JP7270497B2 - リサイクル資源の回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リサイクル資源の回収方法及びリサイクル資源の回収装置に関する。
従来、使用済みの吸収性物品をリサイクルするための技術が知られている。例えば、特許文献1には、表面シートと、裏面シートと、吸収体材料を含む吸収体と、を備え、前記表面シート及び前記裏面シートの少なくとも一方が構成部材としてフィルムを含む使用済み吸収性物品から、前記構成部材を回収し、リサイクル製品を製造する方法が記載されている。
また、リサイクル対象の樹脂を判定、選別する方法も知られている。例えば、特許文献2には、複数種類の透明樹脂からなるミックスプラスチックがリサイクル対象の樹脂であるか否かを判定するリサイクル樹脂判定装置が記載されている。特許文献2に記載されたリサイクル樹脂判定装置は、被判定物の赤外光の吸収スペクトル及び該被判定物の厚みを基準データと比較することにより、該被判定物がリサイクル樹脂か否かを判定する装置である。
特開2018-171780号公報 特開2014-98555号公報
近年、吸収性物品の廃棄物の処理において生じるCOやごみを削減することや、該廃棄物を再利用することで該廃棄物に付加価値を付与することが望まれている。廃棄物を再利用する際には、該廃棄物の材質等に応じて適切な再利用を行うことが好ましく、そのためには、該廃棄物を材質等に応じて分別することが好ましい。
しかし、使用済みの吸収性物品は排泄物を含んでいる場合が多く、該吸収性物品から表面シート又は裏面シートに由来するシート片を効率的に取り出し、該シート片の材質等を正確に判定し分別することは困難であった。
特許文献1に記載された方法では、使用済み吸収性物品をフィルムと吸収体材料とに分離する際に、使用済み吸収性物品を水で膨潤させた後に、該吸収性物品に物理的な衝撃を与えることによりフィルムと吸収体材料とに破砕し、次いで、フィルムと吸収体材料とを分離している。そして、分離したフィルムをフィラーの含有率に応じて複数の種類のリサイクル用フィルムに分別した後、該リサイクル用フィルムを用いて、フィラーの含有率に応じた複数種類のリサイクル樹脂ペレットを形成している。
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、フィルムと吸収体材料とを分離する工程において、高吸水性ポリマーを不活化するために、該フィルム及び吸収体材料を、不活化剤を含む水溶液に浸したり、フィルムと他の部材との接合部分の接着剤を除去するために、該接合部分の接着剤を溶解する溶剤に浸したりしている。そして、フィルムを乾燥させることにより不活化剤を含む水溶液と接着剤を除去する溶剤とを除去している。したがって、特許文献1に記載された方法では、分離したフィルムに不活性化剤や接着剤を除去する溶剤の溶質が残存してしまう恐れがあり、分離したフィルムの材質等を正確に判定し分別することは困難である。また、特許文献1に記載された方法では、使用済み吸収性物品を水で膨潤させたり、フィルム及び吸収体材料を不活化剤を含む水溶液に浸したりしているので、水を用いずにフィルムの材質等を判定するためには、分離したフィルムを乾燥させるのに莫大なエネルギーが必要となる。また、特許文献1に記載された方法では、接着剤を除去する溶剤に浸したりしているので、フィルムの材質等を判定するためには、分離したフィルムを乾燥させる際、作業衛生環境や大気への環境負荷が著しく大きく、対策が必要不可欠となる。
本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る、リサイクル資源の回収方法、ペレットの製造方法、リサイクル資源の回収装置、ペレットの製造装置及びペレットを提供することにある。
本発明は、吸収性材料を有する吸収体と表面シートと裏面シートとを含む吸収性物品からリサイクル資源を回収するリサイクル資源の回収方法であって、前記吸収性物品中の水分を凍結させる凍結工程と、前記凍結工程後に、前記吸収性物品に衝撃を与え、該吸収性物品を破砕する破砕工程と、前記破砕工程後に、前記表面シート又は前記裏面シートに由来するシート片と、前記吸収性材料とを分離する分離工程と、前記分離工程後に、前記シート片を、該シート片に含まれる合成樹脂の種類に応じて分別する分別工程とを備える、リサイクル資源の回収方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明は、前記のリサイクル資源の回収方法により前記シート片を分別する工程と、
分別された前記シート片を、該シート片に含まれる合成樹脂の種類ごとにペレットに成形する工程とを備えている、ペレットの製造方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明は、吸収性材料を有する吸収体と表面シートと裏面シートとを含む吸収性物品からリサイクル資源を回収するリサイクル資源の回収装置であって、前記吸収性物品中の水分を凍結させる凍結部と、前記吸収性物品に衝撃を与え、該吸収性物品を破砕する破砕部と、前記表面シート又は前記裏面シートに由来するシート片と、前記吸収性材料とを分離する分離部と、前記シート片を、該シート片に含まれる合成樹脂の種類に応じて分別する分別部とを備える、リサイクル資源の回収装置を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明は、前記のリサイクル資源の回収装置と、前記シート片を、該シート片に含まれる合成樹脂の種類に応じてペレットに成形する成形部とを備えている、ペレットの製造装置を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明は、前記のリサイクル資源の回収方法により、製造されたペレットを提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明のリサイクル資源の回収方法及びリサイクル資源の回収装置によれば、リサイクル資源を効率的に回収することができる。
本発明のペレットの製造方法及び本発明の製造装置によれば、特定の合成樹脂からなるペレットを容易に製造することができる。
本発明のペレットは、リサイクル資源として様々な用途に用いることができる。
図1は、本発明のリサイクル資源の回収方法が適用される吸収性物品の一例を示す斜視図である。 図2(a)~(e)は、本発明のペレットの製造方法の第1実施態様を示す概念図である。
以下、本発明をその好ましい実施態様に基づき説明する。
まず、本発明のリサイクル資源の回収方法について説明する。本発明のリサイクル資源の回収方法は、吸収性材料を有する吸収体と表面シートと裏面シートとを含む吸収性物品からリサイクル資源を回収する方法である。吸収性物品は、主として尿、経血、おりもの等の身体から排泄される体液を吸収保持するために用いられるものである。使用済みの吸収性物品は、着用者が排泄した尿等の排泄物を吸収した後の吸収性物品を意味し、該吸収性物品中、特に吸収体中に水分を含んでいる。排泄物としては、身体から排泄される体液の他に、糞便等が挙げられる。吸収性物品には、例えば使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライナー等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含する。吸収性物品は、典型的には、液透過性の表面シート、液不透過性又は撥水性の裏面シート及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を具備している。吸収性物品は更に、その具体的な用途に応じた各種部材を具備していても良い。そのような部材は当業者に公知である。
本発明において、リサイクル資源の回収に用いられる吸収性物品は、単一の吸収性物品でもよいが、好ましくは複数の吸収性物品である。吸収性物品の一例である吸収性物品1を図1に示す。吸収性物品1は、使用済みの吸収性物品である。吸収性物品1としては、例えば、介護施設や保育施設、家庭が廃棄した使用済みの吸収性物品を用いることができる。吸収性物品1は、吸収性材料を有する吸収体4と表面シート2と裏面シート3とを含んでいる。吸収体4は、表面シート2と裏面シート3との間に介在配置されており、表面シート2と裏面シート3とは、接着剤等により周縁部が互いに接合されている。接着剤としては、例えば、ホットメルト型の接着剤等が挙げられる。
