対するRu含有量の比(Ru/O)が0.7超であれば、位相シフト膜13の結晶化を抑制でき、開口パターン13aの側壁のラフネスを小さくできる。O含有量に対するRu含有量の比(Ru/O)が50以下であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。O含有量に対するRu含有量の比(Ru/O)は、好ましくは0.7超~50であり、より好ましくは0.8~40であり、さらに好ましくは1~35であり、特に好ましくは2~30であり、最も好ましくは3~25である。
第1元素X1がRu、第2元素X2がNの場合、N含有量(at%)に対するRu含有量(at%)の比(Ru/N)は、例えば11~50である。N含有量に対するRu含有量の比(Ru/N)が11以上であれば、位相シフト膜13の結晶化を抑制でき、開口パターン13aの側壁のラフネスを小さくできる。N含有量に対するRu含有量の比(Ru/N)が50以下であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。N含有量に対するRu含有量の比(Ru/N)は、好ましくは11~50であり、より好ましくは11.5~45であり、さらに好ましくは12~44であり、特に好ましくは20~43であり、最も好ましくは25~42である。
第1元素X1がIr、第2元素X2がOの場合、O含有量(at%)に対するIr含有量(at%)の比(Ir/O)は、例えば1~40である。O含有量に対するIr含有量の比(Ir/O)が1以上であれば、位相シフト膜13の結晶化を抑制でき、開口パターン13aの側壁のラフネスを小さくできる。O含有量に対するIr含有量の比(Ir/O)が40以下であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。O含有量に対するIr含有量の比(Ir/O)は、好ましくは1~40であり、より好ましくは2~35であり、さらに好ましくは2~30であり、特に好ましくは2~20であり、最も好ましくは3~15である。
第1元素X1がIr、第2元素X2がNの場合、N含有量(at%)に対するIr含有量(at%)の比(Ir/N)は、例えば10~50である。N含有量に対するIr含有量の比(Ir/N)が10以上であれば、位相シフト膜13の結晶化を抑制でき、開口パターン13aの側壁のラフネスを小さくできる。N含有量に対するIr含有量の比(Ir/N)が50以下であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。N含有量に対するIr含有量の比(Ir/N)は、好ましくは10~50であり、より好ましくは10~45であり、さらに好ましくは10~40であり、特に好ましくは11~35であり、最も好ましくは12~30である。
第1元素X1がPt、第2元素X2がOの場合、O含有量(at%)に対するPt含有量(at%)の比(Pt/O)は、例えば0.5~10である。O含有量に対するPt含有量の比(Pt/O)が0.5以上であれば、位相シフト膜13の結晶化を抑制でき、開口パターン13aの側壁のラフネスを小さくできる。O含有量に対するPt含有量の比(Pt/O)が10以下であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。O含有量に対するPt含有量の比(Pt/O)は、好ましくは0.5~10であり、より好ましくは0.7~8であり、さらに好ましくは1~5である。
第1元素X1がRu、第2元素X2がOとNの場合、O含有量(at%)とN含有量(at%)の合計に対するRu含有量(at%)の比(Ru/(O+N))は、例えば0.8超~30である。O含有量とN含有量の合計に対するRu含有量の比(Ru/(O+N))が0.8超であれば、位相シフト膜13の結晶化を抑制でき、開口パターン13aの側壁のラフネスを小さくできる。O含有量とN含有量の合計に対するRu含有量の比(Ru/(O+N))が30以下であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。O含有量とN含有量の合計に対するRu含有量の比(Ru/(O+N))は、好ましくは0.8超~30であり、より好ましくは0.8超~11.3未満であり、より好ましくは1~11であり、さらに好ましくは2~10.5であり、特に好ましくは2~10であり、最も好ましくは2.2~8である。
第1元素X1がIr、第2元素X2がOとNの場合、O含有量(at%)とN含有量(at%)の合計に対するRu含有量(at%)の比(Ir/(O+N))は、例えば1~25である。O含有量とN含有量の合計に対するRu含有量の比(Ir/(O+N))が1以上であれば、位相シフト膜13の結晶化を抑制でき、開口パターン13aの側壁のラフネスを小さくできる。O含有量とN含有量の合計に対するRu含有量の比(Ir/(O+N))が25以下であれば、位相シフト膜13の耐水素性を向上できる。O含有量とN含有量の合計に対するRu含有量の比(Ir/(O+N))は、好ましくは1~25であり、より好ましくは2~20であり、さらに好ましくは2.5~17であり、特に好ましくは4~16であり、最も好ましくは6~12である。
