JP7272042B2 - メタン製造装置およびメタン製造装置の制御方法 - Google Patents

メタン製造装置およびメタン製造装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、メタン製造装置およびメタン製造装置の制御方法に関する。
二酸化炭素および水素を含む混合ガスを、反応器内でメタン化反応を生じさせることにより、メタンを製造するメタン製造装置が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載されたメタン製造装置は、複数の反応器を備える、いわゆる多段式のメタン製造装置である。このメタン製造装置では、各反応器に供給する水素を制御することにより、各反応器内で生成するメタンの量を制御している。これにより、メタン化反応により各反応器内で発生する発熱を制御し、装置内の急激な温度上昇を抑制している。
特開2013-136538号公報
工場などの排出ガスに含まれる二酸化炭素を用いてメタンを生成する場合がある。この場合に、排出ガス中の二酸化炭素の量は、時間と共に変動する。また、メタン製造装置に供給される排ガスには、二酸化炭素に加えて水素などが混ざっている場合がある。メタン製造装置の生成ガス組成は、排出ガス中の二酸化炭素に対する水素のH2/CO2比の影響を強く受ける。例えば、H2/CO2比が4.0、かつ、CO2転化率が99パーセント(%)の場合に、生成ガス中のメタン濃度は95%になる。一方で、H2/CO2比が4.1、かつ、CO2転化率が99%の場合に、生成ガス中のメタン濃度は87%まで低下する。そのため、メタン化製造装置により生成されるメタンの品質を保障するには、メタン製造装置に供給される混合ガス中のH2/CO2比を安定化させることが好ましい。混合ガス中のH2/CO2比の安定化のために、メタン製造装置に供給される前の混合ガスを一時的に貯留するサージタンクが用いられる場合がある。しかし、メタン製造装置を備えるシステムに、サージタンクが配置されてしまうと、システム全体が大型化してしまう。そのため、システム全体の大型化を抑制した上でH2/CO2比を安定化させたいという要望がある。特許文献1では、装置内の温度制御について記載されているものの、反応器に供給されるH2/CO2比の安定化についての技術は記載されていない。
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、メタン製造装置を備えるシステムの大型化を抑制した上で、メタン生成に用いられる生成ガスの品質を確保することを目的とする。
本発明は、上述の課題を少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。メタン製造装置であって、二酸化炭素および水素からメタンを製造する第1反応器と、二酸化炭素および水素を含む混合ガスを前記第1反応器へと供給する混合ガス供給部と、前記混合ガス供給部から供給された前記混合ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合である第1取得ガス比を取得する第1取得部と、水素と二酸化炭素とのいずれか一方を追加的に供給可能な追加ガス供給部と、前記第1取得ガス比と、予め設定された第1目標ガス比との差分に応じた量の水素または二酸化炭素を、前記追加ガス供給部から供給させる制御部と、二酸化炭素および水素からメタンを製造する第2反応器であって、前記第1反応器の下流側に直列的に接続された1以上の第2反応器と、各前記第2反応器に供給される二酸化炭素および水素を含む混合ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合であるそれぞれの第2取得ガス比を取得する第2取得部と、を備え、各前記第2反応器には、上流側に接続された前記第1反応器又は前記第2反応器により製造されたメタンを含む排出ガスが供給され、前記追加ガス供給部は、前記第1反応器に加えてさらに、各前記第2反応器のそれぞれに、追加的に水素を供給可能であり、各前記第2反応器には、前記第1目標ガス比よりも高く、かつ、下流側の前記第2反応器になるにつれて高くなる第2目標ガス比が、それぞれ予め設定されており、前記制御部は、各前記第2反応器において、前記第2取得ガス比が予め設定された前記第2目標ガス比よりも小さい場合に、前記第2取得ガス比と、前記第2目標ガス比との差分に応じた量の水素を、前記追加ガス供給部から供給させる、メタン製造装置。また、他の形態として、メタン製造装置であって、二酸化炭素および水素からメタンを製造する第1反応器と、二酸化炭素および水素を含む混合ガスを前記第1反応器へと供給する混合ガス供給部と、前記混合ガス供給部から供給された前記混合ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合である第1取得ガス比を取得する第1取得部と、水素と二酸化炭素とのいずれか一方を追加的に供給可能な追加ガス供給部と、前記第1取得ガス比と、予め設定された第1目標ガス比との差分に応じた量の水素または二酸化炭素を、前記追加ガス供給部から供給させる制御部と、二酸化炭素および水素からメタンを製造する第3反応器であって、前記第1反応器の下流側に直列的に接続された1以上の第3反応器と、各前記第3反応器に供給される二酸化炭素および水素を含む混合ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合であるそれぞれの第3取得ガス比を取得する第3取得部と、を備え、各前記第3反応器には、上流側に接続された前記第1反応器又は前記第3反応器により製造されたメタンを含む排出ガスが供給され、前記追加ガス供給部は、前記第1反応器に加えてさらに、各前記第3反応器のそれぞれに、追加的に二酸化炭素を供給可能であり、各前記第3反応器には、前記第1目標ガス比よりも低く、かつ、下流側の前記第3反応器になるにつれて低くなる第3目標ガス比が、それぞれ予め設定されており、前記制御部は、各前記第3反応器において、前記第3取得ガス比が予め設定された前記第3目標ガス比よりも大きい場合に、前記第3取得ガス比と、前記第3目標ガス比との差分に応じた量の二酸化炭素を、前記追加ガス供給部から供給させる、メタン製造装置。そのほか、本発明は、以下の形態としても実現可能である。
(1)本発明の一形態によれば、メタン製造装置が提供される。このメタン製造装置は、二酸化炭素および水素からメタンを製造する第1反応器と、二酸化炭素および水素を含む混合ガスを前記第1反応器へと供給する混合ガス供給部を取得する第1取得部と、水素と二酸化炭素とのいずれか一方を追加的に供給可能な追加ガス供給部と、前記第1取得ガス比と、予め設定された第1目標ガス比との差分に応じた量の水素または二酸化炭素を、前記追加ガス供給部から供給させる制御部と、を備える。
この構成によれば、第1反応器へと供給される混合ガス中の第1取得ガス比が、第1取得部により取得される。取得された第1取得ガス比と、予め設定された第1目標ガス比とによって、追加ガス供給部が追加的に供給する二酸化炭素または水素の量が決定する。決定された量の二酸化炭素または水素が、混合ガスと共に第1反応器に供給されることにより、第1反応器内の反応ガスのガス比は、第1目標ガス比と同じになる。そのため、混合ガス供給部から供給される混合ガス中のガス比が時間的に変動していても、追加的に供給された水素または二酸化炭素により、第1反応器内の反応ガスのガス比が安定し、製造されるメタンの品質を確保できる。また、例えば、メタン製造装置を備えるシステムが、製造されたメタンを貯留するサージタンクを備える場合に、サージタンクの容量を低減させて、当該システムを小型化できる。
(2)上記形態のメタン製造装置において、さらに、二酸化炭素および水素からメタンを製造する第2反応器であって、前記第1反応器の下流側に直列的に接続された1以上の第2反応器と、各前記第2反応器に供給される二酸化炭素および水素を含む混合ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合であるそれぞれの第2取得ガス比を取得する第2取得部と、を備え、各前記第2反応器には、上流側に接続された前記第1反応器又は前記第2反応器により製造されたメタンを含む排出ガスが供給され、前記追加ガス供給部は、前記第1反応器に加えてさらに、各前記第2反応器のそれぞれに、追加的に水素を供給可能であり、各前記第2反応器には、前記第1目標ガス比よりも高く、かつ、下流側の前記第2反応器になるにつれて高くなる第2目標ガス比が、それぞれ予め設定されており、前記制御部は、各前記第2反応器において、前記第2取得ガス比が予め設定された前記第2目標ガス比よりも小さい場合に、前記第2取得ガス比と、前記第2目標ガス比との差分に応じた量の水素を、前記追加ガス供給部から供給させてもよい。