また、吸収性物品1は、いわゆる展開型の使い捨ておむつであり、その長手方向の中央部に股下部Aを有し、該股下部Aの前後に延在する両部位のうちの一方の部位である背側部Bの両側縁部にファスニングテープ5を有し、他方の部位である腹側部Cの非肌対向面(着用時に着用者の肌側とは反対側に向く面)に、ファスニングテープ5を止着するランディングゾーン6が設けられている。
本発明において吸収性物品は、いわゆるパンツ型のおむつであってもよい。パンツ型のおむつは、典型的には、その長手方向の中央部に股下部を有し、該股下部の前後に延在する両部位のうちの一方の部位である背側部の両側部と、他方の部位である腹側部の両側部とが互いに接合されて、一対のサイドシール部、並びに着用者の胴が通されるウエスト開口部、及び着用者の下肢が通される一対のレッグ開口部が形成されている。
また本発明において吸収性物品は、いわゆるナプキンやパッド、パンティライナーであってもよい。ナプキンは、典型的には、その長手方向の中央部に股下部を有し、該股下部の前後に延在する背側部と、他方の部位である腹側部とが形成されている。
表面シート2、裏面シート3、吸収体4及び他の構成材料としてはそれぞれ、従来の吸収性物品に用いられているものが挙げられる。表面シート2や裏面シート3としては、熱可塑性樹脂等の合成樹脂からなる不織布やシート材等が用いられる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。吸収体4としては吸収性材料をティッシュペーパー等で包んだものを用いることができる。
吸収体4を形成する吸収性材料としては、従来、吸収性物品用の吸収体に用いられている各種の吸収性材料が挙げられ、特に制限はない。吸収性材料としては、例えば、セルロース系繊維や、親水化処理された合成繊維、親水化処理されていない合成繊維等の繊維材料、高吸収性ポリマー等が挙げられる。セルロース系繊維としては、木材パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース繊維等が挙げられる。合成繊維の素材としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド;ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸アルキルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。高吸収性ポリマーとしては、一般に、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合物又は共重合物を用いることができる。
尚、図1に示す展開型の吸収性物品1では、ファスニングテープ5は、背側部Bの両側縁部それぞれに、設けられている。ファスニングテープ5は、背側部Bの幅方向の両側部に存するサイドフラップ部11に固定されている。サイドフラップ部11は、吸収体4の両側縁よりもおむつ幅方向外方に延出する部分であり、立体ギャザー7形成用のシートと裏面シート3との積層体からなる。
次に、本発明のリサイクル資源の回収方法の好ましい第1実施態様について説明する。図2(a)~(e)に、第1実施態様のリサイクル資源の回収方法の概略を示す。第1実施態様のリサイクル資源の回収方法は、凍結工程と破砕工程と分離工程と、分別工程とをこの順で備える。第1実施態様においては、吸収性物品1として、使用済みの吸収性物品を用いている。
第1実施態様においては、吸収性物品として、複数の吸収性物品1の集合体を用いている(図2(a)参照)。第1実施態様の回収方法に用いられる吸収性物品は、展開型やパンツ型等の形態、使用済みであるか又は未使用であるか等の状態、大きさ等が異なる複数の吸収性物品の集合体であってもよい。すなわち、第1実施態様の回収方法は、単一品種の吸収性物品に適用することも可能であるが、介護施設等からの収集や家庭からの大規模収集により集められた吸収性物品の混在物に適用することも可能である。
凍結工程においては、吸収性物品1中の水分を凍結させる(図2(b)参照)。凍結工程は、後続する破砕工程において吸収性物品1、特に吸収体4を破砕し易くするために行う。凍結工程において吸収性物品1中の水分を凍結させることにより、凍結する前に比して、吸収性物品1中の水分を含む部位、特に吸収体4の衝撃強度を低下させることができるため、破砕工程において衝撃を与えたときに該吸収性物品1中の水分を含む部位、特に吸収体4を破砕し易くすることができる。吸収性物品1は、使用済みであるため、表面シート2や裏面シート3よりも、吸収体4中に水分を多く含んでいる。したがって、吸収性物品1中の水分を凍結させると、表面シート2や裏面シート3の衝撃強度はあまり低下しないが、吸収体4の衝撃強度は大きく低下する。凍結工程を経た吸収性物品1では、表面シート2や裏面シート3よりも、吸収体4の方が、衝撃強度が低くなっており、より細かく破砕され易くなっている。
凍結工程は、吸収性物品1を低温条件下に置くことにより行うことができる。低温条件とは、吸収性物品1中の水分を凍結させることができる条件を意味する。例えば、1気圧において0℃以下である。吸収性物品1が吸収した尿等、身体から排泄された体液には塩が含まれているため、吸収性物品1中の水分を確実に凍結させる観点から、凍結工程は、好ましくは-5℃以下、より好ましくは-10℃以下、更に好ましくは-20℃以下で行う。
吸収性物品1が水分を含んでいない場合であっても、表面シート2と裏面シート3とを接合している接着剤の種類によっては、凍結工程において冷却することにより該接着剤の接着力が低下する場合がある。このような接着剤としては、例えば、加熱溶融して使用するホットメルト接着剤が挙げられる。ホットメルト接着剤は通常、ベースポリマー、粘着付与剤及び可塑剤を含有する。ベースポリマーの具体例としては、アクリル系、シリコーン系又はゴム系、オレフィン系のポリマー等が挙げられる。前記アクリル系のポリマーとしては、例えば、主成分を2-エチルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート、エチルアクリレート、シアノアクリレート、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル等とするビニルモノマーの(共)重合体(エチレン酢酸ビニル共重合体など)からなるものを例示できる。前記シリコーン系のポリマーとしては、例えば、ポリジメチルシロキサンポリマー重合体を例示できる。前記ゴム系のポリマーとしては、例えば、天然ゴム、ポリイソプレン、スチレン-ブタジエン共重合体(SBR)、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレンブロック共重合体(SEPS)を例示できる。接着剤の接着力が低下することにより、破砕工程において衝撃を与えた際に、表面シート2と裏面シート3とが解離し易くなり、両シート2,3の接合部が剥がれて、両シート2,3の間から吸収体4を取り出すことができる状態になり易い。
破砕工程においては、吸収性物品1に衝撃を与え、吸収性物品1を破砕する(図2(c)参照)。破砕工程は、吸収性物品1を破砕し、吸収性物品1の構成材料及びその小片が混じった破砕混合物を得るために行う。該破砕混合物には、表面シート2又は裏面シート3に由来するシート片8や、吸収体4に由来する吸収性材料の塊9等が含まれている。第1実施態様において、吸収体4に由来する吸収性材料の塊9には排泄物が含まれている。
破砕工程は、例えば、いわゆる破砕機や粉砕機等を用いて行うことができる。破砕機や粉砕機としては、圧縮型破砕機、打撃型破砕機、摩砕型破砕機、せん断型破砕機、及びこれらを複合化した装置等が挙げられる。圧縮型破砕機は、対象物を圧縮することにより破砕する装置であり、例えば、ジョークラッシャー、ジャイレトリークラッシャー、コーンクラッシャー、ロールクラッシャー等が挙げられる。打撃型破砕機は、ハンマーや衝撃板等を対象物に衝突させ、対象物に打撃を与えることにより破砕する装置であり、例えば、インパクトクラッシャー、ハンマークラッシャー、チェーンクラッシャー、ハンマーミル、スタンプミル、ピンミル等が挙げられる。摩砕型破砕機は、対象物を摩砕することにより破砕する装置であり、例えば、ボールミル、ロッドミル、ローラーミル、リングミル、自生粉砕機、ジェットミル、回転ミル、振動ミル、遊星ミル、アトライター、ビーズミル等が挙げられる。せん断型破砕機は、対象物をせん断することにより破砕する装置であり、例えば、カッターミル、一軸破砕機、二軸破砕機等が挙げられる。
