JP7269206B2 - 電力変換器、電力変換器の制御方法、電力システム、電力システムの制御方法およびプログラム - Google Patents

電力変換器、電力変換器の制御方法、電力システム、電力システムの制御方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、電力変換器、電力変換器の制御方法、電力システム、電力システムの制御方法およびプログラムに関する。
化石エネルギーや原子力エネルギーに依存した大規模電力ネットワークの代替手段として、地産地消の電力を使用した電力ネットワークが注目されている。地産地消の電力を使用した電力ネットワークには、再生可能エネルギーを用いて発電する発電装置である太陽光発電装置(PhotoVoltaic:PV)、定置型蓄電装置、電気自動車(Electric Vehicle:EV)等、多種多様な機器が接続される。上記各機器は、直流電源であるので、直流(DC)での電力ネットワーク(DCグリッド)を構築する検討が進められている。
DCグリッドの制御方法として、上記各機器に接続された電力変換器が、中央制御部の指示に基づいて、上記各機器を定電流制御や定電圧制御をすることで、DCグリッドのDCバスの電力量を集中制御する方法がある。上記集中制御方法は、DCグリッド全体を簡易に制御することができるものの、電力の急激な需給変動に円滑に対応することが難しいという問題があった。また、上記集中制御方法は、特に、広範囲にわたって複数箇所で定電圧制御を行うと、電圧制御が不安定化して、DCバスの電圧の振動等の可能性があった。また、複数箇所での定電圧制御では、各機器の電力融通の負荷分担ができない、すなわち、各機器の電力供給能力に応じて各機器が協調してDCバスへ定電圧にて電力を供給することができないという問題があった。
そこで、各電力変換器に、自端の電力(P)と自端の電圧(V)に基づいた参照関数を付与し、自律分散的に制御させることによって、DCグリッドを制御することが行われている(特許文献1~3)。DCバスに要求される電力量に応じて目標電圧値に垂下特性を持たせる、すなわちドループ特性を持たせた参照関数が用いられる場合、当該制御はドループ制御と呼ばれる場合がある。各電力変換器が自律分散的にドループ制御されることによって、DCバスに要求される電力量に応じて各機器の電力融通の負荷分担を実施しつつ、DCバスの電圧を安定化できる。
特許第6371603号 国際公開第2019/103059号 特開2018-29408号公報
より好適なドループ制御を実現する場合、入力値に応じて互いに異なる垂下特性を有する複数の参照関数を定義し、これらの参照関数を接続して総合的な参照関数を構成することが考えられる。しかしながら、この場合、異なる参照関数の境界では制御の安定性が低下する場合がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、制御の安定性の低下が抑制された電力変換器、電力変換器の制御方法、電力システム、電力システムの制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、入力された電力を変換して出力する電力変換部と、参照関数に基づいて、前記電力変換部の電力変換特性を制御する制御部と、を備え、前記参照関数は、入力値に応じて定義された、互いに垂下特性が異なる複数のドループ関数が接続して構成されており、前記ドループ関数の境界にはヒステリシス領域が設定されている電力変換器である。
前記電力変換器は、入力された、または出力する前記電力の電気特性値の測定値を取得する測定部を備え、前記制御部は、前記測定値に基づく電気特性値の制御対象値と、前記参照関数に基づく電気特性値の目標値とに基づいて前記電力変換特性を制御するものでもよい。
前記制御部は、前記ドループ関数の垂下特性に応じて、前記測定値、前記制御対象値、および前記目標値の電気特性値の種類を選択するものでもよい。
前記制御部は、前記測定値として、前記ドループ関数の垂下係数の絶対値が所定値より小さい場合は電力値または電流値を選択し、前記垂下係数の絶対値が所定値以上の場合は電圧値を選択するものでもよい。
前記参照関数は、外部からの指令に基づいて切り替えられまたは更新されるものでもよい。
前記電力変換器は、前記参照関数を切り替え可能または更新可能に記憶する記憶部を備えるものでもよい。
本発明の一態様は、前記電力変換器と、前記電力変換器に接続されたバスと、前記電力変換器に接続された、電力の供給、消費または充電が可能な電力要素と、を備える電力システムである。
前記電力システムは、複数の前記電力変換器と、前記複数の電力変換器の少なくとも一つの参照関数を切り替えるまたは更新する指令を出力する中央制御装置と、を備え、前記中央制御装置は、当該電力システムの電力状況に基づいて、前記指令を出力するものでもよい。
前記中央制御装置は、前記複数の電力変換器から取得した情報に基づいて、前記指令を出力するものでもよい。
本発明の一態様は、電力変換器の制御方法であって、参照関数に基づいて、前記電力変換器の電力変換特性を制御する制御ステップを備え、前記参照関数は、入力値に応じて定義された、互いに垂下特性が異なる複数のドループ関数が接続して構成されており、前記ドループ関数の境界にはヒステリシス領域が設定されている。