位相シフト膜13は、CuKα線を用いたXRD法で、2θが20°~50°の範囲において最も強度の高いピークの半値全幅FWHMが1.0°以上である。XRD法としては、out of plane法を用いる。半値全幅FWHMが1.0°以上であれば、位相シフト膜13の結晶性が低く、開口パターン13aの側壁のラフネスを小さくできる。半値全幅FWHMは、好ましくは2.0°以上であり、より好ましくは3.0°以上であり、特に好ましくは4.0°以上である。半値全幅FWHMは大きいほど好ましく、明瞭なピークが無いことが好ましい。
位相シフト膜13の屈折率nは、例えば0.930以下であり、好ましくは0.920以下であり、より好ましくは0.915以下であり、更に好ましくは0.910以下であり、特に好ましくは0.900以下である。また、屈折率nは、好ましくは0.885以上である。本明細書において、屈折率は、波長13.5nmの光に対する屈折率である。
位相シフト膜13の消衰係数kは、例えば0.015以上であり、好ましくは0.020以上であり、より好ましくは0.025以上であり、更に好ましくは0.030以上であり、特に好ましくは0.035以上であり、最も好ましくは0.040以上である。また、消衰係数kは、好ましくは0.065以下である。本明細書において、消衰係数は、波長13.5nmの光に対する消衰係数である。
位相シフト膜13の光学特性(屈折率nと消衰係数k)は、Center for X-Ray Optics,Lawrence Berkeley National Laboratoryのデータベースの値、または後述する反射率の「入射角の依存性」から算出した値を用いる。
EUV光の入射角θと、EUV光に対する反射率Rと、位相シフト膜13の屈折率nと、位相シフト膜13の消衰係数kとは、下記の式(1)を満たす。
R=|(sinθ-((n+ik)-cosθ)1/2)/(sinθ+((n+ik)-cosθ)1/2)|・・・(1)
入射角θと反射率Rの組み合わせを複数測定し、複数の測定データと式(1)との誤差が最小になるように、最小二乗法で屈折率nと消衰係数kを算出する。
位相シフト膜13は、硫酸過水によるエッチング速度が0nm/min~0.05nm/minである。硫酸過水は、後述するレジスト膜の除去、又は反射型マスク2の洗浄などに用いられる。位相シフト膜13の硫酸過水によるエッチング速度が0.05nm/min以下であれば、洗浄時に位相シフト膜13の損傷を抑制できる。
位相シフト膜13の成膜方法は、例えば、DCスパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、又はイオンビームスパッタリング法などである。スパッタガス中のOガスの含有量で、位相シフト膜13の酸素含有量を制御可能である。また、スパッタガス中のNガスの含有量で、位相シフト膜13の窒素含有量を制御可能である。
エッチングマスク膜14は、位相シフト膜13の上に形成され、位相シフト膜13に開口パターン13aを形成するのに用いられる。エッチングマスク膜14の上には、不図示のレジスト膜が設けられる。反射型マスク2の製造工程では、先ずレジスト膜に第1開口パターンを形成し、次に第1開口パターンを用いてエッチングマスク膜14に第2開口パターンを形成し、次に第2開口パターンを用いて位相シフト膜13に第3開口パターン13aを形成する。第1開口パターンと第2開口パターンと第3開口パターン13aは、平面視(Z軸方向視)で同一の寸法及び同一の形状を有する。エッチングマスク膜14は、レジスト膜の薄膜化を可能にする。
エッチングマスク膜14は、Al、Hf、Y、Cr、Nb、Ti、Mo、Ta及びSiからなる第4群から選択される少なくとも1つの元素を含む。エッチングマスク膜14は、上記の元素に加えて、O、N及びBからなる第5群から選択される少なくとも1つの元素を含んでもよい。
エッチングマスク膜14の膜厚は、2nm以上30nm以下が好ましく、2nm以上25nm以下がより好ましく、2nm以上10nm以下がさらに好ましい。
エッチングマスク膜14の成膜方法は、例えば、DCスパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、又はイオンビームスパッタリング法などである。
次に、図8を参照して、一実施形態に係る反射型マスクブランク1の製造方法について説明する。反射型マスクブランク1の製造方法は、例えば、図8に示すステップS101~S105を有する。ステップS101では、基板10を準備する。ステップS102では、基板10の第1主面10aに多層反射膜11を形成する。ステップS103では、多層反射膜11の上に保護膜12を形成する。ステップS104では、保護膜12の上に位相シフト膜13を形成する。ステップS105では、位相シフト膜13の上にエッチングマスク膜14を形成する。