凍結工程を経た吸収性物品1においては、特に吸収体4が割れ易くなっているため、破砕工程では、表面シート2や裏面シート3よりも、吸収体4の方がより小さな小片へと破砕される。したがって、表面シート2又は裏面シート3が破砕されて生じるシート片8よりも、吸収体4が破砕されて生じる吸収性材料の塊9の方が小さい。
破砕工程後に得られる、表面シート2又は裏面シート3に由来するシート片8は、目開きが、吸収体に含まれるパルプの標準的な長さである2mmの篩を通過できない大きさであることが好ましく、更に後続する分離工程において分離速度を向上するため、目開きが5mmの篩を通過できない大きさであることがより好ましく、10mmの篩を通過できない大きさであることが更に好ましく、更に20mmの篩を通過できない大きさであることがより更に好ましい。
破砕工程後に得られる、吸収性材料の塊9は、目開きが2mmの篩を通過できる大きさであることが好ましく、目開きが5mmの篩を通過できる大きさであることがより好ましく、10mmの篩を通過できる大きさであることが更に好ましく、20mmの篩を通過できる大きさであることがより更に好ましい。
第1実施態様では、破砕工程において、表面シート2及び裏面シート3の間から、吸収性材料を取り出すことができる状態にすることが好ましい。通常、吸収性物品1においては、吸収体4は、周縁部が互いに接合された表面シート2及び裏面シート3の間に介在配置されている。したがって、吸収性物品1に衝撃を与え、吸収体4が細かく破砕されたとしても、表面シート2及び裏面シート3が破断しておらず、更に表面シート2及び裏面シート3の接合が維持されている場合、表面シート2及び裏面シート3との間の空間が密封されたままとなり、両シート2,3の間から吸収性材料を取り出すことができず、後続の分離工程において、両シート2,3と吸収性材料とを分離することができない。そこで、破砕工程においては、表面シート2又は裏面シート3を破断させる、若しくは、表面シート2及び裏面シート3の接合を破壊することにより、表面シート2及び裏面シート3の間から、吸収性材料を取り出すことができる状態にすることが好ましい。
分離工程においては、破砕工程により得られた前記の破砕混合物から、表面シート2又は裏面シート3に由来するシート片8と、吸収性材料とを分離する(図2(d)参照)。分離工程は、表面シート2又は裏面シート3に由来するシート片8と、吸収性材料とを別々に回収できるようにするために行う。第1実施態様では、表面シート2又は裏面シート3に由来するシート片8と、吸収性材料の塊9とはその大きさが異なっているため、両者を分離する方法として、その大きさにより分離する方法を使用することができる。第1実施態様では、前記の破砕混合物を篩にかけて前記シート片8と吸収性材料とを分離する。篩の目開きの大きさは、前記の破砕混合物に含まれる前記シート片8、吸収性材料の塊9との大きさに応じて適宜選択することができる。
第1実施態様では、分離工程にて分離された、表面シート2又は裏面シート3に由来するシート片8と吸収性材料とを回収する。ここで、回収するとは、例えば、分離された前記シート片8と吸収性材料とを、分離した場所においてそれぞれ容器に収容したり、それぞれ別々の場所へ移動させたりすることを意味する。前記シート片8を回収する方法及び吸収性材料を回収する方法としては、各種公知の方法を用いることができる。例えば、前記シート片8及び吸収性材料を、それぞれ容器に収容してもよい。また例えば分離工程において、篩の下にベルトコンベア等を配置し、前記シート片8を篩の上に、吸収性材料を該ベルトコンベアの上にそれぞれ分離した後に、該ベルトコンベアを駆動させて、該ベルトコンベア上に集められた吸収性材料等を別の場所に移動させてもよい。
分別工程においては、回収したシート片8を、該シート片8に含まれる合成樹脂の種類に応じて分別する。分別工程は、回収したシート片8を、該シート片8に含まれる合成樹脂の種類に応じてリサイクルすることができるようにするために行う。シート片8を分別する方法は特に制限されず、例えば、電磁光学的手法を用いて分別する方法、物理力によって分別する方法等が挙げられ、これらの中でも、より高度に分別することができる観点から、電磁光学的手法により分別する方法を用いることが好ましい。
電磁光学的手法は、電磁気や電磁波を用いた選別方法である。電磁気としては電場や磁場を用いることができる。電磁気を用いた選別方法としては、例えば、静電選別法、磁力選別法、電磁誘導選別法、NMR法(核磁気共鳴)、電子スピン共鳴法(ESR)等が挙げられる。電磁波としてはガンマ線、X線、紫外線、近紫外線、可視光線、近赤外線、赤外線、電波(マイクロ波、超短波、短波、中波、長波、超長波、極超長波)を用いることができる。電磁波を用いた選別方法としては、例えば、FT-IR法(フーリエ変換型赤外分光法)、赤外線回折法、X線分析法、X線回折法、ラマン分光法、ラマン回折法、可視・紫外分光法(UV-VIS)、可視光分光法、色差計、色彩計、紫外可視近赤外分光法(UV-VIS-NIR)、ミリ波イメージング、テラヘルツイメージング、カソードルミネッセンス(CL)、蛍光分光法等が挙げられる。これらの中でも、樹脂判定の容易さと精度の高さの観点から、FT-IR法やラマン分光法を用いることが好ましい。尚、静電選別法は、帯電した混合体を電極間で発生させた静電場内を通過させることによって静電気力の差を利用して選別する方法である。
物理力によって分別する方法としては、比重の違いにより分別する方法、大きさの違いにより分別する方法、摩擦力の違いにより分別する方法等が挙げられ、比重の違いにより分別する方法としては、水や溶液(重液)、溶媒中で分別する湿式分別、気流で分別する風力分別、回転の遠心力で分別する方法、重力で分別する方法等が挙げられ、大きさの違いにより分別する方法としては、ふるいやメッシュ、フィルターで分別する方法、振動で分別する方法、ギアの間隔で分別する方法等が挙げられる。
分別工程においては、上述した分別方法のうち1種を単独で行ってもよいし、複数を組み合わせて行ってもよい。
第1実施態様の回収方法によれば、以上のようにして、シート片8を回収することができ、回収したシート片8をリサイクル資源とすることができる。
第1実施態様では、凍結工程を行うことにより、吸収体4の衝撃強度が、表面シート2や裏面シート3に由来するシート片8の衝撃強度よりも大きく低下する。したがって、破砕工程において、吸収性物品1に衝撃を与えたときに、吸収体4が、表面シート2や裏面シート3に比して、より小さな小片へと破砕される。破砕工程後に得られる、吸収体4に由来する吸収性材料の塊と、表面シート2又は裏面シート3に由来するシート片8とは、その大きさが大きく異なるため、表面シート2や裏面シート3に由来するシート片8と、吸収性材料とを、例えば篩にかける等の簡便な方法により分離することができる。
また、第1実施態様では、吸収体4中の水分を凍結させていることにより、破砕工程において吸収性物品1を破砕したときに、吸収性材料が表面シート2や裏面シート3に付着し難くなっている。これにより、分離工程において表面シート2又は裏面シート3に由来するシート片8と吸収性材料とが分離し難くなってしまうことを防ぐことが可能となる。
このように、第1実施態様の回収方法によれば、吸収性物品1からシート片8を効率よく回収することができる。したがって、分別工程において、シート片8は吸収性材料や排泄物等を含まないため、シート片8を正確に分別することができる。このように、第1実施態様の回収方法によれば、リサイクル資源を効率的に回収することができる。
また、第1実施態様の製造方法は、吸収性物品1を意図的に水に浸す必要がないため、例えば、分別工程においてシート片8を分別する方法として、分別対象物が水を含まないことが好ましい方法を使用する場合であっても、シート片8を乾燥させる必要がないか、又は乾燥させる工程を短時間で行うことができるようになっている。また、第1実施態様の回収方法は、上述のようにシート片8と吸収性材料とを容易に分離することができるため、例えば特許文献2のように、吸水性ポリマーを不活性化する工程を行う必要がなく、リサイクル資源の回収に必要な工程数を少なくすることができる。