本発明の一態様は、複数の電力変換器と、前記複数の電力変換器に接続されたバスと、前記複数の電力変換器のそれぞれに接続された、電力の供給、消費または充電が可能な電力要素と、を備える電力システムの制御方法であって、参照関数に基づいて、前記電力変換器の電力変換特性を制御する制御ステップと、当該電力システムの電力状況に関する情報を取得するステップと、前記電力状況に関する情報に基づいて、前記複数の電力変換器の少なくとも一つの参照関数を切り替えるまたは更新するステップと、を備え、前記参照関数は、入力値に応じて定義された、互いに垂下特性が異なる複数のドループ関数が接続して構成されており、前記ドループ関数の境界にはヒステリシス領域が設定されている。
本発明の一態様は、プロセッサに、電力変換器の制御方法を実行させるプログラムであって、参照関数に基づいて、前記電力変換器の電力変換特性を制御する制御ステップを備え、前記参照関数は、入力値に応じて定義された、互いに垂下特性が異なる複数のドループ関数が接続して構成されており、前記ドループ関数の境界にはヒステリシス領域が設定されている。
本発明の一態様は、プロセッサに、複数の電力変換器と、前記複数の電力変換器に接続されたバスと、前記複数の電力変換器のそれぞれに接続された、電力の供給、消費または充電が可能な電力要素と、を備える電力システムの制御方法を実行させるプログラムであって、参照関数に基づいて、前記電力変換器の電力変換特性を制御する制御ステップと、当該電力システムの電力状況に関する情報を取得するステップと、前記電力状況に関する情報に基づいて、前記複数の電力変換器の少なくとも一つの参照関数を切り替えるまたは更新するステップと、を備え、前記参照関数は、入力値に応じて定義された、互いに垂下特性が異なる複数のドループ関数が接続して構成されており、前記ドループ関数の境界にはヒステリシス領域が設定されている。
本発明の一態様は、複数の電力変換器と、前記複数の電力変換器に接続されたバスと、前記複数の電力変換器のそれぞれに接続された、電力の供給、消費または充電が可能な電力要素と、前記複数の電力変換器および電力の需要情報を保有する外部サーバと情報通信可能な中央制御装置と、を備える電力システムの制御方法であって、参照関数に基づいて、前記電力変換器の電力変換特性を制御する制御ステップと、当該電力システムの電力状況に関する情報を取得するステップと、前記外部サーバから前記需要情報を取得するステップと、前記電力状況に関する情報と前記需要情報とに基づいて、前記複数の電力変換器の少なくとも一つの参照関数を切り替えるまたは更新するステップと、を備え、前記参照関数は、入力値に応じて定義された、互いに垂下特性が異なる複数のドループ関数が接続して構成されており、前記ドループ関数の境界にはヒステリシス領域が設定されている。
本発明によれば、制御の安定性の低下が抑制された電力変換器、電力変換器の制御方法、電力システムおよび電力システムの制御方法を実現できる。
図1は、実施形態1に係る電力システムの構成を示す図である。 図2は、図1に示す電力変換器の構成を示す図である。 図3は、図2に示す制御部の構成を示す図である。 図4は、電力変換特性および制御を示す論理値表の一例を示す図である。 図5は、動作点の変動に対する制御の遷移の一例を示す図である。 図6は、動作点の変動に対する制御の遷移の比較例を示す図である。 図7は、動作点の変動に対する制御の遷移の別の一例を示す図である。 図8は、論理値表の変形例1を示す図である。 図9は、論理値表の変形例2を示す図である。 図10は、操作量設定部の動作を示すフロー図である。 図11は、電力システムの制御方法の一例を示すシーケンス図である。
以下に、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態によって本発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一の部分には適宜同一の符号を付している。
(実施形態1)
<電力システムの構成>
図1は、実施形態1に係る電力システムの構成を示す図である。電力システム100は、複数の電力変換器11、12、13、14と、複数の電力要素21、22、23、24と、バス30とを備えている。さらに、電力システム100は、EMS(Energy Management System)40を備える。EMS40は中央制御装置の一例である。
電力変換器11、12、13はDC/DC変換器であり、電力変換器14はAC/DC変換器である。電力変換器11、12、13、14は有線または無線により情報通信を行う機能を有する。電力変換器11、12、13、14の構成や機能については後に詳述する。
バス30は、電力システム100ではDCバスであり、電力変換器11、12、13、14に接続される。電力システム100では、DCグリッドを含む電力ネットワークが構成されている。
電力要素21は、一例として電力の供給、消費および充電が可能な定置型蓄電装置であり、電力変換器11に接続される。定置型蓄電装置は、常設される設備内蓄電装置の一例である。電力変換器11は、電力要素21が供給したDC電力の電圧を変換してバス30に出力し、かつバス30から供給されたDC電力の電圧を変換して電力要素21に出力し、充電させる機能を有する。
電力要素22は、一例として電力の発電および供給が可能な太陽光発電装置であり、電力変換器12に接続される。太陽光発電装置は、再生可能エネルギーを用いて発電する発電装置の一例である。電力変換器12は、電力要素22が供給したDC電力の電圧を変換してバス30に出力する機能を有する。
電力要素23は、一例として電力の供給、消費および充電が可能な車載蓄電装置であり、電力変換器13に接続される。車載蓄電装置は電気自動車EVに搭載されており、移動する非定置型の蓄電装置の一例である。電力変換器13は、電力要素23が供給したDC電力の電圧を変換してバス30に出力し、かつバス30から供給されたDC電力の電圧を変換して電力要素23に出力し、充電させる機能を有する。電力変換器13はたとえば充電ステーションや住宅用充電設備に設けられるが、電気自動車EVに搭載されてもよい。