なお、反射型マスクブランク1の製造方法は、少なくとも、ステップS101~S104を有していればよい。反射型マスクブランク1の製造方法は、図8に図示しない機能膜を形成するステップを更に有してもよい。
次に、図9を参照して、一実施形態に係る反射型マスク2の製造方法について説明する。反射型マスク2の製造方法は、図9に示すステップS201~S204を有する。ステップS201では、反射型マスクブランク1を準備する。ステップS202では、エッチングマスク膜14を加工する。エッチングマスク膜14の上には、不図示のレジスト膜が設けられる。先ずレジスト膜に第1開口パターンを形成し、次に第1開口パターンを用いてエッチングマスク膜14に第2開口パターンを形成する。ステップS203では、第2開口パターンを用いて位相シフト膜13に第3開口パターン13aを形成する。ステップS203では、エッチングガスを用いて位相シフト膜13をエッチングする。ステップS204では、レジスト膜及びエッチングマスク膜14を除去する。レジスト膜の除去には、例えば硫酸過水が用いられる。エッチングマスク膜14の除去には、例えばエッチングガスが用いられる。ステップS204(エッチングマスク膜14の除去)で用いられるエッチングガスは、ステップS203(開口パターン13aの形成)で用いられるエッチングガスと同種であってもよい。なお、反射型マスク2の製造方法は、少なくとも、ステップS201及びS203を有していればよい。
以下、表1~表4を参照して、実験データについて説明する。表1~表2は、位相シフト膜の成膜条件である。表3~表4は、位相シフト膜の特性の測定結果である。下記の例1~例12、例15~例39が実施例であり、例13~例14が比較例である。
Figure 0007272519000001
Figure 0007272519000002
Figure 0007272519000003
Figure 0007272519000004
<例1>
例1では、基板と多層反射膜と保護膜と位相シフト膜を含むEUVマスクブランクを作製した。基板としては、SiO-TiO系のガラス基板(外形6インチ(152mm)角、厚さが6.3mm)を準備した。このガラス基板は、20℃における熱膨張係数が0.02×10-7/℃であり、ヤング率が67GPaであり、ポアソン比が0.17であり、比剛性は3.07×10/sであった。基板の第1主面の品質保証領域は、研磨によって0.15nm以下の二乗平均平方根粗さ(Rq)と、100nm以下の平坦度と、を有していた。基板の第2主面には、マグネトロンスパッタリング法を用いて厚さ100nmのCr膜を成膜した。Cr膜のシート抵抗は100Ω/□であった。
多層反射膜としては、Mo/Si多層反射膜を形成した。Mo/Si多層反射膜は、イオンビームスパッタリング法を用いてSi層(膜厚4.5nm)とMo層(膜厚2.3nm)を成膜することを40回繰り返すことにより形成した。Mo/Si多層反射膜の合計膜厚は272nm((4.5nm+2.3nm)×40)であった。
保護膜としては、Rh膜(膜厚2.5nm)を形成した。Rh膜は、DCスパッタリング法を用いて形成した。保護膜を形成した後の多層反射膜によるEUV光の反射率、つまり、図3に示す第1EUV光L1の反射率は、最大で64.5%であった。
位相シフト膜としては、RuTaON膜を形成した。RuTaON膜は、反応性スパッタリング法を用いて形成した。RuTaON膜の成膜条件は、下記の通りであった。
ターゲット:RuターゲットとTaターゲット、
Ruターゲットの出力密度:8.8W/cm
Raターゲットの出力密度:0.41W/cm
スパッタガス:ArガスとOガスとNガスの混合ガス、
スパッタガス中のOガスの体積比(O/(Ar+O+N)):0.06、
スパッタガス中のNガスの体積比(N/(Ar+O+N)):0.21。
<例2~例39>
例2~例39では、位相シフト膜の成膜条件以外、例1と同じ条件でEUVマスクブランクを作製した。位相シフト膜の成膜条件を表1~表2に、位相シフト膜の特性の測定結果を表3~表4に示す。
<評価>
位相シフト膜の組成は、アルバック・ファイ社製X線光電子分光装置(PHI 5000 VersaProbe)を用いて測定した。位相シフト膜の組成は、位相シフト膜を水素ガスに曝露する前と後の各々で測定した。水素曝露前の各元素の濃度と、水素曝露後のO濃度と、水素曝露によるO濃度の変化量とを表3~表4に示す。水素曝露は、試験試料を2.5cm角に切断した試験片をSiダミー基板に貼付けEUV露光装置を模擬した水素照射試験装置内にセットし、水素(水素イオンを含む)を照射することで行った。