従来、吸収性物品からシート片等のリサイクル資源を回収する際には、特許文献1に記載された通り、フィルムと吸収体材料とを分離する方法として、フィルムと他の部材との接合部分の接着剤を除去するために、該接合部分の接着剤を溶解する溶剤(溶媒)を用いる方法が挙げられる。該接合部分の接着剤は、表面シート2と裏面シート3とを接合している接着剤であり、ホットメルト接着剤が挙げられる。ホットメルト接着剤を溶解する溶剤(溶媒)としては、アセトン、テトラヒドロフラン(THF)、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサン、ジイソプロピルケトン、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、トルエン、キシレン、酢酸ブチル等が挙げられる。溶解性を考慮する場合、アセトン、THF、シクロヘキサン、ジイソプロピルケトン、トルエンが好適である。しかし従来のように、アセトン等の溶媒を用いた場合、回収されたシート片に該溶媒が残ってしまい、分別の際、樹脂のみの状態とは異なる性質を発現し、分別に悪影響を及ぼすことだけでなく、臭いが残ってしまうことや、作業者の健康を害すること、防爆設備や局所排気など作業環境を整える必要があること、使用する溶媒が多く高額になってしまうことがある。第1実施態様の製造方法においては、上述のように、アセトン等の溶媒を用いる必要がないため、回収されたリサイクル資源は以上の課題を解決するものとなっている。
第1実施態様の回収方法においては、分離工程にて複数のシート片8を回収した場合、該複数のシート片8を複数のグループに区分けした後、該グループごとに分別工程を行ってもよいし、該複数のシート片8のそれぞれに対して分別工程を行ってもよい。複数のシート片8を複数のグループに区分けする方法は特に制限されず、例えば、分離工程を行った順番ごとに区分けしてもよいし、シート片8の大きさや質量ごとに区分けしてもよい。
分別工程においては、例えば、ISO18263-1の規格(表1参照)に基づいてシート片8を分別することができる(表1参照)。より具体的には、例えばFT-IR法によって、シート片8を、該シート片8に含まれる合成樹脂が、ポリプロピレンであるもの、ポリエチレンであるもの及びポリプロピレンとポリエチレンとのミックスであるものに分別する。そして、上述の3種に分別されたシート片8を、シート片8に含まれる合成樹脂の比率に応じて更に分別する。
Figure 0007270497000001
シート片8に含まれる合成樹脂の比率は、以下のようにして測定することができる。
<シート片8に含まれる合成樹脂の比率の測定方法>
合成樹脂の比率を測定する方法は、前記分別工程に用いた分別方法と同様のものを用いることができる。さらに前記分別方法の中でも高度に分別できる電磁光学的手法が好ましく、FT-IR法(フーリエ変換型赤外分光法)、ラマン分光法、NMR法(核磁気共鳴)がさらに好ましい。また電磁光学的手法以外の方法では、DSC法(示差走査熱量分析)が好ましい。FT-IR法による合成樹脂の比率の測定方法は、例えば比率が既知のPEやPPの樹脂を用いて、PE由来の719cm-1のピークとPP由来の841cm-1または973cm-1のピークの高さを比較し、検量線を作成し、比率が未知の樹脂のPE及びまたはPPの比率を測定する方法がある。NMR法による合成樹脂の比率の測定方法は、例えば、PE由来の1.3ppmのピークとPP由来の0.9ppm、1.3ppm、1.6ppmを用いて、ピークの面積が水素原子の数に比例するため、PPの1水素分の1.6ppmのピークの面積と、PEの全水素分とPPの1水素分の合計の1.3ppmのピークの面積との面積比から、PPとPEの比を求めることができる。NMR法では、検量線を利用せず直接混合比を算出することができる。DSC法による合成樹脂の比率の測定方法は、例えば比率が既知の樹脂を用いて、ピークの出る温度とピークの面積を測定し、比率が未知の樹脂のピークの出た温度とピークの面積を比較することで、比率を測定する方法がある。
上述のように、第1実施態様の回収方法においては、分別工程後に、シート片8を更に分別してもよい。シート片8を更に分別する方法としては、前述したシート片8に含まれる合成樹脂の比率に応じて分別する方法の他に、シート片8の色によって分別する方法が挙げられる。シート片8の色は、目視により判定してもよいし、ハンター白色度により判定してもよい。ハンター白色度は、以下のようにして測定することができる。
<ハンター白色度の測定方法>
白色基準板をハンター白色度0とする。光源の種類や光量、光源からの距離を一定にそろえ、白色基準板の、L値、a値、b値を色差計、色彩計などで測定し、測定した値をそれぞれL白色、a白色、b白色とする。次に、前記光源の種類や光量、光源からの距離を一定にそろえた条件で、ハンター白色度を測定したいシート片8を白色基準板に乗せ、L値、a値、b値を色差計、色彩計などで測定し、測定した値をそれぞれLシート、aシート、bシートとする。測定した結果をもとに、((Lシート-L白色+(aシート-a白色+(bシート-b白色0.5を算出し、この値をハンター白色度とする。つまり、白色基準板より色が遠いほど、ハンター白色度が大きくなり、ハンター白色度が小さいほど、白色である。
また、第1実施態様では、凍結工程より前に、粗破砕工程を有していることが好ましい。粗破砕工程は、吸収性物品1を破砕工程よりも粗く破砕する工程である。粗破砕工程は、吸収性物品1を粗く破砕することで吸収体4の表面積を増やし、該吸収体4を凍結し易くするために行う。粗破砕工程は、破砕工程よりも、処理時間が短い又は吸収性物品1に与える衝撃が小さい、あるいはその両方であることが好ましい。粗破砕工程は、破砕工程と同様に、吸収性物品1に衝撃を与えることで吸収性物品1を破砕することができる。粗破砕工程と破砕工程とで、衝撃の種類は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
粗破砕工程においては、表面シート2及び裏面シート3の間から、吸収性材料や排泄物を取り出すことができる状態にすることが好ましい。
粗破砕工程後に得られる、表面シート2又は裏面シート3に由来するシート片は、目開きが5mmの篩を通過できない大きさであることが好ましく、目開きが10mmの篩を通過できない大きさであることが好ましく、目開きが20mmの篩を通過できない大きさであることがより好ましい。
粗破砕工程後に得られる、吸収性材料の塊は、目開きが5mmの篩を通過できる大きさであることが好ましく、目開きが10mmの篩を通過できる大きさであることが好ましく、目開きが20mmの篩を通過できる大きさであることがより好ましい。
凍結工程より前に粗破砕工程を行うことにより、吸収体4の表面積を増加させ、凍結工程において該吸収体4中の水分を凍結し易くすることができる。また、粗破砕工程により吸収性物品1を予め粗く破砕しておくことにより、破砕工程にかかる時間を短くすることもできる。
また第1実施態様では、凍結工程後の工程、即ち破砕工程及び分離工程の何れか一方又は両方を、吸収性物品1中の水分が凍結した状態を維持できる温度で行うことが好ましい。これにより、凍結工程後の工程において、水分を介して吸収性材料が表面シート2や裏面シート3等に付着し、分離工程において表面シート2又は裏面シート3に由来するシート片と吸収性材料とが分離し難くなってしまうことを防ぐことが可能となる。破砕工程及び分離工程の両方を、吸収性物品1中の水分が凍結した状態を維持できる温度で行うことがより好ましい。吸収性物品1中の水分が凍結した状態を維持できる温度は、1気圧において、好ましくは0℃以下であり、より好ましくは-5℃以下であり、更に好ましくは-10℃以下であり、より更に好ましくは-20℃以下である。
また第1実施態様では、分離工程を、破砕工程により得られた破砕混合物に振動を与えながら行うことが好ましい。具体的には、表面シート2又は裏面シート3に由来するシート片と、吸収性材料とに振動を与えながら分離することが好ましい。これにより、前記破砕混合物が塊となっていたとしても、該破砕混合物をほぐしながら分離することができるので、前記シート片と吸収性材料とを正確に分離することができる。また、振動を与えることにより、水分が凍結し破砕され易くなっている吸収性材料の塊を、更に小さい小片へと破砕することができる。したがって、前記シート片及び吸収性材料の塊の大きさの差をより大きくすることができるため、前記シート片と吸収性材料とをより容易に分離することができるようになる。
次に、本発明のリサイクル資源の回収方法の第2実施態様について説明する。第2実施態様については、第1実施態様と異なる点についてのみ説明する。第2実施態様について特に説明しない点は、第1実施形態と同様であり、第1実施態様についての説明が適宜適用される。
第2実施態様の製造方法は、粗破砕工程と凍結工程と分離工程とをこの順で備える。粗破砕工程、凍結工程及び分離工程は、第1実施態様における粗破砕工程、凍結工程及び分離工程と同様にして行うことができる。
第2実施態様においては、まず粗破砕工程を行い、吸収性物品1を粗く破砕する。次に、凍結工程を行い、吸収性物品1中の水分を凍結させる。その後、分離工程を行い、表面シート又は前記裏面シートに由来するシート片と、前記吸収性材料とを分離して回収する。第2実施態様においては、第1実施態様と異なり、凍結工程の後に、破砕工程を行わない。