この構成のメタン製造装置は、直列的に接続された第1反応器および1以上の第2反応器を備える、いわゆる多段式のメタン製造装置である。このメタン製造装置では、追加ガス供給部により水素が第1反応器へと供給される。第2反応器では、下流側に位置する反応器ほど高い第2目標ガス比が予め設定され、第1目標ガス比は、最も低いガス比である。この構成によれば、下流側ほどガス比が高いため、第1反応器内で過度にメタンが製造されることがなく、各反応器内で製造されるメタンの量が分散する。これにより、発熱反応であるメタン化反応が各反応器内で発生するため、各反応器内のメタン化触媒の温度が上昇し、各反応器内でのメタンの転化率の低下およびメタン化反応の失活を抑制できる。
(3)上記形態のメタン製造装置において、前記第2取得部は、各前記第2反応器の内の最も上流側の前記第2反応器の前記第2取得ガス比を、前記第1取得ガス比と、前記第1反応器に供給された水素の量とを用いて算出し、各前記第2反応器の内の最も上流側の前記第2反応器以外の前記第2取得ガス比を、前記第1取得ガス比と、前記第1反応器に供給された水素の量と、前記第2取得ガス比を取得する前記第2反応器よりも上流側の各前記第2反応器に供給された水素の量と、を用いて算出してもよい。
この構成によれば、最も上流側に位置する第2反応器に供給される、第1反応器からの排出ガス中の第2取得ガス比は、第1取得ガス比と、第1反応器に追加的に供給された水素の量によって算出される。同じように、最も上流に位置する第2反応器以外の第2反応器に供給される、直前の上流に位置する第2反応器からの排出ガス中の第2取得ガス比は、第1取得ガス比と、上流に位置する全ての第2反応器のそれぞれおよび第1反応器へと追加的に供給された水素の量とによって算出される。そのため、各第2反応器の上流側に、第1取得部のような第2取得ガス比を検出する検出器を配置しなくても、第2取得部は、第2取得ガス比を取得できる。これにより、メタン製造装置10は、不要な検出器を備える必要がない。
(4)上記形態のメタン製造装置において、さらに、前記第1反応器および各前記第2反応器に対して熱交換を行う熱媒体を循環させる熱媒体循環部を備え、前記制御部は、前記第1取得ガス比が前記第1目標ガス比よりも高い場合に、各前記第2反応器へと循環する際の熱媒体の流量の低下と、各前記第2反応器へと循環する際の熱媒体の温度の昇温との少なくとも一方を行ってもよい。
第1取得ガス比が第1目標ガス比よりも高い場合には、第1取得ガス比が第1目標ガス比と同じ場合と比較して、第1反応器内でより多くのメタン化反応が発生する。これにより、下流側の第2反応器内でのメタン化反応が減少する。そのため、第2反応器内のメタン化触媒の温度が低下し、第2反応器内のメタンの転化率が低下する。この構成によれば、第1取得ガス比が第1目標ガス比よりも高い場合には、各反応器から熱を奪う熱媒体が第2反応器に循環する流量の低下と、第2反応器に循環する熱媒体の昇温との少なくとも一方が行われる。これにより、第2反応器内のメタン化触媒の温度低下を抑制でき、第2反応器内のメタンの転化率の低下を抑制できる。
(5)上記形態のメタン製造装置において、さらに、前記第1反応器および前記第2反応器に対して熱交換を行う熱媒体を循環させる熱媒体循環部を備え、前記制御部は、前記第1取得ガス比が前記第1目標ガス比よりも高い場合に、前記第1反応器へと循環する際の熱媒体の流量の増加と、前記第1反応器へと循環する際の熱媒体の温度の降温との少なくとも一方を行ってもよい。
第1取得ガス比が第1目標ガス比よりも高い場合には、第1反応器内でより多くのメタン化反応が発生する。これにより、第1反応器内のメタン化触媒の温度が上昇し、第1反応器内のメタンの転化率が上昇する。この構成によれば、第1取得ガス比が第1目標ガス比よりも高い場合には、第1反応器に循環する熱媒体の流量の増加と、第1反応器に循環する熱媒体の降温との少なくとも一方が行われる。これにより、第1反応器内のメタンの転化率を抑制でき、第1反応器よりも下流に位置する第2反応器で発生するメタン化反応により生成されるメタンが多くなる。すなわち、第2反応器内のメタン化触媒の温度が上昇し、第2反応器内のメタンの転化率が上昇する。
(6)上記形態のメタン製造装置において、さらに、二酸化炭素および水素からメタンを製造する第3反応器であって、前記第1反応器の下流側に直列的に接続された1以上の第3反応器と、各前記第3反応器に供給される二酸化炭素および水素を含む混合ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合であるそれぞれの第3取得ガス比を取得する第3取得部と、を備え、各前記第3反応器には、上流側に接続された前記第1反応器又は前記第3反応器により製造されたメタンを含む排出ガスが供給され、前記追加ガス供給部は、前記第1反応器に加えてさらに、各前記第3反応器のそれぞれに、追加的に二酸化炭素を供給可能であり、各前記第3反応器には、前記第1目標ガス比よりも低く、かつ、下流側の前記第3反応器になるにつれて低くなる第3目標ガス比が、それぞれ予め設定されており、前記制御部は、各前記第3反応器において、前記第3取得ガス比が予め設定された前記第3目標ガス比よりも大きい場合に、前記第3取得ガス比と、前記第3目標ガス比との差分に応じた量の二酸化炭素を、前記追加ガス供給部から供給させてもよい。
この構成のメタン製造装置は、いわゆる多段式のメタン製造装置である。このメタン製造装置では、追加ガス供給部により二酸化炭素が第1反応器および第3反応器へと供給される。第3反応器では、下流側に位置する反応器ほど低い第3目標ガス比が予め設定され、第1目標ガス比は、最も高いガス比である。この構成によれば、下流側ほどガス比が低いため、第1反応器内で過度にメタンが製造されることがなく、各反応器内で製造されるメタンの量が分散する。これにより、発熱反応であるメタン化反応が各反応器内で発生するため、各反応器の温度が上昇し、各反応器内でのメタンの転化率の低下およびメタン化反応の失活を抑制できる。
(7)上記形態のメタン製造装置において、前記第3取得部は、各前記第3反応器の内の最も上流側の前記第3反応器の前記第3取得ガス比を、前記第1取得ガス比と、前記第1反応器に供給された二酸化炭素の量とを用いて算出し、各前記第3反応器の内の最も上流側の前記第3反応器以外の前記第3取得ガス比を、前記第1取得ガス比と、前記第1反応器に供給された二酸化炭素の量と、前記第3取得ガス比を取得する前記第3反応器よりも上流側の各前記第3反応器に供給された二酸化炭素の量と、を用いて算出してもよい。
この構成によれば、最も上流側に位置する第3反応器に供給される、第1反応器からの排出ガス中の第3取得ガス比は、第1取得ガス比と、第1反応器に追加的に供給された二酸化炭素の量とによって算出される。同じように、最も上流に位置する第3反応器以外の第3反応器に供給される、直前の上流に位置する第3反応器からの排出ガス中の第3取得ガス比は、第1取得ガス比と、上流に位置する全ての第3反応器のそれぞれおよび第1反応器へと追加的に供給された二酸化炭素の量とによって算出される。そのため、各第3反応器の上流側に、第1取得部のような第3取得ガス比を検出する検出器を配置しなくても、第3取得部は、第3取得ガス比を取得できる。これにより、メタン製造装置10は、不要な検出器を備える必要がない。
(8)上記形態のメタン製造装置において、さらに、前記第1反応器および前記第3反応器に対して熱交換を行う熱媒体を循環させる熱媒体循環部を備え、前記制御部は、前記第1取得ガス比が前記第1目標ガス比よりも低い場合に、前記第3反応器へと循環する際の熱媒体の流量の低下と、前記第3反応器へと循環する際の熱媒体の温度の昇温との少なくとも一方を行ってもよい。
第1取得ガス比が第1目標ガス比よりも低い場合には、第1取得ガス比が第1目標ガス比と同じ場合と比較して、第1反応器内でより多くのメタン化反応が発生する。これにより、下流側の第3反応器内でのメタン化反応が減少する。そのため、第3反応器内のメタン化触媒の温度が低下し、第3反応器内のメタンの転化率が低下する。この構成によれば、第1取得ガス比が第1目標ガス比よりも低い場合には、各反応器から熱を奪う熱媒体が第3反応器に循環する流量の低下と、第3反応器に循環する熱媒体の昇温との少なくとも一方が行われる。これにより、第3反応器内のメタン化触媒の温度低下を抑制でき、第3反応器内のメタンの転化率の低下を抑制できる。