電力要素24は、一例として商用電力系統であり、電力変換器14に接続される。電力変換器14は、電力要素24が供給したAC電力をDC電力に変換してバス30に出力し、かつバス30から供給されたDC電力をAC電力に変換して電力要素24に出力する。バス30から電力要素24への電力の出力は逆潮流とも呼ばれる。
EMS40は、電力システム100の状態を統合的に管理する機能を有する。EMS40は、制御部41と、記憶部42と、通信部43とを備えている。
制御部41は、EMS40の機能の実現のための各種演算処理を行うものであり、たとえばCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)などのプロセッサを含んで構成される。制御部41の機能は、制御部41が記憶部42から各種プログラムを読み出して実行することで、機能部として実現される。
記憶部42は、制御部41が演算処理を行うために使用する各種プログラムやデータなどが格納される、たとえばROM(Read Only Memory)を備えている。また、記憶部42は、制御部41が演算処理を行う際の作業スペースや制御部41の演算処理の結果などを記憶するなどのために使用される、たとえばRAM(Random Access Memory)を備えている。記憶部42は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの補助記憶装置を備えていてもよい。
通信部43は、有線または無線により情報通信を行う通信モジュールを含んで構成されている。通信部43は、インターネット回線網や携帯電話回線網などから構成されるネットワークNWを経由して、電力変換器11、12、13、14や外部サーバ200と情報通信を行う。
なお、外部サーバ200は、電力システム100の外部に設けられたサーバである。外部サーバ200は、たとえば、他の電力システムにおいてEMSとして機能するように構成された情報処理装置や、データベースを備え、EMS40に対してデータサーバとして機能する情報処理装置である。外部サーバ200は、電力システム100の運用に影響を及ぼす可能性のある各種情報を記憶している。
<電力変換器の構成>
つぎに、電力変換器11の具体的構成について説明する。図2は、電力変換器11の構成を示す図である。
電力変換器11は、電力変換部11aと、センサ11bと、制御部11cと、通信部11dとを有する。
電力変換部11aは、放電している電力要素21から入力されたDC電力の電圧を変換してバス30に出力するDC/DC変換を行う。電力変換部11aは、バス30から入力されたDC電力の電圧を変換して電力要素21に出力し、充電することもできる。電力変換部11aは、たとえばコイル、コンデンサ、ダイオード、スイッチング素子などを含む電気回路で構成されている。スイッチング素子はたとえば電界効果コンデンサや絶縁ゲート型バイポーラトランジスタである。電力変換部11aは、たとえばPWM(Pulse Width Modulation)制御によって電力変換特性を制御することができる。
センサ11bは、電力変換部11aのバス30側の電力の電気特性値を測定する。したがって、センサ11bは、電力変換器11に入力されるまたは電力変換器11から出力する電力の電気特性値を測定する。センサ11bは、電流値、電圧値、電力値などを測定することができる。センサ11bは、測定値を取得する測定部の一例である。センサ11bは、電気特性値の測定値を制御部11cに出力する。
制御部11cは、電力変換器11の主に電力変換機能の実現のために、電力変換部11aの動作を制御するための各種演算処理を行うプロセッサと記憶部とを含んで構成される。プロセッサおよび記憶部は、それぞれ、制御部41、記憶部42の構成として例示したものを用いることができる。制御部11cの機能は、プロセッサが記憶部から各種プログラムを読み出して実行することで、機能部として実現される。たとえば、制御部11cは、参照関数に基づいて、電力変換部11aの電力変換特性を制御する。具体的には、制御部11cは、PWM制御のための操作量(たとえば、デューティ比)の情報を含むPWM信号を電力変換部11aに出力し、電力変換部11aをPWM制御する。なお、制御部11cは、操作量を電力変換部11aに直接的に出力してもよいし、図示しない他の機能部(たとえばループ制御部)を介して電力変換部11aに出力してもよい。
通信部11dは、有線または無線により情報通信を行う通信モジュールと、通信モジュールの動作を制御する通信制御部とを含んで構成されている。通信部11dは、ネットワークNWを経由して、EMS40と情報通信を行う。通信部11dは、たとえば、EMS40から指令を受信し、制御部11cに出力する。通信部11dは、たとえば、制御部11cから入力された電力状況に関する情報をEMS40に送信する。なお、電力状況に関する情報がセンサ11bの測定値である場合は、通信部11dは、たとえば、センサ11bから入力された測定値をEMS40に送信してもよい。
図3は、制御部11cの主に電力変換機能に係る構成を示す図である。制御部11cは、プログラムの実行によってソフトウエア的に実現される機能部である操作量設定部11caおよび判定部11cbと、記憶部11ccとを備えている。