第2実施態様では、粗破砕工程により、吸収体4の表面積が増加し、該吸収体4中の水分が凍結し易くなっている。また、凍結工程により、吸収体4中の水分が凍結し、吸収性材料が表面シート2や裏面シート3に付着し難くなっている。したがって、第2実施態様の分離回収方法においても、第1実施態様と同様に、表面シート2や裏面シート3に由来するシート片と、吸収性材料とを、例えば篩にかける等の簡便な方法により分離回収することができる。
第2実施態様では、分離工程において、前記シート片と吸収性材料とに振動を与えながら分離することが好ましい。これにより、水分が凍結し、衝撃強度が低下した吸収体4をより細かな小片へと破砕することができるため、前記シート片と、吸収体4に由来する吸収性材料の塊との大きさをより大きく異ならせることが可能となり、前記シート片と吸収性材料とをより簡便に分離回収することができる。
次に、本発明のペレットの製造方法の好ましい一実施態様について説明する。
本実施態様のペレットの製造方法は、上述した第1又は第2実施態様の回収方法(図2(a)~図(e)参照)により分別された状態として回収されたシート片8を、該シート片8に含まれる合成樹脂の種類ごとにペレット10に成形する成形工程(図2(f)参照)を備えている。シート片8を分別する工程は、上述した第1及び第2実施態様の回収方法と同様である。
本実施態様のペレットの製造方法は、成形工程においてシート片8をペレット10に成形する方法は特に制限されず、例えば、ストランドカット方式、ダイフェースカット方式、フラットダイ方式、リングダイ方式、ホットカット方式、スクリュー方式等が挙げられる。本実施態様のペレットの製造方法によれば、シート片8に含まれる合成樹脂の種類ごとに正確に分別されたシート片8を用いてペレット10を製造することができるため、特許文献1の接着剤を除去する溶剤(例えば、テルペン類やアルコール類、エーテル類、ケトン類など)、一例としてアセトンや特許文献1の不活性化剤等の不純物を含まず、特定の合成樹脂からなるペレットを容易に製造することができる。
本実施態様のペレットの製造方法においては、シート片8に含まれる合成樹脂の種類及び比率が同じである複数のシート片8を用いてペレット10を成形してもよいし、シート片8に含まれる合成樹脂の種類又は比率が異なる複数のシート片8を用いてペレット10を成形してもよい。つまり、製造されるペレット10に含まれる合成樹脂の種類やその比率が所望のものとなるように、適切なシート片8を適宜選択して使用することができる。例えば、ISO18263-1の規格を満たすペレットを製造してもよい。
本発明のペレットは、本発明のペレットの製造方法により製造されたものであるため、再び原料として用いることが好ましくない不純物を含んでおらず、該ペレットを構成する合成樹脂の種類やその比率に応じて様々な用途に用いることができるという効果が得られる。不純物には多様な不純物が含まれ、不純物を含まないペレットの組成を一様に特定することは困難であり、本発明のペレットには、本出願の出願時において当該物をその構造又は特性により直接特定することが不可能であるか、又はおよそ実際的でないという事情、すなわち「不可能・非実際的事情」が存在する。これに対し、本発明のペレットを、その製造方法で特定すれば、樹脂の種類や含有し得る不純物の影響を排除して、本発明の効果を奏する構成を有するペレットの特定が可能である。
次に、本発明のペレットの好ましい一実施形態について説明する。本実施形態のペレット10は、上述した本実施態様のペレットの製造方法により製造されたペレットである。本実施形態のペレット10は、上述のように、不純物を含まず、特定の合成樹脂からなるペレットであるため、該ペレットを構成する合成樹脂の種類やその比率に応じて様々な用途に用いることができる。
本実施形態のペレット10は、表1に示すISO18263-1の規格コードの何れを満たすものであってもよい。
ポリプロピレンは、比重が小さく(0.90~0.91)、耐熱性が比較的高く、機械的強度に優れることから、自動車部品、家電部品、包装フィルム、食品容器、キャップ、トレイ、コンテナ、パレット、衣装函、繊維、医療器具、日用品、ごみ容器などの製品に好適に用いられる。本実施形態のペレット10は、前記製品に好ましく用いられる観点から、ポリプロピレンの比率が、40%以上であり、好ましくは60%以上であり、より好ましくは85%以上である。
ポリエチレンは、比重が水より軽く、電気絶縁性、耐水性、耐薬品性、環境適性に優れ、機械的に強靭だが柔らかく低温でももろくならないことから、包装材(フィルム、袋、ラップ、チューブ、容器)、農業用フィルム、電線被覆、シャンプー・リンス容器、バケツ、ガソリンタンク、灯油かん、コンテナ、パイプなどの製品に好適に用いられる。本実施形態のペレット10は、前記製品に好ましく用いられる観点から、ポリエチレンの比率が、40%以上であり、好ましくは60%以上であり、より好ましくは85%以上である。
また、本実施形態のペレット10は、前述した製品など様々な用途において着色の有無及び着色の容易さから色の制限なく使用し易くなる観点から、該ペレットの色が、白色に近い色であることが好ましく、白色であることがより好ましい。より具体的には、ハンター白色度が、好ましくは30以下であり、より好ましくは20以下であり、更に好ましくは10以下であり、より更に好ましくは5以下であり、一層好ましくは3以下である。ハンター白色度が5以下である場合、白色と判定することができる。
本実施形態のペレット10は、上述のように、アセトン等の溶媒の臭いがしないリサイクル資源を用いて製造されるため、該ペレットも溶媒の臭いがしないものとなっている。溶媒の臭いがしないものとは、溶媒の濃度が、嗅覚閾値以下であることを指す。各溶媒の嗅覚閾値は、例えば、「三点比較式臭袋法による臭気物質の閾値測結果」(著者 永田好男,竹内教文、日本環境センター所報 No.17.1990)のP.79に記載してある永田氏(財団法人 日本環境衛生センター)のデータや、「臭気の嗅覚測定法:三点比較式臭袋法測定マニュアル」(著者 岩崎好陽,出版社 においかおり環境協会,2015年5月出版)のP.129に記載してある東京都環境科学研究所のデータがある。本実施形態のペレット10は、アセトンの濃度が、アセトンの嗅覚閾値以下であり、好ましくは40ppm以下であり、より好ましくは10ppm以下である。溶媒の濃度は以下のようにして測定することができる。
<溶媒の濃度の測定方法>
溶媒の濃度の測定方法は、例えば、検知管を用いる方法、ガスクロマトグラフ分析法、ガスクロマトグラフ質量分析法等が挙げられる。溶媒がアセトンであった場合、例えばアセトン検知管を用いることができる。検知管を用いる方法は、簡便さから用いる溶媒に対応した検知管がある場合、好ましい方法となる。検知管を用いる方法は、例えば、シート片8を三角フラスコに入れ、上部から検知管を用いてフラスコ内の溶媒濃度を測定する方法が挙げられる。
次に、本発明のリサイクル資源の回収装置について説明する。本発明のリサイクル資源の回収装置の好ましい一実施形態は、上述した第1実施態様のリサイクル資源の回収方法を行うことができる回収装置である。本実施形態のリサイクル資源の回収装置は、吸収性材料を有する吸収体4と表面シート2と裏面シート3とを含む吸収性物品1からリサイクル資源を回収するリサイクル資源の回収装置である。
本実施形態の回収装置は、凍結部と、破砕部と、表面シート2又は裏面シート3に由来するシート片8と、吸収性材料とを分離する分離部と、シート片8を分別する分別部とを、該装置の上流から下流に向かってこの順で備える。また本実施形態の回収装置は、凍結部よりも上流に、吸収性物品を粗く破砕する粗破砕部を有していることが好ましい。また、本実施形態の回収装置において、各部は、それぞれ独立していてもよいし、ベルトコンベア等からなる搬送部により連結され、連続していてもよい。
凍結部は、吸収性物品1中の水分を凍結させることができるように構成されている。具体的には、凍結部は、上述した凍結工程を行うことができる凍結装置を備えていることが好ましい。凍結装置としては、例えば、液体冷媒に浸す装置、固体冷媒に接触させる装置、冷風を吹きかける装置、及びこれらを複合化した装置等が挙げられる。液体冷媒に浸す装置としては、液体冷媒、例えば、ブライン(塩溶液やアルコール等)、液化ガス(液体窒素、液体炭酸ガス等)に漬けて凍結させる、ブライン冷凍機等が挙げられる。固体冷媒に接触させる装置としては、金属板を内部あるいは外部から冷却物質で冷やし、その金属板で挟むことで凍結させる、コンタクト冷凍機等が挙げられる。冷風を吹きかける装置としては、冷却した空気で凍結させる、エアブラスト冷凍機や、超低温で沸騰した液化ガスを噴き付けて凍結させる、液化ガス冷凍機等が挙げられる。