(9)上記形態のメタン製造装置において、さらに、前記第1反応器および前記第3反応器に対して熱交換を行う熱媒体を循環させる熱媒体循環部を備え、前記制御部は、前記第1取得ガス比が前記第1目標ガス比よりも低い場合に、前記第1反応器へと循環する際の熱媒体の流量の増加と、前記第1反応器へと循環する際の熱媒体の温度の降温との少なくとも一方を行ってもよい。
第1取得ガス比が第1目標ガス比よりも低い場合には、第1反応器内でより多くのメタン化反応が発生する。これにより、第1反応器内のメタン化触媒の温度が上昇し、第1反応器内のメタンの転化率が上昇する。この構成によれば、第1取得ガス比が第1目標ガス比よりも高い場合には、第1反応器に循環する熱媒体の流量の増加と、第1反応器に循環する熱媒体の降温との少なくとも一方が行われる。これにより、第1反応器内のメタンの転化率を抑制でき、第1反応器よりも下流に位置する第3反応器で発生するメタン化反応が多くなる。その結果、第3反応器内のメタン化触媒の温度が上昇し、第3反応器内のメタンの転化率が上昇する。
(10)本発明の他の一態様によれば、メタン製造装置の制御方法が提供される。この制御方法は、二酸化炭素および水素からメタンを製造する反応器へと、二酸化炭素および水素を含む混合ガスを供給する混合ガス供給工程と、前記反応器に供給された前記混合ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合である取得ガス比と、前記混合ガス供給部から供給される前記混合ガスの流量と、を取得する取得工程と、前記取得ガス比と、予め設定された目標ガス比との差分に応じた量の水素または二酸化炭素を追加ガス供給部から供給させる追加ガス供給工程と、を備える。
この構成によれば、取得ガス比および混合ガスの流量によって決定された量の水素または二酸化炭素が、追加ガス供給工程において、混合ガスと共に反応器に供給されることにより、反応器内の反応ガスのガス比は、目標ガス比と同じになる。そのため、混合ガス供給工程によって供給される混合ガス中のガス比が時間的に変動していても、反応器内の反応ガスのガス比が安定し、反応器内で製造されるメタンの品質を確保できる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、メタン製造装置、メタン製造システム、水素または二酸化炭素の流量制御装置、メタン製造方法、メタン製造装置の制御方法、これら装置や方法を実行するためのコンピュータプログラム、このコンピュータプログラムを配布するためのサーバ装置、コンピュータプログラムを記憶した一時的でない記憶媒体等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としてのメタン製造装置のブロック図である。 第1実施形態におけるメタン製造装置の制御方法のフローチャートである。 第1実施形態の変形例のメタン製造装置のブロック図である。 第2実施形態のメタン製造装置のブロック図である。 第2実施形態におけるメタン製造装置の制御方法のフローチャートである。 第2実施形態の変形例のメタン製造装置のブロック図である。 第3実施形態の第2実施形態のメタン製造装置のブロック図である。 第3実施形態におけるメタン製造装置の制御方法のフローチャートである。 第4実施形態のメタン製造装置のブロック図である。 第4実施形態におけるメタン製造装置の制御方法のフローチャートである。 流量制御部の制御によって追加供給される水素の量を説明するグラフである。
<第1実施形態>
図1は、本発明の一実施形態としてのメタン製造装置10のブロック図である。メタン製造装置10は、二酸化炭素および水素を含む混合ガスにメタン化反応を生じさせることにより、生成ガスとしてのメタン(CH4)を製造する装置である。メタン製造装置10に供給される混合ガスは、工場などの燃焼ガスである。混合ガス中に含まれる二酸化炭素および水素の量は、時間と共に変動する。
図1に示されるように、第1実施形態のメタン製造装置10は、二酸化炭素および水素を含む混合ガスからメタンを製造する第1反応器4と、二酸化炭素および水素を含む混合ガスを第1反応器4へと供給する混合ガス供給部6と、混合ガス供給部6と第1反応器4との間に配置されたサージタンクTNと、サージタンクTNから第1反応器へと供給される混合ガス中のH2/CO2比である第1取得ガス比ξMを検出するガス分析計(第1取得部)3と、サージタンクTNから第1反応器4へと供給されるガス流量を制御するMFC(Mass Flow Controller)1と、MFC1の下流側の混合ガスに水素(H2)を追加的に供給可能な水素供給部(追加ガス供給部)2と、水素供給部2から供給される水素の流量を制御するMFC(Mass Flow Controller)2と、MFC1およびMFC2を制御する流量制御部1と、第1反応器4から排出される排出ガス(以降、単に「排ガス」ともいう)中の水蒸気(H2O)を凝縮する第1凝縮器5とを備えている。
第1反応器4内には、メタン化反応を生じさせるメタン化触媒が収容されている。メタン化触媒は、第1反応器4内の二酸化炭素および水素に対して、下記式(1)で示されるメタン化反応を生じさせることにより、メタンを生成する。メタン化触媒としては、ルテニウムを含む複合体などが挙げられる。
CO2+4H2→CH4+2H2O・・・(1)
混合ガス供給部6には、メタン製造装置10とは異なる他の装置の燃焼ガスが供給される。他の実施形態では、混合ガス供給部6は、単に、燃焼ガスを排出する工場に接続されたガス供給路として構成されていてもよい。サージタンクTNは、混合ガス供給部6から供給された混合ガスを一時的に貯留する。ガス分析計3が検出する第1取得ガス比ξMは、混合ガス中の二酸化炭素に対する水素の割合である。
流量制御部1は、予め設定された所定の制御に基づいて、MFC1を制御する。本実施形態の流量制御部1は、ガス分析計3により検出された第1取得ガス比ξMに加えて、サージタンクTNからMFC1までの供給路内のガス流量を取得する。流量制御部1は、取得した第1取得ガス比ξMおよび混合ガスのガス流量を用いて、流量指示量Q1が下記式(2)になるように、MFC2を制御する。なお、下記式(2)に示されるように、MFC1への流量指示量Q1は、2つに場合分けされる。
ξM<ξtarの場合 Q1=A(ξtar-ξM
ξM≧ξtarの場合 Q1=0・・・(2)
式(2)における定数Aは、混合ガスのガス流量に応じて決定する制御定数である。そのため、定数Aは、MFC1の制御により決定する。第1目標ガス比ξtarは、予め設定された定数である。第1実施形態における第1目標ガス比ξtarは、4.0に設定されている。すなわち、流量制御部1は、第1反応器4へと供給される混合ガスのガス流量と、水素供給部2から追加的に供給される水素と、を合わせた反応ガス中におけるH2/CO2比が第1目標ガス比ξtarとなるような量の水素を、水素供給部2から供給させる。換言すると、流量制御部1は、ガス分析計3により検出された第1取得ガス比ξMと、第1目標ガス比ξtarとの差分に応じた量の水素を、水素供給部2から第1反応器4へと供給させる。第1実施形態における流量制御部1およびMFC2は、制御部として機能している。なお、上記式(2)に示されるように、ガス分析計3により検出された第1取得ガス比ξMが第1目標ガス比ξtar以上の場合には、流量制御部1は、第1反応器4へと水素を供給しない。
第1反応器4内のメタン化反応により生成されたメタンを含む排ガスは、第1反応器4から排出されると、第1凝縮器5により常温(摂氏25度(℃))程度まで冷却される。排ガスが冷却されることにより、第1凝縮器5により水蒸気から凝縮された水が、排ガスから分離される。水蒸気が分離されたメタンは、生成ガスとして図示されない他の装置へと供給される、または、図示されないタンクへと貯蔵される。
図2は、第1実施形態におけるメタン製造装置10の制御方法のフローチャートである。図2に示されるように、メタン製造装置10の制御方法では、初めに、混合ガス供給部6が、二酸化炭素および水素を含む混合ガスを第1反応器4へと供給する混合ガス供給工程を行う(ステップS1)。ガス分析計3は、混合ガス供給部6から供給される混合ガス中の第1取得ガス比ξMを検出するガス比の取得工程を行う(ステップS2)。流量制御部1は、第1取得ガス比ξMと、第1目標ガス比ξtarとの差分に応じた量の水素を追加的に供給する追加ガス供給工程を行い(ステップS3)、メタン製造装置10の製造方法が終了する。