操作量設定部11caは、センサ11bから入力された測定値と、判定部11cbから入力された判定情報と、記憶部11ccに記憶されたドループ関数情報と、に基づいて操作量を設定して電力変換部11aに出力する。ここで、ドループ関数情報とは、参照関数を構成するドループ関数を特定するための各種情報であるが、後に詳述する。判定部11cbは、センサ11bから入力された測定値と、記憶部11ccに記憶されたドループ関数情報と、場合によってはさらに通信部11dから入力された指令と、に基づいて判定情報を生成し、操作量設定部11caに出力する。また、記憶部11ccまたは操作量設定部11caは、電力状況に関する情報やドループ関数情報などの情報を通信部11dに出力する。
なお、他の電力変換器12、13、14は、電力変換器11と同様の構成を有していてもよい。ただし、電力変換器14の電力変換部は、電力要素24から入力されたAC電力をDC電力に変換してバス30に出力したり、バス30から入力されたDC電力をAC電力に変換して電力要素24に出力したりする、いわゆるインバータである。
<参照関数の特性>
つぎに、制御部11cが電力変換部11aの電力変換特性を制御する基となる参照関数について説明する。図4は、電力変換特性および制御を示す論理値表の一例を示す図である。図4(a)は、電力変換部11aのバス30側の電力(P)と電圧(V)との関係であるV-P特性を示す図であり、電力変換部11aの電力変換特性を示している。なお、Pは、電力変換部11aがバス30に電力を供給する、電力要素21の放電状態の場合は正値であり、バス30から電力を供給される、電力要素21の充電状態の場合は負値である。
制御部11cは、電力変換部11aの電力変換特性を、線DL1で示される参照関数の特性となるように制御する。すなわち、制御部11cは、Vの値とPの値とで定義される動作点が線DL1上に位置するように電力変換部11aを制御する。線DL1は、途中で屈曲した直線状または曲線状の線である。この参照関数は、入力値の区間に応じて定義された、互いに垂下特性が異なる複数のドループ関数が接続して構成されている。具体的には、線DL1は、互いに垂下特性が異なる複数のドループ関数を表す線DL11、DL12、DL13が接続して構成されている。線DL11は、入力値をVとすると、VがV2以上かつPがP1以下の区間で定義されており、絶対値が大きな負の傾きを有する略直線状である。線DL13は、VがV1以下かつPがP2以上の区間で定義されており、絶対値が大きな負の傾きを有する略直線状である。線DL12は、V1以上V2以下かつP1以上P2以下の区間で定義されており、線DL11、DL13よりは絶対値が小さい負の傾きを有する略直線状である。
さらに、制御部11cは、線DL11と線DL12との境界であり、座標(P,V)=(P1、V2)である境界点BP1、線DL12と線DL13との境界であり、座標(P,V)=(P2、V1)である境界点BP2がヒステリシス領域となるように電力変換部11aの電力変換特性を制御する。たとえば、P1、P2はそれぞれ0kW、300kWであり、V1、V2はそれぞれ370V、390Vである。
線DL1、DL11、DL12、DL13、境界点BP1、BP2は、ドループ関数情報によって特定される。ドループ関数情報は、たとえば、横軸をP、縦軸をVとした座標におけるドループ関数の境界の座標情報、ドループ関数の切片情報、傾き(すなわち垂下係数)の情報、形状(直線、曲線など)の情報、またはヒステリシス領域の情報が含まれている。
図4(b)は、制御部11cが、電圧に基づく制御を行う際に用いる論理値表T1の一例を示す。図4(c)は、制御部11cが、電力に基づく制御を行う際に用いる論理値表T1の一例を示す。このような論理値表T1、T2はたとえば記憶部11ccに格納されており、制御の際に読み出して使用される。
論理値表T1、T2において、「dP」とは、制御部11cが、センサ11bによる電圧の測定値Voと、ドループ関数情報と、に基づいて目標電力Pref(目標値の一例)を決定し、Prefと、センサ11bによる電力の測定値Po(制御対象値の一例)との差分が許容範囲以下になるように操作量を設定するフィードバック制御する制御方法が実行されることを意味し、以下では適宜dP制御と記載する場合がある。一方、「dV」とは、制御部11cが、センサ11bによる電力の測定値Poと、ドループ関数情報と、に基づいて目標電圧Vref(目標値の一例)を決定し、Vrefと、センサ11bによる電圧の測定値Vo(制御対象値の一例)との差分が許容範囲以下になるようにフィードバック制御する制御方法が実行されることを意味し、以下では適宜dV制御と記載する場合がある。また、「H」とは、ヒステリシス領域であり、動作点の変動の仕方に応じてdP制御またはdV制御が実行されることを意味する。これらのフィードバック制御は、たとえば記憶部11ccに記憶された比例ゲイン、積分時間、微分時間などのパラメータを読み出して実行されるPID制御等の、公知の手法を用いて実行できる。
なお、制御部11cがdP制御およびdV制御のいずれの制御方法を実行するかについては、判定部11cbが、センサ11bから入力された測定値と、記憶部11ccに記憶されたドループ関数情報と、に基づいて判定する。判定部11cbはこの判定結果を判定情報として操作量設定部11caに出力し、操作量設定部11caが操作量を設定する。制御部11cでは、ドループ関数の垂下特性に応じて、測定値、制御対象値、および目標値の電気特性値の種類が選択されている。具体的には、垂下係数の絶対値が所定値以上の場合は、測定値として電圧値、制御対象値および目標値として電力値が選択され、dP制御が実行される。また、垂下係数の絶対値が所定値より小さい場合は、測定値として電力値、制御対象値および目標値として電圧値が選択され、dV制御が実行される。なお、判定部11cbによる判定は、論理値表T1、T2のいずれか一方または両方を用いて行ってよい。