位相シフト膜の結晶性は、リガク社製X線回折分析装置(MiniFlexII)を用いて測定した。表3において、半値全幅が「N.D.」であることは、2θが20°~50°の範囲において明瞭なピークが観測されなかったことを意味する。代表例として、例1のX線回折スペクトルを図7に示す。
位相シフト膜のケミカルシフトは、上述した手順で各サンプルをアルバック・ファイ社製X線光電子分光装置(PHI 5000 VersaProbe)を用いて測定した。ケミカルシフトは、実際に観測されたスペクトルの最大ピークの結合エネルギーと基準の結合エネルギーの差の大きさ(絶対値)、もしくは、観測されたスペクトルをピーク分離した際に得られる同準位のピークのうち、最も低エネルギー側に観測されたピークと最も高エネルギー側に観測されたピークの結合エネルギーの差の大きさである。代表例として、例1の位相シフト膜に含まれるRuのケミカルシフトを図5に、例1の位相シフト膜に含まれるTaのケミカルシフトを図6に示す。なお、図5では、実際に観測されたピークの結合エネルギーが基準の結合エネルギーよりも0.1eV低くなっていたが、誤差の範囲内と考えられる。
表3~表4に示すように、例1~例12、例15~例39では、第1元素X1(Ru、Pt、又はIr)のケミカルシフトΔE1が0.3eV未満であり、第3元素X3(Ta、Cr、Mo、W、又はHf)のケミカルシフトΔE3がΔE1よりも大きかったので、水素曝露によるO濃度の低下が認められなかった。また、例1~例7、例9~例12、例15~例36では、半値全幅FWHMが1.0°以上であり、位相シフト膜の結晶性が十分に低かった。
例13によれば、第3元素X3(Cr)のケミカルシフトΔE3が第1元素X1(Ru)のケミカルシフトΔE1よりも大きかったが、ΔE1が0.3eV以上であり、水素曝露によるO濃度の低下が認められた。このことから、位相シフト膜の耐水素性を向上するには、ΔE1を0.3eV未満に抑えることが重要であることが分かる。
例14によれば、第1元素X1(Ru)のケミカルシフトΔE1が0.3eV以上であるのみならず、第3元素X3が含まれておらず、水素曝露によってO濃度が大きく低下した。このことから、第3元素X3が含まれており第3元素X3のケミカルシフトΔE3が第1元素X1のケミカルシフトΔE1よりも大きいことも、位相シフト膜の耐水素性の向上に寄与していることが分かる。
以上、本開示に係る反射型マスクブランク、反射型マスク、反射型マスクブランクの製造方法、及び反射型マスクの製造方法について説明したが、本開示は上記実施形態などに限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、及び組み合わせが可能である。それらについても当然に本開示の技術的範囲に属する。
本出願は、2021年12月13日に日本国特許庁に出願した特願2021-201671号および2022年7月5日に日本国特許庁に出願した特願2022-108641号に基づく優先権を主張するものであり、特願2021-201671号および特願2022-108641号の全内容を本出願に援用する。
1 反射型マスクブランク
2 反射型マスク
10 基板
11 多層反射膜
12 保護膜
13 位相シフト膜

Claims (16)

  1. 基板と、EUV光を反射する多層反射膜と、前記多層反射膜を保護する保護膜と、前記EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜と、をこの順で有する、反射型マスクブランクであって、
    前記位相シフト膜は、Ru、Ir、Pt、Pd及びAuからなる第1群から選択される少なくとも1つの第1元素X1と、O、B及びCからなる第2群から選択される少なくとも1つの第2元素X2と、を含み、
    前記位相シフト膜は、X線電子分光法で観測される前記第1元素X1の3d5/2又は4f7/2のピークのケミカルシフトが0.3eV未満であり、
    前記位相シフト膜は、Oを1at%以上、55at%未満含み、反射型マスクブランク。
  2. 前記位相シフト膜は、酸化物、ホウ化物、炭化物および窒化物の少なくともいずれか1つの標準生成ギブスエネルギーが-130kJ/mol以下である第3元素X3を含み、X線電子分光法で観測される前記第3元素X3のピークのケミカルシフトが、前記第1元素X1のピークのケミカルシフトよりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の反射型マスクブランク。
  3. 基板と、EUV光を反射する多層反射膜と、前記多層反射膜を保護する保護膜と、前記EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜と、をこの順で有する、反射型マスクブランクであって、
    前記位相シフト膜は、Ru、Ir、Pt、Pd及びAuからなる第1群から選択される少なくとも1つの第1元素X1と、O、B、C及びNからなる第2群から選択される少なくとも1つの第2元素X2と、を含み、