以上説明したように、第1実施形態におけるメタン製造装置10では、流量制御部1が、ガス分析計3により検出された第1取得ガス比ξMと、第1目標ガス比ξtarとの差分に応じた量の水素を、水素供給部2から追加的に第1反応器4へと供給させる。これにより、第1反応器4内の反応ガスのガス比は、第1目標ガス比ξtarと同じになる。そのため、混合ガス供給部6から供給される混合ガス中の第1取得ガス比ξMが時間的に変動していても、追加的に供給された水素により、第1反応器4内の反応ガスのガス比が安定し、製造されるメタンの品質を確保できる。また、第1反応器4内へと供給される反応ガスが安定するため、サージタンクTNの容量を低減、または、サージタンクTNを削減できる。
<第1実施形態の変形例>
上記第1実施形態のメタン製造装置10は、本発明の一実施形態としてのメタン製造装置の一例であり、メタン製造装置10については、種々変形可能である。メタン製造装置10は、ガス分析計3と、制御部としての流量制御部1およびMFC2と、追加ガス供給部としての水素供給部2と、第1反応器4と、第1反応器4へと混合ガスを供給する混合ガス供給部6とを備えていればよく、サージタンクTN、MFC1、および第1凝縮器5を備えていなくてもよい。また、追加ガス供給部として、水素供給部2の代わりに二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給部を備えていてもよい。また、水素供給部2に加えて二酸化炭素供給部を備えていてもよい。この場合に、流量制御部1は、ガス分析計3により検出された第1取得ガス比ξMと、第1目標ガス比ξtarとの差分に基づいて、ガスの種類を水素と二酸化炭素とから選択して第1反応器4へと水素供給部2または二酸化炭素供給部から供給させる。また、第1実施形態の第1目標ガス比ξtarは、4.0に設定されていたが、4.0以外の数値であってもよく、例えば、3.8~4.2といった範囲内の値に設定されていてもよい。なお、水素供給部2は、混合ガス供給部6から供給された混合ガスに対して、水素を追加供給したが、第1反応器4へと直接的に水素を追加供給してもよい。
混合ガス供給部6から供給される混合ガス中に、二酸化炭素および水素以外の成分が含まれない場合、ガス分析計3は、混合ガス中の二酸化炭素の濃度のみを検出し、水素の濃度を検出しなくてもよい。この場合に、流量制御部1は、検出された二酸化炭素濃度XCO2を用いて、第1取得ガス比ξMを下記式(3)のように算出できる。
ξM=(1-XCO2)/XCO2・・・(3)
図3は、第1実施形態の変形例のメタン製造装置10xのブロック図である。図3に示されるように、変形例のメタン製造装置10xでは、ガス分析計3xが、混合ガス供給部6から供給される混合ガスの第1取得ガス比ξMではなく、混合ガスに水素供給部2から水素が追加供給された後の反応ガスのガス比を検出している。変形例の流量制御部1xは、水素供給部2から追加的に供給した水素の量と、ガス分析計3xにより検出される反応ガスのガス比および反応ガスの流量とを用いて、第1取得ガス比ξMを算出する。
<第2実施形態>
図4は、第2実施形態のメタン製造装置10aのブロック図である。図4に示されるように、第2実施形態のメタン製造装置10aは、メタン化反応を行う第1反応器4および第2反応器7を備える、いわゆる多段式のメタン製造装置である。メタン製造装置10aでは、第1実施形態のメタン製造装置10と比較して、第1反応器4で生成されたメタンを含む第1反応器4からの排ガスと、水素供給部2aからの追加ガスとが、第2反応器7に供給されることが大きく異なる。第2実施形態では、第1実施形態と異なる構成および制御について説明し、同じ構成および制御について説明を省略する。
図4に示されるように、メタン製造装置10aは、混合ガス供給部6と、サージタンクTNと、ガス分析計3と、MFC1と、MFC2と、第1反応器4と、第1凝縮器5と、第1反応器4の下流側に直列的に接続された第2反応器7と、第1反応器4に加えて、さらに第2反応器7に水素の流量を供給する水素供給部2aと、水素供給部2aから第2反応器7へと追加的に供給される水素の流量を制御するMFC(Mass Flow Controller)3と、MFC1~3を制御する流量制御部1aと、第2反応器7から排出される排ガス中の水蒸気を凝縮する第2凝縮器8と、を備えている。
第2反応器7は、第1反応器4と同じように、二酸化炭素および水素を含む混合ガスからメタンを生成する。第2反応器7には、第1反応器4から排出された排ガスが供給される。排ガスには、第1反応器4内で生成されたメタンが含まれている。そのため、第2反応器7内では、第1反応器4内で未反応だった二酸化炭素および水素と、水素供給部2aにより第2反応器7に追加的に供給された水素とを合わせた反応ガスにメタン化反応が発生する。第2反応器7には、第1反応器4に予め設定された第1目標ガス比ξ1_tarよりも高い第2目標ガス比ξ2_tarが設定されている。第2実施形態における第1目標ガス比ξ1_tarは、3.2に設定され、第2目標ガス比ξ2_tarは、4.0に設定されている。なお、第1目標ガス比ξ1_tarは、量論混合比の4.0よりも小さいことが好ましく、2.5以上3.8未満だとさらに好ましい。また、第2目標ガス比ξ2_tarは、3.8以上4.2未満だと好ましい。
第2実施形態の流量制御部1aは、ガス分析計3により検出された第1取得ガス比ξMを取得し、第1反応器4へと供給される流量指示量Q1aが下記式(4)になるように、MFC2を制御する。なお、下記式(4)に示されるように、流量指示量Q1aは、2つに場合分けされる。
ξM<ξ1_tarの場合 Q1a=A(ξ1_tar-ξM
ξM≧ξ1_tarの場合 Q1a=0・・・(4)
式(4)における定数Aは、第1実施形態と同じように、混合ガスの流量に応じて決定する制御定数である。
流量制御部1aは、第1実施形態と同じように、MFC1を通って第1反応器4へと供給される混合ガスと、MFC2を通って第1反応器4へと供給される水素とのガス中における、調整後のH2/CO2比が目標ガス比ξ1_tarとなるような量の水素を、水素供給部2aから追加的に供給する。なお、上記式(4)に示されるように、ガス分析計3により検出された第1取得ガス比ξMが第1目標ガス比ξ1_tar以上である場合には、流量制御部1aは、第1反応器4へと水素を供給しない。
第1反応器4内の反応ガスの流量によって、第1反応器4内で生成されるメタンの量が推定される。そのため、流量制御部1aは、ガス分析計3により取得された第1取得ガス比ξMと、MFC1を通過した混合ガスの流量と、水素供給部2aから第1反応器4へと追加的に供給された水素の量とを用いて、第1反応器4からの排ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合である第2取得ガス比を算出できる。第1反応器4へと水素が追加的に供給された場合には、第1反応器4内の反応ガスの濃度は、第1目標ガス比ξ1_tarと同じである。この場合に、第1反応器4からの排ガス中の第2取得ガス比は、第1目標ガス比ξ1_tarと同じである。一方で、第1反応器4へと水素が供給されなかった場合には、第1反応器4からの排ガス中の第2取得ガス比は、第1取得ガス比ξMと同じである。第2実施形態の流量制御部1aは、第2取得部として機能している。
流量制御部1aは、算出した第2取得ガス比と、第2反応器7に予め設定された第2目標ガス比ξ2_tarとの差分に応じた下記式(5)に示される流量指示量Q2aの水素を、第2反応器7へと追加的に供給する。なお、下記式(5)に示されるように、流量指示量Q2aは、3つに場合分けされる。
ξM<ξ1_tarの場合 Q2a=A2(ξ2_tar-ξ1_tar
ξ1_tar≦ξM<ξ2_tarの場合 Q2a=A2(ξ2_tar-ξM)・・・(5)
ξM≧ξ2_tarの場合 Q2a=0
式(5)における変数A2は、第2反応器7に供給される排出ガスの流量、すなわち、第1反応器4へと供給される混合ガスの流量に応じて決定する制御定数である。