また、制御部11cは、たとえば、dP制御とdV制御との両方を選択的に実行可能な制御ブロックを含んで構成されていてもよい。また、制御部11cは、たとえば、dP制御を実行するdP制御ブロックとdV制御を実行するdV制御ブロックとを別個に有していてもよい。この場合、制御部11cは、dP制御ブロックがdP制御のための操作量を設定し、それとは独立してdV制御ブロックがdV制御のための操作量を設定し、切替スイッチによって、実行される方の制御のための操作量が電力変換部11aに出力されるように構成されていてもよい。
制御部11cにおける、電圧の変動に対する制御の遷移の一例を、図5を参照して説明する。また、図5(c)のように、電力システム100が、バス30の電圧がV2より大きい動作点OP1に制御されている状態から、電圧が変動し、動作点が、電圧がV1より小さい動作点OP2まで経路R1のように変動する場合を説明する。なお、このような動作点の変動は、バス30に負荷が付与されたり、バス30に接続された電力要素22~24等の動作状態が変動したりして、電力需給が変動した場合等に発生し得る。
線DL11上の動作点OP1では、制御部11cはdP制御を実行する。電圧が変動し動作点が移動してヒステリシス領域である境界点BP1に達すると、制御部11cは、電圧がV2より大きく線DL11上にある場合と同様にdP制御を実行する。その後、さらに動作点が変動して線DL12上に移動すると、制御はdV制御に遷移する。
その後、さらに電圧が変動し動作点が移動してヒステリシス領域である境界点BP2に達すると、制御部11cは、動作点が線DL12上にある場合と同様にdV制御を実行する。その後、さらに動作点が変動して線DL13上に移動すると、制御はdP制御に遷移する。
以上のように、制御が遷移する境界である境界点BP1、BP2がヒステリシス領域となるように電力変換部11aの電力変換特性を制御することによって、動作点が境界を跨いで変動しても、当該境界における制御が安定する。
一方、たとえば、仮に、図6に比較例として示すように、制御部11cが電力変換部11aの電力変換特性を、線DL100で示される参照関数の特性となるように制御する場合を考える。線DL100は、線DL1と同様に線DL11、DL12、DL13が接続して構成されているが、境界点BP1、BP2のようなヒステリシス領域が設定されていない点で異なる。このような参照関数の場合、バス30の電圧が変動し、動作点が動作点OP1から動作点OP2まで経路R1のように移動すると、両矢線で示すように制御が遷移する境界でチャタリングが発生して制御が安定しない場合がある。
また、図7は、制御部11cにおける、制御の遷移の別の一例を示す図である。図7(a)、(b)は、図5(a)、(b)と同じ論理値表T1、T2を示すが、本例では、図7(c)のように、バス30の電圧が変動し、動作点が動作点OP2から動作点OP1まで経路R2のように移動する場合を説明する。
線DL13上の動作点OP2では、制御部11cはdP制御を実行する。電圧が変動し動作点が移動して境界点BP2に達すると、制御部11cは、動作点が線DL13上にある場合と同様にdP制御を実行する。その後、さらに動作点が変動して線DL12上に移動すると、制御はdV制御に遷移する。
その後、さらに電圧が変動し動作点が移動して境界点BP1に達すると、制御部11cは、動作点が線DL12上にある場合と同様にdV制御を実行する。その後、さらに動作点が変動して線DL11上に移動すると、制御はdP制御に遷移する。
図7のように、動作点が図5とは逆の経路で変動する場合にも、制御部11cが、制御が遷移する境界点BP1、BP2がヒステリシス領域となるように電力変換部11aの電力変換特性を制御することによって、動作点が境界を跨いで変動しても、当該境界における制御が安定する。
なお、電力変換器12、13、14においても、それぞれの制御部は、それぞれの電力変換部の電力変換特性を、それぞれ設定された参照関数の特性となるように制御する。それぞれの参照関数は、入力値の区間に応じて定義された、互いに垂下特性が異なる複数のドループ関数が接続して構成されている。ただし、それぞれの参照関数は、電力変換器12、13、14の特性や、それぞれに接続される電力要素22、23、24の特性に応じて、適正なドループ関数情報によって特定されたドループ関数で構成される。
さらに、電力変換器12、13、14のそれぞれの制御部は、ドループ関数の境界がヒステリシス領域となるようにそれぞれの電力変換部の電力変換特性を制御する。制御は制御部11cにおける制御と同様に設定され、実行される。その結果、動作点が互いに垂下特性が異なるドループ関数の境界を跨いで変動しても、当該境界における各電力変換器の制御が安定する。さらには、電力システム100の全体において制御が安定することとなる。
<変形例>
図4~図7に示した例では、線DL1で示される参照関数において、線DL11と線DL12との境界点BP1と、線DL12と線DL13との境界点BP2とがヒステリシス領域であるが、ヒステリシス領域はこのような点に限らず、或る程度の範囲で規定されていてもよい。
図8、9は、制御部11cが用いる論理値表の変形例1、2として論理値表T3、T4を示す図である。このような論理値表T2はたとえば記憶部11ccに格納されており、制御の際に読み出して使用される。なお、論理値表T3、T4を用いる場合にも線DL1で示される参照関数が制御に用いられるとする。