破砕部は、吸収性物品1に衝撃を与え、吸収性物品1を破砕することができるように構成されている。具体的には、破砕部は、上述した破砕工程を行うことができる破砕装置を備えていることが好ましい。破砕装置としては、例えば、いわゆる破砕機や粉砕機等を用いて行うことができる。破砕機や粉砕機としては、圧縮型破砕機、打撃型破砕機、摩砕型破砕機、せん断型破砕機、及びこれらを複合化した装置等が挙げられる。圧縮型破砕機は、対象物を圧縮することにより破砕する装置であり、例えば、ジョークラッシャー、ジャイレトリークラッシャー、コーンクラッシャー、ロールクラッシャー等が挙げられる。打撃型破砕機は、ハンマーや衝撃板等を対象物に衝突させ、対象物に打撃を与えることにより破砕する装置であり、例えば、インパクトクラッシャー、ハンマークラッシャー、チェーンクラッシャー、ハンマーミル、スタンプミル、ピンミル等が挙げられる。摩砕型破砕機は、対象物を摩砕することにより破砕する装置であり、例えば、ボールミル、ロッドミル、ローラーミル、リングミル、自生粉砕機、ジェットミル、回転ミル、振動ミル、遊星ミル、アトライター、ビーズミル等が挙げられる。せん断型破砕機は、対象物をせん断することにより破砕する装置であり、例えば、カッターミル、一軸破砕機、二軸破砕機等が挙げられる。
分離部は、表面シート2又は裏面シート3に由来するシート片と、吸収性材料とを分離することができるように構成されている。具体的には、分離部は、上述した分離工程を行うことができる分離装置を備えていることが好ましい。分離装置としては、例えば、スクリーンやフィルターを利用した装置、気流を利用した装置、重力を利用した装置、振動を利用した装置、ローラーを利用した装置、及びこれらを複合化した装置等が挙げられる。スクリーンやフィルターを利用した装置は、スクリーンやフィルターの目の大きさにより分離する装置で、例えば、篩、フィルター、スクリーン等が挙げられる。気流を利用した装置は、空気や液体等の流体で比重や形状ごとに分離する装置で、例えば、メッシュセパレーター、旋回ふるい装置、ケージセパレーター、スクリュープレスコレクター、エヤーセパレーター、スクリュープレスセパレーター、ダストコレクター、ジェットセパレーター等が挙げられる。重力を利用した装置は、比重や形状により落下速度や沈降を利用して分離する装置で、例えば、水比重分離、重液分離、液体窒素比重分離、液化炭酸ガス比重分離、気中落下分離等が挙げられる。振動を利用した装置は、振動により分離を促進させる装置で、例えば、振動ふるい機、ジャイロシフター、円型振動ふるい、ユーラススクリーン、バリスティックセパレーター等が挙げられる。ローラーを利用した装置は、ローラーの大きさの違いによる隙間の差で分離する装置で、例えば、粒径選別機等が挙げられる。複合化された分離装置としては、フィルター分離と気流分離と振動分離を組み合わせたバリオセパレーター等が挙げられる。
また破砕部及び分離部の何れか一方又は両方は、冷却手段を有していることが好ましい。冷却手段としては、破砕部又は分離部の温度を、吸収性物品1中の水分が凍結した状態を維持できる温度に維持することができるものを用いることができる。そのような冷却手段としては、例えば、液体冷媒に浸したまま破砕部又は分離する方法、固体冷媒に接触させたまま破砕部又は分離する方法、冷風を吹きかけたまま破砕部又は分離する方法、及びこれらを複合化した方法等を行うことができる装置が挙げられる。液体冷媒に浸したまま破砕部又は分離する方法は、液体冷媒、例えば、ブライン(塩溶液やアルコール等)、液化ガス(液体窒素、液体炭酸ガス等)に漬けて凍結した状態を維持させ破砕部又は分離する方法等が挙げられる。固体冷媒に接触させる方法は、破砕機又は分離機の金属板を内部あるいは外部から冷却物質で冷やし、その金属板で破砕部又は分離することで凍結した状態を維持させる方法等が挙げられる。冷風を吹きかける方法は、冷却した空気を破砕機又は分離機に吹き付ける、または冷却した空気を破砕機又は分離機に供給し、凍結した状態を維持させる方法や、超低温で沸騰した液化ガスを破砕機又は分離機に吹き付ける、または超低温で沸騰した液化ガスを破砕機又は分離機に供給し、凍結した状態を維持させる方法等が挙げられる。
分別部は、シート片8を、該シート片8に含まれる合成樹脂の種類に応じて分別することができるように構成されている。分別部は、上述した分別工程を行うことができる分別装置を備えていることが好ましい。そのような分別装置としては、例えば、選別機、仕分け機、ソーティングマシーンがあり、前記シート片8を分別する方法と同様の方法を用いた選別機、仕分け機、ソーティングマシーン等が挙げられる。
次に、本発明のペレットの製造装置について説明する。本発明のペレットの製造装置の好ましい一実施形態は、上述した第1実施態様のペレットの製造方法を行うことができる製造装置である。本実施形態のペレットの製造装置は、上述した本実施形態のリサイクル資源の回収装置と、シート片8をペレットに成形する成形部とを備えている。
本実施形態のペレットの製造装置が有するリサイクル資源の回収装置は、上述した本実施形態のリサイクル資源の回収装置と同様である。
成形部は、シート片8を、該シート片8に含まれる合成樹脂の種類に応じてペレットに成形することができるように構成されている。成形部は、上述した成形工程を行うことができる成形装置を備えていることが好ましい。そのような成形装置としては、例えば、ペレタイザーがあり、前記ペレットの製造方法と同様の方法を用いたペレタイザー等が挙げられる。
以上、本発明をその好ましい実施態様に基づいて説明したが、本発明は上記実施態様に限定されない。
例えば、第1実施態様の回収方法では、分離工程において、篩を用いていたが、これに代えて、吸収性物品1の破砕混合物に気流を当て、大きさの小さい吸収性材料の塊を別の場所に移動させることにより、表面シート2又は裏面シート3に由来するシート片と吸収性材料とを分離してもよい。
また、第1及び第2実施態様の回収方法のように、吸収性物品1が排泄物を含んでいる場合、分離工程においては、表面シート2又は裏面シート3に由来するシート片と、吸収性材料及び排泄物とを分離することが好ましい。これにより、排泄物を含まないシート片と、吸収性材料及び排泄物とを分離回収することが可能となる。シート片と、吸収性材料及び排泄物とを分離する場合、シート片と、吸収性材料及び排泄物の混合物とに分離してもよいし、シート片と吸収性材料と排泄物との三者に分離してもよい。
本発明は更に以下の付記を開示する。
<1>
吸収性材料を有する吸収体と表面シートと裏面シートとを含む吸収性物品からリサイクル資源を回収するリサイクル資源の回収方法であって、
前記吸収性物品中の水分を凍結させる凍結工程と、
前記凍結工程後に、前記吸収性物品に衝撃を与え、該吸収性物品を破砕する破砕工程と、
前記破砕工程後に、前記表面シート又は前記裏面シートに由来するシート片と、前記吸収性材料とを分離する分離工程と、
前記分離工程後に、前記シート片を、該シート片に含まれる合成樹脂の種類に応じて分別する分別工程とを備える、リサイクル資源の回収方法。
<2>
前記分別工程において、電磁光学的手法を用いて前記シート片の分別を行う、前記<1>に記載のリサイクル資源の回収方法。
<3>
前記分別工程において、FT-IR法及び/又はラマン分光法を用いて前記シート片の分別を行う、前記<1>に記載のリサイクル資源の回収方法。
<4>
前記凍結工程よりも前に、前記吸収性物品を粗く破砕する粗破砕工程を有している、前記<1>~前記<3>の何れか1つに記載のリサイクル資源の回収方法。
<5>
前記破砕工程を、前記吸収性物品中の水分が凍結した状態を維持できる温度で行う、前記<1>~前記<4>の何れか1つに記載のリサイクル資源の回収方法。
<6>
前記分離工程を、前記吸収性物品中の水分が凍結した状態を維持できる温度で行う、前記<1>~前記<5>の何れか1つに記載のリサイクル資源の回収方法。
<7>
前記吸収性物品中の水分が凍結した状態を維持できる前記温度は、1気圧において、好ましくは0℃以下であり、より好ましくは-5℃以下であり、更に好ましくは-10℃以下であり、より更に好ましくは-20℃以下である、前記<5>又は前記<6>に記載のリサイクル資源の回収方法。
<8>
前記分離工程においては、前記表面シート又は前記裏面シートに由来するシート片と、前記吸収性材料とに振動を与えながら分離する、前記<1>~前記<7>の何れか1に記載のリサイクル資源の回収方法。