第2反応器7内のメタン化反応により生成されたメタンを含む排ガスは、第2反応器7から排出されると、冷却される。排ガスが冷却されることにより、第2凝縮器8により水蒸気から凝縮された水が、排ガスから分離され、メタンは、他の装置またはタンクへと供給される。
図5は、第2実施形態におけるメタン製造装置10aの制御方法のフローチャートである。図5に示されるように、第2実施形態のメタン製造装置10aの製造方法では、初めに、混合ガス供給部6から混合ガスが供給され(ステップS11)、ガス分析計3が第1取得ガス比ξMを検出する(ステップS12)。流量制御部1aは、検出された第1取得ガス比ξMが予め設定された第1目標ガス比ξ1_tarよりも小さいか否かを判定する(ステップS13)。第1取得ガス比ξMが第1目標ガス比ξ1_tarよりも小さい場合には(ステップS13:YES)、流量制御部1aは、第1反応器4に流量指示量Q1aの水素を追加的に供給する(ステップS14)。その後、流量制御部1aは、第1取得ガス比ξMと、第1反応器4へと供給された混合ガスの流量と、第1反応器4へと追加供給された水素の量とを用いて、第2取得ガス比を算出する(ステップS15)。その結果、流量制御部1aは、流量指示量Q2a=A2(ξ2_tar-ξ1_tar)の量の水素を、第2反応器7へと追加供給し(ステップS16)、当該制御方法が終了する。
ステップS13において、第1取得ガス比ξMが第1目標ガス比ξ1_tar以上の場合には(ステップS13:NO)、流量制御部1aは、第1反応器4に水素を供給せずに、第1取得ガス比ξMが第2目標ガス比ξ2_tarよりも小さいか否かを判定する(ステップS17)。第1取得ガス比ξMが第2目標ガス比ξ2_tarよりも小さい場合には(ステップS17:YES)、流量制御部1aは、流量指示量Q2a=A2(ξ2_tar-ξM)の量の水素を、第2反応器7へと追加供給し(ステップS18)、当該制御方法が終了する。第1取得ガス比ξMが第2目標ガス比ξ2_tar以上の場合には(ステップS17:NO)、流量制御部1aは、第2反応器7に水素を供給せずに、当該制御方法が終了する。
以上説明したように、第2実施形態のメタン製造装置10aは、メタンを生成する第1反応器4および第2反応器7が直列的に接続された、いわゆる多段式のメタン製造装置である。下流側の第2反応器7に予め設定された第2目標ガス比ξ2_tarは、上流側の第1反応器4に予め設定された第1目標ガス比ξ1_tarよりも大きい。そのため、上流側の第1反応器4内で過度にメタンが生成されることがなく、第1反応器4および第2反応器7で生成されるメタンの量が分散する。そのため、各反応器内のメタン化触媒の温度が上昇し、各反応器内でのメタンの転化率の低下およびメタン化反応の失活を抑制できる。
また、第2実施形態のメタン製造装置10aでは、流量制御部1aは、第2反応器7へと供給される第1反応器4からの排ガス中の第2取得ガス比を、第1取得ガス比ξMと、第1反応器4へと追加供給された水素の量とを用いて算出する。そのため、第2反応器7の入り口付近に、ガス分析計3のような分析器が配置されなくても、流量制御部1aは、第2取得ガス比を取得できる。これにより、第2実施形態のメタン製造装置10aは、不要な分析器や検出器を備えなくて済み、メタン製造装置10aの構成部品を少なくできる。
<第2実施形態の変形例>
第2実施形態のメタン製造装置10aは、第1反応器4の下流側に直列的に接続される1つの第2反応器7を備えていたが、第2反応器7の代わりに複数の反応器を備えていてもよい。この場合に、第1反応器4および複数の反応器のそれぞれに予め設定された目標ガス比は、下流側の反応器に設定された目標ガス比ほど高くてもよい。また、ある反応器に供給される、直前の上流側の反応器からの排ガス中の二酸化炭素に対する水素の割合であるガス比は、第1取得ガス比と、上流側に位置するそれぞれの反応器に追加供給された水素の量と、第1反応器4に供給される混合ガスの流量とを用いて算出されてもよい。
図6は、第2実施形態の変形例のメタン製造装置10yのブロック図である。図6に示されるように、変形例のメタン製造装置10yは、ガス分析計3に加えて、第1反応器4からの排ガス中の第2取得ガス比ξM2を検出する下流側ガス分析計(第2ガス取得部)31を備えている。変形例の流量制御部1yは、下流側ガス分析計31により検出された第2取得ガス比ξM2を用いて、MFC3を制御する。そのため、第2実施形態の式(5)で表される流量指示量Q2aは、下記式(6)のように表される。
ξM2<ξ2_tarの場合 Q2a=A2(ξ2_tar-ξM2
ξM2≧ξ2_tarの場合 Q2a=0・・・(6)
変形例のメタン製造装置10yでは、第1反応器4の上流側でのガス比の変動を取り除き、かつ、第2反応器7の上流側でのガス比の変動を取り除いている。そのため、第2反応器7内における反応ガスのガス組成の許容変動幅が非常に小さい場合、すなわち、より正確にメタン生成量を管理したい場合に、メタン製造装置10yの構成は、有効である。
<第3実施形態>
図7は、第3実施形態の第2実施形態のメタン製造装置10bのブロック図である。第3実施形態のメタン製造装置10bは、第2実施形態のメタン製造装置10aと比較して、第2反応器7の代わりに第3反応器9を備え、第1反応器4bおよび第3反応器9に追加供給されるガスが二酸化炭素であることが大きく異なる。そのため、第3実施形態では、第2実施形態と異なる構成および制御について説明し、同じ構成および制御についての説明を省略する。
図7に示されるように、第3実施形態のメタン製造装置10bは、混合ガス供給部6と、サージタンクTNと、ガス分析計3と、MFC1と、第1反応器4bと、第1凝縮器5と、第2実施形態の第2反応器7と同じようにメタンを生成する第3反応器9と、第2凝縮器8と、第1反応器4bおよび第3反応器9に追加的に二酸化炭素(CO2)を供給する二酸化炭素供給部(追加ガス供給部)2bと、二酸化炭素供給部2bから第1反応器4bへと供給される二酸化炭素の流量を制御するMFC2bと、二酸化炭素供給部2bから第3反応器9へと供給される二酸化炭素の流量を制御するMFC(Mass Flow Controller)3bと、MFC1,MFC2b,MFC3bを制御する流量制御部1bと、を備えている。
第1反応器4bには、予め設定された第1目標ガス比ξ1b_tarが設定されている。第3反応器9には、第1目標ガス比ξ1b_tarよりも低い第3目標ガス比ξ2b_tarが設定されている。第3実施形態における第1目標ガス比ξ1b_tarは、5.0に設定され、第3目標ガス比ξ2b_tarは、4.0に設定されている。なお、第1目標ガス比ξ1b_tarは、量論混合比の4.0以上であることが好ましく、4.2以上6.0未満だとさらに好ましい。また、第3目標ガス比ξ2b_tarは、第1目標ガス比ξ1b_tarよりも小さい値で、量論混合比の4.0に近いほど好ましい。
第3実施形態の流量制御部1bは、ガス分析計3により検出された第1取得ガス比ξMを取得し、第1反応器4bへと供給される二酸化炭素の流量指示量Q1bが下記式(7)になるように、MFC2bを制御する。
ξM>ξ1b_tarの場合 Q1b=A3(ξM-ξ1b_tar
ξM≦ξ1b_tarの場合 Q1b=0・・・(7)
式(7)における定数A3は、第1実施形態および第2実施形態と同じように、混合ガスの流量に応じて決定する制御定数である。
流量制御部1bは、第2実施形態と同じように、MFC1を通って第1反応器4bへと供給される混合ガスと、MFC2bを通って第1反応器4bへと供給される二酸化炭素とのガス中における、調整後のH2/CO2比が目標ガス比ξ1b_tarとなるような量の水素を、二酸化炭素供給部2bから追加的に供給する。なお、ガス分析計3により検出された第1取得ガス比ξMが第1目標ガス比ξ1b_tar以下である場合には、流量制御部1bは、第1反応器4bへと水素を供給しない。
流量制御部1bは、ガス分析計3により取得された第1取得ガス比ξMと、MFC1を通過した混合ガスの流量と、二酸化炭素供給部2bから第1反応器4bへと追加的に供給された二酸化炭素の量とを用いて、第1反応器4bからの排ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合である第3取得ガス比を算出できる。第1反応器4bへと二酸化炭素が追加的に供給された場合には、第1反応器4b内の反応ガスの濃度は、第1目標ガス比ξ1b_tarと同じである。この場合に、第1反応器4bからの排ガス中の第3取得ガス比は、第1目標ガス比ξ1b_tarと同じである。一方で、第1反応器4bへと二酸化炭素が供給されなかった場合には、第1反応器4bからの排ガス中の第3取得ガス比は、第1取得ガス比ξMと同じである。第3実施形態の流量制御部1bは、第3取得部として機能している。