論理値表T3、T4では、境界点の電圧V1に対して、ヒステリシス領域がV1-ΔV1からV1+ΔV1の範囲で、幅が2×ΔV1となるように設定されている。また境界点の電圧V2に対して、ヒステリシス領域がV2-ΔV2からV2+ΔV2の範囲で、幅が2×ΔV2となるように設定されている。また、境界点の電力P1に対して、ヒステリシス領域がP1-ΔP1からP1+ΔP1の範囲で、幅が2×ΔP1となるように設定されている。また境界点の電力P2に対して、ヒステリシス領域がP2-ΔP2からP2+ΔP2の範囲で、幅が2×ΔP2となるように設定されている。本変形例のように、ヒステリシス領域は点に限らず、或る程度の範囲で規定されていてもよい。なお、ΔV1、ΔV2はたとえば2Vであるが、これには限定されず、またΔV1とΔV2とは等しくなくてもよい。また、ΔP1、ΔP2はたとえば20kWであるが、これには限定されず、またΔP1とΔP2とは等しくなくてもよい。
<制御方法>
つぎに、電力変換器11、12、13、14の制御方法および電力システム100の制御方法について説明する。電力システム100では、電力変換器11、12、13、14が個別に自律分散的に制御を行う、いわゆる自端制御と、EMS40が、電力システム100の電力状況に応じて電力変換器11、12、13、14を協調制御する集中制御とが実行され得る。なお、たとえば、自端制御は比較的短い周期で繰り返し実行され、集中制御は自端制御の周期よりも長い間隔で実行される。自端制御は一次制御とも呼ばれ、集中制御は二次制御とも呼ばれる。これらの制御方法は、たとえば、各電力変換器またはEMS40において、プログラムがプロセッサに実行させる。
<自端制御>
はじめに、自端制御における電力変換器11、12、13、14の制御方法について、電力変換器11を例として説明する。他の電力変換器12、13、14においても、以下の説明と同様の制御方法が適宜実行されてもよい。なお、電力要素22が、太陽光発電装置のように、効率などの観点から発電量を制御しない要素である場合、電力変換器12は、電力要素22からその発電量に応じた電力が入力されると、その発電量にてバス30への出力電力が最大になるように動作させるMPPT(Maximum Power Point Tracking)方式の制御が実行してもよい。
電力変換器11の制御方法においては、制御部11cが、参照関数に基づいて、電力変換器11の電力変換特性、すなわち電力変換部11aの電力変換特性を制御する制御ステップを実行する。
この制御ステップの内容の一例について、図3および図10を参照してさらに具体的に説明する。図10は、操作量設定部11caの動作を示すフロー図である。
はじめに、ステップS101において、操作量設定部11caは、センサ11bから測定値を取得する。つづいて、ステップS102において、操作量設定部11caは、記憶部11ccからドループ関数情報を取得する。つづいて、ステップS103において、操作量設定部11caは、判定部11cbから判定情報を取得する。つづいて、ステップS104において、操作量設定部11caは、判定情報に基づく制御方法でのフィードバック制御を実行するための操作量を、測定値およびドループ関数情報に基づいて設定し、電力変換部11aに出力する。これにより電力変換部11aの制御が実行される。
<集中制御>
つぎに、集中制御について説明する。以下に示す例では、電力変換器11、12、13、14の外部に設けられたEMS40が、電力変換器11、12、13、14が制御に用いる参照関数を指令によって切り替えるまたは更新することによって、集中制御を実行する。ここで、参照関数を指令によって切り替えるとは、電力変換器11、12、13、14のそれぞれの記憶部が、複数の参照関数を記憶しており、指令によって制御に使用する参照関数を切り替えることを意味する。また、参照関数を指令によって更新するとは、指令が参照関数に関する情報を含んでおり、指令によって参照関数の一部または全体を更新することを意味する。電力変換器11、12、13、14のそれぞれの記憶部は、参照関数を切り替え可能または更新可能に記憶している。
たとえば、EMS40と電力変換器11、12、13、14との情報通信がTCP/IPプロトコルに従う場合、参照関数の更新を行う指令信号のIPパケットのデータ部分に、ドループ関数情報が含まれる。ドループ関数情報は、上述したように、ドループ関数の境界の座標情報、ドループ関数の切片情報、傾き(すなわち垂下係数)の情報、形状(直線、曲線など)の情報、またはヒステリシス領域の情報であり、データ部分にはこれらの情報のうち更新する対象となる情報がデータ列として含まれる。更新に使用されるドループ関数情報はEMS40の記憶部42に記憶されており、制御部41が適宜読み出して用いる。
つぎに、集中制御として電力システム100の制御方法の一例について、図11のシーケンス図を参照して説明する。
はじめに、ステップS201において、EMS40は、自装置のタイマーを発呼し、計時を開始する。
つづいて、ステップS202において、EMS40は、電力変換器11、12、13、14のそれぞれに、自端計測情報を要求する。自端計測情報とは、電力システム100の電力状況に関する情報の一例であって、電力変換器11、12、13、14のそれぞれのセンサによって測定された測定値や、測定時刻を含む。
つづいて、ステップS203において、電力変換器11、12、13、14はそれぞれ、自端計測情報をEMS40に送信する。EMS40はそれぞれの自端計測情報を記憶部42に記憶する。
つづいて、ステップS204において、EMS40は、電力システム100の電力状況に関する情報の一例として、外部サーバ200に、電力システム100の運用に影響を及ぼす可能性のある各種情報を要求する。本例では、EMS40は外部サーバ200に発電量・需要予測情報を要求する。発電量・需要予測情報は、電力システム100における発電量の予測情報や電力の需要予測情報を含み、たとえば電力システム100が設置されている地域の季節や現在の天気、今後の天気予報などの情報を含んでもよい。また、外部サーバ200が他の電力システムのEMSとして機能する場合、当該他の電力システムの運用状態が、電力システム100の運用に影響を及ぼす可能性がある場合は、発電量・需要予測情報は、当該他の電力システムにおける発電量の予測情報や電力の需要予測情報を含むものでもよい。