<10>
前記吸収性物品は、排泄物を含む使用済みの吸収性物品を含んでおり、
前記分離工程においては、前記シート片と、前記吸収性材料及び前記排泄物とを分離する、前記<1>~前記<9>の何れか1つに記載のリサイクル資源の回収方法。
<11>
前記凍結工程は、前記吸収性物品を低温条件下に置くことにより行う、前記<1>~前記<10>の何れか1つに記載のリサイクル資源の回収方法。
<12>
前記凍結工程は、好ましくは-5℃以下、より好ましくは-10℃以下、更に好ましくは-20℃以下で行う、前記<1>~前記<11>の何れか1つに記載のリサイクル資源の回収方法。
<13>
前記破砕工程は、破砕機又は粉砕機を用いて行う、前記<1>~前記<12>の何れか1つに記載のリサイクル資源の回収方法。
<14>
前記破砕工程は、圧縮型破砕機、打撃型破砕機、摩砕型破砕機、せん断型破砕機、又はこれらが複合化された装置を用いて行う、前記<1>~前記<13>の何れか1つに記載のリサイクル資源の回収方法。
<15>
前記破砕工程後に得られる、前記シート片は、2mmの篩を通過できない大きさであることが好ましく、目開きが5mmの篩を通過できない大きさであることが好ましく、10mmの篩を通過できない大きさであることが好ましく、さらに20mmの篩を通過できない大きさであることがより好ましい、前記<1>~前記<14>の何れか1つに記載のリサイクル資源の回収方法。
<16>
破砕工程後に得られる、前記吸収性材料の塊は、目開きが2mmの篩を通過できる大きさであることが好ましく、目開きが5mmの篩を通過できる大きさであることが好ましく、10mmの篩を通過できる大きさであることが好ましく、20mmの篩を通過できる大きさであることがより好ましい、前記<1>~前記<15>の何れか1に記載のリサイクル資源の回収方法。
<17>
前記<1>~前記<16>の何れか1つに記載のリサイクル資源の回収方法により分別された状態として回収した前記シート片を、該シート片に含まれる合成樹脂の種類ごとにペレットに成形する工程を備えている、ペレットの製造方法。
<18>
吸収性材料を有する吸収体と表面シートと裏面シートとを含む吸収性物品からリサイクル資源を回収するリサイクル資源の回収装置であって、
前記吸収性物品中の水分を凍結させる凍結部と、
前記吸収性物品に衝撃を与え、該吸収性物品を破砕する破砕部と、
前記表面シート又は前記裏面シートに由来するシート片と、前記吸収性材料とを分離する分離部と、
前記シート片を、該シート片に含まれる合成樹脂の種類に応じて分別する分別部とを備える、リサイクル資源の回収装置。
<19>
前記分別部は、電磁光学的手法を用いて前記シート片の分別を行う、前記<18>に記載のリサイクル資源の回収装置。
<20>
前記分別部は、FT-IR法及び/又は、ラマン分光法を用いて前記シート片の分別を行う、前記<18>に記載のリサイクル資源の回収装置。
<21>
前記凍結部は、液体冷媒に浸す装置、固体冷媒に接触させる装置、冷風を吹きかける装置、又はこれらが複合化された装置を備えている、前記<18>~前記<20>の何れか1つに記載のリサイクル資源の製造装置。
<22>
前記破砕部は、破砕機又は粉砕機を備えている、前記<18>~前記<21>の何れか1つに記載のリサイクル資源の製造装置。
<23>
前記破砕部は、圧縮型破砕機、打撃型破砕機、摩砕型破砕機、せん断型破砕機、及びこれらを複合化した装置からなる群から選択される1種又は2種以上を備えている、前記<18>~前記<22>の何れか1つに記載のリサイクル資源の製造装置。
<24>
前記破砕部及び前記分離部の何れか一方又は両方は、冷却手段を有している、前記<18>~前記<23>の何れか1つに記載のリサイクル資源の製造装置。
<25>
前記冷却手段は、前記破砕部又は前記分離部の温度を、前記吸収性物品中の水分が凍結した状態を維持できる温度に維持することができるようになっている、前記<18>~前記<24>の何れか1つに記載のリサイクル資源の製造装置。
<26>
前記吸収性物品中の水分が凍結した状態を維持できる前記温度は、1気圧において、好ましくは0℃以下であり、より好ましくは-5℃以下であり、更に好ましくは-10℃以下であり、より更に好ましくは-20℃以下である、前記<25>に記載のリサイクル成形体の製造装置。
<27>
前記<18>~前記<26>の何れか1つに記載のリサイクル資源の回収装置と、
前記シート片を、該シート片に含まれる合成樹脂の種類に応じてペレットに成形する成形部とを備えている、ペレットの製造装置。
<28>
前記<17>の方法により製造されたペレット。
<29>
ポリプロピレンの比率が40%以上である、前記<28>に記載のペレット。
<30>
ポリプロピレンの比率が60%以上であり、好ましくは85%以上である、前記<28>に記載のペレット。
<31>
ポリプロピレンの比率が40%以上であり、好ましくは60%以上であり、より好ましくは85%以上である、使用済み吸収性物品から得られたペレット。
<32>
ポリエチレンの比率が40%以上である、前記<28>~前記<31>の何れか1つに記載のペレット。
<33>
ポリエチレンの比率が60%以上であり、好ましくは85%以上である、前記<28>~前記<32>の何れか1つに記載のペレット。
<34>
ポリエチレンの比率が40%以上である、好ましくは60%以上であり、より好ましくは85%以上である、使用済み吸収性物品から得られたペレット。
<35>
ハンター白色度が5以下である、前記<28>~前記<34>の何れか1つに記載のペレット。
<36>
ハンター白色度が3以下である、前記<28>~前記<34>の何れか1つに記載のペレット。
<37>
アセトン濃度が40ppm以下である、前記<28>~前記<36>の何れか1つに記載のペレット。
<38>
アセトン濃度が10ppm以下である、前記<28>~前記<36>の何れか1つに記載のペレット。
<39>
溶媒濃度が嗅覚閾値以下である、前記<28>~前記<36>の何れか1つに記載のペレット。
以下、実施例を基に本発明を更に詳述するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1~7)
吸収性物品として、メリーズテープおむつMサイズ(花王株式会社)を用いた。吸収性物品の、股下部の中央部の肌対向面側(着用時に着用者の肌側に向く面)に160gの人工尿を吸収させた後、常温で10分間放置した。人工尿の組成は、尿素1.940質量%、塩化ナトリウム0.795質量%、硫酸マグネシウム0.110質量%、塩化カルシウム0.062質量%、硫酸カリウム0.197質量%、赤色2号(染料)0.010質量%、水(約96.88質量%)及びポリオキシエチレンラウリルエーテル(約0.07質量%)の組成を有する混合物を、表面張力を53±1mN/m(23℃)に調整したものである。人工尿を吸収させ、常温で10分間放置した後の吸収性物品を、あらかじめ-25℃に設定したフリーザー(アズワン社製、ポータブル低温冷凍冷蔵庫、型番:SC-DF25、ナビス品番:1-8757-01)に投入し、3時間冷凍した。その後、吸収性物品をフリーザーから取り出し、吸収性物品を5cm角の矩形片に刻み、サンプル片を得た。サンプル片をクラッシャー(大阪ケミカル社製、ワンダークラッシャー、形式:WC-3、ナビス品番:1-3380-01)に投入し、回転数メモリ3で、10秒間破砕した。破砕したサンプル片を、目開き22.8mmの篩(アズワン社製、ISO3301-1/JIS Z-8801ステンレスふるい200Φ×60)上に載せて振とうして、吸収性物品の構成材料を、該篩を通過できるものとできないものとに分離した。篩を通過できなかったシート片を7個回収し、それぞれ実施例1~7とした。
(実施例8~11)
吸収性物品として、メリーズテープおむつMサイズ(花王株式会社)に代えて、ムーニーテープおむつSサイズ(ユニ・チャーム株式会社)を使用した以外は実施例1~7と同様にして、篩を通過できなかったシート片を4個回収し、それぞれ実施例8~11を得た。
(比較例1)
実施例1と同様にして、篩を通過できなかったシート片を1個回収し、該シート片を、アセトン(和光純薬製:和光一級)で洗ったものを比較例1とした。
(比較例2)
メリーズテープおむつMサイズ(花王株式会社)を5cm角の矩形片に刻み、サンプル片を得た。サンプル片をクラッシャー(大阪ケミカル社製、ワンダークラッシャー、形式:WC-3、ナビス品番:1-3380-01)に投入し、回転数メモリ3で、10秒間破砕した。破砕したサンプル片を、略均一に混ぜた後にヒートプレスでつぶして、単位坪量が20g/mとなったシートを得た。シートから5cm角の矩形のシート片を切り出し、該シート片を比較例2とした。