流量制御部1bは、算出した第3取得ガス比と、第3反応器9に予め設定された第3目標ガス比ξ2b_tarとの差分に応じた下記式(8)に示される流量指示量Q2bの二酸化炭素を、第3反応器9へと追加的に供給する。なお、下記式(8)に示されるように、流量指示量Q2bは、3つに場合分けされる。
ξM>ξ1b_tarの場合 Q2b=A2(ξ1b_tar-ξ2b_tar
ξ1b_tar≧ξM>ξ2b_tarの場合 Q2b=A2(ξM-ξ2b_tar)・・・(8)
ξM≦ξ2b_tarの場合 Q2b=0
式(8)における定数A2は、第3反応器9に供給される排出ガスの流量、すなわち、第1反応器4bへと供給される混合ガスの流量に応じて決定する制御定数である。
図8は、第3実施形態におけるメタン製造装置10bの制御方法のフローチャートである。図8に示されるように、第2実施形態のメタン製造装置10bの製造方法では、初めに、混合ガス供給部6から混合ガスが供給され(ステップS21)、ガス分析計3が第1取得ガス比ξMを検出する(ステップS22)。流量制御部1bは、検出された第1取得ガス比ξMが予め設定された第1目標ガス比ξ1b_tarよりも大きいか否かを判定する(ステップS23)。第1取得ガス比ξMが第1目標ガス比ξ1b_tarよりも大きい場合には(ステップS23:YES)、流量制御部1bは、第1反応器4bに流量指示量Q1bの二酸化炭素を追加的に供給する(ステップS24)。その後、流量制御部1bは、第1取得ガス比ξMと、第1反応器4bへと供給された混合ガスの流量と、第1反応器4bへと追加供給された二酸化炭素の量とを用いて、第3取得ガス比を算出する(ステップS25)。その結果、流量制御部1bは、流量指示量Q2b=A4(ξ1b_tar-ξ2b_tar)の量の二酸化炭素を、第3反応器9へと追加供給し(ステップS26)、当該制御方法が終了する。
ステップS23において、第1取得ガス比ξMが第1目標ガス比ξ1b_tar以下の場合には(ステップS23:NO)、流量制御部1bは、第1反応器4bに二酸化炭素を供給せずに、第1取得ガス比ξMが第3目標ガス比ξ2b_tarよりも大きいか否かを判定する(ステップS27)。第1取得ガス比ξMが第3目標ガス比ξ2b_tarよりも大きい場合には(ステップS27:YES)、流量制御部1bは、流量指示量Q2b=A4(ξM-ξ2b_tar)の量の二酸化炭素を、第3反応器9へと追加供給し(ステップS28)、当該制御方法が終了する。第1取得ガス比ξMが第3目標ガス比ξ2b_tar以下の場合には(ステップS27:NO)、流量制御部1bは、第3反応器9に二酸化炭素を供給せずに、当該制御方法が終了する。
以上説明したように、第3実施形態のメタン製造装置10bでは、メタンを生成する第1反応器4bおよび第3反応器9が直列的に接続されている。下流側の第3反応器9に予め設定された第3目標ガス比ξ2b_tarは、上流側の第1反応器4bに予め設定された第1目標ガス比ξ1b_tarよりも小さい。そのため、上流側の第1反応器4b内で過度にメタンが生成されることがなく、第1反応器4bおよび第3反応器9で生成されるメタンの量が分散する。そのため、各反応器内のメタン化触媒の温度が上昇し、各反応器内でのメタンの転化率の低下およびメタン化反応の失活を抑制できる。
また、第3実施形態のメタン製造装置10bでは、流量制御部1bは、第3反応器9へと供給される第1反応器4bからの排ガス中の第3取得ガス比を、第1取得ガス比ξMと、第1反応器4bへと追加供給された二酸化炭素の量とを用いて算出する。そのため、第3反応器9の入り口付近に、ガス分析計3のような分析器が配置されなくても、流量制御部1bは、第3取得ガス比を取得できる。これにより、第3実施形態のメタン製造装置10bは、不要な分析器や検出器を備えなくて済み、メタン製造装置10bの構成部品を少なくできる。
<第3実施形態の変形例>
第3実施形態のメタン製造装置10bは、第1反応器4bの下流側に直列的に接続される1つの第3反応器9を備えていたが、第3反応器9の代わりに複数の反応器を備えていてもよい。この場合に、第1反応器4bおよび複数の反応器のそれぞれに予め設定された目標ガス比は、下流側の反応器に設定された目標ガス比ほど低くてもよい。また、ある反応器に供給される、直前の上流側の反応器からの排ガス中の二酸化炭素に対する水素の割合であるガス比は、第1取得ガス比ξMと、上流側に位置するそれぞれの反応器に追加供給された二酸化炭素の量と、第1反応器4bに供給される混合ガスの流量とを用いて算出されてもよい。また、メタン製造装置10bは、各反応器の上流側にガス分析計3と同じ分析計が配置されて、当該ガス分析計(第3取得部)により各反応器に供給される排ガス中のガス比が取得されてもよい。また、メタン製造装置10bは、第1反応器4および第3反応器9へと二酸化炭素を追加的に供給する二酸化炭素供給部2bに加えて、水素を追加的に供給する水素供給部2aを備えていてもよい。この場合には、流量制御部1bは、第1反応器4b内および第3反応器9内での反応ガスのガス比に応じて、選択的に二酸化炭素または水素を供給してもよい。
<第4実施形態>
図9は、第4実施形態のメタン製造装置10cのブロック図である。第4実施形態のメタン製造装置10cでは、第2実施形態のメタン製造装置10aと比較して、第1反応器4および第2反応器7に対して熱交換を行う熱媒体を循環させる熱媒体循環部13を備えることが大きく異なる。そのため、第4実施形態では、第2実施形態と異なる構成および制御について説明し、同じ構成および制御について説明を省略する。なお、第4実施形態では、混合ガス供給部6から供給される混合ガスは、二酸化炭素および水素以外の成分を含んでいない。
図9に示されるように、第4実施形態のメタン製造装置10cは、混合ガス供給部6と、サージタンクTNと、混合ガス中の二酸化炭素濃度XCO2を検出するガス分析計3cと、MFC1と、水素供給部2cと、MFC2と、第1反応器4と、第1凝縮器5と、MFC3と、第2反応器7と、第2凝縮器8と、熱媒体としてのオイルが循環する熱媒体循環部13と、第2反応器7を循環したオイル流量を制御する第1調整弁11と、第1反応器4を循環したオイル流量を制御する第2調整弁12と、MFC1~3に加えて第1調整弁11および第2調整弁12を制御する流量制御部1cと、を備えている。
図9に示されるように、熱媒体循環部13は、第1反応器4を通過した熱媒体の内の一部が第2反応器7へと流入し、残りが第2反応器7へと流入しない。そして、第2反応器7へと流入した熱媒体および流入していない熱媒体は、第2反応器7の下流で合流する。これら2つに分岐する流量は、第1調整弁11と、第2調整弁12との絞りによって変化する。熱媒体循環部13には、図示されていないヒータおよびクーラが取り付けられている。そのため、流量制御部1cは、第1反応器4内および第2反応器7内に流入する熱媒体の温度を調整できる。
第4実施形態の流量制御部1cは、ガス分析計3cにより検出された二酸化炭素濃度XCO2を用いて、第1実施形態の変形例における式(3)を解くことによって、第1取得ガス比ξMを算出する。流量制御部1cは、第1取得ガス比ξMに応じて、第1調整弁11および第2調整弁12を制御する。流量制御部1cは、第1取得ガス比ξMが第1目標ガス比ξ1_tarよりも高い場合に、第1調整弁11を絞る。これにより、流量制御部1cは、第2反応器7へと循環する際の熱媒体の流量を低下させる。第4実施形態では、流量制御部1c、第1調整弁11、および第2調整弁12は、制御部として機能する。
図10は、第4実施形態におけるメタン製造装置10cの制御方法のフローチャートである。図10に示されるように、第4実施形態のメタン製造装置10cの製造方法では、初めに、混合ガス供給部6から混合ガスが供給され(ステップS31)、流量制御部1cは、ガス分析計3cにより検出された二酸化炭素濃度XCO2を用いて第1取得ガス比ξMを取得する(ステップS32)。流量制御部1cは、第1取得ガス比ξMが第1目標ガス比ξ1_tarよりも小さいと判定した場合には(ステップS33:YES)、第1反応器4に流量指示量Q1aの水素を追加的に供給する(ステップS34)。その後、流量制御部1cは、流量指示量Q2a=A2(ξ2_tar-ξ1_tar)の量の水素を、第2反応器7へと追加供給し(ステップS35)、当該制御方法が終了する。