つづいて、ステップS205において、外部サーバ200は、EMS40に、発電量・需要予測情報を送信する。EMS40は発電量・需要予測情報を記憶部42に記憶する。
つづいて、ステップS206において、EMS40の制御部41は、送信されてきた各情報、すなわち電力システム100の電力状況に関する情報等を記憶部42から読み出して、これに基づいて、電力システム100の運用最適化計算を実行する。
運用最適化計算は、様々な条件に適用するよう実行される。たとえば、電力システム100が、バス30が所定の電圧の動作点となるように制御されているとする。この状態において、EMS40が、発電量・需要予測情報により、太陽光発電装置である電力要素22が設置された地域の今後の天気が晴天であって発電量が増加すると予想され、かつ電力要素22に接続された電力変換器12から取得した自端計測情報から、電力要素22に電力供給の点で余裕があると判定したとする。この場合、EMS40は、当該動作点にて定置型蓄電装置である電力要素21が充電されるように、電力要素21に接続された電力変換器11の参照関数を更新すると判定する。また、EMS40は、当該更新と同時に、商用電力系統である電力要素24から電力供給されないように、電力要素24に接続された電力変換器14の参照関数を更新すると判定する。なお、参照関数は更新ではなく切替でもよい。
また、運用最適化計算は、ピークカットや夜間電力の活用等、商用電力系統である電力要素24の契約電力を超えないようにする観点や電気料金の適正化の観点からも条件設定され、実行することもできる。
また、EMS40の記憶部42は、学習済モデルを格納しており、EMS40は、運用最適化計算を学習済モデルを用いて実行してもよい。学習済モデルは、たとえば、電力システム100の電力状況に関する情報とそれに対応する電力変換器11、12、13、14に対する参照関数の切替や更新の結果とを教師データとして、ニューラルネットワークを用いた深層学習によって生成された学習済モデルを用いることができる。
つづいて、ステップS207において、EMS40は、電力変換器11、12、13、14のうち更新対象の電力変換器に、参照関数(ドループ関数)の更新指令を出力し、更新するステップを実行する。つづいて、ステップS208において、EMS40は、タイマーをリセットする。つづいて、電力変換器11、12、13、14は、ステップS209において、それぞれ自端制御を実行する。これらの自端制御は、電力システム100の電力状況を反映した自端制御であり、電力変換器11、12、13、14が協調制御されることとなる。
以上説明した電力変換器11、12、13、14の制御方法および電力システム100の制御方法によれば、制御の安定性の低下が抑制される。
なお、上記実施形態において、測定値、目標値、制御対象値などの電気特性値として、電力値に換えて電流値を用いてもよい。この場合、たとえば参照関数は電流(I)と電圧(V)との関係であるV-I特性として定義される。また、たとえば、制御部11cが、センサ11bによる電圧の測定値Voと、ドループ関数情報と、に基づいて目標電力Iref(目標値の一例)を決定し、Irefと、センサ11bによる電流の測定値Io(制御対象値の一例)との差分が許容範囲以下になるように操作量を設定するフィードバック制御は、dI制御とも呼ばれ、dP制御に換えて実行される。また、dV制御では、センサ11bによる電流の測定値Ioと、ドループ関数情報と、に基づいて目標電圧Vrefを決定する。
また、上記実施形態では、参照関数は3つのドループ関数を接続して構成されているが、2つまたは4つ以上のドループ関数を接続して構成されてもよい。
また、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
11、12、13、14 :電力変換器
11a :電力変換部
11b :センサ
11c、41 :制御部
11ca :操作量設定部
11cb :判定部
11cc、42 :記憶部
11d、43 :通信部
21、22、23、24 :電力要素
30 :バス
40 :EMS
100 :電力システム
200 :外部サーバ
BP1、BP2 :境界点
DL1、DL11、DL12、DL13 :線
EV :電気自動車
NW :ネットワーク
OP1、OP2 :動作点
R1、R2 :経路
T1、T2、T3、T4 :論理値表

Claims (11)

  1. 入力された電力を変換して出力する電力変換部と、
    参照関数に基づいて、前記電力変換部の電力変換特性を制御する制御部と、
    入力された、または出力する前記電力の電気特性値の測定値を取得する測定部と、
    を備え、前記参照関数は、入力値に応じて定義された、互いに垂下特性が異なる複数のドループ関数が接続して構成されており、前記ドループ関数の境界にはヒステリシス領域が設定されており、
    前記制御部は、前記測定値に基づく電気特性値の制御対象値と、前記参照関数に基づく電気特性値の目標値とに基づいて前記電力変換特性を制御し、前記ドループ関数の垂下特性に応じて、前記測定値、前記制御対象値、および前記目標値の電気特性値の種類を選択する
    電力変換器。