〔合成樹脂の種類の判定〕
実施例及び比較例のシート片について、該シート片に含まれる合成樹脂の種類をFT-IR法により判定した。具体的には、FT-IRとしてATR法を用い、測定装置としてSpectrum One(+ Multiscope)(パーキンエルマー社製)を用い、ダイヤモンドプローブのクリスタル面にシート片を当て、波数分解能4cm-1で1回反射にて測定し、4回の積算の結果、出てきたIR波形を機器内のソフトで樹脂判定を行った。出てきた樹脂判定の結果、相関係数が0.9以上のものを樹脂の種類とした。測定不可とは前記相関係数が0.9未満のみの結果となったことを示す。
〔合成樹脂の比率の測定〕
実施例及び比較例のシート片について、該シート片に含まれる合成樹脂の比率をDSC法により測定した。具体的には、前記合成樹脂の比率の測定方法と同様の方法で、DSC法を用いた。PE比率が既知(100%)である樹脂ペレットULT-ZEX2520F(プライムポリマー社製)と、PP比率が既知(100%)である樹脂ペレットS119(プライムポリマー社製)と、実施例及び比較例のシート片とを、それぞれ細かく刻み、約1mgずつアルミパンに計量し、ふたをして、示差走査型熱量計(セイコーインスツルメンツ株式会社製DSC6200)を用い、熱分析を昇温速度10℃/minにて測定した。結果のチャートから、シート片の約120℃のピークの面積を、PE比率が既知(100%)である樹脂ペレットULT-ZEXのピーク面積で割ることで、PE比率を求め、シート片の約160℃のピークの面積を、PP比率が既知(100%)である樹脂ペレットS119のピーク面積で割ることで、PP比率を求めた。
〔色の判定〕
実施例及び比較例のシート片について、目視により色を判定した。具体的には、3人の被験者にシート片の色を答えてもらい、3人とも白色と答えた場合に該シート片の色を白色とし、1人でも白色以外の色を答えた場合、答えた白色以外の色で一番多く出た色を該シート片の色とした。複数の色がまだら模様になっており、3人とも異なる色を示した場合は多色とした。
〔白色度の測定〕
実施例及び比較例のシート片について、白色度を測定した。具体的には、前記ハンター白色度の測定方法と同様の方法を用い、ハンター白色度を白色度とした。色差計は簡易型分光色差計NF333(日本電色工業株式会社製)を用い、白色基準板は付属の標準板(白色面を測定面とする)を用い、光源は色差計内蔵の光源を用いることで、光源の種類や光量、光源からの距離を一定にそろえた。白色基準板のみと、白色基準板の上に乗せた実施例及び比較例のシート片で、それぞれ3回測定し、平均値から白色度を求めた。白色基準板のL白色、a白色、b白色はそれぞれ、95.55、0.62、2.53であった。
〔アセトン濃度の測定〕
実施例及び比較例のシート片について、アセトン濃度を測定した。具体的には、前記溶媒の濃度の測定方法と同様の方法で、アセトン検知管を使った方法を用いた。シート片1枚を500ml三角フラスコ(SIBATA社製)に入れ、1分待ち、気体採取器(GASTEC社製:MODEL GV-100)を取り付けたアセトン検知管(北川式・光明理化 ガス検知管 アセトン 102SC)の先端部を、上部開口から三角フラスコ内に入れて、三角フラスコ内の気体100mlを検知管に採取し、1分後に検知管のメモリを確認した。その後すぐに、気体採取器(GASTEC社製:MODEL GV-100)を取り付けた別のアセトン検知管(北川式・光明理化 ガス検知管 アセトン 102SD)の先端部を、上部開口から三角フラスコ内に入れて、三角フラスコ内の気体200mlを検知管に採取し、3分後に検知管のメモリを確認した。2つの検知管のうち、一方の検知管がメモリ範囲内の値を示し、他方の検知管がメモリ範囲外の値を示す場合、メモリ範囲内の値を指示値とし、両方ともメモリ範囲の下限未満の場合、アセトン濃度は0ppmとし、両方ともメモリ範囲の上限以上の場合、アセトン濃度は40000ppm以上とした。
〔評価〕
実施例及び比較例のシート片について、上述の方法により、合成樹脂の種類、合成樹脂の比率、色、白色度及びアセトン濃度を判定又は測定した結果を表2に示す。尚、比較例2のシート片について、色が多色でまだらとなっていたため、白色度を3回測るとバラバラな数値になるため、白色度は記載していない。
Figure 0007270497000002
実施例1、3、4、8、10のシート片は、該シート片に含まれる合成樹脂が、ポリプロピレンであり、その比率がそれぞれ、93%、97%、97%、93%、95%となっている。したがって、実施例1、3、4、8、10のシート片は何れも、ISO18623-1に規定されるPP-M1(REC)の規格を満たしている(表1及び表2参照)。
また実施例5~7、11のシート片は、該シート片に含まれる合成樹脂が、ポリエチレン及びポリプロピレンであり、ポリプロピレンの比率がそれぞれ、41%、41%、41%、61%となっている。したがって、実施例5~7、11のシート片は何れも、ISO18623-1に規定されるMPO(REC)の規格を満たしている(表1及び表2参照)。
一方、比較例1及び2のシート片は何れも、FT-IR法により合成樹脂の種類を判定した結果にノイズが多く、合成樹脂の種類を判定することはできなかった。
したがって、本発明のリサイクル資源の回収方法によれば、ISO18623-1に規定されるPP-M1(REC)やMPO(REC)の規格を満たすリサイクル資源を回収することができることが分かる。
また、実施例1~3、5、8、9、11のシート片は目視により色を判定したところ、白色であった。また実施例1~3、5、8、9、11は、白色度が3以下であり、白色と判定することができるものであった。したがって、本発明のリサイクル資源の回収方法によれば、白色であり、使い勝手のよりリサイクル資源を回収することができることが分かる。
また、実施例1~11のシート片は何れもアセトン濃度が0ppmであった。したがって、本発明のリサイクル資源の回収方法によれば、アセトン等の溶媒の臭いがしないリサイクル資源を回収することができることが分かる。
以上のように、本発明のリサイクル資源の回収方法によれば、リサイクル資源を効率的に回収することができることが分かる。
1 吸収性物品
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
8 表面シート又は裏面シートに由来するシート片
9 吸収性材料の塊

Claims (6)

  1. 吸収性材料を有する吸収体と表面シートと裏面シートとを含む吸収性物品からリサイクル資源を回収するリサイクル資源の回収方法であって、
    前記吸収性物品中の水分を凍結させる凍結工程と、
    前記凍結工程後に、前記吸収性物品に衝撃を与え、該吸収性物品を破砕する破砕工程と、
    前記破砕工程後に、前記表面シート又は前記裏面シートに由来するシート片と、前記吸収性材料とを分離する分離工程と、
    前記分離工程後に、前記シート片を、該シート片に含まれる合成樹脂の種類に応じて分別する分別工程とを備える、リサイクル資源の回収方法。
  2. 前記分別工程において、電磁光学的手法を用いて前記シート片の分別を行う、請求項1に記載のリサイクル資源の回収方法。
  3. 請求項1又は2に記載のリサイクル資源の回収方法により分別された状態として回収した前記シート片を、該シート片に含まれる合成樹脂の種類ごとにペレットに成形する工程を備えている、ペレットの製造方法。
  4. 吸収性材料を有する吸収体と表面シートと裏面シートとを含む吸収性物品からリサイクル資源を回収するリサイクル資源の回収装置であって、
    前記吸収性物品中の水分を凍結させる凍結部と、
    前記吸収性物品に衝撃を与え、該吸収性物品を破砕する破砕部と、
    前記表面シート又は前記裏面シートに由来するシート片と、前記吸収性材料とを分離する分離部と、
    前記シート片を、該シート片に含まれる合成樹脂の種類に応じて分別する分別部とを備える、リサイクル資源の回収装置。
  5. 前記分別部は、電磁光学的手法を用いて前記シート片の分別を行う、請求項4に記載のリサイクル資源の回収装置。
  6. 請求項4又は5に記載のリサイクル資源の回収装置と、
    前記シート片を、該シート片に含まれる合成樹脂の種類に応じてペレットに成形する成形部とを備えている、ペレットの製造装置。
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