    前記位相シフト膜は、X線電子分光法で観測される前記第1元素X1の3d5/2又は4f7/2のピークのケミカルシフトが0.3eV未満であり、
    前記位相シフト膜は、酸化物、ホウ化物、炭化物および窒化物の少なくともいずれか1つの標準生成ギブスエネルギーが-500kJ/mol以下である第3元素X3を含み、
    前記位相シフト膜は、X線電子分光法で観測される前記第3元素X3のピークのケミカルシフトが1.0eV以上である、反射型マスクブランク。
  4. 前記位相シフト膜は、O、B及びCからなる第2群から選択される少なくとも1つの第2元素X2を含む、請求項に記載の反射型マスクブランク。
  5. 前記位相シフト膜は、Oを1at%以上、55at%未満含む、請求項4に記載の反射型マスクブランク。
  6. 前記位相シフト膜は、前記第1元素X1を合計で40at%~98at%、前記第2元素X2を合計で1at%~59at%、前記第3元素X3を合計で1at%~30at%含む、請求項2~5のいずれか1項に記載の反射型マスクブランク。
  7. 前記第3元素X3は、Ta、Nb、Mo、Cr、Si、Hf、W及びReからなる第3群から選択される少なくとも1つである、請求項2~5のいずれか1項に記載の反射型マスクブランク。
  8. 前記位相シフト膜は、CuKα線を用いたXRD法で、2θが20°~50°の範囲において最も強度の高いピークの半値全幅が1.0°以上である、請求項1~のいずれか1項に記載の反射型マスクブランク。
  9. 前記位相シフト膜の膜厚が20nm~60nmである、請求項1~のいずれか1項に記載の反射型マスクブランク。
  10. 前記保護膜は、Ru、Rh及びSiから選択される少なくとも1つの元素を含む、請求項1~のいずれか1項に記載の反射型マスクブランク。
  11. 前記位相シフト膜の上に、エッチングマスク膜を有し、
    前記エッチングマスク膜は、Al、Hf、Y、Cr、Nb、Ti、Mo、Ta及びSiからなる第4群から選択される少なくとも1つの元素を含む、請求項1~のいずれか1項に記載の反射型マスクブランク。
  12. 前記エッチングマスク膜は、O、N及びBからなる第5群から選択される少なくとも1つの元素をさらに含む、請求項11に記載の反射型マスクブランク。
  13. 請求項1~のいずれか1項に記載の反射型マスクブランクを備え、
    前記位相シフト膜に開口パターンを含む、反射型マスク。
  14. 基板の上に、EUV光を反射する多層反射膜を形成することと、
    前記多層反射膜の上に、前記多層反射膜を保護する保護膜を形成することと、
    前記保護膜の上に、前記EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜を形成することと、を有し、
    前記位相シフト膜は、Ru、Ir、Pt、Pd及びAuからなる第1群から選択される少なくとも1つの第1元素X1と、O、B及びCからなる第2群から選択される少なくとも1つの第2元素X2と、を含み、
    前記位相シフト膜は、X線電子分光法で観測される前記第1元素X1の3d5/2又は4f7/2のピークのケミカルシフトが0.3eV未満であり、
    前記位相シフト膜は、Oを1at%以上、55at%未満含む、反射型マスクブランクの製造方法。
  15. 基板の上に、EUV光を反射する多層反射膜を形成することと、
    前記多層反射膜の上に、前記多層反射膜を保護する保護膜を形成することと、
    前記保護膜の上に、前記EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜を形成することと、を有し、
    前記位相シフト膜は、Ru、Ir、Pt、Pd及びAuからなる第1群から選択される少なくとも1つの第1元素X1と、O、B、C及びNからなる第2群から選択される少なくとも1つの第2元素X2と、を含み、
    前記位相シフト膜は、X線電子分光法で観測される前記第1元素X1の3d5/2又は4f7/2のピークのケミカルシフトが0.3eV未満であり、
    前記位相シフト膜は、酸化物、ホウ化物、炭化物および窒化物の少なくともいずれか1つの標準生成ギブスエネルギーが-500kJ/mol以下である第3元素X3を含み、
    前記位相シフト膜は、X線電子分光法で観測される前記第3元素X3のピークのケミカルシフトが1.0eV以上である、反射型マスクブランクの製造方法。
  16. 請求項1~5のいずれか1項に記載反射型マスクブランクを準備することと、
    前記位相シフト膜に開口パターンを形成することと、
    を有する、反射型マスクの製造方法。
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