  2. 前記制御部は、前記測定値として、前記ドループ関数の垂下係数の絶対値が所定値より小さい場合は電力値または電流値を選択し、前記垂下係数の絶対値が所定値以上の場合は電圧値を選択する
    請求項に記載の電力変換器。
  3. 前記参照関数は、外部からの指令に基づいて切り替えられまたは更新される
    請求項1または2に記載の電力変換器。
  4. 前記参照関数を切り替え可能または更新可能に記憶する記憶部を備える
    請求項またはに記載の電力変換器。
  5. 請求項1~のいずれか一つに記載の電力変換器と、
    前記電力変換器に接続されたバスと、
    前記電力変換器に接続された、電力の供給、消費または充電が可能な電力要素と、
    を備える電力システム。
  6. 複数の前記電力変換器と、
    前記複数の電力変換器の少なくとも一つの参照関数を切り替えるまたは更新する指令を出力する中央制御装置と、
    を備え、
    前記中央制御装置は、当該電力システムの電力状況に基づいて、前記指令を出力する
    請求項に記載の電力システム。
  7. 前記中央制御装置は、前記複数の電力変換器から取得した情報に基づいて、前記指令を出力する
    請求項に記載の電力システム。
  8. 電力変換器の制御方法であって、
    参照関数に基づいて、前記電力変換器の電力変換特性を制御する制御ステップと、
    前記電力変換器に入力された、または前記電力変換器が出力する電力の電気特性値の測定値を取得するステップと、を備え、
    前記参照関数は、入力値に応じて定義された、互いに垂下特性が異なる複数のドループ関数が接続して構成されており、前記ドループ関数の境界にはヒステリシス領域が設定されており、
    前記制御ステップは、前記測定値に基づく電気特性値の制御対象値と、前記参照関数に基づく電気特性値の目標値とに基づいて前記電力変換特性を制御し、前記ドループ関数の垂下特性に応じて、前記測定値、前記制御対象値、および前記目標値の電気特性値の種類を選択する
    電力変換器の制御方法。
  9. 複数の電力変換器と、前記複数の電力変換器に接続されたバスと、前記複数の電力変換器のそれぞれに接続された、電力の供給、消費または充電が可能な電力要素と、を備える電力システムの制御方法であって、
    参照関数に基づいて、前記電力変換器の電力変換特性を制御する制御ステップと、
    前記電力変換器に入力された、または前記電力変換器が出力する電力の電気特性値の測定値を取得するステップと、
    当該電力システムの電力状況に関する情報を取得するステップと、
    前記電力状況に関する情報に基づいて、前記複数の電力変換器の少なくとも一つの参照関数を切り替えるまたは更新するステップと、
    を備え、
    前記参照関数は、入力値に応じて定義された、互いに垂下特性が異なる複数のドループ関数が接続して構成されており、前記ドループ関数の境界にはヒステリシス領域が設定されており、
    前記制御ステップは、前記測定値に基づく電気特性値の制御対象値と、前記参照関数に基づく電気特性値の目標値とに基づいて前記電力変換特性を制御し、前記ドループ関数の垂下特性に応じて、前記測定値、前記制御対象値、および前記目標値の電気特性値の種類を選択する
    電力システムの制御方法。
  10. プロセッサに、
    電力変換器の制御方法を実行させるプログラムであって、
    参照関数に基づいて、前記電力変換器の電力変換特性を制御する制御ステップと、
    前記電力変換器に入力された、または前記電力変換器が出力する電力の電気特性値の測定値を取得するステップと、を備え、
    前記参照関数は、入力値に応じて定義された、互いに垂下特性が異なる複数のドループ関数が接続して構成されており、前記ドループ関数の境界にはヒステリシス領域が設定されており、
    前記制御ステップは、前記測定値に基づく電気特性値の制御対象値と、前記参照関数に基づく電気特性値の目標値とに基づいて前記電力変換特性を制御し、前記ドループ関数の垂下特性に応じて、前記測定値、前記制御対象値、および前記目標値の電気特性値の種類を選択する
    プログラム。
  11. 複数の電力変換器と、前記複数の電力変換器に接続されたバスと、前記複数の電力変換器のそれぞれに接続された、電力の供給、消費または充電が可能な電力要素と、前記複数の電力変換器および電力の需要情報を保有する外部サーバと情報通信可能な中央制御装置と、を備える電力システムの制御方法であって、
    参照関数に基づいて、前記電力変換器の電力変換特性を制御する制御ステップと、
    前記電力変換器に入力された、または前記電力変換器が出力する電力の電気特性値の測定値を取得するステップと、
    当該電力システムの電力状況に関する情報を取得するステップと、
    前記外部サーバから前記需要情報を取得するステップと、
    前記電力状況に関する情報と前記需要情報とに基づいて、前記複数の電力変換器の少なくとも一つの参照関数を切り替えるまたは更新するステップと、
    を備え、
    前記参照関数は、入力値に応じて定義された、互いに垂下特性が異なる複数のドループ関数が接続して構成されており、前記ドループ関数の境界にはヒステリシス領域が設定されており、
    前記制御ステップは、前記測定値に基づく電気特性値の制御対象値と、前記参照関数に基づく電気特性値の目標値とに基づいて前記電力変換特性を制御し、前記ドループ関数の垂下特性に応じて、前記測定値、前記制御対象値、および前記目標値の電気特性値の種類を選択する
    電力システムの制御方法。
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