ステップS33において、流量制御部1cは、第1取得ガス比ξMが第1目標ガス比ξ1_tar以上であると判定した場合には(ステップS33:NO)、流量制御部1cは、第1反応器4に水素を供給せずに、第1取得ガス比ξMが第2目標ガス比ξ2_tarよりも小さいか否かを判定する(ステップS36)。第1取得ガス比ξMが第2目標ガス比ξ2_tarよりも小さい場合には(ステップS36:YES)、流量制御部1cは、第1調整弁11の絞り量を増加させる(ステップS37)。その後、流量制御部1cは、流量指示量Q2a=A2(ξ2_tar-ξM)の量の水素を、第2反応器7へと追加供給し(ステップS38)、当該制御方法が終了する。ステップS33において、第1取得ガス比ξMが第2目標ガス比ξ2_tar以上の場合には(ステップS17:NO)、流量制御部1cは、第2反応器7に水素を供給せずに、当該制御方法が終了する。
図11は、流量制御部1の制御によって追加供給される水素の量を説明するグラフである。図11に示される例では、第1目標ガス比ξ1_tarが3.3に予め設定され、第2目標ガス比ξ2_tarが4.0に予め設定されている。この設定で、時間と共に変動する第1取得ガス比ξMが、図11に曲線として示されている。図11で、曲線の第1取得ガス比ξMと、第1目標ガス比ξ1_tarとの間で目の粗いハッチングで表された領域が、第1反応器4へと追加的に供給される水素の量である。一方で、第1目標ガス比ξ1_tarおよび第1取得ガス比ξMと、第2目標ガス比ξ2_tarとの間で目の細かいハッチングで表された領域が、第2反応器7へと追加的に供給される水素の量である。このように、流量制御部1cは、時間と共に変動する混合ガス中の第1取得ガス比ξMに応じて、第1反応器4および第2反応器7へと供給する水素の量を制御する。
第1取得ガス比ξMが第1目標ガス比ξ1_tarよりも高い場合には、第1反応器4内でより多くのメタン化反応が発生する。これにより、下流側の第2反応器7内でのメタン化反応による発熱量が減少する。そのため、第2反応器7内のメタン化触媒の温度が低下し、第2反応器7内の反応ガスからメタンへの転化率が低下する。以上説明したように、第4実施形態のメタン製造装置10cでは、流量制御部1cは、第1取得ガス比ξMが第1目標ガス比ξ1_tarよりも高い場合に、第1調整弁11を絞ることにより、第2反応器7へと循環する際の熱媒体の流量を低下させる。これにより、第4実施形態のメタン製造装置10cでは、第2反応器7内のメタン化触媒の温度低下が抑制され、第2反応器7内のメタンの転化率の低下が抑制される。
<第4実施形態の変形例>
第4実施形態の流量制御部1cは、第1取得ガス比ξMが第1目標ガス比ξ1_tarよりも高い場合に、第2反応器7へと循環する際の熱媒体の流量を低下させたが、熱媒体の流量低下の代わりに、ヒータを加熱して、第2反応器7へと循環する際の熱媒体の温度を昇温させてもよい。また、流量制御部1cは、熱媒体の流量低下および熱媒体の昇温の両方を行ってもよい。第2反応器7が加熱されることにより、第2反応器7内のメタン化触媒が活性化し、第2反応器7内でのメタンの転化率が向上する。
また、第4実施形態の流量制御部1cは、第1取得ガス比ξMが第1目標ガス比ξ1_tarよりも高い場合に、第2反応器7へと循環する際の熱媒体の流量を低下させたが、熱媒体の流量低下の代わりの別の制御を行ってもよい。具体的には、流量制御部1cは、第1反応器4に流入する熱媒体の流量の増加と、第1反応器4に流入する熱媒体の降温との少なくとも一方を行ってもよい。流量制御部1cは、第2調整弁12を開くことにより、第1反応器4へと流入する熱媒体の量を増加させる。この場合に、熱媒体が第1反応器4の熱を奪うことにより、第1反応器4内のメタン化触媒の温度が下がるために、第1反応器4内でのメタンへの転化率が低下する。その結果、第2反応器7内でのメタンへの転化率が向上する。
第4実施形態のメタン製造装置10cは、1つの第2反応器7を備えていたが、第2反応器7の代わりに複数の直列的に接続された反応器を備えていてもよい。この場合に、熱媒体循環部13は、熱媒体が各反応器内を直列的に循環するように構成されていてもよい。また、各反応器に設定される目標ガス比は、下流側の反応器ほど高くなっていてもよい。
上記第4実施形態のメタン製造装置10cでは、第1反応器4および第2反応器7へと水素が供給されたが、水素に代えて二酸化炭素が供給されてもよい。この場合に、第3実施形態と同じように、第1反応器4bと、第2反応器の代わりとなる第3反応器9と、のそれぞれに、第1目標ガス比ξ1b_tarと第3目標ガス比ξ2b_tarとが予め設定される。第1反応器4bおよび第3反応器9へと二酸化炭素が供給されるため、上流側の第1目標ガス比ξ1b_tarは、下流側の第3目標ガス比ξ2b_tarよりも高い。この場合に、変形例の流量制御部1cは、第1取得ガス比ξMが第1目標ガス比ξ1b_tarよりも低い場合に、第3反応器9へと流入する熱媒体の流量の低下と、第3反応器9へと流入する熱媒体の温度の昇温との少なくとも一方を行ってもよい。これにより、第3反応器9内のメタン化触媒の温度低下が抑制され、第3反応器9内のメタンの転化率の低下が抑制される。
また、変形例の流量制御部1cは、第1取得ガス比ξMが第1目標ガス比ξ1b_tarよりも低い場合に、第1反応器4bへと流入する熱媒体の流量の増加と、第1反応器4bへと流入する熱媒体の温度の降温との少なくとも一方を行ってもよい。第3反応器9が加熱されることにより、第3反応器9内のメタン化触媒が活性化し、第3反応器9内でのメタンの転化率が向上する。
二酸化炭素が追加供給される変形例のメタン製造装置10cは、1つの第3反応器9を備えていたが、第3反応器9の代わりに複数の直列的に接続された反応器を備えていてもよい。この場合に、熱媒体循環部13は、熱媒体が各反応器内を直列的に循環するように構成されていてもよい。また、各反応器に設定される目標ガス比は、下流側の反応器ほど低くなっていてもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
1,1a,1b,1c,1x,1y…流量制御部
2,2a,2c…水素供給部(追加ガス供給部)
2b…二酸化炭素供給部(追加ガス供給部)
3,3c,3x…ガス分析計(第1取得部)
4,4b…第1反応器
5…第1凝縮器
6…混合ガス供給部
7…第2反応器
8…第2凝縮器
9…第3反応器
10,10a,10b,10c,10x,10y…メタン製造装置
11…第1調整弁
12…第2調整弁
13…熱媒体循環部
31…下流側ガス分析計(第2取得部)
Q1,Q1a,Q1b,Q2a,Q2b…流量指示量
TN…サージタンク
CO2…二酸化炭素濃度
ξM,ξM1…第1取得ガス比
ξM2…第2取得ガス比
ξtar,ξ1_tar,ξ1b_tar…第1目標ガス比
ξ2_tar…第2目標ガス比
ξ2b_tar…第3目標ガス比

Claims (10)

  1. メタン製造装置であって、
    二酸化炭素および水素からメタンを製造する第1反応器と、
    二酸化炭素および水素を含む混合ガスを前記第1反応器へと供給する混合ガス供給部と、
    前記混合ガス供給部から供給された前記混合ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合である第1取得ガス比を取得する第1取得部と、
    水素と二酸化炭素とのいずれか一方を追加的に供給可能な追加ガス供給部と、
    前記第1取得ガス比と、予め設定された第1目標ガス比との差分に応じた量の水素または二酸化炭素を、前記追加ガス供給部から供給させる制御部と、
    二酸化炭素および水素からメタンを製造する第2反応器であって、前記第1反応器の下流側に直列的に接続された1以上の第2反応器と、
    各前記第2反応器に供給される二酸化炭素および水素を含む混合ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合であるそれぞれの第2取得ガス比を取得する第2取得部と、を備え、
    各前記第2反応器には、上流側に接続された前記第1反応器又は前記第2反応器により製造されたメタンを含む排出ガスが供給され、
    前記追加ガス供給部は、前記第1反応器に加えてさらに、各前記第2反応器のそれぞれに、追加的に水素を供給可能であり、
    各前記第2反応器には、前記第1目標ガス比よりも高く、かつ、下流側の前記第2反応器になるにつれて高くなる第2目標ガス比が、それぞれ予め設定されており、
    前記制御部は、各前記第2反応器において、前記第2取得ガス比が予め設定された前記第2目標ガス比よりも小さい場合に、前記第2取得ガス比と、前記第2目標ガス比との差分に応じた量の水素を、前記追加ガス供給部から供給させる、メタン製造装置。
  2. 請求項に記載のメタン製造装置であって、
    前記第2取得部は、
    各前記第2反応器の内の最も上流側の前記第2反応器の前記第2取得ガス比を、前記第1取得ガス比と、前記第1反応器に供給された水素の量とを用いて算出し、
    各前記第2反応器の内の最も上流側の前記第2反応器以外の前記第2取得ガス比を、前記第1取得ガス比と、前記第1反応器に供給された水素の量と、前記第2取得ガス比を取得する前記第2反応器よりも上流側の各前記第2反応器に供給された水素の量と、を用いて算出する、メタン製造装置。
  3. 請求項または請求項に記載のメタン製造装置であって、さらに、
    前記第1反応器および各前記第2反応器に対して熱交換を行う熱媒体を循環させる熱媒体循環部を備え、
    前記制御部は、前記第1取得ガス比が前記第1目標ガス比よりも高い場合に、各前記第2反応器へと循環する際の熱媒体の流量の低下と、各前記第2反応器へと循環する際の熱媒体の温度の昇温との少なくとも一方を行う、メタン製造装置。
  4. 請求項から請求項までのいずれか一項に記載のメタン製造装置であって、さらに、
    前記第1反応器および前記第2反応器に対して熱交換を行う熱媒体を循環させる熱媒体循環部を備え、
    前記制御部は、前記第1取得ガス比が前記第1目標ガス比よりも高い場合に、前記第1反応器へと循環する際の熱媒体の流量の増加と、前記第1反応器へと循環する際の熱媒体の温度の降温との少なくとも一方を行う、メタン製造装置。
  5. メタン製造装置であって、
    二酸化炭素および水素からメタンを製造する第1反応器と、
    二酸化炭素および水素を含む混合ガスを前記第1反応器へと供給する混合ガス供給部と、
    前記混合ガス供給部から供給された前記混合ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合である第1取得ガス比を取得する第1取得部と、
    水素と二酸化炭素とのいずれか一方を追加的に供給可能な追加ガス供給部と、
    前記第1取得ガス比と、予め設定された第1目標ガス比との差分に応じた量の水素または二酸化炭素を、前記追加ガス供給部から供給させる制御部と、
    二酸化炭素および水素からメタンを製造する第3反応器であって、前記第1反応器の下流側に直列的に接続された1以上の第3反応器と、
    各前記第3反応器に供給される二酸化炭素および水素を含む混合ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合であるそれぞれの第3取得ガス比を取得する第3取得部と、を備え、
    各前記第3反応器には、上流側に接続された前記第1反応器又は前記第3反応器により製造されたメタンを含む排出ガスが供給され、
    前記追加ガス供給部は、前記第1反応器に加えてさらに、各前記第3反応器のそれぞれに、追加的に二酸化炭素を供給可能であり、
    各前記第3反応器には、前記第1目標ガス比よりも低く、かつ、下流側の前記第3反応器になるにつれて低くなる第3目標ガス比が、それぞれ予め設定されており、
    前記制御部は、各前記第3反応器において、前記第3取得ガス比が予め設定された前記第3目標ガス比よりも大きい場合に、前記第3取得ガス比と、前記第3目標ガス比との差分に応じた量の二酸化炭素を、前記追加ガス供給部から供給させる、メタン製造装置。
  6. 請求項に記載のメタン製造装置であって、
    前記第3取得部は、
    各前記第3反応器の内の最も上流側の前記第3反応器の前記第3取得ガス比を、前記第1取得ガス比と、前記第1反応器に供給された二酸化炭素の量とを用いて算出し、
    各前記第3反応器の内の最も上流側の前記第3反応器以外の前記第3取得ガス比を、前記第1取得ガス比と、前記第1反応器に供給された二酸化炭素の量と、前記第3取得ガス比を取得する前記第3反応器よりも上流側の各前記第3反応器に供給された二酸化炭素の量と、を用いて算出する、メタン製造装置。
  7. 請求項または請求項に記載のメタン製造装置であって、さらに、
    前記第1反応器および前記第3反応器に対して熱交換を行う熱媒体を循環させる熱媒体循環部を備え、
    前記制御部は、前記第1取得ガス比が前記第1目標ガス比よりも低い場合に、前記第3反応器へと循環する際の熱媒体の流量の低下と、前記第3反応器へと循環する際の熱媒体の温度の昇温との少なくとも一方を行う、メタン製造装置。
  8. 請求項から請求項までのいずれか一項に記載のメタン製造装置であって、さらに、
    前記第1反応器および前記第3反応器に対して熱交換を行う熱媒体を循環させる熱媒体循環部を備え、
    前記制御部は、前記第1取得ガス比が前記第1目標ガス比よりも低い場合に、前記第1反応器へと循環する際の熱媒体の流量の増加と、前記第1反応器へと循環する際の熱媒体の温度の降温との少なくとも一方を行う、メタン製造装置。
  9. メタン製造装置の制御方法であって、
    二酸化炭素および水素からメタンを製造する第1反応器へと、二酸化炭素および水素を含む混合ガスを供給する第1混合ガス供給工程と、
    前記第1反応器に供給された前記混合ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合である第1取得ガス比を取得する第1取得工程と、
    前記第1取得ガス比と、予め設定された第1目標ガス比との差分に応じた量の水素または二酸化炭素を追加ガス供給部から供給させる追加ガス供給工程と、
    二酸化炭素および水素からメタンを製造する第2反応器であって、前記第1反応器の下流側に直列的に接続された1以上の第2反応器へと、上流側に接続された前記第1反応器又は前記第2反応器により製造されたメタンを含む排出ガスを供給させる第2混合ガス供給工程と、
    各前記第2反応器に供給される二酸化炭素および水素を含む混合ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合であるそれぞれの第2取得ガス比を取得する第2取得工程と、を備え、
    前記追加ガス供給工程は、前記第2取得ガス比が、各前記第2反応器に予め設定された第2目標ガス比であって、前記第1目標ガス比よりも高く、かつ、下流側の前記第2反応器になるにつれて高くなる第2目標ガス比よりも小さい場合に、前記第2取得ガス比と、前記第2目標ガス比との差分に応じた量の水素を、前記追加ガス供給部から供給させる、制御方法。
  10. メタン製造装置の制御方法であって、
    二酸化炭素および水素からメタンを製造する第1反応器へと、二酸化炭素および水素を含む混合ガスを供給する第1混合ガス供給工程と、
    前記第1反応器に供給された前記混合ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合である第1取得ガス比を取得する第1取得工程と、
    前記第1取得ガス比と、予め設定された第1目標ガス比との差分に応じた量の水素または二酸化炭素を追加ガス供給部から供給させる追加ガス供給工程と、
    二酸化炭素および水素からメタンを製造する第3反応器であって、前記第1反応器の下流側に直列的に接続された1以上の第3反応器へと、上流側に接続された前記第1反応器又は前記第3反応器により製造されたメタンを含む排出ガスを供給させる第3混合ガス供給工程と、
    各前記第3反応器に供給される二酸化炭素および水素を含む混合ガス中の、二酸化炭素に対する水素の割合であるそれぞれの第3取得ガス比を取得する第3取得工程と、を備え、
    前記追加ガス供給工程は、前記第3取得ガス比が、各前記第3反応器に予め設定された第3目標ガス比であって、前記第1目標ガス比よりも低く、かつ、下流側の前記第3反応器になるにつれて低くなる第3目標ガス比よりも大きい場合に、前記第3取得ガス比と、前記第3目標ガス比との差分に応じた量の二酸化炭素を、前記追加ガス供給部から供給させる、制御方法。
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